JP6553487B2 - 吐出判定方法および吐出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ノズルから液体が吐出される吐出状態と、液体が吐出されない非吐出状態とを判定する技術に関するものである。
例えば基板等の処理対象物(ワーク)に対し液体が供給されて処理が行われる技術においては、液体が所定のタイミングおよび量で供給されているか否かを監視することが必要となる場合がある。ノズルから液体が吐出されているか否かを判定する技術としては、例えば特許文献1ないし3に記載されたものがある。
特許文献1に記載の技術では、ノズルの吐出口がカメラにより撮像されるとともに、カメラから見てノズルの背景に当たる位置に背景板が設けられ、画像に現れる濃淡の変化によって吐出開始の瞬間が検出される。また、特許文献2に記載の技術はノズルを検査する技術であり、ノズルから柱状に吐出される液柱の太さを光学的に検出するものである。具体的には、液柱に向け照射した光の反射光を撮像し、撮像された画像の輝度平均値から吐出量(液柱の太さ)を、輝度の変動量から吐出量の変動の有無を判定している。また、特許文献3に記載の技術では、照明光が液柱で反射されることで発光する液柱を撮像し、その画像と予め用意された基準情報とを比較して、吐出の有無や吐出量などが判定される。
特開2002−316080号公報 特開2009−095826号公報 特開2012−009812号公報
上記各従来技術は、撮像される画像の内容が液体の吐出の有無により変化することを利用して吐出判定を行っている。しかしながら、処理のさらなる高速化が求められることから、このような判定技術を利用することが難しくなってきている。例えば可動ノズルが所定位置に位置決めされてから液体の吐出が開始される構成であれば、ノズルの位置決め後であって液体が吐出される前の基準画像に対する画像の変化分を検出することで、液体の吐出開始を検知することが可能である。これに対し、最近ではノズルの移動中や位置決め完了とほぼ同時に液体が吐出されることも必要となってきており、このような構成では対比すべき基準画像を用意することが難しい。また、処理の高速化および処理液の節約のため、液吐出の時間も短くなってきている。
このため、ある時刻において撮像された画像から、その前後の画像や基準画像との比較によらずに液体の状態を確実に判定することのできる技術が求められるようになってきている。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルから液体が吐出されているか否かを、撮像された画像から短時間で確実に判定することのできる技術を提供することを目的とする。
この発明の一の態様は、ノズルから液体が吐出される吐出状態か、前記ノズルから前記液体が吐出されない非吐出状態かを判定する吐出判定方法であって、上記目的を達成するため、前記ノズルから吐出された前記液体が流通する流通経路の少なくとも一部を撮像視野に含めて撮像を行う撮像工程と、前記吐出状態において前記非吐出状態よりも大きな値を取る指標値を、撮像された画像のうち前記流通経路の少なくとも一部を含む評価対象領域内の画素の画素値に基づき求める指標値導出工程と、前記指標値が予め定められた判定基準値より大きければ前記画像が前記吐出状態を表すと判定する一方、前記指標値が前記判定基準値より小さければ前記画像が前記非吐出状態を表すと判定する判定工程とを備えている。
このような吐出判定方法では、吐出状態において非吐出状態よりも値が大きくなるような指標値が、液体の流通経路を撮像した評価対象領域内の画素の画素値から求められる。そして、画像から求められた指標値が予め定められた判定基準値よりも大きければ吐出状態、小さければ非吐出状態と判定される。
吐出、非吐出状態が正しく判定されるようにするためには、指標値に対して定められる判定基準値が適正なものであることが必要である。吐出状態および非吐出状態のそれぞれにおいて撮像された画像が多数あれば、それらの画像の評価対象領域から指標値をそれぞれ求めて統計的に処理することで、吐出状態と非吐出状態とを明確に分離することができるような閾値を求めることが可能である。しかしながら、事前にそのような画像を収集することが困難な場合がある。特に吐出状態の画像については、実際にノズルから液体が吐出される状態で撮像される必要があるが、例えば液体が高価な薬剤である場合や腐食性を有する場合などでは、撮像のために液体を吐出させることが許容されない。そのような場合でも判定基準値を適切に設定することが求められる。
そこで、本発明においては、前記判定基準値は、互いに時刻を異ならせて撮像された前記評価対象領域を含む画像を複数収集し、それぞれの画像の前記評価対象領域について前記指標値をそれぞれ求める画像収集工程と、前記画像収集工程で求められた複数の前記指標値が示すヒストグラムに応じた値を前記判定基準値とする基準値設定工程とを前記判定工程に先立って実行することにより設定される。そして、前記基準値設定工程では、前記ヒストグラムが単峰性であるとき、そのピークの位置に対応する前記指標値の値、または前記ピークの鋭さを示す値を評価値として、前記評価値が予め定められた閾値より小さいとき、前記画像収集工程で求められた前記指標値の実質的な最大値に応じた値が前記判定基準値とされる一方、前記評価値が前記閾値より大きいとき、前記画像収集工程で求められた前記指標値の実質的な最小値に応じた値が前記判定基準値とされる。
収集された複数の画像が吐出状態を撮像したものおよび非吐出状態を撮像したものの双方を含んでいれば、それらの画像から求められた指標値が示すヒストグラムは、吐出状態に対応するピークと非吐出状態に対応するピークとを共に含む双峰性を示すと考えられる。この場合、両ピークの間に判定基準値を設けることで2つの状態を分離することが可能である。
一方、収集された複数の画像が吐出状態または非吐出状態のいずれかのもののみである場合、ヒストグラムは単峰性を有するものとなる。この場合には、ヒストグラムにおける単一ピークが吐出状態、非吐出状態のいずれに対応するものかをどのように判断するか、またその判断結果に応じて判定基準値をどのように設定するかが問題となる。
本発明では、吐出状態では例えば吐出される液体の揺らぎに起因して評価対象領域内の画像内容の経時的な変動が比較的大きいのに対し、非吐出状態では変動が小さいという知見に着目している。すなわち、非吐出状態を撮像した画像から得られる指標値は比較的小さな値を取り、しかも複数画像間でのばらつきが小さい。一方、吐出状態を撮像した画像から得られる指標値は比較的大きな値を取り、複数画像間でのばらつきも大きい。このことから、単一ピークの位置またはその鋭さを表す値を評価値として、評価値の値が所定の閾値より小さければ画像は非吐出状態のものであり、閾値より大きければ吐出状態のものであると推定される。
収集された画像がいずれも非吐出状態のものであったとき、未判定の新たな画像が非吐出状態で撮像されたものであれば、当該画像から求められる指標値は事前に収集された画像から求めた指標値のばらつきの範囲に概ね含まれると予想することができる。一方、未判定画像が収集された中には含まれない吐出状態の画像であれば、指標値は事前に収集された画像から得られる指標値の範囲より大きな値を取ると予想される。したがって、収集された非吐出状態の画像から求められた指標値の実質的な最大値に応じた値を判定基準値とすることができる。
上記とは逆に、収集された画像が吐出状態のものであるとき、吐出状態で撮像された未判定画像から求められる指標値はそのばらつきの範囲に概ね含まれる一方、非吐出状態で撮像された未判定画像から求められる指標値はばらつきの範囲よりも小さい値になると予想される。したがって、収集された吐出状態の画像から求められた指標値の実質的な最小値に応じた値を判定基準値とすればよい。
ここで、「実質的な最大値(または最小値)」としているのは、収集された複数の画像それぞれから求められる指標値のうち画像ノイズや液体吐出量の不規則な変動等に起因する例外的な値がある場合にはこれを例外として除外し、統計的に有意な「最大値(または最小値)」を判定基準値として用いてもよいとの意である。
上記のようにして求められた判定基準値と、判定対象となる画像から求められた指標値とを比較し、その結果に基づいて吐出状態か非吐出状態かを判定することで、この発明では、短時間で確実な判定を行うことが可能である。
また、この発明の他の態様は、ワークを保持する保持手段と、前記ワークに対し液体を吐出するノズルと、上記した吐出判定方法により前記ノズルからの前記液体の吐出の有無を判定する吐出判定手段とを備える吐出装置である。このように構成された発明では、ノズルからワークに吐出される液体の状態を上記のようにして判定することができるので、液体の吐出が適正に行われているか否かを判定することが可能である。
本発明では、予め収集された複数の画像から求められた指標値のヒストグラムの態様に応じた判定基準値が設定されるので、それらの画像が撮像されたときに液体が吐出状態であったか非吐出状態であったかに関わらず適切な判定基準値を得ることができる。この判定基準値と未判定画像の指標値との大小関係に応じた判定を行うので、本発明によれば、ノズルから液体が吐出されているか否かを画像から短時間で確実に判定することが可能である。
本発明の一実施形態である基板処理システムの概略構成を示す図である。 一の基板処理ユニットの構造を示す平面図である。 A−A矢視断面および基板処理ユニットの制御部の構成を示す図である。 基板処理ユニットの動作の概略を示すフローチャートである。 ノズル位置判定処理の原理を説明する図である。 吐出判定処理の原理を説明する図である。 判定処理を実行するために必要な機能ブロックを示すブロック図である。 基板処理ユニットの判定処理を示すフローチャートである。 各処理の実行タイミングを示す図である。 準備処理の処理内容を示すフローチャートである。 吐出判定領域の画像内容の例を示す図である。 吐出判定処理におけるデータ処理を説明する図である。 指標値と閾値との関係を例示する図である。 吐出判定処理を示すフローチャートである。 画像の吐出判定領域から求められる指標値の変化態様を示す図である。 複数の画像から求められた指標値のばらつきを模式的に示す図である。 判定基準値の設定処理を示すフローチャートである。 ヒストグラムの形状とそれから求められる数値との関係を示す図である。
以下、本発明を適用可能な基板処理装置を具備する基板処理システムの概要について説明する。以下において、基板とは、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板をいう。以下では主として半導体基板の処理に用いられる基板処理システムを例に採って図面を参照して説明するが、上に例示した各種の基板の処理にも本発明を適用可能である。
図1は本発明の一実施形態である基板処理システムの概略構成を示す図である。より詳しくは、図1は本発明にかかる吐出装置の一実施形態としての基板処理ユニットを含む基板処理システムの一態様の平面図である。この基板処理システム1は、それぞれが互いに独立して基板に対し所定の処理を実行可能な基板処理ユニット1A、1B、1C、1Dと、これらの基板処理ユニット1A〜1Dと外部との間で基板の受け渡しを行うためのインデクサロボット(図示省略)が配置されたインデクサ部1Eと、システム全体の動作を制御する制御部80(図3)とを備えている。なお、基板処理ユニットの配設数は任意であり、またこのように水平方向配置された4つの基板処理ユニットを1段分として、これが上下方向に複数段積み重ねられた構成であってもよい。
基板処理ユニット1A〜1Dは、基板処理システム1における配設位置に応じて各部のレイアウトが一部異なっているものの、各ユニットが備える構成部品およびその動作は互いに同一である。そこで、以下ではこれらのうち1つの基板処理ユニット1Aについてその構成および動作を説明し、他の基板処理ユニット1B〜1Dについては詳しい説明を省略する。
図2は一の基板処理ユニットの構造を示す平面図である。また、図3は図2のA−A矢視断面および基板処理ユニットの制御部の構成を示す図である。基板処理ユニット1Aは、半導体ウエハ等の円板状の基板Wに対して処理液による洗浄やエッチング処理などの湿式処理を施すための枚葉式の湿式処理ユニットである。この基板処理ユニット1Aでは、チャンバ90の天井部分にファンフィルタユニット(FFU)91が配設されている。このファンフィルタユニット91は、ファン911およびフィルタ912を有している。したがって、ファン911の作動により取り込まれた外部雰囲気がフィルタ912を介してチャンバ90内の処理空間SPに供給される。基板処理システム1はクリーンルーム内に設置された状態で使用され、処理空間SPには常時クリーンエアが送り込まれる。
チャンバ90の処理空間SPには基板保持部10が設けられている。この基板保持部10は、基板表面を上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるものである。この基板保持部10は、基板Wよりも若干大きな外径を有する円盤状のスピンベース111と、略鉛直方向に延びる回転支軸112とが一体的に結合されたスピンチャック11を有している。回転支軸112はモータを含むチャック回転機構113の回転軸に連結されており、制御部80のチャック駆動部85からの駆動によりスピンチャック11が回転軸(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸112およびチャック回転機構113は、円筒状のケーシング12内に収容されている。また、回転支軸112の上端部には、スピンベース111が一体的にネジなどの締結部品によって連結され、スピンベース111は回転支軸112により略水平姿勢に支持されている。したがって、チャック回転機構113が作動することで、スピンベース111が鉛直軸回りに回転する。制御部80は、チャック駆動部85を介してチャック回転機構113を制御して、スピンベース111の回転速度を調整することが可能である。
スピンベース111の周縁部付近には、基板Wの周端部を把持するための複数個のチャックピン114が立設されている。チャックピン114は、円形の基板Wを確実に保持するために3つ以上設けてあればよく(この例では6つ)、スピンベース111の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン114のそれぞれは、基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース111に対して基板Wが受け渡しされる際には、複数のチャックピン114のそれぞれを解放状態とする一方、基板Wを回転させて所定の処理を行う際には、複数のチャックピン114のそれぞれを押圧状態とする。このように押圧状態とすることによって、チャックピン114は基板Wの周端部を把持してその基板Wをスピンベース111から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面を上方に向け、裏面を下方に向けた状態で支持される。なお、チャックピン114としては、公知の構成、例えば特開2013−206983号公報に記載されたものを用いることができる。また、基板を保持する機構としてはチャックピンに限らず、例えば基板裏面を吸引して基板Wを保持する真空チャックを用いてもよい。
ケーシング12の周囲には、スピンチャック11に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスプラッシュガード20がスピンチャック11の回転軸に沿って昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード20は回転軸に対して略回転対称な形状を有しており、それぞれスピンチャック11と同心円状に配置されて基板Wから飛散する処理液を受け止める複数段の(この例では2段の)ガード21と、ガード21から流下する処理液を受け止める液受け部22とを備えている。そして、制御部80に設けられた図示しないガード昇降機構がガード21を段階的に昇降させることで、回転する基板Wから飛散する薬液やリンス液などの処理液を分別して回収することが可能となっている。
スプラッシュガード20の周囲には、エッチング液等の薬液、リンス液、溶剤、純水、DIW(脱イオン水)など各種の処理液を基板Wに供給するための液供給部が少なくとも1つ設けられる。この例では、図2に示すように、3組の処理液吐出部30,40,50が設けられている。処理液吐出部30は、制御部80のアーム駆動部83により駆動されて鉛直軸回りに回動可能に構成された回動軸31と、該回動軸31から水平方向に延設されたアーム32と、アーム32の先端に下向きに取り付けられたノズル33とを備えている。アーム駆動部83により回動軸31が回動駆動されることで、アーム32が鉛直軸回りに揺動し、これによりノズル33は、図2において二点鎖線で示すように、スプラッシュガード20よりも外側の退避位置(図3に実線で示す位置)と基板Wの回転中心の上方位置(図3に点線で示す位置)との間を往復移動する。ノズル33は、基板Wの上方に位置決めされた状態で、制御部80の処理液供給部84から供給される所定の処理液を吐出し、基板Wに処理液を供給する。
同様に、処理液吐出部40は、アーム駆動部83により回動駆動される回動軸41と、これに連結されたアーム42と、アーム42の先端に設けられて処理液供給部84から供給される処理液を吐出するノズル43とを備えている。また、処理液吐出部50は、アーム駆動部83により回動駆動される回動軸51と、これに連結されたアーム52と、アーム52の先端に設けられて処理液供給部84から供給される処理液を吐出するノズル53とを備えている。なお、処理液吐出部の数はこれに限定されず、必要に応じて増減されてもよい。
スピンチャック11の回転により基板Wが所定の回転速度で回転した状態で、これらの処理液吐出部30,40,50がノズル33,43,53を順次基板Wの上方に位置させて処理液を基板Wに供給することにより、基板Wに対する湿式処理が実行される。処理の目的に応じて、各ノズル33,43,53からは互いに異なる処理液が吐出されてもよく、同じ処理液が吐出されてもよい。また、1つのノズルから2種類以上の処理液が吐出されてもよい。基板Wの回転中心付近に供給された処理液は、基板Wの回転に伴う遠心力により外側へ広がり、最終的には基板Wの周縁部から側方へ振り切られる。基板Wから飛散した処理液はスプラッシュガード20のガード21によって受け止められて液受け部22により回収される。
さらに、基板処理ユニット1Aには、処理空間SP内を照明する照明部71と、チャンバ内を撮像するカメラ72とが隣接して設けられている。図の例では照明部71とカメラ72とが水平方向に隣接して配置されているが、上下方向に隣接する、すなわち照明部71がカメラ72の直上または直下位置に設けられてもよい。照明部71は例えばLEDランプを光源とするものであり、カメラ72による撮像を可能とするために必要な照明光を処理空間SP内に供給する。カメラ72は鉛直方向において基板Wよりも高い位置に設けられており、その撮像方向(すなわち撮像光学系の光軸方向)は、基板Wの上面を撮像するべく、基板W表面の略回転中心に向かって斜め下向きに設定されている。これにより、カメラ72はスピンチャック11により保持された基板Wの表面全体をその視野に包含する。水平方向には、図2において破線で囲まれた範囲がカメラ72の視野に含まれる。
カメラ72の撮像方向と、照明部71から照射される照明光の光中心の方向とは概ね一致している。そのため、ノズル43およびそこから吐出される処理液が照明部71により照明されるとき、カメラ72はこれらのうち照明部71からの直接光が当たる部分を撮像することになる。これにより、高輝度の画像を得ることができる。このとき、照明部71およびカメラ72はノズル43をやや上方から見下ろす位置に設けられるので、処理液からの正反射光がカメラ72に入射してハレーションを起こすことが回避される。なお、チャンバ90内の撮像対象物を十分なコントラストで撮像することができる限りにおいて、照明部71の配設位置は上記に限定されず任意である。
なお、照明部71およびカメラ72は、チャンバ90内に設けられてもよく、またチャンバ90の外側に設けられて、チャンバ90に設けられた透明窓を介して基板Wに対し照明または撮像を行うように構成されてもよい。処理液が照明部71およびカメラ72に付着するのを防止するという観点からは、チャンバ90外に設けられることが望ましい。
カメラ72により取得された画像データは制御部80の画像処理部86に与えられる。画像処理部86は、画像データに対し各種の画像処理を施す。後述するように、この実施形態においては、カメラ72により撮像された画像に基づき、各ノズル33,43,53の位置決め状態および各ノズル33,43,53からの処理液の流下状態が判定される。
上記の他、この基板処理システム1の制御部80には、予め定められた処理プログラムを実行して各部の動作を制御するCPU81と、CPU81により実行される処理プログラムや処理中に生成されるデータ等を記憶保存するためのメモリ82と、ユーザーによる操作入力を受け付ける入力機能および処理の進行状況や異常の発生などを必要に応じてユーザーに報知する出力機能を有するユーザーインターフェース(UI)部87とが設けられている。なお、制御部80は各基板処理ユニット1A〜1Dごとに個別に設けられてもよく、また基板処理システム1に1組だけ設けられて各基板処理ユニット1A〜1Dを統括的に制御するように構成されてもよい。また、CPU81が画像処理部としての機能を兼ね備えていてもよい。
次に、以上のように構成された基板処理ユニット1Aの動作について説明する。なお、説明を省略するが、他の基板処理ユニット1B〜1Dも同じように動作する。基板処理ユニット1Aは、インデクサ部1Eを介して外部から搬入される基板Wを受け入れて、基板Wを回転させながら各種の処理液を供給して湿式処理を実行する。湿式処理としては各種の処理液を用いた多くの公知技術があり、それらの任意のものを適用可能である。なお、以下に説明する動作の各々は、CPU81が予め定められた処理プログラムを実行することにより実現される。
図4は基板処理ユニットの動作の概略を示すフローチャートである。基板Wが基板処理ユニット1Aに搬入されると、基板Wはスピンチャック11、より具体的にはスピンベース111の周縁部に設けられた複数のチャックピン114に載置される(ステップS101)。基板Wが搬入される際にはスピンベース111に設けられたチャックピン114は解放状態となっており、基板Wが載置された後、チャックピン114が押圧状態に切り替わって基板Wがチャックピン114により保持される。
続いて、スピンチャック11を基板処理のための所定の回転速度で回転させる(ステップS102)。そして、アーム駆動部83が作動して複数のノズルのいずれかが基板Wと対向する所定の処理位置に位置決めされる(ステップS103)。以下ではノズル43を用いた処理について説明するが、他のノズル33,53を用いる場合でも動作は同様である。また同時に複数のノズルが処理に用いられてもよい。
ノズル43が処理位置、例えば基板Wの回転中心の上方位置に到達すると、湿式処理が実施される(ステップS104)。すなわち、処理位置に位置決めされたノズル43から処理液が吐出される。処理液は所定速度で回転する基板W上面に向けて流下し、基板W上面の回転中心付近に着液した後、遠心力によって基板Wの半径方向外向きに広がって基板W上面を覆う。こうして基板W上面の全体が処理液により処理される。
処理液が所定時間供給されて湿式処理が終了すると、後処理が実行される(ステップS105)。すなわち、処理液の吐出を停止したノズル43が退避位置に移動し、スピンチャック11の回転が停止される。なお、スピンチャック11の回転を継続したまま、他のノズルを用いた湿式処理や、基板Wに残留する処理液を振り切るための処理が後処理として実行されてもよい。
湿式処理では、良好な処理結果を安定して得るために、ノズルが処理位置に適正に位置決めされ、処理液が適切なタイミングで基板Wに供給される必要がある。これを可能とするために、基板処理ユニット1Aでは、カメラ72により撮像される画像に基づき、処理位置近傍でのノズルの位置およびノズルから吐出される処理液の流下状態が判定される。以下、この目的のために実行される判定処理について、その原理と具体的な処理内容とを順に説明する。
図5はノズル位置判定処理の原理を説明する図である。より具体的には、図5は、ノズル43が適正な処理位置、例えばノズル43の開口中心が基板Wの回転中心の直上に来るような位置に位置決めされた状態で撮像された基準画像Irefの例を示している。このときのノズル43の像がリファレンスパターンRPとして切り出され、その座標位置が記憶されている。
基板Wに対する処理が実行されるとき、基準画像Irefにおけるノズル43の位置を目標位置として、ノズル43の位置決め制御が実行される。ノズル43の位置決めが完了すると、そのときの画像からリファレンスパターンRPとほぼ一致する領域がパターンマッチング処理により探索されることによりノズル43の位置が検出される。このときのノズル43の位置が、基準画像Irefにおけるノズル43の位置と比較され、そのずれ量が予め定められた閾値以下であれば、ノズル43の位置が適正であると判定される。一方、ずれ量が閾値を超えている場合にはノズル位置が異常であると判定される。
図6は吐出判定処理の原理を説明する図である。より具体的には、図6は、処理位置に位置決めされたノズル43から処理液が連続的に吐出されているときに撮像される画像Imの例を示している。ノズル43の直下位置、より具体的にはノズル43から吐出される処理液Lqが基板W上面に向かって流下する流下経路となる位置を含む画像Imの部分領域が、吐出判定領域Rjとして設定される。後述するように、この吐出判定領域Rjの画像内容に基づいて、ノズル43から処理液Lqが吐出されているか否かが判定される。
なお、ここではリファレンスパターンRPおよび吐出判定領域Rjの形状を矩形としているが、これに限定されない。これらを矩形とした場合には、例えば対角線上の2頂点の位置、原点位置と辺の長さとの組み合わせなど、その位置表現を簡単なものとすることができる。
図7は判定処理を実行するために必要な機能ブロックを示すブロック図である。カメラ72により撮像された画像に対し、画像処理部86が適宜の画像処理、例えばノイズ除去処理やパターンマッチングなどの画像解析を実行する。処理結果に基づき演算部811が所定の演算処理を行い、判定部812が判定を行う。これらの各機能ブロックは、CPU81が所定の制御プログラムを実行して画像処理部86、メモリ82などと協働することにより実現される。
図8は基板処理ユニットの判定処理を示すフローチャートである。また、図9は各処理の実行タイミングを示す図である。上記したように、基板処理ユニット1Aに基板Wが搬入されて処理が開始され(ステップS201)、ノズル43の移動が開始される(ステップS202)。より具体的には、CPU81からアーム駆動部83に対しノズル移動指示、すなわちノズル43を退避位置から処理位置に移動させる旨の制御指令が与えられる。これにより、アーム駆動部83が回動軸41を回動させ、ノズル43が処理位置に向かって移動する。
このとき、カメラ72による連続撮像が開始される(ステップS203)。カメラ72は、一定のフレームレート(例えば100fps)で定期的に撮像を行うことで、一定時間間隔で連続的に画像を取得する。カメラ72による撮像は、ノズル43が処理位置に到達する前に開始される必要がある。例えば、図9に示すように、CPU81からアーム駆動部83にノズルを移動させる旨の指示がなされたことをもって、撮像を開始するように構成することができる。
カメラ72による撮像が開始されると、ノズル43の移動停止判定が行われる(ステップS204)。ノズル移動停止判定は、ノズル43が移動中であるか停止しているかを判定するための処理である。ノズル43が移動している間、撮像される画像の内容はフレームごとに変化している。ノズル43が停止すれば、画像の変化もなくなる。このことから、例えば、演算部811が撮像時刻の隣接するフレーム間で画像の差分を算出し、判定部812はその差分が一定値以下となっているか否かによってノズル43が停止したか否かを判定することができる。差分の算出は、例えば2つの画像で互いに同一位置に当たる画素の画素値(この実施形態では画素の輝度の高さを表す輝度値)の差の絶対値を、全画素について積算することにより実現可能である。なお、ノイズ等による誤判定を避けるため、連続する3フレーム以上の画像を用いて判定が行われてもよい。
ノズル43が停止したと判定されると、連続撮像された複数の画像から、停止したと見なせる時刻に撮像された1つの画像が特定される(ステップS205)。具体的には例えば、連続する2フレームの画像の差分が一定値以下となりノズル43が停止したと判定されたとき、それらの画像のうち先に撮像された画像を停止時の画像とすることができる。
停止時の画像に基づき、ノズル位置異常判定が行われる(ステップS206)。ノズル位置異常判定は、ノズル43が予め定められた処理位置に正しく位置決めされているかを判定する処理である。停止時の画像と、基板Wに対する処理に先立って実行される準備処理においてノズル43が適正位置に位置決めされた状態で撮像された基準画像Irefとの比較によって、ノズル位置が適正であるか否かが判定される。
図10は準備処理の処理内容を示すフローチャートである。準備処理においては、基板処理時のノズル43の位置、すなわち処理位置がオペレータによって教示(ティーチング)される。制御部80はそのときのノズル43の位置を適正な処理位置として記憶しておき、基板処理の実行時には当該処理位置を目標位置としてノズル43の位置決め制御を行う。
具体的には、まずオペレータの操作により、ノズル43が本来の処理位置、例えばノズル43の開口中心が基板Wの回転中心の直上となる位置に位置決めされる(ステップS301)。オペレータにより指定された、このときのノズル43の位置を「ティーチング位置」と称する。そして、カメラ72が、ノズル43を撮像視野に含む画像を撮像する(ステップS302)。このときの画像は1フレームの静止画であってよい。この画像が、ノズル43の適正位置を表した基準画像Irefとして用いられる。
続いて、基準画像Irefから、ノズル43の像に相当する一部領域がリファレンスパターンRPとして切り出される(ステップS303)。この切り出し領域の選択に当たっては、例えばオペレータが、基準画像Iref中でノズル43の像を含む矩形領域をUI部87を介して指定することができる。また例えば、画像処理部86がパターンマッチング処理を行って、予め用意されたノズル43の画像と一致する領域を基準画像Iref中で探索することによっても、リファレンスパターンRPの切り出しを行うことができる。切り出されたリファレンスパターンRPは、画像内におけるその座標位置とともにメモリ82に記憶される(ステップS304)。
次に、オペレータにより設定される位置異常判定用の閾値がUI部87により受け付けられ(ステップS305)、メモリ82に記憶される。位置異常判定用の閾値は、停止時の画像におけるノズル43の位置と、基準画像IrefにおけるリファレンスパターンRPの位置との間で許容される最大ずれ量を規定するものである。両者の位置が完全に一致していなくても、ずれ量が閾値以下であればノズル43は適正位置に位置決めされたものと見なされる。一方、閾値を超える位置ずれがあれば、ノズル位置の異常と判定される。閾値が小さいほど判定としては厳しくなる。閾値の数値は、処理の目的に応じてオペレータにより適宜設定される。
続いて吐出判定領域Rjが設定される(ステップS306)。詳しくは後述するが、吐出判定処理では、吐出判定領域Rjを構成する画素各々が有する画素値(輝度値)から算出した指標値に基づいて、ノズル43から処理液Lqが吐出されているか否かが判定される。このために、ノズル43が適正位置に位置決めされている基準画像Irefから、処理液Lqの流下経路の少なくとも一部を含むと推定される領域を含むように、吐出判定領域Rjが設定される。UI部87を介したオペレータからの設定入力により吐出判定領域Rjが設定されてもよい。設定結果はメモリ82に記憶される。
上記したステップS301〜S306が、全てのノズルについて順次行われる(ステップS307)。これにより、各ノズル33,43,53について、リファレンスパターンRP、位置異常判定用閾値および吐出判定領域Rjがそれぞれ設定される。続いて、吐出判定のための判定基準値の設定が行われる(ステップS308)。吐出判定処理は、上記のようにして設定された吐出判定領域内の画素の画素値から求められる指標値と、予め定められた判定基準値との大小関係に基づいてなされる。その原理およびその際に用いられる判定基準値の設定方法については後に詳しく説明する。
図8に戻り判定処理の説明を続ける。準備処理で設定されたリファレンスパターンRPおよび位置異常判定用閾値に基づくノズル位置異常判定が行われ(ステップS206)、ノズル43が適正に処理位置に位置決めされているか否かが判定される。具体的には、基準画像Irefと比較したノズル43の位置ずれ量が演算部811により算出され、ずれ量が閾値以下であれば、判定部812はノズル43が適正位置にあるものと判定する。この場合、基板Wに対する処理は続行される。
一方、位置ずれ量が閾値を超えていると判定された場合には、ノズル43の位置が異常である旨がUI部87を介してオペレータに報知される。この場合、処理エラーとして処理が停止されるようにしてもよく、またエラーを記録した上で処理が続行されるようにしてもよい。さらには、処理の続行または停止をオペレータが指示することができるようにしてもよい。
処理が続行される場合、ノズル43の位置と本来の処理位置との間にずれがあれば、そのずれ量に応じて吐出判定領域Rjがシフトされる(ステップS207)。これにより、ノズル43の位置が多少ずれていたとしても、吐出判定領域Rjを処理液Lqの流下経路に適切に設定することが可能となる。この状態で、処理液の吐出判定が実行される。
吐出判定はノズル43から基板W上面へ向かう処理液Lqの流下があるか否かを判定する処理であるが、より詳しくは、図9に示すように、吐出タイミングおよび吐出時間を計測する処理と、ぼた落ち判定処理とを含んでいる。以下に説明するように、吐出判定の処理アルゴリズムは、撮像された1フレーム分の画像において、吐出判定領域Rj内にノズル43から吐出された処理液Lqが認められるか否かを判定するものである。この判定結果を用いて、吐出タイミングおよび吐出時間を計測する処理ならびにぼた落ち判定処理を行うことができる。
具体的には、連続撮像された複数フレームの画像各々について吐出判定を行うことにより、当該画像が撮像された時刻においてノズル43からの処理液Lqの吐出の有無が判定される。その結果から、ノズル43からの処理液Lqの吐出タイミング、すなわち吐出が開始された時刻および停止された時刻を特定することができ、これらから吐出が継続された吐出時間を算出することができる。また、吐出が行われるべきでないタイミングで生じた処理液の流下を検出することで、例えばノズル43に残留する処理液Lqが不規則に基板Wに落下する「ぼた落ち」現象の有無を判定することができる。
吐出判定は、遅くとも吐出が開始されるよりも前に開始されている必要がある。このために、例えばCPU81から処理液供給部84に対し処理液の吐出を開始すべき旨の指示があった時に、吐出判定を開始するようにすることができる。吐出開始の指示があってから実際にノズル43から処理液Lqが吐出されるまでに若干の時間遅れがある。また、吐出終了のタイミングを検出するためには、CPU81から処理液供給部84に対し処理液の吐出を終了すべき旨の指示があってからしばらくの間、吐出判定を継続する必要がある。また、吐出終了が検出された後も引き続き吐出判定を行うことで、吐出終了後のぼた落ちを検出するぼた落ち判定を行うことができる。
次に、吐出判定の処理内容について説明する。上記したように、本実施形態における吐出判定処理は、1フレーム分の画像(静止画)に基づき、ノズル43からの処理液Lqの吐出があるか否かを判定する処理であり、比較対象としての基準画像や別フレームの画像を必要としないものである。以下、吐出判定処理のより詳しい原理および具体的な処理内容について順に説明する。
図11は吐出判定領域の画像内容の例を示す図である。以下の画像におけるX方向およびY方向が次のように定義される。微小な多数の画素を直交する2つの方向にマトリクス配列することで表現される2次元画像において、1つの配列方向をX方向、もう1つの配列方向をY方向とする。ここでは、画像の左上隅を原点として横方向をX方向、縦方向をY方向とする。後述するように、X方向、Y方向のいずれかが、実際の撮像対象物における鉛直方向と一致していることが好ましい。この実施形態では、Y方向が鉛直方向と一致するようにカメラ72が設置される。
図5の基準画像Irefと図6の画像Imとの対比からわかるように、ノズル43から処理液が吐出されていないとき、ノズル43直下位置では流下経路背後の基板Wの上面が見えている。したがって、任意の撮像タイミングで吐出判定領域Rj内に現れる像は、処理液Lqおよび基板W上面のいずれかである。言い換えれば、このような撮像視野となるように、カメラ72の配設位置が設定されることが望ましい。
処理液の流下がないときの吐出判定領域Rjには基板W上面のみが現れ、図11(a)左図に示すように、領域内で顕著な輝度変化はない。図11(a)右図は吐出判定領域RjをX方向に横切る直線L上での輝度分布の例を示している。同図のように、基板W上に形成されたパターンによる乱反射やチャンバ90内部部品の映り込みによる輝度の変動があるが、比較的一様な輝度分布となる。
一方、ノズル43から処理液Lqが連続的に吐出されている場合、図11(b)左図に示すように、柱状に流下する処理液Lqの像が吐出判定領域Rjに現れる。カメラ72の撮像方向と同方向から照明光が入射する場合、処理液Lqによる液柱の表面が明るく光って見える。すなわち、図11(b)右図に示すように、液柱に相当する部分では周囲よりも高輝度となる。
照明方向が異なる場合、あるいは処理液Lqが濃色であるには、図11(c)に示すように、液柱部分が周囲よりも低輝度となることもあり得る。この場合でも、液柱に相当する部分では周囲部分とは明らかに異なる輝度分布が見られる。ただし、基板処理に用いられる一般的な処理液は透明または白色に近く、図11(b)に示すように周囲より高輝度となるケースが多い。
このように吐出判定領域Rj内に処理液Lqが現れているときに特徴的に表れる輝度を検出すれば、処理液の有無を判定することが可能であることがわかる。この実施形態の吐出判定では、他の画像と比較することなく1フレーム分の画像から確実に処理液の吐出の有無を判定するために、以下のようなデータ処理によって吐出判定領域Rj内の輝度変化を検出する。
図12は吐出判定処理におけるデータ処理を説明する図である。図12(a)に示すように、吐出判定領域Rjの左上隅画素を座標(0,0)、右下隅画素を座標(x,y)によって表すこととする。吐出判定領域Rjは、X方向には(x+1)画素、Y方向には(y+1)画素からなり、Y方向は撮像時の鉛直方向と一致する。吐出判定領域Rjを構成する画素のうちX座標値が共通しY方向に沿って一列に並ぶ複数の画素からなる画素列を考え、当該画素列に属する画素各々の輝度値を合計する。このことは、X座標値がi(0≦i≦x)である全ての画素(図において斜線を付した画素)の輝度値をY方向に積算することと等価である。以下では、この合計値を「輝度積算値」と称する。座標(i,j)にある画素の輝度値をPijとすると、X座標値がiである画素列における輝度積算値S(i)は、下記の(式1)により表される。
ここで、Y方向は鉛直方向、つまりノズル43から吐出された処理液Lqが基板Wに向けて流下する方向と一致する。したがって、処理液Lqがノズル43から連続的に吐出され柱状に流下するとき、吐出判定領域RjにはY方向、つまり画素列の方向に沿って延びる液柱が現れる。したがって、当該画素列が液柱内に相当する位置にある場合には、多くの画素が処理液Lq特有の輝度値を有するものとなる一方、当該画素列が液柱の周囲の背景部分に相当する位置にある場合には、背景の基板Wの輝度値を有するものとなる。
このため、画素列ごとにY方向に積算される輝度積算値S(i)では、当該画素列が液柱内に相当する位置にある場合には処理液Lq特有の輝度値がより強調され、当該画素列が背景部分に相当する位置にある場合には、Y方向に沿った濃淡の変化が相殺され、基板Wの平均的な輝度値を積算したものに近い値となる。
図12(b)に示すように、輝度積算値S(i)を値i、つまり画素列のX方向位置に対してプロットしたプロファイルを考えると、図11(a)右図および図11(b)右図に示した輝度プロファイルの差異がより強調される。すなわち、吐出判定領域Rjに液柱が存在するとき、図12(b)に実線で模式的に示すように、図11(b)右図に示す輝度プロファイルのうち液柱に相当する部分の輝度値がより強調されて大きなピーク(処理液が濃色の場合はディップ)となって現れ、背景部分との差異が明瞭になる。一方、吐出判定領域Rjに液柱が存在しなければ、図12(b)に点線で示すように、顕著なピークは現れない。
したがって、一の画像中でY方向における輝度積算値S(i)のX方向における変化態様を調べれば、他の画像と比較するまでもなく、吐出判定領域Rjに処理液Lqの流下があるか否かを判定することが可能である。処理液Lqの流下方向に沿った画素列での輝度積算値S(i)を用いることで、液体の流下に伴う輝度変化が小さい場合でもこれをより精度よく検出し、より確実な判定につなげることができる。
吐出判定領域Rjは、処理液Lqの有無で輝度が変化する領域を含む必要があるが、処理液Lqの流下経路の全体を含む必要は必ずしもない。図11(b)に示すように、Y方向においては処理液Lqによる液柱が吐出判定領域Rjの上端から下端まで達していることが好ましく、この意味ではむしろ流下経路の一部のみを含むものであってよい。また、X方向には、液柱の周囲に背景部分が多少含まれることが好ましく、こうすることで背景部分との対比で液柱部分を強調することができる。
なお、撮像方向と略一致する方向からの照明では、X方向において液柱の中央部分が特に高輝度となり、周縁部でこれより低輝度となる。すなわち、吐出判定領域Rjのうちの液柱に相当する領域の中央部でX方向に特徴的な輝度プロファイルが現れるので、この特徴的な輝度を検出に利用する場合には必ずしも背景部分を必要としない。後述するように液柱部分と背景部分とで明確な輝度値の差がある場合も同様である。
なお、例えばぼた落ち現象のように処理液Lqが連続的でなく液滴となって流下する場合には、吐出判定領域Rj中の流下経路の一部に液滴の像が現れることになる。この場合でも、液滴の像は流下方向に沿ったY方向にある程度の広がりを有するので、Y方向の輝度値を合計し処理液特有の輝度値を強調することで、液滴の位置によらず、画素列中に液滴を含む場合と含まない場合との輝度積算値の違いを確実に把握することが可能となる。ただし、輝度積算値のプロファイルにおいて現れるピークの大きさは、液柱の場合より小さくなると予想される。
具体的な判定プロセスでは、例えば、X方向座標値iに対する輝度積算値S(i)のプロファイルにおいてその変化態様を定量的に示す適宜の指標値が導入され、その値と予め定められた閾値との大小関係によって、処理液の有無が判定される。画像において処理液が背景より高輝度となる場合には、例えば次のようにすることができる。
図13は指標値と閾値との関係を例示する図である。図13(a)に示すように、処理液Lqが有する輝度値の範囲Rlqと背景部分が有する輝度値の範囲Rbgとが事前にわかっており、かつこれらが明確に分離可能であるときには、輝度積算値S(i)そのものを指標値として用いることができる。すなわち、背景からの輝度積算値の範囲Rbgよりも少し高輝度側に寄った値を閾値Sthとすればよい。基本的に閾値Sthは、処理液Lqの輝度値範囲Rlqと背景部分の輝度値範囲Rbgとの間であればどの値に設定されてもよいことになる。しかしながら、上記したように連続でない液滴までを含めて検出するためには、輝度積算値S(i)が背景の輝度値範囲Rbgを超えた場合には処理液の流下ありと判定されることが好ましい。このため、閾値Sthは背景の輝度値範囲Rbgの上限に近い値に設定されることが好ましい。
また、図13(b)に示すように、輝度積算値S(i)のプロファイルにおける最大値Smaxと最小値Sminとの差ΔSが指標値として用いられてもよい。処理液の流下に伴う顕著なピークが存在する場合、この差ΔSは大きな値となる。一方、処理液の流下がなければこの差ΔSはごく小さな値となる。このことから、輝度積算値S(i)の最大値Smaxと最小値Sminとの差ΔSを指標値として、これに対する閾値が設定されるようにしてもよい。
また、吐出判定領域Rjにおいて処理液Lqによる液柱が占める位置と背景部分が占める位置とが予めわかっていれば、それぞれの位置にある画素列の間で輝度積算値S(i)を比較することも有効である。例えば、流下経路がX方向における中央部に位置するように吐出判定領域Rjが設定される場合には、X方向において吐出判定領域Rjの中央部に位置する画素列における輝度積算値と周辺部に位置する画素列における輝度積算値との差を指標値とすることができる。また例えば、吐出判定領域Rjの左端の画素列が液柱部分に対応し、右端の画素列が背景部分に相当する場合には、左端の画素列の輝度積算値S(0)と右端の画素列の輝度積算値S(x)との差を指標値とすることができる。これらの場合、1つの画素列の輝度積算値に代えて、互いに近傍にある、例えば連続する複数の画素列の輝度積算値の平均値が用いられてもよい。
また、図13(c)に示すように、画素列ごとに求めた複数の輝度積算値S(i)を母集団としたときの標準偏差(母標準偏差)σを指標値としてもよい。図12(b)に示したように、吐出判定領域Rjに処理液の像が含まれない場合には輝度積算値S(i)のばらつきが小さく、処理液の像が含まれる場合には輝度積算値S(i)が座標値iにより大きく変動する。したがって、画素列ごとの輝度積算値S(i)の間での標準偏差σは、処理液の像が含まれる場合に大きな値となり、含まれない場合には小さな値となる。この標準偏差σの値は輝度積算値S(i)の変化態様を定量的に示す指標値となり得る。輝度積算値S(i)を母集団とする標準偏差σは、下記の(式2)により表される。(式2)において、mは輝度積算値S(i)の平均値を表す。
次に説明する吐出判定処理では標準偏差の値を評価値としたケースが用いられているが、評価値はこれに限定されず、採用される評価値に応じた閾値(吐出判定用閾値)が適宜設定されるように、準備処理が構成されればよい。
図14は吐出判定処理を示すフローチャートである。最初に、カメラ72により1フレーム分の画像が取得される(ステップS401)。画像処理部86は、この画像から判定吐出領域Rjに相当する部分領域を切り出す(ステップS402)。演算部811は、判定吐出領域Rjを構成する各画素について、画素列ごとに輝度値を積算する(ステップS403)。演算部811はさらに、指標値として輝度積算値の標準偏差σを算出する(ステップS404)。
判定部812は、指標値である標準偏差σの値を事前に準備処理で設定された判定基準値と比較する(ステップS405)。標準偏差σの値が判定基準値以上であれば、ノズル43からの処理液の吐出ありと判定する(ステップS406)。指標値が判定基準値未満であれば、ノズル43からの処理液の吐出がないと判定する(ステップS407)。これにより、当該フレームの画像において処理液の吐出があるか否かが判定される。吐出判定を終了すべきタイミングが来るまで上記処理が繰り返され(ステップS408)、各フレームの画像それぞれについて吐出判定が行われる。
次に、吐出判定に用いられる判定基準値の設定方法について説明する。これまで説明してきたように、吐出判定処理は、吐出判定領域Rj内の画素の画素値から求められる指標値との大小関係に基づいて行われる。これは、ノズル43から処理液Lqが吐出される吐出状態と処理液Lqが吐出されない非吐出状態との間で、吐出判定領域Rj内の画像内容に顕著な差があることを利用したものである。具体的には、画像内容の差異に対応して吐出状態と非吐出状態とで値が大きく異なるような性質を有する指標値を導入し、指標値と判定基準値との比較により、ノズル43からの処理液Lqの吐出の有無が判定される。
このため、吐出状態で撮像された画像における吐出判定領域Rj内の画素の画素値から求められる指標値が取り得る数値範囲と、非吐出状態で撮像された画像における吐出判定領域Rj内の画素の画素値から求められる指標値が取り得る数値範囲との境界に判定基準値が設定されればよいこととなる。
図15は画像の吐出判定領域から求められる指標値の変化態様を示す図である。より具体的には、一定の時間間隔を空けて定期的に撮像される複数フレームの画像各々の吐出判定領域から求められる指標値をフレームごとにプロットしたものである。ここでは、指標値として前述の輝度積算値の標準偏差を用いることとするが、吐出状態において非吐出状態よりも値が大きくなるような指標値であれば同様の考え方が成り立つ。
例えば、ノズル43から吐出される処理液Lqが照明光を反射することにより画像中で特に高い輝度を示すという観点から、吐出判定領域Rj中において所定値以上の輝度値を有する高輝度画素の数またはその合計面積を指標値とした場合でも同様である。
図15(a)に示すように、定期的な撮像の間にノズル43から処理液Lqが吐出される吐出状態と吐出されない非吐出状態とが混在していれば、それらの状態の間で指標値(輝度積算値の標準偏差)の分布に明瞭な差異が現れる。すなわち、非吐出状態では指標値の値が小さく、また吐出判定領域Rj内の画像内容に大きな変化がないため、経時的な指標値の変動も少ない。これに対し、吐出状態では前記したように指標値の値がより大きくなる。また、吐出量の微小な変動や液柱表面の揺らぎ等に起因して、経時的な指標値の変動がより大きくなる。
図16は複数の画像から求められた指標値のばらつきを模式的に示す図である。より具体的には、一定の時間間隔を空けて定期的に撮像される複数フレームの画像各々の吐出判定領域から求められる複数の指標値を要素とする集合の分布態様を示すヒストグラムである。図16(a)は図15(a)の例に対応しており、同図に示すように、指標値が示すヒストグラムは、比較的小さな値の位置に現れ幅の狭い非吐出状態に対応するピークと、より大きな値の位置に現れより幅の広い吐出状態に対応するピークとを有する双峰性を示す。このような場合、2つのピークの間の谷(バレー)の位置に判定基準値Vsを設定すれば、判定対象の画像から求められた指標値が判定基準値Vsより大きいか小さいかで吐出状態と非吐出状態とを判別することが可能となる。
予めノズル43を処理位置に位置させて吐出状態と非吐出状態とを実現し、それぞれの状態で多数収集した画像の吐出判定領域Rjから指標値を求めて統計的に処理すれば、適正な判定基準値Vsを導出することが可能である。しかしながら、このような条件で画像の収集を行うことが難しい場合がある。非吐出状態については、例えば前述の準備処理においてノズル位置のティーチングが行われた際等に画像を収集することが可能である。一方、吐出状態を実現するにはノズル43から実際に処理液を吐出させる必要があり、例えば処理液が高価な薬剤である場合や腐食性を有するものである場合など、その実現が困難な場合があり得る。その他、ノズル43が処理液を吐出しながら処理位置まで移動してくるような処理レシピもあり得るが、そのような場合、吐出状態が継続し非吐出状態が現出しないことになる。
図15(b)に示すように、非吐出状態において撮像された複数フレームの画像から求められる指標値は比較的小さな値でありそのばらつきも小さい。したがって、図16(b)に示すように、指標値のヒストグラムは比較的小さな指標値に対応する位置に単一のピークを有する単峰性を示す。この場合、原理的には指標値の分布範囲よりもやや大きい値を判定基準値Vsとすればよいことになる。一方、図15(c)に示すように、吐出状態において撮像された複数フレームの画像から求められる指標値は比較的大きな値でありそのばらつきも大きい。したがって、図16(c)に示すように、指標値のヒストグラムは比較的大きな指標値に対応する位置に単一のピークを有する単峰性を示す。この場合には、指標値の分布範囲よりもやや小さい値を判定基準値Vsとすればよいことになる。
しかしながら、収集された複数の画像から求められた指標値のヒストグラムが単峰性を示す場合、現れた単一のピークが非吐出状態、吐出状態のいずれに対応するものかがわからなければ、ヒストグラムから判定基準値Vsを求めることができない。このように、予め非吐出状態および吐出状態の両方を現出させて画像を収集することができない場合には、判定基準値Vsを一意に定めることが難しい。
このことから、非吐出状態、吐出状態の如何に関わらず、事前に収集された複数の画像から判定基準値Vsを適正に設定することのできる方法が求められる。この目的のため、この実施形態では、実際に吐出判定が行われるよりも前に、以下に説明する判定基準値の設定処理が実行される。具体的には、図10に示す準備処理の一環として判定基準値の設定処理(ステップS308)が実行される。
図17は判定基準値の設定処理を示すフローチャートである。まず、撮像時刻が互いに異なる複数フレームの画像が取得される(ステップS501)。画像を取得するための撮像については、例えばオペレータによるティーチング作業や装置の試験的な運転の際など実際の吐出判定に先立つ適宜のタイミングで行うことが可能であり、そのときノズルから実際に処理液が吐出されるか否かは不問である。
こうして収集された複数の画像の各々について、吐出判定処理の際と同様に、吐出判定領域Rj内の画素列ごとの輝度積算値が求められ(ステップS502)、当該吐出判定領域Rjの指標値として輝度積算値の標準偏差が求められる(ステップS503)。なお指標値は輝度積算値の標準偏差以外のものであってもよい。
次に、上記のようにして求められた指標値のヒストグラムが双峰性を示すか単峰性を示すかを判断するために、指標値のヒストグラムに基づく適宜の閾値処理が実行され、2つのピークを分離する閾値が存在するか否かが判断される。この実施形態では、閾値処理の一例として2クラスの判別分析処理が実行され(ステップS504)、クラス間分離度が最大となるような閾値(以下、「判別分析閾値」という)が求められる。
図18はヒストグラムの形状とそれから求められる数値との関係を示す図である。図18(a)左図に示すようにヒストグラムが双峰性であれば、判別分析閾値Vtは概ね2つのピークの間の谷の位置を示す値となる。したがって、判別分析閾値Vtの近傍では指標値データの出現頻度が比較的低い。一方、図18(b)左図または図18(c)左図に示すように、ヒストグラムが単峰性であれば、判別分析閾値は概ね単一ピークの位置を示す値となる。したがって判別分析閾値Vtの近傍における指標値データの出現頻度は比較的高くなる。このことから、ヒストグラムにおいて判別分析閾値Vtを含む所定範囲Rc内に存在する指標値データの数に基づき、ヒストグラムが単峰性であるか双峰性であるかを判断することが可能である。
具体的には、指標値の値において求められた判別分析閾値Vtを含む所定範囲Rc内にある指標値データの数が計数され(ステップS505)、その数が全データ数に対して占める比率が求められる(ステップS506)。求められた比率が所定値以下であれば(ステップS507においてYES)、判別分析閾値Vtの近傍にあるデータ数が少ない。図18(a)右図に示す例では、判別分析閾値Vtを含む範囲Rc内のデータ比率はほぼ0%である。このように判別分析閾値Vtの近傍にあるデータ数が少ない場合、ヒストグラムは双峰性であると推定される。この場合、判別分析閾値Vtは吐出状態、非吐出状態の2クラスの有意な境界を表すと考えられるから、判別分析閾値Vtをそのまま判定基準値Vsとすることができる(ステップS508)。
一方、ステップS506において求められた比率が所定値より大きければ(ステップS507においてNO)、判別分析閾値の近傍に多くの指標値データが存在することを示しており、したがってヒストグラムは単峰性であり判別分析閾値は単一ピークの位置に対応するものと推定される。この場合、単一のピークが吐出状態、非吐出状態のいずれに対応するものかを判断する必要がある(ステップS509)。
図18(b)は非吐出状態に対応するピークの例を模式的に表しており、右図に数値例を示すように、この場合のピークは指標値が比較的小さい値となる位置に現れ、その広がりは小さく鋭いピークとなっている。一方、図18(c)は吐出状態に対応するピークの例を模式的に表しており、右図に数値例を示すように、この場合のピークは指標値が比較的大きい値となる位置に現れ、しかもより緩やかなピークとなっている。このように、同じような単峰性を示す例ではあるが、吐出状態と非吐出状態との間ではピークの現れ方に顕著な差異がある。
したがって、ピーク位置またはピークの鋭さを表す適宜の評価値を導入し、評価値と予め与えられた閾値との比較によって、当該ピークが吐出状態、非吐出状態のいずれに対応するかを判断することが可能である。ピーク位置を示す評価値としては、例えば判別分析により得られた判別分析閾値Vtを用いることができる。また、ピークの鋭さを示す評価値としては、例えば上記した範囲Rc内のデータ比率の逆数や当該ピークの半値幅等を用いることができる。上記したデータ比率はピークが鋭いほど大きな値となるから、例えばその逆数を取れば、ピークが鋭いほど値が小さくなる評価値とすることができる。
評価値に対する閾値は例えば次のようにして設定することができる。吐出状態におけるピーク位置やその鋭さについては、処理レシピで指定される処理液の種類や吐出量によってばらつきが大きいのに対し、非吐出状態におけるピーク位置やその鋭さは処理レシピの影響をさほど受けない。そして、非吐出状態を実験的に実現することは、吐出状態を実現するよりも遥かに容易である。このことから、非吐出状態であることが確実な条件下で予め求められた評価値に基づくステップS509における判断結果が全て「非吐出状態」となるように、閾値を設定すればよい。また、非吐出状態での評価値は処理レシピや装置個体による差異が少なく比較的再現性が高いことから、過去に作成された処理レシピや他の装置個体で使用された実績のある閾値が用いられてもよい。
図17に戻って判定基準値の設定処理の説明を続ける。求められた評価値に基づき吐出状態か非吐出状態かの判断がなされる(ステップS509)。評価値として例えばピーク位置に対応する判別分析閾値Vtが用いられる場合、あるいは、ピークの鋭さに対応する範囲Rc内のデータ比率の逆数またはピークの半値幅が評価値として用いられる場合には、評価値が閾値より小さければ非吐出状態、大きければ吐出状態と判断される。もし評価値が、ピークが鋭いほど大きな値を示すものであるときには、上記とは逆に、評価値が閾値より大きければ非吐出状態、小さければ非吐出状態と判断される。
単一ピークが吐出状態に対応すると判断されたとき(ステップS509においてYES)、図18(c)に示すように、収集された画像における指標値の最小値Vminから所定のオフセット値Voff(≧0)を差し引いた値を判定基準値Vsとすることができる(ステップS510)。画像ノイズや吐出量の変動など突発的な事象に起因するとみられる特異な値が指標値に含まれる場合には、そのような値を除外した中から最小値Vminが選出されてもよい。こうして選ばれた最小値Vminからさらにオフセット値Voffを差し引くことで、吐出状態であるにも関わらず吐出状態と判定される誤判定に対する一定のマージンを判定基準値Vsに与えることができる。
一方、単一ピークが非吐出状態に対応すると判断されたとき(ステップS509においてNO)、図18(b)に示すように、収集された画像における指標値の最大値Vmaxに所定のオフセット値Voffを加えた値を判定基準値Vsとすることができる(ステップS511)。この場合にも、指標値に含まれる特異な値が最大値の候補から除外されるような処理がなされてもよい。また、この場合もオフセット値Voffを加えることで、誤判定に対するマージンを判定基準値Vsに与えることができる。なお、ステップS510、S511の計算で用いられるオフセット値Voffは同一値である必要はない。
このようにして判定基準値Vsが設定される。図17に示す判定基準値の設定処理では、収集される複数の画像が、ノズル43から処理液Lqが吐出される吐出状態に対応するもの、吐出されない非吐出状態に対応するもの、およびそれらが混在したもののいずれであっても、同一の処理によって判定基準値Vsを適正な値に設定することが可能である。そして、こうして事前に設定された判定基準値Vsを用いて吐出判定処理(図14)が実行されることで、基板処理ユニット1Aでは、各ノズル33,43,53からの処理液の吐出の有無を、単一フレームの画像のみから的確に判定することが可能となる。
以上のように、この実施形態では、チャンバ90内を撮像した画像のうちノズル43から吐出される処理液Lqの流下経路に当たる吐出判定領域Rj内の画像内容を定量的に示す指標値が導入される。該指標値は、吐出判定領域Rj内の各画素の輝度値から求められる数値であり、ノズル43から処理液Lqが吐出される吐出状態において、処理液の吐出のない非吐出状態よりも値が大きくなるように定義される。
そして、予め収集された複数の画像から求められる複数の指標値がなすヒストグラムの形状に応じて判定基準値Vsが設定される。具体的には、ヒストグラムが双峰性を示すとき、収集された画像は吐出状態のものと非吐出状態のものとの双方を含み、それらに対応して2つのピークが現れたものと推定される。そこで、この場合には2つのピークの谷の位置に相当する指標値が判定基準値Vsとされる。具体的には、複数の指標値に基づく2クラスの判別分析により求められた判別分析閾値Vtが判定基準値Vsとされる。
一方、ヒストグラムが単峰性を有するとき、単一ピークの位置またはその鋭さを表す評価値がさらに導入される。当該単一ピークが非吐出状態に対応するものであるとき、ピークは指標値の値が比較的小さい位置に現れ、また比較的急峻なものとなる。これに対し、ピークが吐出状態に対応するものであるとき、ピークは指標値の値が比較的大きい位置に現れ、また比較的幅の広いピークとなる。したがって、ピーク位置またはピークの鋭さを定量的に表す評価値を導入し、評価値と予め定められた閾値とを比較することにより、ヒストグラムに現れた単一ピークが非吐出状態、吐出状態のいずれに対応するものであるかを判断することができる。
単一のピークが非吐出状態に対応するものであれば、指標値の最大値にオフセット値を加えた値が判定基準値Vsとして設定される。また、ピークが吐出状態に対応するものであれば、指標値の最小値からオフセット値を差し引いた値が判定基準値Vsとして設定される。このように、収集された複数の画像の全てが吐出状態、非吐出状態のいずれか一方に対応したものであったとしても、この実施形態では判定基準値Vsを適正に設定することが可能である。
このようにして、1つのノズル43からの処理液Lqの吐出判定を行うための判定基準値Vsが設定される。他のノズル33,53についても同様の処理を行うことでそれぞれ判定基準値を設定することができるが、1つのノズル43で設定された判定基準値Vsを他のノズルにも流用することが可能である。すなわち、上記実施形態では、基板W表面を背景とする吐出判定領域Rj中に液体が存在するか否かが判定され、この判定は基本的にノズルの形状や位置に依存しない。したがって、1つのノズルで設定された判定基準値については、照明条件や処理液の色などの条件が大きく変わらない限り、そのまま、あるいは適宜の係数を乗じるまたはオフセット値を加えることにより、他のノズルについての吐出判定にも適用することが可能である。
以上説明したように、この実施形態においては、基板処理ユニット1A,1B,1C,1Dがそれぞれ本発明の「吐出装置」として機能し、基板Wが本発明の「ワーク」に相当している。そして、基板処理ユニット1Aにおいては、スピンチャック11が本発明の「保持手段」として、ノズル33,43,53が本発明の「ノズル」としてそれぞれ機能し、制御部80が本発明の「吐出判定手段」および「制御手段」としての機能を有している。また、吐出判定領域Rjが、本発明の「評価対象領域」に相当している。
また、図14に示す吐出判定処理においては、ステップS401が本発明の「撮像工程」に、ステップS403、S404が本発明の「指標値導出工程」に、またステップS405〜S407が本発明の「判定工程」に、それぞれ相当している。また、図17に示す判定基準値の設定処理においては、ステップS501〜S503が本発明の「画像収集工程」に、ステップS504〜S511が本発明の「基準値設定工程」にそれぞれ相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態は、ノズル43から鉛直下向きに処理液Lqが吐出される吐出装置に本発明にかかる吐出判定方法が適用されたものであるが、液体の吐出方向は鉛直方向に限定されず任意であり、いずれの方向に吐出される液体に対しても、本発明にかかる吐出判定方法を適用することが可能である。また、液体が柱状に吐出されるもののみでなく、例えば断続的に吐出されるものや飛沫として吐出されるものであっても、本発明にかかる吐出判定方法を好適に適用することが可能である。
また、上記実施形態では、画像のY方向が液体の流下方向と一致し、かつ吐出判定領域RjがX方向およびY方向を辺の方向とする矩形であるため、Y方向に沿った画素列の各々を構成する画素の数がX方向位置によらず一定である。したがって、単純に各画素列の輝度積算値をX方向に比較することができるが、画素列を構成する画素の数が一定でない場合には、例えば輝度積算値を画素数で除して正規化する等の修正が必要である。
また、上記実施形態では、処理のスループットを向上させるため、CPU81から発せられるノズルの移動指示や処理液吐出指示は予め定められたシーケンスに沿って実行されている。これに代えて、例えばノズルの位置を確認した後に吐出指示を行う、というように、工程ごとに装置の状態を確認しながら次の工程へ進むようなプロセスも考えられる。本発明にかかる吐出判定方法は、このようなプロセスにおいても有効に機能するものである。
また、上記実施形態の基板処理ユニット1A等は、本発明にかかる吐出判定方法を適用した吐出判定処理が予め組み込まれたものである。しかしながら、このような吐出判定処理を持たない基板処理装置に対し、別途設定された判定基準値の設定値を含む吐出判定処理の各プロセスを記述した制御プログラムを新たに実装することで、当該基板処理装置に本発明が適用されるようにすることも可能である。この目的のために、本発明にかかる吐出判定方法は、その各工程をコンピュータに実行させるように記述された制御プログラム、または当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体として提供されてもよい。
以上、具体的な実施形態を例示して説明してきたように、本発明にかかる吐出判定方法において、基準値設定工程では、ヒストグラムが双峰性であるとき、2つのピークの間のバレーに対応する指標値の値を判定基準値とするように構成されてもよい。ヒストグラムに現れる2つのピークはそれぞれ吐出状態と非吐出状態とに対応するものと推定されるから、それらの間のバレーに吐出状態と非吐出状態との境界があるとみなすことは合理的である。
また例えば、基準値設定工程では、画像収集工程で求められた複数の指標値の集合に対し2クラスの判別分析を実行したときにクラス間分離度が最大となる指標値の値を含む所定数値範囲内にある要素の数が集合に占める比率に基づき、ヒストグラムが単峰性であるか否かが判断されてもよい。この場合、前記した比率を、ピークの鋭さを示す評価値として用いることが可能である。ヒストグラムが双峰性を有する場合には、判別分析を実行することで吐出状態と非吐出状態との間の分離度が最大となるような指標値の閾値が求められ、その閾値の近傍には要素の数が少なくなる。一方、ヒストグラムが単峰性であれば、判別分析により得られる指標値の閾値は概ねピーク位置に対応したものとなり、その近傍には多くの要素が存在することになる。このことから、判別分析により求められる閾値の近傍にある要素の数により、ヒストグラムが単峰性であるか否かを適切に判断することが可能である。
また例えば、指標値は、評価対象領域内で液体の流通方向に沿って1列に並ぶ画素からなる画素列のそれぞれについて個別に画素値を合計した合計値の集合を母集団としたときの母標準偏差の値に応じた値であってもよい。このような構成によれば、液体の流通方向に沿って画素値が積算されることで、液体の流通により生じる特徴的な画素値の変化が強調され、液体の有無をより精度よく判定することが可能となる。
また例えば、指標値は、評価対象領域内において所定輝度以上の輝度に対応する画素値を有する画素の数に応じた値であってもよい。一般的に、ノズルから液体が吐出されている場合、照明光や周囲光が液体により反射されて画像に映り込むことで評価対象領域内では非吐出状態よりも高輝度の領域が多くなる。このため、評価対象領域内で所定輝度以上の輝度を有する画素の数を指標値として好適に利用可能である。
また、本発明にかかる吐出装置は、ノズルからの液体の吐出を制御し、吐出判定手段の判定結果に基づきノズルの異常判定を行う制御手段を備える構成であってもよい。このような構成によれば、上記のようにしてノズルからの液体の吐出の有無が把握されることにより、ノズルの異常の有無を的確に判定することが可能である。
この発明は、例えば基板に処理液を供給して湿式処理を実行する処理装置に対して好適に適用することができるが、基板に限定されず、任意のワークに向けて流下する液体の流下状態を判定するために、本発明を適用することが可能である。
1A〜1D 基板処理ユニット(吐出装置)
11 スピンチャック(保持手段)
33,43,53 ノズル
71 照明部
72 カメラ
80 制御部(吐出判定手段、制御手段)
Lq 処理液(液体)
Rj 吐出判定領域(評価対象領域)
S(i) 輝度積算値(画素値の合計値)
W 基板(ワーク)

Claims (8)

  1. ノズルから液体が吐出される吐出状態か、前記ノズルから前記液体が吐出されない非吐出状態かを判定する吐出判定方法において、
    前記ノズルから吐出された前記液体が流通する流通経路の少なくとも一部を撮像視野に含めて撮像を行う撮像工程と、
    前記吐出状態において前記非吐出状態よりも大きな値を取る指標値を、撮像された画像のうち前記流通経路の少なくとも一部を含む評価対象領域内の画素の画素値に基づき求める指標値導出工程と、
    前記指標値が予め定められた判定基準値より大きければ前記画像が前記吐出状態を表すと判定する一方、前記指標値が前記判定基準値より小さければ前記画像が前記非吐出状態を表すと判定する判定工程と
    を備え、前記判定基準値は、
    互いに時刻を異ならせて撮像された前記評価対象領域を含む画像を複数収集し、それぞれの画像の前記評価対象領域について前記指標値をそれぞれ求める画像収集工程と、
    前記画像収集工程で求められた複数の前記指標値が示すヒストグラムに応じた値を前記判定基準値とする基準値設定工程と
    を前記判定工程に先立って実行することにより設定され、前記基準値設定工程では、
    前記ヒストグラムが単峰性であるとき、そのピークの位置に対応する前記指標値の値、または前記ピークの鋭さを示す値を評価値として、前記評価値が予め定められた閾値より小さいとき、前記画像収集工程で求められた前記指標値の実質的な最大値に応じた値を前記判定基準値とする一方、前記評価値が前記閾値より大きいとき、前記画像収集工程で求められた前記指標値の実質的な最小値に応じた値を前記判定基準値とする
    吐出判定方法。
  2. 前記基準値設定工程では、前記ヒストグラムが双峰性であるとき、2つのピークの間のバレーに対応する前記指標値の値を前記判定基準値とする請求項1に記載の吐出判定方法。
  3. 前記基準値設定工程では、前記画像収集工程で求められた複数の前記指標値の集合に対し2クラスの判別分析を実行したときにクラス間分離度が最大となる前記指標値の値を含む所定数値範囲内にある要素の数が前記集合に占める比率に基づき、前記ヒストグラムが単峰性であるか否かが判断される請求項1または2に記載の吐出判定方法。
  4. 前記比率を、前記ピークの鋭さを示す前記評価値とする請求項3に記載の吐出判定方法。
  5. 前記指標値は、前記評価対象領域内で前記液体の流通方向に沿って1列に並ぶ画素からなる画素列のそれぞれについて個別に画素値を合計した合計値の集合を母集団としたときの母標準偏差の値に応じた値である請求項1ないし4のいずれかに記載の吐出判定方法。
  6. 前記指標値は、前記評価対象領域内において所定輝度以上の輝度に対応する画素値を有する画素の数に応じた値である請求項1ないし4のいずれかに記載の吐出判定方法。
  7. ワークを保持する保持手段と、
    前記ワークに対し液体を吐出するノズルと、
    請求項1ないし6のいずれかに記載の吐出判定方法により前記ノズルからの前記液体の吐出の有無を判定する吐出判定手段と
    を備える吐出装置。
  8. 前記ノズルからの前記液体の吐出を制御し、前記吐出判定手段の判定結果に基づき前記ノズルの異常判定を行う制御手段を備える請求項7に記載の吐出装置。
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