JP5926553B2 - ナットの製造方法 - Google Patents

ナットの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5926553B2
JP5926553B2 JP2011272281A JP2011272281A JP5926553B2 JP 5926553 B2 JP5926553 B2 JP 5926553B2 JP 2011272281 A JP2011272281 A JP 2011272281A JP 2011272281 A JP2011272281 A JP 2011272281A JP 5926553 B2 JP5926553 B2 JP 5926553B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
nut
covering portion
insertion hole
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011272281A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013124453A (ja
Inventor
勝也 山守
勝也 山守
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakae Riken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Sakae Riken Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakae Riken Kogyo Co Ltd filed Critical Sakae Riken Kogyo Co Ltd
Priority to JP2011272281A priority Critical patent/JP5926553B2/ja
Publication of JP2013124453A publication Critical patent/JP2013124453A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5926553B2 publication Critical patent/JP5926553B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、車両用ドアハンドルとアウターパネルとの固定に使用されるナットの製造方法に関する。
従来、車両ドアの車外側に設けられる車両用ドアハンドルとして、車両ドアの開閉の際にユーザに把持される把持部が、車両ドアのアウターパネルに固定されたフレームに支持される形で構成された車両用ドアハンドルが知られている(例えば特許文献1参照)。ここで、図1は、この種の車両用ドアハンドル100の断面図を示している。図1に示すように、車両用ドアハンドル100は、車両ドアのアウターパネル90に固定されたフレーム10と、そのフレーム10に支持された細長状の把持部20とを備えている。把持部20の一端部21はフレーム10に回動可能に支持され、把持部20は、一端部21を回動支点として車両ドアから遠ざかる方向Q1及びその逆方向Q2に往復変位が可能とされている。
図22は、図1の破線で囲まれた部分Bの詳細を示している。図22を参照して、フレーム10とアウターパネル90との従来の固定方法について説明する。図22に示すように、フレーム10には、フレーム10の裏面11と表面12とを貫通する貫通孔13が、ボルトが挿入されるボルト孔として形成されている。そのボルト孔13にはナット80が設けられている。そのナット80は、ボルト孔13内部に配置される筒状の筒状部81とその筒状部81のアウターパネル90側の一端に接続されたフランジ部82とを含んで構成されている。フランジ部82は、アウターパネル90の外側に露出している。ボルト95が、フレーム10の裏面11側(アウターパネル90の裏側)からボルト孔13に挿入されて、そのボルト95にナット80が嵌められている。このように従来では、ボルト95及びナット80による締め付けによって、フレーム10をアウターパネル90に固定している。なお、図22の例では、ナット80の先端面83(フランジ部82の表面)を被うようにパッド40が当てられており、その先端面83が外側から見えないようになっている。
特開2010−101054号公報
ところで、北米、ヨーロッパ、北海道などの寒冷地では路面に凍結防止剤をまくことがあり、その凍結防止剤が、アウターパネルの外側に露出したナット回りに多く付着する。そして、凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムによってナット(特にナットの先端面)に錆が発生する。なお、図22の例では先端面83に発生した錆98を図示している。その錆の発生を防止する対策として、従来では、ナット表面に特殊な錆止め処理(めっき処理)をしていたが、対策としては不十分であった。さらに、ナット回りの各部位の隙が狭いので表面張力によって水がその隙に長時間留まることがあり、錆や錆汁が発生しやすい状況下にある。その結果、ナットに発生した錆汁がアウターパネルの表面に流れ出てしまい、外観を損ねてしまう。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、フレームとアウターパネルとを固定するナットに錆が発生するのを防止できるナットの製造方法を提供することを課題とする。
本発明のナットの製造方法は、ボルトの挿入孔が内部に形成された筒状の筒状部と、その筒状部の一端に接続されたフランジ部とを含むナット本体と、そのナット本体の先端面を被覆する樹脂で形成された被覆部とを備えたナットの製造方法であって、
前記挿入孔は前記フランジ部を貫通する形で形成されており、
前記フランジ部の前記先端面の前記挿入孔による開口を塞ぐためのキャップを樹脂により成形するキャップ成形工程と、
前記キャップ成形工程で成形された前記キャップを前記開口を塞ぐようにして前記先端面に設置するキャップ設置工程と、
前記キャップ設置工程で設置された前記キャップを取り囲むようにして前記被覆部を前記ナット本体に対してインサート成形する被覆部成形工程と、を含むことを特徴とする。
これによれば、錆の発生を防止できるナットを製造できるとともに、キャップ成形工程で成形したキャップをキャップ設置工程で設置した後に、被覆部成形工程で被覆部がインサート成形されるので、そのインサート成形の際に溶融樹脂が開口から挿入孔に侵入してしまうのを防止できる。
また、本発明における前記キャップ成形工程では、前記開口と略同じ大きさの断面の凸部を含む前記キャップを成形し、
前記キャップ設置工程では、前記凸部が前記開口に差し込まれるように位置決めしつつ前記キャップを前記先端面に設置することを特徴とする。
これによれば、キャップに形成された凸部がナットの開口に差し込まれるので、より一層、開口から挿入孔に異物が侵入してしまうのを防止できる。また、キャップをナットの先端面に設置する際に、凸部を位置決めに利用しているので、キャップを精度良く先端面に設置できる。
また、本発明における前記キャップ成形工程では、部分的に切り欠けられた切欠部を含む前記キャップを成形し、
前記被覆部成形工程では、前記キャップの前記切欠部に入り込む形で前記被覆部を成形することを特徴とする。
これによれば、キャップに形成された切欠部に入り込む形で被覆部を成形しているので、被覆部をキャップに強固に接続できる。
また、本発明における前記被覆部成形工程では、前記キャップの上面が露出する形で前記被覆部を成形するとしても良い。また、本発明における前記被覆部成形工程では、前記キャップを完全に埋設する形で前記被覆部を成形するとしても良い。
車両用ドアハンドル100の断面図を示している。 図1の破線で囲まれた部分Bの詳細を示した図である。 第1実施形態のナット30の断面図である。 ナット本体31の平面図である。 キャップ32の平面図である。 ナット30の平面図である。 ナットの製造システム50を示した図である。 ナット30を製造するときの工程手順を示している。 図8のS11の工程を説明する図である。 図8のS21及びS22の工程を説明する図である。 変形例1に係るナット30の断面図である。 変形例1に係る図8のS21及びS22の工程を説明する図である。 キャップ32の切欠部322を例示した図である。 変形例3に係る金型510を示した図である。 第2実施形態のナット30の断面図である。 第3実施形態のナット30の断面図である。 第3実施形態のナット30を製造するときの各工程の様子を示した図である。 第4実施形態のナット30の断面図である。 第4実施形態のナット30を製造するときの各工程の様子を示した図である。 変形例3に係るナット30の断面図である。 第5実施形態のナット30の断面図である。 従来の車両用ドアハンドルにおける、図1の破線で囲まれた部分Bの詳細を示した図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車両用ドアハンドル及びナットの製造方法の第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態の車両用ドアハンドル100の断面図を示している。ドアハンドル100は、全体として細長状とされており、ドアハンドル100の長手方向が車両の前後方向A(図1参照)に向くように、車両ドアのアウターパネル90に固定されている。詳細には、図1に示すように、ドアハンドル100は、アウターパネル90に固定された樹脂製のフレーム10と、そのフレーム10に支持されて車両ドアの開閉の際にユーザに把持される樹脂製の把持部20と、フレーム10をアウターパネル90に固定するボルトが嵌められる後述するナット30と(図2参照)を備えている。
フレーム10は、車両前後方向Aに長い細長状とされている。フレーム10は、アウターパネル90の裏側にてボルト及びナットの締め付けによってアウターパネル90に固定されている。フレーム10の一端には、把持部20の一端部21を回動可能に支持する支持部14が形成されており、フレーム10の他端には、把持部20の他端側に形成された屈曲部23の移動をガイドするガイド部(図示外)が形成されている。また、フレーム10は、それら支持部14とガイド部の間において車内側に若干凹まれている、そのため、その凹まれた部分15と把持部20との間には空間96が設けられることとなり、ユーザは、その空間96に指を廻して把持部20を把持できるようになっている。
把持部20は、車両前後方向Aに長い細長状とされている。その把持部20は、フレーム10よりも車外側に、アウターパネル90の外側に露出する形で設けられている。具体的には、把持部20の一端には、フレーム10の支持部14に支持されるアーム部21が形成されている。アーム部21は、車両上下方向(鉛直方向、図1の紙面垂直方向)に向いた回動支点P回りに回動可能に支持部14に支持されている。これによって、把持部20は、車両ドアから遠ざかる方向Q1及びその逆方向Q2に往復変位が可能とされている。厳密には、把持部20は、回動支点P回りに所定角度の範囲内で回動可能とされ、その回動可能の範囲内で上記方向Q1、Q2間で往復変位が可能となっている。なお、図1には、方向Q1に変位された把持部21‘を破線で図示している。
把持部20の他端22(アーム部21が形成されていない側の端部)には、把持部20の長手方向に対してフレーム10側に略直角に屈曲した屈曲部23が形成されている。その屈曲部23は、フレーム10に形成されたガイド部(図示外)に嵌められている。そして、屈曲部23がガイド部にガイドされる形で、把持部20は方向Q1、Q2に往復変位するようになっている。屈曲部23の先端には、屈曲部23に対して屈曲した先端部24が形成されている。その先端部24は、先端部24の変位に連動して車両ドアを開状態にしたり閉状態にしたりするロック装置(図示外)に接続されている。詳細には、把持部20(先端部24)が車両ドアから離れる方向Q1に変位した場合にはロック装置によって車両ドアが開状態にされる一方で、把持部20(先端部24)が逆方向Q2に変位した場合にはロック装置によって車両ドアが閉状態にされる。
次に、フレーム10とアウターパネル90との固定方法について詳細に説明する。フレーム10は、凹まれた部分15の端部16(支持部14に近い側の端部、以下締結部という)において、ボルト及びナットの締め付けによってアウターパネル90に固定されている。ここで、図2は、締結部16が含まれた、図1の破線で囲まれた部分Bの詳細を示している。図2に示すように、フレーム10の締結部16には、フレーム10の裏面11と表面12の間を貫通する貫通孔13が形成されている。その貫通孔13はボルトが挿入されるボルト孔とされている。ボルト孔13は、同軸の異なる2つの孔131、132から構成されている。それら孔131、132のうちフレーム10の裏面11側に形成された孔131は、断面が後述するボルト95の径と略同じの円状の孔とされている。他方、フレーム10の表面12側に形成された孔132は、後述するナット30が挿入できるように孔131よりも径が大きくされているとともに、ナット30の断面形状(図5参照)に合わせて断面がオーバル形状(楕円状)の孔とされている。
ボルト孔13には、フレーム10をアウターパネル90に固定するボルト95が、フレーム10の裏面11側から挿入されている。また、ボルト孔13には、ボルト95が嵌められるナット30がブッシュ45を介して設けられている。そのナット30は、ボルト孔13に圧入嵌合されている。なお、図2に示すナット30は、説明の便宜のために簡略化して図示しているが、実際は後述する図3の構造となっている。ナット30は、ボルト孔13の内部(孔132)に配置されてボルトの挿入孔が内部に形成された筒状の筒状部301と、その筒状部301の一端と接続されて筒状部301に対して直交する方向に出っ張った鍔状のフランジ部302とから構成されている。なお、図2の筒状部301及びフランジ部302は、説明の便宜のために、後述する図3のナット本体31、キャップ32及び被覆部33を一体化した形で図示している。ナット30は、筒状部301の軸がボルト孔13の軸と一致するように配置されている。フランジ部302は、アウターパネル90の外側に配置されている。また、フランジ部302を被うように樹脂製のパッド40が当てられており、ナット30の先端面が外側から見えないようになっている。本発明ではナット30に特徴を有しており、具体的にはナット30は、金属のナット本体の表面を樹脂で被覆した構造とされている。以下、ナット30詳細を説明する。
図3は、図2と同じ方向から見たときのナット30の断面図を示している。図3に示すように、ナット30は、鉄等の金属で構成されたナット本体31(従来のナットに対応する)と、ナット本体31の先端面314に設置された樹脂製のキャップ32と、ナット本体31の表面を被覆する樹脂で形成された被覆部33とから構成されている。ナット本体31は、筒状の筒状部311(図2の筒状部301に対応)とフランジ部312(図2のフランジ部302に対応)とから構成されている。図4は、筒状部311側の方向D(図3参照)からナット本体31を見たときの平面図を示している。ナット本体31の筒状部311は、筒状を構成する中空部313が形成されている。その中空部313はボルト95の挿入孔とされており、そのため、挿入孔313の断面はボルト95の断面に対応させて円状とされている(図4参照)。さらに、挿入孔313の内壁面には雌ネジが形成されている。また、挿入孔313は、オーバル形状の筒状部311の中心に形成されている(図4参照)。また、挿入孔313は、フランジ部312を貫通する形で形成されている。そのため、フランジ部312の先端面314には、挿入孔313による開口が形成されている。
図4に示すように、筒状部311の断面は、ボルト孔13(厳密にはフレーム10の表面12側の孔132、図2参照)の形状に合わせてオーバル形状とされている。また、フランジ部312の断面もオーバル形状とされており、詳細には、筒状部311の断面を一定の割合だけ大きくしたオーバル形状(筒状部311の断面と相似形)とされている。
次に、キャップ32について説明する。図5は、キャップ32を下側の方向D(図3参照)から見たときの平面図を示している。なお、図5では、フランジ部312の外周線Cを破線で図示している。また図5では、挿入孔313を破線で図示している。キャップ32はポリエチレン等の樹脂で形成されている。そのキャップ32は円板部321と凸部323とから構成されている。円板部321は、図5の平面視で略円状で、一定の厚さの円板状とされている。円板部321は、フランジ部312よりも小さくなっている。円板部321には切欠部322が形成されている。その切欠部322は、図5に示すように、円板部321の外周側の一部を切り欠いた形で形成されている。また、切欠部322は、円板部321をその厚さ方向に貫通する形で形成されている。
キャップ32の凸部323は、円板部321の中心にて、円板部321に対して垂直に突出する形で形成されている。凸部323は、断面が円状の円柱状とされている。凸部323の断面形状は挿入孔313と略同じ大きさの円状とされている。凸部323の突出量は、挿入孔313に挿入されたボルト95(図2参照)と干渉しないように、フランジ部312の厚さよりも小さくなっている。
図3に示すように、キャップ32は、先端面314に形成された開口に凸部323が挿入される形で、ナット本体31(フランジ部312)の先端面314に設置されている。また、キャップ32は、円板部321の外周にて後述する被覆部33と接続されている。なお、本実施形態では、キャップ32の上面324は被覆部33に被われていない(外側に露出している)。被覆部33はキャップ32と同様に樹脂で形成されているので、キャップ32は、外部から見るとあたかも被覆部33の一部であるかのように視認される。また、円板部321に形成された切欠部322には被覆部33を構成する樹脂が入り込んでいる。したがって、キャップ32と被覆部33とは強固に接続されている。
次に、被覆部33について説明する。ここで、図6は、ナット30を下側の方向D(図3参照)から見たときの平面図を示している。なお、図6では、フランジ部312の外周線Cを破線で図示しているが、実際は、フランジ部312は被覆部33で完全に被われて外部から視認できないようになっている。被覆部33は、ポリエチレン等の樹脂(例えばキャップ32と同じ種類の樹脂)で形成されている。被覆部33は、キャップ32の上面が露出するようにキャップ32周囲を取り囲みつつ、ナット本体31の表面を被覆している。本実施形態では、被覆部33の厚さは略均一とされているが、ナットの機能を損なわなければどのような厚さであっても良い。
被覆部33をさらに詳細に説明すると、被覆部33は、ナット本体31の筒状部311の表面315を被覆する第1の被覆部331とフランジ部312の先端面314(上面、側面及び下面)を被覆する第2の被覆部332とから構成されている。第1の被覆部331は、断面オーバル形状の筒状部311の表面315に沿って形成されており、図6に示すように、境界線がオーバル形状のリング形状の断面を有している。したがって、筒状部311及び第1の被覆部331を一体化したナット30全体としての筒状部301(図2参照)の断面はオーバル形状となっている。オーバル形状の筒状部301がオーバル形状のボルト孔132(図2参照)に配置されることで、ナット30が回転しないようになっている。
第2の被覆部332は、上記したように、ナット本体31のフランジ部312の先端面314(上面、側面及び下面)を被覆している。具体的には、第2の被覆部332は、先端面314に設置されたキャップ32の上面324を露出しつつキャップ32を取り囲むようにして、先端面314を被覆している。このとき、第2の被覆部332の上面と、キャップ32の上面324とが同一平面になっている。また、第2の被覆部332は、図6に示すように、フランジ部312の形状(オーバル形状)に合わせて、平面視でオーバル形状となるように形成されている。第2の被覆部332におけるオーバル形状は、フランジ部312のオーバル形状を一定の割合だけ大きくした大きさとなっている(フランジ部312のオーバル形状と相似形となっている)。
図3のフランジ部312、キャップ32及び第2の被覆部332でナット30全体としてのフランジ部302(図2参照)を構成している。したがって、アウターパネル90の外側に配置されるフランジ部312の先端面314を、樹脂で構成されたキャップ32及び第2の被覆部332で被覆される形となる。よって、フランジ部312が水分に曝されるのを防止でき、その結果、フランジ部312に錆が発生するのを防止できる。また、筒状部311の表面315にも第1の被覆部331で被覆される形となるので、ナット30全体として錆の発生を防止できる。さらに、ナット本体31の先端面314に形成された開口がキャップ32で塞がれているので、挿入孔313に異物が侵入してしまうのを防止できる。特に、本発明では、後述するように、被覆部33をナット本体31に対してインサート成形しているので、そのインサート成形の際に溶融樹脂が挿入孔313に侵入するのを防止できる。
次に、ナット30の製造方法について説明する。図7は、ナット30の製造システム50を模式的に示した図である。なお、図7では、製造システム50を上から見下ろしたように図示している。図7に示すように、製造システム50には、円状テーブル500が設けられている。その円状テーブル500にはアクチュエータ(図示外)が接続されており、円状テーブル500は、そのアクチュエータによって中心501回りに時計回りの方向及び反時計回りの方向の両方の方向に回転可能となっている。図7に示すように、中心501を通るライン504で円状テーブル500を2つの領域に分けたとき、一方の領域502(以下A型領域と言う)にはキャップ32を成形するための金型51(以下A型と言う)が配置されており、他方の領域503(以下B型領域と言う)には被覆部33をナット本体31にインサート成形するための金型52(以下、B型と言う)が配置されている。
また、図7においてライン504より上側の領域505(以下、射出側領域と言う)は、射出成形するための領域とされている。そのため、射出側領域505には、射出成形するための各種装置(例えば、溶融樹脂を金型に流し込む射出成型機(図示外)や、A型51、B型52を下側に配置される金型としたときに上側に配置される金型53(図9、図10参照)など)が設けられている。射出側領域505に配置されている金型53は、A型51、B型52の両方に共通に使用できる共通金型(キャビティが同じ)とされている。
他方、ライン504より下側の領域506(以下、インサート&取出側領域と言う)は、射出側領域505で射出成形された成形品を金型から取り出したり、ナット本体31及びキャップ32をB型52にインサートしたりする領域とされている。そのため、インサート&取出側領域506には、成形品を金型から取り出したり、ナット本体31及びキャップ32をB型52にインサートしたりするロボット56が設けられている。なお、図7では、射出側領域505には円状テーブル500のA型領域502が配置され、インサート&取出側領域506にはB型領域503が配置されている例を示しているが、円状テーブル500が回転されることで、上記の逆に配置される場合もある。
図8は、図7の製造システム50を用いてナット30を製造するときの工程手順を示している。具体的には、図8(a)は、各工程のステップ番号を示している。図8(b)は、円状テーブル500が回転するタイミングを示している。図8(c)は、A型領域502で行われる工程を示している。図8(d)は、B型領域503で行われる工程を示している。以下、図8を参照して、ナット30の製造方法の詳細を説明する。なお、図8の工程を行う前提として、ナット本体31(図3参照)が予め用意されているものとする。そのナット本体31は、一般的に普及している規格品が使用され、または、鋳造、切削等で予め製造しておく。また、図8(a)のSTEP1では、射出側領域505にはA型領域502が配置されているものとする。
先ず、STEP1として、A型領域502に配置されたA型51を使用して、射出成形によりキャップ32を成形する(S11)。ここで、図9は、S11の工程を説明する図であり、A型51と共通金型53とが型締めされている状態を示している。S11では、先ずA型51と共通金型53とによる型締めを行う。図9に示すように、型締めを行うと、キャップ32の形状を示したキャビティ54が形成されるようになっている。なお、図7に示すように、一度に複数のキャップ32を成形できるように、A型51には複数のキャビティ54が形成されている。キャビティ54において、キャップ32の切欠部322に対応する部分は、射出成型機(図示外)から溶融樹脂が射出されるゲート位置55と異なる位置(例えば、キャップ32を中心回り90度又は180度ずれた位置)に設定されている。その後、ゲート位置55から溶融樹脂をキャビティ54内に射出して、キャップ32を成形する。なお、STEP1では、B型領域503では何も行われない。
次いで、A型領域502がインサート&取出側領域506に配置されるように、円状テーブル500を180度回転させる。次いで、STEP2として、ロボット56によって、A型51から成形品としてのキャップ32を取り出す(S12)。以降では、A型領域502では、図8(a)のSTEPごとにS11とS12の工程が交互に繰り返される。なお、STEP2では、B型領域503では何も行われない。
次いで、A型領域502が射出側領域505(B型領域503がインサート&取出側領域506)に配置されるように、円状テーブル500を180度回転させる。次いで、STEP3として、A型領域502では上記と同様にしてキャップ32を成形する(S11)。他方、B型領域503では、ナット本体31及び先のS12で取り出したキャップ32をB型52内にインサートする(S21)。ここで、図10は、S21及び後述するS22の工程を説明する図であり、B型52内に、ナット本体31及びキャップ32がインサートされている状態を示している。図10に示すように、ナット本体31を下側、キャップ32を上側にして、それらナット本体31、キャップ32がB型52内にインサートされる。そのために、S21では、先ず、ナット本体31を先端面314が上側になるようにインサートする。次いで、キャップ32の凸部323が先端面314の開口(挿入孔313)に差し込まれるように位置決めしつつ、キャップ32を先端面314に設置する。この際、キャップ32の切欠部322がゲート位置55の下に来るように、キャップ32をA型51のときから所定角度(例えば90度又は180度)だけ回転させつつ、キャップ32を先端面314に設置する。これによって、後述するS22にて被覆部33を成形するときにゲート位置55を変更しなくてすむ(このことは、射出成型機や金型53をA型51、B型52間で変更しなくてすむことを意味している。)。
なお、S21では、B型52内にインサートする前にキャップ32を予めナット本体31の先端面314に設置し、その後、ナット本体31及びキャップ32を同時にB型52内にインサートしても良い。
次いで、B型領域503が射出側領域505(A型領域502がインサート&取出側領域506)に配置されるように、円状テーブル500を180度回転させる。次いで、STEP4として、A型領域502では、上記と同様にしてA型51からキャップ32を取り出す(S12)。他方、B型領域503では、ナット本体31及びキャップ32がインサートされたB型52に樹脂を射出して、被覆部33をインサート成形する(S22)。具体的には、S22では、先ずB型52と共通金型53による型締めを行う。図10に示すように、型締めを行うと、被覆部33の形状を示したキャビティ57が形成されるようになっている。なお、図7に示すように、一度に複数のナット30(被覆部33)を形成できるように、B型52には複数のキャビティ57が形成されている。また、上述したように、ゲート位置55の下にはキャップ32の切欠部322が位置している。その後、ゲート位置55からキャビティ57内に溶融樹脂を射出して、被覆部33を成形する。この際、先端面314にはキャップ32が設けられているので、溶融樹脂が挿入孔313に侵入されることは無い。S22の工程を実行後、ナット30が完成する。
次いで、B型領域503がインサート&取出側領域506(A型領域502が射出側領域505)に配置されるように、円状テーブル500を180度回転させる。次いで、STEP5として、A型領域502ではキャップ成形工程を行い(S11)、B型領域503では、先のS22で完成されたナット30をB型52から取り出す(S23)。その後、S23では、空いたB型52内に、ナット本体31及びキャップ32(STEP4のS12で取り出したキャップ32)をインサートする。そのインサートする過程はS22と同じである。
STEP6以降、B型領域503では、STEPごとにS22の工程とS23の工程が交互に繰り返される。また、STEP6以降の各STEPにおけるA型領域502で実行される工程とB型領域503で実行される工程の組み合わせは、S12の工程(A型領域502)とS22の工程(B型領域503)の組み合わせ、又は、S11の工程(A型領域502)とB型領域503におけるS23の工程(B型領域503)の組み合わせとなる。すなわち、A型51からのキャップ32の取り出し(S12)と、被覆部33のインサート成形(S22)とを同時に行っている。または、キャップ32の成形(S11)とナット本体31及びキャップ32のインサート(S23)とを同時に行っている。よって、効率良く、ナット30を製造することができる。
なお、上記実施形態において、図8のS11の工程が本発明の「キャップ成形工程」に相当する。S21、S23の工程が本発明の「キャップ設置工程」に相当する。S21〜S23の工程が本発明の「被覆部成形工程」に相当する。
(変形例1)
上記実施形態では、キャップの上面が露出する形で被覆部を形成していたが、キャップを完全に埋設する形で被覆部を形成しても良い。図11は、変形例1に係るナット30の断面図(図3と同じ方向から見た断面図)を示している。なお、図11では、第1実施形態のナット30と同じ名称の部分には同一符号を付している。図11に示すように、被覆部33は、キャップ32を完全に埋設する形で形成されている。より具体的には、被覆部33は、ナット本体31の筒状部311を被覆する第1の被覆部331(第1実施形態と変更が無い)、フランジ部312を被覆する第2の被覆部332(第1実施形態と変更が無い)に加えて、キャップ32の上面324を被う第3の被覆部333から構成されている。その第3の被覆部333は、第2の被覆部332と一体に形成されており、一定の厚さで且つ断面がオーバル形状の形状とされている。なお、第3の被覆部333の断面形状は、第2の被覆部332の外形線E(図6参照)で囲まれた形状と同じとされている。なお、ナット本体31及びキャップ32は第1実施形態と同じである。
図11のナット30の製造方法は、図7、図8の第1実施形態と同様の方法を用いることができる。ただし、ナット本体31及びキャップ32をインサートして被覆部33を成形するB型52が、第1実施形態と異なっている。図12は、B型52に、ナット本体31及びキャップ32をインサートした状態を示している。図12に示すように、B型52は、ナット本体31及びキャップ32がインサートされると、図11の被覆部33の形状を示したキャビティ58が形成されるように構成されている。第3の被覆部333に対応して、キャップ32の上面324の上側にもキャビティ58が形成されている。これによって、図8のS22において、キャビティ58に溶融樹脂を射出することで、キャップ32を完全に埋設した図11の被覆部33を成形することができる。また、ゲート位置55の下にはキャビティ58が位置することになるので、B型52にインサートする際にキャップ32を回転させてキャップ32の切欠部322をゲート位置55の下に設定する必要が無い。
(変形例2)
キャップ32に形成する切欠部は上記実施形態の形状(図5参照)に限定されるものではなく、例えば図13に示すように種々の形状を採用できる。図13では、キャップ32の断面図(図3と同じ方向から見た断面図)を示している。なお、図13において、第1実施形態と同じ名称の部分には同一符号を付している。図13(a)では、円板部321の側面を斜めに切り落とす形で切欠部322が形成されている。その切欠部322は、円板部321の全周に渡って形成されている。
また、図13(b)では、円板部321の側面を凹ませる形で切欠部322が形成されている。図13(b)の例では、切欠部322は、円板部321の側面を半円状に凹まれた形で形成されている。また、切欠部322は、円板部321の全周に渡って形成されている。また、図13(c)では、円板部321の下面325の外周部を全周に渡って断面四角形状(図13(c)では横幅x、縦幅yの四角形状)のリング状に切り抜く形で切欠部322が形成されている。図13の例では、いずれも、キャップ32の上面324に切欠部322による開口が形成されないので、上記変形例1のように、切欠部をゲート位置の下に設定する必要が無い、被覆部がキャップを完全に埋設する形で形成されたナットに適用するのが好ましい。
キャップの切欠部を変更した場合であっても、図7、図8の第1実施形態と同様の方法でナットを製造することができる。ただし、キャップを成形するA型51を、キャップの切欠部に応じた形状にする必要がある。
(変形例3)
上記実施形態では、A型51とB型52とを別の金型にて構成していたが(図7参照)、キャップの成形と被覆部のインサート成形とを同時にできる金型を採用しても良い。ここで、図14は、この種の金型510を例示している。金型510には、キャップを成形するためのキャビティ54(図7のA型51のキャビティ54と同じ)と、被覆部をインサート成形するためのキャビティ57(図7のB型52のキャビティ57と同じ)とが形成されている。
この金型510を使用してナットを製造するには、図7のA型領域502、B型領域503の両方に図14の金型510を配置する。そして、射出側領域505では、金型510によって、キャップの成形と被覆部のインサート成形とを同時に行う。また、インサート&取出側領域506では、金型510からのキャップの取り出しと、ナット本体及びキャップのインサートとを同時に行う。これによって、ナットの製造時間を短縮できる。
(第2実施形態)
次に本発明に係る車両用ドアハンドル及びナットの製造方法の第2実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心にして説明する。図15は、本実施形態のナット30の断面図を示している。なお、図15では、上記実施形態と同一名状の部分には同一符号を付している。図15に示すように、ナット30は、ナット本体31とそのナット本体31の表面を被覆する被覆部33とから構成されている。ナット本体31の筒状部311に形成された挿入孔313は、フランジ部312で閉塞、すなわちフランジ部312で行き止まりになっている。このように、ナット本体31は袋ナット状に形成されている。これによって、被覆部33をナット本体31に直接(キャップを設けないで)インサート成形でき(被覆部成形工程)、インサート成形の際の溶融樹脂が挿入孔313に侵入するのを防止できる。その他は上記実施形態と同じである。
(第3実施形態)
次に本発明に係る車両用ドアハンドル及びナットの製造方法の第3実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心にして説明する。図16は、本実施形態のナット30の断面図を示している。なお、図16では、上記実施形態と同一名状の部分には同一符号を付している。図16に示すように、ナット30は、ナット本体31と、そのナット本体31の表面に巻き付けられたフィルム34と、そのフィルム34を介してナット本体31の表面を被覆する被覆部33とから構成されている。ナット本体31は、第1実施形態のそれと同じである。フィルム34は、例えばナイロン等の高分子フィルムとされており、先端面314に形成された挿入孔313による開口を塞ぐ形で、ナット本体31の下面316を除く表面315に巻き付いている。第1実施形態のようにキャップが設けられていないので、被覆部33はナット本体31の先端面314の全領域を被覆しており、その他は第1実施形態のそれと同じである。
次に、図16のナット30の製造方法について説明する。図17は、ナット30を製造するときの各工程の様子を示している。なお、ナット30を製造する前提として、予めナット本体31が用意されているものとする。図17(a)に示すように、ナット本体31の上側(先端面314の上側)に、成形前のフィルム341を配置する。次いで、フィルム341を真空加圧成形によりナット本体31の表面に巻き付ける(フィルム巻付工程)。図17(b)は、ナット本体31及びナット本体31に巻き付けた状態のフィルム34を示している。図17(b)に示すように、先端面314の開口がフィルム34で塞がれた形となっている。次いで、図17(b)のナット本体31を金型(図示外)にインサートして被覆部33(図16参照)をインサート成形する(被覆部成形工程)。この際、フィルム34で先端面314の開口が塞がれているので、溶融樹脂が挿入孔313に侵入することは無い。
(第4実施形態)
次に本発明に係る車両用ドアハンドル及びナットの製造方法の第4実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心にして説明する。図18は、本実施形態のナット30の断面図を示している。なお、図18では、上記実施形態と同一名状の部分には同一符号を付している。図18に示すように、ナット30は、ナット本体31とそのナット本体31の表面を被覆する被覆部33とから構成されている。ナット本体31は、第1実施形態のそれと同じである。ナット30には、先端面314の開口を塞ぐキャップやフィルムが設けられておらず、被覆部33は直接ナット本体31の表面を被覆している。
次に、図18のナット30の製造方法について説明する。図19は、ナット30を製造するときの各工程の様子を示している。なお、ナット30を製造する前提として、予めナット本体31が用意されているものとする。先ず、図19(a)に示すように、ナット本体31の下面316側から、雄ネジ61を雌ネジとしての挿入孔313に挿入する(ネジ挿入工程)。その雄ネジ61は挿入孔313の大きさに対応している。また、雄ネジ61は、図19(b)に示すように、先端611が先端面314の開口の位置にくるように、挿入孔313に挿入される。これによって、挿入孔313が雄ネジ61によって塞がれた形となる。次いで、雄ネジ61が挿入されたナット本体31を金型(図示外)にインサートして被覆部33(図19(b)参照)をインサート成形する(被覆部成形工程)。この際、雄ネジ61で先端面314の開口が塞がれているので、溶融樹脂が挿入孔313に侵入することは無い。次いで、図19(c)に示すように、ナット本体31の下面316側から、雄ネジ61を挿入孔313から抜き去る(ネジ抜去工程)。これによって、図18のナット30を完成できる。
(変形例3)
上記第4実施形態では、ナットを製造する際に挿入孔に雄ネジを挿入していいたが、雄ネジを挿入しないで、ナット本体に直接被覆部をインサート成形しても良い。図20はこのようにして製造されたナット30の断面図を示している。図20に示すように、挿入孔313には、インサート成形の際に侵入した樹脂35が付着している。その付着樹脂35によって、ナット30に嵌められたボルトの緩みを防止できる(ネジロック効果を付与できる)。
(第5実施形態)
次に本発明に係る車両用ドアハンドル及びナットの製造方法の第4実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心にして説明する。図21は、本実施形態のナット30の断面図を示している。なお、図21では、上記実施形態と同一名状の部分には同一符号を付している。なお、図21では、ナット30に嵌められたボルト97も図示している。図21に示すように、ナット30は、ナット本体31とキャップ32と被覆部33とから構成されている。ナット本体31に形成されたボルト97の挿入孔313は、径が異なる2つの挿入孔318、319から構成されている。それら挿入孔318、319は同軸に形成されている。ナット本体31の下面316側に形成された第1の挿入孔318は、第1の挿入孔318の上側に形成された第2の挿入孔319よりも径が大きくなっている。第2の挿入孔319は、ボルト97の雄ネジ部973が挿入される孔とされ、そのため、第2の挿入孔319の内壁面には雌ネジが形成されている。
被覆部33は、ナット本体31の筒状部311を被覆する第1の被覆部331、キャップ32を囲みつつフランジ部312を被覆する第2の被覆部332に加えて、第1の挿入孔318の内壁面を被覆する第3の被覆部334を有している。その第3の被覆部334は、第1の被覆部331の下端に接続されて、ナット本体31の下面316から第1の挿入孔318の内壁面に回り込む形で形成されている。また、第3の被覆部334には、第1の挿入孔318の内側に突出して先端が尖った尖り部335が一体に形成されている。その尖り部335は、第3の被覆部334の内周に沿って一定間隔で複数形成されている。
ボルト97は、第2の挿入孔319に挿入される雄ネジ部973と、第1の挿入孔318に挿入される根本部971とを有している。ボルト97は、尖り部335が根本部971に食い込む形でナット30に嵌められている。これによって、ボルト97の緩みを防止できる(ネジロック効果を付与できる)。
図21のナット30を製造するために、第1、第2の挿入孔318、319を有したナット本体31を鋳造や切削等によって製造する。また、上記実施形態と同様にキャップ32を成形する。その後、ナット本体31及びキャップ32を金型(図示外)にインサートして、被覆部33をインサート成形する。なお、金型は、ナット本体31及びキャップ32をインサートした際に、図21の被覆部33の形状を示したキャビティが形成されるように構成されている。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で変形することができる。例えば、上記実施形態では、オーバル形状のナット本体の表面に沿う形で樹脂部を形成することで、ナット全体としてオーバル形状となっていたが、断面円状のナット本体を使用して、ナット全体としてオーバル形状となるように樹脂部の形状を調整しても良い。また、上記実施形態では、キャップの成形と被覆部のインサート成形とを同じタイミングで実施していたが、別のタイミングで予め成形されたキャップを使用しても良い。また、ナット本体の先端面の開口を塞ぐキャップは円板状でなくても良く、例えば四角形や楕円の平板状であっても良い。
100 車両用ドアハンドル
10 フレーム
13 ボルト孔
20 把持部
30 ナット
31 ナット本体
311 筒状部
312 フランジ部
313、318、319 挿入孔
314 先端面
32 キャップ
321 円板部
322 切欠部
323 凸部
33、331、332、333、334 被覆部
335 尖り部
34 フィルム
50 ナットの製造システム
500 円状テーブル
51 A型
52 B型
53 共通金型
61 雄ネジ
90 アウターパネル

Claims (5)

  1. ボルトの挿入孔が内部に形成された筒状の筒状部と、その筒状部の一端に接続されたフランジ部とを含むナット本体と、そのナット本体の先端面を被覆する樹脂で形成された被覆部とを備えたナットの製造方法であって、
    前記挿入孔は前記フランジ部を貫通する形で形成されており、
    前記フランジ部の前記先端面の前記挿入孔による開口を塞ぐためのキャップを樹脂により成形するキャップ成形工程と、
    前記キャップ成形工程で成形された前記キャップを前記開口を塞ぐようにして前記先端面に設置するキャップ設置工程と、
    前記キャップ設置工程で設置された前記キャップを取り囲むようにして前記被覆部を前記ナット本体に対してインサート成形する被覆部成形工程と、を含み、
    前記キャップ成形工程では、部分的に切り欠けられた切欠部を含む前記キャップを成形し、
    前記被覆部成形工程では、前記キャップの前記切欠部に入り込む形で前記被覆部を成形することを特徴とするナットの製造方法。
  2. ボルトの挿入孔が内部に形成された筒状の筒状部と、その筒状部の一端に接続されたフランジ部とを含むナット本体と、そのナット本体の先端面を被覆する樹脂で形成された被覆部とを備えたナットの製造方法であって、
    前記挿入孔は前記フランジ部を貫通する形で形成されており、
    前記フランジ部の前記先端面の前記挿入孔による開口を塞ぐためのキャップを樹脂により成形するキャップ成形工程と、
    前記キャップ成形工程で成形された前記キャップを前記開口を塞ぐようにして前記先端面に設置するキャップ設置工程と、
    前記キャップ設置工程で設置された前記キャップを取り囲むようにして前記被覆部を前記ナット本体に対してインサート成形する被覆部成形工程と、を含み、
    前記被覆部成形工程では、前記キャップの上面が露出する形で前記被覆部を成形することを特徴とするナットの製造方法。
  3. 前記キャップ成形工程では、前記開口と略同じ大きさの断面の凸部を含む前記キャップを成形し、
    前記キャップ設置工程では、前記凸部が前記開口に差し込まれるように位置決めしつつ前記キャップを前記先端面に設置することを特徴とする請求項1又は2に記載のナットの製造方法。
  4. 前記被覆部成形工程では、前記キャップの上面が露出する形で前記被覆部を成形することを特徴とする請求項1に記載のナットの製造方法。
  5. 前記被覆部成形工程では、前記キャップを完全に埋設する形で前記被覆部を成形することを特徴とする請求項1に記載のナットの製造方法。
JP2011272281A 2011-12-13 2011-12-13 ナットの製造方法 Expired - Fee Related JP5926553B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011272281A JP5926553B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ナットの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011272281A JP5926553B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ナットの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013124453A JP2013124453A (ja) 2013-06-24
JP5926553B2 true JP5926553B2 (ja) 2016-05-25

Family

ID=48775897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011272281A Expired - Fee Related JP5926553B2 (ja) 2011-12-13 2011-12-13 ナットの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5926553B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6084185B2 (ja) * 2014-08-12 2017-02-22 サカエ理研工業株式会社 車両用ドアハンドル装置の組み付け構造と、車両用ドアハンドル装置の組み付け方法と、車両用ドアハンドル装置
JP6304209B2 (ja) * 2015-11-30 2018-04-04 アイシン精機株式会社 車両用ハンドル装置
CN106763097B (zh) * 2017-02-11 2019-08-13 东莞市立信华五金科技有限公司 一种防盗螺栓及其专用拆装工具
CN107313650A (zh) * 2017-08-31 2017-11-03 宁波埃迪五金工贸有限公司 门把手
JP7260851B2 (ja) * 2019-06-06 2023-04-19 株式会社アイシン 車両用ドアハンドル装置
CN113622780B (zh) * 2021-09-18 2023-05-05 南京威玛斯特窗控系统有限公司 链式电动开窗器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5834214B2 (ja) * 1981-07-10 1983-07-25 芳一 阪村 両端が径大な有孔部品の製造方法
JPS61192914A (ja) * 1985-02-22 1986-08-27 株式会社ブリヂストン 締付ナットの製造方法
JPH02253005A (ja) * 1989-03-27 1990-10-11 Oomine Kagaku Kk ノブ・ナット
JPH0724654Y2 (ja) * 1989-11-08 1995-06-05 日本ドライブイット株式会社 接着型インサートナット
JP4835254B2 (ja) * 2005-06-24 2011-12-14 アイシン精機株式会社 車両用ドアハンドル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013124453A (ja) 2013-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5926553B2 (ja) ナットの製造方法
JP2009023642A (ja) 自動車用の換気装置、換気装置を製造する鋳型及び方法
JP7084815B2 (ja) インサイドハンドル装置
US20060130624A1 (en) Method of manufacturing a painted plastics material part for the automobile industry, the part including an orifice with a rounded edge, and a part obtained thereby
KR20180082448A (ko) 커버 생산 방법
US6991297B2 (en) Built-up automobile/motorbike wheel of light alloy
WO2017082328A1 (ja) カバーの製造方法
JP2016183745A (ja) ボーデンケーブルの端末構造
JP2003025801A (ja) ホイールカバー
FR2800815A1 (fr) Insert de fixation pour une piece en matiere plastique, ensemble comprenant une telle piece et un tel insert, et procede de fabrication correspondant
JP2011257823A (ja) ペダル装置
DE4134881A1 (de) Induktiver sensor
JP2004347216A (ja) 扉ハンドル、およびその成形方法
US8561742B2 (en) Insert, plastic part assembly utilizing same and die-casting mold for making the insert
JP2006064115A (ja) ボルトヘッド・ナット用キャップ
JP2699712B2 (ja) 樹脂成形品の成形方法
JP3978809B2 (ja) エアゾール缶の製造方法
JP3468871B2 (ja) 樹脂成形品およびその製造方法
HUE029076T2 (hu) Indítórelé, valamint eljárás indítórelé elõállítására
JP4051816B2 (ja) 二重チューブにおける内筒チューブ
JPS5855457Y2 (ja) ノブとノブホルダの嵌合構造
JPH07144346A (ja) 射出成形金型
JPH09201848A (ja) リング付きライニング管の製造方法
JP6639016B2 (ja) フィラーパイプの入口部の構造
JP2014151762A (ja) タイロッドとタイロッドエンド組立体およびタイロッド閉塞部成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5926553

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees