JP2020027792A - 燃料電池用セルの接合体の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒層にガス拡散シートを接合した後、電解質シートからバックシートを安定して剥離することができる燃料電池用接合体の製造方法を提供する。【解決手段】製造装置1は、触媒層12とガス拡散シート18とが接触した状態で、複合シート10Aとガス拡散シート18とを挟み込みながら搬送するとともに、触媒層12とガス拡散シート18とが接合されるようにバックシート14とガス拡散シート18とを熱圧する一対の一対の熱圧ロール51、51と、バックシート14に接触し、一対の熱圧ロール51、51に搬送されたバックシート14の搬送方向Gを電解質シート11の搬送方向Fとは異なる方向に変更し、バックシート14を電解質シート11から剥離する剥離部53と、を備えている。剥離部53は、バックシート14の熱可塑性樹脂が軟化するようにバックシート14を加熱するシート加熱部53bを備える。【選択図】図2B

Description

本発明は、燃料電池の膜電極接合体を構成する触媒層に、ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造方法に関する。
従来から、固体高分子型燃料電池用のセル(燃料電池用セル)は、電解質膜の両面に触媒層が接合された膜電極接合体の両側に、さらにガス拡散層が接合された接合体を備えており、接合体をセパレータで挟持した構造である。
燃料電池用セルの接合体を製造する方法として、たとえば、特許文献1には、ロールツーロール方式で、燃料電池用セルの電解質膜を構成する帯状の電解質シートに触媒層が形成された複合シートを、ガス拡散層を構成する帯状のガス拡散シートに接合する燃料電池用接合体の製造装置が開示されている。
具体的には、この製造装置では、複合シートとして、電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成され、前記電解質シートの他方側の表面に熱可塑性樹脂からなるバックシートが貼着された複合シートを用いている。複合シートとガス拡散シートを接合する際には、接合シートとガス拡散シートとを熱圧ロールの間に挟み込んで熱圧し、触媒層をガス拡散シートに接合した接合シートを製造する。接合シートの製造後、これを引き続き搬送し、バックシートを剥離部に当てて、連続的にバックシートを接合シートの電解質シートから剥離している。
特開2018−45841号公報
しかしながら、バックシートを電解質シートから剥離する際に、バックシートが剥離部に倣わない場合には、電解質シートからバックシートを剥離することができないことがある。これにより、バックシートに電解質シートが付着された状態で搬送されてしまい、結果として、接合状態の触媒層からガス拡散シートが引き離されてしまう。
このときには、バックシートおよびガス拡散シートの搬送を停止し、電解質シートに形成された触媒層を、ガス拡散シートに再び接着するような手直し作業を行わなければならなかった。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、電解質シートに形成された触媒層にガス拡散シートを接合した後、電解質シートからバックシートを安定して剥離することができる燃料電池用セルの接合体の製造装置を提供する。
前記課題を解決するために、本発明に係る燃料電池用セルの接合体の製造装置は、燃料電池用セルの電解質膜を構成する帯状の電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成され、前記電解質シートの他方側の表面に熱可塑性樹脂からなるバックシートが貼着された複合シートと、前記燃料電池用セルのガス拡散層を構成する帯状のガス拡散シートと、を搬送しながら、前記複合シートの前記触媒層に、前記ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造装置であり、前記製造装置は、前記触媒層と前記ガス拡散シートとが接触した状態で、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込みながら搬送するとともに、前記触媒層と前記ガス拡散シートとが接合されるように前記バックシートと前記ガス拡散シートとを熱圧する一対の熱圧ロールと、前記バックシートに接触し、前記一対の熱圧ロールに搬送された前記バックシートの搬送方向を前記電解質シートの搬送方向とは異なる方向に変更し、前記バックシートを前記電解質シートから剥離する剥離部と、を備えており、前記剥離部は、前記バックシートの前記熱可塑性樹脂が軟化するように前記バックシートを加熱するシート加熱部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、一対の熱圧ロールで、複合シートとガス拡散シートとを挟み込んで、熱圧することにより、複合シートの触媒層とガス拡散シートとが接合された接合シートを得ることができる。
次に、接合シートを搬送しながら、剥離部にバックシートに接触し、バックシートをシート加熱部で加熱することにより、バックシートを剥離部に倣わせることができる。この結果、バックシートの搬送方向を電解質シートの搬送方向とは異なる所望の方向に変更し、バックシートを電解質シートから安定して剥離することができる。
本発明の本実施形態に係る燃料電池用セルの接合体の製造装置の模式図である。 図1のA部の拡大図である。 図1のB部の拡大図である。 第2実施形態に係る製造装置の剥離部の要部拡大図である。 図3Aの変形例である。 比較例となる燃料電池用接合体の製造方法における剥離工程を説明するための拡大図である。
以下に、図1〜図3Bを参照しながら本発明のいくつかの実施形態に係る燃料電池用セルの接合体の製造装置について説明する。
図1は、本発明の本実施形態に係る燃料電池用セルの接合体10Cの製造方法を実施するための製造装置1の模式図である。図2Aは、図1のA部の拡大図であり、図2Bは、図1のB部の拡大図である。なお、図2Aおよび図2Bでは、説明上、複合シート10A、接合シート10B、接合体10C等の厚さは、製造装置1に対して厚く描いている。
本実施形態の製造装置は、固体高分子型の燃料電池用セル(単セル)を製造する際に用いられる。この製造装置では、電解質膜の両面に電極(触媒)層が積層された膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の両側にさらにガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)が接合された膜電極ガス拡散接合体(MEGA:Membrane Electrode&Gas diffusion Layer Assembly)の中間加工物を製造する。まず、本実施形態のMEGAの構成について説明し、次に、本実施形態の接合体の製造装置および製造方法について説明する。
1.MEGAについて
MEGAは、一対のセパレータにより挟持されることにより、燃料電池用セルを構成し、燃料電池の発電部の機能を果たす。上述のように、MEGAは膜電極接合体と、この両面に積層されたガス拡散層とを備えている。
MEAは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側触媒層(電極層)およびカソード側触媒層(電極層)とからなる。電解質膜は、固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性を有したイオン交換膜であり、各触媒層は、白金などの触媒をカーボン粒子に担持したたとえば多孔質のカーボンで形成されている。
MEGAの一方側のガス拡散層は、アノード側触媒層に接合されている。他方側のガス拡散層は、カソード側触媒層に接合されている。ガス拡散層は、たとえばカーボンペーパー若しくはカーボンクロス等のカーボン多孔質体、または、金属メッシュ若しくは発泡金属等の金属多孔質体などのガス透過性を有する導電性部材によって形成されている。
ここで、一方側のガス拡散層には、セパレータから水素ガスなどの燃料ガスが供給され、他方側のガス拡散層には、セパレータから大気などの酸化剤ガスが供給される。燃料ガスと酸化剤ガスの供給により、MEA内において、電気化学反応が生じ発電される。
本実施形態では、上述したMEGAの中間加工物である(燃料電池用セルの)接合体を製造する。具体的には、製造される接合体は、電解質膜に相当する電解質シート11に形成された触媒層(たとえばアノード側触媒層)12に、ガス拡散層に相当するガス拡散シート18が接合されたシート状の接合体10Cである(たとえば図2B参照)。この接合体10Cを製造する製造装置1を以下に説明する。
〔第1実施形態〕
2.製造装置1について
図1に示すように、第1実施形態に係る製造装置1は、電解質シート11に形成された触媒層12と、ガス拡散シート18とを接合する一対の熱圧ロール51、51と、一対の熱圧ロール51、51の間を通過した後のバックシート14を電解質シート11から剥離する剥離部53と、を主に備えている。
図2Aに示すように、一対の熱圧ロール51、51は、触媒層12とガス拡散シート18とが接触した状態で、複合シート10Aとガス拡散シート18とを挟み込みながら搬送する機能を有する。これに加えて、一対の熱圧ロール51、51は、触媒層12とガス拡散シート18とが接合されるように、後述する複合シート10Aとガス拡散シート18とを熱圧する機能を有する。
具体的には、各熱圧ロール51は、ロール本体51aと、ロール本体51aに内蔵された第1加熱部51bと、一対のロール本体51a、51a同士を押圧する加圧部51cとを備えている。これにより、複合シート10Aとガス拡散シート18とを熱圧することができる。
さらに、各ロール本体51a同士は、モータなどの駆動装置(図示せず)により回転自在になっており、この駆動装置により、複合シート10Aと、ガス拡散シート18とを搬送することができる。
第1加熱部51bに、たとえば、抵抗加熱方式、蒸気加熱方式などの加熱方式を採用してもよい。ロール本体51aを介して、触媒層12とガス拡散シート18の接合が可能である温度(接合温度)に、これらを加熱することができるのであれば、その加熱方式は特に限定されるものではない。たとえば、接合温度は、100℃〜180℃に設定されている。
加圧部51cは、空圧または油圧式のシリンダなどを挙げることができ、一対のロール本体51a、51a同士を押圧することで、これらの間を通過する複合シート10Aとガス拡散シート18とを加圧する。たとえば、複合シート10Aと、ガス拡散シート18とを加圧する加圧力は、2〜8kNに設定されている。
剥離部53は、バックシート14に接触し、一対の熱圧ロール51、51により搬送されたバックシート14の搬送方向Gを電解質シート11の搬送方向Fとは異なる方向に変更し、バックシート14を電解質シート11から剥離する部材である。
具体的には、図2Bに示すように、剥離部53は、バックシート14の幅方向に延在した三角柱状のバーであり、バックシート14の長手方向に直交する断面(搬送方向に沿った断面)は、三角形状である。
バックシート14は、この断面において、剥離部53の3辺のうち2辺(すなわち、三角柱の2つの側面)に巻き付いた状態で搬送される。この2辺(2つの側面)により形成された剥離部53の頂部において、バックシート14の搬送方向Gが、電解質シート11の搬送方向Fとは、異なる搬送方向に変更される。
ここで、剥離部53は、剥離後のバックシート14と、剥離後の電解質シート11とのなす剥離角度θが、90°〜160°の範囲となるように、後述する搬送ロール54、55と共に配置されていることが好ましい。剥離角度θをこの範囲にすることにより、バックシート14に対する電解質シート11の剥離力を低減することができる。
この他にも、製造装置1は、一対の熱圧ロール51、51と、剥離部53との間に配置され、接合シート10Bを搬送する搬送ロール52を備えている。なお、接合シート10Bは、上述した接合体10Cに、離型層15を介してバックシート14が貼着されたものをいう。
製造装置1は、上述した接合体10Cを搬送する搬送ロール54と、接合体10Cを巻き取る巻き取り部(図示せず)と、をさらに備えている。また、製造装置1は、剥離部53で剥離したバックシート14を搬送する搬送ロール55と、搬送ロール55を通過したバックシート14を巻き取る巻き取り部56と、をさらに備えている。これらの構成により、本実施形態では、バックシート14に張力を付与することができる。本実施形態では、バックシート14の張力は、1〜9Nである。
ところで、図4に示すように、バックシート14は熱可塑性樹脂からなるが、このバックシート14の可撓性が低く、バックシート14が剥離部53に倣わない場合、剥離後のバックシート14と、剥離後の電解質シート11とのなす剥離角度θが、設定していた角度よりも小さくなることがある。この剥離角度θが小さくなると、電解質シート11に対してバックシート14を剥離する剥離力が大きくなってしまう。このような結果、図4に示すように、バックシート14が電解質シート11から剥離せず、電解質シート11がバックシート14と共に、巻き取られてしまうことがある。
本実施形態では、このような点を鑑みて、図2Bに示すように、剥離部53は、バックシート14の熱可塑性樹脂が軟化するようにバックシート14を加熱する第2加熱部(シート加熱部)53bを備えている。
第2加熱部53bは、剥離部53の本体(バー本体)53aに内蔵されており、剥離部53のうち、バックシート14が接触する2つの側面により形成される頂部またはその近傍に配置されている。第2加熱部(シート加熱部)53bを設けることにより、バックシート14の熱可塑性樹脂を軟化させて、バックシート14の可撓性を高め、上述した剥離角度θを所望の角度に位置することができる。この結果、バックシート14を電解質シート11から好適に剥離することができる。
ここで、第2加熱部53bに、たとえば、抵抗加熱方式、蒸気加熱方式などの加熱方式を採用してもよい。バックシート14の熱可塑性樹脂を軟化させて、これらを加熱することができるのであれば、その加熱方式は特に限定されるものではない。たとえば、第2加熱部53bによりバックシート14が加熱される加熱温度は、熱可塑性樹脂のガラス転移点よりも高い温度であり、熱可塑性樹脂の溶融温度以下であることが好ましい。これにより、バックシート14を溶融することなく、熱可塑性樹脂を軟化させることができる。このような製造装置1による接合体10Cの製造方法を説明する。
3.製造方法について
この製造方法では、製造装置1を用いて、複合シート10Aと、ガス拡散シート18とを搬送しながら、複合シート10Aの触媒層12にガス拡散シート18を接合して、接合シート10Bを製造した後、接合シート10Bからバックシート14を剥離する。以下に、各詳細の工程を説明する。
<準備工程(図2A)>
まず準備工程を行う。この工程では、図2Aに示す、複合シート10Aを準備する。複合シート10Aは、電解質シート11の一方側の表面に、アノード側またはカソード側の触媒層12が電解質シート11とほぼ同じ幅で帯状に形成され、電解質シート11の他方側の表面に、剥離可能にバックシート14に貼着されている。バックシート14は、離型層15とともに、電解質シート11から剥離可能となっている。
複合シート10Aを構成する電解質シート11および触媒層12は、それぞれ、上述した接合体の電解質膜および触媒層と同様の材料で形成されている。バックシート14は、たとえば、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の高分子樹脂シートであり、電解質シート11とほぼ同じ幅で形成される。たとえば、電解質シート11の幅は、100〜500mmであり、その長さは100〜500mである。
離型層15は、たとえばフッ素含有ポリオレフィンなどである。ここで、離型層15と電解質シート11との密着力(具体的には、剥離部53における剥離角度θでの剥離力)は、複合シート10Aとガス拡散シート18との接合力よりも小さい。
次に、ガス拡散シート18と複合シート10Aとを、熱圧ロール51、51の間に搬送し、後述する接合工程を行う。
ここで、複合シート10Aとガス拡散シート18の搬送は、ロールツーロール方式で行う。搬送速度は、1〜10m/sであることが好ましい。この搬送では、以下に示す樹脂製のリードフィルム(図示せず)が用いられる。具体的には、バックシート14の搬送方向Fの先端部分に接着されたリードフィルム(図示せず)を、一対の熱圧ロール51、51、搬送ロール52、55等を経由して、巻き取り部56に搬送する。これにより、後続するバックシート14を、同じ経路を経由して、巻き取り部56まで誘導することができる。
同様に、ガス拡散シート18の搬送方向Fの先端部分に接着されたリードフィルム(図示せず)を、一対の熱圧ロール51、51、搬送ロール52、55等を経由して、巻き取り部(図示せず)に誘導することで、後続する接合体10Cを、同じ経路を経由して、巻き取り部まで誘導することができる。
<接合工程(図2A)>
次に、接合工程を行う。この工程では、リードフィルム(図示せず)により誘導された複合シート10Aとガス拡散シート18とを熱圧しながら搬送することにより、これらを一対の熱圧ロール51、51の間に導入する。
この際、複合シート10Aとガス拡散シート18を、熱圧ロール51、51で熱圧し、複合シート10Aとガス拡散シートとを接着する。具体的には、第1加熱部51bにより熱圧ロール51、51を所定の温度まで加熱し、この加熱により複合シート10Aおよびガス拡散シート18を加熱しつつ、加圧部51c、51cにより熱圧ロール51、51でこれらを加圧する。
本実施形態では、触媒層12がガス拡散シート18に対向しているため、触媒層12にガス拡散シート18が接合され、接合シート10Bを製造することができる。接合後の接合シート10Bは、搬送ロール52に乾燥され、剥離部53にさらに搬送される。剥離部53では、以下に示す剥離工程が行われる。
<剥離工程(図2B)>
この工程では、接合工程後のバックシート14を搬送しながら、剥離部53により、電解質シート11からバックシート14を剥離する。具体的には、剥離部53にバックシート14を巻き付けて、剥離部53の頂部において、接合体10Cの搬送方向Fに対して、バックシート14を異なる搬送方向Gに変更するように、バックシート14を搬送する。この際、剥離部53の第2加熱部53bの加熱により、バックシート14が軟化するように加熱する。これと同時に、バックシート14が剥離した接合体10Cを搬送方向Fに配置された搬送ロール54に向かって搬送し、その後巻き取る。
本実施形態では、これにより、バックシート14の熱可塑性樹脂が軟化して、バックシート14の可撓性が高まり、バックシート14を、剥離部53に倣わせることができる。これにより、剥離角度θが小さくなることを抑え、電解質シート11に対するバックシート14の剥離力の増加を抑えることができる。
このような結果、電解質シート11に形成された触媒層12とガス拡散シート18とを接合した状態で、電解質シート11の先端側からバックシート14を安定して剥離し、図2Bに示す接合体10Cを製造することができる。
〔第2実施形態〕
図3Aは、第2実施形態に係る製造装置の剥離部の要部拡大図であり、図3Bは、図3Aの変形例である。第2実施形態に係る製造装置が、第1実施形態のものと相違する点は、剥離部である。したがって、第1実施形態と同じ構成は、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、図3Aに示すように、第1実施形態のものと同様に、剥離部53Aはバー状であり、剥離部53Aの本体(バー本体)53aには、第2加熱部(シート加熱部)53bが内蔵されている。図3Aに示すように、剥離部53Aは、接合シート10Bが搬送される方向Fに沿って形成された第1の面53dと、剥離後のバックシート14が搬送される方向Gに沿って形成された第2の面53eとを備えている。
本実施形態では、本体53aはステンレス鋼、アルミニウム合金などの金属材料からなり、剥離部53Aの第1の面53dと第2の面53eとの境界となる先端には、本体53aに固着された樹脂材53cが設けられている。
樹脂材53cの材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、または、ポリエチレン(PE)樹脂を挙げることができる。特に、後述する発明者の実験からも明らかなように、剥離部53Aに対するバックシート14の削れ難さの観点から、樹脂材53cの材料は、ポリエチレン(PE)樹脂、または、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂であることがより好ましい。
剥離部53Aの本体53aを金属製にすることにより、本体53aの剛性が高まり、剥離部53Aの先端に作用するバックシート14の幅方向の面圧を均一にすることができる。さらに、剥離部53Aの先端には、樹脂材53cが固着されており、樹脂材53cは、金属製の本体53aに比べてクッション性があるため、剥離部53Aの先端で、バックシート14が削られることを抑えることができる。これにより、バックシート14が削れて発生する樹脂粉が、接合体10Cに混入することを低減することができる。
特に、バックシート14が、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂である場合には、他の樹脂に比べて変形し難く硬質であるため、バックシート14は削れ易いが、第2加熱部(シート加熱部)53bと樹脂材53cを併用することにより、バックシート14の削れを低減することができる。
また、剥離部53Aの第2の面53eに比べて、第1の面53dの方が、バックシート14の接触面圧が高いことから、図3Bの変形例に示すように、樹脂材53cを、剥離部53Aの第1の面53dと第2の面53eとの境界となる先端と、第1の面53dと、に設けてもよい。
以下に本発明を実施例により説明する。
〔実施例1〕
図1に示す製造装置を用いて燃料電池用セルの接合体を製造した。具体的には、電解質シートとして、フッ素系電解質のシートを準備し、電解質シートの一方側の表面に、アイオノマーと白金担持カーボンとを含む触媒層を形成した。
電解質シートの他方側の表面には、フッ素系ポリオレフィンの剥離層を介して、熱可塑性樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)のバックシートが貼着されている。さらに、ガス拡散シートとして、多孔体炭素材料付きのカーボンペーパーを準備した。
次に、準備した複合シートと、ガス拡散シートを、図1に示す製造装置を用いて接合し、接合後の接合シートを剥離部に倣わせて、剥離角度90°でバックシートを剥離した。この時、第2加熱部による加熱により、バックシートの熱可塑性樹脂のガラス転移点よりも高い温度(具体的には60℃)で加熱した。一連の工程を複数回行って、電解質シートからバックシートを剥離できなかった割合(剥離不良割合)を測定したが、剥離不良割合は、0%であった。
〔実施例2〕
実施例1と同じようにして、剥離不良割合を測定した。実施例1と相違する点は、第2加熱部による加熱により、バックシートの熱可塑性樹脂の軟化する温度(具体的には40℃)で加熱した点である。実施例2では、剥離不良割合は、7%であった。
〔比較例1〕
実施例1と同じようにして、剥離不良割合を測定した。実施例1と相違する点は、第2加熱部による加熱を行わず、25℃室温で剥離した点である。実施例2では、剥離不良割合は、12%であった。
以上の結果から、実施例1および2の如く、第2加熱部の加熱により、バックシートの熱可塑性樹脂を軟化させれば、剥離不良割合を低減することができることがわかる。特に、バックシートをガラス転移点以上に加熱することで、電解質シートからバックシートを確実に剥離することができるといえる。
〔実施例3〕
第2実施形態の製造装置を用いて、実施例1と同様に、燃料電池用セルの接合体を製造した。実施例1と相違する点は、図3Bに示す剥離部を用いた点であり、剥離部の樹脂材にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を用いた。なお、剥離部の本体はステンレス製である。
〔実施例4〕
実施例3と同様に、燃料電池用セルの接合体を製造した。実施例3と相違する点は、剥離部の樹脂材にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用いた点である。
〔実施例5〕
実施例3と同様に、燃料電池用セルの接合体を製造した。実施例3と相違する点は、剥離部の樹脂材にポリエチレン(PE)樹脂を用いた点である。
〔比較例2〕
実施例3と同様に、燃料電池用セルの接合体を製造した。実施例3と相違する点は、剥離部に樹脂材を設けていない点であり、比較例2は、実施例1に相当する本発明の範囲となる例である。なお、剥離部はステンレス製である。
実施例3〜5および比較例2の樹脂材の表面粗さ(十点平均粗さ)を測定し、バックシートの剥離後のバックシートの表面粗さ(十点平均粗さ)を測定し、比較例2のバックシートに対する実施例3〜5の表面粗さ(十点平均粗さ)の比率と、その低減率を算出した。また、バックシート剥離後の接合体の異物不良発生率を測定した。この結果を表1に示す。なお、表1には、樹脂材の柔軟性を参考に記載した。
Figure 2020027792
表1に示す結果から、剥離部の先端には、樹脂材が固着された実施例3〜5の剥離部は、金属材料(ステンレス鋼)からなる比較例2の剥離部に比べて、その先端にクッション性があるため、剥離部の先端でバックシートが削られることを抑えることができたといえる。これにより、実施例3〜5では、バックシートの樹脂粉が接合体に混入することを低減することができるため、実施例3〜5の異物不良発生率は、比較例2のものに比べて、低かったといえる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
10A:複合シート、10B:接合シート、10C:(燃料電池用セルの)接合体、11:電解質シート、12:触媒層、14:バックシート、15:離型層、18:ガス拡散シート、51:熱圧ロール、53,53A:剥離部、53a:本体、53b:第2加熱部(シート加熱部)、53c:樹脂材、F,G:搬送方向

Claims (1)

  1. 燃料電池用セルの電解質膜を構成する帯状の電解質シートの一方側の表面に触媒層が形成され、前記電解質シートの他方側の表面に熱可塑性樹脂からなるバックシートが貼着された複合シートと、前記燃料電池用セルのガス拡散層を構成する帯状のガス拡散シートと、を搬送しながら、前記複合シートの前記触媒層に、前記ガス拡散シートを接合する燃料電池用セルの接合体の製造装置であり、
    前記製造装置は、前記触媒層と前記ガス拡散シートとが接触した状態で、前記複合シートと前記ガス拡散シートとを挟み込みながら搬送するとともに、前記触媒層と前記ガス拡散シートとが接合されるように前記バックシートと前記ガス拡散シートとを熱圧する一対の熱圧ロールと、
    前記バックシートに接触し、前記一対の熱圧ロールに搬送された前記バックシートの搬送方向を前記電解質シートの搬送方向とは異なる方向に変更し、前記バックシートを前記電解質シートから剥離する剥離部と、を備えており、
    前記剥離部は、前記バックシートの前記熱可塑性樹脂が軟化するように前記バックシートを加熱するシート加熱部を備えることを特徴とする燃料電池用セルの接合体の製造装置。
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