JP5355844B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Description
封入式以外の一般のパチンコ遊技機において上受け皿に貯留されたパチンコ球は上受け皿から流下通路によって導かれてパチンコ球発射機構に供給されるようになっている。流下通路の最下部位置、つまりパチンコ球発射機構に隣接した位置には球送り機構が配設されている。流下通路を流下するパチンコ球は球送り機構を経由してパチンコ球発射機構によって打ち出しされるレール上の所定位置に送られるようになっている。球送り機構はパチンコ球発射機構の発射動作に同期してパチンコ球を1つずつレール上に送り出していく。このような従来の球送り機構が開示されたパチンコ遊技機の一例として特許文献1を示す。
パチンコ遊技機のこの種の球送り機構ではレバーの揺動動作によって球送り機構に導入されたパチンコ球が1つずつレール方向に送られるようになっている。レバーは球送り機構内に配置されたソレノイド装置の駆動によって揺動する。つまりにソレノイド装置が通電されることによって励磁されるため、その磁気的吸引力によってレバーに装着された鉄合金のような強磁性体からなる吸引プレートが吸引されてレバーが揺動するようになっている。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、パチンコ球をパチンコ球発射装置側に安定供給することが可能な球送り機能を有するパチンコ遊技機を提供するものである。
まず、図1及び図2に基づいてパチンコ遊技機11の構造の概略について説明する。パチンコ遊技機11は支持枠体としての外枠12を備えている。外枠12は遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に取り付けられる四角形に枠組みされた木製の枠体である。
外枠12内には本体枠14が装着されている。遊技体の一部をなす本体枠14はパチンコ遊技機の構造的な中核を形成するパネル状の構成部材であって、外枠12内において幕板13上に配置されている。図2に示すように、本体枠14は正面視において略長方形の外郭を備えたABS製のパネルとされている。外枠12に対して前方側に開放可能に取り付けられている。本体枠14の背面にはパチンコ遊技機11の制御を行う図示しない各種制御パネルが配設されている。
下部領域16の上方には遊技盤取り付けスペース20が形成され、遊技盤21が同スペース20内に配設されている。同スペース20には略楕円形状に切り欠き形成された窓孔23が形成され、遊技盤21の遊技面21aが同窓孔23から前方に露出されている。遊技面21a上には、レール部材としての外レール25と内レール26が装着され遊技面21aにおける遊技領域を画している。
扉枠31の前面側であって、目視用窓孔32の左右及び上方には前方に膨出した装飾用パネル35が配設されている。装飾用パネル35内には図示しないスピーカ装置や図示しない装飾ランプが配設されている。目視用窓孔32の下方位置には、前側へ膨出した第1の膨出部36が設けられ、その第1の膨出部36内側が上受け皿37とされている。上受け皿37は図示しない払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら発射機構部17方向に導くための球貯留部とされる。
図2〜図4に示すように、発射機構部17のベース板50は下部領域16の取り付けスペース51にボルト52によって固定されている。ベース板50には発射用レール53、パチンコ球発射装置54及び球送りユニット55がそれぞれ取着されている。発射用レール53はベース板50の左方にその延出方向の延長線上に外レール25が接続されるように左肩上がりに配置されている。発射用レール53の上端53aと前記外レール25の下部基端部25aとの間には跳躍空間48が設けられている。発射されて外レール25がに乗り移ったものの遊技面21aに達し得なかったパチンコ球は跳躍空間48から落下してファール球通路49から下受け皿41に導かれるようになっている。
ベース板50の右方位置には発射用ソレノイド58が内蔵されたパチンコ球発射装置54が配設されている。パチンコ球発射装置54には発射用ソレノイド58の励磁動作に応じて進退する発射桿56が配設されている。パチンコ球発射装置54は発射桿56が発射用レール53の延出方向と発射桿56進退方向が一致するように発射用レール53と同様ベース板50に対して左肩上がりとなるように固定されている。
発射桿56先端の打ち出しヘッド56aに隣接した上部位置にはストッパ57が配設されている。球送りユニット55から発射用レール53上に送り出されたパチンコ球はストッパ57に当接して停止させられる。この停止位置が発射桿56によるパチンコ球の最適な打ち出し位置とされる。
図6に示すように、球送りユニット55はユニット本体60と蓋61を備えている。図6及び図9(a)〜(c)等に示すように、ユニット本体60は前方壁60a、上方壁60b、左右側壁60c、60dの4つの壁面から構成されている。前方壁60aは球送りユニット55取り付けの際にパチンコ球発射装置54と干渉しないように略台形に切り欠かれている。前方壁60aの対向位置に蓋61が配設されることで球送りユニット55は下面が開放されたボックス型形状を呈することとなる。尚、以下の球送りユニット55の説明においては、図6における奥側を前側あるいは表側とし、手前側を後側あるいは裏側とする。また、図9(a)〜(c)における左右方向をもって左右とする。
前方壁60aの裏面、つまりユニット本体60の内側の2箇所には雌ネジ部が螺設された固定用脚部材62が突設されており、ソレノイド装置63がネジ64によって同脚部材62に固着されている。
ボビン104の円筒部104a内には円柱形形状の鉄合金製の磁心108が配設されている。図13及び図14(a)(b)に示すように、第2のフランジ107の裏面には円筒部104aの下部側開口部を包囲するリング状リブ109と左右方向に配置された前後方向各4列の直線状リブ110が形成されている。
磁心108の上部中央には小径部108aが形成され、磁心106の下部中央には大径部108bが形成されている。小径部108aは円筒部104aの上方に突出するとともに大径部108bはリング状リブ109内に嵌合されている。大径部108bの下面位置はリング状リブ109の先端面よりも若干内側(円筒部104a内)に配置されている。
下垂部113,114にはそれぞれ前記ネジ64の取り付け用のネジ孔が形成された取り付け片116が折り曲げ形成されている。下垂部113,114の下端部はそれぞれ磁心108の軸線に対して直交するように直線上に形成されている。左側の下垂部113の下端の前後位置には一対の同形状の耳部115が下方に向かって突設されている。
尚、ソレノイド装置63は実際には図9(a)〜(c)に示すように、同図において(つまり後方から見て)右上がりとなるように若干傾斜させられた状態で脚部材62に固定されている。
下垂部68は横断面略方形の下垂部本体69と下垂部本体69の外側に形成された傾斜部71から構成されている。傾斜部71は後方(つまりベース板50側)に向かって下がる傾斜面71aが形成されている。傾斜部71の下垂部本体69寄り側面には第1遮蔽壁72が形成されている。第1遮蔽壁72は下垂部本体69よりも前後方向において幅広に構成されている。
レバー65における水平部67の下部位置には載置部としての小突片73が形成されている。レバー65は水平部67の裏面がこの小突片73の上面によって支持されることによって水平部67上面は水平に配置されることとなる。
水平部67が小突片73によって支持された状態では水平部67上面の金属片70は図11に示すように基部側は左側(つまり揺動基部寄り)の下垂部113に近接した位置に配置され、右側(つまり先端寄り)の下垂部114は若干離間した位置に配置される。そして、ソレノイド装置63が励磁されて金属片70が吸着されたレバー65が上方に揺動した状態では金属片70はそれぞれ両下垂部113,114の下端面に吸着される。金属片70の側端はレバー65の揺動範囲において左側の下垂部113の下部に形成された耳部115と対向配置させられている。
導入通路76のレバー65側の側面はパチンコ球の落下通路80方向への移動に支障のない程度に後方に張り出して第2遮蔽壁83を構成している。導入通路76の後部には係合部84が形成されている。
蓋61がユニット本体60に装着された状態で前記ユニット本体60側のラッチ片85は同係合縁92に係合され、図8に示すように、封塞片93は前記ユニット本体60側の導入通路76の後方に嵌合されるとともに封塞片93前縁は係合部84に係合されることとなる。
この状態で図9(c)に示すようにソレノイド装置63及びレバー65の水平部67は前方壁60a及び後方壁61aに前後から挟持されることとなる。また、図9(c)に示すように、押さえ片94は落下通路80の上部位置後方に配置されることとなる。
前方壁60a及び後方壁61aにはソレノイド装置63と対峙する位置にそれぞれ放熱孔95が形成されている。
図1の扉枠31を閉じた状態においては図3に示すように上受け皿37から発射機構部17方向にパチンコ球を導く流下通路100の開口部101が球送りユニット55の導入孔75の前面位置に重複状に配置される。尚、下記に説明する球送りユニット55による1回の球送り動作は実際はごく短時間に実行されるものである。
図9(a)及び図10(a)はパチンコ球が球送りユニット55内に導入される前の状態である。この状態では球送りユニット55内のレバー65は未だソレノイド装置63が励磁されていないため、小突片73によって支持された状態にある。
導入孔75からパチンコ球Pが導入されるとパチンコ球Pは第1及び第2傾斜部77,78によって図9(b)において若干左方向にシフトさせられながら転動する。
この時、導入通路76の後方は蓋61の後方壁61aによって封塞されているためパチンコ球Pは導入通路76を後方に向かって転動してユニット55外に飛び出してしまうことはない。
次いで、図9(b)及び図10(b)に示すように転動したパチンコ球Pはレバー65(水平部67)の先端角部102と導入通路76の第2傾斜部78と垂直壁部79の交差する角部103とによって落下通路80方向に落下せずに落下通路80入り口付近で一旦保持される。つまり、両角部102,103との間がパチンコ球Pの径よりも狭い隘路とされているため、ソレノイド装置63の非励磁状態においてはこの位置でパチンコ球Pは待機させられることとなる。また、待機位置においては押さえ片94によって後方側への転動が防止されている。
ここに、図12に基づいて本実施の形態におけるソレノイド装置63の励磁状態での磁界の状態を説明する。磁心108はソレノイド105に通電されることによって励磁され小径部108a側がN極、大径部108b側がS極となる。小径部108aには外フレーム111が固着されているため、外フレーム111も磁化され結局両下垂部113,114の下端位置はN極とされる。このような磁界内に配置される金属片70は磁気誘導によって磁化されることとなって金属片70は両下垂部113,114の下端面に吸着されることとなる。
この際に左側の下垂部113には耳部115が形成され、磁束はこの耳部115から金属片70の側端面から金属片70に沿って流れてS極(大径部108b)へと導かれることとなる。そのため、耳部115を形成しないケースよりも強い磁気的吸引力で金属片70は吸着されることとなる。
ソレノイド装置63の励磁時間はごく短いため、レバー65は励磁が解除されると自重によって下方に揺動し、再び図9(a)及び図10(a)の小突片73によって支持された状態に復帰する。落下したパチンコ球Pに続くパチンコ球Pはこの原状態に復帰したレバー65と導入通路76の前記両角部102,103によって待機位置で保持されることとなる。以下は、上記を繰り返すこととなる。
(1)レバー65は金属片70がソレノイド装置63によって吸引されることによって上方に揺動するが、その際に金属片70は下垂部113の一対の耳部115によって挟まれた位置に配置されているため、このような耳部115が形成されていない同タイプのソレノイド装置と比べて磁気的吸引力が強く作用し、ソレノイド装置63が励磁された場合により早くレバー65は上方に揺動することとなる。その結果、パチンコ球発射装置54による動作に正確に同期させることが可能となる。
また、パチンコ球発射装置54の発射用ソレノイド58の励磁タイミングをより短くするような設定(つまりパチンコ球発射の間隔を短くする)としてもこのように強い磁気的吸引力を発揮させることによってその早くなったタイミングに追随させるような制御が可能となる。
更に、球送りユニットの設計において内部スペースを削減せざるを得ない場合においてソレノイド装置としてより小さいものを採用することに伴ってその定格出力を落とさざるを得ない場合であってもこのような耳部を形成させることによって極力吸引プレートへの磁気的吸引力を向上させることが可能となる。
(2)金属片70が吸着されるソレノイド装置63の下面は両下垂部113,114の下端面とリング状リブ109及び直線状リブ110の下頂面とが面一に形成されているため、金属片70は両下垂部113,114の下端面のみではなくこれらリブ109,110にも当接することとなる。そのため、経年使用しても金属片70が変形しにくく、金属片70がレバー65から外れたり、レバー65の揺動運動がスムーズに行われず、部材の振動や摩耗等が生じてしまったり、金属片70が正確に脚部の端部に当接しない場合の磁気的吸引力の低下等の各種の問題が生じるおそれがなくなる。
また、リング状リブ109及び直線状リブ110によって第2のフランジ107の曲げ強度が向上する結果としてソレノイド装置63自体の剛性が向上することとなる。
・上記実施の形態では左側の下垂部113のみに耳部115を形成したが、図17(a)に示すように右側の下垂部114に耳部115を形成するようにしても構わない。この場合でも磁気的吸引力は向上するからである。但し、この場合には常時金属片70側端と対峙している左側の下垂部113に比べて磁気的吸引力を向上させる効果はそれほど大きくはない。もちろん、常時金属片70側端と対峙するように耳部を長くしてもよい。その場合には左側の下垂部113の耳部115と同等の磁気的吸引力向上が期待できる。
・上記実施の形態では下垂部113の下端に一対の耳部115を形成し金属片70を前後から挟むような構成であったが、耳部115の数は一対ではなく前後いずれか一方だけであっても構わない。要は耳部115が金属片70の側端面位置まで進出するようになっていればよい。
・図17(a)及び(b)に示すように、長方形形状の金属片70の先端に屈曲して上方に向かって延出される延出部121を形成し、下垂部114の外側面にこの延出部121を沿わせるようにしてもよい。このように構成すれば金属片70に流れる磁束が増えるため更に磁気的吸引力が向上することとなる。
・耳部115の形状や厚みや長さ等は適宜変更可能である。
・リング状リブ109及び直線状リブ110の形状は適宜変更可能である。
・上記実施の形態においてはいわゆる第1種始動口付きパチンコ遊技機に応用したが、パチンコ遊技機の種類は特に問わない。封入式のパチンコ遊技機に応用することも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
Claims (1)
- パチンコ球をレール部材に流下させる流下通路と、同流下通路を流下してくるパチンコ球を1つずつ同レール部材側に送る球送り手段と、同球送り手段から送り出されたパチンコ球を同レール部材に案内させながら遊技領域に向かって発射するパチンコ球発射手段とを備えたパチンコ遊技機において、
前記球送り手段は、
ソレノイド装置と、
該ソレノイド装置によって発生する磁気力によって吸引される吸引部を有し、前記流下通路内のパチンコ球を該流下通路内に保持する第1の位置と、パチンコ球を1つレール部材側に送るために該第1の位置に対して揺動軸を中心に一方側に所定量揺動した第2の位置との間を揺動可能に設けられたレバーとを備え、
前記ソレノイド装置は、前記レバーの吸引部の上側に配置され、前記ソレノイド装置が所定の励磁状態にされた場合に前記レバーの吸引部が上側に移動して前記レバーが前記第1の位置から前記第2の位置へ揺動する構成とされ、
前記レバーは、前記第1の位置において前記流下通路内のパチンコ球に当接して該流下通路内のパチンコ球を該流下通路内に保持する保持部を有すると共に、該保持部より前記レバーの揺動軸に近い側にて前記レバーに当接して前記レバーの自重による回動を規制する載置部に当接して前記第1の位置に配置され、
前記流下通路を流下して落下するパチンコ球は、前記載置部より前記揺動軸から遠い側であって前記保持部の下側にて前記レバーに設けられる傾斜面上を移動して前記レール部材側に1つずつ送られる構成とされていることを特徴とするパチンコ遊技機。
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