JP5953651B2 - 液体用紙容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体用紙容器に関するものである。
従来、液体内容物に使用される液体用紙容器は、板紙層を基材層とし、表裏面に熱融着層を有する積層体で、図6に示すように、傾斜した屋根状の頂部1と、左側面板21、正面板22、および、それぞれに対向した右側面板23、背面板24の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部2と、密封された底部3からなる液体用紙容器があった。
この従来の液体用紙容器は、図7に示すブランクを一点破線で示す折罫で折って、必要部分を融着して成形される。すなわち、このブランクの貼着板25と左側面板21と正面板22と右側面板23の間の各境界を山折りし、貼着板25の表側を、背面板24、及び、背面板24の上下に位置する頂部1と底部3の裏側に、融着させ、四角筒状の胴部を形成する。
次に、底部折り込み片32、32を内方に折り込み、底部折り返し片33、33、33、33を外側に折り返し、底板31、31を正面板22、背面板24の境界で山折りして、
ボトムシール部34を融着して、底部3を形成する。
そして、口栓孔17に口栓15を溶着し、折り込み片12、12を内方に折り込み、折り返し片13、13、13、13を外側に折り返し、屋根板11、11を正面板22、背面板24との境界で山折りして、トップシール部14をシールして、頂部1を形成して、この従来の液体用紙容器は成形されている。
近年、環境保全の問題から使用後の空容器の分別収集や、廃棄物の減容化が行われるより、廃棄の際に空容器を解体することが行われている。また、切妻屋根形の屋根板に、外付けの口栓を設けたものは、口栓が簡単に外れないように強固に溶着しているため、この口栓を分離するには、トップシール部を開口してハサミ等で口栓の周りを切って分離する意外には難しかった。
しかしながら、前述した従来の液体用紙容器は、使用後の空容器を解体するときに、トップシール部の熱融着による封鎖が強固であるため、手でトップシール部を開口して容器を解体することが難しいことがあった。
これは、液体用紙容器のトップシール部は、折り曲がった積層体が突き当たった状態でシールするため隙間が生じ易いので、液体用紙容器の裏面の熱融着層には、溶融時の流動性の良いポリエチレン樹脂が用いられ、高い温度と強い押圧でシールして、隙間を埋めて完全密封するようにしてある。このようなことから、シール強度を強くしているためである。シール強度を弱くするために、シールする温度を下げたり、押圧を弱くしたりすると、密封が不完全になり、液漏れが生じてしまう危険性がある。
一方、チルド流通の牛乳などでは、口栓を設けることはしないで、開封するために、トップシール部に密封効果を減じる作用のある物質を塗布して、弱化シール部を設けて、トップシール部を剥がれやすくすることが一般に行われるようになってきた(例えば、特許文献1)。
長期保存が期待される内容物に使用される液体用紙容器にも、空容器の解体のために、このような方法を用いることが行われている(特許文献2)。
公知文献を以下に示す。
特公平6−41300号公報 特開平10−278928号公報
しかし、特許文献のような手段で、トップシール部の熱融着による封鎖を極端に弱くすると、長期保存する内容物に使用される液体用紙容器では、密封性に不安が残り、この手段だけで、人の手でトップシール部を開口しやすくできるようにすることは難しく、更なる改良が望まれている。
本発明は、手で容易にトップシール部を開口でき、使用後の空容器を廃棄するときなどに、簡単に解体することができる液体用紙容器を提供することを課題とする。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、請求項1の発明は、板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなるブランクを折り畳み成形してなり、左側面板、正面板、右側面板、背面板の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部と、この胴部の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部と、胴部の下方の開口端部に形成された底部とからなり、前記頂部は、前記左側面板、前記右側面板の上方に、それぞれ連設された三角形状の折り込み片が内方に折り込まれていて、該折り込み片に連設されると共に、前記正面板、前記背面板の上方にそれぞれ連設された一組の屋根板に連設された一対の折り返し片が、前記折り込み片との境界で外側に折り返されて、傾斜した前記屋根板の裏面と前記折り返し片の裏面が対向し、前記屋根板と前記折り返し片の上方にトップシール部が形成され閉鎖されている液体用紙容器であって、
前記折り返し片の表面と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に、滑り止め加工部が設けられ
前記折り返し片の表面に設けられている滑り止め加工部の形状と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に設けられている滑り止め加工部の形状とは、前記折り返し片と前記屋根板の部分とを対向させたときに重なる形状であることを特徴とする液体用紙容器である。
本発明の液体用紙容器は、以上のような構成であって、三角形状の折り込み片の左右の折り返し片が離れるように引っ張って、頂部の左右の折り返し片の上のトップシール部をX字型に開き、トップシール部のX字型に対向する端部を両手で引っ張ったときに、滑り止め加工部が設けられているので、手で容易にトップシール部を開口でき、使用後の空容器を廃棄するときなどに、簡単に解体することができる。
本発明の液体用紙容器、滑り止め加工部が、フィルムを貼着することによって設けられる場合、積層体を製造し終わった後からでも、滑り止め加工を行うことができる。
本発明の液体用紙容器、滑り止め加工部が、樹脂を塗布することによって設けられる場合、積層体の表印刷加工時に、印刷と見当を合わせて、塗布することができ、正確な位置に、工程数を増やすことなく加工でき、簡単に実施することができる。
本発明の液体用紙容器、滑り止め加工部が、積層体にエンボス加工することによって設けられる場合、ブランクを抜くときに同時に加工することができ、簡単に実施することができる。
本発明の液体用紙容器は、手で容易にトップシール部を開口できるので、使用後の空容器を廃棄するときなどに簡単に解体することができる。
本発明の液体用紙容器の一例を模式的に示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを模式的に示した説明図である。 (A)〜(D)本発明の液体用紙容器の滑り止め加工部の形状の他の例を模式的に示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の他の例に用いるブランクの頂部付近を模式的に示した説明図である。 (A)〜(D)本発明の液体用紙容器の一例のトップシール部を開口する様子を模式的に平面で示した説明図である。 従来の液体用紙容器を模式的に示した説明図である。 従来の液体用紙容器に用いるブランクを模式的に示した説明図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
本発明の液体用紙容器に用いる積層体は、板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなる。基材となる板紙には、坪量が200〜500g/mで、密度が0.6〜1.1g/mのものが用いられる。
表面の熱融着層には、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンが用いられ、フィルム状のものを、接着剤を介して積層してもよいが、多くの場合、押し出しラミネートにより、基材となる板紙面に溶融した樹脂が直接押し出されて設けられている。また、表面の熱融着層上に、表面絵柄層を設ける場合があるが、このときには、用いる印刷インキの密着性を高めるために、熱融着層の表面にコロナ処理、オゾン処理、などの処理、あるいはアンカーコートを行うことができる。表面の熱融着層の厚みは20μm〜100μmgが好ましい。
裏面の熱融着層には、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンのほか、中密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンを使用することもでき、また、ポリブテンー1を一部混合することもできるが、直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンでは、密度0.925以下、MI(メルトインデックス)4以上あればよい。裏面の熱融着層の厚みは30μm〜100μmで、Tダイ押し出し法あるいは、インフレーション法で製膜したフィルムが用いられる。また、積層する面に溶融樹脂を押し出して積層する押し出しラミネート法によって設けることもできる。
基材と裏面の熱融着層の間に、バリア層を設けてもよい。バリア層としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂の延伸フィルムに、アルミナ、シリカ、あるいは、アルミニウムを蒸着した蒸着フィルムや、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂の延伸フィルムに、アルミニウム箔を積層したものの他、エチレンビニルアルコール共重合フィルムやMXDナイロンが用いられる。
蒸着フィルムの延伸フィルムの厚みは6〜25μmで、蒸着層の厚みは5〜100nmが好ましい。また、アルミニウム箔の厚みは5〜15μmで、アルミニウム箔に積層する延伸フィルムの厚みは6〜25μmが好ましい。
基材とバリア層の間、バリア層と裏面の熱融着層の間の接着は、熱溶融樹脂を押し出す押し出しラミネートや、ドライ用接着剤を用いたドライラミネートや、無溶剤型接着剤を用いたラミネートにより行うことができる。ドライ用接着剤や無溶剤型接着剤の塗布量(硬化後)は0.5〜7.0g/mが好ましい。
押し出しラミネートに用いる樹脂は、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンのほか、中密度ポリエチレンや高密度ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、アイオノマー、ポリプロピレンなどを用いることができる。
押し出しラミネートの樹脂の厚みは、10〜60μmが好適であり、10μm未満では、加工が難しく、また、充分な強度が得られず、60μmを越えると加工速度が遅くなる。また、接着強度を高くし充分なラミネート強度を得るために、接着する紙やフィルムにコロナ処理、オゾン処理、などの処理、あるいはアンカーコートを行うことができる。
以下本発明の液体用紙容器の形状などについて説明する。
図1は、本発明の液体用紙容器の一例を模式的に示した説明図である。
本例の液体用紙容器100は、図1のように、左側面板21、正面板22、とそれぞれに対向した反対側に、右側面板23、背面板24の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部2と、胴部2の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部1と、胴部2の下方の開口端部に形成された底部3とからなっている。
頂部1には、正面板22、背面板24の上方にそれぞれ連設された一組の屋根板11、11が設けられ、左側面板21、右側面板23の上方にはそれぞれに連設された三角形状の折り込み片12、12が設けられ、折り込み片12、12に連設されると共に、屋根板11,11に連設された一対の折り返し片13、13、13、13、が設けられている。
折り込み片12、12が内方に折り込まれていて、一対の折り返し片13、13、13、13が、折り込み片12、12との境界で外側に折り返されて、折り返し片13、13、13、13が連設している屋根板11,11を傾斜させ、傾斜した屋根板11、11の裏面に折り返し片13、13、13、13の裏面が対向している。
屋根板11、11と折り返し片13、13、13、13の上方にトップシール部14が形成され閉鎖されている。また、正面板22の上方の屋根板11には、内容物を注ぎ出せるように口栓15が設けられている。
そして、折り返し片13、13、13、13の表面と、折り返し片13、13、13、13と裏面どうしが対向した屋根板11、11の対向した部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられている。
図2は、本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを模式的に示した説明図である。尚、図で一点鎖線での表記は折罫をしめす。
また、本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランク101は、少なくとも、板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなっている。
図2のようにブランク101は、胴部2を形成する、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の四角形状の面板が順次設けられ、左側面板21の左側端縁には、貼着板25が設けられている。貼着板25は頂部1から底部3まで、それぞれ延設されている。
胴部2の上方の頂部1には、正面板22、背面板24の上方に屋根板11、11がそれぞれ連設されていて、正面板22の上方の屋根板11には、口栓15に連通して内容物を注ぎ出すための、口栓孔17が設けられている。
左側面板21、右側面板23の上方には、三角形状の折り込み片12、12がそれぞれ連設されている。左側面板21、右側面板23から折り込み片12、12の三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分より長く、折りこんだときに、屋根板11、11が平面にならず、傾斜した屋根状になるように形成されている。
三角形状の折り込み片12、12の上の2辺には、折り返し片13、13、13、13が連設されていて、折り返し片13、13、13、13は、それぞれ、屋根板11、11に接続している。更に、屋根板11、11と折り返し片13、13、13、13の上方には、トップシール部14が設けられている。
そして、折り返し片13、13、13、13の表面には、滑り止め加工部16が設けられ、更に、液体用紙容器100に成形したときに、折り返し片13、13、13、13と裏面どうしが対向した屋根板11、11の部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられている。
胴部2の下方の底部3は、頂部1と類似の形状をしていて、正面板22、背面板24の下方に底板31、31がそれぞれ連設されていて、左側面板21、右側面板23の下方には、三角形状の底部折り込み片32、32が三角形の頂点を下にして、それぞれ連設されている。
左側面板21、右側面板23から底部折り込み片32、32の三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分と略等しく、折りこんだときに、底板31、31が略平面になるように形成されている。
三角形状の底部折り込み片32、32の下の2辺には、底部折り返し片33、33、33、33が連設されていて、底部折り返し片33、33、33、33は、それぞれ、底板31、31に接続している。更に、底板31、31と底部折り返し片33、33、33、33の上方には、ボトムシール部34が設けられている。
このブランク101を用いて、液体用紙容器100を成形するには、貼着板25と左側面板21の間の境界、及び、正面板22と右側面板23の間の境界を山折りし、このとき、境界の延長上の頂部1、底部3における境界も同時に山折りする。
そして、貼着板25の表側を、背面板24及び背面板24の上下に位置する頂部1と底部3の裏側に、融着させる。尚、あらかじめ貼着板25の端縁部は、紙層が内容物に触れないように、端面保護をおこなうことが望ましい。端面保護の方法は、内層の溶融樹脂層を残して、板紙などの外層側を削り取って、削り残された内層の溶融樹脂層を外層側に折り返すスカイブヘミング法や、エッジプロテープを端面に貼る方法など、いずれの方法で
も構わない。
貼着板25を融着させたら、左側面板21と正面板22の間の境界およびその延長線状の境界を山折りし、右側面板23と背面板24の間の境界およびその延長線状の境界を山折りし、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の面板からなる四角筒状の胴部を形成する。
次に、底部3を成形する。まず、底部折り込み片32、32を左側面板21、右側面板23の境界で内方に折り込み、底部折り返し片33、33、33、33を底部折り込み片32、32との境界で外側に折り返し、底板31、31を正面板22、背面板24の境界で山折りして、底部折り返し片33、33、33、33の裏面をそれぞれ底板31、31の裏面に対向して接触するようにし、ボトムシール部34をシールして、底部3を形成する。
胴部2と底部3が形成された液体用紙容器100の口栓孔17に口栓15を溶着し、内容物を充填する。続いて、折り込み片12、12を左側面板21、右側面板23の境界で内方に折り込み、折り返し片13、13、13、13を底部折り込み片12、12との境界で外側に折り返し、屋根板11、11を正面板22、背面板24の境界で山折りして、折り返し片13、13、13、13の裏面をそれぞれ屋根板11、11の裏面に対向して接触するようにし、トップシール部14をシールして、頂部1を形成して、内容物が充填された、滑り止め加工部16の設けられた液体用紙容器100が完成する。
液体用紙容器100の滑り止め加工部16は、折り返し片13、13、13、13の表面に、折り返し片13、13、13、13からはみ出さないように、折り返し片13、13、13、13と相似形で小さな三角形状で設けたが、図3(A)から(D)のように、横長の四角形状の滑り止め加工部16を、各1個ずつ、あるいは、複数個ずつ設けても良いし、また、円形状の滑り止め加工部16を、各1個ずつ、あるいは、複数個ずつ設けても良い。
図4は、本発明の液体用紙容器の他の例に用いるブランクの頂部付近を模式的に示した説明図である。図4のように、三角形状、四角形状、円形状の滑り止め加工部16を組み合わせても設けてもよい。また、トップシール部14に弱化シール部18を設けて、トップシール部14をはがれやすくしてもよい。弱化シール部18は、はく離剤などを塗布して設けることができる。
内容物がなくなった液体用紙容器100の空容器は、分別収集や、廃棄物の減容化などのために、トップシール部を開口して解体する。トップシール部の開口の方法について以下に述べる。
図5は、本発明の液体用紙容器の一例のトップシール部を開口する様子を模式的に平面で示した説明図である。図5(A)の液体用紙容器100の頂部を、まず、液体用紙容器100の左側面板21あるいは右側面板23の上方の左右の折り返し片13、13を開くようにして、左右の折り返し片13、13の上方のトップシール部14、及び、正面板22と背面板24の上方のトップシール部14の上部を剥がす。
続いて残りの左側面板21あるいは右側面板23の上方の折り返し片13、13を開く。これにより、図5(B)のように、正面板22と折り返し片13、13、及び、背面板24と折り返し片13、13がシールされた状態でトップシール部14がX字型に開く。
次に、図5(B)のX字型の左上に当たる背面板24の上方の屋根板11に設けられた
滑り止め加工部16と左側面板21の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで片方の手で持ち、X字型の右下に当たる正面板22の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と右側面板23の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで他方の手で持って引っ張ると、図5(C)のように、トップシール部14のX字型の右上から左下に向かうシール部が剥がれる。
図5(B)の状態から、図5(C)の状態に開封するときが、もっとも開けにくく、開封するのに力が必要になるが、液体用紙容器100に滑り止め加工部16が設けられているので、容易に開封することができる。
更に、X字型の左下に当たる正面板22の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と左側面板21の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで片方の手で持ち、X字型の右上に当たる背面板24の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と右側面板23の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで他方の手で持って引っ張ると、図5(D)のように、トップシール部14のX字型の左上から右下に向かうシール部が剥がれる。
以上のようにして、頂部1のトップシール部14をX字型に開き、次いで、トップシール部を開口することができる。このとき、折り返し片13、13、13、13の表面と、折り返し片13、13、13、13と対向する屋根板11、11の部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられているので、しっかりと挟むことができ滑ることが無く、トップシール部14を手で容易に開口することができる。
滑り止め加工部16に用いる滑り止め加工は、滑り止めのフィルムを貼ることや、樹脂を塗布することや、ブランク101の積層体自体にエンボス加工することによって設けることができる。
滑り止めのフィルムとしては、表面が滑りにくい材質の樹脂などのフィルムが用いられる。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、未延伸ポリプロピレンフィルム、あるいは、セロファンフィルムなどが使用でき、その厚さは、7μm以上100μm以下である。7μm未満では貼着加工が難しく、100μmを越えると、液体用紙容器100の成形が難しくなる。滑り止めのフィルムの貼着はあらかじめ、フィルムの裏面に粘着剤を加工しておいて、貼着することによって設けることができる。
樹脂を塗布するには、印刷加工時に同時に行うことができる。このようにするとインサルの絵柄と見当をあわせることが容易にできるので、簡単である。樹脂としては、印刷インキに用いられる樹脂や、粘着剤あるいは接着剤に用いる樹脂を使用することができる。そして、樹脂の厚みとしては、10μm以上100μm以下が好ましい。10μm未満では、滑り止めの効果が不足し、100μmを越えると、削られやすくなり、開口するときまでに、取れてしまう恐れがある。
また、樹脂の中に、無機や有機の粒子を添加することもできる。無機粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、カーボンブラック、沈降性バリウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルクなどを用いることができる。また、有機粒子としては、塗布に用いる溶剤に溶けないものが使用できる。
積層体自体へのエンボス加工は、積層体からブランクを抜くときに同時に設けることができる。エンボスは積層体の表裏いずれの方向にも凸にして設けることができるが、好ましくは、積層体の裏側に凸の金型と表側に凹の金型で挟んで、表側に凸のエンボスを設け
る。エンボスの高さは10μmから100μmが好ましい。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
あらかじめバリア層となるアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム12μmのアルミナ蒸着面側表面にウレタン系のアンカー剤を介して低密度ポリエチレン30μmを押し出しラミネート法により設け、バリア紙を作成した。
2軸押し出し機で、板紙(坪量400g/m)の表面に表面熱融着層となる低密度ポリエチレン20μmを押し出し、板紙の裏面に、押し出した低密度ポリエチレン15μmを介してバリア紙の低密度ポリエチレン面を貼り合せ、低密度ポリエチレン20μm(表面熱融着層)/板紙(坪量400g/m)/低密度ポリエチレン15μm/低密度ポリエチレン30μm/アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム12μmの層構成の中間製品を得た。
次に別の押し出し機で、この中間製品のポリエチレンテレフタレートフィルムの面に、ウレタン系の接着剤を介して、裏面熱融着層となる直鎖状低密度ポリエチレンフィルム60μmをドライラミネート法により積層して積層体を得た。この積層体の表面融着層の表面に表面絵柄層を印刷により設け、更に、裏面に粘着剤を設けたニ軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム25μmを、裏側に設けた粘着剤で貼着して、図3(A)のように滑り止め加工部16を設けた。
この滑り止め加工部16を設けた積層体を打ち抜きと同時に、折罫を押罫で設けブランクを作成した。このブランク101を成形して、図1のような形状の液体用紙容器を作成して、実施例1の液体用紙容器を得た。
<実施例2>
滑り止め加工部16を設けるのに、裏側に粘着剤を設けたニ軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム25μmの代わりに、裏側に粘着剤を設けたニ軸延伸ポリプロピレンフィルム25μmを使用して、貼着して滑り止め加工部16を設けた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の液体用紙容器を得た。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
滑り止め加工部16を設けない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の液体用紙容器を得た。
実施例1、2および比較例1について、以下の評価を行った。その結果を表1にまとめた。
<開封強度>
それぞれの液体用紙容器の折り返し片13、13を開くようにして、図5(B)のように、トップシール部14をX字型に開く。X字型のトップシール部14の対向する部分の下の2箇所の滑り止め加工部16をそれぞれ、引張試験機のチャックに挟み、試験レンジが0〜100Nのロードセルを用いて、引張速度300mm/minで引っ張り、図5(C)のように開封したときの開封強度を測定した。また、その剥離面を観察した。
<官能評価>
開封強度の測定と同様に、それぞれの液体用紙容器の折り返し片13、13を開くようにして、図5(B)のように、トップシール部14をX字型に開き、引張試験機の代わりに、人の手で、X字型のトップシール部14の対向する部分の下の2箇所の滑り止め加工部16を持って引っ張り、図5(C)のように開封したとき、開けやすいか否かを評価した。
評価は、参加した成人男子15名、成人女子15名の内、7割以上の人が容易に開封できたと判断した液体用紙容器を、○とし、容易に開封できたと判断した人が7割未満の液体用紙容器を、×とした。
Figure 0005953651
<比較結果>
滑り止め加工部16を設けた実施例1と実施例2の液体用紙容器は、官能評価でともに容易に開封できると判断された。
一方、比較例1の液体用紙容器は、開封強度や剥離面が同じであるのみのかかわらず、官能評価では、容易に開封できると判断した人が少なかった。以上の結果から、液体用紙容器に滑り止め加工部16を設けることによって、容易に人の手で開封することができるようになることがわかった。
100・・・液体用紙容器
101・・・ブランク
1・・・頂部
11、11・・・屋根板
12、12・・・折り込み片
13、13、13、13・・・折り返し片
14・・・トップシール部
15・・・口栓
16・・・滑り止め加工部
17・・・口栓孔
18・・・弱化シール部
2・・・胴部
21・・・左側面板
22・・・正面板
23・・・右側面板
24・・・背面板
25・・・貼着板
3・・・底部
31、31・・・底板
32、32・・・底部折り込み片
33、33、33、33・・・底部折り返し片
34・・・ボトムシール部

Claims (1)

  1. 板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなるブランクを折り畳み成形してなり、左側面板、正面板、右側面板、背面板の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部と、この胴部の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部と、胴部の下方の開口端部に形成された底部とからなり、前記頂部は、前記左側面板、前記右側面板の上方に、それぞれ連設された三角形状の折り込み片が内方に折り込まれていて、該折り込み片に連設されると共に、前記正面板、前記背面板の上方にそれぞれ連設された一組の屋根板に連設された一対の折り返し片が、前記折り込み片との境界で外側に折り返されて、傾斜した前記屋根板の裏面と前記折り返し片の裏面が対向し、前記屋根板と前記折り返し片の上方にトップシール部が形成され閉鎖されている液体用紙容器であって、
    前記折り返し片の表面と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に、滑り止め加工部が設けられ、
    前記折り返し片の表面に設けられている滑り止め加工部の形状と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に設けられている滑り止め加工部の形状とは、前記折り返し片と前記屋根板の部分とを対向させたときに重なる形状であることを特徴とする液体用紙容器。
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