JP5963824B2 - 表面処理銅箔、キャリア付銅箔、基材の製造方法、プリント回路板の製造方法、銅張積層板の製造方法及びプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
前記表面処理銅箔を、表面処理層側から絶縁基板に積層する工程、
前記絶縁基板上の表面処理銅箔を除去する工程、
前記表面処理銅箔を除去した絶縁基板の表面に回路を形成する工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
前記キャリア付銅箔を極薄銅層側から絶縁基板に積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がした後の絶縁基板上の極薄銅層を除去する工程、
前記極薄銅層を除去した絶縁基板の表面に回路を形成する工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
前記表面処理銅箔を、表面処理層側から絶縁基板に積層して銅張積層板を形成し、
その後、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法である。
前記キャリア付銅箔を極薄銅層側から絶縁基板に積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
その後、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法である。
前記回路が埋没するように前記金属箔表面に樹脂層を形成する工程、
本発明の表面処理銅箔を、表面処理層側から前記樹脂層に積層する工程、
前記樹脂層上の表面処理銅箔を除去する工程、
前記表面処理銅箔を除去した樹脂層の表面に回路を形成する工程、及び、
前記金属箔を除去することで、前記金属箔表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
前記回路が埋没するように前記第1のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
第2のキャリア付銅箔を準備し、前記第2のキャリア付銅箔の極薄銅層側から前記樹脂層に積層する工程、
前記第2のキャリア付銅箔を前記樹脂層に積層した後に、前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がした後の樹脂層上の極薄銅層を除去する工程、
前記極薄銅層を除去した樹脂層の表面に回路を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
前記回路が埋没するように前記金属箔表面に樹脂層を形成する工程、
本発明の表面処理銅箔を、表面処理層側から樹脂層に積層し、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって前記樹脂層上に回路を形成する工程、及び、
前記金属箔を除去することで、前記金属箔表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
前記回路が埋没するように前記第1のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
第2のキャリア付銅箔を準備し、前記第2のキャリア付銅箔の極薄銅層側から前記樹脂層に積層して前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がし、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって前記樹脂層上に回路を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法である。
本発明に係る表面処理銅箔において使用する銅箔は、電解銅箔或いは圧延銅箔いずれでもよい。本発明において使用する銅箔の厚みは特に限定する必要は無いが、例えば1μm以上、2μm以上、3μm以上、5μm以上であり、例えば3000μm以下、1500μm以下、800μm以下、300μm以下、150μm以下、100μm以下、70μm以下、50μm以下、40μm以下である。
・一般電解生箔:
<電解液組成>
銅:80〜120g/L
硫酸:80〜120g/L
塩素:30〜100ppm
レベリング剤(ニカワ):0.1〜10ppm
・両面フラット電解生箔、キャリア付極薄銅箔のキャリア銅箔:
<電解液組成>
銅:80〜120g/L
硫酸:80〜120g/L
塩素:30〜100ppm
レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm
レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm
上記のアミン化合物には以下の化学式のアミン化合物を用いることができる。
電流密度:70〜100A/dm2
電解液温度:50〜65℃
電解液線速:1.5〜5m/sec
電解時間:0.5〜10分間(析出させる銅厚、電流密度により調整)
めっき浴組成:Cu10〜20g/L、Co1〜10g/L、Ni1〜10g/L
pH:1〜4
温度:30〜50℃
電流密度Dk:20〜30A/dm2
めっき時間:1〜5秒
めっき終了後の同めっき液浸漬時間:20秒以下(20秒よりも長く浸漬すると粒子形状が乱れるため)、好ましくは10秒以下、より好ましくは5秒以下
前記めっき終了後は、通常であれば特に急いでめっき液から取り出すことは無いが、本発明では、当該めっき終了後、所定の時間内にめっき液から取り出す必要がある。このため、上記のように前記めっき終了後の同めっき液浸漬時間を20秒以下としている。当該浸漬時間が、20秒を超えて浸漬してしまうと、めっき液により粗化粒子の一部が溶解している可能性がある。当該粗化粒子の一部の溶解が、粒子形状の乱れの原因の一つとなると考えられる。
前記めっき終了後の同めっき液浸漬時間を10秒以下、あるいは5秒以下と短くすることで、粒子形状をより乱れにくくすることができるため有効である。
なお、銅−コバルト−ニッケル合金めっきと同様に、銅−コバルト−ニッケル合金めっき以外の合金めっきもめっき終了後の同めっき液浸漬時間を20秒以下(20秒よりも長く浸漬すると粒子形状が乱れるため)、好ましくは10秒以下、より好ましくは5秒以下に制御することが重要である。当該浸漬時間が、20秒を超えて浸漬してしまうと、めっき液により粗化粒子の一部が溶解している可能性がある。当該粗化粒子の一部の溶解が、粒子形状の乱れの原因の一つとなると考えられる。銅−コバルト−ニッケル合金めっき以外の合金めっきのpH、温度、電流密度、めっき時間は公知の条件を用いることができる。
前記めっき終了後の同めっき液浸漬時間を10秒以下、あるいは5秒以下と短くすることで、粒子形状をより乱れにくくすることができるため有効である。
また、表面処理として以下の粗化処理としての銅めっきを行うことも良い。以下の粗化処理としての銅めっきにより形成される表面処理層は銅濃度が高く、大部分が銅で構成される粗化処理層(めっき層)となる。銅濃度が高い、粗化処理層(めっき層)はメッキ液に溶けにくいという特徴がある。以下の粗化処理としての銅めっきは銅めっき1、銅めっき2の順に行う。
・銅めっき1
(液組成1)
Cu濃度:10〜30g/L
H2SO4濃度:50〜150g/L
タングステン濃度:0.5〜50mg/L
ドデシル硫酸ナトリウム: 0.5〜50mg/L
(電気めっき条件1)
温度: 30〜70℃
(一段目電流条件)
電流密度: 18〜70A/dm2
粗化クーロン量: 1.8〜1000A/dm2好ましくは1.8〜500A/dm2
めっき時間: 0.1〜20秒
(二段目電流条件)
電流密度: 0.5〜13A/dm2
粗化クーロン量: 0.05〜1000A/dm2好ましくは0.05〜500A/dm2
めっき時間: 0.1〜20秒
なお、一段目と二段目を繰り返してもよい。また、一段目を1回または複数回行った後、二段目を1回または複数回行ってもよい。また、一段目を1回または複数回行った後、二段目を1回または複数回行うことを繰り返してもよい。
・銅めっき2
(液組成2)
Cu濃度:20〜80g/L
H2SO4濃度:50〜200g/L
(電気めっき条件2)
温度: 30〜70℃
(電流条件)
電流密度: 5〜50A/dm2
粗化クーロン量: 50〜300A/dm2
めっき時間: 1〜60秒
また、銅箔上に前述の銅−コバルト−ニッケル合金めっきなどの合金めっきと前述の銅めっきを組み合わせて行ってもよい。銅箔上に前述の銅めっきを行った後に、前述の合金めっきを行うことが好ましい。
耐熱層、防錆層としては公知の耐熱層、防錆層を用いることが出来る。例えば、耐熱層および/または防錆層はニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む層であってもよく、ニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素からなる金属層または合金層であってもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む酸化物、窒化物、珪化物を含んでもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル−亜鉛合金を含む層であってもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル−亜鉛合金層であってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層は、不可避不純物を除き、ニッケルを50wt%〜99wt%、亜鉛を50wt%〜1wt%含有するものであってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層の亜鉛及びニッケルの合計付着量が5〜1000mg/m2、好ましくは10〜500mg/m2、好ましくは20〜100mg/m2であってもよい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層または前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量と亜鉛の付着量との比(=ニッケルの付着量/亜鉛の付着量)が1.5〜10であることが好ましい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層または前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量は0.5mg/m2〜500mg/m2であることが好ましく、1mg/m2〜50mg/m2であることがより好ましい。耐熱層および/または防錆層がニッケル−亜鉛合金を含む層である場合、スルーホールやビアホール等の内壁部がデスミア液と接触したときに銅箔と樹脂基板との界面がデスミア液に浸食されにくく、銅箔と樹脂基板との密着性が向上する。
SAP工法において、従来、回路を形成する基材表面のプロファイル形状を定量化する方法として、接触式粗さ計を用いた粗度測定が一般的であった。これに対し、本発明では、レーザー粗さ測定計で測定される面粗さSzが適性範囲に規定された基材表面のプロファイル形状が、より良好に微細配線形成性を維持し、且つ、無電解銅めっき皮膜の良好な密着力を実現することを見出した。このような観点から、本発明に係る表面処理銅箔は、表面処理層表面の面粗さSzが2〜6μmに制御されている。表面処理層表面の面粗さSzが2〜6μmに制御されていることにより、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の面粗さSzが1〜5μmとなる。表面処理銅箔の表面処理層表面の面粗さSzが2μm未満であると、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の面粗さSzが1μm未満となり、無電解銅めっき皮膜の良好な密着力の実現が困難となる。また、表面処理銅箔の表面処理層表面の面粗さSzが6μm超であると、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の面粗さSzが5μm超となり、微細配線形成性が劣化する。本発明に係る表面処理銅箔の表面処理層表面の面粗さSzは好ましくは2〜5.5μm、より好ましくは2.5〜5.5μm、更により好ましくは3〜5μmである。本発明に係る上記表面処理銅箔を除去した後の基材表面の面粗さSzは好ましくは1〜4μm、より好ましくは1.5〜3.5μm、更により好ましくは2〜3μmである。
表面処理銅箔の表面処理側の表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aは、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の表面のプロファイル形状に大いに影響を及ぼす。このような観点から、本発明に係る表面処理銅箔は、表面処理層表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05〜1.8に制御されているのが好ましい。ここで、表面処理側の表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aは、例えば当該表面が粗化処理されている場合、粗化粒子の表面積Bと、銅箔を銅箔表面側から平面視したときに得られる面積Aとの比B/Aとも云うことができる。表面処理銅箔の表面処理側の表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05〜1.8に制御されていることにより、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.01〜1.5となる。表面処理銅箔の表面処理側の表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05未満であると、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.01未満となり、無電解銅めっき皮膜の良好な密着力の実現が困難となる。また、表面処理銅箔の表面処理側の表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.8超であると、当該表面処理銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせて、表面処理銅箔を除去した後の基材の、銅箔除去側表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.5超となり、微細配線形成性が劣化する。本発明に係る表面処理銅箔の表面処理層表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aは好ましくは1.10〜1.75、より好ましくは1.14〜1.71、更により好ましくは1.18〜1.67である。本発明に係る上記表面処理銅箔を除去した後の基材表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aは好ましくは1.03〜1.4、より好ましくは1.05〜1.35、更により好ましくは1.1〜1.3である。
基材表面の凹凸の程度をSEM観察写真から得られる黒色面積率で示したとき、当該黒色面積率を所定の範囲で有する基材の表面のプロファイル形状は、微細配線形成性が良好で、且つ、無電解銅めっき皮膜の良好な密着力を実現する。このような観点から、本発明に係る表面処理銅箔は、表面処理層側から基材に貼り合わせ、表面処理銅箔を除去したとき、基材の銅箔除去側表面の黒色面積率が10〜50%となるように制御されているのが好ましい。ここで、黒色面積率として、基材表面のSEM像(30k倍)について、Photo Shop 7.0ソフトウェアを使用し、白色・黒色画像処理を施し、当該黒色領域の面積率(%)を求めた。黒色面積率(%)は、Photo Shop 7.0にある「イメージ」の「ヒストグラム」を選定し、閾値128における比率とした。なお、黒色領域は測定表面が凹状、白色部は測定表面が凸状になっていることを示す。基材表面の当該黒色面積率が10%未満であると、無電解銅めっき皮膜の良好な密着力の実現が困難となる。基材表面の当該黒色面積率が50%超であると、微細配線形成性が劣化する。
具体的には、粗化粒子形成時などの表面処理時に、表面処理の電流密度を高く制御して表面処理を行い、続いて表面処理の電流密度を低く制御して表面処理を行うことで、表面処理後の銅箔の表面状態や粗化粒子の形態や形成密度が決まり、上記面粗さSz、面積比B/A、黒色面積率、及び、穴の直径平均値を制御することができる。また、表面処理の電流密度を高く制御して表面処理を行い、続いて表面処理の電流密度を低く制御して表面処理を行うことを繰り返し行うことも有効である。
ここで、粗化粒子形成時などの表面処理時に表面処理の電流密度を高くすると、析出する金属粒子が、銅箔の表面に対して垂直方向に成長しやすい傾向にある。また、粗化粒子形成時などの表面処理時に表面処理の電流密度を低くすると、銅箔表面が平滑(凹凸が少なくなる)になりやすい傾向にある。
そのため、表面処理の電流密度を高く制御して表面処理を行い、続いて表面処理の電流密度を低く制御して表面処理を行うことは、金属粒子を銅箔表面と垂直方向に成長させた後に、前記金属粒子と銅箔表面の凹凸を埋めて平滑にするという表面状態の制御することであると考えられる。
また、銅箔の表面処理層がめっき液に溶けやすい場合、表面処理銅箔の表面形態に及ぼす、表面処理終了後のめっき液中の浸漬時間の影響がより大きくなる傾向がある。
本発明のキャリア付銅箔は、キャリアと、キャリア上に積層された中間層と、中間層上に積層された極薄銅層とを備える。
本発明に用いることのできるキャリアは典型的には金属箔または樹脂フィルムであり、例えば銅箔、銅合金箔、ニッケル箔、ニッケル合金箔、鉄箔、鉄合金箔、ステンレス箔、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、絶縁樹脂フィルム(例えばポリイミドフィルム、液晶ポリマー(LCP)フィルム、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルム、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、フッ素樹脂フィルム等)の形態で提供される。
本発明に用いることのできるキャリアとしては銅箔を使用することが好ましい。銅箔は電気伝導度が高いため、その後の中間層、極薄銅層の形成が容易となるからである。キャリアは典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。一般的には、電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工と熱処理を繰り返して製造される。銅箔の材料としてはタフピッチ銅や無酸素銅といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。
キャリア上には中間層を設ける。本発明で用いる中間層は、キャリア付銅箔が絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離し難い一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアから極薄銅層が剥離可能となるような構成であれば特に限定されない。例えば、本発明のキャリア付銅箔の中間層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Zn、これらの合金、これらの水和物、これらの酸化物、有機物からなる群から選択される一種又は二種以上を含んでも良い。また、中間層は複数の層であっても良い。
また、例えば、中間層はキャリア側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種の元素からなる単一金属層、或いは、Cr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素からなる合金層を形成し、その上にCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素の水和物または酸化物からなる層を形成することで構成することができる。
また、例えば、中間層は、キャリア上に、ニッケル、ニッケル−リン合金又はニッケル−コバルト合金と、クロムとがこの順で積層されて構成することができる。ニッケルと銅との接着力はクロムと銅の接着力よりも高いので、極薄銅層を剥離する際に、極薄銅層とクロムとの界面で剥離するようになる。また、中間層のニッケルにはキャリアから銅成分が極薄銅層へと拡散していくのを防ぐバリア効果が期待される。中間層におけるニッケルの付着量は好ましくは100μg/dm2以上40000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上4000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上2500μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上1000μg/dm2未満であり、中間層におけるクロムの付着量は5μg/dm2以上100μg/dm2以下であることが好ましい。中間層を片面にのみ設ける場合、キャリアの反対面にはNiめっき層などの防錆層を設けることが好ましい。
中間層の上には極薄銅層を設ける。当該極薄銅層は、本発明の表面処理銅箔である。極薄銅層の厚みは特に制限はないが、一般的にはキャリアよりも薄く、例えば12μm以下である。典型的には0.5〜12μmであり、より典型的には1.5〜5μmである。また、中間層の上に極薄銅層を設ける前に、極薄銅層のピンホールを低減させるために銅−リン合金によるストライクめっきを行ってもよい。ストライクめっきにはピロリン酸銅めっき液などが挙げられる。
本発明の表面処理銅箔の表面処理層の上に樹脂層を備えても良い。前記樹脂層は絶縁樹脂層であってもよい。
前記樹脂層の組成は樹脂成分総量に対してエポキシ樹脂50〜90重量%、ポリビニルアセタール樹脂5〜20重量%、ウレタン樹脂0.1〜20重量%を含有し、該エポキシ樹脂の0.5〜40重量%がゴム変成エポキシ樹脂であってもよい。
また、前記ポリビニルアセタール樹脂は酸基および水酸基以外のエポキシ樹脂またはマレイミド化合物と重合可能な官能基を有してもよい。前記樹脂層に用いられる樹脂組成物の総量100重量部に対し、エポキシ樹脂配合物40〜80重量部、マレイミド化合物10〜50重量部、水酸基および水酸基以外のエポキシ樹脂またはマレイミド化合物と重合可能な官能基を有するポリビニルアセタール樹脂5〜30重量部からであってもよい。また、前記ポリビニルアセタール樹脂が分子内にカルボキシル基、アミノ基または不飽和二重結合を導入したものであってもよい。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物はポリフェニレンエーテル樹脂、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、リン含有フェノール化合物、ナフテン酸マンガン、2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパンを溶剤に溶解させたポリフェニレンエーテル−シアネート系の樹脂組成物であってもよい。この樹脂組成も、良好な銅箔と基材樹脂との密着性を示すのである。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物はシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を溶剤で溶解させたシロキサン変性ポリアミドイミド系の樹脂組成物であってもよい。この樹脂組成も、良好な銅箔と基材樹脂との密着性を示すのである。
上記いずれかの樹脂層または樹脂組成物に誘電体(誘電体フィラー)を含ませる場合には、キャパシタ層を形成する用途に用い、キャパシタ回路の電気容量を増大させることができるのである。この誘電体(誘電体フィラー)には、BaTiO3、SrTiO3、Pb(Zr−Ti)O3(通称PZT)、PbLaTiO3・PbLaZrO(通称PLZT)、SrBi2Ta2O9(通称SBT)等のペブロスカイト構造を持つ複合酸化物の誘電体粉を用いる。
なお、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、誘電体(誘電体フィラー)、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および硬化促進剤を含む樹脂組成物を用いて形成されてもよい。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、硬化促進剤を含む樹脂組成物重量を100重量部としたとき、エポキシ樹脂を25重量部〜60重量部含有する樹脂組成物と誘電体(誘電体フィラー)とを用いて形成したものであってもよい。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、硬化促進剤を含む樹脂組成物重量を100重量部としたとき、活性エステル樹脂を28重量部〜60重量部含有する樹脂組成物と誘電体(誘電体フィラー)とを用いて形成したものであってもよい。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、硬化促進剤を含む樹脂組成物重量を100重量部としたとき、エポキシ樹脂と活性エステル樹脂との合計含有量が78重量部〜95重量部含有する樹脂組成物と誘電体(誘電体フィラー)とを用いて形成したものであってもよい。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、硬化促進剤を含む樹脂組成物重量を100重量部としたとき、ポリビニルアセタール樹脂を1重量部〜20重量部含有する樹脂組成物と誘電体(誘電体フィラー)とを用いて形成したものであってもよい。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、硬化促進剤を含む樹脂組成物重量を100重量部としたとき、硬化促進剤を0.01重量部〜2重量部含有する樹脂組成物と誘電体(誘電体フィラー)とを用いて形成したものであってもよい。
また、前記誘電体を含む樹脂層は、当該誘電体(誘電体フィラー)を含有する樹脂重量を100wt%としたとき、誘電体(誘電体フィラー)を65wt%〜85wt%の範囲で含有するものであることが好ましい。
なお、エポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および硬化促進剤には公知のエポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および硬化促進剤または本願明細書に記載のエポキシ樹脂、活性エステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂および硬化促進剤を用いることができる。
また、前記誘電体(誘電体フィラー)を含む樹脂層は、MIL規格におけるMIL−P−13949Gに準拠して測定したときのレジンフローが1%未満であることが好ましい。
なお、硬化促進剤、エポキシ樹脂としては公知のものまたは本願明細書に記載の硬化促進剤、エポキシ樹脂を用いることができる。また、硬化促進剤としては公知のイミダゾール化合物または、本願明細書に記載のイミダゾール化合物を用いることができる。
上述の実施の形態により、当該内層コア材の内層回路表面と誘電体を含む樹脂層との密着性を向上させ、低い誘電正接を備えるキャパシタ回路層を形成するための誘電体を含む樹脂層を有する表面処理銅箔を提供することができる。
また、前記高分子ポリマー層は、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂のいずれか1種又は2種以上を含むことが好ましい。また、前記半硬化樹脂層は厚さが10μm〜50μmのエポキシ樹脂組成物で構成されていることが好ましい。
A成分: エポキシ当量が200以下で、室温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上からなるエポキシ樹脂。
B成分: 高耐熱性エポキシ樹脂。
C成分: リン含有エポキシ系樹脂、フォスファゼン系樹脂のいずれか1種又はこれらを混合した樹脂であるリン含有難燃性樹脂。
D成分: 沸点が50℃〜200℃の範囲にある溶剤に可溶な性質を備える液状ゴム成分で変成したゴム変成ポリアミドイミド樹脂。
E成分: 樹脂硬化剤。
表面処理銅箔に前記硬化樹脂層および、半硬化樹脂層を設けた場合、立体成型プリント配線板製造用途に適した、樹脂層を有する表面処理銅箔を提供することができる。
なお、前記樹脂層は硬化剤および/または硬化促進剤を含んでもよい。
前記樹脂層はMIL規格におけるMIL−P−13949Gに準拠して測定したときのレジンフローが5%以内である樹脂組成物で形成された樹脂層であってもよい。
前記樹脂層は5重量部〜50重量部のエポキシ樹脂(硬化剤を含む)、50重量部〜95重量部の溶剤に可溶なポリエーテルサルホン、及び、必要に応じて適宜量添加する硬化促進剤からなる樹脂組成物を用いて構成したものであってもよい。
硬化剤を除き、樹脂組成物を100重量部としたときの重量部として記載)の範囲で含む
樹脂組成物で形成したものであってもよい。
成分A: 25℃における引張強度200MPa以上のポリアミドイミド樹脂 10重量
部〜20重量部
成分B: 25℃における引張強度100MPa以下のポリアミドイミド樹脂 20重量
部〜40重量部
成分C: エポキシ樹脂
成分D: エポキシ樹脂硬化剤
前記樹脂層は半硬化樹脂層であってもよい。
前記成分C(エポキシ樹脂)の含有量は、樹脂組成物を100重量部としたとき、40重量部〜70重量部であってもよい。なお、エポキシ樹脂としては前述のエポキシ樹脂を用いることができる。前記成分D(エポキシ樹脂硬化剤)の含有量は、樹脂組成物に対して、エポキシ樹脂の硬化可能な程度のイミダゾール化合物を含有させるものであることが好ましい。前記半硬化樹脂層は、前記樹脂組成物で形成した揮発分が1wt%未満の半硬化状態の樹脂層であることが好ましい。上記含有量を満たした場合、樹脂層を有する表面処理銅箔をロール状で保管又は輸送しても、樹脂層を有する表面処理銅箔の樹脂層から表面処理銅箔への有機溶剤の転写が無く、しかも、耐熱性、表面処理銅箔との接着性の各特性に優れる樹脂層を備える表面処理銅箔を得ることができる。
なお、成分Cのエポキシ樹脂、成分Dのエポキシ樹脂硬化剤には公知の成分Cのエポキシ樹脂、成分Dのエポキシ樹脂硬化剤または本願明細書に記載の成分Cのエポキシ樹脂、成分Dのエポキシ樹脂硬化剤を用いることができる。
A成分: エポキシ当量が200以下で、25℃で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上。
B成分: 架橋可能な官能基を有する線状ポリマー。
C成分: 架橋剤。
D成分: イミダゾール系エポキシ樹脂硬化剤。
E成分: リン含有エポキシ樹脂。
前記B成分である官能基を有する線状ポリマーは、沸点が50℃〜200℃の温度の有機溶剤に可溶なポリマー成分であることが好ましい。具体的にはポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂等である。前記架橋可能な官能基を有する線状ポリマーは、樹脂組成物を100重量部としたとき、3重量部〜30重量部の配合割合で用いられることが好ましい。当該エポキシ樹脂が3重量部未満の場合には、樹脂流れが大きくなる場合がある。この結果、製造した銅張積層板の端部から樹脂粉の発生が多く見られる場合があり、半硬化状態での樹脂層の耐吸湿性も改善出来ない場合がある。一方、30重量部を超えても、樹脂流れが小さい場合があり、製造した銅張積層板の絶縁層内にボイド等の欠陥を生じやすくなる場合がある。
C成分は、B成分とエポキシ樹脂との架橋反応を起こさせるための架橋剤である。この架橋剤には、ウレタン系樹脂を使用することが好ましい。この架橋剤は、B成分の混合量に応じて添加されるものであり、本来厳密にその配合割合を明記する必要性はないものと考える。しかしながら、樹脂組成物を100重量部としたとき、10重量部以下の配合割合で用いる事が好ましい。10重量部を超えて、ウレタン系樹脂であるC成分が存在すると、半硬化状態での樹脂層の耐吸湿性が劣化し、硬化後の樹脂層が脆くなるからである。
10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイドの構造式は下記の通りである。
A成分: エポキシ当量が200以下で、25℃で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上。
B成分: 架橋可能な官能基を有する線状ポリマー。
C成分: 架橋剤(但し、A成分がB成分の架橋剤として機能する場合には省略可。)。D成分: 4,4’−ジアミノジフェニルスルホン又は2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン。
E成分: 難燃性エポキシ樹脂。
F成分: 多官能エポキシ樹脂。
G成分: 硬化促進剤。
前記B成分である架橋可能な官能基を有する線状ポリマーは、ポリビニルアセタール樹脂又はポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。
前記C成分である架橋剤は、ウレタン系樹脂であることが好ましい。
前記E成分である難燃性エポキシ樹脂は、分子内に2以上のエポキシ基を備えるテトラブロモビスフェノールAからの誘導体として得られる化14に示す構造式を備える臭素化エポキシ樹脂、以下に示す化15に示す構造式を備える臭素化エポキシ樹脂の1種又は2種を混合して用いることが好ましい。
前記E成分である難燃性エポキシ樹脂は、以下に示す化16〜化18のいずれかに示す構造式を備えるリン含有エポキシ樹脂の1種又は2種を混合して用いることが好ましい。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物の重量を100重量部としたとき、A成分が3重量部〜20重量部、B成分が3重量部〜30重量部、C成分が3重量部〜10重量部(A成分がB成分の架橋剤として機能する場合には0重量部〜10重量部)、D成分が5重量部〜20重量部、F成分が3重量部〜20重量部であり、樹脂組成物重量を100重量%としたとき、E成分由来の臭素原子を12重量%〜18重量%の範囲含有するようにE成分の重量部を定めることが好ましい。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物の重量を100重量部としたとき、A成分が3重量部〜20重量部、B成分が3重量部〜30重量部、C成分が3重量部〜10重量部(A成分がB成分の架橋剤として機能する場合には0重量部〜10重量部)、D成分が5重量部〜20重量部、F成分が3重量部〜20重量部であり、樹脂組成物重量を100重量%としたとき、E成分由来のリン原子を0.5重量%〜3.0重量%の範囲含有するようにE成分の重量部を定めるものであることが好ましい。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物はG成分として硬化促進剤を含むことが好ましい。
前記樹脂層は以下の工程a、工程bの手順で樹脂層の形成に用いる樹脂ワニスを調製し、当該樹脂ワニスを表面処理銅箔の表面に塗布し、乾燥させることで5μm〜100μmの平均厚さの半硬化樹脂膜を形成してされることが好ましい。
工程a: 前記A成分、B成分、C成分(A成分がB成分の架橋剤として機能する場合には省略可)、D成分、E成分、F成分、G成分の内、A成分〜F成分を必須成分とした樹脂組成物の重量を100重量%としたとき、E成分由来の臭素原子を12重量%〜18重量%の範囲又はリン原子を0.5重量%〜3.0重量%の範囲で含有するように各成分を混合して樹脂組成物とする。
工程b: 前記樹脂組成物を、有機溶剤を用いて溶解し、樹脂固形分量が25重量%〜50重量%の樹脂ワニスとする。
A成分: エポキシ当量が200以下で、室温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上からなるエポキシ樹脂。
B成分: 高耐熱性エポキシ樹脂。
C成分: リンを含有した難燃性エポキシ樹脂。
D成分: 沸点が50℃〜200℃の範囲にある溶剤に可溶な性質を備える液状ゴム成分で変成したゴム変成ポリアミドイミド樹脂。
E成分: ビフェニル型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂の1種又は2種以上からなる樹脂硬化剤。
前記樹脂層は前記A成分〜E成分の各成分に加えて、更にF成分としてエポキシ樹脂との反応性を有さないリン含有難燃剤を含む樹脂組成物を用いて形成されることが好ましい。
前記D成分は、沸点が50℃〜200℃の範囲にあるメチルエチルケトン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの群から選ばれる1種の単独溶剤又は2種以上の混合溶剤に可溶な性質を備える液状ゴム成分で変成したゴム変成ポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。
前記D成分であるゴム変成ポリアミドイミド樹脂は、ポリアミドイミドとゴム性樹脂とを反応させることで得られるものであることが好ましい。
前記樹脂層は前述の樹脂組成物に溶剤を加えて、樹脂固形分量が30重量%〜70重量%の範囲に調製し、MIL規格におけるMIL−P−13949Gに準拠して測定したときのレジンフローが1%〜30%の範囲にある半硬化樹脂層の形成が可能な樹脂組成物(樹脂ワニス)を用いて形成されることが好ましい。
前記樹脂層は以下の工程a、工程bの手順で樹脂層の形成に用いる樹脂ワニスを調製し、当該樹脂ワニスを銅箔の表面に塗布し、乾燥させることで10μm〜50μmの厚さの半硬化樹脂層として形成されることが好ましい。
工程a: A成分が3重量部〜20重量部、B成分が3重量部〜30重量部、C成分が5重量部〜50重量部、D成分が10重量部〜40重量部、E成分が20重量部〜35重量部、F成分が0重量部〜7重量部の範囲において、各成分を混合して、C成分由来のリン原子を0.5重量%〜3.0重量%の範囲含有する樹脂組成物とする。
工程b: 前記樹脂組成物を、有機溶剤を用いて溶解し、樹脂固形分量が30重量%〜70重量%の樹脂ワニスとする。
A成分: 軟化点が50℃以上である固形状の高耐熱性エポキシ樹脂(但し、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂を除く。)。
B成分: ビフェニル型フェノール樹脂、フェノールアラルキル型フェノール樹脂の1
種又は2種以上からなるエポキシ樹脂硬化剤。
C成分: 沸点が50℃〜200℃の範囲にある溶剤に可溶なゴム変性ポリアミドイミ
ド樹脂。
D成分: 有機リン含有難燃剤。
E成分: ビフェニル型エポキシ樹脂。
前記樹脂層を形成するために用いられる樹脂組成物は前記A成分〜E成分の各成分に加えて、更に、F成分として、リン含有難燃性エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
前記樹脂層を形成するために用いられる樹脂組成物はG成分として、エポキシ当量が200以下で、室温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の群から選ばれる1種又は2種以上からなるエポキシ樹脂を更に含むことが好ましい。
前記樹脂層を形成するために用いられる樹脂組成物はH成分として、熱可塑性樹脂及び/又は合成ゴムからなる低弾性物質を更に含むことが好ましい。
前記A成分の軟化点が50℃以上である固形状の高耐熱性エポキシ樹脂は、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれか1種又は2種以上であることが好ましい。
前記A成分として、室温で液状のノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれか1種又は2種以上からなる高耐熱性エポキシ樹脂を更に含む樹脂組成物を用いて前記樹脂層を形成することが好ましい。
前記樹脂層を形成するための樹脂組成物の重量を100重量部としたとき、A成分が3重量部〜30重量部、B成分が13重量部〜35重量部、C成分が10重量部〜50重量部、D成分が3重量部〜16重量部、E成分が5重量部〜35重量部であることが好ましい。
工程a: 樹脂組成物重量を100重量部としたとき、A成分が3重量部〜30重量部、B成分が13重量部〜35重量部、C成分が10重量部〜50重量部、D成分が3重量部〜16重量部、E成分が5重量部〜35重量部の範囲で各成分を含有する樹脂組成物とする。
工程b: 前記樹脂組成物を、有機溶剤を用いて溶解し、樹脂固形分量が30重量%〜70重量%の樹脂ワニスとする。
、所謂ガラス転移温度Tgが高いエポキシ樹脂である。エポキシ樹脂のうち、軟化点が50℃以上である固形状の高耐熱性エポキシ樹脂を採用した理由は、ガラス転移温度Tgが高く、少量添加することで、高耐熱効果が得られるからである。
ルノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂のいずれか1種又は2種以上であることが好ましい。
ビフェニル型フェノール樹脂の具体例を化25に示す。
前記アミン系エポキシ樹脂硬化剤は、芳香族ポリアミン、ポリアミド類及びこれらをエポキシ樹脂や多価カルボン酸と重合或いは縮合させて得られるアミンアダクト体の群から選ばれた1種又は2種以上を用いてもよい。
なお、前記不織布及び織布を構成する繊維は、その表面の樹脂との濡れ性を向上させるため、シランカップリング剤処理を施す事が好ましい。このときのシランカップリング剤は、使用目的に応じてアミノ系、エポキシ系等のシランカップリング剤を用いればよいのである。
また、樹脂層が誘電体を含む場合には、樹脂層の厚みは0.1〜50μmであることが好ましく、0.5μm〜25μmであることが好ましく、1.0μm〜15μmであることがより好ましい。なお、前述の樹脂層の厚みは、任意の10点において断面観察により測定した厚みの平均値をいう。
図2に、実施例及び比較例のデータを得るためのサンプル作製フローを示す。
銅濃度80〜120g/L、硫酸濃度80〜120g/L、塩化物イオン濃度30〜100ppm、ニカワ濃度1〜5ppm、電解液温度57〜62℃の硫酸銅電解液を電解銅メッキ浴とし、アノードとカソード(銅箔用電着用金属製ドラム)の間を流れる電解液の線速度を1.5〜2.5m/秒、電流密度70A/dm2で厚み12μm(重量厚み95g/m2)の一般電解生箔を作製した。
銅濃度80〜120g/L、硫酸濃度80〜120g/L、塩化物イオン濃度30〜100ppm、レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm、レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm、電解液温度57〜62℃の硫酸銅電解液を電解銅メッキ浴とし、アノードとカソード(銅箔用電着用金属製ドラム)の間を流れる電解液の線速度を1.5〜2.5m/秒、電流密度70A/dm2で厚み12μm(重量厚み95g/m2)の両面フラット電解生箔を作製した。上記のアミン化合物には以下の化学式のアミン化合物を用いることができる。
前述の両面フラット電解生箔製造条件で、厚み18μmの両面フラット電解生箔を作製した。これを銅箔キャリアとして、以下の方法により、剥離層、極薄銅層を形成し、厚み1.5、2、3、5μmのキャリア付き極薄銅箔を得た。
(1)Ni層(剥離層:下地メッキ1)
銅箔キャリアのS面に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続メッキラインで電気メッキすることにより1000μg/dm2の付着量のNi層を形成した。具体的なメッキ条件を以下に記す。
硫酸ニッケル:270〜280g/L
塩化ニッケル:35〜45g/L
酢酸ニッケル:10〜20g/L
ホウ酸:30〜40g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
ドデシル硫酸ナトリウム:55〜75ppm
pH:4〜6
浴温:55〜65℃
電流密度:10A/dm2
(2)Cr層(剥離層:下地メッキ2)
次に、(1)にて形成したNi層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上でNi層の上に11μg/dm2の付着量のCr層を以下の条件で電解クロメート処理することにより付着させた。
重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0g/L
pH:7〜10
液温:40〜60℃
電流密度:2A/dm2
(3)極薄銅層
次に、(2)にて形成したCr層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上で、Cr層の上に厚み1.5、2、3、5μmの極薄銅層を以下の条件で電気メッキすることにより形成し、キャリア付極薄銅箔を作製した。
銅濃度:80〜120g/L
硫酸濃度:80〜120g/L
塩化物イオン濃度:30〜100ppm
レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm
レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm
なお、レべリング剤2として下記のアミン化合物を用いた。
電解液温度:50〜80℃
電流密度:100A/dm2
・球状粗化(通常):
先に記した各種生箔のM面或いはS面に、下記条件で粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:20〜30g/L(硫酸銅5水和物で添加、以下同様)
H2SO4:80〜120g/L
砒素:1.0〜2.0g/L
(電解液温)
35〜40℃
(電流条件)
電流密度:70A/dm2
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:29A/dm2
先に記した各種生箔のM面、キャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、四段式で電流を付与した。
電流密度は次の通りとした。
一段目: 30A/dm2
二段目: 10A/dm2
三段目: 30A/dm2
四段目: 10A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
先に記したキャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、二段式を適用した。
電流密度は次の通りとした。
一段目:50A/dm2
二段目:10A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
先に記した両面フラット電解生箔のM面、及び、キャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
(メッキ終了後のメッキ液中の浸漬時間)
所定の穴形状を得るため5秒以内とした。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
先に記したキャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で第一次粒子と第二次粒子を形成させる粗化処理を行った。
第一次粒子形成:
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、二段式を適用した。
電流密度は次の通りとした。
一段目:50A/dm2
二段目:10A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
次に、キャリア付き極薄銅箔の第一次粗化粒子の上に第二次粗化粒子を形成させるための粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
(メッキ終了後のメッキ液中の浸漬時間)
所定の穴形状を得るため5秒以内とした。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
先に記したキャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で第一次粒子と第二次粒子を形成させる粗化処理を行った。
第一次粒子形成:
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、二段式を適用した。電流密度は次の通りとした。
一段目:20A/dm2
二段目:10A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
次に、キャリア付き極薄銅箔の第一次粗化粒子の上に第二次粗化粒子を形成させるための粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
(メッキ終了後のメッキ液中の浸漬時間)
所定の穴形状を得るため15〜20秒とした。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
先に記したキャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、四段式を適用した。電流密度は次の通りとした。
一段目:50A/dm2
二段目:10A/dm2
三段目:50A/dm2
四段目:10A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
先に記したキャリア付き極薄生銅箔の表面に、下記条件で第一次粒子と第二次粒子を形成させる粗化処理を行った。
第一次粒子形成:
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
H2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温)
35〜45℃
(電流条件)
所定の穴形状を得るため、三段式を適用した。電流密度は次の通りとした。
一段目:25A/dm2
二段目:10A/dm2
三段目:5A/dm2
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
H2SO4:80〜120g/L
(電解液温)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
次に、キャリア付き極薄銅箔の第一次粗化粒子の上に第二次粗化粒子を形成させるための粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
(メッキ終了後のメッキ液中の浸漬時間)
所定の穴形状を得るため5〜10秒とした。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
バリヤー(耐熱)処理を下記の条件で行い、真鍮メッキ層又は亜鉛・ニッケル合金メッキ層を形成した。
銅濃度50〜80g/L、亜鉛濃度2〜10g/L、水酸化ナトリウム濃度50〜80g/L、シアン化ナトリウム濃度5〜30g/L、温度60〜90℃の真鍮メッキ浴を用い、電流密度5〜10A/dm2(多段処理)でメッキ電気量30As/dm2を、粗化処理層を形成したM面に付与した。
Ni:10g/L〜30g/L、 Zn:1g/L〜15g/L、 硫酸(H2SO4):1g/L〜12g/L、塩化物イオン:0g/L〜5g/Lを添加したメッキ浴を用い、電流密度1.3A/dm2でメッキ電気量5.5As/dm2を、粗化処理層を形成したM面に付与した。
防錆処理(クロメート処理)を下記の条件で行い、防錆処理層を形成した。
(クロメート条件) CrO3:2.5g/L、Zn:0.7g/L、Na2SO4:10g/L、pH4.8、54℃のクロメート浴で0.7As/dm2の電気量を付加。更に、クロメート浴での防錆処理終了直後、液シャワー配管を用いて、同じクロメート浴を使って粗化処理面全面をシャワーリングした。
〔シランカップリング材塗布〕
銅箔の粗化処理面に、0.2〜2%のアルコキシシランを含有量するpH7〜8の溶液を噴霧することで、シランカップリング材塗布処理を行った。
(樹脂合成例)
ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4、3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物117.68g(400mmol)、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン87.7g(300mmol)、γ-バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、N-メチル-2-ピロリドン(以下NMPと記す)300g、トルエン20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4、3',4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(100mmol)、2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}プロパン82.12g(200mmol)、NMP200g、トルエン40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分38%のブロック共重合ポリイミドを得た。このブロック共重合ポリイミドは、下記に示す一般式(1):一般式(2)=3:2であり、数平均分子量:70000、重量平均分子量:150000であった。
上記のようにして得られた表面処理銅箔及びキャリア付銅箔について、以下の方法で各種の評価を実施した。結果を表1及び2に示す。
各実施例、比較例の表面処理銅箔、キャリア付銅箔について、株式会社小阪研究所製接触粗さ計Surfcorder SE−3Cを使用してJIS B0601−1994に準拠して十点平均粗さを表面処理面について測定した。測定基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.25mm、送り速さ0.1mm/秒の条件で、圧延銅箔については圧延方向と垂直な方向(TD)に測定位置を変えて、または、電解銅箔については電解銅箔の製造装置における電解銅箔の進行方向と垂直な方向(TD)に測定位置を変えて、それぞれ3回行い、3回の測定での値を求めた。
オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY- 0.12μm、Z - 0.0μm、カットオフ:無し)を用いて、表面処理銅箔及びキャリア付銅箔の表面処理層側表面の面粗さSzを、ISO25178に準拠して測定した。
各実施例、比較例の表面処理銅箔、キャリア付銅箔について、表面処理層側表面の面積はレーザー顕微鏡による測定法を使用した。各実施例、比較例の表面処理後の銅箔について、オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY- 0.12μm、Z - 0.0μm、カットオフ:無し)を用いて、処理表面の倍率20倍における647μm×646μm相当面積(平面視したときに得られる表面積)A(実データでは417,953μm2)における三次元表面積Bを測定して、三次元表面積B÷二次元表面積A=面積比(B/A)とする手法により算出を行った。なお、レーザー顕微鏡による三次元表面積Bの測定環境温度は23〜25℃とした。
次に、各実施例、比較例の表面処理銅箔、キャリア付銅箔について、20cm角サイズの下記の樹脂基材を準備し、樹脂基材と銅箔とを、銅箔の表面処理層を有する面を樹脂基材に接するようにして積層プレスした。積層プレスの温度、圧力、時間は、基材メーカーの推奨条件を用いた。
使用樹脂:三菱ガス化学社GHPL−830MBT
(エッチング条件)エッチング液:塩化第二銅溶液、HCl濃度:3.5mol/L、温度:50℃、比重1.26となるようにCuCl2濃度調節
各実施例、比較例の樹脂基材のエッチング側表面について、株式会社小阪研究所製接触粗さ計Surfcorder SE−3Cを使用してJIS B0601−1994に準拠して十点平均粗さを測定した。測定基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.25mm、送り速さ0.1mm/秒の条件でそれぞれ3回行い、3回の測定での値を求めた。
各実施例、比較例の樹脂基材のエッチング側表面について、オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY- 0.12μm、Z - 0.0μm、カットオフ:無し)を用いて、面粗さSzを、ISO25178に準拠して測定した。
各実施例、比較例の樹脂基材のエッチング側表面について、オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY- 0.12μm、Z - 0.0μm、カットオフ:無し)を用いて、256μm×256μm相当面積(平面視したときに得られる表面積)A(実データでは66,524μm2)における三次元表面積Bを測定して、三次元表面積B÷二次元表面積A=面積比(B/A)とする手法により算出を行った。なお、レーザー顕微鏡による三次元表面積Bの測定環境温度は23〜25℃とした。
各実施例、比較例の樹脂基材のエッチング側表面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて加速電圧を15kVとして、写真撮影を行った。なお、写真撮影の際に、観察視野全体の穴の輪郭が明確に見えるように、コントラストとブライトネスを調整した。写真全体が真っ白や真っ黒ではなく、穴の輪郭が観察できる状態で写真撮影を行った。写真全体が真っ白や真っ黒ではなく、穴の輪郭が観察できる状態で写真撮影を行ったのであれば、当該写真における黒色面積率(%)はほぼ同じ値となる。そして撮影した写真(SEM像(30k倍(30000倍)))について、Photo Shop 7.0ソフトウェアを使用し、白色・黒色画像処理を施し、黒色面積率(%)を求めた。黒色面積率(%)は、Photo Shop 7.0にある「イメージ」の「ヒストグラム」を選定し、閾値128とした場合の観察面積(白色面積と黒色面積とを合計した面積)に対する黒色面積の割合とした。
各実施例、比較例の樹脂基材のエッチング側表面について、SEM像(x6000〜x30000)から線分法により穴の直径を縦、横、斜めで測定し、それらN=3の平均値を算定した。
樹脂基材(全面エッチング基材)のエッチング面に、無電解銅を析出させるための触媒付与、及び、関東化成製のKAP−8浴を用い、下記条件にて無電解銅メッキを実施した。得られた無電解銅メッキの厚みは0.5μmであった。
CuSO4濃度:0.06mol/L、HCHO濃度:0.5mol/L、EDTA濃度:0.12mol/L、pH12.5、添加剤:2,2’−ジピリジル、添加剤濃度:10mg/L、表面活性剤:REG−1000、表面活性剤濃度:500mg/L
次に、無電解銅メッキ上に、さらに下記の電解液を使用して電解メッキを実施した。銅厚み(無電解メッキ及び電解メッキの総厚)は12μmとなった。
単純硫酸銅電解液:Cu濃度:100g/L、H2SO4濃度:80g/L
上述のように樹脂基材(全面エッチング基材)に無電解銅メッキ、電解銅メッキを施して銅層厚を12μmとしたメッキ銅付き積層板について、幅10mmの銅回路を湿式エッチングにより作製した。JIS−C−6481に準じ、この銅回路を90度で剥離したときの強度を測定し、ピール強度とした。
上述のように樹脂基材(全面エッチング基材)に無電解銅メッキ、電解銅メッキを施して銅層厚を12μmとしたメッキ銅付き積層板について、メッキ銅をエッチングにより加工し、L(ライン)/S(スペース)=15μm/15μm、及び、10μm/10μmの回路を形成した。このとき、樹脂基板上に形成された微細配線を目視で観察し、回路の剥離、回路間のショート(回路間の銅異常析出)、回路の欠けがないものをOK(○)とした。
表1に、上述の、銅箔表面プロファイルの基材面への転写によって、実施例1〜11、比較例1〜4の基材面プロファイルを得るために使用される銅箔の製造条件を示す。
表2に、上述の、基材面プロファイルの評価結果を示す。
表3に、上述の、基材面プロファイルを与える銅箔表面プロファイルの評価結果を示す。
実施例1〜11は、いずれも良好な微細配線形成性を有し、さらに良好なピール強度を示した。
比較例1〜4の銅箔は、いずれも表面処理層表面の面粗さSzが2〜6μmの範囲外であったため、基材の表面プロファイルにおいて面粗さSzが1〜5μmの範囲外となり、微細配線形成性又はピール強度が不良となった。また、比較例1〜4の銅箔は、いずれも表面処理層表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05〜1.8の範囲外であったため、基材の表面プロファイルにおいて当該比B/Aが1.01〜1.5の範囲外となり、微細配線形成性又はピール強度が不良となった。また、比較例1〜4の基材の表面プロファイルは、いずれも表面の黒色面積率が10〜50%の範囲外であり、且つ、表面の穴の直径平均値が0.03〜1.0μmの範囲外であったため、微細配線形成性又はピール強度が不良となった。
なお、実施例及び比較例の評価結果から、銅箔表面及びエッチング後基材表面のRzの数値は、良好な微細配線形成性及びピール強度を兼ね備えることに対して、特に関連性が無いことが確認された。
図3(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に、それぞれ実施例1、2、3、5、6の銅箔処理面のSEM像(×30000)を示す。
図4(f)、(g)に、それぞれ比較例1、2の銅箔処理面のSEM像(×6000)を示す。
図5(h)、(i)、(j)、(k)、(l)に、それぞれ実施例1、2、3、5、6の樹脂基材面のSEM像(×30000)を示す。
図6(m)、(n)に、それぞれ比較例1、2の樹脂基材面のSEM像(×6000)を示す。
Claims (30)
- 回路を形成する基材上に貼り合わせた後、除去し、前記除去した箇所に無電解めっき皮
膜を形成する用途に用いられる表面処理銅箔であって、
銅箔上に表面処理層が形成された表面処理銅箔であり、前記表面処理層表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05〜1.8である表面処理銅箔であり、
表面処理銅箔を表面処理層側からプリント配線板用樹脂基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔を除去したとき、前記樹脂基材の前記銅箔除去側表面の面粗さSzが1〜5μmとなる表面処理銅箔。 - 回路を形成する基材上に貼り合わせた後、除去し、前記除去した箇所に無電解めっき皮
膜を形成する用途に用いられる表面処理銅箔であって、
銅箔上に表面処理層が形成された表面処理銅箔であり、前記表面処理層表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.05〜1.8である表面処理銅箔であり、
表面処理銅箔を表面処理層側からプリント配線板用樹脂基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔を除去したとき、前記樹脂基材の前記銅箔除去側表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.01〜1.5となり、
表面処理銅箔を表面処理層側からプリント配線板用樹脂基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔を除去したとき、前記樹脂基材の前記銅箔除去側表面の面粗さSzが1〜5μmとなる表面処理銅箔。 - 表面処理銅箔を表面処理層側からプリント配線板用樹脂基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔を除去したとき、前記樹脂基材の前記銅箔除去側表面の黒色面積率が10〜50%であり、且つ、前記樹脂基材の前記銅箔除去側表面の穴の直径平均値が0.03〜1.0μmとなる請求項1又は2に記載の表面処理銅箔。
- 前記銅箔が電解銅箔または圧延銅箔で形成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
- 前記表面処理層が粗化処理層である請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
- 前記粗化処理層が、銅、ニッケル、コバルト、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層である請求項5に記載の表面処理銅箔。
- 前記粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する請求項5又は6に記載の表面処理銅箔。
- 前記表面処理層が、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層である請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
- 前記表面処理層上に樹脂層を備える請求項1〜8のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
- 前記樹脂層が接着用樹脂である請求項9に記載の表面処理銅箔。
- 前記樹脂層が半硬化状態の樹脂である請求項9又は10に記載の表面処理銅箔。
- 前記樹脂層が誘電体を含む請求項9〜11のいずれか一項に記載の表面処理銅箔。
- キャリアと、キャリアの一方又は両方の表面に積層された中間層と、キャリアの一方又は両方の表面に積層された中間層上に積層された厚み12μm以下の極薄銅層とを備えたキャリア付銅箔であって、前記極薄銅層の一方又は両方が請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔であるキャリア付銅箔。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔または請求項13に記載のキャリア付銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔または前記キャリア付銅箔を除去して製造した基材であり、前記銅箔除去側表面の面粗さSzが1〜5μmである基材の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔または請求項13に記載のキャリア付銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔または前記キャリア付銅箔を除去して製造した基材であり、前記銅箔除去側表面の三次元表面積Bと二次元表面積Aとの比B/Aが1.01〜1.5である基材の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔または請求項13に記載のキャリア付銅箔を表面処理層側から基材に貼り合わせ、前記表面処理銅箔または前記キャリア付銅箔を除去して製造した基材であり、前記銅箔除去側表面の黒色面積率が10〜50%であり、且つ、前記銅箔除去側表面の穴の直径平均値が0.03〜1.0μmである基材の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔又は請求項13に記載のキャリア付銅箔を用いてプリント配線板を製造するプリント配線板の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔又は請求項13に記載のキャリア付銅箔を用いてプリント回路板を製造するプリント回路板の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔又は請求項13に記載のキャリア付銅箔を用いて銅張積層板を製造する銅張積層板の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記表面処理銅箔を、表面処理層側から絶縁基板に積層する工程、
前記絶縁基板上の表面処理銅箔を除去する工程、
前記表面処理銅箔を除去した絶縁基板の表面に回路を形成する工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔を極薄銅層側から絶縁基板に積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がした後の絶縁基板上の極薄銅層を除去する工程、
前記極薄銅層を除去した絶縁基板の表面に回路を形成する工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記表面処理銅箔を、表面処理層側から絶縁基板に積層して銅張積層板を形成し、
その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔を極薄銅層側から絶縁基板に積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板とを積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、回路を形成する工程を含むプリント配線板の製造方法。 - 回路が形成された金属箔を準備する工程、
前記回路が埋没するように前記金属箔表面に樹脂層を形成する工程、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔を、表面処理層側から前記樹脂層に積層する工程、
前記樹脂層上の表面処理銅箔を除去する工程、
前記表面処理銅箔を除去した樹脂層の表面に回路を形成する工程、及び、
前記金属箔を除去することで、前記金属箔表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔を第1のキャリア付銅箔とし、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記第1のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
第2のキャリア付銅箔を準備し、前記第2のキャリア付銅箔の極薄銅層側から前記樹脂層に積層する工程、
前記第2のキャリア付銅箔を前記樹脂層に積層した後に、前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がした後の樹脂層上の極薄銅層を除去する工程、
前記極薄銅層を除去した樹脂層の表面に回路を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 回路が形成された金属箔を準備する工程、
前記回路が埋没するように前記金属箔表面に樹脂層を形成する工程、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の表面処理銅箔を、表面処理層側から樹脂層に積層し、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって前記樹脂層上に回路を形成する工程、及び、
前記金属箔を除去することで、前記金属箔表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔を第1のキャリア付銅箔とし、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記第1のキャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
第2のキャリア付銅箔を準備し、前記第2のキャリア付銅箔の極薄銅層側から前記樹脂層に積層して前記第2のキャリア付銅箔のキャリアを剥がし、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって前記樹脂層上に回路を形成する工程、
前記樹脂層上に回路を形成した後に、前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記第1のキャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記第1のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
前記キャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記キャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記キャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記キャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項13に記載のキャリア付銅箔の極薄銅層側表面に回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記極薄銅層側表面に樹脂層を形成する工程、
前記樹脂層の表面に回路を形成する工程、
前記キャリア付銅箔のキャリアを剥離させる工程、及び、
前記キャリア付銅箔のキャリアを剥離させた後に、前記キャリア付銅箔の極薄銅層を除去することで、前記キャリア付銅箔の極薄銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
を含むプリント配線板の製造方法。 - 前記第2のキャリア付銅箔が請求項13に記載のキャリア付銅箔である請求項25又は27に記載のプリント配線板の製造方法。
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