JP2008241913A - フォトレジスト用フェノール樹脂とその製造方法、及びフォトレジスト用樹脂組成物 - Google Patents

フォトレジスト用フェノール樹脂とその製造方法、及びフォトレジスト用樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な耐熱性を有し、かつ高感度で高残膜性をもち、その他特性についても汎用のものより劣ることのないフォトレジスト用フェノール樹脂及びその製造方法及びフォトレジスト用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 特定のクレゾールノボラック系3量体で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドとを加えて続けて反応させてなることを特徴とするフォトレジスト用フェノール樹脂、及びこれを使用したフォトレジスト用樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明はフォトレジスト用フェノール樹脂とその製造方法、及びフォトレジスト組成物に関する。
液晶表示装置回路または半導体集積回路のように微細な回路パターンは基板上に形成された絶縁膜または導電性金属膜にフォトレジスト組成物を均一にコーティングまたは塗布し、所定の形状のマスク存在下でコーティングされたフォトレジスト組成物を露光して現像し、目的とする形状のパターンに作られる。その後、パターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクとして用いて金属膜または絶縁膜を除去した後、残存するフォトレジスト膜を除去して基板上に微細回路を形成する。このようなフォトレジスト組成物は露光される部分やフォトレジスト膜が可溶か不溶によって、ネガ形とポジ形に分類される。
一般にポジ型フォトレジスト組成物には、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型フェノ−ル樹脂)とが用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジスト組成物は、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCD等の液晶表示画面機器の製造及び印刷原版の製造等に利用されている。また、ノボラック型フェノ−ル樹脂は、プラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有しており、これまでノボラック型フェノ−ル樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物の実用面での重要な特性は形成されたレジスト膜の感度、現像コントラスト、解像度、基板との接着力、残膜率、耐熱性、回路線幅均一度(CD uniformity)である。特に、薄膜トランジスタ液晶表示装置の特徴である基板の大面積化による生産ラインでの長い露光時間のため感度の向上が必ず要求される。また、感度と残膜率は反比例関係で、感度が速ければ残膜率は減少する傾向を示す。
液晶表示装置回路用ポジ型フォトレジストには、m/p−クレゾ−ルとホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させて得られたノボラック型フェノ−ル樹脂が一般に使用されている。そして、フォトレジストの特性を調整または向上させるために、原料フェノール類として用いるm/p−クレゾ−ルの比率や、フェノ−ル樹脂の分子量、分子量分布等の検討がなされてきた。また、特許文献1にはフォトレジスト特性を向上させるためにノボラック樹脂を分溜(Fractionation)処理する方法の使用が開示されており、前記の内容は当分野の従事者には広く知られている。一般的にフォトレジストの感度の向上はノボラック樹脂の分子量を低くすることにより達成されるが、この手法は耐熱性が悪くなったり、未露光部の残膜率が低下したり、露光部との溶解速度差が取れず、露光部と未露光部との現像コントラストの低下を招き、ひいては解像度の低下を生じるという問題がある。一方、ノボラック樹脂の分子量を高くすると、耐熱性および解像度は改善されるが、感度の低下を生じる。すなわち一方を改良しようとすると、他方が悪くなるというきわめて深刻な不都合を生じる。これまで、様々な改良が試みられたにも関わらず、未だに感度、残膜率、現像コントラスト、解像度、基板との接着力、回路線幅均一度などのような液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物の好ましい特性のうちいずれか一つの特性を犠牲にせずに各々の産業工程に適した多様な液晶表示装置回路用フォトレジスト組成物は開発されておらず、これに対する要求は続いている。
特表2002−508415号公報
本発明の目的は良好な耐熱性を有し、かつ高感度で高残膜性をもち、その他特性についても汎用のものより劣ることのないフォトレジスト用フェノール樹脂及びその製造方法を提供し、フォトレジスト用樹脂組成物を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明[1]〜[6]により達成される。
[1] 下記一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドを加えて続けて反応させてなることを特徴とするフォトレジスト用フェノール樹脂。
Figure 2008241913
一般式(1)、(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
[2] 前記フェノール類がm−クレゾールである[1]項記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
[3] 一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とフェノール類との使用割合(重量比)が1:9〜5:5である[1]又は[2]項に記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
[4] GPCにより測定されるフェノール樹脂の重量平均分子量は3000〜30000である[1]ないし[3]項のいずれかに記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
[5] 下記一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノーからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドを加えて続けて反応させてなることを特徴とするフォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法。
Figure 2008241913
一般式(1)、(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
[6] [1]ないし[4]項のいずれかに記載のフォトレジスト用フェノール樹脂、感光剤、及び溶剤を含んでなるフォトレジスト用樹脂組成物。
本発明により、良好な熱安定性を有し、かつ高感度で高残膜性をもち、その他特性についても汎用のものより劣ることのないフォトレジスト用フェノール樹脂を提供することができフォトレジスト用樹脂組成物を提供することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
下記一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドとを加えて続けて反応させて製造されるものである。
Figure 2008241913
式(1)、(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
最初に一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類を反応させた後、ホルムアルデヒドを加えて続けて反応させることにより、感度を低下させることなく、解像度、基板との接着力、回路線幅均一度などのようなフォトレジスト組成物として用いた場合に好ましい特性を得られるフェノール樹脂を得ることができる。
上記フェノール類の中でも、特に好ましくはm−クレゾールであり、一般式(1)又は(2)との間での両者の配合比率を調節することで、得られたフェノール樹脂を用いてフォトレジストとした時の感度、耐熱性等の諸特性を簡単に調節することができる。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂は、一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドとを加えて続けて反応させてなることが好ましく、一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物/フェノール類の使用割合(重量比)としては9:1から5:5であることが好ましい。更に好ましくは8:2から6:4である。使用割合(重量比)を上記範囲とすることで、得られたフェノール樹脂を用いてフォトレジストとした時の感度を特に良好なものすることができると共に耐熱性を向上させることができる。
一般式(1)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
本発明に用いる酸性触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸等の無機酸類、蓚酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸、有機ホスホン酸等の有機酸類、酢酸亜鉛等の金属塩類等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
反応後に得られるフェノール樹脂としては、GPCにより測定される重量平均分子量が3000〜30000であることが好ましく、さらに好ましくは4000〜20000であり、重量平均分子量を上記範囲とすることで、感度、耐熱性、残膜性を向上させることができる。上記重量平均分子量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒とし、流量1.0ml/min、カラム温度40℃の条件で示差屈折計を検出器として用いて実施することができる。用いることのできる装置は、例えば、
1)本体:TOSOH社製・「HLC−8020」
2)検出器:波長280nmにセットしたTOSOH社製・「UV−8011」
3)分析用カラム:昭和電工社製・「SHODEX KF−802、KF−803、KF−805」
をそれぞれ使用することができる。
次に、本発明のフォトレジスト用樹脂を製造する手順について説明する。以下に説明する合成方法は一例であり、特にこれに限定されるものではない。
攪拌機、温度計、熱交換器を備えた反応容器に、一般式(1)又は(2)成分とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させる。
Figure 2008241913
式(1)又は(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
前記反応において、反応温度や時間については上記原料の反応性などによって適宜設定すればよいが、安定して経済的に合成するためには、反応時間を2〜5時間、反応温度は70〜150℃とすることが好ましい。また、必要によっては反応溶媒を使用することもできる。溶媒の種類は特に限定されないが、エチルセロソルブ、メチルエチルケトン等、反応により得られる樹脂を溶解する溶媒が好ましい。
更に前記反応終了後、例えば酸触媒を除去するために塩基性化合物を添加して中和し、中和塩を水洗により除去してもよい。水洗水の量と回数は特に限定されないが、水洗回数は、実質的に影響ないレベルまで樹脂中の中和塩を除去させることと経済的観点から1〜5回程度が好ましい。また、水洗温度は、特に限定されないが、中和塩の除去効率と作業性の観点から40〜95℃で行うのが好ましい。
前記の反応または水洗終了後、ホルムアルデヒドを加えてさらに2〜6時間、還流温度以下反応させる。ホルムアルデヒドと反応させるときのモル比としては、m−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類に対して、ホルムアルデヒド/フェノール類で0.5から1.0があることが好ましい。更に好ましくは0.6〜0.9である。モル比率を上記範囲とすることでフォトレジスト用フェノール樹脂にとって適切な分子量とすることが出来、過剰な高分子量化(ゲル化)の危険性を抑制することができる。
ホルムアルデヒドとの反応終了後、常圧下及び/または減圧下で脱水・脱モノマーを行う。脱水・脱モノマーを行う減圧度は特に限定されないが、1.3〜2.7×104Pa程度が好ましい。脱水・脱モノマー後の反応容器からの取り出し温度は、特に限定されないが、樹脂の特性や粘度などにより適宜設定できる。樹脂の安定性の観点からは、150〜250℃が好ましい。このようにして、本発明のフォトレジスト用樹脂となるノボラック型フェノール樹脂が得られる。
本発明のフォトレジスト用樹脂の製造にあたって、反応容器等の装置材質は特に限定されないが、不純物の混入を防止する観点からガラスライニング製、テフロン(登録商標)製、あるいはタンタル、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、チタンから選ばれた金属ないしそれらの合金からなり、実質的に他の材料を含まない腐食に強い金属材料を反応装置材料として用いた製造装置を使用することが望ましい。
次に、本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂組成物(以下、単に「組成物」ということがある)について説明する。
本発明の組成物は、上記本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂、感光剤、及び溶剤を含むことを特徴とする。
上記感光剤としては、例えば、キノンジアジド基含有化合物を含有することができる。また、これらを溶解する溶剤を用い、これに溶解して、溶液の形態で用いることが好ましい。
上記溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン類、ジオキサンのような環式エーテル類及び、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、オキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは一種単独で用いてもよいし、また2種以上混合して用いてもよい。
上記溶剤の含有量は特に限定されないが、組成物の固形分濃度を全体に対して30〜65重量%とすることが好ましい。さらに好ましくは50〜65重量%である。固形分濃度を上記範囲とすることで、組成物の流動性を良好なものにすることができると共に、均一なレジストフィルムを得ることができる。
なお、本発明の組成物には、以上説明した成分のほかにも、必要により、界面活性剤、密着性向上剤、溶解促進剤等の種々の添加剤を使用してもよい。
本発明の組成物の調製方法としては特に限定されないが、組成物に充填材、顔料を添加しない場合には、上記の成分を通常の方法で混合・攪拌するだけでよく、充填材、顔料を添加する場合には、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミル等の分散装置を用いて分散、混合させればよい。また、必要に応じて、さらにメッシュフィルター、メンブレンフィルター等を用いて濾過してもよい。
このようにして得られた本発明の組成物に対して、マスクを介して露光を行なうことで、露光部においては組成物に構造変化が生じ、アルカリ現像液に対しての溶解性を促進することができる。一方、非露光部においてはアルカリ現像液に対する低い溶解性を保持しているため、こうして生じた溶解性の差により、レジスト機能を付与することができる。
以下、本発明を実施例により説明する。しかし本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。また、実施例及び比較例に記載されている「部」及び「%」は、すべて「重量部」及び「重量%」を示す。但し、ホルマリン水溶液の濃度(%)を除く。
1.フォトレジスト用フェノール樹脂の合成
(1)実施例1
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、2,6−Bis[(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール200部とm−クレゾール800部とシュウ酸5部を仕込み、攪拌しながら100℃で4時間反応させた。その後、37%ホルムアルデヒド水溶液を360部加え、還流温度(100℃)まで昇温させた後、4時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6300のフェノール樹脂A1050部を得た。
(2)実施例2
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、2,6−Bis[(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メチル]−4−メチルフェノール200部とm−クレゾール600部、3,5キシレノールとシュウ酸5部を仕込み、攪拌しながら100℃で4時間反応させた。その後、37%ホルムアルデヒド水溶液を400部加え、還流温度(100℃)まで昇温させた後、4時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6200のフェノール樹脂B1020部を得た。
(3)実施例3
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、2,6−Bis[(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)メチル]−3,4−ジメチルフェノール200部とm−クレゾール600部とシュウ酸5部を仕込み、攪拌しながら100℃で4時間反応させた。その後、37%ホルムアルデヒド水溶液を390部加え、還流温度(100℃)まで昇温させた後、4時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6200のフェノール樹脂C1040部を得た。
(4)実施例4
攪拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの4口フラスコに、2,6−Bis[(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)メチル]−3,4−ジメチルフェノール200部とm−クレゾール600部、2,3,5トリメチルフェノール200部とシュウ酸5部を仕込み、攪拌しながら100℃で4時間反応させた。その後、37%ホルムアルデヒド水溶液を380部加え、還流温度(100℃)まで昇温させた後、4時間反応させた。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6400のフェノール樹脂D1010部を得た。
(5)比較例1
実施例(1)と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=4:6の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液470部、シュウ酸5部を仕込み、還流下で4時間反応を行なった。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6200のフェノール樹脂E660部を得た。
(6)比較例2
実施例(1)と同様の装置に、m−クレゾールとp−クレゾールとを、モル比(m−クレゾール:p−クレゾール)=6:4の割合で混合したフェノール類1000部に対し、37%ホルマリン水溶液520部、シュウ酸2部を仕込み、還流下で4時間反応を行なった。この後、内温170℃まで常圧下で脱水し、さらに9.3×103Paの減圧下で200℃まで脱水・脱モノマーを行い、重量平均分子量6300のフェノール樹脂F770部を得た。
3.フォトレジスト用組成物の調整
(1)実施例11
実施例1で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂A70部、及びナフトキノン1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル15部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)150部に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いて濾過し、ポジ型フォトレジスト組成物を調整した。
(2)実施例12
フォトレジスト用フェノール樹脂Aの代わりに、実施例2で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂Bを用いた他は、実施例11と同様にして組成物を調整した。
(3)実施例13
フォトレジスト用フェノール樹脂Aの代わりに、実施例3で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂Cを用いた他は、実施例11と同様にして組成物を調整した。
(4)実施例14
フォトレジスト用フェノール樹脂Aの代わりに、実施例4で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂Dを用いた他は、実施例11と同様にして組成物を調整した。
(5)比較例11
比較例1で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂E70部、及びナフトキノン1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル15部を、PGMEA150部に溶解した後、孔径1.0μmのメンブレンフィルターを用いて濾過し、ポジ型フォトレジスト組成物を調整した。
(9)比較例12
フォトレジスト用フェノール樹脂Eの代わりに、比較例2で得られたフォトレジスト用フェノール樹脂Fを用いた他は、比較例11と同様にして組成物を調整した。
実施例11〜14、及び比較例11〜12で得られたフォトレジスト組成物を用いて、下記に示す特性評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2008241913
4.特性の評価方法
(1)耐熱性の評価方法
ヘキサメチルジシラザン処理したシリコンウエハ上にスピンコーターで乾燥時の膜厚が1.5μmになるように塗布し、110℃で90秒間ホットプレ−ト上で乾燥させた。その後縮小投影露光装置を用い、テストチャ−トマスクを介して露光し、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)を用い、50秒間現像した。得られたシリコンウエハ−を温度を変えたホットプレ−ト上で30分間放置し、シリコウエハ−上のレジストパタ−ンの形状を走査型電子顕微鏡で観察し、正常なレジストパターンが得られなくなった時の温度を耐熱温度とした。
(2)膜減り率測定方法
フォトレジスト組成物を3インチシリコンウエハ上に約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。そのウエハを現像液(2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に60秒間浸した後、水で洗浄し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。現像液に浸した時の膜厚の減少量を現像液に浸す前の膜厚に対して百分率で表し、膜減り率とした。これにより、感光剤とフォトレジストとして用いたときの残膜(耐性)の程度がわかり、数値が低いほど残膜が少ないことを示す。
(3)感度の測定方法
フォトレジスト組成物を3インチのシリコンウエハーに約1μmの厚さになるようにスピンコーターで塗布し、110℃のホットプレート上で100秒間乾燥させた。次いでこのシリコンウエハーにテストチャートマスクを重ね、20mj/cm2,40mj/cm2,60mj/cm2の紫外線をそれぞれ照射し、現像液(2.38%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)を用い90秒間現像した。得られたパターンを走査型電子顕微鏡でパターン形状を観察することにより以下の基準で評価した。
A 20mj/cm2未満で画像が形成できる。
B 20〜40mj/cm2で画像が形成できる。
C 40〜60mj/cm2で画像が形成できる。
表1の結果から、実施例11〜14は、本発明のフォトレジスト用樹脂を用いた本発明のフォトレジスト用組成物であり、これを用いていない比較例11〜12に比べて、優れた膜減り率、感度及び耐熱性を持つものであることが証明できた。
本発明のフォトレジスト用フェノール樹脂及びフォトレジスト組成物は、良好な熱安定性を有し、かつ高感度で高残膜性を有することから、液晶表示装置回路や半導体集積回路の微細回路製造に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノールからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドを加えて続けて反応させてなることを特徴とするフォトレジスト用フェノール樹脂。
    Figure 2008241913
    一般式(1)、(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
  2. 前記フェノール類がm−クレゾールである請求項1記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
  3. 一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とフェノール類との使用割合(重量比)が1:9〜5:5である請求項1又は2に記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
  4. GPCにより測定されるフェノール樹脂の重量平均分子量は3000〜30000である請求項1ないし3のいずれかに記載のフォトレジスト用フェノール樹脂。
  5. 下記一般式(1)又は(2)で表されるフェノール化合物とm−クレゾール、2,3−キシレノール、3,5−キシレノール及び2,3,5−トリメチルフェノーからなる群から選ばれる1種以上のフェノール類とを酸性触媒下で反応させた後、ホルムアルデヒドを加えて続けて反応させてなることを特徴とするフォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法。
    Figure 2008241913
    一般式(1)、(2)中のRは水素原子あるいはメチル基を表し、1分子中のRは同じであっても異なっても良い。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載のフォトレジスト用フェノール樹脂、感光剤、及び溶剤を含んでなるフォトレジスト用樹脂組成物。
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