以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図15に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10が略示されており、パチンコ遊技機10の機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開放及び着脱自在に組み付けられているとともに、中枠12の前面側には前枠14が開閉及び着脱自在に組み付けられている。前枠14は、図1に示すようにパチンコ遊技機10を機正面側から見た場合において、中枠12に重なるように組み付けられている。このため、中枠12は、前枠14の後側に配置されており、機正面側からは視認し得ないようになっている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、該窓口14aの下方にパチンコ遊技機10の遊技媒体となる遊技球を貯留可能な第1貯留皿としての上皿(貯留皿)15を一体成形した構成とされている。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤YBを保護し、かつ窓口14aを覆う大きさのガラスを支持する図示しないガラス支持枠が着脱及び傾動開放可能に組み付けられている。遊技盤YBは、中枠12に装着される。また、前枠14には、窓口14aのほぼ全周を囲むように、図示しない発光体(ランプ、LEDなど)の発光(点灯や点滅)により発光演出を行う電飾表示部を構成する上側枠用ランプ部16aと、左側枠用ランプ部16bと、右側枠用ランプ部16cとが配置されている。各枠用ランプ部16a〜16cは、前枠14の前面に装着される複数の発光体を、該各発光体の発する光を透過可能に成形したランプレンズで覆って構成されている。
前枠14には、窓口14aの左右上部に、各種音声を出力して音声演出を行う左スピーカ17aと、右スピーカ17bとが配置されている。左スピーカ17aと右スピーカ17bは、前枠14の裏面に装着されており、該前枠14の前面であって左スピーカ17a及び右スピーカ17bの装着部位に対応する部位には図示しない放音孔が複数形成されている。
中枠12の前面側であって前枠14の下部には、上皿15から溢れ出た遊技球を貯留する第2貯留皿としての下皿(貯留皿)18が装着されている。また、中枠12の前面側であって下皿18の右方には、遊技球を遊技盤YBに発射させる際に遊技者によって回動操作される遊技球発射用の発射ハンドル19が装着されている。また、前枠14には、下皿18の左方に、各種音声を出力して音声演出を行う下スピーカ17cが配置されている。下スピーカ17cは、中枠12に装着されている。
上皿15には、その左方側に機内部から払出される遊技球の図示しない払出口が設けられているとともに、遊技者の保有する遊技球を貯留する凹状の貯留通路15aが連設されており、さらに右方側に貯留通路15a内の遊技球を機内部に取り込む図示しない上皿取込口が設けられている。上皿15に貯留された遊技球は、貯留通路15aにより前記上皿取込口へ案内されるとともに該上皿取込口を介して1球ずつ機内に取り込まれ、遊技盤YBに向けて発射される。遊技盤YBに向けて発射される遊技球は、発射ハンドル19の回動量に応じて発射の強弱が設定される。また、上皿15の上面15bには、遊技者が操作可能な演出用操作手段としての演出用ボタンBTが設けられている。演出用ボタンBTには、図示しない発光体(ランプやLEDなど)が内蔵されており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲーム中、大当り遊技中やデモンストレーション中など)に、その操作が有効とされるようになっている。そして、演出用ボタンBTの操作が有効である場合には演出用ボタンBTに内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用ボタンBTの操作が無効である場合には演出用ボタンBTに内蔵したランプが消灯するようになっている。また、下皿18には、上皿15から溢れ出て流下した遊技球の出口18aが設けられているとともに、遊技球を貯留する凹状の貯留部18bが遊技球の出口18aに連設されている。
次に、遊技盤YBの構成について図2にしたがって詳しく説明する。
遊技盤YBの前面には、発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域H1を形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤YBには、該遊技盤YBの左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路20aが形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域H1が形成される。また、遊技盤YBの前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域H1外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域H2とされている。
遊技盤YBの遊技領域H1のほぼ中央(センター)には、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)21が装着されている。表示枠体21の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口21aが形成されており、当該セット口21aに整合して表示枠体21には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示装置としての演出表示装置22が装着されている。演出表示装置22には、複数列(本実施形態では3列)の図柄列を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置22の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。また、表示枠体21には、発光により発光演出を行う盤用ランプ部21bが装着されている。
図2に示すように、表示枠体21において画像表示部GHの右下方には、複数個(本実施形態では7個)の発光体(本実施形態ではLED)の特別図柄発光部23a〜23gを備えた特別図柄表示装置23が設けられている。特別図柄表示装置23では、7個の特別図柄発光部23a〜23gのうち、所定個数(1個以上)の特別図柄発光部の発光体を点灯させて、その点灯した特別図柄発光部の位置と個数によって区別される組み合わせを導出する図柄変動ゲームが発光表示されるようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームで点灯又は消灯する特別図柄発光部を特別図柄として扱っている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
演出表示装置22と特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置23では発光体の点灯及び消灯することで特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置22では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、演出表示装置22と特別図柄表示装置23には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄(大当り表示結果)又ははずれ図柄(はずれ表示結果)が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置23と演出表示装置22では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示(確定停止表示)され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
また、本実施形態において演出表示装置22には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]の9種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、本実施形態においては、特別図柄表示装置23に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、演出表示装置22に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置22に停止表示された全列の図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置22に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
また、本実施形態において、演出表示装置22における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置22において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一図柄となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、演出表示装置22には、特別図柄表示装置23の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。特別図柄表示装置23に表示される特別図柄と、演出表示装置22に表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特別図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特別図柄表示装置23に大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特別図柄表示装置23にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出表示装置22にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の演出表示装置22では、図柄変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態において特別図柄表示装置23の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、特別図柄表示装置23を構成する発光体において発光した発光体の組み合わせによって構成される。
図1及び図2の説明に戻り、表示枠体21において特別図柄表示装置23の下方には、複数個(本実施形態では4個)の特別図柄保留発光部24a〜24dを備えた特別図柄保留記憶表示装置(始動保留球数表示手段)24が設けられている。そして、特別図柄保留記憶表示装置24は、機内部で記憶した特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の下方に配置される始動入賞口(上始動入賞口28と下始動入賞口29)へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、前記始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。
そして、特別図柄保留記憶表示装置24は、特別図柄保留発光部24a〜24dの点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。具体的に言えば、特別図柄保留記憶表示装置24は、保留記憶数が「1」の場合には1つの特別図柄保留発光部24aのみが点灯して1回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知し、保留記憶数が「2」の場合には2つの特別図柄保留発光部24a,24bが点灯して2回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知する。また、特別図柄保留記憶表示装置24は、保留記憶数が「3」の場合には3つの特別図柄保留発光部24a〜24cが点灯して3回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知し、保留記憶数が「4」の場合には全ての特別図柄保留発光部24a〜24dが点灯して4回の図柄変動ゲームが保留中であることを報知する。なお、特別図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合は、全ての特別図柄保留発光部24a〜24dが消灯している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技が開始されることがないとともに特別図柄用の保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機状態中に該待機状態であることを示すデモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)が実行されるようになっている。デモ演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを、演出表示装置22、各種ランプ部16a〜16c,21b及びスピーカ17a〜17cの装置(デモ演出実行手段)を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。本実施形態のデモ演出は、デモ前半演出としての待機デモ演出と該待機デモ演出の終了に伴い開始されるデモ後半演出としてのタイトルデモ演出とから構成されており、1回の待機デモ演出と1回のタイトルデモ演出とから1回のデモ演出を構成している。なお、待機デモ演出及びタイトルデモ演出には、各演出を実行する演出時間(本実施形態では、待機デモ演出に50秒(待機状態となって初回の待機デモ演出)又は31秒(待機状態となった初回の次以後の待機デモ演出)、タイトルデモ演出に29秒)が予め定められている。このため、これらの演出時間により1回のデモ演出を実行する演出時間(本実施形態では、79秒(待機状態となって初回)又は60秒(待機状態となって初回の次以後))が特定されるようになっている。そして、待機状態が生起されると、該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立するまで、待機デモ演出→タイトルデモ演出→待機デモ演出→タイトルデモ演出の順に、デモ演出が繰り返し実行される。
待機デモ演出は、演出表示装置22でデモ画像(待機画像)を画像表示させる演出内容である。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、待機状態の生起に伴って直前の図柄変動ゲームで最終的に停止表示されている飾り図柄(図柄組み合わせ)を待機画像として回転させるなどの演出態様で待機デモ演出が実行される。また、タイトルデモ演出は、遊技機メーカやパチンコ遊技機10の宣伝(アピール)画像を画像表示させる演出内容である。そして、演出表示装置22で行われる待機デモ演出及びタイトルデモ演出の表示演出に合わせて各種ランプ部16a〜16c,21b及びスピーカ17a〜17cで行われる発光演出及び音声出力演出による待機デモ演出及びタイトルデモ演出が実行される。
また、表示枠体21において特別図柄表示装置23の右方には、複数個(本実施形態では2個)の普通図柄発光部25a,25bを備えた普通図柄表示装置25が設けられている。普通図柄表示装置25では、大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根30の開動作により下始動入賞口29を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する。そして、本実施形態においては、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄として上側の普通図柄発光部25aを点灯させるとともに、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで下側の普通図柄発光部25bを点灯させる。このため、遊技者は、普通図柄表示装置25の普通図柄変動ゲームで確定的に上側の普通図柄発光部25aが点灯することにより当りを認識できるとともに、前記普通図柄変動ゲームで確定的に下側の普通図柄発光部25bが点灯することによりはずれを認識できる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、普通図柄変動ゲームで点灯及び消灯する普通図柄発光部を普通図柄として扱っている。
また、表示枠体21において特別図柄表示装置23及び普通図柄表示装置25の下方には、複数個(本実施形態では4個)の普通図柄保留発光部26a〜26dを備えた普通図柄保留記憶表示装置26が設けられている。そして、普通図柄保留記憶表示装置26は、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体21の左方に配置される普通図柄作動ゲート27へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球を始動保留球として記憶し、その始動保留球の個数を普通図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。普通図柄用の保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普通図柄用の保留記憶数は、普通図柄作動ゲート27に遊技球が入球することで1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート27へ遊技球が入球すると、普通図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。
そして、普通図柄保留記憶表示装置26は、普通図柄保留発光部26a〜26dの点灯個数により保留中の普通図柄変動ゲームの回数(始動保留球の個数)を遊技者に報知する構成となっている。具体的に言えば、普通図柄保留記憶表示装置26は、保留記憶数が「1」の場合には1つの普通図柄保留発光部26aのみが点灯して1回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを報知し、保留記憶数が「2」の場合には2つの普通図柄保留発光部26a,26bが点灯して2回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを報知する。また、普通図柄保留記憶表示装置26は、保留記憶数が「3」の場合には3つの普通図柄保留発光部26a〜26cが点灯して3回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを報知し、保留記憶数が「4」の場合には全ての普通図柄保留発光部26a〜26dが点灯して4回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを報知する。なお、普通図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合は、全ての普通図柄保留発光部26a〜26dが消灯している。
また、表示枠体21の下方の遊技領域H1には、遊技球の入球口28aを有する上始動入賞口28と遊技球の入球口29aを有する下始動入賞口29が上下方向に並ぶように配置されている。上始動入賞口28は、常時遊技球の入球を許容し得るように入球口28aを常時開放させた構成とされている。一方で、下始動入賞口29は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉手段としての開閉羽根30を備えており、開閉羽根30が開動作することにより遊技球の入球を許容し得るように入球口29aを開放させる構成とされている。換言すれば、下始動入賞口29は、開閉羽根30が開動作して入球口29aが開放されない限り、遊技球の入球を不能とする構成とされている。
上始動入賞口28と下始動入賞口29の各奥方には、入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1,SW2(図7に示す)が配設されている。上始動入賞口28と下始動入賞口29は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。下始動入賞口29は開閉羽根30が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる一方で、開閉羽根30が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球の入球が不能となる状態とされる。
また、下始動入賞口29の下方の遊技領域H1には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉31を備えた入賞手段としての大入賞口(特別電動役物)32が配設されている。大入賞口32の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図7に示す)が配設されている。大入賞口32は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉31の開動作によって大入賞口32が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉31の開動作により大入賞口32が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、16回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口扉31の開動作により大入賞口32が開放されてから大入賞口扉31の閉動作により大入賞口32が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口32は、規定入球個数(例えば、9球)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(例えば、25秒)が経過するまでの間、開放される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、表示枠体21の左方の遊技領域H1には、普通図柄作動ゲート27が配設されている。普通図柄作動ゲート27の奥方には、該普通図柄作動ゲート27へ入球し通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4(図7に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート27は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件のみを付与し得る。
また、遊技盤YBの遊技領域H1の最下方(大入賞口32よりも下方)には、遊技領域H1に発射された後、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球をアウト球として機外に排出するためのアウト球口33が形成されている。アウト球口33を通過した遊技球は、パチンコ遊技機10の設置設備(遊技島)に配設されたアウト球タンク(図示しない)に排出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、60種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、40種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、奇数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]が、確変大当りを確定的に認識し得る図柄組み合わせ(確変確定の大当り図柄)として設定されている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に表示される飾り図柄のうち、偶数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ[222]、[444]、[666]及び[888]が、確変大当り及び非確変大当りの何れかであることを認識し得る図柄組み合わせ(確変非確定の大当り図柄)として設定されている。すなわち、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ[111]、[333]、[555]、[777]及び[999]は、確変大当りが決定されている場合に演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。また、飾り図柄による大当りの組み合わせ[222]、[444]、[666]及び[888]は、確変大当り及び非確変大当りの何れが決定されている場合でも、演出表示装置22の図柄変動ゲームで導出可能な組み合わせとされている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート27の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率状態(普通当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態(変短状態)を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで下始動入賞口29の開閉羽根30は、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根30が第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、300ms)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根30が開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1400ms)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根30は、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根30が遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの下始動入賞口29への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根30の単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根30の単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技について、図3をもとに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、規定ラウンド数を「16回」とする3種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、3種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において100種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、図柄A、図柄B及び図柄Cの3種類に分類されている。なお、本実施形態では、図柄A〜Cのそれぞれに複数種類の特別図柄を分類することで、特別図柄が図柄A〜Cのいずれに分類されているかを遊技者に認識させ難くしている。
そして、例えば、図柄Aには50種類の大当り図柄が、図柄Bには10種類の大当り図柄が、図柄Cには40種類の大当り図柄が、それぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の50%(100分の50)となり、図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の10%(100分の10)となり、図柄Cに基づく大当り遊技は大当り全体の40%(100分の40)となる。そして、これら図柄A,B,Cには、所定個数ずつの大当り図柄がそれぞれ属している。各図柄A,B,Cに属する大当り図柄の割合により、各大当り遊技が付与される割合が定められる。
図柄A〜Cによって付与される各大当り遊技は、規定ラウンド数を「16回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口32を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口32を「16回(16ラウンド×1回)」開放させるようになっている。また、各大当り遊技は、オープニング演出時間として「10000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「8000(ms)」が設定されている。また、各大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
そして、図柄Aに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図3では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「リミットなし」と表記している。以下、図柄Aに基づく大当り遊技を「16R確変大当り遊技」と示す場合もある。
また、図柄Bに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))が付与される一方で、大当り遊技終了後、100回(最大値)の図柄変動ゲームを対象として変短状態が付与されるようになっている。すなわち、図柄Bに基づく大当り遊技は、大当り遊技終了後に100回(所定回数)の図柄変動ゲームが行われるまでの間、確変状態と変短状態が付与されるが、101回目からの図柄変動ゲームでは変短状態が付与されず、確変状態のみが付与されることになる。以下、図柄Bに基づく大当り遊技を「16R特別確変大当り遊技」と示す場合もある。
また、図柄Cに基づく大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態が付与される一方で、100回(最大値)の図柄変動ゲームを対象として変短状態が付与されるようになっている。すなわち、図柄Cに基づく大当り遊技は、大当り遊技終了後に100回の図柄変動ゲームが行われるまでの間、変短状態が付与されるが、101回目からの図柄変動ゲームでは変短状態が付与されなくなる。以下、図柄Cに基づく大当り遊技を「16R非確変大当り遊技」と示す場合もある。
図柄Aに基づく大当り遊技と図柄Bに基づく大当り遊技は、変短状態が付与される図柄変動ゲームの回数に制限が加えられるか否かの点で異なり、大当り遊技中の態様(大入賞口32の開放態様など)は同一に設定されている。このため、図柄Aに基づく大当り遊技と図柄Bに基づく大当り遊技の大当り遊技を比較すると、リミットなし(次回大当りまで)で変短状態が付与される図柄Aに基づく大当り遊技の方が、図柄Bに基づく大当り遊技よりも遊技者によって有利となる。
また、図柄Bに基づく大当り遊技と図柄Cに基づく大当り遊技は、大当り遊技中の態様(大入賞口32の開放態様など)が同一に設定されている。このため、図柄Bに基づく大当り遊技と図柄Cに基づく大当り遊技を比較すると、リミットなし(次回大当りまで)で確変状態が付与される図柄Bに基づく大当り遊技の方が、図柄Cの大当り遊技よりも遊技者にとって有利となる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、変短状態の終了条件を同一条件に設定した図柄Bに基づく大当り遊技と図柄Cに基づく大当り遊技を備えることで、これらの大当りに基づく大当り遊技終了後に確変状態が付与されているか否かを遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後、少なくとも変短状態が付与される図柄変動ゲームの回数に制限が加えられるまでの図柄変動ゲームを対象に変短状態を付与する図柄A〜Cに基づく大当り遊技を備えることで、これらの大当りに基づく大当り遊技終了後の確変状態が付与されているか否かを少なくとも変短状態が付与される図柄変動ゲームの回数に制限が加えられるまでの図柄変動ゲームを対象に確変状態が付与されているか否かを遊技者に推測させるゲーム性を作り出している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り中昇格演出を実行可能に構成されている。具体的に言えば、16R確変大当り遊技に当選し、演出表示装置22の図柄変動ゲームで確変確定の大当り図柄(奇数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ)を確定停止表示させない場合に実行されるようになっている。その一方、16R特別確変大当り遊技、及び16R非確変大当り遊技に当選した場合は、演出表示装置22の図柄変動ゲームで確変非確定の大当り図柄(偶数図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示されることに伴って、必ず実行されるようになっている。大当り中昇格演出は、大当り抽選で大当りに当選した際に決定された大当りの種類を遊技者に認識させるために行われる演出である。
大当り中昇格演出は、大当り遊技中を演出実行時期として行われる演出である。この大当り中昇格演出は、大当り遊技中のラウンド遊技において予め定めた演出を実行させる演出態様で行われる。本実施形態において演出は、演出表示装置22において「ミニゲーム」を画像表示し、そのミニゲームの結果、すなわち「成功」の結果を導出することで「16R確変大当り遊技」に当選していることを遊技者に報知する態様で行われる。なお、本実施形態では、「16R確変大当り遊技」に当選している場合、最終的に「成功」の結果を導出するようになっている。その一方で、本実施形態では、「16R特別確変大当り遊技」と「16R非確変大当り遊技」で「失敗」の結果を導出するため、大当り中昇格演出において「失敗」の結果が導出された場合でも、依然として大当り抽選の抽選確率状態が「確変状態」であるのか、それとも「非確変状態」であるのかが遊技者に報知されていない状態となる。大当り中昇格演出によれば、図柄変動ゲームで最終的に導出された飾り図柄の大当り図柄が「16R確変大当り遊技」を認識し得えない確変非確定の大当り図柄であっても、大当り遊技中に「16R確変大当り遊技」に当選していたことが報知される期待感、すなわち有利な大当りへ昇格する期待感を遊技者に抱かせることができる。本実施形態において大当り中昇格演出は、大当りの種類が「16R確変大当り遊技」へ昇格する期待感を遊技者に抱かせることから、昇格演出として位置付けられる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、図4(a),(b)に示すように、演出表示装置22で行われる演出として、大当り抽選の抽選確率状態(遊技状態)が高確率抽選状態(確変状態)であるのか、低確率抽選状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する複数(本実施形態では3つ)の演出モード(示唆演出)を実行可能に構成されている。具体的には、大当り抽選の抽選確率状態(遊技状態)が高確率抽選状態(確変状態)であることを遊技者に示唆(報知)する高確率確定演出としての確変モードMKが演出表示装置22で実行可能に構成されている。また、大当り抽選の抽選確率状態(遊技状態)が高確率抽選状態(確変状態)であることに対して期待を持つことができることを遊技者に示唆(報知)する示唆演出としての確変示唆モードMSが演出表示装置22で実行可能に構成されている。また、大当り抽選の抽選確率状態(遊技状態)が低確率抽選状態(非確変状態)である可能性が高いことを示唆(報知)する示唆演出としての通常モードMFが演出表示装置22で実行可能に構成されている。そして、本実施形態では、確変モードMKと、確変示唆モードMSと、通常モードMFのいずれかの演出モードが行われるようになっている。また、本実施形態においては、通常モードMF<確変示唆モードMS<確変モードMKの順に、大当り抽選の抽選確率が高確率抽選状態である期待度が高い演出として位置付けられている。
そして確変モードMKにおいて演出表示装置22では、図4(a)に示すように、確変モード用の背景画像GKのもと「確変モード」が画像表示される。なお、確変モードは、遊技状態が確変状態でさらにリミットなしの変短状態となる、「高確+変短あり(リミットなし)」の場合に出現する(実行される)演出モードとなっている。また、確変示唆モードMSにおいて演出表示装置22では、図4(a)に示すように、確変示唆モード用の背景画像GSのもと「確変示唆モード」が画像表示される。なお、確変示唆モードMSは、遊技状態が確変状態又は非確変状態でさらに100回を上限とする変短状態となる、「高確+変短あり(100回)」又は「低確+変短あり(100回)」の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選確率状態も存在する演出モードとなっている。また、通常モードMFにおいて演出表示装置22では、図4(a)に示すように、通常モード用の背景画像GFのもと「通常モード」が画像表示される。なお、通常モードは、遊技状態が確変状態又は非確変状態で非変短状態となる、「高確+変短なし」、「低確+変短なし」の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する演出モードとなっている。
そして、本実施形態において、演出表示装置22では、図柄変動ゲームに関連して画像表示される背景画像が画像表示され、当該背景画像に重なるように各列の飾り図柄が画像表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置22に画像表示される背景画像により各種演出モードを実行させ、背景画像の種類から遊技者に現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態であることに対して期待を持つことができるかどうかを報知したり、確変状態であることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される図柄を除いて構成し得る画像であり、図柄変動ゲームで変動表示される飾り図柄毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について、図4(a),(b)に基づき説明する。なお、各種演出モード中の統括制御用CPU36aの制御内容については後で詳述する。また、図4(a)では、16R確変大当り遊技を「16R確変」、16R特別確変大当り遊技を「16R特別確変」、16R非確変大当り遊技を「16R非確変」と示している。
大当り遊技に当選した場合には、いずれの演出モードに滞在していたとしても確変モードMK又は確変示唆モードMSに移行するようになっている。なお、本実施形態では、16R確変大当り遊技に当選した場合、確変モードMKに移行し、16R特別確変大当り遊技及び16R非確変大当り遊技に当選した場合、確変示唆モードMSに移行する。また、確変モードMK及び確変示唆モードMSは、各大当り遊技の終了とともに開始(付与)されるようになっている。そして、本実施形態では、各大当り遊技の終了とともに対応する演出モードの実行が指示されることとなり、各大当り遊技の終了に伴って各大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームが開始されるまでの間に演出モードの実行が指示されることとなる。
また、確変示唆モードMSの滞在中には、該確変示唆モードMSの開始から他の演出モードに移行することなく101回目の図柄変動ゲームで変短状態が継続しないこと、すなわち、変短状態の付与が終了されて変短状態から非変短状態となることを契機に、通常モードMFに移行するようになっている。なお、変短状態の終了を契機とする通常モードMFは、変短状態の終了後(100回目の図柄変動ゲームの終了後)、次の図柄変動ゲーム(101回目の図柄変動ゲーム)の開始とともに開始(付与)されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、各演出モードの滞在中において、待機状態が生起されると、待機デモ演出を実行する待機デモ実行中Da及びタイトルデモ演出を実行するタイトルデモ実行中Dbが実行される状態となる。そして、待機状態のうち待機デモ実行中Daにおいて演出表示装置22では、図4(b)に示すように、待機デモ演出が展開される。また、待機状態のうちタイトルデモ実行中Dbにおいて演出表示装置22では、図4(b)に示すように、タイトルデモ演出が展開される。そして、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbにおいて、演出表示装置22では、これらデモ実行中Da,Dbの各デモ演出が交互に展開される。なお、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbでは、待機状態の生起直前の演出モードに対応する背景画像及び飾り図柄のもと各デモ演出が展開される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、図柄変動ゲーム中に、当該図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する予告演出を実行させるように構成されている。本実施形態では、演出表示装置22を用いて予告演出が行われる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10は、複数種類の予告演出が用意されており、対象となる図柄変動ゲームにおける特別情報の獲得数(取得数)で規定される所定条件の成立態様としての獲得態様(記憶態様)に応じて予告演出を実行可能に構成されている。本実施形態において、特別情報とは、図柄変動ゲームで予告演出として出現させる演出の種類のことである。本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームのリーチ演出として遊技者に見立てた見方キャラクタと該キャラクタの敵に見立てた敵キャラクタが対戦することでその勝敗を導出する対戦型の「バトル演出」を伴うリーチ演出(第2種リーチ演出及び第4種リーチ演出)がある。そして、「バトル演出」では、見方キャラクタが「勝利」することで大当りの演出結果を導出し、見方キャラクタが「敗北」することではずれの演出結果を導出する。また、「バトル演出」では、見方キャラクタが特別情報の種類に対応した「奥義」を発動させる特別演出によって「勝利」となる可能性が示唆されるようになっている。すなわち、特別情報は、予告演出として出現させる「奥義」の種類のことであり、予告演出として出現可能な「奥義」の種類を示す情報(フラグなど)のことである。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲーム中に、該図柄変動ゲームに関連して奥義(予告演出)を発動させる前提となる特別情報を獲得(取得)可能に構成されている。本実施形態では、演出表示装置22を用いて特別情報を獲得する演出が行われる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームのリーチ演出として遊技者に見立てた見方キャラクタが奥義の獲得にチャレンジすることでチャレンジの成功の可否を導出するチャレンジ型の「獲得チャレンジ演出」を伴うリーチ演出(第3種リーチ)がある。そして、「獲得チャレンジ演出」では、チャレンジが成功する場合に大当りとともに特別情報の獲得となる演出結果を導出し、チャレンジが成功しない(失敗する)場合にはずれとともに特別情報の獲得とならない演出結果を導出するようになっている。
次に、「バトル演出」で発動される「奥義」(予告演出)の種類について図5に基づき説明する。
本実施形態では、図5(a)に示すように、演出表示装置22(画像表示部GH)上に特別情報として獲得(記憶)している情報の種類を示す特別表示情報Wが画像表示されるようになっており、特別表示情報Wによって遊技者に獲得している特別情報の種類と数を報知するようになっている。また、特別表示情報Wとしては、各特別情報に対応する「奥義」の種類に因んだ(関連する)記号やマークを画像表示させることで、特別情報の種類を遊技者に報知している。特別情報には、予告演出として「弱奥義」を示す特別情報と、「中奥義」を示す特別情報と、「強奥義」を示す特別情報と、「プレミアム奥義」を示す特別情報の4種類が含まれている。
そして、演出表示装置22では、図5(a)に示すように、「弱奥義」を示す特別情報を獲得(記憶)している場合、「滴(水系統の奥義)」を連想(イメージ)させる奥義Waが特別表示情報Wとして画像表示される。また、演出表示装置22では、図5(b)に示すように、図柄変動ゲームで「弱奥義」が発動すると画面上を滴が覆う態様の水系統の奥義による予告演出が展開される。
また、演出表示装置22では、図5(a)に示すように、「中奥義」を示す特別情報を獲得(記憶)している場合、「炎(火系統の奥義)」を連想(イメージ)させる奥義Wbが特別表示情報Wとして画像表示される。また、演出表示装置22では、図5(c)に示すように、図柄変動ゲームで「中奥義」が発動すると画面上を炎が覆う態様の火系統の奥義による予告演出が展開される。
また、演出表示装置22では、図5(a)に示すように、「強奥義」を示す特別情報を獲得(記憶)している場合、「稲妻(雷系統の奥義)」を連想(イメージ)させる奥義Wcが特別表示情報Wとして画像表示される。また、演出表示装置22では、図5(d)に示すように、図柄変動ゲームで「強奥義」が発動すると画面上を稲妻が覆う態様の雷系統の奥義による予告演出が展開される。
また、演出表示装置22では、図5(a)に示すように、「プレミアム奥義」を示す特別情報を獲得(記憶)している場合、「P(プレミアム統の奥義)」を連想(イメージ)させる奥義Wdが特別表示情報Wとして画像表示される。また、演出表示装置22では、図5(e)に示すように、図柄変動ゲームで「プレミアム奥義」が発動すると画面上に「勝利」が画像表示される態様のプレミアム系統の奥義による予告演出が展開される。なお、プレミアム系統の奥義では、該奥義の出現によって「バトル演出」で「勝利」すること、すなわち、大当りとなる(大当り抽選に当選している)ことが確定する大当り確定演出となる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、「バトル演出」を伴うリーチ演出を確変モードMK(第4種リーチ演出)及び通常モードMF(第2種リーチ演出)で出現可能であるとともに、確変示唆モードMSで出現し得ないように構成している。このため、「バトル演出」の出現可能な確変モードMK及び通常モードMFの実行期間は、図4(a)の破線で示すように、奥義(予告演出)の発動可能な実行可能期間としての奥義発生時期SPZと定めている。奥義発生時期SPZのうち確変モードMKの滞在中(実行期間)においては、16R確変大当り遊技の当選且つ確変確定の大当り図柄の導出する条件下で、特別情報を獲得している場合(少なくとも1種類の特別表示情報Wが表示されている場合)に獲得している特別情報に対応する奥義(予告演出)を「バトル演出」で出現可能になっている。すなわち、奥義発生時期SPZのうち確変モードMKにおける「バトル演出」で奥義(予告演出)の発動は、大当り確定とともに確変大当り確定を示唆(報知)する。また、奥義発生時期SPZのうち通常モードMFの滞在中(実行期間)においては、特別情報を獲得している場合(少なくとも1種類の特別表示情報Wが表示されている場合)に獲得している特別情報に対応する奥義(予告演出)を「バトル演出」で出現可能になっている。そして、奥義発生時期SPZのうち通常モードMFでは、いずれかの大当り遊技に当選している場合に「バトル演出」で奥義(予告演出制御基板)が発動し易くなっている。すなわち、奥義発生時期SPZのうち通常モードMFの滞在中における「バトル演出」で奥義(予告演出)の発動は、奥義が発動しないよりも大当り期待度が高いことを示唆(報知)する。なお、奥義のうち「プレミアム奥義」に関しては、その発動によって大当りであることが確定するので、通常モードMFにおいていずれかの大当り遊技に当選している場合にのみ発動可能になっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、「獲得チャレンジ演出」を伴うリーチ演出を確変示唆モードMSで出現可能に構成している。そして、「獲得チャレンジ演出」の出現可能な確変示唆モードMSの実行期間は、図4(a)の一点鎖線で示すように、奥義(予告演出)の発動の基となる特別情報を獲得可能(取得可能)な取得可能期間としての奥義獲得時期RZと定めている。奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSの滞在中(実行期間)においては、いずれかの大当り遊技の当選の条件下で、4種類全ての特別情報を獲得していない場合に、「獲得チャレンジ演出」によるチャレンジ成功によって特別情報(奥義)を獲得可能になっている。すなわち、奥義獲得時期となる確変示唆モードMSにおける「獲得チャレンジ演出」で特別情報(奥義)の獲得は、大当り確定を示唆(報知)する。
なお、特別情報(奥義)の獲得によっては、演出表示装置22の特別表示情報Wに新たに獲得した特別情報(奥義)が追加表示された表示内容に更新される。例えば、「弱奥義」を獲得している状態、すなわち特別表示情報Wとして奥義Waが画像表示されている状態で、新たに「中奥義」を獲得すると、演出表示装置22では、「弱奥義」及び「中奥義」を獲得している状態、すなわち特別表示情報Wとして奥義Wa,Wbが画像表示されている状態となる。また、4種類全ての特別情報(奥義)を獲得している状態においては、「獲得チャレンジ演出」によるチャレンジ成功によって新たに特別情報(奥義)を獲得しないようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、図4(b)に示すように、図柄変動ゲームが実行されない待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbは、獲得している特別情報の種類を増加及び減少させることで獲得態様を増減可能(変化可能)とする奥義増減可能時期DZと定めている。すなわち、「バトル演出」及び「獲得チャレンジ演出」の出現し得ない待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbでは、特別情報の獲得態様を増減可能(変化可能)にしている。なお、待機デモ実行中Daが特別情報の獲得態様を減少可能(消去(変化)可能)な特別消去期間としての奥義減少可能時期となるとともに、タイトルデモ実行中Dbが特別情報の獲得態様を増加可能(取得(変化)可能)な特別取得期間が奥義増加可能時期となる。また、特別表示情報Wは、演出表示装置22(画像表示部GH)において待機状態の生起後も画像表示がそのまま維持されるようになっている。
そして、待機デモ実行中Daにおいて、演出表示装置22では、図6(a)に示すように、待機デモ演出が展開されつつ「ボタン長押しで奥義をクリア」というテロップTrが画面左方から画面右方に向ってスクロール表示され、特別情報の獲得態様を減少可能(変化可能)であることを遊技者に報知するようになっている。そして、待機デモ実行中Daにおいては、演出用ボタンBTが長押し(本実施形態では、5000ms)されることで獲得している特別情報(奥義)をクリアする。その結果、例えば、特別表示情報Wとして奥義Wa,Wbが画像表示されている状態において、演出表示装置22(画像表示部GH)では、図6(a)に示すように、特別表示情報Wがクリアされていずれの特別情報も画像表示されていない状態となる。
また、タイトルデモ実行中Dbにおいて、演出表示装置22では、図6(b)に示すように、待機デモ実行中DaのようにテロップTrを画像表示しないで、特別情報の獲得態様を増加可能(変化可能)であることを遊技者に報知しないようになっている。そして、タイトルデモ実行中Dbにおいては、特別情報の獲得態様を増加可能であることを遊技者に報知しないが、演出用ボタンBTが複数回(本実施形態では、10回)操作されることで特別情報の獲得態様を増加可能にし、獲得している特別情報(奥義)を新たに1つ(1種類)獲得したこととする。その結果、例えば、特別表示情報Wとして奥義Wa,Wbが画像表示されている状態において、演出表示装置22(画像表示部GH)では、図6(b)に示すように、特別表示情報Wとして奥義Wcが新たに追加されている状態となる。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図7に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御装置としての主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。本実施形態では、サブ統括制御基板36と、演出表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38によって副制御装置が構成されている。
サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。演出表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置22の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種ランプ部16a〜16c,21bの発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aの制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。また、主制御用CPU35aには、上始動入賞口28に入球した遊技球を検知する始動手段としての上始動口スイッチSW1と、下始動入賞口29に入球した遊技球を検知する始動手段としての下始動口スイッチSW2が接続されている。また、主制御用CPU35aには、大入賞口32に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3と、普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW4が接続されている。また、主制御用CPU35aには、図柄表示基板39を介して、特別図柄表示装置23と特別図柄保留記憶表示装置24が接続されている。また、主制御用CPU35aには、図柄表示基板39を介して、普通図柄表示装置25と普通図柄保留記憶表示装置26が接続されている。図柄表示基板39は、特別図柄表示装置23、特別図柄保留記憶表示装置24、普通図柄表示装置25及び普通図柄保留記憶表示装置26と対応する位置にそれぞれ装着されており、主制御基板35が出力する制御信号を入力し、特別図柄表示装置23、特別図柄保留記憶表示装置24、普通図柄表示装置25及び普通図柄保留記憶表示装置26の表示内容を制御する。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM35cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、主制御用CPU35aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、主制御用CPU35aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
主制御用ROM35bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM35bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置22及び特別図柄表示装置23において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特別図柄が変動開始してから特別図柄が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、大当り演出用(大当り演出用(大当り変動用))、はずれリーチ演出用(はずれリーチ変動用)及びはずれ演出用(通常変動用)からなる変動内容毎に分類されている。
変動パターンは、図9〜図11に示すように、複数種類が設けられている。そして、複数種類の変動パターンの中には変動パターンP54,P136,P156,P160などの大当り抽選に当選した際に選択される大当り演出用の変動パターンが含まれている。また、複数種類の変動パターンの中には変動パターンP53,P135,P155,P159などの大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれリーチ演出用の変動パターンが含まれている。また、複数種類の変動パターンの中には変動パターンP1〜P3,P150,P151などの大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用(はずれリーチなし演出用)の変動パターンが含まれている。
変動パターンP54,P136,P156,P160に基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出である。また、変動パターンP53,P135,P155,P159に基づき行われるはずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。また、変動パターンP1〜P3,P150,P151に基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置22の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせ)が導出される迄の間に行われる演出である。また、特別図柄表示装置23では、図柄変動ゲームが開始されると、リーチ演出を行うことなく、変動時間の経過時まで図柄の変動が継続される。また、はずれ演出用の変動パターンP1〜P3,P150,P151に基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
以下、変動パターンについて変動パターンP1〜P3,P53,P54,P135,P150,P151,P155,P159を中心に説明する。
はずれ演出用の変動パターンのうち変動パターンP1は、変動内容として「通常変動」を特定可能なパターンとなっている。そして、「通常変動」は、演出時間(変動時間)を「12000ms」とするパターンとなっている。また、変動パターンP2は、変動内容として「短縮変動」を特定可能なパターンとなっている。そして、「短縮変動」は、演出時間(変動時間)を「通常変動」よりも短い「6000ms」とするパターンとなっている。また、変動パターンP3は、変動内容として「超短縮変動」を特定可能なパターンとなっている。「超短縮変動」は、演出時間(変動時間)を「通常変動」及び「短縮変動」よりも短い「3000ms」とするパターンとなっている。また、変動パターンP150は、変動内容として「変短用短縮変動」を特定可能なパターンとなっている。「変短用短縮変動」は、演出時間(変動時間)を「短縮変動」と同じ「6000ms」とするパターンとなっている。なお、変動パターンP150は、変短状態中でのみ選択可能なパターンとなっており、非変短状態中で「短縮変動」が選択される代わりに選択されるパターンに位置付けられる。また、変動パターンP151は、変動内容として「変短用超短縮変動」を特定可能なパターンとなっている。「変短用超短縮変動」は、演出時間(変動時間)をいずれの変動内容よりも短い「2000ms」とするパターンとなっている。なお、変動パターンP151は、変短状態中でのみ選択可能なパターンとなっており、非変短状態中で「超短縮変動」が選択される代わりに選択されるパターンに位置付けられる。
また、リーチ演出を伴うリーチ変動となる変動内容を特定可能な変動パターンには、図示していないがリーチ変動として「ノーマルリーチ」を特定可能なパターンが含まれている。ノーマルリーチは、図柄変動ゲームの開始後、予め定めた複数の図柄列(本実施形態では第1停止図柄列(左列)と第2停止図柄列(右列))に同一種類の図柄を導出してリーチを形成し、残りの図柄列(本実施形態では第3停止図柄列(中列))を所定時間の間、変動させて図柄を導出させる演出である。
また、リーチ演出を伴うリーチ変動となる変動内容を特定可能な変動パターンP53,P54,P135,P155,P159は、リーチ変動として「スーパーリーチ(本実施形態では、第1〜第4種リーチ演出の4種類)」を特定可能なパターンとなっている。スーパーリーチは、図柄変動ゲームの開始後、予め定めた複数の図柄列(本実施形態では第1停止図柄列(左列)と第2停止図柄列(右列))に同一種類の図柄を導出してリーチを形成した後、ノーマルリーチを経由し、リーチ演出を発展させて行われる演出である。スーパーリーチは、キャラクタなどを登場させ、当該キャラクタの動作によって最終図柄停止列に図柄を導出させる演出(本実施形態では、「バトル演出」や「獲得チャレンジ演出」など)である。
そして、変動パターンP53,P54には、第1種リーチ演出となるリーチ変動が対応付けされている。第1種リーチ演出では、「バトル演出」や「獲得チャレンジ演出」とは異なる演出が展開された後に飾り図柄を導出する変動内容となっている。なお、変動パターンP53と変動パターンP54では、互いに演出時間(変動時間)をほぼ同じとするとともに同一種類の第1種リーチ演出のリーチ変動を特定可能とする一方で、図柄変動ゲームに関しては最終的に導出される図柄組み合わせを異ならせたパターンとなっている。
また、変動パターンP135,P136には、第2種リーチ演出となるリーチ変動が対応付けされている。第2種リーチ演出では、「バトル演出」が展開された後に飾り図柄を導出する変動内容となっている。すなわち、第2種リーチ演出は、「バトル演出」(図柄変動ゲーム)で奥義(予告演出)を発動可能な変動内容となっている。なお、変動パターンP135と変動パターンP136では、互いに演出時間(変動時間)をほぼ同じにするとともに同一種類の第2種リーチ演出のリーチ変動を特定可能とする一方で、図柄変動ゲームに関しては最終的に導出される図柄組み合わせを異ならせたパターンとなっている。
また、変動パターンP155,P156には、第4種リーチ演出となるリーチ変動が対応付けされている。第4種リーチ演出では、「バトル演出」が展開された後に飾り図柄を導出する変動内容となっている。すなわち、第4種リーチ演出は、「バトル演出」(図柄変動ゲーム)で奥義(予告演出)を発動可能な変動内容となっている。なお、変動パターンP155と変動パターンP156では、互いに演出時間(変動時間)をほぼ同じにするとともに同一種類の第4種リーチ演出のリーチ変動を特定可能とする一方で、図柄変動ゲームに関しては最終的に導出される図柄組み合わせを異ならせたパターンとなっている。
また、変動パターンP159,P160には、第3種リーチ演出となるリーチ変動が対応付けされている。第3種リーチ演出では、「獲得チャレンジ演出」が展開された後に飾り図柄を導出する変動内容となっている。すなわち、第3種リーチ演出は、「獲得チャレンジ演出」(図柄変動ゲーム)で奥義(特別情報)を獲得可能な変動内容となっている。なお、変動パターンP159と変動パターンP160では、互いに演出時間(変動時間)をほぼ同じにするとともに同一種類の第3種リーチ演出のリーチ変動を特定可能とする一方で、図柄変動ゲームに関しては最終的に導出される図柄組み合わせを異ならせたパターンとなっている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、前回の大当り遊技の当選時に特別図柄として決定した図柄の種類に基づく遊技状態に応じた選択条件によって、選択し得る変動パターンを定めている。本実施形態では、図8に示すように、選択条件に対応させた参照テーブルA〜E毎に選択し得る変動パターンを定めており、参照テーブルA〜Eに基づいて変動パターンが選択される。また、本実施形態では、図8に示すように、参照テーブルA〜E毎に大当り抽選ではずれを決定する場合にリーチ演出(はずれリーチ演出)を実行させるか否かを抽選するリーチ判定で肯定とする割合(リーチ確率)を定めている。そして、参照テーブルの特定に関して主制御用CPU35aは、変動パターンの選択毎に各選択条件に応じて参照するべき参照テーブルの種類を特定する。また、本実施形態において主制御用CPU35aは、大当り遊技を付与すると該大当り遊技がいずれの特別図柄(大当り図柄)に基づく大当り遊技であったのかを特定可能な種別情報(フラグなど)を主制御用RAM35cに記憶(設定)するようになっている。主制御用CPU35aは、種別情報により前回の大当り遊技の当選時に特別図柄として決定した図柄の種類を特定可能となっている。そして、主制御用CPU35aは、種別情報に基づいて選択条件を特定するとともに参照テーブルを特定することとなる。
次に、参照テーブルA〜Eについて図8〜図11に基づき説明する。
図8に示すように、前回の大当り遊技の当選時に特別図柄として図柄B,Cが決定された且つ前回の大当り遊技の当選から100回の図柄変動ゲームが経過しているとする選択条件に対しては、参照テーブルA,B,C(図9参照)が対応付けされている。さらにこの選択条件に対しては、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「0」及び「1」である場合に参照テーブルAが、減算した残りの保留記憶数が「2」である場合に参照テーブルBが、減算した残りの保留記憶数が「3」である場合に参照テーブルCがそれぞれ対応付けされている。参照テーブルA〜Cを参照する場合の遊技状態は、「低確+変短なし」及び「高確+変短なし」のいずれかである。この場合には、図4(a)によれば通常モードMFの滞在中となる。すなわち、参照テーブルA〜Cは、通常モードMFの滞在中の図柄変動ゲームにおける変動パターンの選択の際に参照されることとなる。
そして、図9に示すように、参照テーブルA〜Cには、変動パターンP1〜P3(はずれ演出用の変動パターン)、変動パターンP53,P135(はずれリーチ演出用の変動パターン)、変動パターンP54,P136(大当り演出用の変動パター)を含む複数の変動パターンが振分けられている。このため、図4(a)によれば通常モードMFの滞在中の図柄変動ゲームでは、第2種リーチ演出(変動パターンP135,P136)による「バトル演出」が出現可能であるとともに「バトル演出」で奥義(予告演出)が発動可能である。また、参照テーブルA〜Cでは、「獲得チャレンジ演出」が出現するような変動パターンP159,P160や、変短状態中でのみ選択可能な変動パターンP150,P151などの変動パターンを含んでいない。なお、参照テーブルA〜Cでは、はずれ演出用の変動パターン(変動パターンP1〜P3)に関する選択割合が異なっており、その他の変動パターンに関する選択割合を同じに構成している。そして、参照テーブルAでは、はずれ演出用の変動パターンとして変動パターンP1を選択し得る一方で、変動パターンP2,P3を選択し得ないようになっている。また、参照テーブルBでは、はずれ演出用の変動パターンとして変動パターンP1,P2を選択し得る一方で、変動パターンP3を選択し得ないようになっている。また、参照テーブルCでは、はずれ演出用の変動パターンとして変動パターンP3を選択し得るとともに、変動パターンP1,P2を選択し得ないようになっている。
また、前回の大当り遊技の当選時に特別図柄として図柄B,Cが決定された且つ前回の大当り遊技の当選から100回の図柄変動ゲームが経過していないとする選択条件に対しては、参照テーブルD(図10参照)が対応付けされている。参照テーブルDを参照する場合の遊技状態は、「低確+変短あり(リミットあり)」及び「高確+変短あり(リミットあり)」のいずれかである。この場合には、図4(a)によれば確変示唆モードMSの滞在中となる。すなわち、参照テーブルDは、確変示唆モードMSの滞在中の図柄変動ゲームにおける変動パターンの選択の際に参照されることとなる。
そして、図10に示すように、参照テーブルDには、変動パターンP1,P150,P151(はずれ演出用の変動パターン)、変動パターンP159(はずれリーチ演出用の変動パターン)、変動パターンP160(大当り演出用の変動パター)を含む複数の変動パターンが振分けられている。このため、図4(a)によれば確変示唆モードMSの滞在中の図柄変動ゲームでは、第3種リーチ演出(変動パターンP159,P160)による「獲得チャレンジ演出」が出現可能であるとともに「獲得チャレンジ演出」で奥義(特別情報)を獲得可能である。また、参照テーブルDでは、「バトル演出」を特定するような変動パターンP135,P136,P155,P156や、非変短状態中での選択可能な変動パターンP2,P3などの変動パターンを含んでいない。
また、前回の大当り遊技の当選時に特別図柄として図柄Aが決定されたとする選択条件に対しては、参照テーブルE(図11参照)が対応付けされている。参照テーブルEを参照する場合の遊技状態は、「高確+変短あり(リミットなし)」である。この場合には、図4(a)によれば確変モードMKの滞在中となる。すなわち、参照テーブルEは、確変モードMKの滞在中の図柄変動ゲームにおける変動パターンの選択の際に参照されることとなる。
そして、図11に示すように、参照テーブルEには、変動パターンP1,P150,P151(はずれ演出用の変動パターン)、変動パターンP155(はずれリーチ演出用の変動パターン)、変動パターンP156(大当り演出用の変動パター)を含む複数の変動パターンが振分けられている。このため、図4(a)によれば確変モードMKの滞在中の図柄変動ゲームでは、第4種リーチ演出(変動パターンP155,P156)による「バトル演出」が出現可能であるとともに「バトル演出」で奥義(予告演出)が発動可能である。また、参照テーブルEでは、「獲得チャレンジ演出」を特定するような変動パターンP159,P160や、非変短状態中での選択可能な変動パターンP2,P3などの変動パターンを含んでいない。
また、主制御用ROM35bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる判定値であり、特別図柄用の大当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1548までの全1549通りの整数)の中から定められている。さらに、大当り判定値は、遊技状態が非確変状態(低確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる低確率用の大当り判定値と、遊技状態が確変状態(高確率抽選状態)の時の大当り抽選で用いる高確率用の大当り判定値とがあり、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では40個)は、非確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1597分の4(=399.25分の1)となり、確変状態における大当り抽選で大当りに当選する確率が、1597分の40(=39.925分の1)となる。また、主制御用RAM35cには、大当り判定時に使用する大当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、大当り判定用乱数は、各始動入賞口28,29へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。また、主制御用RAM35cには、大当り決定時に大当り図柄となる特別図柄の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特別図柄には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、主制御用CPU35aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、主制御用CPU35aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、主制御用CPU35aは、更新後の値を特図振分用乱数の値として主制御用RAM35cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞口28,29へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、主制御用ROM35bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、はずれを決定する場合にはずれリーチ演出を実行するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、主制御用RAM35cには、リーチ判定時に使用するリーチ判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、リーチ判定用乱数は、リーチ判定時に取得されるようになっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、各参照テーブル毎にリーチ判定値の個数を定めるようになっており、各参照テーブル毎にリーチ判定用乱数の取り得る数値のうちリーチ判定値となるリーチ確率を定めるようになっている。そして、図8に示すように、参照テーブルAではリーチ確率が35/241になるように241通りのリーチ判定用乱数のうち35通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、図8に示すように、参照テーブルBではリーチ確率が16/241になるように241通りのリーチ判定用乱数のうち16通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、図8に示すように、参照テーブルCではリーチ確率が5/241になるように241通りのリーチ判定用乱数のうち5通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、図8に示すように、参照テーブルDではリーチ確率が16/241になるように241通りのリーチ判定用乱数のうち16通りの乱数がリーチ判定値に定められている。また、図8に示すように、参照テーブルEではリーチ確率が9/241になるように241通りのリーチ判定用乱数のうち9通りの乱数がリーチ判定値に定められている。
すなわち、図4(a)によれば、通常モードMFの滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「0」及び「1」の場合に参照テーブルAが参照される結果、リーチ確率が35/241となる。また、図4(a)によれば、通常モードMFの滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「2」の場合に参照テーブルBが参照される結果、リーチ確率が16/241となる。また、図4(a)によれば、通常モードMFの滞在中には、図柄変動ゲームの開始に伴い当該変動分を減算した残りの保留記憶数が「3」の場合に参照テーブルCが参照される結果、リーチ確率が5/241となる。また、図4(a)によれば、確変示唆モードMSの滞在中には、参照テーブルDが参照される結果、リーチ確率が16/241となる。また、図4(a)によれば、確変モードMKの滞在中には、参照テーブルEが参照される結果、リーチ確率が9/241となる。このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、参照テーブルが参照される結果、演出モード毎にリーチ確率を対応付けするとともに演出モード毎にリーチ確率を変化可能に構成されている。
また、主制御用ROM35bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250までの全251通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、変短状態が付与されているか否かでその数が異なっており、変短状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では250個)は、変短状態が付与されていない時の普通当り判定値の数(本実施形態では15個)よりも多く設定されている。また、主制御用RAM35cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、普通図柄作動ゲート27を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aの統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括制御用ROM36bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
次に、演出表示制御基板37について説明する。
演出表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、演出表示装置22が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、表示制御用ROM37bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36及び演出表示制御基板37が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板35について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板35の主制御用CPU35aが、大当り抽選手段、大当り種決定手段、抽選確率状態決定手段、状態制御手段及び変動内容決定手段として機能する。また、主制御基板35の主制御用RAM35cが、始動記憶手段として機能する。
主制御基板35の主制御用CPU35aは、上始動入賞口28又は下始動入賞口29へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1,SW2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。例えば、主制御用CPU35aは、書き換え後の特別図柄用の保留記憶数が「3」の場合、3つの保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と特図振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と特図振分用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、該値と主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当り遊技を付与するか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、大当り判定において主制御用CPU35aは、遊技状態が非確変状態(当選確率が低確)である場合には、低確率用の大当り判定値と大当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態が確変状態(当選確率が高確)である場合には、高確率用の大当り判定値と大当り判定用乱数の値を比較する。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU35aは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した特図振分用乱数の値を読み出し、該値に基づいて特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。特別図柄の大当り図柄は、前述したように大当り遊技の種類毎に設定されていることから、大当り図柄を決定することによって遊技者に付与する大当り遊技の種類を決定したことになる。また、大当りを決定した主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに大当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU35aは、大当り演出用の変動パターンの選択に際し、種別情報に基づく選択条件に応じて参照するべき参照テーブルを特定し、特定した参照テーブルに振分けられている大当り演出用の変動パターンの中から取得した変動パターン振分用乱数の値をもとに1つの変動パターンを選択する。
また、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄表示装置23で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれを決定した主制御用CPU35aは、リーチ判定用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値と主制御用ROM35bに記憶されているリーチ判定値とを比較し、はずれリーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ判定を実行する。そして、主制御用CPU35aは、リーチ判定の実行に際し、種別情報に基づく選択条件に応じて参照するべく参照テーブルを特定し、特定した参照テーブルに基づきリーチ判定用乱数の値をもとにリーチ判定を実行する。
そして、リーチ判定の判定結果が肯定(はずれリーチ演出を実行する)の場合、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに、はずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの選択に際し、種別情報に基づく選択条件に応じて参照するべき参照テーブルを特定し、特定した参照テーブルに振分けられているはずれリーチ演出用の変動パターンの中から取得した変動パターン振分用乱数の値をもとに1つの変動パターンを選択する。
一方、リーチ判定結果が否定(はずれリーチ演出を実行しない)の場合、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値をもとに、はずれ演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU35aは、はずれ演出用の変動パターンの選択に際し、種別情報に基づく選択条件に応じて参照するべき参照テーブルを特定し、特定した参照テーブルに振分けられているはずれ演出用の変動パターンの中から取得した変動パターン振分用乱数の値をもとに1つの変動パターンを選択する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU35aは、所定の制御コマンドを生成し、その生成した制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを生成し、該変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力する。また、主制御用CPU35aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを生成し、該停止図柄指定コマンドを変動パターン指定コマンドの出力後、次に出力する。そして、主制御用CPU35aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを生成し、該図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力する。
また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置23の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
そして、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲーム終了後(図柄停止コマンドの出力後)、インターバル期間(本実施形態では500ms)を経たときに保留記憶数が「0(零)」でない場合、始動保留球に基づき次の図柄組み合わせゲームを開始させるための処理を実行する。そして、前記処理の実行後、主制御用CPU35aは、次の図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力し、当該ゲームを開始させる。なお、次の図柄変動ゲームは、前の図柄変動ゲームの終了後、前記インターバル期間を経て開始される。
一方、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲーム終了後(図柄停止コマンドの出力後)、前記インターバル期間を経過しても特別図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合(特別図柄用の保留記憶数が存在しない場合)、待機状態の開始を指示する(生起させる)デモ指定コマンドをサブ統括制御基板36に出力する。待機状態中は、デモ指定コマンドを入力したサブ統括制御基板36によってデモ演出の実行制御が行われる。本実施形態では、図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲーム又は待機状態が開始されるまでの期間がインターバル期間となる。すなわち、本実施形態では、特別図柄用の保留記憶数が存在する場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理(大当り判定など)が実行され、特別図柄用の保留記憶数が存在しない場合に図柄変動ゲームを開始させるための処理を行うかわりに待機状態を開始させるための処理(デモ指定コマンドを出力する)が実行されるようになっている。
また、主制御用CPU35aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、サブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。また、主制御用CPU35aは、今回の大当り遊技に対応する種別情報を主制御用RAM35cに記憶(設定)する。
主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(10000(ms))の計測を開始する。次に、主制御用CPU35aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で25000(ms))の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口32の大入賞口扉31が開放される。そして、主制御用CPU35aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口32の大入賞口扉31が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させた主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、主制御用CPU35aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、主制御用CPU35aは、3ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、主制御用CPU35aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(8000(ms))の計測を開始する。そして、主制御用CPU35aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、主制御用CPU35aは、16R確変大当り遊技を付与した場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、主制御用CPU35aは、16R特別確変大当り遊技を付与した場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。また、主制御用CPU35aは、16R非確変大当り遊技を付与した場合には、確変フラグに「0」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。また、作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。また、各フラグは、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
そして、主制御用CPU35aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短あり」を付与する場合には高確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力し、「低確+変短あり」を付与する場合には低確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短なし」を付与する場合には高確率指定コマンドと変短非作動コマンドを出力し、「低確+変短なし」を付与する場合には低確率指定コマンドと変短非作動コマンドを出力する。
また、主制御基板35の主制御用CPU35aは、普通図柄作動ゲート27へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した普通図柄変動スイッチSW4が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている普通図柄変動ゲームの保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの普図保留判定を行う。普図保留判定の判定結果が肯定(普図保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの保留記憶数を1加算(+1)し、普通図柄変動ゲームの保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、普図保留判定を肯定判定している場合、普通当り判定用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した普通当り判定用乱数の値を普通図柄変動ゲームの保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、普図保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通当り判定用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した普通当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した普通当り判定用乱数の値と主制御用ROM35bに記憶されている普通当り判定値とを比較し、普通当りか否かの普通当り判定を行う。普通当り判定において主制御用CPU35aは、遊技状態として変短状態が付与されていない場合には低確率用の普通当り判定値と普通当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態として変短状態が付与されている場合には高確率用の普通当り判定値と普通当り判定用乱数の値を比較する。
普通当り判定の判定結果が肯定(普通当り判定用乱数の値と普通当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、普通当りを決定する。普通当りを決定した主制御用CPU35aは、普通図柄表示装置25で行われる普通図柄変動ゲームで確定停止表示させる普通当り図柄(普通図柄)を決定する。一方、普通当り判定の判定結果が否定(普通当り判定用乱数の値と普通当り判定値とが不一致)の場合、主制御用CPU35aは、普通はずれを決定する。普通はずれを決定した主制御用CPU35aは、普通図柄表示装置25で行われる普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄(普通図柄)を決定する。
そして、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始に伴って普通図柄表示装置25の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(普通当り図柄又は普通はずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普通図柄変動ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、変短状態が付与されていない場合には変動時間として「10000(ms)」を設定し、変短状態が付与されている場合には変動時間として変短状態が付与されていない場合よりも短い時間となる「1100(ms)」を設定する。これにより、変短状態が付与されている場合に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非変短状態時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
そして、主制御用CPU35aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普通図柄変動ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームが終了したとき、変短状態が付与されている場合には、開閉羽根30を3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1600(ms)が経過するまで開放状態を維持するように制御する。一方、主制御用CPU35aは、普通図柄変動ゲームが終了したとき、変短状態が付与されていない場合には、開閉羽根30を1回開放させ、開放してから300(ms)経過するまで開放状態を維持するように制御する。
なお、主制御用CPU35aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根30を閉鎖させるように制御する。同様に、主制御用CPU35aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根30を閉鎖させるように制御する。
次に、サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行するサブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが示唆演出実行制御手段、表示演出指示手段、デモ中演出実行制御手段、有効期間設定手段、操作判定手段及び特別報知演出実行制御手段として機能する。また、サブ統括制御基板36の統括制御用RAM36cが特別情報記憶手段として機能する。
サブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置22に確定停止表示させる飾り図柄を決定し、決定した飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを演出表示制御基板37に出力する。また、統括制御用CPU36aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、高確率指定コマンドや変短作動コマンドを入力すると、確変状態や変短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、高確率指定コマンドを入力すると確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定し、低確率指定コマンドを入力すると非確変状態が付与されることを統括制御用RAM36cに設定する。また、統括制御用CPU36aは、変短作動コマンドを入力すると変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定し、変短非作動コマンドを入力すると非変短状態が付与されていることを統括制御用RAM36cに設定する。そして、統括制御用CPU36aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド、及び変短非作動コマンドを入力するまで現在の設定内容を統括制御用RAM36cに記憶維持させる。統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cの前記設定内容によって、パチンコ遊技機10の遊技状態が確変状態であるか否かや変短状態であるか否かを把握している。また、統括制御用CPU36aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド及び変短非作動コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを演出表示制御基板37、音声・ランプ制御基板38にそれぞれ出力する。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄用の停止図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄(特別図柄)に基づき、演出表示装置22に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(液晶図柄)を決定する。
統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、大当りに対応する大当り図柄(図柄A,B,C)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、大当りを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、停止図柄(特別図柄)が16R確変大当り遊技に対応する大当り図柄(図柄A)である場合、当該16R確変大当り遊技に当選していることを図柄変動ゲーム中に報知するか、又は大当り中昇格演出で報知するかによって飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。
具体的に言えば、統括制御用CPU36aは、16R確変大当り遊技に当選していることを図柄変動ゲーム中に報知する場合、確定停止表示させる飾り図柄として、確変確定の大当り図柄(奇数図柄)を決定する。このように確定停止表示させる飾り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変確定の大当り図柄(奇数図柄)が導出され、図柄変動ゲーム中に16R確変大当り遊技に当選していることが報知されることになる。
また、統括制御用CPU36aは、大当り中昇格演出において16R確変大当り遊技に当選していることを報知する場合、確定停止表示させる飾り図柄として、確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)を決定する。このように確定停止表示させる飾り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)が導出され、大当り遊技中の昇格演出にて16R確変大当り遊技に当選していることが報知される。
一方、統括制御用CPU36aは、16R特別確変大当り遊技及び16R非確変大当り遊技のいずれかに当選している場合、確定大当り図柄を何れも確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)に決定する。このように確定大当り図柄を決定した場合、演出表示装置22の図柄変動ゲームでは、最終的に確変非確定の大当り図柄(偶数図柄)が導出される。
また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)が、はずれ図柄の場合、はずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含むはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御用CPU36aは、はずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、リーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を含まないはずれを認識し得る図柄組み合わせを決定する。
また、統括制御用CPU36aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、これらのコマンドに応じてオープニング演出の演出内容、ラウンド演出の演出内容、及びエンディング演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、決定した演出内容を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38にそれぞれ出力する。大当り遊技中において統括制御用CPU36aは、大当り中昇格演出の実行を決定している場合、大当り中昇格演出の実行時期(所定のラウンド遊技の開始時)になると、大当り中昇格演出の実行を指示する演出指示コマンドを演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。
次に、統括制御用CPU36aが実行する演出モードに係る制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の作動/非作動(終了)に係る各作動コマンドをもとに、演出モードの移行態様を制御する。本実施形態において統括制御用CPU36aは、滞在中の演出モードの種類を示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに記憶しており、その情報により滞在中の演出モードの種類を特定可能となっている。また、統括制御用CPU36aは、各大当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を示す情報(フラグなど)を統括制御用RAM36cに記憶するようになっている。また、統括制御用CPU36aは、各大当り遊技の終了後や、滞在中の演出モードから他の演出モードへの移行を決定する場合、決定した演出モードの種類を特定可能な演出指示コマンドを所定のタイミングで各制御基板37,38に出力する。そして、統括制御用CPU36aは、決定した演出モードの種類を特定可能な演出指示コマンドを出力することで決定した演出モードの開始を指示し、当該演出モードを開始させるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドを出力して背景画像の種類を指示することで、演出表示制御基板37(表示制御用CPU37a)に対応する背景パターンに基づく背景画像の演出表示装置22への画像表示を指示するようになっている。
また、統括制御用CPU36aは、各演出モード滞在中の制御において、各種演出に係る処理の結果、各種演出の実行や各種決定内容を指示する内容を個々に特定可能な演出指示コマンドを所定のタイミングで各制御基板37,38に出力するようになっている。そして、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドの出力に際してはコマンドで指示する内容を統括制御用RAM36cにもその都度設定する(記憶させる)ようになっており、各制御基板37,38に指示した内容や演出表示装置22などで実行されている各種遊技演出の演出内容を自由に統括制御用RAM36cから読み出して把握(確認)することが可能となっている。
そして。図12に示すように、統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された大当り図柄の種類が図柄A(特定図柄)の場合、確変モードMKへの移行を指示するようになっている。また、統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された大当り図柄の種類が図柄B(特定図柄)及び図柄C(非特定図柄)の場合、確変示唆モードMSへの移行を指示するようになっている。このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、主制御用CPU35aが出力する特別図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された大当り図柄の種類に基づき対応する演出モードへの移行が指示されるようになっている。
そして、統括制御用CPU36aは、確変モードMKへの移行を指示する場合、他の演出モードに移行するまでの間、すなわち、大当り遊技に当選するまでの間、確変モードMKを継続させる。統括制御用CPU36aは、確変モードMKの滞在中に大当り遊技に当選する場合、該大当り遊技の種類に応じた演出モードへの移行を指示する。
また、統括制御用CPU36aは、確変示唆モードMSへの移行を指示する場合、他の演出モードに移行するまでの間、すなわち、大当り遊技に当選する又は他の演出モードに移行することなく100回の図柄変動ゲームが経過するまでの間、確変示唆モードMSを継続させる。統括制御用CPU36aは、確変示唆モードMSの滞在中に大当り遊技に当選する場合、該大当り遊技の種類に応じた演出モードへの移行を指示する。また、統括制御用CPU36aは、確変示唆モードMSの滞在中(実行を指示してから)他の演出モードに移行することなく(大当り遊技に当選することなく)100回の図柄変動ゲームの経過を契機に、すなわち、変短状態から非変短状態に移行することを契機に、通常モードMFへの移行を指示する。
また、統括制御用CPU36aは、通常モードMFへの移行を指示する場合、他の演出モードに移行するまでの間、すなわち、大当り遊技に当選するまでの間、通常モードMFを継続させる。統括制御用CPU36aは、通常モードMFの滞在中に大当り遊技に当選する場合、該大当り遊技の種類に応じた演出モードへの移行を指示する。
次に、「バトル演出」で発動し得る奥義(予告演出)に関する制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、確変モードMK及び通常モードMFの滞在中、すなわち、奥義発生時期SPZで「バトル演出」の変動内容を特定する変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始が指示される場合に、以下に示す奥義発動フロー(図13)にしたがって「バトル演出」で奥義(予告演出)を発動させるか否かとともに奥義(予告演出)の種類を決定するようになっている。
ここで説明する奥義発動フローでは、奥義(予告演出)を発動させるか否かとともに奥義(予告演出)の種類を決定するための処理手順を示している。なお、図13では、奥義発動フローにおいて、統括制御用CPU36aが実行する処理の流れを示しており、実際に統括制御用CPU36aは制御周期(例えば、2ms)毎にサブ制御プログラムを実行することで(周期処理によって)奥義発動フローとなる処理を実行することとなる。
奥義発動フローにおいて、統括制御用CPU36aは、手順1の処理内容として「指定されている変動パターンが変動パターンP135,P136,P156であるか否か」を判定する。手順1で統括制御用CPU36aは、変動パターンとして「バトル演出」を伴う変動内容が指定されているか否かを判定しているとともに、「バトル演出」の中でも奥義(予告演出)を発動可能な変動内容であるか否かを判定している。そして、統括制御用CPU36aは、手順2の処理内容へ移行する。
続いて、統括制御用CPU36aは、手順2の処理内容として手順1の判定結果に応じた手順へ移行する。統括制御用CPU36aは、手順1の判定結果が「指定されている変動パターンが変動パターンP135,P136,P156でない」場合、奥義発動フローを終了する。また、統括制御用CPU36aは、手順1の判定結果が「指定されている変動パターンが変動パターンP135,P136である」場合、手順3の処理内容へ移行する。この場合、変動パターンP135,P136は通常モードMFでのみ選択し得るので、統括制御用CPU36aは、通常モードMFの滞在中である場合にのみ手順2→手順4へ移行し得る。また、統括制御用CPU36aは、手順1の判定結果が「指定されている変動パターンが変動パターンP156である」場合、手順3の処理内容へ移行する。この場合、変動パターンP156は確変モードMKでのみ選択し得るので、統括制御用CPU36aは、確変モードMKである場合にのみ手順2→手順3へ移行し得る。
続いて、手順2→手順3に移行する統括制御用CPU36aは、手順3の処理内容として確変モードMKで奥義(予告演出)を発動させることとなる「発動条件」を満たしているか否かを判定するようになっており、「発動条件」を満たしていない場合、奥義発動フローを終了し、「発動条件」を満たしている場合、手順4の処理内容へ移行する。手順3で統括制御用CPU36aは、特別図柄の大当り図柄が図柄Aである且つ飾り図柄の大当り図柄が確変確定の大当り図柄(奇数図柄)である場合に「発動条件」を満たしていることとして判定する。すなわち、統括制御用CPU36aは、16R確変大当り遊技に当選している且つ図柄変動ゲーム中に16R確変大当り遊技に当選していることを報知する場合に「発動条件」を満たしていると判定する。したがって、「発動条件」を満たしているとは、確変モードMKであること、変動パターンP156であること、特別図柄が図柄Aであること、飾り図柄が確変確定の大当り図柄であることの全ての条件を満たしていることをいう。このため、確変モードMKにおける「バトル演出」の奥義(予告演出)の発動によっては、16R確変大当り遊技(確変大当り)が確定することとなる。このため、手順1においては、確変モードMKでのみ選択し得る且つはずれリーチ演出用となる変動パターンP155(はずれリーチ演出用)が変動パターン指定コマンドで指定されている場合、「バトル演出」を伴うことになるが奥義(予告演出)を発動させないことを決定し、手順2で奥義発動フローを終了させることとしている。そして、例えば、確変モードMKであること、変動パターンP156であること、特別図柄が図柄Aであることの条件を満たしている場合であっても、飾り図柄が確変非確定の大当り図柄ときには「発動条件」は満たされない。その一方で、通常モードMFにおける「バトル演出」の奥義(予告演出)の発動によっては、確変大当りや大当りが確定するわけではないので手順3のような処理内容を必要としていない。
続いて、統括制御用CPU36aは、手順2及び手順3から手順4に移行する場合、発動させる奥義(予告演出)の内容を決定する。そして、統括制御用CPU36aは、手順4の処理内容として「獲得している特別情報の種類、すなわち「奥義数」がいくつであるか」を判定する。手順4で統括制御用CPU36aは、統括制御用RAM36cに記憶している特別情報の種類の数、すなわち、獲得している奥義の種類の数を示す奥義数(フラグなど)の記憶内容(設定内容)を確認する。そして、統括制御用CPU36aは、手順5の処理内容へ移行する。
本実施形態において、統括制御用CPU36aは、奥義獲得時期RZ(「獲得チャレンジ演出」)で獲得することによリ更新した特別情報(奥義)や奥義増減可能時期DZ(待機状態)に消去又は獲得することにより更新した特別情報(奥義)の種類の数を示す奥義数を、統括制御用RAM36cに記憶(設定)するようになっている。本実施形態において、1種類(1つ)の特別情報を記憶している場合、奥義数が「1」となる。また、2種類(2つ)の特別情報を記憶している場合、奥義数が「2」となる。また、3種類(3つ)の特別情報を記憶している場合、奥義数が「3」となる。また、4種類(4つ)の特別情報を記憶している場合、奥義数が「4」となる。なお、記憶している特別情報が存在しない場合、奥義数が「0(零)」となる。また、本実施形態では、弱奥義→中奥義→強奥義→プレミアム奥義の順に対応する特別情報を獲得するように構成されている。このため、統括制御用CPU36aは、獲得して記憶している特別情報の種類の数を把握するのみでいずれの特別情報を記憶しているかが把握可能になっている。すなわち、1種類(1つ)の特別情報が記憶されている場合には、弱奥義に対応する特別情報を獲得して記憶していることとなる。また、2種類(2つ)の特別情報が記憶されている場合には、弱奥義及び中奥義に対応する2種類の特別情報を獲得して記憶していることとなる。また、3種類(3つ)の特別情報が記憶されている場合には、弱奥義、中奥義及び強奥義に対応する3種類の特別情報を獲得して記憶していることとなる。また、4種類(4つ)の特別情報が記憶されている場合には、弱奥義、中奥義、強奥義及びプレミアム奥義に対応する4種類の特別情報を獲得して記憶していることとなる。なお、記憶されている特別情報が存在しない場合には、いずれの奥義に対応する特別情報も獲得していないで記憶していないこととなる。
続いて、統括制御用CPU36aは、手順5の処理内容として手順4の判定結果に応じた手順へ移行する。統括制御用CPU36aは、手順4の判定結果が「獲得している特別情報が存在しない」場合、奥義発動フローを終了する。また、統括制御用CPU36aは、手順4の判定結果が「獲得している特別情報が1つ(奥義数「1」)である場合、手順6の処理内容へ移行する。また、統括制御用CPU36aは、手順4の判定結果が「獲得している特別情報が2つ(奥義数「2」)である場合、手順7の処理内容へ移行する。また、統括制御用CPU36aは、手順4の判定結果が「獲得している特別情報が3つ(奥義数「3」)である場合、手順8の処理内容へ移行する。また、統括制御用CPU36aは、手順4の判定結果が「獲得している特別情報が4つ(奥義数「4」)である場合、手順9の処理内容へ移行する。
続いて、統括制御用CPU36aは、手順6〜手順9の処理内容として奥義数をもとに対応する奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4のいずれかに基づき奥義(予告演出)の種類を決定して指示する。なお、統括制御用CPU36aは、決定した奥義(予告演出)の種類を指示する演出指示コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドとして、「弱奥義」の発動を決定する場合に発動奥義指定1コマンド(D100H)を、「中奥義」の発動を決定する場合に発動奥義指定2コマンド(D101H)を出力する。また、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドとして、「強奥義」の発動を決定する場合に発動奥義指定3コマンド(D102H)を、「プレミアム奥義」の発動を決定する場合に発動奥義指定4コマンド(D103H)を出力する。なお、統括制御用CPU36aは、奥義(予告演出)の発動を決定しない場合に発動奥義指定1〜4コマンドのいずれも出力しないようになっている。
また、統括制御用CPU36aは、奥義(予告演出)の発動を指示する場合であっても統括制御用RAM36cの奥義数を変更することなくそのまま状態を維持するようになっている。すなわち、統括制御用CPU36aは、「バトル演出」で奥義(予告演出)が発動する場合であっても次回の奥義(予告演出)が発動するチャンスで同じ奥義(予告演出)を発動可能になっている。
そして、手順6で統括制御用CPU36aは、奥義数「1」に対応する奥義内容決定用テーブルTW1(図14(a)に示す)に基づき奥義(予告演出)の種類を決定して指示する。また、手順7で統括制御用CPU36aは、奥義数「2」に対応する奥義内容決定用テーブルTW2(図14(b)に示す)に基づき奥義(予告演出)の種類を決定して指示する。また、手順8で統括制御用CPU36aは、奥義数「3」に対応する奥義内容決定用テーブルTW3(図14(c)に示す)に基づき奥義(予告演出)の種類を決定して指示する。また、手順9で統括制御用CPU36aは、奥義数「4」に対尾する奥義内容決定用テーブルTW4(図14(d)に示す)に基づき奥義(予告演出)の種類を決定して指示する。また、これら手順6〜手順9で統括制御用CPU36aは、奥義(予告演出)の種類を決定して指示した後、奥義発動フローを終了する。
次に、奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4について図14(a)〜(d)に基づき説明する。
なお、図14(a)〜(d)において「無し」とは奥義(予告演出)の実行否を示し、「バトル演出」で奥義(予告演出)を発動させないことを示している。また、「弱奥義」とは奥義(予告演出)の実行可を示し、「バトル演出」で弱奥義(予告演出)を発動させることを示している。また、「中奥義」とは奥義(予告演出)の実行可を示し、「バトル演出」で中奥義(予告演出)を発動させることを示している。また、「強奥義」とは奥義(予告演出)の実行可を示し、「バトル演出」で強奥義(予告演出)を発動させることを示している。また、「P奥義」とは奥義(予告演出)の実行可を示し、「バトル演出」でプレミアム奥義(予告演出)を発動させることを示している。
統括制御用CPU36aは、手順6〜手順9で図14(a)〜(d)に示す対応する奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4にしたがって奥義(予告演出)の種類を決定する奥義内容抽選を実行する。統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドで指定されている変動パターンの種類に基づいて乱数による乱数抽選を実行する。
各奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4には、変動パターンの種類に応じてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全251通りの整数)が記憶している特別情報に対応する奥義(予告演出)と「無し」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられ、記憶している奥義(予告演出)及び「無し」のいずれかを決定可能になっている。
そして、奥義数「1」に対応する奥義内容決定用テーブルTW1には、変動パターンの種類に応じてそれぞれ乱数の取り得る数値が「無し」及び「弱奥義」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられ、「弱奥義」及び「無し」のいずれかを決定可能としている。例えば、奥義内容決定用テーブルTW1では、変動パターン指定コマンドで変動パターンP135が指定されている場合、「無し」が選択される確率を201/251に、「弱奥義」が選択される確率を50/251になるように乱数を振分けている。
また、奥義数「2」に対応する奥義内容決定用テーブルTW2には、変動パターンの種類に応じてそれぞれ乱数の取り得る数値が「弱奥義」、「中奥義」及び「無し」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられ、「弱奥義」、「中奥義」及び「無し」のいずれかを決定可能としている。例えば、奥義内容決定用テーブルTW1では、変動パターン指定コマンドで変動パターンP135が指定されている場合、「無し」が選択される確率を201/251に、「弱奥義」及び「中奥義」が選択される確率をそれぞれ25/251(奥義が発動する確率を50/251)になるように乱数を振分けている。
また、奥義数「3」に対応する奥義内容決定用テーブルTW3には、変動パターンの種類に応じてそれぞれ乱数の取り得る数値が「弱奥義」、「中奥義」、「強奥義」及び「無し」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられ、「弱奥義」、「中奥義」、「強奥義」及び「無し」のいずれかを決定可能としている。例えば、奥義内容決定用テーブルTW3では、変動パターン指定コマンドで変動パターンP135が指定されている場合、「無し」が選択される確率を176/251に、「弱奥義」、「中奥義」及び「強奥義」が選択される確率をそれぞれ25/251(奥義が発動する確率を75/251)になるように乱数を振分けている。
また、奥義数「4」に対応する奥義内容決定用テーブルTW4には、変動パターンの種類に応じてそれぞれ乱数の取り得る数値が「弱奥義」、「中奥義」、「強奥義」、「プレミアム奥義」及び「無し」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられ、「弱奥義」、「中奥義」、「強奥義」、「プレミアム奥義」及び「無し」のいずれかを決定可能としている。例えば、奥義内容決定用テーブルTW4では、変動パターン指定コマンドで変動パターンP135が指定されている場合、「無し」が選択される確率を141/251に、「弱奥義」、「中奥義」、「強奥義」が選択される確率をそれぞれ30/251(奥義が発動する確率を90/251)に、「プレミアム奥義」が選択される確率を0(零)になるように乱数を振分けている。なお、本実施形態では、奥義(予告演出)を発動し得る場合において、大当り演出用の変動パターンP136,P156の場合にのみ「プレミアム奥義」を決定し得るように乱数が振分けられている。
本実施形態において奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4では、図14(a)〜(d)に示すように、変動パターン毎に奥義数が多いほどいずれの奥義が発動し易く(「無し」が決定され難く)なっている。そして、特に奥義数「4」(奥義内容決定用テーブルTW4)では、変動パターン毎に奥義が最も発動し易くなっている。その一方で、奥義数「1」,「2」(奥義内容決定用テーブルTW1,TW2)では、変動パターン毎に奥義が最も発動し難くなっている。このため、奥義数が多いほど奥義(予告演出)が発動し易くなる。その結果、特に確変モードMKでは、奥義数が多いほど奥義(予告演出)が発動し易くなるため、図柄変動ゲーム中に飾り図柄の大当り図柄が導出されるよりも前に確変大当り確定を報知し易くなる。したがって、確変モードMKにおいて、遊技者は単に大当り遊技の当選に期待を抱くのではなく、奥義(予告演出)の発動によって確変大当り確定が報知されることに対した期待を抱くこととなる。そして、本実施形態では、このように奥義発生時期SPZを大当り抽選に当選し易くなっている確変モードMKに設定することで、大当り抽選に当選し易い分だけ奥義(予告演出)の発動は勿論のこと発動による確変大当り確定の報知の出現頻度を好適に高める工夫がなされている。
さらに、奥義内容決定用テーブルTW1〜TW4では、変動パターンP136と変動パターンP135を比較すると、奥義数が多いほど大当り演出用の変動パターンP136でいずれかの奥義が発動する確率が高まるようになっている。その結果、特に通常モードMFでは、奥義数が多いほど奥義(予告演出)が発動し易くなるともに、奥義数が多いほど奥義(予告演出)の発動による大当り期待度が高まるようになっている。したがって、通常モードMFにおいて、遊技者は奥義(特別情報)を獲得しているときにあっては奥義(予告演出)の発動に対して期待を抱くこととなる。そして、本実施形態では、このように奥義発生時期SPZを確変示唆モードMSから移行することで確変状態であることに対する遊技者の期待が消極的になる可能性がある通常モードMFに設定することで、通常モードMFにおける遊技者の遊技の継続に対する意欲の低下を好適に抑制する工夫がなされている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、奥義獲得時期RZや奥義増減可能時期DZに起因する奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、奥義発生時期SPZでの図柄変動ゲームの具体的な表示演出内容の決定態様を変化させて、図柄変動ゲームに変化を与えるようになっている。すなわち、奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFと奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSとの遊技を関連付けることで、経由した確変示唆モードMSでの奥義(特別情報)の獲得状況(遊技状況)によって確変モードMK及び通常モードMFでの図柄変動ゲームが変化することとなる。また、奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFと奥義増減可能時期DZとなる待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbとの遊技を関連付けることで、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbでの奥義(特別情報)の獲得状況(遊技状況)によって確変モードMK及び通常モードMFでの図柄変動ゲームが変化することとなる。その結果、本実施形態では、他の演出モードや待機状態に起因して、確変モードMK及び通常モードMFの興趣を向上させるように構成されている。
そして、本実施形態において、統括制御用CPU36aは、変動パターンに基づき図柄変動ゲームの変動内容として奥義(予告演出)に関する演出指示コマンドを決定して指示することで、図柄変動ゲームにおける具体的な表示演出内容となるゲーム表示内容を指示している。すなわち、統括制御用CPU36aは、「バトル演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に際して、発動奥義指定1〜4コマンドのいずれも出力しない場合に奥義(予告演出)を発動しない(伴わない)「バトル演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、「バトル演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に際して、発動奥義指定1コマンドを出力する場合に弱奥義(予告演出)を発動する(伴う)「バトル演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、発動奥義指定2コマンドを出力する場合に中奥義(予告演出)を発動する(伴う)「バトル演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、発動奥義指定3コマンドを出力する場合に強奥義(予告演出)を発動する(伴う)「バトル演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、発動奥義指定4コマンドを出力する場合にプレミアム奥義(予告演出)を発動する(伴う)「バトル演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。
次に、「獲得チャレンジ演出」で獲得し得る奥義(予告演出)に関する制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、確変示唆モードMSの滞在中、すなわち、奥義獲得時期RZで「獲得チャレンジ演出」の変動内容を特定する変動パターンP155,P156に基づく図柄変動ゲームの開始が指示される場合に、特別情報を獲得して記憶するか否かを決定するようになっている。なお、本実施形態では、変動パターンP156で特定される変動内容が特別変動内容となる。
そして、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドで変動パターンP156が指定される場合、すなわち、「獲得チャレンジ演出」を伴う図柄変動ゲームの実行が指示される場合、「獲得チャレンジ演出」で成功となる演出内容を決定して指示する。なお、統括制御用CPU36aは、「獲得チャレンジ演出」で成功となる演出内容を指示する演出指示コマンドを所定のタイミングで演出表示制御基板37及び音声・ランプ制御基板38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドとして、「弱奥義」の獲得を決定する場合に獲得奥義指定1コマンド(D110H)を、「中奥義」の獲得を決定する場合に獲得奥義指定2コマンド(D111H)を出力する。また、統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドとして、「強奥義」の獲得を決定する場合に獲得奥義指定3コマンド(D112H)を、「プレミアム奥義」の獲得を決定する場合に獲得奥義指定4コマンド(D113H)を出力する。
そして、統括制御用CPU36aは、奥義数が「0」(いずれの特別情報も獲得していない)の場合に「弱奥義」に対応する特別情報を新たに記憶し、「弱奥義」を獲得したことを示す獲得奥義指定1コマンドを出力する。また、統括制御用CPU36aは、奥義数が「1」(既に1種類(1つ)の特別情報を獲得している)の場合に「中奥義」に対応する特別情報を新たに記憶し、「中奥義」を獲得したことを示す獲得奥義指定2コマンドを出力する。また、統括制御用CPU36aは、奥義数が「2」(既に2種類(2つ)の特別情報を獲得している)の場合に「強奥義」に対応する特別情報を新たに記憶し、「強奥義」を獲得したことを示す獲得奥義指定3コマンドを出力する。また、統括制御用CPU36aは、奥義数が「3」(既に3種類(3つ)の特別情報を獲得している)の場合に「プレミアム奥義」に対応する特別情報を新たに記憶し、「プレミアム奥義」を獲得したことを示す獲得奥義指定3コマンドを出力する。なお、統括制御用CPU36aは、奥義数が「4」(既に4種類(4つ)の特別情報を獲得している)の場合に獲得奥義指定1〜4コマンドを出力しないで、既に全ての特別情報を獲得している場合にのみ出現可能な専用の演出内容を特定する演出指示コマンドを出力する。
その一方で、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドで変動パターンP155が指定される場合、すなわち、「獲得チャレンジ演出」で失敗となる演出内容を決定して指示する。なお、統括制御用CPU36aは、「獲得チャレンジ演出」で失敗となる演出内容を指示する場合、すなわち、変動パターンP155に基づく図柄変動ゲームの実行に際しては獲得奥義指定1〜4コマンドのいずれも出力しないようになっている。
そして、本実施形態において、統括制御用CPU36aは、変動パターンに基づき図柄変動ゲームの変動内容として奥義(特別情報)の獲得に関する演出指示コマンドを決定して指示することで、図柄変動ゲームにおける具体的な表示演出内容となるゲーム表示内容を指示している。すなわち、統括制御用CPU36aは、「獲得チャレンジ演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に際して、獲得奥義指定1〜4コマンドのいずれも出力しない場合に奥義(特別情報)を獲得しない(伴わない)「獲得チャレンジ演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、「獲得チャレンジ演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に際して、獲得奥義指定1コマンドを出力する場合に弱奥義(特別情報)を獲得する(伴う)「獲得チャレンジ演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、獲得奥義指定2コマンドを出力する場合に中奥義(特別情報)を獲得する(伴う)「獲得チャレンジ演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、獲得奥義指定3コマンドを出力する場合に強奥義(特別情報)を発動する(伴う)「獲得チャレンジ演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。また、統括制御用CPU36aは、獲得奥義指定4コマンドを出力する場合にプレミアム奥義(特別情報)を獲得する(伴う)「獲得チャレンジ演出」となる具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を指示している。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSの遊技状況に関連して奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFでの各種期待を高めることができる。したがって、確変示唆モードMSにおいて、遊技者は単に大当り抽選に当選することや確変状態であることに対して期待を抱くだけでなく、奥義(特別情報)の獲得に対して期待を抱くこととなる。そして、本実施形態では、このように奥義獲得時期RZを依然として大当り抽選に当選しないことで確変状態であることに対する遊技者の期待が消極的になる可能性がある確変示唆モードMSに設定することで、確変示唆モードMSにおける遊技者の遊技の継続に対する意欲の低下を好適に抑制する工夫がなされている。また、本実施形態では、奥義獲得時期RZを大当り遊技終了後に移行するとともに確変状態である可能性が通常モードMFよりも高くなる確変示唆モードMSに設定することで、奥義(特別情報)を獲得するチャンスを好適に発生させる工夫がなされている。
次に、待機状態で増減し得る奥義(特別情報)に関する制御内容を説明する。
まず、待機状態で待機デモ演出及びタイトルデモ演出の実行に関する制御内容を説明する。
統括制御用CPU36aは、デモ指定コマンドを入力すると、待機デモ演出の実行を演出表示装置22に指示するためのデモコマンド1(D0H00H)を各制御基板37,38に出力する。統括制御用CPU36aは、デモコマンド1を出力することで、待機デモ実行中Daの開始を指示することとなる。続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド1の出力後、50000msの経過時にタイトルデモ演出の実行を演出表示装置22に指示するためのデモコマンド2(D0H01H)を各制御基板37,38に出力する。この場合のデモコマンド1の出力後とは、デモ指定コマンドの入力後の初回のデモコマンド1の出力後のことである。統括制御用CPU36aは、デモコマンド2を出力することで、タイトルデモ実行中Dbの開始を指示することとなる。なお、統括制御用CPU36aは、デモコマンド1の出力に合わせて、統括制御用RAM36cのタイマのカウントを開始させ、該タイマによって時間の経過を把握している。
続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド2の出力後、29000msの経過時にデモコマンド1を各制御基板37,38に出力する。なお、統括制御用CPU36aは、デモコマンド2の出力に合わせて、統括制御用RAM36cのタイマのカウントを開始させ、該タイマによって時間の経過を把握している。さらに続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド1の出力後、31000msの経過時にデモコマンド2を各制御基板37,38に出力する。この場合のデモコマンド1の出力後とは、デモ指定コマンドの入力後の初回の次以後のデモコマンド1の出力後のことである。その後、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、29000ms間隔でデモコマンド1を出力するとともに31000ms間隔でデモコマンド2を出力し、待機デモ演出及びタイトル演出の実行を交互に指示する。そして、統括制御用CPU36aは、いずれかのデモ演出の実行中に変動パターン指定コマンドを入力すると、該デモ演出の実行制御を終了させて図柄変動ゲームの実行制御を実行する。
次に、待機デモ実行中Daにおける制御内容について図15(a)に示す演出表示装置22の実行態様と合わせて説明する。
統括制御用CPU36aは、デモコマンド1を出力して待機デモ実行中Daの開始を指示した後、3000msが経過すると演出用ボタンBTの操作を有効と判定する操作有効期間を設定し、操作有効期間を設定した旨を示す操作有効期間設定コマンドを各制御基板37,38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、操作有効期間を設定すると、演出用ボタンBTに内蔵されているランプを消灯→点灯へ切替制御する。
その結果、演出表示装置22では、図15(a)に示すように、待機デモ演出が実行された後、3000msが経過するとテロップTrが画像表示される。なお、この場合にも演出表示装置22では、待機デモ演出が継続して実行されている。これにより遊技者は、待機デモ実行中Daで操作有効期間が設定されたことを把握可能となるとともに、奥義数を消去(クリア)するための操作態様も合わせて把握可能となる。
そして、待機デモ実行中Daにおける操作有効期間中、統括制御用CPU36aは、演出用ボタンBTが5000ms以上長押しする操作に基づいて、統括制御用RAM36cの奥義数を「0(零)」に消去(クリア)し、獲得している奥義(特別情報)を全て消去(クリア)する。長押しとは、演出用ボタンBTが操作されたことを示す操作信号が途切れることなく出力されている状態であって、統括制御用CPU36aが周期処理で操作信号を入力しているとの判定を途切れることなく継続する状態である。そして、統括制御用CPU36aは、獲得している奥義(特別情報)を全て消去(クリア)することを指示する演出指示コマンドを各制御基板37,38に出力する。
その結果、演出表示装置22では、特別表示情報Wとしていずれの特別情報も画像表示されないようになる。この場合、演出表示装置22では、特別情報の消去(クリア)に合わせて「消去成功」などが画像表示される。なお、この場合にも演出表示装置22では、待機デモ演出が継続して実行されているとともにテロップTrも継続して画像表示されている。これにより遊技者は、獲得している奥義(特別情報)の消去(クリア)に成功したことを把握する。
続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド1を出力して待機デモ実行中Daの開始を指示した後、25000msが経過すると操作有効期間を終了し(設定を解除し)、操作有効期間を終了した旨を示す操作有効期間終了コマンドを各制御基板37,38に出力する。すなわち、統括制御用CPU36aは、待機デモ実行中Daの開始後、3000msから25000msの22000msの期間を操作有効期間とするとともに奥義減少可能時期(奥義増減可能時期DZ)としている。また、統括制御用CPU36aは、操作有効期間を終了させると、演出用ボタンBTに内蔵されているランプを点灯→消灯へ切替制御する。
その結果、演出表示装置22では、図15(a)に示すように、待機デモ演出が実行された後、25000msが経過するとテロップTrを画像表示させる演出が終了される。なお、この場合にも演出表示装置22では、待機デモ演出が継続して実行されている。これにより遊技者は、待機デモ実行中Daで操作有効期間が終了されたことを把握可能となる。
続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド1を出力して待機デモ実行中Daの開始を指示した後、39000ms(初回の次以後のデモコマンド1の出力後)又は50000ms(初期のデモコマンド1の出力後)が経過するとデモコマンド2を出力し、待機デモ実行中Daの終了を指示してタイトルデモ実行中Dbの開始を指示する。
その結果、演出表示装置22では、図15(a)に示すように、待機デモ演出が実行された後、39000ms(初回の次以後の待機デモ演出が実行された後)又は50000ms(初回の待機デモ演出が実行された後)が経過すると待機デモ演出が終了される。なお、その後、演出表示装置22では、図15(b)に示すように、タイトルデモ演出が実行される。これにより遊技者は、待機デモ実行中Daが終了されたことを把握可能となるとともに、タイトルデモ実行中Dbが開始されることを把握可能となる。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、奥義減少可能時期(奥義増減可能時期DZ)となる待機デモ実行中Daに関連して奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFや奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSでの各種期待を高めることができる。このため、待機デモ実行中Daでは、例えば、奥義(特別情報)を消去(クリア)することで、確変示唆モードMSで奥義(特別情報)を獲得していくといった遊技や、確変モードMK及び通常モードMFで奥義(予告演出)の発動に頼らないとなった遊技を選択することができる。そして、本実施形態では、このように奥義減少期間をどの演出モードからも図柄変動ゲームが実行されないことで移行し得る待機デモ実行中Daに設定することで、遊技者の希望する遊技を遊技者にいつでも選択可能に構成して遊技者の意思を好適に反映させる工夫がなされている。また、本実施形態では、このように奥義減少期間を遊技球は打ち出しているが図柄変動ゲームが一向に行われないような退屈になりがちな待機デモ実行中Daに設定することで、退屈感を解消して遊技者の遊技の継続に対する意欲の低下を好適に抑制する工夫がなされている。また、本実施形態では、演出用ボタンBTの操作によって奥義(特別情報)の消去(クリア)可能であることを遊技者に積極的に報知することで、前に遊技を行っていた遊技者の奥義(特別情報)に関する履歴を消去(クリア)可能にするといった工夫がなされている。
次に、タイトルデモ実行中Dbにおける制御内容について図15(b)に示す演出表示装置22の実行態様と合わせて説明する。
統括制御用CPU36aは、デモコマンド2を出力してタイトルデモ実行中Dbの開始を指示した後、4500msが経過すると演出用ボタンBTの操作を有効と判定する操作有効期間を設定し、操作有効期間を設定した旨を示す操作有効期間設定コマンドを各制御基板37,38に出力する。また、統括制御用CPU36aは、操作有効期間を設定すると、演出用ボタンBTに内蔵されているランプを消灯→点灯へ切替制御する。
その結果、演出表示装置22では、図15(b)に示すように、タイトルデモ演出が実行された後、4500msが経過してもタイトルデモ演出が継続して実行されている。なお、タイトルデモ実行中Dbでは、操作有効期間が設定されたことを積極的に報知しないようになっている。その一方で、遊技者は、演出用ボタンBTに内蔵されているランプの態様から操作有効期間が設定されたことを把握することはできる。
そして、タイトルデモ実行中Dbにおける操作有効期間中、統括制御用CPU36aは、演出用ボタンBTが10回操作される操作に基づいて、統括制御用RAM36cの奥義数を+1(1増加)し、新たに奥義(特別情報)を獲得して記憶したこととする。10回操作とは、統括制御用CPU36aが周期処理で演出用ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力しているとの判定を10回する状態である。そして、統括制御用CPU36aは、新たに奥義(特別情報)を獲得することを指示する演出指示コマンドを各制御基板37,38に出力する。この場合に統括制御用CPU36aは、演出指示コマンドとして「獲得チャレンジ演出」と同様に奥義数に応じて獲得する奥義(特別情報)を示す獲得奥義指定1〜4コマンドのいずれかを出力する。なお、統括制御用CPU36aは、すでに奥義数が「4」の場合、新たに奥義(特別情報)を獲得する演出指示コマンドを出力しない。
その結果、演出表示装置22では、特別表示情報Wとして新たに獲得した奥義(特別情報)がある場合にはその奥義に対応する特別情報が画像表示されるようになる。この場合、演出表示装置22では、特別情報の獲得に合わせて「獲得成功」などが画像表示される。なお、この場合にも演出表示装置22では、タイトルデモ演出が継続して実行されている。これにより遊技者は、新たな奥義(特別情報)の獲得に成功したことを把握する。
続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド2を出力してタイトルデモ実行中Dbの開始を指示した後、7000msが経過すると操作有効期間を終了し(設定を解除し)、操作有効期間を終了した旨を示す操作有効期間終了コマンドを各制御基板37,38に出力する。すなわち、統括制御用CPU36aは、タイトルデモ実行中Dbの開始後、4500msから7000msの2500msの期間を操作有効期間とするとともに奥義増加可能時期(奥義増減可能時期DZ)としている。また、統括制御用CPU36aは、操作有効期間を終了させると、演出用ボタンBTに内蔵されているランプを点灯→消灯へ切替制御する。
その結果、演出表示装置22では、図15(b)に示すように、タイトルデモ演出が継続して実行されている。なお、遊技者は、演出用ボタンBTに内蔵されているランプの態様から操作有効期間が終了されたことを把握することはできる。
続いて、統括制御用CPU36aは、デモコマンド2を出力してタイトルデモ実行中Dbの開始を指示した後、29000msが経過するとデモコマンド1を出力し、タイトルデモ実行中Dbの終了を指示して待機デモ実行中Daの開始を指示する。
その結果、演出表示装置22では、図15(b)に示すように、タイトルデモ演出が実行された後、29000msが経過するとタイトルデモ演出が終了されて待機デモ演出が開始される。なお、この場合、演出表示装置22では、29000msが経過するまでタイトルデモ演出が継続して実行されている。これにより遊技者は、タイトルデモ実行中Dbが終了されたことを把握可能となる。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、奥義増加可能時期(奥義増減可能時期DZ)となるタイトルデモ実行中Dbに関連して奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFや奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSでの各種期待を高めることができる。このため、タイトルデモ実行中Dbでは、例えば、奥義(特別情報)を増加することで、確変示唆モードMSで獲得したい奥義(特別情報)を獲得できない場合でも獲得するといった遊技や、確変モードMK及び通常モードMFで獲得していない奥義(予告演出)を発動可能にする遊技を選択することができる。そして、本実施形態では、このように奥義増加期間をどの演出モードからも図柄変動ゲームが実行されないことで移行し得るタイトルデモ実行中Dbに設定することで、遊技者の希望する遊技を遊技者にいつでも選択可能に構成して遊技者の意思を好適に反映させる工夫がなされている。また、本実施形態では、このように奥義増加期間を遊技球は打ち出しているが図柄変動ゲームが一向に行われないような退屈になりがちなタイトルデモ実行中Dbに設定することで、退屈感を解消して遊技者の遊技の継続に対する意欲の低下を好適に抑制する工夫がなされている。
次に、演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aが、表示演出指示手段、デモ中演出実行制御手段及び特別報知演出実行制御手段として機能する。
演出表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置22に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU37aは、統括制御用CPU36aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、演出指示された演出に対応する演出内容(オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出といった演出)を選択し、該演出内容で大当り遊技中の演出を行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、演出指示された演出内容をもとに表示制御用ROM37bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始や各種演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置22に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
また、表示制御用CPU37aは、各演出モードへの移行を指示する演出指示コマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、各演出モードへの移行を指示する演出指示コマンドを入力すると、該コマンドに指定される背景パターンで演出表示装置22の表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU37aは、次に各演出モードへの移行を指示する演出指示コマンドを入力するまでの間、現在の背景画像を切替えることなく継続的に演出表示装置22の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU37aは、「バトル演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に伴って発動奥義指定1〜4コマンドを入力すると、発動奥義指定1〜4コマンドに指定される奥義(予告演出)を所定のタイミング(例えば、リーチ状態の形成後など)で発動させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。この場合に表示制御用CPU37aは、特別表示情報Wの表示内容を維持させる。
また、表示制御用CPU37aは、「獲得チャレンジ演出」を伴う図柄変動ゲームの開始に伴って獲得奥義指定1〜4コマンドを入力すると、獲得奥義指定1〜4コマンドに指定される奥義(特別情報)を獲得したことを示す演出を所定のタイミング(例えば、リーチ状態の形成後など)に実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。この場合に表示制御用CPU37aは、特別表示情報Wとして新たに獲得した特別情報を画像表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU37aは、デモコマンド1を入力すると、待機デモ演出を実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、デモコマンド2又は変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、待機デモ演出を継続して実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、待機デモ演出の実行中に操作有効期間設定コマンドを入力すると、テロップTrを画像表示させる特別報知演出を実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、待機デモ演出の実行中に奥義(特別情報)の消去(クリア)を指示する演出指示コマンドを入力すると、奥義(特別情報)消去(クリア)に成功したことを示す演出を実行させるとともに、特別表示情報Wとしていずれの特別情報も画像表示されないように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、待機デモ演出の実行中に操作有効期間終了コマンドを入力すると、テロップTrの画像表示を終了させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU37aは、デモコマンド2を入力すると、タイトルデモ演出を実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、デモコマンド1又は変動パターン指定コマンドを入力するまでの間、タイトルデモ演出を継続して実行させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、タイトルデモ演出の実行中に獲得奥義指定1〜4コマンドを入力すると、奥義(特別情報)の獲得に成功したことを示す演出を実行させるとともに、特別表示情報Wとして新たに獲得した特別情報を画像表示させるように演出表示装置22の表示内容を制御する。なお、表示制御用CPU37aは、タイトルデモ演出の実行中に操作有効期間設定コマンドや操作有効期間終了コマンドを入力しても特別な演出を実行させないようになっている。
なお、音声・ランプ制御基板38は、各種コマンドを入力すると、各種ランプ部16a〜16c,21bの発光態様、及びスピーカ17a〜17cの音声出力態様を制御する。すなわち、音声・ランプ制御基板38は、演出表示制御基板37と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括制御用RAM36cでは、奥義獲得時期RZである条件下で、変動パターンP156(「獲得チャレンジ演出」)が決定される毎に奥義(特別情報)を獲得して記憶保持するようにした。そして、統括制御用CPU36aは、奥義発生時期SPZである条件下で、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容の決定態様を変化させるようにした。また、奥義獲得時期RZと奥義発生時期SPZとしては、これらがそれぞれに異なる演出モードの実行期間となるように定めた。その結果、奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFでは、奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSにおける奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、図柄変動ゲームに変化を与えるようにした。このため、各演出モード同士を関連付けることができ、特に奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFにおいては奥義(特別情報)の獲得態様に応じて開始される(移行する)度に図柄変動ゲームに変化を与えることができる。すなわち、特に奥義発生時期SPZとなる確変モードMK及び通常モードMFにおいては、各演出モードによる興趣だけでなく図柄変動ゲームが変化するといった興趣を付加できる。したがって、図柄変動ゲームの演出内容を決定するに際し、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて演出の決定態様に変化を与えることができる構成を採用することで、遊技のマンネリ化を抑制して遊技の興趣を十分に向上させることができる。
(2)確変モードMKにおいて、遊技者は次に大当り抽選に当選することだけでなく当選に基づく大当り遊技終了後も確変状態に継続して制御されることに対して期待を抱いている。このため、確変モードMKを奥義発生時期SPZに定めることで、確変モードMKでは、大当り抽選の当選に対する期待だけでなく奥義(予告演出)の発動に対する期待を遊技者に抱かせることができる。また、確変示唆モードMSにおいて、遊技者は確変状態であることに対して期待を抱きつつも、依然として大当り抽選に当選しないと確変状態であることに対して消極的になってしまい遊技の継続に対する意欲を低下させてしまうこともある。このため、確変示唆モードMSを確変モードMKで奥義(予告演出)を発動させるための前提となる奥義(特別情報)を獲得可能な奥義獲得時期RZに定めることで、確変示唆モードMSでは、奥義(特別情報)の取得に対する期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、各演出モード同士を関連付けることで、各演出モードにおける遊技の興趣を向上させて、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。
(3)確変示唆モードMSを奥義獲得時期RZに設定することで、大当り遊技終了後に開始される(移行する)ことからも確変状態である可能性が通常モードMFとなる奥義発生時期SPZよりも高いので奥義(特別情報)を獲得し易くなる。また、確変示唆モードMSから移行する通常モードMFにおいて、遊技者は移行に伴って確変状態であることに対して消極的になってしまい遊技の継続に対する意欲を低下させてしまうこともある。このため、通常モードMFを奥義発生時期SPZに定めることで、奥義(特別情報)を獲得している場合にあっては奥義(予告演出)の発動に対する期待を遊技者に抱かせることで、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。したがって、確変示唆モードMS及び通常モードMFを関連付けることで、これら演出モードにおける遊技の興趣を向上させて、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。
(4)また、変短状態である確変示唆モードMSにおいて、遊技者は開閉羽根30の動作状態が確変モードMKと同一態様であることからも確変状態であることに対して期待を抱きつつ遊技を行うこととなる。その一方で、確変示唆モードMSでは、依然として大当り抽選に当選しないと高確率抽選状態であることに対して消極的になってしまい遊技の継続に対する意欲を低下させてしまうこともある。このため、確変モードMKと同様に変短状態となる確変示唆モードMSを奥義獲得時期RZに設定することで、確変示唆モードMSでは、奥義(特別情報)の獲得に対する期待を遊技者に抱かせることで、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。また、非変短状態である通常モードMFにおいて、遊技者は開閉羽根30の動作状態が確変モードMKと異なる態様であることからも確変状態であることに対して消極的になってしまい遊技の継続に対する意欲を低下させてしまうこともある。このため、確変モードMKと異なる非変短状態となる通常モードMFを奥義発生時期SPZに設定することで、奥義(特別情報)を獲得している場合にあっては奥義(予告演出)の発動に対して遊技者に期待を抱かせることができる。したがって、各演出モード同士を関連付けることで、各演出モードにおける遊技の興趣を向上させて、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。
(5)複数種類ある奥義(特別情報)に関しては、統括制御用RAM36cで記憶保持している奥義(特別情報)の奥義数によって獲得態様を規定するようにした。また、統括制御用CPU36aは、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて統括制御用RAM36cで記憶保持している奥義数の大小では取得数が大きいほど奥義(予告演出)の発動する確率を高めるとともに、通常モードMFにおいては奥義(予告演出)の発動による大当り期待度を高めるように構成した。このため、奥義獲得時期RZでは、奥義(特別情報)を単に取得するといった興趣だけでなくなくその奥義数に関する興趣も遊技者に与えることができる。また、奥義発生時期SPZでは、奥義獲得時期RZにおける奥義(特別情報)の獲得態様に応じて異なった興趣を遊技者に与えることができる。したがって、これら奥義発生時期SPZ及び奥義獲得時期RZにおける興趣を向上させることで、遊技のマンネリ化を抑制して遊技の興趣を十分に向上させることができる。
(6)さらに、本実施形態では、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbにおいては、演出用ボタンBTの操作態様に応じて、奥義(特別情報)を獲得及び消去(クリア)することで、統括制御用RAM36cの記憶内容を変化可能にした。遊技者の中には、奥義獲得時期RZで奥義(特別情報)を奥義数「0(零)」から獲得していくといった遊技を希望する遊技者や、奥義獲得時期RZで奥義(特別情報)を獲得できなかったが奥義発生時期SPZで図柄変動ゲームを変化させたいことを希望する遊技者や、奥義発生時期SPZで図柄変動ゲームの演出を変化させないことを希望する遊技者などが存在する。また、同じ遊技者であっても、遊技中に希望する遊技が変わる場合もあり、このような場合にも待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbにおける演出用ボタンBTの操作によって対応可能となる。このため、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbでは、遊技者の希望する遊技を遊技者に選択可能に構成することで、図柄変動ゲームの演出に変化を与えつつ、遊技者の希望も好適に反映させることができる。したがって、図柄変動ゲームの演出内容を決定するに際し、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて演出の決定態様に変化を与えることができる構成を採用することで、遊技のマンネリ化を抑制して遊技の興趣を十分に向上させることができる。
(7)奥義増加可能時期と奥義消去可能時期のそれぞれは、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbのいずれかに定めるようにした。このため、演出用ボタンBTの操作によって奥義(特別情報)を獲得し得る時期と、演出用ボタンBTの操作によって奥義(特別情報)を消去(クリア)し得る時期を遊技者に把握させ易い構成を実現することができる。したがって、遊技者の希望を好適に反映させることができる。
(8)待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbにおいて、奥義(特別情報)を獲得するときと奥義(特別情報)を消去(クリア)するときにおける演出用ボタンBTの操作態様は、異ならせるようにした。このため、演出用ボタンBTの操作によって奥義(特別情報)を獲得し得る操作態様と、演出用ボタンBTの操作によって奥義(特別情報)を消去(クリア)し得る操作態様を遊技者に把握させ易い構成を実現することができる。したがって、遊技者の希望を好適に反映させることができる。
(9)また、奥義減少可能時期となる待機デモ実行中Daでは、奥義減少可能時期である旨及び奥義(特別情報)を消去(クリア)させるための演出用ボタンBTの操作態様を遊技者に報知するようにした。そして、表示演出指示手段では、少なくとも特別情報を消去し得ることを遊技者に報知するようにした。このため、例えば、遊技者が遊技を行うにあたっては既にいくつかの奥義(特別情報)を獲得している状態であっても、遊技を新たに開始させることが可能となる。したがって、遊技者の希望を好適に反映しつつ、どのような状況から遊技が開始される場合であっても特別情報を図柄変動ゲームに関連して取得していくといった興趣を遊技者に付与することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・本実施形態では、確変状態であることが確定するような確変モードMKを奥義獲得時期RZに設定するようにしてもよい。また、確変状態であることに対して遊技者に期待を抱かせることができるような確変示唆モードMSを奥義発生時期SPZに設定するようにしてもよい。このように確変モードMKを奥義獲得時期RZに設定することで、大当り遊技に当選し易いことから特別情報を好適に獲得可能になる。その結果、奥義発生時期SPZに設定する確変示唆モードMSでは、好適に演出の決定態様に変化を与えることができる。したがって、各演出モード同士を関連付けて奥義(特別情報)の獲得態様に応じて演出の決定態様に変化を与えることができる構成を採用することで、遊技のマンネリ化を抑制して遊技の興趣を十分に向上させることができる。
・また、このような場合において、確変示唆モードMSでは、奥義(予告演出)の発動によって奥義(予告演出)が発動しないよりも大当り期待度が高まる構成を採用することもできる。また、このような場合において、確変示唆モードMSでは、奥義(予告演出)の発動によって奥義(予告演出)が発動しないよりも確変状態である可能性(確変期待度)が高まる構成を採用することもできる。この構成に関しては、通常モードMFに対しても採用することができる。このようにすれば、確変状態であることに対して期待を抱きつつも、依然として大当り抽選に当選しないと確変状態であることに対して消極的になってしまい遊技の継続に対する遊技者の意欲を低下させてしまうような確変示唆モードMSや通常モードMFにおいて、特別演出の出現に対して遊技者に期待を抱かせることができる。このため、確変モードMKから大当り遊技の当選を契機に確変示唆モードMSに移行する場合であっても、奥義(特別情報)を獲得していることで奥義(予告演出)の発動に対する期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、各演出モード同士を関連付けることで、特に確変示唆モードMSにおける遊技の興趣を向上させて、遊技の継続に対する遊技者の意欲の低下を抑制することができる。
・本実施形態では、通常モードMFを奥義獲得時期RZに設定することもできる。
・本実施形態では、特別情報の種類を1種類や2種類、3種類、5種類以上に変更することもできる。
・本実施形態では、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、奥義数の大小(多い少ない)では奥義数が多い場合に奥義数が少ない場合よりも奥義(予告演出)が発動する確率を低くしない構成であればよい。すなわち、各奥義内容決定用テーブルにおける乱数の振分け態様を対応するように変更してもよい。
・また、本実施形態では、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、奥義数の大小(多い少ない)では奥義数が多い場合に奥義数が少ない場合よりも通常モードMFにおいて奥義(予告演出)の発動による大当り期待度を低くしない構成であればよい。すなわち、各奥義内容決定用テーブルにおける乱数の振分け態様を対応するように変更してもよい。
・本実施形態では、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、奥義(予告演出)が発動する確率が異なり得る構成であればよく、奥義数が特定の数のときに奥義(予告演出)が発動する確率を最も高めたりする構成とすることもできる。すなわち、各奥義内容決定用テーブルにおける乱数の振分け態様を対応するように変更してもよい。
・また、本実施形態では、奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、通常モードMFにおいて奥義(予告演出)の発動による大当り期待度が異なり得る構成であればよく、奥義数が特定の数のときに奥義(予告演出)の発動による大当り期待度を最も高めたりする構成とすることもできる。すなわち、各奥義内容決定用テーブルにおける乱数の振分け態様を対応するように変更してもよい。
・本実施形態において、特別情報としては、特別情報の種類の数だけでなく、特別情報としていずれの奥義に対応する特別情報が記憶されているかによって図柄変動ゲームに変化を与えることができるようにすることもできる。すなわち、各奥義内容決定用テーブルの構成自体(選択し得る種類や乱数の振分け)を対応するように変更してもよい。
・本実施形態では、演出モードを変短状態の付与態様からもその種類を認識可能になっているが、リミットなしの変短状態となる大当り遊技を設けない構成のパチンコ遊技機10に適用することもできる。この場合、遊技者は演出モードの違いを背景画像によって把握するとともに、奥義発生時期SPZ及び奥義獲得時期RZの違いを演出モードの違いとなる背景画像によって把握することとなる。すなわち、遊技者は確変状態であることに対する期待度の高低の違いにより、奥義発生時期SPZ及び奥義獲得時期RZの違いを把握することとなる。
・本実施形態では、変短状態を設けない構成のパチンコ遊技機10に適用することもできる。この場合には、演出モードによって滞在中の確変状態への期待度を遊技者が把握可能な構成を設けていればよい。
・本実施形態では、1つの変動パターンで複数種類の具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容(ゲーム表示内容)を特定可能に構成することもできる。この場合には、1つの変動パターンに対して、例えば、確変モードMK及び通常モードMFでは「バトル演出」の表示演出内容を確変示唆モードMSでは「獲得チャレンジ演出」の表示演出内容のように、滞在している演出モードの種類毎に選択し得る表示演出内容を異ならせるようにする。すなわち、第2種リーチ演出や第3種リーチ演出や第4種リーチ演出などは、1つの変動パターンで特定可能となる。そして、統括制御用CPU36aが具体的な図柄変動ゲームの表示演出内容を、演出モードなどに合わせて選択することとなる。
・そして、本実施形態では、変動パターンP160において「獲得チャレンジ演出」となる表示演出内容と他の表示演出内容を特定可能に構成することもできる。この場合には、変動パターンP160が主制御用CPU35aによって選択される且つ「獲得チャレンジ演出」となる表示演出内容が統括制御用CPU36aによって選択されることを条件として、奥義(特別情報)を獲得し得る構成となる。この構成は、本実施形態で「バトル演出」を特定可能な変動パターンに対しても適用することができる。
・本実施形態において通常モードMFでは、発動する奥義の種類で大当り期待度を異ならせる構成を採用することもできる。例えば、「強奥義」>「中奥義」>「弱奥義」の順に大当り期待度を高く設定することができる。
・本実施形態において、奥義(予告演出)に関しては奥義(特別情報)を獲得していない場合にも奥義数「0」用の奥義(通常予告演出)を発動可能にしてもよい。この場合には、奥義数「0」でない場合に発動する奥義(予告演出)が特別演出(特別予告演出)となる。
・本実施形態では、奥義(予告演出)の発動によって獲得している奥義(特別情報)を消去(クリア)する構成としてもよい。例えば、奥義(予告演出)の発動によっては、発動させた奥義(特別情報)や獲得しているうちいずれかの奥義(特別情報)を消去(クリア)可能にしたりする。
・本実施形態では、特別情報の獲得態様に応じて大当り遊技中の各種演出(オープニング演出や各ラウンド演出やエンディング演出)の演出内容に変化を与える構成とすることもできる。
・本実施形態では、奥義(特別情報)の獲得に関して既に獲得している以外の奥義(特別情報)を抽選によりランダム獲得するといった構成としてもよい。
・本実施形態では、奥義(予告演出)の発動による効果を遊技性に合わせて変更することもできる。例えば、確変モードMKにおける奥義(予告演出)の発動による効果としては、通常モードMFと同様の効果に設定することもできる。この場合には、変動パターンP155に基づく図柄変動ゲームでも奥義(予告演出)を発動可能になる。また、例えば、通常モードMFにおける奥義(予告演出)発動による効果としては、発動により大当り確定を報知するようにすることもできる。これら奥義(予告演出)の獲得による効果を変更する場合には、変更した仕様に合わせて奥義発動フローの内容を適切な処理に置き換えるようにする。
・本実施形態では、奥義増減可能時期DZを大当り遊技中に設定することもできる。奥義発生時期SPZとなる確変モードMKや奥義獲得時期RZとなる確変示唆モードMSへの移行は、大当り遊技を経由することになるため奥義増減可能時期DZを大当り遊技中に設定することで、今後に付与される演出モードでの遊技を遊技者の希望する遊技に選択させることが可能となる。
・本実施形態では、奥義増減可能時期DZにおける奥義(特別情報)の獲得態様を変化可能な具体的な時期を規制してもよい。例えば、奥義増加可能時期及び奥義減少可能時期としては、特定の演出モードにおける待機状態(待機デモ実効中Da、タイトルデモ実行中Db)のみに規制する。この場合には、特定の演出モードは、遊技性に合わせて選択的に設定すればよく確変モードMK、確変示唆モードMS及び通常モードMFのいずれかであってもよいし、演出モード毎に奥義増減可能時期DZの規制を設定してもよい。
・本実施形態では、変短状態でのみ奥義(特別情報)を記憶保持可能にすることもでき、通常モードMSの移行とともに奥義(特別情報)を消去(クリア)可能にすることもできる。
・本実施形態では、奥義減少可能時期及び奥義増加可能時期で演出用ボタンBTの操作態様を同一にしてもよい。
・本実施形態では、奥義減少可能時期では奥義(特別情報)を消去(クリア)可能なことを報知しなくてもよい。
・また、本実施形態では、奥義増加可能時期では奥義(特別情報)を増加可能なことを報知してもよい。
・本実施形態では、待機状態において同一種類の演出(例えば、待機デモ演出のみタイトルデモ演出)のみを実行可能なパチンコ遊技機10に適用することもできる。
・本実施形態では、待機デモ実行中Da及びタイトルデモ実行中Dbと奥義減少可能時期及び奥義増加可能時期の対応付けを変更してもよい。例えば、これらデモ実行中Da,Dbでは、共に減少可能時期及び奥義増加可能時期と設定することもできる。この場合には、奥義(特別情報)の消去(クリア)及び増加で演出用ボタンBTの操作態様を異ならせることが好ましい。
・本実施形態において、演出モードの構成を変更してもよく、例えば、通常モードMFの種類を複数設定することもでき、その種類毎に「バトル演出」が出現する確率や奥義(予告演出)が発動する確率を異ならせることで興趣の向上をはかることもできる。また、確変示唆モードMSとしては、複数設定することもでき、その種類毎に「獲得チャレンジ演出」の出現する確率を異ならせることで興趣を向上させることもできる。この場合の構成は、確変モードMKにも適用してもよい。
・本実施形態では、各デモ実行中Da,Dbにおける操作有効期間の設定態様を変更してもよく、例えば、各デモ実行中Da,Dbの全体を操作有効期間としてもよい。
・本実施形態では、予告演出の実行態様を遊技性に合わせて変更してもよい。
・本実施形態において、各演出モードを音声演出や発光演出による演出態様で実行させることもでき、可動体などの専用の演出装置を備えるようにしてもよい。
・本実施形態では、確変機能を備えないパチンコ遊技機に適用することもでき、図柄変動ゲームを実行可能なパチンコ遊技機10であれば奥義(特別情報)の獲得態様に応じて、図柄変動ゲームに変化を与えることができる。
・本実施形態では、確変状態であるか否かを遊技者に秘匿することなく報知する仕様のパチンコ遊技機10に適用することもできる。すなわち、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識させ得る報知ランプを備えるようにしてもよい。
・本実施形態において、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの決定に関する各種乱数を、各始動入賞口28,29の入賞時に全て主制御用RAM35cから取得するようにしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追加する。
(イ)前記特別情報には、複数種類の特別情報を含み、これら特別情報は、前記取得可能期間である条件下で、前記変動内容決定手段で前記特別変動内容が決定されることを契機に、累積的に前記特別情報記憶手段で取得可能とされ、前記所定条件の成立態様は、前記特別情報記憶手段が記憶保持している特別情報の取得数によって規定されており、前記表示演出指示手段は、前記所定条件の成立態様に応じて前記特別情報記憶手段が記憶保持している特別情報の取得数の大小では取得数が大きい場合に取得類が小さい場合よりも前記特別演出の出現率を低くしないとともに、前記低期待度高確率示唆演出となる前記実行可能期間においては前記特別演出の出現による前記大当り期待度も低くしないように構成された請求項4に記載の遊技機。
(ロ)前記取得可能期間としては、前記高確率確定演出の実行期間となるように定め、前記実行可能期間としては、前記高確率示唆演出の実行期間となるように定めるようになっており、前記特別情報記憶手段は、前記取得可能期間である条件下で、前記変動内容決定手段が前記大当り抽選に当選した場合にのみ決定し得る前記特別変動内容を決定することを契機に、前記特別情報を取得可能とした請求項1に記載の遊技機。
(ハ)前記表示演出指示手段は、前記実行可能期間である条件下で、前記ゲーム表示内容を決定するに際し、前記所定条件の成立態様に応じて前記特別情報記憶手段が前記特別情報を記憶保持している場合に特別演出の出現する特別ゲーム表示内容を決定可能であって、前記高確率示唆演出となる前記実行可能期間における該特別演出の出現によって該特別演出が出現しない場合よりも前記大当り抽選に当選しているか否かの大当り期待度を高めるように構成された技術的思想(ロ)に記載の遊技機。