JP5949708B2 - 情報処理装置、画像処理装置、情報処理システム、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、画像処理装置、情報処理システム、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、画像処理装置、情報処理システム、およびプログラムに関する。
特許文献1には、画像データに埋め込んだ情報に基づいて、ネットワーク上に接続される出力機器である送信先への送信許可を制御する画像処理装置が記載されている。
特許文献2には、属性情報を備えた画像データの送信要求を受け付けたときに、その属性情報が第三者に対して秘匿すべきものとして指定された場合には、その属性情報の削除または内容の書き換えを行った後でその画像データを送信する画像処理装置が記載されている。
特開2006−50060号公報 特開2008−177825号公報
本発明は、文書に対する処理を行う場合に、文書の内容のうち、特定の内容が漏えいすることを防止することを目的とする。
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段とを有する。
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の態様において、前記第2文書に対して実行する前記処理ごとに、前記第1位置と、前記第1情報とを対応付けて記憶する記憶手段を有することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項1または2に記載の態様において、前記第2文書は、前記第1情報と、前記第1文書が表示される際にいずれの領域にも配置されない第2情報とを前記第1文書から削除した内容を有し、前記第2生成手段は、前記第3文書における前記第2位置に前記第1情報を配置するとともに、前記第2情報を包含させて前記第4文書を生成することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の態様において、前記第1生成手段により生成された前記第2文書を外部の装置に送信する送信手段と、前記外部の装置が決められた基準よりも安全であるか否かを判定する判定手段を有し、前記取得手段は、前記外部の装置が前記第2文書に処理を実行して得た第3文書を取得し、前記第1生成手段は、前記判定手段が前記外部の装置を前記基準よりも安全であると判定する場合には、前記第1文書の内容を有する第2文書を生成し、前記判定手段が前記外部の装置を前記基準よりも安全でないと判定する場合には、前記第1文書から前記第1情報を削除した内容を有する第2文書を生成することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、自装置が前記第1情報に対して前記処理を実行して得た情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段とを有する。
本発明の請求項6に係る画像処理装置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置と、前記第2生成手段により生成された前記第4文書を示す画像を媒体上に形成する画像形成手段とを有する。
本発明の請求項7に係る情報処理システムは、文書に対して処理を実行するサーバ装置と、前記サーバ装置に文書を送信して当該サーバ装置により処理が実行された文書を取得する情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記情報処理装置は、第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、前記第1生成手段により生成された前記第2文書を前記サーバ装置に送信する送信手段と、前記サーバ装置が前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段とを有することを特徴とする。
本発明の請求項8に係るプログラムは、コンピュータを、第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段として機能させるためのプログラムである。
請求項1、8に係る発明によれば、文書に対する処理を行う場合に、文書の内容のうち、特定の内容が外部へ漏えいすることを防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、例えば外部の装置によって複数の文書が処理され、処理後の文書が予測できない順序で返信される場合であっても、それら文書の内容のうち、特定の内容が外部へ漏えいすることを防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、文書に対する処理を外部の装置へ依頼する場合に、文書の内容のうち、その文書が表示される際にいずれの領域にも配置されない特定の内容が外部へ漏えいすることを防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、文書に対する処理を外部の装置へ依頼する場合に、その装置が安全であると判定されないときに、特定の内容が外部へ漏えいすることを防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、特定の内容を含む文書を外部の装置に処理させた場合に得られるはずの文書を、その内容をその装置に漏えいさせずに得ることができる。
請求項6に係る発明によれば、文書に対する処理を外部の装置へ依頼する場合に得られる画像を、その文書の内容のうち、特定の内容が外部へ漏えいすることを防止しつつ、媒体上に形成することができる。
請求項7に係る発明によれば、文書に対する処理をサーバ装置へ依頼する場合に、文書の内容のうち、特定の内容が外部へ漏えいすることを防止することができる。
本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図。 本実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示す図。 本実施形態に係る画像処理装置の機能的構成を示す図。 本実施形態に係る送信文の書式データベースの一例を示す図。 本実施形態に係る削除テーブルの一例を示す図。 本実施形態に係る受信文の書式データベースの一例を示す図。 本実施形態に係る原文判定部の動作を示すフロー図。 本実施形態に係る送信文生成部の動作を示すフロー図。 本実施形態に係る原文の一例を示す図。 図9に示す原文から得られた送信文の一例を示す図。 本実施形態に係る加工文生成部の動作の流れを示すフロー図。 本実施形態に係る受信文の一例を示す図。 図12に示す受信文から得られた加工文の一例を示す図。
1.実施形態
1−1.構成
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。画像処理装置100は、本実施形態における情報処理装置であり、コピー、スキャナ、プリンタの各機能に加えて、外部のサーバ装置200に処理を要求する機能を有する画像処理装置である。画像処理装置100は、インターネット300を介して外部のサーバ装置200に接続されている。サーバ装置200は、クライアント装置である画像処理装置100からデータを受信し、受信したデータに要求された処理を実行して、その結果を示すデータを返信する機能を有する。なお、図1においては図面が煩雑になるのを防ぐため、画像処理装置100およびサーバ装置200はそれぞれ1台ずつ図示されているが、情報処理システム1は、複数の画像処理装置100およびサーバ装置200を有してもよい。
図2は、本実施形態に係る画像処理装置100の機能構成を示す図である。画像処理装置100は、原稿上に形成された画像を読み取る読み取り部110と、与えられた画像データに応じて用紙(媒体)上に画像を形成する画像形成部120と、外部の装置と通信を行うための通信部140と、記憶部150と、操作部160と、表示部170と、バス180を介して、これら各部を制御する制御部130から構成される。
記憶部150は、図2に示されているように、揮発性記憶部150aと不揮発性記憶部150bとを有している。揮発性記憶部150aは、例えばRAM(Random Access Memory)など、電力が供給されなくなると記憶内容が消える記憶装置であり、ソフトウェアにしたがって作動している制御部130によってワークエリアとして利用される。一方、不揮発性記憶部150bは、例えば、ハードディスクなど、電力が供給されなくなっても記憶内容が消えない記憶装置である。不揮発性記憶部150bは、本実施形態に係る送信文の書式データベース(以下、図において「データベース」を「DB」と表記する)D1や受信文の書式データベースD2を格納しており、削除テーブルT1を格納する領域を有している。また、不揮発性記憶部150bには、本実施形態に係る情報処理を実行する手順を定めたプログラムが記憶されている。
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、読み取り部110が読み取った画像データを通信部140から外部の装置に出力することにより画像処理装置100をスキャナとして機能させる。また、制御部130は、読み取り部110が読み取った画像データに応じた画像を画像形成部120から出力することにより画像処理装置100をコピー機として機能させる。さらに、制御部130は、外部から入力されたデータに応じた画像を画像形成部120から出力させることにより、画像処理装置100をプリンタとして機能させる。
図3は、本実施形態に係る画像処理装置100の機能的構成を示す図である。画像処理装置100の制御部130は、図3に示した送信文生成部S1、送受信部S2、加工文生成部S3、原文判定部S4、および受信文判定部S5として機能する。
原文判定部S4は、画像処理装置100の読み取り部110により読み取られた原文Aの内容を検査して、原文Aが、いずれかの予め決められた書式に従って作成された文書(以下、定型文書という)であるか否かを判定する。例えば、原文判定部S4は、読み取り部110により読み取られた原文Aのうち、右下などの決められた位置に書き込まれた画像に基づいて、その原文Aが定型文書であるか否かを判断する。この画像とは、例えば「Ta」といった定型文書の書式名を示す文字列を表した画像であってもよいし、定型文書の書式名を示すバーコードなどであってもよい。
送信文生成部S1は、不揮発性記憶部150bに記憶された送信文の書式データベースD1(図4参照、詳細は後述)を参照して、原文判定部S4で定型文書であると判断された原文A中の決められた領域に配置された情報を削除の対象となる重要情報として特定する。そして、送信文生成部S1は、特定した重要情報を原文Aから削除した内容を有する送信文Bを生成するとともに、その重要情報と、原文Aにおいてその重要情報が記載されていた領域の名称(以下、領域名という)とを対応付けた削除テーブルT1を生成する。すなわち、重要情報は本発明における第1情報の一例であり、原文Aは本発明における第1文書の一例であり、送信文Bは本発明における第2文書の一例である。
なお、上述した送信文Bは、上述した内容を有していれば、原文Aから重要情報を削除することによって生成されなくてもよい。例えば、原文Aから重要情報以外の情報を抽出して生成されてもよい。この場合、制御部130は、例えば原文Aを領域ごとに分割して、各領域の開示可否を参照し、開示可能な領域だけを複製することで送信文Bを生成してもよい。
送受信部S2は、送信文生成部S1によって生成された送信文Bを、通信部140を介してサーバ装置200へ送信する。また、送受信部S2は、サーバ装置200が送信文Bに対して決められた処理を実行して、得られた文書を受信文Cとして、通信部140を介して受信する。すなわち、送受信部S2は、第1生成手段により生成された第2文書を外部の装置に送信する送信手段、および外部の装置が第2文書に処理を実行して得た第3文書を取得する取得手段の一例である。
受信文判定部S5は、送受信部S2により受信された受信文Cの内容を検査して、受信文Cが、いずれかの定型文書であるか否かを判定する。例えば、受信文判定部S5は、受信文Cのうち、右下などの決められた位置に配置された画像に基づいて、その受信文Cが定型文書であるか否かを判断する。この画像は、定型文書の書式名を示す文字列を表した画像であってもよいし、定型文書の書式名を示すバーコードなどであってもよい。
加工文生成部S3は、不揮発性記憶部150bに記憶された削除テーブルT1(図5参照、詳細は後述)、および受信文の書式データベースD2(図6参照、詳細は後述)を参照して、送信文Bで重要情報が削除された領域に、受信文Cにおいて対応する領域を特定し、特定されたその領域に上記の重要情報を配置して、加工文Dを生成する。そして、制御部130は、この加工文生成部S3により得られた加工文Dを画像形成部120に出力させる。以上の処理は、画像処理装置100の制御部130が不揮発性記憶部150bに記憶されたプログラムを読み出すことにより実行される。
図4は、本実施形態に係る送信文の書式データベースD1の一例を示す図である。図示のように、送信文の書式データベースD1は、送信文の書式名を列挙したリストである送信文の書式名リストL1を含む。また、送信文の書式データベースD1は、送信文の書式名リストL1に列挙された書式名によって示される書式ごとに、その書式に従った文書を構成する領域の領域名と、その領域の位置(主走査方向座標x、副走査方向座標y)や大きさ(幅w、高さh)と、その領域に配置された情報を外部の装置へ開示することについての可否(以下、開示可否という)を示す情報とが記載されたリストである送信文領域リストL2とを含む。送信文の書式名リストL1に列挙された各書式名には、それぞれ、送信文領域リストL2が1つずつ対応付けられている。なお、主走査方向および副走査方向とは、読み取り部110によって原文Aを示す画像が読み取られるときの主走査の方向および副走査の方向である。
例えば、図4に示す例では、送信文の書式名「検査情報Ta」には、1つの送信文領域リストL2が対応付けられている。この送信文領域リストL2において領域名のフィールドには、「R11」、「R12」、「R13」、「R14」…が記載されており、このそれぞれに領域の位置、大きさ、開示可否が記載されている。例えば、領域名「R11」で示される領域の主走査方向座標はx11、副走査方向座標はy11、幅はw11、高さはh11である。また、領域名「R11」で示される領域の開示可否は不可を示す「不可」である。つまり、領域名「R11」で示される領域に配置された情報は、外部の装置へ開示することが禁止されている。
図5は、本実施形態に係る削除テーブルT1の一例を示す図である。削除テーブルT1は、画像処理装置100が処理する原文Aごとに1つずつ生成されるテーブルであり、原文Aにおいて削除の対象となる領域の領域名と、その領域に記載されていた情報である重要情報とを対応付けて記憶するものである。画像処理装置100が複数の原文Aを並行して処理する場合、画像処理装置100は、各原文Aまたは各送信文Bに対する処理にそれぞれ処理番号などの識別情報を付与してそれらの処理を区別してもよい。この場合、削除テーブルT1は、上述した処理番号など、処理を示す識別情報ごとに生成される。つまり、削除テーブルT1は、外部の装置が送信文B(第2文書)に対して実行する処理ごとに、領域名が示す領域(第1位置)と、送信文Bの基となる原文Aにおいてその領域に記載されていた重要情報(第1情報)とを対応付けて記憶する記憶手段として機能する。
上述したとおり、送信文の書式データベースD1のうち、書式名「検査情報Ta」に対応付けられた送信文領域リストL2には、領域名「R11」の領域の開示可否が「不可」であることが記載されている。例えば、画像処理装置100が書式名「検査情報Ta」の書式に従った定型文書である原文Aを処理する場合、原文A中の領域名「R11」の領域に文字列「富士太郎」が記載されていると、画像処理装置100は、この「富士太郎」を重要情報として特定し、揮発性記憶部150aに複製された原文Aから削除する。そして、画像処理装置100は、削除した重要情報である「富士太郎」を、それが配置されていた領域の領域名「R11」と対応付けて削除テーブルT1に書き込む。
以上のように画像処理装置100は、原文Aの各領域のうち開示可否が「不可」に定められている領域に配置された情報(重要情報)を逐次、削除するとともに、この情報と、原文Aにおいてこの情報が配置されていた領域の領域名とを対応付けて記憶する。そして、画像処理装置100は、揮発性記憶部150aに記憶された原文Aの複製から、全ての重要情報を削除したときに、その処理後の原文Aの複製を送信文Bとしてサーバ装置200へ送信する。
図6は、本実施形態に係る受信文の書式データベースD2の一例を示す図である。図示のように、受信文の書式データベースD2は、受信文Cの書式名(以下、受信文の書式名という)と、その受信文Cを画像処理装置100へ返信する場合にサーバ装置200が処理する送信文Bの書式の書式名(以下、送信文の書式名という)とがそれぞれ対応付けられたリストである受信文の書式名リストL3を含む。ここで、送信文Bの1つの書式には、複数の受信文Cの書式が対応付けられていてもよいが、受信文Cの1つの書式には、送信文Bの1つの書式が対応付けられる。例えば、送信文の書式名である「検査情報Ta」には、受信文の書式名である「診断書Td」のほか、「診断書Te」が対応付けられている。一方、受信文の書式名である「診断書Td」には、送信文の書式名である「検査情報Ta」だけが対応付けられている。
また、受信文の書式データベースD2は、受信文の書式名によって示される書式に従った受信文Cを構成する各領域の領域名と、その領域の位置(主走査方向座標x,副走査方向座標y)や大きさ(幅w、高さh)と、その受信文Cがサーバ装置200によって処理される前の送信文Bにおいて、その領域に対応する領域(以下、対応領域という)の領域名(以下、対応領域名という)とが記載されたリストである受信文領域リストL4を含む。受信文の書式名リストL3に列挙された各書式名には、それぞれ、受信文領域リストL4が1つずつ対応付けられている。
例えば、図6に示す例では、受信文の書式名「診断書Td」には、送信文の書式名「検査情報Ta」が対応付けられており、且つ、1つの受信文領域リストL4が対応付けられている。この受信文領域リストL4において領域名のフィールドには、「R41」、「R42」、「R43」、「R44」…が記載されており、このそれぞれに領域の位置、大きさ、対応領域名が記載されている。例えば、領域名「R41」で示される領域の主走査方向座標はx41、副走査方向座標はy41、幅はw41、高さはh41である。また、受信文の書式名「診断書Td」の領域名「R41」に対応する、送信文の書式名「検査情報Ta」の対応領域名は「R15」である。これは、送信文Bの対応領域名「R15」で示される領域に記載された情報が、サーバ装置において処理されて、受信文Cの領域名「R41」で示される領域に記載されることを意味する。
なお、受信文Cの領域に対応する領域の対応領域名として「−」が記載されている場合、その受信文Cのその領域に対して、送信文Bにおいて対応する領域が存在しないことを意味する。この場合、サーバ装置200は、送信文Bのいずれの領域に記載された情報にも拠らずに、受信文Cのその領域に記載する情報を生成する。
1−2.動作
(1)原文判定部の動作
図7は、本実施形態に係る原文判定部S4の動作を示すフロー図である。使用者は例えばコンピュータ断層撮影など、画像による身体の検査情報が含まれた原文Aの原稿を画像処理装置100の読み取り部110の自動原稿送り装置(図示略)にセットする。使用者は、操作部160を操作し、メニュー画面を表示させる。使用者は、メニューから「画像解析」を選択する。「画像解析」が選択されると、表示部170には画像解析の詳細設定を行うための画面が表示される。使用者は、操作部160を操作することにより、画像解析の種類を指定したり、画像解析の処理を要求するサーバ装置200を複数候補の中から指定したりする。
制御部130は、原文Aを取得したか否か判断する(ステップS401)。原文Aを取得していないと判断する間(ステップS401:NO)、制御部130は、この判断を継続する。使用者が操作部160における「スタート」ボタンを押下すると、制御部130は、読み取り部110の自動原稿送り装置にセットされている原文Aの原稿を読み取り位置まで搬送し、スキャンする指示を出力する。この結果、読み取り部110により原文Aの原稿は読み取られ、原稿から読み取られた画像を表す画像データが生成される。この画像データが生成されたことをもって制御部130は、原文Aを取得したと判断し(ステップS401:YES)、例えば決められた位置に書き込まれた画像などに基づいて、取得した原文Aが定型文書であるか否かを判断する(ステップS402)。原文Aが定型文書であると判断する場合(ステップS402:YES)、制御部130は、原文判定部S4の動作を終了して、続く送信文生成部S1の動作を開始する。一方、原文Aが定型文書でないと判断する場合(ステップS402:NO)、制御部130は、定型文書でない文書(以下、定型外文書という)に対する処理を実行した後(ステップS403)、処理をステップS401に戻し、次の原文Aの取得を待つ。ステップS403における定型外文書に対する処理とは、例えば、定型文書ではないと判断された原文Aをそのままサーバ装置200へ送信して画像解析の処理を要求する処理であってもよいし、原文Aが定型文書ではない旨を使用者に向けて警告する処理であってもよい。また、この処理は、定型文書ではないと判断された原文Aについての作業を中断し、エラーログを記憶する処理であってもよい。
(2)送信文生成部の動作
図8は、本実施形態に係る送信文生成部S1の動作を示すフロー図である。図9は、本実施形態に係る原文Aの一例を示す図である。制御部130は、原文判定部S4の動作において原文Aが定型文書であると判断した場合に、送信文生成部S1に移行する。制御部130は、定型文書である原文Aの複製を揮発性記憶部150aに記憶する。以下、複製されたこの原文Aを「処理中の原文A」という。また、制御部130は、送信文の書式データベースD1を参照し、原文Aの書式名を、送信文の書式名リストL1に列挙された各書式名の中から検索して、その書式名に対応する送信文領域リストL2を特定する。
制御部130は、原文Aを送信文領域リストL2に基づいて領域ごとに分割する(ステップS101)。具体的に制御部130は、原文Aの画像データのうち、送信文領域リストL2に記載された主走査方向座標x、副走査方向座標y、幅w、高さhによって示される領域を領域ごとに抽出する。ここで、制御部130は、実際に画像データを分割しなくてもよく、送信文領域リストL2に記載された領域の位置や大きさを画像データに対応付けてもよい。また、このとき制御部130は、ラベリング処理やエッジ検出などによりスキャンした原文Aの画像データのうち、記入欄の位置や大きさを特定し、送信文領域リストL2に記載された領域の位置や大きさとすり合わせて、これらを対応付けてもよい。これにより、スキャンによって生じる位置や大きさのずれは補正される。
そして、制御部130は、分割した各領域のうち、後述するステップS103で選択されていない領域、つまり未選択の領域があるか否かを判断する(ステップS102)。未選択の領域があると判断すると(ステップS102;YES)、制御部130は、それら未選択の領域のうち、1つを選択し(ステップS103)、選択したその領域についての開示可否が送信文領域リストL2において「不可」に設定されているか否かを判断する。すなわち、制御部130は、選択した領域に重要情報があるか否かを判断する(ステップS104)。
制御部130は、処理中の原文Aに重要情報があると判断すると(ステップS104:YES)、その重要情報を処理中の原文Aから削除する(ステップS105)。また、制御部130は、削除した重要情報が記載されていた領域の領域名と、削除したその重要情報とを削除テーブルT1に対応づけて記憶し(ステップS106)、処理をステップS102に戻す。
一方、未選択の領域があると判断すると(ステップS102:NO)、制御部130は、処理中の原文Aを送信文Bと決定して(ステップS107)、処理を終了する。
なお、削除テーブルT1に記憶する際に、重要情報を示す画像に対して文字認識処理を行い、文字認識後の文字列データを、削除テーブルT1に記憶してもよい。
例えば、図9に示す原文Aに対して、図4に示す送信文の書式データベースD1を参照して送信文生成部S1が処理を行うと、図9の領域R0に記載されているように、原文Aの書式は「Ta」すなわち、「検査情報Ta」である。送信文の書式データベースD1において、検査情報Taに対応付けられた送信文領域リストL2には、開示可否が「不可」の領域、すなわち、開示不可の領域を示す領域名として「R11」、「R12」、「R14」…などが記載されている。制御部130は、これらの領域名により開示不可の領域を特定し(ステップS104)、それらの領域に配置された情報、つまり「富士太郎」、「xxx−xxxx−xxxx」、「男」…などを重要情報として処理中の原文Aから削除する(ステップS105)。これら重要情報が削除され、処理中の原文Aの中に重要情報が消滅したとき、または原文Aの分割された全ての領域について重要情報が含まれているか否か判断し終わったとき(ステップS102:NO)、制御部130は、重要情報が消滅したこの処理中の原文Aを送信文Bに決定する(ステップS107)。なお、送信文Bが決定されると、送受信部S2として機能する制御部130は、この送信文Bをサーバ装置200に送信する。
図10は、図9に示す原文Aから得られた送信文Bの一例を示す図である。図10において、網掛けした領域R11、R12、R14、およびR17は、配置されていた情報が重要情報であるとして削除された領域を示す。処理前の原文Aにおいてこれらの領域に配置されていた情報は、サーバ装置200に送信される送信文Bに含まれていないため、サーバ装置200に開示されない。
また、制御部130は、削除した重要情報と、その重要情報が配置されていた領域の領域名とを対応付けて削除テーブルT1に記憶する(ステップS106)。図9に示す原文Aに対して送信文生成部S1が処理を行うと、図5に示すように、領域名「R11」に対応付けて「富士太郎」が、領域名「R12」に対応付けて「xxx−xxxx−xxxx」が、領域名「R14」に対応付けて「男」が、それぞれ対応付けて記憶された削除テーブルT1が生成される。
(3)加工文生成部の動作
図11は、本実施形態に係る加工文生成部S3の動作の流れを示すフロー図である。また、図12は、本実施形態に係る受信文Cの一例を示す図である。図12において、網掛けした領域R43およびR45には、何も記載されていない。これらの領域は、加工文生成部S3において重要情報が配置される領域であり、これに先立ってサーバ装置200が情報を配置する必要がないからである。
画像処理装置100の制御部130は、図3に示すように加工文生成部S3の処理を実行する前に、送受信部S2および受信文判定部S5の処理を実行する。すなわち、制御部130は、送信文Bに対してサーバ装置200が処理を実行することにより得られたデータを受信文Cとして受信し、受信した受信文Cの複製を揮発性記憶部150aに記憶する。以下、複製されたこの受信文Cを「処理中の受信文C」という。そして、制御部130は、受信文の書式データベースD2を参照し、処理中の受信文Cの書式名を、受信文の書式名リストL3に列挙された各書式名中から検索して、その書式名に対応する受信文領域リストL4を特定する。
制御部130は、処理中の受信文Cを受信文領域リストL4に基づいて領域ごとに分割する(ステップS301)。具体的に制御部130は、受信文Cのデータのうち、受信文領域リストL4に記載された主走査方向座標x、副走査方向座標y、幅w、高さhによって示される領域を領域ごとに抽出する。ここで、制御部130は、実際にデータを分割しなくてもよく、受信文領域リストL4に記載された領域の位置や大きさをデータに対応付けてもよい。
制御部130は、分割した各領域のうち、後述するステップS303で選択されていない領域、つまり、処理中の受信文Cに未選択の領域があるか否かを判断し(ステップS302)、未選択の領域があると判断すると(ステップS302:YES)、その未選択の領域のうち、1つの領域を選択する(ステップS303)。そして、制御部130は、受信文の書式データベースD2を参照して、選択した領域に対応付けられた対応領域名を特定し、送信文の書式データベースD1を参照して、対応領域名で示される対応領域が開示不可に設定されているか否かを判断する(ステップS304)。対応領域が開示不可に設定されていないと判断する場合(ステップS304:NO)、制御部130は、処理をステップS302に戻す。一方、対応領域が開示不可に設定されていると判断する場合(ステップS304:YES)、制御部130は、削除テーブルT1を参照して、その対応領域に対応づけて記憶されている重要情報を読み出し(ステップS305)、処理中の受信文Cのうち、上述した領域に読みだした重要情報を配置して(ステップS306)、処理をステップS302に戻す。
なお、制御部130は、上述したステップS304の処理に代えて以下の処理を実行してもよい。すなわち、制御部130は、受信文の書式データベースD2を参照して、ステップS303で選択した領域に対応する対応領域の対応領域名を特定し、削除テーブルT1にこの対応領域名が記述されている行を検索してもよい。そして、削除テーブルT1に上述した対応領域名が見つかった場合に、制御部130は、対応付けられている重要情報を読み出して(ステップS305)、受信文Cの選択した領域に配置してもよい(ステップS306)。
また、制御部130は、上述した受信文の書式データベースD2を参照して特定した対応領域名が、送信文Bにおいて対応する領域が存在しないことを意味する「−」である場合には、対応領域が開示不可に設定されていないと判断する場合(ステップS304:NO)と同じ処理を行えばよい。
ステップS302の判断において未選択の領域がないと判断すると(ステップS302:NO)、制御部130は、この処理中の受信文Cを加工文Dに決定する(ステップS307)。決定されたこの加工文Dは、画像形成部120により用紙(媒体)上に画像として形成され、出力される。
例えば、図12に示す受信文Cの書式は、領域R0に記載されているように、「Td」すなわち、「診断書Td」である。この受信文Cを制御部130は領域ごとに分割し(ステップS301)、各領域を順次選択する(ステップS302、S303)。
制御部130は、図6に示す受信文の書式データベースD2のうち、受信文の書式名リストL3を参照して「診断書Td」に対応付けられている送信文の書式名「検査情報Ta」を特定する。また、制御部130は、図6に示す受信文の書式データベースD2のうち、受信文の書式名「診断書Td」に対応付けられている受信文領域リストL4を参照して、選択した領域に対応付けられた対応領域名を特定する。具体的には制御部130は、例えば領域「R43」の対応領域名として「R11」を特定し、領域「R44」の対応領域名として「R13」を特定する。
そして、制御部130は、図4に示す送信文の書式データベースD1を参照して、送信文の書式名「検査情報Ta」に対応付けられている送信文領域リストL2を読み出し、送信文領域リストL2において上述した対応領域名で示される領域が開示不可に設定されているか否かを判断する。例えば制御部130は、書式名「検査情報Ta」の送信文領域リストL2を参照することにより、対応領域名「R11」で示される領域が開示不可に設定されていると判断し、対応領域名「R13」で示される領域が開示可能に設定されていると判断する。
制御部130は、開示不可に設定されている領域の領域名を削除テーブルT1の中から検索し、削除テーブルT1において、見つけ出した領域名とともに記憶されている重要情報を読み出す。例えば、制御部130は、領域名「R11」を削除テーブルT1から検索し、重要情報「富士太郎」を読み出す。そして、制御部130は、処理中の受信文Cにおける選択した領域に、読みだした重要情報を配置する。すなわち、領域「R43」に重要情報「富士太郎」が配置される。このように、原文Aで開示不可に設定されていた領域に記載されていた重要情報を、受信文Cにおいて対応する領域に配置することで加工文Dは生成される。図13は、図12に示す受信文Cから得られた加工文Dの一例を示す図である。
以上の説明の通り、使用者は、原文が記載された原稿を画像処理装置100にセットし、ボタンを押して画像解析を指示すると、重要情報を開示せずに外部の画像解析サービスを享受する。本実施形態に係る画像処理装置100は、例えばコンビニエンスストアの店頭に設置してもよい。
本実施形態に係る画像処理装置100によれば、画像解析の対象となる原文中のうち、開示が禁止された情報を、外部のサーバ装置に送信する前に削除するので、原文中の機密の漏えいが防止される。
2.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.変形例1
上述の実施形態においては、端末として画像処理装置100を用いる態様について説明したが、本発明に係る端末は画像処理装置100に限られず、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、携帯電話機、携帯音楽再生機、携帯動画再生機、ゲーム機、電子書籍の閲覧装置、ナビゲーション装置などの装置でもよい。
また、画像処理装置100とサーバ装置200とを仲介するネットワークはインターネット300に限られず、LANやWAN等のネットワークであってもよい。また、これらのネットワークはその一部または全部に無線領域を含んでもよい。
2−2.変形例2
上述の実施形態においては、端末である画像処理装置100において使用者が原稿をセットした際に操作部160を操作して画像解析を指示する態様について説明したが、他の態様により外部のサーバ装置200に画像解析の処理を要求する指示をした場合に、上述した処理が実行されるようにしてもよい。この場合、画像処理装置100の操作部160を操作することで処理を指示するだけでなく、例えばXML(Extensible Markup Language)などの処理の指示が記述された文書(指示書等)の記述内容により処理を指示してもよい。
2−3.変形例3
上述の実施形態においては、端末である画像処理装置100において使用者がタッチパネルを操作して外部のサーバ装置200に画像解析の処理を要求する構成について説明したが、パーソナルコンピュータやPDAなどの端末を画像処理装置100に有線または無線接続して、これらの端末から原文Aを画像処理装置100に対して送信し、画像処理装置100を操作してもよい。この場合、原文Aを示す画像データは読み取り部110において原稿から読み取られた画像を表す画像データでなくてもよい。
2−4.変形例4
上述の実施形態においては、開示の可否を送信文の書式データベースD1に保持していたが、これに限らない。例えば、ユーザが操作部160を操作して外部のサーバ装置200に画像解析の処理を要求する際に、各領域の開示可否についてユーザに選択させても良い。
2−5.変形例5
上述の実施形態においては、重要情報を処理中の原文Aから削除していたが、これに限らず、重要情報が外部の装置で参照されなければ良い。例えば、非開示の領域を特定の色や画像で上塗りしたり、決まった文字列に置き換えたりしてもよい。要するに、原文Aに含まれていた重要情報が、送信文Bに含まれていなければよい。
2−6.変形例6
上述の実施形態においては、サーバ装置200に送信してから受信するまで送信文生成部S1での処理は行われていないが、その間に複数の送信文Bをそれぞれ生成しても良い。その場合、削除テーブルT1には、送信文Bを表すIDないしは処理番号を表すIDを記録しておき、受信時にそのIDを参照して削除テーブルT1を見つければよい。
2−7.変形例7
上述の実施形態において、送信文の書式データベースD1には各領域について開示の可否について開示可能を表す「可」または開示不可を表す「不可」のいずれかが記載されていたが、開示の可否を3段階以上のレベルとして定めてもよい。例えば、各領域について、開示可否として「低」「中」「高」の3種類を設けてもよい。そして、画像処理装置100は、例えば開示可否が「低」に設定された領域に対しては削除を行わず、開示可否が「中」に設定された領域に対しては暗号化処理を行い、開示可否が「高」に設定された領域に対しては削除を行うとしてもよい。また、開示可否は、サーバ装置200に要求する処理の種類やサーバ装置200の識別情報ごとに決められてもよく、また、サーバ装置200との間の通信回線の安全度に応じて決められてもよい。例えば、通信にSSL(Secure Sockets Layer)などの暗号化プロトコルが用いられている通信回線に対しては、処理を安全と見なして開示可否を「低」としてもよい。
2−8.変形例8
上述の実施形態においては、画像処理装置100が外部の装置に依頼する処理は画像解析処理であったが、他の処理であってもよい。例えば、キャッシュカードなどの申し込みに関する処理や、翻訳、統計、技術計算などに関する処理などであってもよい。
例えば、画像処理装置100が外部の装置に「日本語から英語への翻訳」を依頼する場合、日本語の重要情報は英語に翻訳されるべきである。この場合、画像処理装置100の制御部130は、例えば、図5に示した削除テーブルT1の「左利き」なる重要情報に対して、不揮発性記憶部150bに記憶された図示しない英単語辞書などを参照して、その翻訳語である「lefty」ないし「left−handed」を特定する。そして、制御部130は、特定したその翻訳語を、原文Aで重要情報「左利き」が記述されていた領域に受信文Cにおいて対応する領域に配置すればよい。これによって生成された加工文Dは、重要情報およびそれ以外の情報について同等の処理がなされているので、処理後の文書の統一性が保たれる。
また、画像処理装置100は、外部の装置に依頼する処理と同等の処理を、削除した重要情報に対して、内部で行ってもよい。すなわち、画像処理装置100が外部の装置に依頼する処理の内容によっては、情報を変化させるものもある。しかし、削除された重要情報については取得できないため、外部の装置は処理を行えない。そして、処理後の受信文Cに対し、画像処理装置100が、原文Aで開示不可に設定されていた領域の対応領域に重要情報を単に配置したとすると、加工文Dには処理されていない重要情報が残ることになる。そこで、この変形例における画像処理装置100は、受信文Cから加工文Dを生成する際に、上述した対応領域に重要情報を単に配置するのではなく、外部の装置に依頼した処理と同等の処理を、重要情報に対して画像処理装置100の内部で行い、処理後の重要情報を上述した対応領域に配置する。つまり、この変形例における画像処理装置100は、受信文Cにおける、上述した対応領域に、自装置が重要情報に対して上述した処理を実行して得た情報を配置した加工文Dを生成する。
2−9.変形例9
上述した実施形態において、原文判定部S4や受信文判定部S5として機能する制御部130は、読み取り部110により読み取られた原文Aや、通信部140を介してサーバ装置200から受信した受信文Cのうち、右下などの決められた位置に書き込まれた画像に基づいて、それら原文Aや受信文Cが定型文書であるか否かを判断していたが、他の方法によってこれを判断してもよい。例えば、制御部130は、エッジ検出などを行うことにより画像データに配置された記入欄の位置や大きさを検出し、検出した各記入欄の配置や個数などの情報と、予め決められた書式について定められている記入欄の配置や個数の情報とを比較して、その画像データが定型文書であるか否か判断してもよい。この場合、記入欄の位置や大きさが上述した送信文領域リストL2や受信文領域リストL4に記載された領域の位置や大きさと一致していなくても、これらの誤差が決められた範囲内にあれば、一致しているとみなしてもよい。
2−10.変形例10
上述した実施形態において、画像処理装置100は、原文A中の決められた領域に配置された情報を削除の対象となる重要情報として特定し、特定した重要情報を原文Aから削除した内容を有する送信文Bを生成していたが、この重要情報と、原文Aに含まれ且ついずれの領域にも配置されない情報(以下、付随情報という)とを、原文Aから削除した内容を、送信文Bとして生成してもよい。すなわち、この変形例において、送信文B(第2文書)は、重要情報(第1情報)と、原文A(第1文書)が表示される際にいずれの領域にも配置されない付随情報(第2情報)とを原文Aから削除した内容を有する。
例えば、デジタルスチルカメラには、写真を撮影した日時や場所を示す情報を、付随情報としてその写真の画像データに含める機能を有したものがある。また、HTML(Hypertext Markup Language)などのマークアップ言語には、表示されない付随情報を文書中に含めるためのタグなどが用意されているものがある。この変形例における画像処理装置100は、原文Aを表示する際に決められた領域に配置されるはずの情報を重要情報として特定するほか、その原文Aにおける付随情報の一部または全部を削除の対象として特定する。そして、この変形例における画像処理装置100は、この重要情報と、削除の対象として特定された情報とを原文Aから削除した場合の内容を有する新たな送信文Bを生成して、サーバ装置200に送信する。この場合、画像処理装置100は、受信文Cを受信したときに、送信文Bで重要情報が削除された領域に受信文Cにおいて対応する対応領域を特定し、その対応領域に上記の重要情報を配置するほか、送信文Bで削除された付随情報をこの受信文Cに包含させればよい。すなわち、この場合、画像処理装置100の制御部11によって実現する加工文生成部S3(第2生成手段)は、受信文C(第3文書)における対応領域(第2位置)に重要情報(第1情報)を配置するとともに、付随情報(第2情報)を包含させて加工文D(第4文書)を生成する。
なお、加工文生成部S3は、付随情報を包含させて加工文Dを生成するが、包含された付随情報は、加工文Dが表示される際にいずれかの領域に配置されてもよいし、配置されなくてもよい。また、送信文生成部S1が、原文A(第1文書)において決められた領域(第1位置)に配置される重要情報(第1情報)を削除した内容を有する送信文B(第2文書)を生成してサーバ装置200に送信した場合に、加工文生成部S3は、その重要情報(第1情報)を新たな付随情報として、サーバ装置200から受信した受信文C(第3文書)に包含させて加工文D(第4文書)を生成してもよい。
2−11.変形例11
制御部130によって実行される各プログラムは、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体、光ディスクなどの光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータ装置が読み取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネットなどのネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。なお、上記の制御部130によって例示した制御手段としてはCPU以外にも種々の装置が適用される場合があり、例えば、専用のプロセッサなどが用いられる。
1…情報処理システム、100…画像処理装置、11…制御部、110…読み取り部、120…画像形成部、130…制御部、140…通信部、150…記憶部、150a…揮発性記憶部、150b…不揮発性記憶部、160…操作部、170…表示部、180…バス、200…サーバ装置、300…インターネット、A…原文、B…送信文、C…受信文、D…加工文、D1…送信文の書式データベース、D2…受信文の書式データベース、L1…送信文の書式名リスト、L2…送信文領域リスト、L3…受信文の書式名リスト、L4…受信文領域リスト、S1…送信文生成部、S2…送受信部、S3…加工文生成部、S4…原文判定部、S5…受信文判定部、T1…削除テーブル。

Claims (8)

  1. 第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、
    前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、
    前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、
    前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段と
    を有する情報処理装置。
  2. 前記第2文書に対して実行する前記処理ごとに、前記第1位置と、前記第1情報とを対応付けて記憶する記憶手段
    を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2文書は、前記第1情報と、前記第1文書が表示される際にいずれの領域にも配置されない第2情報とを前記第1文書から削除した内容を有し、
    前記第2生成手段は、前記第3文書における前記第2位置に前記第1情報を配置するとともに、前記第2情報を包含させて前記第4文書を生成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1生成手段により生成された前記第2文書を外部の装置に送信する送信手段と、前記外部の装置が決められた基準よりも安全であるか否かを判定する判定手段を有し、
    前記取得手段は、前記外部の装置が前記第2文書に処理を実行して得た第3文書を取得し、
    前記第1生成手段は、前記判定手段が前記外部の装置を前記基準よりも安全であると判定する場合には、前記第1文書の内容を有する第2文書を生成し、前記判定手段が前記外部の装置を前記基準よりも安全でないと判定する場合には、前記第1文書から前記第1情報を削除した内容を有する第2文書を生成する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、
    前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、
    前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、
    前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、自装置が前記第1情報に対して前記処理を実行して得た情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段と
    を有する情報処理装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
    前記第2生成手段により生成された前記第4文書を示す画像を媒体上に形成する画像形成手段と
    を有する画像処理装置。
  7. 文書に対して処理を実行するサーバ装置と、前記サーバ装置に文書を送信して当該サーバ装置により処理が実行された文書を取得する情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
    前記情報処理装置は、
    第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、
    前記第1生成手段により生成された前記第2文書を前記サーバ装置に送信する送信手段と、
    前記サーバ装置が前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、
    前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、
    前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段とを有する
    ことを特徴とする情報処理システム。
  8. コンピュータを、
    第1書式に従った第1文書において第1情報が配置される第1位置を特定し、当該第1情報に対して漏えい防止の処理を施した第2文書を生成する第1生成手段と、
    前記第1生成手段により生成された前記第2文書に決められた処理を実行して得られる、第2書式に従った第3文書を取得する取得手段と、
    前記第1書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置と、前記第2書式に従った文書を構成する各領域のそれぞれの位置との対応関係に基づいて、前記第3文書において前記第1文書の第1位置に対応する第2位置を特定する特定手段と、
    前記取得手段が取得した前記第3文書における、前記特定手段により特定された前記第2位置に、前記第1情報を配置した第4文書を生成する第2生成手段
    として機能させるためのプログラム。
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