JP5955601B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、基板の周端面を保持部材で保持しながら基板の主面を洗浄する基板処理装置および基板処理方法に関する。洗浄処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
特許文献1は、基板を水平状態に保持して回転するスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板Wの表面をスクラブ洗浄する洗浄ブラシと、基板の周縁の洗浄処理を行う二流体ノズルとを備えた基板洗浄装置を開示している。スピンチャックは、基板の周縁の複数箇所を支持する支持ピンを備えている。この構成により、二流体ノズルによって基板の周縁の洗浄処理を行い、それとほぼ同時に、洗浄ブラシを周縁以外の領域を揺動させて基板の洗浄処理を行うこととされている。
特開2003−1199号公報
洗浄ブラシは基板の表面に直接接触して基板表面をスクラブする部材であり、基板表面の異物(汚染物質)を擦り落とすことによって基板表面を洗浄する。したがって、基板表面の異物が洗浄部材に付着するから、異物が蓄積されると、洗浄ブラシから基板へと異物が転移するおそれがあり、基板の清浄度が悪くなるおそれがある。したがって、洗浄ブラシを定期的に交換する必要がある。洗浄ブラシの交換周期を長くするためには、洗浄ブラシを洗浄するためのブラシ洗浄ユニットを設ける必要がある。したがって、ランニングコストまたは装置コストが高くつく問題がある。
そこで、この発明の目的は、専用の洗浄ユニットを設けることなくスクラブ部材を洗浄でき、それによってランニングコストおよび装置コストを低減できる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段と、前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させる回転手段と、前記基板保持手段に保持されている基板の主面に接して、当該主面をスクラブ洗浄するスクラブ部材と、前記回転手段によって前記基板保持手段が回転されることによって当該基板保持手段に保持されている基板の周縁領域が通るように設定した洗浄対象域を有し、運動エネルギーを付与した液体を前記洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄手段と、前記周縁領域洗浄手段によって前記基板の周縁領域を洗浄している期間に、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、前記スクラブ部材を前記基板の主面に当接させながら、前記基板の回転半径方向に沿って移動するスクラブ部材移動手段と、を含み、前記スクラブ部材が前記洗浄対象域を通るときに、前記スクラブ部材の前記基板の主面に当接する部分の全体が前記洗浄対象域内に入る、基板処理装置である。
この構成によれば、回転手段によって基板保持手段を回転軸線まわりに回転させながら、スクラブ部材移動手段によってスクラブ部材を基板の主面に当接させつつ移動することにより、基板の主面をスクラブ洗浄することができる。基板保持手段は基板の周端面に当接する保持部材を有しているので、基板の主面に物理的に接触するスクラブ部材は、保持部材と干渉しないように、保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で移動させられる。一方、基板の周縁領域を洗浄するために、周縁領域洗浄手段が設けられていて、スクラブ部材による基板の主面の洗浄と併行して、基板の周縁領域が洗浄される。周縁領域洗浄手段は、運動エネルギーを付与した液体を洗浄対象域に供給するように構成されており、それによって、基板の周縁領域を洗浄する。したがって、保持部材と物理的に干渉する部材を用いることなく、基板の周縁領域において保持部材が当接している部分の近くの領域をも良好に洗浄をすることができる。このようにして、基板の主面のスクラブ洗浄と、基板の周縁領域の非接触洗浄を同時並行して行うことができるので、短時間で基板表面の全域を隈無く洗浄することができる。
さらに、この発明では、スクラブ部材の移動経路は、基板の回転中心と、周縁領域洗浄手段による洗浄対象域とを通るように設定されている。そのため、スクラブ部材が洗浄対象域に達したときに、運動エネルギーが付与された液体にスクラブ部材が接し、それによって、スクラブ部材が洗浄される。すなわち、基板の表面から擦り取られた異物がスクラブ部材に蓄積されたとしても、その異物は、周縁領域洗浄手段の洗浄対象域において、液体の持つ運動エネルギーによってスクラブ部材から離脱する。それによって、スクラブ部材が清浄な状態となる。とくに、スクラブ部材を、基板の回転中心と洗浄対象域との間で複数回繰り返し往復させれば、スクラブ部材を定期的に洗浄できるから、スクラブ部材を清浄な状態に保持しながら、基板の主面をスクラブ洗浄することができる。これにより、清浄度の高い基板洗浄が可能となり、加えて、スクラブ部材の交換周期を長くして、ランニングコストを抑制することができる。しかも、スクラブ部材の洗浄ために専用の洗浄ユニットを必要としないから、基板処理装置の構成を簡単にでき、装置コストも低減することができる。
なお、基板の回転中心とは、基板の主面と回転軸線との交点である。回転半径とは、回転軸線まわりに基板が回転するときに当該基板の主面が通過する領域によって定義される円の半径である。回転半径方向とは、回転半径に沿う方向であり、回転中心から基板の主面に沿う放射方向である。回転半径方向内方とは、或る基準点よりも回転中心に近い方向である。逆に、回転半径方向外方とは、或る基準点よりも回転中心から離れる方向である。
スクラブ部材等は、基板の主面に直接的に接触して、基板の表面の異物を擦り取る部材であって、スポンジ状のものでもよく、刷毛状のもの(ブラシ)であってもよい。
「スクラブ部材を回転半径方向に沿って移動する」とは、スクラブ部材の回転半径方向位置を変更することをいい、スクラブ部材の移動軌跡が一つの回転半径に厳密に一致することを意味しているわけではない。より具体的には、スクラブ部材の基板主面上における移動経路は、基板の回転中心を通る円弧状の軌跡を描いてもよい。このような円弧状の軌跡に沿ってスクラブ部材を移動させる場合に、スクラブ部材の移動範囲は回転中心の一方側の範囲に制限されてもよいし、回転中心の両側の範囲に渡ってもよい。
周縁領域洗浄手段によって洗浄を受ける基板の周縁領域は、基板の回転中心からその回転半径の半分よりも外側に設定されていてもよく、少なくとも基板の周縁を含む。周縁領域洗浄手段の洗浄対象域は、このような周縁領域を専ら洗浄するように設定されていてもよい。外周部(半径の二分の1よりも外側)をスキャンしてもよいし、エッジ部のみのスキャンでもよい。
スクラブ部材の移動および基板の回転によって洗浄を受ける基板主面上のスクラブ洗浄領域は、基板の回転中心を中心とし基板の回転半径の半分よりも大きな半径を有する円形の領域である。スクラブ洗浄領域は、周縁領域洗浄手段によって洗浄される周縁領域と接していることが好ましく、回転半径方向に関して重複部分を有していることがより好ましい。
請求項2記載の発明は、前記周縁領域が、前記保持部材に当接している領域を含む、請求項1に記載の基板処理装置である。この構成によれば、周縁領域洗浄手段によって、基板表面の保持部材に当接している領域に、運動エネルギーが付与された液体が供給されるので、保持部材に当接している領域の洗浄が可能になる。それにより、基板表面の全域を、洗い残しを生じることなく隈無く洗浄できる。
請求項3記載の発明は、前記周縁領域が、基板の周端面を含む、請求項1または2に記載の基板処理装置である。この構成によれば、周縁領域洗浄手段によって、基板の周端面の領域まで洗浄することができる。それにより、基板の周端面に異物を残すこと無く、基板の表面を隈無く洗浄することができる。基板は、互いに平行な一対の主面(表面および裏面)を有し、これらの一対の主面が周端面を介して結合されている。すなわち、周端面とは、基板の一対の主面の周縁同士の間を全周に渡って結合する面(側面)である。周端面は、回転軸線に平行な面であってもよいし、回転軸線に対して湾曲した湾曲面(たとえば回転半径方向外方に膨出した湾曲面)であってもよい。
請求項4記載の発明は、前記周縁領域洗浄手段が、液体を前記洗浄対象域にスプレーするスプレーノズルを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。この構成によれば、スプレーノズルから洗浄対象域に液体(液滴)を吹きつけることによって、基板の周縁領域を洗浄することができる。さらに、スクラブ部材が洗浄対象域に達したときに、スクラブ部材に対して液体(液滴)がスプレーされ、それによって、スクラブ部材に付着した異物が除去される。これにより、スクラブ部材を洗浄することができる。
「液体をスプレーする」とは、液滴となった液体が気体流によって洗浄対象域に運ばれることをいう。より具体的には、微小な液滴が気体中にほぼ均一に分散した気液混合流体を洗浄対象域に吹き付けることをいう。
スプレーノズルの一つの具体例は、気体と液体とを混合することによって気液混合流体を生成し、気液混合流体を噴射(液滴を噴射)する二流体ノズルである。二流体ノズルとしては、ノズルボディ内で気体と液体とを混合して液滴を生成する内部混合型と、ノズルボディ外で気体と液体とを衝突させてそれらを混合して液滴を生成する外部混合型とがある。いずれの型の二流体ノズルも適用可能である。
請求項5記載の発明は、前記スプレーノズルが、前記基板保持手段に保持されている基板の周端面よりも回転半径方向外方に吐出口を有している、請求項4に記載の基板処理装置である。この構成によれば、スプレーノズルは、基板の周端面よりも回転半径方向外方に設けられた吐出口から、基板の周縁領域に設定された洗浄対象域に向けて液体をスプレーする。したがって、スプレーされた液体は、基板主面の周縁付近の領域だけでなく、基板の周端面にも達して、この周端面に付着している異物を脱落させる。これによって、基板の周端面まで洗浄することができる。
請求項6記載の発明は、前記スプレーノズルが、前記基板保持手段に保持されている基板の周端面に吐出口を向けて配置されている、請求項4または5に記載の基板処理装置である。この構成によれば、スプレーノズルの吐出口が、基板の周端面に向けられているので、基板の周端面に付着した異物を確実に洗浄して除去することができる。すなわち、基板の周端面に付着している異物に対して、液滴の運動エネルギーを効率的に伝達できるので、異物の脱落を促進できる。
請求項7記載の発明は、前記基板保持手段が、基板を水平に保持するように構成されており、前記スプレーノズルの吐出プロファイルの中心軸が、前記基板の回転半径方向外方から内方に向かうように傾斜している、請求項5または6に記載の基板処理装置である。この構成により、スプレーノズルの吐出口から吐出された液滴は、基板の周端面に比較的大きな角度で入射し、基板の周端面に付着している異物に対して大きな運動エネルギーを与える。これにより、基板の周端面に付着している異物が脱落しやすくなるから、基板の周端面を効果的に洗浄することができる。
請求項8記載の発明は、前記周縁領域洗浄手段が、超音波振動が付与された液体を前記洗浄対象域に供給する超音波振動液供給手段を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。この構成によれば、超音波振動が付与された液体が洗浄対象域に供給されることにより、基板の周縁領域に付着している異物に対して超音波振動を与えることができる。それによって、異物を基板から脱落させて、非接触で基板の周縁領域を洗浄できる。
請求項9記載の発明は、前記超音波振動液供給手段が、超音波振動が付与された液を吐出するノズルを含む、請求項8に記載の基板処理装置である。この構成によれば、超音波振動が付与された液体がノズルから吐出され、その液体が基板の周縁領域に達して、この周縁領域に付着している異物を基板表面から脱落させる。
請求項10記載の発明は、前記超音波振動液供給手段が、前記洗浄対象域に液体を供給する液供給手段と、前記洗浄対象域に供給された液体に前記基板の主面上で超音波振動を付与する超音波振動付与手段とを含む、請求項8に記載の基板処理装置である。
この構成によれば、基板主面上の周縁領域に設定された洗浄対象域に液体が供給され、この液体に対して、基板主面上で超音波振動が付与される。より具体的には、基板の周縁領域に液膜が形成されて、この液膜に対して超音波振動が付与されてもよい。この超音波振動が、液膜を介して基板表面の異物に伝搬し、その異物を基板表面から脱落させる。
請求項11記載の発明は、基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段で基板を保持し、前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させることによって前記基板を回転させる基板回転工程と、前記基板回転工程と並行して実行され、運動エネルギーを付与した液体を、前記基板保持手段が回転されることによって当該基板保持手段に保持されている基板の周縁領域が通るように設定した洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄工程と、前記周縁領域洗浄工程と並行して実行され、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、スクラブ部材を、前記基板の主面に当接させながら前記基板の回転半径方向に沿って移動することにより基板の主面をスクラブ洗浄するスクラブ洗浄工程とを含み、前記スクラブ部材が前記洗浄対象域を通るときに、前記スクラブ部材の前記基板の主面に当接する部分の全体が前記洗浄対象域内に入る、基板処理方法である。
この発明により、請求項1の発明と同様の作用効果を奏することができる。
基板処理方法の発明についても、基板処理装置の発明と同様な変形を施すことができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための概念図である。 図2は、前記第1の実施形態におけるスプレーノズルの配置例を説明するための図である。 図3は、スクラブ部材の移動経路および周縁領域洗浄ユニットの洗浄対象域を説明するための平面図である。 この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための概念図である。 図5は、前記第2の実施形態におけるスクラブ部材の移動経路と超音波ノズルによる洗浄対象域との関係を説明するための平面図である。 図6は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図である。 図7は、前記第3の実施形態におけるスクラブ部材の移動経路と超音波洗浄ユニットの洗浄対象域との関係を説明するための平面図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための概念図である。基板処理装置1は、スピンチャック2と、スクラブ洗浄ユニット3と、周縁領域洗浄ユニット4と、制御ユニット5とを備えている。スピンチャック2は、半導体ウエハ等の円形の基板Wを水平姿勢で保持して、鉛直な回転軸線8のまわりに回転可能な基板保持手段である。より具体的には、スピンチャック2は、水平面に沿って配置された円板状のスピンベース10と、スピンベース10の周縁部に間隔を開けて設けられた複数本の保持ピン11(保持部材)と、スピンベース10の下面中央に結合され、回転軸線8に沿って延びた回転軸12とを備えている。回転軸12には、回転手段としての回転駆動機構13からの回転力が与えられるようになっている。回転駆動機構13の動作は、制御ユニット5によって制御される。
スピンチャック2は、下方および側方から、飛散防止カップ6によって覆われている。飛散防止カップ6は、有底の容器状に形成されており、図示しない昇降機構によって上下動されるように構成されている。飛散防止カップ6は、スピンチャック2に保持された基板Wから飛び散る液体を受け止めて、回収または排液するために用いられる。スピンチャック2に対して未処理の基板Wを渡したり、処理済の基板Wをスピンチャック2から取り出したりするときには、飛散防止カップ6が下降させられる。それによって、基板搬送ロボット(図示せず)のハンドがスピンチャック2にアクセスできるようになる。
スクラブ洗浄ユニット3は、スピンチャック2に保持されて回転される基板Wの上面にスクラブ部材15を摺接させることにより、基板Wの表面をスクラブ洗浄するユニットである。スクラブ洗浄ユニット3は、基板Wの上面に接するスクラブ部材15と、スクラブ部材15を駆動するスクラブ部材駆動機構16とを含む。スクラブ部材駆動機構16は、スクラブ部材移動手段の一例であり、スクラブ部材15をスピンチャックの上方から退避した退避位置とスピンチャック2に保持された基板Wに接する処理位置との間で移動させ、必要に応じて、スクラブ部材15を鉛直な回転軸線まわりに自転させる。より具体的には、スクラブ部材駆動機構16は、スクラブ部材15を先端部に保持した揺動アーム17と、揺動アーム17の基端部に結合され、鉛直方向に沿って延びた回動軸18と、回動軸18をその軸線まわりに回動させることによって揺動アーム17を水平方向に揺動させる揺動機構19と、揺動アーム17を上下動させる昇降機構20と、スクラブ部材15を鉛直な軸線まわりに自転させる自転機構21とを含む。自転機構21は、たとえば、電動モータ22と、電動モータ22の回転をスクラブ部材15に伝達する回転伝達機構23とを含む。回転伝達機構23は、揺動アーム17に内蔵されたプーリーおよびベルトを用いて構成されていてもよい。
揺動機構19、昇降機構20および自転機構21は、制御ユニット5によって制御されるようになっている。揺動機構19を作動させることにより、揺動アーム17が水平面に沿って揺動し、それにより、スクラブ部材15がスピンチャック2の側方の退避位置と、スピンチャック2上の処理位置との間で水平移動する。また、スクラブ部材15がスピンチャック2に保持された基板Wの上方に位置しているときに昇降機構20を作動させれば、スクラブ部材15が、基板Wの上面に接する処理高さと、基板Wの上面から上方に離間した退避高さとの間で上下動する。スクラブ部材15は、スピンチャック2に保持された基板Wの上面に直接接触し、基板Wの回転中心を通る所定の移動経路に沿って移動させられる。それにより、基板Wに接する位置が、基板Wの回転半径方向に関して変化する。よって、スピンチャック2によって基板Wを回転させながら、スクラブ部材15を前記移動経路に沿って移動させれば、スクラブ部材15によって基板Wの主面を走査しながらスクラブ洗浄することができる。ただし、スピンチャック2の保持ピン11が基板Wの周端面に当接しているので、スクラブ部材15の移動範囲は、保持ピン11よりも内側であって、保持ピン11と干渉することのない範囲に制限される。
なお、基板Wの回転中心とは、基板Wの主面と回転軸線8との交点である。回転半径とは、回転軸線8まわりに基板Wが回転するときに当該基板Wの主面が通過する領域によって定義される円の半径である。回転半径方向とは、回転半径に沿う方向であり、回転中心から基板Wの主面に沿う放射方向である。
スクラブ部材15としては、PVA(ポリビニルアルコール)のようなスポンジ状の部材が適用されてもよいし、刷毛状の部材(洗浄ブラシ)が適用されてもよい。揺動アーム17を揺動させてスクラブ部材15を回転半径方向に移動させるときに、自転機構21を作動させてスクラブ部材15を自転させてもよい。また、このようなスクラブ部材15の自転を行うことなく、スクラブ部材15を回転半径方向に移動させながら、基板Wのスクラブ洗浄を行ってもよい。
周縁領域洗浄ユニット4は、液体をスプレーするスプレーノズル25と、スプレーノズル25を移動させるノズル移動機構26とを含む。ノズル移動機構26は、水平方向に沿って延びた揺動アーム27と、揺動アーム27の基端部に結合され鉛直方向に沿って延びた回動軸28と、回動軸28をその軸線まわりに回動させる揺動機構29と、揺動アーム27を上下動させる昇降機構30とを含む。揺動アーム27の先端部にスプレーノズル25が結合されている。揺動機構29を作動させると、回動軸28がその軸線まわりに回動し、それによって揺動アーム27が水平方向に揺動する。それにより、スプレーノズル25が水平方向に移動する。また、揺動アーム27を昇降機構30によって上下動させれば、スプレーノズル25を上下動させることができる。揺動機構29および昇降機構30は、制御ユニット5によって制御される。
ノズル移動機構26の働きにより、スプレーノズル25は、スピンチャック2の側方に退避した退避位置と、スピンチャック2に保持された基板Wの周縁領域に対して液体をスプレー吐出する処理位置との間で移動可能である。スプレーノズル25は、処理位置において、スピンチャック2に保持された基板Wの上面の周縁領域に向けて、液体をスプレー吐出するように構成されている。基板Wの周縁領域とは、基板Wの回転中心からその回転半径の半分よりも外側に位置する領域であり、保持ピン11と基板Wとが接している部分の近傍の領域を含む。とくに、スクラブ部材15によってスクラブ洗浄することができない基板Wの周縁部の領域にも、スプレーノズル25から吐出される液体が到達するようになっている。
スプレーノズル25は、たとえば、液体と気体とを混合して生成された気液混合流体を生成する二流体ノズルの形態を有していてもよい。すなわち、スプレーノズル25は、微小な多数の液滴が気体中にほぼ均一に分散した気液混合流体(液滴噴流)を生成し、微小な液滴群が気体流によって運ばれて基板Wに到達するように、液体をスプレー吐出するように構成されていることが好ましい。
スプレーノズル25は、ノズルボディ33を有し、ノズルボディ33の先端に形成された吐出口34が基板Wの周縁領域に向けられるようになっている。スプレーノズル25は、ノズルボディ33の内部で液体と気体とを混合させる内部混合型の二流体二流体ノズルであってもよいし、ノズルボディ33の外部で気体と液体とを衝突させて液滴噴流を形成する外部混合型の二流体ノズルであってもよい。ノズルボディ33には、気体供給源35から気体供給路36を介して気体(たとえば窒素ガス等の不活性ガス)が供給されている。気体供給路36の途中には、流量コントローラ37および気体バルブ38が介装されている。流量コントローラ37は、制御ユニット5によって制御され、気体供給路36を通る気体の流量を調節するように構成されている。気体バルブ38は、気体供給路36内の気体流路を開閉し、それによって、ノズルボディ33に対する気体の供給/停止を切り換えるように構成されている。気体バルブ38は、制御ユニット5によって制御される。
ノズルボディ33には、さらに、液体供給源40から液体供給路41を介して液体が供給されている。液体供給路41の途中には液体バルブ42が介装されている。液体バルブ42は、制御ユニット5によって制御され、液体供給路41内の液体流路を開閉する。液体供給源40は、たとえば純水(脱イオン水)を供給する。
気体バルブ38および液体バルブ42を開くと、スプレーノズル25において気体および液体が混合されて、液滴の噴流(気液混合流体)が形成され、その液滴の噴流が吐出口34からスピンチャック2に保持された基板Wの周縁領域に向けてスプレー吐出される。液滴の噴流は、基板Wの周縁領域に向かう運動エネルギーを持った液滴の集合であり、その液滴が持つ運動エネルギーによって、基板Wの周縁領域に付着している異物が脱落させられる。それによって、基板Wの周縁領域に対する洗浄を、部材(とくに剛体)の接触を伴うことのない非接触状態で行うことができる。
図2は、スプレーノズル25の配置例をより詳しく説明するための図である。スプレーノズル25は、ほぼ回転対称形の吐出プロファイル45を有している。より具体的には、吐出プロファイル45は、円錐形状であってもよい。吐出プロファイル45の対称軸によって定義される中心軸46は、スピンチャック2に保持されて回転する基板Wの回転半径方向内方に向かうように傾斜しており、たとえば、基板Wの周縁領域において、保持ピン11よりも僅かに内方で基板Wの上面と交わる。基板Wは、互いに平行な一対の主面である上面Waおよび下面Wbと、上面Waおよび下面Wbの周縁同士を全周に渡って結合する周端面Wcとを有している。周端面Wcは、この実施形態では、回転半径方向に膨出した湾曲面である。ノズルボディ33の吐出口34は、基板Wの周端面Wcよりも回転半径方向外方に位置しており、基板Wの周端面Wcに臨んでいる。吐出プロファイル45は、したがって、基板Wの上面Waの周縁部および基板Wの周端面Wcと重なっている。よって、スプレーノズル25の吐出口34から吐出された液滴噴流(気液混合流体)は、基板Wの上面Waの周縁部および基板Wの周端面Wcに到達し、これらの領域を含む周縁領域に衝突する。
図3は、スクラブ部材15の移動経路および周縁領域洗浄ユニット4の洗浄対象域を説明するための平面図である。スプレーノズル25が処理位置に配置されたときに、基板Wの上面と吐出プロファイル45とが交差する領域に洗浄対象域48が定義される。スクラブ部材15の移動経路50は、基板Wの回転中心51と、洗浄対象域48とを通るように設定されている。この移動経路50上において、スクラブ部材15は、回転中心51と保持ピン11よりも回転半径方向内方であって洗浄対象域48内に設定されたスキャン終端位置52との間のスキャン範囲53内で往復する(ハーフスキャン)。ただし、スキャン範囲は、回転中心51に対してスキャン終端位置52とは反対側に設定された別のスキャン終端位置54までの範囲55に設定されてもよい(フルスキャン)。スキャン終端位置54は、回転中心51に対して洗浄対象域48とは反対側において、基板Wの周縁領域に設定されている。スキャン終端位置52,54は、保持ピン11とスクラブ部材15とが干渉しない位置に設定されている。洗浄対象域48内に位置するスキャン終端位置52は、スクラブ部材15の全部が洗浄対象域48内に入るように設定されている。
制御ユニット5は、スクラブ部材駆動機構16を制御することにより、スクラブ部材15がスピンチャック2に保持された基板Wの上面に接している状態で、スキャン範囲53,55内で往復移動させる。これと同時に、制御ユニット5は、ノズル移動機構26および気体バルブ38および液体バルブ42を制御することによって、洗浄対象域48に向けてスプレーノズル25から液体をスプレー吐出させる。こうして、スクラブ部材15による基板Wの中央領域および周縁領域の一部に対するスクラブ洗浄と、スプレーノズル25による周縁領域に対するスプレー洗浄とが同時並行して行われる。スクラブ部材15が移動経路50に沿って移動するとき、スキャン終端位置52に達すると、洗浄対象域48に向けてスプレーノズル25から吐出される液滴噴流がスクラブ部材15にも衝突する。これによって、スクラブ部材15に蓄積された異物がスクラブ部材15から除去され、スクラブ部材15の洗浄が達成される。
制御ユニット5は、スクラブ部材15が洗浄対象域48に達したとき、または常時、スクラブ部材15を自転機構21によって自転させてもよい。これにより、洗浄対象域48において、スクラブ部材15の全周をスプレー洗浄することができるので、スクラブ部材15に付着した汚染物質を、効率的に除去することができる。
以上のように、この実施形態によれば、スクラブ部材15による基板Wの中央領域および周縁領域の一部に対するスクラブ洗浄と、スプレーノズル25による周縁領域のスプレー洗浄とを並行して行うことができるので、基板Wの表面の全域に対する洗浄を短時間で完了することができる。また、基板Wの周縁領域に対しては、保持ピン11に別の部材を接触させることなくスプレー洗浄による非接触洗浄によって、保持ピン11の近傍の領域まで洗い残しなく洗浄することができる。さらにまた、スクラブ部材15のスキャン範囲53,55は、洗浄対象域48と重複するように定められているので、スプレーノズル25からの液滴噴流によってスクラブ部材15を洗浄することができる。すなわち、スクラブ部材15のための専用の洗浄ユニットを設けることなく、スクラブ部材15を清浄な状態に保持することができ、清浄度の高い精密な基板洗浄を実現できる。また、スクラブ部材15を清浄な状態に保持できるので、スクラブ部材15の交換周期を長くすることができるから、ランニングコストを低減できる。加えて、スクラブ部材15のための洗浄ユニットが必要でないので、装置コストを低減することができる。
この構成によれば、周縁領域洗浄手段によって、基板の周端面の領域まで洗浄することができる。それにより、基板の周端面に異物を残すこと無く、基板の表面を隈無く洗浄することができる。
また、この実施形態では、スプレーノズル25は、基板Wの周端面Wcよりも回転半径方向外方に設けられた吐出口34から液体をスプレー吐出し、その吐出プロファイル45の中心軸46が、基板Wの回転半径方向外方から内方に向かうように傾斜していて、吐出口34が基板Wの周端面Wcに向けられている。したがって、吐出口34から吐出された液滴噴流は、基板Wの周端面Wcに比較的大きな角度で入射し、周端面Wcに付着している異物に対して大きな運動エネルギーを与える。これにより、周端面Wcに付着している異物が脱落しやすくなるから、周端面Wcを効果的に洗浄することができる。
図4は、この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための概念図である。図4において、図1の各部の対応部分には同一参照符号を付して示す。基板処理装置60は、第1の実施形態の基板処理装置1と同様に、スピンチャック2と、スクラブ洗浄ユニット3と、制御ユニット5とを備えている。さらに、基板処理装置60は、第1の実施形態の周縁領域洗浄ユニット4とは異なる構成の周縁領域洗浄ユニット64を備えている。周縁領域洗浄ユニット64は、スプレーノズル25の代わりに超音波ノズル65を備えている。超音波ノズル65は、超音波振動液供給手段の一例であり、超音波振動が付与された液体をスピンチャック2に保持された基板Wの上面の周縁領域に向けて吐出するように構成されており、揺動アーム27の先端部に結合されている。すなわち、超音波ノズル65は、ノズル移動機構26によって、水平方向に揺動され、かつ上下動されるように構成されている。超音波ノズル65には、液体供給源40からの液体が液体供給路41を介して供給されており、液体供給路41には液体バルブ42が介装されている。超音波ノズル65は、ノズルボディ66と、ノズルボディ66に組み込まれた超音波振動子67とを含む。超音波振動子67は、ノズルボディ66内に形成された液体流路68を通る液体に対して超音波振動を付与する。液体流路68は、液体供給路41に結合されている。超音波振動子67は、駆動回路62から供給される電力によって駆動される。駆動回路62は、制御ユニット5によって制御される。超音波ノズル65のノズルボディ66には吐出口69が形成されており、この吐出口69からスピンチャック2に保持された基板Wの上面の周縁領域に向けて、超音波振動が付与された液体が供給される。
図5は、スクラブ部材15の移動経路と超音波ノズル65による洗浄対象域70との関係を説明するための平面図である。図5において、図3の対応部分は同一参照符号で示す。超音波ノズル65の吐出口69から吐出された液体は、スピンチャック2に保持された基板Wの上面の周縁領域に重なるように設定された洗浄対象域70に供給される。洗浄対象域70は、基板Wの上面の周縁部から基板Wの周端面に至っている。基板Wの上面に供給された液体は、基板Wの回転に伴って、その回転方向下流側へと運ばれる。したがって、洗浄対象域70は、液体の着液位置から基板Wの回転方向下流側へと延びた形状を有している。この洗浄対象域70には、超音波ノズル65から吐出された液体が供給され、その液体に付与された超音波振動によって、基板Wの表面に付着している異物が脱落させられて除去される。
スクラブ部材15の移動経路50は、基板Wの回転中心51と洗浄対象域70とを通るように設定されており、そのスキャン範囲53のスキャン終端位置52は、洗浄対象域70内に位置している。よって、前述の第1の実施形態の場合と同じく、スクラブ部材15が洗浄対象域70に達したときに、スクラブ部材15を洗浄することができる。より具体的には、超音波振動が付与された液体にスクラブ部材15が接することにより、スクラブ部材15に付着している異物に超音波振動が与えられ、その超音波振動によってスクラブ部材15から異物が脱落する。こうして、スクラブ部材15が洗浄される。洗浄対象域70内に位置するスキャン終端位置52は、スクラブ部材15の少なくとも一部(好ましくは全部)が洗浄対象域70内に入るように設定されていることが好ましい。
図6は、この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための図であり、第2の実施形態における超音波ノズル65に代えて用いることができる超音波洗浄ユニット75の構成が示されている。また、図7は、スクラブ部材15の移動経路50と超音波洗浄ユニット75の洗浄対象域85との関係を説明するための平面図である。図6および図7において、図4および図5に示された各部に対応する部分には、同一参照符号を付して示す。
超音波洗浄ユニット75は、超音波振動液供給手段の一例であり、揺動アーム27に保持されたブラケット76と、ブラケット76に保持された液体ノズル77(液供給手段)および超音波ヘッド78(超音波振動付与手段)を含む。液体ノズル77は、基板Wの周縁領域に向けて連続流の形態で液体(たとえば純水)を供給するストレートノズルであり、液体供給源40から液体供給路41を介して液体が供給されるようになっている。液体供給路41の途中には液体バルブ42が介装されている。超音波ヘッド78は、超音波振動子79と、超音波振動子79によって振動させられる振動体80とを含む。超音波振動子79は、制御ユニット5によって制御される駆動回路73からの電力供給を受けて超音波振動するように構成されている。振動体80は、スピンチャック2に保持された基板Wに対向する基板対向面81を有しており、基板対向面81は基板Wの上面と平行となるように水平面に沿う平坦面をなしている。振動体80は、たとえば石英からなっていてもよい。
制御ユニット5は、基板Wの処理に際して、ノズル移動機構26を制御することにより、振動体80の基板対向面81を基板Wの周縁領域に対向させる。このとき、基板対向面81と基板Wとの間には、基板Wの上面を基準とした保持ピン11の頭部の高さよりも大きな間隔Gが開けられる。すなわち、基板対向面81は、保持ピン11の頭部よりも高い位置に配置される。基板対向面81と基板Wとの間の間隔Gは、液体ノズル77から供給される液体のメニスカス83がそれらの間に形成されるように設定される。液体ノズル77は、基板対向面81よりも回転方向上流側の基板W上面に向けて液体を吐出するようにブラケット76に支持されている。液体バルブ42を開いて液体ノズル77から基板Wの周縁領域に液体を吐出させながら超音波振動子79を駆動すると、振動体80が超音波振動を生じ、基板対向面81と基板Wとの間に形成されたメニスカス83に対して超音波振動を付与する。よって、メニスカス83を構成する液体の超音波振動により、基板Wの周縁部に付着している異物が脱落し、それによって基板Wの周縁領域の洗浄が達成される。基板対向面81は、基板Wの周端面を含む範囲に臨むように配置され、それによって、メニスカス83は、保持ピン11と基板Wとの当接部付近の領域にも形成される。これにより、保持ピン11に対して別の部材を接触させることなく、超音波振動が付与された液体により、保持ピン11の近傍の領域においても洗い残しを生じさせることなく、基板Wの周縁領域を洗浄できる。
図7に示すように、スクラブ部材15の移動経路50は、回転中心51と超音波洗浄ユニット75の洗浄対象域85とを通るように設定されており、スクラブ部材15のスキャン終端位置52は洗浄対象域85内に位置している。より詳細に説明すると、スピンチャック2によって基板Wが回転されるので、超音波洗浄ユニット75の洗浄対象域85は、振動体80の直下だけにとどまらず、振動体80の直下の領域から基板Wの回転方向下流側へと広がっている。振動体80の下流側では、メニスカス83は形成されていないが、メニスカス83から基板Wの回転方向下流側に流れ出た液体にも超音波振動が残留している。このような超音波振動が残留している液体が及ぶ領域が、洗浄対象域85に含まれている。スクラブ部材15のスキャン終端位置52は、洗浄対象域85のうち、振動体80に対して基板Wの回転方向下流側に位置している。洗浄対象域85内に位置するスキャン終端位置52は、スクラブ部材15の少なくとも一部(好ましくは全部)が洗浄対象域85内に入るように設定されていることが好ましい。
このような構成により、スクラブ部材15をスキャン範囲53,55で往復スキャンさせる際に、洗浄対象域85において、超音波振動が付与された液体をスクラブ部材15に供給できる。これにより、スクラブ部材15に付着した異物が超音波振動によって脱落するので、スクラブ部材15を定期的に洗浄することができる。
以上、この発明の実施形態について説明してきたが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の第1の実施形態では、吐出プロファイル45の中心軸46が基板Wの主面に対して傾斜するようにスプレーノズル25を配置した例を示した。しかし、スプレーノズル25は、吐出プロファイル45の中心軸46が基板Wの主面に対して垂直となるように配置されてもよい。さらに、スプレーノズル25を、傾斜させて配置する場合に、吐出プロファイル45の中心軸46は、基板Wの回転中心51に向かって傾斜させられる必要はなく、たとえば平面視において、中心軸46が回転中心51から逸れた方向へ向けられていてもよい。より好ましくは、スプレーノズル25は、基板Wの周端面に向かって傾斜させられ、かつ基板Wの回転方向下流側へ向けて傾斜させられてもよい。これにより、基板Wの周端面から剥離した異物を回転方向下流側へと押し流すことができるので、スムーズな異物除去が可能になる。
また、前述の実施形態では、スプレーノズル25、超音波ノズル65または超音波ヘッド78を用いた周縁領域洗浄ユニットを示したが、これらの他にも、高圧で液体流を吐出する高圧ジェットノズルのように、液体の運動エネルギーによって基板上の異物を除去する洗浄ユニットが周縁領域洗浄ユニットとして適用可能である。
また、前述の実施形態では、周縁領域洗浄ユニットの洗浄対象域が基板W上で実質的に静止状態に設定されている例を示したが、スプレーノズル25、超音波ノズル65または超音波ヘッド78を基板Wの回転半径方向に沿って微小範囲で往復移動させてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この明細書および図面の記載から、たとえば、以下のような特徴が導き出される。
1.基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段と、
前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させる回転手段と、
前記基板保持手段に保持されている基板の主面に接して、当該主面をスクラブ洗浄するスクラブ部材と、
前記基板保持手段に保持されている基板の周縁領域に整合するように設定した洗浄対象域を有し、運動エネルギーを付与した液体を前記洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄手段と、
前記周縁領域洗浄手段によって前記基板の周縁領域を洗浄している期間に、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、前記スクラブ部材を前記基板の主面に当接させながら、前記基板の回転半径方向に沿って移動するスクラブ部材移動手段と、を含む、基板処理装置。
2.基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段で基板を保持し、前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させることによって前記基板を回転させる基板回転工程と、
前記基板回転工程と並行して実行され、運動エネルギーを付与した液体を、前記基板保持手段に保持されている基板の周縁領域に整合するように設定した洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄工程と、
前記周縁領域洗浄工程と並行して実行され、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、スクラブ部材を、前記基板の主面に当接させながら前記基板の回転半径方向に沿って移動することにより基板の主面をスクラブ洗浄するスクラブ洗浄工程とを含む、基板処理方法。
スクラブ部材が洗浄対象域を通るときに、スクラブ部材の基板主面に当接する部分の少なくとも一部(好ましくは全部)が洗浄対象域に入ることが好ましい。
1 基板処理装置
2 スピンチャック
3 スクラブ洗浄ユニット
4 周縁領域洗浄ユニット
5 制御ユニット
6 飛散防止カップ
8 回転軸線
10 スピンベース
11 保持ピン
12 回転軸
13 回転駆動機構
15 スクラブ部材
16 スクラブ部材駆動機構
17 揺動アーム
17 揺動機構
18 回動軸
19 揺動機構
20 昇降機構
21 自転機構
22 電動モータ
23 回転伝達機構
25 スプレーノズル
26 ノズル移動機構
27 揺動アーム
28 回動軸
29 揺動機構
30 昇降機構
33 ノズルボディ
34 吐出口
35 気体供給源
36 気体供給路
37 流量コントローラ
38 気体バルブ
40 液体供給源
41 液体供給路
42 液体バルブ
45 吐出プロファイル
46 中心軸
48 洗浄対象域
50 移動経路
51 回転中心
52 スキャン終端位置
53 スキャン範囲(ハーフスキャン)
54 スキャン終端位置
55 スキャン範囲(フルスキャン)
60 基板処理装置
62 駆動回路
64 周縁領域洗浄ユニット
65 超音波ノズル
66 ノズルボディ
67 超音波振動子
68 液体流路
69 吐出口
70 洗浄対象域
73 駆動回路
75 超音波洗浄ユニット
76 ブラケット
77 液体ノズル
78 超音波ヘッド
79 超音波振動子
80 振動体
81 基板対向面
83 メニスカス
85 洗浄対象域
G 間隔
W 基板
Wa 上面
Wb 下面
Wc 周端面

Claims (11)

  1. 基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段と、
    前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させる回転手段と、
    前記基板保持手段に保持されている基板の主面に接して、当該主面をスクラブ洗浄するスクラブ部材と、
    前記回転手段によって前記基板保持手段が回転されることによって当該基板保持手段に保持されている基板の周縁領域が通るように設定した洗浄対象域を有し、運動エネルギーを付与した液体を前記洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄手段と、
    前記周縁領域洗浄手段によって前記基板の周縁領域を洗浄している期間に、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、前記スクラブ部材を前記基板の主面に当接させながら、前記基板の回転半径方向に沿って移動するスクラブ部材移動手段と、を含み、
    前記スクラブ部材が前記洗浄対象域を通るときに、前記スクラブ部材の前記基板の主面に当接する部分の全体が前記洗浄対象域内に入る、基板処理装置。
  2. 前記周縁領域が、前記保持部材に当接している領域を含む、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記周縁領域が、基板の周端面を含む、請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 前記周縁領域洗浄手段が、液体を前記洗浄対象域にスプレーするスプレーノズルを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 前記スプレーノズルが、前記基板保持手段に保持されている基板の周端面よりも回転半径方向外方に吐出口を有している、請求項4に記載の基板処理装置。
  6. 前記スプレーノズルが、前記基板保持手段に保持されている基板の周端面に吐出口を向けて配置されている、請求項4または5に記載の基板処理装置。
  7. 前記基板保持手段が、基板を水平に保持するように構成されており、
    前記スプレーノズルの吐出プロファイルの中心軸が、前記基板の回転半径方向外方から内方に向かうように傾斜している、請求項5または6に記載の基板処理装置。
  8. 前記周縁領域洗浄手段が、超音波振動が付与された液体を前記洗浄対象域に供給する超音波振動液供給手段を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  9. 前記超音波振動液供給手段が、超音波振動が付与された液を吐出するノズルを含む、請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 前記超音波振動液供給手段が、前記洗浄対象域に液体を供給する液供給手段と、前記洗浄対象域に供給された液体に前記基板の主面上で超音波振動を付与する超音波振動付与手段とを含む、請求項8に記載の基板処理装置。
  11. 基板の周端面に当接する保持部材を有する基板保持手段で基板を保持し、前記基板保持手段を所定の回転軸線まわりに回転させることによって前記基板を回転させる基板回転工程と、
    前記基板回転工程と並行して実行され、運動エネルギーを付与した液体を、前記基板保持手段が回転されることによって当該基板保持手段に保持されている基板の周縁領域が通るように設定した洗浄対象域に供給することにより、当該液体が持つ運動エネルギーによって前記基板の周縁領域を洗浄する周縁領域洗浄工程と、
    前記周縁領域洗浄工程と並行して実行され、前記基板の回転中心および前記洗浄対象域を通る移動経路に沿って、前記保持部材よりも回転半径方向内方の範囲で、スクラブ部材を、前記基板の主面に当接させながら前記基板の回転半径方向に沿って移動することにより基板の主面をスクラブ洗浄するスクラブ洗浄工程とを含み、
    前記スクラブ部材が前記洗浄対象域を通るときに、前記スクラブ部材の前記基板の主面に当接する部分の全体が前記洗浄対象域内に入る、基板処理方法。
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