以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷装置を備える印刷システムの概略構成図、図2は、図1に示す印刷システムの制御系の構成を示すブロック図である。以下の説明において、ユーザが位置する図1の紙面表方向を前方とする。また、図1に示すように、ユーザから見て、上下左右を上下左右方向とする。
図1、図2に示すように、印刷システム1は、印刷装置2と、封入封緘装置3とを備える。
印刷装置2は、印刷媒体である用紙に印刷を行う。印刷装置2は、給紙部11と、印刷部12と、連絡部13と、上面搬送部14と、排紙部15と、反転部16と、操作パネル部17と、制御部18と、各部を収納または保持する筐体19とを備える。
なお、図1において太線で示す経路が、用紙が搬送される搬送経路である。印刷装置2における搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、長破線で示す経路が排紙経路RD、短破線で示す経路が連絡経路RJ、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
給紙部11は、印刷部12に給紙する。給紙部11は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部11は、外部給紙台21と、外部給紙ローラ22と、複数の内部給紙台23と、複数の内部給紙ローラ24と、複数対の縦搬送ローラ25と、レジストローラ26とを備える。
外部給紙台21は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台21は、一部が筐体19の外部に露出して設置されている。
外部給紙ローラ22は、外部給紙台21から用紙Pを1枚ずつ取り出し、給紙経路RSに沿ってレジストローラ26へ向けて搬送する。外部給紙ローラ22は、外部給紙台21の上側に配置されている。
内部給紙台23は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台23は、筐体19の内部に配置されている。
内部給紙ローラ24は、内部給紙台23から用紙Pを1枚ずつ取り出して給紙経路RSへと送り出す。内部給紙ローラ24は、内部給紙台23の上側に設けられている。
縦搬送ローラ25は、内部給紙台23から取り出された用紙Pをレジストローラ26へ向けて搬送する。縦搬送ローラ25は、給紙経路RSに沿って配置されている。
レジストローラ26は、外部給紙台21、内部給紙台23、反転部16から搬送されてきた用紙Pを一旦止めた後、印刷部12へと送り出す。レジストローラ26は、給紙経路RSと反転経路RRとの合流地点の近傍の通常経路RC上に配置されている。
また、給紙部11は、外部給紙ローラ22および最も下流側の縦搬送ローラ25を回転駆動させるモータと、内部給紙ローラ24および他の縦搬送ローラ25を回転駆動させるモータと、レジストローラ26を回転駆動させるモータ(いずれも図示せず)とを備える。
印刷部12は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに印刷を行う。印刷部12は、給紙部11の下流側に配置されている。印刷部12は、ベルト搬送部31(請求項の搬送部に相当)と、インクジェットヘッド部32とを備える。
ベルト搬送部31は、レジストローラ26から搬送されてきた用紙Pを保持して搬送する。ベルト搬送部31は、レジストローラ26の下流側に配置されている。ベルト搬送部31は、搬送ベルト33と、ベルト駆動ローラ34と、従動ローラ35〜37と、ベルトモータ38とを備える。
搬送ベルト33は、ベルト駆動ローラ34および従動ローラ35〜37に掛け渡される環状のベルトである。搬送ベルト33には、用紙Pを吸着保持するためのベルト穴が多数形成されている。搬送ベルト33は、ファン(図示せず)の駆動によりベルト穴に発生する吸着力により、用紙Pを搬送面(上面)33a上に吸着保持する。搬送ベルト33は、ベルト駆動ローラ34の駆動により図1における時計回り方向に回転することで、搬送面33a上に吸着保持した用紙Pを右方向に搬送する。搬送面33aは、ベルト駆動ローラ34と従動ローラ35との間で略水平となる搬送ベルト33の上面である。
ベルト駆動ローラ34および従動ローラ35〜37は、搬送ベルト33が掛け渡されるものである。ベルト駆動ローラ34は、搬送ベルト33を回転させる。従動ローラ35〜37は、搬送ベルト33を介してベルト駆動ローラ34に従動する。
従動ローラ35は、ベルト駆動ローラ34と略同じ高さで、ベルト駆動ローラ34から左右方向に所定間隔だけ離間して配置されている。従動ローラ36,37は、ベルト駆動ローラ34および従動ローラ35の下方において、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、略同じ高さに配置されている。
ベルトモータ38は、ベルト駆動ローラ34を回転駆動させる。
インクジェットヘッド部32は、ベルト搬送部31により搬送される用紙Pにインクを吐出して画像を印刷する。インクジェットヘッド部32は、複数のインクジェットヘッド39と、昇降モータ40とを備える。
インクジェットヘッド39は、用紙Pの搬送方向と略直交する方向(前後方向)に複数のノズルが配列されたライン型のインクジェットヘッドである。複数のインクジェットヘッド39は、搬送ベルト33の搬送面33aに対向して、左右方向に並列して配置されている。複数のインクジェットヘッド39は、互いに異なる色のインクを、ベルト搬送部31により搬送される用紙Pへと吐出する。
昇降モータ40は、ベルト搬送部31をインクジェットヘッド39に対して昇降させるための駆動力を発生するものである。昇降モータ40の駆動力が、図示しない昇降機構によりベルト搬送部31に伝達され、ベルト搬送部31が昇降するようになっている。これにより、ヘッドギャップが調整可能になっている。ヘッドギャップは、図3に示すベルト搬送部31における搬送面33aとインクジェットヘッド39の吐出面(下面)39aとの間の距離Hである。
連絡部13は、封書作製用の印刷時において、印刷済みの用紙Pを封入封緘装置3へと送り出す。連絡部13は、切替部41と、連絡ローラ42と、切替部41を駆動させるソレノイド(図示せず)と、連絡ローラ42を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。
切替部41は、用紙Pの搬送経路を通常経路RCと連絡経路RJとの間で切り替える。切替部41は、通常経路RCと連絡経路RJとの分岐点に配置されている。連絡経路RJは、印刷部12と上面搬送部14との境界から封入封緘装置3に向けて右側に延びる経路である。連絡経路RJの下流側の端部は、封入封緘装置3の導入経路RIの上流側の端部に接続されている。
連絡ローラ42は、ベルト搬送部31から搬送されてきた用紙Pを搬送して封入封緘装置3へと送り出す。連絡ローラ42は、連絡経路RJに沿って切替部41の下流側に配置されている。
上面搬送部14は、ベルト搬送部31によって搬送されてきた用紙Pを右方向から左方向へとUターンするように搬送する。上面搬送部14は、複数対の上面搬送ローラ45と、複数対の上面搬送ローラ45を回転駆動させる複数のモータ(図示せず)とを備える。
上面搬送ローラ45は、用紙Pをニップして搬送する。複数対の上面搬送ローラ45は、印刷部12と排紙部15との間の通常経路RCに沿って配置されている。1対の上面搬送ローラ45は、反転経路RRの上流部に配置されている。
排紙部15は、印刷済みの用紙Pを排紙して積載する。排紙部15は、切替部51と、排紙ローラ52と、排紙台53と、切替部51を駆動させるソレノイド(図示せず)と、排紙ローラ52を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。
切替部51は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部51は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐点に配置されている。排紙経路RDは、通常経路RCの下流側の端部から排紙台53に向けて延びる経路である。
排紙ローラ52は、上面搬送部14により搬送されてきた用紙Pを搬送して排紙台53へと排紙する。排紙ローラ52は、排紙経路RDに沿って、切替部51と排紙台53との間に配置されている。
排紙台53は、排紙ローラ52により排紙された用紙Pを積載する。
反転部16は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させてレジストローラ26へと搬送する。反転部16は、反転ローラ55と、スイッチバック部56と、再給紙ローラ57と、切替ゲート58と、反転ローラ55を回転駆動させるモータ(図示せず)と、再給紙ローラ57を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。
反転ローラ55は、上面搬送部14により搬送されてきた用紙Pをスイッチバック部56に一時的に搬入した後に搬出して、再給紙ローラ57へと搬送する。反転ローラ55は、最も下流側の上面搬送ローラ45とスイッチバック部56の搬入口との間の反転経路RR上に配置されている。
スイッチバック部56は、反転ローラ55が用紙Pを一時的に搬入するための空間である。スイッチバック部56は、排紙台53の下部に形成されている。スイッチバック部56は、反転ローラ55の近傍が用紙Pを搬入するために開口されている。
再給紙ローラ57は、反転ローラ55により搬送されてきた用紙Pをレジストローラ26へと搬送する。再給紙ローラ57は、反転ローラ55とレジストローラ26との間の反転経路RR上に配置されている。
切替ゲート58は、上面搬送ローラ45によって搬送されてきた用紙Pを反転ローラ55へとガイドする。また、切替ゲート58は、反転ローラ55によってスイッチバック部56から搬出される用紙Pを再給紙ローラ57へとガイドする。切替ゲート58は、最も下流側の上面搬送ローラ45、反転ローラ55、および再給紙ローラ57の3個所の重心近傍に配置されている。
操作パネル部17は、ユーザの入力操作を受け付けるとともに、各種の情報等を表示するものである。操作パネル部17は、ユーザが各種の入力操作を行うための操作ボタンおよびタッチパネル等と、各種の情報等を表示する液晶表示パネル等とを備える。
制御部18は、印刷装置2全体の動作を制御する。制御部18は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。また、制御部18は、封入封緘装置3全体の動作を制御する。
制御部18は、図4に示す最大ドロップ数テーブル61、図5に示す印刷搬送速度テーブル62、および図6に示すヘッドギャップテーブル63を予め記憶している。
最大ドロップ数テーブル61は、用紙種類(普通紙、マット紙等)と、最大ドロップ数との関係を示すテーブルである。最大ドロップ数は、各インクジェットヘッド39が1画素に対して吐出するインクの最大のドロップ数である。インクが裏抜けしにくい種類ほど、最大ドロップ数が大きく設定される。
印刷搬送速度テーブル62は、最大ドロップ数と、印刷解像度と、印刷搬送速度との関係を示すテーブルである。印刷搬送速度は、印刷時におけるベルト搬送部31による用紙Pの搬送速度である。印刷搬送速度は、最大ドロップ数および印刷解像度に応じて、良好な画質で印刷可能な速度に設定される。印刷搬送速度は、同じ印刷解像度であれば、最大ドロップ数が大きいほど遅く設定される。すなわち、図5において、v5<v3<v1,v6<v4<v2となっている。また、印刷搬送速度は、最大ドロップ数が同じであれば、印刷解像度が大きいほど遅く設定される。すなわち、v2<v1,v4<v3,v6<v5となっている。
ヘッドギャップテーブル63は、用紙種類とヘッドギャップとの関係を示すテーブルである。厚さが大きい種類ほど、ヘッドギャップが大きく設定される。
制御部18は、印刷条件に応じた印刷実行設定で印刷部12に印刷を行わせる。印刷条件は、印刷に際しての条件であり、印刷対象の用紙種類、最大ドロップ数、および印刷解像度からなる。印刷実行設定は、印刷を実行する際の印刷部12における設定であり、その設定項目は、印刷搬送速度およびヘッドギャップである。
具体的には、制御部18は、印刷データから、インクジェットヘッド部32による印刷に対応した形式のデータであるドロップデータを生成する。ドロップデータは、各インクジェットヘッド39が画素ごとに吐出するインクのドロップ数を示すデータである。この際、制御部18は、最大ドロップ数テーブル61を参照して、印刷に使用する用紙種類に応じた最大ドロップ数のドロップデータを生成する。また、制御部18は、印刷搬送速度テーブル62を参照して、最大ドロップ数および印刷解像度に応じた印刷搬送速度を求める。また、制御部18は、ヘッドギャップテーブル63を参照して、印刷に使用する用紙種類に応じたヘッドギャップを求める。制御部18は、このようにして求めた印刷搬送速度およびヘッドギャップを印刷部12に設定して、ドロップデータに基づき印刷を実行する。
ここで、通常印刷では、制御部18は、用紙1枚ごとに印刷搬送速度およびヘッドギャップを設定する。これに対し、封入封緘装置3を用いる封書作製用の印刷時では、制御部18は、複数枚の用紙Pを含む封書1通分の印刷における各用紙Pに対する印刷実行設定を共通化する。具体的には、制御部18は、封書1通分の印刷における印刷対象の各用紙Pの用紙種類、用紙種類に応じた最大ドロップ数、および印刷解像度に基づき、各用紙Pに対応する印刷搬送速度およびヘッドギャップを求める。そして、制御部18は、各用紙Pに対応する印刷搬送速度およびヘッドギャップから、封書1通分の全用紙Pを印刷可能な共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップを決定する。
封入封緘装置3は、印刷装置2で印刷された内容物用紙P1および封筒用紙P2を取り込み、封筒用紙P2から封筒を形成しつつ、封筒に内容物用紙P1を封入した封書を作製する。封入封緘装置3は、印刷装置2の右側に接続されている。封筒用紙P2は、封入封緘装置3での封書作製に専用の用紙であり、加圧接触により接着する感圧接着剤、および水が付着することで接着可能となる再湿糊が予め所定の位置に塗布されている。内容物用紙P1としては、普通紙等が用いられる。
図1に示すように、封入封緘装置3は、導入部71と、内容物用紙搬送部72と、内容物折り畳み部73と、内容物待機部74と、封筒用紙搬送部75と、前折り部76と、封筒形成部77と、封緘部78と、各部を収納する筐体79とを備える。
なお、図1の封入封緘装置3において太線で示す経路が、用紙Pが搬送される搬送経路である。封入封緘装置3の搬送経路のうち、実線で示す経路が内容物経路RB、一点鎖線で示す経路が封筒用紙経路RE、破線で示す経路が封緘経路RP、二点鎖線で示す経路が導入経路RIである。
導入部71は、印刷装置2で印刷された内容物用紙P1としての用紙Pおよび封筒用紙P2としての用紙Pを封入封緘装置3に導入する。導入部71は、導入搬送ローラ81と、切替部82と、導入搬送ローラ81を回転駆動させるモータ(図示せず)と、切替部82を駆動させるソレノイド(図示せず)とを備える。導入搬送ローラ81は、印刷装置2の連絡部13から内容物用紙P1および封筒用紙P2を取り込み、導入経路RIに沿って搬送する。導入経路RIの上流側の端部は、印刷装置2の連絡経路RJの下流側の端部に接続されている。切替部82は、導入搬送ローラ81により搬送されてきた内容物用紙P1を内容物経路RBへと導き、封筒用紙P2を封筒用紙経路REへと導く。
内容物用紙搬送部72は、内容物用紙P1を導入部71から内容物折り畳み部73へと搬送する。内容物用紙搬送部72は、内容物用紙搬送ローラ85と、整合ゲート86と、内容物用紙搬送ローラ85を回転駆動させるモータ(図示せず)と、整合ゲート86を駆動させるモータ(図示せず)とを備える。内容物用紙搬送ローラ85は、切替部82により内容物経路RBへと導かれた内容物用紙P1を搬送する。整合ゲート86は、内容物経路RBを開状態と閉状態との間で切り替える。整合ゲート86は、内容物経路RBを閉状態とすることにより、一通の封書に封入される複数枚の内容物用紙P1を集積して整合する。
内容物折り畳み部73は、内容物用紙P1を封筒に封入するために折り畳む。内容物折り畳み部73は、主折りローラ91と、導入ローラ92と、中間ローラ93と、導出ローラ94と、それぞれ突き当て部材95a,96aを有するガイド板95,96と、主折りローラ91を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。主折りローラ91は、時計回りに回転可能に構成され、中間ローラ93との間、および導出ローラ94との間で内容物用紙P1を折り曲げる。導入ローラ92は、主折りローラ91と協働して、内容物用紙搬送部72により搬送されてきた内容物用紙P1を、ガイド板95の突き当て部材95aに突き当て、内容物用紙P1にたるみを生じさせる。中間ローラ93は、たるみが生じた内容物用紙P1を、たるみ部分から主折りローラ91との間に引き込んで折り曲げる。折り曲げられた内容物用紙P1は、ガイド板96の突き当て部材96aに突き当てられ、たるみを生じる。導出ローラ94は、たるみが生じた内容物用紙P1を、たるみ部分から主折りローラ91との間に引き込んで折り曲げつつ、内容物待機部74側(右上側)へと送り出す。
内容物待機部74は、内容物折り畳み部73で折り畳まれた内容物用紙P1を一時的に待機させた後、封筒形成部77へと送り出す。内容物待機部74は、内容物折り畳み部73と封筒形成部77との間の内容物経路RBに沿って配置された複数対の送出ローラ98と、送出ローラ98を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。待機中は、送出ローラ98は、折り畳まれた内容物用紙をニップした状態で停止させている。
封筒用紙搬送部75は、封筒用紙P2を導入部71から前折り部76へと搬送する。封筒用紙搬送部75は、導入部71と前折り部76との間の封筒用紙経路REに沿って配置され、封筒用紙P2を搬送する封筒用紙搬送ローラ99と、封筒用紙搬送ローラ99を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。
前折り部76は、封筒用紙P2から封筒を形成する際の1段階目の折り曲げ作業である前折を行う。前折り部76は、主折りローラ100と、導入ローラ101と、導出ローラ102と、突き当て部材103aを有するガイド板103と、主折りローラ100を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。主折りローラ100は、反時計回りに回転可能に構成され、導出ローラ102との間で封筒用紙P2の前折りを行う。導入ローラ101は、主折りローラ100と協働して、封筒用紙搬送部85により搬送されてきた封筒用紙P2を、ガイド板103の突き当て部材103aに突き当て、封筒用紙P2にたるみを生じさせる。導出ローラ102は、たるみが生じた封筒用紙P2を、たるみ部分から主折りローラ100との間に引き込んで折り曲げつつ、封筒形成部77側(右側)へと送り出す。
封筒形成部77は、前折り部76で前折りされた封筒用紙P2を折り曲げて封筒を形成しつつ、内容物用紙P1を封筒に収容する。封筒形成部77は、主折りローラ105と、導入ローラ106と、中間ローラ107と、導出ローラ108と、それぞれ突き当て部材109a,110aを有するガイド板109,110と、主折りローラ105を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。主折りローラ105は、反時計回りに回転可能に構成され、中間ローラ107との間、および導出ローラ108との間で封筒用紙P2を折り曲げる。導入ローラ106は、主折りローラ105と協働して、前折り部76から搬送されてきた封筒用紙P2を、ガイド板109の突き当て部材109aに突き当て、封筒用紙P2にたるみを生じさせる。中間ローラ107は、たるみが生じた封筒用紙P2を、たるみ部分から主折りローラ105との間に引き込んで折り曲げる。このとき、折り畳まれた内容物用紙P1が、内容物待機部84から主折りローラ105と中間ローラ107との間に向けて送り出され、折り曲げられる封筒用紙P2に挿入される。折り曲げられた封筒用紙P2は、ガイド板110の突き当て部材110aに突き当てられ、たるみを生じる。この際、水タンクを有する水塗布部(図示せず)により、予め封筒用紙P2の所定位置に設けられた再湿糊に水が塗布される。導出ローラ108は、突き当て部材110aに突き当てられてたるみが生じた封筒用紙P2を、たるみ部分から主折りローラ105との間に引き込んで折り曲げつつ、封緘部88側(上側)へと送り出す。この際、再湿糊が対向面に接着し、内容物用紙P1を収容した封筒が形成される。
封緘部78は、封筒形成部77で形成された封筒を封緘して封書を完成させる。封緘部78は、複数対の封筒搬送ローラ111と、封緘ローラ112と、封筒搬送ローラ111を回転駆動させるモータ(図示せず)と、封緘ローラ112を回転駆動させるモータ(図示せず)とを備える。封筒搬送ローラ111は、封筒形成部77で形成された封筒を、封緘経路RPに沿って封緘ローラ112へと搬送する。封緘ローラ112は、封筒を搬送しつつ、封筒の両端部に相当する位置に予め設けられた感圧接着剤同士を圧着することで封緘する。これにより、折り畳まれた内容物用紙P1が封入された封書が完成する。完成した封書は、図示しない封書排出部により排出される。
次に、印刷システム1の動作について説明する。
まず、印刷装置2の動作について説明する。図7は、印刷装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
図7のフローチャートの処理は、印刷装置2が外部のPC(パーソナルコンピュータ)から印刷ジョブを受信することにより開始となる。印刷ジョブを受信すると、ステップS10において、制御部18は、受信した印刷ジョブが封書作製用の印刷ジョブであるか否かを判断する。
受信した印刷ジョブが封書作製用の印刷ジョブであると判断した場合(ステップS10:YES)、ステップS20において、制御部18は、封書作製用の印刷時における封書1通分の全用紙Pを印刷可能な共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップを決定する。
具体的には、制御部18は、最大ドロップ数テーブル61を参照して、封書1通分の印刷における印刷対象の各用紙P(内容物用紙P1および封筒用紙P2)の用紙種類に応じた最大ドロップ数を取得する。そして、制御部18は、印刷搬送速度テーブル62を参照して、各用紙Pについて、最大ドロップ数および印刷解像度に応じた印刷搬送速度を求める。なお、制御部18は、印刷ジョブに含まれている情報から用紙種類および印刷解像度を判断できる。また、制御部18は、ヘッドギャップテーブル63を参照して、各用紙Pの用紙種類に応じたヘッドギャップを求める。
そして、制御部18は、上述のように求めた各用紙Pに対応する印刷搬送速度のうち最も遅い印刷搬送速度、および各用紙Pに対応するヘッドギャップのうち最大のヘッドギャップを、各用紙Pに共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップとして決定する。
また、制御部18は、各用紙Pに対する印刷データに基づき、ドロップデータを生成する。この際、制御部18は、最大ドロップ数テーブル61を参照して、用紙種類に応じた最大ドロップ数のドロップデータを生成する。
ここで、上述のように各用紙Pに共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップを、各用紙Pに対応する印刷搬送速度のうち最も遅い印刷搬送速度、および各用紙Pに対応するヘッドギャップのうち最大のヘッドギャップに決定する理由を説明する。
図5の印刷搬送速度テーブル62のように、印刷搬送速度は、同じ印刷解像度であれば、最大ドロップ数が大きいほど遅い速度に設定され、最大ドロップ数が同じであれば、印刷解像度が大きいほど遅い速度に設定される。すなわち、狭い範囲に多くのインクドロップを吐出する場合ほど、画質を維持するために、印刷搬送速度を遅くする必要がある。図5の印刷搬送速度テーブル62に規定された印刷搬送速度より速い印刷搬送では、正確な位置にインクドロップを吐出することが困難であるため、画質を維持した印刷が困難である。これに対し、図5の印刷搬送速度テーブル62に規定された印刷搬送速度より遅い印刷搬送速度であれば、吐出タイミングを適切に制御することで、良好な画質で印刷可能である。したがって、各用紙Pに対して印刷搬送速度テーブル62から得られた印刷搬送速度のうち、最も遅い印刷搬送速度を共通の印刷搬送速度とすれば、画質を維持しつつ全用紙Pを印刷可能である。
また、図5のヘッドギャップテーブル63に規定されたヘッドギャップより大きなヘッドギャップであれば、搬送中の用紙Pがインクジェットヘッド39に接触することを避けられる。したがって、各用紙Pに対してヘッドギャップテーブル63から得られたヘッドギャップのうち最大のヘッドギャップを共通のヘッドギャップとすれば、インクジェットヘッド39への接触を回避しつつ全用紙Pを印刷可能である。
図7のフローチャートに戻り、ステップS20に続いて、ステップS30において、制御部18は、封書作製用の印刷を実行する。この際、制御部18は、昇降モータ40を駆動させて、印刷部12におけるヘッドギャップを、ステップS20で決定した値に設定する。また、制御部18は、ベルト搬送部31による印刷搬送速度を、ステップS20で決定した値に設定する。
印刷装置2における封書作製用の印刷について、片面印刷、両面印刷に分けて説明する。
片面印刷では、給紙部11から印刷部12へと給紙された用紙Pは、ベルト搬送部31により搬送されつつ、インクジェットヘッド39により印刷される。印刷された用紙Pは、ベルト搬送部31によって搬送されつつ、連絡部13の切替部41により連絡経路RJへと導かれ、連絡ローラ42により封入封緘装置3へと送り出される。
両面印刷では、給紙部11から印刷部12へと給紙された用紙Pは、片面印刷と同様に、ベルト搬送部31により搬送されつつ、インクジェットヘッド39により一方の面に印刷される。その後、片面印刷済みの用紙Pは、ベルト搬送部31によって搬送されつつ、連絡部13の切替部41により上面搬送部14へと導かれる。用紙Pは、上面搬送部14により排紙部15の切替部51まで搬送される。この後、用紙Pは、上面搬送部14により搬送されつつ、切替部51により反転部16へと導かれる。反転部16では、用紙Pは、切替ゲート58により反転ローラ55へと導かれ、反転ローラ55によりスイッチバック部56へと搬入される。その後、用紙Pは、反転ローラ55によりスイッチバック部56から搬出されるとともに、切替ゲート58により再給紙ローラ57へと導かれる。次いで、用紙Pは、再給紙ローラ57によりレジストローラ26へと搬送され、レジストローラ26によりベルト搬送部31へと送り出される。ここで、用紙Pは、反転部16によって反転されているので、未印刷面(他方の面)がインクジェットヘッド39に向けられている。インクジェットヘッド39により用紙Pの他方の面に印刷された後、両面印刷済みの用紙Pは、ベルト搬送部31によって搬送されつつ、連絡部13の切替部41により連絡経路RJへと導かれ、連絡ローラ42により封入封緘装置3へと送り出される。
印刷装置2は、封書1通分の内容物用紙P1および封筒用紙P2としての用紙Pを順次印刷して封入封緘装置3へと送り出す。例えば、印刷装置2は、封書1通分の内容物用紙P1が3枚である場合、3枚の内容物用紙P1に印刷した後、1枚の封筒用紙P2に印刷し、これらを順次封入封緘装置3へと送り出す。内容物用紙P1および封筒用紙P2は、外部給紙台21および複数の内部給紙台23のいずれかに、用紙種類ごとに積載されている。封書1通分の内容物用紙P1および封筒用紙P2は、すべてが共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップの設定で印刷される。
なお、封書作製用の1つの印刷ジョブに、内容物用紙P1に用いる用紙種類が異なる等の、構成の異なる複数の封書作製用の印刷データが含まれている場合、制御部18は、それぞれの封書ごとに、印刷時の印刷搬送速度およびヘッドギャップを決定する。
一方、図7のフローチャートのステップS10において、受信した印刷ジョブが封書作製用の印刷ジョブではないと判断した場合(ステップS10:NO)、ステップS40において、制御部18は、通常印刷の処理を実行する。
具体的には、制御部18は、印刷対象の用紙1枚ごとに、ドロップデータを生成するとともに、最大ドロップ数テーブル61、印刷搬送速度テーブル62、ヘッドギャップテーブル63を参照して、印刷搬送速度およびヘッドギャップを決定する。そして、制御部18は、用紙1枚ごとに、決定した印刷搬送速度およびヘッドギャップにより印刷を実行する。
ここで、連続して印刷される用紙P間で印刷搬送速度およびヘッドギャップが変わらない場合は、制御部18は、連続して給紙および印刷を実行する。これに対し、連続して印刷される用紙P間で印刷搬送速度およびヘッドギャップの少なくともいずれかが変わる場合は、制御部18は、給紙を停止し、印刷装置2内の用紙Pをすべて排紙させる。そして、制御部18は、印刷搬送速度およびヘッドギャップの少なくともいずれかの設定値を変更した後、給紙および印刷を再開する。
通常印刷の片面印刷では、インクジェットヘッド39により印刷された用紙Pは、ベルト搬送部31によって搬送されつつ、連絡部13の切替部41により上面搬送部14へと導かれ、上面搬送部14により搬送される。そして、用紙Pは、排紙部15の切替部51によって排紙ローラ52へと導かれ、排紙台53へと排紙される。
通常印刷の両面印刷では、用紙Pは、上述した封書作製用の両面印刷と同様にして、両面に印刷される。両面印刷済みの用紙Pは、上述した通常印刷の片面印刷と同様に、ベルト搬送部31によって搬送されつつ、連絡部13の切替部41により上面搬送部14へと導かれ、上面搬送部14により排紙部15へと搬送され、排紙台53へと排紙される。
次に、封入封緘装置3における封書作製について説明する。
印刷装置2から送り出された印刷済みの内容物用紙P1は、導入部71により内容物用紙搬送部72へと導かれる。内容物用紙搬送部72では、内容物用紙P1は、内容物用紙搬送ローラ85により閉状態の整合ゲート86へと搬送される。以上が繰り返され、封書1通分の内容物用紙P1が整合ゲート86により整合されると、整合ゲート86が開状態となり、内容物用紙P1は、内容物折り畳み部73へと搬送される。そして、内容物用紙P1は、内容物折り畳み部73で折り畳まれて内容物待機部74へと搬送され、内容物待機部74で一時的に待機させられる。
一方、印刷装置2から送り出された印刷済みの封筒用紙P2は、導入部71により封筒用紙搬送部75へと導かれる。封筒用紙P2は、封筒用紙搬送部75により前折り部76へと搬送され、前折り部76で前折りされつつ、封筒形成部77へと送り出される。封筒形成部77では、封筒用紙P2は、折り曲げられつつ、内容物待機部74から送り出される内容物用紙P1を挟み込む。また、水塗布部(図示せず)により封筒用紙P2の再湿糊に水が塗布され、封筒用紙P2が折り曲げられる際に、水が塗布された再湿糊が対向面に接着し、内容物用紙P1を収容した封筒が形成される。
封筒形成部77で形成された封筒は、封緘部78へと送り出され、封緘ローラ112により封筒の両端部が圧着されて封緘される。これにより封書が完成し、この封書は、図示しない封書排出部により排出される。
以上説明したように、印刷装置2では、制御部18が、封書1通分の印刷における全用紙Pを印刷可能な共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップを決定する。そして、制御部18は、決定した共通の印刷搬送速度およびヘッドギャップを印刷部12に設定して印刷を実行する。これにより、封書1通分の印刷中において、印刷搬送速度およびヘッドギャップを変更する処理を省略できる。この結果、印刷装置2によれば、印刷開始から印刷終了までの時間の増大を軽減し、印刷物の生産性の低下を抑制できる。
ここで、封書1通分を、上述した通常印刷(図7のステップS40)と同様の処理により印刷した場合の印刷時間の例を図8に示す。図8において、封書1通は、5枚の内容物用紙P1と、1枚の封筒用紙P2から構成される。内容物用紙P1および封筒用紙P2内の番号は、印刷順を示す。
3枚目の内容物用紙P1は、他の内容物用紙P1とは用紙種類が異なる。1,2,4,5枚目の内容物用紙P1は、最大ドロップ数が「5」、印刷搬送速度がv1、ヘッドギャップがh1である。3枚目の内容物用紙P1および封筒用紙P2(6枚目)は、最大ドロップ数が「7」、印刷搬送速度がv5(<v1)、ヘッドギャップがh4である。ここで、h4>h1とする。1枚あたりの印刷時間は、直前の用紙P(内容物用紙P1または封筒用紙P2)が排紙されてから当該用紙Pが封入封緘装置3へ排出されるまでの時間である。1枚目の内容物用紙P1の1枚あたりの印刷時間は、印刷開始から当該内容物用紙P1が封入封緘装置3へ排出されるまでの時間である。
図8の例では、3枚目の内容物用紙P1の前後、および5枚目の内容物用紙P1と封筒用紙P2との間で、印刷搬送速度およびヘッドギャップの変更が行われている。このため、3,4枚目の内容物用紙P1および封筒用紙P2の1枚あたりの印刷時間は、印刷搬送速度およびヘッドギャップの変更に要する時間を含んでおり、3,4枚目の内容物用紙P1と比較して長時間となっている。
これに対し、図8の例と同様の構成の封書1通分を、本実施の形態における封書作製用の印刷時の処理により印刷した場合の印刷時間の例を図9に示す。この場合、v1およびv5のうち遅い方の値であるv5が、全用紙P(1〜5枚目の内容物用紙P1および封筒用紙P2)に共通の印刷搬送速度となっている。また、h1およびh4のうち大きい方の値であるh4が、全用紙Pに共通のヘッドギャップとなっている。
これにより、図9の例では、印刷開始から印刷終了までの間で印刷搬送速度、ヘッドギャップの変更は行われない。図8の例と比較すると、図9の例では、1,2,5枚目の内容物用紙P1において、印刷搬送速度が遅いことにより、1枚あたりの印刷時間が0.2秒だけ長くなっている。しかし、図9の例では、印刷搬送速度およびヘッドギャップの変更が不要となることで、図8の例と比較して、印刷開始から印刷終了までの時間は大きく短縮されている。
このように、本実施の形態によれば、印刷開始から印刷終了までの時間の増大を軽減でき、印刷物の生産性の低下を抑制できる。
なお、本実施の形態では、後処理装置として封入封緘装置3が接続されている印刷装置2における封書作製用の印刷について説明したが、例えば、後処理装置がくるみ製本装置の場合にも本発明は適用可能である。
くるみ製本装置は、印刷済みの複数の本文用紙からなる用紙束を表紙用紙でくるみ綴じして冊子を作製する装置である。一般に、表紙用紙には、本文用紙よりも厚く、最大ドロップ数が大きい用紙が用いられる。また、本文用紙に複数種類の用紙が含まれることもある。このため、くるみ製本装置が接続された印刷装置において、くるみ製本用の印刷時に、本実施の形態における封書作製用の印刷時と同様の処理を行うことで、印刷搬送速度およびヘッドギャップを変更する処理を省略することが可能になる。
また、後処理装置が、くるみ製本以外の、ステープル綴じ、リング綴じ、ダブルリング綴じ等により冊子を作製する装置である場合にも本発明は適用可能である。
また、本実施の形態では、封書1通分を印刷単位として、封書1通分の全用紙Pに共通の印刷実行設定(印刷搬送速度およびヘッドギャップ)を決定する場合について説明した。また、上述したくるみ製本装置等の冊子を作製する装置では、1冊分を印刷単位とすることができる。しかし、印刷単位は、上記のものに限らず、印刷対象の印刷媒体として種類の異なる複数の印刷媒体を含むものであればよい。このような印刷単位における全印刷媒体を印刷可能な共通の印刷実行設定を決定し、この共通の印刷実行設定により印刷を実行することで、印刷実行設定の設定内容を変更する処理を省略でき、印刷物の生産性の低下を抑制できる。
また、ユーザの指示により印刷単位を決定するようにしてもよい。ユーザによる指示は、操作パネル部17、または外部のPC等から行えるようにすることができる。これにより、例えば、印刷ジョブにおけるサブセットを印刷単位とすることや、複数の印刷ジョブにまたがって印刷単位を指定することもできる。したがって、印刷単位の範囲を指定したいユーザの希望に対応することが可能となる。
また、本実施の形態では、印刷実行設定の設定項目を、印刷搬送速度およびヘッドギャップとしたが、これらのいずれか一方を省略してもよい。また、印刷装置2において、印刷実行設定の設定項目にヘッドギャップを含めるか否かを、ユーザの指示に応じて選択するようにしてもよい。ヘッドギャップがヘッドギャップテーブル63に規定された値より大きい場合、インクの着弾ずれ等による印刷画質の低下を招くおそれがある。そこで、印刷実行設定の設定項目にヘッドギャップを含めるか否かをユーザが指示できるようにすることで、印刷画質の低下を回避したいユーザの希望に対応できる。
また、本実施の形態では、インクジェット方式の印刷装置2について説明したが、他の方式の印刷装置にも本発明は適用可能である。例えば、電子写真方式の印刷装置において、トナーの定着温度、用紙の搬送速度等を印刷実行設定の設定項目として、本発明を適用可能である。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。