JP6353780B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等の薄板状の精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)にノズルから処理液を吐出して所定の処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来より、半導体デバイスなどの製造工程においては、基板に対して純水、フォトレジスト液、エッチング液などの種々の処理液を供給して洗浄処理やレジスト塗布処理などの基板処理を行っている。これらの処理液を使用した液処理を行う装置としては、基板を水平姿勢で回転させつつ、その基板の表面にノズルから処理液を吐出する基板処理装置が広く用いられている。
このような基板処理装置においては、流量計の出力やポンプの動作確認によってノズルから処理液が吐出されているか否かの確認が行われているのであるが、より確実に吐出の有無を判定する手法として、例えば特許文献1にはCCDカメラ等の撮像手段を設けてノズルからの処理液吐出を直接的に監視することが提案されている。
特開平11−329936号公報
しかしながら、撮像手段によってノズルからの処理液吐出を直接的に監視する場合には、処理対象となる基板の種類によって撮像時の背景が異なる。すなわち、一般に基板の表面にはレジスト膜や絶縁膜などの種々の膜が成膜されてパターン形成がなされている。そして、そのような膜の種類や形成されたパターンによって基板表面の反射率は大きく異なるものとなり、その結果処理対象となる基板の種類によって撮像時の背景が異なることとなるのである。また、同じ種類の膜が形成されていたとしても、例えばフッ酸を用いたエッチング処理を行うときには、処理時間の経過とともに膜の腐食が進行して基板の表面の反射率も変化することがある。このため、表面に成膜された膜の種類、形成されたパターン、処理内容などの種々の要因により、撮像手段によって撮像される画像のノイズが大きくなってノズルからの処理液の吐出を正確に検出することができないという問題が生じていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ノズルからの処理液の吐出を確実に検出することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板処理装置であって、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部の周囲を取り囲むカップと、処理液を吐出するノズルと、前記基板保持部に保持された基板の上方の処理位置と前記カップよりも外側の待機位置との間で前記ノズルを移動させる駆動部と、前記処理位置の前記ノズルから処理液が吐出されているときには当該処理液が映り込み、かつ、前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときには前記基板保持部に保持された基板の表面が映り込む判定領域を撮像する撮像部と、前記撮像部が前記判定領域を撮像して取得した判定画像に基づいて前記ノズルからの処理液吐出を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定し、前記散布度が前記閾値よりも大きいときには前記ノズルから処理液が吐出されていないと判定することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る基板処理装置において、前記散布度は標準偏差であることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る基板処理装置において、前記撮像部は、前記判定領域を連続撮像して複数の判定画像を取得し、前記判定部は、前記複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して前記散布度が前記閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る基板処理装置において、前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときに前記基板保持部に保持された基板の表面にて反射されて前記撮像部によって撮像される前記チャンバー内の部位に模様を形成することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る基板処理装置において、前記模様は市松模様であることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項4の発明に係る基板処理装置において、前記模様は格子模様であることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項4の発明に係る基板処理装置において、前記模様は縞模様であることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、基板処理方法であって、新たな処理対象となる基板をチャンバー内に搬入して基板保持部に保持する保持工程と、前記基板保持部に新たな処理対象となる基板が保持された後、前記基板保持部の周囲を取り囲むカップよりも外側の待機位置から前記基板保持部に保持された基板の上方の処理位置に向けて処理液を吐出するノズルを移動させるノズル移動工程と、前記処理位置の前記ノズルから処理液が吐出されているときには当該処理液が映り込み、かつ、前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときには前記基板保持部に保持された基板の表面が映り込む判定領域を撮像する撮像工程と、前記撮像工程にて前記判定領域を撮像して取得した判定画像に基づいて前記ノズルからの処理液吐出を判定する判定工程と、を備え、前記判定工程では、前記判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定され、前記散布度が前記閾値よりも大きいときには前記ノズルから処理液が吐出されていないと判定されることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明に係る基板処理方法において、前記散布度は標準偏差であることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項8または請求項9の発明に係る基板処理方法において、前記撮像工程では、前記判定領域を連続撮像して複数の判定画像を取得し、前記判定工程では、前記複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して前記散布度が前記閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定することを特徴とする。
請求項1から請求項7の発明によれば、判定領域を撮像して取得した判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときにはノズルから処理液が吐出されていると判定し、散布度が閾値よりも大きいときにはノズルから処理液が吐出されていないと判定するため、判定画像のみで判定することができ、ノズルからの処理液の吐出を確実に検出することができる。
特に、請求項3の発明によれば、連続撮像して取得した複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して散布度が閾値よりも小さいときにはノズルから処理液が吐出されていると判定するため、ノズルからの処理液の吐出を安定して確実に検出することができる。
特に、請求項4から請求項7の発明によれば、処理液吐出が停止されているときに基板保持部に保持された基板の表面にて反射されて撮像部によって撮像されるチャンバー内の部位に模様を形成するため、処理液が吐出されていないときの判定画像の散布度を顕著に大きくして誤判定を防止することができる。
請求項8から請求項10の発明によれば、判定領域を撮像して取得した判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときにはノズルから処理液が吐出されていると判定され、散布度が閾値よりも大きいときにはノズルから処理液が吐出されていないと判定されるため、判定画像のみで判定することができ、ノズルからの処理液の吐出を確実に検出することができる。
特に、請求項10の発明によれば、連続撮像して取得した複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して散布度が閾値よりも小さいときにはノズルから処理液が吐出されていると判定するため、ノズルからの処理液の吐出を安定して確実に検出することができる。
本発明に係る基板処理装置の全体構成を示す図である。 洗浄処理ユニットの平面図である。 洗浄処理ユニットの縦断面図である。 カメラと上面処理液ノズルとの位置関係を示す図である。 カメラおよび制御部のブロック図である。 判定用パラメータを設定する手順を示すフローチャートである。 判定部による判定処理の手順を示すフローチャートである。 カメラが処理位置における上面処理液ノズルの先端を含む撮像領域を撮像して得た画像の一例を示す図である。 撮像領域内における上面処理液ノズルの移動を示す図である。 上面処理液ノズルから処理液を吐出していないときの吐出判定用画像を示す図である。 上面処理液ノズルから処理液を吐出しているときの吐出判定用画像を示す図である。 処理液が吐出されていないときの判定用画像の画素の輝度値の一例を示す図である。 処理液が吐出されているときの判定用画像の画素の輝度値の一例を示す図である。 チャンバー内に形成する模様の一例を示す図である。 チャンバー内に形成する模様の一例を示す図である。 チャンバー内に形成する模様の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る基板処理装置100の全体構成を示す図である。この基板処理装置100は、半導体用途の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の処理装置であり、円形のシリコンの基板Wに薬液および純水を用いた洗浄処理を行ってから乾燥処理を行う。薬液としては、典型的にはSC1液(アンモニア水、過酸化水素水、水の混合液)、SC2液(塩酸、過酸化水素水、水の混合液)、DHF液(希フッ酸)などが用いられる。本明細書では、薬液と純水とを総称して「処理液」とする。なお、洗浄処理のみならず、成膜処理のためのフォトレジスト液などの塗布液、不要な膜を除去するための薬液、エッチングのための薬液なども本発明の「処理液」に含まれる。
基板処理装置100は、インデクサ102、複数の洗浄処理ユニット1、および、主搬送ロボット103を備える。インデクサ102は、装置外から受け取った未処理の基板Wを装置内に搬入するとともに、洗浄処理の終了した処理済みの基板Wを装置外に搬出する機能を有する。インデクサ102は、複数のキャリアを載置するとともに移送ロボットを備える(いずれも図示省略)。キャリアとしては、基板Wを密閉空間に収納する公知のFOUP(front opening unified pod)やSMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、或いは収納基板Wを外気に曝すOC(open cassette)を採用することができる。移送ロボットは、当該キャリアと主搬送ロボット103との間で基板Wを移送する。
基板処理装置100には、12個の洗浄処理ユニット1が配置されている。詳細な配置構成は、3個の洗浄処理ユニット1を積層したタワーが主搬送ロボット103の周囲を囲むように4個配置されるというものである。換言すれば、主搬送ロボット103を囲んで配置された4個の洗浄処理ユニット1が3段に積層されており、図1にはそのうちの1層を示している。なお、基板処理装置100に搭載される洗浄処理ユニット1の個数は12に限定されるものではなく、例えば8個や4個であっても良い。
主搬送ロボット103は、洗浄処理ユニット1を積層した4個のタワーの中央に設置されている。主搬送ロボット103は、インデクサ102から受け取った未処理の基板Wを各洗浄処理ユニット1に搬入するとともに、各洗浄処理ユニット1から処理済みの基板Wを搬出してインデクサ102に渡す。
次に、洗浄処理ユニット1について説明する。以下、基板処理装置100に搭載された12個の洗浄処理ユニット1のうちの1つに説明するが、他の洗浄処理ユニット1についても全く同様である。図2は、洗浄処理ユニット1の平面図である。また、図3は、洗浄処理ユニット1の縦断面図である。なお、図2はスピンチャック20に基板Wが保持されていない状態を示し、図3はスピンチャック20に基板Wが保持されている状態を示している。
洗浄処理ユニット1は、チャンバー10内に、主たる要素として基板Wを水平姿勢(法線が鉛直方向に沿う姿勢)に保持するスピンチャック20と、スピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を供給するための3つの上面処理液ノズル30,60,65と、スピンチャック20の周囲を取り囲む処理カップ40と、スピンチャック20の上方空間を撮像するカメラ70と、を備える。また、チャンバー10内における処理カップ40の周囲には、チャンバー10の内側空間を上下に仕切る仕切板15が設けられている。
チャンバー10は、鉛直方向に沿う側壁11、側壁11によって囲まれた空間の上側を閉塞する天井壁12および下側を閉塞する床壁13を備える。側壁11、天井壁12および床壁13によって囲まれた空間が基板Wの処理空間となる。また、チャンバー10の側壁11の一部には、チャンバー10に対して主搬送ロボット103が基板Wを搬出入するための搬出入口およびその搬出入口を開閉するシャッターが設けられている(いずれも図示省略)。
チャンバー10の天井壁12には、基板処理装置100が設置されているクリーンルーム内の空気をさらに清浄化してチャンバー10内の処理空間に供給するためのファンフィルタユニット(FFU)14が取り付けられている。ファンフィルタユニット14は、クリーンルーム内の空気を取り込んでチャンバー10内に送り出すためのファンおよびフィルタ(例えばHEPAフィルタ)を備えており、チャンバー10内の処理空間に清浄空気のダウンフローを形成する。ファンフィルタユニット14から供給された清浄空気を均一に分散するために、多数の吹出し孔を穿設したパンチングプレートを天井壁12の直下に設けるようにしても良い。
スピンチャック20は、鉛直方向に沿って延びる回転軸24の上端に水平姿勢で固定された円板形状のスピンベース21を備える。スピンベース21の下方には回転軸24を回転させるスピンモータ22が設けられる。スピンモータ22は、回転軸24を介してスピンベース21を水平面内にて回転させる。また、スピンモータ22および回転軸24の周囲を取り囲むように筒状のカバー部材23が設けられている。
円板形状のスピンベース21の外径は、スピンチャック20に保持される円形の基板Wの径よりも若干大きい。よって、スピンベース21は、保持すべき基板Wの下面の全面と対向する保持面21aを有している。
スピンベース21の保持面21aの周縁部には複数(本実施形態では4本)のチャックピン26が立設されている。複数のチャックピン26は、円形の基板Wの外周円に対応する円周上に沿って均等な間隔をあけて(本実施形態のように4個のチャックピン26であれば90°間隔にて)配置されている。複数のチャックピン26は、スピンベース21内に収容された図示省略のリンク機構によって連動して駆動される。スピンチャック20は、複数のチャックピン26のそれぞれを基板Wの外周端に当接させて基板Wを把持することにより、当該基板Wをスピンベース21の上方で保持面21aに近接した水平姿勢にて保持することができるとともに(図3参照)、複数のチャックピン26のそれぞれを基板Wの外周端から離間させて把持を解除することができる。
スピンモータ22を覆うカバー部材23は、その下端がチャンバー10の床壁13に固定され、上端がスピンベース21の直下にまで到達している。カバー部材23の上端部には、カバー部材23から外方へほぼ水平に張り出し、さらに下方に屈曲して延びる鍔状部材25が設けられている。複数のチャックピン26による把持によってスピンチャック20が基板Wを保持した状態にて、スピンモータ22が回転軸24を回転させることにより、基板Wの中心を通る鉛直方向に沿った回転軸CXまわりに基板Wを回転させることができる。なお、スピンモータ22の駆動は制御部9によって制御される。
上面処理液ノズル30は、ノズルアーム32の先端に吐出ヘッド31を取り付けて構成されている。ノズルアーム32の基端側はノズル基台33に固定して連結されている。ノズル基台33は図示を省略するモータによって鉛直方向に沿った軸のまわりで回動可能とされている。ノズル基台33が回動することにより、図2中の矢印AR34にて示すように、上面処理液ノズル30はスピンチャック20の上方の処理位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で水平方向に沿って円弧状に移動する。上面処理液ノズル30には、複数種の処理液(少なくとも純水を含む)が供給されるように構成されている。処理位置にて上面処理液ノズル30の吐出ヘッド31から吐出された処理液はスピンチャック20に保持された基板Wの上面に着液する。また、ノズル基台33の回動によって、上面処理液ノズル30はスピンベース21の保持面21aの上方にて揺動可能とされている。
また、本実施形態の洗浄処理ユニット1には、上記の上面処理液ノズル30に加えてさらに2つの上面処理液ノズル60,65が設けられている。本実施形態の上面処理液ノズル60,65は、上記の上面処理液ノズル30と同じ構成を備える。すなわち、上面処理液ノズル60は、ノズルアーム62の先端に吐出ヘッドを取り付けて構成され、ノズルアーム62の基端側に連結されたノズル基台63によって、矢印AR64にて示すようにスピンチャック20の上方の処理位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で円弧状に移動する。同様に、上面処理液ノズル65は、ノズルアーム67の先端に吐出ヘッドを取り付けて構成され、ノズルアーム67基端側に連結されたノズル基台68によって、矢印AR69にて示すようにスピンチャック20の上方の処理位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で円弧状に移動する。上面処理液ノズル60,65にも、少なくとも純水を含む複数種の処理液が供給されるように構成されており、処理位置にてスピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を吐出する。なお、洗浄処理ユニット1に設けられるノズル数は3本に限定されるものではなく、1本以上であれば良い。
一方、回転軸24の内側を挿通するようにして鉛直方向に沿って下面処理液ノズル28が設けられている。下面処理液ノズル28の上端開口は、スピンチャック20に保持された基板Wの下面中央に対向する位置に形成されている。下面処理液ノズル28にも複数種の処理液が供給されるように構成されている。下面処理液ノズル28から吐出された処理液はスピンチャック20に保持された基板Wの下面に着液する。
スピンチャック20を取り囲む処理カップ40は、互いに独立して昇降可能な内カップ41、中カップ42および外カップ43を備えている。内カップ41は、スピンチャック20の周囲を取り囲み、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸CXに対してほぼ回転対称となる形状を有している。この内カップ41は、平面視円環状の底部44と、底部44の内周縁から上方に立ち上がる円筒状の内壁部45と、底部44の外周縁から上方に立ち上がる円筒状の外壁部46と、内壁部45と外壁部46との間から立ち上がり、上端部が滑らかな円弧を描きつつ中心側(スピンチャック20に保持される基板Wの回転軸CXに近づく方向)斜め上方に延びる第1案内部47と、第1案内部47と外壁部46との間から上方に立ち上がる円筒状の中壁部48とを一体的に備えている。
内壁部45は、内カップ41が最も上昇された状態で、カバー部材23と鍔状部材25との間に適当な隙間を保って収容されるような長さに形成されている。中壁部48は、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、中カップ42の後述する第2案内部52と処理液分離壁53との間に適当な隙間を保って収容されるような長さに形成されている。
第1案内部47は、滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部47bを有している。また、内壁部45と第1案内部47との間は、使用済みの処理液を集めて廃棄するための廃棄溝49とされている。第1案内部47と中壁部48との間は、使用済みの処理液を集めて回収するための円環状の内側回収溝50とされている。さらに、中壁部48と外壁部46との間は、内側回収溝50とは種類の異なる処理液を集めて回収するための円環状の外側回収溝51とされている。
廃棄溝49には、この廃棄溝49に集められた処理液を排出するとともに、廃棄溝49内を強制的に排気するための図示省略の排気液機構が接続されている。排気液機構は、例えば、廃棄溝49の周方向に沿って等間隔で4つ設けられている。また、内側回収溝50および外側回収溝51には、内側回収溝50および外側回収溝51にそれぞれ集められた処理液を基板処理装置1の外部に設けられた回収タンクに回収するための回収機構(いずれも図示省略)が接続されている。なお、内側回収溝50および外側回収溝51の底部は、水平方向に対して微少角度だけ傾斜しており、その最も低くなる位置に回収機構が接続されている。これにより、内側回収溝50および外側回収溝51に流れ込んだ処理液が円滑に回収される。
中カップ42は、スピンチャック20の周囲を取り囲み、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸CXに対してほぼ回転対称となる形状を有している。この中カップ42は、第2案内部52と、この第2案内部52に連結された円筒状の処理液分離壁53とを一体的に備えている。
第2案内部52は、内カップ41の第1案内部47の外側において、第1案内部47の下端部と同軸円筒状をなす下端部52aと、下端部52aの上端から滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部52bと、上端部52bの先端部を下方に折り返して形成される折返し部52cとを有している。下端部52aは、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、第1案内部47と中壁部48との間に適当な隙間を保って内側回収溝50内に収容される。また、上端部52bは、内カップ41の第1案内部47の上端部47bと上下方向に重なるように設けられ、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、第1案内部47の上端部47bに対してごく微小な間隔を保って近接する。さらに、上端部52bの先端を下方に折り返して形成される折返し部52cは、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、折返し部52cが第1案内部47の上端部47bの先端と水平方向に重なるような長さとされている。
また、第2案内部52の上端部52bは、下方ほど肉厚が厚くなるように形成されており、処理液分離壁53は上端部52bの下端外周縁部から下方に延びるように設けられた円筒形状を有している。処理液分離壁53は、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、中壁部48と外カップ43との間に適当な隙間を保って外側回収溝51内に収容される。
外カップ43は、中カップ42の第2案内部52の外側において、スピンチャック20の周囲を取り囲み、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸CXに対してほぼ回転対称となる形状を有している。この外カップ43は、第3案内部としての機能を有する。外カップ43は、第2案内部52の下端部52aと同軸円筒状をなす下端部43aと、下端部43aの上端から滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部43bと、上端部43bの先端部を下方に折り返して形成される折返し部43cとを有している。
下端部43aは、内カップ41と外カップ43とが最も近接した状態で、中カップ42の処理液分離壁53と内カップ41の外壁部46との間に適当な隙間を保って外側回収溝51内に収容される。また、上端部43bは、中カップ42の第2案内部52と上下方向に重なるように設けられ、中カップ42と外カップ43とが最も近接した状態で、第2案内部52の上端部52bに対してごく微小な間隔を保って近接する。さらに、上端部43bの先端部を下方に折り返して形成される折返し部43cは、中カップ42と外カップ43とが最も近接した状態で、折返し部43cが第2案内部52の折返し部52cと水平方向に重なるように形成されている。
また、内カップ41、中カップ42および外カップ43は互いに独立して昇降可能とされている。すなわち、内カップ41、中カップ42および外カップ43のそれぞれには個別に昇降機構(図示省略)が設けられており、それによって別個独立して昇降される。このような昇降機構としては、例えばボールネジ機構やエアシリンダなどの公知の種々の機構を採用することができる。
仕切板15は、処理カップ40の周囲においてチャンバー10の内側空間を上下に仕切るように設けられている。仕切板15は、処理カップ40を取り囲む1枚の板状部材であっても良いし、複数の板状部材をつなぎ合わせたものであっても良い。また、仕切板15には、厚さ方向に貫通する貫通孔や切り欠きが形成されていても良く、本実施形態では上面処理液ノズル30,60,65のノズル基台33,63,68を支持するための支持軸を通すための貫通穴が形成されている。
仕切板15の外周端はチャンバー10の側壁11に連結されている。また、仕切板15の処理カップ40を取り囲む端縁部は外カップ43の外径よりも大きな径の円形形状となるように形成されている。よって、仕切板15が外カップ43の昇降の障害となることはない。
また、チャンバー10の側壁11の一部であって、床壁13の近傍には排気ダクト18が設けられている。排気ダクト18は図示省略の排気機構に連通接続されている。ファンフィルタユニット14から供給されてチャンバー10内を流下した清浄空気のうち、処理カップ40と仕切板15と間を通過した空気は排気ダクト18から装置外に排出される。
カメラ70は、チャンバー10内であって仕切板15よりも上方に設置されている。図4は、カメラ70と上面処理液ノズル30との位置関係を示す図である。カメラ70は、例えば固体撮像素子のひとつであるCCDと、電子シャッター、レンズなどの光学系とを備える。上面処理液ノズル30は、ノズル基台33によって、スピンチャック20に保持された基板Wの上方の処理位置(図4の点線位置)と処理カップ40よりも外側の待機位置(図4の実線位置)との間で往復移動される。処理位置は、上面処理液ノズル30からスピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を吐出して洗浄処理を行う位置である。待機位置は、上面処理液ノズル30が洗浄処理を行わないときに処理液の吐出を停止して待機する位置である。待機位置には、上面処理液ノズル30の吐出ヘッド31を収容する待機ポッドが設けられていても良い。
カメラ70は、その撮影視野に少なくとも処理位置における上面処理液ノズル30の先端が含まれるように、つまり吐出ヘッド31の近傍が含まれる位置に設置されている。本実施形態では、図4に示すように、処理位置における上面処理液ノズル30を前方上方から撮影する位置にカメラ70が設置される。よって、カメラ70は、処理位置における上面処理液ノズル30の先端を含む撮像領域を撮像することができる。カメラ70の撮像領域には、上面処理液ノズル30の背景としてスピンチャック20に保持された基板Wの表面が含まれる。同様に、カメラ70は、処理位置における上面処理液ノズル60,65の先端を含む撮像領域を撮像することもできる。なお、カメラ70が図2,4に示す位置に設置されている場合には、上面処理液ノズル30,60についてはカメラ70の撮影視野内で横方向に移動するため、処理位置近傍での動きを適切に撮像することが可能であるが、上面処理液ノズル65についてはカメラ70の撮影視野内で奥行き方向に移動するため、処理位置近傍での移動量を適切に撮像できないおそれもある。このような場合は、カメラ70とは別に上面処理液ノズル65専用のカメラを設けるようにしても良い。
また、図3に示すように、チャンバー10内であって仕切板15よりも上方には照明部71が設けられている。通常、チャンバー10内は暗室であるため、カメラ70が撮影を行うときには照明部71が処理位置近傍の上面処理液ノズル30,60,65に光を照射する。
図5は、カメラ70および制御部9のブロック図である。基板処理装置100に設けられた制御部9のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部9は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクなどを備えて構成される。制御部9のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって、基板処理装置100の各動作機構が制御部9に制御され、基板処理装置100における処理が進行する。
図5に示す判定部91は、制御部9のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって制御部9内に実現される機能処理部である。詳細については後述するが、判定部91はカメラ70によって撮像された画像に対して画像処理を行うことによって様々な判定処理を行う。また、制御部9内の記憶部92は、上記のRAMまたは磁気ディクスにて構成されており、カメラ70によって撮像された画像のデータや入力値などを記憶する。
次に、上記の構成を有する基板処理装置100における動作について説明する。基板処理装置100における基板Wの通常の処理手順は、主搬送ロボット103がインデクサ102から受け取った未処理の基板Wを各洗浄処理ユニット1に搬入し、当該洗浄処理ユニット1で基板Wに洗浄処理を行った後、主搬送ロボット103が当該洗浄処理ユニット1から処理済みの基板Wを搬出してインデクサ102に戻すというものである。各洗浄処理ユニット1における典型的な基板Wの洗浄処理手順の概略は、基板Wの表面に薬液を供給して所定の薬液処理を行った後、純水を供給して純水リンス処理を行い、その後基板Wを高速回転させて振り切り乾燥処理を行うというものである。
洗浄処理ユニット1にて基板Wの処理を行う際には、スピンチャック20に基板Wを保持するとともに、処理カップ40が昇降動作を行う。薬液処理を行うときには、例えば外カップ43のみが上昇し、外カップ43の上端部43bと中カップ42の第2案内部52の上端部52bとの間に、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲を取り囲む開口が形成される。この状態にて基板Wがスピンチャック20とともに回転され、上面処理液ノズル30および下面処理液ノズル28から基板Wの上面および下面に薬液が供給される。供給された薬液は基板Wの回転による遠心力によって基板Wの上面および下面に沿って流れ、やがて基板Wの端縁部から側方に向けて飛散される。これにより、基板Wの薬液処理が進行する。回転する基板Wの端縁部から飛散した薬液は外カップ43の上端部43bによって受け止められ、外カップ43の内面を伝って流下し、外側回収溝51に回収される。
また、純水リンス処理を行うときには、例えば、内カップ41、中カップ42および外カップ43の全てが上昇し、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲が内カップ41の第1案内部47によって取り囲まれる。この状態にて基板Wがスピンチャック20とともに回転され、上面処理液ノズル30および下面処理液ノズル28から基板Wの上面および下面に純水が供給される。供給された純水は基板Wの回転による遠心力によって基板Wの上面および下面に沿って流れ、やがて基板Wの端縁部から側方に向けて飛散される。これにより、基板Wの純水リンス処理が進行する。回転する基板Wの端縁部から飛散した純水は第1案内部47の内壁を伝って流下し、廃棄溝49から排出される。なお、純水を薬液とは別経路にて回収する場合には、中カップ42および外カップ43を上昇させ、中カップ42の第2案内部52の上端部52bと内カップ41の第1案内部47の上端部47bとの間に、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲を取り囲む開口を形成するようにしても良い。
また、振り切り乾燥処理を行うときには、内カップ41、中カップ42および外カップ43の全てが下降し、内カップ41の第1案内部47の上端部47b、中カップ42の第2案内部52の上端部52bおよび外カップ43の上端部43bのいずれもがスピンチャック20に保持された基板Wよりも下方に位置する。この状態にて基板Wがスピンチャック20とともに高速回転され、基板Wに付着していた水滴が遠心力によって振り切られ、乾燥処理が行われる。
そして、本実施形態においては、上面処理液ノズル30から基板Wの上面に処理液を吐出するときに、カメラ70によって撮像して得られた画像に判定部91が所定の画像処理を行って処理液吐出の有無を判定している。以下、その技術について詳細に説明する。なお、ここでは上面処理液ノズル30からの処理液吐出判定について説明するが、他の上面処理液ノズル60,65についても同様である。
図6および図7は、判定部91による判定処理の手順を示すフローチャートである。図6には判定処理のための事前準備の手順を示し、図7には洗浄処理ユニット1に処理対象となる基板Wが搬入されたときの判定処理の手順を示している。図6に手順を示す事前準備は実際の処理対象となる基板Wの処理プロセスに先立って実行されるものであり、例えば基板処理装置100のメンテナンス作業時に実施すれば良い。
まず、メンテナンス作業時などに、上面処理液ノズル30のティーチングを行うときに上面処理液ノズル30をティーチング位置に移動させる(ステップS11)。ティーチングとは、上面処理液ノズル30に適正な動作を教示する作業であり、上面処理液ノズル30の停止位置を適正な位置(ティーチング位置)に修正する。よって、ティーチング時に、上面処理液ノズル30をティーチング位置に移動させたときには、上面処理液ノズル30が適正な処理位置に正確に移動されることとなる。なお、適正な処理位置とは、その処理位置にて上面処理液ノズル30から処理液を吐出すれば要求されている基板処理が行われる位置である。
上面処理液ノズル30が適正な処理位置に移動したときに、カメラ70によって上面処理液ノズル30の先端を含む撮像領域を撮像する(ステップS12)。図8は、カメラ70が処理位置における上面処理液ノズル30の先端を含む撮像領域を撮像して得た画像(静止画)の一例を示す図である。撮像領域PAには、スピンチャック20に保持された基板Wの上方の処理位置に位置する上面処理液ノズル30の先端が少なくとも含まれている。そして、撮像領域PAには、上面処理液ノズル30の背景としてスピンチャック20に保持された基板Wの表面が含まれている。なお、メンテナンス時にはスピンチャック20に基板Wが保持されていないこともあるため、撮像領域PAに基板Wは必ずしも含まれていなくても良い。
次に、ステップS12で撮像して得られた画像からリファレンスパターンの切り出しを行う(ステップS13)。ステップS12での撮像時点では、ティーチングによって上面処理液ノズル30が適正な処理位置に正確に位置している。従って、ステップS12でカメラ70によって撮像して得られた画像は、上面処理液ノズル30の適正な処理位置を示すノズル位置基準画像となり得るものである。ステップS13では、そのようなノズル位置基準画像から図8に示すように上面処理液ノズル30の先端部分を含む一部画像領域をリファレンスパターンRPとして切り出すのである。この切り出しは、例えばティーチング時に作業員がステップS12で撮像された画像を見ながら手動でリファレンスパターンRPとなる領域を指定して行えば良い。切り出されたリファレンスパターンRPは、画像内における座標とともに、制御部9の記憶部92に記憶される(ステップS14)。
続いて、作業員が位置異常判定の閾値を設定する(ステップS15)。ここで設定する閾値は、後述する上面処理液ノズル30の位置異常の判定(図7のステップS26)に用いるためのものであり、ステップS12で撮影されたノズル位置基準画像のリファレンスパターンRPでのノズル位置と、ステップS25で特定された画像中のノズル位置とのずれの閾値である。ここで設定する閾値が低いほど、両画像におけるノズル位置のずれが小さくても上面処理液ノズル30の位置が異常であると判定される。すなわち、判定基準が厳しくなる。ステップS15で設定された閾値は記憶部92に格納される。
次に、ステップS12で撮像して得られた画像内にて吐出判定領域の設定を行う(ステップS16)。図8に例示するように、カメラ70が撮像領域PAを撮像して得られた画像には上面処理液ノズル30の先端近傍以外にも、スピンチャック20に保持された基板Wや洗浄処理ユニット1内の機器などが映り込んでいる。上面処理液ノズル30からの処理液吐出を判定する際には、それらの背景の影響をなるべく少なくするのが好ましい。このため、ステップS16では、カメラ70が撮像領域PAを撮像して取得した画像のうち上面処理液ノズル30から吐出される処理液によって覆われる領域の一部を吐出判定領域SPとして設定している。本実施形態においては、適正な処理位置の上面処理液ノズル30から吐出されてからスピンチャック20に保持された基板Wに着液するまでの間に形成される処理液の液柱の一部に吐出判定領域SPを設定する。つまり、図8に示すように、適正な処理位置の上面処理液ノズル30の先端直下に吐出判定領域SPを設定する。この設定も作業員がステップS12で撮像された画像を見ながら手動で領域指定して行えば良い。設定された吐出判定領域SPは制御部9の記憶部92に記憶される。なお、ここで設定される吐出判定領域SPは、上述のリファレンスパターンRPと異なって画像そのものではなく、あくまでもカメラ70が撮像領域PAを撮像して取得した画像中の領域であり、例えば図8の吐出判定領域SPの四角形を示す座標データで表される。
吐出判定領域SPの設定に続いて、作業員が吐出判定の閾値を設定する(ステップS17)。ここで設定する閾値は、後述する処理液の吐出判定(図7のステップS28)に用いるためのものであり、吐出判定領域SPを構成する画素の輝度値の標準偏差の閾値である。後に詳述するが、ここで設定する閾値が大きいほど、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていると判定されやすくなる。ステップS17で設定された閾値は記憶部92に格納される。
以上のようにして上面処理液ノズル30についての事前準備が行われる。ステップS11からステップS17にて示したのと同様の事前準備が他の上面処理液ノズル60,65についても実行される(ステップS18)。このような事前準備は、ティーチングを行ったときに予め実施しておけば足りるものであり、一度実施すればティーチング位置が変更されるまで再度実施する必要はない。なお、固定の下面処理液ノズル28については上記のような事前準備処理は行わない。
次に、図6に示した事前準備が行われた後に処理対象となる基板Wの処理を行うときの手順について図7を参照しつつ説明する。まず、処理対象となる基板Wが主搬送ロボット103によって洗浄処理ユニット1に搬入される(ステップS21)。搬入された基板Wはスピンチャック20によって水平姿勢で保持される。それとともに、処理カップ40が所定の高さ位置に到達するように昇降動作を行う。
スピンチャック20に新たな処理対象となる基板Wが保持された後、上面処理液ノズル30が待機位置から処理位置に向けて移動を開始する(ステップS22)。上面処理液ノズル30の移動は、予め設定されたレシピ(基板Wの処理手順および条件を記述したもの)に従って制御部9がノズル基台33を制御することにより行われる。また、制御部9は、当該レシピに所定時間以上(例えば、5秒以上)の上面処理液ノズル30からの処理液吐出が記述されている場合には、上面処理液ノズル30の移動を開始するのと同じタイミングで判定部91に対して吐出判定を行うように指示する。制御部9が吐出判定の指示を行うタイミングは、厳密に上面処理液ノズル30が移動を開始するのと同じでなくても良いが、上面処理液ノズル30が移動を停止するまでに判定部91がステップS23以降の処理を行えるように余裕をもって行うのが好ましい。
吐出判定の指示を受けた判定部91は、カメラ70に連続撮像を開始させる(ステップS23)。カメラ70は、撮像領域PAを一定間隔で連続して撮像する。例えば、カメラ70は、33ミリ秒間隔で連続撮像を行う(1秒に30フレーム)。すなわち、カメラ70は、スピンチャック20が処理対象となる新たな基板Wを保持して上面処理液ノズル30が待機位置から処理位置に向けて移動を開始した時点から動画撮影を開始するのである。なお、カメラ70が連続撮像を開始した時点では、上面処理液ノズル30が待機位置から移動を開始した時点でもあるため、撮像領域PAに上面処理液ノズル30は到達していない。
カメラ70が連続撮像を開始した後、判定部91が上面処理液ノズル30の移動の停止を判定する(ステップS24)。上面処理液ノズル30の移動自体は、上記のレシピに従って制御部9がノズル基台33を制御することにより行われるものであり、その移動の停止も制御部9によって制御されている。判定部91は、カメラ70が連続撮像によって取得した複数の画像から上面処理液ノズル30が移動を停止したか否かを制御部9による制御から独立して判定するのである。具体的には、判定部91は、カメラ70が撮像領域PAを連続撮像して取得した連続する画像の差分を逐一算定し、その差分が一定値以下となっているか否かによって上面処理液ノズル30の移動の停止を判定する。連続する画像の差分の算定とは、連続撮像によって取得された複数の画像のうちある画像とその次の画像との差分の画像における全画素の階調値の絶対値を積算した総和を求めることである。
図9は、撮像領域PA内における上面処理液ノズル30の移動を示す図である。撮像領域PA内において上面処理液ノズル30が移動しているときに、カメラ70が撮像領域PAを連続撮像すると、ある画像とその次の画像とで上面処理液ノズル30の位置が異なっており、それら両画像の差分では処理液ノズル30の像が残る。これに対して、撮像領域PAにおいて上面処理液ノズル30が処理位置(図9中の点線位置)にて移動を停止した後にカメラ70が撮像領域PAを連続撮像すると、ある画像とその次の画像とで上面処理液ノズル30の位置が同一であり、それら両画像の差分では上面処理液ノズル30も消えることとなる。従って、カメラ70が撮像領域PAを連続撮像して取得した連続する画像の差分(ある画像とその次の画像との差分)の画像における全画素の階調値の総和が一定値以下であれば、判定部91は上面処理液ノズル30が移動を停止したと判定する。なお、ノイズなどによる誤判定を防止するために、例えば判定部91は連続する5枚の画像についてある画像とその次の画像との差分を算定し(この場合4つの差分が算定される)、その差分が全て一定値以下であれば上面処理液ノズル30が移動を停止したと判定するようにしても良い。
次に、判定部91は、カメラ70によって連続して取得される画像のうちステップS24で上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された時点の画像をノズル位置判定用画像として特定する(ステップS25)。特定されたノズル位置判定用画像は、制御部9の記憶部92に記憶される。このようにして得られたノズル位置判定用画像は、上面処理液ノズル30が処理位置に到達して停止した時点での撮像領域PAを撮像した画像である。なお、ノズル位置判定用画像は、ステップS24にて上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された時点以降の任意の1枚の撮像領域PAの画像でも良い。
次に、判定部91がノズル位置基準画像とノズル位置判定用画像とを比較して上面処理液ノズル30の処理位置における位置異常を判定する(ステップS26)。ノズル位置基準画像は、ティーチング時に上面処理液ノズル30が処理位置に正確に位置しているときにカメラ70が撮像領域PAを撮像して取得した画像である。ノズル位置判定用画像は、処理対象となる基板Wをスピンチャック20が保持し、上面処理液ノズル30が処理位置に移動して停止したときにカメラ70が撮像領域PAを撮像して取得した画像である。よって、ノズル位置基準画像とノズル位置判定用画像とを比較すれば、処理対象となる基板Wの上方に移動した上面処理液ノズル30が適正な処理位置にて停止したか否かを判定することができる。
具体的には、判定部91は、ステップS13で切り出されたノズル位置基準画像のリファレンスパターンRPと、そのリファレンスパターンRPに対応するノズル位置判定用画像中の一部領域画像とを比較し、両画像における上面処理液ノズル30の座標の差(位置ずれ)を算定する。この比較には、公知のパターンマッチングの手法を用いることができる。そして、パターンマッチングによって算定された上面処理液ノズル30の位置ずれがステップS15にて設定された閾値以上である場合には、判定部91は上面処理液ノズル30の位置が異常であると判定する。上面処理液ノズル30の位置が異常であると判定された場合には、制御部9が所定の異常対応処理(例えば、警告発報や処理停止など)を行う。一方、算定された上面処理液ノズル30の位置ずれがステップS15にて設定された閾値より小さい場合には、判定部91は上面処理液ノズル30の位置に異常無しと判定する。
制御部9の制御によって、上面処理液ノズル30が処理位置に移動されながら基板Wが回転される。また、典型的には、上面処理液ノズル30が処理位置に到達して停止した後に上面処理液ノズル30からの処理液吐出が開始される。そして、判定部91は、上面処理液ノズル30の停止後にカメラ70によって連続撮像した画像に基づいて上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定する。
判定部91は、処理液吐出の判定に際して吐出判定領域SPのシフトを行う(ステップS27)。吐出判定領域SPは、ノズル位置基準画像内において上面処理液ノズル30から吐出される処理液によって覆われる領域の一部としてステップS16で設定されたものである。上記のステップS26では、ノズル位置基準画像中の上面処理液ノズル30の位置とノズル位置判定用画像中における上面処理液ノズル30の位置との位置ずれが算定される。ステップS27では、その算定結果に基づいて判定部91が吐出判定領域SPのシフトを行う。すなわち、ステップS26で算定された位置ずれ量だけ吐出判定領域SPを移動させるのである。
ステップS24にて上面処理液ノズル30の移動停止を判定した後もカメラ70は撮像領域PAの連続撮像を行っている。すなわち、カメラ70は、上面処理液ノズル30が移動を開始するのと同時に撮像領域PAの連続撮像を開始(ステップS23)してから一定間隔での連続撮像を継続しているのである。
判定部91は、ステップS24にて上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された後にカメラ70によって撮像領域PAを連続撮像した画像に基づいて上面処理液ノズル30からの処理液吐出を判定する(ステップS28)。撮像領域PAには吐出判定領域SPが含まれている(図8参照)。よって、撮像領域PAを連続撮像することは、カメラ70によって吐出判定領域SPを連続撮像することでもある。そして、上面処理液ノズル30の移動停止後にカメラ70によって吐出判定領域SPを連続撮像して取得した画像が処理液吐出を判定するための吐出判定用画像となる。判定部91は、吐出判定用画像に含まれる画素の輝度値の標準偏差とステップS17で設定された閾値とを比較して上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定するのである。
吐出判定領域SPは、ノズル位置基準画像内において上面処理液ノズル30から吐出される処理液によって覆われる領域の一部であり、カメラ70側から見ると吐出された処理液が背景にあるものよりも手前に映り込む領域の一部である。本実施形態では上面処理液ノズル30から基板Wに対して処理液が吐出されて形成される液柱の一部、すなわち背景にある基板Wよりも手前に映る液柱の一部に設定されている。従って、処理位置の上面処理液ノズル30から正常に処理液が吐出されているときには、カメラ70から見た吐出判定領域SPの全体に処理液が映り込むこととなる。一方、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときには、スピンチャック20に保持された基板Wの表面がカメラ70から見た吐出判定領域SPの全体に映り込む。ここで、基板Wの表面は高反射率の鏡面であるため、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときには、カメラ70から見た吐出判定領域SPに基板Wの表面で反射されたチャンバー10内の構造物等が映り込むこととなる。
その結果、図10に示すように、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときには、カメラ70によって吐出判定領域SPを撮像した吐出判定用画像にチャンバー10内の構造物等が画像要素として入り込むこととなる。一方、図11に示すように、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されているときには、カメラ70によって吐出判定領域SPを撮像した吐出判定用画像には吐出される処理液のみが映り込むこととなる。
判定部91は、ステップS24にて上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された後にカメラ70によって吐出判定領域SPを連続撮像して取得した複数の判定用画像について逐一処理液吐出判定のための画像演算処理を行う。具体的には、判定部91は、次の式(1)に従って、判定用画像に含まれる画素の輝度値の標準偏差σを算定し、得られた標準偏差σとステップS17で設定された閾値とを比較して上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定する。
Figure 0006353780
式(1)において、nは判定用画像に含まれる画素の画素数であり、S,S,S,・・・,Sは各画素の輝度値(カメラ70によって取得された画素の階調値に対応)であり、mは判定用画像に含まれる画素の輝度値の平均値である。図12は、図10に示す如き処理液が吐出されていないときの判定用画像の画素の輝度値の一例を示す図である。処理液が吐出されていないときには、吐出判定用画像にチャンバー10内の構造物等が画像要素として入り込むため、吐出判定用画像内に模様が形成されて画素の輝度値の散布度(ばらつき)が大きくなる。その結果、吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σも大きくなり、図12の例では標準偏差σ=23.1となる。
これに対して図13は、図11に示す如き処理液が吐出されているときの判定用画像の画素の輝度値の一例を示す図である。処理液が吐出されているときには、吐出判定用画像に吐出された処理液のみが映り込むため、吐出判定用画像内の画素の輝度値が均一化されて散布度が小さくなる。その結果、吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σも小さくなり、図13の例では標準偏差σ=5.4となる。
図12および図13の例における標準偏差σは以上の通りであるが、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときの吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σは概ね20〜30の範囲内となる。また、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されているときの吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σは概ね5〜10の範囲内となる。このため、ステップS17では処理液吐出判定のための閾値として10〜20の範囲内で設定するのが好ましく、本実施形態では閾値が15に設定されている。
判定部91は、図13の例のように、吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σが閾値である15よりも小さいときには、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されている判定する。一方、判定部91は、図12の例のように、吐出判定用画像の画素の輝度値の標準偏差σが閾値である15よりも大きいときには、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないと判定する。なお、輝度値の標準偏差σが閾値と同じである場合にはいずれに判定しても良い。
判定部91は、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていると判定される状態が例えば2秒以上継続する場合、つまり撮像間隔が33ミリ秒であれば60枚以上の吐出判定用画像について継続して輝度値の標準偏差σが閾値よりも小さく処理液が吐出されていると判定される場合には、上面処理液ノズル30から安定して確実に処理液が吐出されているものと判定する。一方、上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された時点から所定時間(例えば5秒)を経過しても、標準偏差σが閾値よりも小さくならずに上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないと判定される場合には処理液吐出の異常と判断する。判定部91による処理液吐出の判定結果は、例えば制御部9に付設されたディスプレイ等に表示するようにしても良い。また、上面処理液ノズル30から処理液吐出が異常であると判定された場合には制御部9が処理停止などの異常対応処理を行うようにしても良い。
以上は、上面処理液ノズル30についての吐出判定処理であったが、他の上面処理液ノズル60,65を使用する場合には、図7に示したのと同様の手順にて上面処理液ノズル60または上面処理液ノズル65についての吐出判定処理を行うことができる。
本実施形態においては、カメラ70によって吐出判定領域SPを撮像して取得した吐出判定用画像に含まれる画素の輝度値の標準偏差σを算定し、得られた標準偏差σと予め設定された閾値とを比較して上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定している。すなわち、処理液吐出判定に際して、上面処理液ノズル30から処理液を吐出していないときに撮像した基準となる比較用の画像は不要である。
また、上記実施形態では、上面処理液ノズル30が処理位置に到達して停止した後に処理液吐出が開始されていたが、上面処理液ノズル30が処理位置に到達して停止するよりも前に処理液吐出が開始される場合もある。極端な場合には、上面処理液ノズル30が待機位置からの移動を開始すると同時に処理液の吐出を開始することもある。このような場合であっても、本実施形態のようにすれば基準となる比較用の画像は不要であり、上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定された後にカメラ70によって吐出判定領域SPを撮像して取得した吐出判定用画像のみに基づいて上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定することができるため、上面処理液ノズル30からの処理液の吐出を確実に検出することができる。
また、上面処理液ノズル30から処理液を吐出していないときに、チャンバー10内の構造物等が基板Wの表面で反射されてカメラ70に映り込む現象を利用しているため、簡易な照明と撮像システムで実現可能であり、厳密な光路の調整等が不要である。
また、カメラ70が撮像領域PAを連続撮像して取得した連続する画像の差分が一定値以下であれば上面処理液ノズル30の移動が停止したと判定しているため、上面処理液ノズル30の移動停止が自動的に判定されることとなる。このため、上面処理液ノズル30が処理位置にて移動を停止した後に、特別なトリガー信号を送ることなく、カメラ70による撮像を行って上面処理液ノズル30からの処理液吐出を判定することができる。その結果、処理液吐出判定に関するハードウェア構成も簡素化することができる。
また、判定部91は、処理液吐出の判定に加えて、上面処理液ノズル30が処理位置に移動したときの位置異常の判定をも行っている。メンテナンス時の調整ミスや経時変化などによって、上面処理液ノズル30がティーチング位置からずれて処理液を吐出した場合、本来期待されている結果が得られず、処理不良の原因となる。本実施形態においては、上面処理液ノズル30の位置異常の判定も行っているため、上面処理液ノズル30の位置ずれ起因した処理不良の発生を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されて形成される液柱の一部に吐出判定領域SPが設定されていたが、これに限定されるものではなく、吐出判定領域SPは上面処理液ノズル30から吐出される処理液が映り込む領域の一部であれば良い。例えば、上面処理液ノズル30から吐出されて基板Wに着液した処理液が基板Wの表面上に拡がって当該表面を覆っている領域の一部に吐出判定領域SPを設定するようにしても良い。このように吐出判定領域SPを設定しても、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されているときには、カメラ70から見た吐出判定領域SPの全体に処理液が映り込むこととなり、上記実施形態と同様の判定処理を行うことができる。もっとも、上面処理液ノズル30から処理液の吐出が開始されてからその処理液が基板Wの表面上に拡がって覆うまでに若干のタイムラグがあるため、上記実施形態のように上面処理液ノズル30から処理液が吐出されて形成される液柱の一部に吐出判定領域SPを設定した方がより迅速に処理液の吐出を検出することができる。
また、上記実施形態においては、画素の輝度値の標準偏差σと閾値とを比較して上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定していたが、標準偏差σに代えて他の散布度を示す指標を用いても良い。標準偏差σに変わる散布度を示す指標としては、例えば画素の輝度値の最大値と最小値との差で定義される範囲、分布の広がり程度を現す分散等を採用することができる。このような標準偏差以外の散布度を示す指標を用いた場合であっても、輝度値の散布度と予め設定した閾値との比較によって上面処理液ノズル30からの処理液吐出の有無を判定することができる。
また、処理液を吐出していないときの判定用画像に含まれる画素の輝度値の標準偏差σを確実に大きくするために、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときにスピンチャック20に保持された基板Wの表面にて反射されてカメラ70によって撮像されるチャンバー10内の部位にコントラストの高い模様を形成するようにしても良い。例えば、基板Wの表面にて反射されてカメラ70によって撮像されるチャンバー10の内壁に図14から図16に示すようなコントラストの高い模様を描く。
図14に示す例では、チャンバー10の内壁に市松模様を描いている。また、図15に示す例は格子模様である。さらに、図16に示す例は縞模様である。図14から図16に示すような模様をカメラ70によって間接的に撮像されるチャンバー10の内壁に形成することにより、上面処理液ノズル30から処理液が吐出されていないときには、カメラ70から見た吐出判定領域SPに基板Wの表面で反射された図14から図16に示すような模様が映り込む。その結果、処理液が吐出されていないときには、吐出判定用画像に図14から図16に示すようなコントラストの高い模様が形成されて画素の輝度値の散布度が顕著に大きくなる。
基板Wの表面にて反射されてカメラ70によって撮像されるチャンバー10内の部位が無模様の壁面である場合には、処理液が吐出されていないときであっても吐出判定用画像の輝度値が均一化されて画素の輝度値の散布度が小さくなって処理液が吐出されているという誤判定につながるおそれがある。基板Wの表面にて反射されてカメラ70によって撮像されるチャンバー10内の部位に図14から図16に示すようなコントラストの高い模様を形成することにより、処理液が吐出されていないときの吐出判定用画像における画素の輝度値の散布度を確実に閾値よりも大きくすることができ、誤判定を防止して確実に処理液の吐出を検出することができる。
また、基板処理装置100によって処理対象となる基板は半導体用途の基板に限定されるものではなく、太陽電池用途の基板や液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板であっても良い。
さらに、本発明に係る技術は、移動可能なノズルから基板に処理液を吐出して所定の処理を行う装置であれば適用することができる。例えば、上記実施形態の枚葉式の洗浄処理装置の他に、回転する基板にノズルからフォトレジスト液を吐出してレジスト塗布を行う回転塗布装置(スピンコータ)、表面に膜が成膜された基板の端縁部にノズルから膜の除去液を吐出する装置、或いは、基板の表面にノズルからエッチング液を吐出する装置などに本発明に係る技術を適用するようにしても良い。
1 洗浄処理ユニット
9 制御部
10 チャンバー
20 スピンチャック
30,60,65 上面処理液ノズル
33,63,68 ノズル基台
40 処理カップ
70 カメラ
71 照明部
91 判定部
92 記憶部
100 基板処理装置
PA 撮像領域
SP 吐出判定領域
W 基板

Claims (10)

  1. 基板を収容するチャンバーと、
    前記チャンバー内にて基板を保持する基板保持部と、
    前記基板保持部の周囲を取り囲むカップと、
    処理液を吐出するノズルと、
    前記基板保持部に保持された基板の上方の処理位置と前記カップよりも外側の待機位置との間で前記ノズルを移動させる駆動部と、
    前記処理位置の前記ノズルから処理液が吐出されているときには当該処理液が映り込み、かつ、前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときには前記基板保持部に保持された基板の表面が映り込む判定領域を撮像する撮像部と、
    前記撮像部が前記判定領域を撮像して取得した判定画像に基づいて前記ノズルからの処理液吐出を判定する判定部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定し、前記散布度が前記閾値よりも大きいときには前記ノズルから処理液が吐出されていないと判定することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1記載の基板処理装置において、
    前記散布度は標準偏差であることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の基板処理装置において、
    前記撮像部は、前記判定領域を連続撮像して複数の判定画像を取得し、
    前記判定部は、前記複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して前記散布度が前記閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときに前記基板保持部に保持された基板の表面にて反射されて前記撮像部によって撮像される前記チャンバー内の部位に模様を形成することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4記載の基板処理装置において、
    前記模様は市松模様であることを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項4記載の基板処理装置において、
    前記模様は格子模様であることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項4記載の基板処理装置において、
    前記模様は縞模様であることを特徴とする基板処理装置。
  8. 新たな処理対象となる基板をチャンバー内に搬入して基板保持部に保持する保持工程と、
    前記基板保持部に新たな処理対象となる基板が保持された後、前記基板保持部の周囲を取り囲むカップよりも外側の待機位置から前記基板保持部に保持された基板の上方の処理位置に向けて処理液を吐出するノズルを移動させるノズル移動工程と、
    前記処理位置の前記ノズルから処理液が吐出されているときには当該処理液が映り込み、かつ、前記ノズルからの処理液吐出が停止されているときには前記基板保持部に保持された基板の表面が映り込む判定領域を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程にて前記判定領域を撮像して取得した判定画像に基づいて前記ノズルからの処理液吐出を判定する判定工程と、
    を備え、
    前記判定工程では、前記判定画像に含まれる画素の輝度値の散布度が所定の閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定され、前記散布度が前記閾値よりも大きいときには前記ノズルから処理液が吐出されていないと判定されることを特徴とする基板処理方法。
  9. 請求項8記載の基板処理方法において、
    前記散布度は標準偏差であることを特徴とする基板処理方法。
  10. 請求項8または請求項9記載の基板処理方法において、
    前記撮像工程では、前記判定領域を連続撮像して複数の判定画像を取得し、
    前記判定工程では、前記複数の判定画像のうち所定数の判定画像にて継続して前記散布度が前記閾値よりも小さいときには前記ノズルから処理液が吐出されていると判定することを特徴とする基板処理方法。
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