JP2023049206A - 積層体および包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装自体の安全性、環境保全性、デザイン性などを向上させることが可能な積層体および包装体を提供する。【解決手段】積層体は、第1基材層2と、易剥離性を有するパターン状のヒートシール層3と、第2基材層4と、シール層6と、をこの順に有し、前記第1基材層と前記第2基材層との間で剥離したときの剥離強度が0.1N/15mm以上3.5N/15mm以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、積層体およびそれを用いた包装体に関する。
食品、トイレタリー用品、化粧品、医薬品、医薬部外品等の包装としては、樹脂フィルムを用いた軟包装が知られている。
軟包装は、例えば、バージン性やタンパーエビデント性や衛生性等の安全性、リサイクル性や分別廃棄性等の環境保全性、デザイン性等が要求される。
昨今、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)が世界的に流行しており、社会の衛生観念が高まっている。そのため、包装の内容物の安全性だけでなく、包装自体の安全性も強く求められている。
例えば特許文献1には、リサイクル性を目的として、紙層および熱可塑性樹脂層が積層された積層体において、紙層と熱可塑性樹脂層との剥離強度を所定の範囲内とすることが提案されている。このような積層体においては、紙層から熱可塑性樹脂層を剥がして紙とプラスチックとを分別することができ、再利用することができる。
特許第4852913号公報
上記の積層体においては、紙層に熱可塑性樹脂層を押し出しコーティングにより積層しているため、紙層の全面に熱可塑性樹脂層が配置されることになる。そのため、紙層および熱可塑性樹脂層の剥離が困難になる場合がある。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、包装自体の安全性や、環境保全性、デザイン性を向上させることが可能な積層体および包装体を提供することを主目的とする。
本開示の一実施形態は、第1基材層と、易剥離性を有するパターン状のヒートシール層と、第2基材層と、シール層と、をこの順に有する、積層体を提供する。
本開示における積層体においては、上記第1基材層と上記第2基材層との間で剥離したときの剥離強度が0.1N/15mm以上3.5N/15mm以下であることが好ましい。
また、本開示における積層体は、上記第1基材層と上記ヒートシール層との間、または上記第1基材層の上記ヒートシール層とは反対側の面に、第1印刷層を有していてもよい。
また、本開示における積層体は、上記第2基材層と上記ヒートシール層との間、または上記第2基材層と上記シール層との間に、第2印刷層を有していてもよい。
また、本開示における積層体は、上記ヒートシール層と上記シール層との間の任意の位置にバリア層を有していてもよい。
本開示の他の実施形態は、上述の積層体を有する包装体を提供する。
本開示は、包装自体の安全性や、環境保全性、デザイン性を向上させることが可能な積層体および包装体を提供することができるという効果を奏する。
本開示における積層体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における積層体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における積層体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における積層体を例示する概略平面図である。 本開示における積層体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における積層体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における積層体を例示する概略断面図である。 本開示における積層体を例示する概略断面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図および断面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。 本開示における包装体を例示する概略平面図である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本明細書において、ある部材の上に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「上に」あるいは「下に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。また、本明細書において、ある部材の面に他の部材を配置する態様を表現するにあたり、単に「面に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある部材に接するように、直上あるいは直下に他の部材を配置する場合と、ある部材の上方あるいは下方に、さらに別の部材を介して他の部材を配置する場合との両方を含むものとする。
以下、本開示における積層体および包装体について、詳細に説明する。
A.積層体
本開示における積層体は、第1基材層と、易剥離性を有するパターン状のヒートシール層と、第2基材層と、シール層と、をこの順に有する。
本開示における積層体について、図面を参照して説明する。図1(a)、(b)は、本開示における積層体の一例を示す概略平面図および断面図であり、図1(a)は積層体の第1基材層側から見た平面図、図1(b)は図1(a)のA-A線断面図である。図1(a)、(b)に示すように、積層体1は、第1基材層2と、易剥離性を有するパターン状のヒートシール層3と、第2基材層4と、シール層6と、をこの順に有している。図1(a)、(b)に示す例においては、ヒートシール層3は円形のドット状のパターンを有している。また、図1(a)に示すように、第2基材層4およびシール層6の間には接着層5を配置することができる。
ヒートシール層3は、易剥離性を有することから、例えば図2(a)、(b)に示すように、積層体1から第1基材層2およびヒートシール層3を剥離することができる。なお、図2(a)は、積層体から第1基材層およびヒートシール層の一部を剥離したときの積層体の第1基材層側から見た平面図であり、図2(b)は、積層体から第1基材層およびヒートシール層の全部を剥離したときの断面図である。
本開示の積層体においては、第1基材層と第2基材層との間に易剥離性を有するパターン状のヒートシール層が配置されていることにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することができる。よって、本開示における積層体を例えば包装体に用いた場合には、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離して廃棄することで、剥離後の包装体の表面の衛生性を確保することができる。これより、包装体のバージン性を確保することができる。また、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離しても、第2基材層およびシール層は残るため、包装材料としての機能を満たすことができる。そのため、例えば、内容物が充填された包装体を入手した後、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離して廃棄することで、包装体を衛生的に安心して保管、使用することができる。したがって、包装体自体のバージン性や衛生性等の安全性を向上させることができる。
また、本開示の積層体において、例えば第1基材層および第2基材層が異素材である場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、第1基材層および第2基材層を分別することができる。これにより、リサイクル性や分別廃棄性等の環境保全性を向上させることができる。
また、本開示の積層体において、例えば第1基材層および第2基材層の色が異なる場合や、第1基材層またはヒートシール層が着色剤を含有する場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、デザインや色を変化させることができる。また、本開示の積層体において、後述するように、第1基材層とヒートシール層との間または第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に第1印刷層が配置されている場合や、第2基材層とヒートシール層との間または第2基材層とシール層との間に第2印刷層が配置されている場合にも、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、デザインや色を変化させることができる。これにより、デザイン性を向上させることができる。
以下、本開示における積層体の各構成について説明する。
1.ヒートシール層
本開示におけるヒートシール層は、易剥離性を有し、第1基材層の一方の面にパターン状に配置される部材である。
ここで、「易剥離性」とは、ヒートシール層を介してヒートシール層の両面にそれぞれ接する2つの層を接着可能であり、ヒートシール層の第2基材層側の面に接する層からヒートシール層を容易に剥離可能である性質をいう。
ヒートシール層は、第1基材層の一方の面にパターン状に配置されていればよく、第1基材層の一方の面に対して、全体的にパターン状に配置されていてもよく、局所的にパターン状に配置されていてもよい。例えば、図1(a)はヒートシール層3が第1基材層2の一方の面に対して全体的にパターン状に配置されている例であり、図3(a)はートシール層3が第1基材層2の一方の面に対して局所的にパターン状に配置されている例である。
中でも、ヒートシール層は、第1基材層の一方の面に対して全体的にパターン状に配置されていることが好ましい。ヒートシール層を介して第1基材層および第2基材層を均一に接着させることができる。これにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離するまでの間、積層体からヒートシール層を剥がれにくくすることができる。また、積層体を包装体やラベルに用いる場合には、パターン状のヒートシール層の配置を包装体やラベルの大きさに合わせる必要がなく、包装体やラベルの大きさによらずに積層体を使用することができる。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合には、第1基材層の周縁部に配置されていることが好ましい。この場合において、積層体の平面視形状が矩形状である場合、ヒートシール層は、例えば、第1基材層の3辺または4辺の周縁部に配置されていることが好ましく、第1基材層の4辺の周縁部に配置されていることがより好ましい。ヒートシール層が第1基材層の4辺の周縁部に配置されていることにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離するまでの間、積層体からヒートシール層を剥がれにくくすることができる。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合、ヒートシール層は連続的に配置されていることが好ましい。ヒートシール層が連続的に配置されている場合には、不連続的に配置されている場合と比較して、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離するまでの間、積層体からヒートシール層を剥がれにくくすることができる。
例えば図3(a)においては、ヒートシール層3は第1基材層2の4辺の周縁部に連続的に配置されている。なお、図3(b)は図3(a)のA-A線断面図である。
また、第1基材層の面積に対するパターン状のヒートシール層の合計面積の割合、すなわち、パターン状のヒートシール層の面積率は、例えば、10%以上95%以下であり、20%以上60%以下であってもよく、30%以上50%以下であってもよい。
ヒートシール層の平面視のパターン形状は、例えば、規則パターンであってもよく、ランダムパターンであってもよい。規則パターンの場合、例えば、ドット状、ライン状、ストライプ状、格子状、渦巻状、同心図形、枠状等のパターンが挙げられる。
ドット状のパターンにおいて、ドットの形状としては、例えば、円形状、楕円形状、矩形状、多角形状、十字状、Y字状、星型、ハート型等、種々の形状を挙げることができる。また、ドット状のパターンは、文字であってもよい。例えば、図1(a)は、ヒートシール層3の平面視のパターン形状が円形のドット状である例であり、図4は、ヒートシール層3の平面視のパターン形状がドット状であり、「ABC」の文字である例である。
また、ドット状のパターンにおいて、ドットの配列としては、例えば、正方格子配列、矩形格子配列、三角格子配列、六角格子配列、菱形格子配列、平行四辺形格子配列等が挙げられる。
ライン状またはストライプ状のパターンとしては、例えば、直線状;正弦波、三角波、矩形波、のこぎり波等の波線等の曲線状;等のパターンが挙げられる。例えば、図5(a)は、ヒートシール層3の平面視のパターン形状が直線のストライプ状である例である。なお、図5(b)は図5(a)のA-A線断面図である。
格子状のパターンとしては、例えば、正方格子状、矩形格子状、三角格子状、六角格子状、菱形格子状、平行四辺形格子状等のパターンが挙げられる。例えば、図6(a)は、ヒートシール層3の平面視のパターン形状が正方格子状である例である。なお、図6(b)は図6(a)のA-A線断面図である。
同心図形のパターンとしては、例えば、同心円状、同心三角形状、同心四角形状、同心六角形状等が挙げられる。
また、例えば、図3(a)は、ヒートシール層3の平面視のパターン形状が枠状である例である。
また、ヒートシール層の平面視のパターン形状がドット状である場合、ドットの平面視の大きさは、例えば、1mm以上15mm以下であり、3mm以上8mm以下であってもよい。ドットの大きさが小さすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下したり、形成が困難になったりする可能性がある。また、ドットの大きさが大きすぎると、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離が困難になる可能性がある。
ここで、ドットの平面視の大きさは、例えば、ドットの形状が円形状である場合には直径をいい、ドットの形状が楕円形状である場合には長径をいい、ドットの形状が矩形である場合には対角線の長さをいい、ドットの形状がその他の形状である場合にはその形状を円形または矩形に近似したときの円形の直径または矩形の対角線をいう。
また、ヒートシール層の平面視のパターン形状がドット状である場合、ドットのピッチは、例えば、上記ドットの平面視の大きさに対して、1.5倍以上10倍未満とすることができる。ドットのピッチが小さすぎると、形成が困難になる可能性がある。また、ドットのピッチが大きすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下する可能性がある。
ここで、ドットのピッチは、隣接するドット間の距離をいう。
ヒートシール層の平面視のパターン形状がライン状またはストライプ状である場合、線幅は、例えば、1mm以上15mm以下であり、2mm以上8mm以下であってもよい。線幅が小さすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下したり、形成が困難になったりする可能性がある。また、線幅が大きすぎると、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離が困難になる可能性がある。
また、ヒートシール層の平面視のパターン形状がストライプ状である場合、ストライプのピッチは、例えば、1mm以上20mm以下であり、3mm以上10mm以下であってもよい。ストライプのピッチが小さすぎると、形成が困難になる可能性がある。また、ストライプのピッチが大きすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下する可能性がある。
ここで、ストライプのピッチは、隣接するライン間の距離をいう。
また、ヒートシール層の平面視のパターン形状が格子状である場合、線幅は、例えば、1mm以上15mm以下であり、2mm以上8mm以下であってもよい。線幅が小さすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下したり、形成が困難になったりする可能性がある。また、線幅が大きすぎると、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離が困難になる可能性がある。
また、ヒートシール層の平面視のパターン形状が格子状である場合、格子の間隔は、例えば、1mm以上20mm以下であり、3mm以上10mm以下であってもよい。格子の間隔が小さすぎると、形成が困難になる可能性がある。また、格子の間隔が大きすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下する可能性がある。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合であって、第1基材層の周縁部に配置されている場合、ヒートシール層の幅は、例えば、1mm以上15mm以下であり、2mm以上8mm以下であってもよい。線幅が小さすぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下したり、形成が困難になったりする可能性がある。また、ヒートシール層の幅が大きすぎると、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離が困難になる可能性がある。
なお、ヒートシール層の寸法は、レーザー顕微鏡、触針式表面プロファイラー、または走査型電子顕微鏡(SEM)により積層体の表面を観察することにより測定することができる。
ヒートシール層の厚さとしては、例えば、0.3μm以上5.0μm以下であり、0.5μm以上4.0μm以下であってもよく、0.7μm以上3.0μm以下であってもよい。ヒートシール層の厚さが薄すぎると、ヒートシール層を介した第1基材層と第2基材層との密着性が低下する可能性がある。また、ヒートシール層の厚さが厚すぎると、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離が困難になる可能性がある。
ヒートシール層の材料としては、包装用途の一般的なヒートシール剤を用いることができる。ヒートシール剤の主成分としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン-メタクリル酸共重合体、酸変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ヒートシール層は、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。ヒートシール層が例えば着色剤を含有する場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することでデザインや色を変化させたり、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離を目視で確認したりすることができる。よって、デザイン性を向上したり、タンパーエビデント性を付与したりすることができる。
ヒートシール層の形成方法としては、例えば、第1基材層の一方の面にヒートシール剤をパターン状に塗布した後、第1基材層のヒートシール剤の塗布面と第2基材層とを熱ラミネートする方法が挙げられる。ヒートシール剤をパターン状に塗布する方法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等が挙げられる。
2.第1基材層
本開示における第1基材層は、上記ヒートシール層を支持する部材である。
第1基材層としては、上記ヒートシール層を支持することが可能な基材層であれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂基材、紙基材、金属箔等を挙げることができる。
中でも、樹脂基材が好ましい。第1基材層は剥離除去されるものであることから、安価な樹脂基材が好ましく用いられる。また、樹脂基材は、印刷やラミネートの加工適性が良好である。
樹脂基材は、例えば、延伸フィルムであってもよく、無延伸フィルムであってもよい。延伸フィルムは、加工適性が良好であるため好ましく用いられる。
樹脂基材を構成する樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン等のポリアミド系樹脂;ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
第1基材層が樹脂基材または紙基材である場合、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。第1基材層が例えば着色剤を含有する場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することでデザインや色を変化させたり、積層体からの第1基材層およびヒートシール層の剥離を目視で確認したりすることができる。よって、よって、デザイン性を向上したり、タンパーエビデント性を付与したりすることができる。
また、第1基材層は、透明であってもよく、不透明であってもよい。
第1基材層は、単層で構成されていてもよく、複数の層からなる多層で構成されていてもよい。
第1基材層の厚さとしては、一般的に軟包装に使用される基材層の厚さと同様とすることができ、第1基材層の種類等に応じて適宜選択される。第1基材層の厚さは、例えば、10μm以上150μm以下とすることができる。第1基材層の厚さが上記範囲内であれば、十分な強度や可撓性を有する第1基材層とすることができる。
3.第2基材層
本開示における第2基材層は、シール層を支持する部材である。
第2基材層としては、シール層を支持することが可能な基材層であれば特に限定されるものではなく、例えば、樹脂基材、紙基材、金属箔等を挙げることができる。
樹脂基材は、例えば、延伸フィルムであってもよく、無延伸フィルムであってもよい。中でも、機械的特性や光学特性に優れることから、延伸フィルムが好ましい。
樹脂基材としては、特に限定されるものではなく、軟包装に使用される樹脂基材を用いることができる。樹脂基材を構成する樹脂としては、上記第1基材層と同様とすることができる。
紙基材としては、特に限定されるものではなく、軟包装に使用される紙基材を用いることができる。紙基材としては、例えば、クラフト紙、上質紙、グラシン紙、レーヨン紙、コート紙、バリア紙(バリア性をコーティング加工や無機金属の蒸着加工によって付与した紙)等が挙げられる。
金属箔としては、特に限定されるものではなく、軟包装に使用される紙基材を用いることができる。金属箔を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等が挙げられる。
第2基材層が樹脂基材または紙基材である場合、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。第2基材層が例えば着色剤を含有する場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することでデザインや色を変化させることができ、デザイン性を向上させることができる。
また、第2基材層は、透明であってもよく、不透明であってもよい。
第2基材層は、単層で構成されていてもよく、複数の層からなる多層で構成されていてもよい。
第2基材層の厚さとしては、一般的に軟包装に使用される基材層の厚さと同様とすることができ、第2基材層の種類等に応じて適宜選択される。第2基材層の厚さは、例えば、6μm以上150μm以下とすることができる。第2基材層の厚さが上記範囲内であると、機械的強度が強く、良好な手切れ性やデッドホールド性を有し、包装体としての可撓性を有する積層体とすることができる。
4.シール層
本開示におけるシール層は、積層体の第1基材層とは反対側の最表面に位置する部材である。シール層は、積層体を用いて包装体を製造する場合に最内層となる。
シール層は、例えば、ヒートシール型のシール層、ホットメルト型のシール層、コールドシール型のシール層等のいずれであってもよく、積層体の用途等に応じて適宜選択される。
中でも、汎用性の点から、ヒートシール型のシール層が好ましい。
(1)ヒートシール型のシール層
ヒートシール型のシール層は、熱で融着するヒートシール性を有する。
ヒートシール型のシール層としては、例えば、熱可塑性樹脂を含むフィルムが挙げられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-プロピレンランダム共重合体、エチレン-プロピレンブロック共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等のポリオレフィン系樹脂等を含むフィルムが挙げられる。
中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく用いられる。
ポリエチレンとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。また、ポリエチレンは、ホモポリマーであってもよく、エチレンの一部を他のモノマーに置き換えた共重合体であってもよい。
ポリプロピレンとしては、例えば、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等が挙げられる。また、ポリプロピレンは、ホモポリマーであってもよく、プロピレンの一部を他のモノマーに置き換えた共重合体であってもよい。
具体的には、無延伸ポリプロピレン(CPP)や、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等の低密度ポリエチレン(LDPE)を用いることが好ましい。
また、ヒートシール型のシール層は、製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々の添加剤等を含有することができる。一般的な添加剤としては、例えば、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、改質用樹脂等が挙げられる。添加剤の含有量としては、目的に応じて適宜設定することができる。
ヒートシール型のシール層は、単層で構成されていてもよく、複数の層からなる多層で構成されていてもよい。
ヒートシール型のシール層の厚さは、例えば、15μm以上200μm以下とすることができる。
ヒートシール型のシール層の製膜方法としては、例えば、押出成形法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等を用いて、各種の樹脂を単独で、または2種以上の樹脂を混合して、製膜する方法や、2種以上の各種の樹脂を用いて多層共押出しする方法等が挙げられる。
また、ヒートシール型のシール層および第2基材層を積層する方法としては、例えば、後述の接着層を介して第2基材層の一方の面にヒートシール型のシール層をラミネートする方法や、第2基材層の一方の面に接着層を介することなくヒートシール型のシール層をラミネートする方法等が挙げられる。接着層を用いるラミネート方法としては、例えば、ドライラミネート、無溶剤ラミネート、押出ラミネート(サンドラミネート)等が挙げられる。また、接着層を用いないラミネート方法としては、例えば、押出ラミネート等が挙げられる。
(2)ホットメルト型のシール層
ホットメルト型のシール層は、ホットメルト接着剤から構成されるシール層である。
本開示における積層体がラベルに用いられる場合には、ホットメルト型のシール層が好ましく用いられる。
ホットメルト接着剤は、常温(23℃)で固形であり、加熱溶融により液状化させて塗布し、冷却により固化することで接着力を発揮する、熱可塑性樹脂を含む接着剤である。ホットメルト接着剤は、主成分として熱可塑性樹脂を含み、任意の添加剤が適宜に配合され、溶剤を含まない100%固形分である。
ホットメルト接着剤としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)系ホットメルト接着剤、オレフィン系ホットメルト接着剤、ゴム系ホットメルト接着剤、ポリエステル系ホットメルト接着剤、ポリアミド系ホットメルト接着剤、ポリウレタン系ホットメルト接着剤等が挙げられる。
ホットメルト接着剤は、任意の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、ワックス、粘着付与剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、強化材、加工助剤、スリップ剤、粘着防止剤、剥離剤等が挙げられる。添加剤の含有量としては、目的に応じて適宜設定することができる。
ホットメルト型のシール層の厚さとしては、例えば、1μm以上20μm以下であり、5μm以上10μm以下であってもよい。ホットメルト型のシール層の厚さが薄すぎると、デッドホールド性が損なわれる可能性がある。また、ホットメルト型のシール層の厚さが厚すぎると、製造や加工が困難になったり、コストが高くなったりする可能性がある。
ホットメルト型のシール層の形成方法としては、例えば、第2基材層の一方の面にホットメルト接着剤を加熱溶融により液状化させて塗布する方法が挙げられる。
(3)コールドシール型のシール層
コールドシール型のシール層は、コールドシール剤から構成されるシール層である。
コールドシール型のシール層は、粘着性を示さないが、コールドシール型のシール層同士を対向させて加圧することで接着させることができる。この際、加熱を必要としない。
コールドシール剤の主成分としては、例えば、ゴム系ラテックス等が挙げられる。
コールドシール剤は、必要に応じて、任意の添加剤を含有することができる。
コールドシール型のシール層の厚さとしては、例えば、1μm以上20μm以下であり、5μm以上10μm以下であってもよい。
コールドシール型のシール層の形成方法としては、例えば、第2基材層の一方の面にコールドシール剤を塗布する方法が挙げられる。
5.接着層
本開示の積層体においては、例えば図1(b)に示すように、第2基材層4とシール層6との間に接着層5を配置することができる。
接着層の材料としては、例えば、接着剤や、サンドラミネート用樹脂等が挙げられる。
接着層を構成する接着剤としては、一般的なラミネート用接着剤を用いることができ、例えば、エステル系接着剤、エーテル系接着剤、ウレタン系接着剤等を挙げることができる。
また、サンドラミネート用樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。中でも、汎用性および加工性の点から、低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましい。
接着層の厚さは、接着層の材料等に応じて適宜選択される。接着剤を用いた接着層の場合、接着層の厚さは、例えば、1μm以上6μm以下であり、2μm以上5μm以下であってもよい。また、サンドラミネート用樹脂を用いた接着層の場合、接着層の厚さは、例えば、5μm以上30μm以下であり、10μm以上20μm以下であってもよい。
6.第1印刷層
本開示における積層体は、上記の第1基材層とヒートシール層との間、または、上記の第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に、第1印刷層を有することが好ましい。第1印刷層が配置されていることにより、積層体からの第1基材層、第1印刷層およびヒートシール層の剥離を目視で確認することができ、タンパーエビデント性を付与することができる。これにより、積層体を包装体に用いた場合には、包装体のバージン性を容易かつ確実に確認することができる。また、第1印刷層が配置されている場合には、積層体から第1基材層、第1印刷層およびヒートシール層を剥離することで、デザインや色を変化させることができ、デザイン性を向上させることができる。
第1印刷層は、情報や絵柄等が印刷された層である。第1印刷層に印刷される情報としては、積層体が包装体やラベル等に用いられる場合、例えば、内容物の図や、内容物の商品名、製造番号、成分表示、識別表示、バーコード等が挙げられる。また、積層体が食品の包装体やラベル等に用いられる場合には、内容物の賞味期限、製造日等の情報も挙げられる。また、第1印刷層に印刷される絵柄としては、例えば、図形、模様、文字、記号、柄、マーク等が挙げられる。
本開示における積層体が、第1印刷層に加えて、後述の第2印刷層を有する場合には、第1印刷層に印刷される情報や絵柄等は、第2印刷層に印刷される情報や絵柄等と異なることが好ましい。デザイン性やタンパーエビデント性を向上させることができる。
第1印刷層7aは、例えば図7(a)に示すように、第1基材層2とヒートシール層3との間に配置されていてもよく、図示しないが、第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に配置されていてもよい。第1印刷層が第1基材層とヒートシール層との間に配置されている場合には、第1印刷層を第1基材層によって保護することができ、第1印刷層の情報や絵柄の擦れ等による消失を抑制したり、第1印刷層の情報や絵柄の改ざんを抑制したりすることができる。
第1印刷層は、着色剤とバインダー樹脂を含むことができる。
着色剤としては、顔料、染料を用いることができる。着色剤は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。第1印刷層中の着色剤の含有量は、例えば、5質量%以上70%以下であり、15質量%以上60質量%以下であってもよく、20質量%以上60質量%以下であってもよい。
バインダー樹脂としては、一般的なフィルムラミネート用インクに用いられるバインダー樹脂を使用することができる。
第1印刷層は、必要に応じて、任意の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤等を挙げることができる。
第1印刷層の形成方法としては、第1基材層の一方の面にインクを印刷する方法が挙げられる。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、デジタル印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が挙げられる。
インクは、通常、着色剤、バインダー樹脂および溶剤を含有する。溶剤としては、一般的にインクに用いられる溶剤を使用することができる。溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
第1印刷層の厚さは、特に限定されるものではなく、例えば、1μm以上5μm以下であり、1μm以上3μm以下であってもよい。
7.第2印刷層
本開示における積層体は、上記の第2基材層とヒートシール層との間、または、上記の第2基材層とシール層との間に、第2印刷層を有していてもよい。第2印刷層が配置されていることにより、積層体が包装体やラベル等に用いられる場合、積層体からの第1基材層およびヒートシール層を剥離した後も、内容物の情報を確認することができる。
第2印刷層は、情報や絵柄等が印刷された層である。情報および絵柄については、上記第1印刷層に印刷される情報および絵柄と同様とすることができる。
第2印刷層は、上記の第2基材層とヒートシール層との間に配置されていてもよく、上記の第2基材層とシール層との間に配置されていてもよい。第2印刷層が第2基材層とヒートシール層との間に配置されている場合には、第2印刷層が第2基材層とシール層との間に配置されることで第2基材層とシール層とのラミネート強度が低下するのを抑制することができる。一方、第2印刷層が第2基材層とシール層との間に配置されている場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離する際に被着体破壊が生じるのを抑制することができる。
第2印刷層が第2基材層とシール層との間に配置されている場合において、第2基材層およびシール層の間に接着層が配置されている場合には、例えば図7(b)に示すように、第2印刷層7bは第2基材層4および接着層5の間に配置される。
第2印刷層の材料、厚さ、形成方法については、上記第1印刷層と同様とすることができる。
本開示における積層体は、印刷層として、例えば図7(a)に示すように第1印刷層7aのみを有していてもよく、例えば図7(b)に示すように第2印刷層7bのみを有していてもよく、例えば図7(c)に示すように第1印刷層7aおよび第2印刷層7bの両方を有していてもよい。
8.第1保護層
本開示においては、上記第1印刷層が、上記の第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に配置されている場合には、上記の第1印刷層の第1基材層とは反対側の面に第1保護層が配置されていてもよい。
第1保護層は、第1印刷層を保護する部材である。第1保護層が配置されていることにより、第1印刷層の情報や絵柄の擦れ等による消失を抑制したり、第1印刷層の情報や絵柄等の改ざんを抑制したりすることができる。
第1保護層の材料としては、例えば、オーバープリントニス(OPニス)等が挙げられる。
第1保護層の形成方法としては、例えば、第1印刷層上にOPニスを印刷する方法が挙げられる。
9.第2保護層
本開示においては、上記第2印刷層が、上記の第2基材層とヒートシール層との間に配置されている場合には、上記の第2印刷層とヒートシール層との間に第2保護層が配置されていてもよい。
第2保護層は、第2印刷層を保護する部材である。第2保護層が配置されていることにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離した後に、第2印刷層の情報や絵柄の擦れ等による消失を抑制したり、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離する際に、第2印刷層の破壊や剥がれ、すなわち被着体破壊が生じるのを抑制したりすることができる。
第2保護層の材料としては、例えば、オーバープリントニス(OPニス)等が挙げられる。
第2保護層の形成方法としては、例えば、第2印刷層上にOPニスを印刷する方法が挙げられる。
10.バリア層
本開示における積層体は、例えば図8(a)、(b)に示すように、ヒートシール層3とシール層6との間の任意の位置にバリア層8を有していてもよい。バリア層が配置されていることにより、積層体にバリア性を付与することができる。
バリア層の材料としては、例えば、金属、無機酸化物、有機無機複合材料、有機材料等が挙げられる。
金属としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、スズ、ナトリウム、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウム、金、クロム、またはこれらの合金等が挙げられる。中でも、積層体を包装体に用いる場合には、アルミニウムまたはその合金が好ましく用いられる。金属を含むバリア層は、例えば、蒸着膜等の金属膜であってもよく、金属箔であってもよい。
無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、酸化スズ、酸化ナトリウム、酸化チタン、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化ケイ素等が挙げられる。中でも、積層体を包装体に用いる場合には、酸化アルミニウムが好ましく用いられる。
有機材料としては、例えば、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン樹脂等が挙げられる。
有機無機複合材料としては、例えば、金属アルコキシドの加水分解物の縮合物と、水溶性樹脂とを含有する材料が挙げられる。金属アルコキシドとしては、例えば、シリコンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、アルミニウムアルコキシド等が挙げられる。また、水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体等が挙げられる。このような有機無機複合材料は、ゾルゲル法により形成することができる。
バリア層の位置としては、上記のヒートシール層とシール層との間の任意の位置であればよく、例えば、ヒートシール層と第2基材層との間、第2基材層とシール層との間等が挙げられる。ヒートシール層と第2基材層との間にバリア層が配置されている場合であって、ヒートシール層と第2基材層との間に第2印刷層が配置されている場合には、バリア層は、ヒートシール層と第2印刷層との間に配置されていてもよく、第2印刷層と第2基材層との間に配置されていてもよい。また、第2基材層とシール層との間にバリア層が配置されている場合であって、第2基材層とシール層との間に第2印刷層が配置されている場合には、バリア層は、第2基材層と第2印刷層との間に配置されていてもよく、第2印刷層とシール層との間に配置されていてもよい。
バリア層がシール層に接して配置されている場合には、必要に応じて、シール層のバリア層が配置される側の面には表面処理を施すことができる。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスや窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理等の物理的な処理や、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の化学的な処理が挙げられる。
また、第2基材層とシール層との間にバリア層が配置されている場合には、バリア層とシール層との密着性を高めるために、バリア層とシール層との間にアンカー層が配置されていてもよい。
バリア層の厚さとしては、材料等に応じて適宜選択される。バリア層の厚さは、例えば、5nm以上200nm以下であり、10nm以上100nm以下であってもよい。
バリア層の形成方法としては、バリア層の材料に応じて適宜選択され、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(CVD法)等を挙げることができる。また、バリア層の形成方法は、第1基材層、第2基材層またはシール層上に上記の材料を塗布する方法であってもよい。また、バリア層が例えば金属箔である場合には、第1基材層、第2基材層またはシール層上に接着層を介してバリア層を配置する方法が挙げられる。
11.第2のバリア層
本開示における積層体は、上記の第1基材層とヒートシール層との間、または上記の第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に、第2のバリア層を有していてもよい。
第2のバリア層については、上記バリア層と同様とすることができる。
12.剥離強度
本開示の積層体において、上記の第1基材層と第2基材層との間で剥離したときの剥離強度は、例えば、0.1N/15mm以上であることが好ましく、0.5N/15mm以上であることがより好ましい。また、上記剥離強度は、例えば、3.5N/15mm以下であることが好ましく、3.0N/15mm以下であることがより好ましく、2.5N/15mm以下であることがさらに好ましく、2.0N/15mm以下であることが特に好ましく、1.5N/15mm以下であることが最も好ましい。具体的には、上記剥離強度は、0.1N/15mm以上3.5N/15mm以下であることが好ましく、0.5N/15mm以上3.5N/15mm以下であることがより好ましく、0.5N/15mm以上2.5N/15mm以下であることがさらに好ましく、0.5N/15mm以上2.0N/15mm以下であることが特に好ましく、0.5N/15mm以上1.5N/15mm以下であることが最も好ましい。上記剥離強度が上記範囲内であることにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離しやすくすることができる。
ここで、積層体において、第1基材層と第2基材層との間で剥離したときの剥離強度は、JIS Z1707:1997の7.4(ヒートシール強さ試験)に準拠して測定することができる。具体的には、まず、積層体から、MD方向を長手方向として幅15mmの短冊状の試験片を10個切り出す。次いで、10個の試験片の第1基材層および第2基材層をそれぞれ、引張試験機のつかみ具で把持し、180°に開いて、引張速度50mm/minで引っ張り、T字剥離させた際の、最大力(N)を測定する。測定条件については、温度25℃、相対湿度50%とである。引張試験機としては、例えば、A&D株式会社製のテンシロンSTA-115を用いることができる。
13.用途
本開示における積層体の用途としては、例えば、包装体、ラベル等が挙げられる。
本開示における積層体が包装体に用いられる場合、第1基材層およびヒートシール層は積層体から剥離可能であり、包装体のバージン性を確保することができる。そのため、例えば、内容物が充填された包装体を入手した後、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離して廃棄することで、包装体を衛生的に安心して保管、使用することができる。
本開示における積層体を用いた包装体については、後述する。
また、本開示における積層体がラベルに用いられる場合、ラベルは、例えば、プラスチックボトル、プラスチックカップ、金属缶、ガラス瓶等に接着することができる。
B.包装体
本開示における包装体は、上述の積層体を有する。
図9(a)、(b)は、本開示における包装体の一例を示す概略平面図および断面図であり、図9(b)は図9(a)のB-B線断面図である。図9(a)、(b)に示すように、包装体10においては、2枚の積層体1が、シール層6が対向するように配置されており、周縁部に積層体1のシール層6同士が接着されたシール部11を有する。積層体1の構成は、上述の図1に例示する積層体1の構成と同様とすることができる。また、図9(a)、(b)において、包装体10は四方シール袋であり、切り込み部12を有することができる。
包装体10を構成する積層体1のヒートシール層3は、易剥離性を有することから、例えば図10(a)、(b)に示すように、積層体1から第1基材層2およびヒートシール層3を剥離することができる。なお、図10(a)は、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層の一部を剥離したときの平面図であり、図10(b)は、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層の全部を剥離したときの断面図である。
本開示においては、包装体を構成する積層体において、第1基材層と第2基材層との間に易剥離性を有するパターン状のヒートシール層が配置されていることにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することができる。よって、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離して廃棄することで、剥離後の包装体の表面の衛生性を確保することができる。これより、包装体のバージン性を確保することができる。また、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離しても、第2基材層およびシール層は残るため、包装体としての機能を満たすことができる。そのため、例えば、内容物が充填された包装体を入手した後、包装体を構成する積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離して廃棄することで、包装体を衛生的に安心して保管、使用することができる。
また、本開示においては、包装体を構成する積層体において、例えば第1基材層および第2基材層が異素材である場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、第1基材層および第2基材層を分別することができる。これにより、リサイクル性や分別廃棄性等の環境保全性を向上させることができる。
また、本開示においては、包装体を構成する積層体において、例えば第1基材層および第2基材層の色が異なる場合や、第1基材層またはヒートシール層が着色剤を含有する場合には、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、デザインや色を変化させることができる。また、積層体において、第1基材層とヒートシール層との間または第1基材層のヒートシール層とは反対側の面に第1印刷層が配置されている場合や、第2基材層とヒートシール層との間または第2基材層とシール層との間に第2印刷層が配置されている場合にも、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離することで、デザインや色を変化させることができる。これにより、デザイン性を向上させることができる。
以下、本開示における包装体の構成について説明する。
包装体は、周縁部に、積層体のシール層同士が接着した、または積層体のシール層と他の層とが接着したシール部を有することができる。シール部の位置は、包装体の形態や製袋方法等に応じて適宜選択される。
包装体の形態は、特に限定されず、例えば、二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋、ピロー袋(合掌貼り、封筒貼り)、スティック袋、ガセット袋、スタンド袋、ジップ付き袋、ラミネートチューブ、蓋材等が挙げられる。
製袋方法としては、例えば、2枚の積層体をシール層が対向するように重ね合わせ、周縁部をシールする方法、1枚の積層体をシール層が内側となるように折りたたみ、周縁部をシールする方法、積層体をシールすることにより筒状の胴部を作製し、筒状の胴部と別の積層体または他の部材からなる底材とをシールする方法等が挙げられる。
シール方法は、シール層の種類に応じて適宜選択される。ヒートシール型のシール層やホットメルト型のシール層の場合、シール方法としては、例えば、熱板シール、バンドシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等のヒートシールが挙げられる。また、コールドシール型のシール層の場合、シール方法としては、常温で加圧する方法が挙げられる。
なお、ヒートシール型のシール層やホットメルト型のシール層の場合、シールの際に、積層体のヒートシール層にも熱がかかることになるが、通常、この加熱によってヒートシール層の接着強度が強くなることはない。
包装体を構成する積層体については、上記「A.積層体」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
積層体のヒートシール層は、上述したように、第1基材層の一方の面にパターン状に配置されていればよく、第1基材層の一方の面に対して、全体的にパターン状に配置されていてもよく、局所的にパターン状に配置されていてもよい。
中でも、上述したように、ヒートシール層は、第1基材層の一方の面に対して全体的にパターン状に配置されていることが好ましい。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合には、上述したように、第1基材層の周縁部に配置されていることが好ましい。この場合において、積層体の平面視形状が矩形状である場合、ヒートシール層は、例えば、第1基材層の3辺または4辺の周縁部に配置されていることが好ましく、第1基材層の4辺の周縁部に配置されていることがより好ましい。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合、上述したように、ヒートシール層は連続的に配置されていることが好ましい。
また、ヒートシール層が、第1基材層の一方の面に局所的にパターン状に配置されている場合、ヒートシール層は、積層体のシール層同士が接着されたシール部に配置されていることが好ましい。ヒートシール層が、シール部に配置され、シール部以外の領域には配置されていないことにより、ヒートシール層を目立ちにくくすることができる。
例えば図11(a)、(b)においては、ヒートシール層3は第1基材層2の4辺の周縁部に連続的に配置されている。また、ヒートシール層3は、シール部11に配置されている。なお、図11(b)は図11(a)のB-B線断面図である。
包装体を構成する積層体は、第1基材層の一方の面にヒートシール層が配置されていない、つまみ部を有することができる。包装体がつまみ部を有することにより、積層体から第1基材層およびヒートシール層を剥離する際に、つまみ部をつかんで容易に剥離することができる。
つまみ部は、第1基材層の一方の面にヒートシール層が配置されていない領域である。つまみ部の位置は、包装体の形態等に応じて適宜選択される。つまみ部が、例えばシール部に配置されている場合には、シール部は厚さが増すためコシが出るので、剥離を行いやすくすることができる。
例えば包装体がピロー袋である場合、つまみ部はシール部の一部に配置することができる。具体的には、つまみ部13は、図12(a)、(b)に示すように、上端シール部11aおよび合掌シール部11cが重なる領域付近、ならびに下端シール部11bおよび合掌シール部11cが重なる領域付近に配置してもよく、図13(a)、(b)に示すように、上端シール部11aの全域、ならびに下端シール部11bの全域に配置してもよく、図14(a)、(b)に示すように、合掌シール部11cの中央部付近に配置してもよい。なお、図12(a)、図13(a)、図14(a)はピロー袋の合掌シール部とは反対側の面から見た平面図、図12(b)、図13(b)、図14(b)はピロー袋の合掌シール部側の面から見た平面図である。
また、例えば包装体が四方シール袋である場合、つまみ部は、包装体の周縁部に配置してもよく、包装体が上部に切り取り線を有する場合には切り取り線付近に配置してもよい。具体的には、図15(a)、(b)、(c)に示すように、つまみ部13は、包装体10の角部に配置することができる。この場合、つまみ部13は、図15(a)に示すように、シール部11のみに配置してもよく、図15(b)に示すように、シール部11だけでなくシール部11以外の領域にも配置してもよい。また、この場合、つまみ部13は、図15(a)、(b)に示すように、包装体10の1つの角部に配置されていてもよく、図15(c)に示すように、包装体10の2つの角部に配置されていてもよい。また、図15(d)に示すように、包装体10が切り取り線15を有する場合、つまみ部13は、切り取り線15付近に配置することができる。この場合、包装体10を切り取り線15に沿って切り取ることで、つまみ部13をつかむことができる。なお、図15(d)において、包装体10はチャック14を有している。
また、例えば包装体が四方シール袋である場合において、図示しないが、ヒートシール層が第1基材層の3辺の周縁部に配置されている場合には、ヒートシール層が配置されていない第1基材層の1辺をつかむことで、積層体から第1基材層およびヒートシール層を容易に剥離することができる。
また、例えば包装体がスタンド袋(スタンドパウチ)である場合、つまみ部は、包装体の上方端部や側方端部に配置することができる。具体的には、つまみ部13は、図16(a)、(b)に示すように、包装体10の上方端部の角部に配置してもよく、図16(c)に示すように、上方端部の角部および側方端部に配置してもよい。この場合、つまみ部は、図示しないが、シール部のみに配置してもよく、シール部だけでなくシール部以外の領域にも配置してもよい。また、この場合、つまみ部13は、図16(a)に示すように、包装体10の上方端部の1つの角部に配置されていてもよく、図16(b)に示すように、包装体10の上方端部の2つの角部に配置されていてもよい。
また、例えば包装体がスタンド袋(スタンドパウチ)である場合において、図17に示すように、ヒートシール層3が第1基材層2の3辺の周縁部に配置されている場合には、ヒートシール層3が配置されていない第1基材層2の1辺をつかむことで、積層体1から第1基材層2およびヒートシール層3を容易に剥離することができる。
包装体は、例えば、切り込み部、切り取り線、チャック、注ぎ口等の少なくともいずれかを有していてもよい。
例えば包装体がスタンド袋(スタンドパウチ)である場合、図18に示すように、シール部11の一部が、注ぎ口となる変形シール部11dとなっていてもよい。
包装体に充填される内容物としては、特に限定されるものではなく、例えば、食品、トイレタリー用品、化粧品、医薬品、医薬部外品等が挙げられる。また、内容物の形態としては、例えば、固形、液体、ペースト、粉末、顆粒、錠剤、カプセル等が挙げられる。
包装体は、内部に内容物が充填されたものであってもよく、内部に内容物が充填される前のものであってもよい。
中でも、内容物が充填された包装体を入手した後、包装体のままで一定期間貯えたり、包装体のままで使用したりするような包装体が好ましい。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、例示であり、本開示における特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示における技術的範囲に包含される。
以下、実施例を示し、本開示をさらに説明する。
[実施例1]
第1基材層として、厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、ON)、第2基材層およびバリア層として、厚さ12μmのアルミニウム蒸着PETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、1310)ヒートシール型のシール層として、厚さ100μmのポリエチレンフィルム(LLDPE、スカイフィルム株式会社製、HR-543)、ヒートシール剤として、大日精化工業株式会社社製のセイカダインBP-1910Wを用いた。
まず、第1基材層上に第1印刷層を形成した。次に、第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量1.1g/mでドット状に塗布した。ドットの形状は円形状、ドットの直径は5mm、ドットのピッチは10mmとした。次に、ヒートシール剤の塗布面を、バリア層付き第2基材層の第2基材層の面に、熱ラミネートして、ヒートシール層を介して第1基材層の第1印刷層側の面とバリア層付き第2基材層の第2基材層側の面とを接着させた。次に、バリア層付き第2基材層のバリア層側の面に、ヒートシール型のシール層を、接着剤を介してドライラミネートした。これにより、積層体を得た。
[実施例2]
ヒートシール剤の塗工量を3.0g/mとしたこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例3]
第1基材層として、厚さ12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5102)、第2基材層として、厚さ12μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、ONBC)、バリア層として、厚さ7μmのアルミニウム箔(東洋アルミニウム株式会社製、8079材)、ヒートシール型のシール層として、厚さ80μmのポリエチレンフィルム(LLDPE、三井化学東セロ株式会社製、TUX-MC-S)、ヒートシール剤として、大日精化工業株式会社製のセイカダインBP-1910Wを用いた。
まず、第1基材層上に第1印刷層を形成した。次に、第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量1.1g/mでドット状に塗布した。ドットの形状は円形状、ドットの直径は5mm、ドットのピッチは10mmとした。次に、ヒートシール剤の塗布面を、第2基材層に、熱ラミネートして、ヒートシール層を介して第1基材層の第1印刷層側の面と第2基材層とを接着させた。次に、第2基材層上に、アルミニウム箔と、ヒートシール型のシール層とを、接着剤を介してドライラミネートした。これにより、積層体を得た。
[実施例4]
ヒートシール剤の塗工量を3.0g/mとしたこと以外は、実施例3と同様にして積層体を作製した。
[実施例5]
第1基材層として、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡株式会社製、P2161)、第2基材層およびバリア層として、厚さ12μmのアルミニウム蒸着PETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、1310)ヒートシール型のシール層として、厚さ30μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP、三井化学東セロ株式会社製、GLC)、ヒートシール剤として、大日精化工業株式会社製のセイカダインBP-1910Wを用いた。
まず、第1基材層上に第1印刷層を形成した。次に、第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量1.1g/mでドット状に塗布し、ヒートシール層を形成した。ドットの形状は円形状、ドットの直径は5mm、ドットのピッチは10mmとした。次に、ヒートシール剤の塗布面を、バリア層付き第2基材層の第2基材層の面に、熱ラミネートして、ヒートシール層を介して第1基材層の第1印刷層側の面とバリア層付き第2基材層の第2基材層側の面とを接着させた。次に、バリア層付き第2基材層のバリア層側の面に、ヒートシール型のシール層を、接着剤を介してドライラミネートした。これにより、積層体を得た。
[実施例6]
ヒートシール剤の塗工量を3.0g/mとしたこと以外は、実施例5と同様にして積層体を作製した。
[比較例1]
第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量4.0g/mで全面に塗布したこと以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例2]
第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量4.0g/mで全面に塗布したこと以外は、実施例3と同様にして積層体を作製した。
[比較例3]
第1印刷層上にヒートシール剤を塗工量4.0g/mで全面に塗布したこと以外は、実施例5と同様にして積層体を作製した。
[評価]
積層体について、JIS Z1707:1997の7.4(ヒートシール強さ試験)に準拠して、第1基材層と第2基材層との間で剥離したときの剥離強度を測定した。具体的には、まず、積層体から、MD方向を長手方向として幅15mmの短冊状の試験片を10個切り出した。次いで、10個の試験片の第1基材層および第2基材層をそれぞれ、引張試験機のつかみ具で把持し、180°に開いて、引張速度50mm/minで引っ張り、T字剥離させた際の最大力(N)を測定した。測定時の環境は、温度25℃、相対湿度50%とした。引張試験機としては、A&D株式会社製のテンシロンSTA-115を用いた。
また、積層体において、第1基材層と第2基材層との間で剥離したときの剥離性について、官能評価を行い、下記基準にて評価した。
A:剥離感が良好である。
B:剥離抵抗は大きいが剥離可能である。
C:剥離抵抗が大きく容易には剥離困難である。
Figure 2023049206000002
1 … 積層体
2 … 第1基材層
3 … ヒートシール層
4 … 第2基材層
5 … 接着層
6 … シール層
10 … 包装体

Claims (6)

  1. 第1基材層と、易剥離性を有するパターン状のヒートシール層と、第2基材層と、シール層と、をこの順に有する、積層体。
  2. 前記第1基材層と前記第2基材層との間で剥離したときの剥離強度が0.1N/15mm以上3.5N/15mm以下である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1基材層と前記ヒートシール層との間、または前記第1基材層の前記ヒートシール層とは反対側の面に、第1印刷層を有する、請求項1または請求項2に記載の積層体。
  4. 前記第2基材層と前記ヒートシール層との間、または前記第2基材層と前記シール層との間に、第2印刷層を有する、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の積層体。
  5. 前記ヒートシール層と前記シール層との間の任意の位置にバリア層を有する、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の積層体。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の積層体を有する、包装体。
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