JP5954233B2 - 転写ローラーと膜電極接合体の製造方法および製造装置 - Google Patents

転写ローラーと膜電極接合体の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、転写ローラーと膜電極接合体の製造方法および製造装置に関する。
燃料電池に用いられる膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)は、電解質膜の両膜面に、燃料電池反応を促進させるための触媒を担持させたアノードおよびカソードの電極触媒層を接合させている。この膜電極接合体の製造方法としては、長尺状の電解質膜シートと電極触媒層を形成済みの支持シートとを重ね合わせて、電極触媒層を電解質膜面に接合させ、転写ローラーにて転写する手法が提案されている(例えば、特許文献1)。この手法では、転写ローラーによる電極触媒層の転写とその後の支持シート剥離とを連続的に行っている。
特開平9−19654号公報
ところで、支持シートの剥離を経て得られた膜電極接合体では、電解質膜にシワが残っているものがあることが報告されるに到った。電解質膜のシワは、発電運転中に繰り返される電解質膜の膨潤と収縮を受けることで膜損傷の起点となりかねないので、不良扱いとされ歩留まりの低下を来していた。また、シワのある箇所とない箇所とにおいて、電解質膜と電極触媒層との接合の程度に差が生じて、発電性能の低下を招きかねない。こうしたことから、電解質膜にシワを発生させないように、電極触媒層を電解質膜に転写することが要請されるに到った。この他、電解質膜に電極触媒層を転写した膜電極接合体の製造手順の簡便化や工数低減を可能とすることも要請されている。
上記した課題の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の形態として実施することができる。
(1)本発明の一形態によれば、転写ローラーが提供される。この転写ローラーは、対向して回転する一対の転写ローラーであって、搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーは、ローラー表面に凹凸を複数備え、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている。上記形態の転写ローラーでは、転写対象シートに押圧力付与ローラーの凸部の頂上を接触させるので、押圧力付与ローラーが回転しつつ転写対象シートに転写押圧力を付与する際の低摩擦化を図る。また、押圧力付与ローラーは、ローラー表面に複数備える凹部に埋め込んだ樹脂材を、転写対象シートに対する粘着力が凹凸のない形態でのローラー表面より小さい性状として低粘着化を図る。よって、上記形態の転写ローラーは、上記した低摩擦化と相まって、転写対象シートに対してローラー表面を滑りやすくし、凸部の頂上での接触により転写対象シートに転写押圧力を付与して、転写を図る。従って、押圧力付与ローラーのローラー幅方向において、転写対象シートの状況に起因して摩擦力に差が起きても、その差を小さくできる。
例えば、燃料電池のMEAでは、電解質膜への電極触媒層の転写を行う際に、触媒ペーストの吹き付けにより電極触媒層を形成済みの支持シートを転写対象シートの一つとして用い、この支持シートの電極触媒層を電解質膜(電解質膜シート)に転写する。支持シートは、触媒ペーストの吹き付けを受ける都合上、電極触媒層より幅広とされるので、転写ローラーによる電解質膜シートへの電極触媒層の転写の際に、転写ローラーの幅方向において、支持シートの端部では支持シートだけが押圧力付与ローラーにて押圧され、支持シートの幅方向中央域では、支持シートに電極触媒層と電解質膜シートとが重なった状態で、押圧力付与ローラーにて押圧される。そうすると、支持シートの端部と支持シートの幅方向中央域とでは、押圧力付与ローラーによる転写の際の摩擦力に差が生じるが、上記の形態の転写ローラーによれば、支持シートの端部と支持シートの幅方向中央域とでの摩擦力の差を小さくできる。転写ローラーの幅方向において転写の際の摩擦力に差が生じると、小さい摩擦力の領域では滑りが起き、大きい摩擦力の領域ではさほど滑りは起きないが、上記の形態の転写ローラーによれば、既述した低摩擦化と低粘着化により滑りを起き易くするので、既述したように支持シートの端部と支持シートの幅方向中央域とでの摩擦力の差を小さくする。この結果、上記の形態の転写ローラーによれば、この摩擦力の差によって起きる支持シート端部でのシワの発生を抑制できる。
(2)本発明の他の形態によれば、膜電極接合体の製造方法が提供される。この膜電極接合体の製造方法は、燃料電池用の膜電極接合体を製造する製造方法であって、前記膜電極接合体を構成する長尺状の電解質膜シートに、前記膜電極接合体を構成する電極触媒層を転写して前記膜電極接合体を得るに当たり、対向して回転する一対の転写ローラーを用いて前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写し、前記転写ローラーは、搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている。よって、この形態の膜電極接合体の製造方法によれば、電極触媒層の形成済みの支持シートから電極触媒層を電解質膜シートに転写するに当たり、支持シートの端部と当該支持シートの幅方向中央域とでの摩擦力の差を、電解質膜シートへの電極触媒層の転写に用いる転写ローラーにて小さくした状態で、電解質膜シートに電極触媒層を転写できる。この結果、この形態の膜電極接合体の製造方法によれば、支持シート端部でのシワの発生を抑制でき、こうした支持シート端部でのシワの発生抑制により、支持シート剥離後の電解質膜にシワが起きないようにして、電解質膜シートのシワも抑制できる。
(3)上記した形態の膜電極接合体の製造方法において、前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写するに当たり、前記電解質膜シートが一方のシート面に形成された膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が一方のシート面に形成された一方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、前記転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内し、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層を転写するようにできる。こうすれば、一方電極支持シートのシート端部でのシワの発生を抑制した上で、膜支持シートの電解質膜シートに一方の電極触媒層を転写でき、一方電極支持シート剥離後の電解質膜シートにシワが起きないようにでき、電解質膜シートのシワも抑制できる。
(4)上記した形態の膜電極接合体の製造方法において、前記一方の電極触媒層が転写済みの前記電解質膜シートを前記転写ローラーの下流に搬送される過程において、前記膜支持シートを剥離して前記電解質膜シートを露出させ、前記一方の電極触媒層が転写済みの前記電解質膜シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記露出した前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の他の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内して、前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層を転写し、前記他の転写ローラーは、搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている。こうすれば、電解質膜シートに一方の電極触媒層と他方の電極触媒層とを転写した膜電極接合体を得ることができる共に、他方の電極触媒層の転写の際において、他方電極支持シートのシート端部でのシワの発生を抑制することで、他方電極支持シート剥離後の電解質膜シートにシワが起きないようにして、膜電極接合体における電解質膜のシワも抑制できる。
(5)上記した形態の膜電極接合体の製造方法において、前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写するに当たり、前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が形成済みの電解質膜シートが一方のシート面に形成された膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、前記転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内し、前記一方の電極触媒層が形成済みの前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層を転写するようにできる。こうすれば、電解質膜シートに一方の電極触媒層と他方の電極触媒層とを転写した膜電極接合体を得ることができる共に、他方の電極触媒層の転写の際において、他方電極支持シートのシート端部でのシワの発生を抑制することで、他方電極支持シート剥離後にも電解質膜シートにシワが起きないようにして、膜電極接合体における電解質膜のシワも抑制できる。
(6)本発明の他の形態によれば、膜電極接合体の製造装置が提供される。この膜電極接合体の製造装置は、燃料電池用の膜電極接合体を製造する製造装置であって、前記膜電極接合体を構成する長尺状の電解質膜シートが一方のシート面に形成された膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が一方のシート面に形成された一方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内する一方電極転写機構と、前記転写ローラーにて前記一方の電極触媒層が転写された前記電解質膜シートを、前記膜支持シートと前記一方電極支持シートと共に、前記転写ローラーより下流に搬送する転写下流側搬送機構とを備え、前記転写ローラーは、搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている。上記形態の膜電極接合体の製造装置によれば、一方電極支持シートのシート端部でのシワの発生を抑制した上で、膜支持シートの電解質膜シートに一方の電極触媒層を転写でき、一方電極支持シート剥離後の電解質膜シートにシワが起きないようにでき、電解質膜シートのシワも抑制できる。
(7)上記した形態の膜電極接合体の製造装置において、転写下流側搬送機構により前記転写ローラーの下流に搬送される過程において、前記膜支持シートを剥離して前記電解質膜シートを露出させ、前記一方の電極触媒層が転写済みの前記電解質膜シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の他の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内する他方電極転写機構と、前記転写ローラーにて前記他方の電極触媒層が転写された前記電解質膜シートを、前記他方電極支持シートと共に、前記転写ローラーより下流に搬送する転写完了後搬送機構とを備え、前記他の転写ローラーは、搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている。こうすれば、電解質膜シートに一方の電極触媒層と他方の電極触媒層とを転写した膜電極接合体を得ることができる共に、他方の電極触媒層の転写の際において、他方電極支持シートのシート端部でのシワの発生を抑制することで、他方電極支持シート剥離後の電解質膜シートにシワが起きないようにして、膜電極接合体における電解質膜のシワも抑制できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、膜電極接合体を有する燃料電池の製造装置や製造方法等の形態で実現することができる。
本発明の実施形態としての燃料電池10を構成する単セル15を断面視して概略的に示す説明図である。 MEAの構成部材の接合の様子をその寸法状態と合わせて模式的に示す説明図である。 燃料電池10の製造手順を示す説明図である。 準備する電解質膜シート20Sとアノード支持シートDs1とカソード支持シートDs2との準備の形態を模式的に示す説明図である。 MEA製造装置100の概略構成を各搬送箇所でのシートの形態と共に模式的に示す説明図である。 図5におけるローラー接合箇所A部をローラー軸方向に沿って概略的に示す説明図である。 第1転写ローラー112による転写の際の積層状シートの概略的な挙動を図6の7−7線で断面視して示す説明図である。 第1転写ローラー112による転写の際の積層状シートの概略的な挙動を図6の8−8線で断面視して示す説明図である。 第1転写ローラー112による転写の際に見られる積層状シートの滑りの状況を平面視して示す説明図である。 低摩擦化の実証試験の概要を示す説明図である。 押圧力付与ローラーのローラー表面の様子と試験結果とを対比して示す説明図である。 他の実施形態において準備する電解質膜シート20Sとカソード支持シートDs2との準備の形態を模式的に示す説明図である。 他の実施形態におけるMEA製造装置100Aの概略構成を各搬送箇所でのシートの形態と共に模式的に示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。図1は本発明の実施形態としての燃料電池10を構成する単セル15を断面視して概略的に示す説明図、図2はMEAの構成部材の接合の様子をその寸法状態と合わせて模式的に示す説明図である。本実施形態の燃料電池10は、図1に示す構成の単セル15を対向するセパレーター25、26で挟持して、この単セル15を複数積層したスタック構造の固体高分子型燃料電池である。
単セル15は、電解質膜20の両側にアノード21とカソード22の両電極を備える。電解質膜20は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。アノード21およびカソード22は、例えば白金、あるいは白金合金等の触媒を担持した導電性の担体、例えばカーボン粒子(以下、触媒担持カーボン粒子と称する)を、プロトン伝導性を有するアイオノマーで被覆して形成された電極触媒層であり、電解質膜20の両膜面に接合され電解質膜20と共に膜電極接合体(MEA)を形成する。通常、アイオノマーは、電解質膜20と同質の固体高分子材料である高分子電解質樹脂(例えばフッ素系樹脂)であり、その有するイオン交換基によりプロトン伝導性を有する。
この他、単セル15は、電極形成済みの電解質膜20を両側から挟持するアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24とセパレーター25,26を備え、両ガス拡散層は、対応する電極(アノード21またはカソード22)に接合されている。アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロス等のカーボン多孔質体や、金属メッシュや発泡金属等の金属多孔質体によって形成される。本実施形態では、電解質膜20とアノード21およびカソード22で形成されるMEAを、アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24で挟持した状態で単セル15の基幹部位を製造する。よって、MEAに上記の両ガス拡散層を含めた物をMEGA(Membrane-Electrode&Gas. Diffusion Layer Assembly)と、適宜、称する。
図2に示すように、アノード21は、電解質膜20とほぼ同寸法の矩形形状とされ、カソード22は、アノード21より縦横とも短くされている。アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24は、ほぼ同寸法の矩形形状とされ、アノード側ガス拡散層23は、アノード21より縦横とも同寸もしくはやや短くされている。カソード側ガス拡散層24は、アノード側ガス拡散層23とほぼ同寸法とされている。アノード21、アノード側ガス拡散層23等は上記のようにその寸法が相違するが、単セル15としての組み付け状態では、これらはその周囲において図示しないシール部材にて気密にシールされる。なお、アノード21の図2において上下に延びる短辺を電解質膜20の幅より広くしてもよく、こうするには、後述のアノードシート21Sの幅を電解質膜シート20Sより広くして、矩形形状に裁断すればよい。
セパレーター25は、アノード側ガス拡散層23の側に、水素を含有する燃料ガスを流すセル内燃料ガス流路47を備える。セパレーター26は、カソード側ガス拡散層24の側に、酸素を含有する酸化ガス(本実施形態では、空気)を流すセル内酸化ガス流路48を備える。なお、図には記載していないが、隣り合う単セル15間には、例えば、冷媒が流れるセル間冷媒流路を形成することができる。これらセパレーター25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、焼成カーボン、あるいはステンレス鋼などの金属材料により形成されている。
図1では図示していないが、セパレーター25,26の外周近傍の所定の位置には、複数の孔部が形成されている。これらの複数の孔部は、セパレーター25,26が他の部材と共に積層されて燃料電池10が組み立てられたときに互いに重なって、燃料電池10内を積層方向に貫通する流路を形成する。すなわち、上記したセル内燃料ガス流路47やセル内酸化ガス流路48、あるいはセル間冷媒流路に対して、燃料ガスや酸化ガス、あるいは冷媒を給排するためのマニホールドを形成する。
本実施形態の燃料電池10は、セパレーター25のセル内燃料ガス流路47からの水素ガスを、アノード側ガス拡散層23で拡散ししつつ、アノード21に供給する。空気については、セパレーター26のセル内酸化ガス流路48からの空気を、カソード側ガス拡散層24で拡散ししつつカソード22に供給する。こうしたガス供給を受けて、燃料電池10は、発電し、その発電電力を外部の負荷に与える。
次に、燃料電池10の製造方法について説明する。図3は燃料電池10の製造手順を示す説明図である。図示するように、燃料電池10を製造するに当たっては、まず、その構成単位である単セル15を作製する。
単セル15の作製に当たり、その構成部材を準備する(ステップS100)。図4は準備する電解質膜シート20Sとアノード支持シートDs1とカソード支持シートDs2との準備の形態を模式的に示す説明図である。図示するように、電解質膜シート20Sについては、電解質膜20の上記の高分子電解質樹脂を用いて、バックシートBsのシート面に長尺状に電解質膜シート20Sを形成する。バックシートBsは、電解質膜シート20Sから剥離可能とされ、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等のポリエステル系、ポリスチレン等の高分子シートによって、電解質膜シート20Sとほぼ同じ幅で形成される。こうして形成した電解質膜シート20SをバックシートBsごとロール状に巻き取った電解質膜シートロール20Rを準備する。
アノード支持シートDs1については、触媒担持カーボン粒子とアイオノマーとを分散させた触媒インクを適宜な塗工機器にてアノード支持シートDs1に連続的に塗工し、その後の乾燥を経て、長尺状のアノードシート21Sがアノード支持シートDs1に形成される。アノードシート21Sは、図中の側面断面視に示すように、アノード支持シートDs1のシート幅より狭くされ、上記した寸法関係で形成される。アノード支持シートDs1は、シート状に連続形成済みのアノードシート21Sに対して剥離可能であり、アノードシート21Sが形成済みの状態でロール状に巻き取られ、アノード支持シートロールDR1として準備される。
カソード支持シートDs2は、一方のシート面に、カソード22を点在させて備え、カソード22の点在形成済みの状態でロール状に巻き取られ、カソード支持シートロールDR2として準備される。カソード22は、上記の触媒インクを適宜な塗工機器にて電解質膜シート20Sに間欠的に塗工し、その後の乾燥を経て形成される。カソード22の点在形成に当たっては、図示するようにマスクMを用いて、カソード22の矩形形状を確定する。カソード支持シートDs2および上記のアノード支持シートDs1は、PETやPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の高分子シートによって形成され、剥離可能である。なお、カソード22の形成対象は、後の剥離除去されるカソード支持シートDs2であることから、マスクMの使用に伴う表面損傷はMEAに影響を与えない。カソード22にあっても、図中の側面断面視に示すように、カソード支持シートDs2のシート幅より狭くされ、上記した寸法関係で形成される。
このように電解質膜シート20Sやアノードシート21S或いはカソード22を形成しながら上記の各シートロールを準備するほか、電解質膜シート20Sが形成済みでロール状に巻き取られた電解質膜シートロール20Rや、アノード支持シートロールDR1およびカソード支持シートロールDR2を購入準備することもできる。なお、アノード側およびカソード側の拡散層については、導電性で多孔質の基材、例えばカーボンクロスを上記の矩形サイズで一枚ずつ準備される(図示略)。セパレーター25、26については、それぞれセル内燃料ガス流路47、48を有する形態で準備される(図示略)。
上記のステップS100に続いて、電解質膜シート20Sが形成済みのバックシートBsと、アノードシート21Sが形成済みのアノード支持シートDs1およびカソード22が間欠形成済みの積層済みカソード支持シートDs2とを転写対象シートとして、MEAを作製する(ステップS110)。本実施形態では、シート状のMEAを作製すべく、MEA製造装置100を用いた。図5はMEA製造装置100の概略構成を各搬送箇所でのシートの形態と共に模式的に示す説明図である。このMEA製造装置100は、アノード転写機構部110と、カソード転写機構部120と、制御装置200とを備えている。なお、この図5は、シート搬送とシート接合、並びにシート形態の様子を模式的に示しており、実際の電解質膜シート20Sやカソード支持シートDs2、アノードシート21Sおよびカソード22の厚みや縦横サイズを反映したものではない。
アノード転写機構部110は、その上流側から、電解質膜シートロール20Rと、アノード支持シートロールDR1と、第1転写ローラー112と、下流側第1搬送ローラー113と、第1剥離ローラー114と、下流側第2搬送ローラー115と、第2剥離ローラー116とを備える。電解質膜シートロール20Rは、制御装置200の制御を受けて回転し、図示しないローラー下流の案内ローラーおよび駆動ローラーと協働して、電解質膜シートロール20RをバックシートBsと共に第1転写ローラー112に送り出す。アノード支持シートロールDR1は、制御装置200の制御を受けて回転し、図示しないローラー下流の案内ローラーおよび駆動ローラーと協働して、アノードシート21Sをアノード支持シートDs1と共に第1転写ローラー112に送り出す。こうしたシート送り出しの際、電解質膜シートロール20Rとアノード支持シートロールDR1は、既述した案内ローラーによるシート案内により、電解質膜シート20Sとアノードシート21Sとが、押圧案内ローラー112bの外周面において接合するよう、バックシートBsとアノード支持シートDs1とを第1転写ローラー112に送り出す。
第1転写ローラー112は、押圧力付与ローラー112aと押圧案内ローラー112bとを対向させて備え、この両ローラーの接合箇所を転写圧着箇所とする。図6は図5におけるローラー接合箇所A部をローラー軸方向に沿って概略的に示す説明図である。押圧力付与ローラー112aと押圧案内ローラー112bの両ローラーは、制御装置200の制御を受けて逆向きに回転し、バックシートBsとアノード支持シートDs1とを、電解質膜シート20Sとアノードシート21Sとが接合した状態のまま転写圧着箇所に引き込んで、電解質膜シート20Sにアノードシート21Sを転写し、下流に搬送する。こうしたシート引き込みと転写は、図2に示すように、バックシートBsが押圧力付与ローラー112aのローラー表面の側に位置し、アノード支持シートDs1が押圧案内ローラー112bのローラー表面の側に位置するようにして行われる。
押圧力付与ローラー112aは、良伝熱性の金属製のローラー、例えばニッケル系の金属ローラーとして構成され、図示しない熱源からの熱を受けて発熱する。そして、押圧力付与ローラー112aは、バックシートBsから電解質膜シート20Sおよびこれに接合したアノードシート21Sを加熱しつつ、押圧案内ローラー112bの側に向けて転写押圧力を付与する。押圧力付与ローラー112aの発熱状況や付与する転写押圧力は、制御装置200により制御される。この他、押圧力付与ローラー112aは、図6のB部概略拡大断面に示すように、ローラー表面に凹凸を複数備え、凸部112aaの頂上をローラー表面側とし、凹部112abには、耐熱性を有する例えばフッ素系樹脂の樹脂埋設体112acを備える。フッ素系樹脂は、バックシートBsおよびアノード支持シートDs1に対する粘着力が小さいことから、押圧力付与ローラー112aは、凹部112abの樹脂埋設体112acにおいて、凹凸のない形態でのニッケル系金属ローラー表面より、バックシートBsおよびアノード支持シートDs1に対する粘着力を小さくする。こうした構成の押圧力付与ローラー112aを得るに当たっては、まず、凹凸のない押圧力付与ローラー112aを準備し、当該ローラーを回転させながら、ローラー表面にブラスト処理を行う。次いで、押圧力付与ローラー112aのローラー表面部位をフッ素系樹脂液に浸漬させ、余剰の樹脂液を拭き取った後に乾燥させる。こうすることで、凸部112aaと凹部112abをローラー表面に複数備え、凹部112abに樹脂埋設体112acを有する押圧力付与ローラー112aを得ることができる。
押圧案内ローラー112bは、軽量な金属製のコアローラー112bcの表面を耐熱性のゴム表皮層112bsで被覆して構成され、押圧力付与ローラー112aの及ぼす転写押圧力を受け止める。この際、ゴム表皮層112bsは、図6に示すように、電解質膜シート20Sとアノードシート21Sの接合領域において最も陥没し、アノード支持シートDs1の図における左右の端部領域では、アノード支持シートDs1の厚みに見合った程度の陥没を起こす。このようにして押圧案内ローラー112bにて受け止められた状態で、押圧力付与ローラー112aが転写押圧力の付与と転写を促進する伝熱を行うので、電解質膜シート20Sにアノードシート21Sが転写され、上記各シートは、積層したまま、第1転写ローラー112の下流に搬送される。
下流側第1搬送ローラー113は、制御装置200の制御を受けて回転し、第1転写ローラー112から送り出された積層状の上記各シートを、テンションを掛けつつ下流側に搬送する。以下、複数のシートが積層状となって搬送される過程では、これらシートを積層状シートと略称する。第1剥離ローラー114は、制御装置200の制御を受けて回転し、積層状シートからアノード支持シートDs1を剥離して、当該支持シートを図示しない回収ローラーに送り出す。下流側第2搬送ローラー115は、制御装置200の制御を受けて回転し、アノード支持シートDs1の剥離後の積層状シートを、テンションを掛けつつ下流側に搬送する。第2剥離ローラー116は、制御装置200の制御を受けて回転し、積層状シートからバックシートBsを剥離して、このバックシートを図示しない回収ローラーに送り出す。このため、アノード転写機構部110は、電解質膜シート20Sとアノードシート21Sとが積層しただけの積層状シート(以下、アノード転写済みシートAsと称する)を、カソード転写機構部120に送り出す。
カソード転写機構部120は、アノード転写機構部110の下流側に配設され、第2転写ローラー122と、受入ローラー123と、積層状シート搬送ローラー124と、カソード支持シートロールDR2と、支持シート搬送ローラー125とを備える。カソード支持シートロールDR2は、制御装置200の制御を受けて回転し、その下流の支持シート搬送ローラー125と協働して、カソード22をカソード支持シートDs2と共に第2転写ローラー122に送り出す。こうしたシート送り出しの際、カソード支持シートロールDR2は、カソード支持シートDs2が押圧案内ローラー122bの表面に接合し、カソード22が露出するよう、カソード支持シートDs2を第2転写ローラー122に送り出す。そして、カソード22は、第2転写ローラー122における転写圧着箇所の手前で、積層状シートの電解質膜シート20Sと接合し、その状態のまま、第2転写ローラー122に引き込まれる。受入ローラー123は、制御装置200の制御を受けて回転し、アノード転写機構部110から送り出されたアノード転写済みシートAsを搬送案内する。積層状シート搬送ローラー124は、制御装置200の制御を受けて回転し、アノード転写済みシートAsにテンションを掛けつつ、アノードシート21Sが押圧力付与ローラー122aの表面に接合し、電解質膜シート20Sが露出するようにして、アノード転写済みシートAsを第2転写ローラー122に送り出す。
第2転写ローラー122は、既述した第1転写ローラー112と同様、押圧力付与ローラー122aと押圧案内ローラー122bとを対向させて備え、この両ローラーの接合箇所を転写圧着箇所とする。押圧力付与ローラー122aと押圧案内ローラー122bの両ローラーは、制御装置200の制御を受けて逆向きに回転し、カソード支持シートロールDR2からのカソード支持シートDs2とアノード転写済みシートAsとを、カソード22が電解質膜シート20Sに接合した状態のまま転写圧着箇所に引き込んで、電解質膜シート20Sにカソード22を転写する。このカソード転写により、電解質膜20の表裏面にアノード21とカソード22とを接合したシート状のMEAが得られる。第2転写ローラー122によるこうしたシート引き込みと転写は、第1転写ローラー112と同様になされ、アノードシート21Sが押圧力付与ローラー122aのローラー表面の側に位置し、カソード支持シートDs2が押圧案内ローラー122bのローラー表面の側に位置するようにして行われる。この場合、押圧力付与ローラー122aは、押圧力付与ローラー112aと同様、アノードシート21Sから電解質膜シート20Sおよびこれに接合したカソード22を加熱しつつ、押圧案内ローラー122bの側に向けて転写押圧力を付与する。押圧力付与ローラー122aの発熱状況や付与する転写押圧力は、制御装置200により制御される。また、押圧力付与ローラー122aは、押圧力付与ローラー112aと同様、ローラー表面に凹凸を複数備える。押圧案内ローラー122bにあっても、押圧案内ローラー112bと同様に構成され、その表面は、ゴム表皮層とされている。
第2転写ローラー122は、カソード22を転写済みのシート状のMEAを、図示しない半製品回収部に搬送する。この半製品回収部では、シート状のMEAを図2に示す矩形形状に裁断したMEAとしてMEGAの作製に用いられるほか、シート形態のままMEGAの作製に用いることもできる。また、回収ローラーに巻き取った半製品のシート状のMEAとして、燃料電池製造ラインに出荷することもできる。
制御装置200は、論理演算を実行するCPUや、ROM、RAMを有するコンピューターとして構成され、図示しない各種スイッチやセンサーの入力を受けつつ、既述した各ローラーの回転速度を調整制御するほか、押圧力付与ローラー112aや押圧力付与ローラー122aの発熱状態についても、これを制御する。
既述したように、シート状のMEAが得られると、図3のステップS120にて、シート状のMEGAを作製する。つまり、上記のシート状のMEAからカソード支持シートDs2を剥離した上で、シート状のMEAの表裏面にアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24を、ホットプレス等の手法にて接合し、ガス拡散層接合済みのシート状のMEAを矩形形状に切断して、MEAをその両側でアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24で挟持した矩形状のMEGAを得る。シート状のMEAを予め矩形形状に切断しておいて、上記の両ガス拡散層を接合するようにすることもできる。また、切断しないまま、或いは切断した状態のMEGAを、燃料電池製造ラインに出荷することもできる。
次いで、このMEGAをセパレーター25とセパレーター26とで挟持して単セル15を作製し(ステップS130)、所定数の単セル15を積層してスタック状に組み立て、これを積層方向に締結する(ステップS140)。これにより、図1に示した燃料電池10が得られる。
以上説明したように、本実施形態のMEA製造装置100は、アノード転写機構部110における電解質膜シート20Sへのアノードシート21Sの転写と、カソード転写機構部120における電解質膜シート20Sへのカソード22の転写とに、それぞれ第1転写ローラー112と第2転写ローラー122を用いる。第1転写ローラー112は、その有する押圧力付与ローラー112aを、図6に示すように、ローラー表面に凸部112aaと凹部112abを複数備えるものとした上で、凹部112abにフッ素系樹脂の樹脂埋設体112acを備える。フッ素系樹脂は、バックシートBsおよびアノード支持シートDs1に対する粘着力が小さいことから、押圧力付与ローラー112aは、凹部112abの樹脂埋設体112acにおいて、凹凸のない形態でのニッケル系金属ローラー表面より、バックシートBsおよびアノード支持シートDs1に対する粘着力を小さくする。
こうしたローラー構成から、本実施形態の第1転写ローラー112は、バックシートBsおよびアノード支持シートDs1の両転写対象シートに押圧力付与ローラー112aの凸部112aaの頂上を接触させるので、押圧力付与ローラー112aが回転しつつ上記両転写対象シートに転写押圧力を付与する際の低摩擦化を図る。また、押圧力付与ローラー112aは、ローラー表面に複数備える凹部112abの樹脂埋設体112acの転写対象シートに対する粘着力を、凹凸のない形態でのローラー表面より小さくして低粘着化を図る。よって、押圧力付与ローラー112aは、上記した摩擦低減と相まって、上記両転写対象シートに対してローラー表面を滑りやすくし、凸部112aaの頂上での接触により転写対象シートに転写押圧力を付与して、転写を図る。図7は第1転写ローラー112による転写の際の積層状シートの概略的な挙動を図6の7−7線で断面視して示す説明図、図8は第1転写ローラー112による転写の際の積層状シートの概略的な挙動を図6の8−8線で断面視して示す説明図、図9は第1転写ローラー112による転写の際に見られる積層状シートの滑りの状況を平面視して示す説明図である。
図7は、図6に示すように、押圧案内ローラー112bの側からアノード支持シートDs1、アノードシート21S、電解質膜シート20SおよびバックシートBsが積層した部位であるアノード支持シートDs1の中央領域のシート挙動を示している。図8は、図6に示すように、アノード支持シートDs1が単独で押圧を受けるアノード支持シートDs1の端部領域のシート挙動を示している。押圧力付与ローラー112aは、転写押圧力の付与に当たり、押圧案内ローラー112bに対して所定の距離まで近づくが、アノード支持シートDs1の中央領域と端部領域とでは、シートの積層状況が異なる(図6参照)。その一方、アノード支持シートDs1の中央領域と端部領域では、ゴム表皮層112bsは押圧されて、転写圧着箇所より上流において隆起し、ゴム表皮層112bsは、自身の隆起により積層状シートを転写圧着箇所を起点に引っ張りながら、積層状シートのバックシートBsを押圧力付与ローラー112aのローラー表面に接触させる。アノード支持シートDs1の中央領域は、端部領域よりシート積層が多いために押圧程度が大きくなるので、ゴム表皮層112bsの隆起は大きくなり、積層状シートの引っ張りが進むと共に、バックシートBsと押圧力付与ローラー112aのローラー表面との接触領域も増える。このため、押圧力付与ローラー112aのローラー幅方向において、アノード支持シートDs1の中央領域と端部領域とでは、摩擦力に差が生じる。
ローラー表面に凹凸のない既存の押圧力付与ローラーであると、アノード支持シートDs1の中央領域では、大きな摩擦力が生じる故に、図9に示すように、積層状シートに対してローラーの滑りが殆ど起きない。これに対して、端部領域では、低摩擦力により積層状シートに対するローラーの滑りが大きくなる。このように、摩擦力に差があると、アノード支持シートDs1の中央領域と端部領域とでローラーの滑りの程度に差が生じ、端部領域にはシワが発生する。端部領域にシワを発生させてシートに残留する力は、アノード支持シートDs1の剥離の際に、電解質膜シート20Sにシワを発生させると予測される。しかしながら、本実施形態の第1転写ローラー112は、その有する押圧力付与ローラー112aのローラー表面を既述したように低摩擦化すると共に低粘着性とするので、アノード支持シートDs1の中央領域での滑りが拡大し、この中央領域での摩擦力と端部領域での摩擦力の差を小さくできる。この結果、本実施形態の第1転写ローラー112によれば、既述したようにアノード支持シートDs1の中央領域と端部領域との摩擦力の差によって起きる支持シート端部でのシワの発生を抑制でき、アノード支持シートDs1の剥離の際に、電解質膜シート20Sにシワを発生させ難くできる。第2転写ローラー122においても同様であり、カソード支持シートDs2の中央領域と端部領域との摩擦力の差によって起きる支持シート端部でのシワの発生を抑制でき、カソード支持シートDs2の剥離の際に、電解質膜シート20Sにシワを発生させ難くできる。
ここで、低摩擦化の実証について説明する。図10は低摩擦化の実証試験の概要を示す説明図、図11は押圧力付与ローラーのローラー表面の様子と試験結果とを対比して示す説明図である。
図10に示すように、まず、テストピースTPを作成する。このテストピースTPは、電解質膜シート20Sの表裏にアノードシート21Sとカソード22が重なるよう、電解質膜シート20Sと、アノードシート21Sの形成済みアノード支持シートDs1と、カソード22の形成済みカソード支持シートDs2とを積層したものであり、電極触媒層が未転写のMEAを想定したテストピースである。こうして用意したテストピースTPを、耐熱性樹脂シート、例えばフッ素系樹脂シートHsで挟持し、加熱プレート300にて145℃で5分間に亘って余熱化した。加熱後のテストピースTPをホットプレスに処して電極触媒層の転写を図る。ホットプレスの際には、プレス下型310Dとプレス上型310Uとの間にサンプルプレートSPを載置し、当該プレートに、テストピースTPをセットする。そして、プレス上型310Uの側にはフッ素系樹脂シートHsを残した状態で、押圧力を4MPaとして、130℃で8分間のホットプレスを行い、電極触媒層を転写する。その後、テストピースTPを、転写の際のサンプルプレートSPからの剥離試験に処した。このホットプレスによる転写を経た剥離試験結果は、本実施形態の第1転写ローラー112と第2転写ローラー122とにおいて電極触媒層を転写する際の既述した滑りの程度を推量する指標となる。そして、サンプルプレートSPを、ステンレス製の基材プレートのプレート表面にクロムメッキ層を形成した第1サンプルプレートSP1と、ステンレス製の基材プレートのプレート表面に凹凸を形成した第2サンプルプレートSP2と、ステンレス製の基材プレートのプレート表面にフッ素系樹脂表皮を形成した第3サンプルプレートSP3と、本実施形態の押圧力付与ローラー112aおよび押圧力付与ローラー122aのローラー表面を再現した第4サンプルプレートSP4とした。
図11から明らかなように、第1サンプルプレートSP1では、その表面のクロムがテストピースTPに強固に粘着するため、テストピースTPは、剥離試験の際に破断した。第2サンプルプレートSP2では、凹凸における凹部へのテストピースTPの入り込みが起きることから、大きな剥離強度であった。第3サンプルプレートSP3は、上記の両サンプルプレートよりは剥離強度の低下が見られるものの、本実施形態の押圧力付与ローラー112aおよび押圧力付与ローラー122aのローラー表面を再現した第4サンプルプレートSP4では、剥離強度の著しい低減が起きた。よって、図6や図11に示すローラー表面形態を有する押圧力付与ローラー112aを用いた第1転写ローラー112および押圧力付与ローラー122aを用い第2転写ローラー122によれば、既述した低摩擦化と低粘着化とによるシワの抑制が可能であることが、図10の試験により実証された。
そして、第1転写ローラー112と第2転写ローラー122とを有する本実施形態のMEA製造装置100によれば、シワが抑制された電解質膜シート20S、延いてはシワが抑制された電解質膜20にアノード21とカソード22とを転写したMEAを、容易に製造できる。しかも、本実施形態のMEA製造装置100によれば、電解質膜シート20Sにアノードシート21Sを第1転写ローラー112にて転写する際と、電解質膜シート20Sにカソード22を第2転写ローラー122にて転写する際の両ローラー転写のそれぞれにおいて、電解質膜シート20Sにシワが起きないようにできる。この結果、MEA製造装置100により得られたMEAシートを図2に示す矩形形状に裁断したMEA、延いては燃料電池10の発電性能を維持できる。
次に、他の実施形態について説明する。図12は他の実施形態において準備する電解質膜シート20Sとカソード支持シートDs2との準備の形態を模式的に示す説明図、図13は他の実施形態におけるMEA製造装置100Aの概略構成を各搬送箇所でのシートの形態と共に模式的に示す説明図である。
図12に示すように、この実施形態では、電解質膜シート20Sについては、電解質膜20の上記の高分子電解質樹脂を用いて、バックシートBsのシート面に長尺状に電解質膜シート20Sを形成する。その上で、電解質膜シート20Sの一方のシート面に、アノード21を点在させて間欠的に形成する。こうして、アノード21が間欠形成の電解質膜シート20Sをロール状に巻き取った電解質膜シートロール20Rを準備する。アノード21は、既述した触媒インクを適宜な塗工機器にて電解質膜シート20Sに間欠的に塗工し、その後の乾燥を経て形成される。アノード21は、図中の側面断面視に示すように、電解質膜シート20Sのシート幅より狭くされ、上記した寸法関係で形成される。なお、先の実施形態と同様に、電解質膜シート20Sに長尺状のアノードシート21Sを連続形成してもよい。カソード支持シートDs2については、先の実施形態と同様に、カソード支持シートロールDR2として準備する。このようにアノード21やカソード22を形成しながら上記の両シートロールを準備するほか、アノード21が電解質膜シート20Sに形成済みでロール状に巻き取られた電解質膜シートロール20Rやカソード支持シートロールDR2を購入準備することもできる。
この実施形態のMEA製造装置100Aは、図13に示すように、アノード転写機構部110を必要とせず、カソード転写機構部120と、制御装置200とを備えている。そして、カソード転写機構部120は、電解質膜シートロール20Rから、アノード21が間欠形成済みの電解質膜シート20SをバックシートBsと共に受け取って、この積層状シートを、下流側第2搬送ローラー115と受入ローラー123および積層状シート搬送ローラー124にて、第2転写ローラー122に搬送する。この搬送の間において、カソード転写機構部120は、第2剥離ローラー116にて、積層状シートからバックシートBsを剥離するので、電解質膜シート20Sにアノード21が間欠的に形成済みのアノード転写済みシートAsを、第2転写ローラー122の押圧圧着箇所に、押圧力付与ローラー122aの側から受け入れる。カソード支持シートDs2については、既述したとおりである。
このMEA製造装置100Aによれば、一方のシート面にアノード21が間欠形成済みの電解質膜シート20Sに対して、カソード支持シートDs2と共に搬送されたカソード22を、第2転写ローラー122にて転写する。この第2転写ローラー122は、既述した押圧力付与ローラー112aと同様に、凸部112aa、凹部112abおよび樹脂埋設体112acを有する押圧力付与ローラー122aを備える。よって、この実施形態のMEA製造装置100Aによっても、電解質膜シート20Sにシワが起きないようにして、MEAにおける電解質膜20のシワを抑制できる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上記の実施形態では、図5に示すように、アノード支持シートロールDR1を、第1剥離ローラー114によりカソード転写機構部120の上流側で剥離したが、これに限らない。つまり、第1剥離ローラー114をカソード転写機構部120における第2転写ローラー122の下流側に配設して、アノード支持シートロールDR1をカソード転写機構部120の下流側、即ちアノード・カソードの転写後に剥離してもよい。
上記の実施形態では、第1転写ローラー112へのシート搬送を、バックシートBsが押圧力付与ローラー112aのローラー表面の側に位置し、アノード支持シートDs1が押圧案内ローラー112bのローラー表面の側に位置するようにしたが、これに限らない。つまり、図5における電解質膜シートロール20Rとアノード支持シートロールDR1の位置を逆にして、第1転写ローラー112へのシート搬送を、バックシートBsが押圧案内ローラー112bのローラー表面の側に位置し、アノード支持シートDs1が押圧力付与ローラー112aのローラー表面の側に位置するようにしてもよい。第2転写ローラー122へのシート搬送についても、図5に示す形態と逆としてもよい。
上記の実施形態では、第1転写ローラー112と第2転写ローラー122をMEA製造装置100に用いたが、押圧転写が要求される他のシートの転写、例えば、シート状や矩形状の薄葉体をその両側からラミネートするラミネート手法に適用することもできる。
10…燃料電池
15…単セル
20…電解質膜
20R…電解質膜シートロール
20S…電解質膜シート
21…アノード
21S…アノードシート
22…カソード
23…アノード側ガス拡散層
24…カソード側ガス拡散層
25…セパレーター
26…セパレーター
47…セル内燃料ガス流路
48…セル内酸化ガス流路
100、100A…MEA製造装置
110…アノード転写機構部
112…第1転写ローラー
112a…押圧力付与ローラー
112aa…凸部
112ab…凹部
112ac…樹脂埋設体
112b…押圧案内ローラー
112bc…コアローラー
112bs…ゴム表皮層
113…下流側第1搬送ローラー
114…第1剥離ローラー
115…下流側第2搬送ローラー
116…第2剥離ローラー
120…カソード転写機構部
122…第2転写ローラー
122a…押圧力付与ローラー
122b…押圧案内ローラー
123…受入ローラー
124…積層状シート搬送ローラー
125…支持シート搬送ローラー
200…制御装置
300…加熱プレート
310D…プレス下型
310U…プレス上型
M…マスク
TP…テストピース
SP…サンプルプレート
Bs…バックシート
As…アノード転写済みシート
Hs…フッ素系樹脂シート
DR1…アノード支持シートロール
DR2…カソード支持シートロール
SP1…第1サンプルプレート
SP2…第2サンプルプレート
SP3…第3サンプルプレート
SP4…第4サンプルプレート
Ds1…アノード支持シート
Ds2…カソード支持シート

Claims (7)

  1. 対向して回転する一対の転写ローラーであって、
    搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーは、ローラー表面に凹凸を複数備え、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている
    転写ローラー。
  2. 燃料電池用の膜電極接合体を製造する製造方法であって、
    前記膜電極接合体を構成する長尺状の電解質膜シートに、前記膜電極接合体を構成する電極触媒層を転写して前記膜電極接合体を得るに当たり、対向して回転する一対の転写ローラーを用いて前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写し、
    前記転写ローラーは、
    搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている
    膜電極接合体の製造方法。
  3. 請求項2に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写するに当たり、
    前記電解質膜シートが一方のシート面に形成された膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が一方のシート面に形成された一方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、前記転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内し、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層を転写する
    膜電極接合体の製造方法。
  4. 請求項3に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記一方の電極触媒層が転写済みの前記電解質膜シートを前記転写ローラーの下流に搬送される過程において、前記膜支持シートを剥離して前記電解質膜シートを露出させ、前記一方の電極触媒層が転写済みの前記電解質膜シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記露出した前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の他の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内して、前記電解質膜シートに前記他方の電極触媒層を転写し、
    前記他の転写ローラーは、
    搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている
    膜電極接合体の製造方法。
  5. 請求項2に記載の膜電極接合体の製造方法であって、
    前記電解質膜シートに前記電極触媒層を転写するに当たり、
    前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が一方のシート面に形成済みの電解質膜シートが一方の支持シート面に形成された電解質膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記転写ローラーの間の転写圧着箇所に向けて搬送案内しつつ、前記電解質膜支持シートを前記転写圧着箇所に到る手前で前記電解質膜シートから剥離して前記電解質膜シートの他方のシート面を露出させ、該露出した前記電解質膜シートの前記他方のシート面に前記他方の電極触媒層が接合する接合状態として前記転写圧着箇所に向けた搬送案内を継続し、前記一方の電極触媒層が形成済みの前記電解質膜シートの前記他方のシート面に前記他方の電極触媒層を転写する
    膜電極接合体の製造方法。
  6. 燃料電池用の膜電極接合体を製造する製造装置であって、
    前記膜電極接合体を構成する長尺状の電解質膜シートが一方のシート面に形成された膜支持シートと、前記膜電極接合体を構成する一方の電極触媒層が一方のシート面に形成された一方電極支持シートとを、前記電解質膜シートに前記一方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内する一方電極転写機構と、
    前記転写ローラーにて前記一方の電極触媒層が転写された前記電解質膜シートを、前記膜支持シートと前記一方電極支持シートと共に、前記転写ローラーより下流に搬送する転写下流側搬送機構とを備え、
    前記転写ローラーは、
    搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている
    膜電極接合体の製造装置。
  7. 請求項6に記載の膜電極接合体の製造装置であって、
    転写下流側搬送機構により前記転写ローラーの下流に搬送される過程において、前記膜支持シートを剥離して前記電解質膜シートの他方のシート面を露出させ、前記一方の電極触媒層が転写済みで前記他方のシート面が露出済みの前記電解質膜シートと、前記膜電極接合体を構成する他方の電極触媒層が一方のシート面に形成された他方電極支持シートとを、前記露出した前記電解質膜シートの前記他方のシート面に前記他方の電極触媒層が接合する接合状態とした上で、対向して回転する一対の他の転写ローラーの間の転写圧着箇所に搬送案内する他方電極転写機構と、
    該他方電極転写機構における前記他の転写ローラーにて前記他方の電極触媒層が転写された前記電解質膜シートを、前記他方電極支持シートと共に、前記他の転写ローラーより下流に搬送する転写完了後搬送機構とを備え、
    前記他の転写ローラーは、
    搬送されてくる転写対象シートに対して、転写押圧力を付与する側の押圧力付与ローラーを備え、該押圧力付与ローラーのローラー表面に凹凸を複数備えた上で、凹部には、前記転写対象シートに対する粘着力が前記凹凸のない形態での前記ローラー表面より小さい性状の樹脂材が埋め込まれている
    電極接合体の製造装置。
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