JP5950596B2 - 遊技者管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の遊技機が設置された遊技場で遊技する遊技者を管理する遊技者管理システムに関する。
遊技場では玉やメダル等の遊技媒体を使用して遊技者は遊技を行う。玉やメダルの貸出は、金額の情報やそれまで遊技者が獲得した玉やメダルの数の情報である遊技価値の大きさを対価として行われる。遊技価値の大きさは、記憶媒体としてのICカード等に記憶されている。例えば、遊技者は、それらのICカードを台間機(発行機)に挿入して貸出釦を押す。すると、所定数量の遊技媒体が遊技者に貸し出され遊技可能となるとともに、その貸し出された遊技媒体の貸出額に対応する度数を、記憶媒体リーダライタにより記憶媒体に記憶された度数から減算する。このようにICカード等に遊技価値の大きさを記憶している場合、そのICカード等の盗難が発生すると、ICカードの所有者が多大な損害を被ることになる。このため、ICカード等の盗難を防止する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、遊技者が離席している間にICカード等が盗難されることを防止するために、ICカード等の発行をロックする技術が記載されている。
特開平10−24161号公報
しかしながら、近年、遊技者の遊技中、つまり、遊技者が席に座っている最中にICカード等を盗難する手口が発生している。具体的には、遊技者が遊技に集中している間にその遊技者の隣に着席し、その遊技者のICカード等の発行釦を操作してそのままICカード等を持ち去るケースである。ICカード等の盗難がそのような状況で発生した場合、ICカード等を盗難した人物を特定することが困難である。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技者の遊技中にICカード等の記憶媒体を盗難した人物を特定することが可能な遊技者管理システムを提供することにある。
請求項1に記載した発明は、予め定められた一の遊技機に対応して設けられ、遊技者が遊技に使用可能な遊技価値の大きさを記憶した記憶媒体を受付及び発行可能な記憶媒体発行手段と、前記記憶媒体発行手段に記憶媒体を発行させるために遊技者が操作する操作手段と、前記一の遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第1撮像手段と当該一の遊技機に隣接する隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第2撮像手段とを含む撮像手段と、前記操作手段が操作された場合に前記隣接遊技機に遊技者が着席していたことを条件に、前記一の遊技機にて遊技を行う遊技者と前記隣接遊技機にて遊技を行う遊技者とを特定可能な前記撮像手段の撮像結果の情報、又は、前記操作手段の操作タイミングと前記隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を特定可能な前記撮像手段の撮像結果の情報である特別情報とを記憶する特別記憶手段と、前記第2撮像手段が前記隣接遊技機の遊技者を撮像している状態において前記操作手段が操作され前記記憶媒体を発行した後、予め定められた時間が経過する前に前記隣接遊技機の遊技者が遊技を終了したことを条件に異常報知を実行する異常報知実行手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記操作手段又は前記記憶媒体発行手段における前記記憶媒体を遊技者に発行する発行口は、前記一の遊技機と前記隣接遊技機との間に設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、操作手段が操作された場合に、一の遊技機にて遊技を行う遊技者と隣接遊技機にて遊技を行う遊技者とを特定可能な撮像手段の撮像結果の情報、又は、操作手段の操作タイミングと隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を特定可能な撮像手段の撮像結果の情報である特別情報とを記憶する。これにより、隣接遊技機にて遊技を行っている素振りをしつつ一の遊技機に対応した遊技者の記憶媒体を盗難する人物が現れた場合、操作手段が操作された時点における隣接遊技機の遊技者を特定することができ、記憶媒体を盗難した疑いのある遊技者を容易に特定することができる。
また、一の遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第1撮像手段と隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第2撮像手段とをそれぞれ備えているので、撮像結果の情報を正確なものにすることができる。
また、第2撮像手段が遊技者を撮像している状態において操作手段が操作され記憶媒体を発行した後、予め定められた時間が経過する前に隣接遊技機の遊技者が遊技を終了したことを条件に異常報知を実行する。記憶媒体を盗難した人物は、盗難が発覚する前にすぐに移動すると考えられる。そこで、一の遊技機にて記憶媒体が発行された後、予め定められた時間が経過する前に隣接遊技機の遊技者が離籍したことを条件に異常報知を実行することで、記憶媒体の盗難を早期に発見することができる。この場合、異常報知としては、遊技場の管理者に対して報知を行うものだけでなく、一の遊技機の遊技者に対して記憶媒体を確認するように促すことも含まれる。
請求項2に記載した発明によれば、操作手段又は記憶媒体発行手段における記憶媒体を遊技者に発行する発行口が一の遊技機と隣接遊技機との間に設けられていることから盗難が発生し易いものの、上記した請求項1に記載した発明を適用することで、隣接遊技機にて遊技を行っている素振りをしつつ一の遊技機に対応した遊技者の記憶媒体を盗難する人物を好適に特定することができる。
本発明の一実施形態による遊技場用システムの全体構成を概略的に示す図 管理装置の機能ブロック図 管理装置が実行する遊技者撮像処理のフローチャート 管理装置が実行する離席監視処理のフローチャート 管理装置が記憶する発行履歴の一例を示す図 管理装置が記憶する撮像結果の情報の一例を示す図
以下、本発明の一実施形態による遊技者管理システムについて図1から図6を参照しながら説明する。
図1に示すように、遊技者管理システム1が設けられている遊技場内には、複数台の遊技機2、各遊技機2に対応して設けられている台間機3が設置されている。本実施形態では遊技機2として所謂パチンコ遊技機を想定しており、遊技媒体として玉(所謂パチンコ玉)を想定している。これら遊技機2及び台間機3は、2台ずつ中継装置4に接続している。中継装置4は、遊技機2や台間機3等から出力される周知の遊技信号を管理装置5に送信するとともに、管理装置5から出力された遊技情報等を遊技機2側の機器に送信する。つまり、中継装置4は、遊技機2側の機器と管理装置5との間で情報を中継する。管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、LAN6を介して各中継装置4に接続しているとともに、出力手段としてのモニタ7や図示しないプリンタ等に接続している。尚、図1では図示を省略したが、遊技場内には例えば数百台の遊技機2が設置され、管理装置5の管理対象となっている。また、遊技場内には、図示しないスロットマシンや計数装置、POS端末等も設置されている。
遊技機2は、パチンコ遊技機として周知の構成であり、玉(遊技価値)を盤面に発射するためのハンドル2a、玉を入賞させるための普図入賞口2b及び始動口2c、玉の入賞に応じて表示図柄(役物)が変動する表示部2d、大当たり時に開放する大入賞口2e、受皿2f、保留数表示部2g、受皿2fから溢れた玉を一時的に貯留する下玉受皿2h、下玉受皿2hからの玉を受ける可動玉受皿2i、及び案内腕2j等を備えている。遊技機2は、始動口2cへの玉の入賞(始動入賞)に応じて予め設定されている当選確率で大当たり抽選を行い、その抽選結果に基づき所謂特別図柄(特図)による図柄変動(単位遊技)を表示部2dにて実行する。この遊技機2は、図柄変動中に発生した始動入賞に対応する図柄変動を、予め設定された上限値(例えば4個)まで保留可能に構成されている。保留された図柄変動は、その保留数が保留数表示部2gに表示されるとともに、実行中の図柄変動の終了後に順次実行される。尚、始動口2cは、普図入賞口2bへの入賞に伴って行われる普図抽選の抽選結果により入賞率が変動する、所謂電チュータイプの入賞口である。
遊技機2は、表示部2dに停止表示された図柄が大当たり図柄の場合に大当たり状態(遊技者に有利な特別遊技状態に相当する)を発生させる。大当たり状態が発生すると、対応するラウンド数に応じた回数分だけ大入賞口2eを開放する。尚、大当たり状態の終了後に所謂確率変動状態や時短状態になる構成であっても良い。大当たり状態で払い出された玉は、受皿2fから溢れると下玉受皿2hに一旦貯留される。そして、遊技者の操作により可動玉受皿2iに導かれる。可動玉受皿2iに導かれた玉は、案内腕2jを経由して貸出装置3に送られる。尚、案内腕2jは、旋回可能に設けられている。
台間機3(記憶媒体発行手段、異常報知実行手段に相当する)は、遊技情報等を表示する情報表示装置としての液晶表示部3a、遊技機2に玉を払い出す玉払出口3b、紙幣投入口3c、カメラ3d、カード挿入口3e(発行口に相当する)、計数部3f、発行釦3g(操作手段に相当する)及び再遊技釦3h等を備えている。液晶表示部3aには、遊技者の操作を入力するための操作手段としてのタッチパネルが設けられている。台間機3は、遊技者の遊技の進行に伴って、図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の周知の遊技情報を液晶表示部3aに表示する。また、液晶表示部3aは、遊技者に対する後述する異常報知も行う。この台間機3は、この貸出装置3は、遊技者が紙幣投入口3cに紙幣(対価)を投入すると)、投入した紙幣を対価として、例えば遊技機2に設けられている図示しない貸出釦の操作(玉貸出操作)に応じて、所定の玉数を玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払い出す。
台間機3のカメラ3d(撮像手段、第1撮像手段、第2撮像手段に相当する)は、例えば周知のCMOSセンサやCCDセンサ等の撮像素子を有しており、台間機3が設けられている遊技機2を遊技している遊技者を撮像する。このカメラ3dは、当該遊技機2にて遊技を行う遊技位置にいる遊技者を撮像する。カメラ3dは、遊技者の存在・不在に関わらず、概ね数秒毎に撮像を繰り返している。尚、詳細は後述するが、カメラ3dで撮像された遊技者の顔画像は管理装置5に送信され、管理装置5側にて同一遊技者であるか否かの判定(顔認証)が行われている。また、本実施形態では、カメラ3dにより遊技者が撮像されている状態を当該遊技機2を遊技している遊技者がいる状態として特定する。つまり、カメラ3dは、同一遊技者であるか否かの特定、及び、対応する遊技機2を遊技者が遊技しているか否かを特定する遊技者特定手段としても機能する。
このカメラ3dは、本実施形態では各遊技機2に対応して設けられており、一の遊技機2にて遊技を行う遊技者を撮像する第1撮像手段として機能する。また、例えば台番10の遊技機2と台番11の遊技機2とが隣接して設置されている場合、台番11の遊技機2にとっては、台番10の遊技機2に対応して設けられているカメラ3dが、台番10の遊技機2つまり隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第2撮像手段として機能する。尚、台間機3は対応する遊技機2の左方に位置して設置されており、遊技機2及び台間機3は、所謂遊技島に複数台ずつ設けられている。つまり、本実施形態の場合、隣接遊技機は、対応する台間機3を挟んで隣接する遊技機2(つまり、自台の左方に隣接して設けられている遊技機2)となる。勿論、一の遊技機2に対応した台間機3が遊技機2の右側に設置されている構成であってもよい。
台間機3のカード挿入口3eは、その内部に図示しない記憶媒体リーダライタが設けられており、ICカード8(記憶媒体に相当する)が挿入されると、ICカード8に記憶されている遊技に使用可能な遊技価値の大きさを読み込む一方、遊技に使用していない遊技価値の大きさ(所謂残高や計数値)をICカード8に書き込む。このICカード8には、固有のIDが予め記憶されている。計数部3fは、台間機3の下部に設けられており、案内腕2jを経由して台間機3に導かれた玉を計数する。
このような構成の台間機3は、遊技者による発行釦3gの操作に応じて、遊技者が投入した価値のうち遊技に使用されていない余り価値(残高)及び計数部3fで計数した玉数を記憶した状態でカード挿入口3eから発行される。このとき、ICカード8を発行したことを示す発行信号も出力される。また、本実施形態では、ICカード8を発行するための発行釦3gと、ICカード8が発行されるカード挿入口3eとが、遊技機2間つまり台間に設けられている(操作手段、及び記憶媒体を発行する発行口が、一の遊技機2と隣接遊技機との間に設けられている)。尚、ICカード8に記憶されている遊技価値は、遊技者による再遊技釦3hの操作に応じて、所定価値(一回の操作により払い出しされる玉数に対応した遊技価値)に対応する玉数が玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに払い出されるとともに、払い出された玉数に対応する所定価値が減算される。また、台間機3は、遊技者による再遊技釦3hの操作に応じて、計数部3fで計数した球数の範囲内で玉払出口3bから遊技機2の受皿2fに玉を払い出す。このとき、払い出された玉数は、計数された球数から減算される。また、発行釦3g及びICカード挿入口3eの位置を変更してもよく、発行釦3g及びICカード挿入口3eの一方又は両方が遊技機2間に設けられていなくともよい。
このような構成の遊技機2及びその周辺機器(以下、遊技機2側の機器と称する)は、遊技者による玉の打ち込みや始動入賞の発生等の遊技の進行に伴って、例えば、遊技者が遊技に使用した玉数を特定可能なアウト信号、入賞や所謂大当たり等に伴って遊技機2から遊技者に付与された玉数を特定可能なセーフ信号、始動口2cへの入賞(始動入賞。即ち、図柄変動の開始)を特定可能な始動入賞信号、玉貸出操作に応じて遊技者に貸し出した玉数を特定可能な売上信号等の各種の遊技信号を出力する。尚、アウト信号やセーフ信号は、遊技機2の稼動状態を特定する稼動信号としても参照される。
管理装置5は、図2に示すように、CPU5a、ROM5bやRAM5c、各種の情報の送受信を行う入出力手段としての入出力部5d、及び記憶部5e等を備えたコンピュータにより構成されている。管理装置5は、例えばROM5b等に記憶されているコンピュータプログラムに従って作動し、入出力部5dに入力される遊技機2側の機器からの遊技信号に基づいて、周知のように遊技機2の稼動状態や、遊技機2毎及び遊技機2の機種毎の各種のデータを算出及び集計して遊技情報として管理する。例えば、管理装置5は、遊技情報として、アウト、セーフ、差玉、スタート回数、特賞回数(大当たり回数)、出玉率或いは売上等の遊技情報を遊技機2毎に算出及び集計して管理する。尚、管理装置5が管理する遊技情報は上記にて例示したものに限定されない。
記憶部5e(特別記憶手段に相当する)は、管理装置5を制御するためのコンピュータプログラムや、カメラ3dで撮像した遊技者の顔画像や、各遊技者を特定するための顔画像データベース等を記憶する。尚、記憶部5eには、管理装置5が集計及び管理する遊技情報も記憶される。
また、管理装置5は、異常報知実行部5f(異常報知実行手段に相当する)を備えている。この異常報知実行部5fは、本実施形態では、CPU5aにより実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェア的に実現されている。異常報知実行部5fは、詳細は後述するが、カメラ3dで撮像した画像、及び遊技機2側から出力される遊技信号に基づいて、ICカード8の盗難されたおそれのある場合にその旨を報知する(異常報知を実行する)。
次に、上記した構成の遊技者管理システム1の作用について説明する。
遊技者管理システム1の管理装置5は、上記したように、遊技の進行に応じて遊技情報を集計すると共に、図3に示す遊技者撮像処理及び図4に示す離席監視処理を実行している。
管理装置5は、図3に示す遊技者撮像処理において、発行釦3gの操作があったかを判定しており(A1)、発行釦3gの操作がない場合には(A1:NO)、そのままリターンする。一方、管理装置5は、発行釦3gの操作があった場合には(A1:YES)、隣に遊技者が着席中であるか否かを判定する(A2)。この判定は、カメラ3dにより隣接遊技機にて遊技者が撮像されたか否かに基づいて行われている。
管理装置5は、発行釦3gの操作があった場合に隣に遊技者が着席中でない場合には(A2:NO)、発行釦3gの操作タイミング(本実施形態では、発行釦3gが操作された時刻)を記憶し(A3)、台間機3が対応する遊技機2にて遊技を行う遊技者の撮像結果(つまり、顔画像)を記憶する(A4)。これにより、例えば時刻12:00に台番777の遊技機2にて発行釦3gが操作され、ID=000001のICカード8が発行された場合、図5に示すように、発行履歴(特別情報に相当する)として「時刻」、発行されたICカード8の「ID」、発行されたICカード8に記憶された玉数を示す「発行時持玉」、隣接する遊技機2に着席している遊技者がある場合に「有」が記憶される「発行時隣接遊技者」、隣接する遊技機2に着席している遊技者が発行釦3gの操作から所定時間内に離席した場合に「有」が記憶される「隣接遊技者離席有」、及び、撮像した顔画像がある場合に「表示」が記憶される「発行時写真」の各情報が記憶される。尚、発行時に撮像された遊技者の写真(図6参照)は、発行履歴のうち、「表示」と表示された箇所を操作した場合に表示される。今回は隣接遊技機(台番777の遊技機2の左側に隣接して設置されている例えば台番776の遊技機2)に遊技者がいなかったことから、「発行時隣接遊技者」及び「隣接遊技者離席有」には何も記憶されていない。また、このとき、図6(A)に示すように、台番777の遊技機2を遊技中の遊技者の顔画像が記憶される。この図6に示す顔画像も特別情報に相当する。
これに対して、管理装置5は、発行釦3gの操作があった(A1:YES)ときに隣に遊技者が着席中である場合には(A2:YES)、発行釦3gの操作タイミングを記憶し(A5)、台間機3が対応する遊技機2にて遊技を行う遊技者の撮像結果を記憶した後(A6)、隣に着席している遊技者の撮像結果を記憶する(A7)。例えば、時刻13:30に発行釦3gが操作され、ID=000005のICカード8が発行された場合、図5に示すように、「発行時隣接遊技者」に「有」が記憶される。また、図6(B)に示すように、台番777の遊技機2を遊技中の遊技者の顔画像、及び、隣接遊技機である台番776の遊技機を遊技中の遊技者の顔画像が記憶される。
続いて、管理装置5は、離席監視タイマのカウントを開始する(A8)。つまり、発行釦3gが操作されたときに隣接遊技機を遊技している遊技者がいる場合には、盗難の可能性があることから、離席監視タイマのカウントを開始して監視状態に入る。監視状態に入ると、管理装置5は、図4に示す離席監視処理において、離席監視タイマのカウント中であることから(B1:YES)、所定時間が経過したかを判定する(B2)。本実施形態では、所定時間として1分を設定している。
続いて、管理装置5は、発行釦3gの操作から所定時間が経過したかを判定し(B2)、所定時間が経過していない場合には(B2:NO)、隣の遊技者の離席を特定したかをさらに判定する(B3)。そして、隣の遊技者の離席を特定しない(B3:NO)まま所定時間が経過した場合には(B2:YES)、離席監視タイマのカウントを終了する(B6)。つまり、隣接遊技機の遊技者がすぐに離席していないことから、盗難の可能性が低いとして、監視状態を解除する。
これに対して、管理装置5は、隣接遊技者の着席中に発行釦3gが操作された状態、より具体的には、図5に示すように例えば時刻17:00に発行釦3gが操作され、ID=000010のICカード8が発行され、「発行時隣接遊技者」に「有」が記憶され、図6(C)に示すように台番777の遊技機2を遊技する遊技者の顔画像と隣接遊技機を遊技する遊技者の顔画像とが記憶された状態で、発行釦3gの操作から所定時間が経過することなく(B2:NO)隣の遊技者の離席を特定した場合には(B3:YES)、特別報知を実行し(B4)、遊技者の離席を記憶する(B5)。
ステップB4の特別報知では、例えば管理装置5に接続されているモニタ7に盗難の可能性がある旨の表示を行ったり、台間機3の液晶表示部3aにICカード8が発行された旨を表示すること等により、異常の報知が行われる。これにより、盗難を早期に発見することが可能になる。また、隣接遊技者がいたことを記憶すること自体も、特別報知に含まれる。
また、ステップB5において隣接遊技機を遊技していた遊技者の離席を記憶しておくことで、例えば、図6(C)の場合、台番776の遊技者が台番777の遊技機2側を見ている状態が撮像されていることから、この遊技者が発行釦3gを操作した可能性があること等も推測することができる。この場合、盗難が発覚しにくいように正面を向いたまま(例えば図6(B)のような状態)で盗難を行うことも考えられるが、発行釦3gが操作されたタイミングで隣接遊技者の顔画像を記憶していることから、その時間関係で盗難者を特定することもできるようになる。つまり、例えば時刻13:30を例にすると、盗難に気付いた遊技者が後から遊技場の管理者にその旨を告げた場合等において、管理者が時刻13:30に発行したかを遊技者に問い合わせ、遊技者が自身は発行していない旨を管理者に告げた場合には、管理者は、発行履歴を確認することで、時刻13:30に台番776を遊技していた遊技者が盗難した可能性があることを推測できるようになる。
このように、管理装置5は、発行釦3gが操作されたときに隣接遊技機に遊技者が着席していたか否か、及び、隣接遊技機の遊技者がすぐに離籍したか否かに基づいて、盗難が行われたか否かを監視し、盗難が行われた可能性が高い場合にはその旨を報知する異常報知を実行する。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
発行釦3gが操作された場合に、一の遊技機2にて遊技を行う遊技者と隣接遊技機にて遊技を行う遊技者とを特定可能な顔画像、及び、発行釦3gの操作タイミングと隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を特定可能な顔画像を記憶した特別情報である(図5の発行履歴、図6の写真)とを記憶することで、隣接遊技機にて遊技を行っている素振りをしつつ一の遊技機2に対応した遊技者のICカード8を盗難する人物が現れた場合、発行釦3gが操作された時点における隣接遊技機の遊技者を特定することができ、ICカード8を盗難した疑いのある遊技者を容易に特定することができる。
一の遊技機2に設けられているカメラ3dにて遊技者を撮像するとともに、隣接遊技機に設けられているカメラ3dにて隣接遊技機にて遊技を行う遊技者とを撮像するので、盗難者である可能性のある隣接遊技機の遊技者を確実に撮像することができ、撮像結果の情報を正確なものにすることができる。
隣接遊技機に設けられているカメラ3dにて遊技者を撮像している状態において発行釦3gが操作されてICカード8が発行された後、予め定められた時間が経過する前に隣接遊技機の遊技者が遊技を終了した場合に異常報知を実行するので、ICカード8の盗難を早期に発見することができる。この場合、異常報知としては、遊技場の管理者に対して報知を行う以外に、一の遊技機2の遊技者に対してもICカード8を確認するように促すことで、より早期に盗難を発見することができる。
発行釦3gが一の遊技機2と隣接遊技機との間に設けられていることから盗難が発生し易いものの、上記したように盗難を監視することで、隣接遊技機にて遊技を行っている素振りをしつつ一の遊技機2に対応した遊技者のICカード8を盗難した可能性のある人物を容易に特定することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記した各実施形態にて例示したものに限定されることなく、次のように変形又は拡張することができる。
一実施形態の遊技機2の構成や所定時間の数値等は一例であり、これに限定されない。例えば、離席監視タイマのカウントを開始してから離席監視タイマのカウントを終了するまでを5分としてもよい。遊技者が多くの玉を所持しておらず、玉の貸出操作を行いながら遊技を行っている場合、およそ5分に一度は貸出操作を行うことになる。そのため、ICカード8の盗難が発生していれば貸出操作を行おうとした際に、ICカード8が盗難されたことを遊技者が気付くことができる。つまり、ICカード8の発行操作があってから隣接遊技者の離席を監視する時間を、遊技を行う上で貸出操作を行うペースを上回る時間とするようにしてもよい。
特別報知は、遊技場の管理者に盗難の可能性がある旨を報知するだけでなく、ICカード8の盗難が発生していないかを遊技者に聞きに行くよう指示を出す等、他の態様にて報知を行うようにしてもよい。
また、遊技場の管理者に報知する場合、発行釦3gの操作があった台間機3に対応した遊技機2の隣接遊技機にて遊技を行っていた遊技者の遊技終了(離席)があったか否かに関わらず、報知を実行してもよい。
また、発行釦3gの操作があった台間機3に対応した遊技機2にて遊技を行っていた遊技者の離席があった場合には、その遊技者が発行釦3gを操作してICカード8を発行させた、つまり、正常なICカード8の発行操作であるものとして報知を実行しないようにしてもよい。
記憶媒体は、ICカード8に限らず、ICコインや残高等を印字したレシート等、他の媒体であってもよい。また、計数した玉数を記憶するものではなく、残金情報のみを記憶するものでもよい。
カメラ3dは、発行釦3gの操作があった場合に隣の遊技者を特定可能に撮像できればよく、各台間機3に設けるのではなく、例えば遊技島全体を監視するものを採用してもよい。即ち、カメラ3dは、遊技機2に1対1で設けられていなくてもよい。
発行釦3gの操作のあった台間機3に対応した遊技機2にて遊技を行う遊技者の画像と、隣の遊技者の画像と、発行釦3gの操作時間を記憶するようにしたが、少なくとも隣の遊技者の画像を記憶していれば、発行釦3gの操作のあった台間機3に対応した遊技機2にて遊技を行う遊技者の画像、及び、隣の遊技者画像の一方を記憶していなくともよい。
発行釦3gの操作があった場合に隣に遊技者が座っている場合、所定期間以内の隣の遊技者の離席を特定することなくすぐさま特別報知を実行してもよい。
管理装置5で実行する処理の一部又は全部を台間機3や中継装置4等が行うようにしてもよい。
発行釦3gの操作があった場合、発行釦3g側に隣接する遊技機2に座っている遊技者だけでなく、操作があった遊技機2に隣接する遊技機2の前に座っている遊技者を全て撮像するようにしてもよい。つまり、隣接遊技機として、一の遊技機2に対応する台間機3と反対側の遊技機2を含めてもよい。例えば、遊技機2によっては、受皿2fの右端部に発行釦3gに相当する返却釦(操作手段に相当する)が設けられているものがある。この場合、左方の遊技機2側に遊技者の注意を逸らした隙に返却釦を操作して、ICカード8等を盗難するような手口が考えられるが、台間機3と反対側の遊技機2の遊技者も撮像しておくことより、そのような手口にて盗難が行われた場合にも対応することができる。つまり、撮像手段により、一の遊技機2に対して発行釦3g或いはそれに類する返却釦などが設けられている側の遊技機2を遊技する遊技者と、台間機3側、より厳密には、ICカード8等を発行するカード挿入口3e等が設けられている側の遊技機2の遊技者と、を撮像するようにしてもよい。
また、隣接する遊技機2に遊技者が不在の場合であっても例えば図6(A)に示すように発行釦3gの操作があった台間機3に対応する遊技機2の遊技者を撮像し、その顔画像を記憶しておくことで、ICカード8が盗難されたと嘘の申告をするような遊技者に対して、発行釦3gの操作時には隣接する遊技機2に遊技者が存在しなかったことを明らかにでき、申告した遊技者が嘘をついている可能性があること等を推測できるようになる。
図面中、1は遊技者管理システム、2は遊技機、3は台間機(記憶媒体発行手段、異常報知実行手段)、3gは発行釦(操作手段)、3dは撮像カメラ(撮像手段、第1撮像手段、第2撮像手段)、3eはカード挿入口(発行口)、5eは記憶部(特別記憶手段)、5fは異常報知実行部(異常報知実行手段)、8はICカード(記憶媒体)を示す。

Claims (2)

  1. 予め定められた一の遊技機に対応して設けられ、遊技者が遊技に使用可能な遊技価値の大きさを記憶した記憶媒体を受付及び発行可能な記憶媒体発行手段と、
    前記記憶媒体発行手段に記憶媒体を発行させるために遊技者が操作する操作手段と、
    前記一の遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第1撮像手段と当該一の遊技機に隣接する隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を撮像する第2撮像手段とを含む撮像手段と、
    前記操作手段が操作された場合に前記隣接遊技機に遊技者が着席していたことを条件に、前記一の遊技機にて遊技を行う遊技者と前記隣接遊技機にて遊技を行う遊技者とを特定可能な前記撮像手段の撮像結果の情報、又は、前記操作手段の操作タイミングと前記隣接遊技機にて遊技を行う遊技者を特定可能な前記撮像手段の撮像結果の情報である特別情報とを記憶する特別記憶手段と、
    前記第2撮像手段が前記隣接遊技機の遊技者を撮像している状態において前記操作手段が操作され前記記憶媒体を発行した後、予め定められた時間が経過する前に前記隣接遊技機の遊技者が遊技を終了したことを条件に異常報知を実行する異常報知実行手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技者管理システム。
  2. 前記操作手段又は前記記憶媒体発行手段における前記記憶媒体を遊技者に発行する発行口は、前記一の遊技機と前記隣接遊技機との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の遊技者管理システム。
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