JP5930740B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリアル型のインクジェット記録装置におけるマルチパス記録方法に関する。特に、カラムごとにデータを間引きながら記録走査を行うカラム間引き記録を併用しながら実行するマルチパス記録に関する。
インクを吐出する記録ヘッドを記録媒体に対して移動する記録走査と、この記録走査とは交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを交互に行いながら画像を記録するシリアル型のインクジェット記録装置では、いわゆるマルチパス記録を採用することが多い。マルチパス記録では、記録ヘッドの記録幅よりも短い搬送動作を介在させながら、記録ヘッドの複数回の記録走査によって同一画像領域の画像を完成させるので、記録素子夫々のばらつきや搬送動作のばらつきを一箇所に集中させることがない。よって、マルチパス記録を行えば、一様で高品位な画像を出力することが期待できる。しかしその一方で、このマルチパス記録を行うと、通常よりも多くの記録走査が必要となるので、記録時間が大幅に増えるという難点も有している。
これに対し、例えば特許文献1あるいは特許文献2には、カラム間引きという記録方法が開示されている。カラム間引きとは、記録ヘッドの主走査方向に配列する画素列(カラム)に対し、周期的に間引いた画素列(カラム)だけ吐出動作を行いながら記録ヘッドを移動させる記録方法である。よって、カラム間引きを行った場合、各記録走査では、実際に配列する画素密度よりも低い画素密度で吐出動作を行うことになる。
このようなカラム間引きを行うと、個々の記録走査で記録可能な解像度よりも高い解像度の画像を記録することが出来る。また、記録ヘッドの移動速度が記録素子の吐出周波数の上限で決まっている場合には、記録ヘッドの吐出周波数を上限値に設定した状態で、主走査方向への移動速度を高めることが出来る。すなわち、カラム間引きを併用したマルチパス記録は、カラム間引きを併用しないマルチパス記録よりも短時間に画像を出力することが可能となる。
図17(a)および(b)は、2カラム間引きを併用した4パスのマルチパス記録の記録状態を説明する図である。ここでは説明を簡単にするため、記録ヘッドが16個の記録素子を備えている場合について説明する。図17(a)を参照するに、用意されるマスクパターン10は、縦方向に記録ヘッドの記録素子数と等しい16画素、横方向に8画素を有している。ここで、黒で示した画素がドットの記録を許容する記録許容画素、白で示した画素がドットの記録を許容しない非記録許容画素である。4パスのマルチパス記録の場合、マスクパターン10は、4つずつの記録素子に対応する4つのブロック1〜4に分割され、記録許容画素と非記録許容画素の配置において、これらは互いに補完関係を有している。各ブロックの記録許容率はそれぞれ50%となっている。
2カラム間引きを行う場合、奇数カラム11aを記録する走査と、偶数カラム11bを記録する走査とが交互に繰り返される。よって、実際には、マスクパターン10によって記録が許容された画素のうち、奇数カラム11aに該当する画素パターン12aが奇数走査で記録され、偶数カラム11bに該当する画素パターン12bが偶数走査で記録される。
図17(b)は、上記4パスのマルチパス記録によって、記録媒体に画像が記録される様子を示した図である。記録走査は、画素パターン11aおよび11bに従った記録が交互に行われ、各記録走査の間には、4(=16画素/4パス)画素分の搬送動作が行われる。ここで記録媒体の領域Aに着目すると、当該領域は、画素パターン11aによる奇数カラム走査→画素パターン11bによる偶数カラム走査→画素パターン11aによる奇数カラム走査→画素パターン11bによる偶数カラム走査の順に、記録が行われる。また、領域Aに隣接する領域Bでは、画素パターン11bによる偶数カラム走査→画素パターン11aによる奇数カラム走査→画素パターン11bによる偶数カラム走査→画素パターン11aによる奇数カラム走査の順に、記録が行われる。これら領域AとBは、奇数走査と偶数走査の順番は異なるが、画素パターン11aによる2回の奇数カラム走査と画素パターン11bによる2回の偶数カラム走査によって画像が記録されることについては共通している。そして、記録媒体のいずれの領域も、領域Aあるいは領域Bのどちらかと同じ順番で画像が記録される。
このように、2カラム間引きを併用した4パスのマルチパス記録においては、奇数カラムと偶数カラムのそれぞれについて、2パス記録を行うことが出来るような、記録許容率が50(=100/2)%のマスクパターンが用意される。そして、このようなマスクパターンを用意すれば、奇数カラムと偶数カラムのそれぞれについて2パスのマルチパス記録を行うことにより、全ての領域において4パスのマルチパス記録を行うことが出来る。
より一般的に説明すると、従来のMカラム間引きを併用したマルチパス記録においては、夫々のカラムでNパス記録を行うことが出来るような、記録許容率が(100/N)%のマスクパターンが用意された。そして、MカラムそれぞれについてNパスのマルチパス記録を行うことにより、全ての画像領域に対し、M×Nパスのマルチパス記録を行うことが出来た。
特開2002−29097号公報 特開2004−1560号公報 特開平6−135008号公報 特許第4502362号公報
しかしながら、上述したような従来の方法では、同一画像領域に対するマルチパス数はカラム間引き数Mの倍数でなくてはならず、その値が制限されてしまう。例えば、カラム間引き数Mが図17のようにM=2の場合、同一画像領域に対するマルチパス数は偶数(2×N)でなくてはならず、奇数パスのマルチパス記録を実現することは出来ない。また、カラム間引き数がM=4の場合、同一画像領域に対するマルチパス数は4の倍数でなくてはならず、その他のマルチパス数で記録することは出来ない。
インクジェット記録装置においてマルチパス数を適切な値に設定することは、画像品位と記録速度のバランスを保つ上で重要であり、上述のようにマルチパス数に制限が存在することは、好ましくない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よってその目的とするところは、カラム間引きを併用したマルチパス記録であっても、マルチパス数がカラム間引き数の倍数に限定されない記録方法を提供することである。
そのために本発明は、複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録装置であって、前記記録素子列を前記副走査方向にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めているマスクパターンを格納する格納手段と、前記記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら、前記格納手段に格納された前記マスクパターンに従って、連続するM(Mは2 ≦ M <Pを満たすPの約数ではない整数)カラムのうちの1つのカラムを記録する前記記録走査をMカラムのそれぞれについて順番に行う記録走査手段と、前記記録走査の間に前記ブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送手段とを備え、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックのマスクパターンの組み合わせは、前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする。
また、複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録方法であって、前記副走査方向にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めているマスクパターンを格納する格納工程と、前記記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら、前記格納工程で格納された前記マスクパターンに従って、連続するM(Mは2 ≦ M <Pを満たすPの約数ではない整数)カラムのうちの1つのカラムを記録する前記記録走査をMカラムのそれぞれについて順番に行う記録走査工程と、前記記録走査の間に前記ブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送工程とを有し、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックのマスクパターンの組み合わせは、前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする。
さらに、複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録装置であって、前記記録素子列を前記副走査方向に等分にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めている第1〜第M(Mは2≦M<Pを満たすPの約数ではない整数)の記録画素パターンを取得する取得手段と、前記記録走査を、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて順番に行う記録手段と、前記記録走査の間に前記等分にP分割して得られる前記1〜Pブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送手段とを備え、前記記録画素パターンに基づく前記記録走査のそれぞれでは、連続するMカラムのうちの1つのカラムが記録が許容される記録許容カラムとなり、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づくM回の前記記録走査によって、連続するMカラムのそれぞれが順番に前記記録許容カラムとなり、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応する前記記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、それぞれの記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする。
さらにまた、複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録方法であって、前記記録素子列を前記副走査方向に等分にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めている第1〜第Mの記録画素パターンを取得する取得工程と、前記記録走査を、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて順番に行う記録工程と、前記記録走査の間に前記等分にP分割して得られる前記1〜Pブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送工程とを有し、前記記録画素パターンに基づく前記記録走査のそれぞれでは、連続するMカラムのうちの1つのカラムが記録が許容される記録許容カラムとなり、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づくM回の前記記録走査によって、連続するMカラムのそれぞれが順番に前記記録許容カラムとなり、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応する前記記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、それぞれの記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする。
本発明によれば、同じカラムを記録するブロックマスクパターン同士は互いに補完の関係を有するので、いずれのカラムについても100%の記録を行うことができ、マルチパス数がカラム間引き数の倍数に限定されないマルチパス記録を行うことが出来る。
シリアル型のインクジェット記録装置記録部の構成を示す概要斜視図である。 インクジェット記録装置における制御の構成を説明するブロック図である。 画像処理システムの機能ブロック図である。 (a)および(b)は、実施例1におけるマルチパス記録状態を示す図である。 (a)〜(c)は、マスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。 つなぎスジの発生状態を説明するための模式図である。 (a)および(b)は、実施例2におけるマルチパス記録状態を示す図である。 (a)〜(c)は、マスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。 (a)および(b)は、実施例3におけるマルチパス記録状態を示す図である。 (a)および(b)は、マスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。 (a)および(b)は、マスクパターンと記録許容率分布の別例を示す図である。 Yずれ補正方法を説明するための模式図である。 記録制御部がYすれ補正を実行する際のフローチャートである。 (a)および(b)は、実施例4におけるマルチパス記録状態を示す図である。 (a)〜(c)は、Yずれ補正のために生成したマスクパターンを示す図である。 (a)および(b)は、実施例4の別例を示す図である。 (a)および(b)は、2カラム間引きのマルチパス記録状態を示す図である。
図1は、本発明で使用可能なシリアル型のインクジェット記録装置600の記録部の構成を示す概要斜視図である。キャリッジ106に取り付けられている記録ヘッド100には、異なる種類のインクに対応した複数の記録素子列がX方向(主走査方向)に並列配置されている。個々の記録素子列には、インクを吐出するための記録素子がY方向に複数配列されている。それぞれの記録素子列にインクを供給するためのインクタンク205〜208はキャリッジ106に搭載され、この状態でキャリッジ106はX方向に移動可能になっている。キャリッジ106が所定の速度で移動する最中、記録ヘッド100がインクを記録媒体107に向けて所定の周波数で吐出することにより、1回分の記録走査が行われる。
搬送ローラ104および補助ローラ103で構成されるローラ対と、搬送ローラ105および補助ローラ108で構成されるローラ対は、Y方向(副走査方向)においてキャリッジ106の上流側および下流側にて、記録媒体107を挟持している。これら2組のローラ対に支持されることにより、記録媒体107の記録ヘッド100に対向する面は平滑に保たれる。
記録ヘッド100による1回分の記録走査が完了すると、搬送ローラ104および105は回転し、記録媒体107は主走査方向とは交差する副走査方向(Y方向)に所定の距離だけ搬送される。更に、この搬送動作が終了すると、キャリッジ106は再びX方向に移動し、記録ヘッド100による次の記録走査が行われる。以上のような記録走査と搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体107に徐々に画像が記録されていく。
記録媒体に対する記録動作を行っていないとき、キャリッジ106は記録領域外のホームポジションhにて待機する。
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置600における制御の構成を説明するブロック図である。記録制御部500は、モータドライバ403を制御することにより、搬送ローラ104および105を回転するための搬送モータ401を駆動する。また、モータドライバ404を制御することにより、キャリッジ106をX方向に移動させるためのキャリッジモータ402を駆動する。更に、ヘッドドライバ405を制御することにより、記録ヘッド100からインクを吐出して記録媒体にドットを形成する。インクを吐出するために必要な画像データは、外部に接続されたホストPC1200からインターフェイス400を介して記録制御部500に入力される。記録制御部500は、CPUやメモリなどを備え、受信した画像データに所定の画像処理を施し、記録ヘッド100が各記録走査で吐出するための吐出データを生成する。
ヘッド種別信号発生回路406は、記録ヘッド100に関わる種類や数などの情報を取得し、これを記録制御部500に供給する。
図3は、ホストPC1200にインストールされたプリンタドライバとインクジェット記録装置600の記録制御部500とで構成される画像処理システムの機能ブロック図である。
ホストPC1200では、アプリケーションが生成した画像データに対し、レンダリング処理1001を実行し、1200dpiのRGB多値データを生成する。その後、このRGBデータは、インターフェイス400を介して記録制御部500に転送される。
記録制御部500では、入力されたRGBデータに対し色変換処理1007を施し、多値RGBデータを、記録装置が用いるインク色に対応した多値CMYKデータに変換する。その後、量子化処理1009によって、1200dpiの多値CMYKデータを1200dpiの2値CMYKデータに変換する。このときの量子化の手法としては、周知の誤差拡散法やディザ法などを用いることが出来る。
CMYKの2値データは、その後マスク処理1020が施され、予めメモリに記録されているマスクパターンとの間で論理積が取られ、次の記録走査における記録許容画素が決定される。その後、更にカラム間引き処理1030が施されて所定のカラムデータに間引かれた後、次の記録走査での記録データとしてヘッドドライバ405に転送される。
記録ヘッド100は、このような記録データに従って1回分の記録走査を実行する。カラム間引き処理1030は、記録走査のたびに異なるカラムデータが順番に抽出されるように、記録データの生成を行う。
以上説明したような、インクジェット記録装置を用い、本発明ではMカラムの周期でドットを記録するMカラム間引きを行いながら、マスクパターンに従ってPパスのマルチパス記録を行う。この際、Mは2以上の整数であり、PはMより大きくMの倍数ではない整数である。以下、マスク処理1020やカラム間引き処理1030で実行する本発明の特徴な画像処理、および記録方法について説明する。
本実施例では、カラム間引き数M=2、マルチパス数P=5、のマルチパス記録について説明する。
図4(a)および(b)は、本実施例におけるマルチパス記録の記録状態を図17(a)および(b)と比較しながら説明する図である。ここでは、記録ヘッドが20個の記録素子を備えている場合を示し、マスクパターン20は縦方向に20画素、横方向に8画素の領域を有している。マスクパターン20において、黒で示した画素がドットの記録を許容する記録許容画素、白で示した画素がドットの記録を許容しない非記録許容画素である。5パスのマルチパス記録の場合、マスクパターン20は、4つずつの記録素子に対応する5つのブロックに分割される。ここで夫々のブロックにおける記録許容率は、第1ブロックが25%、第2ブロック〜第4ブロックが50%、第5ブロックが25%となっている。
2カラム間引きを行う場合、図17(a)および(b)で述べたように、記録すべき画素列は、奇数画素列(奇数カラム)21aと偶数画素列(偶数カラム)21bに分けて記録される。このため、記録走査は、奇数カラム21aを記録する走査と、偶数カラム21bを記録する走査とが交互に繰り返される。よって、実際には、マスクパターン20によって記録が許容された画素のうち、奇数カラム21aに該当する画素パターン22aが奇数走査で記録され、偶数カラム21bに該当する画素パターン22bが偶数走査で記録される。
図4(b)は、5パスのマルチパス記録によって、記録媒体に画像が記録される様子を示した図である。記録走査は、画素パターン22aあるいは22bに従って、交互に行われ、ここの記録走査の間には、4(=20画素/5パス)画素分の搬送動作が行われる。
ここで、記録媒体の領域Aに着目すると、当該領域は、画素パターン22aのブロック5→画素パターン22bのブロック4→画素パターン22aのブロック3→画素パターン22bのブロック2→画素パターン22aのブロック1の順に、記録が行われる。すなわち、領域Aはブロック1、3、5による3回の奇数カラム走査と、ブロック2、4による2回の偶数カラム走査によって画像が記録される。これに対し、領域Aに隣接する領域Bでは、画素パターン22bのブロック5→画素パターン22aのブロック4→画素パターン22bのブロック3→画素パターン22aのブロック2→画素パターン22bのブロック1の順に、記録が行われる。すなわち、領域Bはブロック2、4による2回の奇数カラム走査と、ブロック1、3、5による3回の偶数カラム走査によって画像が記録される。このように、領域AとBでは、奇数カラムのデータが記録される走査数と偶数カラムのデータが記録される走査数が異なっているが、どちらも、100%の奇数カラムデータと100%の偶数カラムデータを記録することが出来ている。このように、本実施例によれば、マルチパス数(P=5)がカラム間引き数(M=2)の倍数でないような場合でも、正常なマルチパス記録を実現することが出来る。
なお、図4(a)および(b)の例では、ブロック1〜ブロック5の記録許容率を25%、50%、50%、50%、25%としたが、マスクパターンにおける記録許容率の分布はこのような値に限定されるものではない。3つのブロック1、3、5によって補完関係(記録許容率100%)が得られ、且つ2つのブロック2、4によって補完関係(記録許容率100%)が得られれば、記録許容画素の分布がどのようなマスクパターンであっても構わない。
図5(a)〜(c)は、本実施例で使用可能なマスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。図5(a)は、図4(a)で説明したマスクパターン20の記録許容率の分布を示し、ブロック1〜ブロック5の記録許容率が25%、50%、50%、50%、25%となっている。これに対し、図5(b)や(c)では、ブロック1やブロック5のような端部ブロックにおいて、両端部近傍の記録許容率が最も低く中央部に進むにつれて徐々に高くなる例が示されている。このように記録許容率を設定することは、シリアル型の記録装置において、特につなぎスジという画像弊害を緩和することに効果がある。
図6はつなぎスジの発生状態を説明するための模式図である。ここでは、本実施例のように5パスのマルチパス記録を双方向で行う例が示されている。このような5パスのマルチパス記録を行う場合、画像領域900〜903はそれぞれ5回ずつの記録走査によって画像が完成される。具体的には、例えば画像領域900は記録走査904〜908によって画像が記録され、画像領域901は記録走査905〜909によって画像が記録される。各記録走査904〜911の間には、画像領域の幅に相当する量の搬送動作が行われるが、この搬送動作に誤差が生じた場合、各画像領域のつなぎ部には白スジあるいは黒スジが現れ、これが画像弊害となりかねない。よって、従来のマルチパス記録では、このようなつなぎスジを目立たせないようにするために、つなぎ部に相当する領域の記録許容率を低く保つマスクパターンが提案されている。
図5(b)は、図5(a)よりもつなぎスジを改善するために作成されたマスクパターンの記録許容率の分布を示した図である。図5(b)のような記録許容率の分布であっても、3つのブロック1、3、5によって補完関係(記録許容率100%)が得られ、且つ2つのブロック2、4によって補完関係(記録許容率100%)が得られる。つまり、2カラム間引きにおいて、5パスのマルチパス記録を実現することが出来る。
但し、図5(b)のように、記録許容率が1つのブロックの中で急激に変化すると、特に顔料インクを使用する場合には、画像上に光沢むらが確認されることがある。これを回避するためには、端部ブロックの記録許容率の変化をやや緩やかにする必要がある。
図5(c)は、図5(a)よりもつなぎスジを改善しながら、図5(b)よりも光沢むらを改善するために作成されたマスクパターンの記録許容率の分布を示した図である。図5(c)のような記録許容率の分布であっても、3つのブロック1、3、5によって補完関係(記録許容率100%)が得られ、且つ2つのブロック2、4によって補完関係(記録許容率100%)が得られる。つまり、2カラム間引きにおいて、5パスのマルチパス記録を実現することが出来る。
表1は、図5(a)〜(c)に記録許容率を示したマスクパターンをそれぞれ使用しながら、2カラム間引きの5パス記録を行った場合の、つなぎスジと光沢むらの程度を評価した結果を示す。なお当該評価は、ブラックの顔料インクを用い、フォト光沢紙に100%画像を記録して行ったものである。
表1
(a) (b) (c)
つなぎスジ ○ ◎ ◎
光沢むら ◎ ○ ◎
これによると、図5(c)の記録許容率を有するマスクパターンを用いれば、2カラム間引きを併用した5パスのマルチパス記録を行うことにより、つなぎスジも光沢むらも改善された高品位な画像を出力することが可能となる。
以上説明したように、本実施例によれば、ブロック1、3、5によって補完関係が得られ、且つブロック2、4によって補完関係が得られるマスクパターンを使用することにより、2カラム間引きを行いながら5パスのマルチパス記録を実現することが可能となった。
本実施例では、カラム間引き数M=2、マルチパス数P=7、のマルチパス記録について説明する。
図7(a)および(b)は、本実施例におけるマルチパス記録の記録状態を図4(a)および(b)と同様に説明する図である。ここでは、記録ヘッドが28個の記録素子を備えている場合を示し、マスクパターン30は縦方向に28画素、横方向に8画素の領域を有している。7パスのマルチパス記録の場合、マスクパターン30は、4つずつの記録素子に対応する7つのブロックに分割され、これらは互いに補完関係を有している。ここで夫々のブロックにおける記録許容率は、第1、3、5、7ブロックが25%、第2、4、6ブロックが33.3%となっている。
2カラム間引きを行う場合、マスクパターン30によって記録が許容された画素のうち、奇数カラム31aに該当する画素パターン32aが奇数走査で記録され、偶数カラム31bに該当する画素パターン32bが偶数走査で記録される。
図7(b)は、上記マスクパターン30を用い7パスのマルチパス記録によって、記録媒体に画像が記録される様子を示した図である。記録走査は、画素パターン32aあるいは32bに従って交互に行われ、個々の記録走査の間には、4(=28画素/7パス)画素分の搬送動作が行われる。
ここで、領域Aはブロック1、3、5、7による4回の奇数カラム走査と、ブロック2、4、6による3回の偶数カラム走査によって画像が記録される。これに対し、領域Aに隣接する領域Bは、ブロック2、4、6による3回の奇数カラム走査と、ブロック1、3、5、7による4回の偶数カラム走査によって画像が記録される。このように、領域AとBでは、奇数カラムのデータが記録される走査数と偶数カラムのデータが記録される走査数が異なっているが、どちらも、100%の奇数カラムデータと100%の偶数カラムデータを記録することが出来ている。すなわち、本実施例によれば、マルチパス数(P=7)がカラム間引き数(M=2)の倍数でないようなマルチパス記録を実現することが出来る。
なお、本実施例においても、実施例1と同様、マスクパターンにおける記録許容率の分布は様々に変化させることが出来る。
図8(a)〜(c)は、本実施例で使用可能なマスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。図8(a)は、図7(a)で説明したマスクパターン30を示している。これに対し、図8(b)や(c)では、実施例1と同様に、特につなぎスジという画像弊害を緩和するために、最端部近傍の記録許容率が低く抑えられた例を示している。
実施例1と同様、図8(b)は、図8(a)よりもつなぎスジを改善するために作成されたマスクパターンの記録許容率の分布を示した図である。また、図8(c)は、図8(a)よりもつなぎスジを改善しながら、図8(b)よりも光沢むらを改善するために作成されたマスクパターンの記録許容率の分布を示した図である。そして、図8(a)〜(c)に示したマスクパターンをそれぞれ使用しながら、2カラム間引きの7パス記録を行った場合、つなぎスジと光沢むらの程度の評価結果は、実施例1の表1と同様になる。
以上説明したように本実施例によれば、ブロック1、3、5、7によって補完関係が得られ、且つブロック2、4、6によって補完関係が得られるマスクパターン30を用意することにより、2カラム間引きを行いながら7パスのマルチパス記録を行うことが出来た。
本実施例では、カラム間引き数M=4、マルチパス数P=10、のマルチパス記録について説明する。
図9(a)および(b)は、本実施例におけるマルチパス記録の記録状態を図4(a)および(b)と同様に説明する図である。ここでは、記録ヘッドが20個の記録素子を備えている場合を示し、マスクパターン40は縦方向に20画素、横方向に8画素の領域を有している。10パスのマルチパス記録の場合、マスクパターン40は、2つずつの記録素子に対応する10個のブロックに分割される。ここで夫々のブロックにおける記録許容率は、第1、2、5、6、9、10ブロックが33%、第3、4、7、8ブロックが50%となっている。
4カラム間引きを行う場合、マスクパターン40によって記録が許容された画素のうち、第1カラム41aに該当する画素パターン42aが第1カラム走査で記録され、第2カラム41bに該当する画素パターン42bが第2カラム走査で記録される。また、第3カラム41cに該当する画素パターン42cが第3カラム走査で記録され、第4カラム41dに該当する画素パターン42dが第4カラム走査で記録される。
図9(b)は、上記マスクパターン40を用い、10パスのマルチパス記録によって記録媒体に画像が記録される様子を示した図である。記録走査は、画素パターン42a、42b、42c、42dに従って順番に行われ、個々の記録走査の間には、2(=20画素/10パス)画素分の搬送動作が行われる。
ここで、領域Aはブロック1、5、9による3回の第1カラム走査、ブロック2、6、10による3回の第2カラム走査、ブロック3、7による2回の第3カラム走査、ブロック4、8による2回の第4カラム走査によって画像が記録される。これに対し、領域Aに隣接する領域Bは、ブロック1、5、9による3回の第2カラム走査、ブロック2、6、10による3回の第3カラム走査、ブロック3、7による2回の第4カラム走査、ブロック4、8による2回の第1カラム走査によって画像が記録される。また、領域Bに隣接する領域Cは、ブロック1、5、9による3回の第3カラム走査、ブロック2、6、10による3回の第4カラム走査、ブロック3、7による2回の第1カラム走査、ブロック4、8による2回の第2カラム走査によって画像が記録される。更に、領域Cに隣接する領域Dは、ブロック1、5、9による3回の第4カラム走査、ブロック2、6、10による3回の第1カラム走査、ブロック3、7による2回の第2カラム走査、ブロック4、8による2回の第3カラム走査によって画像が記録される。
このように、領域A、B、C、Dでは、第1カラム〜第4カラム夫々のデータが記録される走査数が互いに異なっている。しかし、いずれも、100%の第1カラムデータ、100%の第2カラムデータ、100%の第3カラムデータ、100%の第4カラムデータを記録することが出来ている。すなわち、本実施例によれば、マルチパス数(P=10)がカラム間引き数(M=4)の倍数でないようなマルチパス記録を実現することが出来る。
なお、本実施例においても、上記実施例と同様、マスクパターンにおける記録許容率の分布は様々に変化させることが出来る。
図10(a)および(b)は、本実施例で使用可能なマスクパターンの記録許容率の分布例を示した図である。図10(a)は、図9(a)で説明したマスクパターン40を示している。これに対し、図10(b)は、上記実施例と同様、最端部近傍の記録許容率を低く抑えながら、その変化率をなるべく緩やかに抑えた例を示している。
以上説明したように本実施例によれば、それぞれブロック1、5、9と、ブロック2、6、10と、ブロック3、7と、ブロック4、8とによって補完関係が得られるマスクパターン40を用意した。そして、これらを使用することにより、4カラム間引きを行いながら10パスのマルチパス記録を実現することが可能となった。
(その他の展開例)
以上説明した実施例1〜3は、マルチパス数Pがカラム間引き数Mの倍数に限定されない記録方法の一例である。以下、これら実施例に共通する特徴をより一般的に説明する。Mカラム間引きを併用したPパスのマルチパス記録においては、使用する記録素子数に相当する大きさをY方向に有するマスクパターンを用意し、これをブロック1〜ブロックPにP分割する。そして、ブロックx(x=1〜P)に該当する領域のマスクパターンをR(x)とすると、これらP個のブロックマスクパターンは以下の条件を満たしていることが条件となる。すなわち、1〜Mの値をとり得る整数sのいずれについても、マスクパターンR(s)、R(s+M)、R(s+2M)・・・R(s+N×M)の組み合わせは、記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることである。但し、いずれのsについても、Nは、s+N×M≦Pを満たす最大の整数とする。
以上の条件を満たす例を、更にいくつか例示する。
例えばカラム間引き数M=2、マルチパス数P=3とするとき、使用記録素子列は第1〜第3ブロックに3分割され、ブロックマスクパターンR(1)、R(2)、R(3)が得られる。本例を上記条件に当てはめた場合、sは1、2の値をとりうるので、s=1のときの、マスクパターンR(1)、R(3)が補完の関係にあり、マスクパターンR(2)が単独で100%の記録許容率になっていればよい。このようなマスクパターン50およびその記録許容率の分布を、図11(a)に示す。
また、カラム間引き数M=8、マルチパス数P=14とするとき、使用記録素子列は第1〜第14ブロックに14分割され、ブロックマスクパターンR(1)〜R(14)が得られる。本例を上記条件に当てはめた場合、sは1〜8の値をとりうる。よって、S=1の場合のR(1)とR(9)、s=2の場合のR(2)とR(10)、s=3の場合のR(3)とR(11)、s=4の場合のR(4)とR(12)、s=5の場合のR(5)とR(13)、s=6の場合のR(6)とR(14)、s=7の場合のR(7)とR(14)、がそれぞれ互いに補間の関係にあり、R(8)が単独で100%の記録許容率になっていればよい。このようなマスクパターン60およびその記録許容率の分布を、図11(b)に示す。
以下、上述した特徴を有するマスクパターンを用いながら、記録素子列のY方向のずれに対する補正(Yずれ補正)を行う方法について説明する。
図1のように記録ヘッド100の4色分の記録素子列が配列している場合や、キャリッジ106に複数の記録ヘッドを搭載する場合、製造上の誤差やキャリッジへの取り付け時の誤差によって、各記録素子列のY方向の位置にずれが生じることがある。この際、各色の記録素子列を用い、データ上で等しい位置にドットを記録しても、これらドットはY方向にずれてしまい、所望の画像が得られなくない。
このような課題に対し例えば特許文献3には、記録素子列の個々の記録素子に記録させるべきデータを、記録素子列のずれ量に応じてシフトさせる方法が開示されている。
図12は、上記方法を簡単に説明するための模式図である。記録素子列1と記録素子列2が記録ヘッド上に並列しており、これらが図のようにY方向に1画素分(1記録素子分)ずれている場合を示している。このままの状態で記録を行うと、記録素子列1と記録素子列2夫々の先頭の記録素子が記録するドットは、Y方向に1画素分ずれて記録され、所望の色相が得られない。
このような記録状態を回避するため、特許文献3では、記録素子列1の記録素子列の夫々の記録素子に対応させるデータを−Y方向に1画素分ずらす。これにより、先頭の記録素子が記録すべきデータは2番目の記録素子によって記録され、記録素子列1と記録素子列2とのY方向における記録位置を一致させることができる。
しかしながら、例えば特許文献4の様に、使用するマスクパターンが2値の画像データの記録位置に対応づけられている場合、特許文献3のようなYずれ補正を行うと、画像データとマスクパターンの位置関係が崩れ、所望の画像が得られなくなってしまう。よって、特許文献4のような画像処理を行いながら特許文献3のYずれ補正を行う場合には、マスクパターンも画像データと共に記録素子に対してシフトする必要が生じる。この場合、マスクパターンの補完関係を保ちながら、マスクパターンと画像データの位置関係を保つことが必要となる。
図13は、記録制御部500がYすれ補正を実行する際の処理工程を説明するフローチャートである。本実施例では、このようなYずれ補正を、再度図3を参照するに、記録装置の記録制御部500において、量子化処理1009とマスク処理1020の間で行う。また、図14(a)および(b)は、図13の処理工程に従って画像データおよびマスクパターンが補正される状態を示す図である。
図13において、本処理が開始されると、まずステップS1において、記録制御部500は、ヘッド種別信号発生回路406を制御し、複数の記録素子列のうち、注目する記録素子列iのY方向の記録位置ずれ量d(i)を取得する。個々の記録素子列の記録位置ずれ量d(i)は、記録ヘッドの出荷前に測定され記録ヘッドの記憶手段に格納されていてもよいし、記録装置に装着した際に、所定のモードによって取得される形態であってもよい。この際記録位置ずれ量d(i)は、±1画素単位に量子化された値となっている。ここでは、d(i)=+1であった場合について説明する。
次にステップS2において、記録位置ずれ量d(i)=0であるか否かを判断する。d(i)=0である場合、記録素子列iに対するYずれ補正は必要ないのでステップ6にジャンプする。一方、d(i)=0でない場合はステップS3に進む。
ステップS3では、記録素子列iに対応して格納されたデータを−d(i)だけY方向にシフトさせる。図14(a)においては、−1画素だけデータシフトされた記録データ161が生成されているのが分かる。
続くステップS4では、ブロックマスクパターンR(1)〜R(P)それぞれについて、−d(i)画素ずつのシフトローテーションを行い、新たなブロックマスクパターンR´(1)〜R´(P)を生成する。図14(a)においては、d(i)=1であるので、5個のブロックマスクパターンそれぞれにおいて、1〜3ラスタ目が2〜4ラスタ目となるように1ラスタずつシフトし、4ラスタ目を1ラスタ目に移動している。このようなマスクパターンの再生成を行うことにより、新たなマスクパターン180についても、記録許容画素の分布こそ異なるが、各ブロックにおける記録許容率はオリジナルのマスクパターン20と等しく、補完関係も保たれている。すなわち、新たに生成されたマスクパターン180においても、ブロック1〜ブロック5の記録許容率は、25%、50%、50%、50%、25%となり、ブロック1、3、5およびブロック2、4は夫々補完関係を有している。
本実施例の記録制御部は、このように新たに生成されたマスクパターン180を用いてマスク処理1020を行い、更にカラム間引き処理1030を実行する。カラム間引き処理1030を行う際には、奇数カラム21aを記録する走査と、偶数カラム21bを記録する走査とが交互に繰り返し生成される。これにより、実際に奇数走査で記録されるパターンは画素パターン181aとなり、偶数走査で記録されるパターンは画素パターン181bとなる。
図14(b)は、新たに生成されたマスクパターン180を用い、5パスのマルチパス記録によって、記録媒体に画像が記録される様子を示した図である。記録走査は、画素パターン181aあるいは181bに従って交互に行われ、個々の記録走査の間には、4画素分の搬送動作が行われる。そして、本実施例においても、互いに隣接する領域AとBでは、奇数カラムのデータが記録される走査数と偶数カラムのデータが記録される走査数は異なっているが、どちらも100%の奇数カラムデータと100%の偶数カラムデータが記録されている。このように、本実施例によれば、Yずれ補正を行いながらも、マルチパス数(P=5)がカラム間引き数(M=2)の倍数でないようなマルチパス記録を実現することが出来る。
なお、以上では、各ブロック内において記録位置ずれ量d(i)に応じたシフトローテーションをかける方法について説明したが、新たなマスクパターンを生成する方法はこの方法に限定されるものではない。既に述べたように、同じカラムを記録するブロックマスクパターンの組み合わせにおいて補完関係が保たれていれば本発明は有効である。
図15(a)〜(c)は、上記例とは異なる方法で生成したマスクパターンを説明する図である。ここで、図15(a)は、図5(c)と等しいマスクパターンを示しており、2カラム間引きを併用しながら5パスのマルチパス記録を実現するマスクパターンである。このマスクパターンに対し、上述した様に各ブロックマスクパターン内でシフトローテーションをかけると、記録許容率の分布は図15(b)のようになる。図によれば、ブロック1やブロック5において、記録許容率が急激に変化している箇所が生じている。
一般に、記録許容率を変化させるマスクパターンにおいては、その変化が記録素子配列方向に対しなるべく滑らかであることが好ましい。記録許容率が急激に変化するマスクパターンを用いて記録すると、記録許容率が急激に変化する位置でスジやむらが目立つ恐れがあるからである。
図16(a)および(b)は、図13の処理工程に従って画像データおよびマスクパターンが補正される別の例を示す図である。
本例では、新たなマスクパターンを生成する際、オリジナルのマスクパターンの記録許容比率分布における対称性を利用して、マスクデータのシフトを行う。具体的に説明すると、d(i)=1である場合、ブロックマスクパターンそれぞれにおいて、1〜3ラスタ目が2〜4ラスタ目となるように1ラスタずつシフトする。そして、4ラスタ目については、マスクパターンの、Y方向において対称となる位置のラスタデータにシフトさせる。すなわち、ブロック1の4ラスタ目はブロック5の1ラスタ目にシフトさせ、ブロック2の4ラスタ目はブロック4の1ラスタ目にシフトさせる。また、ブロック3の4ラスタ目はブロック3の1ラスタ目にシフトさせ、ブロック4の4ラスタ目はブロック2の1ラスタ目にシフトさせ、ブロック5の4ラスタ目はブロック1の1ラスタ目にシフトさせる。
このような方法で新たなマスクパターンを生成しても、ブロック1、3、5の補完関係およびブロック2、4の補完関係は維持される。そして、図16(b)に示すように、領域AおよびYにおいて、100%の奇数カラムデータと100%の偶数カラムデータを記録することが出来る。この例の記録許容率分布を図15(c)に示す。
既に説明した様に、本発明において使用するオリジナルのマスクパターンでは、同じカラムを記録するブロックマスクパターンの組み合わせが補完関係を有している。そして、このようなマスクパターンでは、互いに補完関係にあるブロック同士で、対応するラスタのマスクデータを交換しても補完関係は保たれる。例えば、図14(a)や図16(a)で示したマスクパターン20において、ブロック1、3、5は補完関係にあるので、これらのnラスタ目同士をいかように交換しても補完関係は保たれる。同様に、ブロック2、4は補完関係にあるので、これらのnラスタ目同士を交換しても補完関係は保たれる。すなわち、本実施例では、このような関係を利用することにより、なるべく記録許容率の変動が緩やかになるように、マスクパターンにおける各ラスタの入れ替えを行うことが出来る。
100 記録ヘッド
210 搬送ローラ
212 搬送ローラ
213 キャリッジ
214 記録媒体
300 記録装置
301 記録制御部
306 ヘッドドライバ
401 記録バッファ
402 記録データ
403 マスクバッファ
404 マスクデータ
405 AND処理部
501〜508 記録位置

Claims (50)

  1. 複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録素子列を前記副走査方向にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めているマスクパターンを格納する格納手段と、
    前記記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら、前記格納手段に格納された前記マスクパターンに従って、連続するM(Mは2 ≦ M <Pを満たすPの約数ではない整数)カラムのうちの1つのカラムを記録する前記記録走査をMカラムのそれぞれについて順番に行う記録走査手段と、
    前記記録走査の間に前記ブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送手段と
    を備え、
    1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックのマスクパターンの組み合わせは、前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記Pは5、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記Pは7、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記Pは10、且つ前記Mは4であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記Mは2、4または8であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記記録素子列の前記副走査方向に対する記録位置ずれ量を取得する手段と、
    前記記録素子列に含まれる前記記録素子のそれぞれが記録すべき画像データを、前記記録位置ずれ量に応じてシフトするデータシフト手段と、
    前記マスクパターンの前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトして新たなマスクパターンを生成する生成手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記生成手段は、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトすることにより前記P個のブロックに対応する新たなマスクパターンを生成することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記生成手段は、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じて、前記記録素子の夫々の記録許容率の変動が少なくなるようにシフトすることにより前記P個のブロックに対応する新たなマスクパターンを生成することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記マスクパターンは、前記記録素子の配列方向において両端部の記録許容率が中央部の記録許容率よりも低く抑えられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記マスクパターンは、前記記録素子の配列方向における中央部から両端部に向けて記録許容率が段階的に低くなるように変化していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録走査手段は、前記マスクパターンと入力画像データの論理積を実行することによって記録データを生成し、当該記録データに従って連続するMカラムを異なるM回の前記記録走査によって順番に記録することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録方法であって、
    前記副走査方向にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めているマスクパターンを格納する格納工程と、
    前記記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら、前記格納工程で格納された前記マスクパターンに従って、連続するM(Mは2 ≦ M <Pを満たすPの約数ではない整数)カラムのうちの1つのカラムを記録する前記記録走査をMカラムのそれぞれについて順番に行う記録走査工程と、
    前記記録走査の間に前記ブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送工程と
    を有し、
    1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックのマスクパターンの組み合わせは、前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. 前記Pは5、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記Pは7、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  15. 前記Pは10、且つ前記Mは4であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  16. 前記Mは2、4または8であることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  17. 前記記録素子列の前記副走査方向に対する記録位置ずれ量を取得する工程と、
    前記記録素子列に含まれる前記記録素子のそれぞれが記録すべき画像データを、前記記録位置ずれ量に応じてシフトするデータシフト工程と、
    前記マスクパターンの前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトして新たなマスクパターンを生成する生成工程と、
    を更に有することを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  18. 前記生成工程は、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトすることにより前記P個のブロックに対応する新たなマスクパターンを生成することを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録方法。
  19. 前記生成工程は、前記1〜Pのブロックに対応するマスクパターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じて、前記記録素子の夫々の記録許容率の変動が少なくなるようにシフトすることにより前記P個のブロックに対応する新たなマスクパターンを生成することを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録方法。
  20. 前記マスクパターンは、前記記録素子の配列方向において両端部の記録許容率が中央部の記録許容率よりも低く抑えられていることを特徴とする請求項12ないし19のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  21. 前記マスクパターンは、前記記録素子の配列方向における中央部から両端部に向けて記録許容率が段階的に低くなるように変化していることを特徴とする請求項12ないし19のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  22. 前記記録走査工程では、前記マスクパターンと入力画像データの論理積を実行することによって記録データを生成し、当該記録データに従って連続するMカラムを異なるM回の前記記録走査によって順番に記録することを特徴とする請求項12ないし21のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  23. 複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録装置であって、
    前記記録素子列を前記副走査方向に等分にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めている第1〜第M(Mは2≦M<Pを満たすPの約数ではない整数)の記録画素パターンを取得する取得手段と、
    前記記録走査を、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて順番に行う記録手段と、
    前記記録走査の間に前記等分にP分割して得られる前記1〜Pブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送手段と
    を備え、
    前記記録画素パターンに基づく前記記録走査のそれぞれでは、連続するMカラムのうちの1つのカラムが記録が許容される記録許容カラムとなり、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づくM回の前記記録走査によって、連続するMカラムのそれぞれが順番に前記記録許容カラムとなり、
    1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応する前記記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、それぞれの記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とするインクジェット記録装置。
  24. 前記記録許容カラムは(M−1)カラム置きに配置され、前記記録手段は前記記録許容カラムごとに用意された前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて記録することを特徴とする請求項23に記載のインクジェット記録装置。
  25. 前記第1〜第Mの記録画素パターンは前記連続するMカラムのうちの前記記録許容カラムごとに用意され、当該第1〜第Mの記録画素パターンのそれぞれは、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記P個のブロックに対応する記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、該当する記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする請求項23または24に記載のインクジェット記録装置。
  26. 前記Pは5、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項23ないし25のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  27. 前記Pは7、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項23ないし25のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  28. 前記Pは10、且つ前記Mは4であることを特徴とする請求項23ないし25のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  29. 前記Mは2、4または8であることを特徴とする請求項23ないし25のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  30. 前記記録素子列の前記副走査方向に対する記録位置ずれ量を取得する手段と、
    前記記録素子列に含まれる前記記録素子のそれぞれが記録すべき画像データを、前記記録位置ずれ量に応じてシフトするデータシフト手段と、
    前記記録画素パターンの前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトして新たな記録画素パターンを生成する生成手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項23ないし25のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  31. 前記生成手段は、前記1〜Pのブロックに対応する記録画素パターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトすることにより前記1〜Pのブロックに対応する新たな記録画素パターンを生成することを特徴とする請求項30に記載のインクジェット記録装置。
  32. 前記生成手段は、前記1〜Pのブロックに対応する記録画素パターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じて、前記記録素子の夫々の記録許容率の変動が少なくなるようにシフトすることにより前記1〜Pのブロックに対応する新たな記録画素パターンを生成することを特徴とする請求項30に記載のインクジェット記録装置。
  33. 前記記録画素パターンは、前記記録素子の配列方向において両端部の記録許容率が中央部の記録許容率よりも低く抑えられていることを特徴とする請求項23ないし32のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  34. 前記記録画素パターンは、前記記録素子の配列方向における中央部から両端部に向けて記録許容率が段階的に低くなるように変化していることを特徴とする請求項23ないし32のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  35. 記録走査手段は、前記記録画素パターンと入力画像データの論理積を実行することによって記録データを生成し、当該記録データに従って連続するMカラムを異なるM回の前記記録走査によって順番に記録することを特徴とする請求項23ないし34のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  36. 前記記録素子列において前記複数の記録素子が前記副走査方向に配列する密度と、前記画像において複数の画素が前記副走査方向に配列する密度は等しいことを特徴とする請求項23ないし35のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  37. 複数の記録素子が副走査方向に配列して成る記録素子列を前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させながら前記記録素子列によって記録媒体へインクを吐出する記録走査を複数回行って画像の記録を行い、それぞれが前記副走査方向に並ぶ複数の画素で構成された前記主走査方向に並ぶ複数のカラムを、前記記録走査によって順番に記録するインクジェット記録方法であって、
    前記記録素子列を前記副走査方向に等分にP(Pは3以上の整数)分割して得られる1〜Pブロックに対し、ドットの記録を許容する記録許容画素とドットの記録を許容しない非記録許容画素とを定めている第1〜第Mの記録画素パターンを取得する取得工程と、
    前記記録走査を、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて順番に行う記録工程と、
    前記記録走査の間に前記等分にP分割して得られる前記1〜Pブロックの1つに相当する距離だけ記録媒体を前記副走査方向に搬送する搬送工程と
    を有し、
    前記記録画素パターンに基づく前記記録走査のそれぞれでは、連続するMカラムのうちの1つのカラムが記録が許容される記録許容カラムとなり、前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づくM回の前記記録走査によって、連続するMカラムのそれぞれが順番に前記記録許容カラムとなり、
    1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記1〜Pのブロックに対応する前記記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、それぞれの記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とするインクジェット記録方法。
  38. 前記記録許容カラムは(M−1)カラム置きに配置され、前記記録工程は前記記録許容カラムごとに用意された前記第1〜第Mの記録画素パターンに基づいて記録することを特徴とする請求項37に記載のインクジェット記録方法。
  39. 前記第1〜第Mの記録画素パターンは前記連続するMカラムのうちの前記記録許容カラムごとに用意され、当該第1〜第Mの記録画素パターンのそれぞれは、1≦s≦Mを満たすいずれの整数sについても、前記P個のブロックに対応する記録画素パターンのうち、s+N×M≦Pを満たす全ての0以上の整数Nに対応する(s+N×M)ブロックの記録画素パターンの組み合わせは、該当する記録許容カラムについて前記記録許容画素の配置が互いに補完関係を有していることを特徴とする請求項37または38に記載のインクジェット記録方法。
  40. 前記Pは5、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項37ないし39のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  41. 前記Pは7、且つ前記Mは2であることを特徴とする請求項37ないし39のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  42. 前記Pは10、且つ前記Mは4であることを特徴とする請求項37ないし39のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  43. 前記Mは2、4または8であることを特徴とする請求項37ないし39のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  44. 前記記録素子列の前記副走査方向に対する記録位置ずれ量を取得する工程と、
    前記記録素子列に含まれる前記記録素子のそれぞれが記録すべき画像データを、前記記録位置ずれ量に応じてシフトするデータシフト工程と、
    前記記録画素パターンの前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトして新たな記録画素パターンを生成する生成工程と、
    を更に有することを特徴とする請求項37ないし39のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  45. 前記生成工程は、前記1〜Pのブロックに対応する記録画素パターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じてシフトすることにより前記1〜Pのブロックに対応する新たな記録画素パターンを生成することを特徴とする請求項44に記載のインクジェット記録方法。
  46. 前記生成工程は、前記1〜Pのブロックに対応する記録画素パターンのそれぞれについて、前記記録許容画素と前記非記録許容画素の配置を、前記記録位置ずれ量に応じて、前記記録素子の夫々の記録許容率の変動が少なくなるようにシフトすることにより前記1〜Pのブロックに対応する新たな記録画素パターンを生成することを特徴とする請求項44に記載のインクジェット記録方法。
  47. 前記記録画素パターンは、前記記録素子の配列方向において両端部の記録許容率が中央部の記録許容率よりも低く抑えられていることを特徴とする請求項37ないし46のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  48. 前記記録画素パターンは、前記記録素子の配列方向における中央部から両端部に向けて記録許容率が段階的に低くなるように変化していることを特徴とする請求項37ないし46のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  49. 前記記録工程は、前記記録画素パターンと入力画像データの論理積を実行することによって記録データを生成し、当該記録データに従って連続するMカラムを異なるM回の前記記録走査によって順番に記録することを特徴とする請求項37ないし48のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  50. 前記記録素子列において前記複数の記録素子が前記副走査方向に配列する密度と、前記画像において複数の画素が前記副走査方向に配列する密度は等しいことを特徴とする請求項37ないし49のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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