JP5949724B2 - パネルの製造方法及びブランク材 - Google Patents

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Description

本発明は、パネルの製造方法及びブランク材に関し、特に、ブランク材を絞り成形して所定の形状に加工された成形体を有するパネルの製造方法及びブランク材に関するものである。
自動車のアンダー部分や外板部分には、防錆性や外観の美観性に優れた亜鉛系めっき鋼板が用いられている。この亜鉛系めっき鋼板の中でも、薄い目付で耐食性の確保を可能とし、かつコストも比較的安価である合金化溶融亜鉛めっき鋼板が様々な自動車に使用されている。
一方、自動車の外板部分には、合金化溶融亜鉛めっき鋼板などのブランク材を成形金型で所定の形状に絞り成形して形成されたパネルが使用されている。この種のパネルの絞り成形では、成形金型として、主に、ダイ(雌型)と、パンチ(雄型)と、ブランクホルダ(押さえ型)と、絞り成形部と、絞りビード成形部とを備えた成形金型が用いられている。
ブランクホルダは、ダイと共にブランク材のフランジ領域を挟持して押さえ付けるものである。絞り成形部は、主に、ダイに設けられた絞り成形凹部と、パンチとで構成され、ダイの絞り成形凹部内にブランク材の絞り成形領域をパンチで押し込んで所定の形状の成形体に絞り成形するものである。
絞りビード成形部は、主に、ダイに設けられた絞りビード成形凹部と、ブランクホルダに設けられた絞りビード成形凸部とで構成されている。この絞りビード成形部は、ダイとブランクホルダとでブランク材のフランジ領域を挟持し、ダイの絞りビード成形凹部内にブランク材の絞り成形領域を囲むフランジ領域内の絞りビード成形領域をブランクホルダの絞りビード成形凸部で押し込んで所定の形状の絞りビードを成形することにより、ブランク材の絞り成形領域を絞り成形部で絞り成形する際、ダイの絞り成形凹部内へのブランク材の流入を抑制するものである。
ところで、ブランク材の絞り成形時に起こる問題として、「しわ」の発生がある。「しわ」は、主にブランク材の絞り成形時に発生し、ブランク材に角筒絞り成形を行う場合においてはブランク材のコーナー部で発生し易い。これは、ブランク材の「割れ」を防ぐために意図的にブランク材を成形金型の絞り成形凹部内に流入させることから、特に成形体の形状が複雑でブランク材の流入が部位によって不均一になると、ブランク材が部分的に余って「しわ」が発生する。
「しわ」が発生すると、製品外観を損ねる、成形金型が損傷する、パウダリングが発生し易くなる、などの悪影響がでる要因となる。ここで、パウダリングとは、めっきが施されたブランク材を絞り成形する時にブランク材のめっきが粒状に剥離する現象である。
パウダリングが発生する原因としては、成形金型の絞りビード成形部をブランク材のフランジ領域が通過する時のフランジ領域での曲げ、曲げ戻しによるめっきの損傷が挙げられる。特に、合金化溶融亜鉛めっき鋼板では、一般に鋼板の変形能と比較してめっきの変形能が低いため、パウダリングが生じ易い。
ブランク材の絞り成形時に「しわ」が発生すると、まず、発生した「しわ」の表裏面でブランク材の曲げ、曲げ戻しが生じてパウダリングが発生する。さらに、その発生した「しわ」が成形金型の絞りビード成形部を通過する際に、「しわ」による曲げ、曲げ戻しに加えて絞りビード成形部による曲げ、曲げ戻しを受けるため、よりパウダリングの発生は深刻となる。
このようなパウダリングが発生すると、剥離して成形金型に溜まっためっき粉の処理に時間が必要となる、成形金型の絞り成形凹部内にめっき粉が侵入してプレスブツ等が発生する、などの不具合を生じる要因となる。そのため、パウダリングの抑制は重要課題であり、パウダリングを生じさせる原因の一つである「しわ」の抑制は非常に重要である。
そこで、本発明者は、本発明をなす過程で、「しわ」の抑制、及びブランク材の流入を調整する技術について先行技術文献調査を行った結果、下記の特許文献1〜3を抽出した。
特開平2−37921号公報 特開2007−245188号公報 特開平9−29348号公報
ところで、「しわ」を抑制する技術として一般的であるのは、成形金型において、ダイとブランクホルダとの間にブランク材のフランジ領域を挟持するときの挟持力(しわ押さえ力)を上げる、絞りビード成形部の凸部の高さを上げる、などにより、絞り成形凹部へのブランク材の流入を抑えることである。
しかしながら、単純にブランク材の流入を抑えると、「しわ」は発生し難くなるが割れが発生するおそれがある。
特許文献1及び2に記載の技術は、ブランク材の引き込み時に抵抗となるような折り曲げ部をブランク材に設けることにより、ブランク材を成形金型の絞り成形凹部内へ流入させ難くし、「しわ」の発生を抑制するものである。
しかしながら、これらの方法は人為的に「しわ」を発生させていることと同義であり、パウダリングの発生が予見される。特に、折り曲げ部が絞りビード成形部を通過するような場合、折り曲げ部による曲げ、曲げ戻しと、絞りビード成形部による曲げ、曲げ戻しが複合されるため、多量のパウダリングが発生することが考えられる。
特許文献3に記載の技術は、絞りビード形状を上面視で波型として絞りビード部のクリアランスを広くとり、金型調整に必要とされる時間を低減すると共に、めっきの剥離も抑制する技術である。この方法は「しわ」に対する抑制効果は小さいと考えられ、「しわ」が絞りビードを通過する際に生じるパウダリングには効果が小さいと考えられる。
そこで、本発明者は、絞り成形時にブランク材のフランジ領域が部分的に余ることに着目し、本発明をなした。
本発明の目的は、絞り成形時にブランク材のフランジ領域における「しわ」の発生を抑制することが可能なパネルの製造方法及びブランク材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るパネルの製造方法は、めっき鋼板からなるブランク材の絞り成形領域を所定の形状の成形体に成形する絞り成形部と、前記絞り成形部の外側に設けられ、前記ブランク材の前記絞り成形領域を囲むフランジ領域内の絞りビード成形領域を絞りビードに成形する絞りビード成形部とを備えた成形金型で前記ブランク材を成形して、前記ブランク材に前記成形体及び前記絞りビードを形成する工程を有するパネルの製造方法であって、前記成形金型で成形される前の前記ブランク材は、前記ブランク材の外周端と前記絞りビード成形領域との間に、前記外周端から前記絞りビード成形領域に向かって延在する切り欠き部を有し、前記切り欠き部は、前記切り欠き部の延在方向と直交する方向に互いに離間する2つの側壁部と、前記2つの側壁部の各々に接続する底部とを有し、前記底部は、前記2つの側壁部の各々に接続する2つの接続部分が少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状になっている。
また、本発明の一態様に係るパネルの製造方法において、前記底部は、前記2つの接続部分と、前記2つの接続部分の間に前記2つの接続部分と連続して設けられた平坦部分とを有し、前記平坦部分の長さは5mm以上であることが好ましい。
また、本発明の一態様に係るブランク材は、外周端を含むフランジ領域と、前記フランジ領域で囲まれた絞り成形領域と、前記フランジ領域内の絞りビード成形領域とを有し、前記絞り成形領域は所定の形状の成形体に、前記絞りビード成形領域は絞りビードに成形金型で絞り成形される、めっき鋼板からなるブランク材であって、前記外周端と前記絞りビード成形領域との間に、前記外周端から前記絞りビード成形領域に向かって延在する切り欠き部を有し、前記切り欠き部は、前記切り欠き部の延在方向と直交する方向に互いに離間する2つの側壁部と、前記2つの側壁部の各々に接続する底部とを有し、前記底部は、前記2つの側壁部の各々に接続する2つの接続部分が少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状になっている。
また、本発明の一態様に係るブランク材において、前記底部は、前記2つの接続部分と、前記2つの接続部分の間に前記2つの接続部分と連続して設けられた平坦部分とを有し、前記平坦部分の長さは、5mm以上であることが好ましい。
本発明の一態様に係る製造方法によれば、絞り成形時にブランク材のフランジ領域における「しわ」の発生を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係るブランク材によれば、絞り成形時にブランク材のフランジ領域における「しわ」の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るブランク材を模式的に示す平面図である。 図1の一部を拡大した要部平面図である。 本発明の実施形態に係る成形金型を模式的に展開して示す側面図である。 本発明の実施形態に係る成形金型のダイを模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る成形金型のブランクホルダを模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る製造方法を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る製造方法を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る製造方法を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る製造方法を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る製造方法で製造したブランク材を模式的に示す平面図である。 従来の製造方法で製造したパネルを模式的に示す平面図である。 切り欠き部の変形を説明する概念図である。 形状の異なる切り欠き部を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
まず、本実施形態に係るパネルの製造方法において用いられるブランク材及び成形金型について、図1乃至図5を用いて説明する。そして、次に、本実施形態に係るパネルの製造方法について、図6乃至図9を用いて説明する。
(ブランク材)
図1は本実施形態に係るブランク材1を模式的に示す平面図、図2は図1の切り欠き部6付近を拡大した平面図である。図1に示すように、ブランク材1は、平面視したときの平面形状が例えば500mm×500mmの略正方形で形成され、外周端2が4つの辺2a,2b,2c,2dを有している。ブランク材1は、めっき鋼板として例えば合金溶融亜鉛めっき鋼板からなる一枚の平板状金属素材を打ち抜いて形成される。
ブランク材1の4つの辺2a,2b,2c,2dのうち、2つの辺2a,2bはX方向において互いに反対側に位置し、残りの2つの辺2c,2dはX方向と同一平面内で直交するY方向において互いに反対側に位置している。
図1において、ブランク材1上の破線で囲まれた領域は、絞り成形時に、後述する成形金型10によって成形される絞り成形領域3及び絞りビード成形領域5を仮想的に示したものである。
絞り成形領域3は、後述する所定形状の成形体13(図8参照)に成形される領域であり、ブランク材1の外周端2からその内方に離れた中央領域に設けられている。絞り成形領域3の平面形状は、4つの辺の長さがほぼ同一の略正方形で形成されている。絞り成形領域3の4つの辺は、ブランク材1の4つの辺2a,2b,2c,2dに個々に対応するように形成されている。
絞りビード成形領域5は、後述する絞りビード15(図8参照)に成形される領域であり、ブランク材1の絞り成形領域3を囲むフランジ領域4内に設けられている。絞りビード成形領域5は絞り成形領域3の各辺に対応して4つ設けられており、対応する各辺に沿って延在している。4つの絞りビード成形領域5の各々は、平面形状が長方形で形成されている。フランジ領域4は外周端2で囲まれ、この外周端2を含む。
ブランク材1は、前述したように、絞り成形時に成形金型10で成形される絞り成形領域3及び絞りビード成形領域5を有しているが、この絞り成形領域3及び絞りビード成形領域5の他に、図1及び図2に示すように、ブランク材1の外周端2と絞りビード成形領域5との間に、外周端2から絞りビード成形領域5に向かって延在する切り欠き部6を有している。切り欠き部6は、この切り欠き部6の延在方向と直交する方向に互いに離間する2つの側壁部7と、この2つの側壁部7の各々に接続する底部8とを有している。
本実施形態において、切り欠き部6は、ブランク材1の4つの辺のうち、Y方向において互いに反対側に位置する2つの辺2c,2d側にそれぞれ設けられている。
切り欠き部6において、底部8は、2つの側壁部7の各々に接続する2つの接続部分8aが少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状になっている。本実施形態では、底部8の接続部分8aは、例えば曲率半径R=5mmの円弧形状になっている。ここで、図1において、wは、2つの側壁部7の離間距離、すなわち切り欠き部6の幅である。また、dは、ブランク材1の外周端2から切り欠き部6の底部8までの深さ、すなわち切り欠き部6の長さである。本実施形態において、切り欠き部6は、例えば、幅wが10mm程度、長さdが30mm程度になっている。
切り欠き部6は、例えば、平板状金属素材を打ち抜いてブランク材1を形成した後に、別途の工程で形成してもよいし、ブランク材1を形成すると同時に形成してもよい。
切り欠き部6は、ブランク材1の外周端2と絞りビード成形領域5との間において、絞りビード成形領域5の長手方向の中間部、換言すれば絞り成形領域3のX方向に延在する辺の中間部に設けられている。
(成形金型)
図3は本実施形態に係る成形金型10を模式的に示す展開側面図である。図4は図3の成形金型10を構成するダイ20を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。図5は図3の成形金型10を構成するブランクホルダ40を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。なお、図5(b)は、ブランクホルダ40の貫通孔46にパンチ30が挿入され、ブランクホルダ40からパンチ30が突出した状態を示している。また、図5(b)に示される破線は、絞り成形前のパンチ30の位置を示すものである。また、図3では、成形金型10で絞り成形されるブランク材1をダイ20とブランクホルダ40との間に図示している。
図3に示すように、成形金型10は、主に、ダイ20(雌型)と、パンチ(雄型)30と、ブランクホルダ(押さえ型)40と、絞り成形部53と、絞りビード成形部55とを備えている。
ダイ20は、基部21と、この基部21に設けられた挟持面22と、この挟持面22から深さ方向に向かって凹む絞り成形凹部23及び絞りビード成形凹部25とを有している。
パンチ30は、ダイ20の絞り成形凹部23と共に絞り成形部53を構成するものであり、ダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1の絞り成形領域3を押し込む先端部33を有している。パンチ30は、ブランクホルダ40の貫通孔46を通して移動するようになっている。
ブランクホルダ40は、基部41と、この基部41に設けられた挟持面42と、この基部41の挟持面42からその反対側の面に亘って貫通する貫通孔46と、この基部41の挟持面42から突出する絞りビード成形凸部45とを有している。ブランクホルダ40は、ダイ20と共にブランク材1のフランジ領域4を挟持してブランク材1を押さえ付けるものである。
絞り成形部53は、主に、ダイ20の絞り成形凹部23と、パンチ30とで構成されている。この絞り成形部53は、ダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1の絞り成形領域3をパンチ30で押し込んで所定の形状の成形体13(図8参照)に絞り形成するものである。
絞りビード成形部55は、絞り成形部53の外側に設けられている。絞りビード成形部55は、主に、ダイ20の挟持面22に設けられた絞りビード成形凹部25と、ブランクホルダ40の挟持面42に設けられた絞りビード成形凸部45とで構成されている。絞りビード成形部55は、ダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面22とでブランク材1のフランジ領域4を挟持し、ダイ20の絞りビード成形凹部25内にブランク材1の絞りビード成形領域5をブランクホルダ40の絞りビード成形凸部45で押し込んで所定の形状の絞りビード15(図8参照)を成形することにより、ブランク材1の絞り成形領域3を絞り成形部53で絞り成形する際、ダイ20の絞り成形凹部23内へのブランク材1の流入を抑制するものである。
ブランクホルダ40において、図5(a)に示すように、貫通孔46は、平面視したときの平面形状が略正方形で形成されている。絞りビード成形凸部45は、貫通孔46の各辺に対応して4つ設けられ、対応する各辺の外側に配置されている。4つの絞りビード成形凸部45は、貫通孔46の対応する各辺に沿って延在し、平面視したときの平面形状が長方形で形成されている。
なお、4つの絞りビード成形凸部45のうち、Y方向において互いに離間する2つの絞りビード成形凸部45の高さは、X方向において互いに離間する2つの絞りビード成形凸部の高さよりも低くなっている。
ブランクホルダ40の貫通孔46を通るパンチ30も平面視したときの平面形状が例えば353mm×353mmの略正方形で形成されている。パンチ30の先端部33の端面は、図5(b)に示すように、例えば曲率半径R=800mmの曲面形状になっている。
ダイ20において、図4(a)に示すように、絞り成形凹部23は、平面視したときの平面形状が略正方形で形成されている。この絞り成形凹部23の底面は、図4(b)に示すように、パンチ30の先端部33の端面に対応して、例えば曲率半径R=800mmの曲面形状になっている。絞り成形凹部23のサイズは、パンチ30のサイズよりも大きくなっており、絞り成形凹部23と、パンチ30とを凹凸嵌合させた場合に、絞り成形凹部23とパンチ30との間には少なくともブランク材1の厚さ分の隙間がある。すなわち、本実施形態の成形金型10は、ブランク材1の絞り成形領域3を角筒絞り成形する成形金型である。
絞りビード成形凹部25は、絞り成形凹部23の各辺に対応して4つ設けられ、対応する各辺の外側に配置されている。4つの絞りビード成形凹部25は、絞り成形凹部23の対応する各辺に沿って延在し、平面形状が長方形で形成されている。すなわち、成形金型10は、4つの絞りビード成形部55を備えている。
絞りビード成形凹部25の形状は、絞りビード成形凸部45の形状と略相似形状をしている。また、絞りビード成形凹部25のサイズは絞りビード成形凸部45のサイズよりも大きくなっており、絞りビード成形凹部25と、絞りビード成形凸部45とを凹凸嵌合させた場合に、絞りビード成形凹部25と絞りビード成形凸部45との間には少なくともブランク材1の厚さ分の隙間がある。
ここで、ダイ20の絞り成形凹部23及びパンチ30のサイズや形状、すなわち絞り成形部53のサイズや形状は、パネル11のサイズや形状に依存するものである。したがって、本実施形態では、平面形状が略正方形の絞り成形凹部23及びパンチ30について説明したが、これに限定されるものではない。
(製造方法)
本実施形態に係るパネルの製造方法は、切り欠き部6が設けられたブランク材1を成形金型10で絞り成形する工程と、絞り成形したブランク材1の成形体13と絞りビード15との間を切断して切り欠き部6を除去する工程とを有している。以下、本実施形態に係るパネルの製造方法について、図6乃至図9を用いて説明する。
本実施形態に係るパネルの製造方法では、まず、図1及び図2に示すブランク材1を準備すると共に、図3乃至図5に示す成形金型10を準備する。ブランク材1は、前述したように、ブランク材1の外周端2と絞りビード成形領域5との間に、外周端2から絞りビード成形領域5に向かって延在する切り欠き部6を有している。本実施形態では、切り欠き部6の底部8は、2つの側壁部7の各々と接続する2つの接続部分8aが少なくとも例えば曲率半径R=5mmの円弧形状になっている。
成形金型10は、前述したように、主に、ダイ(雌型)20と、パンチ(雄型)30と、ブランクホルダ40(押さえ型)と、絞り成形部53と、絞りビード成形部55とを備えている。絞り成形部53は、ダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1の絞り成形領域3をパンチ30で押し込んで所定の形状の成形体13(図8参照)に絞り形成するものである。また、絞りビード成形部55は、ダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面22とでブランク材1のフランジ領域4を挟持し、ダイ20の絞りビード成形凹部25内にブランク材1の絞りビード成形領域5をブランクホルダ40の絞りビード成形凸部45で押し込んで所定の形状の絞りビード15(図8参照)を成形することにより、ブランク材1の絞り成形領域3を絞り成形部53で絞り成形する際、ダイ20の絞り成形凹部23内へのブランク材1の流入を抑制するものである。
次に、図6に示すように、成形金型10のダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面42との間において、ダイ20の挟持面22上にブランク材1を配置する。ブランク材1は、絞り成形領域3が絞り成形凹部23及びパンチ30と対向し、絞りビード成形領域5が絞りビード成形凹部25及び絞りビード成形凸部45と対向するように位置決めされる。
次に、図7に示すように、ブランク材1のフランジ領域4をダイ20とブランクホルダ40とでプレスして、ブランク材1のフランジ領域4内の絞りビード成形領域5を絞りビード15に絞り成形する。具体的には、ダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面22とでブランク材1のフランジ領域4をプレスしながら挟持し、ダイ20の絞りビード成形凹部25内にブランク材1の絞りビード成形領域5をブランクホルダ40の絞りビード成形凸部45で押し込んで所定の形状の絞りビード15に成形する。すなわち、ブランク材1の絞りビード成形領域5は、成形金型10の絞りビード成形部55によって絞りビード15に絞り成形される。
次に、ブランク材1のフランジ領域4をダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面42とで挟持固定した状態でパンチ30をダイ20の絞り成形凹部23に向かって徐々に押し込むことにより、ブランク材1の絞り成形領域3をプレスして成形体13に絞り成形する。具体的には、ダイ20の挟持面22とブランクホルダ40の挟持面22とでブランク材1のフランジ領域4を挟持固定した状態で、ダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1の絞り成形領域3をパンチ30で押し込んで所定の形状の成形体13に絞り形成する。すなわち、ブランク材1の絞り成形領域3は、成形金型10の絞り成形部53によって所定の形状の成形体13に絞り成形される。
この工程において、切り欠き部6は変形し、この切り欠き部6の変形により、ブランク材1の絞り成形領域3を絞り成形する時にブランク材1のフランジ領域4に生じる歪みを吸収して緩和することができるので、絞り成形時にブランク材1のフランジ領域4における「しわ」の発生を抑制することができる。
次に、絞り成形されたブランク材1、すなわち、成形体13及び絞りビード15が形成されたブランク材1を成形金型10から取り出す。この成形金型10から取り出したブランク材1を図8に示す。
次に、絞り成形したブランク材1の絞り成形体13と絞りビード15との間を切断して絞りビード15及び切り欠き部6を除去することにより、図9に示すように、成形体13を有するパネル11が製造される。
図10は、本実施形態の製造方法で製造したブランク材1を模式的に示す平面図であり、図11は、従来の製造方法で製造したブランク材61を模式的に示す平面図である。図10に示す本実施形態のブランク材1と、図11に示す従来のブランク材61とは、切り欠き部6を有するか否かの違いであって、その他の構成は同一である。
切り欠き部6が設けられていないブランク材61では、2つの辺2c,2d側におけるフランジ領域4に「しわ」の発生が認められた。これに対し、本実施形態のブランク材1でも、切り欠き部6が設けられた2つの辺2c,2d側におけるフランジ領域4(図中破線で囲まれた領域4Y)に「しわ」の発生が認められたが、「しわ」の大きさはブランク材61での「しわ」よりも小さかった。
次に、切り欠き部6の変形による「しわ」の抑制について、図12を用いて説明する。
絞り成形時にパンチ30の押し込みによりブランク材1が引っ張られてダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1が流入する際、絞り成形領域3の直辺部における流入量の大きさ(矢印A)は、絞り成形領域3の角部における流入量の大きさ(矢印B)よりも大きい。このため、フランジ領域4は、矢印C、Dで示すように切り欠き部6側に向かって歪む。この歪みによって「しわ」が生じるが、この「しわ」は、切り欠き部6が変形することで緩和されるので、絞り成形時にブランク材のフランジ領域における「しわ」を解消することができる。よって、ブランク材1を絞り成形した場合であっても、従来の製造方法と比較して、絞り成形されたブランク材1のフランジ領域4における「しわ」の発生を抑制することができる。
ここで、ブランク材1のフランジ領域4における「しわ」の発生原因として、ブランク材1が引っ張られてダイ20の絞り成形凹部23内に流入することに伴うフランジ領域4での材料の「余り」が挙げられる。絞り成形では、成形金型10の絞り成形部53(ダイ20の絞り成形凹部23)内にブランク材1をプレスしながら絞り入れて成形を行うため、フランジ領域4の断面線長の変化が大きく、結果としてフランジ領域4で材料が余る。絞り成形では、材料を絞り成形部53に流入させるために、しわ押さえ力を必要以上に上げないため、余った材料は面外に向かって変形し、結果として「しわ」が発生する。
したがって、フランジ領域4における「しわ」を抑制するためには最初から余る分の材料を切り欠いておく、すなわち切り欠き部6を設けておくことで、ブランク材1が引っ張られてダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1が流入することに伴うフランジ領域4での材料余り(絞り成形によるフランジ領域4の材料余り)を低減でき、結果として、フランジ領域4における「しわ」の発生を抑制することができる。本実施形態では、切り欠き部6を1本設けているが、フランジ領域4での材料の余り量に応じて複数本設けてもよく、また、フランジ領域4での材料の余り量に応じて切り欠き部6の幅w、長さdを選定してもよい。
そこで、切り欠き部6の導入による「しわ」の抑制効果を検証した。検証では、切り欠き部6の幅wが10mmで長さdが異なる多種類のブランク材1を作成し、これらのブランク材1と、切り欠き部6が設けられていない前述のブランク材61とを前述の成形金型10を用いて成形して、「しわ」の有無、大小を比較した。ブランク材1及び61の材料としては270D材であり、板厚は0.75mmである。
なお、成形金型10において、ブランクホルダ40の4つの絞りビード成形凸部45のうち、Y方向において互いに離間する2つの絞りビード成形凸部45の高さは、X方向において互いに離間する2つの絞りビード成形凸部45の高さよりも低くなっている。これは、ブランク材1において、Y方向に互いに離間する2つの辺2c,2d側のフランジ領域4における成形金型10の絞り成形部53への材料流入をより大きくし、「しわ」を発生させやすくするためである。検証結果を下記の表1に示す。
Figure 0005949724
表1に示すように、切り欠き部6が設けられてないブランク材61では「しわ」が発生する。これに対し、長さdが10mmから30mmの切り欠き部6を有するブランク材1ではブランク材61と比較して「しわ」が小さくなり、長さdが40mm、50mmの切り欠き部6を有するブランク材1では「しわ」の発生が確認されなかった。したがって、表1から、切り欠き部6が無い場合は「しわ」が発生するが、長さdが10mmを超える切り欠き部6の導入により、フランジ領域4における「しわ」の発生が抑制されていることがわかる。
切り欠き部6の長さdは、10mmを超える長さから絞り成形中に切り欠き部6が成形金型10の絞りビード成形部55(絞りビード成形凹部25,絞りビード成形凸部45)を超えない長さで、できるだけ長くあることが好ましい。絞り成形中に切り欠き部6が絞りビード成形部55を超えると、切り欠き部6の底部8側(終端側)からパウダリングが生じるおそれがあるからである。また、切り欠き部6の長さが10mm以下となると「しわ」を抑制する効果が小さくなる。
ところで、切り欠き部6を付与することにより、絞り成形時に切り欠き部6の底部8に歪みが集中する。この歪みの集中により、切り欠き部6の底部8側において「しわ」が発生する場合がある。この「しわ」は、切り欠き部6の底部8の接続部分8aを少なくとも所定の曲率半径Rからなる円弧形状にすることで抑制することができる。
そこで、切り欠き部6の底部8の形状が、切り欠き部6の底部8に生じる歪み集中に及ぼす影響について調査した。図13に切り欠き部6の形状を示す。
図13(a)の切り欠き部6は、幅wが10mm、底部8の2つの接続部分8aの曲率半径Rが5mmの条件からなる形状6Aである。
図13(b)の切り欠き部6は、幅wが20mm、底部8の2つの接続部分8aの曲率半径Rが10mmの条件からなる形状6Bである。
図13(c)の切り欠き部6は、底部8が2つの接続部分8aと、この2つの接続部分8aの間に2つの接続部分8aと連続して設けられた平坦部分8bとを有し、幅wが15mm、底部8の2つの接続部分8aの曲率半径Rが5mm、底部8の平坦部分8bの長さが5mmの条件からなる形状6Cである。
図13(d)の切り欠き部6は、底部8が2つの接続部分8aと、この2つの接続部分8aの間に2つの接続部分8aと連続して設けられた平坦部分8bとを有し、幅wが20mm、底部8の2つの接続部分8aの曲率半径Rが5mm、底部8の平坦部分8bの長さが10mmの条件からなる形状6Dである。
これらの形状6A〜6Dの切り欠き部6は、何れも長さdが30mmである。
調査では、これらの形状6A〜6Dの切り欠き部6を個々に有する多種類のブランク材1を作成し、これらのブランク材1を前述の成形金型10を用いて成形し、ブランク材1の切り欠き部6の底部8側の最大板厚増加率を求めた。その結果を下記の表2に示す。ブランク材1の材料としては、前述の「しわ」の抑制効果の検証と同様に、270D材であり、板厚は0.75mmである。
Figure 0005949724
表2から、切り欠き部6において、底部8の接続部分8aにおける曲率半径Rを大きくすることや、底部8の2つ接続部分8aの間にこれら2つの接続部分8aと連続する平坦部分8bを設けることにより、切り欠き部6の底部8側で過度の板厚増加を招くことなく効果的に「しわ」を抑制することが可能となることがわかる。
したがって、切り欠き部6の底部8は、2つの側壁部7の各々に接続する2つの接続部分8aが少なくとも曲率半径R≧5mm以上の円弧形状になっていることが好ましく、効果的に歪みの集中を抑制するためには曲率半径R≧10mm以上の円弧形状になっていることが望ましい。
また、切り欠き部6の底部8を、2つの接続部分8aの間にこれらと連続する平坦部分8bが設けられた形状とすることにより、さらに効果的に歪みの集中を抑制することが可能となる。これは、平坦部分8bが無ければ1箇所に集中していた歪みが平坦部分8bを設けることで2箇所に分散することになり、結果的に1箇所あたりの歪みの集中量が小さくなるためである。
したかって、切り欠き部6の底部8の形状としては、2つの接続部分8aの間にこれらと連続し、長さが5mm以上の平坦部分8bを有する形状が好ましく、効果的に歪みを分散させるためには長さが10mm以上の平坦部分8bを有する形状が望ましい。
なお、ブランク材1のフランジ領域4をブランク材1の4つの辺2a,2b,2c,2dに対応して4つに区画したとき、区画した1つのフランジ領域4に対する切り欠き部6の面積率が大きくなると、摩擦抵抗が低くなるため、ブランク材1が成形金型10の絞り成形部53内に流れ込みやすくなり、ブランク材1のフランジ領域4における「しわ」が発生しやすくなる。したがって、ブランク材1の各辺側のフランジ領域4に対する切り欠き部6の面積率は、1%以上、15%以下が好ましい。
以上のように、本実施形態のパネル11の製造方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態のパネル11の製造方法において、成形金型10で成形される前のブランク材1は、ブランク材1の外周端2と絞りビード成形領域5との間に、外周端2から絞りビート成形領域5に向かって延在する切り欠き部6を有し、この切り欠き部6の底部8は2つの側壁部7の各々と接続する2つの接続部分8aが少なくとも曲率半径R≧5mm以上の円弧形状になっている。
したがって、本実施形態のパネル11の製造方法によれば、成形金型10で成形される前のブランク材1に切り欠き部6を設けておくことにより、ブランク材1の絞り成形領域3を成形金型10で絞り成形する時にブランク材1のフランジ領域4に生じる歪みを切り欠き部6の変形により吸収して緩和することができるので、絞り成形時にブランク材1のフランジ領域4に発生する「しわ」を抑制することができる。
また、成形金型10で成形される前のブランク材1に切り欠き部6を設けておくことにより、ブランク材1を成形金型10で成形する際、ブランク材1が引っ張られてダイ20の絞り成形凹部23内にブランク材1が流入することに伴うフランジ領域4での材料余りを低減することができるので、絞り成形時にブランク材1のフランジ領域4に発生する「しわ」を抑制することができる。
また、切り欠き部6の底部8の2つの接続部分8aを少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状にすることにより、底部8の接続部分8aが直角もしくは鋭角をなす形状の場合と比較して、絞り成形時に切り欠き部6の底部8の接続部分8aに集中する歪みを緩和することができるので、切り欠き部6を設けたことに起因して切り欠き部6の底部8側に発生する「しわ」を抑制することができる。
また、成形時にフランジ領域4に生じる「しわ」、及び切り欠き部6の底部8側に生じる「しわ」を抑制することができるので、めっき鋼板からなるブランク材1を成形金型10で成形しても、パウダリングの発生を抑制することができる。
また、パウダリングの発生を抑制することができるので、パウダリングの発生に起因するプレスブツ等の不具合を抑制でき、パネル11の製造歩留まりの向上を図ることができる。
(2)本実施形態のパネル11の製造方法において、切り欠き部6の底部8は、2つの接続部分8aと、この2つの接続部分8aの間に2つの接続部分8aと連続して設けられた平坦部分8bとを有し、平坦部分8bの長さが5mm以上になっている。
したがって、このパネル11の製造方法によれば、絞り成形時に切り欠き部6の底部8に集中する歪を分散させることができ、1箇所あたりの歪みの集中量が小さくなるので、切り欠き部6の底部8側における「しわ」の発生をより抑制することができる。
(3)本実施形態のパネル11の製造方法において、切り欠き部6は、ブランク材1の外周端2と絞りビード成形領域5との間において、絞りビード成形領域5の長手方向の中間部に設けられている。
したがって、このパネル11の製造方法によれば、絞り成形時にブランク材1のフランジ領域4に生じる歪みを均一に緩和することができる。
なお、本実施形態の製造方法では、切り欠き部6が設けられたブランク材1を成形金型10で成形することにより前述の効果が得られるので、切り欠き部6を有するブランク材1においても同様の効果が得られる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
以上説明したように、本発明に係るパネルの製造方法では、絞り成形時にブランク材のフランジ領域に発生する「しわ」を抑制することができるという効果を有し、自動車外板部品などのパネルの製造に有用である。
1…ブランク材、2…外周端、2a,2b,2c,2d…辺、3…絞り成形領域、4…フランジ領域、5…絞りビード成形領域、6…切り欠き部、7…側壁部、8…底部、8a…接続部分、8b…平坦部分
10…成形金型、11…パネル、13…成形体、15…絞りビード
20…ダイ(雌型)、21…基部、22…挟持面、23…絞り成形凹部、25…絞りビード成形凹部
30…パンチ(雄型)、33…先端面
40…ブランクホルダ(押さえ型)、41…基部、42…挟持面、45…絞りビード成形凸部、45…貫通孔
53…絞り成形部、55…絞りビード成形部
w…きり欠き部の幅、d…切り欠き部の長さ

Claims (4)

  1. めっき鋼板からなるブランク材の絞り成形領域を所定の形状の成形体に成形する絞り成形部と、前記絞り成形部の外側に設けられ、前記ブランク材の前記絞り成形領域を囲むフランジ領域内の絞りビード成形領域を絞りビードに成形する絞りビード成形部とを備えた成形金型で前記ブランク材を成形して、前記ブランク材に前記成形体及び前記絞りビードを形成する工程を有するパネルの製造方法であって、
    前記成形金型で成形される前の前記ブランク材は、前記ブランク材の外周端と前記絞りビード成形領域との間に、前記外周端から前記絞りビード成形領域に向かって延在する切り欠き部を有し、
    前記切り欠き部は、前記切り欠き部の延在方向と直交する方向に互いに離間する2つの側壁部と、前記2つの側壁部の各々に接続する底部とを有し、
    前記底部は、前記2つの側壁部の各々に接続する2つの接続部分が少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状になっていることを特徴とするパネルの製造方法。
  2. 前記底部は、前記2つの接続部分と、前記2つの接続部分の間に前記2つの接続部分と連続して設けられた平坦部分とを有し、
    前記平坦部分の長さは5mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のパネルの製造方法。
  3. 外周端を含むフランジ領域と、前記フランジ領域で囲まれた絞り成形領域と、前記フランジ領域内の絞りビード成形領域とを有し、前記絞り成形領域は所定の形状の成形体に、前記絞りビード成形領域は絞りビードに成形金型で絞り成形される、めっき鋼板からなるブランク材であって、
    前記外周端と前記絞りビード成形領域との間に、前記外周端から前記絞りビード成形領域に向かって延在する切り欠き部を有し、
    前記切り欠き部は、前記切り欠き部の延在方向と直交する方向に互いに離間する2つの側壁部と、前記2つの側壁部の各々に接続する底部とを有し、
    前記底部は、前記2つの側壁部の各々に接続する2つの接続部分が少なくとも曲率半径R≧5mmの円弧形状になっていることを特徴とするブランク材。
  4. 前記底部は、前記2つの接続部分と、前記2つの接続部分の間に前記2つの接続部分と連続して設けられた平坦部分とを有し、
    前記平坦部分の長さは、5mm以上であることを特徴とする請求項3に記載のブランク材。
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