JP5953831B2 - フォトレジスト用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

フォトレジスト用樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はフォトレジスト用樹脂組成物に関する。
液晶表示装置回路または半導体集積回路のように微細な回路パターンは基板上に形成された絶縁膜または導電性金属膜にフォトレジスト組成物を均一にコーティングまたは塗布し、所定の形状のマスク存在下でコーティングされたフォトレジスト組成物を露光して現像し、目的とする形状のパターンに作られる。その後、パターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクとして用いて金属膜または絶縁膜を除去した後、残存するフォトレジスト膜を除去して基板上に微細回路を形成する。このようなフォトレジスト組成物は露光される部分やフォトレジスト膜が現像液に可溶か不溶によって、ネガ形とポジ形に分類される。
一般にポジ型フォトレジスト組成物には、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型フェノール樹脂)とが用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジスト組成物は、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCD等の液晶表示画面機器の製造及び印刷原版の製造等に利用されている。また、ノボラック型フェノール樹脂は、プラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有しており、これまでノボラック型フェノール樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物の実用面での重要な特性は形成されたレジスト膜の感度、現像コントラスト、解像度、基板との接着力、残膜率、耐熱性、回路線幅均一度(CD uniformity)である。特に、薄膜トランジスタ液晶表示装置の特徴である基板の大面積化による生産ラインでの長い露光時間のため感度の向上が必ず要求される。また、感度と残膜率は反比例関係で、感度が高ければ残膜率は減少する傾向を示す。
液晶表示装置回路用ポジ型フォトレジストには、m/p−クレゾールとホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させて得られたノボラック型フェノール樹脂が一般に使用されている。そして、フォトレジストの特性を調整または向上させるために、原料フェノール類として用いるm/p−クレゾールの比率や、原料フェノール類の種類、フェノール樹脂の分子量、分子量分布等の検討がなされてきた。下記特許文献1には、フォトレジスト特性を向上させるために、2核体成分の少ないハイオルソ型ノボラック樹脂を配合したポジ型フォトレジストを用いるとの記載がある。本特許によると、そのレジストは解像力(パターン形状)に優れ、かつ耐熱性、感度の良好でレジスト塗膜の乾燥工程時に低分子量揮発成分によるオーブン汚れの少なく良好な作業性を持つということである。また、特許文献2にはフォトレジスト特性を向上させるためにノボラック樹脂を分溜(Fractionation)処理する方法の使用が開示されており、前記の内容は当分野の従事者には広く知られている。一般的にフォトレジストの感度の向上はノボラック樹脂の分子量を低くすることにより達成されるが、この手法は耐熱性が悪くなったり、未露光部の残膜率が低下したり、露光部との溶解速度差が取れず、露光部と未露光部との現像コントラストの低下を招き、ひいては解像度の低下を生じるという問題がある。一方、ノボラック樹脂の分子量を高くすると、耐熱性および解像度は改善されるが、感度の低下を生じる。すなわち一方を改良しようとすると、他方が悪くなるというきわめて深刻な不都合を生じる。これまで、様々な改良が試みられたにも関わらず、未だに感度、残膜率、現像コントラスト、解像度、基板との接着力、回路線幅均一度などのような液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物の好ましい特性のうちいずれか一つの特性を犠牲にせずに各々の産業工程に適した多様な液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物は開発されておらず、これに対する要求は続いている。
特開平7−110576 特表2002−508415号公報
本発明の目的は良好な感度・解像度、高残膜性をもち、その他特性についても汎用のものより劣ることのないフォトレジスト用樹脂組成物を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明[1]〜[]により達成される。
[1] メタクレゾール、パラクレゾール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含有するフェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を得る工程と前記工程により得られたノボラック型フェノール樹脂にナフトキノンジアジド誘導体及び溶媒を含有させる工程とを有するフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法であって、
前記フェノール類がさらに2,3,5-トリメチルフェノールを含む
ことを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
[2] メタクレゾールとパラクレゾールとの重量比率が75:25から40:60である[1]に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
[3] メタクレゾールとパラクレゾールの合計量と、2,3,6−トリメチルフェノール及び2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率が95:5から70:30である[1]又は[2]のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
[4] 2,3,6−トリメチルフェノールと2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率が100:0から50:50である[1]〜[3]のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
[5] ノボラック型フェノール樹脂のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が3000−50000である[1]〜[4]のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
[6] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂組成物を用いてなるフォトレジストの製造方法
本発明により、良好な感度、解像度、高残膜性をもち、その他特性についても汎用のものより劣ることのないフォトレジスト用樹脂組成物を提供することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、フォトレジスト用樹脂組成物に関するものである。
本発明に用いるノボラック型フェノール樹脂は、メタクレゾール、パラクレゾール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含有するフェノール類と、ホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下、80〜110℃の温度下で反応して得られる樹脂である。80〜110℃で反応させることにより、急激な温度上昇もなく、適正な速度で反応を進めることが出来る。
また、前記フェノール類は、必要によりさらに2,3,5-トリメチルフェノールを含むことができる。
本発明に用いる前記メタクレゾールとパラクレゾールとの重量比率は75:25から40:60であることが好ましく、さらに70:30から50:50であることがより好ましい。重量比率が前記の範囲にあることによって高感度領域で解像度、残膜率が良くなり好ましい。
本発明に用いる前記メタクレゾールとパラクレゾールの合計量と、2,3,6−トリメチルフェノール及び2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率は95:5から70:30であることが好ましく、さらに90:10から75:25であることがより好ましい。重量比率が前記の範囲にあることによってフォトレジストとして用いた場合の高感度領域で残膜率や解像度、パターン形状が良くなり好ましい。
本発明に用いるフェノール類は、メタクレゾール、パラクレゾール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含有し、必要によりさらに2,3,5-トリメチルフェノールを含むものであるが、2,3,6−トリメチルフェノールと2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率が100:0から50:50であることが好ましい。重量比率が前記の範囲にあることによってフォトレジストとして用いた場合の解像度、残膜率が良くなり好ましい。
前記フェノール類とホルムアルデヒドとの反応には、酸触媒が一般的に使用される。前記ノボラック型フェノール樹脂を合成するための酸触媒としては、特に限定はされないが、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸類、蓚酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸が挙げられる。これらの中から、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。酸触媒の使用量は特に限定されないが、フェノール類に対して0.01〜5重量%であることが好ましい。また、フォトレジスト用樹脂をフォトレジスト組成物に用いる時にはフォトレジストの特性のために樹脂に残留している触媒は少量であることが好ましい。もちろん樹脂を合成する過程で、一般的な除去方法(中和、水洗やフィルターろ過等)により除去してもよい。また、本発明のフェノール型ノボラック樹脂の合成において、反応溶媒を使用することも出来る。使用される反応溶媒の種類としては特に限定されないが、フェノール樹脂を溶解する溶媒であれば使用できる。一例をあげるとメチルエチルケトン等のケトン類、ブタノール等のアルコール類、エトキシエタノール等のエーテルアルコール類などが挙げられる。
本発明に用いるノボラック型フェノール樹脂としては、GPCにより測定される重量平均分子量が3000〜50000であることが好ましく、さらに好ましくは5000〜40000であり、重量平均分子量を上記範囲とすることで、感度、残膜率、解像度を向上させることができる。上記重量平均分子量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で示差屈折計を検出器として用いて実施することができる。用いることのできる装置は、例えば、
1)本体:TOSOH社製・「HLC−8020」
2)検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製・「UV−8011」
3)分析用カラム:昭和電工社製・「SHODEX KF−802、KF−803、KF−805」をそれぞれ使用することができる。
次に本発明に用いるナフトキノンジアジド誘導体としては、例えば、ジアゾナフトキノン−5−スルフォン酸クロリドまたはジアゾナフトキノン−4−スルフォン酸クロリドの誘導体をアルコールまたはフェノール誘導体等のバラストとテトラヒドロフランまたはジオキサン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下反応させてエステル化を行って得ることができる。このバラストの化学構造としては種々の化学構造の化合物が使用できる。例えば、ヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシベンゾフェノン、ナフトール、ヒドロキノン、ピロガロール、ビスフェノールA、p−クレゾールポリマー、及びこれらの誘導体である。また、この反応においては、ジアゾナフトキノンのスルフォン酸クロリドとバラストのモル比を調整することでエステル化率をコントロールすることができる。これらのナフトキノンジアジドは、1種類でも2種類以上の混合物でもかまわない。
本発明の組成物に配合される溶媒は、前記ノボラック型フェノール樹脂とナフトキノンジアジド誘導体とを溶解するものであれば特に限定されない。本発明においてはこれらの成分を溶媒に溶解して使用する。本発明に用いる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール20−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等を単独または混合して使用できる。
なお、本発明の組成物には、以上説明した成分のほかにも、必要により、酸化防止剤などの安定剤、可塑剤、界面活性剤、密着性向上剤、溶解促進剤などの種々の添加剤を使用してもよい。
本発明の組成物の調製方法としては特に限定されないが、組成物に充填材、顔料を添加しない場合には、上記の成分を通常の方法で混合・攪拌するだけでよく、充填材、顔料を添加する場合には、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミル等の分散装置を用いて分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュフィルター、メンブレンフィルター等を用いて濾過してもよい。
このようにして得られた本発明の組成物に対して、マスクを介して露光を行うことで、露光部においては組成物に構造変化が生じ、アルカリ現像液に対しての溶解性を促進することができる。一方、非露光部においてはアルカリ現像液に対する低い溶解性を保持しているため、こうして生じた溶解性の差により、レジスト機能を付与することができる。
本発明の組成物をフォトレジストとして使用した場合、光の照射により組成物中のナフトキノンジアジド誘導体が化学変化を起こし、後の現像工程においてノボラック樹脂と共にアルカリ現像液に溶解し、露光されなかった部分との間に明確な溶解速度差を生ずることで、目的とするパターンを現像により得ることができる。
以下、本発明を合成例および実施例により説明する。しかし本発明はこれらの合成例および実施例によって限定されるものではない。また、合成例、実施例及び比較例に記載されている「部」及び「%」は、すべて「重量部」及び「重量%」を示す。但し、ホルマリン水溶液の濃度(%)を除く。
1.ノボラック型フェノール樹脂の合成
(合成例1)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、2,3,6−トリメチルフェノール250部、シュウ酸6.3部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン756部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量13000のフェノール樹脂B1050部を得た。
(合成例2)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、2,3,6−トリメチルフェノール150部、2,3,5−トリメチルフェノール100部、シュウ酸6.3部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン810部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量10000のフェノール樹脂B1050部を得た。
(合成例3)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール400部、p−クレゾール600部、2,3,6−トリメチルフェノール350部、シュウ酸6.8部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン816部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量5000のフェノール樹脂B950部を得た。
(合成例4)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、2,3,6−トリメチルフェノール150部、シュウ酸5.5部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン672.1部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量11000のフェノール樹脂B850部を得た。
(比較合成例1)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、シュウ酸5部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン541部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量15000のフェノール樹脂B850部を得た。
(比較合成例2)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、2,3,5−トリメチルフェノール100部、シュウ酸5.5部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン584部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量8000のフェノール樹脂B850部を得た。
(比較合成例3)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール500部、p−クレゾール500部、2,3,5−トリメチルフェノール250部、シュウ酸6.3部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン612部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量4500のフェノール樹脂B1000部を得た。
(比較合成例4)
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコにm−クレゾール1000部、2,3,6−トリメチルフェノール250部、シュウ酸6.3部を仕込み、温度を100℃まで昇温させた後、37%ホルマリン882部を3時間かけて徐々に添加し、脱水しながらその後2時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×10Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量18000のフェノール樹脂B1300部を得た。
4.フォトレジスト用組成物の調整
(実施例1)
合成例1で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂20部、およびナフトキノン1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシ−ベンゾフェノンエステル4部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)76部に溶解した後、0.1μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、フォトレジスト用組成物を調製した。
(実施例2)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、合成例2で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(実施例3)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、合成例3で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(実施例4)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、合成例4で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(比較例1)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、比較合成例1で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(比較例2)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、比較合成例2で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(比較例3)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、比較合成例3で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
(比較例4)
フォトレジスト用フェノール樹脂として、比較合成例4で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂を用いた他は、実施例1と同様にして組成物を調整した。
実施例1〜4、及び比較例1〜4で得られたフォトレジスト組成物を用いて、下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005953831
5.特性の評価方法
(1)残膜率測定方法
フォトレジスト組成物を3インチシリコンウエハ上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。そのウエハを現像液(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に60秒間浸した後、水で洗浄し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。現像前の膜厚に対する、現像後の膜厚の比を百分率で表し、残膜率とした。これにより、感光剤とフォトレジストとして用いたときの残膜(耐性)の程度がわかり、数値が高いほど残膜率が高いことを示す。
(2)感度の測定方法
フォトレジスト組成物を3インチのシリコンウエハに約1.5μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。次いでこのシリコンウエハにテストチャートマスクを重ね、5mJ/cm,10mJ/cm,15mJ/cmの紫外線をそれぞれ照射し、現像液(2.38%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い60秒間現像した。得られたパターンを走査型電子顕微鏡でパターン形状を観察することにより以下の基準で評価した。
A 5mJ/cmで画像が形成できる。
B 5mJ/cmでは画像形成不可、10mJ/cmで画像が形成できる。
C 10mJ/cmでは画像形成不可、15mJ/cmで画像が形成できる。
(3)解像度の測定
フォトレジスト組成物を、スピンコーターを用いてシリコンウエハ上に塗布し、110℃、100秒間プリベークして、膜厚1.5μmのレジスト膜を形成した。これに100〜1μmの線幅が刻まれたパターンマスクを介し、紫外線を用いて露光した。露光後、直ちに2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗、乾燥を行い、ポジ型パターンを得た。その際、一定の露光量で解像される最小のフォトレジストパターンの寸法を限界解像度とした。
(4)パターン形状
フォトレジスト組成物を、スピンコーターを用いてシリコンウエハ上に塗布し、110℃、100秒間プリベークして、膜厚1.5μmのレジスト膜を形成した。これに5μmの線幅が刻まれたパターンマスクを介し、紫外線を用いて露光した。露光後、直ちに2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイト水溶液により、23℃で60秒間現像し、水洗、乾燥を行い、ポジ型パターンを得た。シリコウエハー上のレジストパターンの形状を走査型電子顕微鏡で観察し、レジストの矩形パターンの断面の上部の角の角度を測定し、110度以下のものを○、110度以上のもの又は角が丸みを帯び明確に測定できないものを×とした。
表1の結果から、実施例1〜4は、本発明のフォトレジスト用樹脂組成物であり、本発明の樹脂組成物でない比較例1〜3に比べて、優れた残膜率、解像度、パターン形状を持つものであることが証明できた。
一方、比較例1はm−クレゾールとp−クレゾールのみを用いたものであるが、残膜率が低く、限界解像度も大きく、パターンの断面形状も略半楕円形状であり、角度がはっきりしなかった。
比較例2は2,3,5−トリメチルフェノールを用いたものであるが、感度が低く、解像度は良くなかった。
比較例3も2,3,5−トリメチルフェノールを用いたものであるが、感度がやや低く、解像度が低く、パターン形状も良くなかった。
比較例4はm‐クレゾールと2,3,6−トリメチルフェノールを用いたものであるが、残膜率と解像度が低く、パターン形状も良くなかった。
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、高感度・高解像度で高残膜性を有することから、液晶表示装置回路や半導体集積回路の微細回路製造に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. メタクレゾール、パラクレゾール及び2,3,6−トリメチルフェノールを含有するフェノール類とホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を得る工程と前記工程により得られたノボラック型フェノール樹脂にナフトキノンジアジド誘導体及び溶媒を含有させる工程とを有するフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法であって、
    前記フェノール類がさらに2,3,5-トリメチルフェノールを含む
    ことを特徴とするフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
  2. メタクレゾールとパラクレゾールとの重量比率が75:25から40:60である請求項1記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
  3. メタクレゾールとパラクレゾールの合計量と、2,3,6−トリメチルフェノール及び2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率が95:5から70:30である請求項1又は2のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
  4. 2,3,6−トリメチルフェノールと2,3,5-トリメチルフェノールとの重量比率が100:0から50:50である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
  5. ノボラック型フェノール樹脂のGPCにおけるポリスチレン換算分子量が3000−50000である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォトレジスト用樹脂組成物の製造方法により得られるフォトレジスト用樹脂組成物を用いてなるフォトレジストの製造方法
JP2012050149A 2012-03-07 2012-03-07 フォトレジスト用樹脂組成物の製造方法 Active JP5953831B2 (ja)

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