JP6978980B2 - ヒューム判定方法、基板処理方法、および基板処理装置 - Google Patents

ヒューム判定方法、基板処理方法、および基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6978980B2
JP6978980B2 JP2018102167A JP2018102167A JP6978980B2 JP 6978980 B2 JP6978980 B2 JP 6978980B2 JP 2018102167 A JP2018102167 A JP 2018102167A JP 2018102167 A JP2018102167 A JP 2018102167A JP 6978980 B2 JP6978980 B2 JP 6978980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fume
substrate
cup
substrate processing
determination method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018102167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019102784A (ja
Inventor
亨 遠藤
昌之 林
宣之 柴山
英司 猶原
央章 角間
有史 沖田
達哉 増井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to TW107142311A priority Critical patent/TWI746907B/zh
Priority to CN201811432270.4A priority patent/CN109872959B/zh
Priority to KR1020180149296A priority patent/KR102241007B1/ko
Priority to US16/203,642 priority patent/US11011398B2/en
Publication of JP2019102784A publication Critical patent/JP2019102784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6978980B2 publication Critical patent/JP6978980B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、半導体ウェハ等の薄板状の基板の製造工程に用いられる装置において、ヒュームの発生状況を判定する技術に関する。
従来、半導体ウェハの製造工程においては、基板に対してフォトレジスト液、エッチング液、洗浄液、純水等の種々の処理液を供給して、基板の表面を処理する基板処理装置が用いられる。従来の基板処理装置については、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の装置は、基板を保持して回転させる回転機構と、回転機構により回転する基板の被処理面に対して処理液を供給する供給ノズルと、を備えている(請求項1,図1参照)。
特開2010−056405号公報
この種の基板処理装置では、基板の表面に特定の処理液を供給したときに、ヒュームと称される多数の微粒子(例えば、固体微粒子、水滴などの微小液体等)からなる雰囲気が発生する場合がある。例えば、硫酸と過酸化水素水との混合液であるSPM洗浄液を、基板の表面に供給する工程において、上記のヒュームが発生する。特に、150°以上の高温のSPM洗浄液を供給する場合や、SPM洗浄液の供給後に、硫酸の供給を停止させて過酸化水素水のみを追加で供給する場合に、ヒュームが発生しやすいことが知られている。
このようなヒュームが、基板処理装置のチャンバ内に拡散して各部に付着すると、付着したヒュームは、やがて固化してパーティクルとなる。そして、当該パーティクルが基板の表面に付着して、基板を汚染するおそれがある。このため、チャンバ内におけるヒュームの発生状況を正確に把握して、異常時には対処を行うことが望ましい。しかしながら、従来の基板処理装置では、チャンバ内におけるヒュームの発生状況が正常であるか否かは、人が目視により判断していた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、チャンバ内におけるヒュームの発生状況が正常であるか否かを、定量的に判定できるヒューム判定方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、チャンバの内部で基板を水平に保持しつつ基板の上面に処理液を供給する装置におけるヒュームの発生状況を判定するヒューム判定方法であって、a)前記チャンバ内の所定の撮影領域を撮影する工程と、b)前記工程a)により取得された撮影画像の輝度値に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する工程と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明のヒューム判定方法であって、前記工程b)は、b−1)予め取得された前記撮影領域のリファレンス画像と、前記撮影画像との、輝度値の差分画像を生成する工程と、b−2)前記差分画像に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する工程と、を有する。
本願の第3発明は、第2発明のヒューム判定方法であって、前記撮影領域は、少なくとも1つの評価領域を含み、前記工程b−2)では、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第4発明は、第3発明のヒューム判定方法であって、前記工程b−2)では、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値と、予め設定された第1閾値との比較結果に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第5発明は、第4発明のヒューム判定方法であって、前記工程a)では、前記撮影領域を繰り返し撮影し、前記工程b−1)では、前記工程a)により取得された複数の撮影画像に基づいて、複数の前記差分画像を生成し、前記工程b−2)では、前記評価領域の輝度値の合計値または平均値が、前記第1閾値以上となる場合に、前記合計値または前記平均値を積算対象値とし、前記積算対象値から前記第1閾値を引いた超過値または前記積算対象値を積算し、得られた積算値と、予め設定された第2閾値との比較結果に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第6発明は、第3発明から第5発明までのいずれか1発明のヒューム判定方法であって、前記評価領域は、水平に保持された基板の上方の空間を含む。
本願の第7発明は、第6発明のヒューム判定方法であって、前記評価領域は、基板の上方に配置された円板状の遮断板の下面に近接する空間を含む。
本願の第8発明は、第3発明から第7発明までのいずれか1発明のヒューム判定方法であって、前記撮影領域は、複数の前記評価領域を含み、前記工程b)では、複数の前記評価領域のそれぞれにおけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第9発明は、第8発明のヒューム判定方法であって、複数の前記評価領域は、水平に保持された基板の上面に近接する空間を含む。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか1発明のヒューム判定方法であって、前記装置は、基板の上面に、前記処理液として、硫酸および過酸化水素水を含む洗浄液を供給する。
本願の第11発明は、第10発明のヒューム判定方法であって、前記装置は、基板の上面に前記洗浄液を供給した後、硫酸の供給を停止させて、基板の上面に過酸化水素水を供給する過水押し出し処理を行い、少なくとも前記過水押し出し処理のときに、前記工程a)および前記工程b)が実行される。
本願の第12発明は、第1発明から第11発明までのいずれか1発明のヒューム判定方法を含む基板処理方法であって、前記装置は、基板を包囲するカップと、前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体を排出する排気手段と、を有し、前記工程b)の判定結果に基づいて、前記カップの上下方向の位置を変更する。
本願の第13発明は、第12発明の基板処理方法であって、前記工程b)において、前記ヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記カップを、第1位置から、前記第1位置よりも高い第2位置へ上昇させる。
本願の第14発明は、第13発明の基板処理方法であって、前記装置は、前記カップの外側に位置する環状壁をさらに有し、前記第2位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい。
本願の第15発明は、第12発明から第14発明までのいずれか1発明の基板処理方法であって、前記装置は、基板を多重に包囲する複数のカップを有し、前記工程b)の判定結果に基づいて、前記複数のカップのうち最も外側のカップの上下方向の位置を変更する。
本願の第16発明は、基板処理装置であって、チャンバと、前記チャンバの内部において基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の上面に、処理液を供給する処理液供給部と、前記チャンバ内の所定の撮影領域を撮影する撮像部と、前記撮像部により取得された撮影画像の輝度値に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する判定部と、を備える。
本願の第17発明は、第16発明の基板処理装置であって、前記判定部は、予め取得された前記撮影領域のリファレンス画像と、前記撮影画像との、輝度値の差分画像を生成し、前記差分画像に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第18発明は、第17発明の基板処理装置であって、前記撮影領域は、少なくとも1つの評価領域を含み、前記判定部は、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する。
本願の第19発明は、第18発明の基板処理装置であって、前記評価領域は、水平に保持された基板の上方の空間を含む。
本願の第20発明は、第19発明の基板処理装置であって、基板の上方に配置された円板状の遮断板をさらに備え、前記評価領域は、前記遮断板の下面に近接する空間を含む。
本願の第21発明は、第20発明の基板処理装置であって、前記遮断板を、基板の上面から上方へ離れた上位置と、前記上位置よりも基板の上面に接近した下位置との間で移動させる遮断板昇降機構をさらに備え、前記判定部は、前記評価領域におけるヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記遮断板昇降機構による前記上位置から前記下位置への前記遮断板の降下を禁止する、基板処理装置。
本願の第22発明は、第16発明から第21発明までのいずれか1発明の基板処理装置であって、前記チャンバ内に気流を発生させる気流発生機構をさらに備え、前記気流発生機構は、前記判定部の判定結果に応じて前記気流を変化させる。
本願の第23発明は、第16発明から第22発明までのいずれか1発明の基板処理装置であって、前記処理液供給部は、前記処理液として、硫酸および過酸化水素水を含む洗浄液を供給する。
本願の第24発明は、第23発明の基板処理装置であって、前記処理液供給部は、基板の上面に前記洗浄液を供給した後、硫酸の供給を停止させて、基板の上面に過酸化水素水を供給する過水押し出し処理を行い、前記撮像部は、少なくとも前記過水押し出し処理のときに、前記撮影を行う。
本願の第25発明は、第16発明から第24発明までのいずれか1発明の基板処理装置であって、基板を包囲するカップと、前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体を排出する排気手段と、前記カップを上下方向に移動させるカップ昇降機構と、を有し、前記カップ昇降機構は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記カップの上下方向の位置を変更する。
本願の第26発明は、第25発明の基板処理装置であって、前記カップ昇降機構は、前記判定部により前記ヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記カップを、第1位置から、前記第1位置よりも高い第2位置へ上昇させる。
本願の第27発明は、第26発明の基板処理装置であって、前記カップの外側に位置する環状壁をさらに有し、前記第2位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい。
本願の第28発明は、第25発明から第27発明までのいずれか1発明の基板処理装置であって、基板を多重に包囲する複数のカップを有し、前記カップ昇降機構は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数のカップのうち最も外側のカップの上下方向の位置を変更する。
本願の第1発明〜第28発明によれば、チャンバ内におけるヒュームの発生状況が正常であるか否かを、撮影画像の輝度値に基づいて定量的に判定できる。
基板処理装置の平面図である。 処理ユニットの平面図である。 処理ユニットの縦断面図である。 第1ノズルヘッドに接続される給液部の一例を示した図である。 制御部と処理ユニット内の各部との接続を示したブロック図である。 処理ユニットにおける基板処理の流れを示したフローチャートである。 処理液供給工程の一部を示したフローチャートである。 ステップS32における処理ユニットの部分縦断面図である。 ヒュームの判定処理の流れを示したフローチャートである。 カメラから見た基板保持部、基板、および遮断板の斜視図である。 リファレンス画像の例を示した図である。 撮影画像の例を示した図である。 差分画像の例を示した図である。 評価領域の輝度値の平均値の変化を示すデータの例を示した図である。 積算値の変化を示すデータの例を示した図である。 ステップS64における処理ユニットの部分縦断面図である。 異常判定後にチャンバ内の気流を変化させる場合のフローチャートである。 異常判定後に遮断板の降下を禁止する場合のフローチャートである。 左右に複数の評価領域を設定した例を示す図である。 上下に複数の評価領域を設定した例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳細に説明する。
<1.基板処理装置の全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置100の平面図である。この基板処理装置100は、半導体ウェハの製造工程において、円板状の基板W(シリコン基板)の表面を処理する装置である。基板処理装置100は、基板Wの表面に処理液を供給する液処理と、基板Wの表面を乾燥させる乾燥処理とを行う。
図1に示すように、基板処理装置100は、インデクサ101と、複数の処理ユニット102と、主搬送ロボット103とを備えている。
インデクサ101は、処理前の基板Wを外部から搬入するとともに、処理後の基板Wを外部へ搬出するための部位である。インデクサ101には、複数の基板Wを収容するキャリアが、複数配置される。また、インデクサ101は、図示を省略した移送ロボットを有する。移送ロボットは、インデクサ101内のキャリアと、処理ユニット102または主搬送ロボット103との間で、基板Wを移送する。なお、キャリアには、例えば、基板Wを密閉空間に収納する公知のFOUP(front opening unified pod)またはSMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、或いは、収納基板Wが外気と接するOC(open cassette)が用いられる。
処理ユニット102は、基板Wを1枚ずつ処理する、いわゆる枚様式の処理部である。複数の処理ユニット102は、主搬送ロボット103の周囲に配置されている。本実施形態では、主搬送ロボット103の周囲に配置された4つの処理ユニット102が、高さ方向に3段に積層されている。すなわち、本実施形態の基板処理装置100は、全部で12台の処理ユニット102を有する。複数の基板Wは、各処理ユニット102において、並列に処理される。ただし、基板処理装置100が備える処理ユニット102の数は、12台に限定されるものではなく、例えば、8台、4台、1台などであってもよい。
主搬送ロボット103は、インデクサ101と複数の処理ユニット102との間で、基板Wを搬送するための機構である。主搬送ロボット103は、例えば、基板Wを保持するハンドと、ハンドを移動させるアームとを有する。主搬送ロボット103は、インデクサ101から処理前の基板Wを取り出して、処理ユニット102へ搬送する。また、処理ユニット102における基板Wの処理が完了すると、主搬送ロボット103は、当該処理ユニット102から処理後の基板Wを取り出して、インデクサ101へ搬送する。
<2.処理ユニットの構成>
続いて、処理ユニット102の構成について説明する。以下では、基板処理装置100が有する複数の処理ユニット102のうちの1つについて説明するが、他の処理ユニット102も同等の構成を有する。
図2は、処理ユニット102の平面図である。図3は、処理ユニット102の縦断面図である。図2および図3に示すように、処理ユニット102は、チャンバ10、基板保持部20、回転機構30、処理液供給部40、処理液捕集部50、遮断板60、撮像部70、および制御部80を備えている。
チャンバ10は、基板Wを処理するための処理空間11を内包する筐体である。チャンバ10は、処理空間11の側部を取り囲む側壁12と、処理空間11の上部を覆う天板部13と、処理空間11の下部を覆う底板部14と、を有する。基板保持部20、回転機構30、処理液供給部40、処理液捕集部50、遮断板60、および撮像部70は、チャンバ10の内部に収容される。側壁12の一部には、チャンバ10内への基板Wの搬入およびチャンバ10から基板Wの搬出を行うための搬入出口と、搬入出口を開閉するシャッタとが、設けられている(いずれも図示省略)。
図3に示すように、チャンバ10の天板部13には、ファンフィルタユニット(FFU)15が設けられている。ファンフィルタユニット15は、HEPAフィルタ等の集塵フィルタと、気流を発生させるファンとを有する。ファンフィルタユニット15を動作させると、基板処理装置100が設置されるクリーンルーム内の空気が、ファンフィルタユニット15に取り込まれ、集塵フィルタにより清浄化されて、チャンバ10内の処理空間11へ供給される。これにより、チャンバ10内の処理空間11に、清浄な空気のダウンフローが形成される。
すなわち、本実施形態では、ファンフィルタユニット15が、チャンバ10内に気流を発生させる気流発生機構となっている。
また、側壁12の下部の一部には、排気ダクト16(排気手段)が接続されている。排気ダクト16は、処理液捕集部50の下方の空間へ向けて開いた排気口160を有する。また、排気ダクト16は、図示を省略した負圧源に接続されている。このため、ファンフィルタユニット15から供給された空気は、チャンバ10の内部においてダウンフローを形成した後、排気口160へ吸引される。そして、排気口160へ吸引された空気は、排気ダクト16を通ってチャンバ10の外部へ排出される。
基板保持部20は、チャンバ10の内部において、基板Wを水平に(法線が鉛直方向を向く姿勢で)保持する機構である。図2および図3に示すように、基板保持部20は、円板状のスピンベース21と、複数のチャックピン22とを有する。複数のチャックピン22は、スピンベース21の上面の外周部に沿って、等角度間隔で設けられている。基板Wは、パターンが形成される被処理面を上側に向けた状態で、複数のチャックピン22に保持される。各チャックピン22は、基板Wの周縁部の下面および外周端面に接触し、スピンベース21の上面から僅かな空隙を介して上方の位置に、基板Wを支持する。
スピンベース21の内部には、複数のチャックピン22の位置を切り替えるためのチャックピン切替機構23が設けられている。チャックピン切替機構23は、複数のチャックピン22を、基板Wを保持する保持位置と、基板Wの保持を解除する解除位置と、の間で切り替える。
回転機構30は、基板保持部20を回転させるための機構である。回転機構30は、スピンベース21の下方に設けられたモータカバー31の内部に収容されている。図3中に破線で示したように、回転機構30は、スピンモータ32と支持軸33とを有する。支持軸33は、鉛直方向に延び、その下端部がスピンモータ32に接続されるとともに、上端部がスピンベース21の下面の中央に固定される。スピンモータ32を駆動させると、支持軸33がその軸芯330を中心として回転する。そして、支持軸33とともに、基板保持部20および基板保持部20に保持された基板Wも、軸芯330を中心として回転する。
処理液供給部40は、基板保持部20に保持された基板Wの上面に、処理液を供給する機構である。図2および図3に示すように、処理液供給部40は、第1上面ノズル41、第2上面ノズル42、第3上面ノズル43、および下面ノズル44を有する。
第1上面ノズル41は、第1ノズルアーム411と、第1ノズルアーム411の先端に設けられた第1ノズルヘッド412と、第1ノズルモータ413とを有する。第2上面ノズル42は、第2ノズルアーム421と、第2ノズルアーム421の先端に設けられた第2ノズルヘッド422と、第2ノズルモータ423とを有する。第3上面ノズル43は、第3ノズルアーム431と、第3ノズルアーム431の先端に設けられた第3ノズルヘッド432と、第3ノズルモータ433とを有する。
各ノズルアーム411,421,431は、ノズルモータ413,423,433の駆動により、図2中の矢印のように、各ノズルアーム411,421,431の基端部を中心として、水平方向に個別に回動する。これにより、各ノズルヘッド412,422,432を、基板保持部20に保持された基板Wの上方の処理位置と、処理液捕集部50よりも外側の退避位置との間で、移動させることができる。
各ノズルヘッド412,422,432には、処理液を供給するための給液部が個別に接続されている。図4は、第1ノズルヘッド412に接続される給液部45の一例を示した図である。図4では、処理液として、硫酸と過酸化水素水との混合液であるSPM洗浄液を供給する場合の例を示している。
図4の給液部45は、第1配管451、第2配管452、および合流配管453を有する。第1配管451の上流側の端部は、硫酸供給源454に流路接続されている。第2配管452の上流側の端部は、過酸化水素水供給源455に流路接続されている。第1配管451および第2配管452の下流側の端部は、いずれも合流配管453に流路接続されている。また、合流配管453の下流側の端部は、第1ノズルヘッド412に流路接続されている。第1配管451の経路途中には、第1バルブ456が介挿されている。第2配管452の経路途中には、第2バルブ457が介挿されている。
第1ノズルヘッド412を処理位置に配置した状態で、第1バルブ456および第2バルブ457を開放すると、硫酸供給源454から第1配管451へ供給される硫酸と、過酸化水素水供給源455から第2配管452へ供給される過酸化水素水とが、合流配管453で合流して、SPM洗浄液となる。そして、そのSPM洗浄液が、第1ノズルヘッド412から、基板保持部20に保持された基板Wの上面に向けて吐出される。
第1ノズルヘッド412、第2ノズルヘッド422、および第3ノズルヘッド432は、互いに異なる処理液を吐出する。処理液の例としては、上述したSPM洗浄液の他に、SC1洗浄液(アンモニア水、過酸化水素水、純水の混合液)、SC2洗浄液(塩酸、過酸化水素水、純水の混合液)、DHF洗浄液(希フッ酸)、純水(脱イオン水)などを挙げることができる。
なお、第1ノズルヘッド412、第2ノズルヘッド422、または第3ノズルヘッド432は、処理液と加圧した気体とを混合して液滴を生成し、その液滴と気体との混合流体を基板Wに噴射する、いわゆる二流体ノズルであってもよい。また、処理ユニット102に設けられる上面ノズルの数は、3本に限定されるものではなく、1本、2本、または4本以上であってもよい。
下面ノズル44は、スピンベース21の中央に設けられた貫通孔の内側に配置されている。下面ノズル44の吐出口は、基板保持部20に保持された基板Wの下面に対向する。下面ノズル44も、処理液を供給するための給液部に接続されている。給液部から下面ノズル44に処理液が供給されると、当該処理液が、下面ノズル44から基板Wの下面に向けて吐出される。
処理液捕集部50は、使用後の処理液を捕集する部位である。図3に示すように、処理液捕集部50は、内カップ51、中カップ52、および外カップ53を有する。基板Wは、これらのカップ51〜53によって、3重に包囲される。内カップ51、中カップ52、および外カップ53は、図3中に概念的に示したカップ昇降機構54により、互いに独立して昇降移動することが可能である。
内カップ51は、基板保持部20の周囲を包囲する円環状の第1案内板510を有する。中カップ52は、第1案内板510の外側かつ上側に位置する円環状の第2案内板520を有する。外カップ53は、第2案内板520の外側かつ上側に位置する円環状の第3案内板530を有する。また、内カップ51の底部は、中カップ52および外カップ53の下方まで広がっている。そして、当該底部の上面には、内側から順に、第1排液溝511、第2排液溝512、および第3排液溝513が設けられている。
処理液供給部40の各ノズル41,42,43,44から吐出された処理液は、基板Wに供給された後、基板Wの回転による遠心力で、外側へ飛散する。そして、基板Wから飛散した処理液は、第1案内板510、第2案内板520、および第3案内板530のいずれかに捕集される。第1案内板510に捕集された処理液は、第1排液溝511を通って、処理ユニット102の外部へ排出される。第2案内板520に捕集された処理液は、第2排液溝512を通って、処理ユニット102の外部へ排出される。第3案内板530に捕集された処理液は、第3排液溝513を通って、処理ユニット102の外部へ排出される。
このように、この処理ユニット102は、処理液の排出経路を複数有する。このため、基板Wに供給された処理液を、種類毎に分別して回収できる。したがって、回収された処理液の廃棄や再生処理も、各処理液の性質に応じて別々に行うことができる。例えば、第1排液溝511は、処理液を廃棄する廃液ラインへ接続される。これにより、内カップ51の第1案内板510に捕集された処理液を、第1排液溝511を通って廃液ラインへ排出することができる。また、第2排液溝512は、処理液を再生する再生ラインへ接続される。これにより、中カップ52の第2案内板520に捕集された処理液を、第2排液溝512を通って、再生ラインへ排出することができる。
また、外カップ53の外側には、環状壁55が設けられている。環状壁55は、外カップ53を包囲する円環状の壁である。環状壁55の上部には、内側へ向けて突出する環状凸部551が設けられている。チャンバ10の内部においてダウンフローを形成する空気は、内カップ51の内側、中カップ52の内側、外カップ53の内側、または外カップ53と環状壁55との間の空間を通って、下方の空間へ流れる。そして、ダウンフロー後の空気は、排気口160から排気ダクト16内へ吸引される。
遮断板60は、乾燥処理などの一部の処理を行うときに、基板Wの表面付近における気体の拡散を抑制するための部材である。遮断板60は、円板状の外形を有し、基板保持部20の上方に、水平に配置される。図3に示すように、遮断板60は、遮断板昇降機構61に接続されている。遮断板昇降機構61を動作させると、遮断板60は、基板保持部20に保持される基板Wの上面から上方へ離れた上位置と、上位置よりも基板Wの上面に接近した下位置との間で、昇降移動する。遮断板昇降機構61には、例えば、モータの回転運動をボールねじにより直進運動に変換する機構が用いられる。
また、遮断板60の下面の中央には、窒素ガス等の不活性ガスを吹き出す吹出口62が設けられている。吹出口62は、乾燥用の気体を供給する給気部(図示省略)と接続されている。
第1上面ノズル41、第2上面ノズル42、または第3上面ノズル43から、基板Wに対して処理液を供給するときには、遮断板60は、上位置に退避する。処理液の供給後、基板Wの乾燥処理を行うときには、遮断板昇降機構61により、遮断板60が下位置に降下する。そして、吹出口62から基板Wの上面に向けて、乾燥用の気体(例えば、加熱された窒素ガス)が吹き付けられる。このとき、遮断板60により、気体の拡散が防止される。その結果、基板Wの上面に乾燥用の気体が効率よく供給される。
撮像部70は、チャンバ10内の所定の撮影領域を撮影する装置である。撮像部70は、例えば、チャンバ10の側壁12の内面に近接した位置に設置されている。図2および図3に示すように、撮像部70は、光源71およびカメラ72を有する。光源71には、例えばLEDが用いられる。カメラ72には、例えばCCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するデジタルカメラが用いられる。撮像部70は、光源71から光を照射つつ、カメラ72による撮影を行うことにより、チャンバ10内の処理空間11のうち、予め設定された撮影領域A1の撮影画像を取得する。撮影画像は、複数のピクセルにより構成され、ピクセル毎に輝度値の情報を有する。
制御部80は、処理ユニット102内の各部を動作制御するための手段である。図5は、制御部80と、処理ユニット102内の各部との接続を示したブロック図である。図5中に概念的に示したように、制御部80は、CPU等の演算処理部81、RAM等のメモリ82、およびハードディスクドライブ等の記憶部83を有するコンピュータにより構成される。記憶部83内には、処理ユニット102における基板Wの処理を実行するためのコンピュータプログラムPが、インストールされている。
また、図5に示すように、制御部80は、上述したファンフィルタユニット15、チャックピン切替機構23、スピンモータ32、ノズルモータ413,423,433、処理液供給部40のバルブ456,457、カップ昇降機構54、遮断板昇降機構61、光源71、およびカメラ72と、それぞれ通信可能に接続されている。制御部80は、記憶部83に記憶されたコンピュータプログラムPやデータをメモリ82に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムPに基づいて、演算処理部81が演算処理を行うことにより、上記の各部を動作制御する。これにより、処理ユニット102における基板Wの処理や、後述するヒュームの判定処理が進行する。
<3.基板処理装置の動作>
次に、上記の処理ユニット102における基板Wの処理について、図6のフローチャートを参照しつつ、説明する。
処理ユニット102において基板Wを処理するときには、まず、主搬送ロボット103が、処理対象となる基板Wを、チャンバ10内に搬入する(ステップS1)。チャンバ10内に搬入された基板Wは、基板保持部20の複数のチャックピン22により、水平に保持される。その後、回転機構30のスピンモータ32を駆動させることにより、基板Wの回転を開始させる(ステップS2)。具体的には、支持軸33、スピンベース21、複数のチャックピン22、およびチャックピン22に保持された基板Wが、支持軸33の軸芯330を中心として回転する。
続いて、処理液供給部40からの処理液の供給を行う(ステップS3)。ステップS3では、ノズルモータ413,423,433の駆動により、第1ノズルヘッド412、第2ノズルヘッド422、および第3ノズルヘッド432が、基板Wの上面に対向する処理位置へ、順次に移動する。そして、処理位置に配置されたノズルヘッドから、処理液が吐出される。制御部80内の記憶部83には、処理液の供給の順序や、各処理液の供給時間が、予め設定されている。制御部80は、当該設定に従って、各上面ノズル41,42,43からの処理液の吐出動作を実行する。
なお、ステップS3では、各ノズル41,42,43から処理液を吐出しつつ、当該ノズル41,42,43を、処理位置において水平に揺動させてもよい。また、必要に応じて、下面ノズル44からの処理液の吐出を行ってもよい。
図7は、ステップS3における処理液供給工程の一部を示したフローチャートである。図7の例では、まず、第1ノズルアーム411が回動して、第1ノズルヘッド412が、退避位置から処理位置へ移動する(ステップS31)。そして、図4の第1バルブ456および第2バルブ457が開放される。これにより、第1ノズルヘッド412から基板Wの上面に向けて、硫酸と過酸化水素水との混合液であるSPM洗浄液が吐出される(ステップS32)。SPM洗浄液の温度は、例えば、150℃〜200℃とされる。
図8は、ステップS32における処理ユニット102の部分縦断面図である。ステップS32において、基板Wの上面にSPM洗浄液が供給されると、基板Wの上面を覆うレジストがSPM洗浄液中に溶解する。このため、SPM洗浄液の吐出を開始した当初は、基板Wの上面から側方へ、レジストの成分を含む黒色に近いSPM洗浄液が飛散する。このとき、図8中に二点鎖線で示したように、内カップ51の第1案内板510は、基板Wの側方に配置される。基板Wの上面から飛散したSPM洗浄液は、内カップ51に捕集され、第1排液溝511を通って、廃液ラインへ排出される。
やがて、基板Wの上面からレジストが完全に除去されると、基板Wの上面から飛散する液体は、無色透明のほぼ純粋なSPM洗浄液となる。このSPM洗浄液の色の変化が、図示を省略したセンサにより検出されると、制御部80は、カップ昇降機構54により、内カップ51を下降させる。具体的には、図8中に実線で示したように、内カップ51の第1案内板510を、基板Wよりも低い位置に配置する。そうすると、基板Wの上面から飛散したSPM洗浄液は、中カップ52に捕集され、第2排液溝512を通って、再生ラインへ回収される。
所定時間のSPM洗浄液の吐出が終了すると、第1バルブ456および第2バルブ457のうち、第1バルブ456のみを閉鎖して、硫酸の供給を停止する。これにより、第1ノズルヘッド412から過酸化水素水のみを吐出する、いわゆる「過水押し出し処理」が行われる(ステップS33)。この過水押し出し処理は、合流配管453および第1ノズルヘッド412に残留する硫酸成分を洗い流して、処理液の供給を停止した後の第1ノズルヘッド412からの硫酸の意図せぬ滴下を防止するために行われる。
その後、所定時間が経過すると、第2バルブ457も閉鎖して、過酸化水素水の吐出を停止する。そして、第1ノズルアーム411を回動させて、第1ノズルヘッド412を、処理位置から退避位置へ移動させる(ステップS34)。
その後、基板Wに対してリンス処理が行われる(ステップS35)。リンス処理においては、基板Wの回転を継続しつつ、基板Wの上面に純水が吐出される。純水は、第1ノズルヘッド412〜第3ノズルヘッド432のいずれか1つから吐出されてもよく、あるいは、遮断板60の下面中央から吐出されてもよい。
図6のフローチャートに戻る。ステップS3の処理液供給工程の間、遮断板60は、上面ノズル41,42,43よりも上方の上位置に配置されている。基板Wへの種々の処理液の供給が完了し、全ての上面ノズル41,42,43が退避位置に配置されると、制御部80は、遮断板昇降機構61を動作させて、遮断板60を上位置から下位置へ移動させる。そして、スピンモータ32の回転数を上げて基板Wの回転を高速化するとともに、遮断板60の下面に設けられた吹出口62から基板Wへ向けて、乾燥用の気体を吹き付ける。これにより、基板Wの表面を乾燥させる(ステップS4)。
基板Wの乾燥処理が終了すると、複数のチャックピン22による基板Wの保持を解除する。そして、主搬送ロボット103が、処理後の基板Wを、基板保持部20から取り出して、チャンバ10の外部へ搬出する(ステップS5)。
<4.ヒュームの判定処理について>
上述したステップS3の処理液供給工程では、基板Wの上方の空間に、ヒュームと称される多数の微粒子からなる雰囲気が発生する場合がある。特に、図7の例のように、150℃以上の高温のSPM洗浄液を供給し、さらに、SPM洗浄液の供給後に過水押し出し処理を行うときには、ヒュームが多量に発生しやすいことが知られている。
ヒュームは、通常の発生量であれば、チャンバ10内のダウンフローによって拡散が抑えられる。しかしながら、ヒュームの発生量が過度に多くなって、例えば遮断板60にヒュームが付着すると、付着したヒュームは、やがて固化してパーティクルとなる。そして、当該パーティクルが再び遮断板60から飛散して、基板Wの表面に異物として付着するおそれがある。そこで、本実施形態の処理ユニット102は、ステップS3の処理の間、チャンバ10内の撮影画像を監視して、ヒュームの発生状況が正常範囲内であるか否かを判定する処理を並行して行う。以下では、当該判定処理について、説明する。
図9は、ヒュームの判定処理の流れを示したフローチャートである。
ヒュームの判定処理を行うときには、まず、リファレンス画像Irを取得する(ステップS61)。具体的には、基板Wへの処理液の供給が開始される前に、撮像部70が、基板Wの上方の所定の撮影領域A1を撮影する。この撮影により、ヒュームの無い撮影領域A1の画像が、リファレンス画像Irとして取得される。得られたリファレンス画像Irは、撮像部70から制御部80へ入力され、制御部80内の記憶部83に記憶される。
基板Wへの処理液の供給が開始されると、撮像部70は、チャンバ10内の撮影領域A1を、所定の時間間隔で(例えば0.1秒ごとに)繰り返し撮影する。これにより、処理液の供給を開始した後の撮影領域A1の画像(以下、「撮影画像Is」と称する)を、繰り返し取得する(ステップS62)。得られた撮影画像Isは、撮像部70から制御部80へ入力され、制御部80内の記憶部83に記憶される。
図10は、カメラ72から見た基板保持部20、基板W、および遮断板60の斜視図である。図10中に破線で示したように、撮影領域A1は、例えば、基板保持部20と、上位置に配置された遮断板60との間の空間を含むように、設定される。
図11は、ステップS61において取得されるリファレンス画像Irの例を示した図である。図12は、ステップS62において取得される撮影画像Isの例を示した図である。図11および図12に示すように、撮影領域A1は、少なくとも1つの評価領域A2を含んでいる。評価領域A2は、撮影領域A1のうち、次のステップS63における判定の対象となる領域である。評価領域A2は、予めユーザにより設定される。評価領域A2は、基板保持部20により水平に保持された基板Wの上方の空間を含むように、設定されることが望ましい。特に、本実施形態のように、処理ユニット102が遮断板60を有する場合には、評価領域A2は、図11および図12のように、遮断板60の下面に近接する空間を含むように設定されることが望ましい。
撮影画像Isを取得すると、制御部80は、当該撮影画像Isに含まれる輝度値に基づいて、評価領域A2におけるヒュームの発生状況を判定する(ステップS63)。図9に示すように、本実施形態のステップS63は、ステップS63a〜S63hを含む。
ステップS63では、まず、上述したリファレンス画像Irと、得られた撮影画像Isとの、輝度値の差分画像Idを生成する(ステップS63a)。具体的には、リファレンス画像Irに含まれる各ピクセルの輝度値と、撮影画像Isに含まれる各ピクセルの輝度値との差分値をピクセル毎に算出し、算出された差分値により構成される画像を、差分画像Idとする。
図13は、図11のリファレンス画像Irと、図12の撮影画像Isとに基づいて生成される差分画像Idの例を示した図である。差分画像Idにおいては、リファレンス画像Irと撮影画像Isとの間で、変化のない部分の輝度値はほぼ0となり、変化した部分にのみ輝度値が現れる。したがって、ヒュームFが発生した場合には、差分画像Idの輝度値が、0以外の正数となる。
制御部80は、撮像部70により繰り返し撮影される複数の撮影画像Isについて、このような差分画像Idを順次に生成する。
続いて、制御部80は、順次に得られる差分画像Idのそれぞれについて、評価領域A2の各ピクセルの輝度値の平均値を算出する(ステップS63b)。その結果、図14のように、撮影画像Isの取得時刻に対する、評価領域A2の輝度値の平均値の変化を表すデータが得られる。制御部80は、算出された平均値と、予め設定された第1閾値とを比較する(ステップS63c)。そして、平均値が第1閾値未満の場合には、制御部80は、その時刻におけるヒュームの発生状況は、正常範囲内であると判定する(ステップS63d)。一方、平均値が第1閾値以上の場合には、制御部80は、その平均値を積算対象値とする(ステップS63e)。
その後、制御部80は、積算対象値から第1閾値を引いた数値である超過値を、順次に積算する(ステップS63f)。これにより、図15のように、超過値を積算した積算値の変化を示すデータが得られる。制御部80は、算出された積算値と、予め設定された第2閾値とを比較する(ステップS63g)。そして、積算値が第2閾値未満の場合には、制御部80は、その時刻におけるヒュームの発生状況は、正常範囲内であると判定する(ステップS63d)。一方、積算値が第2閾値以上になると、制御部80は、評価領域A2におけるヒュームの発生状況が異常であると判定する(ステップS63h)。
ステップS63dで、ヒュームの発生状況が正常範囲内と判定された場合には、ステップS62に戻り、引き続き、撮影画像Isの取得(ステップS62)と、ヒュームの判定処理(ステップS63)とを行う。一方、ステップS63hで、ヒュームの発生状況が異常と判定された場合には、制御部80は、警報を発してユーザに異常であることを知らせる。警報は、例えば、警告ランプの発光であってもよく、音声や警報音の発報であってもよく、画面へのメッセージの表示であってもよい。
以上のように、この処理ユニット102では、チャンバ10内におけるヒュームの発生状況が正常範囲内であるか否かを、撮影画像Isの輝度値に基づいて定量的に判定できる。したがって、ユーザは、判定結果に基づいて、チャンバ内におけるヒュームの発生状況を適切に把握でき、異常時には必要な対処を行うことができる。
特に、本実施形態では、予めリファレンス画像Irを取得しておき、リファレンス画像Irと撮影画像Isとの差分画像Idに基づいて、ヒュームの発生状況を判定する。このため、リファレンス画像Irと撮影画像Isとで変化した部分を、ヒュームとして適切に判定できる。
また、本実施形態では、評価領域A2の輝度値の平均値を、単に第1閾値と比較するだけではなく、第1閾値以上となる場合にのみ、その超過値を積算し、積算により得られた積算値を第2閾値と比較する。このようにすれば、測定誤差などにより、評価領域A2の輝度値の平均値が、一時的に第1閾値以上となった場合でも、直ちに異常と判定することなく、平均値が第1閾値以上の状態がある程度継続した場合にのみ、異常と判定することができる。したがって、チャンバ10内におけるヒュームの発生状況が正常範囲内であるか否かを、より安定的に判定できる。
なお、本実施形態のステップS63fでは、積算対象値から第1閾値を引いた値である超過値を、順次に積算していた。しかしながら、超過値に代えて、積算対象値自体を、順次に積算してもよい。ただし、上記のように超過値を積算する方が、ヒュームが異常発生した時刻における変化率(例えば、図15の符号Eで示した箇所の変化率)をより大きくして、強調できる点で好ましい。
<5.外カップの昇降動作について>
外カップ53の高さは、定常時には、図8に示す第1位置に配置されている。第1位置では、外カップ53の第3案内板530が、基板Wの周囲に配置される。このとき、外カップ53と、外カップ53の外側に位置する環状壁55との間には、円環状の隙間56が存在する。チャンバ10内においてダウンフローを形成する空気は、図8中に破線矢印F1で示したように、主として、当該隙間56を通って、3つのカップ51〜53の下方の空間へ流れる。
ただし、図9のステップS63hにおいて、ヒュームの発生状況が異常であると判定された場合、制御部80は、カップ昇降機構54により、外カップ53を上昇させる(ステップS64)。これにより、外カップ53の高さを、第1位置から、第1位置よりも高い第2位置に変化させる。
図16は、ステップS64における処理ユニット102の部分縦断面図である。図16に示すように、第2位置では、外カップ53の第3案内板530が、基板Wの上方の評価領域A2に相当する空間の外側に配置される。また、外カップ53が第2位置に配置されると、外カップ53の外周面が、環状壁55の環状凸部551の内周部に接近する。これにより、外カップ53と環状壁55との間の隙間56が、第1位置のときよりも狭くなる。このため、チャンバ10内においてダウンフローを形成する空気は、図16中に破線矢印F2で示したように、主として、外カップ53の内側を通って、3つのカップ51〜53の下方の空間へ流れる。
基板Wの上方の空間に発生したヒュームは、この破線矢印F2の空気の流れに乗って、外カップ53に捕集される。したがって、ヒュームの上方への拡散が抑制される。その結果、遮断板60の下面、外カップ53の外周面、チャンバ10の内壁面などに、ヒュームが付着することを抑制できる。
このように、本実施形態の処理ユニット102では、ステップS63の判定結果に基づいて、外カップ53の上下方向の位置を変更する。これにより、ヒュームの発生状況に応じた適切な位置に、外カップ53を配置する。したがって、ヒュームの拡散を抑えて、チャンバ10内の各部にヒュームが付着することを抑制できる。特に、本実施形態では、上昇後の第2位置における外カップ53と環状壁55との間の隙間56は、上昇前の第1位置における外カップ53と環状壁55との間の隙間56よりも、小さい。このように、ヒュームの発生状況が異常であると判定されたときに、当該隙間56を狭めることによって、外カップ53の外側へ流れる気体の流量を低減できる。その結果、ヒュームの拡散をより抑制できる。
また、本実施形態では、処理液捕集部50の3つのカップ51〜53のうち、内カップ51および中カップ52は、ステップS63の判定結果に拘わらず、予め設定された処理シーケンスに従って動作する。そして、最も外側の外カップ53のみが、ステップS63の判定結果に基づいて、上下方向に移動する。このようにすれば、内カップ51および中カップ52によって、処理液の捕集を継続しつつ、外カップ53によって、発生したヒュームを捕集することができる。
<6.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、ステップS63hでヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、警報を発するとともに、ヒュームの拡散を抑制するために、外カップ53の上下方向の位置を第1位置から第2位置に変更していた。しかしながら、外カップ53の上下方向の位置は、3段階以上に変更してもよいし、連続的に変更してもよい。また、上下方向の位置を変更するカップは、内カップ51または中カップ52であってもよい。また、外カップ53の高さは、第2位置に固定されていてもよい。また、基板Wを包囲するカップの数は、1〜2つであってもよく、4つ以上であってもよい。また、3つのカップ51〜53とは別に、ヒュームを捕集するための専用のカップが設けられていてもよい。
また、ステップS63hでヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、制御部80は、警報を発するとともに、ヒュームの拡散を抑制するための他の制御を、自動的に行ってもよい。例えば、図17のように、ステップS63hの後、チャンバ10内の気流を変化させてもよい(ステップS64)。具体的には、ファンフィルタユニット15のファンの回転数を上昇させて、チャンバ10内のダウンフローの流速を上げるとよい。
また、ステップS63hでヒュームの発生状況が異常と判定された場合には、遮断板60の下面に近接した領域まで、ヒュームが拡散していると考えられる。このため、その直後にステップS4の乾燥処理を予定している場合に、そのまま遮断板60を降下させると、遮断板60にヒュームが付着してしまう。そこで、図18のように、ステップS63hの後、制御部80は、遮断板昇降機構61による遮断板60の上位置から下位置への降下を禁止してもよい(ステップS65)。
また、上記の実施形態では、差分画像Id中の評価領域A2の輝度値の平均値に基づいて、ヒュームの発生状況を判定していた。しかしながら、評価領域A2の輝度値の合計値に基づいて、ヒュームの発生状況を判定してもよい。
また、上記の実施形態では、撮影領域A1の中に設定される評価領域A2の数が、1つのみであった。しかしながら、撮影領域A1の中に設定される評価領域A2の数は、2つ以上であってもよい。そして、2つ以上の評価領域A2のそれぞれにおけるヒュームの発生状況を判定してもよい。
例えば、図19のように、撮影領域A1の中に、左右に複数の評価領域A2を設定してもよい。このようにすれば、各評価領域A2における判定結果から、気流の偏りなどの付加的な情報を知ることができる。また、各評価領域の面積が小さくなるため、各評価領域A2におけるヒュームの発生状況を、より精度よく判定できる。
また、図20のように、撮影領域A1の中に、上下に複数の評価領域A2を設定してもよい。そして、基板保持部20に保持された基板Wの上面に近接する空間も、評価領域A2として設定してもよい。この場合、基板Wの上面に近接する評価領域A2では、例えば、ステップS33の過水押し出し処理のように、ヒュームが発生すべきときに、もしヒュームが発生していなければ(評価領域A2における輝度値の合計値または平均値が予め設定された閾値に達しなければ)、異常と判定してもよい。この異常判定は、図8にて説明した判定方法と組み合わせて行ってもよい。すなわち、基板Wの上面に近接する空間における評価領域A2での判定結果(輝度値の合計値または平均値が閾値未満であれば異常と判定)と、当該評価領域A2よりも上方に位置する他方の評価領域A2での判定結果(輝度値の合計値または平均値が閾値以上であれば異常と判定)との、少なくともいずれかの判定結果が異常である場合に、全体として異常と判定してもよい。
また、上下に複数の評価領域A2を設定する場合、異常と判定された評価領域A2の位置に応じて、外カップ53の位置を変更してもよい。例えば、異常と判定された評価領域A2のうち、最も高い位置の評価領域A2の側方に、外カップ53の第3案内板530が配置されるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、ステップS3の処理液供給工程の間、ヒュームの判定処理(ステップS61〜S63)を行っていた。しかしながら、ステップS3の処理液供給工程のうち、ヒュームが発生しやすい処理液を供給するときにのみ、ヒュームの判定処理を行ってもよい。例えば、上記のSPM洗浄液の供給時および過水押し出し処理のときにのみ、ヒュームの判定処理を行ってもよい。少なくとも過水押し出し処理のときには、ヒュームの判定処理を実行することが好ましい。
また、処理液供給工程の間、ヒュームの判定処理を行い、特にSPM洗浄液の供給時および過水押し出し処理のときにカメラ72で撮影を行うフレーム数を多くする(すなわち、撮影を行う時間間隔を短くする。例えば、0.1秒ごとに繰返し撮影していたものを、SPM洗浄液の供給時および過水押し出し処理のときにのみ0.05秒ごとに繰返し撮影する)集中監視処理を行ってもよい。当該集中監視処理を行うことで、特にヒュームの発生しやすい工程においては細かい時間間隔で詳細に撮像画像を得つつ、そうでない工程において取得する撮像画像数を少なくすることで、記憶部83に格納されるデータ容量を少なくできる利点がある。
また、上記の実施形態では、基板Wへの処理液の供給が開始される直前に、リファレンス画像Irを取得していた。しかしながら、リファレンス画像Irを取得するタイミングは、他のタイミングであってもよい。また、リファレンス画像Irは、1つでなくてもよい。例えば、判定対象となる撮影画像Isの所定時間前に撮影された撮影画像Isを、リファレンス画像Irとしてもよい。
また、上記の実施形態では、制御部80が、処理ユニット102の各部を動作制御する機能と、ヒュームの発生状況を判定する判定部としての機能と、の双方を備えていた。しかしながら、処理ユニット102の各部を動作制御するための制御部と、ヒュームの発生状況を判定するための判定部とは、別々のコンピュータであってもよい。
また、上記の実施形態では、処理対象となる基板Wが半導体用のシリコンウェハであった。しかしながら、本発明において処理対象となる基板は、シリコンウェハに限定されるものではなく、液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイ用のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、太陽電池用のガラス基板などの、他の精密電子装置用の基板であってもよい。
また、基板処理装置の細部の形状については、本願の各図に示された形状と、相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
<7.他の観点の発明>
なお、「カップを利用して、基板の上方の空間からヒュームを回収すること」を第1の課題として設定すれば、ヒュームの判定処理(撮影および撮影画像に基づく判定)を必須要件とせず、それに代えて、カップと環状壁との間の隙間寸法の変化を必須要件とする発明を、上記の実施形態(図8,図16など)から抽出することができる。
当該発明を装置発明として記載すると、例えば、「チャンバと、前記チャンバの内部において基板を水平に保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の上面に、処理液を供給する処理液供給部と、基板を包囲するカップと、前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体を排出する排気手段と、前記カップを上下方向に移動させるカップ昇降機構と、前記カップの外側に位置する環状壁と、を有し、前記カップ昇降機構は、前記ヒュームの回収時に、前記カップを、第1位置から、前記第1位置よりも高い第2位置へ上昇させ、前記第2位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい、基板処理装置。」となる。
また、当該発明を方法発明として記載すると、例えば、「チャンバの内部で基板を水平に保持しつつ基板の上面に処理液を供給する装置において、基板の上方の空間からヒュームを回収するヒューム回収方法であって、a)基板を包囲するカップを第1位置に配置しつつ、基板の上面に処理液を供給する工程と、b)前記カップを第1位置から前記第1位置よりも高い第2位置へ移動させる工程と、を有し、前記工程a)および前記工程b)では、前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体が排出され、前記第2位置における前記カップと前記カップの外側に位置する環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい、ヒューム回収方法。」となる。
これらの発明によれば、ヒュームの回収時に、カップを第1位置から第2位置へ上昇させる。そうすると、カップと環状壁との間の隙間が狭くなる。このため、カップの外側へ流れる気体の流量を低減して、カップの内側へ、気体とともにヒュームを効率よく引き込むことができる。その結果、チャンバ内におけるヒュームの拡散を抑制できる。また、これらの発明に、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、組み合わせてもよい。
10 チャンバ
11 処理空間
15 ファンフィルタユニット
20 基板保持部
21 スピンベース
22 チャックピン
30 回転機構
40 処理液供給部
41,42,43,44 ノズル
45 給液部
50 処理液捕集部
51 内カップ
52 中カップ
53 外カップ
54 カップ昇降機構
55 環状壁
60 遮断板
61 遮断板昇降機構
62 吹出口
70 撮像部
71 光源
72 カメラ
80 制御部
100 基板処理装置
101 インデクサ
102 処理ユニット
103 主搬送ロボット
451 第1配管
452 第2配管
453 合流配管
454 硫酸供給源
455 過酸化水素水供給源
456,457 バルブ
A1 撮影領域
A2 評価領域
F ヒューム
Ir リファレンス画像
Is 撮影画像
Id 差分画像
W 基板

Claims (28)

  1. チャンバの内部で基板を水平に保持しつつ基板の上面に処理液を供給する装置におけるヒュームの発生状況を判定するヒューム判定方法であって、
    a)前記チャンバ内の所定の撮影領域を撮影する工程と、
    b)前記工程a)により取得された撮影画像の輝度値に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する工程と、
    を有する、ヒューム判定方法。
  2. 請求項1に記載のヒューム判定方法であって、
    前記工程b)は、
    b−1)予め取得された前記撮影領域のリファレンス画像と、前記撮影画像との、輝度値の差分画像を生成する工程と、
    b−2)前記差分画像に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する工程と、
    を有する、ヒューム判定方法。
  3. 請求項2に記載のヒューム判定方法であって、
    前記撮影領域は、少なくとも1つの評価領域を含み、
    前記工程b−2)では、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する、ヒューム判定方法。
  4. 請求項3に記載のヒューム判定方法であって、
    前記工程b−2)では、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値と、予め設定された第1閾値との比較結果に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する、ヒューム判定方法。
  5. 請求項4に記載のヒューム判定方法であって、
    前記工程a)では、前記撮影領域を繰り返し撮影し、
    前記工程b−1)では、前記工程a)により取得された複数の撮影画像に基づいて、複数の前記差分画像を生成し、
    前記工程b−2)では、前記評価領域の輝度値の合計値または平均値が、前記第1閾値以上となる場合に、前記合計値または前記平均値を積算対象値とし、前記積算対象値から前記第1閾値を引いた超過値または前記積算対象値を積算し、得られた積算値と、予め設定された第2閾値との比較結果に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する、ヒューム判定方法。
  6. 請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載のヒューム判定方法であって、
    前記評価領域は、水平に保持された基板の上方の空間を含む、ヒューム判定方法。
  7. 請求項6に記載のヒューム判定方法であって、
    前記評価領域は、基板の上方に配置された円板状の遮断板の下面に近接する空間を含む、ヒューム判定方法。
  8. 請求項3から請求項7までのいずれか1項に記載のヒューム判定方法であって、
    前記撮影領域は、複数の前記評価領域を含み、
    前記工程b)では、複数の前記評価領域のそれぞれにおけるヒュームの発生状況を判定する、ヒューム判定方法。
  9. 請求項8に記載のヒューム判定方法であって、
    複数の前記評価領域は、水平に保持された基板の上面に近接する空間を含む、ヒューム判定方法。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載のヒューム判定方法であって、
    前記装置は、基板の上面に、前記処理液として、硫酸および過酸化水素水を含む洗浄液を供給する、ヒューム判定方法。
  11. 請求項10に記載のヒューム判定方法であって、
    前記装置は、基板の上面に前記洗浄液を供給した後、硫酸の供給を停止させて、基板の上面に過酸化水素水を供給する過水押し出し処理を行い、
    少なくとも前記過水押し出し処理のときに、前記工程a)および前記工程b)が実行される、ヒューム判定方法。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載のヒューム判定方法を含む基板処理方法であって、
    前記装置は、
    基板を包囲するカップと、
    前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体を排出する排気手段と、
    を有し、
    前記工程b)の判定結果に基づいて、前記カップの上下方向の位置を変更する、基板処理方法。
  13. 請求項12に記載の基板処理方法であって、
    前記工程b)において、前記ヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記カップを、第1位置から、前記第1位置よりも高い第2位置へ上昇させる、基板処理方法。
  14. 請求項13に記載の基板処理方法であって、
    前記装置は、
    前記カップの外側に位置する環状壁
    をさらに有し、
    前記第2位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい、基板処理方法。
  15. 請求項12から請求項14までのいずれか1項に記載の基板処理方法であって、
    前記装置は、
    基板を多重に包囲する複数のカップ
    を有し、
    前記工程b)の判定結果に基づいて、前記複数のカップのうち最も外側のカップの上下方向の位置を変更する、基板処理方法。
  16. チャンバと、
    前記チャンバの内部において基板を水平に保持する基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された基板の上面に、処理液を供給する処理液供給部と、
    前記チャンバ内の所定の撮影領域を撮影する撮像部と、
    前記撮像部により取得された撮影画像の輝度値に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する判定部と、
    を備える基板処理装置。
  17. 請求項16に記載の基板処理装置であって、
    前記判定部は、予め取得された前記撮影領域のリファレンス画像と、前記撮影画像との、輝度値の差分画像を生成し、前記差分画像に基づいて、前記チャンバ内におけるヒュームの発生状況を判定する、基板処理装置。
  18. 請求項17に記載の基板処理装置であって、
    前記撮影領域は、少なくとも1つの評価領域を含み、
    前記判定部は、前記差分画像における前記評価領域の輝度値の合計値または平均値に基づいて、前記評価領域におけるヒュームの発生状況を判定する、基板処理装置。
  19. 請求項18に記載の基板処理装置であって、
    前記評価領域は、水平に保持された基板の上方の空間を含む、基板処理装置。
  20. 請求項19に記載の基板処理装置であって、
    基板の上方に配置された円板状の遮断板
    をさらに備え、
    前記評価領域は、前記遮断板の下面に近接する空間を含む、基板処理装置。
  21. 請求項20に記載の基板処理装置であって、
    前記遮断板を、基板の上面から上方へ離れた上位置と、前記上位置よりも基板の上面に接近した下位置との間で移動させる遮断板昇降機構
    をさらに備え、
    前記判定部は、前記評価領域におけるヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記遮断板昇降機構による前記上位置から前記下位置への前記遮断板の降下を禁止する、基板処理装置。
  22. 請求項16から請求項21までのいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記チャンバ内に気流を発生させる気流発生機構
    をさらに備え、
    前記気流発生機構は、前記判定部の判定結果に応じて前記気流を変化させる、基板処理装置。
  23. 請求項16から請求項22までのいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記処理液供給部は、前記処理液として、硫酸および過酸化水素水を含む洗浄液を供給する、基板処理装置。
  24. 請求項23に記載の基板処理装置であって、
    前記処理液供給部は、基板の上面に前記洗浄液を供給した後、硫酸の供給を停止させて、基板の上面に過酸化水素水を供給する過水押し出し処理を行い、
    前記撮像部は、少なくとも前記過水押し出し処理のときに、前記撮影を行う、基板処理装置。
  25. 請求項16から請求項24までのいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    基板を包囲するカップと、
    前記カップの内側の空間から前記チャンバの外部へ気体を排出する排気手段と、
    前記カップを上下方向に移動させるカップ昇降機構と、
    を有し、
    前記カップ昇降機構は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記カップの上下方向の位置を変更する、基板処理装置。
  26. 請求項25に記載の基板処理装置であって、
    前記カップ昇降機構は、前記判定部により前記ヒュームの発生状況が異常と判定された場合に、前記カップを、第1位置から、前記第1位置よりも高い第2位置へ上昇させる、基板処理装置。
  27. 請求項26に記載の基板処理装置であって、
    前記カップの外側に位置する環状壁
    をさらに有し、
    前記第2位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間は、前記第1位置における前記カップと前記環状壁との間の隙間よりも小さい、基板処理装置。
  28. 請求項25から請求項27までのいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    基板を多重に包囲する複数のカップ
    を有し、
    前記カップ昇降機構は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記複数のカップのうち最も外側のカップの上下方向の位置を変更する、基板処理装置。
JP2018102167A 2017-12-05 2018-05-29 ヒューム判定方法、基板処理方法、および基板処理装置 Active JP6978980B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TW107142311A TWI746907B (zh) 2017-12-05 2018-11-27 煙霧判定方法、基板處理方法及基板處理裝置
CN201811432270.4A CN109872959B (zh) 2017-12-05 2018-11-28 烟雾判定方法、基板处理方法及基板处理装置
KR1020180149296A KR102241007B1 (ko) 2017-12-05 2018-11-28 흄 판정 방법, 기판 처리 방법, 및 기판 처리 장치
US16/203,642 US11011398B2 (en) 2017-12-05 2018-11-29 Fume determination method, substrate processing method, and substrate processing equipment

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017233471 2017-12-05
JP2017233471 2017-12-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019102784A JP2019102784A (ja) 2019-06-24
JP6978980B2 true JP6978980B2 (ja) 2021-12-08

Family

ID=66974191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018102167A Active JP6978980B2 (ja) 2017-12-05 2018-05-29 ヒューム判定方法、基板処理方法、および基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6978980B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2023137511A (ja) * 2022-03-18 2023-09-29 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および監視方法
TW202347550A (zh) * 2022-03-29 2023-12-01 日商東京威力科創股份有限公司 基板處理裝置、其檢查方法及基板處理系統

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5305792B2 (ja) * 2008-08-29 2013-10-02 芝浦メカトロニクス株式会社 基板処理装置及び基板処理方法
EP2590138B1 (en) * 2011-11-07 2019-09-11 Flir Systems AB Gas visualization arrangements, devices, and methods
JP2016122681A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および基板処理方法
JP6553487B2 (ja) * 2015-11-10 2019-07-31 株式会社Screenホールディングス 吐出判定方法および吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019102784A (ja) 2019-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10985038B2 (en) Determination method and substrate processing equipment
JP7350966B2 (ja) 基板処理方法および基板処理装置
KR102241007B1 (ko) 흄 판정 방법, 기판 처리 방법, 및 기판 처리 장치
TWI749294B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
TWI817127B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
JP6978980B2 (ja) ヒューム判定方法、基板処理方法、および基板処理装置
JP2020061403A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
TWI828986B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
US9658536B2 (en) In-line inspection and clean for immersion lithography
CN112490167A (zh) 基板处理装置及基板处理方法
WO2023243564A1 (ja) 監視方法および製造装置
TWI833662B (zh) 監視方法及製造裝置
CN112509940B (zh) 基板处理装置以及基板处理方法
TWI838308B (zh) 基板處理方法及基板處理裝置
TW202347441A (zh) 狀態檢測方法及狀態檢測裝置
WO2023189894A1 (ja) 基板処理装置、その検査方法、および基板処理システム
JP2023096642A (ja) 動作監視方法および製造装置
JP2023096643A (ja) 動作監視方法および製造装置
KR20230012578A (ko) 기판 처리 감시에 이용하는 설정 정보의 설정 방법, 기판 처리 장치의 감시 방법 및 기판 처리 장치
JP2024004081A (ja) 時刻同期方法および製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211018

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6978980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150