JP2003002500A - 排紙装置及び印刷装置 - Google Patents

排紙装置及び印刷装置

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JP2003002500A
JP2003002500A JP2001181357A JP2001181357A JP2003002500A JP 2003002500 A JP2003002500 A JP 2003002500A JP 2001181357 A JP2001181357 A JP 2001181357A JP 2001181357 A JP2001181357 A JP 2001181357A JP 2003002500 A JP2003002500 A JP 2003002500A
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JP
Japan
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paper
sheet
discharged
blower fan
printing unit
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JP2001181357A
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English (en)
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Tomiya Mori
富也 森
Shuichi Konno
秀一 今野
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙を略水平姿勢に維持して排出するために
送風ファンから用紙に向けて送風する気流の風量又は風
速を必要最小限に制限し、これにより騒音及び消費電力
を下げる。 【解決手段】 排紙台301上に積載された用紙111
と次に排紙される用紙111との間に送風ファン324
から送出する気流の送風状態を、用紙サイズなどのパラ
メータに応じて変更するようにした。したがって、用紙
111を略水平姿勢に維持して排紙台301に排出する
ために送風ファン324から用紙111に向けて送風す
る気流の風量又は風速を必要最小限に制限し、これによ
り騒音及び消費電力を下げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷済みの用紙を
順次搬送して排紙台の上に積載する排紙装置及び印刷装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷装置及びオンラインソータでは、周
知のように、印刷された用紙を順次搬送して各種のトレ
イを含む排紙台の上に積載している。ところで、一般的
な印刷装置およびオンラインソータでは、印刷された用
紙が排紙台に向けて略水平な方向に排出されるように構
成されているため、排出される用紙の先端が自重によっ
て垂れ下がった状態となる。したがって、この種の印刷
装置およびオンラインソータでは、排出される用紙の先
端が、先に排出されて排紙台上に載置されている用紙の
表面(印刷画像面)を擦りながら排出されることになる
ため、この排出される用紙の先端部によって、先に排出
されて排紙台上に積載された用紙の印刷画像が損傷した
り、インキが擦られることにより用紙が汚染されたりす
る不具合がある。
【0003】そこで、特開平5−43104号公報に記
載されているように、先に排出されて排紙台の上に載置
されている用紙の表面と、次に排出される用紙の裏面と
の間に、送風手段によって気流を送出するようにした発
明が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−43104
号公報に記載された発明は、周囲の環境や使用条件など
のパラメータが変化するにも拘わらず用紙間に送出され
る気流の風量又は風速は一定である。パラメータとして
は、用紙サイズ、用紙の厚さ、環境温度、湿度、インキ
の温度、インキの粘度、画像量、マスタを製版する製版
部の仕様によって決まる最大穿孔配列度(解像度)或い
は穿孔サイズ、マスタ原紙の種類などが挙げられる。
【0005】用紙はカールし易い方向が繊維の配向方向
によって異なるが、サイズが大きい用紙はサイズが小さ
い用紙に比してカールし易い。厚さが薄い用紙は厚い用
紙に比して腰の強さが弱くなるため、紙間に送風する風
量を少なくしないと排出中の用紙が暴れ、送風ファンを
駆動する消費電力や騒音の増大を招く問題がある。
【0006】また、環境温度、湿度、インキの温度、イ
ンキの粘度、画像量、製版部におけるサーマルヘッドの
発熱素子の配列によって決まる最大穿孔配列密度(dp
i)或いは穿孔サイズ、マスタ原紙の種類などのパラメ
ータは、印刷時に用紙に付着するインキの量が変化し、
その変化により用紙がカールするかどうかに影響する。
この場合、最大穿孔配列密度が低いと穿孔サイズが大き
くなる傾向がある。この最大穿孔配列密度は画像量とは
別の意味で用紙に付着するインキ量に影響する。
【0007】これらのパラメータについて具体的に説明
すると、環境温度、湿度、インキの温度が高い場合、低
粘度のインキを用いた場合、画像量が多い場合、最大穿
孔配列密度との関係で穿孔サイズが大きい場合などは用
紙に付着するインキの量が多くなり、用紙がカールし易
くなる。このように用紙がカールするということは、排
紙中の用紙が略水平な姿勢を維持しにくくなる。このよ
うな場合は、先に排出されて排紙台の上に載置されてい
る用紙の表面と、次に排出される用紙の裏面との間に送
出する気流の風量を高めれば改善できる。
【0008】しかし、環境温度、湿度、インキの温度が
低い場合、高粘度のインキを用いた場合、画像量が少な
い場合、最大穿孔配列密度との関係で穿孔サイズが小さ
い場合などは用紙に付着するインキの量が少なく、用紙
はカールしにくくなるので、僅かな風量又は風速の気流
を付与することで用紙を水平状態に維持することができ
る。このような場合、前述のように一律に風量を高める
と、騒音及び消費電力の増大を招く問題がある。
【0009】そこで本発明の目的は、排紙台上に積載さ
れた用紙の表面と後から排紙台に排出される用紙の裏面
との間に気流を送出する送風状態をパラメータに応じて
変更することにより、用紙を略水平姿勢に維持して排出
するために送風ファンから用紙に向けて送風する気流の
風量又は風速を必要最小限に制限し、これにより騒音及
び消費電力を下げることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の排紙装置
は、印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、
前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
ファンと、前記印刷部から排出される用紙のサイズを認
識する用紙サイズ認識手段と、認識された用紙サイズに
応じて前記送風ファンから用紙への送風状態を変更する
送風制御手段と、を具備する。
【0011】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は用紙サイズが小さいほどカールしにくく
なるが、排紙台上に積載された用紙の表面と印刷部から
排出される用紙の裏面との間に送出する気流の送風状態
が用紙サイズに応じて変更されるため、必要最小限の風
量又は風速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢
に保って排紙台上の用紙の上に排出することが可能とな
り、これにより、騒音及び消費電力を下げることが可能
となる。
【0012】請求項2記載の排紙装置は、印刷部から排
出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙台上に積
載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出される用
紙の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、前記印
刷部から排出される用紙の厚さを認識する用紙厚さ認識
手段と、認識された用紙の厚さに応じて前記送風ファン
から用紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具
備する。
【0013】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は用紙の厚さの違いにより腰の強さが変化
するが、排紙台上に積載された用紙の表面と印刷部から
排出される用紙の裏面との間に送出する気流の送風状態
が用紙の厚さに応じて変更されるため、必要最小限の風
量又は風速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢
に保って排紙台上の用紙の上に排出することが可能とな
り、これにより、騒音及び消費電力を下げることが可能
となる。
【0014】請求項3記載の排紙装置は、印刷部から排
出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙台上に積
載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出される用
紙の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、環境温
度を認識する環境温度認識手段と、認識された環境温度
に応じて前記送風ファンから用紙への送風状態を変更す
る送風制御手段と、を具備する。
【0015】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は環境温度の違いによるインキの付着量の
減少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載され
た用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との間
に送出する気流の送風状態が環境温度に応じて変更され
るため、必要最小限の風量又は風速をもって送風するこ
とで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に
排出することが可能となり、これにより、騒音及び消費
電力を下げることが可能となる。
【0016】請求項4記載の排紙装置は、印刷部から排
出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙台上に積
載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出される用
紙の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、湿度を
認識する湿度認識手段と、認識された湿度に応じて前記
送風ファンから用紙への送風状態を変更する送風制御手
段と、を具備する。
【0017】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は湿度の違いによるインキの付着量の減少
に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載された用
紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との間に送
出する気流の送風状態が湿度に応じて変更されるため、
必要最小限の風量又は風速をもって送風することで用紙
を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出する
ことが可能となり、これにより、騒音及び消費電力を下
げることが可能となる。
【0018】請求項5記載の排紙装置は、印刷部から排
出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙台上に積
載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出される用
紙の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、環境温
度を認識する環境温度認識手段と、湿度を認識する湿度
認識手段と、認識された環境温度及び湿度の両方がそれ
ぞれ基準値以上であるか基準値未満であるかに応じて前
記送風ファンから用紙への送風状態を変更する送風制御
手段と、を具備する。
【0019】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は環境温度及び湿度の違いによるインキの
付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に
積載された用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏
面との間に送出する気流の送風状態が環境温度及び湿度
に応じて変更されるため、必要最小限の風量又は風速を
もって送風することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙
台上の用紙の上に排出することが可能となり、これによ
り、騒音及び消費電力を下げることが可能となる。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか一記載の排紙装置において、前記排紙台は、そ
の排紙台上に積載された最上位の用紙のレベルが前記印
刷部から排出される用紙の搬送面に対して一定の間隔を
維持するように昇降駆動される。
【0021】したがって、印刷部から排紙台上の用紙ま
での落差を小さく一定に定めることが可能となる。これ
により、送風ファンの風量変動の影響を小さくして用紙
を安定姿勢で排紙台に積載することが可能となる。
【0022】請求項7記載の印刷装置は、製版されたマ
スタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用紙
を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、請求項1
ないし6の何れか一記載の排紙装置と、を具備する。
【0023】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙の姿勢は用紙サイズ、用紙の厚さ、環境温
度、湿度などのパラメータの違いにより影響を受ける
が、排紙台上に積載された用紙の表面と印刷部から排出
される用紙の裏面との間に送出する気流の送風状態がパ
ラメータに応じて変更されるため、必要最小限の風量又
は風速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢に保
って排紙台上の用紙の上に排出することが可能となり、
これにより、騒音及び消費電力を下げることが可能とな
る。
【0024】請求項8記載の印刷装置は、製版されたマ
スタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用紙
を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、前記印刷
部から排出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙
台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出
される用紙の裏面との間に気流を送出する送風ファン
と、前記印刷部に供給されるインキの温度を認識するイ
ンキ温度認識手段と、認識されたインキの温度に応じて
前記送風ファンから用紙への送風状態を変更する送風制
御手段と、を具備する。
【0025】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙はインキの温度変化によるインキの付着量
の減少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載さ
れた用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との
間に送出する気流の送風状態がインキの温度に応じて変
更されるため、必要最小限の風量又は風速をもって送風
することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙
の上に排出することが可能となり、これにより、騒音及
び消費電力を下げることが可能となる。
【0026】請求項9記載の印刷装置は、製版されたマ
スタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用紙
を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、前記印刷
部から排出される用紙が積載される排紙台と、前記排紙
台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部から排出
される用紙の裏面との間に気流を送出する送風ファン
と、前記印刷部に供給されるインキの粘度を認識するイ
ンキ粘度認識手段と、認識されたインキの粘度に応じて
前記送風ファンから用紙への送風状態を変更する送風制
御手段と、を具備する。
【0027】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙はインキの粘度によるインキの付着量の減
少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載された
用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との間に
送出する気流の送風状態がインキの粘度に応じて変更さ
れるため、必要最小限の風量又は風速をもって送風する
ことで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上
に排出することが可能となり、これにより、騒音及び消
費電力を下げることが可能となる。
【0028】請求項10記載の印刷装置は、製版された
マスタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用
紙を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、前記印
刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、前記排
紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部から排
出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風ファン
と、前記印刷部で印刷される画像の画像量を認識する画
像量認識手段と、認識された画像量に応じて前記送風フ
ァンから用紙への送風状態を変更する送風制御手段と、
を具備する。
【0029】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は画像量の変化によるインキの付着量の減
少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載された
用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との間に
送出する気流の送風状態が画像量に応じて変更されるた
め、必要最小限の風量又は風速をもって送風することで
用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出
することが可能となり、これにより、騒音及び消費電力
を下げることが可能となる。
【0030】請求項11記載の印刷装置は、製版された
マスタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用
紙を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、前記印
刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、前記排
紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部から排
出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風ファン
と、マスタを製版する製版部の種類を認識する製版部種
類認識手段と、認識された製版部の種類に応じて前記送
風ファンから用紙への送風状態を変更する送風制御手段
と、を具備する。
【0031】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙は製版部の種類によって異なるマスタ上の
最大穿孔配列密度の変化によるインキの付着量の減少に
伴いカールしにくくなるが、排紙台上に積載された用紙
の表面と印刷部から排出される用紙の裏面との間に送出
する気流の送風状態が製版部の種類(最大穿孔配列密
度)に応じて変更されるため、必要最小限の風量又は風
速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢に保って
排紙台上の用紙の上に排出することが可能となり、これ
により、騒音及び消費電力を下げることが可能となる。
【0032】請求項12記載の印刷装置は、製版された
マスタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用
紙を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、前記印
刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、前記排
紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部から排
出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風ファン
と、マスタ製版に供されるマスタ原紙の種類を認識する
マスタ原紙認識手段と、認識されたマスタ原紙の種類に
応じて前記送風ファンから用紙への送風状態を変更する
送風制御手段と、を具備する。
【0033】したがって、印刷部から排紙台に向けて排
出される用紙はマスタ原紙の種類の違いによるインキの
付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、排紙台上に
積載された用紙の表面と印刷部から排出される用紙の裏
面との間に送出する気流の送風状態がマスタ原紙の種類
に応じて変更されるため、必要最小限の風量又は風速を
もって送風することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙
台上の用紙の上に排出することが可能となり、これによ
り、騒音及び消費電力を下げることが可能となる。
【0034】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の印刷装置において、認識された前記マスタ原紙が熱可
塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜とを有する特殊のマス
タ原紙の場合は、前記送風制御手段は、前記特殊のマス
タ原紙以外のマスタ原紙として認識された場合よりも前
記送風ファンから用紙に送出する気流の風量又は風速を
下げるようにした。
【0035】したがって、多孔性樹脂膜を有するマスタ
原紙を用いてマスタを製版した場合には穿孔から滲み出
るインキ量が少なめとなり、これに伴い印刷された用紙
のカール癖が少なくなるが、この場合には送風ファンか
ら送出される気流の風量又は風速を下げるため、騒音及
び消費電力を下げることが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
ないし5に基づいて説明する。図1は排紙装置を実装し
た印刷装置の概略構造を示す縦断正面図、図2は印刷装
置に実装された排紙装置を示す縦断正面図、図3は排紙
装置の一部を示す縦断正面図、図4は送風ファンを駆動
する駆動回路図、図5は送風ファンの風量をパラメータ
毎に示す説明図である。
【0037】本実施の形態における印刷装置100は孔
版式製版印刷装置である。印刷装置100は、製版部1
01と、印刷部102と、排版部103と、給紙部10
4とを具備する。
【0038】製版部101は、ロール状に巻かれたマス
タ原紙105を画像データに応じて加熱溶融穿孔するこ
とにより穿孔画像を形成するサーマルヘッド106、マ
スタ原紙105をサーマルヘッド106に押し付けるプ
ラテンローラ107、穿孔画像が形成されたマスタ原紙
105を定められた長さにカットするカッタ108など
により構成されている。
【0039】印刷部102は、軸線回りに回転駆動され
てその外周面にマスタが巻き付けられる多孔性で円筒状
の版胴109、版胴109の外周面に接離される変位自
在のプレスローラ110、版胴109の内部に設けられ
たインキ供給機構(図示せず)などにより構成されてい
る。製版部101において製版されたマスタ原紙105
をカッタ108によりカットされたマスタ(図示せず)
は版胴109に巻き付けられる。印刷部102では、マ
スタが巻き付けられた版胴109とプレスローラ110
とで給紙部104から給紙された用紙111を挟持し、
このとき、インキ供給機構により供給されたインキを版
胴109及びマスタの穿孔部分から滲み出させることに
より用紙111に対して印刷が行われる。
【0040】排版部103は、設定枚数の印刷が終了し
て不要になった使用済みのマスタを版胴109の外周面
から剥がして格納する公知の構成である。
【0041】給紙部104は、印刷部102に給紙され
る用紙111を積層状態で支持する給紙台112、給紙
台112の最上位の用紙111を一枚ずつ分離して給紙
する分離給紙ローラ113などにより構成されている。
分離給紙ローラ113とプレスローラ110との間には
対をなすレジストローラ114が配列され、プレスロー
ラ110の下流側には印刷済みの用紙111を版胴10
9から剥離する排紙剥離爪115が設けられている。
【0042】次に、第1の排紙装置200について説明
する。この第1の排紙装置200は、排紙台201と、
この排紙台201に向けて印刷済みの用紙111を排出
する排紙搬送ベルト202とにより形成されている。排
紙台201は箱型形状やトレイ形状のものを含み、本実
施の形態では用紙111を揃えるエンドフェンス203
とサイドフェンス204とを有する。
【0043】次に、第2の排紙装置(本実施の形態では
ソータ)300について説明する。この第2の排紙装置
300は、上下方向に多段に配列された複数の排紙台
(ビン)301と、印刷済みの用紙111を複数の排紙
台301に向けて排出する排紙搬送ベルト302,30
3とを有する。排紙搬送ベルト303については図2に
おいて詳細に説明する。なお、排紙台301は箱型形状
やトレイ形状のものを含む。
【0044】一方の排紙搬送ベルト302は、駆動プー
リ304と従動プーリ305とにエンドレスのベルト3
06を巻回することにより構成され、駆動プーリ304
の軸線を中心に上下方向に揺動自在に支持されている。
図1において実線で示すように、従動プーリ305側が
下方に位置する方向に排紙搬送ベルト302を揺動させ
た状態では、排紙搬送ベルト302は排紙搬送ベルト2
02から用紙111を受け取り排紙搬送ベルト303に
受け渡す。印刷済みの用紙111を第1の排紙装置20
0の排紙台201に排出するときは、図1に点線で示す
ように、従動プーリ305が上方に位置する方向に排紙
搬送ベルト302を揺動させる。
【0045】他方の排紙搬送ベルト303は、図2に示
すように、外周に開口(図示せず)を有する円筒状中空
形状の主シリンダ307、この主シリンダ307の下方
に平行に設けられた従シリンダ308、スライダ309
に回転自在に支持された複数のガイドローラ310,3
11,312、これらの主シリンダ307と従シリンダ
308とガイドローラ310,312,313とに掛け
渡されたエンドレスの網目状ベルト313とにより形成
されている。ガイドローラ310,311,312は用
紙111を排紙台301に向けて水平方向に排出する用
紙排出部314を形成するように配置されている。
【0046】また、主シリンダ307と従シリンダ30
8との間には、網目状ベルト313に沿って配置された
開口部315を有する空気吸引ボックス316が設けら
れている。この空気吸引ボックス316は、吸引ファン
317を駆動することによって開口部315付近に生じ
る負圧により、網目状ベルト313の表面に印刷済みの
用紙111を吸引するように構成されている。
【0047】図2において、主シリンダ307は、図示
しない駆動装置によって時計方向に回転駆動され、この
主シリンダ307の回転によって網目状ベルト313及
び従シリンダ308が回転する。これにより、排紙搬送
ベルト302から排出された用紙111は、空気吸引ボ
ックス316の開口部315付近に生じる負圧により、
網目状ベルト313の表面に吸引されて搬送される。
【0048】スライダ309は、図2に示すように上下
方向に配設された案内レール318に沿って摺動自在に
支持され、さらに案内レール318と平行な螺子319
に螺合され、したがって、この螺子319を正逆回転可
能な昇降モータ320で回転させることにより案内レー
ル318に沿って昇降する。したがって、スライダ30
9を所望の排紙台301より少し高い位置にスライドさ
せて停止させた状態では、その所望の排紙台301の上
に印刷済みの用紙111が排紙される。
【0049】ところで、本実施の形態における第2の排
紙装置300は、先に排出されて排紙台301上に載置
されている用紙111の表面と、次に排出される用紙1
11の裏面との間に、気流を送出する送風手段321を
具備している。
【0050】この送風手段321は、図3に示すよう
に、用紙111の排出方向(図3の右方向)の端面に吹
き出し口322が形成されたハウジング323と、この
ハウジング323に設けられた送風ファン324と、ハ
ウジング323の内部における送風路325で空気の流
れを整える整流板326とを有する。また、ハウジング
323の一部には吸気口323aが形成されている。
【0051】次に、図4を参照し、送風ファン324を
駆動する駆動回路327の構成について説明する。この
駆動回路327は、電源部328と送風ファン324と
の間に、トランジスタ329と平滑回路330とを直列
に接続することにより形成されている。この場合、図示
しないマイクロコンピュータが、種々のパラメータに応
じた制御信号をトランジスタ329のベースに印加し、
その制御信号によってトランジスタ329をON,OF
Fさせてデューティ比を変えることにより、電源部32
8から送風ファン324に印加する電圧を制御する。ト
ランジスタ329のON,OFFの出力は平滑回路33
0により平滑にされる。この場合、電源部328は24
Vの電圧を出力するので、トランジスタ329をON,
OFFさせてデューティ比を例えば50%にしたとき
は、送風ファン324は12Vで駆動され回転数が制御
されるように構成されている。
【0052】このような構成において、図1に示すよう
に、排紙搬送ベルト302が実線に示す位置を維持する
状態では、印刷部102により印刷された用紙111
は、搬送排紙ベルト202,302により搬送され、排
紙搬送ベルト303に受け渡される。排紙搬送ベルト3
03に受け渡された用紙111は、空気吸引ボックス3
16の吸引作用により網目状ベルト313の表面に吸引
されながら、所望の排紙台301に対応する高さに昇降
されたスライダ309上の用紙排出部314から所望の
排紙台301に排紙される。このとき、図3に示すよう
に、先に排紙されて排紙台301上に積載されている用
紙111の印刷画像面と新たに排紙される用紙111の
裏面との間に、送風手段321の吹き出し口322か
ら、用紙111の排出動作に同期して薄い帯状の気流A
が吐出される。これにより、用紙排出部314から排出
された用紙111は、その裏面側を流れる気流Aに乗る
ようにして排紙台301上に排出され、先に排紙されて
排紙台301上に積載されている用紙111の印刷画像
面上に積載される。
【0053】このように、先に排出された排紙台301
上の用紙111の表面と、次に排出される用紙111の
裏面との間に送出される気流Aによって、排紙台301
上に排紙される用紙111が略水平な姿勢を保って排紙
されるので、この排紙時における用紙111の先端部の
垂れ下がりが防止され、この排紙中の用紙111とその
前に排紙された用紙111との擦れによる印刷画像や用
紙先端の汚損を防止できる。
【0054】本実施の形態では、第2の排紙装置300
において、先に排出された排紙台301上の用紙111
の表面と、次に排出される用紙111の裏面との間に送
風手段321によって気流Aを送出するように構成した
が、第1の排紙装置200にも、送風手段321と同様
の送風手段(図示せず)が装備されているものである。
【0055】ここで、本発明の特徴である、様々なパラ
メータによって送風ファン324から用紙111への送
風状態を変更する実施例について説明する。この例での
送風状態の変更は、用紙111に送出する気流の風量又
は風速の変更である。風量又は風速に変更するには、送
風ファン324の回転数を一定に維持し、送風流路の絞
り量を調節することによっても可能であるが、ここでは
送風ファン324の回転数を変更する送風制御手段を例
として説明する。これから説明する実施例は、図4を用
いて説明したように、マイクロコンピュータが認識した
パラメータに応じた制御信号をトランジスタ329のベ
ースに入力することでデューティ比を変える制御であ
る。
【0056】
【第1実施例】第1実施例は、まず、用紙111のサイ
ズを用紙サイズ認識手段により認識する。この用紙サイ
ズ認識手段は、用紙111を搬送する搬送経路上の任意
位置に、用紙111の有無によりオンオフする複数のセ
ンサを用紙111の幅方向に沿って配列し、これらのセ
ンサの出力をマイクロコンピュータで検出する方法によ
り実現される。或いは、オペレータが操作する用紙サイ
ズキーの入力状態を検出する方法により実現される。
【0057】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較して用紙サイズが大であると認識したときは、その認
識された用紙サイズに対応する制御信号をトランジスタ
329のベースに印加し、図5(a)に示すように、送
風ファン324からの風量が3m/sとなる回転数で送
風ファン324を回転させる。ある基準値と比較して用
紙サイズが小であると認識したときは、その認識された
用紙サイズに対応する制御信号をトランジスタ329の
ベースに印加し、送風ファン324からの風量が2m/
sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
【0058】したがって、排紙台301に排紙される用
紙111の用紙サイズが大きい場合はカールし易いの
で、下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙1
11を水平に維持することができ、逆にカールしにくい
小さい用紙サイズの場合は、送風ファン324の回転数
を下げて、騒音及び消費電力を下げることができる。ま
た、小サイズの用紙の場合は風量を下げることにより排
紙中の暴れを抑制することができる。
【0059】
【第2実施例】第2実施例は、まず、用紙111の厚さ
を用紙厚さ認識手段により認識する。この用紙サイズ認
識手段は、用紙111を搬送する搬送経路上の任意位置
に、例えば、用紙111に光を照射する発光素子と、用
紙111を透過する光を受光する受光素子とを配設し、
用紙111の厚さに比例する透過光の受光量を受光素子
で検出するなどの方法により実現される。或いは、オペ
レータが操作するキー入力状態を検出することにより実
現される。この場合、操作するキーは用紙111の厚さ
が異なる紙質を示すキーなどが挙げられる。
【0060】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較して用紙の厚さが厚いと認識したときは、その認識さ
れた用紙の厚さに対応する制御信号をトランジスタ32
9のベースに印加し、図5(b)に示すように、送風フ
ァン324からの風量が3m/sとなる回転数で送風フ
ァン324を回転させる。ある基準値と比較して用紙1
11の厚さが薄いと認識したときは、その認識された用
紙厚に対応する制御信号をトランジスタ329のベース
に印加し、送風ファン324からの風量が2m/sとな
る回転数で送風ファン324を回転させる。
【0061】したがって、排紙台301に排紙される用
紙111の厚さが厚い場合には下から吹き当てる風量を
大きくして垂れ下がりを確実に防止でき、逆に用紙11
1の厚さが薄い場合は風量を下げて用紙111の暴れを
抑制することができる。
【0062】
【第3実施例】第3実施例は、まず、環境温度を環境温
度認識手段により認識する。この環境温度認識手段は、
第2の排紙装置300に設けた温度検出素子(図示せ
ず)の出力信号を認識する方法により実現できる。
【0063】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較して環境温度が高いと認識したときは、その旨の制御
信号をトランジスタ329のベースに印加し、図5
(c)に示すように、送風ファン324からの風量が3
m/sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
ある基準値と比較して環境温度が低いと認識したとき
は、その認識された環境温度に対応する制御信号をトラ
ンジスタ329のベースに印加し、送風ファン324か
らの風量が2m/sとなる回転数で送風ファン324を
回転させる。
【0064】したがって、排紙台301に排紙される用
紙111の環境温度が高い場合にはインキの粘度が低下
し用紙111へのインキの付着量が多くなるのでカール
し易くなるが、下から吹き当てる風量を上げることによ
り略水平状態を保つことができる。逆に環境温度が低い
場合にはインキの粘度が高く用紙111へのインキの付
着量が少なくなるために用紙111がカールしにくくな
るが、この場合は風量を下げることができる。
【0065】
【第4実施例】湿度が高い場合は用紙111が膨潤の傾
向にありインキが付着し易い。また、用紙111の腰が
弱くなりカールし易い。そこで、第4実施例は、まず、
湿度を湿度認識手段により認識する。この湿度認識手段
は、第2の排紙装置300に設けた湿度センサ(図示せ
ず)の出力信号を認識する方法により実現できる。
【0066】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較して湿度が高いと認識したときは、その旨の制御信号
をトランジスタ329のベースに印加し、図5(d)に
示すように、送風ファン324からの風量が3m/sと
なる回転数で送風ファン324を回転させる。ある基準
値と比較して湿度が低いと認識したときは、その認識さ
れた湿度に対応する制御信号をトランジスタ329のベ
ースに印加し、送風ファン324からの風量が2m/s
となる回転数で送風ファン324を回転させる。
【0067】したがって、湿度が高い場合には排紙台3
01に排出される用紙111はカールし易くなるが、下
から吹き当てる風量を上げることにより略水平状態を保
つことができる。逆に湿度が低いためにカールしにくい
場合は風量を下げることができる。
【0068】
【第5実施例】第5実施例は、図5(e)に示すよう
に、環境温度と湿度との両方が基準値よりが高いと認識
したときは、その旨の制御信号をトランジスタ329の
ベースに印加し、送風ファン324からの風量が4m/
sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。環境
温度と湿度とのどちらか一方がある基準値と比較して高
いと認識したときは、その旨の制御信号をトランジスタ
329のベースに印加し、送風ファン324からの風量
が3m/sとなる回転数で送風ファン324を回転させ
る。また、環境温度と湿度との両方ともある基準値より
低いと認識したときは、その旨の制御信号をトランジス
タ329のベースに印加し、送風ファン324からの風
量が2m/sとなる回転数で送風ファン324を回転さ
せる。
【0069】本実施例では、環境温度と湿度との相乗作
用によるカールの影響を考慮して送風ファン324の回
転数を制御することができる。
【0070】
【第6実施例】第6実施例は、まず、印刷部102に供
給されるインキの温度をインキ温度認識手段により認識
する。インキの温度は環境温度に比例するので、前述の
環境温度認識手段をインキ温度認識手段として利用して
もよい。もちろん、版胴109内に供給されたインキの
温度を直接検出する温度検出素子を設け、この温度検出
素子の出力によりインキの温度を認識するようにしても
よい。
【0071】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較してインキの温度が高いと認識したときは、その認識
されたインキの温度に対応する制御信号をトランジスタ
329のベースに印加し、図5(f)に示すように、送
風ファン324からの風量が3m/sとなる回転数で送
風ファン324を回転させる。ある基準値と比較してイ
ンキの温度が低いと認識したときは、その認識されたイ
ンキの温度に対応する制御信号をトランジスタ329の
ベースに印加し、送風ファン324からの風量が2m/
sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
【0072】したがって、インキの温度が高い場合には
用紙111に付着するインキの量が増える。この場合に
は排紙台301に排紙される用紙111はカールし易い
ので、下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙
111を水平に維持することができる。逆にインキの温
度が低い場合には用紙111に付着するインキの量が少
なく、排紙台301に排紙される用紙111はカールし
にくいので、下から吹き当てる風量を下げて、騒音及び
消費電力を下げることができる。
【0073】
【第7実施例】インキの粘度は用紙111に付着するイ
ンキ量に影響し、これが用紙111のカールのし易さに
影響する。そこで、第7実施例は、まず、印刷部102
に供給されるインキの粘度をインキ粘度認識認識手段に
より認識する。インキの粘度は、インキの温度、環境温
度によっても変わるので、前述したインキ温度認識手
段、或いは環境温度認識手段をインキ粘度認識手段とし
て利用してもよい。或いは、粘度が異なるインキの種類
をオペレータがキー入力により選択し、その入力状態を
マイクロコンピュータで認識する方法によっても、イン
キ粘度認識手段を実現することもできる。
【0074】マイクロコンピュータは、ある基準値と比
較してインキの粘度が低いと認識したときは、その認識
されたインキの粘度に対応する制御信号をトランジスタ
329のベースに印加し、図5(g)に示すように、送
風ファン324からの風量が3m/sとなる回転数で送
風ファン324を回転させる。ある基準値と比較してイ
ンキの粘度が高いと認識したときは、その認識されたイ
ンキの粘度に対応する制御信号をトランジスタ329の
ベースに印加し、送風ファン324からの風量が2m/
sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
【0075】したがって、インキの粘度が低い場合には
用紙111に付着するインキの量が増える。この場合に
は排紙台301に排紙される用紙111はカールし易い
ので、下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙
111を水平に維持することができる。逆にインキの粘
度が高い場合には用紙111に付着するインキの量が少
なく、排紙台301に排紙される用紙111はカールし
にくいので、下から吹き当てる風量を下げて、騒音及び
消費電力を下げることができる。
【0076】
【第8実施例】第8実施例は、まず、印刷部102で印
刷される画像の画像量を画像量認識手段により認識す
る。この画像量認識手段は、例えば、サーマルヘッド1
06に通電する電流量を検出する方法、或いは1頁に印
刷する画像のデータ量を認識する方法などにより実現で
きる。
【0077】マイクロコンピュータは、上記の方法によ
り認識された画像量がある基準値と比較して多いと認識
したときは、その認識された画像量に対応する制御信号
をトランジスタ329のベースに印加し、図5(h)に
示すように、送風ファン324からの風量が3m/sと
なる回転数で送風ファン324を回転させる。ある基準
値と比較して画像量が少ないと認識したときは、その認
識された画像量に対応する制御信号をトランジスタ32
9のベースに印加し、送風ファン324からの風量が2
m/sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
【0078】したがって、画像量が多い場合には用紙1
11に付着するインキの量が増える。この場合には排紙
台301に排紙される用紙111はカールし易いので、
下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙111
を水平に維持することができる。逆に画像量が少ない場
合には用紙111に付着するインキの量が少なく、排紙
台301に排紙される用紙111はカールしにくいの
で、下から吹き当てる風量を下げて、騒音及び消費電力
を下げることができる。
【0079】
【第9実施例】前述のように、マスタに形成することが
可能な最大穿孔配列密度(解像度)は製版部101の種
類、すなわち、製版部101が有するサーマルヘッド1
06の発熱素子の配列間隔によって決まる。この最大穿
孔配列密度は前記実施例の画像量とは別の意味で用紙1
11に付着するインキ量に影響する。
【0080】そこで、第9実施例は、まず、製版部10
1の種類を製版部種類認識手段により認識する。例え
ば、複数の製版部を交換自在に装着可能な印刷装置の場
合は、製版部に種類を区別する表示部を形成しておき、
この表示部を印刷装置に備えた読取手段で読み取る方法
で製版部種類認識手段を実現することができる。また、
製版部種類認識手段は、オペレータが製版部の種類を選
択するキー入力操作をマイクロコンピュータにより検出
する方法などにより認識できる。さらに、製版部は印刷
装置100が内蔵するもの以外に、外部の周辺機器とし
て設けられたものであってもよい。さらにまた、オペレ
ータが操作するキーは、製版部の種類を示すキー以外
に、実際にはその製版部が有するサーマルヘッドの仕様
によって決まる最大穿孔配列密度を示すキーであっても
よい。本実施例では、最大穿孔配列密度が、400dp
iの種類と600dpiの種類とを選択する場合を例と
して説明する。また、本実施例では、400dpiの場
合は穿孔サイズが大きいために用紙111に付着するイ
ンキの量が多く、600dpiの場合は穿孔サイズが小
さいために用紙111に付着するインキの量が少ないも
のとして説明する。
【0081】そこで、マイクロコンピュータは、400
dpiの種類と認識したときは、その旨の制御信号をト
ランジスタ329のベースに印加し、図5(i)に示す
ように、送風ファン324からの風量が3m/sとなる
回転数で送風ファン324を回転させる。600dpi
の種類と認識したときは、その旨の制御信号をトランジ
スタ329のベースに印加し、送風ファン324からの
風量が2m/sとなる回転数で送風ファン324を回転
させる。
【0082】したがって、製版部が400dpiの種類
である場合は用紙111に付着するインキの量が多く排
紙台301に排紙される用紙111はカールし易いの
で、下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙1
11を水平に維持することができる。逆に600dpi
の種類である場合は用紙111に付着するインキの量が
少なく、排紙台301に排紙される用紙111はカール
しにくいので、下から吹き当てる風量を下げて、騒音及
び消費電力を下げることができる。
【0083】
【第10実施例】マスタを製版するマスタ原紙には、和
紙と熱可塑性樹脂フィルムとを積層した一般的構造のマ
スタ原紙と、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜と和
紙とを積層した特殊構造のマスタ原紙とがある。緻密な
多孔性樹脂膜を備えているマスタ原紙は、インキが多孔
質樹脂膜の微細孔を通り抜けるときにインキの切れがよ
いため、前者のマスタ原紙に比して用紙111に付着す
るインキの付着量が少ない。
【0084】そこで、第10実施例では、マスタ製版に
供されるマスタ原紙の種類をマスタ原紙認識手段により
認識する。このマスタ原紙種類認識手段は、例えば、オ
ペレータがマスタ原紙の種類を選択するキー入力操作を
マイクロコンピュータにより検出する方法などにより実
現できる。
【0085】マイクロコンピュータは、一般的構造のマ
スタ原紙が選択されていると認識したときは、その旨の
制御信号をトランジスタ329のベースに印加し、図5
(j)に示すように、送風ファン324からの風量が3
m/sとなる回転数で送風ファン324を回転させる。
特殊構造のマスタ原紙が選択されていると認識したとき
は、その旨の制御信号をトランジスタ329のベースに
印加し、送風ファン324からの風量が2m/sとなる
回転数で送風ファン324を回転させる。
【0086】したがって、一般的構造のマスタ原紙が選
択された場合は用紙111に付着するインキの量が多く
排紙台301に排紙される用紙111はカールし易いの
で、下から吹き当てる風量を大きくすることで、用紙1
11を水平に維持することができる。逆に特殊構造のマ
スタ原紙が選択された場合は用紙111に付着するイン
キの量が少なく、排紙台301に排紙される用紙111
はカールしにくいので、下から吹き当てる風量を下げ
て、騒音及び消費電力を下げることができる。
【0087】次に、本発明の第2の実施の形態を図6な
いし図9に基づいて説明する。前記実施の形態と同一部
分は同一符号を用い説明も省略する。図6は印字部と排
紙装置との関係を正面から見た説明図、図7は送風手段
及び排紙台の昇降機構を示す縦断正面図、図8は排紙状
態を正面から見た説明図、図9は排紙台の上昇動作を正
面から見た説明図である。
【0088】本実施の形態における排紙装置400は、
印刷部102から送り出される用紙を順次搬送するため
の前述の排紙搬送ベルト202と、排紙台401と、送
風手段402と、排紙搬送ベルト202の下方に設けら
れた吸引ファン403とにより構成されている。送風手
段402自体の構成は前記実施の形態の送風手段321
と全く同様である(図7参照)。異なる点はハウジング
323が定位置に固定的に支持されているだけであるの
で、説明は省略する。送風ファン324を駆動する駆動
回路も図4に示す駆動回路327と同様である。
【0089】図7に示すように、排紙台401は大量の
用紙111を積載するために大型で、用紙111の積載
高さに応じて昇降させるために、上下方向に長い案内レ
ール404に摺動自在に支持されたスライダ405に固
定されている。このスライダ405は案内レール404
と平行な螺子406に螺合されている。すなわち、この
螺子406を正逆回転可能な昇降モータ407回転させ
ることにより、用紙111の積載高さに応じて排紙台4
01をスライダ405とともに所望の高さに昇降させる
ように構成されている。
【0090】また、送風手段402の吹き出し口322
の近傍には、この吹き出し口322を適時開閉するため
のシャッタ408がガイド(図示せず)により上下動自
在に支持されている。このシャッタ408は、吹き出し
口322の前面を開放する下方に向けてコイルスプリン
グ409により付勢され、上部はソレノイド410に連
結されている。このソレノイド410を励磁するとシャ
ッタ408がコイルスプリング409の付勢力に抗して
上昇し、吹き出し口322の前面を閉鎖するように構成
されている。また、送風手段402の吹き出し口322
の近傍となる定位置には、排紙台401及びその上に積
載されている最上位の用紙111を検知するセンサ41
1が固定的に設けられている。
【0091】このような構成において、版胴109から
送り出された印刷済みの用紙111は吸引ファン403
の負圧により排紙搬送ベルト202に吸引され、この排
紙搬送ベルト202の回転により排紙台401の上に排
出される。この用紙111の排出に際し、シャッタ40
8は吹き出し口322の下方で退避状態に維持されてお
り、前記実施の形態と同様に、先に排出されて排紙台4
01上に載置されている用紙111の表面と、次に排出
される用紙111の裏面との間に送風手段402から気
流Aが送出される。これにより、排紙搬送ベルト202
から排出された用紙111は、その裏面側を流れる気流
Aに乗るようにして略水平な姿勢を保って排紙される。
【0092】その後、ソレノイド410が励磁されるた
め、コイルスプリング409の付勢力に抗してシャッタ
408が上方に引き上げられて送風手段402の吹き出
し口322を閉鎖する。これにより、吹き出し口322
からの送風が停止され、用紙111は排紙台401上に
落下し、先に排紙されて排紙台401上に積載されてい
る用紙111の印刷画像面上に積載される。この場合、
ソレノイド410は、送風手段402上の用紙経路に配
置された用紙センサ(図示せず)が用紙111の有無を
検出したときの検出信号によりオン/オフのタイミング
が制御され、送風手段402からの送風を断続する。
【0093】本実施の形態の排紙装置400によれば、
前記実施の形態と同等の効果を奏することができるとと
もに、排紙搬送ベルト202から排出された用紙111
が排紙台401の上方位置まで排出された状態で、吹き
出し口322からの送風を停止させるように構成されて
いるので、この用紙111の落下動作(排紙台401上
への積載動作)をより早く行なうことができ、用紙11
1の排紙が高速度で行なわれた場合でも用紙111を散
乱させずに積載することができる。
【0094】ところで、図8に示すように、一般によく
使用されている大容量用の大型の排紙台401は、大量
の用紙111を積載できるようにするために下方に位置
させると、送風手段402を使用して排紙を行なった場
合には、排紙された用紙111が積載された用紙111
上に到達するまでの間の落差が大きく、用紙111の先
端部が排紙途中で垂れ下がってしまうため、送風手段4
02から送風された気流Aが、図8に示すように用紙1
11の両側から逃げてしまい、排紙される用紙111を
水平に維持できなくなる。
【0095】このような場合には、送風手段402から
送風する気流Aの風量を多くすることで、排紙される用
紙111を水平に維持することがある程度可能となる。
しかしながら、送風手段402送風する気流Aの風量を
多くした場合には、用紙111が下方の積載面まで落下
するまでに、後端部が強い気流Aで煽られてしまい自由
落下が妨害されるため、用紙111の積載状態が乱雑に
なる可能性が高い。
【0096】そこで、大型の排紙台401に送風手段4
02を使用して排紙を行なう場合には、先に排紙されて
排紙台402上に積載されている用紙111の印刷画像
面と新たに排紙される用紙111の裏面との間の間隔、
すなわち、送風手段402から送風する気流Aの流路幅
をある程度狭くして、この気流Aの風量を用紙111の
先端部が排紙途中で垂れ下がらない程度の弱い風量とす
る必要がある。そのために、排紙された用紙111の積
載高さの変化に伴って排紙台401を昇降させる。この
昇降は昇降モータ407を駆動し螺子406を所望の方
向に所望の回転角だけ回転させることにより行う。これ
により、図7に示すように、先に排紙されて排紙台40
1上に積載されている用紙111の印刷画像面と新たに
排紙される用紙111の裏面との間の間隔hを常に一定
に保つ。この場合、昇降モータ407は、センサ411
が排紙台401上に積載されている最上位の用紙111
の位置を検知したときの検出信号にタイミングを合わせ
て停止されるため、間隔hを常に一定に保つように制御
される。
【0097】このような制御により、排紙台401上に
用紙111が積載されていない状態では、図9に示すよ
うに、排紙台401は用紙の排紙レベルよりも高さhだ
け下方に下降した最上位の位置にあり、印刷により排紙
された用紙の積載高さの変化に伴って、先に排紙されて
排紙台401上に積載されている用紙111の印刷画像
面と新たに排紙される用紙111の裏面との間の間隔h
を常に一定に保つように順次下降される。
【0098】なお、用紙サイズ、用紙の厚さ、環境温
度、湿度、インキの温度、インキの粘度、画像量、製版
部の種類、マスタ原稿の種類などのパラメータに応じて
送風手段402の送風ファン324の回転数を変更する
ことについては、前記実施例において説明した内容と同
様である。また、図5に示す送風ファン324の風量と
各パラメータとの関係は、マイクロコンピュータがパラ
メータに応じて送風ファン324を駆動するデューティ
比を変更する場合のテーブルでもある。
【0099】
【発明の効果】請求項1記載の排紙装置は、排紙台上に
積載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙
の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識され
た用紙サイズに応じて送風ファンから用紙への送風状態
を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から
排紙台に向けて排出される用紙は用紙サイズが小さいほ
どカールしにくくなるが、送風ファンから用紙への送風
状態が用紙サイズに応じて変更されるため、必要最小限
の風量又は風速をもって送風することで用紙を略水平の
姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出することがで
き、これにより、騒音及び消費電力を下げることができ
る。
【0100】請求項2記載の排紙装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
用紙の厚さに応じて送風ファンから用紙への送風状態を
変更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から排
紙台に向けて排出される用紙は用紙の厚さの違いにより
腰の強さが変化するが、送風ファンから用紙への送風状
態が用紙の厚さに応じて変更されるため、必要最小限の
風量又は風速で送風することで用紙を略水平の姿勢に保
って排紙台上の用紙の上に排出することができ、これに
より、騒音及び消費電力を下げることができる。
【0101】請求項3記載の排紙装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
環境温度に応じて送風ファンから用紙への送風状態を変
更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から排紙
台に向けて排出される用紙は環境温度の違いによるイン
キの付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、送風フ
ァンから用紙への送風状態が環境温度に応じて変更され
るため、必要最小限の風量又は風速をもって送風するこ
とで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に
排出することができ、これにより、騒音及び消費電力を
下げることができる。
【0102】請求項4記載の排紙装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
湿度に応じて送風ファンから用紙への送風状態を変更す
る送風制御手段とを具備するので、印刷部から排紙台に
向けて排出される用紙は湿度の違いによるインキの付着
量の減少に伴いカールしにくくなるが、送風ファンから
用紙への送風状態が湿度に応じて変更されるため、必要
最小限の風量又は風速をもって送風することで用紙を略
水平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出すること
ができ、これにより、騒音及び消費電力を下げることが
できる。
【0103】請求項5記載の排紙装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
環境温度及び湿度の両方がそれぞれ基準値以上であるか
基準値未満であるかに応じて送風ファンから用紙への送
風状態を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷
部から排紙台に向けて排出される用紙は環境温度及び湿
度の違いによるインキの付着量の減少に伴いカールしに
くくなるが、送風ファンから用紙への送風状態が環境温
度及び湿度に応じて変更されるため、必要最小限の風量
又は風速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢に
保って排紙台上の用紙の上に排出することができ、これ
により、騒音及び消費電力を下げることができる。
【0104】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか一記載の排紙装置において、排紙台は、その排
紙台上に積載された最上位の用紙のレベルが印刷部から
排出される用紙の搬送面に対して一定の間隔を維持する
ように昇降駆動されるので、印刷部から排紙台上の用紙
までの落差を小さく一定に定めることができ、これによ
り、送風ファンの風量変動の影響を小さくして用紙を安
定姿勢で排紙台に積載することができる。
【0105】請求項7記載の印刷装置は、製版されたマ
スタを巻き付ける版胴を有しこの版胴上のマスタに用紙
を押圧して該用紙に画像を印刷する印刷部と、請求項1
ないし6の何れか一記載の排紙装置とを具備するので、
印刷部から排紙台に向けて排出される用紙の姿勢は用紙
サイズ、用紙の厚さ、環境温度、湿度などのパラメータ
の違いにより影響を受けるが、送風ファンから用紙への
送風状態がパラメータに応じて変更されるため、必要最
小限の風量又は風速をもって送風することで用紙を略水
平の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出することが
でき、これにより、騒音及び消費電力を下げることがで
きる。
【0106】請求項8記載の印刷装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
インキの温度に応じて送風ファンから用紙への送風状態
を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から
排紙台に向けて排出される用紙はインキの温度変化によ
るインキの付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、
送風ファンから用紙への送風状態がインキの温度に応じ
て変更されるため、必要最小限の風量又は風速をもって
送風することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の
用紙の上に排出することができ、これにより、騒音及び
消費電力を下げることができる。
【0107】請求項9記載の印刷装置は、排紙台上に積
載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙の
裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識された
インキの粘度に応じて送風ファンから用紙への送風状態
を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から
排紙台に向けて排出される用紙はインキの粘度によるイ
ンキの付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、送風
ファンから用紙への送風状態がインキの粘度に応じて変
更されるため、必要最小限の風量又は風速をもって送風
することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上の用紙
の上に排出することができ、これにより、騒音及び消費
電力を下げることができる。
【0108】請求項10記載の印刷装置は、排紙台上に
積載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙
の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識され
た画像量に応じて送風ファンから用紙への送風状態を変
更する送風制御手段とを具備するので、印刷部から排紙
台に向けて排出される用紙は画像量の変化によるインキ
の付着量の減少に伴いカールしにくくなるが、必要最小
限の風量又は風速をもって送風することで用紙を略水平
の姿勢に保って排紙台上の用紙の上に排出することがで
き、これにより、騒音及び消費電力を下げることができ
る。
【0109】請求項11記載の印刷装置は、排紙台上に
積載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙
の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識され
た製版部の種類に応じて送風ファンから用紙への送風状
態を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷部か
ら排紙台に向けて排出される用紙は製版部の種類によっ
て異なる最大穿孔配列密度の変化によるインキの付着量
の増加に伴いカールし易くなるが、送風ファンから用紙
への送風状態が製版部の種類(最大穿孔配列密度)に応
じて変更されるため、必要最小限の風量又は風速をもっ
て送風することで用紙を略水平の姿勢に保って排紙台上
の用紙の上に排出することができ、これにより、騒音及
び消費電力を下げることができる。
【0110】請求項12記載の印刷装置は、排紙台上に
積載された用紙の表面と次に印刷部から排出される用紙
の裏面との間に気流を送出する送風ファンと、認識され
たマスタ原紙の種類に応じて送風ファンから用紙への送
風状態を変更する送風制御手段とを具備するので、印刷
部から排紙台に向けて排出される用紙はマスタ原紙の種
類の違いによるインキの付着量の減少に伴いカールしに
くくなるが、送風ファンから用紙への送風状態がマスタ
原紙の種類に応じて変更されるため、必要最小限の風量
又は風速をもって送風することで用紙を略水平の姿勢に
保って排紙台上の用紙の上に排出することができ、これ
により、騒音及び消費電力を下げることができる。
【0111】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の印刷装置において、認識されたマスタ原紙が熱可塑性
樹脂フィルムと多孔性樹脂膜とを有する特殊のマスタ原
紙の場合は、送風制御手段は、特殊のマスタ原紙以外の
マスタ原紙として認識された場合よりも送風ファンから
用紙に送出する気流の風量又は風速を下げるようにした
ので、多孔性樹脂膜を有するマスタ原紙を用いてマスタ
を製版した場合には穿孔から滲み出るインキ量が少なめ
となり、これに伴い印刷された用紙のカール癖が少なく
なるが、この場合には送風ファンから送出される気流の
風量又は風速を下げるため、騒音及び消費電力を下げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における排紙装置を
実装した印刷装置の概略構造を示す縦断正面図である。
【図2】印刷装置に実装された排紙装置を示す縦断正面
図である。
【図3】排紙装置の一部を示す縦断正面図である。
【図4】送風ファンを駆動する駆動回路図である。
【図5】送風ファンの風量をパラメータ毎に示す説明図
である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における印字部と排
紙装置との関係を正面から見た説明図である。
【図7】送風手段及び排紙台の昇降機構を示す縦断正面
図である。
【図8】排紙状態を正面から見た説明図である。
【図9】排紙台の上昇動作を正面から見た説明図であ
る。
【符号の説明】
101 製版部 102 印刷部 105 マスタ原紙 200 排紙装置 201 排紙台 300 排紙装置 301 排紙台 324 送風ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 31/10 B41F 33/14 Z Fターム(参考) 2C250 EA36 EB16 EB19 EB35 EB50 3F048 AA05 AB01 BA06 BA07 BB02 CA02 EB40 3F049 AA01 AA02 FA01 FA08 LA02 LA05 LA06 LA07 LB03 3F054 AA01 AC02 AC04 AC05 BA02 BB16 BD02 CA11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷部から排出される用紙が積載される
    排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 前記印刷部から排出される用紙のサイズを認識する用紙
    サイズ認識手段と、 認識された用紙サイズに応じて前記送風ファンから用紙
    への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する排
    紙装置。
  2. 【請求項2】 印刷部から排出される用紙が積載される
    排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 前記印刷部から排出される用紙の厚さを認識する用紙厚
    さ認識手段と、 認識された用紙の厚さに応じて前記送風ファンから用紙
    への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する排
    紙装置。
  3. 【請求項3】 印刷部から排出される用紙が積載される
    排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 環境温度を認識する環境温度認識手段と、 認識された環境温度に応じて前記送風ファンから用紙へ
    の送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する排紙
    装置。
  4. 【請求項4】 印刷部から排出される用紙が積載される
    排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 湿度を認識する湿度認識手段と、 認識された湿度に応じて前記送風ファンから用紙への送
    風状態を変更する送風制御手段と、を具備する排紙装
    置。
  5. 【請求項5】 印刷部から排出される用紙が積載される
    排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 環境温度を認識する環境温度認識手段と、 湿度を認識する湿度認識手段と、 認識された環境温度及び湿度の両方がそれぞれ基準値以
    上であるか基準値未満であるかに応じて前記送風ファン
    から用紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具
    備する排紙装置。
  6. 【請求項6】 前記排紙台は、その排紙台上に積載され
    た最上位の用紙のレベルが前記印刷部から排出される用
    紙の搬送面に対して一定の間隔を維持するように昇降駆
    動される請求項1ないし5の何れか一記載の排紙装置。
  7. 【請求項7】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を有
    しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像を
    印刷する印刷部と、 請求項1ないし6の何れか一記載の排紙装置と、を具備
    する印刷装置。
  8. 【請求項8】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を有
    しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像を
    印刷する印刷部と、 前記印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 前記印刷部に供給されるインキの温度を認識するインキ
    温度認識手段と、 認識されたインキの温度に応じて前記送風ファンから用
    紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する
    印刷装置。
  9. 【請求項9】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を有
    しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像を
    印刷する印刷部と、 前記印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 前記印刷部に供給されるインキの粘度を認識するインキ
    粘度認識手段と、 認識されたインキの粘度に応じて前記送風ファンから用
    紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する
    印刷装置。
  10. 【請求項10】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を
    有しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像
    を印刷する印刷部と、 前記印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 前記印刷部で印刷される画像の画像量を認識する画像量
    認識手段と、 認識された画像量に応じて前記送風ファンから用紙への
    送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する印刷装
    置。
  11. 【請求項11】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を
    有しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像
    を印刷する印刷部と、 前記印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 マスタを製版する製版部の種類を認識する製版部種類認
    識手段と、 認識された製版部の種類に応じて前記送風ファンから用
    紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備する
    印刷装置。
  12. 【請求項12】 製版されたマスタを巻き付ける版胴を
    有しこの版胴上のマスタに用紙を押圧して該用紙に画像
    を印刷する印刷部と、 前記印刷部から排出される用紙が積載される排紙台と、 前記排紙台上に積載された用紙の表面と次に前記印刷部
    から排出される用紙の裏面との間に気流を送出する送風
    ファンと、 マスタ製版に供されるマスタ原紙の種類を認識するマス
    タ原紙認識手段と、 認識されたマスタ原紙の種類に応じて前記送風ファンか
    ら用紙への送風状態を変更する送風制御手段と、を具備
    する印刷装置。
  13. 【請求項13】 認識された前記マスタ原紙が熱可塑性
    樹脂フィルムと多孔性樹脂膜とを有する特殊のマスタ原
    紙の場合は、前記送風制御手段は、前記特殊のマスタ原
    紙以外のマスタ原紙として認識された場合よりも前記送
    風ファンから用紙に送出する気流の風量又は風速を下げ
    るようにした請求項12記載の印刷装置。
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