JP6040525B2 - 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器 - Google Patents

液体用紙容器用積層体および液体用紙容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6040525B2
JP6040525B2 JP2011269800A JP2011269800A JP6040525B2 JP 6040525 B2 JP6040525 B2 JP 6040525B2 JP 2011269800 A JP2011269800 A JP 2011269800A JP 2011269800 A JP2011269800 A JP 2011269800A JP 6040525 B2 JP6040525 B2 JP 6040525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
paper container
liquid paper
thermoplastic elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011269800A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013119433A (ja
Inventor
友之 長谷川
友之 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2011269800A priority Critical patent/JP6040525B2/ja
Publication of JP2013119433A publication Critical patent/JP2013119433A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6040525B2 publication Critical patent/JP6040525B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/80Packaging reuse or recycling, e.g. of multilayer packaging

Landscapes

  • Cartons (AREA)

Description

本発明は、酒類、果汁飲料、調味料や台所洗剤などの液体内容物に用いる液体用紙容器に関するものであり、詳しくは、使用後の空容器を解体し易くした液体用紙容器に関するものである。
従来、酒類、果汁飲料などの液体用紙容器は、頂部が切妻屋根形のゲーブルトップ型が多く採用されている。この液体用容器は、図2に示すように、トップシール部A、頂部B、側壁部C、底部Dからなっている。頂部Bが切妻屋根形状で側壁部Cが四角柱状である。また必要に応じては、表パネルの頂部Bの傾斜板にプラスチック製の口栓40を突設したものが使用されている。
最近、環境保全の問題から使用後の液体用紙容器の空容器の分別、リサイクルが促進されている。しかしながら、内容物の長期保存を考慮し、ガスバリア層を中間層に使用した液体用紙容器では、ガスバリア性の低い牛乳パックのようにトップシール部の開封を行うことが出来なかった。トップシール部のシールが強固であるため、手でトップシール部を開封して容器を解体するには、力を必要とし難しい面があった。またプラスチック製の口栓を液体用紙容器から取り外すのも、シールが強固のために、難しい面があった。
現状では、液体用紙容器の空容器をリサイクルするために、例えば、空容器の口栓40から鋏みを入れ、折り曲げ線に沿って下部まで切込み、屋根部と下部が分離されないように一辺を切り、洗浄後、口栓部の周りを三角状に切り取り、屋根部を平らにし、その後乾かし、回収箱に入れる方法が一般的に行われている。
このような問題を改善するために、出来るだけ解体し易くした液体用紙容器の提案がなされている。
特許文献1によれば、矩形状トップ板の上部に連接されたトップシール板の内面の一部と、折り込み二等辺三角板の上部に連接された折り込みトップシール板の内外面のそれぞれ一部に、容器解体用の易剥離性二スが塗布され、トップシール板と折り込みトップシール板とによりヒートシールされたトップシール部を、剥離層を介して剥離しながら外側に引き出し、トップ部を開封して、更にボトム部の四角底板を切り開いて四角状に開封し、解体するものである。
しかし、シール部の一部に剥離剤を塗布して剥離し易くすることは、例えばお酒などのアルコール類の内容物には、容器の落下や輸送時での振動などで、剥離剤が塗布された部分が、剥離する問題があった。
特許文献2によれば、樹脂からなる最外層及び最内層を備えた包材を所定の形状に成形し、加熱部位によって、融着させシールするときに、融着力を小さくした融着力抑制部位を形成し、開封し易くする提案がある。
しかし加熱シールして密封容器にするときに、部分的にシール部の樹脂自体の融着力を小さくするため、融着力の管理に難しい面がある。シール強度を低下させ、剥離し易くすることは、輸送時での容器の落下や、振動などで、融着力抑制部位が剥離する問題があった。
特開2008−87771号公報 特開2007−168851号公報
酒類など収納したゲーブルトップ型液体用紙容器において、使用済みの空容器の解体を容易にできるようにすることにある。特に液体用紙容器の強度や耐久性を維持し、使用済みの空容器の解体を容易にし、リサイクルし易くすることである。
本発明の請求項1に係る発明は、板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/ガスバリア性を有する中間層/シーラント層が順次積層されてなる積層体で、
前記シーラント層が、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなり、海島構造が形成されている層が設けられており、
前記熱可塑性エラストマーの配合比率が、前記樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記熱可塑性エラストマーは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、ポリブテン1のいずれかひとつからなることを特徴とする液体用紙容器用積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記シーラント層が、ポリエチレン樹脂からなる層ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなる層の少なくとも二層からなる積層フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の液体用紙容器用積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記ポリプロピレン樹脂の配合比率が、前記樹脂組成物に対して10重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の液体用紙容器用積層体である。
本発明の請求項4に係る発明は、板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/ガスバリア性を有する中間層/シーラント層が順次積層されてなる積層体からなるとともに、前記シーラント層が内面であり、頂部が切妻屋根形の液体用紙容器において、前記シーラント層が、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなり、海島構造が形成されている層が設けられており、前記熱可塑性エラストマーの配合比率が、前記樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記熱可塑性エラストマーは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、ポリブテン1のいずれかひとつからなることを特徴とする液体用紙容器である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記シーラント層が、ポリエチレン樹脂からなる層とポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなる層の少なくとも二層からなる積層フィルムからなることを特徴とする請求項4記載の液体用紙容器である。
本発明の液体用紙容器は、板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/バリア性を有する中間層/シーラント層からなる積層板を成形したゲーブルトップ型液体用紙容器である。特に紙容器の接液側にイージーピール性を有したシール層を形成することにより、使用済みの空容器の解体をし易くしたものである。特に挟みなどを使用せず、手で容易に解体できるものである。
本発明の請求項1および4によれば、板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/ガスバリア性を有する中間層/シーラント層が順次積層されてなる積層体で、前記積層体のブランクを、前記シーラント層を内面とし、折り畳み成形した頂部が切妻屋根形の液体用紙容器において、前記シーラント層が、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなり、前記熱可塑性エラストマーの配合比率が、前記樹脂組成物に対して10〜50重量%であることを特徴とする。シーラント層に、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂層組成物を形成することにより、イージーピール性を発現させ、使用済みの空容器を解体し易くしたものである。
特に、シーラント層にポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とを配合することにより、イージーピール性を発現させることができる。互いに相溶性を有さない樹脂を用いることにより、海島構造を作りイージーピール性を発現させる。また熱可塑性エラストマーを更に配合することにより、シーラント層の凝集力とイージーピール性、特に凝集破壊の安定性を向上させることができる。特に、熱可塑性樹脂エラストマーの配合比率が、樹脂組成物に対して10〜50重量%であることが好ましい。50重量%を超えると、凝集力が弱くなり、シール強度が低下する傾向にあり好ましくない。また10重量%未満であると、シール強度が高くなったり、剥離時に糸引き現象が生じたりして、安定したイージーピール性が得られない。熱可塑性エラストマーの配合比率により、凝集力が変化し、それに伴いイージーピール性の安定性も変化することから、配合比率が10〜40重量%であることが好ましい。この範囲であれば、シール強度と適度なイージーピール性を有し実用的に使用できる。
本発明の請求項2および5によれば、前記シーラント層が、ポリエチレン樹脂と前記樹脂組成物との二種二層の共押出し積層フィルムからなることを特徴とする。シーラント層を共押出しして形成することにより、シーラント層が安定したフィルムになる。特にポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂層組成物を単層で製膜することもよいが、共押出しで作成することの方が安定して製膜ができる。
本発明の請求項3によれば、前記ポリプロピレン樹脂の配合比率が、前記樹脂組成物に対して10重量%であることを特徴とする。シーラント層として製膜された状態では、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂は海島構造をとり、剥離時にイージーピール性を発現させる。特に混合比率が10%であると安定してイージーピール性が得られる。
なお、前記熱可塑性エラストマーが、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂またはポリブテン−1樹脂であるのが好ましい。特に熱可塑性エラストマーが、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂またはポリブテン−1樹脂を使用することにより、安定したシール強度とイージーピール性を備えることができる。また安定した製膜性も得ることができる。
また、前記中間層が、酸化珪素または酸化マグネシウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムであるのが好ましい。紙容器をリサイクルするために、酸化珪素または酸化マグネシウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムを中間層に積層する。アルミニウム箔をポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせた中間層を積層した紙容器は、リサイクルには不向きである。また内容物、紙容器などに混入、付着した異物(金属)を金属探知機で感知できない問題がある。中間層に酸化珪素または酸化マグネシウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すれば問題はない。
本発明の液体用紙容器は、板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/バリア性を有する中間層/シーラント層からなる積層体のブランクを成型してゲーブルトップ型液体用紙容器にしたものである。シーラント層にイージーピール性を付加させることにより、使用後の空容器を解体し易くしたものである。特に紙容器の強度や耐久性を維持しながら、トップシール部の開封や口栓の取り外しを手で容易にできるようにしたものである。
液体用紙容器の表面の状態の一例を示すブランクの説明図である。 液体用紙容器(口栓付)の一例を示す説明図である。 液体用紙容器のトップシール部の開口前の一例を示す説明図である。 液体用紙容器のトップシール部の開口途中の一例を示す説明図である。 液体用紙容器のトップシール部の開口後の一例を示す説明図である。 積層体の一例を示す断面図である。 イージーピールした状態の一例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
図1は、液体用紙容器の表面の状態の一例を示すブランクの説明図である。ブランク20は、背シールパネル110、左側パネル120、表パネル130、右側パネル140、裏パネル150が折り曲げ線160を介して連設されている。表パネル130、裏パネル150のそれぞれの上部にトップシール部Aを形成するトップシール板Eが設けられ、左側パネル120、右側パネル140の上部にはそれぞれ折り込み板があり、その折り込み板の上部にそれぞれトップシール板Eが設けられている。また背シールパネル110、左側パネル120、表パネル130、右側パネル140、裏パネル150の下部には、それぞれ成形されて密封する底部Dが形成されている。また表パネルの頂部Bには、口栓を取り付けるための口栓開口部30が形成されている。
図2は、液体用紙容器(口栓付)の一例を示す説明図である。図1のブランクを成形し、ゲーブルトップ型の液体用紙容器にしたものである。ブランク20の背シールパネル110の外面と裏パネル150の内面とを熱融着してスリーブ(図に示していない。)を作成し、このスリーブを液体用充填機に装着し、底部Dを成形して熱融着して封止し、液体内容物を充填して頂部Bを折り曲げ、トップシール部Aを熱融着して液体用紙容器50を作成する。この液体用容器50は、トップシール部A、頂部B、側壁部C、底部Dからなっている。頂部Bが切妻屋根形状で側壁部Cが四角柱状である。また頂部Bの傾斜板には、プラスチック製の口栓40を突設し、キャップ41が装着されている。この液体用紙容器には、内容物の漏れ、破袋が起きないよう強固にシールされている。
図3は、液体用紙容器のトップシール部の開口前の一例を示す説明図である。使用済みの空容器を解体するための作業を説明する説明図である。液体用紙容器の平面図である。左側パネル120、表パネル130、右側パネル140、裏パネル150のそれぞれのトップシール板Eがシールされている。この平面図では、表パネル130、裏パネル150のトップシール部Aが形成されている。表パネル130の矩形状の板部には、口栓40を設け、キャップ41が装着されている。
図4は、液体用紙容器のトップシール部の開口途中の一例を示す説明図である。本発明の液体用紙容器のトップシール部Aの開封途中の一例を示す説明図である。まず折り込まれて熱融着されている左側のトップシール部120Aと右側パネルのトップシール部140Aをa、bに示す開封方向に剥離する。
図5は、液体用紙容器のトップシール部の開口後の一例を示す説明図である。例えば、図4に示すように、内面同士が熱融着されている表パネル130のトップシール部130Aの左半分と、左側パネル120のトップシール部120Aの右半分と、また内面同士が熱融着されている右側パネル140のトップシール部140Aの右半分と、裏パネル150のトップシール部150Aの左半分とを、それぞれ両手で掴み、外側に引っ張ることでc、dに示す開封方向に開封する。また同じようにしてe,fに示す開封方向に開封する。シーラント層にイージーピール性が付加されているために、シール部が手で容易に開封できる。
図6は、積層体の一例を示す断面図である。液体用紙容器の積層体1は、一例を示すと、表面から順にポリエチレン層2/基材層3/ポリエチレン層4/ガスバリア層5/接着層6/シーラント層7である。シーラント層がイージーピール性を有することで、容器を解体し易くしたものである。シーラント層7には、ポリエチレン樹脂8、ポリプロピレン樹脂9、熱可塑性エラストマー10を配合した樹脂組成物から形成されている。
図7は、イージーピールした状態の一例を示す断面図である。シーラント層7が凝集破壊している状態を示している。シーラント層7はポリエチレン樹脂8、プロピレン樹脂9、熱可塑性エラストマー10が配合された樹脂組成物から形成されている。ポリエチレン樹脂8は、強固なシール強度を、プロピレン樹脂9は、イージーピール性を、また熱可塑性エラストマー10は、剥離時の糸引きなど起こさず安定したイージーピール性を、それぞれ発現させる働きをする。
本発明の液体用紙容器は、使用済みの空容器を解体するのに鋏みなどを使用せず、手で容易にトップシール部から剥離し解体することができる。また口栓もシール部から取り外すことができる。解体した紙容器を平面にしてリサイクル用廃棄物として使用される。
本発明を更に詳しく説明する。
積層体は、板紙を基材層としている。基材層には、坪量が200〜500g/m、密度0.6〜1.1g/cmが使用される。基材層の表面にはポリエチレン樹脂を押出し機により押出し積層することができる。この熱溶融性樹脂の表面には、適宜なる印刷層(絵柄インキ層)が形成してもよい。
ガスバリア性を有する中間層としては、アルミニウム蒸着層、酸化珪素蒸着層、酸化マグネシウム蒸着層を有したポリエチレンテレフタレートフィルムが使用できる。中間層は、紙容器の剛性も同時に向上させることができる。蒸着層の厚みは5〜100nm、ポリエチレンレフタレートフィルムの厚みは6〜25μmが使用できる。
基材層と中間層との貼り合わせは、熱融着性樹脂を介して、サンドポリ加工にて貼り合わせることができる。熱融着性樹脂としては、低密度ポリポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、エチレンーメタアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、アイオノマー、ポリプロピレンなどを使用できる。厚みとしては10〜60μmが好ましい。また接着強度を向上させるために、基材層の面にコロナ処理、オゾン処理、アンカーコート塗布などを行ってもよい。また中間層の貼合わせ面は、どちらでも構わない。
シーラント層としては、ポリエチレン樹脂、プロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーが配合された樹脂組成物を押出し機により製膜することにより形成される。ポリエチレン樹脂は、低密度ポリエチレン樹脂の他、直鎖状ポリエチレン樹脂でもよい。直鎖状ポリエチレン樹脂では、密度0.925g/cm以下、メルトインデックス(JIS K 7210)が、4以上であることが好ましい。
また熱可塑性エラストマーとしては、例えば、変性エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリブテン1、ポリメチル1ペンテン、ポリへキセン1、ポリオクテン1などのポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン・イソブレン共重合体、スチレン・イソブレン共重合体とその水素添加物などのポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリマー系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなどが使用できる。シーラント層としての樹脂組成物から、製膜性、シール強度、イージーピール性から変性エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリブテン−1が好ましい。
シーラント層の厚みは、30〜100μmが好ましい。シーラント層を形成するには、押出し機(Tダイ法)による押出し法、インフレーション法でも可能である。またシーラント層を単層、または二種二層共押出しにて作成することもできる。
中間層とシーラント層の貼り合わせは、例えば、ウレタン系二液反応型接着剤を用いてドライラミネート法により貼り合わせることができる。接着剤は、塗布量0.5〜5.0g/cmが好ましい。適宜接着強度を確認し決めればよい。またポリエチレン樹脂を介して、サンドポリ加工にて貼り合わせることができる。ポリエチレン樹脂の厚みは、15μm以上が好ましい。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
坪量350g/mの板紙の表面に、ポリエチレンを30μm押出し貼り合わせ、試作1を形成した。次にガスバリア性を有する中間層として、酸化アルミニウムを蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。酸化アルミニウムの蒸着層の厚みは30nmとした。ポリエチレンテレフタレートフィルムは12μを用いた。次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・プロピレン共重合体樹脂を配合して、配合比率、ポリエチレン樹脂60重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・プロピレン共重合体樹脂30重量%なる樹脂組成物を作成し、ポリエチレン樹脂と該樹脂組成物とを使用し共押出し機により二種二層の積層フィルムを形成した。ポリエチレン樹脂層を42μm、樹脂組成物層を18μmの総厚60μmの積層フィルムを形成した。次に上記酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムのフィルム面と、上記積層フィルムのポリエチレンフィルム面を、ウレタン系二液反応型接着剤を介してドライラミネート法にて貼り合わせ、試作2を形成した。次に試作1の板紙の裏面と、試作2の酸化アルミニウム蒸着面とを、ポリエチレン樹脂を介してサンドポリ加工にて貼り合わせた。内面側(接液側)にシーラント層を有した積層体を作成した。
次に該積層体を用いて、900ml用液体用紙容器を形成するために、図1に示すようなブランクを作成し、次に背シールパネルの外側と裏パネルの内側を熱シールしてスリーブを組み立て、その後、底部の成形、口栓装着、トップシール板のシールを行い、キャップを取り付け液体用紙容器を得た。
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・プロピレン共重合体樹脂の配合比率を、ポリエチレン樹脂40重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・プロピレン共重合体樹脂50重量%なる樹脂組成物を作成し、ポリエチレン樹脂と該樹脂組成物とを使用し二種二層共押出し積層フィルムを形成した。それ以外は実施例1と同様に行った。
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・プロピレン共重合体樹脂の配合比率を、ポリエチレン樹脂80重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・プロピレン共重合体樹脂10重量%なる樹脂組成物を作成し、ポリエチレン樹脂と該樹脂組成物とを使用し二種二層共押出し積層フィルムを形成した。それ以外は実施例1と同様に行った。
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・ブテン共重合体樹脂を配合して、配合比率、ポリエチレン樹脂60重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・ブテン共重合体樹脂30重量%なる樹脂組成物を作成し、シーラント層のポリエチレン樹脂層の厚みを42μm、樹脂組成物層の厚みを18μmの総厚60μmの積層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様に行った。
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とブテン1樹脂を配合比率、ポリエチレン樹脂60重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、ブテン1樹脂30重量%なる樹脂組成物を作成し、シーラント層のポリエチレン樹脂層の厚みを42μm、樹脂組成物層の厚みを18μmの総厚60μmの積層フィルムを形成した以外は、実施例1と同様に行った。
次にシーラント層のポリエチレン樹脂層の厚みを15μm、樹脂組成物層の厚みを15μmの総厚30μmの積層フィルムを形成した。次に上記酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムのフィルム面と、上記積層フィルムのポリエチレンフィルム面を、ポリエチレン樹脂30μmを介してサンドポリ加工にて貼り合わせた以外は、実施例1と同様に行った。
<比較例1>
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・プロピレン共重合体樹脂の配合比率を、ポリエチレン樹脂30重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・プロピレン共重合体樹脂60重量%なる樹脂組成物を作成し、ポリエチレン樹脂と該樹脂組成物とを使用し二種二層共押出し積層フィルムを形成した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例2>
次にシーラント層を形成するためにポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂とエチレン・プロピレン共重合体樹脂の配合比率を、ポリエチレン樹脂85重量%、ポリプロピレン樹脂10重量%、エチレン・プロピレン共重合体樹脂5重量%なる樹脂組成物を作成し、ポリエチレン樹脂と該樹脂組成物とを使用し二種二層共押出し積層フィルムを形成した。それ以外は実施例1と同様に行った。
<比較例3>
シーラント層をポリエチレン樹脂層60μmを形成した以外は、実施例1と同様に行った。
作成した液体用紙容器を以下の方法で評価した。
<開封強度>
紙容器のトップシール部を図4に示すように左右に開き、その対向したトップシール部を引っ張り試験機の上下の固定部に差し込み固定して、引っ張り速度300mm/min、試験レンジ・単位0〜100{N}で開封強度を測定した。開封強度が30Nあれば、手で開封可能とした。
<剥離面の確認>
開封強度評価後の剥離面を確認し、シーラント層の凝集剥離で○、紙ムケは×とした。
<官能評価>
紙容器のトップシール部を図4に示すように左右に開き、その対向したトップシール片を手で掴み、外側に引っ張り、開封を行い、開封し易いか否かを官能にて評価した。成人男性20人が容易に開封できることを○とした。
<落下試験>
実施例1〜6、比較例1〜3で作成した液体用紙容器に冷水を900ml充填し、正立で80cmの高さより、コンクリート面に向かって5回落下させて、破袋の有無を確認した。破袋しないを○とした。
表1に実施例、比較例の評価結果を示す。
評価結果から、シーラント層を形成する樹脂組成物に対して、熱可塑性エラストマーの配合比率が10〜50重量%であれば、実用的なシール強度が確保でき、また安定したイージーピール性が発現できる。使用済み空容器を、鋏みを使用せずに手で容易に解体できる。イージーピールが可能である。また紙容器の強度や耐久性にも十分実用性があることが判った。
本発明の液体用紙容器は、使用済み空容器を容易に解体することができる。鋏みを使用せず、手で容易に解体できる。解体した紙容器は平面状になり、リサイクル用に分別して、再資源化の促進に寄与することができる。日本酒、ワイン、焼酎、梅酒などのお酒類、果汁飲料、タレなどの調味料や台所洗剤などの液体内容物を収納する液体用紙容器に利用できる。
1 :積層体
2 :表面層(ポリエチレン層)
3 :基材層(板紙)
4 :ポリエチレン層
5 :中間層(ガスバリア層)
6 :接着層
7 :シーラント層
8 :ポリエチレン層
9 :ポリプロピレン層
10:熱可塑性エラストマー
20:液体用紙容器のブランク(表面)
30:口栓開口部
40:口栓
41:キャップ
50:液体用紙容器(口栓付き)
110:背シールパネル
120:左側パネル
130:表パネル
140:右側パネル
150:裏パネル
160:折り曲げ線
A :トップシール部
B :頂部
C :側壁部
D :底部
E :トップシール板
a :開封方向
b :開封方向
c :開封方向
d :開封方向

Claims (5)

  1. 板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/ガスバリア性を有する中間層/シーラント層が順次積層されてなる積層体で、
    前記シーラント層が、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなり、海島構造が形成されている層が設けられており、
    前記熱可塑性エラストマーの配合比率が、前記樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記熱可塑性エラストマーは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、ポリブテン1のいずれかひとつからなることを特徴とする液体用紙容器用積層体。
  2. 前記シーラント層が、ポリエチレン樹脂からなる層とポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなる層の少なくとも二層からなる積層フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の液体用紙容器用積層体。
  3. 前記ポリプロピレン樹脂の配合比率が、前記樹脂組成物に対して10重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の液体用紙容器用積層体。
  4. 板紙を基材層とし、熱融着性を有する表面層/基材層/ガスバリア性を有する中間層/シーラント層が順次積層されてなる積層体からなるとともに、前記シーラント層が内面であり、頂部が切妻屋根形の液体用紙容器において、前記シーラント層が、少なくとも、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなり、海島構造が形成されている層が設けられており、前記熱可塑性エラストマーの配合比率が、前記樹脂組成物に対して10〜50重量%であり、前記熱可塑性エラストマーは、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、ポリブテン1のいずれかひとつからなることを特徴とする液体用紙容器。
  5. 前記シーラント層が、ポリエチレン樹脂からなる層とポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、熱可塑性エラストマーを配合されてなる樹脂組成物からなる層の少なくとも二層からなる積層フィルムからなることを特徴とする請求項4記載の液体用紙容器。
JP2011269800A 2011-12-09 2011-12-09 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器 Expired - Fee Related JP6040525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269800A JP6040525B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011269800A JP6040525B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016154569A Division JP6187649B2 (ja) 2016-08-05 2016-08-05 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013119433A JP2013119433A (ja) 2013-06-17
JP6040525B2 true JP6040525B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=48772271

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011269800A Expired - Fee Related JP6040525B2 (ja) 2011-12-09 2011-12-09 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6040525B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6331406B2 (ja) * 2014-01-15 2018-05-30 凸版印刷株式会社 液体用紙容器
JP2016003035A (ja) * 2014-06-17 2016-01-12 凸版印刷株式会社 液体用紙容器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58166425U (ja) * 1982-04-30 1983-11-05 大日本印刷株式会社 蓋材
JPH06328639A (ja) * 1993-05-26 1994-11-29 Tonen Chem Corp ポリプロピレン容器用イージーピールフィルム
JPH1192605A (ja) * 1997-09-24 1999-04-06 Sumitomo Chem Co Ltd スチレン系樹脂組成物からなるシーラントフィルム、蓋材及び容器
JP4793562B2 (ja) * 2006-01-26 2011-10-12 大日本印刷株式会社 液体紙容器
JP5360465B2 (ja) * 2008-07-04 2013-12-04 大日本印刷株式会社 液体用紙容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013119433A (ja) 2013-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10494150B2 (en) Flexible container with fitment and process for producing same
US9908668B2 (en) Flexible container
JP5992659B2 (ja) 液体用紙容器
US10589882B2 (en) Flexible container with fitment and process for producing same
JP2015205719A (ja) 液体用紙容器
JP2008525224A (ja) 包装用積層物、その製法、そのためのフィルム、及び包装容器
US20100172600A1 (en) Flexible container and method of making the same
US20190152669A1 (en) Flexible Container
JP6187649B2 (ja) 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器
JP2015061795A (ja) 紙容器用積層体およびこれを用いた液体用紙容器
JP6040525B2 (ja) 液体用紙容器用積層体および液体用紙容器
JP6136132B2 (ja) 液体用紙容器
JP2007030933A (ja) 紙製蓋材
JP2015522442A (ja) 可撓性容器のための可撓性材料
US11939137B2 (en) Flexible container with dispensing pump
JP6191223B2 (ja) 紙容器およびその製造方法
JP6331406B2 (ja) 液体用紙容器
JP6171557B2 (ja) 液体用紙容器
WO2000000401A1 (fr) Sac autoporteur a ouverture facile
JP2007223653A (ja) ゲーブルトップ型の液体用紙容器
JP2016003017A (ja) 口栓付き液体用紙容器
JP2019081606A (ja) ラミネート積層体、および、そのラミネート積層体によって形成される包装袋
JP6123185B2 (ja) 液体用紙容器
JP2008222273A (ja) 紙製フタ材
JP6065445B2 (ja) 液体用紙容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160805

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160816

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6040525

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees