JP5127626B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドにおける複数の記録素子間の記録特性のばらつきや記録ヘッドの走査のゆらぎ、あるいは記録媒体の搬送動作等に起因した濃度むらを低減し、記録媒体に記録を行うための画像処理装置および画像処理方法に関する。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いる記録方式の一例として、個々の記録素子からインクを吐出して、記録媒体にドットを形成するインクジェット記録方式が知られている。
シリアル型のインクジェット記録装置では、所定の周波数でインクを吐出する記録ヘッドを当該周波数に対応した速度で走査させる記録主走査と、この記録主走査と交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すことによって、段階的に画像を形成する。
複数の記録素子が配列された記録ヘッドにおいては、その製造工程上、個々の記録素子間にどうしてもある程度のばらつきが含まれる。そして、このようなばらつきは、インクの吐出量や吐出方向のような吐出特性のばらつきとなって現れ、記録媒体に形成されるドットの形状を不揃いにし、結果として画像上に濃度むらやスジを招致する。
この問題に対し、シリアル型のインクジェット記録装置では、マルチパス記録という特徴的な記録方法を採用することが出来る。マルチパス記録では、記録ヘッドが1回の記録主走査で記録可能な全画素を、搬送動作を挟んだ複数回の記録主走査に分配して段階的に記録を行う。このようにすれば、個々の記録素子の吐出特性にばらつきが含まれていたとしても、1つの記録素子によって記録されるドットが主走査方向に連続することはなく、個々の記録素子の影響を広い範囲に分散されることが出来る。その結果、一様で滑らかな画像を得ることが出来る。このようなマルチパス記録は、マルチパス数、すなわち1つの主走査ラインを記録する記録素子の数を多く設定するほど、その効果が高まっていく。但し、マルチパス数を多くするほど記録速度も低下するので、シリアル型の記録装置では、画像品位を重視する記録モードや記録速度を重視する記録モードのように、マルチパス数の異なる複数の記録モードを予め用意していることが多い。また、近年では、同じ種類のインクを吐出する記録素子列(記録ヘッド)を主走査方向に複数用意し、マルチパス記録を行いながらも比較的高速な画像出力を実現する記録装置も提供されて来ている。
ところで、このようなマルチパス記録を行う場合や複数の記録ヘッドを用いる場合、個々の記録走査あるいは個々の記録ヘッドに対して、記録データを分配する必要が生じる。従来、このような分配は、個々の記録素子に対しドットの記録を許容する画素(1)と許容しない画素(0)とを予め定めたマスクパターンを用いて行われていることが多かった。
図2は、2パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。ここで、黒く示した領域はドットの記録を許容する画素(1)、白く示した領域は許容しない画素(0)を示し、201は1パス目の記録走査で使用するマスクパターン、202は2パス目の記録走査で使用するマスクパターンをそれぞれ示している。また、201のパターンと202のパターンは互いに補完の関係を有している。
記録すべき2値の画像データは、上記マスクパターンとの間で論理積がとられ、その結果が、実際に個々の記録素子がそれぞれの記録走査で記録する2値データとなる。但し、2値の画像データにおける記録画素の配列は様々であるので、固定されたマスクパターンによって、記録データを複数の記録走査あるいは複数の記録素子列に常に均等に分配することは困難である。特定の記録走査あるいは特定の記録素子列がドットを記録する割合が高くなると、その記録走査あるいは記録素子列の吐出特性が画像に現れ、マルチパス記録の本来の利点が損なわれてしまう。よって、マルチパス記録を行う際には、記録データをいかに均等かつ一様に、複数の記録走査あるいは複数の記録素子列に分配するかが重要な課題の1つとなっていた。
例えば特許文献1には、記録許容画素と記録非許容画素とがランダムに配置するマスクパターンの生成方法が開示されている。このようなランダムマスクパターンを用いれば、どのような量子化法によって2値化された画像データであっても、複数の記録走査あるいは複数の記録素子列にほぼ均等に記録データを分配することが期待できる。
また、特許文献2には、図2のような固定的なマスクパターンを用いるのではなく、主走査方向や副走査方向に連続する複数の記録画素が、なるべく異なる記録走査によって記録されるように、個々の記録画素を分配する方法が開示されている。
図3は、2値の画像データにおける記録画素の配列例と、これら記録画素を特許文献2に記載の方法に従って2つの記録走査に分配した結果を示した図である。このように、主走査方向および副走査方向に連続するドットが、異なる記録主走査によって記録されれば、記録素子の吐出特性のばらつきに起因する画像弊害のみならず、インクあふれ等の弊害も効果的に緩和することが出来る。
ところで、このようなマルチパス記録が採用されつつも、より高画質な画像が要求される昨今、記録走査単位あるいは記録素子列単位の記録位置(レジストレーション)のずれに起因する濃度変化や濃度むらが新たに問題視されるようになって来ている。記録走査単位あるいは記録素子列単位の記録位置のずれとは、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動などによって引き起こされ、個々の記録走査や記録素子列で記録するプレーン間のずれとなって現れる。
例えば、図3を参照し、先行の記録走査で記録されるドット(○)のプレーンと、後続の記録走査で記録されるドット(◎)のプレーンが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。このとき、先行の記録走査で記録されるドット(○)と後続の記録走査で記録されるドット(◎)は完全に重なり合い、白紙の領域が露出して、画像濃度は低下する。1画素分まで大きくずれなくても、隣接するドット同士の距離や重なり部分の変動は、白紙領域に対するドットの被覆率ひいては画像濃度に大きく影響を与える。すなわち、このようなプレーン間のずれが、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動などに伴って変化すると、これらに伴って、一様な画像の濃度も変動し、濃度むらとなって認識されるのである。
従って、より高画質な画像が要求される昨今、様々な記録条件の変動に伴って起こるプレーン間の記録位置ずれにも対抗できるような、マルチパス記録時の記録データの分配方法が要求されて来ている。以下、いかなる記録条件の変動に起因するにせよ、その変動に伴うプレーン間の記録位置ずれによって引き起こされる濃度変化や画像むらへの耐性を、本明細書では「ロバスト性」と称することとする。
特許文献3には、上記ロバスト性を高めるための記録データの分配方法が開示されている。同文献によれば、様々な記録条件の変動に伴って引き起こされる画像濃度の変動は、分配された後の2値の記録データが互いに完全な補完関係にあることに起因することに着目している。そして、上記補完関係を低減し、複数のプレーンが互いにずれても大きな濃度変動が起こらないようにするために、個々の画素に対応する画像データを2値化前の多値データの状態で分配し、分配後の多値データをそれぞれ独立に2値化する技術が開示されている。
図4は、特許文献3に記載のデータ分配を実現する制御構成例を示すブロック図である。同文献では、2つの記録ヘッド(プリントヘッド)のために記録データを分配する記録装置が例に挙げられている。ホストコンピュータ2001から受信された、多値の画像データは、様々な画像処理が施された後、多値SMS部2007によって所定の分配率に従い第1データ変換部2008および第2データ変換部2009に分配される。それぞれのデータ変換部では所定の分配係数による変換処理がなされ、変換後の多値データは、更に第1の2値化処理部2010および第2の2値化処理部2011に転送される。第1の2値化処理部2010および第2の2値化処理部2011では、誤差マトリクスと閾値を用いた誤差拡散法によって2値化処理が行われ、2値化後の画像データは、それぞれ第1バンドメモリ2012および第2のバンドメモリ2013に格納される。その後、所定の記録走査において、それぞれの記録ヘッドが夫々のバンドメモリに格納された2値データに従ってインクを吐出する。
図5は、特許文献3の方法に従って記録されたドットの記録媒体での配列状態を示した図である。図において、黒丸21は第1の記録ヘッドによって記録されるドット、白丸22は第2の記録ヘッドによって記録されるドット、ハッチングで示した丸23は第1の記録ヘッドと第2の記録ヘッドによって重ねて記録されるドットを、それぞれ示している。本例では、第1の記録ヘッドで記録するドットと第2の記録ヘッドで記録するドットとの間に補完関係がないため、完全に補完の関係にある図3の場合と比べ、2つのドットが重複する部分が発生したり、1つのドットも記録されない白紙領域が存在したりしている。
ここで、図3の場合と同じように、第1の記録ヘッドで記録されるドットのプレーンと、第2の記録ヘッドで記録されるドットのプレーンが、主走査方向または副走査方向のいずれかに1画素分ずれた場合を考える。この場合、第1の記録ヘッドと第2の記録ヘッドの両方で重ねて記録される部分も新たに増えるが、既に重ねて記録されていた2つのドットが離れる部分もある。よって、ある程度の広さを持つ領域で判断すれば、白紙領域に対するドットの被覆率はさほど変動しておらず、画像濃度の変化も招致されない。すなわち、特許文献3の方法を採用すれば、記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動が発生しても、これらに伴う画像濃度の変動や濃度むらの発生が抑制されるのである。
更に、特許文献4には、特許文献3のように、多値の画像データの状態で複数の記録走査あるいは複数の記録素子列に画像データを分配しながらも、そのデータの分配率を画素の位置に基づいて異ならせる技術が開示されている。同文献によれば、主走査方向の位置に対し、直線的、周期的、正弦波的、あるいは高周波および低周波の合成波的に分配率を変化させることによって、マルチパス記録におけるバンディングや色むらを抑制する効果が説明されている。
特開平7−52390号公報 特開平6−191041号公報 特開2000−103088号公報 特開2006−231736号公報
しかしながら、本発明者らの鋭意検討によれば、特許文献3や特許文献4の方法を採用した場合であっても、複数のプレーンに画像データを分配して記録する構成においては、出力画像に弊害が残っていることが確認された。以下、その弊害について具体的に説明する。
特許文献3や特許文献4の方法において、個々のプレーンの2値化処理はそれぞれ独立に行われており、これらにはなんの相関性も持たせていない。例えば、具体的に説明すると、あるプレーンの注目画素におけるドットの記録/非記録を決定する際に、他のプレーンの同じ位置にある画素の情報は考慮されたり利用されたりしていない。
このような状況において、2値化後のプレーン間でずれが生じると、個々のプレーンにおけるドット配置の低周波成分が強調され、その特徴的な配列模様(テクスチャ)が目立ち、視覚上目障りな粒状感として感知されてしまう場合がある。すなわち、特許文献3や特許文献4を採用した場合、プレーン間のずれによる濃度むらは抑えられていたが、視覚的な粒状感は画像弊害として残り、十分なロバスト性は得られていなかった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、一様性や平滑性が重視されるような場合においても、濃度変動に対するロバスト性のみならず粒状感に対するロバスト性にも優れた画像を出力することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
そのために本発明においては、同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理装置であって、前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配手段と、該画像データ分配手段によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を低減するように変更する変更手段と、該変更手段により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化手段と、前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する手段と、を備え、前記変更手段は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とする。
また、同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理方法であって、前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配工程と、該画像データ分配工程によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を変更する変更工程と、該変更工程により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化工程と、前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する工程と、を有し、前記変更工程は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とする。
更に、同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記画像処理方法は、前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配工程と、該画像データ分配工程によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を変更する変更工程と、該変更工程により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化工程と、前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する工程と、を有し、前記変更工程は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とする
本発明によれば、高速化のために同色インクを吐出する記録ヘッドを複数用意したり、高画質化のためにマルチパス記録を行ったりしても、粒状性の悪化に対するロバスト性が強化され、一様性に優れた画像を高速に出力することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。以下に説明する実施例は、インクジェット記録装置を例にしているが、本発明は、複数の記録素子を用いドットアライメント方式で画像を形成する装置であれば、インクジェット記録装置以外の装置でもその効果を発揮することができる。
図1は、本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。複数色のインクを吐出する記録ヘッド101は、主走査方向に一定の速度で往復移動するキャリッジ601に搭載され、上記一定の速度に対応した周波数でインクを滴として吐出する。1回の記録主走査が終了すると、搬送ローラ604および補助ローラ603が回転し、これらローラ対と給紙ローラ605および補助ローラ606に挟持された記録媒体Pは、記録ヘッド101の記録幅に対応した量だけ副走査方向に搬送される。このような記録主走査と搬送動作とを間欠的に繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が記録される。
図6は、本実施例で使用する記録ヘッド101のより詳細な構成を説明するための図である。本実施例の記録ヘッド101は、同色インクを吐出する8つの記録ヘッド(記録素子列)で構成されている。このうち、ブラックインクについてはBK1およびBK2の2ヘッド、シアンインクについてはC1およびC2の2ヘッド、マゼンタインクについてはM1およびM2の2ヘッド、がそれぞれ用意されている。また、グレイインクについてはGy、イエローインクについてはYが、それぞれ1つずつ用意されている。各ヘッドは図に示すように主走査方向に並列に配置されており、特にブラック、シアンおよびマゼンタについては、その順番が左右対称になるように配置されている。各色の記録ヘッドには、インクを滴として吐出するための複数の記録素子が記録解像度に応じた等しい密度で副走査方向に配備されている。
ここで、記録ヘッド101は、図中、左から右へ移動する最中に吐出動作を実行するものとする。この際、例えばブラックについては、記録媒体の同一画像領域に対し、BK1による記録が先に行われた後にBK2による記録が行われる。本明細書においては、BK1のように、同一画像領域に先行して記録を行うヘッドを先行ヘッドと称する。一方、BK2のように同一画像領域に後続して記録を行うヘッドを後続ヘッドと称する。シアンおよびマゼンタについても同様の関係が成り立つ。
双方向記録を行う場合のように、記録ヘッド101が、図中、左から右への移動中にも右から左への移動中にも吐出動作を行う場合には、先行ヘッドと後続ヘッドは記録ヘッドの走査方向に応じて逆転する。
図6のように、1色のインクに対して複数の記録ヘッドを左右対称に用意することは、記録装置の記録速度を向上させることに繋がる。その理由を以下に具体的に説明する。
一般に、記録ヘッドに備わる個々の記録素子がインクを吐出する周波数には上限があり、所定の記録解像度を実現するためには、この上限の周波数のもとでキャリッジの移動速度が決まっていることが多い。このような状況において、本実施例のように1色のインクに対して2つの記録ヘッドを用意すると、同じ吐出周波数のままであっても、個々の記録ヘッドは2回に1回のデータを記録すればよいので、キャリッジの速度を略倍まで向上させることが出来るようになる。
また、本実施例のように各色の記録ヘッドが対称的に配置されている構成においては、往路方向に記録を行う場合であっても、復路方向に記録を行う場合であっても、記録媒体に対するインクの付与順序は統一される。すなわち、ブラック→シアン→マゼンタ→マゼンタ→シアン→ブラックの順になる。よって、インクの付与順序に起因して招致される双方向記録に特有な色むらも、本実施例のような記録ヘッド構成であれば発生を回避することが出来る。すなわち、本実施例の記録ヘッドであれば、キャリッジの速度を向上させつつ、更に色むらの懸念なく双方向記録を行うことが出来るので、従来の一般的な構成の記録装置に比べて、より高速に画像を出力することが可能となる。
図7は、本実施例の記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。記録装置は主にコントローラ701とプリンタエンジン713から構成されている。コントローラ701は外部に接続されているホスト装置とのインタフェース機能を持ち、ホスト装置から送信された画像データを解釈し、画像処理を行い、2値データへ変換してプリンタエンジンへ渡す。プリンタエンジン713は、コントローラ701から2値化された記録データを受け取り、キャリッジ601の走査制御、記録ヘッド101の吐出制御、記録媒体の搬送制御等を行って、記録媒体に画像を形成する。
コントローラ701はLANコントローラ719や拡張インタフェース720を介してネットワーク上の複数のホスト装置と接続されることが出来る。また、USBインタフェース714を介してさらに別のホスト装置と接続し、これらから画像データを受信することも出来る。
コントローラ701は、コントローラチップ702とROM705、RAM707、操作パネル709、LANコントローラ719、拡張インタフェース720から構成される。コントローラチップ702とLANコントローラ719、拡張インタフェース720は拡張バスを介して接続される。コントローラチップ702は、いわゆるSOC(System On a Chip)である。CPU703、ROMコントローラ704、RAMコントローラ706、操作パネルインタフェース708、バスインタフェース716、デコーダ710、画像データ処理ブロック711、USBインタフェース714、エンジンインタフェース712を有している。また、各ブロックは内部バスによって相互に接続されている。
CPU703はROM705に格納されたプログラムに従って動作し、各種インタフェースを通じてホスト装置、プリンタエンジンとの通信や各部の制御を行う。ROMコントローラ704は接続されたROM705とのインタフェースを行う。RAMコントローラ706は接続されたRAM707とのインタフェースを行い、RAMアクセスタイミングを制御しながら、CPU703や他のブロックからの要求に従い、RAMへのデータ入出力を行う。
操作パネルインタフェース708は、操作キーやLED、LCDを実装した操作パネル709とのインタフェースを行う。ユーザからの操作キー入力をCPU703へ伝え、CPU703からの命令によってLED、LCDの表示が制御される。
バスインタフェース716は拡張バスを制御するブロックであり、拡張バスに接続された各コントローラとの通信制御を行う。デコーダ710はホストPCから送信される圧縮符号化された印刷データをRAM707から読み出し、デコードしてRAMへ書き戻す。画像データ処理ブロック711は、デコーダによってデコードされたデータをRAM707から読み出し、各インク色のドットデータに変換し、RAM707へ書き戻すブロックである。
エンジンインタフェース712は、各インク色のドットデータをRAM707から読み出し、プリンタエンジン713へ送信する制御を行う。
ホスト装置から送信される印刷データは、コントローラの各インタフェースから入力される。LANコントローラを経由して入力された画像データは拡張バスを通じてコントローラチップ702のバスインタフェース716を経由し、RAMコントローラ706の制御に従って、RAM707へ書き込まれる。
RAM707へ書き込まれた画像データは、CPU703によって通信プロトコルが解釈された後、デコーダ710へ渡され、デコードされる。デコードされた画像データは画像データ処理ブロックによって各インク色のドットデータに変換された後、エンジンインタフェース712を通じてプリンタエンジン713へ送信され、記録媒体に印刷される。
図8は図7における画像データ処理ブロック711内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程説明するためのブロック図である。バッファは図7におけるRAM707内に確保されている。なお、ここでは、まず、1つの記録ヘッドによって2パスのマルチパス記録を行う場合を例に説明する。
ホスト装置から送られた画像データは、入力画像バッファ801(画像データ格納手段)に格納される。このときの画像データは、1画素につき例えば8bit 256階調で表現される多値の輝度データ(R,G,B)となっている。図示しない画像データ読み出し部が入力画像バッファ801から入力画像データを読み出し、色空間変換部802に送信する。このとき、入力画像バッファ801におけるデータの読み出し開始位置は、画像データ読み出し部に内蔵されたレジスタ部に設定することによって指定することが出来る。
色空間変換部802は、読み出された多値画像データをRGBの色空間から記録装置に実装されたインク色、CMYBKMおよびGyの色空間に対応した多値(8bit 256階調)の濃度データに変換する。変換に際しては、色変換用ルックアップテーブル(LUT)803が参照される。以下、1つの記録ヘッド(例えばY)の多値の濃度データに対する画像処理工程を説明する。
画像分配部804(画像データ分配手段)は、色空間変換部802によって得られた多値の濃度データより、記録媒体の単位領域に対する最初の記録走査のための画像データを分配する。ここで、単位領域とは、同じ複数回の記録走査によって完成される最小の画像単位を示し、単位領域に対する最初の走査で記録する画像データを格納するプレーンを第1プレーン、2回目の記録走査で記録する画像デーを格納するプレーンを第2プレーンと定義する。
第1プレーンを分配する際、画像分配部804は、多値の画像データを2つのプレーンに均等に分配することも出来るが、例えば特許文献4に開示されているように、処理対象の画素の位置に応じて、分配率を異ならせながら2つのプレーンに分配することも出来る。
分配された多値の画像データは、低階調化部805(低階調化手段)によって、各々のプレーンにおける低階調化処理が施される。この際、採用する低階調化処理の方法は、通常の誤差拡散法であっても良いし、ディザマトリクス法であっても構わない。但し、並行して行うこれら2つの低階調化処理では、例えば誤差拡散処理であれば、閾値や分散係数のマトリクスなどを多少異ならせるなどして、処理の結果が同値にならないように配慮することが望まれる。本低階調化処理によって、以下2値データが生成される場合について説明する。
但し、ここでは2値データに変換される例について説明するが、生成される階調値はかならずしも2値に限定されるものではない。例えば、3値データあるいは4値データなど、相対的に階調レベルが少ないデータに変換される形態であれば、本発明および本実施例に適用可能である。
得られた2値データは、プリントバッファ806に転送され、1回の記録走査分のメモリが蓄積されると、プリンタエンジン713へ送られる。その後記録ヘッド101は、プリントバッファに格納された2値データに従って、記録走査を行う。一方、第1プレーンの低階調化部805(低階調化手段)での出力結果は、記録量情報生成部807にも転送される。
図9(a)および(b)は、記録量情報生成部807が、低階調化部805から出力された第1プレーンの2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。斜線で示した画素が、低階調化部805によって処理の対象とされた注目画素であり、記録量情報生成部807は、2値化の結果を図9(a)に示す係数に基づいて周辺の画素に配分する。すなわち、低階調化部805からの出力が1(記録)であれば、この値がまず多値(255)に変換され、図9(a)に示す係数に基づいて配分される。図9(b)は、このような場合の分配後の結果を示している。記録量情報生成部807は、このようにして得られた演算結果を記録量情報バッファ808(記録量情報格納手段)に格納する。
図10は、低階調化部805からの出力結果と、これに上記フィルタ処理を行った後の結果を示すイメージ図である。記録量情報生成部807は、このようにして得られた配分値と記録量情報バッファ808から読み出した記録量情報とを加算したものを記録量情報として新たに生成し、記録量情報バッファ808に格納する。第1プレーンの場合、すなわち第1の記録走査の場合、その段階で記録情報バッファに格納されているデータはヌルである。
続く第2プレーンの処理のために、再び、画像データ読み出し部が入力画像バッファ801から入力画像データを読み出し、これを色空間変換部802に送信する。このとき、入力画像バッファ801におけるデータの読み出し開始位置は、第1プレーンの場合に対し、記録ヘッドの記録幅の1/2分だけずらした位置になっている。但し、注目する単位領域については、第1プレーンと同じ領域が読み出されている。その後、第1プレーンの処理同様、色空間変換部802によってインク色に対応する多値データへの変換処理が行われる。
第2プレーンの画像データを分配する際、画像分配部804では、記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報を読み出す。この段階において、記録情報バッファ808には、第1プレーンの記録データの結果である記録量情報が格納されている。画像分配部804は、このデータをマイナス値に変換して、第2プレーンの多値データに加算し、第2プレーンの多値画像データとして低階調化部805へ送る。その後、低階調化部805は、第1プレーンと同様に2値化処理を行い、得られた2値データを、プリントバッファ806に転送する。本例は2パスのマルチパス記録であるので、第2プレーンの低階調化部805での出力結果は、記録量情報生成部807には転送しない。
以上の処理において、第2プレーンの2値化処理では、第1プレーンで記録(1)と定められた画素のデータ値は元々の値よりも低くなり、当該画素やその周辺の画素が2値化処理によって記録(1)となる確率が低くなる。結果、第1プレーン(第1の記録走査)と第2プレーン(第2の記録走査)によって記録される記録媒体の領域では、2つのドットが重ねて記録される画素の割合が、特許文献3や上述した実施例に比べて低く抑えられる。また、第1プレーンと第2プレーンを重ね合わせた結果のドットの配置状態についても、従来のように個々のプレーンに相関を持たせずに2値化処理を行っていた場合に比べて、分散性に優れたものとなっている。よって、これら2つのプレーンが相対的にどのような方向にずれたとしても、個々のプレーンにおけるドット配置の低周波成分が強調されることもなく、特有のテクスチャが現れることもなく、一様性に優れた画像状態を維持することが出来る。
なお、以上では、2パスのマルチパスを例に説明してきたが、本実施例ではより多くのマルチパス数(Mパス)で画像を形成することもできる。この場合、画像分配部804は、入力された多値の画像データを第1プレーンから第Mプレーンの、M個のプレーンに分配する。そして、記録量情報生成部807は、第1プレーンから第(M−1)プレーンに対するフィルタ処理後の結果を、順次記録量情報バッファ808の所定の画素位置に累積していく。K番目のパスで画像分配部804が記録量情報バッファ808から読み出す記録量情報をF(K)とすると、F(K)=f(1+2+…+(K−1))というように、ある関数fとKによって表すことができる。F(K)をマイナス値に変換して、当該プレーンに分配された2値化前の多値データに加算し、第Kのプレーンの多値画像データとして低階調化部805へ送る。例えばMプレーンのデータの2値化処理を行う場合、第1〜第(M−1)プレーンのいずれかで記録(1)された画素には、M回目の記録走査でドットが記録されにくくなる。すなわち、第1プレーン(第1の記録走査)から第Mのプレーン(第Mの記録走査)の全てにおいて、ドットが互いに排他的に分散された状態で記録されるように、M回の記録走査それぞれに対応したM種類の2値信号が出力される。
本実施例では、記録量情報生成部807で用いるフィルタを、図9(a)で示したように、3画素×3画素の領域を有し、係数がほぼ同心円並ぶ等方的加重平均フィルタとしたが、これに限定されるものではない。5画素×5画素や7画素×7画素など更に広い正方形でもよいが、5画素×7画素や5画素×9画素のような長方形で、フィルタ係数が楕円である非等方フィルタであってもよい。また、ローパス性を有する形態のほか、バンドパス特性やバイパス特性のフィルタであってもよい。
以上では、1つの記録ヘッドで2パスのマルチパス記録を行う場合を例に説明してきた。但し、本実施例のブラック、シアンおよびマゼンタについては2つずつの記録ヘッドが配備されており、単位領域に含まれる画像データは、マルチパスの各記録走査のみでなく、これら2つの記録ヘッドにも分配される必要がある。以下、先行ヘッド(図6のBK1)と後続ヘッド(図6のBK2)にデータを分配しながら2パスのマルチパス記録を実行する方法について説明する。
先行ヘッドの第1プレーンは、単位領域に最初に記録されるデータとなるため、画像分配部804において記録量情報は参照されずに、入力画像バッファ801から読み出された多値の画像データが分配される。記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された先行ヘッドの第1プレーンの2値データに対し、上述と同様の処理を行い、記録量情報バッファ808にこれを格納する。
後続ヘッドの第1プレーンの画像データは、その段階で記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報、すなわち先行ヘッドの第1プレーンの画像の記録量情報を用いて分配される。具体的には、記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報を読み出し、これをマイナス値に変換して、後続ヘッドの第1プレーンに分配された多値データに加算し、後続ヘッドの第1プレーンの多値画像データとして低階調化部805へ送る。記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された後続ヘッドの第1プレーンの2値データに対し上述と同様の処理を行い、既に先行ヘッドの第1プレーンのデータが格納されている記録量情報バッファ808に対し、加算処理して更新する。
続く第2記録走査において、先行ヘッドの第2プレーンの画像データはその段階で記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報を用いて分配される。この段階において、記録量情報バッファ808には、先行ヘッドの第1プレーンの記録情報と後続ヘッドの第1プレーンの記録情報の和が格納されている。画像分配部804は、当該記録量情報を読み出し、これをマイナス値に変換して、先行ヘッドの第2プレーンに分配された多値データに加算し、先行ヘッドの第2プレーンの多値画像データとして低階調化部805へ送る。記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された先行ヘッドの第2プレーンの2値データに対し、上述と同様の処理を行う。その後、既に先行ヘッドの第1プレーンの記録情報と後続ヘッドの第1プレーンの記録情報の和が格納されている記録量情報バッファ808に対し、加算処理して更新する。
後続ヘッドの第2プレーンの画像データはその段階で記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報を用いて分配される。この段階において、記録量情報バッファ808には、先行ヘッドの第1プレーンの記録情報と後続ヘッドの第1プレーンの記録情報と先行ヘッドの第2プレーンの記録情報の和が格納されている。画像分配部804は、当該記録量情報を読み出し、これをマイナス値に変換して、後続ヘッドの第2プレーンに分配された多値データに加算し、後続ヘッドの第2プレーンの多値画像データとして低階調化部805へ送る。
以下、本実施例の記録ヘッドを用い、Mパスのマルチパス記録を行う場合の具体的な処理の工程を説明する。
図11はMパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、YヘッドあるいはGyヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。
本処理が開始されると、まず、ステップS101において注目する記録走査のパス数を示す変数Kを1に設定する。
ステップS102において、変数KがK=1であるか否かを判断する。K≠1の場合、ステップS104に進み、記録量情報バッファ808に格納されている(K−1)走査目までの記録量情報を取得する。その後、ステップS105にジャンプする。
一方、K=1の場合はステップS103へ進み、入力画像バッファ801から多値画像データを読み出す際の読み出し開始位置を設定する。
ステップS105では、開始位置を先頭にして、単位領域に対応する量の多値画像データを画像バッファ801から読み出す。その後、ステップS106では、読み出した多値画像データに対し、色空間変換処理を行う。具体的には、予めROM705に格納されている3次元のルックアップテーブルを参照することによって、8bitのRGB 輝度データを8bitのCMYBKGr濃度データに変換する。
続くステップS107では、得られた多値の濃度データから、Kパス目のデータを分配するための画像分配処理を行う。Mパスのマルチパス記録を行う場合、Kパス目のプレーンに宛がわれる画像データは、ステップS106で得られた濃度データの約1/M程度になる。このときステップS104で取得した記録量情報のマイナス値を加算し、Kパス目のプレーンデータとして分配する。なお、K=1の場合、ステップS104で記録量情報は取得しないが、この場合ステップS107では記録量情報を‘0’として扱っている。
ステップS108では、低階調化処理によって、分配された多値の濃度データを2値化する。ここでは、前述したように誤差拡散法やディザ法を適用することが出来る。以下、低階調化後のデータは2値データとして説明する。
ステップS109では、2値データを第Kのプレーンの記録データとして、プリントバッファ806に出力する。記録ヘッド101は、プリントバッファ806に格納された記録データに従って、記録媒体の単位領域に対してK回目の記録走査を行う。
ステップS110では、K=Mか否かを判定する。K≠Mの場合、ステップS111へ進み、(K+1)回目の記録走査のために、第Kプレーンの2値データから第Kプレーンの記録量情報を既に図9を用いて説明した方法で生成する。更に、続くステップS112にて、既に記憶されている(K−1)プレーンまでの記録量情報にステップS111で生成したKプレーンの記録量情報を加算する。その後ステップS113へ進み、変数Kをインクリメントした後、次の記録走査のためにステップS102へ戻る。
一方、ステップS110でK=Mであった場合、今回のプレーンがMパスの最後のプレーンであるため、本処理を終了する。
図12はMパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、先行ヘッド(BK1ヘッド、C1ヘッドあるいはM1ヘッド)の任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。
本処理が開始されると、まず、ステップS201において注目する記録走査のパス数を示す変数Kを1に設定する。
ステップS202において、変数KがK=1であるか否かを判断する。K≠1の場合、ステップS204に進み、記録量情報バッファ808に格納されている(K−1)走査目までの先行ヘッドと後続ヘッドの記録量情報を取得する。その後、ステップS205にジャンプする。
一方、K=1の場合はステップS203へ進み、入力画像バッファ801から多値画像データを読み出す際の読み出し開始位置を設定する。
ステップS205およびステップ206の処理は、図11で説明したステップS105およびステップS106の処理と同様であるのでここでは説明を省略する。
続くステップS207では、得られた多値の濃度データから、先行ヘッドのためのKパス目のデータを分配するための画像分配処理を行う。Mパスのマルチパス記録を先行ヘッドと後続ヘッドの2つの記録ヘッドを用いて行う場合、先行ヘッドの第Kプレーンに宛がわれる画像データは、ステップS206で得られた濃度データの約1/(2×M)程度になる。本実施例では、このデータに対し、ステップS204で取得した先行ヘッドと後続ヘッドの記録量情報のマイナス値を加算し、先行ヘッドの第Kプレーンデータとして分配する。なお、K=1の場合、ステップS204で記録量情報は取得しないが、この場合ステップS207では記録量情報を‘0’として扱っている。
ステップS208では、図11で説明したステップS108と同様の低階調化処理によって、分配された多値の濃度データを2値化する。
ステップS209では、2値化された画像データを先行ヘッドの第Kのプレーンの記録データとして、プリントバッファ806に出力する。
ステップS210では、K=Mであるか否かを判定する。K≠Mの場合、ステップS211へ進み、(K+1)回目の記録走査のために、先行ヘッドの第Kプレーンの2値データから先行ヘッドの第Kプレーンの記録量情報を生成する。更に、続くステップS212にて、既に記憶されている先行ヘッドの(K−1)プレーンまでの記録量情報にステップS211で生成した先行ヘッドのKプレーンの記録量情報を加算する。その後ステップS213へ進み、変数Kをインクリメントした後、次の記録走査のためにステップS202へ戻る。
一方、ステップS210でK=Mであった場合、今回のプレーンがMパスの最後のプレーンであるため、本処理を終了する。
図13は、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、後続ヘッド(BK2ヘッド、C2ヘッドあるいはM2ヘッド)の任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。
本処理が開始されると、まず、ステップS301において注目する記録走査のパス数を示す変数Kを1に設定する。
ステップS302において、変数KがK=1であるか否かを判断する。K≠1の場合、ステップS304に進み、記録量情報バッファ808に格納されているK走査目までの先行ヘッドと、(K−1)走査目までの後続ヘッドの記録量情報をそれぞれ取得する。その後、ステップS305にジャンプする。
一方、K=1の場合はステップS303へ進み、入力画像バッファ801から多値画像データを読み出す際の読み出し開始位置を設定する。
ステップS305およびステップ306の処理は、図11で説明したステップS105およびステップS106の処理と同様であるのでここでは説明を省略する。
続くステップS307では、得られた多値の濃度データから、後続ヘッドのためのKパス目のデータを分配するための画像分配処理を行う。Mパスのマルチパス記録を先行ヘッドと後続ヘッドの2つの記録ヘッドを用いて行う場合、後続ヘッドの第Kプレーンに宛がわれる画像データは、ステップS306で得られた濃度データの約1/(2×M)程度になる。本実施例では、このデータに対し、ステップS304で取得した先行ヘッドと後続ヘッドの記録量情報のマイナス値を加算し、後続ヘッドの第Kプレーンデータとして分配する。なお、K=1の場合、ステップS304で記録量情報は取得しないが、この場合ステップS207では記録量情報を‘0’として扱っている。
ステップS308では、図11で説明したステップS108と同様の低階調化処理によって、分配された多値の濃度データを2値化する。
ステップS309では、2値化された画像データを後続ヘッドの第Kのプレーンの記録データとして、プリントバッファ806に出力する。
ステップS310では、K=Mか否かを判定する。K≠Mの場合、ステップS311へ進み、(K+1)回目の記録走査のために、後続ヘッドの第Kプレーンの2値データから後続ヘッドの第Kプレーンの記録量情報を生成する。更に、続くステップS312にて、既に記憶されている後続ヘッドの(K−1)プレーンまでの記録量情報にステップS311で生成した後続ヘッドのKプレーンの記録量情報を加算する。その後ステップS313へ進み、変数Kをインクリメントした後、次の記録走査のためにステップS302へ戻る。
一方、ステップS310でK=Mであった場合、今回のプレーンがMパスの最後のプレーンであるため、本処理を終了する。
以上説明したように、本実施例の画像処理装置においては、単位領域に複数の記録ヘッドを用いてマルチパス記録を行う際に、同じ単位領域を記録する他の記録走査や他の記録ヘッドの記録データを参照しながら、所定の記録走査のための記録データを生成している。これにより、同じ単位領域を記録する複数の記録走査や複数の記録ヘッドのための記録データは互いに相関性を持つようになり、複数のプレーンを重ねあわせた結果のドットの配置状態も、分散性に優れたものとなっている。よって、これら2つのプレーンが相対的にどのような方向にずれたとしても、個々のプレーンにおけるドット配置の低周波成分が強調されることもなく、特有のテクスチャが現れることもなく、一様性に優れた画像状態を維持することが出来る。
すなわち本実施例によれば、高速化のために同色インクを吐出する記録ヘッドを複数用意したり、高画質化のためにマルチパス記録を行ったりしても、粒状性の悪化に対するロバスト性が強化され、一様性に優れた画像を高速に出力することが可能となる。
本実施例では、実施例1で説明した記録量情報バッファ808を、第1の記録量情報格納領域と第2の記録量情報格納領域の2つに分割する。そして、そのうちの1つ(第1の記録量情報格納領域)を先行ヘッドで生成された画像データに基づいて生成された記録量情報を格納するバッファ(以降カラムバッファと呼ぶ)として使用する。本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成およびヘッド構成は、図1および図6を用いて説明した実施例1と同様とする。
図14は、本実施例の記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。ここでは、実施例1の図7で示したブロック図に対し、内部SRAMコントローラ1217および内部SRAM1218がコントローラ702に追加されている。内部SRAMコントローラ1217は、接続された内部SRAM1218とのインタフェースを行い、内部SRAMアクセスタイミングを制御しながら、CPU703や他のブロックからの要求に従い、内部SRAM1218へのデータ入出力を行う。
図15は図14における画像データ処理ブロック711内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程を説明するためのブロック図である。入力画像バッファ801、プリントバッファ806および記録量情報バッファ808は、図14におけるRAM707内に確保されている。一方、カラムバッファ1309は内部SRAM1218内に確保されている。第1の実施例とは、カラムバッファ1309、選択部1 1311、選択部2 1312および選択制御部1310が追加された構成となっている。
本実施例において、1つの記録ヘッドによって2パスのマルチパス記録を行う場合の制御は実施例1と同様である。すなわち、第1プレーンの記録情報が記録量情報バッファ808に格納され、第2プレーンに対する画像データの分配は、記録量情報バッファ808に格納されている情報に基づいて生成される。
以下、同じ記録走査において、先行して記録するヘッド(図6のBK1)と後続して記録するヘッド(図6のBK2)にデータを分配する方法について説明する。
先行ヘッドの第1プレーンは、単位領域に最初に記録されるデータとなるため、画像分配部804において記録量情報は参照されずに、入力画像バッファ801から読み出された多値の画像データが分配される。記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された先行ヘッドの第1プレーンの2値データに対し、上述と同様の処理を行いその結果を、本実施例ではカラムバッファ1309へ格納する。このとき、記録量情報生成部807が生成したデータを格納する領域は、選択制御部1310の指示により、選択部2 1312が指定する。
後続ヘッドの第1プレーンの画像データは、その段階でカラムバッファ1309に格納されている記録量情報、すなわち先行ヘッドの第1プレーンの画像の記録量情報を用いて分配される。具体的には、カラムバッファ1309に格納されている先行ヘッドの第1プレーンの記録量情報を読み出し、これをマイナス値に変換し、後続ヘッドの第1プレーン用の多値データに加算し、後続ヘッドの第1プレーンの画像データとして低階調化部805へ送る。このとき、画像分配部804が記録量情報を読み出す領域は、選択制御部1310の指示により選択部1 1311が指定する。
その後、記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された後続ヘッドの第1プレーンの2値データに対し上述と同様の処理を行う。そして、ここで得られた結果を画像分配部804でカラムバッファ1309から読み出した記録量情報に加算し、今度は記録量情報バッファ808にこれを格納する。このとき、記録量情報生成部807が生成したデータを格納する領域は、選択制御部1310の指示に従い、選択部2 1312によって指定される。
続く第2記録走査において、先行ヘッドの第2プレーンの画像データはその段階で記録量情報バッファ808に格納されている記録量情報を用いて分配される。画像分配部804は、選択部1 1311によって指定された記録量情報バッファ808から記録量情報を読み出し、これらをマイナス値に変換して、先行ヘッドの第2プレーンに分配された多値データに加算する。そして、このようにして得られたデータから、先行ヘッドの第2プレーンの多値画像データを分配し、低階調化部805へ送る。
記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された先行ヘッドの第2プレーンの2値データに対し上述と同様の処理を行う。そして、ここで得られた結果を画像分配部804で記録量情報バッファ808から読み出した記録量情報に加算し、今度は再びカラムバッファ1309にこれを格納する。このとき、記録量情報生成部807が生成したデータを格納する領域も、選択制御部1310の指示に従い、選択部2 1312によって指定される。
後続ヘッドの第2プレーンの画像データはその段階でカラムバッファ1309に格納されている記録量情報を用いて分配される。この段階において、カラムバッファ1309には、先行ヘッドの第1プレーンおよび第2プレーンの記録情報と後続ヘッドの第1プレーンの記録情報の和が格納されている。画像分配部804は、選択制御部1310の指示により選択部1 1311によって、カラムバッファ1309に格納されている記録量情報を読み出し、これをマイナス値に変換して、後続ヘッドの第2プレーンに分配された多値データに加算する。その後、得られた値から、後続ヘッドの第2プレーンの多値画像データを分配し、これを低階調化部805へ送る。
記録量情報生成部807は低階調化部805から出力された後続ヘッドBK1の第2プレーンの2値データに対し、上述と同様の処理を行う。その後、第1プレーンと同様に2値化処理を行い、得られた2値データは、プリントバッファ1306に転送される。ここで、低階調化部805からの第2プレーンの出力結果は、記録量情報生成部1307には転送しない。
本実施例では、個々のプレーンに対して画像データの分配を行うに当たり、記録量情報の格納領域および読み出し領域となるメモリを、カラムバッファ1309と記録量情報バッファ808で交互に切り替えることが特徴となっている。すなわち、選択制御部1310は、処理するプレーンが切り替わるたびに、選択部1 1311と選択部2 1312を制御してデータの格納先あるいは読み取り先を切り替える構成になっていればよい。また、カラムバッファ1309としては、先行ヘッドの1つのプレーン分の記録量情報を格納可能な領域が確保されていればよい。
但し、カラムバッファ1309の容量が先行ヘッドの1つのプレーンの記録量情報よりも少ない場合であっても、カラムバッファ1309がエンプティまたはフルになったタイミングで、選択制御部1310が格納先や読み取り先を切り替られる構成であればよい。このような構成であれば、これら2つのメモリ領域を有効に機能させることは出来る。但し、この場合は、先行ヘッドと後続ヘッドの処理のフロー制御が必要となる。カラムバッファ1309がフルとなった場合、先行ヘッド処理が記録量情報生成部1307から記録量情報を書き込む処理を待たせる必要が生じる。また、カラムバッファがエンプティとなった場合、後続ヘッド処理がカラムバッファ1309から記録量情報を読み出す処理を待たせる必要が生じる。それぞれの制御は画像分配部804、カラムバッファ1309および記録情報生成部807間でハンドシェイクしながら適切に処理すれば良い。
また、記録量情報バッファ808を例えばリングバッファのように構成することも可能である。但し、記録量情報バッファ808から読み出された使用済みの記録量情報のメモリアドレスに、新たな情報を書き込む場合は、選択制御部1310の経路切替えとは別に新たなフロー制御が必要となる。それぞれのフロー制御は画像分配部1304、記録量情報バッファ808および記録情報生成部1307の間でハンドシェイクしながら適切に処理すればよい。
以下、本実施例の記録ヘッドを用い、Mパスのマルチパス記録を行う場合の具体的な処理の工程を説明する。
図16はMパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、先行ヘッド(BK1ヘッド、C1ヘッドあるいはM1ヘッド)の任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。本処理は、実施例1の図12で説明したフローチャートと、概ね等しい工程が行われる。但し、ステップS404とステップS412における記録量情報の読み取り先や格納先、またステップS407やS411において取得した記録量情報の使用方法が多少異なっている。
本処理が開始されると、まず、ステップS401において注目する記録走査のパス数を示す変数Kを1に設定する。
ステップS402において、変数KがK=1であるか否かを判断する。K≠1の場合、ステップS404に進み、記録量情報バッファ808に格納されている(K−1)走査目までの先行ヘッドと後続ヘッドの記録量情報を取得する。その後、ステップS405にジャンプする。
一方、K=1の場合はステップS403へ進み、入力画像バッファ801から多値画像データを読み出す際の読み出し開始位置を設定する。
ステップS405およびステップ406の処理は、図11で説明したステップS105およびステップS106の処理と同様であるのでここでは説明を省略する。
続くステップS407では、得られた多値の濃度データから、先行ヘッドのKパス目のデータを分配するための画像分配処理を行う。Mパスのマルチパス記録を先行ヘッドと後続ヘッドの2つの記録ヘッドを用いて行う場合、先行ヘッドの第Kプレーンに宛がわれる画像データは、ステップS406で得られた濃度データの約1/(2×M)程度になる。本実施例では、このデータに対し、ステップS404で取得した記録量情報のマイナス値を加算し、先行ヘッドの第Kプレーンとして分配する。なお、K=1の場合、ステップS404で記録量情報は取得しないが、この場合ステップS407では記録量情報を‘0’として扱っている。
ステップS408では、図11で説明したステップS108と同様の低階調化処理によって、分配された多値の濃度データを2値化する。
ステップS409では、2値化された画像データを先行ヘッドの第Kのプレーンの記録データとして、プリントバッファ806に出力する。
ステップS410では、K=Mか否かを判定する。K≠Mの場合、ステップS411へ進み、(K+1)回目の記録走査のために、先行ヘッドの第Kプレーンの2値データから先行ヘッドの第Kプレーンの記録量情報を生成し、ステップS404で取得した(K−1)回目までの記録量情報にこれを加算する。そして、ここで得られた結果を、続くステップS412にてカラムバッファ1309に格納する。その後ステップS413へ進み、変数Kをインクリメントした後、次の記録走査のためにステップS402へ戻る。
一方、ステップS210でK=Mであった場合、今回のプレーンがMパスの最後のプレーンであるため、本処理を終了する。
図17は、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、後続ヘッド(BK2ヘッド、C2ヘッドあるいはM2ヘッド)の任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。本処理は、実施例1の図13で説明したフローチャートと、概ね等しい工程が行われる。但し、ステップS504とステップS512における記録量情報の読み取り先や格納先、またステップS507やS511において取得した記録量情報の使用方法が多少異なっている。
本処理が開始されると、まず、ステップS501において注目する記録走査のパス数を示す変数Kを1に設定する。
ステップS502において、変数KがK=1であるか否かを判断する。K≠1の場合、ステップS504に進み、カラムバッファ1309に格納されている記録量情報を取得する。その後、ステップS505にジャンプする。
一方、K=1の場合はステップS503へ進み、入力画像バッファ801から多値画像データを読み出す際の読み出し開始位置を設定する。
ステップS505およびステップ506の処理は、図11で説明したステップS105およびステップS106の処理と同様であるのでここでは説明を省略する。
続くステップS507では、得られた多値の濃度データから、後続ヘッドのKパス目のデータを分配するための画像分配処理を行う。Mパスのマルチパス記録を先行ヘッドと後続ヘッドの2つの記録ヘッドを用いて行う場合、後続ヘッドの第Kプレーンに宛がわれる画像データは、ステップS506で得られた濃度データの約1/(2×M)程度になる。本実施例では、このデータに対し、ステップS504で取得した記録量情報のマイナス値を加算し、後続ヘッドの第Kプレーンとして分配する。なお、K=1の場合、ステップS504で記録量情報は取得しないが、この場合ステップS507では記録量情報を‘0’として扱っている。
ステップS508では、図11で説明したステップS108と同様の低階調化処理によって、分配された多値の濃度データを2値化する。
ステップS509では、2値化された画像データを先行ヘッドの第Kのプレーンの記録データとして、プリントバッファ806に出力する。
ステップS510では、K=Mか否かを判定する。K≠Mの場合、ステップS511へ進み、(K+1)回目の記録走査のために、後続ヘッドの第Kプレーンの2値データから後続ヘッドの第Kプレーンの記録量情報を生成し、ステップS504で取得した記録量情報にこれを加算する。そして、ここで得られたデータを、続くステップS512にて記録量情報バッファ808に格納する。その後ステップS513へ進み、変数Kをインクリメントした後、次の記録走査のためにステップS502へ戻る。
一方、ステップS210でK=Mであった場合、今回のプレーンがMパスの最後のプレーンであるため、本処理を終了する。
本実施例では、実施例1で示した記録量情報バッファからカラムバッファと呼ぶバッファを分離し、2つのメモリ領域を用いて記録量情報を管理することに特徴がある。このように構成することで、実施例1の記録量情報バッファに対するメモリアクセスのうち、カラムバッファへのリードアクセスとライトアクセスを分離することが出来、その結果としてRAM707に対するメモリアクセスを低減することが出来るようになる。一般に、RAMは、プログラム用メモリ以外にも、ホストインタフェースから入力されるプリントジョブの処理、入力画像バッファ、プリントバッファ等様々な用途に使用され、RAMのメモリ帯域がボトルネックになるようなシステムも少なくない。本実施例のような構成を採用することにより、RAM707へのアクセスを低減することが可能となり、高速に処理を行うことが可能となる。また、カラムバッファをチップの内蔵SRAMに確保する本実施例では、チップ外付けのRAMのメモリバンド幅を確保するための2系統の外付けRAM構成が不要となり、実施例1に比べてシステムコストの低減も可能となる。さらに、チップ内蔵SRAMは一般にチップ外付けRAMよりも高速動作が可能であるため、カラムバッファへのアクセスが短時間で完了し、これによっても高速処理に寄与することができる。
本実施例では、実施例2と同様、実施例1で説明した記録量情報バッファ808を2つあるいは3つ(第1の記録量情報格納手段、第2の記録量情報格納手段、第3の記録量情報格納手段)に分割する。そして、1つを先行ヘッドで生成された画像データに基づいて生成された記録量情報を格納するバッファ(以降カラムバッファと呼ぶ)として使用する。本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成およびヘッド構成は、図1および図6を用いて説明した実施例1と同様のものとする。また、記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図は図14を用いて説明した実施例2と同様のものとする。
図18は、本実施例の画像データ処理ブロック711内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程説明するためのブロック図である。実施例2に対して、複数の画像分離部、複数の低階調化部および複数の記録量情報生成部が新たに備えていること、また、図15で説明した選択制御部、選択部1および選択部2が削除されていることが異なる点である。
画像分配部1 1514(第1の画像データ分配手段)、低階調化部1 1515(第1の低階調化手段)および記録量情報生成部1 1517(第1の記録量情報生成手段)は、先行ヘッド用、すなわちBK1、C1およびM1のための回路である。画像分配部1 1514は記録量情報バッファ808から記録量情報を読み出すように接続されている。また、記録量情報生成部1 1517は画像分配部1と同様の記録量情報を記録量情報バッファ808から得、生成した記録量情報をカラムバッファ1309へ格納するように接続されている。Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する先行ヘッドの単位領域に対する画像データ処理の工程は、実施例2の図16で説明したフローチャートと同等であるのでここでの説明は省略する。
実施例2と異なる点は、先行ヘッド専用の画像分配部1 1514、低階調化部1 1515、記録情報生成部1 1517を持つため、記録量情報バッファ808やカラムバッファ1309への専用経路が確保され、アクセス経路の切り替えが必要ないことである。カラムバッファ1309がフル状態になると、フロー制御が働き、記録情報生成部1 1517からの記録量情報の書き込み動作を待たせることが出来るようになる。このとき、フロー制御の機構はカラムバッファ1309と記録情報生成部1 1517に実装され、ハンドシェイクを行うよう構成すれば良い。
一方、画像分配部2 1524(第2の画像データ分配手段)、低階調化部2 1525(第2の低階調化手段)、記録量情報生成部2 1527(第2の記録量情報生成手段)は後続ヘッド用の回路である。画像分配部2 1524は、カラムバッファ1309から記録量情報を読み出ように接続されている。また、記録量情報生成部2 1527は、画像分配部2と同様の記録量情報をカラムバッファ1309から得、生成した記録量情報を記録量情報バッファ808へ格納するように接続されている。Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、後続ヘッドの単位領域に対する画像データ処理の工程は、実施例2の図17で説明したフローチャートと同等であるのでここでの説明は省略する。
実施例2と異なる点は、先行ヘッド専用の画像分配部2 1524、低階調化部2 1525、記録情報生成部2 1527を持つため、記録量情報バッファ808やカラムバッファ1309への専用経路が確保され、アクセス経路の切り替えが必要ないことである。
画像分配部3 1504(第3の画像データ分配手段)、低階調化部3 1505(第3の低階調化手段)および記録量情報生成部3 1507(第3の記録量情報生成手段)は1色ヘッド用、すなわちYヘッドおよびGyヘッド用の回路である。Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行するYヘッドあるいはGyヘッドの単位領域に対する画像データ処理の工程は、実施例1の図11で説明したフローチャートと同等であるのでここでの説明は省略する。
本実施例では、図18の記録量情報バッファ808の内部構成に示すように、記録量情報バッファに格納するデータ内容が、随時更新されるような構成を取る事でメモリ容量を削減することが可能になる。例えば記録量情報バッファをリングバッファ構成とし、先行ヘッド処理で画像分配部1 1514が参照する記録量情報の読み出しが済んだメモリ領域へ記録量情報を書き込むよう動作させれば良い。先行ヘッドの記録量情報の読み出しに対して、後続ヘッドの記録情報生成部2からの記録量情報更新が追いつくと、フロー制御が働き、記録情報生成部2 1527からの記録量情報の書き込み動作を待たせることになる。フロー制御の機構は記録量情報バッファ808と記録情報生成部2 1527に実装され、ハンドシェイクを行うよう構成すれば良い。
図18に示した構成を採用すれば、先行ヘッド用に生成された記録量情報がカラムバッファ1309に書き込まれた後、後続ヘッドの処理を開始することにより、その後は図16および図17に示した第Kプレーンの処理をほぼ並列に実行することが可能となる。つまり、先行ヘッド用、後続ヘッド用の専用回路を備える構成とすることにより、上述した実施例よりも、更に高速な処理が可能となる。
なお、実施例2および実施例3においては、カラムバッファ領域を内蔵SRAMコントローラ1211と内蔵SRAM1218で確保する構成としたが、これら実施例の効果はこのような構成に限定されるものではない。カラムバッファ領域は、例えば実施例1のようにチップ外付けRAM内に確保してもよい。また、FIFOとFIFO制御部のような別の構成で確保するようにしてもよい。いずれにしても、チップ外付けRAMのメモリ帯域が処理性能のボトルネックにならない程度に確保され、スムーズな処理が実行可能であれば、これら実施例の構成は有効に機能する。
以上説明した実施例では図6に示したヘッドユニットを例として示した。すなわち、GyやY用の記録ヘッドのように1個のみ、BK1/2、C1/2、M1/2用の記録ヘッドのように2個並列に搭載されている構成であった。しかし、ヘッドユニットに搭載されている全インク色に対して2個並列に搭載されている構成であっても、本発明は有効である。
また、以上説明した実施例では1つのヘッドユニットに対して、同色インクを記録するヘッドを2つ搭載する構成例を示したが、同色インク記録するヘッドが3つ以上搭載する構成であっても、無論本発明は有効に機能する。このような構成においてMパスのマルチパス記録を行う場合、画像分配部は、M×N個(Nは同色インクを記録するヘッド数)のプレーンに多値の画像データを分配すればよい。
さらに、以上の実施例では、複数の記録ヘッドを並列させる構成の記録装置を例に説明したが、等しいインクを吐出する記録素子列が主走査方向に複数並列して一体的に構成された1つの記録ヘッドであっても無論構わない。この場合、記録媒体に対して先行してインクを付与する第1の記録素子列と後続してインクを付与する第2の記録素子列との間、また1色あたり1つの記録素子列を用意した第3の記録素子列との間に、上記ヘッドの関係を満たすような処理が行われていれば良い。
また、以上の実施例では、低階調部において多値の画像データが2値データに変換される内容で説明を行なってきたが、本発明において低階調部で生成される階調値はかならずしも2値でなくともよい。例えば、3値データあるいは4値データなど、プリンタエンジンが対応可能なデータに変換される形態であれば、本発明および本実施例に適用可能である。
また、以上の実施例では記録ヘッド101が片方向の記録走査で画像を記録する内容で説明したが、本発明は双方向の記録走査で画像を記録するような場合であっても有効に機能する。この場合、双方向記録の往路走査と復路走査で、先行ヘッドと後続ヘッドを入れ替えながら処理を行うようにすれば良く、この場合更に高速に画像を出力することが可能となる。
さらに、以上説明した実施例では、記録量情報生成時のフィルタ処理を記録量情報生成部で実施する例を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。画像分配部において、記録量情報バッファから読み出した記録量情報にフィルタ処理を実施後、画像分配時に使用する構成であっても構わない。従って、記録量情報バッファ、カラムバッファに格納される記録量情報はフィルタ処理前、フィルタ処理後のどちらのデータであっても本実施例と同等の効果を有するよう構成できる。
また、以上説明した実施例では、インクジェット方式の記録装置を使用したが、本発明はこのような記録装置に限定されるものではない。記録媒体に対しドットを記録する複数の記録素子を有し、ドットの配置によって画像を表現するドットアライメント方式の記録装置であれば、本発明を好適に採用することができる。
さらにまた、以上では、画像処理機能を有する記録装置を例に、本発明の特徴的な画像処理を実行する画像処理装置を説明してきたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。本発明の画像処理が、ホスト装置で実行され、2値化後の記録データが記録装置に入力されるような構成であっても構わない。また、ディジタルカメラなどによって撮影された画像やグラフィック画像が、ホスト装置などを介することなく直接記録装置に入力され、上記実施例で説明した処理を含む全ての画像処理が、記録装置で実行される構成であっても構わない。前者の場合にはホスト装置が、後者の場合には記録装置が、本発明における画像処理装置となる。
本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の内部構成を説明するための概略図である。 2パスのマルチパス記録で使用可能なマスクパターンの一例を示した模式図である。 2値の画像データにおける記録画素の配列例と、これら記録画素を特許文献2に記載の方法に従って2つの記録走査に分配した結果を示した図である。 特許文献3に記載のデータ分配を実現する制御構成例を示すブロック図である。 特許文献3の方法に従って記録されたドットの記録媒体での配列状態を示した図である。 本発明の実施例で使用する記録ヘッドのより詳細な構成を説明するための図である。 本発明の実施例1の記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。 図7における画像データ処理ブロック711内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は、記録量情報生成部が、低階調化部から出力された第1プレーンの2値データに対し、フィルタ演算する際に使用する係数および演算結果を示す図である。 低階調化部からの出力結果と、これに上記フィルタ処理を行った後の結果を示すイメージ図である。 実施例1において、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロックが実行する、YヘッドあるいはGyヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例1において、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロックが実行する、BK1ヘッド、C1ヘッドあるいはM1ヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例1において、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、BK2ヘッド、C2ヘッドあるいはM2ヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例2の記録装置の制御の構成を説明するためのブロック図である。 図14における画像データ処理ブロック内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程説明するためのブロック図である。 実施例2において、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、BK1ヘッド、C1ヘッドあるいはM1ヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例2において、Mパスのマルチパス記録を行う際に、画像データ処理ブロック711が実行する、BK2ヘッド、C2ヘッドあるいはM2ヘッドの任意の単位領域に対する画像データ処理の工程を説明するためのフローチャートである。 実施例3における、画像データ処理ブロック内の構成と各種バッファ構成の接続関係および画像処理の工程説明するためのブロック図である。
符号の説明
801 入力画像バッファ
802 色空間変換部
803 色変換LUT
804 画像分配部
805 低階調化部
806 プリントバッファ
807 記録量情報生成部
808 記録量情報バッファ
1309 カラムバッファ
1310 選択制御部
1311 選択部1
1312 選択部2
1504 画像分配部1
1505 低階調化部1
1507 記録量情報生成部1
1514 画像分配部2
1515 低階調化部2
1517 記録量情報生成部2
1524 画像分配部3
1525 低階調化部3
1527 記録量情報生成部3

Claims (9)

  1. 同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理装置であって、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配手段と、
    該画像データ分配手段によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を低減するように変更する変更手段と、
    該変更手段により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化手段と、
    前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する手段と、
    を備え、
    前記変更手段は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記記録量情報を格納する記録量情報格納手段を更に備え、前記変更手段は、生成された前記記録データに基づき前記記録量情報を更新することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記変更手段は、生成された前記記録データに基づき、前記多値データの前記単位領域内の複数の画素に対応する階調値のそれぞれを低減することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記低階調化手段は誤差拡散法またはディザ法により前記多値データの低階調化を行なうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理方法であって、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配工程と、
    該画像データ分配工程によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を変更する変更工程と、
    該変更工程により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化工程と、
    前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する工程と、
    を有し、
    前記変更工程は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とする画像処理方法。
  6. 前記記録量情報を格納する記録量情報格納工程を更に有し、前記変更工程は、生成された前記記録データに基づき前記記録量情報を更新することを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  7. 前記変更工程は、生成された前記記録データに基づき、前記多値データの前記単位領域内の複数の画素に対応する階調値のそれぞれを低減することを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理方法。
  8. 前記低階調化工程は誤差拡散法またはディザ法により前記多値データの低階調化を行なうことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 同じ種類のインクを吐出する第1の記録素子列と第2の記録素子列を用い、記録媒体の単位領域に複数回の走査を伴う記録を行うことによって、前記単位領域に画像を形成するための画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記画像処理方法は、
    前記単位領域に対応する多値の画像データを前記単位領域に対する前記第1の記録素子列のK(K≠1)回目の走査のための第1の多値の画像データおよび前記第2の記録素子列のK回目の走査のための第2の多値の画像データに分配する画像データ分配工程と、
    該画像データ分配工程によって分配された前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データの値を変更する変更工程と、
    該変更工程により値が変更された前記第1の多値の画像データおよび前記第2の多値の画像データを低階調化して前記第1、第2の記録素子列が夫々のK回目の走査で使用する記録データを生成する低階調化工程と、
    前記記録データに従って、前記第1の記録素子列および前記第2の記録素子列の順に、前記単位領域に対するK回目の走査を実行する工程と、
    を有し、
    前記変更工程は、前記第1および第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第1の多値の画像データが示す階調値を低減し、前記第1の記録素子列のK回目の走査までの前記記録データと第2の記録素子列の(K−1)回目の走査までの前記記録データとの結果に関する記録量情報に基づいて、前記K回目の走査のための前記第2の多値の画像データが示す階調値を低減することを特徴とするプログラム。
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