JP5929555B2 - ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 - Google Patents
ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5929555B2 JP5929555B2 JP2012145170A JP2012145170A JP5929555B2 JP 5929555 B2 JP5929555 B2 JP 5929555B2 JP 2012145170 A JP2012145170 A JP 2012145170A JP 2012145170 A JP2012145170 A JP 2012145170A JP 5929555 B2 JP5929555 B2 JP 5929555B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- acid
- group
- hydroxyadamantanecarboxylic
- formula
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
反応装置として攪拌機、温度計、滴下ロート、ジムロートを備えたガラス製フラスコに、1−アダマンタノール(純度99%)30.2gを仕込み、96質量%濃硫酸215.2gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸9.3gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1−アダマンタノールの転化率は100%であり、反応収率98.9%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。その後、フラスコを再度冷却しながら、液温10〜20℃の範囲に留まるようにしながら70%硝酸23.1gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で5時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1−アダマンタンカルボン酸の転化率は100%であり、反応収率99.2%で3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルボン酸が生成した。
硝酸滴下後の反応液温度を50℃にする以外は実施例1と同様の操作を行った。一段階目のカルボキシル化反応では1−アダマンタノールの転化率は99.0%であり、反応収率97%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。二段階目の酸化反応では1−アダマンタンカルボン酸の転化率は99%であり、3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルボン酸の白色結晶28.3g(収率75.2%)が得られた。
硝酸滴下後の反応液温度を80℃にする以外は実施例1と同様の操作を行った。一段階目のカルボキシル化反応では1−アダマンタノールの転化率は99.0%であり、反応収率97%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。二段階目の酸化反応では1−アダマンタンカルボン酸の転化率は98.0%であり、3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルボン酸の白色結晶9.8g(収率25.2%)が得られた。
実施例1と同じ反応装置に、1,3−アダマンタンジオール(純度99%)30.0gを仕込み、96質量%濃硫酸360.1gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸16.8gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ1,3−アダマンタンジオールの転化率は100%であり、反応収率92.9%で1,3−アダマンタンジカルボン酸が生成した。その後、液温が35〜50℃の範囲に留まるようにしながら70%硝酸48.2gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度50℃で5時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1,3−アダマンタンジカルボン酸の転化率は95.0%であり、反応収率64.5%で5−ヒドロキシアダマンタン−1,3−ジカルボン酸が生成した。
実施例1と同じ反応装置に、3,5−ジメチル−1−アダマンタノール(純度99%)30.0gを仕込み、96質量%濃硫酸208gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸7.76gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ3,5−ジメチル−アダマンタノールの転化率は100%であり、反応収率92.6%で3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボン酸が生成した。その後、フラスコを再度冷却しながら、液温10〜20℃の範囲に留まるように70%硝酸19.6gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度50℃で5時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボン酸の転化率は100%であり、反応収率98.0%で3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン−1−カルボン酸が生成した。
攪拌機、温度計、滴下ロート、ジムロートを備えたフラスコに、1−アダマンタノール(純度99%)30.0gを仕込み、96質量%濃硫酸177.5gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸9.3gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1−アダマンタノールの転化率は100%であり、反応収率99.0%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。
比較例1と同じ反応装置に、1,3−アダマンタンジオール(純度99%)30.0gを仕込み、96質量%濃硫酸360gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸16.8gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1,3−アダマンタンジオールの転化率は100%であり、反応収率92.5%で1,3−アダマンタンジカルボン酸が生成した。
濃硫酸に換えて85質量%硫酸を使用する以外は実施例1と同様の操作を行ったところ、一段階目のカルボキシル化反応での1−アダマンタノールの転化率は37.7%であり、反応収率12.9%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。実施例1と比較して一段階目のカルボキシル化反応の収率が低下した。
濃硫酸に換えて85質量%リン酸を使用する以外は実施例1と同様の操作を行ったところ、一段階目のカルボキシル化反応が進行しなかった。
実施例1と同じ反応装置に、1−ブロモアダマンタン(純度99%)15.1gを仕込み、96質量%濃硫酸76.2gを入れた。室温で攪拌して原料が溶解したのを確認した後、フラスコを冷却して液温が10〜20℃の範囲に留まるようにギ酸3.4gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で4時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ1−ブロモアダマンタンの転化率は89.5%であり、反応収率86.1%で1−アダマンタンカルボン酸が生成した。その後、フラスコを再度冷却して液温10〜20℃の範囲に留まるようにしながら70%硝酸8.2gを30分かけて滴下した。滴下終了後、反応温度35℃で3時間反応させた。反応の進行をGCで確認したところ、1−アダマンタンカルボン酸の転化率は78.4%であり、反応収率10%で3−ヒドロキシアダマンタン−1−カルボン酸が生成した。
AD(OH)2:1,3−アダマンタンジオール
DMAD(OH)3,5−ジメチル−1−アダマンタノール
ADBr:1−ブロモアダマンタン
Claims (5)
- 式(1)で示されるアダマンタン化合物を、(ア)濃度90質量%以上の硫酸溶液中でギ酸又はアルキル基の炭素数が1〜10のギ酸アルキルエステルをOX基に対して0.9〜10当量使用して反応させてOX基をカルボキシル化し、続いて、(イ)該反応液に酸化剤として無機酸1.0〜5.0当量を添加して橋頭位に位置するC−H結合を酸化することでヒドロキシル基を生成する事を特徴とする、式(2)で示されるヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法。
- 前記Xが水素原子である請求項1記載のヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法。
- 前記カルボキシル化の反応温度が、0℃〜50℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法。
- 前記無機酸が硝酸である請求項1〜3のいずれかに記載のヒドロキシアダマンタンカルボン酸の製造方法。
- 前記酸化反応の温度が、0℃〜80℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145170A JP5929555B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145170A JP5929555B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014009171A JP2014009171A (ja) | 2014-01-20 |
JP5929555B2 true JP5929555B2 (ja) | 2016-06-08 |
Family
ID=50106172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012145170A Expired - Fee Related JP5929555B2 (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5929555B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6024410B2 (ja) * | 2012-11-16 | 2016-11-16 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ヒドロキシアダマンタンポリカルボン酸化合物の製造方法 |
US9051256B1 (en) | 2014-03-25 | 2015-06-09 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Process for producing hydroxy adamantane carboxylic acid compounds |
JP2016084315A (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-19 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11106360A (ja) * | 1997-03-11 | 1999-04-20 | Daicel Chem Ind Ltd | アダマンタン誘導体及びその製造方法 |
JP2001253853A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-18 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 新規なビアダマンタン誘導体 |
JP4686046B2 (ja) * | 2000-07-11 | 2011-05-18 | ダイセル化学工業株式会社 | イミド化合物と硝酸類を用いた有機化合物の製造法 |
JP2005306837A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-11-04 | Tokuyama Corp | アダマンタノール類の製造方法 |
CA2704493A1 (en) * | 2007-11-30 | 2009-06-04 | Novartis Ag | Organic compounds |
JP2010150220A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | アダマンタンカルボン酸エステル類の製造方法 |
JP5129782B2 (ja) * | 2009-05-20 | 2013-01-30 | 出光興産株式会社 | アダマンタノール類の製造方法 |
-
2012
- 2012-06-28 JP JP2012145170A patent/JP5929555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014009171A (ja) | 2014-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6597312B2 (ja) | カルボン酸エステルの製造方法 | |
WO2009145323A1 (ja) | 多環式化合物を用いるアルコールの酸化方法 | |
JP5929555B2 (ja) | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 | |
WO2005035538A1 (ja) | ペナム結晶及びその製造法 | |
JP5137982B2 (ja) | アダマンタン誘導体及びその製造方法 | |
JP5935584B2 (ja) | アダマンタンカルボン酸グリシジルエステル化合物の製造方法 | |
JP2016084315A (ja) | ヒドロキシアダマンタンカルボン酸化合物の製造方法 | |
KR101595603B1 (ko) | 2,2-비스(플루오로알킬)옥시란류의 제조 방법, 및 이것을 이용한 광산 발생제의 제조 방법 | |
WO2007069656A1 (ja) | 重合性ヒドロキシジアマンチルエステル化合物の製造方法 | |
US9051256B1 (en) | Process for producing hydroxy adamantane carboxylic acid compounds | |
JP2013112676A (ja) | アダマンタノール化合物の製造方法 | |
JP6024410B2 (ja) | ヒドロキシアダマンタンポリカルボン酸化合物の製造方法 | |
JPH10204014A (ja) | アダマンタノール類の分離方法 | |
JP5105825B2 (ja) | 4−ヒドロキシ−2−アダマンタノン化合物の製造方法 | |
JP2014047144A (ja) | 脂環式エポキシ化合物及びその製造方法 | |
JP5920622B2 (ja) | アゾジカルボン酸ジエステル化合物の製造方法 | |
JP6055293B2 (ja) | エーテル化合物製造法 | |
JP5229479B2 (ja) | アダマンタンジアルコール類の製造方法 | |
JP4580165B2 (ja) | アダマンタン誘導体及びその製造方法 | |
JP2009256306A (ja) | 重合性不飽和基を有するアダマンタン誘導体とその製造法 | |
JP2005306837A (ja) | アダマンタノール類の製造方法 | |
JP2017222582A (ja) | カルボン酸チオエステルの製造方法 | |
JP6892278B2 (ja) | 15−オキソステロイド化合物及びその製造方法 | |
JP4266111B2 (ja) | ポリカルボキシアダマンタン誘導体の製造法 | |
JP2012126689A (ja) | フッ素化アダマンタン誘導体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150508 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20151005 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151020 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151127 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160418 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5929555 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |