JP5956204B2 - 遊技機の球発射装置 - Google Patents
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例えば、特許文献1のパチンコ発射機用有限角トルカーは、一対の固定子用極歯を有する固定子と、固定子に巻回されたコイルと、固定子に対して所定角度回転可能に設けられた回転子と、回転子に取り付けられ回転子と共に回転移動してパチンコ玉を打撃するハンマーとを備えている。そして、コイルに通電を行ったときには、固定子における一対の固定子用極歯と、回転子における一対の回転子用極歯とが引き合って、ハンマーによってパチンコ玉を打撃している。
しかしながら、特許文献1においては、固定子と回転子との構造について工夫を行っているのみである。そして、固定子及び回転子等を配設するケースを含めた装置全体の小型化を図る工夫はなされていない。また、特許文献1の球発射装置が、遊技機の背面側に向けて大きく突出する場合には、この球発射装置が、遊技終了球を受け入れるために遊技ホールの島設備に備えられた球受け部等に干渉してしまうおそれがある。
従って、装置全体の薄型化や小型化を図り、島設備の球受け部等との干渉を避けるためには更なる工夫が必要とされる。
該ベース部材の一方面に配設されたコアと、
該コアに形成された間隙部に回転可能に配置されたロータと、
上記ベース部材の他方面に対向して、上記ロータに設けられた打球槌と、
上記コアに外装されるコイルと、を備えており、
上記ベース部材には、上記コイルの一部を収容する収容部が形成されており、
該収容部は、上記打球槌の可動範囲に対向する位置において、該打球槌に接触しない範囲内で、上記他方面側に突出しており、
上記コアは、上記ベース部材の一方面に密着しており、かつ、左右に配置された一対の左右コア部と、該一対の左右コア部よりも長く、該一対の左右コア部の各上端及び各下端のいずれか一方に繋がった長コア部と、該長コア部に対して平行な状態で、上記間隙部を中間位置に設けて上記一対の左右コア部の各上端及び各下端の他方に繋がった一対の短コア部とを有しており、
上記コイルは、上記一対の短コア部のほぼ全長に亘ってそれぞれ外装された一対の分割コイルであり、
上記ロータは、一対の突部を有しており、
上記打球槌は、上記一対の分割コイルが通電されたときには、上記一対の突部が上記一対の短コア部の端部に引き寄せられることにより回動して遊技球を打球するよう構成されていることを特徴とする遊技機の球発射装置にある(請求項1)。
具体的には、ベース部材の一方面に、コイルを外装したコアを配設し、ベース部材の他方面に、ロータに設けられた打球槌を配置している。また、ベース部材の厚み方向において、コア及びコイルの配置位置と、打球槌の配置位置とをできるだけ接近させている。
さらに、突出部が、ベース部材の他方面側に突出して、打球槌とベース部材の他方面との間に形成される隙間に配置される。これにより、この隙間内へ遊技球が入り、打球槌上に不要に載置されてしまうことを防止することができる。
上記遊技機の球発射装置においては、上記コアは、上記ベース部材の一方面に密着しており、かつ、左右に配置された一対の左右コア部と、該一対の左右コア部よりも長く、該一対の左右コア部の各上端及び各下端のいずれか一方に繋がった長コア部と、該長コア部に対して平行な状態で、上記間隙部を中間位置に設けて上記一対の左右コア部の各上端及び各下端の他方に繋がった一対の短コア部とを有しており、上記コイルは、上記一対の短コア部のほぼ全長に亘ってそれぞれ外装された一対の分割コイルであり、上記ロータは、一対の突部を有しており、上記打球槌は、上記一対の分割コイルが通電されたときには、上記一対の突部が上記一対の短コア部の端部に引き寄せられることにより回動して遊技球を打球するよう構成されている。
また、コアをベース部材の一方面に密着させて配設することにより、装置全体の薄型化をさらに促進させることができる。これに併せて、コアに発生する熱を、ベース部材を通じて放熱させることもできる。
また、一対の分割コイルは、上記略四角環形状のコアにおいて、長尺辺側に配置される一対の短コア部のほぼ全長に亘ってそれぞれ外装している。これにより、コイルの設置領域を広く確保することができ、遊技球の発射力として用いられる磁力をさらに増大させることができる。
(実施例1)
本例の遊技機10の球発射装置1は、図1、図2に示すごとく、ベース部材2と、ベース部材2の一方面201に配設されたコア3と、コア3における間隙部30に回転可能に配置されたロータ5と、ベース部材2の他方面202に対向してロータ5に設けられた打球槌6と、コア3に外装され、マグネットワイヤ43を巻き付けたボビン42によって構成されるコイル4とを備えている。図3に示すごとく、ベース部材2には、コイル4の一部を収容する収容部21が形成されている。収容部21は、打球槌6の可動範囲に対向する位置において、打球槌6に接触しない範囲内で、他方面202側に突出している。
本例の遊技機10は、遊技球としてのパチンコ球を、遊技領域へ発射させてパチンコ遊技を行うパチンコ遊技機である。本例の球発射装置1は、コイル4への通電によって生じる磁気吸引力(磁力)を利用して遊技球を打球するものである。
図3に示すごとく、ベース部材2は、コア3から発せられる熱を放熱しやすくするために、アルミニウムのダイキャスト品によって形成されている。コア3は、その一方の表面を、ベース部材2の一方面201に密着させて、ベース部材2にネジで固定される。ベース部材2は、コア3及びコイル4の一方側におけるカバーの機能を兼ねることになる。
ベース部材2は、金属材料から形成する以外にも、ガラス入り樹脂を射出成形して形成することができる。この場合には、ベース部材2の放熱効果及び強度を維持しつつ、寸法精度の安定化及びコストダウンを図ることができる。
図1に示すごとく、ベース部材2の他方面202には、発射させる遊技球を発射位置(打球位置)に着座させ、発射された遊技球を所定方向へと誘導するための発射レール23と、原位置601にある打球槌6の先端部が接触する原位置ストッパー24Aと、打球位置602に回動した打球槌6の先端部が接触する打球位置ストッパー24Bとが配設されている。
本例のコイル4は、2つに分割されたボビン42に、マグネットワイヤ43をそれぞれ巻き付けて、ほぼ同じ形状、構造を有する一対の分割コイル41として形成されている。各分割コイル41は、ロータ5に近い位置に配設されており、コア3に発生させる磁力を、損失を抑えつつ適切にロータ5に作用させることができる。
一方の分割コイル41におけるマグネットワイヤ43は、他方の分割コイル41におけるマグネットワイヤ43に架け渡されている。他方の分割コイル41のボビン42には、マグネットワイヤ43を球発射装置1の外部の制御装置に接続するためのコネクタ421が設けられている。
なお、分割コイル41の組付の向きを規制するために、コネクタ421及び配置穴261を用いる以外にも、ボビン42とカバー部材26とに互いに係合する部分を設けることもできる。
また、図4に示すごとく、ベース部材2においては、収容部21と連続して、ロータ5の周辺部分(後述する軸受54B)を収容するためのロータ収容部212も形成されている。
ロータ5は、打球槌6が原位置601にあるときには、一対の小径部分51がコア3の一対の短コア部32に対向している。そして、打球槌6を打球位置602に回転させるときには、一対の分割コイル41に通電を行う。これにより、コア3に磁路が形成され、コア3の短コア部32の端部321に、磁気吸引されたロータ5の一対の大径部分52が対向する(同図において二点鎖線で示す。)。
バネ56を用いた構成により、ベース部材2に対する回転軸部53の前後方向(軸方向)の配置位置を適切に決定することができる。そのため、打球槌6の回転を安定させることができ、球発射装置1の球発射精度を向上させることができる。また、バネ56によって、各軸受54A,54Bとして設けられるベアリング内部の部材接触を確実に行うことができ、回転軸部53の回転動作をより安定させることができる。
樹脂からなる打球部61の打球面62は、所定の広さを有する面形状に形成されている。この打球面62には、球を打撃する瞬間に、その衝撃により若干の凹みが形成される。カラー58の高さ(厚み)寸法を適宜変更することにより、打球面62に形成される上記凹みの形成範囲を、遊技機10における前後方向において適宜微調整することができる。
本例の球発射装置1は、遊技機10の左右方向における略中央位置の下方部に配設してあり、この位置から左斜め上方に向けて遊技球を発射させるよう構成してある。
また、発射球案内レール110と球ガイド122との間には、球発射装置1から発射された後、遊技領域121に到達せずに球発射装置1の側に戻ってくるファール球(遊技球)を、ファール球回収流路へ回収するための入口部15が形成されている。ファール球回収流路は、ファール球を打球供給皿141へ戻すよう構成されている。
具体的には、ベース部材2の一方面201に、コイル4を外装したコア3を配設し、ベース部材2の他方面202に、ロータ5に設けられた打球槌6を配置している。また、ベース部材2の厚み方向(前後方向)において、コア3及びコイル4の配置位置と、打球槌6の配置位置とをできるだけ接近させている。
また、打球槌6が位置する他方面202側に突出するコイル4の一部を収容部21によって覆うことにより、遊技球等からコイル4を保護することができる。
さらに、収容部21が、ベース部材2の他方面202側に突出して、打球槌6とベース部材2の他方面202との間に形成される隙間に配置される。これにより、この隙間内へ遊技球が入り、打球槌6上に不要に載置されてしまうことを防止することができる。
図6に示すごとく、整流器7は、ソレノイド(電動式駆動源)73の駆動を受けて回動軸721の回りに回動することによって遊技球を受け取って送り出す球送り部材72を有している。球送り部材72には、ソレノイド73が励磁されたときに磁気吸引される金属板722が、回動軸721の中心と、球送り部材72に形成された球送出部の中心とを結ぶ仮想ラインLに対して、所定の距離離れた位置に、平行又は平行に近い傾斜角度で設けられている。整流器7は、前後に分割された2つのケース部を組み合わせて形成されるハウジング71内に、ソレノイド73を配置するとともに球送り部材72を回動可能に配置して構成されている。
また、ウェイト部723を設けることにより、球送り部材72自体の質量を若干重くすることができる。そのため、振動等によって球送り部材72が無用に揺動することを軽減させることができ、無用な遊技球の送り出しを防止することができる。
また、不正防止板74は、整流器7内へ遊技球Rを入球させるためにハウジング71に形成された球入口724の周辺に設けることもできる。
また、リブ715は、不正防止板74が固定される側のケース部(後ろ側に配設される一方のケース部)に一体的に形成することができる。これにより、ソレノイド73と不正防止板74とを、一方のケース部に予めまとめて配設することができ、整流器7の組立時の製造工程を簡略化することができる。
本例は、打球槌6の形成状態及び配置位置が上記実施例1とは異なる例を示す。
図9に示すごとく、本例の球発射装置1は、打球槌6の原位置601において、打球槌6の打球部61を回転軸部53に対する下方位置に配置し、打球槌6を打球位置602に回転させて、斜め上方へ遊技球を打球するよう構成されている。
本例の打球部61は、打球槌6の先端部分において屈曲形成されている。打球槌6において、打球部61が形成されたアーム部63と反対側の部分には、バランスウェイト部64が形成されている。このバランスウェイト部64を形成することにより、打球槌6の原位置601を、打球部61が回転軸部53の下方位置よりも上に持ち上がった位置になるように設定することができる。
本例においては、コア3及びコイル4が配設された、ベース部材2の一方面201は、遊技機10の裏面側に配置され、打球槌6が配置された、ベース部材2の他方面202は、遊技機10の前面側(遊技者に対向する側)に配置される。本例においても、上記実施例1と同様に、ベース部材2に収容部21が形成されている。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、球発射装置1単体としての薄型化、上下方向の寸法の小型化等、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、コア3は、上記のようなC形状に一体化されたもの以外にも、2つ以上に分割されたものを連結して形成することができる。コア3は、C形状とする以外にも、間隙部30の形成及び磁路の形成が可能であればどのような形状にすることもでき、例えばE形状等の形状に形成することができる。
コア3に外装するコイル4は、複数に分割せず、1つの状態で用いることもできる。この場合には、コイル4は、コア3の長コア部31に外装することができる。また、コイル4は、3つ以上に分割したものを用いることもできる。
また、収容部21は、打球槌6における打球部61の可動範囲に対向する位置であれば、打球部61に接触しない範囲内で任意の突出量で突出させて形成することができる。
また、ロータ5は磁石から構成することもできる。
2 ベース部材
201 一方面
202 他方面
21 収容部
3 コア
30 間隙部
4 コイル
41 分割コイル
5 ロータ
6 打球槌
Claims (1)
- ベース部材と、
該ベース部材の一方面に配設されたコアと、
該コアに形成された間隙部に回転可能に配置されたロータと、
上記ベース部材の他方面に対向して、上記ロータに設けられた打球槌と、
上記コアに外装されるコイルと、を備えており、
上記ベース部材には、上記コイルの一部を収容する収容部が形成されており、
該収容部は、上記打球槌の可動範囲に対向する位置において、該打球槌に接触しない範囲内で、上記他方面側に突出しており、
上記コアは、上記ベース部材の一方面に密着しており、かつ、左右に配置された一対の左右コア部と、該一対の左右コア部よりも長く、該一対の左右コア部の各上端及び各下端のいずれか一方に繋がった長コア部と、該長コア部に対して平行な状態で、上記間隙部を中間位置に設けて上記一対の左右コア部の各上端及び各下端の他方に繋がった一対の短コア部とを有しており、
上記コイルは、上記一対の短コア部のほぼ全長に亘ってそれぞれ外装された一対の分割コイルであり、
上記ロータは、一対の突部を有しており、
上記打球槌は、上記一対の分割コイルが通電されたときには、上記一対の突部が上記一対の短コア部の端部に引き寄せられることにより回動して遊技球を打球するよう構成されていることを特徴とする遊技機の球発射装置。
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