以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の一例であるインクジェット式プリンタの概略構造を示す正面断面図である。また、図2は、本実施形態のプリンタに用いられる搬送ユニット及び乾燥装置を示す斜視図であり、図3は、搬送ユニット及び乾燥装置の概略構造を示す正面断面図である。
図1に示すように、プリンタ1の本体2の右側下方には、給紙カセット3が配置されている。給紙カセット3の内部には、用紙(記録媒体)Pが積まれて収容されている。給紙カセット3の用紙搬送方向下流部上方には、給紙装置4が配置されている。この給紙装置4により、用紙Pは図1において給紙カセット3の右上方に向けて送り出される。
給紙カセット3の用紙搬送方向下流側には、用紙搬送路5、レジストローラ6、記録部7、及び搬送ユニット10が配置されている。給紙カセット3から送り出された用紙Pは、用紙搬送路5を通ってレジストローラ6に到達して一旦停止させられる。レジストローラ6は、用紙Pの斜め送りを矯正して再度用紙Pを送り出し、記録部7とレジストローラ6の間の用紙搬送路5に設けられた図示しない用紙先端検知部材による用紙Pの先端の検知に基づいたタイミングで、記録部7がインク吐出動作を実行する。なお、用紙搬送路5には、用紙Pを搬送するための搬送ローラ対を必要に応じて設けても良い。
搬送ユニット10は、印字用駆動ローラ12、及び印字用従動ローラ13、及び印字用テンションローラ14に巻き掛けられた無端状の印字用搬送ベルト11を備えている。印字用搬送ベルト11は、印字用駆動ローラ12により、図1において反時計回りに回動する。印字用従動ローラ13の上方には、補助従動ローラ15が配置され、印字用従動ローラ13とニップ対を形成している。印字用駆動ローラ12は、搬送モータ74(図10参照)により駆動されるようになっている。
レジストローラ6によって送り出された用紙Pは、この印字用搬送ベルト11の上面に載置され、図1において右側から左側へと搬送される。なお、印字用搬送ベルト11には、その両端部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルト等が好適に用いられる。
搬送ユニット10の内部であって、記録部7に対向する箇所には、図示しない印字用空気吸引ファンが設けられている。そして、搬送ユニット10は、印字用空気吸引ファンにより、その上面から下方に向かって空気を吸引することができる。また、印字用搬送ベルト11には、多数の空気吸引用の孔(図示せず)が設けられている。これにより、搬送ユニット10は、用紙Pを印字用搬送ベルト11の上面に吸着し、密着させながら搬送する。
一方、プリンタ1は、後述する制御部20において外部コンピュータ(図示せず)から、文字や図形、模様などの画像データ信号を受信する。この画像データの情報は、搬送ユニット10と対向するようにその上方に配置された記録部7に送られる。記録部7は、記録ヘッド8のインク吐出ノズル(図示せず)の先端部が配置された底面と印字用搬送ベルト11の上面である用紙搬送面との間に微小間隔(例えば1mm)を設けて配置されている。
記録部7は、各色に対応した3個の記録ヘッド8を4色分、合計12個備えている(図示せず)。記録ヘッド8は、各々用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向に向かって延び、図1に示すように、印字用搬送ベルト11の回動方向に沿って、回動方向上流側から下流側に向けて並べて配置されている。4色に対応した記録ヘッド8とは、上流側から順に、ブラック用の記録ヘッド8K、シアン用の記録ヘッド8C、マゼンタ用の記録ヘッド8M、及びイエロー用の記録ヘッド8Yである。
各色の記録ヘッド8に対応して、搬送ユニット10の下方には、ここでは図示しない4台のインクタンク26(図10参照)が備えられており、各色のインクは、このインクタンク26から供給チューブ(図示せず)によって、記録ヘッド8に補給される。なお、以下の説明において、特に限定する必要がある場合を除き、「K」「C」「M」「Y」の識別記号は省略するものとする。
なお、記録ヘッド8のインクの吐出方式としては、例えば、図示しないピエゾ素子を用いてインクを押し出すピエゾ方式や、発熱体によって気泡を発生させ、圧力をかけてインクを吐出するサーマルインクジェット方式など、各種方式を適用することができる。
記録部7の各記録ヘッド8は、外部コンピュータから受信した画像データの情報に対応して、印字用搬送ベルト11表面に載置された用紙Pに向かって記録ヘッド8からインクを吐出する。そして、印字用搬送ベルト11の回転とともに、所定のタイミングで各記録ヘッド8から各色のインクが順次吐出されることにより、印字用搬送ベルト11表面上の用紙Pにはブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色のインクが重ね合わされたカラーインク画像が形成、印刷される。
また、必要に応じて4色の記録ヘッド8の上方に、加熱送風装置等を設けることもできる。また、給紙カセット3の下流側に、予備加熱用の加熱装置等を設けることもできる。
搬送ユニット10の用紙搬送方向下流側(図の左側)には、乾燥装置(乾燥手段)30が配置されている。記録部7を通過した用紙Pは乾燥装置30へと排出され、用紙Pに吐出されたインクは、乾燥装置30により乾燥される。乾燥装置30の詳細については後述する。乾燥装置30により乾燥後、用紙Pは、搬送路61を通って排出トレイ65に排出される。
一方、搬送ユニット10の下方には、搬送ユニット10の昇降装置(図示せず)を備えている。かかる昇降装置により、各記録ヘッド8のインク吐出ノズル(図示せず)の乾燥や目詰まりを防止するため、記録ヘッド8にキャップ(図示せず)を装着したり、印字用搬送ベルト11上で発生したジャム処理を行ったりするため、搬送ユニット10を昇降させる。
そして、搬送ユニット10の下降により形成された作業空間を用い、キャップを図示しない垂直移動機構で昇降させ、記録ヘッド8に着脱することができる。また、キャップを脱離後、図示しない水平移動機構で水平移動させ、記録ヘッド8に着脱可能な位置と待機位置との間を移動できるようになっている。
記録ヘッド8の乾燥や目詰まりの防止に関して、記録部7の長期間停止後の印刷開始時は全ての記録ヘッド8から、また印刷動作の合間にはインク吐出量が規定値以下の記録ヘッド8のノズルから、ノズル内の粘度が高くなったインクを吐出して、次の印刷動作に備える。このとき、記録ヘッド8にキャップを、微小距離をおいて近接させ、インクはキャップ内に吐出される。
そして、図2及び図3に示すように、乾燥装置30には、収容部31と、収容部31に配設された給紙部33、分離用送風部(送風部)35、乾燥用送風部(送風部)37a、37b、37c、37d、37e及び37f、第1送風ファン(送風発生手段)41、第2送風ファン42、排気部45及び用紙排出部(排出部)50を備えている。
図4は、本実施形態のプリンタに用いられる乾燥装置の斜視図であり、図5は、図4の乾燥装置の上カバーを取り外した状態を示す斜視図であり、図6は、図5のAA’断面斜視図である。図1〜図3と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。なお、図5において、実線矢印は収容部31に送り込まれる空気流を、破線矢印は収容部31から排出される空気流を示す。
図4に示すように、収容部31は、略直方体の箱状部材から成り、インクが吐出された用紙Pが、収容部31の底面部31a側から上方に順次配置され、所定時間ストックすることができるような大きさに形成されている。収容部31は、給紙部33、後述する分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fとの連結部以外は密閉されている。また、図5及び図6に示すように、収容部31には、用紙Pの搬送方向の移動を規制するためのカーソル38が設けられている。
カーソル38は、用紙Pのサイズに応じて搬入された用紙Pの搬入方向の移動を規制可能に配置されている。図5では、収容部31の底面に設けられた所定の位置決め穴(図示せず)に嵌め込まれることにより、A3縦用紙(図2参照)の移動を規制するようになっているが、例えば位置決め穴39に嵌め込むことにより、A4縦用紙の移動を規制することもできる。
給紙部33は、収容部31の記録媒体の搬送方向上流側(図6の右側)端部の上下方向略中央部から図の右上側に、搬送ユニット10に向かって突設されており(図3参照)、搬送ユニット10から搬送された用紙Pを収容部31へ案内するようになっている。
図5に示すように、分離用送風部35は、給紙部33の下方において収容部31の幅方向通紙領域全域に送風可能に接続されると共に配管47(破線部分)によって第1送風ファン41に接続されたダクトを有している。また、図6に示すように、分離送風部35の収容部31との連結部は、多数の小孔が設けられた板状部材から形成されており、第1送風ファン41で発生した第1空気流が分散して収容部31内に送られるようになっている。これにより、用紙Pの分離及び乾燥効率を高めることができる。
また、第1送風ファン41の送風方向上流側には、温風発生装置(加熱手段)43が配置されている。温風発生装置43と接続された配管44(破線部分)は、2つに分岐しており、その一方が第1送風ファン41と接続され、他方は第2送風ファン42に接続されている。
温風発生装置43で発生した温風は、第1送風ファン41によって第1空気流とされ、該第1空気流は、分離用送風部35から収容部31へと送り込まれるようになっている(実線矢印)。また、温風発生装置43では、例えば約100℃の温風を発生することができる。
また、分離用送風部35から送り込まれた第1空気流は、収容部31の底面部31aと略平行(略水平)に送り込まれるようになっている(図9参照)。かかる第1空気流は、用紙Pが収容部31に順次搬入されると、収容部31に搬送され、ストックされるストック用紙P’(図9参照)間を第1空気流が通過し、用紙Pに作用する重力に抗してストック用紙P’間に隙間が形成されるような風量に設定されている。
これにより、ストック用紙P’の間には第1空気流の通過による隙間が形成され、インクが乾燥する前に、次に搬送されたストック用紙P’の裏面に、先に搬入された用紙Pのインクが付着することを防止することができる。また、かかる付着を防止することにより、画質の低下等の不具合が発生することを防止できる。
さらに、分離用送風部35からの第1空気流がインクと接触することにより、用紙Pに吐出されたインクを乾燥させることができる。なお、第1空気流の風量は、第1送風ファン41のファン回転数を可変することにより可変できるようになっており、かかる風量の設定方法の詳細は後述する。
乾燥用送風部37a〜37fは、詳細を図示しないが配管48(破線部分)によって第2送風ファン42と接続されている。第2送風ファン42は、上記の通り配管44と接続されており、温風発生装置43で発生した温風は、第2送風ファン42により第2空気流とされ、分離用送風部35とは異なる方向から収容部31に送り込まれるようになっている(実線矢印)。なお、第2空気流の風量は、第2送風ファン42のファン回転数を可変することにより可変できるようになっている。
乾燥用送風部37aは、給紙部33の上方に設けられ、給紙部33に沿って搬送方向上流側からストック用紙P’に第2空気流を送り込むことができる(図9参照)。乾燥用送風部37bは、収容部31の上面に設けられ、ストック用紙P’の上方から第2空気流を送り込むことができる(図9参照)。
また、乾燥用送風部37c、37dは、収容部31の幅方向一方の側壁に搬送方向上流側から順に設けられ、乾燥用送風部37e、37fは、他方の側壁に乾燥用送風部37c、37dと対向して設けられており、これらによりストック用紙P’に対し幅方向外側から第2空気流を送風することができる。
また、乾燥用送風部37a〜37fの収容部31との連結部は、多数の小孔が設けられた板状部材から形成されており、第2空気流が分散して収容部31内に送られるようになっている。これにより、ストック用紙P’の乾燥効率を高めることができる。なお、乾燥用送風部37a〜37fからの第2空気流により、ストック用紙P’間の分離を促進することもできる。
このように、分離用送風部35に加え、乾燥用送風部37a〜37fを用いることにより、用紙Pを、より速く乾燥させることができ、乾燥効率を高めることができる。なお、乾燥用送風部37c〜37fを、収容部31の幅方向に移動可能に配置し、搬入される用紙Pに応じて、用紙Pの幅方向の移動を規制するためのカーソルとして用いることもできる。
図5に示すように、排気部45は、収容部31の搬入方向下流側端部に配置されている。排気部45により、分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fから収容部31に送り込まれた第1及び第2空気流を排出することができ(破線矢印)、収容部31内部の空気を入れ替え、乾燥効率を向上させることができる。
また、排気部45は、配管46(破線で示す)により温風発生部43に接続されており、排出した第1及び第2空気流を分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fに循環させ、再利用することができる。これにより、第1及び第2空気流を有効利用してエネルギー効率を向上させ、乾燥効率を高めることができる。
また、図5に示すように、収容部31には、環境温度及び湿度を測定するための温湿度センサ71が設けられており、温湿度センサ71の検知結果は、後述する制御部20に送信されるようになっている。なお、ここでは温湿度検知センサ71を用いたが、温度センサや湿度センサを用いて温度若しくは湿度の検知結果により後述する乾燥必要時間Taを算出することもできる。
図5及び図6に示すように、用紙排出部50は、分離用送風部35の下方に配置されており、収容部31内のストック用紙P’のうち、最下方の1枚のみを収容部31から排出できるようになっている。図7(a)は、本実施形態の乾燥装置に用いられる用紙排出部の斜視図であり、図7(b)は、図7(a)において排出用搬送ベルトを取り外した状態を示す斜視図であり、図8は、正面断面図である。図1と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
用紙排出部50は、排出用駆動ローラ52、排出用搬送ローラ53、排出用従動ローラ54及び排出用テンションローラ55に架け渡された排出用搬送ベルト51を備えている。排出用駆動ローラ52の回転軸52aには駆動用ギア59が連結されており、駆動用ギア59が図示しないモータと連結されている。かかるモータにより駆動されることにより、排出用搬送ベルト51は、図(例えば図8)の時計回りに回動するようになっている。
また、排出用搬送ローラ53を挟んで排出用駆動ローラ52と排出用従動ローラ54との間には、排出用搬送ベルト51と略密閉空間を形成する吸引ボックス(吸引手段)57が設けられている。吸引ボックス57は、図示しない排出用空気吸引ファンと接続されており、かかる排出用空気吸引ファンにより、吸引ボックス57内を吸引することができる。
また、排出用搬送ベルト51には、多数の空気吸引用の孔51a(図7参照)が設けられており、上記排出用空気吸引ファンを作動させると、用紙Pを排出用搬送ベルト51上面の吸引領域S(図8の破線部分)に吸着し、これと密着させながら排出することができる。また、排出用搬送ローラ53には、周方向に複数の環状溝53aが設けられており、排出用搬送ローラ53による張架部分においても用紙Pを排出用搬送ベルト51上面に十分に吸着することができる。
これにより、ストック用紙P’のうち最下方の1枚のみを、より排出し易くすることができるため、より確実に所定間隔で用紙Pを順次排出することができる。また、上記の通り環状溝53aを設けることにより、排出途中で用紙Pが排出用搬送ベルト51から外れることを回避することができる。用紙排出部50により排出された用紙Pは、上記した通り、搬送路61に設けられた排出ローラ63により排出トレイ65に排出される。
次に、乾燥装置30の乾燥動作について説明する。図9は、用紙Pが乾燥されるときの乾燥装置周辺の状態を示す正面断面図である。図1〜図8と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。図9に示すように、搬送ユニット10から用紙Pが搬送されると、給紙部33を通って収容部31に下方から順次搬入される。
このとき、分離用送風部35により搬送方向上流側から第1空気流が略水平に送り込まれることにより、ストック用紙P’間を第1空気流が通過し、ストック用紙P’同士が接触しないようにすることができる。この非接触状態を保ちながら、分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fから送り込まれる第1及び第2空気流と所定時間接触することにより、収容部31内のストック用紙P’上のインクが乾燥される。乾燥後、用紙Pは、用紙排出部50により最下方から1枚ずつ順次排出される。
より詳細には、次の通りである。記録部7及び搬送ユニット10により設定される所定の印字間隔Ts(sec/枚)で印字動作が行われることとする。また、用紙Pの乾燥に必要な所定時間を乾燥必要時間(所定乾燥時間)Ta(sec)とする。このとき、収容部31には、1枚目の用紙P1が搬入されてから2枚目以降の用紙Pが、印字間隔Tsで順次搬入される。
このため、用紙P1が収容部31に搬入されてから乾燥するまでには、Ta/Ts枚の用紙Pが収容部31に搬入される必要がある。すなわち、収容部31に合計{(Ta/Ts)+1}枚の用紙Pが搬入されるまで用紙P1をストックする必要がある。かかる乾燥に必要な用紙Pの枚数を乾燥ストック枚数(所定ストック枚数)N(Nは整数)とする。
まず、ユーザ等により設定された総印字枚数J(Jは整数)が、乾燥ストック枚数N以上(J≧N)の場合を考える。かかる場合、1枚目〜N枚目の用紙P1〜PNが収容部31に搬入されたときには、用紙P1のストック時間は乾燥必要時間Taを経過し乾燥しているため、用紙排出部50により用紙P1を収容部31から排出する。その後、用紙P1の排出から印字間隔(所定間隔)Tsで用紙P2、用紙P3・・・を順次排出すれば、各用紙Pのストック時間は、排出の際には乾燥必要時間Taを経過している。
一方、N+1枚目以降も印字動作が継続していれば、用紙PNの搬入から印字間隔TsでN+1枚目の用紙PN+1が収容部31に搬入される。なお、用紙PN+1は、用紙P1が排出された後用紙P2が排出されるまでの間に搬入されるようになっている。さらに、引き続き印字されるN+2枚目、N+3枚目の用紙PN+2、PN+3は、それぞれ用紙P2、P3の排出と入れ替わって搬入される。
以降、N+m枚目(mは整数)まで、常にN枚のストック用紙P’が収容部31に存在する状態で、かかる排出及び搬入動作が繰り返される。そして、収容部31に搬入される用紙Pが総印字枚数Jに達した(すなわち、N+m=Jとなった)後は、収容部31に残ったN枚の用紙Pが、印字間隔Tsで順次排出される。
このように、総印字枚数Jが乾燥ストック枚数N以上であれば、N枚の用紙Pが収容部31に搬入されたとき、最下方の用紙P(1枚目に搬入された用紙P1)は収容部31に搬入されてから乾燥必要時間Taに達しているため、用紙排出部50により印字間隔と等しい所定時間間隔(所定間隔)Tsで順次排出する。また、用紙Pの排出と入れ替わりに、総印字枚数Jに達するまで用紙Pが所定時間間隔Tsで1枚ずつ搬入される。
なお、総印字枚数JがNと等しい(J=N)場合には、用紙P1から用紙PNまで搬入した後、印字間隔Tsで用紙P1から順次排出される。しかし、N+1枚目以降の用紙Pは印字されないため、用紙Pはそれ以上収容部31には搬入されず、用紙P1〜PNの排出のみが行われる。
一方、総印字枚数Jが乾燥ストック枚数N未満の場合には、印字済みの用紙Pが全て収容部31に搬入されても、最初に搬入した用紙P1が収容部31にストックされる時間は乾燥必要時間Taに達しない。そこで、用紙P1が搬入されてから乾燥必要時間Taを経過するまで収容部31で待機することとし、乾燥必要時間Ta経過後、用紙P1を排出する。そして、用紙P1の排出に引き続き、全ての用紙Pを印字間隔Tsで排出する。このとき、上記した様に2枚目以降の各用紙Pのストック時間は、排出の際には乾燥必要時間Taを経過している。
乾燥必要時間Taは、インクの種類や用紙Pの種類等によって影響を受けるおそれがある。また、乾燥必要時間Taは、乾燥し易い環境条件(高温低湿度)になる程短く、乾燥し難い環境条件(低温高湿度)になる程長くなる。また、温風発生装置43の加熱、第1及び第2送風ファン41、42の送風能力や装置の大きさ等による影響も受ける。さらに、乾燥必要時間Taが長くなれば乾燥ストック枚数Nが大きくなり、装置の大型化を招くおそれがある。従って、例えばこれらの観点を考慮して環境条件と乾燥必要時間Taとの関係を予備実験等により適宜設定することが必要である。
また、印字間隔Tsは、記録部7の印字能力や搬送ユニット10の搬送能力等によっても影響するため、例えばこれらを考慮して印字間隔Tsを設定し、乾燥ストック枚数Nを設定することができる。また、印字間隔Tsは、例えば60秒間に所定枚数X(Xは整数)を印字する場合、60/Xで表されるが、かかる算出結果は、例えば小数点以下を切り上げ処理等して用いることができる。また、このようにして設定される乾燥ストック枚数Nは、例えば20枚とすることができる。
図10は、本実施形態のインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。図1〜図9と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。プリンタ1には、制御部20が備えられており、制御部20には、プリンタドライバ(記録媒体厚さ選択手段)21、RIP(プリンタコントローラ)22、FPGA(Field Programable Gate Array)23等が接続されており、RIP22は、FPGA23にも接続されている。
プリンタドライバ21は、不図示のパーソナルコンピュータにインストールされており、パーソナルコンピュータの画面上で、ユーザが印刷条件等の設定を行うことができる。また、ユーザが用紙Pの厚さとして、後述する第1、第2及び第3厚さT1〜T3からいずれか1つを選択できるようになっており、いずれかが選択されると、その信号が制御部20に送信されるようになっている。
FPGA23には、インクタンク26、エンコーダ28、記録ヘッド8K〜8Yが接続されている。また、制御部20には、ADコンバータ72、モータ制御IC73が接続されており、ADコンバータ72には温湿度センサ71が、モータ制御IC73には搬送モータ74が接続されている。また、制御部20及びFPGA23は、主電源69に接続されている。
制御部20は、例えばCPUであり、後述する各種制御回路に制御信号を出力し、記録部7の記録動作、搬送ユニット10の搬送動作及び乾燥装置30の乾燥動作等を制御する。また、制御部20は、RIP22を介して受信された画像信号を画像データに変換し、FPGA23に送信して画像処理や加工を実行させる機能や、用紙Pの搬送速度を制御する機能を有している。
また、制御部20は、図示しないROMにアクセス可能であり、かかるROMには、環境条件と乾燥必要時間Taとを関係付けたパラメータや、印字間隔Tsに関するパラメータや、用紙Pの厚さと第1空気流の風量とを関係付けたパラメータや、第2空気流の風量設定用パラメータ等が格納されている。また、制御部20は、乾燥装置30に設けられた温度センサ71の検知結果を、ADコンバータ72を介して受信し、上記ROM等に格納されたパラメータに基づき乾燥必要時間Taを算出する機能、乾燥必要時間Taと印字間隔Tsから乾燥ストック枚数Nを算出する機能を有している。
また、制御部20は、タイマ及びカウンタ29を備えており、乾燥装置30の収容部31における乾燥ストック時間や、印字枚数及び収容部31に搬送及びストックされる用紙Pの枚数等を計測する機能を有している。また、制御部20は、総印字枚数JがN以上か否かを判断する機能、用紙排出部50により所定のタイミング及び間隔で用紙Pを収容部31から順次排出させる機能、収容部31に搬入された用紙Pの枚数が総印字枚数Jに達したか否かを判断する機能を有している。
また、制御部20は、プリンタドライバ21においてユーザにより用紙Pの厚さが選択されると、ROMに格納された上記パラメータに基づいて第1空気流の風量を設定する機能や、第2空気量の風量設定用パラメータに基づいて第2空気流の風量を設定する機能を有している。
RIP22は、例えば、図示しないパソコン等のホスト装置とデータの送受信を行う。制御部20は、RIP22を介して受信された画像信号を、必要に応じてFPGA23により変倍処理或いは階調処理して画像データに変換する。
FPGA23は、画像処理部24及びデータ加工部25を備えた回路であり、制御部20からの制御信号に基づき、制御部20から送信された画像データを変倍或いは階調処理等して、インクタンク26、エンコーダ28、記録ヘッド8K〜8Yに送信する。また、記録ヘッド8K〜8Yからのインクの吐出を制御する。かかる制御と、搬送モータ74によって駆動する印字用搬送ベルト11による用紙の搬送の制御とにより、用紙への記録処理が行われる。
インクタンク26には、設置時期や色等の情報を記憶するROM27が搭載されている。ROM27に記憶されたインク色情報は、FPGA23を介して制御部20に送信され、インク色等の仕様の判別に用いられる。
エンコーダ28は、印字用駆動ローラ12に接続されており(図示せず)、印字用駆動ローラ12の回転軸の回転変位量に応じてパルス列を出力する。制御部20は、エンコーダ28からFPGA23を介して送信されるパルス数をカウントすることで回転量を算出し、用紙の送り量(用紙位置)を把握する。そして制御部20は、エンコーダ28からの信号に基づいて、印字用駆動ローラ12の駆動による用紙の送り量(回転速度)が均一になるような補正信号をモータ制御IC73に出力する。
モータ制御IC73は、制御部20からの出力信号により搬送モータ74を駆動する。搬送モータ74は駆動して印字用駆動ローラ12(図1参照)を回転させ、印字用搬送ベルト11を図1の反時計回りに回動させて用紙Pを乾燥装置30へと搬送する。
次に、本実施形態のプリンタを用いた風量設定制御について説明する。用紙Pを収容部31に搬入する際、分離用送風部35から収容部31に送り込まれた第1空気流の風量が、ストック用紙P’の厚さに対して小さ過ぎると、ストック用紙P’が収容部31の底面部31a(図5、図6、図9参照)と接触し、かかる底面部31aとの摩擦力によりストック用紙P’の排出が困難となるおそれがある。あるいは、収容部31内においてストック用紙P’同士が接触し、かかるストック用紙P’間での摩擦力により重送が発生したり、ストック用紙P’の乾燥が不十分になるおそれがある。
一方、第1空気流の風量が、ストック用紙P’の厚さに対して大き過ぎると、ストック用紙P’が収容部31内で暴れ出すように移動し、乱雑に配置されるおそれがある。かかる配置状態のまま収容部31から排出されようとすると用紙排出部50で用紙Pが紙詰まりを発生しやすい。また、排出されても排出された用紙Pは、排出トレイ65上で整列せず、ストック性が低下するため、作業者に煩雑な作業を強いるおそれがある。
そこで、本実施形態では、分離用送風部35から送り込まれる第1空気流の風量を、プリンタドライバ21で選択された用紙Pの厚さに応じて可変することとした。用紙Pの厚さとして例えば、標準的な厚さを30g/m2以上250g/m2以下とし、かかる厚さを第1厚さ(第1の厚さ)T1と設定した。また、250g/m2超である、第1厚さT1より大きな厚さを第2厚さ(第2の厚さ)T2と設定し、30g/m2未満である、第1厚さT1よりも小さな厚さを、第3厚さ(第3の厚さ)T3と設定した。
第2厚さT2を有する用紙Pとして例えば光沢紙等、第3厚さT3を有する用紙Pとして例えばトレッシングペーパー等、を挙げることができる。また、プリンタドライバ21において、用紙Pの厚さとして、第1、第2及び第3厚さT1、T2、T3の3段階からいずれか1つをユーザが選択できるようになっている。
そして、ユーザにより第1厚さT1が選択されたとき、分離用送風部35からの第1空気流の風量は、標準的な風量である標準風量(所定風量)Fに設定されるようになっている。標準風量Fは、標準的な第1厚さT1を有するストック用紙P’が収容部31の底面部31aと接触せず、ストック用紙P’同士の接触が生じないように、装置構成等に応じて適宜設定される。また、第1空気流の風量は、第2厚さT2が選択されたときには標準風量Fの略2倍に設定され、第3の厚さT3が選択された場合には、標準風量Fの略1/2に設定されるようになっている。
また、プリンタドライバ21における第1〜第3厚さT1〜T3の選択はユーザが適宜行うことができ、ユーザの使用状態や使用環境等に応じて自由な厚さの選択を妨げるものではない。例えば、複数の厚さが混在する用紙Pを印字する場合には、用紙Pの厚さ毎に1ジョブとし、各ジョブごとにプリンタドライバ21で用紙Pの厚さを選択して印字することも、代表的な厚さを選択して全てを1ジョブとして印字することもできる。一方、第2空気流の風量は、ストック用紙P’の乾燥状態等に応じて適宜設定することができる。
図11は、本実施形態のインクジェット記録装置を用いた風量設定制御の一例を示すフローチャートである。図1〜図10と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
まず、プリンタドライバ21においてユーザ等により用紙サイズ、印字枚数、用紙Pの厚さ等が設定及び選択され、スタートすると、制御部20は印字指令を受信し(ステップS1)、用紙Pの厚さとして第1厚さT1が選択されたか否かを判断する(ステップS2)。第1厚さT1が選択された場合、制御部20は、第1送風ファン41のファン回転数を可変し、分離用送風部35からの第1空気流の風量を標準風量Fに設定する(ステップS3)。
次に、ステップS2で第1厚さT1が選択されていない場合、制御部20は、第2厚さT2が選択されたか否かを判断する(ステップS4)。第2厚さT2が選択された場合、制御部20は、第1空気流の風量を、標準風量Fの略2倍に設定する(ステップS5)。ステップS4で第2厚さT2が選択されていない場合、制御部20は、第3厚さT3が選択されたと判断し(ステップS6)、第1空気流の風量を、標準風量Fの略1/2に設定する(ステップS7)。
次に、制御部20は、温風発生装置43、第1及び第2送風ファン41、42を作動させ(ステップS8)、温湿度検知センサ71による温湿度検知を行う(ステップS9)。温湿度検知センサ71の検知温湿度(検知結果)が所定範囲内か否かを判断し(ステップS10)、所定範囲内であれば、検知結果に基づき1枚の用紙Pを乾燥するのに必要な乾燥必要時間Taを算出し(ステップS11)、印字動作を実行させる(ステップS12)。
次に、制御部20は、記録部7で印字された用紙Pを収容部31に順次搬入させ、ステップS3、S5若しくはS7で風量が設定された第1空気流を、分離用送風部35から収容部31に送り込んでストック用紙P’を乾燥し、上記の通りストック用紙P’を順次排出させる(ステップS13)。そして、設定された印字枚数に達したか否かが判断され(ステップS14)、印字枚数に達していれば終了する。一方、達していなければ、ステップS12に戻ってステップS12〜S13を送り返す。
上記の通り、乾燥装置30に、収容部31、分離用送風部35及び用紙排出部50を設け、分離用送風部35からの第1空気流の風量を、プリンタドライバ21で選択された用紙Pの厚さに応じて可変することとしたため、複数の用紙Pを、互いにインクの付着を回避しつつインクが乾燥するまで収容部31でストックし、インクが乾燥したストック用紙P’から順次排出することができる。
また、排出した用紙Pと入れ替わりに、引き続き印字される用紙Pを収容部31に搬入することができる。加えて、ストック用紙P’の底面部31aとの接触やストック用紙P’同士の接触を防止すると共に整列不良も防止することができる。従って、装置の大型化、部材点数やコストの増大を抑制すると共に、用紙Pの排出不良、乾燥不良や、ストック性の低下をも防止することができる。
また、本実施形態では、第1送風ファン41と、分離用送風部35と、を少なくとも設けたため、用紙搬入方向に逆らうことなく、より効率的にストック用紙P’間に第1空気流を通過させて互いにインクの付着を回避すると共に、インクの乾燥効率も高めることができる。加えて、分離用送風部35から送り込まれる第1空気流を可変したため、ストック用紙P’の底部31aとの接触、ストック用紙P’同士の接触や、整列不良を、より防止することができる。
また、ここでは分離用送風部35に加え、分離用送風部35とは異なる方向から第2空気流を送り込む乾燥用送風部37a〜37fを設けたため、ストック用紙P’の分離を促進すると共にインクの乾燥効率を一層高めることができる。なお、第1及び第2送風ファン41、42は、分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fにそれぞれ一体に設けることもできる。また、第1及び第2送風ファン41、42のいずれか一方のみを用いて空気流を発生させた後、第1及び第2空気流に分岐することもできる。また、乾燥用送風部37a〜37fを用いない構成とすることもできる。
また、本実施形態では、用紙Pの厚さを、第1厚さT1と、第2厚さT2と、第3厚さT3と、の3段階から選択可能とし、分離用送風部35からの第1空気流の風量を、第1厚さT1が選択されたとき標準風量Fに設定し、第2厚さT2が選択されたとき標準風量Fの略2倍に設定し、第3厚さT3が選択されたとき標準風量の略1/2に設定したため、ストック用紙P’の底面部31aとの接触、ストック用紙P’同士の接触や、整列不良を、より確実に防止することができる。
なお、選択可能な用紙Pの厚さは、上記3段階に特に限定されるものではなく、用紙Pの種類、大きさや材質、その他必要に応じて2段階、あるいは4段階以上に適宜設定でき、分離用送風部35からの第1空気流の風量も上記に特に限定されず、各段階に応じて適宜設定できる。また、標準的な第1厚さT1や標準風量Fを必ずしも設定する必要はなく、各段階にそれぞれ対応した第1空気流の風量を、予め適宜設定しておくこともできる。
また、本実施形態では、第1送風ファン41のファン回転数を可変することにより第1空気流の風量を可変したが、かかる第1空気流の風量の可変方法は特に限定されるものではなく、その他例えば、配管47にシャッター機構を設けること等によって可変することもできる。
また、本実施形態では、収容部31を、密閉可能な箱状部材から構成すると共に、分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fから送り込まれた第1及び第2空気流を排出可能な排気部45を有することとし、排気部45から排出された第1及び第2空気流を、分離用送風部35及び乾燥用送風部37a〜37fに循環させたため、第1及び第2空気流を有効利用してエネルギー効率を向上させ、乾燥効率を高めることができる。
また、本実施形態では、温風発生装置43を設けたため、インクの乾燥効率を高めることができる。また、本実施形態では、用紙排出部50に、排出用駆動ローラ52、排出用従動ローラ53等に張架された排出用搬送ベルト51と、吸引ボックス57と、を設けたため、ストック用紙P’の最下方の1枚のみを排出し易くすることができるため、より確実に所定間隔で用紙Pを順次排出することができる。
また、本実施形態では、記録部7における用紙Pの総印字枚数Jが乾燥ストック枚数N未満の場合、収容部31に1枚目の用紙P1が搬入されてから乾燥必要時間Taが経過するまで待機した後に、総印字枚数Jが乾燥ストック枚数N以上の場合、ストック用紙P’が乾燥ストック枚数Nに達した後に、ストック用紙P’を用紙排出部50により印字間隔Tsで1枚ずつ収容部31から順次排出することとした。
これにより、総印字枚数Jが少ない場合であっても十分な乾燥必要時間Taを確保できると共に、総印字枚数Jが多い場合には、効率的に順次乾燥することができる。また、乾燥ストック枚数Nに達した後に印字される用紙Pを、排出されるストック用紙P’と入れ替わりに収容部31に1枚ずつ順次搬入し、効率的に乾燥することも可能となる。従って、総印字枚数Jに応じてより適切な乾燥が可能となる。
なお本実施形態では、用紙Pの表面のみ印字する(片面印刷)場合について説明したが、表面に続いて裏面も印字する(両面印刷)こともできる。かかる場合、例えば、用紙排出部51の下流側に、搬送路61から分岐し、レジストローラ6に連通する両面印刷用搬送路(図示せず)を設け、該両面印刷用搬送路の下流側に搬送路切り替え板(図示せず)を設けることにより、片面印刷する場合と、両面印刷する場合とで、搬送路61と両面印刷用搬送路とを切り替えることができ、それぞれ印刷に対応することができる。
その他、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、図1に示す搬送路61に、排出ローラ63の代わりに定着ローラ対(ローラ対)を設け、乾燥装置30から排出された用紙Pを定着ローラ対に挿通させた後、排出トレイ65に排出することもできる。これにより、定着ローラ対により用紙Pが加熱及び加圧され、用紙Pのシワを伸ばすことができ、乾燥した用紙Pのシワ等の発生を防止すると共にさらに十分に乾燥することができる。
かかる定着ローラ対は、通常、電子写真法で用いられる定着ローラ対を適用することができ、例えば内部にハロゲンヒータ(図示せず)を有するヒートローラ(加熱ローラ)と、ヒートローラを下方から圧接してニップを形成するプレスローラとから構成することができる。なお、ハロゲンヒータの加熱によるヒートローラの表面温度は、該ローラにインクがオフセットせず、用紙Pのシワ等を防止可能な温度に設定することができ、例えば約200℃に設定することができる。
また、例えば、記録ヘッド8K〜8Yのノズルの個数やノズル間隔は装置の仕様に応じて適宜設定することができる。また、本実施形態ではインクジェットプリンタ1を用いたが、本発明はインクジェットプリンタ1以外の画像形成装置用の乾燥装置としても使用することができる。また、上記実施形態では、プリンタドライバ21を記録媒体厚さ選択手段として用いたが、その他例えば、本発明を操作パネルを有するインクジェット記録装置に適用する場合には、操作パネルを記録媒体厚さ選択手段として用い、操作パネル上で用紙Pの厚さが選択されるようにすること等も可能である。