JP5970205B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
下記表1及び2に示された配合表にしたがって、基材ポリマー及び導電性ポリマーを計量の上これらを混合することにより、樹脂組成物AからHが準備された。なお、基材ポリマーとしてはナイロン66を用いた。このことが、表の基材ポリマーの欄に、「NYLON」として示されている。表の最下段に示されているのは、各樹脂組成物のシートにより得られた体積抵抗率である。
NYLON:旭化成(株)製の商品名「レオナ」(融点=265℃)
下記表3に示された配合表にしたがって、XからZで示された3種類のゴム組成物が準備された。表の最下段に示されているのは、各ゴム組成物のシートにより得られた体積抵抗率である。
1) スチレンブタジエンゴム:JSR社製の商品名「SBR1500」
2) カーボンブラックa:東海カーボン(株)製の商品名「シースト6:N220」
3) カーボンブラックb:三菱化学(株)製の商品名「ダイアブラックH:N330」
4) シリカ:日本シリカ社製の商品名「ニップシールVN3」
5) シランカップリング剤:デグサ社製の商品名「Si69」
6) ワックス:大内新興化学工業(株)製の商品名「サンノックN」
7) 老化防止剤:住友化学工業(株)製の商品名「アンチゲン6c」
8) ステアリン酸:日本油脂社製の商品名「ステアリン酸椿」
9) 亜鉛華:三井金属工業(株)製の商品名「亜鉛華1号」
10) 硫黄:(株)軽井沢製錬所製の商品名「粉末硫黄」
11) 加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製の商品名「ノクセラーNS−P」
図1に示された基本構成を備え、下記の表4に示された仕様を備えた、実施例1の空気入りタイヤを得た。このタイヤのサイズは、195/65R15である。このタイヤでは、キャップ層の第一本体及び第二本体には、ゴム組成物Yが用いられた。スキン層の形成には、図4に示された構成を備えた導電シートが用いられた。この導電シートには、樹脂組成物Aから形成されたフィルムが用いられた。このフィルムの厚みTは、0.030mmとされた。スキン層の体積Vsのトレッド全体積Vtに対する比率Rsは、0.210とされた。
厚みTを下記の表4及び5に示される通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
スキン層の形成に用いた樹脂組成物を下記の表5から6に示される通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
スキン層の形成に図8に示された構成を用いた予備成形体を用いた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。この予備成形体においては、1.5cmの幅を有する多数の導電テープが、1.0cmの間隔を空けて配置された。この導電テープには、樹脂組成物Cから形成されたフィルムが用いられた。このフィルムの厚みTは、0.030mmとされた。スキン層の体積Vsのトレッド全体積Vtに対する比率Rsは、0.126とされた。
スキン層を設けなかった他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
トレッドの構成を変えた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このタイヤのトレッドでは、キャップ層はゴム組成物Xから形成された。このトレッドには、スキン層及び貫通部は設けられていない。比較例1は、従来のタイヤである。
トレッドの構成を変えた他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。このタイヤでは、トレッドは、キャップ層、ベース層及び貫通部を備えている。キャップ層の形成には、ゴム組成物Yが用いられた。ベース層及び貫通部の形成には、ゴム組成物Zが用いられた。貫通部は、キャップ層を貫通しており、このベース層と接触している。このベース層は、ウィングに接触している。この貫通部の体積Vpのトレッド全体積Vtに対する比率Rpは、7.0%とされた。この比較例2は、比較例1とは別の従来のタイヤである。
転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件で転がり抵抗を測定した。
使用リム:15×6JJ(アルミニウム合金製)
内圧:200kPa
荷重:6.96kN
速度:80km/h
この結果が、比較例1を100とした指数値で、下記の表4から6に示されている。数値が小さいほど好ましい。
「JASO C607:2000」に規定されたユニフォーミティ試験方法に準拠して、下記に示す条件にて、ラテラル・フォース・バリエーション(LFV)及びコニシティ(CON)を測定した。100本のタイヤについて測定し、その測定結果の平均値が、下記の表4から6に示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
リム幅:5.5インチ
内圧:200kPa
荷重:3.67kN
速度:60rpm
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を200kPaとした。正規リムを抵抗測定器の取付軸に固定することで、このタイヤを抵抗測定器に装着した。この取付軸は、導電性を有している。この抵抗測定器においてタイヤは、絶縁板(電気抵抗値=1012Ω以上)上に設置され、その表面が研磨された金属板に載せられた。JATMA規定に準拠して、下記に示す条件にて、取付軸と金属板との間の電気抵抗値を測定した。その測定結果が、タイヤの抵抗として、下記の表4から6に示されている。タイヤの抵抗が1×108Ω以下である場合が、合格である。なお、測定は、その温度が25℃、その湿度が50%の環境下で実施された。測定には、予め表面の離型剤及び汚れが十分に除去され、十分に乾燥した状態にあるタイヤが用いられた。
使用リム:15×6JJ(アルミニウム合金製)
内圧:200kPa
荷重:5.3kN
試験電圧(印加可電圧):1000V
抵抗測定器の測定範囲:103Ωから1.6×1016Ω
4、58・・・トレッド
6・・・サイド部
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・インナーライナー
16・・・チェーファー
18・・・トレッド面
22、60・・・ベース層
24、62・・・キャップ層
26a、26b、64a、64b・・・本体
28、66・・・スキン層
34・・・ウィング
36・・・サイドウォール
38・・・クリンチ
54・・・導電シート
72・・・導電テープ
Claims (10)
- その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイド部とを備えており、
このトレッドが、軸方向に延在するベース層と、このベース層の半径方向外側に位置するキャップ層とを備えており、
このキャップ層が、上記ベース層の一端側に位置する第一本体と、このベース層の他端側に位置する第二本体と、軸方向に延在する導電性のスキン層とを備えており、
このスキン層の一部が、上記第一本体と上記第二本体との間に挟まれており、
このスキン層の他の一部が、上記第二本体と上記ベース層との間に挟まれており、
このスキン層が、上記第一本体及び上記第二本体との間において上記トレッド面の一部を形成しており、
このスキン層が、樹脂組成物から形成されたフィルムからなり、
この樹脂組成物が、ポリマー成分として、基材ポリマー及び導電性ポリマーを含んでおり、
この基材ポリマーが、熱可塑性樹脂であり、
上記サイド部が、このスキン層とこのタイヤが装着されるリムとを電気的に接続する導電パスを有している空気入りタイヤ。 - 上記フィルムの厚みが、0.01mm以上0.05mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 上記樹脂組成物のポリマー成分の全量に対する導電性ポリマーの量の比率が、20質量%以上80質量%以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 上記スキン層が、筒状の導電シートからなり、
この導電シートが、上記樹脂組成物から形成されたフィルムである請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 上記スキン層が、多数の導電テープを、その長さ方向がタイヤの軸方向に一致するようにしてタイヤの周方向に間隔を空けて配置させることにより形成されており、
それぞれの導電テープが、上記樹脂組成物から形成されたフィルムである請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 上記サイド部が、上記トレッドの端においてこのトレッドの半径方向内側に位置するウィングと、このウィングから半径方向略内向きに延びるサイドウォールと、このサイドウォールよりも半径方向略内側に位置するクリンチとを備えており、
このウィング、サイドウォール及びクリンチの体積抵抗率が、1×108Ω・cm未満であり、
このウィング、サイドウォール及びクリンチが、上記スキン層と上記リムとを電気的に接続する導電パスを構成している請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 上記熱可塑性樹脂の融点が、200℃以上である、請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 上記熱可塑性樹脂が、ナイロン6、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレート及びポリビニルアルコールからなる群から選択された少なくとも1つである、請求項1から7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 上記スキン層の体積Vsの上記トレッドの全体積Vtに対する比率Rsが0.5以下である、請求項1から8のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
- 上記ベース層が、軸方向に分断されることなく連続して延在している、請求項1から9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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