JP2002332644A - 杭基礎構造物における杭頭接合方法及び接合構造 - Google Patents

杭基礎構造物における杭頭接合方法及び接合構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 杭基礎構造物の鉛直力及び水平力に対して、
支持杭と基礎底面地盤とが分担して抵抗する構成とした
杭頭接合方法及び接合構造を提供する。 【解決手段】 杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構
造物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの初期荷重を負
担させた状態で、地盤の沈下に追随して構造物の基礎底
面が沈下可能に接合し支持させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、杭基礎構造物の
鉛直力を、支持杭と基礎底面地盤とにそれぞれ分担して
支持させ、また、地震時の水平力に対しても支持杭と基
礎底面地盤とをそれぞれ分担して抵抗させる杭頭接合方
法及び杭頭接合構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、杭基礎構造物の場合は、同構造物
の鉛直荷重及び水平荷重に対して、支持杭のみで抵抗さ
せ支持すると考えて設計しているのが一般的である。し
かし、実際には、図3に例示したように、構造物1の基
礎底面には地盤2が存在し、地盤2も鉛直荷重に対する
抵抗要素(抵抗力R)になっていることは事実である。
したがって、地盤2の抵抗力Rを全く考慮することな
く、構造物の鉛直荷重及び水平荷重に対して、支持杭3
のみで抵抗させ支持する設計思想はまことに不経済であ
り、実状にも反する。図3中の符号3が支持杭で、その
抵抗力をTで表している。
【0003】一方、図4のように摩擦杭4を用いるパイ
ルドラフト基礎の場合は、摩擦杭4による抵抗力tと基
礎底面地盤2の抵抗力Rとで鉛直荷重Wに対して抵抗し
沈下を抑制する構造なので、基礎底面地盤2の抵抗力R
は正当に評価され、設計思想に活かされていることがわ
かる。
【0004】なお、先行技術として、特開平11−17
2693号公報に記載された「構造物基礎の不同沈下低
減方法」の発明(以下、公知発明という)が注目され
る。この公知発明は、直接基礎(ベタ基礎)又は摩擦杭
基礎の技術分野に分類されるもので、構造物の柱の直下
へ、柱の軸力を負担する流体圧シリンダを設置し、各流
体圧シリンダは共通の流体圧ラインで結んで流体圧を一
定に保つように各シリンダ内の流体の出入りを自由に
し、該構造物基礎の地盤に不同沈下を発生したときは、
各流体圧シリンダのピストン部が伸張動作してセルフレ
ベリング機能を発揮して構造物基礎の不同沈下量を最少
限度に抑制する技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の杭基礎構造物の
ように、構造物の鉛直荷重及び水平荷重に対して、支持
杭3のみで抵抗させ支持する設計思想は、地盤2が鉛直
荷重に対する抵抗要素(抵抗力R)になっていることを
考慮すれば、まことに不経済であり、実状にも反する。
さりとて支持杭3は支持層地盤にまで到達していて沈下
しないので、地盤の沈下に対し基礎底面が追随して沈下
し確実に一定の条件下で地盤と常時接触させ得る手段を
採用しない限り、地盤の前記抵抗は期待できない訳で、
設計思想の単純な転換は無理である。
【0006】その一つの対策として、支持杭の軸剛性を
小さくすることも考えられるが、そうすると、地盤の不
同沈下によって構造物が傾くおそれがあり、不都合であ
る。
【0007】上記パイルドラフト基礎(図4)の場合
は、摩擦杭4による抵抗力tと基礎底面地盤2の抵抗力
Rとで鉛直荷重Wに対して抵抗し沈下を抑制する構造で
はあるが、本発明の杭基礎とは根本的に異なる技術思想
のものであり、参照するに値しない。
【0008】また、上記の公知発明は、ピストン・シリ
ンダ型のアクチュエータを用いる点で一見本願発明と類
似するようであるが、同公知発明は、直接基礎(ベタ基
礎)又は摩擦杭基礎の技術分野に分類されるものであ
り、本発明の杭基礎とは基本理念を異にするほか、前述
した地盤の沈下に追随して基礎底面が沈下し確実に一定
の条件下で地盤と常時接触させる課題の解決手段には何
ら参考とならない。
【0009】本発明の目的は、杭基礎構造物において、
鉛直力及び水平力に対する基礎底面地盤の抵抗力を設計
思想に活かして、実状に沿って経済的な基礎設計を可能
にすることである。更に云えば、支持杭が沈下しないに
もかかわらず、基礎底面が地盤の沈下に追随して沈下
し、常時地盤と確実に接触させ初期荷重を確保する機構
を採用した杭頭接合方法及び接合構造を提供することで
ある。
【0010】本発明の究極の目的は、杭基礎構造物の鉛
直力及び水平力に対して、支持杭と基礎底面地盤とが分
担して(又は共同して)抵抗する構成とした杭頭接合方
法及び接合構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した発明に係る杭基礎
構造物における杭頭接合方法は、杭基礎構造物における
支持杭の杭頭と構造物の基礎底面とを、地盤に一定大き
さの初期荷重を負担させた状態で、地盤の沈下に追随し
て構造物の基礎底面が沈下可能に接合し支持させたこと
を特徴とする。
【0012】請求項2に記載した発明に係る杭基礎構造
物における杭頭接合方法は、杭基礎構造物における支持
杭の杭頭と構造物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの
初期荷重を負担させた状態で、地盤の沈下に追随して構
造物の基礎底面を上下方向にのみ、回転することなく沈
下可能に接合し支持させたことを特徴とする。
【0013】請求項3に記載した発明に係る杭基礎構造
物における杭頭接合方法は、杭基礎構造物における支持
杭の杭頭と構造物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの
初期荷重を負担させた状態で、地盤の沈下に追随して構
造物の基礎底面を上下方向にのみ、回転することなく沈
下可能にピン結合に近い状態に接合し支持させたことを
特徴とする。
【0014】請求項4に記載した発明に係る杭基礎構造
物における杭頭接合方法は、杭基礎構造物における支持
杭の杭頭と構造物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの
初期荷重を負担させた状態で、ピストン・シリンダ型の
アクチュエータを仲介にして接合し支持させると共に、
構造物の重心を平面的に見て対称な配置で対をなす支持
杭における前記アクチュエータ同士のピストン上室とピ
ストン下室をパイプで相互に連通させ、地盤の沈下に追
随して前記ピストンの位置を変位させて、構造物の基礎
底面を上下方向にのみ、回転することなく沈下可能に接
合し支持させたことを特徴とする。
【0015】請求項5に記載した発明に係る杭基礎構造
物における杭頭接合構造は、杭基礎構造物における支持
杭の杭頭と構造物の基礎底面とが、地盤に一定大きさの
初期荷重を負担させた状態で、ピストン・シリンダ型の
アクチュエータを仲介にして接合し支持されているこ
と、構造物の重心を平面的に見て対称な配置で対をなす
支持杭における前記アクチュエータ同士のピストン上室
とピストン下室とがパイプで連通され閉鎖系を構成して
いること、地盤の沈下に追随して前記ピストンの位置を
変位させ、構造物の基礎底面を上下方向にのみ、回転す
ることなく沈下可能としたことを特徴とする。
【0016】請求項6に記載した発明は、請求項5に記
載した杭基礎構造物における杭頭接合構造において、構
造物の重心を平面的に見て対称な配置で対をなす支持杭
における前記アクチュエータ同士のピストン上室とピス
トン下室とが2本のパイプでクロス状態に連通され閉鎖
系を構成していることを特徴とする。
【0017】請求項7に記載した発明は、請求項5に記
載した杭基礎構造物における杭頭接合構造において、杭
基礎構造物における支持杭の杭頭と構造物の基礎底面と
が、地盤に一定大きさの初期荷重を負担させた状態で、
ピストン・シリンダ型のアクチュエータを仲介にして接
合し支持されていること、前記アクチュエータのピスト
ンロッドとの接合部分がピン結合に近い状態に接合され
ていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施形態】以下に、添付の図1と図2を参照し
て本発明の実施形態を説明する。
【0019】図1と図2はそれぞれ、支持杭3…によっ
て構造物1を支持する杭基礎構造物において、支持杭3
の杭頭と構造物1の基礎底面とが、地盤2に一定大きさ
の初期荷重R(抵抗)を負担させた状態で、ピストン・
シリンダ型のアクチュエータ5を仲介にして接合し支持
されている。つまり、構造物1の鉛直荷重Wは、支持杭
3のみでなく、地盤2にも初期荷重Rを分担支持させて
いるのである。
【0020】そして、構造物1の重心を平面的に見て対
称な配置で対をなす関係の支持杭3、3における前記ア
クチュエータ5、5同士のピストン上室5aとピストン
下室5bとがパイプ6で連通され閉鎖系を構成している
(以上、請求項5記載の発明)。
【0021】特に図1の実施形態は、前記配置のアクチ
ュエータ5、5同士のピストン上室5aとピストン下室
5bとが2本のパイプ6と6’でクロス状態に連通さ
れ、それぞれのパイプ6、6’の途中に開閉弁7を設置
し、常時は開閉弁7を閉じて閉鎖系を構成していること
を特徴とする(請求項6記載の発明)。この場合にアク
チュエータ5の各ピストン室に使用される作動流体は、
液体(油)又は気体(空気)のいずれでも良い。
【0022】一方、図2の実施形態においては、前記配
置のアクチュエータ5、5同士のピストン上室5aとピ
ストン下室5bとが1本のパイプ6で片側だけ連通さ
れ、閉鎖系を構成していることを特徴とする。この場合
にアクチュエータ5の各ピストン室に使用される作動流
体は、パイプ6で連通されたピストン上室5a’とピス
トン下室5b’は液体(油)又は気体(空気)のいずれ
でも良いが、他側のピストン上室5aとピストン下室5
bは圧縮性の気体(空気)であることを要す。
【0023】なお、図1及び図2の実施形態に共通する
構成として、各アクチュエータ5のシリンダ外径は、図
示したように中立位置にあるピストン5cの上下におい
て大小に異なる。その理由は、ピストン上室におけるピ
ストン5cの受圧面積がピストンロッド5dの外径分だ
け小さくなることを、シリンダ外径によって補償する考
えによる。
【0024】図1及び図2の実施形態において、請求項
1〜4に記載した発明に係る杭頭接合方法の実施例を、
以下に説明する。
【0025】先ず図1の実施形態は、構造物1の建築施
工の途中までは、構造物重量の全部を基礎底面地盤2の
抵抗Rで支持させることにより、一定大きさまでの初期
鉛直荷重Rを自由に地盤2に負担させることができる。
目標とする大きさの初期荷重Rに達した段階で、2本の
パイプ6、6’の開閉弁7、7’を全閉とし動作流体を
閉鎖系の中に閉じ込めることにより、以後の上載荷重Q
は、支持杭3の抵抗Pで支持することになる。ピストン
5cの上下面に作用する全圧力は等しく釣り合いを保
つ。つまり、構造物1の鉛直荷重Wのうち、地盤2の摩
擦抵抗Rを差し引いた残りの荷重Qが支持杭3へ負担す
ることになる。
【0026】図1の実施形態の場合、地盤2の沈下に対
しては、一旦開閉弁7と7’を開いて、卓越する鉛直荷
重Wで構造物1の基礎底面を沈下させる操作(メンテナ
ンス)を行い、基礎底面を地盤2へ一定の初期荷重Rで
接触させる。その際、各アクチュエータ5のピストン5
cの上下に作用する作動流体の圧力は均等なので、不同
沈下する心配はない(回転しない=請求項2記載の発
明)。
【0027】つまり、支持杭3の杭頭と構造物1の基礎
底面とは、地盤2に一定大きさの初期荷重Rを負担させ
た状態で、地盤2の沈下に追随して構造物1の基礎底面
を上下方向にのみ、回転することなく沈下させることが
可能である(請求項1、2、3記載の発明)。構造物1
の基礎底面が地盤2へ一定大きさの初期荷重Rを負担さ
せているかぎり、その初期荷重Rに起因する摩擦力U
が、地震等の水平力に対する抵抗として働くことに多く
の説明を要しないであろう。
【0028】図2の実施形態も、ほぼ同様な思想原理に
立脚しているが、本実施形態の場合には、図中右側のピ
ストン下室5bに圧縮性の気体を圧入し、パイプ6で連
通したピストン上室5a’とピストン下室5b’には非
圧縮性の液体又は圧縮性気体のいずれかを圧入してい
る。そのため地盤2が沈下して初期荷重Rが低下する
と、必然的に支持杭3の抵抗力Pが増大するので、その
差分だけ、図2中の右側のピストン下室5bの空気が圧
縮されピストン5cが下方へ変位する。と同時に、パイ
プ6で連通されたピストン上室5a’とピストン下室5
b’の関係では、図2中の左側のピストン下室5b’か
ら相当量の作動流体が他方のピストン上室5a’の方へ
移動して均衡を保つことになり、結局は左右のピストン
の位置は自動的に同一レベルを保つ結果となる(セルフ
レベリング機能)。したがって、やはり支持杭3の杭頭
と構造物1の基礎底面とは、地盤2に一定大きさの初期
荷重Rを負担させた状態で、地盤2の沈下に追随して構
造物1の基礎底面は上下方向にのみ、回転することなく
(不同沈下を発生することなく)沈下可能である(請求
項1、2、3記載の発明)。かくして構造物1の基礎底
面が、地盤2へ一定大きさの初期荷重Rを負担させてい
るので、その初期荷重Rに起因する摩擦力Uが、地震等
の水平力に対する抵抗として働くことになる。
【0029】図1及び図2の実施形態においては、いう
なれば、支持杭3と構造物1の基礎底面とが、ピストン
・シリンダ型のアクチュエータ5における、支持杭3の
外径に比して遙かに細径のピストンロッドで接合され支
持されているので、これは地盤の沈下に追随して構造物
1の基礎底面を上下方向にのみ、回転することなく沈下
可能に接合しているだけでなく、低剛性で実質的にピン
結合に近い状態に接合し支持させたことになる(請求項
3、7記載の発明)。したがって、地震時などの水平力
の作用に対して、杭頭部に過大な応力が発生することは
防止される。
【0030】
【発明の効果】請求項1〜4に記載した発明に係る杭基
礎構造物における杭頭接合方法、及び請求項5〜7に記
載した発明に係る杭基礎構造物における杭頭接合構造よ
れば、以下に説明する効果を奏する。 1 構造物の鉛直荷重に対して支持杭及び基礎底面地盤
が分担して抵抗する。必然的に地震時の水平力に対して
も、支持杭及び基礎底面地盤とが分担して抵抗する。従
って、基礎底面地盤の抵抗を考慮に入れた経済設計がで
きる。 2 地盤が不同沈下しても、構造物はセルフレベリング
機能を発揮しつつ基礎底面と地盤とは一定の荷重条件で
接触した状態を保ち、上記の経済設計を実効あらしめ
る。 3 支持杭の杭頭がピン結合に近い状態で構造物の基礎
底面と接合されるので、杭頭に過大な応力が発生するこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の杭基礎構造物の杭頭接合構造の実施形
態を示した主要部の概念図である。
【図2】本発明の杭基礎構造物の杭頭接合構造の異なる
実施形態を示した主要部の概念図である。
【図3】従来の杭基礎構造物の杭頭接合部分を示した立
面図である。
【図4】従来のパイルドラフト基礎を示した立面図であ
る。
【符号の説明】
1 構造物 2 地盤 3 支持杭 5 アクチュエータ 6、6’ パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 清 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 内田 明彦 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 高橋 計人 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 河合 栄作 千葉県印西市大塚1丁目5番地1 株式会 社竹中工務店技術研究所内 Fターム(参考) 2D046 CA03 DA11 DA17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、地盤の沈下に追随して構造物の基礎底面
    が沈下可能に接合し支持させたことを特徴とする、杭基
    礎構造物における杭頭接合方法。
  2. 【請求項2】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、地盤の沈下に追随して構造物の基礎底面
    を上下方向にのみ、回転することなく沈下可能に接合し
    支持させたことを特徴とする、杭基礎構造物における杭
    頭接合方法。
  3. 【請求項3】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、地盤の沈下に追随して構造物の基礎底面
    を上下方向にのみ、回転することなく沈下可能にピン結
    合に近い状態に接合し支持させたことを特徴とする、杭
    基礎構造物における杭頭接合方法。
  4. 【請求項4】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とを、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、ピストン・シリンダ型のアクチュエータ
    を仲介にして接合し支持させると共に、構造物の重心を
    平面的に見て対称な配置で対をなす支持杭における前記
    アクチュエータ同士のピストン上室とピストン下室をパ
    イプで相互に連通させ、地盤の沈下に追随して前記ピス
    トンの位置を変位させて、構造物の基礎底面を上下方向
    にのみ、回転することなく沈下可能に接合し支持させた
    ことを特徴とする、杭基礎構造物における杭頭接合方
    法。
  5. 【請求項5】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とが、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、ピストン・シリンダ型のアクチュエータ
    を仲介にして接合し支持されていること、 構造物の重心を平面的に見て対称な配置で対をなす支持
    杭における前記アクチュエータ同士のピストン上室とピ
    ストン下室とがパイプで連通され閉鎖系を構成している
    こと、 地盤の沈下に追随して前記ピストンの位置を変位させ、
    構造物の基礎底面を上下方向にのみ、回転することなく
    沈下可能としたことを特徴とする、杭基礎構造物におけ
    る杭頭接合構造。
  6. 【請求項6】構造物の重心を平面的に見て対称な配置で
    対をなす支持杭における前記アクチュエータ同士のピス
    トン上室とピストン下室とが2本のパイプでクロス状態
    に連通され閉鎖系を構成していることを特徴とする、請
    求項5に記載した杭基礎構造物における杭頭接合構造。
  7. 【請求項7】杭基礎構造物における支持杭の杭頭と構造
    物の基礎底面とが、地盤に一定大きさの初期荷重を負担
    させた状態で、ピストン・シリンダ型のアクチュエータ
    を仲介にして接合し支持されていること、 前記アクチュエータのピストンロッドとの接合部分がピ
    ン結合に近い状態に接合されていることを特徴とする、
    請求項5に記載した杭基礎構造物における杭頭接合構
    造。
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