JP5947642B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートをスライドさせて位置調整を行うための車両用シートスライド装置に関するものである。
従来から、この種の車両用シートスライド装置は、車体に固定されるロアレールと、ロアレールに沿って移動するとともにシートに固定されたアッパレールと、アッパレールをロアレールに対し動かないようにロックするためのロック機構とを備えている。ロック機構を操作することで乗員がシートの位置を調整することが可能になっている。
アッパレールには、ベアリング等で構成されたローラーが設けられており、このローラーがロアレール上を転動するようになっている。ローラーを転動させるためには各部に所定の隙間が必要である。このため、アッパレールがロアレールに対し上下方向や水平方向にがたついてしまうことがあり、ひいては乗員がシートのがたつきとして感じてしまう。
これに対し、特許文献1のスライド装置では、シートの荷重を受けるメインのローラーとは別にレールに接触する樹脂製部品を設けてがたつきを抑制している。
特開平10−287154号公報
しかしながら、特許文献1のようにメインのローラーとは別の樹脂製部品を設ける場合、シートのスライド時にその樹脂製部品がレールに接した状態で移動することになり、その際に滑り摩擦が発生し、ひいてはシートスライド時の摺動抵抗が大きくなり、スムーズな動作の妨げとなる。この摺動抵抗を小さくしようとすると樹脂製部品とレールとの間に隙間が生じ、上記したようながたつきが発生してしまうので、がたつきを抑制するための対策とはならない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートスライド時の摺動抵抗を抑制してスムーズな動作を実現しながら、がたつきも抑制できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、車体側レールとシート側部材との間に転動部材を設け、この転動部材をシート側部材に向けて弾性的に付勢するようにした。
第1の発明は、車体に固定される車体側レールと、
上記車体側レールに係合した状態で該車体側レールに沿って移動するとともに、車両用シートに固定されるシート側部材とを備え、
上記シート側部材が上記車体側レールの所定位置に固定されるロック状態と、該車体側レールに沿って移動可能となる非ロック状態とに切り替えられるように構成され
上記車体側レールと上記シート側部材との間で転動する球状材が設けられている車両用シートスライド装置において、
上記車体側レールは、車両前後方向に延びる底板部と、該底板部の車両左縁部から上方へ延びる左板部と、該底板部の車両右縁部から上方へ延びる右板部とを有し、
上記シート側部材は、上記車両用シートの下面に取り付けられて上記車体側レールの上記左板部と上記右板部との間を下方へ延びる縦板部と、該縦板部の下縁部から車両左側へ延びる左側水平板部と、該左側水平板部の車両左縁部から上方へ延びて上記車体側レールの上記左板部と隙間をあけて対向するように配置される左側板部と、該縦板部の下縁部から車両右側へ延びる右側水平板部と、該右側水平板部の車両右縁部から上方へ延びて上記車体側レールの上記右板部と隙間をあけて対向するように配置される右側板部とを有し、
上記車体側レールの上記左板部には、右側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略円弧状の断面を有する左側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
上記シート側部材の上記左側板部には、上記車体側レールの上記左側溝と対向する部位に、左側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略V字状の左側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
上記車体側レールの上記右板部には、左側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略円弧状の断面を有する右側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
上記シート側部材の上記右側板部には、上記車体側レールの上記右側溝と対向する部位に、右側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略V字状の右側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
上記車体側レールの上記左板部と、上記シート側部材の上記左側板部との上記隙間の車両左右方向中心部を通って上下方向に延びる中心線と、上記車体側レールの上記左側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をX1とし、上記中心線と、上記シート側部材の上記左側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をY1としたとき、X1がY1よりも長くなるように上記車体側レールの上記左側溝及び上記シート側部材の上記左側溝の深さが設定され、
上記車体側レールの上記右板部と、上記シート側部材の上記右側板部との上記隙間の車両左右方向中心部を通って上下方向に延びる中心線と、上記車体側レールの上記右側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をX2とし、上記中心線と、上記シート側部材の上記右側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をY2としたとき、X2がY2よりも長くなるように上記車体側レールの上記右側溝及び上記シート側部材の上記右側溝の深さが設定され、
上記シート側部材の上記左側板部は、上記球状部材を、上記車体側レールの上記左側溝に付勢する弾性を有する付勢部とされ、
上記シート側部材の上記右側板部は、上記球状部材を、上記車体側レールの上記右側溝に付勢する弾性を有する付勢部とされていることを特徴とするものである。
この構成によれば、車両用シートの位置調整を行う際には、シート側部材を非ロック状態にして車体側レールに沿って移動させる。このとき、転動部材は車体側レールとシート側部材と間で転動するので、車両用シートの移動がスムーズに行える。
そして、車両用シートを所定位置まで移動させた状態でシート側部材をロックすると、転動部材が付勢部により、該転動部材が転動する転動面に圧接するように付勢される。これにより、シート側部材が車体側レールに対して上下方向及び水平方向にがたつくのを抑制することが可能になる。
付勢部が弾性を持っているので、仮に転動部材等に摩耗や変形が経時的に起こったとしても、付勢部の弾性変形によってそれを吸収し、転動部材を転動面に常に圧接させてシート側部材のがたつきを抑制することが可能になる
第1の発明によれば、車体側レールとシート側部材との転動面を転動する転動部材を設け、弾性を持った付勢部によって転動部材をシート側部材に圧接させるようにしたので、シートスライド時の摺動抵抗を抑制してスムーズな動作を実現しながら、がたつきも抑制できる
参考例1にかかる車両用シートスライド装置を備えた車両の室内を左側から見た側面図である。 車両用シートスライド装置の左側面図である。 図2におけるIII−III線断面図である。 実施形態にかかる図3相当図である。 参考例2にかかる図3相当図である。 参考例3にかかる図3相当図である。 参考例4にかかる図3相当図である。 参考例5にかかる図3相当図である。 参考例6にかかる図3相当図である。 参考例7にかかる図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
参考例1
図1は、参考例1にかかる車両用シートスライド装置1を備えた車両の室内を側方(車両の左方向)から見た図である。車両は、例えば乗用自動車等である。車両用シートスライド装置1は、車両用シート2を例えば500mm以上のロングスライドさせることが可能に構成された、いわゆるロングスライド装置である。本発明にかかる車両用シートスライド装置1で位置調整を行う車両用シート2は、例えば車両の運転席の後側に配設される後席用シートであり、2列目シートや、車両によっては3列目シートであってもよい。
尚、この参考例の説明では、説明の便宜を図るため、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車幅方向左側を単に「左」といい、車幅方向右側を単に「右」というものとする。
車両用シートスライド装置1は、車体のフロアパネルPに固定される車体側レール20と、車体側レール20に係合した状態で該車体側レール20に沿って移動するとともに、車両用シート2に固定されるシート側部材30とを備えている。さらに、車両用シートスライド装置1は、ロック装置3を備えている。このロック装置3は、シート側部材30を車体側レール20の所定位置に固定するロック状態と、車体側レール20に沿って移動可能にする非ロック状態とに切り替えるように構成された従来周知のものであるため、詳細な説明は省略する。ロック装置3の操作は、車両用シート2の下部に設けられた操作レバー3aによって乗員が行うことができる。
また、図2や図3に示すように、車両用シートスライド装置1の幅方向(車両の左右方向)両側には、車体側レール20とシート側部材30との間に配置され、車体側レール20とシート側部材30との間を転動する転動部材としての球状部材50,50が設けられている。球状部材50,50は、例えば鋼球等からなるものである。
図3に示すように、車体側レール20は、例えば鋼板をプレス成形してなる中空状の部材であり、前後方向に延びる姿勢で配置されて所定箇所がフロアパネルPに締結部材等を用いて締結されている。車体側レール20の断面は、上方に開放する略コ字状に近い断面である。すなわち、車体側レール20は、略水平に延びる底板部21と、底板部21の左縁部から略鉛直に上方へ延びる左板部22と、底板部21の右縁部から略鉛直に上方へ向かって左板部22と平行に延びる右板部23とを有している。
左板部22の上縁部には右側へ向かって延びる左側延出部22aが形成されている。また、右板部23の上縁部には左側へ向かって延びる右側延出部23aが形成されている。左側延出部22a及び右側延出部23aは略水平に延びている。左側延出部22aと右側延出部23aとの間が車体側レール20の開放部分となっている。
左板部22の上下方向中間部には、球状部材50が嵌る左側溝22bが形成されている。球状部材50は左側溝22bの内面(転動面)に接触しながら転動可能となっている。左側溝22bは、右側に開放する略円弧状の断面を有し、略水平に前後方向に延びている。左側溝22bの断面の曲率は、球状部材50の外面の曲率よりも大きく設定されている。したがって、球状部材50の外面の一箇所が左側溝22bの内面に点接触することになる。
また、右板部23の上下方向中間部にも、球状部材50が嵌る右側溝23bが同様に形成されており、球状部材50は右側溝23bの内面(転動面)に接触しながら転動可能となっている。右側溝23bは、左側に開放する略円弧状の断面を有している。
シート側部材30は、車両用シート2のシートクッションの下面に締結部材等により締結された第1板材31と、第1板材31に取り付けられた第2板材32と、ローラー33,33と、ローラー33,33を支持する支軸34とを備えている。図2に示すように、ローラー33,33と支軸34とは2組設けられており、それらは前後方向に間隔をあけて配置されている。
また、第1板材31及び第2板材32は、弾性を備えた鋼板等をプレス成形してなるものである。
第1板材31は、シートクッションに取り付けられて上下方向に延びる縦板部35と、縦板部35の下縁部から左側へ向けて延びる水平板部36と、水平板部36の左縁部から上方へ延びる側板部37とを備えており、これらは一体成形されている。一方、第2板材32は、第1板材31の縦板部35に沿って延びる縦板部40と、縦板部40の下縁部から右側へ向けて延びる水平板部41と、水平板部41の右縁部から上方へ延びる側板部42とを備えており、これらは一体成形されている。
第2板材32の縦板部40は、第1板材31の縦板部35に対して例えば溶接等により固定されている。
第1板材31の縦板部35と車体側レール20の左板部22との間、及び第2板材32の縦板部42と車体側レール20の右板部23との間には、それぞれ隙間が形成されている。
第1板材31の縦板部35及び第2板材32の縦板部40には、支軸34が挿通する支軸挿通孔35a,40aがそれぞれ縦板部35,40を厚み方向(左右方向)に貫通するように形成されている。支軸34は、略水平に延びる姿勢で支軸挿通孔35a,40aに挿通されて支軸挿通孔35a,40aの周縁部に固定されている。支軸34は第1板材31及び第2板材32に固定された状態で第1板材31及び第2板材32の両側へ突出している。
第1板材31の水平板部36には、ローラー33の配設位置に対応する部位にローラー33が通る開口部36aが形成されている。また、第2板材32の水平板部41にも、ローラー33の配設位置に対応する部位にローラー33が通る開口部41aが形成されている。
ローラー33,33は、支軸34の長手方向(左右方向)の両側にそれぞれ設けられている。ローラー33,33は周知のボールベアリングで構成することができる。ローラー33,33の内側の軌道輪33a内に支軸34が挿通され、外側の軌道輪33bが支軸34周りに回転する。
ローラー33,33は、その下部が水平板部36,41の開口部36a,41aから水平板部36,41よりも下方へ突出するようになっている。ローラー33,33の外側の軌道輪33bが車体側レール20の底板部21に接触して転動するようになっている。したがって、ローラー33,33が車両用シート2の荷重を受けることになる。
第1板材31の側板部37の上下方向中間部には、車体側レール20の左側溝22bと対向するように左側溝37bが形成されている。左側溝37bの内面(転動面)は、球状部材50が嵌った状態で転動可能に形成されている。このシート側部材30の左側溝37bは、左側へ開放する略円弧状断面を有しており、車体側レール20の左側溝22bと平行に前後方向に延びている。断面の曲率は、車体側レール20の左側溝22bの曲率と同様に設定されている。
また、第2板材32の側板部42の上下方向中間部には、車体側レール20の右側溝23bと対向するように右側溝42bが形成されている。右側溝42bの内面(転動面)は、球状部材50が嵌った状態で転動可能に形成されている。このシート側部材30の右側溝42bは、右側へ開放する略円弧状断面を有しており、車体側レール20の右側溝23bと平行に前後方向に延びている。断面の曲率は、車体側レール20の右側溝23bの曲率と同様に設定されている。
第1板材31の側板部37は、球状部材50を側板部37の左側溝37b及び車体側レール20の左側溝22bに圧接するように付勢している。すなわち、側板部37は、上述のように弾性を持った鋼板からなるものであり、車体側レール20の内部において左板部22と右板部23との間に配置された状態で、左側に位置する球状部材50を左側に付勢するように成形されている。これにより、球状部材50が車体側レール20の左側溝22bに圧接し、その反力を受けた球状部材50は第1板材31の側板部37の左側溝37bに圧接する。
また、第2板材32の側板部42も同様に右側の球状部材50を側板部42の右側溝42b及び車体側レール20の右側溝23bに圧接するように付勢している。
球状部材50を上記したように付勢することにより、球状部材50がシート側部材30に左右両側から圧接することになるので、シート側部材30が車体側レール20に対して左右方向にがたつかなくなる。また、そのように球状部材50がシート側部材30に圧接することで、シート側部材30が車体側レール20に対して上下方向にもがたつかなくなる。
つまり、第1板材31の側板部37及び第2板材32の側板部42による球状部材50の圧接力は、シート側部材30が車体側レール20に対して上下方向及び水平方向にがたつくのを抑制することができるように設定されている。
次に、上記のように構成された車両用シートスライド装置1を使用する場合について説明する。
車両用シート2の位置を調整する場合には、乗員が操作レバー3aを使用し、ロック装置3を操作して非ロック状態にする。その後、車両用シート2に前後方向の力を加えると、シート側部材30のローラー33,33が車体側レール20の底板部21上を転動してシート側部材30、即ち車両用シート2が車体側レール20によって案内されながら前後方向に移動する。
シート側部材30が移動する際、球状部材50,50は車体側レール20の左側溝22b、右側溝23b、側板部37の左側溝37b、右側溝42bに圧接しているだけなので、両左側溝22b,37bに圧接した状態で転動し、スムーズに移動する。よって、球状部材50,50がシート側部材30の移動を阻害することはない。
車両用シート2が所定位置に達すると操作レバー3aによりロック装置3を操作してロック状態にする。これにより、シート側部材30、即ち車両用シート2が車体側レール20の所定位置に固定される。
車両用シート2が車体側レール20に固定された状態では、球状部材50,50が車体側レール20の左側溝22b、右側溝23b、側板部37の左側溝37b、右側溝42bに圧接しているので、シート側部材30が車体側レール20に対して上下方向及び左右方向にがたつかなくなる。
例えば、経年変化により球状部材50が摩耗したり、車体側レール20やシート側部材30が僅かに変形することが考えられるが、この参考例では、球状部材50を弾性力によって付勢しているので、球状部材50の摩耗や各部材の変形に追従させて球状部材50を左側溝22b、37b、右側溝23b、42bに常に圧接させておくことができる。よって、車両用シートスライド装置1のがたつきを長期間にわたって抑制できるとともに、シートスライド時の摺動抵抗を抑制してスムーズな動作を実現できる。
また、付勢部となる側板部37,42をそれぞれ第1板材31,第2板材32に一体成形したので、部品点数の増大を抑制して低コスト化を図ることができる。
また、図4に示す実施形態のように、車体側レール20の左側溝22b及び右側溝23bの深さを、シート側部材30の左側溝37b及び右側溝42bよりも深くしてもよい。この実施形態では、左側溝37bは左側に開放する略V字状に形成され、右側溝42bは右側に開放する略V字状に形成されている。よって、球状部材50,50の外面は、それぞれ、左側溝37b及び右側溝42bの内面の2点に接触することになる。
側板部37及び左板部22の隙間の左右方向の中心線をSとし、側板部37の左側溝37bにおける球状部材50の接触点と中心線Sとの水平方向の距離をYとし、左板部22の左側溝22bにおける球状部材50の接触点と中心線Sとの水平方向の距離をXとしたとき、XがYよりも長くなるように左側溝22b,37bの深さが設定されている。また、右側溝23b,42bの深さも左側と同様に設定されている。
これにより、車両用シート2を移動させて球状部材50が左側溝22bと左側溝37bとの間で転動する際に、球状部材50の車体側レール20に対する移動距離よりも、シート側部材30に対する移動距離の方が短くなる。よって、シート側部材30の長さが同じであるとした仮定した場合に、XがYよりも短い場合またはX=Yの場合に比べて球状部材50の前後方向の離間距離を長くすることができる。その結果、がたつきをより一層抑制することができる。
また、上記XをYよりも長く設定することで、球状部材50の回転中心から左側溝22bへの接触点までの距離と、球状部材50の回転中心から左側溝37bへの接触点までの距離とを比較した際、左側溝22bへの接触点までの距離の方が長くなる。これにより、シート側部材30の長さを長くすることなく、シート側部材30のスライド量を多く確保することが可能になる。
また、図5に示す参考例2のように、左側溝22b,37b及び右側溝23b,42bを支軸34よりも上方に形成してもよい。これにより、球状部材50を支軸34よりも上方に位置付けることができる。
また、図6に示す参考例3のように、左側溝22b,37b及び右側溝23b,42bをローラー33,33よりも上方に形成してもよい。車体側レール20の左側溝22bは、車体側レール20の左板部22における上部に形成されている。車体側レール20の右側溝23bも同様に車体側レール20の右板部23における上部に形成されている。
シート側部材30の左側溝37bは、側板部37の上部に形成されている。また、シート側部材30の右側溝42bも同様に側板部42の上部に形成されている。この参考例3では、球状部材50をローラー33,33の上方において平面視でローラー33,33と重複するように位置付けることができるので、球状部材50を、上記実施形態の場合に比べて車両用シートスライド装置1の左右方向中央寄りに配置でき、これにより、車両用シートスライド装置1の左右方向の寸法を短くすることができる。よって、車両用シートスライド装置1を車両に搭載する際の自由度を向上させることができる。
また、図7に示す参考例4のように、1つのローラー33を車両用シートスライド装置1の左右方向中央部に配置するようにしてもよい。この参考例4では、シート側部材30の第1板材31の縦板部35の下側を左側へ屈曲させ、また、第2板材32の縦板部40の下側を右側へ屈曲させている。これにより、縦板部35,40の間にローラー33を収容することができる空間を形成している。この参考例4によれば、支軸34を短くすることができるので、車両用シートスライド装置1の左右方向の寸法を短くすることができる。
また、図8に示す参考例5では参考例4をベースにしており、ローラー33の外面に樹脂製のカラー39を嵌合させている
参考例6
図9は、参考例6にかかる車両用シートスライド装置1を示すものである。この参考例6では、球状部材50の代わりにサブローラー55,55を使用している点で実施形態のものと異なっている。以下、実施形態と異なる部分について詳細に説明する。
サブローラー55,55は、車両用シート2の荷重を支持するメインのローラー33の配設位置から車体側レール20の長手方向にずれた位置に配置されている。第1板材31の側板部37の上端部には、サブローラー55,55を支持するための支軸56が左右方向に延びる姿勢で取り付けられている。この支軸56の左右両側にサブローラー55,55が回転可能に取り付けられている。
尚、サブローラー55,55の数は1つであってもよい。また、サブローラー55は例えばボールベアリング等で構成することができる。
サブローラー55,55の外面は、車体側レール20の左側延出部22a下面で構成された転動面22cに接触した状態で該転動面22cを転動するようになっている。また、第1板材31の水平板部36は、サブローラー55,55を転動面22cに圧接するように付勢しており、本発明の付勢部である。
第2板材32も第1板材31と同様に構成されている。すなわち、側板部42の上端部には支軸56が取り付けられ、この支軸56にサブローラー55,55が取り付けられている。車体側レール20の右側延出部23a下面で転動面23cが構成されている。また、第2板材32の水平板部41は、本発明の付勢部である。
従って、車両用シート2の位置を調整する場合にはサブローラー55,55が転動面22c,23cを転動するので車両用シート2をスムーズに移動させることができる。
また、車両用シート2が車体側レール20に固定された状態では、サブローラー55,55が転動面22c,23cに圧接しているので、シート側部材30が車体側レール20に対して上下方向及び左右方向にがたつかなくなる。
また、図10に示す参考例7のように、車体側レール20の左板部22の上部に、右側へ行くほど上に位置するように傾斜した傾斜部22dを設け、この傾斜部22dのレール内面に転動面22eを設けてもよい。この参考例7では、シート側部材30の第1板材31の側板部37の上端を屈曲させ、支軸56の中心線が傾斜部22dと略平行になるようにしている。右側も同様に、傾斜部23dと転動面23eとが設けられている。
サブローラー55の配設位置は上記した位置に限られるものではなく、任意に位置に配設することができる。
以上説明したように、本発明にかかる車両用シートスライド装置は、例えば乗用自動車の後席シート用として使用することができる。
1 車両用シートスライド装置
2 車両用シート
3 ロック装置
20 車体側レール
22b 左側溝(転動面)
23b 右側溝(転動面)
30 シート側部材
33 ローラー
34 支軸
37 縦板部(付勢部)
37b 左側溝(転動面)
39 カラー
42 縦板部(付勢部)
42b 右側溝(転動面)

Claims (1)

  1. 車体に固定される車体側レールと、
    上記車体側レールに係合した状態で該車体側レールに沿って移動するとともに、車両用シートに固定されるシート側部材とを備え、
    上記シート側部材が上記車体側レールの所定位置に固定されるロック状態と、該車体側レールに沿って移動可能となる非ロック状態とに切り替えられるように構成され
    上記車体側レールと上記シート側部材との間で転動する球状材が設けられている車両用シートスライド装置において、
    上記車体側レールは、車両前後方向に延びる底板部と、該底板部の車両左縁部から上方へ延びる左板部と、該底板部の車両右縁部から上方へ延びる右板部とを有し、
    上記シート側部材は、上記車両用シートの下面に取り付けられて上記車体側レールの上記左板部と上記右板部との間を下方へ延びる縦板部と、該縦板部の下縁部から車両左側へ延びる左側水平板部と、該左側水平板部の車両左縁部から上方へ延びて上記車体側レールの上記左板部と隙間をあけて対向するように配置される左側板部と、該縦板部の下縁部から車両右側へ延びる右側水平板部と、該右側水平板部の車両右縁部から上方へ延びて上記車体側レールの上記右板部と隙間をあけて対向するように配置される右側板部とを有し、
    上記車体側レールの上記左板部には、右側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略円弧状の断面を有する左側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
    上記シート側部材の上記左側板部には、上記車体側レールの上記左側溝と対向する部位に、左側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略V字状の左側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
    上記車体側レールの上記右板部には、左側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略円弧状の断面を有する右側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
    上記シート側部材の上記右側板部には、上記車体側レールの上記右側溝と対向する部位に、右側に開放するとともに上記球状部材が嵌まって転動する略V字状の右側溝が車両前後方向に延びるように形成され、
    上記車体側レールの上記左板部と、上記シート側部材の上記左側板部との上記隙間の車両左右方向中心部を通って上下方向に延びる中心線と、上記車体側レールの上記左側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をX1とし、上記中心線と、上記シート側部材の上記左側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をY1としたとき、X1がY1よりも長くなるように上記車体側レールの上記左側溝及び上記シート側部材の上記左側溝の深さが設定され、
    上記車体側レールの上記右板部と、上記シート側部材の上記右側板部との上記隙間の車両左右方向中心部を通って上下方向に延びる中心線と、上記車体側レールの上記右側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をX2とし、上記中心線と、上記シート側部材の上記右側溝内面における上記球状部材の接触点との水平方向の離間距離をY2としたとき、X2がY2よりも長くなるように上記車体側レールの上記右側溝及び上記シート側部材の上記右側溝の深さが設定され、
    上記シート側部材の上記左側板部は、上記球状部材を、上記車体側レールの上記左側溝に付勢する弾性を有する付勢部とされ、
    上記シート側部材の上記右側板部は、上記球状部材を、上記車体側レールの上記右側溝に付勢する弾性を有する付勢部とされていることを特徴とする車両用シートスライド装置。
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