JP5936747B2 - 表示装置を構成する部材の製造装置および製造方法 - Google Patents

表示装置を構成する部材の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、たとえば、一対のワークを貼り合わせるために、ワークに接着剤を供給する技術に改良を施した接着剤供給装置及び接着剤供給方法に関する。
一般的に、液晶ディスプレイは、液晶モジュール、操作用のタッチパネル、表面を保護する保護パネル(カバーパネル)等を積層することにより構成されている。これらの液晶モジュール、タッチパネル、保護パネル等(以下、ワークと呼ぶ)は、液晶ディスプレイの筐体に組み込まれる。
このようなワーク同士を貼り合わせるためには、接着シートを用いる方法と樹脂の接着剤を用いる方法がある。接着シートは、接着剤に比べて比較的高価であり、剥離紙の剥離等の工程が必要となる。このため、近年のコスト削減の要求などから、接着剤を用いた貼り合わせが主流となってきている。
また、積層される各ワークの間に空気の層が入ると、外光反射により、液晶の表示面の視認性が低下する。これに対処するため、各ワークを貼り合せる際に、接着剤によって各ワークの間(ギャップ)を埋めることにより、接着層を形成することが行われている。
かかる接着層は、各ワークの間のスペーサとして、ワークを保護する機能を有する。また、液晶ディスプレイの大型化などから、ワークも大面積となり、変形が生じやすい。このため、変形を吸収してワークを保護するために、接着層に要求される厚みが増える傾向にある。たとえば、数100μm厚が要求されるようになってきている。
かかる厚みを確保すると、必要な接着剤の量が増える。すると、ワークに供給された接着剤が流動して、ワークからはみ出しやすくなる。そこで、流動の少ない高粘度の樹脂(レジン)を用いる方法が考えられる。しかし、かかる場合にも、接着剤の塗布位置等、プロセス条件調整を厳密に行わないと、貼り合わせ時に、接着剤が所定の領域からはみ出してしまう場合がある。
これに対処するため、あらかじめ、塗布領域を規定する外周に、高粘度のレジン、仮硬化レジン等によってシールを形成するシール方式がある(特許文献1参照)。これは、ワークに、レジンによる接着剤を枠状に塗布して仮硬化させることにより、シールを形成し、内側にレジンによる接着剤を充填して、ワークを貼り合わせるものである。このシール方式では、外周にシールがあるので、このシールが土手となって、貼り合わせ時の接着剤の流動によるはみ出しを防止できる。
なお、光学的乱反射をなくすために、ワーク間を、ワークに屈折率が近い物質(機能材料)で充填する場合もある。この場合、充填物質は、ワークを接着する機能も担っている。
特開2010−66711号公報
ところで、上記のシール方式によって形成したシールと、内部に充填した接着剤等の充填物質との間には、境界が残る場合がある。たとえば、タッチパネル付きの液晶ディスプレイにおいて、ユーザの視野範囲内に、先に硬化したシールと、内部の接着剤との境界が入ると、画面の視認性が阻害される。
この視野範囲については、画面の大型化の要請から、広い面積を確保することが望まれる。これに対して、装置全体には小型化が要請されている。このため、ワークにおける視野範囲以外に、充填領域を画するシール用の接着剤を塗布するスペースを十分に確保することは困難となっている。たとえば、表面の保護パネルについては、ユーザの視野範囲は広くなるのに対して、その周囲の化粧枠の領域は狭められる傾向にある。このため、シールのための塗布部分の幅は、可能な限り細くする必要がある。目安としては、1mm以下の細線化が望まれる。
一方、上記のように、接着層の厚みを確保するという観点からは、シールを高くする必要がある。たとえば、貼り合わせ時のワークの圧力によるシールの圧縮を考えると、シール形成時には、最終的な接着層以上の高さが必要となる。
しかし、一般的に、塗布幅を細くするためには、塗布厚を薄くしなければならず、充填空間として十分な高さを確保し難い。塗布量を多くすれば、塗布厚を高くすることはできるが、塗布線幅も広くなってしまうからである。これは、塗布後のレベリング(平滑化、平坦化)により、塗布線幅が拡大するため、塗布量が多くなれば、それだけレベリングが大きくなることによる。このため、充填空間の高さを確保するためには、塗布幅がある程度広くなることは許容せざるを得ない状況であった。
特許文献1のように、接着剤の表面に紫外線照射して仮硬化させる場合、レベリングはある程度は抑えられる。しかし、かかる場合にも、視野範囲の視認性を阻害しない細線化と、高い塗布厚の確保の両立は困難である。しかも、たとえば、接着剤の硬化を促進させ過ぎると、接着剤のクッション性が失われる。すると、貼り合わせ時に、上下のワークが馴染まず、貼り合わせ厚の均一性を損ねる可能性がある。
また、特許文献1のように、高粘度のレジンを用いれば、ある程度のレベリング抑制につながる。しかし、粘度が高い場合は、塗布量に対して、塗布線高さ及び塗布線幅は増加し、傾きも大きくなる傾向がある。塗布量は塗布形状の大きさに直接影響するとともに、レベリングによる形状の崩れやすさにも影響する。しかも、一般的に、粘度が高くなると、吐き出し難くなるなど、供給量の均一性が保ち難く、供給時の制御性が低下する。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、接着剤の流動防止のための線幅を細く維持しつつ、均一で高い貼り合わせ厚を確保できる表示装置を構成する部材の製造装置および製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の一の態様は、貼り合わせ対象となる一対のワークの少なくとも一方のワークに接着剤を供給する接着剤供給装置を備え、前記ワークに供給された前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り合わせ、貼り合わされた一対のワーク間の前記接着剤を硬化させて表示装置を構成する部材を製造する表示装置を構成する部材の製造装置において、
前記接着剤供給装置は、
前記ワークに対して第1の接着剤を供給することにより、第2の接着剤を供給する領域を規定する土手部を形成する供給部と、
前記土手部における前記ワークの縁側の縁に対してのみ、第1の接着剤の硬化を進行させ、前記ワークの縁側と反対側の縁に粘着性が維持される処理を行う硬化処理部と、
前記土手部におけるワークの縁側と反対側に、第2の接着剤を供給する第2の供給部と、
を有し、
前記供給部による土手部の形成とともに、前記硬化処理部による硬化を進行させる処理が行われるように、前記供給部及び前記硬化処理部とが、一体的に移動可能に構成され、
前記硬化処理部は、前記供給部の進行方向に対して横に位置するように構成されていることを特徴とする。
本発明の他の態様は、貼り合わせ対象となる一対のワークの少なくとも一方のワークに接着剤を供給し、前記ワークに供給された前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り合わせ、貼り合わされた一対のワーク間の前記接着剤を硬化させて表示装置を構成する部材を製造する表示装置を構成する部材の製造方法において、
供給部によりワークに対して第1の接着剤を供給することにより、第2の接着剤を供給する領域を規定する土手部を形成するとともに、前記供給部の進行方向に対して横に位置する硬化処理部により、前記土手部におけるワークの縁側の縁に対してのみ、第1の接着剤の硬化を進行させ、前記ワークの縁側と反対側の縁に粘着性が維持される処理を行い、
前記土手部におけるワークの縁側と反対側に、第2の供給部により第2の接着剤を供給する処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、接着剤の流動防止のための線幅を細く維持しつつ、均一で高い貼り合わせ厚を確保可能な表示装置を構成する部材の製造装置および製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態における接着剤供給及び紫外線照射(A)(B)、接着剤の充填(C)(D)を示す説明図である。 図1の実施形態における貼合部を示す説明図である。 図1の実施形態における接着剤の塗布例を示す平面図(A)、断面図(B)である。 図1の実施形態における土手部及び充填部と視野範囲との関係を示す断面図であり、(A)は貼り合わせ前、(B)は貼り合わせ後である。 供給部及び硬化処理部の走査例を示す説明図である。 供給部及び硬化処理部の走査例を示す説明図である。 紫外線を集光させて照射する場合(A)、集光させずに照射する場合(B)を示す説明図である。 マスクを利用した硬化処理の一例を示す平面図(A)、断面図(B)である。 特定の領域を回避して土手部を形成した例を示す平面図である。
本発明の実施の形態(以下、実施形態と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。
[A.構成]
まず、本実施形態の接着剤供給装置(以下、本装置と呼ぶ)の構成を説明する。本装置は、図1及び図2に示すように、土手形成部1、貼合部2等を有している。貼り合わせの対象となるワークS1は、これらの土手形成部1及び貼合部2との間を、搬送部3によって移動可能に設けられている。
本実施形態で用いる接着剤としては、たとえば、紫外線(UV)硬化樹脂を用いることが考えられる。なお、図1において、Bは接着剤を供給する領域を規定する土手部(シール部)であり、Fは土手部B内に接着剤を充填した充填部である。また、土手部Bを形成するための接着剤はR1、充填部Fを形成するための接着剤はR2とする。
土手形成部1は、供給部10、硬化処理部11等を有している。供給部10は、たとえば、タンクTに収容された接着剤R1、R2を、配管を介してワークS1に滴下するディスペンサを備えている。なお、本実施形態においては、土手部Bを形成するための供給部と、充填部Fを形成するための供給部(充填材供給部)とは、共通となっている。
硬化処理部11は、たとえば、図示しないUV光源からのUV光を、光ファイバを介して接着剤R1に照射する照射部を備えている。なお、照射部自体を光源としてもよい。この照射部は、スポット的若しくは狭い領域に照射する光学部材(集中部材)を備えている。この光学部材としては、たとえば、集光レンズ、スリット、細線光ファイバ、導光板(たとえば、薄い矩形等に成型されたガラスやプラスチック)、反射ミラー、凹面鏡等が適用可能である。照射口径や照射幅は、かかる光学部材によって調整可能である。照射強度は、光源の強度調整による他、かかる光学部材によっても調整可能である。
本実施形態においては、この供給部10及び硬化処理部11は、一対で1つのユニットを構成している。たとえば、ディスペンサを走査する走査装置(図示せず)によって一体的に移動可能に構成されている。なお、照射部による照射口径、照射幅、照射強度等は、走査装置による硬化処理部11の昇降によっても調整可能である。硬化処理部11のみを独立に昇降させる昇降機構を設けて、かかる調整を行ってもよい。
さらに、供給部10及び硬化処理部11は、供給された接着剤におけるワークS1の縁側の縁(この場合は、外縁、ワークS1の外周側の縁)に対して、常に硬化処理が行われるように配置されている。たとえば、ワークS1のコーナーにおいて、平面方向から見たディスペンサと照射部との位置関係が変わることにより、照射部が常にワークS1の縁側に位置するように構成されている。つまり、硬化処理部11は、供給部10に対して進行方向に並んでいるのではなく、進行方向とは異なる方向(進行方向の横)に並んでいる。これにより、土手部Bの縁に、照射部による照射が行われるように構成されている。
たとえば、ワークS1のコーナーにおいて、ディスペンサと照射部の角度が、それまでの進行して来た方向に対して変更可能に構成されている。これは、ディスペンサの角度変更に従って照射部の位置が変わるようにしても、照射部が独立に移動するようにしてもよい。そのための駆動源及び機構は自由である。たとえば、軸を中心にモータによって回動する構成でもよいし、通過する際に特定の部材が互いに当接して付勢されることにより角度が変わる構成でもよい。なお、ディスペンサと照射部との間には、たとえば、散乱光がディスペンサのノズルに当たって接着剤が硬化するのを防止するために、遮光部材、遮光機構を設けることが望ましい。
貼合部2は、図2に示すように、ワークS1の土手部B及び充填部Fに対して、ワークS2を貼り合わせる貼合装置20を有している。貼合装置20は、たとえば、真空チャンバ21、押圧装置22等を有している。
真空チャンバ21は、貼り合わされるワークS1、S2の周囲を覆い、搬送部3との間を密閉することにより、真空室を構成するチャンバである。真空チャンバ21には、真空源(減圧装置)である減圧ポンプ(図示せず)が、配管を介して接続されている。また、真空チャンバ21は、図示しない昇降機構によって、昇降可能に設けられている。
押圧装置22は、ワークS2を押圧することにより、ワークS1に対してワークS2を貼り付ける装置である。この押圧装置22は、たとえば、ワークS2を保持する保持部、保持部を昇降させる昇降機構などにより構成されている。
搬送部3は、ワークS1を、土手形成部1から貼合部2へと搬送する搬送装置30を有している。搬送装置30としては、たとえば、ターンテーブル、コンベア等及びその駆動機構が考えられる。ただし、上記各部の間でワークを搬送可能な装置であれば、どのような装置であってもよい。この搬送装置30は、載置部31に載置した状態で、ワークS1を搬送する。
[B.作用]
以上のような構成を有する本実施形態の作用を、図1〜3を参照して説明する。
まず、図1に示すように、搬送装置30は、前工程から載置部31に載置されたワークS1を、土手形成部1に搬送する。土手形成部1においては、図1(A)及び(B)に示すように、供給部10が、ワークS1に対して接着剤R1を供給する。
たとえば、ディスペンサのノズルからワークS1に接着剤R1を滴下する。このディスペンサを、走査装置によって走査することによって、ワークS1の縁に沿って、接着剤R1を供給していくことにより、土手部Bを形成していく。たとえば、方形の枠状に接着剤R1を滴下塗布していく。
これと同時に、供給部10とともに移動する硬化処理部11の照射部によって、UV光を接着剤R1の縁部に照射していく。UVの照射条件は、塗布と同じスピードで適度な仮硬化(半硬化)状態が得られる強度に設定することが考えられる。これは、使用する接着剤の種類によって異なる。
また、大気中等、酸素が存在する雰囲気下では、酸素阻害により硬化の進行が遅くなるため、半硬化となりやすい。ただし、硬化の程度は自由であり、縁部を本硬化させてもよい。排気装置若しくは不活性ガス供給装置を設け、これにより酸素を排除すれば、本硬化となりやすい。
これにより、土手部Bの縁部が硬化部Hとなるので、レベリングが抑制される。特に、ワークS1の外周へ向かう土手部Bの流動が抑制される。そして、土手部Bの始端と終端が一致して閉じることにより塗布を終了する(図3(A)参照)。土手部Bを、図3(A)のX−X’断面図で見ると、接着剤R1が山を形成しており、その裾野に硬化部Hが形成された状態となっている(図3(B)参照)。なお、土手部Bの内側は、UV光を浴びていないか、若しくはその影響が小さいため、粘着性、クッション性が維持されている。
そして、図1(C)及び(D)に示すように、供給部10が、ワークS1の土手部Bの内部に対して、接着剤R2を供給する。たとえば、ディスペンサのノズルから接着剤R2を滴下しながら、走査装置によって走査することによって、土手部B内に、接着剤R2を充填する。これにより、土手部B内が充填部Fとなる。
その後、搬送装置30は、土手部Bと充填部Fが形成されたワークS1を、貼合部2に搬送する。貼合部2においては、図2(A)に示すように、押圧装置22にワークS2を保持した真空チャンバ21が下降して、ワークS1、S2の周囲が密閉される。そして、減圧ポンプが作動することにより、真空チャンバ21内の減圧(排気)が開始する。
真空引き完了後は、押圧装置22が下降することにより、ワークS1に対して、ワークS2が押し付けられる(図2(B))。このとき、土手部Bの内側は、上記のようにクッション性が維持されている。このため、貼り合わせ時の歪み等は吸収される。また、土手部Bの内側は硬化が進んでおらず、粘着性が維持されていることから、充填部Fと一体化する。一方、土手部Bの縁は、上記のように硬化部Hとなっている。このため、硬化部Hが、厚みを維持するスペーサの役目を果たして、潰れによる広がりを抑制できる。これにより、貼り合わせ厚の均一性を実現できる。
その後、排気路の開放等により真空破壊が行われ、真空チャンバ21が上昇することにより、貼り合わされたワークS1、S2は大気開放される。さらに、搬送装置30が、ワークS1、S2を貼合部2から次工程へと搬出する。たとえば、搬送装置30は、ワークS1、S2を、電磁波の照射により接着剤R1、R2を硬化させる硬化部へと移動させる。
[C.効果]
以上のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。すなわち、接着剤R1の供給量を増やして貼り合わせ厚を確保しつつ、硬化部Hによって、接着剤R1及びR2の流動を防止できる。また、土手部Bの内側はクッション性が維持されているので、貼り合わせ時の歪み等が吸収され、均一な接着層を形成できる。
硬化部Hの形成は、接着剤R1の供給と同時に行うので、効率良く土手部Bを形成できる。このような硬化部Hは、土手部Bの縁の狭い幅とすることができる。そして、土手部Bの内側は、未硬化のままなので、後で充填した接着剤R2(充填部F)と一体化させることができる。これは、上記の従来技術のように全体が硬化済のシール部を用いると、一体化が阻害され易くなることと比較して、優れた効果と言える。
また、土手部B内の硬化部Hは、上記の従来技術における硬化済のシール部とは異なり、土手部Bの内部に生じるものであり、硬化の状態は徐々に変化していく。このため、硬化済の表面との接触とは異なり、界面が生じないか、不明確となり、視覚的な障害とはならない。さらに、図4(A)(B)に示すように、土手部Bの縁の硬化部H(非常に狭い幅)のみを、ユーザの視野範囲Wの外とすれば、万が一、境界の残留が生じた場合があっても、視認性が阻害されることが防止される。
[D.他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。たとえば、接着剤の供給(塗布、滴下等)の回数(形成する層数、枠数等)は、上記の1回には限定されない。例えば、複数回の供給によって土手部を形成してもよい。本発明では、塗布回数を重ねても、縁の硬化部により、接着剤の流動を抑えて、高さを確保できる。
供給部及び硬化処理部の数は、装置の構造及び規模、所望のタクト、コスト等に応じて、最適な数を選択して設計すればよい。また、走査方法等は、自由である。たとえば、図5に示すように、2つの塗布ユニットが、ワークS1の直交する2辺と平行に直交移動することにより、塗布を行ってもよい。この場合、コーナーで角度を変える際に、供給部10と硬化処理部11が、軸を中心に回動することにより、塗布とともに縁の硬化処理が行われるようにする必要がある。
また、たとえば、図6に示すように、4つの塗布ユニットが、ワークのそれぞれの辺と平行に直進若しくは往復することにより、塗布を行ってもよい。これにより、供給部10と硬化処理部11との位置関係を維持するために、コーナーで角度変更する必要がなくなる。なお、各塗布ユニットの動作タイミングは、タクト短縮のために、互いに干渉することが無いように設定する。その他、複数の供給部と硬化処理部を組み合わせたユニットを構成することも可能である。多連のディスペンサや照射装置を用いることもできる。
さらに、土手部内若しくはその近傍への充填材の供給は、供給部とは別に設けた供給部(充填材供給部)によって行ってもよい。たとえば、土手部を形成するための接着剤と、内部の接着剤との種類を変える若しくは同種でも添加剤等により特性を変える場合等には、供給部を別々とすることが考えられる。この場合、土手部の接着剤は粘度を高く、内部の接着剤は粘度を低くすること、あるいは両者の硬化速度が異なるものを用いること等が考えられる。充填時の供給部の走査方向は、上下、前後左右、回転等、自由に設計可能である。この場合も、多連のディスペンサを用いて効率良く充填させてもよい。その他、ローラによって塗布する装置、スキージによって塗布する装置、スピン塗布する装置等、種々の装置が適用可能である。なお、充填材としては、土手部と同様若しくは異なる接着剤が適用可能であるが、必ずしも接着剤には限定されず、他の機能材料であってもよい。
硬化処理部による縁の硬化処理は、上記の例のように、接着剤の1回の供給ごとに行ってもよいし、複数回に1回行うように設定してもよい。使用する接着剤の種類は、紫外線硬化樹脂には限定されない。他の電磁波により硬化する樹脂や熱硬化型樹脂等、あらゆる種類の接着剤が適用できる。この場合、接着剤の種類に応じて、硬化処理部は、電磁波の照射装置、温度変更装置(加熱、冷却)、送風装置(加熱、冷却、乾燥)等、種々のものを適用することが考えられる。
集中部としては、たとえば、赤外線による加熱により硬化する接着剤の場合、凹面鏡をはじめとする反射器等の光学部材が有効である。温風若しくは冷風を用いる場合には、集中部としてはノズル等が考えられる。マイクロ波を用いる場合には、磁気レンズ等も有効である。紫外線や赤外線の場合、レーザ光により、細い領域への照射を実現することもできる。
なお、細い領域の照射のために、たとえば、図7(A)に示すように、電磁波を集光させることは、必ずしも必須ではない。図7(B)に示すように、土手部Bの縁に照射できればよい。照射範囲が、土手部Bの縁の外側に及ぶことは、問題とはならない。したがって、照射範囲の広狭にかかわらず、その一部が土手部Bの縁にかかっていればよい。これは、土手部Bの傾斜面の裾野部分のみの照射でもよいし、側面の全高に亘るように照射してもよい。
また、硬化処理部による硬化処理は、必ずしも接着剤の供給に追従させる必要はない。接着剤を供給後に、広範に硬化処理を行うようにすることも可能である。たとえば、図8(A)(B)に示すように、接着剤R1を1回若しくは複数回塗布した後、マスクMによって縁のみが露出するように上方を覆い、上方に配置した電磁波の照射装置から、全体に電磁波を照射することも可能である。これにより、縁のみに硬化部Hを形成して、上記と同様の効果を得ることができる。温度変更装置や送風装置等の場合も、同様に塗布後の接着剤に対して硬化処理を行うことが可能である。
土手部を構成する線は、その形状を問わない。方形、円形、楕円形、その他の多角形、曲線形であってもよい。たとえば、図9に示すように、ワークS1に、接着剤Rを塗布すべきでない領域Zが存在する場合に、これを回避するように、土手部Bを形成することも可能である。さらに、土手部は、少なくとも一方向への接着剤の流動を抑制できればよい。このため、充填部を規定する線は、必ずしも閉じた領域を構成していなくてもよい。直線状、屈曲線状、曲線状であってもよい。したがって、充填材、充填部といっても、供給箇所の周囲が囲まれている必要はない。
また、接着剤の供給により土手部を形成する箇所は、接着剤の供給領域の外周を規定する線には限らない。たとえば、円形のディスクの内周円のように、供給領域の内周を規定する線であってもよい。なお、請求項において、硬化処理を行うワークの縁側の縁とは、土手部が内周を規定する線に形成される場合、硬化処理を行う縁は、土手部の内縁(内周側の縁)となる。
また、貼合部、搬送部についても、現在又は将来において利用可能なあらゆる方法、装置が適用可能である。たとえば、貼合部について、ワークを保持する構造も、たとえば、メカチャック、静電チャック、真空チャック等、どのような構造であってもよい。真空貼り合わせを行う空間も、下側の部材が昇降して密閉、開放を行う構造でも、ワークの通路のみが開閉する構造でもよい。さらに、必ずしも真空貼合装置でなくてもよく、大気中で貼り合わせを行う装置でもよい。
搬送装置も、たとえば、ターンテーブル、コンベア、送り機構等、どのような構造であってもよい。載置部は、たとえば、サセプタ等が考えられるが、ワークを支持できる支持体として機能するものであれば、どのような材質、形状であってもよい。水平方向に支持するものには限らない。ワークの搬送方法も、載置部に載置される場合には限定されない。移動する台上に直接載置されていてもよい。
さらに、上記の作業の一部を手動により行う方法も考えられる。たとえば、土手部近傍への充填材の供給等を、塗布、滴下等のための用具を用いて、作業者が行うこともできる。ワークの移動についても、作業者が手作業で行ってもよい。
また、貼り合せ対象となるワークは、カバーパネルやタッチパネルと液晶モジュール若しくは液晶モジュールを構成する表示パネルとバックライト等が、典型例である。しかし、本発明の適用対象となる一対のワークは、一対の貼着対象となり得るものであれば、その大きさ、形状、材質等は問わない。たとえば、表示装置を構成する各種の部材、半導体ウェーハ、光ディスク等にも適用可能である。ワークの一方に接着剤を供給する場合のみならず、双方に供給する場合にも適用可能である。
1…土手形成部
2…貼合部
3…搬送部
10…供給部
11…硬化処理部
20…貼合装置
21…真空チャンバ
22…押圧装置
30…搬送装置
31…載置部

Claims (5)

  1. 貼り合わせ対象となる一対のワークの少なくとも一方のワークに接着剤を供給する接着剤供給装置を備え、前記ワークに供給された前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り合わせ、貼り合わされた一対のワーク間の前記接着剤を硬化させて表示装置を構成する部材を製造する表示装置を構成する部材の製造装置において、
    前記接着剤供給装置は、
    前記ワークに対して第1の接着剤を供給することにより、第2の接着剤を供給する領域を規定する土手部を形成する供給部と、
    前記土手部における前記ワークの縁側の縁に対してのみ、第1の接着剤の硬化を進行させ、前記ワークの縁側と反対側の縁に粘着性が維持される処理を行う硬化処理部と、
    前記土手部におけるワークの縁側と反対側に、第2の接着剤を供給する第2の供給部と、
    を有し、
    前記供給部による土手部の形成とともに、前記硬化処理部による硬化を進行させる処理が行われるように、前記供給部及び前記硬化処理部とが、一体的に移動可能に構成され、
    前記硬化処理部は、前記供給部の進行方向に対して横に位置するように構成されていることを特徴とする表示装置を構成する部材の製造装置
  2. 前記第1の接着剤は、電磁波の照射により硬化する樹脂であり、
    前記硬化処理部は、電磁波を照射する照射装置を有することを特徴とする請求項記載の表示装置を構成する部材の製造装置
  3. 前記照射装置は、電磁波を前記土手部の縁に集中させる集中部を有することを特徴とする請求項記載の表示装置を構成する部材の製造装置
  4. 貼り合わせ対象となる一対のワークの少なくとも一方のワークに接着剤を供給し、前記ワークに供給された前記接着剤を介して前記一対のワークを貼り合わせ、貼り合わされた一対のワーク間の前記接着剤を硬化させて表示装置を構成する部材を製造する表示装置を構成する部材の製造方法において、
    供給部によりワークに対して第1の接着剤を供給することにより、第2の接着剤を供給する領域を規定する土手部を形成するとともに、前記供給部の進行方向に対して横に位置する硬化処理部により、前記土手部におけるワークの縁側の縁に対してのみ、第1の接着剤の硬化を進行させ、前記ワークの縁側と反対側の縁に粘着性が維持される処理を行い、
    前記土手部におけるワークの縁側と反対側に、第2の供給部により第2の接着剤を供給する処理を行うことを特徴とする表示装置を構成する部材の製造方法。
  5. 前記第1の接着剤は、電磁波の照射により硬化する樹脂であり、
    前記硬化を進行させる処理は、電磁波の照射であることを特徴とする請求項記載の表示装置を構成する部材の製造方法。
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