JP2014012550A - 液体用紙容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後の空容器を廃棄するときなどに、手で容易にトップシール部を開口でき、簡単に解体することができる液体用紙容器を提供する。
【解決手段】四角筒状の胴部と、胴部の上方の開口端部に形成された頂部と、底部とからなり、頂部は、左側面板、右側面板の上方に、それぞれ連設された三角形状の折り込み片が内方に折り込まれていて、折り込み片に連設されると共に、正面板、背面板の上方にそれぞれ連設された屋根板に連設された一対の折り返し片が、折り込み片との境界で外側に折り返されて、傾斜した屋根板の裏面と折り返し片の裏面が対向し、屋根板と折り返し片の上方にトップシール部が形成された液体用紙容器で、屋根板には左右下端より左右中央上端方向に折罫が設けられ、屋根板の上方のトップシール部裏面に弱化シール部が設けられ、折り返し片の表面と、折り返し片と対向した屋根板の部分の表面とに、滑り止め加工部が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体用紙容器に関するものである。
従来、液体内容物に使用される液体用紙容器は、板紙層を基材層とし、表裏面に熱シール層を有する積層体で、図6に示すように、傾斜した屋根状の頂部1と、左側面板21、正面板22、および、それぞれに対向した右側面板23、背面板24の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部2と、密封された底部3からなる液体用紙容器があった。
この従来の液体用紙容器は、図7に示すブランクを一点破線で示す折罫で折って、必要部分をシールして成形される。すなわち、このブランクの貼着板25と左側面板21と正面板22と右側面板23の間の各境界を山折りし、貼着板25の表側を、背面板24、及び、背面板24の上下に位置する頂部1と底部3の裏側にシールさせ、四角筒状の胴部2を形成する。
次に、底部折り込み片32、32を内方に折り込み、底部折り返し片33、33、33、33を外側に折り返し、底板31、31を正面板22、背面板24の境界で山折りして、ボトムシール部34をシールして、底部3を形成する。
そして、口栓孔18に口栓15を溶着し、折り込み片12、12を内方に折り込み、折り返し片13、13、13、13を外側に折り返し、屋根板11、11を正面板22、背面板24との境界で山折りして、トップシール部14をシールして、頂部1を形成して、この従来の液体用紙容器は成形されている。
近年、環境保全の問題から使用後の空容器の分別収集や、廃棄物の減容化が行われるより、廃棄の際に空容器を解体することが行われている。また、切妻屋根形の屋根板に、外付けの口栓を設けたものは、口栓が簡単に外れないように強固に溶着しているため、この口栓を分離するには、トップシール部を開口してハサミ等で口栓の周りを切って分離して廃棄している。
しかしながら、前述した従来の液体用紙容器は、使用後の空容器を解体するときに、トップシール部の熱シールによる封鎖が強固であるため、手でトップシール部を開口して容器を解体することが難しいことがあった。
これは、液体用紙容器のトップシール部は、折り曲がった積層体が突き当たった状態でシールするため隙間が生じ易いので、液体用紙容器の裏面の熱融着層には、溶融時の流動性の良いポリエチレン樹脂が用いられ、高い温度と強い押圧でシールして、隙間を埋めて完全密封するようにしてある。
このようなことから、シール強度を強くして、強固に封鎖しているためである。シール強度を弱くするために、シールする温度を下げたり、押圧を弱くしたりすると、密封が不完全になり、液漏れが生じてしまう危険性がある。
一方、チルド流通の牛乳などでは、口栓を設けることはしないで、開封するために、トップシール部に密封効果を減じる作用のある物質を塗布して、弱化シール部を設けて、トップシール部を剥がれやすくすることが一般に行われるようになってきた(例えば、特許文献1)。
長期保存が期待される内容物に使用される液体用紙容器にも、空容器の解体のために、このような方法を用いることが行われている(特許文献2)。
公知文献を以下に示す。
特公平6−41300号公報 特開平10−278928号公報
しかし、特許文献のような手段で、トップシール部の熱シールによる封鎖を極端に弱くすると、長期保存する内容物に使用される液体用紙容器では、密封性に不安が残り、この手段だけで、人の手でトップシール部を開口しやすくできるようにすることは難しく、更なる改良が望まれている。
本発明は、使用後の空容器を廃棄するときなどに、手で容易にトップシール部を開口でき、簡単に解体することができる液体用紙容器を提供することを課題とする。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、請求項1の発明は、板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなるブランクを折り畳み成形してなり、左側面板、正面板、右側面板、背面板の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部と、この胴部の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部と、胴部の下方の開口端部に形成された底部とからなり、前記頂部は、前記左側面板、前記右側面板の上方に、それぞれ連設された三角形状の折り込み片が内方に折り込まれていて、該折り込み片に連設されると共に、前記正面板、前記背面板の上方にそれぞれ連設された屋根板に連設された一対の折り返し片が、前記折り込み片との境界で外側に折り返されて、傾斜した前記屋根板の裏面と前記折り返し片の裏面が対向し、前記屋根板と前記折り返し片の上方にトップシール部が形成され閉鎖されている液体用紙容器であって、
前記屋根板に、左右下端より左右中央上端方向に折罫が設けられ、前記屋根板の上方のトップシール部裏面に弱化シール部が設けられ、前記折り返し片の表面と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に、滑り止め加工部が設けられていることを特徴とする液体用紙容器である。
本発明の請求項2の発明は、前記弱化シール部が、前記屋根板の上方のトップシール部裏面の左右両端を残して左右中央部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項3の発明は、前記弱化シール部が、剥離性のニスによって設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項4の発明は、前記滑り止め加工部が、樹脂を塗布することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項5の発明は、前記滑り止め加工部が、フィルムを貼着することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項6の発明は、前記滑り止め加工部が、エンボス加工することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器である。
本発明の液体用紙容器は、使用後の空容器を廃棄するときなどに、三角形状の折り込み片の左右の折り返し片が離れるように手で引っ張って、頂部の左右の折り返し片の上のトップシール部を容易にX字型に開くことでき、簡単に開口して解体することもできる。
弱化シール部が、屋根板の上方のトップシール部裏面の左右両端を残して左右中央部のみに設けられていれば、流通上などで、トップシール部が安易にX字型に開いてしまうことがない。
弱化シール部を剥離性のニスによって設ければ、積層体の表印刷加工時に、印刷と見当を合わせて、塗布することができ、正確な位置に、工程数を増やすことなく加工でき、簡単に実施することができる。
滑り止め加工部を樹脂の塗布によって設ければ、積層体の表印刷加工時に、印刷と見当を合わせて、塗布することができ、正確な位置に、工程数を増やすことなく加工でき、簡単に実施することができる。
また、滑り止め加工部をフィルムの貼着によって設ければ、積層体を製造し終わった後からでも、滑り止め加工を行うことができる。
滑り止め加工部を、エンボス加工によって設ければ、ブランクを打ち抜くときに同時に加工することができ、簡単に実施することができる。
本発明の液体用紙容器の一例を模式的に斜視で示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを模式的に示した説明図である。 (A)〜(D)本発明の液体用紙容器の滑り止め加工部の形状の他の例を模式的に示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを容器内面側から模式的に示した説明図である。 (A)〜(D)本発明の液体用紙容器の一例のトップシール部を開口する様子を模式的に平面で示した説明図である。 従来の液体用紙容器を模式的に示した説明図である。 従来の液体用紙容器に用いるブランクを模式的に示した説明図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
本発明の液体用紙容器に用いる積層体は、板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなる。基材となる板紙には、坪量が200〜500g/mで、密度が0.6〜1.1g/cmのものが用いられる。
表面の熱融着層には、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンが用いられ、フィルム状のものを、接着剤を介して積層してもよいが、多くの場合、押し出しラミネートにより、基材となる板紙面に溶融した樹脂が直接押し出されて設けられている。また、表面の熱融着層上に、表面絵柄層を設ける場合があるが、このときには、用いる印刷インキの密着性を高めるために、熱融着層の表面にコロナ処理、オゾン処理、などの処理、ある
いはアンカーコートを行うことができる。表面の熱融着層の厚みは20μm〜100μmgが好ましい。
裏面の熱融着層には、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンのほか、中密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンを使用することもでき、また、ポリブテンー1を一部混合することもできるが、直鎖状低密度ポリエチレンを用いることが好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンでは、密度0.925g/cm以下、MI(メルトインデックス)4以上あればよい。裏面の熱融着層の厚みは30μm〜100μmで、Tダイ押し出し法あるいは、インフレーション法で製膜したフィルムが用いられる。また、積層する面に溶融樹脂を押し出して積層する押し出しラミネート法によって設けることもできる。
基材と裏面の熱融着層の間に、バリア層を設けてもよい。バリア層としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂の延伸フィルムに、アルミナ、シリカ、あるいは、アルミニウムを蒸着した蒸着フィルムや、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂の延伸フィルムに、アルミニウム箔を積層したものを使用することができる。また、エチレンビニルアルコール共重合フィルムやMXDナイロンを用いることができる。
蒸着フィルムの延伸フィルムの厚みは6〜25μmで、蒸着層の厚みは5〜100nmが好ましい。また、アルミニウム箔の厚みは5〜15μmで、アルミニウム箔に積層する延伸フィルムの厚みは6〜25μmが好ましい。
基材とバリア層の間、バリア層と裏面の熱融着層の間の接着は、熱溶融樹脂を押し出す押し出しラミネートや、ドライ用接着剤を用いたドライラミネートや、無溶剤型接着剤を用いたラミネートにより行うことができる。ドライ用接着剤や無溶剤型接着剤の塗布量(硬化後)は0.5〜7.0g/mが好ましい。
押し出しラミネートに用いる樹脂は、低密度ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレンのほか、中密度ポリエチレンや高密度ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、アイオノマー、ポリプロピレンなどを用いることができる。
押し出しラミネートの樹脂の厚みは、10〜60μmが好適であり、10μm未満では、加工が難しく、また、充分な強度が得られず、60μmを越えると加工速度が遅くなる。また、接着強度を高くし充分なラミネート強度を得るために、接着する紙やフィルムにコロナ処理、オゾン処理、などの処理、あるいはアンカーコートを行うことができる。
以下本発明の液体用紙容器の形状などについて説明する。
図1は、本発明の液体用紙容器の一例を模式的に示した説明図である。
本例の液体用紙容器100は、図1のように、左側面板21、正面板22、とそれぞれに対向した反対側に、右側面板23、背面板24の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部2と、胴部2の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部1と、胴部2の下方の開口端部に形成された底部3とからなっている。
頂部1には、正面板22、背面板24の上方にそれぞれ連設された一組の屋根板11、11が設けられ、左側面板21、右側面板23の上方にはそれぞれに連設された三角形状の折り込み片12、12が設けられ、折り込み片12、12に連設されると共に、屋根板11,11に連設された一対の折り返し片13、13、13、13、が設けられている。
折り込み片12、12が内方に折り込まれていて、一対の折り返し片13、13、13、13が、折り込み片12、12との境界で外側に折り返されて、折り返し片13、13、13、13が連設している屋根板11,11を傾斜させ、傾斜した屋根板11、11の裏面に折り返し片13、13、13、13の裏面が対向している。
屋根板11、11と折り返し片13、13、13、13の上方にトップシール部14が形成され閉鎖されている。また、正面板22の上方の屋根板11には、内容物を注ぎ出せるように口栓15が設けられている。
そして、折り返し片13、13、13、13の表面と、折り返し片13、13、13、13と裏面どうしが対向した屋根板11、11の対向した部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられている。またさらに、屋根板11,11には、左右下端より左右中央上端方向に2点鎖線で表記された補助折罫17が設けられている。
図2は、本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを模式的に示した説明図である。尚、図で一点鎖線での表記は補助折罫17以外の折罫をしめす。
図2のようにブランク101は、胴部2を形成する、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の四角形状の面板が順次設けられ、左側面板21の左側端縁には、貼着板25が設けられている。貼着板25は頂部1から底部3まで、それぞれ延設されている。
胴部2の上方の頂部1には、正面板22、背面板24の上方に長方形状の屋根板11、11がそれぞれ連設されていて、屋根板11,11には左右下端より左右中央上端方向に補助折罫17、17、17、17が設けられている。また、正面板22の上方の屋根板11には、口栓15に連通して内容物を注ぎ出すための、口栓孔18が設けられている。
左側面板21、右側面板23の上方には、三角形状の折り込み片12、12がそれぞれ連設されている。左側面板21、右側面板23から折り込み片12、12の三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分より長く、折りこんだときに、屋根板11、11が平面にならず、傾斜した屋根状になるように形成されている。
三角形状の折り込み片12、12の上の2辺には、折り返し片13、13、13、13が連設されていて、折り返し片13、13、13、13は、それぞれ、屋根板11、11に接続している。更に、屋根板11、11と折り返し片13、13、13、13の上方には、トップシール部14が設けられている。
屋根板11、11の上方のトップシール部14の高さは、折り返し片13、13、13、13の上方のトップシール部14の高さより高く形成されていて、製函したときにその高い部分では、屋根板11、11の上方のトップシール部14どうしが直接シールされるようになっている。
そして、折り返し片13、13、13、13の表面には、滑り止め加工部16が設けられ、更に、液体用紙容器100に成形したときに、折り返し片13、13、13、13と裏面どうしが対向した屋根板11、11の部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられている。
胴部2の下方の底部3は、頂部1と類似の形状をしていて、正面板22、背面板24の下方に底板31、31がそれぞれ連設されていて、左側面板21、右側面板23の下方には、三角形状の底部折り込み片32、32が三角形の頂点を下にして、それぞれ連設され
ている。
左側面板21、右側面板23から底部折り込み片32、32の三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分と略等しく、折りこんだときに、底板31、31が略平面になるように形成されている。
三角形状の底部折り込み片32、32の下の2辺には、底部折り返し片33、33、33、33が連設されていて、底部折り返し片33、33、33、33は、それぞれ、底板31、31あるいは貼着板25に接続している。更に、底板31、31と底部折り返し片33、33、33、33の下方には、ボトムシール部34が設けられている。
液体用紙容器100の滑り止め加工部16は、折り返し片13、13、13、13の表面に、折り返し片13、13、13、13からはみ出さないように、折り返し片13、13、13、13と相似形で小さな三角形状で設けたが、図3(A)から(D)のように、横長の四角形状の滑り止め加工部16を、各1個ずつ、あるいは、複数個ずつ設けても良いし、また、円形状の滑り止め加工部16を、各1個ずつ、あるいは、複数個ずつ設けても良い。さらには、三角形状、四角形状、円形状の滑り止め加工部16を組み合わせて設けてもよい。
図4は、本発明の液体用紙容器の一例に用いるブランクを容器内面側から模式的に示した説明図である。
屋根板11、11の上方のトップシール部14の裏面に弱化シール部19、19が設けられている。弱化シール部19、19は、屋根板11、11の上方のトップシール部14の裏面の左右両端を残して左右中央部に、そして、折り返し片13、13、13、13の上方のトップシール部14の高さより高く設けられ、屋根板11、11の上方のトップシール部14どうしが直接シールされる部分に設けられている。また、折り返し片13、13、13、13の上方のトップシール部14の表面側にも、部分的に設けても良い。
弱化シール部19は、はく離剤などを塗布して設けることができる。また、イージーピールフィルムをシールしたり貼ったりして設けても良い。
このブランク101を用いて、液体用紙容器100を成形するには、左側面板21と正面板22の間の境界、及び、右側面板23と背面板24の間の境界を山折りする。このとき、境界の延長上の頂部1、底部3における境界も同時に山折りする。
そして、貼着板25の表側を、背面板24及び背面板24の上下に位置する頂部1と底部3の裏側にシールさせる。尚、あらかじめ貼着板25の端縁部は、紙層が内容物に触れないように、端面保護をおこなうことが望ましい。
端面保護の方法は、内層の溶融樹脂層を残して、板紙などの外層側を削り取って、削り残された内層の溶融樹脂層を外層側に折り返すスカイブヘミング法や、エッジプロテープを端面が覆われるように貼る方法など、いずれの方法でも構わない。
貼着板25をシールさせたら、正面板22と右側面板23の間の境界およびその延長線状の境界を山折りし、背面板24に貼着している貼着板25と左側面板21の間の境界およびその延長線状の境界を山折りし、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の面板からなる四角筒状の胴部2を形成する。
次に、底部3を成形する。まず、底部折り込み片32、32を左側面板21、右側面板
23の境界で内方に折り込み、底部折り返し片33、33、33、33を底部折り込み片32、32との境界で外側に折り返し、底板31、31を正面板22、背面板24の境界で山折りして、底部折り返し片33、33、33、33の裏面をそれぞれ底板31、31の裏面に対向して接触するようにし、ボトムシール部34をシールして、底部3を形成する。
胴部2と底部3が形成された液体用紙容器100の口栓孔18に口栓15を溶着し、内容物を充填する。続いて、折り込み片12、12を左側面板21、右側面板23の境界で内方に折り込み、折り返し片13、13、13、13を折り込み片12、12との境界で外側に折り返し、屋根板11、11を正面板22、背面板24の境界で山折りして、折り返し片13、13、13、13の裏面をそれぞれ屋根板11、11の裏面に対向して接触するようにし、トップシール部14をシールして、頂部1を形成して、内容物が充填された本例の液体用紙容器100が完成する。
内容物がなくなった液体用紙容器100の空容器は、分別収集や、廃棄物の減容化などのために、トップシール部14を開口して解体する。トップシール部14の開口の方法について以下に述べる。
図5は、本発明の液体用紙容器の一例のトップシール部を開口する様子を模式的に平面で示した説明図である。
図5(A)の液体用紙容器100の頂部を、まず、液体用紙容器100の左側面板21あるいは右側面板23の上方の左右の折り返し片13、13を開くようにして、左右の折り返し片13、13の上方のトップシール部14、及び、屋根板11、11の上方のトップシール部14の上部を剥がす。
続いて、残りの左側面板21あるいは右側面板23の上方の折り返し片13、13を開く。これにより、図5(B)のように、屋根板11の上方のトップシール部14と折り込み片12に連設された折り返し片13、13の上方のトップシール部14とがシールされた状態で、トップシール部14がX字型に開く。
このとき、弱化シール部19が屋根板11、11の上方のトップシール部14どうしが直接シールされる部分に設けられ、また場合によっては、折り返し片13、13、13、13の上方のトップシール部14の表面側にも、部分的に設けられているので、剥がす為に必要な力が小さくなり、剥がしやすい。
また、補助折罫17が設けられているので、屋根板11、11を折り曲げるのに必要な力も少なくてすむ。さらに、滑り止め加工部16により、折り返し片13と屋根板11を指で持つときに指先に力を込める必要がない。これらによって、トップシール部14をX字型に開くのが容易となる。
次に、図5(B)のX字型の左上に当たる背面板24の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と左側面板21の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで片方の手で持ち、X字型の右下に当たる正面板22の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と右側面板23の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで他方の手で持って引っ張ると、図5(C)のように、トップシール部14のX字型の右上から左下に向かうシール部が剥がれる。
図5(B)の状態から、図5(C)の状態に開封するときも開けにくく、開封するのに力が必要になるが、液体用紙容器100に滑り止め加工部16が設けられているので、屋
根板11に設けられた滑り止め加工部16と左側面板21の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで手で持つので滑ることがなく、容易に開封することができる。
さらに、X字型の左下に当たる正面板22の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と左側面板21の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで片方の手で持ち、X字型の右上に当たる背面板24の上方の屋根板11に設けられた滑り止め加工部16と右側面板23の上方の折り返し片13に設けられた滑り止め加工部16とを挟んで他方の手で持って引っ張ると、図5(D)のように、トップシール部14のX字型の左上から右下に向かうシール部が剥がれる。
以上のようにして、トップシール部14を開口することができる。このとき、折り返し片13、13、13、13の表面と、折り返し片13、13、13、13と対向する屋根板11、11の部分の表面に、滑り止め加工部16が設けられているので、しっかりと挟むことができ滑ることが無く、トップシール部14を手で容易に開口することができる。
滑り止め加工部16に用いる滑り止め加工は、滑り止めのフィルムを貼ることや、樹脂を塗布することや、ブランク101の積層体自体にエンボス加工することによって設けることができる。
滑り止めのフィルムとしては、表面が滑りにくい材質の樹脂などのフィルムが用いられる。例えば、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、未延伸ポリプロピレンフィルム、あるいは、セロファンフィルムなどが使用できる。
その厚さは、7μm以上、100μm以下である。7μm未満では貼着加工が難しく、100μmを越えると、液体用紙容器100の成形が難しくなる。滑り止めのフィルムの貼着はあらかじめ、フィルムの裏面に粘着剤を加工しておいて、貼着することによって設けることができる。
樹脂を塗布するには、印刷加工時に同時に行うことができる。このようにすると印刷の絵柄と見当をあわせることが容易にできるので、簡単である。樹脂としては、印刷インキに用いられる樹脂や、粘着剤あるいは接着剤に用いる樹脂を使用することができる。
そして、樹脂の厚みとしては、10μm以上、100μm以下が好ましい。10μm未満では、滑り止めの効果が不足し、100μmを越えると、削られやすくなり、開口するときまでに、取れてしまう恐れがある。
また、樹脂の中に、無機や有機の粒子を添加することもできる。無機粒子としては、酸化珪素、酸化チタン、カーボンブラック、沈降性バリウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、タルクなどを用いることができる。また、有機粒子としては、塗布に用いる溶剤に溶けないものが使用できる。
積層体自体へのエンボス加工は、積層体からブランクを打ち抜くときに同時に設けることができる。エンボスは積層体の表裏いずれの方向にも凸にして設けることができるが、好ましくは、積層体の裏側に凸の金型と表側に凹の金型で挟んで、表側に凸のエンボスを設ける。エンボスの高さは10μmから100μmが好ましい。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
バリア層としてアルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム12μmを用意して、そのアルミナ蒸着面側表面に2液硬化型のウレタン系接着剤を介して、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム40μmをドライラミネート法により積層し、内層フィルムを作成した。
2軸押し出し機で、板紙(坪量400g/m)の表面に表面熱融着層となる低密度ポリエチレン20μmを押し出し、板紙の裏面に、押し出した低密度ポリエチレン15μmを介して、内層フィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム面を貼り合せ、積層体を得た。
この積層体の表面融着層の表面に表面絵柄層を印刷により設け、表面絵柄層の上に滑り止め加工部16を、粘着剤を印刷することによって、図2のように設けた。また、裏面に剥離ニスを用いて弱化シール部19を印刷により、図4のように設けた。この印刷工程は1台の多色刷り印刷機によって、見当を合わせて行った。
この印刷を行った積層体を打ち抜きと同時に、図2のような折罫を押罫で設けブランク101を作成した。このとき補助折罫17も同時に設けた。このブランク101を成形して、図1のような形状の液体用紙容器を作成して、実施例1の液体用紙容器を得た。
<実施例2>
滑り止め加工部16を、粘着剤を印刷する代わりに、裏側に粘着剤を設けたニ軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム25μmを使用して、貼着して滑り止め加工部16を設けた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の液体用紙容器を得た。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
滑り止め加工部16と弱化シール部19を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の液体用紙容器を得た。
<比較例2>
滑り止め加工部16と補助折罫17を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の液体用紙容器を得た。
<比較例3>
弱化シール部19と補助折罫17を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例3の液体用紙容器を得た。
<比較例4>
滑り止め加工部16を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例4の液体用紙容器を得た。
<比較例5>
補助折罫17を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例5の液体用紙容器を得た。
<比較例6>
弱化シール部19を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例6の液体用紙容器を得た。
<比較例7>
滑り止め加工部16と弱化シール部19と補助折罫17を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例7の液体用紙容器を得た。
実施例1、2および比較例1から7について、以下の評価を行った。その結果を表1にまとめた。
<開封性評価>
それぞれの液体用紙容器の折り返し片13、13を開くようにして、図5(B)のように、トップシール部14をX字型に開いて、その開封性を評価した。
評価は、参加した成人男子15名、成人女子15名の合計30人の内、9割以上の人が容易に開封できたと判断した液体用紙容器を◎とし、7割以上9割未満の人が容易に開封できたと判断した液体用紙容器を○とし、5割以上7割未満の人が容易に開封できたと判断した液体用紙容器を△とし、容易に開封できたと判断した人が5割未満の液体用紙容器を×とした。
Figure 2014012550
<比較結果>
補助折罫17と弱化シール部19と滑り止め加工部16を設けた実施例1と実施例2の液体用紙容器は、官能評価でともに9割以上の人が容易に開封できると判断され開封性が極めて良好であった。
一方、補助折罫17と弱化シール部19と滑り止め加工部16のいずれをも設けなかった比較例7の液体用紙容器、及び、滑り止め加工部16のみを設けた比較例3の液体用紙容器は、容易に開封できたと判断した人が5割未満で開封性が不良であった。
また、補助折罫17のみを設けた比較例1、弱化シール部19のみを設けた比較例2、弱化シール部19と滑り止め加工部16を設けた比較例5、および、補助折罫17と滑り止め加工部16を設けた比較例6の液体用紙容器は、5割以上7割未満の人が容易に開封できたと判断され、開封性が満足できるものではなかった。
補助折罫17と弱化シール部19を設けた比較例4の液体用紙容器は、7割以上9割未満の人が容易に開封できたと判断され、開封性が大体良好であったが、実施例1と実施例2の液体用紙容器と比較すると、開封性が劣っていた。
100・・・液体用紙容器
101・・・ブランク
1・・・頂部
11、11・・・屋根板
12、12・・・折り込み片
13、13、13、13・・・折り返し片
14・・・トップシール部
15・・・口栓
16・・・滑り止め加工部
17・・・補助折罫
18・・・口栓孔
19・・・弱化シール部
2・・・胴部
21・・・左側面板
22・・・正面板
23・・・右側面板
24・・・背面板
25・・・貼着板
3・・・底部
31、31・・・底板
32、32・・・底部折り込み片
33、33、33、33・・・底部折り返し片
34・・・ボトムシール部

Claims (6)

  1. 板紙を基材とし、表裏面に熱融着層をもつ積層体からなるブランクを折り畳み成形してなり、左側面板、正面板、右側面板、背面板の四枚の面板が順次設けられた四角筒状の胴部と、この胴部の上方の開口端部に形成された傾斜した屋根状の頂部と、胴部の下方の開口端部に形成された底部とからなり、前記頂部は、前記左側面板、前記右側面板の上方に、それぞれ連設された三角形状の折り込み片が内方に折り込まれていて、該折り込み片に連設されると共に、前記正面板、前記背面板の上方にそれぞれ連設された屋根板に連設された一対の折り返し片が、前記折り込み片との境界で外側に折り返されて、傾斜した前記屋根板の裏面と前記折り返し片の裏面が対向し、前記屋根板と前記折り返し片の上方にトップシール部が形成され閉鎖されている液体用紙容器であって、
    前記屋根板に、左右下端より左右中央上端方向に折罫が設けられ、前記屋根板の上方のトップシール部裏面に弱化シール部が設けられ、前記折り返し片の表面と、前記折り返し片と対向した前記屋根板の部分の表面に、滑り止め加工部が設けられていることを特徴とする液体用紙容器。
  2. 前記弱化シール部が、前記屋根板の上方のトップシール部裏面の左右両端を残して左右中央部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器。
  3. 前記弱化シール部が、剥離性のニスによって設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体用紙容器。
  4. 前記滑り止め加工部が、樹脂を塗布することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器。
  5. 前記滑り止め加工部が、フィルムを貼着することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器。
  6. 前記滑り止め加工部が、エンボス加工することによって設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体用紙容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018122930A (ja) * 2016-05-13 2018-08-09 大日本印刷株式会社 紙容器
GB2561153A (en) * 2017-03-23 2018-10-10 Multi Packaging Solutions Uk Ltd Carton
JP2019147577A (ja) * 2018-02-27 2019-09-05 石塚硝子株式会社 ゲーブルトップ型紙容器

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