以下、遊技機の一実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の本体の外郭をなす外枠Y1の開口前面側には、各種の遊技構成部材をセットする縦長方形の中枠Y2が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠Y2の前面側には前枠Y3が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠Y3は、図1に示すようにパチンコ遊技機10の正面側から見た場合において、中枠Y2に重なるように組み付けられている。
また、前枠Y3は、中央部に窓口Y3aを有するとともに、当該窓口Y3aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な上皿(貯留皿)Y4を一体形成した構成とされている。前枠Y3の裏側には、パチンコ遊技機10の内部に配置された遊技盤YBを保護し、且つ窓口Y3aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。なお、遊技盤YBは、中枠Y2に装着される。
また、前枠Y3の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)により、発光演出を実行する発光手段としての装飾ランプLaが設けられている。また、外枠Y1の下部には、各種音声を音声出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカSpが設けられている。
また、中枠Y2の前面側であって前枠Y3の下部には、上皿Y4から溢れ出た遊技球を貯留する下皿(貯留皿)Y5が装着されている。また、中枠Y2の前面側であって下皿Y5の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作(発射操作)される発射装置Y6が装着されている。遊技者が発射装置Y6の発射ハンドルY6aを把持して回動操作すると、上皿Y4に貯留されている遊技球が1個ずつ機内部に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。また、発射操作手段としての発射ハンドルY6aの回動操作する回動量を調節することによって、発射装置Y6による遊技球の発射強度を調節でき、遊技盤YBに向けて遊技球を発射させる強さを変化させることができる。このため、遊技者は、発射ハンドルY6aを回動操作する回動量を調節して、遊技盤YBにおいて遊技球を打ち出す方向(遊技盤YBにおいて遊技球を転動させる領域)を調節することができる。
次に、図2にしたがって、遊技盤YBの構成を説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドルY6aの回動操作によって発射された遊技球を誘導し、かつ遊技の主体となる略円形の遊技領域YBaを形成する誘導レールYRが円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レールYRによって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の発射レールとしての誘導路YRaが形成されるとともに、誘導レールYRの内側に略円形の遊技領域YBaが形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レールYRの外側となる遊技領域YBa外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域YBbとされている。
なお、誘導路YRaの最下流には、誘導路YRaから遊技領域YBaに発射された遊技球が誘導路YRaに逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁YRbが設けられている。逆戻り防止弁YRbは、誘導路YRaの最下流に位置する誘導レールYRの先端に固定されている。
また、遊技盤YBの遊技領域YBaのほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数列(本実施形態では、3列)の装飾図柄を変動させて行う装飾図柄変動ゲームと、当該装飾図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が実行される。本実施形態の装飾図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の装飾図柄からなる図柄組み合わせを導出する。
また、演出表示装置11の左下方には、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12が配設されている。第1特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する第1特別図柄変動ゲームが行われる。また、演出表示装置11の右下方には、7セグメント型の第2特別図柄表示装置13が配設されている。第2特別図柄表示装置13では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する第2特別図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)などの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下の説明において、単に「特別図柄変動ゲーム」という場合には、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームを意味する。
本実施形態において特別図柄表示装置12,13には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄と、に分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された後、遊技者にとって有利な状態となる当り遊技状態としての大当り遊技が生起される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列に[1]〜[8]の8種類の数字が装飾図柄として表示される。そして、演出表示装置11には、第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、第1特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。一方、第1特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。同様に、第2特別図柄表示装置13に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。一方、第2特別図柄表示装置13にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。
因みに、本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の装飾図柄が他の2列の装飾図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の装飾図柄は、装飾図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示される。また、装飾図柄変動ゲームが開始すると(各列の装飾図柄が変動を開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された装飾図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の装飾図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の装飾図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが装飾図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、装飾図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に装飾図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特別図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。
なお、演出表示装置11における装飾図柄の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における装飾図柄の変動表示とは、装飾図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における装飾図柄の一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている装飾図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における装飾図柄の確定停止表示とは、装飾図柄が確定停止表示されたこと(特別図柄変動ゲームが終了したこと)を報知するため動作を伴わずに確定停止している状態である。
また、第1特別図柄表示装置12及び第2特別図柄表示装置13における特別図柄の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)における特別図柄の変動表示とは、特別図柄の種類が変化しているように見せるため、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)を形成する7つの発光体のうち少なくとも1つの発光体が点滅している状態である。また、第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)における特別図柄の確定停止表示とは、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)を形成する各発光体の点灯や消灯の組み合わせによって構成される特別図柄が表示されている状態である。
そして、第1特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の装飾図柄と、第1特別図柄表示装置12の特別図柄が同時に確定停止表示する。同様に、第2特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の装飾図柄と、第2特別図柄表示装置13の特別図柄が同時に確定停止表示する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1特別図柄変動ゲームと、当該第1特別図柄変動ゲームの実行中に演出表示装置11にて行われる装飾図柄変動ゲームが、第1の変動ゲームとなる。このため、第1特別図柄変動ゲームが行われる第1特別図柄表示装置12と、当該第1特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームが行われる演出表示装置11が、本実施形態において第1のゲーム実行手段として機能する。また、第1の変動ゲームの演出内容とは、1回の第1特別図柄変動ゲームに要する時間や、当該第1特別図柄変動ゲームの実行中に演出表示装置11や装飾ランプLaなどで行われる各種演出及び当該演出の演出内容(モチーフなど)を意味する。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第2特別図柄変動ゲームと、当該第2特別図柄変動ゲームの実行中に演出表示装置11にて行われる装飾図柄変動ゲームが、第2の変動ゲームとなる。このため、第2特別図柄変動ゲームが行われる第2特別図柄表示装置13と、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームが行われる演出表示装置11が、本実施形態において第2のゲーム実行手段として機能する。また、第2の変動ゲームの演出内容とは、1回の第2特別図柄変動ゲームに要する時間や、当該第2特別図柄変動ゲームの実行中に演出表示装置11や装飾ランプLaなどで行われる各種演出及び当該演出の演出内容(モチーフなど)を意味する。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための入球口14を有する始動入賞装置15が配設されている。そして、始動入賞装置15の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1a(図5に示す)が配設されている。本実施形態では、第1始動口スイッチSW1aで始動入賞装置15に入球した遊技球を検知することにより、第1特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、第1始動口スイッチSW1aによって始動入賞装置15に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、演出表示装置11の左方には、遊技球が入球するための左非電動入球口16を有する第1の開閉手段(第1の非電動開閉手段)としての左非電動入賞装置17が配設されている。左非電動入賞装置17は、第1の開閉部材(第1非電動用の開閉部材)としての左非電動開閉羽根18を有する。左非電動入賞装置17は、左非電動開閉羽根18が開状態となることにより、左非電動入球口16(入口)が拡大され、遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、左非電動入賞装置17は、左非電動開閉羽根18が閉状態となることにより、左非電動入球口16(入口)が拡大されず、遊技球が入球し難い(本実施形態では、遊技球が入球し得ない)閉鎖状態とされる。
また、左非電動入賞装置17は、閉鎖機構を有している。そして、この閉鎖機構の動作によって、左非電動入賞装置17は、開放状態から閉鎖状態へと変位する。また、左非電動入賞装置17は、開放機構を有している。そして、この開放機構の動作によって、左非電動入賞装置17は、閉鎖状態から開放状態へと変位する。この左非電動入賞装置17の有する開放機構及び閉鎖機構は、電気信号等によって動作するものではなく、遊技球の自重により機械的に動作するものである。なお、左非電動入賞装置17の有する開放機構及び閉鎖機構については、後ほど説明する。
また、左非電動入賞装置17の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1b(図5に示す)が配設されている。本実施形態では、第1始動口スイッチSW1bで左非電動入賞装置17に入球した遊技球を検知することにより、第1特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、第1始動口スイッチSW1bによって左非電動入賞装置17に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、演出表示装置11の右方には、遊技球が入球するための右非電動入球口19を有する第2の開閉手段(第2の非電動開閉手段)としての右非電動入賞装置20が配設されている。右非電動入賞装置20は、第2の開閉部材(第2非電動用の開閉部材)としての右非電動開閉羽根21を有する。右非電動入賞装置20は、右非電動開閉羽根21が開状態となることにより、右非電動入球口19(入口)が拡大され、遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、右非電動入賞装置20は、右非電動開閉羽根21が閉状態となることにより、右非電動入球口19(入口)が拡大されず、遊技球が入球し難い(本実施形態では、遊技球が入球し得ない)閉鎖状態とされる。
また、右非電動入賞装置20は、閉鎖機構を有している。そして、この閉鎖機構の動作によって、右非電動入賞装置20は、開放状態から閉鎖状態へと変位する。また、右非電動入賞装置20は、開放機構を有している。そして、この開放機構の動作によって、右非電動入賞装置20は、閉鎖状態から開放状態へと変位する。この右非電動入賞装置20の有する開放機構及び閉鎖機構は、電気信号等によって動作するものではなく、遊技球の自重により機械的に動作するものである。なお、右非電動入賞装置20の有する開放機構及び閉鎖機構については、後ほど説明する。
また、右非電動入賞装置20の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。本実施形態では、第2始動口スイッチSW2で右非電動入賞装置20に入球した遊技球を検知することにより、第2特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、第2始動口スイッチSW2によって右非電動入賞装置20に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、始動入賞装置15の下方には、遊技球が入球するための電動入球口22を有する電動開閉手段としての電動入賞装置23が配設されている。電動入賞装置23は、普通電動役物とされ、電動手段としての電動役物ソレノイドSOL1(図5に示す)を有する。また、電動入賞装置23は、電動役物ソレノイドSOL1の作動により開閉動作を行う、電動用の開閉部材としての電動開閉羽根24を有する。電動入賞装置23は、電動開閉羽根24が開状態となることにより電動入球口22(入口)が拡大され、遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、電動入賞装置23は、電動開閉羽根24が閉状態となることにより電動入球口22(入口)が拡大されず、遊技球が入球し難い閉鎖状態となる。
また、図3に示すように、電動入賞装置23の奥方には、電動入賞装置23に入球した遊技球が転動する筒状の転動路25が形成されている。この転動路25は、遊技盤YBの裏側に形成されている。この転動路25には、電動入賞装置23に入球した遊技球を検知する電動入賞口スイッチSW3が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、電動入賞口スイッチSW3で電動入賞装置23に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、3個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、転動路25において、電動入賞口スイッチSW3よりも下流側には、第1可動レバー26が配設されている。第1可動レバー26は、転動路25を遮る位置(第1閉鎖位置(図3では、実線で示す))と、転動路25を遮らない位置(第1開放位置(図3では、二点鎖線で示す))との間で変位可能に配設されている。第1可動レバー26が第1閉鎖位置のとき、転動路25を遊技球が転動する(電動入賞装置23に遊技球が入球する)と、当該遊技球が第1可動レバー26に衝突し、遊技球の重量によって第1可動レバー26が第1閉鎖位置から第1開放位置へ変位する。
また、第1可動レバー26には、第1リンク機構27が連結されている。この第1リンク機構27は、第1可動レバー26の位置が変位することに伴って、動作する。すなわち、第1可動レバー26が第1閉鎖位置のときに電動入賞装置23に遊技球が入球すると、当該遊技球の入球に連動して、第1可動レバー26及び第1リンク機構27が動作することになる。
また、第1リンク機構27は、左非電動入賞装置17の閉鎖機構と連結している。そして、第1可動レバー26が第1開放位置のとき、左非電動入賞装置17の閉鎖機構が動作することにより、第1可動レバー26が第1開放位置から第1閉鎖位置へと変位する。
また、転動路25において、第1可動レバー26よりも下流側には、第2可動レバー28が配設されている。第2可動レバー28は、転動路25を遮る位置(第2閉鎖位置(図3では、実線で示す))と、転動路25を遮らない位置(第2開放位置(図3では、二点鎖線で示す))との間で変位可能に配設されている。第2可動レバー28が第2閉鎖位置のとき、転動路25を遊技球が転動する(電動入賞装置23に遊技球が入球する)と、当該遊技球が第2可動レバー28に衝突し、遊技球の重量によって第2可動レバー28が第2閉鎖位置から第2開放位置へ変位する。
また、第2可動レバー28には、第2リンク機構29が連結されている。この第2リンク機構29は、第2可動レバー28の位置が変位することに伴って、動作する。すなわち、第2可動レバー28が第2閉鎖位置のとき電動入賞装置23に遊技球が入球すると、当該遊技球の入球に連動して、第2可動レバー28及び第2リンク機構29が動作することになる。
また、第2リンク機構29は、右非電動入賞装置20の閉鎖機構と連結している。そして、第2可動レバー28が第2開放位置のとき、右非電動入賞装置20の閉鎖機構が動作することにより、第2可動レバー28が第2開放位置から第2閉鎖位置へと変位する。因みに、転動路25を転動した遊技球は、パチンコ遊技機10の外部に排出される。
ここで、第1可動レバー26の動作に連動する左非電動入賞装置17の有する開放機構と閉鎖機構、及び第2可動レバー28の動作に連動する右非電動入賞装置20の有する開放機構と閉鎖機構について、左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20の状態変位の態様とともに説明する。
左非電動入賞装置17の奥方には、第1始動口スイッチSW1bの他に、遊技球の入球(通過)毎に変位する第1可動体が配設されている。この第1可動体は、第1リンク機構27を介して第1可動レバー26と連結されている。また、第1可動体は、左非電動入賞装置17の閉鎖状態を維持するために左非電動開閉羽根18の閉状態を保持する機能を有する。更に、第1可動体は、左非電動入賞装置17が開放状態となってから規定個数(第1規定個数、本実施形態では1個)の遊技球の入球によって、左非電動入賞装置17を開放状態から閉鎖状態に復帰させるための機能を有する。
そして、第1可動レバー26が第1閉鎖位置から第1開放位置に変位した場合、第1リンク機構27の動作に応じて第1可動体が左非電動開閉羽根18の閉状態の保持を解除する。この左非電動開閉羽根18の閉状態の保持を解除することにより、左非電動開閉羽根18は、自重により閉状態から開状態へと動作する。
また、左非電動開閉羽根18が開状態である場合、第1可動体は、左非電動入賞装置17に入球した遊技球の重量により変位する。そして、第1可動体は、第1規定個数の遊技球が入球すると、左非電動開閉羽根18を開状態から閉状態に動作させる。そして、第1可動体は左非電動開閉羽根18の閉状態を保持する。このとき第1可動体は、第1リンク機構27を介して、第1可動レバー26を第1開放位置から第1閉鎖位置へと変位させる。
このように、本実施形態の左非電動入賞装置17が有する開放機構は、第1可動レバー26、第1リンク機構27及び第1可動体によって構成される。また、本実施形態の左非電動入賞装置17が有する閉鎖機構は、第1可動レバー26、第1リンク機構27及び第1可動体によって構成される。
また、右非電動入賞装置20の奥方には、第2始動口スイッチSW2の他に、左非電動入賞装置17と同様、遊技球の入球(通過)毎に変位する第2可動体が配設されている。この第2可動体は、第2リンク機構29を介して第2可動レバー28と連結されている。また、第2可動体は、右非電動入賞装置20の閉鎖状態を維持するために右非電動開閉羽根21の閉状態を保持する機能を有する。更に、第2可動体は、右非電動入賞装置20が開放状態となってから規定個数(第2規定個数、本実施形態では1個)の遊技球の入球によって、右非電動入賞装置20を開放状態から閉鎖状態に復帰させるための機能を有する。
そして、第2可動レバー28が第2閉鎖位置から第2開放位置に変位した場合、第2リンク機構29の動作に応じて第2可動体が右非電動開閉羽根21の閉状態の保持を解除する。この右非電動開閉羽根21の閉状態の保持を解除することにより、右非電動開閉羽根21は、自重により閉状態から開状態へと動作する。
また、右非電動開閉羽根21が開状態である場合、第2可動体は、右非電動入賞装置20に入球した遊技球の重量により変位する。そして、第2可動体は、第2規定個数の遊技球が入球すると、右非電動開閉羽根21を開状態から閉状態に動作させる。そして、第2可動体は右非電動開閉羽根21の閉状態を保持する。このとき第2可動体は、第2リンク機構29を介して、第2可動レバー28を第2開放位置から第2閉鎖位置へと変位させる。
このように、本実施形態の右非電動入賞装置20が有する開放機構は、第2可動レバー28、第2リンク機構29及び第2可動体によって構成される。また、本実施形態の右非電動入賞装置20が有する閉鎖機構は、第2可動レバー28、第2リンク機構29及び第2可動体によって構成される。また、遊技球の入球(転動)によって左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20の開放契機となる転動路25が、本実施形態形態において作動契機手段に相当する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左非電動入賞装置17が開放状態であるときには、電動入賞装置23へ遊技球が入球しても左非電動入賞装置17の開放状態が維持される。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機10では、右非電動入賞装置20が開放状態であるときには、電動入賞装置23へ遊技球が入球しても右非電動入賞装置20の開放状態が維持される。
また、図2に示すように、第1特別図柄表示装置12の下方には、複数個(本実施形態では、4個)の第1保留発光部を備えた第1特別図柄保留表示装置30が配設されている。第1特別図柄保留表示装置30は、機内部で記憶した第1特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「第1保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、遊技盤YBに配設した始動入賞装置15又は左非電動入賞装置17に遊技球が入球することで1加算される一方、第1特別図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特別図柄変動ゲーム中に始動入賞装置15又は左非電動入賞装置17に遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4個)まで累積される。そして、本実施形態における4個の第1保留発光部は、第1保留記憶数に応じて点灯又は消灯する。なお、第1保留記憶数は、実行が保留されている第1特別図柄変動ゲームの数を示す。
また、第2特別図柄表示装置13の下方には、複数個(本実施形態では、4個)の第2保留発光部を備えた第2特別図柄保留表示装置31が配設されている。第2特別図柄保留表示装置31は、機内部で記憶した第2特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「第2保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、遊技盤YBに配設した右非電動入賞装置20に遊技球が入球することで1加算される一方、第2特別図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特別図柄変動ゲーム中に右非電動入賞装置20に遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4個)まで累積される。そして、本実施形態における4個の第2保留発光部は、第2保留記憶数に応じて点灯又は消灯する。なお、第2保留記憶数は、実行が保留されている第2特別図柄変動ゲームの数を示す。
また、電動入賞装置23の下方には、上大入賞口ソレノイドSOL2(図5に示す)の作動により開閉動作を行う上大入賞口扉32を備えた特別入賞手段としての上大入賞口33が配設されている。上大入賞口33の奥方には、入球した遊技球を検知する上カウントスイッチSW4a(図5に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、上カウントスイッチSW4aで上大入賞口33に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の遊技球を賞球として払い出す。
また、上大入賞口33の下方には、下大入賞口ソレノイドSOL3(図5に示す)の作動により開閉動作を行う下大入賞口扉34を備えた特別入賞手段としての下大入賞口35が配設されている。下大入賞口35の奥方には、入球した遊技球を検知する下カウントスイッチSW4b(図5に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、下カウントスイッチSW4bで下大入賞口35に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(本実施形態では、15個)の遊技球を賞球として払い出す。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、下カウントスイッチSW4bで下大入賞口35へ入球した遊技球を検知することにより、遊技者にとって有利な特典が付与される。
また、第2特別図柄表示装置13の右方には、7セグメント型の普通図柄表示装置36が配設されている。普通図柄表示装置36では、普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、電動入賞装置23を開放状態とする普通当り遊技を付与するか否か、つまり、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の抽選結果を示す報知用の図柄である。また、普通図柄変動ゲームは、普通当り抽選の抽選結果を導出するために行われる。普通図柄表示装置36には、普通当り抽選に当選した場合、普通当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。一方、普通図柄表示装置36には、普通当り抽選に非当選した場合、普通当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。そして、普通当り抽選に当選すると(普通当り図柄が普通図柄表示装置36に確定停止表示されると)、電動開閉羽根24が開状態となることで電動入賞装置23へ遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20を開放状態とさせて特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の左方には、抽選契機手段としての左ゲート37Lが配設されている。左ゲート37Lの奥方には、入球(通過)した遊技球を検知する入球検知手段としての左ゲートスイッチSW5L(図5に示す)が配設されている。左ゲートスイッチSW5Lで左ゲート37Lへの遊技球の入球を検知することにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が付与され得る。
また、演出表示装置11の右方には、抽選契機手段としての右ゲート37Rが配設されている。右ゲート37Rの奥方には、入球(通過)した遊技球を検知する入球検知手段としての右ゲートスイッチSW5R(図5に示す)が配設されている。右ゲートスイッチSW5Rで右ゲート37Rへの遊技球の入球を検知することにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が付与され得る。また、遊技盤YBの遊技領域YBaにおける最下方中央には、遊技球をアウト球としてパチンコ遊技機10の外部に排出するアウト口38が配設されている。
次に、遊技盤YBの遊技領域YBaにおける各種部材の配置について、詳しく説明する。
図2に示すように、本実施形態の遊技領域YBa上には、演出表示装置11の左側を遊技球が転動するように左打ち方向UH1へ遊技球を発射させた際に当該遊技球が転動し得る左遊技領域と、演出表示装置11の右側を遊技球が転動するように右打ち方向UH2へ遊技球を発射させた際に当該遊技球が転動し得る右遊技領域と、が構成される。これら左遊技領域と右遊技領域は、演出表示装置11や障害釘等、遊技球の衝突によって当該遊技球の転動方向を変更する障害部材によって構成される。因みに、左遊技領域と右遊技領域のうち何れの領域に遊技球を転動させるかについては、遊技者が発射ハンドルY6aを回動操作して左打ち方向UH1と右打ち方向UH2のうち何れに向けて遊技球を発射させるかによって調節することが可能である。以下の説明において、「左遊技領域で遊技を行う」とは、左打ち方向UH1へ向けて遊技球を発射して遊技を行うことに意味する。同様に、「右遊技領域で遊技を行う」とは、右打ち方向UH2へ向けて遊技球を発射して遊技を行うことを意味する。
そして、遊技領域YBaの左遊技領域には、左ゲート37L、左非電動入賞装置17、始動入賞装置15、電動入賞装置23、上大入賞口33及び下大入賞口35が配設されている。すなわち、左遊技領域で遊技を行う際、発射された遊技球は、左ゲート37L、左非電動入賞装置17、始動入賞装置15、電動入賞装置23、上大入賞口33及び下大入賞口35に遊技球が入球し得る。一方、左遊技領域で遊技を行う際、発射された遊技球は、原則、右ゲート37R及び右非電動入賞装置20には入球し得ない。
また、遊技領域YBaの右遊技領域には、右ゲート37R、右非電動入賞装置20、電動入賞装置23、上大入賞口33及び下大入賞口35が配設されている。すなわち、右遊技領域で遊技を行う際、発射された遊技球は、右ゲート37R、右非電動入賞装置20、電動入賞装置23、上大入賞口33及び下大入賞口35に遊技球が入球し得る。一方、右遊技領域で遊技を行う際、発射された遊技球は、原則、左ゲート37L、左非電動入賞装置17及び始動入賞装置15には入球し得ない。
このように、電動入賞装置23は、左遊技領域と右遊技領域の何れにも属する領域(共通領域)に配置されている。このため、左遊技領域と右遊技領域のうち何れで遊技を行う場合であっても、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20を閉鎖状態から開放状態へ変位させることが可能となっている。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域と右遊技領域のうち何れで遊技を行う場合であっても、同じ入球率(発射した遊技球が電動入賞装置23へ入球する確率)で電動入賞装置23へ遊技球が入球し得るように、遊技領域YBaに障害部材が配置されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域で遊技を行う場合、右非電動入賞装置20へ遊技球が入球し得ない一方、始動入賞装置15や左非電動入賞装置17へ遊技球が入球し得る。したがって、左遊技領域で遊技を行う場合には、第1特別図柄変動ゲームの始動条件は獲得可能となっている一方、第2特別図柄変動ゲームの始動条件は獲得不可能となっている。このため、左遊技領域で遊技を行う場合には、基本的に第1特別図柄変動ゲームが行われることになる。
また、右遊技領域で遊技を行う場合、始動入賞装置15や左非電動入賞装置17へ遊技球が入球し得ない一方、右非電動入賞装置20へ遊技球が入球し得る。したがって、右遊技領域で遊技を行う場合には、第2特別図柄変動ゲームの始動条件は獲得可能となっている一方、第1特別図柄変動ゲームの始動条件は獲得不可能となっている。このため、右遊技領域で遊技を行う場合には、基本的に第2特別図柄変動ゲームが行われることになる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、上大入賞口33及び下大入賞口35は、左遊技領域と右遊技領域の何れにも属する領域(共通領域)に配置されている。このため、左遊技領域と右遊技領域のうち何れで遊技を行う場合であっても、上大入賞口33や下大入賞口35へ遊技球を入球させることができる。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域と右遊技領域のうち何れで遊技を行う場合であっても、同じ入球率(発射した遊技球が大入賞口33,35へ入球する確率)で大入賞口33,35へ遊技球が入球し得るように、遊技領域YBaに障害部材が配置されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が、通常の低確率抽選状態から、通常よりも高確率となる高確率抽選状態へ変動(向上)して大当り抽選が行われる確率変動状態(以下、「確変状態」という)となる場合がある。確変状態でないとき(以下、「非確変状態」という)は、確変状態であるときよりも、大当り抽選に当選し難くなる。すなわち、確変状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高いため、大当り遊技が生起され易くなる。したがって、確変状態であるときは、遊技者にとって有利な状態であるといえる。なお、本実施形態における確変状態は、確変状態となってから予め決められた確変上限回数(本実施形態では、50回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、確変上限回数に達するまでに大当り遊技が生起されるまでの間、継続する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が、遊技者にとって有利な変動時間短縮状態(以下、「変短状態」という)となる場合がある。変短状態であるときは、変短状態でないとき(以下、「非変短状態」という)と比較して、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮される。また、変短状態であるときは、非変短状態であるときと比較して、普通当り抽選の当選確率が低確率(通常の確率)から高確率へと変動(向上)する。また、変短状態であるときは、非変短状態であるときと比較して、電動開閉羽根24の開放時間が長くなる。このため、変短状態であるときは、非変短状態であるときよりも単位時間あたりの電動開閉羽根24の開放時間が長くなる。この結果、変短状態であるときには電動入賞装置23へ遊技球が入球する確率が非変短状態であるときよりも高確率となる。このように、変短状態であるときは電動入賞装置23への遊技球の入球率が高確率であることから入球率向上状態といえる。一方、非変短状態であるときは電動入賞装置23への遊技球の入球率が低確率であることから非入球率向上状態(入球率向上状態でない)といえる。なお、本実施形態形態における変短状態は、変短状態となってから予め決められた変短上限回数(本実施形態では、50回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、変短上限回数に達するまでに大当り遊技が生起されるまでの間、継続する。
なお、通常よりも単位時間あたりに電動入賞装置23が開放状態となる時間や回数を多くすることができれば、電動入賞装置23への遊技球の入球率を向上させることができる。このためには、普通図柄変動ゲームの変動時間を、通常よりも短くすれば、単位時間あたりに実行される普通図柄変動ゲームの回数が多くなることから、単位時間あたりに電動入賞装置23が開放状態となる回数を多くすることが可能となる。その他にも、普通当り抽選の当選確率を、通常よりも高確率とすれば、単位時間あたりに電動入賞装置23が開放状態となる回数を多くすることが可能となる。また、普通当り遊技中に電動入賞装置23が開放状態となる時間を、通常よりも長くすれば、単位時間あたりに電動入賞装置23が開放状態となる時間を長くすることが可能となる。すなわち、「普通図柄変動ゲームの変動時間を短くすること」、「普通当り抽選の当選確率を高確率とすること」及び「普通当り遊技にて電動入賞装置23が開放状態となる時間を長くすること」のうち少なくとも1つの要素を備えれば、電動入賞装置23への遊技球の入球率を向上させることができる。なお、本実施形態における変短状態は、上記要素の全てを備えていなくても、少なくとも1つの要素を備えていれば良い。
次に、図4(a),(b)に基づき、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当りの種類について説明する。
大当り遊技は、第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される(生起される)。大当り遊技が開始するとオープニング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定のオープニング演出が行われる。また、オープニング時間として設定される時間の経過後は、上大入賞口33又は下大入賞口35が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、16ラウンド、11ラウンド又は7ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口33,35は、規定個数(入球上限個数、本実施形態では9個)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技中は、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定のラウンド演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、エンディング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定のエンディング演出が行われる。
図4(a),(b)に示すように本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、5種類の大当りの中から1つの大当りが決定される。そして、決定された大当りの種類に対応付けられた開閉態様で大入賞口33,35の開放及び閉鎖が制御されることにより大当り遊技が生起される。そして、5種類の大当りのうち何れの種類が決定されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定される特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定される。
図4(a)に示すように本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示される大当り図柄は、特別図柄Za1、特別図柄Za2、特別図柄Za3又は特別図柄Za4としている。一方、図4(b)に示すように本実施形態のパチンコ遊技機10において、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示される大当り図柄は、特別図柄Zbとしている。
因みに、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる大当り図柄を決定する場合(始動入賞装置15又は左非電動入賞装置17への遊技球の入球を契機とする大当り抽選に当選した場合)、25%の確率(図4(a),(b)では、「選択率」と示す)で特別図柄Za1、25%の確率で特別図柄Za2が決定される。また、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる大当り図柄を決定する場合、25%の確率で特別図柄Za3、25%の確率で特別図柄Za4が決定される。また、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる大当り図柄を決定する場合(右非電動入賞装置20への遊技球の入球を契機とする大当り抽選に当選した場合)、特別図柄Zbが決定される(100%の確率で決定される)。
図4(a)に示すように、特別図柄Za1が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「16回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za1が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「16R大当り」という。また、16R大当りには、1回目〜15回目(図4(a)では、「1R〜15R」と示す)のラウンド遊技では上大入賞口33を開放し、16回目(図4(a)では、「16R」と示す)のラウンド遊技では下大入賞口35を開放することが定められている。また、16R大当りにおける全て(1回目〜16回目)のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「25秒」に定められている。
また、特別図柄Za2が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「11回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za2が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「11R大当り」という。また、11R大当りには、1回目〜10回目(図4(a)では、「1R〜10R」と示す)のラウンド遊技では上大入賞口33を開放し、11回目(図4(a)では、「11R」と示す)のラウンド遊技では下大入賞口35を開放することが定められている。また、11R大当りにおける全て(1回目〜11回目)のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「25秒」に定められている。
また、特別図柄Za3が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「16回」が定められた大当り遊技である。以下、特別図柄Za3が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「実質15R大当り」という。また、実質15R大当りには、1回目〜15回目のラウンド遊技では上大入賞口33を開放し、16回目のラウンド遊技では下大入賞口35を開放することが定められている。また、実質15R大当りにおける1回目〜15回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間は「25秒」が定められ、16回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間は「0.2秒」に定められている。
因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数が約100個に設定されている。このため、遊技球を1個発射させるために要する時間は、「0.6秒」となる。すなわち、「0.2秒」だけ下大入賞口35が開放されたとしても、当該開放中に遊技球を下大入賞口35へ入球させることは非常に困難である。つまり、下大入賞口35が「0.2秒」だけ開放したとしても、下大入賞口35へ遊技球を入球させて賞球を獲得することは見込めない。一方で、「25秒」だけ大入賞口33,35が開放されるときには、1個の遊技球はもちろんのこと、入球上限個数となる9個の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが容易である。つまり、大入賞口33,35が「25秒」だけ開放した場合には、大入賞口33,35へ遊技球を入球させて賞球を獲得することが見込める。
また、特別図柄Za4が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「11回」が定められた大当り遊技である。以下、特別図柄Za4が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「実質10R大当り」という。また、実質10R大当りには、1回目〜10回目のラウンド遊技では上大入賞口33を開放し、11回目のラウンド遊技では下大入賞口35を開放することが定められている。また、実質10R大当りにおける1回目〜10回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間は「25秒」が定められ、11回目のラウンド遊技のラウンド遊技時間は「0.2秒」が定められている。
また、図4(b)に示すように、特別図柄Zbが第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「7回」が定められた大当り遊技である。以下、特別図柄Zbが第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「7R大当り」という。また、7R大当りには、1回目〜6回目(図4(b)では、「1R〜6R」と示す)のラウンド遊技では上大入賞口33を開放し、7回目(図4(b)では、「7R」と示す)のラウンド遊技では下大入賞口35を開放することが定められている。また、7R大当りにおける全て(1回目〜7回目)のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「25秒」に定められている。
次に、図5に基づき、パチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機10の裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板40が装着されている。主制御基板40は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機10の裏側には、演出制御基板41が装着されている。演出制御基板41は、主制御基板40が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(装飾図柄、背景画像、文字などの表示画像など)や、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
以下、主制御基板40及び演出制御基板41の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板40について説明する。
図5に示すように、主制御基板40には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU40a、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40c及びハードウェア乱数を生成する乱数生成器40dが設けられている。
そして、主制御用CPU40aには、第1始動口スイッチSW1a,SW1bが接続されている。また、主制御用CPU40aには、第2始動口スイッチSW2及び電動入賞口スイッチSW3が接続されている。また、主制御用CPU40aには、上カウントスイッチSW4a及び下カウントスイッチSW4bが接続されている。また、主制御用CPU40aには、左ゲートスイッチSW5L及び右ゲートスイッチSW5Rが接続されている。また、各種スイッチSW1a、SW1b、SW2,SW3,SW4a,SW4b,SW5L,SW5Rは、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU40aが入力できるように、主制御用CPU40aに接続されている。
また、主制御用CPU40aには、第1特別図柄表示装置12、第2特別図柄表示装置13、第1特別図柄保留表示装置30、第2特別図柄保留表示装置31及び普通図柄表示装置36が接続されている。また、主制御用CPU40aには、電動役物ソレノイドSOL1、上大入賞口ソレノイドSOL2及び下大入賞口ソレノイドSOL3が接続されている。
また、乱数生成器40dでは、内部クロックの1周期毎に1更新されるハードウェア乱数が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では内部クロックが10MHzに設定されているため、0.1μ秒毎にハードウェア乱数の値が1更新される。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、ハードウェア乱数は大当り判定用乱数及び普通当り判定用乱数として使用される。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)に用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り抽選(普通当り判定)に用いる乱数である。
また、主制御用RAM40cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4m秒))毎に主制御用CPU40aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用RAM40cには、第1のソフトウェア乱数、第2のソフトウェア乱数及び第3のソフトウェア乱数が記憶されており、各ソフトウェア乱数は取り得る数値の範囲が異なる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1のソフトウェア乱数は特別図柄振分用乱数、第2のソフトウェア乱数はリーチ判定用乱数、第3のソフトウェア乱数は変動パターン振分用乱数としてそれぞれ使用される。特別図柄振分用乱数は、第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄の種類(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。また、リーチ判定用乱数は、リーチ演出を行うか否かを決定するためのリーチ判定(リーチ抽選)に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用ROM40bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄変動ゲームが開始してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間を特定し得る。また、変動パターンは、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の変動パターンと、がある。また、本実施形態の変動パターンは、第1特別図柄変動ゲームを実行する際に決定可能な第1の変動パターンと、第2特別図柄変動ゲームを実行する際に決定可能な第2の変動パターンと、に分類される。
また、主制御用ROM40bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM40bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数(ハードウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。なお、確変状態であるときの大当り判定値の個数は、非確変状態であるときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、確変状態であるときの大当り判定値には、非確変状態であるときの大当り判定値が含まれるように、大当り判定値としての値が定められている。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態であるときの大当り抽選の当選確率が「1/200」、確変状態であるときの大当り抽選の当選確率が「1/20」となるように、大当り判定値が定められている。
また、主制御用ROM40bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当り抽選で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数(ハードウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。なお、変短状態であるときの普通当り判定値の個数は、非変短状態であるときの普通当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、変短状態であるときの普通当り判定値には、非変短状態であるときの普通当り判定値が含まれるように、普通当り判定値としての値が定められている。また、主制御用ROM40bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数(第2のソフトウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用ROM40bには、大当り図柄を決定する際の各大当り図柄の選択率が設定されている。また、主制御用ROM40bには、大当り遊技が生起するために大入賞口33,35の開放及び閉鎖を制御するための開閉制御情報が、大当り遊技の種類に対応付けて記憶されている。
また、主制御用RAM40cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM40cには、下大入賞口35へ遊技球が入球したことを検知したことを示す特典情報を記憶される。また、主制御用RAM40cには、確変状態が継続される残りの期間が設定される確変リミッタが記憶されている。本実施形態における確変リミッタには、確変状態が継続する残りの特別図柄変動ゲームの回数が設定される。そして、主制御用CPU40aは、確変リミッタに設定された値が「1以上」であれば確変状態であることを特定でき、確変リミッタに設定された値が「0(零)」であれば非確変状態であることを特定できる。
また、主制御用RAM40cには、変短状態が継続される残りの期間が設定される変短リミッタが記憶されている。本実施形態における変短リミッタには、変短状態が継続する残りの特別図柄変動ゲームの回数が設定される。そして、主制御用CPU40aは、変短リミッタに設定された値が「1以上」であれば変短状態であることを特定でき、変短リミッタに設定された値が「0(零)」であれば非変短状態であることを特定できる。
次に、図5に基づき、演出制御基板41について説明する。
演出制御基板41には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU41aと、演出制御用CPU41aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM41cが設けられている。また、演出制御用CPU41aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU41aには、装飾ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU41aには、スピーカSpが接続されている。
また、演出制御用ROM41bには、各種画像表示データ(装飾図柄、背景、文字などの画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。
また、演出制御用RAM41cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間)毎に演出制御用CPU41aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。そして、演出制御用CPU41aは、演出制御用RAM41cにて値が更新されるソフトウェア乱数を使用して、各種演出内容(例えば、予告演出などの種類)の決定(選択)を行う。また、演出制御用RAM41cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
次に、主制御基板40の主制御用CPU40aが、主制御用ROM40bに記憶されている制御プログラムにしたがって実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU40aは、所定の制御周期毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、非電動入賞口エラー処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主制御用CPU40aは、始動入賞装置15又は左非電動入賞装置17に遊技球が入球したか否かの第1入球判定を行う。第1入球判定において主制御用CPU40aは、第1始動口スイッチSW1a又は第1始動口スイッチSW1bが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、第1入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、後から説明する第2入球判定に係る処理へと進む。一方、第1入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かの第1保留上限判定を行う。そして、第1保留上限判定の判定結果が否定(第1保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU40aは、後から説明する第2入球判定に係る処理へと進む。
一方、第1保留上限判定の判定結果が肯定(第1保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数に1加算し、第1保留記憶数を書き換える。このとき主制御用CPU40aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1特別図柄保留表示装置30を形成する第1保留発光部の点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40c及び乱数生成器40dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM40cの所定の記憶領域(第1保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する。このとき主制御用CPU40aは、乱数生成器40dから大当り判定用乱数の値を取得し、主制御用RAM40cから特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。その後、主制御用CPU40aは、第2入球判定に係る処理へと進む。
第2入球判定に係る処理を行うとき、主制御用CPU40aは、右非電動入賞装置20に遊技球が入球したか否かの第2入球判定を行う。第2入球判定において主制御用CPU40aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、第2入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かの第2保留上限判定を行う。そして、第2保留上限判定の判定結果が否定(第2保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、第2保留上限判定の判定結果が肯定(第2保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数に1加算し、第2保留記憶数を書き換える。このとき主制御用CPU40aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2特別図柄保留表示装置31を形成する第2保留発光部の点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40c及び乱数生成器40dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM40cの所定の記憶領域(第2保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する。このとき主制御用CPU40aは、乱数生成器40dから大当り判定用乱数の値を取得し、主制御用RAM40cから特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。その後、主制御用CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU40aは、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かの実行中判定を行う。この実行中判定の判定結果が肯定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中である場合、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行中判定の判定結果が否定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中でなく且つ大当り遊技中でもない場合、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数を読み出し、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第2保留有無判定を行う。この第2保留有無判定の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU40aは、第2特別図柄変動ゲームの実行に係る第2特別図柄変動処理を行う。一方、第2保留有無判定の判定結果が否定(第2保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数を読み出し、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第1保留有無判定を行う。この第1保留有無判定の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU40aは、第1特別図柄変動ゲームの実行に係る第1特別図柄変動処理を行う。一方、第1保留有無判定の判定結果が否定(第1保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
ここで、第1特別図柄変動処理について説明する。
第1特別図柄変動処理を行う際(第2保留記憶数=0、第1保留記憶数>0)、主制御用CPU40aは、第1保留記憶数を1減算する。このとき、主制御用CPU40aは、減算後の第1保留記憶数を表すように第1特別図柄保留表示装置30を形成する第1保留発光部の点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU40aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す第1の乱数読出処理を行う。そして、主制御用CPU40aは、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき主制御用CPU40aは、第1の乱数読出処理にて読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する。また、主制御用CPU40aは、確変状態であるときには確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行い、非確変状態であるときには非確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。なお、第1特別図柄変動処理における大当り抽選は、第1特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選及び第1の当り抽選に相当する。このため、第1の当り抽選となる大当り抽選を行う主制御用CPU40aは、本実施形態において第1の当り抽選手段として機能する。
そして、第1特別図柄変動処理における大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU40aは、第1の乱数読出処理にて読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。このとき主制御用CPU40aは、主制御用ROM40bにて予め設定された選択率にて大当り図柄の種類を決定する。具体的には、主制御用CPU40aは、25%の確率で特別図柄Za1、25%の確率で特別図柄Za2、25%の確率で特別図柄Za3、25%の確率で特別図柄Za4を決定する。この大当り図柄の決定によって、大当りの種類が決定される。このように、第1の当り抽選に当選した場合に生起させる大当りの種類を決定する主制御用CPU40aが、本実施形態において第1の当り種決定手段に相当する。また、第1の当り抽選に当選する場合に生起させる当り遊技状態としての大当り遊技の種類を決定する確率が設定された主制御用ROM40bが、本実施形態において第1の確率設定手段として機能する。
その後、主制御用CPU40aは、第1の変動パターンに分類される大当り演出用の変動パターンの中から、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
一方、第1特別図柄変動処理における大当り抽選に非当選の場合、主制御用CPU40aは、リーチ演出を行うか否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う。このとき主制御用CPU40aは、第1の乱数読出処理にて読み出したリーチ判定用乱数の値が、主制御用ROM40bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第1特別図柄変動処理におけるリーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU40aは、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU40aは、第1の変動パターンに分類されるはずれリーチ演出用の変動パターンの中から、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
一方、第1特別図柄変動処理におけるリーチ抽選に非当選の場合、主制御用CPU40aは、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU40aは、第1の変動パターンに分類されるはずれ通常演出用の変動パターンの中から、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
また、第1特別図柄変動処理にて変動パターンを決定すると、主制御用CPU40aは、演出制御用CPU41aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等の各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU40aは、変動パターンを指定するとともに、装飾図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU40aは、特別図柄を変動表示させて第1特別図柄変動ゲームを開始するように第1特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、第1特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始するとともに、確定停止表示させる特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU41aに出力する。その後、主制御用CPU40aは、第1特別図柄変動処理及び特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU40aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、確定停止表示させる特別図柄として決定した特別図柄を確定停止表示させるように第1特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、装飾図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
次に、第2特別図柄変動処理について説明する。
第2特別図柄変動処理を行う際(第2保留記憶数>0)、主制御用CPU40aは、第2保留記憶数を1減算する。このとき、主制御用CPU40aは、減算後の第2保留記憶数を表すように第2特別図柄保留表示装置31を形成する第2保留発光部の点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU40aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す第2の乱数読出処理を行う。そして、主制御用CPU40aは、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき主制御用CPU40aは、第1特別図柄変動処理と同様、第2の乱数読出処理にて読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM40bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する。また、主制御用CPU40aは、確変状態であるときには確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行い、非確変状態であるときには非確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。なお、第2特別図柄変動処理における大当り抽選は、第2特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選及び第2の当り抽選に相当する。このため、第2の当り抽選となる大当り抽選を行う主制御用CPU40aは、本実施形態において第2の当り抽選手段として機能する。
そして、第2特別図柄変動処理における大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU40aは、第2の乱数読出処理にて読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。このとき主制御用CPU40aは、主制御用ROM40bにて予め設定された選択率にて大当り図柄の種類を決定する。具体的には、主制御用CPU40aは、特別図柄Zbを決定する。この大当り図柄の決定によって、大当りの種類が決定される。このように、第2の当り抽選に当選した場合に生起させる大当りの種類を決定する主制御用CPU40aが、本実施形態において第2の当り種決定手段に相当する。また、第2の当り抽選に当選する場合に生起させる当り遊技状態としての大当り遊技の種類を決定する確率が設定された主制御用ROM40bが、本実施形態において第2の確率設定手段として機能する。
その後、主制御用CPU40aは、第2の変動パターンに分類される大当り演出用の変動パターンの中から、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄変動処理における大当り抽選に非当選の場合、主制御用CPU40aは、リーチ演出を行うか否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う。このとき主制御用CPU40aは、第2の乱数読出処理にて読み出したリーチ判定用乱数の値が、主制御用ROM40bに記憶されているリーチ判定値と一致するか否かを判定する。
そして、第2特別図柄変動処理におけるリーチ抽選に当選した場合、主制御用CPU40aは、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU40aは、第2の変動パターンに分類されるはずれリーチ演出用の変動パターンの中から、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄変動処理におけるリーチ抽選に非当選の場合、主制御用CPU40aは、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU40aは、第2の変動パターンに分類されるはずれ通常演出用の変動パターンの中から、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき変動パターンを決定する。
また、第2特別図柄変動処理にて変動パターンを決定すると、主制御用CPU40aは、演出制御用CPU41aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等の各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU40aは、変動パターンを指定するとともに、装飾図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU40aは、特別図柄を変動表示させて第2特別図柄変動ゲームを開始するように第2特別図柄表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、第2特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始するとともに、確定停止表示させる特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU41aに出力する。その後、主制御用CPU40aは、第2特別図柄変動処理及び特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU40aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、確定停止表示させる特別図柄として決定した特別図柄を確定停止表示させるように第2特別図柄表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、装飾図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
次に、大当り抽選に当選した場合に、当該当選の対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、主制御用CPU40aが行う大当り遊技処理について説明する。
大当り遊技処理において主制御用CPU40aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU41aに出力するとともに、オープニング時間を計測する。次に、主制御用CPU40aは、オープニング時間の経過後、各ラウンド遊技を制御する。このとき主制御用CPU40aは、決定した大当りの種類に対応する開閉制御情報に基づき、大入賞口33,35の開放及び閉鎖を制御する。また、各ラウンド遊技の開始時において、ラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを演出制御用CPU41aに出力する。そして、主制御用CPU40aは、最終回(本実施形態では、16回目、11回目又は7回目)のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU41aに出力するとともに、エンディング時間を計測する。その後、主制御用CPU40aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
このとき、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に16R大当り、11R大当り、実質15R大当り又は実質10R大当りを生起させる一方、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に7R大当りを生起させる主制御用CPU40aが、本実施形態において当り生起手段として機能する。なお、本実施形態の大当り遊技の名称における「実質」とは、規定ラウンド数よりも入球上限個数分の遊技球を大入賞口へ入球させることができると想定しているラウンド遊技の回数が少ないことを意味している。そして、本実施形態の大当り遊技の名称において「実質」の後に続く数字は、入球上限個数分の遊技球を大入賞口へ入球させることができると想定しているラウンド遊技の回数を意味している。
次に、確変状態や変短状態などの各種遊技状態の設定を行うために主制御用CPU40aが行う情報設定処理について説明する。
主制御用CPU40aは、下カウントスイッチSW4bが遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力すると、特典情報を主制御用RAM40cに記憶する。
また、主制御用CPU40aは、大当り遊技を生起させる際、確変リミッタをリセットする(確変リミッタに「0(零)」を設定する)。また、主制御用CPU40aは、大当り遊技を生起させる際、変短リミッタをリセットする(変短リミッタに「0(零)」を設定する)。
また、主制御用CPU40aは、大当り遊技を終了させる際、主制御用RAM40cに特典情報が記憶されている場合には、確変リミッタに確変上限回数(本実施形態では、「50回」)を設定する。それとともに、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている特典情報を消去する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄変動ゲームを終了する毎に、確変リミッタに設定されている値が「1以上」であれば当該確変リミッタの値から1減算し、確変リミッタの値を書き換える。
また、主制御用CPU40aは、全ての種類に基づく大当り遊技の終了後、変短リミッタに変短上限回数(本実施形態では、「50回」)を設定する。また、主制御用CPU40aは、特別図柄変動ゲームの終了する毎に、変短リミッタに設定されている値が「1以上」であれば当該変短リミッタの値から1減算し、変短リミッタの値を書き換える。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機では、確変状態が遊技者にとって有利な特典に相当し、確変状態となることが特典の付与に相当する。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、確変リミッタに1以上の値を設定することにより特典を付与する主制御用CPU40aが、特典付与手段として機能する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、下カウントスイッチSW4bによって遊技球が検知されることによって、特典情報が主制御用RAM40cに記憶される。その後、大当り遊技を終了させる際に特典情報が主制御用RAM40cに記憶されていれば、当該大当り遊技の終了後が確変状態となり、特典が付与されることになる。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、下カウントスイッチSW4bによって遊技球が検知されることが、特典の付与契機となることから、下大入賞口35へ入球することによって入球することが可能となる下カウントスイッチSW4bが配置された通路が特典契機手段に相当する。また、本実施形態において、下大入賞口35へ遊技球を入球させることが容易な時間「25秒」を上限に下大入賞口35が開放される開放態様が、特典契機手段への入球を許容する開放態様に相当する。そして、本実施形態では、特典契機手段への入球を許容する開放態様を含む16R大当り、11R大当り及び7R大当りが特定当り遊技状態に相当し、特典契機手段への入球を許容する開放態様を含まない実質15R大当り及び実質10R大当りが非特定当り遊技状態に相当する。
また、本実施形態において、下大入賞口扉34が「25秒」を上限に開状態となる状態が、特典契機手段への入球を許容する第1の状態に相当する。一方、本実施形態において、下大入賞口扉34が「0.2秒」を上限に開状態となる状態と、下大入賞口扉34が閉状態となる状態が、特典契機手段への入球を許容しない第2の状態に相当する。そして、本実施形態における下大入賞口扉34が振分手段に相当する。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10においては、生起される大当り遊技の種類に応じて、特典契機手段へ遊技球が入球する確率が異なる。したがって、大当り遊技の種類が決定されること基づき、当り遊技状態において特典契機手段へ遊技球が入球する確率が定められる。
次に、普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主制御用CPU40aは、左ゲート37L又は右ゲート37Rへ遊技球が入球したか否かのゲート入球判定を行う。主制御用CPU40aは、左ゲートスイッチSW5L又は右ゲートスイッチSW5Rが遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、ゲート入球判定を行う。そして、ゲート入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、ゲート入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、乱数生成器40dから普通当り判定用乱数の値を取得し、取得した値を主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶する。そして、主制御用CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中であるか否かの普通図柄実行中判定を行う。この普通図柄実行中判定の判定結果が肯定の場合、つまり、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中である場合、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通図柄実行中判定の判定結果が否定の場合、つまり、普通図柄変動ゲーム中でなく、且つ普通当り遊技中でない場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を読み出す。続いて、主制御用CPU40aは、読み出した普通当り判定用乱数の値が、主制御用ROM40bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かの普通当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU40aは、変短状態であるときには変短状態であるときの普通当り判定値を用いて普通当り抽選を行い、非変短状態であるときには非変短状態であるときの普通当り判定値を用いて普通当り抽選を行う。
そして、普通当り抽選に当選した場合、主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲームの終了時に普通図柄表示装置36に確定停止表示させる普通図柄として普通当り図柄を決定する。一方、普通当り抽選に非当選の場合、主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲームの終了時に普通図柄表示装置36に確定停止表示させる普通図柄として普通はずれ図柄を決定する。また、普通図柄表示装置36に確定停止表示させる普通図柄を決定した主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲームの変動時間を決定する。このとき、主制御用CPU40aは、変短状態であるときには、非変短状態であるときよりも普通図柄変動ゲームの変動時間として短い時間を決定する。
その後、主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲームにかかわる各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU40aは、普通図柄を変動表示させて普通図柄変動ゲームを開始するように普通図柄表示装置36の表示内容を制御する。また、主制御用CPU40aは、普通図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。
また、普通図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU40aは、決定した変動時間の経過時、確定停止表示させる普通図柄として決定した普通図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置36の表示内容を制御する。
また、主制御用CPU40aは、普通当り抽選に当選した場合、当該当選の対象とする普通図柄変動ゲームの終了後、電動開閉羽根24の開放及び閉鎖を制御し、普通当り遊技を生起(付与)する。なお、主制御用CPU40aは、普通当り遊技の生起時が変短状態である場合には、非変短状態である場合と比較して、電動開閉羽根24を開放させる時間を長くする。
因みに、電動開閉羽根24の1回あたりの開放時間を変短状態であるか否かに応じて変化させなくても、1回の普通当り抽選の当選に対して電動開閉羽根24が開放する回数を多くすれば、電動開閉羽根24を開放させる時間を長くすることができる。また、1回の普通当り抽選の当選に対して電動開閉羽根24が開放する回数を変短状態であるか否かに応じて変化させなくても、電動開閉羽根24の1回あたりの開放時間を長くすれば、電動開閉羽根24を開放させる時間を長くすることができる。当然、非変短状態であるときよりも1回の普通当り抽選の当選に対して電動開閉羽根24が開放する回数を多くするとともに、電動開閉羽根24の1回あたりの開放時間を長くすれば、変短状態において電動開閉羽根24を開放させる時間を長くすることができる。
このように本実施形態において、電動入賞装置23を開放状態とするか否かの抽選となる普通当り抽選が、開放抽選に相当する。そして、この普通当り抽選を行う主制御用CPU40aが、本実施形態において開放抽選手段として機能する。更に、普通当り抽選に当選した際、電動入賞装置23の開閉状態を制御する主制御用CPU40aが、本実施形態において動作制御手段として機能する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、左非電動入賞装置17へ入球する遊技球の個数や、右非電動入賞装置20へ入球する遊技球の個数が想定よりも多い個数となった場合、エラー演出が実行される。このエラー演出は、装飾ランプLaにて実行される。
前述したように、本実施形態において左非電動入賞装置17が開放状態となった場合、第1規定個数の遊技球が左非電動入賞装置17へ入球することで閉鎖状態となる。同様に、右非電動入賞装置20が開放状態となった場合、第2規定個数の遊技球が右非電動入賞装置20へ入球することで閉鎖状態となる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20が開放状態となる契機が到来してから電動入賞装置23へ遊技球が入球するまでの間に、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20のうち少なくとも一方に規定個数を超える個数(想定よりも多い個数)の遊技球が入球した場合に、エラー演出が実行される。このエラー演出を実行することによって、左非電動入賞装置17又は右非電動入賞装置20への遊技球の入球が不正に行われている可能性があることを報知する。
因みに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左非電動入賞装置17への遊技球の入球によるエラー演出の実行契機となる個数(第1エラー個数)を「4個」に定めている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、右非電動入賞装置20への遊技球の入球によるエラー演出の実行契機となる個数(第2エラー個数)を「4個」に定めている。
以下、主制御用CPU40aが、エラー演出を実行するために行う非電動入賞口エラー処理について説明する。
図6に示すように、非電動入賞口エラー処理において主制御用CPU40aは、電動入賞装置23に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11において主制御用CPU40aは、電動入賞口スイッチSW3が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS11の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS13の処理へと進む。一方、ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1非電動入賞計数と第2非電動入賞計数をリセットし(ステップS12)、ステップS13の処理へと進む。ステップS12において主制御用CPU40aは、第1非電動入賞計数に「0(零)」、第2非電動入賞計数に「0(零)」を設定する。ステップS12にて第1非電動入賞計数をリセットすることで、第1非電動入賞計数には、電動入賞装置23に遊技球が入球してから次に電動入賞装置23へ遊技球が入球するまでに左非電動入賞装置17へ入球した遊技球の個数が設定される。また、ステップS12にて第2非電動入賞計数をリセットすることで、第2非電動入賞計数には、電動入賞装置23に遊技球が入球してから次に電動入賞装置23へ遊技球が入球するまでに右非電動入賞装置20へ入球した遊技球の個数が設定される。
ステップS13において主制御用CPU40aは、左非電動入賞装置17へ遊技球が入球したか否かを判定する。ステップS13において主制御用CPU40aは、第1始動口スイッチSW1bが遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS13の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS17の処理へと進む。一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第1非電動入賞計数に1加算し、第1非電動入賞計数を書き換える(ステップS14)。その後、主制御用CPU40aは、書き換え後の第1非電動入賞計数が、第1エラー個数(本実施形態では、4個)以上であるか否かを判定する(ステップS15)。このステップS15の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、ステップS17の処理へと進む。一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、エラー演出(第1演出内容のエラー演出)の実行を指示するとともに、左非電動入賞装置17への遊技球の入球に異常があることを指示する第1のエラーコマンドを演出制御用CPU41aへ出力し(ステップS16)、ステップS17の処理へと進む。
ステップS17において主制御用CPU40aは、右非電動入賞装置20へ遊技球が入球したか否かを判定する。ステップS17において主制御用CPU40aは、第2始動口スイッチSW2が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、ステップS17の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、非電動入賞口エラー処理を終了する。一方、ステップS17の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cに記憶されている第2非電動入賞計数に1加算し、第2非電動入賞計数を書き換える(ステップS18)。その後、主制御用CPU40aは、書き換え後の第2非電動入賞計数が、第2エラー個数(本実施形態では、4個)以上であるか否かを判定する(ステップS19)。このステップS19の判定結果が否定の場合、主制御用CPU40aは、非電動入賞口エラー処理を終了する。一方、ステップS19の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU40aは、エラー演出(第2演出内容のエラー演出)の実行を指示するとともに、右非電動入賞装置20への遊技球の入球に異常があることを指示する第2のエラーコマンドを演出制御用CPU41aに出力し(ステップS20)、非電動入賞口エラー処理を終了する。
次に、演出制御基板41の演出制御用CPU41aが、演出制御用ROM41bに記憶されている制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
演出制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせ(表示結果)を決定する。具体的には、演出制御用CPU41aは、大当り演出用の変動パターンが指定された場合、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[222]や[777])の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU41aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323]や[676])の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU41aは、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせ(例えば、[122]や[426])の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU41aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の装飾図柄を変動表示させて装飾図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU41aは、終了コマンドを入力すると、確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせ(表示結果)を確定停止表示させて装飾図柄変動ゲームを終了するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンに基づき、装飾ランプLaの発光態様を制御する。また、演出制御用CPU41aは、指定された変動パターンに基づき、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
また、演出制御用CPU41aは、第1の変動パターンに分類される変動パターンが指定された場合には、第2の変動パターンに分類される変動パターンが指定された場合とは異なる演出内容で装飾図柄変動ゲームを実行するように、演出表示装置11の表示内容、装飾ランプLaの発光態様及びスピーカSpの音声出力態様を制御する。なお、演出表示装置11における「異なる演出内容」とは、例えば、装飾図柄の装飾が異なることや、装飾図柄変動ゲームにおける背景画像の種類が異なること、登場するキャラクタ等が異なることなどをいう。また、装飾ランプLaにおける「異なる演出内容」とは、例えば、発光色が異なることや、発光するタイミングが異なること、明度が異なることなどをいう。また、スピーカSpにおける「異なる演出内容」とは、例えば、音声出力される音楽の種類が異なることや、音声出力される音楽のテンポが異なること、音量が異なることなどをいう。
以上のように、本実施形態では、第1特別図柄表示装置12における第1特別図柄変動ゲームの実行を制御する主制御用CPU40aと、当該第1特別図柄変動ゲームの実行に伴う各種演出(例えば、装飾図柄変動ゲーム)の実行を制御する演出制御用CPU41aが、第1のゲーム制御手段として機能する。また、本実施形態では、第2特別図柄表示装置13における第2特別図柄変動ゲームの実行を制御する主制御用CPU40aと、当該第2特別図柄変動ゲームの実行に伴う各種演出(例えば、装飾図柄変動ゲーム)の実行を制御する演出制御用CPU41aが、第2のゲーム制御手段として機能する。
また、演出制御用CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドから特定可能な大当りの種類に対応する演出内容のオープニング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU41aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、エンディングコマンドを入力するまでの間、特別図柄指定コマンドから特定可能な大当りの種類に対応する演出内容のラウンド演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドから特定可能な大当りの種類に対応する演出内容のエンディング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU41aは、オープニングコマンド、各ラウンドコマンド、エンディングコマンドを入力すると、演出表示装置11の他に、装飾ランプLaの発光態様及びスピーカSpの音声出力態様を制御する。
また、演出制御用CPU41aは、第1のエラーコマンドを入力すると、所定時間が経過するまで第1演出内容でのエラー演出を実行するように、装飾ランプLaの発光態様を制御する。因みに、第1演出内容でエラー演出が行われる際、装飾ランプLaは黄色に発光する。また、演出制御用CPU41aは、第2のエラーコマンドを入力すると、所定時間が経過するまで第2演出内容でのエラー演出を実行するように、装飾ランプLaの発光態様を制御する。因みに、第2演出内容でエラー演出が行われる際、装飾ランプLaは赤色に発光する。
また、演出制御用CPU41aは、第1演出内容でのエラー演出の実行中に第2のエラーコマンドを入力した際には、所定時間が経過するまでの間、第3演出内容でのエラー演出を実行するように、装飾ランプLaの発光態様を制御する。また、演出制御用CPU41aは、第2演出内容でのエラー演出の実行中に第1のエラーコマンドを入力した際には、所定時間が経過するまでの間、第3演出内容でのエラー演出を実行するように、装飾ランプLaの発光態様を制御する。因みに、第3演出内容でエラー演出が行われる際、装飾ランプLaは橙色に発光する。
なお、演出制御用CPU41aは、第1のエラーコマンドや第2のエラーコマンドの入力時、エラー演出以外の演出(例えば、予告演出)を装飾ランプLaに実行させている場合には当該演出の実行を中断し、エラー演出を実行させる。すなわち、演出制御用CPU41aは、エラー演出の実行を、エラー演出以外の演出の実行よりも優先させる。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技性について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、始動入賞装置15、左非電動入賞装置17及び右非電動入賞装置20のうち何れかの入賞装置へ遊技球が入球すると、第1特別図柄変動ゲーム又は第2特別図柄変動ゲームが行われる。この特別図柄変動ゲームが大当りとなる場合、当該特別図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が生起される。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、全ての大当り遊技の終了後から50回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に、変短状態となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中に下大入賞口35へ遊技球が入球し、当該遊技球が下カウントスイッチSW4bによって検知されることによって、大当り遊技終了後から50回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に、確変状態となる。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中に下大入賞口35へ遊技球が入球しない場合には、下カウントスイッチSW4bによって遊技球が検知されることもないため、大当り遊技終了後が確変状態とならない(非確変状態となる)。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、16R大当り、11R大当り及び7R大当りでは、「25秒」を上限として下大入賞口35を開放することによって、下大入賞口35への遊技球の入球を許容する。これにより、本実施形態において、16R大当り、11R大当り及び7R大当りは、下カウントスイッチSW4bによって遊技球の検知が行われることが想定されることから、大当り遊技終了後が確変状態となることを想定できる大当りとなる。
一方、本実施形態のパチンコ遊技機10において、実質15R大当り及び実質10R大当りでは、「0.2秒」を上限として下大入賞口35を開放することによって、下大入賞口35への遊技球を許容しない。これにより、本実施形態において、実質15R大当り及び実質10R大当りは、下カウントスイッチSW4bによって遊技球の検知が行われないことが想定されることから、大当り遊技終了後が確変状態とならない(非確変状態となる)ことを想定できる大当りとなる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなる際には、25%の確率で特別図柄Za1(16R大当り)、25%の確率で特別図柄Za2(11R大当り)、25%の確率で特別図柄Za3(実質15R大当り)、25%の確率で特別図柄Za4(実質10R大当り)が決定される。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなる際には、大当り遊技終了後が確変状態となることを想定する種類の大当りが50%(=25%+25%)で生起され、大当り遊技終了後が非確変状態となることを想定する種類の大当りが50%(=25%+25%)で生起される。この結果、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に生起される大当り遊技の終了後は、50%(=25%+25%)の確率で確変状態となる一方、50%(=25%+25%)の確率で非確変状態となることを想定できる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなる際には、100%の確率で特別図柄Zb(7R大当り)が決定される。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなる際には、大当り遊技終了後が確変状態となることを想定する種類の大当りが必ず(100%)生起される。この結果、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に生起される大当り遊技の終了後は、100%の確率で確変状態となることを想定できる。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中の大入賞口33,35の開放と閉鎖の態様によって、当該大当り遊技終了後が確変状態となるか否かの想定が変化する。また、大当り遊技中の大入賞口33,35の開放と閉鎖の態様は、決定される特別図柄の種類によって異なるため、特別図柄の種類によって大当り遊技終了後が確変状態となるか否かの想定が変化する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における大当り抽選の当選確率を「1/200」とし、確変状態における大当り抽選の当選確率を「1/20」としている。この結果、大当り遊技終了後からの変短状態である期間内に大当り抽選に当選する可能性は、確変状態と非確変状態のうち何れの状態であるかによって異なる。
ここで、図7(a)に基づき、確変状態であって変短状態である「確変+変短」状態と、大当り遊技が繰り返されることを期待できる回数(以下、「「確変+変短」状態における連荘回数」という)について、説明する。
確変状態において1回の大当り抽選に非当選する可能性は、確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数から1減算した値を、確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数で除算することによって求めることができる。本実施形態のパチンコ遊技機10において、確変状態における大当り抽選の当選確率は「1/20」のため、確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数は「20」となる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変状態であるときに1回の大当り抽選に非当選する可能性は、「(20−1)/20」によって求めることができ、その値は「0.95」となる。
また、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、確変状態において1回の大当り抽選に非当選する可能性を、変短回数が継続する特別図柄変動ゲームの回数で累乗することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、「0.95^(50)」(なお、「^」は累乗を示す)によって求めることができ、その値は「0.0769」となる。このため、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性は、「1−0.0769」によって求めることができ、その値は「0.9231」となる。
因みに、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、「確変+変短」状態にて大当り抽選に当選しないまま、非確変状態であって非変短状態である「非確変+非変短」状態へ移行する可能性を意味する。一方、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性は、「確変+変短」状態から「非確変+非変短」状態へ移行するよりも前に大当り遊技が生起される可能性を意味する。
そして、「確変+変短」状態における連荘回数は、確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性を公比とした無限等比級数で求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における「確変+変短」状態における連荘回数は、「1/(1−0.9231)」によって求めることができ、その値は「13」となる。
次に、図7(b)に基づき、非確変状態であって変短状態である「非確変+変短」の状態と、大当り遊技が繰り返されることを期待できる回数(以下、「「非確変+変短」状態における連荘回数」という)について、説明する。
非確変状態において1回の大当り抽選に非当選する可能性は、非確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数から1減算した値を、非確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数で除算することによって求めることができる。本実施形態のパチンコ遊技機10において、非確変状態における大当り抽選の当選確率は「1/200」のため、非確変状態における大当り抽選の当選確率の逆数は「200」となる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態であるときに1回の大当り抽選に非当選する可能性は、「(200−1)/200」によって求めることができ、その値は「0.995」となる。
また、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、非確変状態であるときに1回の大当り抽選に非当選する可能性を、変短状態が継続する特別図柄変動ゲームの回数で累乗することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、「0.995^(50)」によって求めることができ、その値は「0.7783」となる。このため、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性は、「1−0.7783」によって求めることができ、その値は「0.2217」となる。
因みに、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回の特別図柄変動ゲームの全てがはずれとなる可能性は、「非確変+変短」状態にて大当り抽選に当選しないまま、「非確変+非変短」状態へ移行する可能性を意味する。一方、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性は、「非確変+変短」状態から「非確変+非変短」状態へ移行するよりも前に大当り遊技が生起される可能性を意味する。
そして、「非確変+変短」状態における連荘回数は、非確変状態における当選確率で大当り抽選が行われる場合であって変短状態が継続する50回以内の特別図柄変動ゲームで大当り抽選に当選する可能性を公比とした無限等比級数で求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における「非確変+変短」状態における連荘回数は、「1/(1−0.2217)」によって求めることができ、その値は「1.285」となる。
次に、図7(c)に基づき、左遊技領域にて遊技が行われる場合に、変短状態と大当り遊技が繰り返される回数(以下、「左遊技の連荘回数」という)について、説明する。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域にて遊技が行われる場合、基本的に第1特別図柄変動ゲームが行われることになる。また、前述したように、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に生起される大当り遊技終了後には、50%の確率で「確変+変短」状態となり、50%の確率で「非確変+変短」状態となることが想定される。
そして、左遊技の連荘回数は、「確変+変短」状態における連荘回数に「確変+変短」状態へ移行する可能性を乗算した値と、「非確変+変短」状態における連荘回数に「非確変+変短」状態へ移行する可能性を乗算した値と、を加算することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における左遊技の連荘回数は、「(13×0.5)+(1.285×0.5)」によって求めることができ、その値は「7」となる。
次に、図7(d)に基づき、右遊技領域にて遊技が行われる場合に、変短状態と大当り遊技が繰り返される回数(以下、「右遊技の連荘回数」という)について、説明する。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、右遊技領域にて遊技が行われる場合、基本的に第2特別図柄変動ゲームが行われることになる。また、前述したように、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなった後に生起される大当り遊技終了後には、100%の確率で「確変+変短」状態となり、0%の確率で「非確変+変短」状態となることが想定される。
そして、右遊技の連荘回数は、左遊技の連荘回数と同様、「確変+変短」状態における連荘回数に「確変+変短」状態へ移行する可能性を乗算した値と、「非確変+変短」状態における連荘回数に「非確変+変短」状態へ移行する可能性を乗算した値と、を加算することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における左遊技の連荘回数は、「(13×1.0)+(1.285×0.0)」によって求めることができ、その値は「13」となる。
次に、図7(e)に基づき、左遊技領域にて遊技が行われる場合に、1回あたりの大当り遊技にて遊技者が獲得することを期待できる利益(以下、「左遊技の単位出球」という)について、説明する。なお、この利益は、入球上限個数分の遊技球を入球させることの可能なラウンド遊技の回数で表す。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域にて遊技が行われる場合、基本的に第1特別図柄変動ゲームが行われることになる。このため、左遊技領域にて遊技が行われる場合に生起されることが想定される大当り遊技は、16R大当り、11R大当り、実質15R大当り及び実質10R大当りとなる。
そして、16R大当りは、16回全てのラウンド遊技にて入球上限個数分の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが可能となっているため、16回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される大当り遊技となる。同様に、11R大当りは、11回全てのラウンド遊技にて入球上限個数分の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが可能となっているため、11回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される大当り遊技となる。
一方、実質15大当りは、1回目〜15回目の15回分のラウンド遊技では入球上限個数分の遊技球を上大入賞口33へ入球させることが可能となっているが、16回目の1回分のラウンド遊技では下大入賞口35へ遊技球を入球させることが困難となっているため、15回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される。同様に、実質10R大当りは、1回目〜10回目の10回分のラウンド遊技では入球上限個数分の遊技球を上大入賞口33へ入球させることが可能となっているが、11回目の1回分のラウンド遊技では下大入賞口35へ遊技球を入球させることが困難となっているため、10回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される。
そして、左遊技の単位出球は、左遊技領域で遊技が行われる場合に生起される各大当り遊技にて遊技者が獲得可能と想定される賞球個数に各大当り遊技が生起される確率を乗算した値の総和によって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における左遊技の単位出球は、「(16×0.25)+(11×0.25)+(15×0.25)+(10×0.25)」によって求めることができ、その値は「13」となる。つまり、左遊技領域で遊技が行われている際に大当りとなった場合、13回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される。
次に、図7(f)に基づき、右遊技領域にて遊技が行われる場合に、1回あたりの大当り遊技にて遊技者が獲得することを期待できる利益(以下、「右遊技の単位出球」という)について、説明する。なお、この利益は、入球上限個数分の遊技球を入球させることの可能なラウンド遊技の回数で表す。
前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、右遊技領域にて遊技が行われる場合、基本的に第2特別図柄変動ゲームが行われることになる。このため、右遊技領域にて遊技が行われる場合に生起されることが想定される大当り遊技は、7R大当りとなる。7R大当りは、7回全てのラウンド遊技にて入球上限個数分の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが可能となっているため、7回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される大当り遊技となる。
そして、右遊技の単位出球は、左遊技の単位出球と同様、右遊技領域で遊技が行われる場合に生起される各大当り遊技にて遊技者が獲得可能と想定される賞球個数に各大当り遊技が生起される確率を乗算した値の総和によって求めることができる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、右遊技領域で遊技が行われる場合には100%の確率で7R大当りが生起されることから、「7×1.0」より求めることができ、その値は「7」となる。つまり、右遊技領域で遊技が行われている際に大当りとなった場合、7回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球を遊技者が獲得することが想定される。
また、一般的なパチンコ遊技機10では、「非確変+非変短」状態にて大当り遊技が生起されることを「連荘状態の開始」とし、大当り遊技の終了後から変短上限回数分の特別図柄変動ゲームが実行されることを契機として再び「非確変+非変短」状態となることを「連荘状態の終了」とされる。この連荘状態中は、変短状態である状況と大当り遊技が生起されている状況のうち何れか一方の状況となるため、単一の遊技者によって遊技が継続されることが想定されている。
ここで、図7(g),(h)に基づき、連荘状態の開始から終了までの間において、左遊技領域で遊技が行われるときに遊技者が獲得可能と想定される利益(以下、「左遊技の連荘出球」という)と、右遊技領域で遊技が行われるときに遊技者が獲得可能と想定される利益(以下、「右遊技の連荘出球」という)と、について説明する。なお、この利益は、入球上限個数分の遊技球を入球させることの可能なラウンド遊技の回数で表す。
図7(g)に示すように、左遊技の連荘出球は、左遊技の連荘回数に、左遊技の単位出球を乗算することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における左遊技の連荘出球は、左遊技の連荘回数が「7」であって左遊技の単位出球が「13回分のラウンド遊技で獲得可能な賞球個数」であることから、「7×13」によって求めることができ、その値は「91」となる。つまり、左遊技の連荘出球が「91」ということは、左遊技領域での遊技を行った場合に、連荘状態の終了までに入球上限個数分の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが可能なラウンド遊技の91回行われることが想定されることを意味している。
また、図7(h)に示すように、右遊技の連荘出球は、右遊技の連荘回数に、右遊技の単位出球を乗算することによって求めることができる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10における右遊技領域の連荘出球は、右遊技の連荘回数が「13」であって右遊技の単位出球が「7回分のラウンド遊技で獲得可能な賞球個数」であることから「13×7」によって求めることができ、その値は「91」となる。つまり、右遊技の連荘出球が「91」ということは、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなってから右遊技領域での遊技を継続した際に、連荘状態の終了までに入球上限個数分の遊技球を大入賞口33,35へ入球させることが可能なラウンド遊技の91回行われることが想定されることを意味している。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技の連荘出球と右遊技の連荘出球が、同等となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技の連荘回数が「7回」となる一方で、右遊技の連荘回数が「13回」となる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技の単位出球が「13回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球」となる一方で、右遊技の単位出球が「7回分のラウンド遊技にて獲得可能な賞球」となる。
このため、本実施形態のパチンコ遊技機10において左遊技領域で遊技を行う場合には、右遊技領域で遊技を行う場合と比較して、連荘状態が開始してから終了するまでの間に生起される大当り遊技の回数が少なくなる傾向にある。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10において左遊技領域で遊技を行う場合には、右遊技領域で遊技を行う場合と比較して、1回の大当り遊技が生起された際に獲得可能と想定される利益が大きくなる傾向にある。
つまり、本実施形態のパチンコ遊技機10における左遊技領域での遊技は、連荘状態が開始してから終了するまでの間に生起される大当り遊技の回数が少ない一方で、大当り遊技1回あたりに獲得可能な利益が大きいという特徴を有する遊技性(以下、「一撃スペック」という)での遊技となる。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10における右遊技領域での遊技は、連荘状態が開始してから終了するまでの間に生起される大当り遊技の回数が多い一方で、大当り遊技1回あたりに獲得可能な利益が小さいという特徴を有する遊技性(以下、「連撃スペック」という)での遊技となる。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、左遊技領域と右遊技領域のうち何れで遊技を行うかによって遊技性が異なる一方、左遊技の連荘出球と右遊技の連荘出球が同等であることから何れか一方が他方の遊技性よりも遊技者にとって有利(又は、不利)であるという関係を有さない。つまり、遊技者は、2種類の遊技性のうち何れが有利であるかを考えることなく、発射ハンドルY6aの操作態様を変更することで遊技性を選択することができる。
なお、本実施形態における左遊技の連荘出球は、第1の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機とする平均的な期待利益に相当し、第1の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として遊技者が獲得を期待することのできる第1の利益に含まれる。つまり、本実施形態における第1の利益は、左遊技の連荘出球を基に設定されることに相当する。また、左遊技の連荘出球を算出する上で要素となるもの全てが、左遊技の連荘出球と、それを含む第1の利益を設定する要素(基)となる。なお、左遊技の連荘出球を算出する上で要素となるものには、「大当り遊技の種類の決定(各種の大当り遊技が決定される割合)」や「遊技球を入球させることが容易な時間だけ下大入賞口35を開放状態とするための下大入賞口扉34の状態が伴う割合」などがある。その他にも、「第1特別図柄変動ゲームが大当りとなることによって生起される大当り遊技中に獲得を期待できる利益(賞球個数)」や「確変状態となること(特典が付与されること)によって遊技者が獲得を期待できる利益(賞球個数)」などがある。因みに、「大当り遊技の種類の決定(各種の大当り遊技が決定される割合)」には、「大当り遊技中に下カウントスイッチSW4bに遊技球が検知される確率」が含まれる。更に、各要素を算出する上で参照されるものも、左遊技の連荘出球と、それを含む第1の利益の設定する要素(基)となる。例えば、「確変状態となること(特典が付与されること)によって遊技者が獲得を期待できる利益」は、大当り抽選の当選確率を基に算出されるため、大当り抽選の当選確率も左遊技の連荘出球と、それを含む第1の利益の設定する要素(基)となる。
同様に、本実施形態における右遊技の連荘出球は、第2の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機とする平均的な期待利益に相当し、第2の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として遊技者が獲得を期待することのできる第2の利益に含まれる。つまり、本実施形態における第2の利益は、右遊技の連荘出球を基に設定されることに相当する。また、右遊技の連荘出球を算出する上で要素となるもの全てが、右遊技の連荘出球と、それを含む第2の利益を設定する要素(基)となる。なお、右遊技の連荘出球を算出する上で要素となるものには、「大当り遊技の種類の決定(各種の大当り遊技が決定される割合)」や「遊技球を入球させることが容易な時間だけ下大入賞口35を開放状態とするための下大入賞口扉34の状態が伴う割合」などがある。その他にも、「第2特別図柄変動ゲームが大当りとなることによって生起される大当り遊技中に獲得を期待できる利益(賞球個数)」や「確変状態となること(特典が付与されること)によって遊技者が獲得を期待できる利益(賞球個数)」などがある。更に、各要素を算出する上で参照されるものも、右遊技の連荘出球と、それを含む第2の利益の設定する要素(基)となる。例えば、「確変状態となること(特典が付与されること)によって遊技者が獲得を期待できる利益」は、大当り抽選の当選確率を基に算出されるため、大当り抽選の当選確率も右遊技の連荘出球と、それを含む第2の利益の設定する要素(基)となる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態であるとき、遊技性紹介演出が演出表示装置11にて行われる。遊技性紹介演出は、左遊技領域で遊技を行う際の遊技性と、右遊技領域で遊技を行う際の遊技性と、を遊技者に報知(紹介)する演出である。更に、遊技性紹介演出は、各遊技性での遊技を実現するために遊技球を入球させるべき場所(非電動入賞装置)を遊技者に指し示す演出である。
図8に示すように本実施形態の遊技性紹介演出では、左遊技領域での遊技における遊技性が「一撃スペック」であることを報知する。それとともに、本実施形態の遊技性紹介演出では、右遊技領域での遊技における遊技性が「連撃スペック」であることを報知する。また、図8に示すように遊技性紹介演出が演出表示装置11にて実行されると、画像表示部GHには、演出表示装置11の左側を指す矢印Y1と、演出表示装置11の右側を指す矢印Y2と、が表示される。画像表示部GHにおいて矢印Y1は、左非電動入賞装置17を指すように表示される。また、画像表示部GHにおいて矢印Y2は、右非電動入賞装置20を指すように表示される。これにより各遊技性での遊技を実現するために遊技球をどこに入球させるべきであるかについて、遊技者に認識させることができる。
本実施形態の演出制御用RAM41cは、変短状態であること又は非変短状態であることを認識可能な演出制御用変短情報を記憶可能に構成されている。このため、演出制御用CPU41aは、変短状態であることを認識可能な演出制御用変短情報が記憶されているとき、遊技性紹介演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
ここで、図9(a)〜(h)に基づき、本実施形態のパチンコ遊技機10での遊技の流れについて説明する。なお、図9(a)の時点において非電動入賞装置17,20は何れも閉鎖状態であるものとする。
図9(a)に示すように左ゲート37L又は右ゲート37Rに遊技球が通過(入球)し、普通当り抽選に当選した場合には、当該当選の対象となる普通図柄変動ゲームの終了後、図9(b)に示すように電動入賞装置23が開放状態となる。そして、図9(c)に示すように電動入賞装置23が開放状態であるときに、当該電動入賞装置23へ遊技球が入球すると、図9(d)に示すように左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20が開放状態となる。
その後、左遊技領域へ遊技球を発射する場合には、図9(e)に示すように開放状態である左非電動入賞装置17へ遊技球が入球することにより、図9(f)に示すように一撃スペックでの遊技を行うことになる。一方、右遊技領域へ遊技球を発射する場合には、図9(g)に示すように開放状態である右非電動入賞装置20へ遊技球が入球することにより、図9(h)に示すように連撃スペックでの遊技を行うことになる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)左非電動入賞装置17(第1の非電動開閉手段)へ遊技球が入球した際には、当該入球を契機として第1特別図柄変動ゲームと、それに伴う装飾図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が実行される。一方、右非電動入賞装置20(第2の非電動開閉手段)へ遊技球が入球した際には、当該入球を契機として第2特別図柄変動ゲームと、それに伴う装飾図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)が実行される。また、電動入賞装置23(電動開閉手段)へ遊技球が入球する場合、当該遊技球が第1可動レバー26や第2可動レバー28が設けられた作動契機手段としての転動路25へ転動(入球)すると、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20が開放状態となるように構成した。更に、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20は、遊技領域YBaにおいて、発射ハンドルY6a(発射操作手段)の操作態様により遊技者が左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20のうち何れの非電動入賞口へ入球させるために遊技球を発射させるかを選択可能に配置されている。
このようなことから、電動入賞装置23へ遊技球が入球し、当該遊技球が転動路25を転動(入球)することに連動して左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20が開放状態となると、何れの非電動入賞口への入球を狙って遊技球を発射させるかを遊技者が選択できる。すなわち、第1特別図柄変動ゲーム(及び、第1特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲーム)と、第2特別図柄変動ゲーム(及び、第2特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲーム)と、のうち何れを実行させるかを遊技者が選択できる。このような発射ハンドルY6aの操作態様を変更することにより実行させる特別図柄変動ゲームを遊技者が選択できるという新たな遊技性によって、遊技者を楽しませ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
更に、特別入賞手段としての下大入賞口35に入球した遊技球が特典契機手段となる下カウントスイッチSW4bが配設された通路へ入球すると、遊技者にとって有利な特典の付与として、確変状態となる。このため、どちらの非電動入賞装置への入球を狙って遊技を行うかとともに、確変状態となるか否か(特典が付与されるか否か)についても注目させて、発射ハンドルY6aの操作態様に応じた遊技を楽しませ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
また、下大入賞口35へ遊技球が入球することによって確変状態となる確率(下大入賞口35へ遊技球を入球させることが容易な状況が生起される確率)は、大当り遊技(当り遊技状態)の種類によって異なる。このため、下大入賞口35へ遊技球が入球し易い開放態様で下大入賞口35が開閉される種類の大当り遊技が生起されるか否かについても注目させることができる。更に、左非電動入賞装置17への遊技球の入球を契機として遊技者が獲得を期待することのできる利益(第1の利益)と、右非電動入賞装置20への遊技球の入球を契機として遊技者が獲得を期待できる利益(第2の利益)は、それぞれ設定可能に構成されている。このため、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20でそれぞれ獲得可能な利益を異ならせることなども可能となり、発射ハンドルY6aの操作態様を変更することによる楽しみを向上させることができる。
(2)大当り遊技(当り遊技状態)の種類には、下大入賞口35へ遊技球を入球させることで下カウントスイッチSW4bによって遊技球が検知されること(特典契機手段への入球)を許容する大入賞口33,35の開放態様を含む特定当り遊技となる16R大当り、11R大当り及び7R大当りが含まれる。また、大当り遊技の種類には、下大入賞口35へ遊技球を入球させることで下カウントスイッチSW4bによって遊技球が検知されることを許容する大入賞口33,35の開放態様を含まない非特定当り遊技となる実質15R大当り及び実質10R大当りが含まれる。そして、第1特別図柄変動ゲーム(第1の変動ゲーム)が大当りとなる場合に生起される大当り遊技の種類は、主制御用ROM40b(第1の確率設定手段)によって設定された確率に基づき、主制御用CPU40a(第1の当り種決定手段)によって決定される。また、第2特別図柄変動ゲーム(第2の変動ゲーム)が大当りとなる場合に生起される大当り遊技の種類は、主制御用ROM40b(第2の確率設定手段)によって設定された確率に基づき、主制御用CPU40a(第2の当り種決定手段)によって決定される。
このため、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームで大当りとなる際に特定当り遊技が生起される確率を異ならせれば、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち何れが行われるかによって大当り遊技終了後が確変状態となる確率(特典の付与率)を異ならせることができる。このように構成する場合には、どのような特典の付与率で遊技を行いたいかを、発射操作手段としての発射ハンドルY6aの操作態様で遊技者が選択することができるようになる。このように、発射ハンドルY6aの操作態様を変更することにより、特典の付与率を遊技者が選択できるという新たな遊技性によって、遊技者を楽しませ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(3)振分手段となる下大入賞口扉34は、下大入賞口35へ入球した遊技球が下カウントスイッチSW4bに検知されることを許容するように「25秒」を上限として下大入賞口35を開放状態とする(第1の状態とする)ことが可能となっている。また、下大入賞口扉34は、下大入賞口35へ入球した遊技球が下カウントスイッチSW4bに検知されることを許容しないように「0.2秒」を上限として下大入賞口35を開放状態とする(第2の状態とする)ことが可能となっている。下大入賞口35が開放される時間によって、大当り遊技終了後が確変状態となることを許容するか否かを制御するので、下大入賞口35へ入球するチャンスが全くない場合よりも、下大入賞口35へ入球させるチャンスがあるかのように遊技者に期待させることができ、遊技に対する意欲の低下を抑制することができる。
(4)第1特別図柄変動ゲームが実行される際の当該第1特別図柄変動ゲームの変動時間や装飾図柄変動ゲーム中の演出などの各種演出内容(第1の変動ゲームの演出内容)は、第2特別図柄変動ゲームが実行される際の当該第2特別図柄変動ゲームの変動時間や装飾図柄変動ゲーム中の演出などの各種演出内容(第2の変動ゲームの演出内容)と異なる。このため、転動路25の遊技球の転動(入球)に連動して左非電動入賞装置17(第1の非電動開閉手段)と右非電動入賞装置20(第2の非電動開閉手段)が開放した際、どのような演出内容での遊技を楽しみたいかを遊技者に選択させる楽しさを与えることができる。このように発射ハンドルY6a(発射操作手段)の操作態様を変更することにより、実行される各種演出の演出内容を遊技者が選択できるという新たな遊技性によって、遊技者を楽しませ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(5)左非電動入賞装置17(第1の非電動開閉手段)へ入球させるために遊技球を発射させた場合と、右非電動入賞装置20(第2の非電動開閉手段)へ入球させるために遊技球を発射させた場合の何れでも、普通当り抽選(開放抽選)の権利が得られるように、抽選契機手段としての左ゲート37L及び右ゲート37Rを遊技領域YBaに配置した。また、左非電動入賞装置17へ入球させるために遊技球を発射させた場合と、右非電動入賞装置20へ入球させるために遊技球を発射させた場合の何れであっても、電動入賞装置23(電動開閉手段)へ遊技球が入球し得るように、電動入賞装置23を遊技領域YBaに配置した。このため、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20のうち何れの非電動入賞装置へ入球させるために遊技球を発射させるかについてさえ決めてしまえば、普通図柄変動ゲームを実行させるためや、電動入賞装置23へ遊技球を入球させるために発射操作手段としての発射ハンドルY6aの操作態様を変更する必要がない。したがって、発射ハンドルY6aの操作態様の変更を最低限に抑えつつ、遊技に対する興趣の向上を図ることの見込める場面で発射ハンドルY6aの操作態様の変更を伴わせることで、効果的に、発射ハンドルY6aの操作態様の変更による遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
(6)例えば、第1特別図柄変動ゲームを実行させるための大当り抽選に当選するよりも第2特別図柄変動ゲームを実行させるための大当り抽選に当選する方が遊技者にとっての有利度(所謂、出球率)が高く設定したとする。このような場合、遊技者としては左非電動入賞装置17へ遊技球を入球させて遊技を行いたいにも関わらず、不利になるからという理由から、右非電動入賞装置20へ遊技球を入球させて遊技を行わなくてはならない状況となってしまう虞がある。つまり、遊技者の望む遊技とは異なる遊技を行わざるを得なくなってしまう。
しかしながら、左非電動入賞装置17への遊技球の入球を契機として第1特別図柄変動ゲームを実行させるための大当り抽選に当選した場合と、右非電動入賞装置20への遊技球の入球を契機として第2特別図柄変動ゲームを実行させるための大当り抽選に当選した場合で、遊技者にとっての有利度を同等とした。つまり、左遊技の連荘出球と右遊技の連荘出球を同等とした。これにより、有利度に応じて遊技球を入球させるために狙う非電動入賞装置の種類が必然的に決定されてしまうようなことを防ぐことができ、遊技者が望む遊技で確実に楽しませることができる。
(7)各非電動入賞装置17,20(非電動開閉手段)へ、想定するよりも多い個数の遊技球が入球した際には、エラー演出を実行する。このため、非電動入賞装置17,20への遊技球の入球が不正に行われている可能性を報知することができる。
(8)エラー演出は、パチンコ遊技機10の前枠Y3の前面側に配置される装飾ランプLaにて行われる。このため、エラー演出を行われていること、つまり、非電動入賞装置17,20への遊技球の入球が不正に行われている可能性を周囲(例えば、遊技場の従業員)に報知することができる。
(9)エラー演出の演出内容は、想定よりも多い個数の遊技球が入球している非電動入賞装置17,20の種類に応じて異ならせた。このため、複数の非電動入賞装置17,20のうち、遊技球の入球が不正に行われている可能性のある非電動入賞口が何れであるかを容易に判断することが可能となる。
(10)左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20は、電気信号を利用することなく開放状態又は閉鎖状態へ変位したり、各状態を維持したりするように構成されている。このため、電気信号を利用して開放状態又は閉鎖状態へ変位したり、各状態を維持したりするよりも電力エネルギーの消費を抑制することができる。また、電流を流さないので、非電動入賞装置17,20などが発熱することを防ぐこともできる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態における特典は遊技者にとって有利であれば確変状態でなくても、例えば、変短状態(入球率向上状態)であっても良い。すなわち、下大入賞口35へ遊技球が入球して当該遊技球が下カウントスイッチSW4bに検知されることによって、大当り遊技終了後が変短状態となるように構成しても良い。
・上記実施形態において、下大入賞口35へ入球した遊技球が、図10に示すような筒状の通路Tdを転動するように構成しても良い。以下、図10に示す通路Tdの構成について説明する。通路Tdは、遊技盤YBの裏側に形成されており、中央転動路51、左転動路52及び右転動路53によって構成される。また、下大入賞口35へ入球した遊技球は、中央転動路51、左転動路52及び右転動路53のうち中央転動路51を最初に転動する。中央転動路51の最下流には、左転動路52と右転動路53の2つの分岐流路が形成されている。この左転動路52と右転動路53は、中央転動路51に連通しており、下大入賞口35に入球した遊技球が中央転動路51を介して転動可能に形成されている。また、中央転動路51の最下流であって、左転動路52と右転動路53との間には、下大入賞口35へ入球して中央転動路51を転動した遊技球を、左転動路52又は右転動路53へ振り分け可能な振分シャッタFsが配置されている。振分シャッタFsは、振分ソレノイドの作動により、中央転動路51を転動してきた遊技球を左転動路52へ振り分ける左振分位置(図10では、実線で示す)と、中央転動路51を転動してきた遊技球を右転動路53へ振り分ける右振分位置(図10では、二点鎖線で示す)との間で変位可能に配置されている。また、左転動路52には上記実施形態における下カウントスイッチSW4bが配置されている。一方、右転動路53には下カウントスイッチSW4bのように遊技球を検知することによって賞球の払い出し契機となる一方で特典の付与契機とはならないスイッチSW6が配置されている。なお、振分ソレノイドは主制御用CPU40aに接続されており、主制御用CPU40aが振分シャッタFsの位置を制御可能に構成することができる。このように構成する場合、下カウントスイッチSW4bが配設されている左転動路52が特典契機手段に相当する。また、このように構成する場合、振分シャッタFsが振分手段として機能する。そして、振分シャッタFsが左振分位置である状態が特典契機手段への遊技球の入球を許容する第1の状態に相当し、振分シャッタFsが右振分位置である状態が特典契機手段への遊技球の入球を許容しない第2の状態に相当する。
このような通路Tdを備える場合、特典の付与を許容する大当り遊技(上記実施形態では、16R大当り、11R大当り及び7R大当り)が生起されている場合、振分シャッタFsを左振分位置に制御するように構成する。一方、特典の付与を許容しない大当り遊技(上記実施形態では、実質15R大当り及び実質10R大当り)が生起されている場合、振分シャッタFsを右振分位置に制御するように構成することもできる。このように構成する場合には、実質15R大当りや実質10R大当りが生起された場合に、確実に特典が付与されること規制することができる。つまり、実際の特典の付与率と、設計者によって想定される特典の付与率と、を近づけることができ、実際の特典の付与率が設計者によって想定される特典の付与率よりも高くなってしまうことを防ぐことができる。また、このように構成する場合には、大当り遊技が生起された際に開放される大入賞口を下大入賞口35のみとすることもできる。つまり、大入賞口の数を複数備えなくても、上記実施形態における遊技性を実現することが可能となる。
・上記実施形態において、第1の利益及び第2の利益には、遊技盤YBに配置される障害釘などの障害部材によって生じる各種入賞装置などへの入賞率を含んでも良い。
・上記実施形態において、現在選択されている遊技性(実行中の特別図柄変動ゲームの種類)を遊技者に報知しても良い。例えば、変短状態であるとき、第1特別図柄変動ゲームが実行される際には遊技性紹介演出にて表示される矢印Y1を点滅させるように表示させ、第2特別図柄変動ゲームが実行される際には遊技性紹介演出にて表示される矢印Y2を点滅させるように表示させても良い。その他、左非電動入賞装置17及び右非電動入賞装置20にそれぞれLED等の発光装置を設け、変短状態であるとき、第1特別図柄変動ゲームの実行中は左非電動入賞装置17に設けた発光装置を点灯(又は、点滅)させる一方、第2特別図柄変動ゲームの実行中は右非電動入賞装置20に設けた発光装置を点灯(又は、点滅)させるようにしても良い。このように構成する場合、遊技者は、特別図柄表示装置12,13の表示態様を確認しなくても、矢印Y1又は矢印Y2の表示態様や各非電動入賞装置17,20に設けた発光装置の点灯態様を確認するだけで、何れの遊技性での遊技を行っているかを把握することができる。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動処理の大当り抽選当選時(第1特別図柄変動ゲーム実行時)に決定され得る大当りの種類と、第2特別図柄変動処理の大当り抽選当選時(第2特別図柄変動ゲーム実行時)に決定され得る大当りの種類と、を同一としても良い。
・上記実施形態において、エラー演出を行わなくても良い。この場合、非電動入賞口エラー処理を行わないように構成しても良い。
・上記実施形態において、第1のエラーコマンドや第2のエラーコマンドが外部情報出力回路等を介して、パチンコ遊技機10の外部(例えば、ホールコンピュータなど)へ出力されるように構成しても良い。例えば、ホールコンピュータへ各種エラーコマンドが出力されるように構成する場合には、ホールコンピュータによって、左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20への遊技球の入球に異常があることを確認することが可能となる。
・上記実施形態において、左非電動入賞装置17への入球の異常を判定した場合(ステップS16)と、右非電動入賞装置20への入球の異常を判定した場合(ステップS20)とで、同一の制御コマンド(エラーコマンド)が出力されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、遊技球の入球が不正に行われている可能性のある非電動入賞口の種類に応じてエラー演出の演出内容を異ならせなくても良い。例えば、左非電動入賞装置17への遊技球の入球が想定よりも多い場合であっても、右非電動入賞装置20への遊技球の入球が想定よりも多い場合と同じ演出内容でエラー演出を行うように構成しても良い。
・上記実施形態において、エラー演出は、装飾ランプLaに限らず、スピーカSpや演出表示装置11にて実行するように構成しても良い。また、装飾ランプLaとスピーカSpなど、複数の演出装置を使用してエラー演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態において、非変短状態であっても遊技性紹介演出を実行するように構成しても良い。上記実施形態のパチンコ遊技機では、非変短状態において、左遊技領域で遊技を行えば電動入賞装置23へ遊技球を入球させなくても、始動入賞装置15へ遊技球を入球させれば特別図柄変動ゲームを実行させることができる。一方、非変短状態において右遊技領域で遊技を行った場合、電動入賞装置23へ遊技球を入球させなければ特別図柄変動ゲームを実行させることはできない。すなわち、非変短状態においては、左遊技領域での遊技と、右遊技領域での遊技とで、特別図柄変動ゲームを実行させるための難しさ(特別図柄変動ゲームを実行させるために使用する遊技球の個数)が異なる。したがって、非変短状態において左遊技領域よりも特別図柄変動ゲームを実行させることが困難な右遊技領域での遊技を遊技者に促すことは好ましくないため、非変短状態において遊技性紹介演出を行うことは好ましくない。但し、始動入賞装置15を設けなければ、左遊技領域での遊技と、右遊技領域での遊技とで、特別図柄変動ゲームを実行させるための難しさが同等となる。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動ゲームが実行される際の演出と、第2特別図柄変動ゲームが実行される際の演出と、を異ならせる際、実行される予告演出を異ならせることや、遊技者が操作可能な演出用操作手段としての演出用ボタンを用いた演出の実行有無を異ならせても良い。
・上記実施形態において、遊技球の入球(通過)によって普通図柄変動ゲームの始動条件の付与契機となり得るゲート37L,37Rを、左遊技領域と右遊技領域にそれぞれ配置しなくても良い。例えば、左遊技領域であって、且つ右遊技領域である共通領域に、1つのゲートを配置しても良い。このように構成する場合には、遊技領域YBaに配置されるゲートが1つであっても、左遊技領域と右遊技領域の何れで遊技を行う場合も普通図柄変動ゲームを実行させること(電動入賞装置23を開放させること)が可能となる。また、左遊技領域と右遊技領域のうち何れか一方にのみゲートを配置しても良い。このように構成する場合には、非電動入賞装置17,20が開放状態となってから、左遊技領域と右遊技領域のうち何れかでの遊技を選択することになる。
・上記実施形態の転動路25において、電動入賞口スイッチSW3、第1可動レバー26及び第2可動レバー28を配設する順序を変更しても良い。例えば、転動路25の上流部から下流部に向けて、第1可動レバー26、第2可動レバー28、電動入賞口スイッチSW3の順に配設しても良い。
・上記実施形態において、非電動入賞装置17,20は2つを上限とするものではなく、遊技領域YBaに配置する非電動入賞口の数が3以上(例えば、4つ)であっても良い。このとき、発射ハンドルY6aの操作態様によって、各非電動入賞口への入球を遊技者が選択可能に構成されることが好ましい。
・上記実施形態において、非電動入賞装置17,20は、電気信号などを利用して開放状態や閉鎖状態を変更するものであっても良い。例えば、転動路25において、第1可動レバー26に代えて遊技球の通過を検知する第1のセンサを配置するとともに、第2可動レバー28に変えて遊技球の通過を検知する第2のセンサを配置する。そして、第1のセンサにより遊技球の通過が検知された場合には左非電動入賞装置17を開放状態とし、第2のセンサにより遊技球の通過が検知された場合には右非電動入賞装置20を開放状態とするように構成しても良い。このとき、左非電動入賞装置17及び右非電動入賞装置20の開放状態や閉鎖状態を、アクチュエータなどによって制御するように構成しても良い。
・上記実施形態において、左遊技領域と右遊技領域に、それぞれ電動入賞口を配置しても良い。例えば、入球した遊技球が転動する転動路に第1可動レバー26を設けた電動入賞口を左遊技領域に配置し、入球した遊技球が転動する転動路に第2可動レバー28を設けた電動入賞口を右遊技領域に配置しても良い。このように構成する場合、左遊技領域で遊技を行う場合には、電動入賞口(左遊技領域に配置された電動入賞口)への遊技球の入球に伴って左非電動入賞装置17のみが開放状態となる。同様に、右遊技領域で遊技を行う場合には、電動入賞口(右遊技領域に配置された電動入賞口)への遊技球の入球に伴って右非電動入賞装置20のみが開放状態となる。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選に当選した場合の遊技者にとっての有利度と、第2特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選に当選した場合の遊技者にとっての有利度と、を異ならせても良い。
・上記実施形態において、電動入賞装置23への入球に伴って遊技球(賞球)を払い出さなくても良い。また、左非電動入賞装置17や右非電動入賞装置20への入球に伴って遊技球(賞球)を払い出さなくても良い。但し、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20のうち何れか一方のみ遊技球(賞球)を払い出すように構成する場合には、遊技領域によって有利度が変化する可能性がある。このため、左非電動入賞装置17と右非電動入賞装置20のうち何れか一方への遊技球の入球に伴って遊技球の払い出しを行わない場合には、他方への遊技球の入球に伴う遊技球の払い出しも行わないように構成することが好ましい。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動処理におけるリーチ抽選の当選確率を、第1保留記憶数や、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計数に応じて変更しても良い。同様に、第2特別図柄変動処理におけるリーチ抽選の当選確率を、第2保留記憶数や、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計数に応じて変更しても良い。例えば、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときよりも、リーチ抽選の当選確率を低く設定しても良い。
・上記実施形態において、第2特別図柄変動処理におけるリーチ抽選の当選確率を、第1特別図柄変動処理におけるリーチ抽選の当選確率よりも低く設定しても良い。このように構成する場合、第1特別図柄変動ゲームの実行時には、第2特別図柄変動ゲームの実行時よりもリーチ演出が実行され易くなる。その結果、大当り抽選やリーチ抽選などの抽選結果に基づいて決定される変動パターンが同じ種類であっても、左遊技領域で遊技を行う場合には、右遊技領域で遊技を行う場合よりも単位時間あたりに実行される特別図柄変動ゲームの回数が少なくなり易くなる。したがって、一撃スペックと連撃ステップで、遊技効率が異なるという遊技性の違いを創出することもできる。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち一方の特別図柄変動ゲームの実行時にはリーチ演出が実行され得る一方で、他方の特別図柄変動ゲームの実行時にはリーチ演出が実行され得ないように構成しても良い。また、何れの特別図柄変動ゲームの実行時にもリーチ演出が実行されないように構成しても良い。なお、リーチ演出を実行し得ないように構成する場合、リーチ抽選を行わなくても良い。
・上記実施形態において、1個の遊技球の入球に対して払い出される遊技球の個数(賞球個数)の異なる大入賞口を複数備え、開放させる大入賞口を変更することにより大当り遊技において獲得を期待できる賞球個数を異ならせることもできる。
・上記実施形態において、始動入賞装置15を備えなくても良い。
・上記実施形態において、入球上限個数を変更することにより大当り遊技において獲得を期待できる賞球個数を異ならせることもできる。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類によって、大当り遊技終了後に変短状態となる期間を変更しても良い。例えば、第1特別図柄変動ゲームが大当りとなる場合(第1の当り抽選に当選する場合)に生起される大当り遊技終了後に変短状態となる期間と、第2特別図柄変動ゲームが大当りとなる場合(第2の当り抽選に当選する場合)に生起される大当り遊技終了後に変短状態となる期間と、を異ならせても良い。また、大当り遊技終了後が非確変状態となる種類の大当り遊技が生起され得るように構成しても良い。
・上記実施形態において、第1特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選を第2の当り抽選とし、第2特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選を第1の当り抽選としても良い。
・上記実施形態において、非電動入賞装置の個数を3以上とし、それぞれ打ち別け可能に構成しても良い。また、遊技球を入賞させる非電動入賞装置の種類によって、実行される特別図柄変動ゲームの種類を異ならせても良い。つまり、上記実施形態では、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのみを記載したが、第3特別図柄変動ゲームなどを実行可能に構成しても良い。
・上記実施形態において、連荘状態の定義を変更しても良い。
・上記実施形態において、左遊技の連荘出球を算出する上で要素となるものを変更しても良い。また、右遊技の連荘出球を算出する上で要素となるものを変更しても良い。例えば、「大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数」や、「大当り遊技終了後が確変状態となることが想定される割合」、「各大当り遊技が生起される確率(上記実施形態において、特別図柄が決定される確率)」を変更しても良い。その他にも、「変短状態が継続する期間(変短上限回数)」や「確変状態が継続する期間(確変上限回数)」などを変更しても良い。
・上記実施形態において、実行する特別図柄変動ゲームの種類に関係なく、同一種類の変動パターンの中から変動パターンが決定されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、下大入賞口35を開放するラウンド遊技は大当り遊技における最終回のラウンド遊技でなくても良い。例えば、大当り遊技における最初のラウンド遊技や、途中(例えば、7回目)のラウンド遊技にて下大入賞口35が開放されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、大当り抽選の当選確率を変更しても良い。例えば、確変状態であるときの大当り抽選の当選確率及び非確変状態であるときの大当り抽選の当選確率の両方を変更しても良い。
・上記実施形態において、特別図柄及び普通図柄の表示態様は問わない。例えば、特別図柄や普通図柄は、複数のLEDの点灯又は消灯の点灯パターン(点灯組み合わせ)によって構成されるものであっても良い。
・上記実施形態において、特別図柄変動ゲームと同様に、普通図柄変動ゲームの実行を保留可能に構成しても良い。このとき、普通図柄変動ゲームの実行を保留可能な上限数を、特別図柄変動ゲームの実行を保留可能な上限数(上記実施形態では、4)と同数に設定しても良い。
・上記実施形態において、下カウントスイッチSW4bにて遊技球が検知されたことを遊技者に報知する演出を実行可能に構成しても良い。例えば、主制御用CPU40aは、下カウントスイッチSW4bからの検知信号を入力したことを契機に、制御信号を演出制御用CPU41aに出力する。そして、演出制御用CPU41aは、大当り遊技が開始してから最初の前記制御信号の入力を契機として装飾ランプLaを点灯させるように構成しても良い。
・上記実施形態において、第2特別図柄変動ゲームを、第1特別図柄変動ゲームよりも優先的に実行させなくても良い。例えば、特別図柄変動ゲームの種類に関係なく、特別図柄変動ゲームの実行が保留された順番に特別図柄変動ゲームを実行するように構成しても良い。また、第1特別図柄変動ゲームを、第2特別図柄変動ゲームよりも優先的に実行させても良い。また、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームを同時に実行可能に構成しても良い。このように構成する場合、演出表示装置11では、第1特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームと、第2特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームが別々に行われることが望ましい。例えば、演出表示装置11の画像表示部GHの領域を上下2つに分け、上部領域では第1特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームを実行させ、下部領域では第2特別図柄変動ゲームの実行に伴う装飾図柄変動ゲームを実行させるように構成しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第1の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機とする平均的な期待利益は、前記第1の当り種決定手段によって各種の当り遊技状態が決定される割合と、前記第1の当り種決定手段によって決定され得る当り遊技状態毎の獲得を期待できる賞球個数と、に基づき定められ、前記第2の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機とする平均的な期待利益は、前記第2の当り種決定手段によって各種の当り遊技状態が決定される割合と、前記第2の当り種決定手段によって決定され得る当り遊技状態毎の獲得を期待できる賞球個数と、に基づき定められることを特徴とする遊技機。
(ロ)前記当り遊技状態の種類には、前記特典契機手段への入球を許容する特別入賞手段の開放態様を含む特定当り遊技状態と、前記特典契機手段への入球を許容する特別入賞手段の開放態様を含まない非特定当り遊技状態と、が含まれ、前記第1の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として生起される当り遊技状態において前記特典契機手段へ遊技球が入球する確率は、前記第1の当り種決定手段によって前記特定当り遊技状態が決定される確率に基づき定められ、前記第2の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として生起される当り遊技状態において前記特典契機手段へ遊技球が入球する確率は、前記第2の当り種決定手段によって前記特典当り遊技状態が決定される確率に基づき定められることを特徴とする遊技機。
(ハ)前記第1の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として生起される当り遊技状態における前記特典契機手段への入球を契機とする特典の付与によって遊技者が獲得を期待することのできる賞球個数は、当該特典の付与中に前記第1の当り抽選又は前記第2の当り抽選に当選する確率に基づき定められ、前記第2の非電動開閉手段への遊技球の入球を契機として生起される当り遊技状態における前記特典契機手段への入球を契機とする特典の付与によって遊技者が獲得を期待することのできる賞球個数は、当該特典の付与中に前記第1の当り抽選又は前記第2の当り抽選に当選する確率に基づき定められることを特徴とする遊技機。
(ニ)前記第1の変動ゲームの演出内容と、前記第2の変動ゲームの演出内容は異なる演出内容であることを特徴とする遊技機。
(ホ)前記第1の当り抽選の当選を契機とする当り遊技状態の終了後に前記入球率向上状態に制御される期間は、前記第2の当り抽選の当選を契機とする当り遊技状態の終了後に前記入球率向上状態に制御される期間とは異なる場合があることを特徴とする遊技機。
(ヘ)前記特典契機手段への遊技球の入球を許容する第1の状態と、前記特典契機手段への遊技球の入球を許容しない第2の状態と、に変遷可能な振分手段を備え、前記振分手段は、前記特典契機手段への入球を許容する当り遊技状態では前記第1の状態となる一方、前記特典契機手段への入球を許容しない当り遊技状態では前記第2の状態となることを特徴とする遊技機。