JP2706366B2 - 砂の液状化特性を利用した免震装置 - Google Patents
砂の液状化特性を利用した免震装置Info
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- JP2706366B2 JP2706366B2 JP28720290A JP28720290A JP2706366B2 JP 2706366 B2 JP2706366 B2 JP 2706366B2 JP 28720290 A JP28720290 A JP 28720290A JP 28720290 A JP28720290 A JP 28720290A JP 2706366 B2 JP2706366 B2 JP 2706366B2
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- isolator
- seismic isolation
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は砂の液状化特性を利用して建物、あるいは床
等の如き建物の一部の地震による揺れを低減する免震装
置に係るものである。
等の如き建物の一部の地震による揺れを低減する免震装
置に係るものである。
(従来の技術) 従来、この種の装置においては、通常建物と基礎との
間に積層ゴム又はすべり支承が介装されている。
間に積層ゴム又はすべり支承が介装されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら前記積層ゴム又はすべり支承は高価で免
震装置の工費が嵩むという問題点があった。
震装置の工費が嵩むという問題点があった。
本発明はこのような実情に鑑みて提案されたもので、
その目的とする処は、簡単な構成で優れた免震効果を発
揮する経済性の優れた免震装置を提供する点にある。
その目的とする処は、簡単な構成で優れた免震効果を発
揮する経済性の優れた免震装置を提供する点にある。
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するため、本発明に係る免震装置
は、建物と基礎との間に介装され、液体で飽和された砂
が密封されたサンドアイソレータと、同サンドアイソレ
ータ内の液体圧力コントロール装置と、前記建物及び基
礎に配設された振動検知センサと、同センサの振動検知
信号を受けて前記液体圧力コントロール装置を作動せし
め、前記サンドアイソレータ内の液圧を上昇せしめる制
御装置とから構成されている。
は、建物と基礎との間に介装され、液体で飽和された砂
が密封されたサンドアイソレータと、同サンドアイソレ
ータ内の液体圧力コントロール装置と、前記建物及び基
礎に配設された振動検知センサと、同センサの振動検知
信号を受けて前記液体圧力コントロール装置を作動せし
め、前記サンドアイソレータ内の液圧を上昇せしめる制
御装置とから構成されている。
(作用) 水またはオイル等の液体で飽和された砂は、同砂に対
して作用する建物荷重等の荷重に対して、砂の周囲に存
在する液体の圧力を差し引いた分の荷重(有効応力)を
負担するという特性を有している。砂粒子に有効応力が
作用している場合には、砂は水平方向に対しても横剛性
(せん断剛性)を持つが、何等かの原因で液圧が上昇す
ると砂の有効応力は小さくなり、同時にせん断剛性も小
さくなる。
して作用する建物荷重等の荷重に対して、砂の周囲に存
在する液体の圧力を差し引いた分の荷重(有効応力)を
負担するという特性を有している。砂粒子に有効応力が
作用している場合には、砂は水平方向に対しても横剛性
(せん断剛性)を持つが、何等かの原因で液圧が上昇す
ると砂の有効応力は小さくなり、同時にせん断剛性も小
さくなる。
本発明はこの原理を応用したものである。即ち、地震
時等において、前記振動検知センサーによる振動検知信
号が制御装置に送られ、同制御装置によって前記液体圧
力コントロール装置を制御して、建物と基礎との間に介
装され、建物重量を支持していた前記サンドアイソレー
タ内の液体を上昇せしめ、この圧力によってサンドアイ
ソレータ内に密封された砂を液状化させ、同砂のせん断
剛性を低下させることによって地震時のせん断波(横
波)を遮断し、建物全体の揺れを低減するものである。
時等において、前記振動検知センサーによる振動検知信
号が制御装置に送られ、同制御装置によって前記液体圧
力コントロール装置を制御して、建物と基礎との間に介
装され、建物重量を支持していた前記サンドアイソレー
タ内の液体を上昇せしめ、この圧力によってサンドアイ
ソレータ内に密封された砂を液状化させ、同砂のせん断
剛性を低下させることによって地震時のせん断波(横
波)を遮断し、建物全体の揺れを低減するものである。
(実施例) 以下本発明を図示の実施例について説明する。
Aはサンドアイソレータで、水またはオイルで飽和し
た砂1をゴム製メンブレン2内に充填し、せん断変形の
可能なリング3を嵌装して拘束し、上下両端に支持プレ
ート4及び基板5を配設して構成されている。
た砂1をゴム製メンブレン2内に充填し、せん断変形の
可能なリング3を嵌装して拘束し、上下両端に支持プレ
ート4及び基板5を配設して構成されている。
図中6は水またはオイル供給管である。
BはサンドアイソレータA内の液体圧力コントロール
装置で、加圧タンク7またはコンプレツサと水またはオ
イルタンク8とリリースバルブ9及びサーボバルブ10と
より構成されている。
装置で、加圧タンク7またはコンプレツサと水またはオ
イルタンク8とリリースバルブ9及びサーボバルブ10と
より構成されている。
建物Cと基礎Dとの間には前記サンドアイソレータA
及びダンパ11が介装され、常時は同サンドアイソレータ
Aによって建物Cの荷重を支承している。更に建物C及
び基礎Dには加速度計より構成された振動検知センサー
12が配設され、同センサー12によって検知された信号が
装置全体を制御するパーソナルコンピユータによって構
成された制御装置Eに送られるようになっている。
及びダンパ11が介装され、常時は同サンドアイソレータ
Aによって建物Cの荷重を支承している。更に建物C及
び基礎Dには加速度計より構成された振動検知センサー
12が配設され、同センサー12によって検知された信号が
装置全体を制御するパーソナルコンピユータによって構
成された制御装置Eに送られるようになっている。
図中13は水またはオイルラインである。
図示の実施例は前記したように構成されているので、
地震が生じると、前記センサー12によって揺れを検知
し、検知信号を制御装置Eに送って前記液体圧力コント
ロール装置Bを作動し、同装置Bによってサンドアイソ
レータA内に加圧水またはオイルを供給し、同サンドア
イソレータA内の液圧を上昇し、砂を液状化してそのせ
ん断剛性を低減させることによって、地震時のせん断波
(横揺れ)を遮断して免震効果を発揮する。
地震が生じると、前記センサー12によって揺れを検知
し、検知信号を制御装置Eに送って前記液体圧力コント
ロール装置Bを作動し、同装置Bによってサンドアイソ
レータA内に加圧水またはオイルを供給し、同サンドア
イソレータA内の液圧を上昇し、砂を液状化してそのせ
ん断剛性を低減させることによって、地震時のせん断波
(横揺れ)を遮断して免震効果を発揮する。
なお前記サンドアイソレータA内の砂の液状化は、人
為的に液圧を加えなくても地震の揺れによって生じる。
為的に液圧を加えなくても地震の揺れによって生じる。
このため水またはオイルで飽和された砂を密封したサ
ンドアイソレータを用いることによって、極めて手軽な
建屋又は床免震が可能となる。
ンドアイソレータを用いることによって、極めて手軽な
建屋又は床免震が可能となる。
この場合に用いるサンドアイソレータは第2図乃至第
4図に示したものと同様で、水またはオイルラインがな
い点だけが異なる。
4図に示したものと同様で、水またはオイルラインがな
い点だけが異なる。
(発明の効果) 本発明によれば前記したように、液体で飽和された砂
が密封されたサンドアイソレータを建物と基礎との間に
介装して、同サンドアイソレータ内液体圧力コントロー
ル装置と組合せ、同コントロール装置を建物及び基礎に
配設された振動検知センサの振動検知信号を受けた制御
装置によって制御し、前記サンドアイソレータ内の液圧
を上昇せしめ、同サンドアイソレータのせん断剛性を変
化させることによって、あらゆる地震に対して建物の揺
れを最小限に抑えることができる。
が密封されたサンドアイソレータを建物と基礎との間に
介装して、同サンドアイソレータ内液体圧力コントロー
ル装置と組合せ、同コントロール装置を建物及び基礎に
配設された振動検知センサの振動検知信号を受けた制御
装置によって制御し、前記サンドアイソレータ内の液圧
を上昇せしめ、同サンドアイソレータのせん断剛性を変
化させることによって、あらゆる地震に対して建物の揺
れを最小限に抑えることができる。
また本発明に係る免震装置においては、建物荷重を支
持するサンドアイソレータは、砂が主材料であるため、
高価な積層ゴムを使用した従来の免震装置に比してコス
トを大幅に節減できる。
持するサンドアイソレータは、砂が主材料であるため、
高価な積層ゴムを使用した従来の免震装置に比してコス
トを大幅に節減できる。
請求項2の発明は、液体で飽和された砂が密封された
メンブレンと、同メンブレン外周に嵌装されたせん断変
形可能なメンブレン拘束リングとによって構成されたサ
ンドアイソレータを構成したことによって、極めて手軽
な床免震装置を構成しうるものである。
メンブレンと、同メンブレン外周に嵌装されたせん断変
形可能なメンブレン拘束リングとによって構成されたサ
ンドアイソレータを構成したことによって、極めて手軽
な床免震装置を構成しうるものである。
第1図は本発明に係る砂の液状化特性を利用した免震装
置の一実施例を示す縦断面図、第2図はサンドアイソレ
ータの一実施例を示す縦断面図、第3図はその平面図、
第4図はその正面図である。 A……サンドアイソレータ、 B……サンドアイソレータ内の液体圧力コントロール装
置、 C……建物、D……基礎、 E……制御装置、1……砂、 2……メンブレン、3……リング、 12……振動検知センサ。
置の一実施例を示す縦断面図、第2図はサンドアイソレ
ータの一実施例を示す縦断面図、第3図はその平面図、
第4図はその正面図である。 A……サンドアイソレータ、 B……サンドアイソレータ内の液体圧力コントロール装
置、 C……建物、D……基礎、 E……制御装置、1……砂、 2……メンブレン、3……リング、 12……振動検知センサ。
Claims (2)
- 【請求項1】建物と基礎との間に介装され、液体で飽和
された砂が密封されたサンドアイソレータと、同サンド
アイソレータ内の液体圧力コントロール装置と、前記建
物及び基礎に配設された振動検知センサと、同センサの
振動検知信号を受けて前記液体圧力コントロール装置を
作動せしめ、前記サンドアイソレータ内の液圧を上昇せ
しめる制御装置とからなることを特徴とする砂の液状化
特性を利用した免震装置。 - 【請求項2】前記サンドアイソレータは液体で飽和され
た砂が密封されたメンブレンと、同メンブレンの外周面
に嵌装されたせん断変形可能なメンブレンと拘束リング
とより構成された請求項1記載の砂の液状化特性を利用
した免震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28720290A JP2706366B2 (ja) | 1990-10-26 | 1990-10-26 | 砂の液状化特性を利用した免震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28720290A JP2706366B2 (ja) | 1990-10-26 | 1990-10-26 | 砂の液状化特性を利用した免震装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04161677A JPH04161677A (ja) | 1992-06-05 |
JP2706366B2 true JP2706366B2 (ja) | 1998-01-28 |
Family
ID=17714386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28720290A Expired - Lifetime JP2706366B2 (ja) | 1990-10-26 | 1990-10-26 | 砂の液状化特性を利用した免震装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2706366B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4824441B2 (ja) * | 2006-03-14 | 2011-11-30 | 株式会社竹中工務店 | 免震構造及び免震装置 |
JP5261273B2 (ja) * | 2009-04-23 | 2013-08-14 | 大成建設株式会社 | 地震動低減システムの構築方法 |
JP2016113846A (ja) * | 2014-12-17 | 2016-06-23 | 清水建設株式会社 | 有限滑り支承、免震基礎構造、及び有限滑り支承の構築方法 |
-
1990
- 1990-10-26 JP JP28720290A patent/JP2706366B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04161677A (ja) | 1992-06-05 |
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