以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する発光装置としての装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
そして、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の演出実行手段としての特図表示器H1が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央に配設されたセンター役物20は、液晶ディスプレイ型の演出実行手段としての可変表示器H2を備えている。図2に示すように、可変表示器H2はセンター役物20の中央に設けられている。特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用図柄である。
そして、特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。
本実施形態において特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では106種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。106種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる5種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]、[9]の9種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][757]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[191][212][323][434][545][656][767][878][989])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図による図柄と、可変表示器H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図による図柄と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特図表示器H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[151]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲーム(1列の図柄を変動表示させる図柄変動ゲーム)に係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤13の右下方(特図表示器H1の左側)には、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて2種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、上側LEDだけが点灯することにより、2種類の普図を示している。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10の2つのLEDが共に点灯する発光態様の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10の2つの発光態様が上側LEDだけが点灯する発光態様の場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口21aを有する第1始動入賞装置21が配設されている。第1始動入賞装置21の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSW1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞装置21は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞装置21の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口22aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉機構としての開閉羽根(普通電動役物)22bとを備えた第2始動入賞装置22が配設されている。図2では、閉状態とされた開閉羽根22bを示している。
第2始動入賞装置22の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSW2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞装置22は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞装置22の第2始動用入球口22aは、常には開閉羽根22bが閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口22aが閉鎖されている状態において第2始動入賞装置22は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口22aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根22bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口22aが開放されている状態において第2始動入賞装置22は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
また、図2に示すように、第2始動入賞装置22の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口装置23(入賞手段)が配設されている。大入賞口装置23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口装置23が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、各始動入賞装置21,22に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、遊技盤13の右下部(特図表示器H1の右側)には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Lが配設されている。
保留記憶数表示部Lは、保留ランプL1、保留ランプL2、保留ランプL3及び保留ランプL4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプL1〜L4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプL1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプL1〜L4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技や小当り遊技が開始されることがないとともに保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSW4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート25は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、開閉羽根22bを開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。この普図当り遊技が付与されると、開閉羽根22bの開放によって第2始動入賞装置22に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の下部には、普通図柄保留記憶数表示部Mが配設されている。普通図柄保留記憶数表示部Mは、作動ゲート25を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する表示部であり、普通図柄保留記憶数表示部Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図ゲームの保留記憶数は、作動ゲート25を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート25を遊技球が通過すると普図ゲームの保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。普通図柄保留記憶数表示部Mは、保留ランプM1、保留ランプM2、保留ランプM3及び保留ランプM4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプM1〜M4の点灯個数により、保留中の普図ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプM1のみが点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを示し、保留ランプM1〜M4の全てが点灯している場合には4回の普図ゲームが保留中であることを示している。
また、上球皿15の上面には、遊技者(及び遊技場の従業員)が操作可能な演出用操作手段としての演出用操作ボタンBTが配設されている。本実施形態において演出用操作ボタンBTは、図柄変動ゲーム中にその操作が有効とされるようになっている。そして、演出用操作ボタンBTの操作が有効である場合には演出用操作ボタンBTに内蔵した図示しないランプが点灯するとともに、演出用操作ボタンBTの操作が無効である場合には演出用操作ボタンBTに内蔵したランプが消灯するようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では4/1223)から高確率(本実施形態では40/1223)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。また、確変状態は、次の大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与されると、開閉羽根22bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。この入球率向上状態において、開閉羽根22bは、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態(非確変状態)である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根22bは、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bは閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bは閉鎖するようになっている。また、本実施形態の入球率向上状態は、確変図柄(大当り遊技)の種類及び確変大当りとなる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたか(本実施形態では入球率向上状態であるか否か)によって付与されるか否かが決定される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態を付与する時短機能を備えている。時短状態が付与されると、開閉羽根22bを開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、開閉羽根22bは、前述同様、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合と異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが1回開放し、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根22bは、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。本実施形態では、非確変大当りとなるとき、大当り遊技終了後、時短状態が付与される場合がある。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H1,H2に大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置23(の大入賞口扉24)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では16ラウンド又は2ラウンドのいずれか)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置23の大入賞口扉24の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、図4に示す4種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、4種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において特図表示器H1に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C及び図柄Dの4つのグループに分類される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選した場合、図4に示す1種類の小当り遊技が付与されるとともに、特図表示器H1に小当り図柄として1種類に分類される図柄Eが表示される。
そして、図柄Aには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち70種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち20種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図4に示す図柄Eには、小当り遊技に対応する5種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する16ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「16R確変大当り遊技」と示す。16R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、16R確変大当り遊技における16回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23の大入賞口扉24を「1回」開放させるように設定されている。また、16R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。すなわち、本実施形態において、16R確変大当り遊技では、確変状態と入球率向上状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。なお、図4では、確変状態が付与されてから次に大当り遊技が付与されるまで入球率向上状態が付与される場合を「リミットなし」と表記している。
また、16R確変大当り遊技では、オープニング時間として「8000(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25000(ms)」が、エンディング時間として「11000(ms)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、16R確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25000(ms)」は最大時間となる。なお、16R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1000(ms)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1000(ms)」に設定されている。
図柄Bに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「第1の2R確変大当り遊技」と示す。第1の2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、第1の2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが入球率向上状態は付与されない結果、確変状態のみが付与される(入球率向上状態が0回付与される)。すなわち、本実施形態において、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態のみが次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。その一方で、第1の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。
また、第1の2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「400(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング時間として「2092(ms)」がそれぞれ設定されている。なお、第1の2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1000(ms)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1000(ms)」に設定されている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、第1の2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(600(ms))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「600(ms)」となる。すなわち、第1の2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(600(ms))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Cに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Cに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「第2の2R確変大当り遊技」と示す。第2の2R確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、第2の2R確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、第2の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが入球率向上状態は付与されない結果、確変状態のみが付与される(入球率向上状態が0回付与される)。すなわち、本実施形態において、第2の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態のみが次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。その一方で、第2の2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、確変状態が次に大当り遊技が付与されるまでを上限とする確変状態の最大付与期間の間付与される一方で、入球率向上状態が100回を上限とする時短状態の最大付与期間の間付与されるようになっている。
また、第2の2R確変大当り遊技では、オープニング時間として「400(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング時間として「2092(ms)」がそれぞれ設定されている。なお、第2の2R確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1000(ms)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1000(ms)」に設定されている。
また、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、第2の2R確変大当り遊技のラウンド遊技時間(600(ms))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「600(ms)」となる。すなわち、第2の2R確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(600(ms))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Dに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に非確変状態(通常状態)となる2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Dに分類される大当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R非確変大当り遊技」と示す。2R非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、2R非確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置23(の大入賞口扉24)をそれぞれ「1回」開放させるように設定されている。
また、図柄Dに分類される大当り図柄が表示されたときに付与される2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、時短状態(すなわち、入球率向上状態)が付与されるか否かが異なるようになっている。具体的には、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に時短状態(入球率向上状態)が付与されないようになっている。すなわち、本実施形態において、2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていなければ、確変状態と入球率向上状態が共に付与されないようになっている。その一方で、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に時短状態(入球率向上状態)が付与されるようになっている。すなわち、本実施形態において、2R非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時において、入球率向上状態が付与されていれば、時短状態(入球率向上状態)が100回を上限とする時短状態(入球率向上状態)の最大付与期間の間付与されるようになっている。
また、2R非確変大当り遊技では、オープニング時間として「400(ms)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「600(ms)」が、エンディング時間として「2092(ms)」がそれぞれ設定されている。なお、2R非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「1000(ms)」に設定されており、最終開放インターバル時間(最終ラウンド終了時からエンディング開始時までの時間)は、「1000(ms)」に設定されている。
つまり、2R非確変大当り遊技におけるオープニング時間、ラウンド遊技時間及びエンディング時間は、第1,第2の2R確変大当り遊技のオープニング時間、ラウンド遊技時間及びエンディング時間と、それぞれ同一時間に設定されている。また、第1,第2の2R確変大当り遊技における大入賞口扉24の開放態様は、2R非確変大当り遊技における大入賞口扉24の開放態様と同一となっている。
このため、大入賞口扉24の開放態様や、オープニング時間、ラウンド遊技時間及びエンディング時間から第1,第2の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のうちいずれが付与されたかを判別することはできないようになっている。同様に、大当り当選時の遊技状態や、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されるか否かにより、入球率向上状態が付与されていない場合に第1,第2の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のうちいずれが付与されたかを判別することはできないようになっている。すなわち、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与されない場合、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技終了後に、確変状態が付与されているか否かを判別できないようになっている。また、大当り遊技終了後に入球率向上状態が付与される場合、第1,第2の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技終了後に確変状態が付与されているか否かを判別できないようになっている。なお、第1の2R大当り遊技終了後に、大当りに当選することなく入球率向上状態が100回以上継続する場合に限っては遊技状態が確変状態であることを判別し得るようになっている。
図柄Eに分類される小当り図柄が特図表示器H1に表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口装置23(の大入賞口扉24)を「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態を継続して付与させるとともに、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後に入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が通常状態であれば小当り遊技終了後も通常状態を継続させる。
また、小当り遊技では、オープニング時間として「400(ms)」が、エンディング時間として「2092(ms)」が、それぞれ設定されている。そして、小当り遊技におけるラウンド遊技の大入賞口装置23(大入賞口扉24)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「600(ms)」に設定されているとともに、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「1000(ms)」が設定されている。また、2回目に大入賞口扉24が閉鎖してからエンディング開始時までの時間は、「1000(ms)」に設定されている。
以上のように、入球率向上状態が付与されない小当り遊技において、小当り遊技が開始してから終了するまでの時間は、第1,第2の2R確変大当り遊技及び2R非確変大当り遊技が開始してから終了するまでの時間と同じとなるように設定されており、大入賞口扉24の開放時間及びインターバル時間等も同じとなっている。このため、見た目から小当り遊技と、第1,第2の2R確変大当り遊技と、2R非確変大当り遊技のいずれが付与されたかを判別できないようになっている。
なお、小当り遊技におけるラウンド遊技のラウンド遊技時間は、ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、小当り遊技のラウンド遊技時間(2200(ms)実際の大入賞口扉24の合計開放時間は1200(ms))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置23に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、小当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(2200(ms))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSW1と、第2始動口センサSW2と、カウントスイッチSW3等が接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H1と、保留記憶数表示部L、普通図柄保留記憶数表示部Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSW4が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、メインCPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、メインCPU30aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
ROM30bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターン(演出パターン)が記憶されている。変動パターンは、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、当り演出用(大当り演出用又は小当り演出用)、はずれリーチ演出用及びはずれ演出用(はずれリーチなし演出用)からなる変動内容毎に分類されている。
変動パターンには、大当り抽選又は小当り抽選に当選した際に選択される当り演出用の変動パターンがある。また、変動パターンには、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれリーチ演出用の変動パターンがある。また、変動パターンには、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかった場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンがある。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、実際にはROM30bに変動内容毎に複数種類の変動パターンが記憶されている。
具体的には、本実施形態において当り演出用の変動パターンには、16R確変大当り遊技が決定された際に選択される変動パターン(以下、「16R系の変動パターン」と示す)がある。また、当り演出用の変動パターンには、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、小当り遊技が決定された際に選択される変動パターン(以下、2R系の変動パターンと示す)がある。本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技が決定された際と小当り遊技が決定される際とで同一の変動パターンが選択され得るようになっており、図柄変動ゲームの演出内容が同一内容(同一変動時間)となるようになっている。
なお、16R系の変動パターンに基づき行われる当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出である。また、2R系の変動パターンに基づき行われる当り演出は、図柄変動ゲームがリーチ演出を経て、最終的に確変示唆の図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される大当り演出又は小当り演出である。また、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づき行われるはずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。また、はずれ演出用の変動パターンに基づき行われるはずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、可変表示器H2の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当りの図柄組み合わせ、確変示唆の図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせ)が導出される迄の間に行われる演出である。なお、リーチ演出の実行中、特図表示器H1では、特別図柄が継続して変動している。また、はずれ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームは、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。
そして、16R系の変動パターンに基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、2R系の変動パターンに基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特図表示器H1において、大当り図柄又は小当り図柄が表示され、可変表示器H2において、確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づき図柄変動ゲームが行われると、特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、はずれ演出用の変動パターンに基づき図柄変動ゲームが行われると、特図表示器H1及び可変表示器H2において、変動表示後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10において、リーチ演出を伴う変動パターンには、互いに同一種類のリーチ演出を特定する変動パターンが含まれており、最終的に導出される図柄組み合わせが異なるのみのパターンを有している。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの演出内容を視認しても、図柄組み合わせが最終的に導出されるまで各種大当り遊技と小当り遊技のいずれが付与されるか認識できない(区別できない)。また、それとともに、図柄変動ゲームで飾り図柄による図柄組み合わせが導出されるまで、はずれリーチ演出であるか否かも認識できない(区別が付かない)ようになっている。また、本実施形態では、2R系の変動パターンに基づく図柄変動ゲームにおいて可変表示器H2の表示内容を視認しても、飾り図柄による図柄組み合わせの導出時、第1,第2の2R確変大当り遊技と2R非確変大当り遊技と小当り遊技のいずれが付与されるか認識できない(区別が付かない)ようになっている。したがって、2R系の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの演出内容から、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技のいずれが付与されるかを判別することができないとともに、入球率向上状態の付与態様によっては確変状態が付与されたか否かも認識できないようになっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1222までの全1223通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では30個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では3個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1222までの全1223通りの整数)の中から定められている。なお、図柄変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数は、本実施形態では5個に設定されている。また、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜106までの全107通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では106個)は、入球率向上状態が付与されていない(通常状態)時の普通当り判定値の数(本実施形態では5個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート25を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、統括CPU31aには、演出用操作ボタンBTが接続されており、該演出用操作ボタンBTからの操作信号を入力するようになっている。操作信号は、演出用操作ボタンBTを操作する毎に該演出用操作ボタンBTが出力する信号である。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、ROM31bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。また、統括CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括CPU31aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、サブCPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板30のメインCPU30aが、当り判定手段と、当り種決定手段と、当り遊技付与手段と、リーチ判定手段と、変動パターン決定手段と、リーチ判定手段として機能する。
まず、所定周期毎に実行される入賞処理について図5に基づき説明する。
メインCPU30aは、各始動入賞装置21,22に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11においてメインCPU30aは、各始動口センサSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、当り判定用乱数及び特図振分用乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、所定の実行周期毎に実行される変動パターン決定処理について図6に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、小当り遊技中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中、小当り遊技中又は大当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、小当り遊技中でなく、大当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている当り判定用乱数の値及び特図振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、3/1223としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、30/1223としている。また、メインCPU30aは、保留記憶数を「1」減算(−1)した後に、当該保留記憶数に対応付けて記憶されている当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を取得するようになっている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、RAM30cから読み出した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS24)。その後、メインCPU30aは、決定した大当り図柄の種類に応じて当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する(ステップS25)。ステップS25において、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄Aに分類される場合に16R系の変動パターンを含む変動パターン振分けテーブルを選択する一方で、大当り図柄が図柄B〜Dに分類される場合に2R系の変動パターンを含む変動パターン振分けテーブルを選択する。
ステップS25の処理後、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得する。そして、メインCPU30aは、ステップS25で選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、決定した最終停止図柄及び取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS26)。すなわち、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄Aに分類される場合に16R系の変動パターンを含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄B〜Dに分類される場合に2R系の変動パターンを含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する(ステップS27)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS28)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、遊技状態にかかわらず一定であり、小当り抽選の当選確率は、5/1223としている。
ステップS28の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、特図による5種類の小当り図柄(図柄E)の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS29)。その後、メインCPU30aは、2R系の変動パターンを含む当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS30)。すなわち、メインCPU30aは、小当り図柄を決定する場合に2R系の変動パターンを含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS28の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS31)。本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ確率)は、変動パターン決定処理実行前において保留記憶数が2以下である場合には、リーチ確率を34/241としている。また、変動パターン決定処理実行前において保留記憶数が3である場合には、リーチ確率を20/241としている。また、変動パターン決定処理実行前において保留記憶数が4である場合には、リーチ確率を6/241としている。
ステップS31のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS32)。その後、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンを含むはずれリーチ演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS33)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が肯定ではずれリーチ演出を決定する場合にはずれリーチ演出用の変動パターンを含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS31のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS34)。その後、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンを含むはずれ演出用の変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれ演出用の変動パターンを決定する(ステップS35)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が否定ではずれリーチなし演出を決定する場合にはずれ演出用の変動パターンを含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について、16R確変大当り遊技、第1の2R確変大当り遊技、第2の2R確変大当り遊技、及び2R非確変大当り遊技の大当り遊技毎に説明する。
最初に、16R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(8000(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で25000(ms))の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(11000(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、16R確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。なお、各フラグは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(400(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で600(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(600(ms))が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で600(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(600(ms))が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(2092(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、第1,第2の2R確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「1」を設定する一方、2R非確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「0」を設定する。また、メインCPU30aは、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技が付与される場合であって、大当り当選時に入球率向上状態が付与されていなかった場合には、作動フラグに「0」を設定する。
また、メインCPU30aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技が付与される場合であって、大当り当選時に入球率向上状態が付与されている場合には、作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技が付与される場合であって、大当り当選時に入球率向上状態が付与されている場合には、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。この作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、作動回数は、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で1300(ms))の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、大入賞口扉24を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(600(ms))が経過したならば、1回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉24を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉24の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(600(ms))が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(2092(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、小当り遊技を終了させる。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技及び小当り遊技では、大入賞口扉24の開放態様が同一態様となる。以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口扉24の開放態様を視認しても第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれであるか区別できない。以上のことから、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、図柄変動ゲームの演出内容、大入賞口扉24の開放態様、入球率向上状態の付与態様などからいずれの当り遊技が実行されたか判別できない。従って、このような状態では、確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に期待させることができ、遊技を継続させることができる。
そして、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として確変状態と入球率向上状態を付与する場合には高確率指定コマンドと時短作動コマンドを出力し、非確変状態と入球率向上状態を付与する場合には低確率指定コマンドと時短作動コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として確変状態のみとする場合には高確率指定コマンドと時短非作動コマンドを出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを出力しない。なお、メインCPU30aは、第1の2R確変大当り遊技や2R非確変大当りの終了後、時短作動コマンドを出力して大当り及び小当りのいずれにも当選することなく100回の図柄変動ゲームが経過した場合に時短非作動コマンドを出力して遊技状態を時短状態から通常状態の遊技状態とする。また、メインCPU30aは、各大当り遊技を開始させるに際し、低確率コマンドと時短非作動コマンドを出力するようになっており、各大当り遊技中は通常状態となるようになっている。
また、主制御基板30のメインCPU30aは、作動ゲート25へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSW4が出力する検知信号を入力すると、RAM30cに記憶されている普図ゲームの保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの普図保留判定を行う。普図保留判定の判定結果が肯定(普図保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図ゲームの保留記憶数を1加算(+1)し、普図ゲームの保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、普図保留判定を肯定判定している場合、普通図柄用の当り判定用乱数の値をRAM30cから取得し、その取得した普通図柄用の当り判定用乱数の値を普図ゲームの保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、普図保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した普通図柄用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている普通図柄当り判定値とを比較し、普通図柄当りか否かの普通図柄当り判定を行う。普通図柄当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態として入球率向上状態が付与されていない場合には低確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態として入球率向上状態が付与されている場合には高確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。
普通図柄当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、普通当りを決定する。普通当りを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普図ゲームで確定停止表示させる当り図柄(普通図柄)を決定する。一方、普通図柄当り判定の判定結果が否定(普通図柄当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU30aは、普通はずれを決定する。普通はずれを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄(普通図柄)を決定する。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、メインCPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合には変動時間として「10000ms」を設定し、入球率向上状態が付与されている場合には変動時間として入球率向上状態が付与されていないと場合よりも短い時間となる「1100ms」を設定する。これにより、入球率向上状態が付与されている場合に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非時短状態時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根22bを3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合には、開閉羽根22bを1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンドを入力すると確変状態が付与されることをRAM31cに設定し、低確率指定コマンドを入力すると通常状態(非確変状態)が付与されることをRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、時短作動コマンドを入力すると入球率向上状態が付与されていることをRAM31cに設定し、時短非作動コマンドを入力すると入球率向上状態が付与されていないことをRAM31cに設定する。そして、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、時短作動コマンド、及び時短非作動コマンドを新たに入力するまで現在の設定内容をRAM31cに記憶維持させる。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、時短作動コマンド及び時短非作動コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
より詳しくは、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、16R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、16R確変大当り遊技が付与されることを認識し得る大当りの図柄組み合わせ([111][222][333][444][555][666][777][888][999])を決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。このように、本実施形態では、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の場合、確変示唆の図柄組み合わせのみを決定し得るようにした。このため、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技では、これら大当り遊技又は小当り遊技の態様を同一態様にし、入球率向上状態の付与態様が同一態様となる場合においては遊技態様からだけでなく可変表示器H2の表示内容からも各大当り遊技又は小当り遊技のいずれが付与されているかを、遊技者に認識し得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、大当り遊技が付与される場合、指定された最終停止図柄と、決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせにより、大当り遊技の具体的な演出内容を特定する演出パターンを決定し、当該演出パターンを出力するようになっている。
詳しく説明すると、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、16R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、16R確変大当り遊技が付与されたことを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合には、確変状態が付与される可能性があることを示唆する遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が小当り図柄の場合には、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の演出内容と同一内容の遊技演出を小当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合、これらの当り遊技中の演出内容からいずれの当り遊技が付与されたかを遊技者に認識させないようになっている。
また、図8,9に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が確変状態であることを遊技者に報知する確変報知モード演出(以下、「確変モード」と示す)を可変表示器H2で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に報知する確変示唆モード演出(以下、「確変示唆モード」)を可変表示器H2で実行可能に構成されている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、チャンスモード演出(以下、「CHモード」と示す)と、第1特別演出モード(以下、「第1特別モード」と示す)と、第2特別演出モード(以下、「第2特別モード」と示す)の3種類の確変示唆モードを実行可能に構成している。また、前記確変モード及び前記確変示唆モードのいずれでもない場合に、主に遊技状態が確変状態でないときに実行される確変状態でない可能性が高いことを遊技者に報知する通常モード演出(以下、「通常モード」と示す)を可変表示器H2で実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において通常モード滞在中、実際には、確変状態であるか否かを遊技者に把握させていない秘匿状態であるので、遊技状態が確変状態である可能性が皆無であるというわけではないため、通常モードも確変示唆モードと定義付けることができる。そして、本実施形態において、可変表示器H2では、図柄変動ゲームに関連して画像表示される背景画像が画像表示され、当該背景画像に重なるように各列の飾り図柄が画像表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、可変表示器H2に画像表示される背景画像により各種モード演出を実行させ、背景画像の種類から遊技者に現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態であることに対して期待を持つことができるかどうかを報知したり、確変状態であることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される図柄を除いて構成し得る画像であり、図柄変動ゲームで変動表示される飾り図柄毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
図8に示すように、確変モードは、確変状態と入球率向上状態が共に次に大当り遊技が付与されるまでを上限として付与されている間に実行される演出(モード)となっている。また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている場合であって100回を上限とする入球率向上状態が付与されている間に実行される演出(モード)となっている。なお、CHモードでは、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する。また、第1,第2特別モードと通常モードは、入球率向上状態が付与されていない間に実行される演出(モード)となっている。なお、これら第1,第2特別モードと通常モードでは、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する。
以下、第1特別モード及び第2特別モードの演出態様について説明する。
第1特別モードでは、図柄変動ゲームで所定の演出を出現させることを課題(ミッション)とし、その課題とされた演出の出現によって大当り図柄を導出する課題付与演出(ミッション演出)を実行可能に構成されている。ミッション演出は、通常、大当り抽選に当選した時に、課題とされるミッションに合致する演出を出現させるように図柄変動ゲームの演出内容を決定することで行われる。このため、ミッション演出は、遊技者の見た目上、課題とされるミッションに合致する演出が図柄変動ゲームで出現するので、当該ミッションの達成によって大当りを得られたかのような演出表現となる。本実施形態のパチンコ遊技機10には、複数種類のミッション演出が設定されている。例えば、第1特別モードが開始すると、特定回数(本実施形態では1回目)の図柄変動ゲームが実行されるまでの間にリーチ演出が実行されると大当りとなる演出がある。また、第1特別モードが開始してから1回以上の図柄変動ゲームが実行されるまで課題が継続される演出や、第1特別モードの実行中、遊技者に対して出現させるべきミッションが継続して提示される演出がある。なお、以下の説明では、第1特別モード開始時に実行される図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されると大当りとなるミッション演出を中心に説明する。
第2特別モードでは、図7(b)に示すように、第1特別モードとは演出態様が異なり、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として複数(本実施形態では4つ)の表示領域Q1,Q2,Q3,Q4が形成され、各表示領域Q1〜Q4において各1つの図柄変動ゲームが画像表示される。すなわち、第2特別モード時には、画像表示部GHの表示領域が4つの表示領域Q1〜Q4に等分割され、かつ各表示領域Q1〜Q4において独立した4つの図柄変動ゲームが行われる。ちなみに、通常モード、第1特別モード、及び確変モードの場合には、図7(a)に示すように、図柄変動ゲームを画像表示するための表示領域として単一の表示領域Qが形成され、その表示領域Qにおいて1つの図柄変動ゲームが画像表示されるようになっている。
また、第2特別モード時の表示領域Q1〜Q4には、各表示領域Q1〜Q4の左右方向に延びる1本の有効ラインY(二点鎖線で示す)が形成されている。そして、各表示領域Q1〜Q4では、それぞれの有効ラインY上に各列の飾り図柄が停止表示され、その有効ラインYに形成された1つの図柄組み合わせが有効な図柄組み合わせとして認識されるようになっている。なお、通常モード、第1特別モード、及び確変モード時の表示領域Qには、当該表示領域Qの左右方向に延びる1本の有効ラインY(二点鎖線で示す)が形成される。したがって、第2特別モードでは、4つの独立した図柄変動ゲームが行われることにより、通常モード時に比して、見かけ上の大当り期待度が4倍に増加する。なお、通常モード、第1特別モード、及び確変モード時に行われる1つの図柄変動ゲームと第2特別モード時に行われる4つの図柄変動ゲームは、何れも1球の始動保留球に対して行われる1回の図柄変動ゲームであり、表示演出として画像表示部GHに同時に画像表示されるゲームの数が相違している。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について、図9に基づき説明する。なお、各種モード中の統括CPU31aの制御内容については後で詳述する。また、図9では、破線部の内部を入球率向上状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を入球率向上状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。
16R確変大当り遊技に当選した場合には、いずれの演出モード(確変モード、CHモード、第1,第2特別モード又は通常モード)に滞在していたとしても確変モードに移行するようになっている。すなわち、16R確変大当り遊技のように、確変状態とともに入球率向上状態が当選時の遊技状態に係わらず次に大当り遊技が付与されるまで(「リミットなし」で)付与される場合、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることを報知する確変報知状態となるように、可変表示器H2で確変モードを実行させるようになっている。なお、確変モードは、16R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、確変モード滞在中において、小当り遊技に当選した場合には、当選時の遊技状態を維持するので確変モードを継続させるようになっている。また、確変モード滞在中において、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選した場合には、CHモードに移行するようになっている。入球率向上状態が付与されている確変モード滞在中では、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後、必ず時短状態が付与されるようになっている。このため、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後から少なくとも100回の図柄変動ゲームが経過するまでの間では、開閉羽根22bの動作態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ないようになっている。すなわち、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることに期待を持つことができることを報知する確変秘匿状態となるように、可変表示器H2でCHモードを実行させるようになっている。なお、CHモードは、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
また、CHモード滞在中において、第1,第2の2R大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、CHモードを継続させるようになっている。入球率向上状態が付与されているCHモード滞在中では、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、いずれの場合にも入球率向上状態が必ず継続して付与されるようになっている。このため、確変モードからCHモードに移行してから少なくとも100回の図柄変動ゲームが経過するまでの間では、開閉羽根22bの動作態様から遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ないようになっている。すなわち、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2でCHモードを継続して実行させるようになっている。
また、CHモードは、入球率向上状態が付与されている間、継続されるようになっており、入球率向上状態が付与されている状態から入球率向上状態が付与されていない状態に遊技状態が移行することを条件に、通常モードに移行するようになっている。例えば、第2の2R確変大当り遊技終了後、CHモードに移行してから20回目の図柄変動ゲームで小当り遊技に当選する場合には、その当選から80回目の図柄変動ゲームの終了に伴って入球率向上状態の付与が終了されるとともに通常モードに移行する。また、第2の2R確変大当り遊技終了後、CHモードに移行してから20回目の図柄変動ゲームで第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選する場合には、その当選から100回目の図柄変動ゲームの終了に伴って入球率向上状態の付与が終了されるとともに通常モードに移行する。すなわち、CHモードの滞在中に入球率向上状態が終了されるように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が依然として認識し得ない場合の通常モードは、これら大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態であることに期待を持つことができることを報知する確変秘匿状態となる。なお、通常モードは、入球率向上状態の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに付与されるようになっている。
そして、通常モードの滞在中において、第1特別モード又は第2特別モードの移行条件が成立すると、第1,第2特別モードに移行するようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10における第1特別モード及び第2特別モードの移行条件を、それぞれのモードに設定された演出態様に応じて異なるように設定することで、遊技が単調とならないように構成している。
具体的には、通常モード滞在中において、予め決められた特定の変動パターン(当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用にそれぞれ存在する)が決定され、統括CPU31aによる所定の移行抽選に当選したとき、第1移行条件が成立したとして、第1特別モードへ移行させ得るようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第1特別モードは、第1移行条件が成立する図柄変動ゲームの開始とともに移行されるようになっている。なお、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されたときには、移行抽選に当選しない(すなわち、第1移行条件が成立しない)ようになっている。従って、通常モードから第1特別モードに移行する図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行された場合には、当り演出用の第1変動パターンに基づき実行されるようになっており、遊技者は、図柄変動ゲームにて当り表示結果が表示されることを認識することができる。
また、通常モード滞在中において、予め決められた特定の変動パターンが決定され、統括CPU31aによる所定の移行抽選に当選したとき、第2移行条件が成立したとして、第2特別モードへ移行させ得るようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、第2特別モードは、第2移行条件が成立する図柄変動ゲームの開始とともに移行されるようになっている。なお、はずれ演出用の変動パターンが決定されたときには、移行抽選に当選しない(すなわち、第2移行条件が成立しない)ようになっている。従って、通常モードから第2特別モードに移行する図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行されることを遊技者は認識することができる。
また、通常モードの滞在中において、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態となるように、可変表示器H2で第1,第2特別モードのいずれかに移行させるようになっている。なお、通常モード滞在中の第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の当選を契機とする第1,第2特別モードは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与された後、付与されるようになっている。
また、第1,第2特別モードの滞在中において、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技のように、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態を継続させるように、可変表示器H2で滞在中の確変示唆モードを継続させるようになっている。すなわち、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者が認識し得ない場合、確変秘匿状態となるように、実行中の特別モードを継続させるようになっている。
また、第1,第2特別モードは、各演出モードの終了条件が成立するまでの間、継続されるようになっており、滞在中の演出モードの終了条件が成立することを条件に、通常モードに移行するようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10における第1特別モード及び第2特別モードの終了条件を、それぞれのモードに設定された演出態様に応じて異なるように設定することで、遊技が単調とならないように構成している。
本実施形態における第1特別モードの第1終了条件は、第1特別モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行された後、はずれ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターンが決定されることである。当該第1終了条件が成立すると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時、つまり、11回目の図柄変動ゲームは通常モードに移行して実行されることになる。但し、11回目の図柄変動ゲームが、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行される場合には、通常モードに移行することが規制されるようになっている。すなわち、11回目の図柄変動ゲームにおいて、はずれリーチ演出が実行された後、12回目の図柄変動ゲームにて(はずれリーチ演出が実行されないならば)、通常モードに移行することとなる。
また、本実施形態の第1特別モードの第2終了条件は、特定の変動パターン(はずれ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターン)が選択されたことを契機にモード移行抽選が実行され、通常モードへの移行が決定された場合にも成立するようになっている。ちなみに、本実施形態におけるモード移行抽選は、「通常モードへ移行すること」、及び「第1特別モードを継続すること」の何れかを抽選で決定するようになっている(第1特別演出モード終了条件の成立)。また、この場合も上述したように、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行される場合には、通常モードに移行することが規制されるようになっている。
以上により、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されたとき、通常モードに移行することが規制されていることから、第1特別モードから通常モードに移行する図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出が実行された場合、当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが実行されていることが確定する。
一方、本実施形態における第2特別モードの終了条件は、リーチ演出が実行され、統括CPU31aが実行する終了抽選において、「通常モードへ移行すること」に当選した後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定されることである(第2特別演出モード終了条件の成立)。ちなみに、本実施形態における終了抽選は、「通常モードへ移行すること」、及び「第2特別モードを継続すること」の何れかを抽選で決定するようになっている。当該第2終了条件が成立すると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームは、通常モードに移行して実行されることになる。但し、当該図柄変動ゲームが、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行される場合には、通常モードに移行することが規制されるようになっている。
また、本実施形態の第2特別モードの第2終了条件は、特定の変動パターン(はずれ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターン)が選択されたことを契機にモード移行抽選が実行され、通常モードへの移行が決定された場合にも成立するようになっている。ちなみに、本実施形態におけるモード移行抽選は、「通常モードへ移行すること」、及び「第2特別モードを継続すること」の何れかを抽選で決定するようになっている(第2特別演出モード終了条件の成立)。また、この場合も上述したように、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行される場合には、通常モードに移行することが規制されるようになっている。
以上により、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されたとき、通常モードに移行することが規制されていることから、第2特別モードから通常モードに移行する図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出が実行された場合、当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが実行されていることが確定する。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り又は小当りの当選を主な契機として、滞在中の演出モードの種類と大当り又は小当りの種類と付与される遊技状態に基づいて実行させる演出モードの種類が、決定されるようになっている。すなわち、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンが当り演出用の変動パターンの場合に、変動パターン指定コマンドと合わせて入力する特別図柄指定コマンドに指定される最終停止図柄と大当り遊技終了後の遊技状態と滞在中の演出モードの種類に基づき、移行させる演出モードの種類を決定する。また、統括CPU31aは、通常モードの滞在中、変動パターン指定コマンドに指定される変動パターンが特定の変動パターンであることを所定条件の成立として、第1,第2特別モードへの移行を決定し得る。
次に、統括CPU31aによる通常モード滞在中の処理について説明する。最初に、特定の変動パターンが選択された際の通常モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、特定の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、第1特別モード又は第2特別モードに移行させるか否かを決定する移行抽選(図10)を行う。そして、統括CPU31aは、移行抽選の結果に基づき、当該変動パターン指定コマンドに基づく図柄変動ゲームの開始時に、移行させる演出モードの実行を指示する。なお、統括CPU31aは、図10に示す移行抽選テーブルに基づき移行抽選を実行する。そして、移行抽選テーブルには、当り抽選の結果に基づいてそれぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全100通りの整数)が「第1特別モード」、「第2特別モード」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。
例えば、移行抽選テーブル(図10)では、16R確変大当り遊技に当選した場合、30個の乱数を「第1特別モード」に、20個の乱数を「第2特別モード」に、50個の乱数を「通常モード」に振分けている。このため、移行抽選テーブル(図10)では、16R確変大当り遊技に当選した場合、「第1特別モード」が選択される確率を30/100に振分け、「第2特別モード」が選択される確率を20/100に振分け、「通常モード」が選択される確率を50/100に振分けている。また、第1,第2の2R確変大当り遊技に当選した場合、30個の乱数を「第2特別モード」に、70個の乱数を「通常モード」に振分けている。このため、通常モード用の移行抽選テーブルでは、第1,第2の2R確変大当り遊技に当選した場合、「第2特別モード」が選択される確率を30/100に振分け、「通常モード」が選択される確率を70/100に振分けている。また、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合、20個の乱数を「第2特別モード」に、80個の乱数を「通常モード」に振分けている。このため、通常モード用の移行抽選テーブルでは、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合、「第2特別モード」が選択される確率を20/100に振分け、「通常モード」が選択される確率を80/100に振分けている。また、移行抽選テーブル(図10)では、はずれリーチ演出の実行が決定された場合、30個の乱数を「第2特別モード」に振分け、70個の乱数を「通常モード」に振分けている。また、移行抽選テーブル(図10)では、はずれ演出の実行が決定された場合、30個の乱数を「第1特別モード」に振分け、70個の乱数を「通常モード」に振分けている。
したがって、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技に当選し、16R系の変動パターンの中から特定の変動パターンが選択されると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、移行抽選テーブル(図10)に基づき、第1特別モード、第2特別モードへの移行、又は通常モードへの滞在を指示する。また、統括CPU31aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選し、当り演出用の変動パターンの中から特定の変動パターンが選択されると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、移行抽選テーブル(図10)に基づき、第2特別モードへの移行、又は通常モードへの滞在を指示する。また、統括CPU31aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から特定の変動パターンが選択されると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、第2特別モードへの移行、又は通常モードへの滞在を指示することになる。一方、統括CPU31aは、はずれ演出用の変動パターンの中から特定の変動パターンが選択されると、当該変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、第1特別モードへの移行、又は通常モードへの滞在を指示することになる。
次に、当り遊技に当選した際の通常モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、通常モードの開始を指示した場合、各当りに当選して各当り遊技が終了するまでの間、通常モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技に当選すると、当該大当り遊技の終了後、通常モードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選すると、当該当り遊技の開始に伴って、通常モードから第1特別モード又は第2特別モードのいずれかに移行させる移行抽選を行う。つまり、統括CPU31aは、通常モード滞在中に特定の当り演出用の変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドが入力されるとともに特別図柄指定コマンドで第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技が指定されることに伴って、移行抽選を行う。そして、統括CPU31aは、移行抽選の結果に基づき、大当り遊技の開始に伴って、移行させる演出モードの実行を指示する。なお、統括CPU31aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選したことによって移行させる演出モードを決定する際に実行する移行抽選を、図10に示す移行抽選演出テーブルとは異なり、第1特別モード又は第2特別モードのみに乱数が振分けられた移行抽選テーブルに基づいて実行する。
このように、移行抽選テーブル(図10)では、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合よりも、第1,第2の2R確変大当り遊技に当選した場合の方が、第2特別モードへの移行確率が高く構成されている。このため、通常モード滞在中、第1,第2の2R確変大当り遊技の当選を契機に演出モードが移行する場合には、第1特別モードよりも第2特別モードの出現割合のほうが高くなる。その結果、通常モード滞在中、第1,第2の2R確変大当り遊技の当選を契機に演出モードが移行する場合には、第1特別モードの確変状態への期待度よりも第2特別モードの確変状態への期待度が高くなる。また、本実施形態では、大当り演出用の変動パターンに基づいて図柄変動ゲームが実行されると、リーチ演出を経て大当り図柄が確定停止表示されるようになっている。そして、図10に示すように、通常モードから第1特別モードには、16R確変大当り遊技、又ははずれが決定されて特定の変動パターンが選択された場合にしか移行しないようになっている。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別モード開始後、所定回数(本実施形態では1回目)に達する迄の図柄変動ゲーム、つまり、第1特別モード突入時の図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されると、大当りとなるように構成されている。したがって、統括CPU31aは、特定の大当り演出用の変動パターンが指定された場合に第1特別モードへの移行を決定すると、第1特別モード突入時の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行させることになるので、ミッション達成となり、大当り(16R確変大当り)となる。
次に、第1特別モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、第1特別モードの開始を指示した場合、通常、第1特別モードによる演出モードを終了させる第1特別モード用の第1終了条件が成立するまでの間、第1特別モードを継続させる。また、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技に当選した場合には、当該大当り遊技の終了後、第1特別モードから確変モードへの移行を決定する。そして、統括CPU31aは、第1特別モード用の第1終了条件の成立を契機に、第1特別モードを終了させる。なお、統括CPU31aは、第1特別モード用の第1終了条件の成立後、通常モードに移行させる図柄変動ゲームの開始に伴って演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
最初に、第1特別モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行された際の第1特別モード滞在中の処理について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別モード滞在中、前述した課題付与演出(ミッション演出)を実行可能に構成されている。具体的には、第1特別モードにおいて、ミッション演出では、課題内容としてリーチ変動を展開する契機となるリーチ状態を形成させることが課題となっている。
また、統括CPU31aは、第1特別モードで実行された図柄変動ゲームの回数をRAM31cでカウントするようになっており、第1特別モードの開始に伴って特定回数(本実施形態では「10回」)を設定するようになっている。そして、統括CPU31aは、第1特別モードの開始後、図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新するようになっている。統括CPU31aは、RAM31cに記憶されている期間の回数を更新する結果、「0」になるまでの間、第1特別モードを継続させている。そして、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの回数が「0」になった後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが変動パターン指定コマンドにより指定された場合、第1特別モードを終了させる第1特別モード用の第1終了条件を成立させるようになっている。また、統括CPU31aは、第1特別モード用の第1終了条件を成立させた場合、当該第1終了条件を成立させる契機となった図柄変動ゲームの開始に伴って通常モードへの移行を指示する。
次に、特定回数の図柄変動ゲームが実行されるまでの間に、特定の変動パターンが選択された際の第1特別モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、特定のはずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが指定された場合には、通常モードに移行させるかその他の演出モードに移行させるかを決定する移行抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、該抽選結果に基づいて通常モードへの移行を選択した場合には、第1特別モードから通常モードへの移行を決定する。そして、統括CPU31aは、入力した特定の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、第1特別モードから通常モードへの移行を指示する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別モードが開始してから特定回数の図柄変動ゲームが実行された後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンに基づき、図柄変動ゲームが実行されるとき第1特別モードが終了する。一方、第1特別モード滞在中、特定回数の図柄変動ゲームが実行される迄の間に、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが指定された場合には、通常モードに移行させるか否かを決定する移行抽選を実行する。したがって、特定回数の図柄変動ゲームが実行された場合や、大当り遊技に当選した際にも通常モードへ移行し得るので、どのような条件の下で第1特別モードから通常モードに移行したとしても、大当りに対して期待を持つことができる。また、通常モードに移行した図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が実行されるときには、当り遊技が付与されることが確定する。このため、第1特別モード終了時の図柄変動ゲームにてリーチ演出が実行されるか否かを注目させることができる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、第1特別モード滞在中は、その他の演出モード(確変モード、第2特別モード、及び通常モード)の滞在中に比べ、演出用操作ボタンBTを遊技者に操作させる操作演出としてのボタン演出が実行される確率が高くなるように構成している。なお、ボタン演出は、演出用操作ボタンBTの操作に伴って画像表示部GHの表示内容を変化させる演出である。具体的には、図柄変動ゲーム開始後、所定時間が経過すると、可変表示器H2では、遊技者に対して操作有効期間の開始を報知するとともに演出用操作ボタンBTの操作を促す画像が表示される(図12(a))。その後、遊技者によって演出用操作ボタンBTが操作されると、可変表示器H2では、例えば、キャラクタKAがセリフを喋るような演出が実行される(図12(b))。なお、図12(a)に示したような画像が表示されたにも拘らず、操作有効期間内に遊技者によって演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合は、図12(b)に示したような画像が表示されることなく、変動パターンに定められた変動時間の経過とともに飾り図柄が導出され、図柄変動ゲームが終了する。
また、本実施形態では、通常、第1特別モードは、当該モードの実行中に大当りに当選しない限り、第1特別モードが開始してから10回の図柄変動ゲームが実行されるまで継続されるように設定している。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出用操作ボタンBTの操作を実行したい遊技者と該操作を煩わしく感じる遊技者の両方を楽しませるために、以下のような構成を採用した。すなわち、第1特別モード開始後、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、演出用操作ボタンBTが操作されないゲームの数が連続して設定値である所定回数(本実施形態では5回)を超えると、図柄変動ゲームの実行回数が10回に達していなくても第1特別モードを終了させるように構成した。なお、以下の説明では、通常時に実行される第1特別モードの終了条件を、通常終了条件と示し、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合に第1特別モードが終了することを、特殊終了条件と示す場合がある。
以下、第1特別モード滞在中に統括CPU31aが実行する制御内容について説明する。
統括CPU31aは、第1特別モードが開始すると、図13に示す演出内容振分けテーブルに基づいて第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームにおける演出内容を決定する。図13に示す演出内容振分けテーブルでは、第1特別モードの滞在時とその他の演出モード(通常モード、第2特別モード、及び確変モード)の滞在時に応じて、「ボタン演出」及び「その他の演出」が実行可能となるように、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全100通りの整数)が所定個数ずつ振分けられている。ちなみに、その他の演出には、図柄変動ゲームで導出される結果を文字で示唆する「リーチロゴ予告」や、リーチ演出に登場するキャラクタの画像を差込み表示させ、そのカットイン予告用の画像が表示されるか否かに応じて大当りとなるか否かの可能性を変化させる「カットイン予告」などがある。
具体的には、演出内容振分けテーブル(図13)では、第1特別モードの実行が決定された場合、図柄変動ゲームで実行させる演出内容として「ボタン演出」のみが選択されるように、すべての乱数(100個の乱数)を振分けている。その一方、その他の演出モード(通常モード、第2特別モード、及び確変モード)の実行が決定された場合、「ボタン演出」に10個の乱数を振分けている一方で、「その他の演出」に90個の乱数を振分けられている。したがって、第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームでは、必ずボタン演出が実行される一方で、その他の演出モード滞在中に実行される図柄変動ゲームでは、ボタン演出よりもその他の演出が実行される確率が高くなっている。したがって、第1特別モード滞在中は、その他の演出モード滞在中よりも図柄変動ゲームにおいてボタン演出が実行される割合が高くなっている。
そして、第1特別モード滞在中の各図柄変動ゲームにおける演出内容としてボタン演出の実行を決定した統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、演出内容としてボタン演出を指示する演出内容指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、対象となる図柄変動ゲームの開始から所定のタイミングで演出用操作ボタンBTの操作を許容する操作有効期間を所定回数(本実施形態では1回)、設定するとともに、演出用操作ボタンBTを点灯させて操作有効期間中である旨を遊技者に報知する。また、統括CPU31aは、操作有効期間の設定に伴ってその旨を指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に出力し、可変表示器H2などでも操作有効期間中である旨を遊技者に報知する。また、統括CPU31aは、操作有効期間が開始してからの経過時間を計測する。ちなみに、可変表示器H2では、操作有効期間が設定されている間、図12(a)に示す画像が表示される。
そして、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたか否かを判定する。具体的には、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことにより、演出用操作ボタンBTから操作信号を入力したか否かによって判定している。そして操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことを認識した統括CPU31aは、先に出力した演出内容指定コマンドで指定される内容で、例えば図12(b)に示すようなボタン演出を実行させる。また、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作された場合、統括CPU31aは、操作有効期間が終了したことを指示する演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。それと同時に、統括CPU31aは、操作有効期間が開始してからの経過時間の計測を終了するとともに、演出用操作ボタンBTを消灯させて操作有効期間が終了したことを遊技者に報知する。また、統括CPU31aは、第1特別モードの開始後、図柄変動ゲームの開始毎にRAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。
一方、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合、統括CPU31aは、予め定められた操作有効期間の経過に伴って時間の計測を終了するとともに、演出用操作ボタンBTを消灯させて操作有効期間が終了したことを遊技者に報知する。そして、統括CPU31aは、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が予め定めた所定回数(本実施形態では5回)に到達したか否かを判定する。当該判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数をカウントする。そして、統括CPU31aは、RAM31cの所定領域に設定した演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数を計測するカウンタ(ゲームカウンタ)の値を1加算(+1)して更新する。その後、統括CPU31aは、再度、図柄変動ゲームを開始させるにあたり、演出内容としてボタン演出の実行を決定し、図柄変動ゲームの変動時間内に操作有効期間を設定する。そして、再度、当該図柄変動ゲームで設定された操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合、統括CPU31aは、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が所定回数に到達したか否かを判定する。当該判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、ゲームカウンタの値を1加算(+1)して更新する。
そして、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が予め定めた所定回数(本実施形態では5回)に到達したとする。この場合、統括CPU31aは、5回目の図柄変動ゲームの終了後、第1特別モードから通常モードに移行させるために、演出モードの種類として通常モードを指定する演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。ちなみに、第1特別モードから通常モードへの移行を指示した統括CPU31aは、ゲームカウンタの値を初期値にリセットして更新する。なお、ボタン演出の実行が決定されたが、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が5回未満(例えば3回)となっている状態で、4回目の図柄変動ゲームで操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作された場合、統括CPU31aは、ゲームカウンタの値を初期値にリセットして更新する。
したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括CPU31aは、第1特別モード滞在中、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが実行されなかった図柄変動ゲームの連続回数が所定回数(本実施形態では5回)に到達すると、第1特別モードを終了させることになる。
次に、第2特別モードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、第2特別モードの開始を指示した場合、通常、第2特別モードによる演出モードを終了させる第2特別モード用の第2終了条件が成立するまでの間、第2特別モードを継続させる。また、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技に当選した場合は、当該大当り遊技の終了後、第2特別モードから確変モードへの移行を決定する。そして、統括CPU31aは、第2特別モードの開始を指示する場合、第2特別モード滞在中の演出内容を決定し、決定した内容の種類を特定可能な演出コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
具体的には、統括CPU31aは、第2特別モードの開始時に、画像表示部GHに分割形成される4つの表示領域Q1〜Q4のうち、特別図柄指定コマンドに基づいて決定される飾り図柄の図柄組み合わせ(以下、ホンモノ図柄と示す場合がある)を停止表示させる表示領域を決定する。また、統括CPU31aは、決定した表示領域で最終的に確定停止表示させる飾り図柄の図柄組み合わせを決定し、飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、ホンモノ図柄が導出される表示領域を除く表示領域(以下、ニセモノ領域と示す場合がある)でリーチ図柄を導出させてリーチ演出を実行させるか否かを決定する。そして、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、ホンモノ図柄を導出させる表示領域の位置、ニセモノ領域でリーチ演出を実行させるか否かを指示する演出コマンドを、各制御基板32〜34に出力する。なお、ニセモノ領域で導出させる飾り図柄の図柄組み合わせは表示制御基板32が決定するようになっている。
次に、リーチ演出の実行後に統括CPU31aが実行する第2特別モード滞在中の処理について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、第2特別モード滞在中に実行される大当り期待度が高く見えるように設定された遊技演出を遊技者に視認させるため、統括CPU31aは、第2特別モード滞在中、当該第2特別モードを開始させてからリーチ演出が1回実行されたか否かを判定する。そして、統括CPU31aは、第2特別モード滞在中にリーチ演出が実行されたか否かを、大当りであるかはずれであるかを問わず、リーチ演出の実行を特定する変動パターンが指定されることによって判定している。なお、統括CPU31aは、第2特別モード突入時の図柄変動ゲームでリーチ演出が実行された場合、当該図柄変動ゲームはリーチ判定の対象とせず、次からの図柄変動ゲームでリーチ演出が実行されたか否かを判定する。
そして、当該判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、次に、図柄変動ゲームが開始する度に終了抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、終了抽選で当選を決定した後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが開始する場合には第2特別モード用の第2終了条件を成立させて第2特別モードの終了を決定するとともに通常モードへの移行を決定する。そして、通常モードへの移行を決定した場合、統括CPU31aは、移行を決定した図柄変動ゲームから通常モードへの移行を指示する。このため、第2特別モードから通常モードに移行する図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出が実行された場合、大当りが確定することを認識できるようになっている。
次に、特定の変動パターンが選択された際の第2特別モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、第1特別モード滞在中の処理と同様、特定の(はずれ演出用又は当り演出用の)変動パターンが選択された場合には、通常モードに移行させるかその他の演出モードに移行させるかを決定する移行抽選を実行する。そして、統括CPU31aは、該抽選結果に基づいて通常モードへの移行を選択した場合には、第2特別モードから通常モードへの移行を決定する。そして、統括CPU31aは、入力した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの開始時に、第2特別モードから通常モードへの移行を指示する。
本実施形態における統括CPU31aは、第2特別モードの継続期間を、予め決定するのではなく、第2特別モード滞在中の図柄変動ゲームの進行に基づいて第2特別モード用の第2終了条件を成立させるか否かを決定することで定めており、第2特別モードの継続期間を開始される第2特別モード毎にランダムにしている。
このように、本実施形態では、第1特別モード滞在中にミッション演出を実行させるため、ミッション演出の内容に合致するように、第1特別モードの終了条件を、第1特別モードが開始してから特定回数の図柄変動ゲームが実行された後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが実行されるまでとしている。また、第1特別モードでは、大当り期待度は、第1特別モード滞在中よりも、演出モードの移行時又は終了時に高くなるように構成されているため、第1特別モードは、モード滞在中よりも、モード移行時に大当りへの当否に対して注目させる演出モードとして位置付けられている。したがって、第1特別モードの終了条件を、モード移行契機が間延びしてしまう可能性のある終了抽選に当選した場合とするのではなく、特定回数の図柄変動ゲームが実行され、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが実行された場合としている。
一方、本実施形態では、第2特別モード滞在中は、見た目上の大当り期待度が高く設定された演出が実行される。このため、当該演出を遊技者に視認させるチャンスを与えるために、第2特別モードの終了条件を、当該モードの開始後、リーチ演出が行われた後に実行する終了抽選に当選し、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定された場合としている。また、第2特別モードでは、当該モード中における見た目上の大当り期待度が高く設定されているため、第2特別モードは、モード移行時よりもモード滞在中に大当りへの当否に対して注目させる演出モードとして位置付けられている。このように、第1特別モードと第2特別モードでは、各モードの演出態様が異なっているため、各モードの演出態様に応じた終了条件を設定している。
次に、CHモードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、CHモードの開始を指示した場合、入球率向上状態が付与されている間、CHモードを継続させる。また、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技の終了後、CHモードから確変モードへの移行を決定する。また、統括CPU31aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、入球率向上状態が継続して付与されるのでCHモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、入球率向上状態の終了後、CHモードから通常モードへの移行を決定する。
次に、確変モードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、確変モードの開始を指示した場合、第1,第2の2R確変大当り遊技又は2R非確変大当り遊技に当選してこれら大当り遊技が終了されるまでの間、確変モードを継続させる。また、統括CPU31aは、16R確変大当り遊技又は小当り遊技の終了後、次に大当り遊技が付与されるまでの間、確変状態と入球率向上状態が付与されるので確変モードを継続させる。また、統括CPU31aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技の終了後、入球率向上状態が継続して付与されるので確変モードからCHモードへの移行を決定する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄変動ゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。なお、サブCPU32aは、図柄変動ゲームを実行させるに際し、現在指定されている演出モード用の背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指定される背景パターンに基づく背景画像で可変表示器H2の表示内容を制御する。なお、サブCPU32aは、次に各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力する、又は通常モードの背景画像を切替えることを指示する演出コマンドを入力するまでの間、現在の背景画像を切替えることなく継続的に可変表示器H2の表示内容を制御する。
本実施形態においてサブCPU32aは、各演出モードへの移行を指示する演出コマンドを入力すると、当り遊技の開始や図柄変動ゲームの開始に伴う所定のタイミングで該コマンドに指示される種類の演出モードに対応する背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。サブCPU32aは、各演出モードを実行させるにあたって、表示内容から遊技者が実行中の演出モードの種類を認識できるようなそれぞれに異なる背景パターンに基づく背景画像による図柄変動ゲームを可変表示器H2で行わせる。すなわち、サブCPU32aは、確変モードを実行させる場合、「確変中」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容を確変モード演出用の背景パターンに基づく背景画像に設定する。また、サブCPU32aは、CHモードを実行させる場合、「チャンスモード中」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容をCHモード演出用の背景パターンに基づく背景画像に設定する。また、サブCPU32aは、第1特別モードを実行させる場合、「第1特別」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容を第1特別モード用の背景パターンに基づく背景画像に設定する。また、サブCPU32aは、第2特別モードを実行させる場合、「第2特別」という文字画像を画像表示させて可変表示器H2の表示内容を第2特別モード用の背景パターンに基づく背景画像に設定する。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、各ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。このとき、サブCPU32aは、16R確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態が付与されることを報知させるようになっている。また、サブCPU32aは、第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技又は小当り遊技が付与されていた場合には、同一態様の演出を実行させることで確変状態が付与されたか否かを秘匿させるようになっている。これにより、可変表示器H2では、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出がそれぞれ実行される。
なお、第2特別モード滞在中、サブCPU32aは、画像表示部GHに4つの表示領域Q1〜Q4を形成し、その各表示領域Q1〜Q4で図柄変動ゲームを画像表示するための表示用データを生成する。そして、サブCPU32aは、入力した演出コマンド(ホンモノ図柄を導出させる表示領域を指定するコマンド)からホンモノ図柄を導出させる表示領域を表示領域Q1〜Q4の中から特定し、変動パターンに対応する演出内容をもとに表示用データを生成する。そして、サブCPU32aは、その表示用データをもとに決定した表示領域に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、2ms毎)に切り替える。また、サブCPU32aは、入力した飾り図柄指定コマンドで指示された図柄を、ホンモノ図柄として制御を行う。一方、サブCPU32aは、演出コマンド(ニセモノ領域においてリーチ演出を実行させるか否かを示すコマンド)からニセモノ領域においてリーチ演出を実行させるか否かを特定し、その特定した結果をもとにニセモノ領域における図柄変動ゲームで導出する飾り図柄の図柄組み合わせを作成する。
また、サブCPU32aは、演出コマンド(操作有効期間の設定を示すコマンド)によって操作有効期間が設定されたことを認識すると、演出用操作ボタンBTの操作を促す画像(図12(a))を表示させる。その後、サブCPU32aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことにより、ボタン演出を実行させる場合、演出内容指定コマンドで指定された内容に基づき、図12(b)に示すような画像を表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。一方、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合、サブCPU32aは、図12(b)に示すような画像を表示させることなく、変動パターンに定められた変動時間の経過に伴って飾り図柄指定コマンドで指定される飾り図柄の図柄組み合わせを導出させる。
以上により、本実施形態では、統括CPU31a及びサブCPU32aが、演出制御手段として構成されている。また、統括CPU31aが、モード制御手段として構成されている。なお、ランプ制御基板33及び音声制御基板34は、各種コマンドを入力すると、装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。すなわち、ランプ制御基板33及び音声制御基板34は、表示制御基板32と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
次に、第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームの演出態様について図14(a)〜(c)に従って説明する。
図14(a)では、第1特別モードが開始されてから11回目までの図柄変動ゲームが、全てはずれ演出用の変動パターンに基づいて実行されるとともに、1回目〜10回目の図柄変動ゲームでは操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作された例を示している。なお、図14(a)〜(c)では、第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームの演出内容としてボタン演出が決定されている。ちなみに、図14(a)〜(c)では、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたことを「あり」と示し、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかったことを「なし」と示している。
図14(a)に示すように、第1特別モードが開始され、1回目の図柄変動ゲームにおける操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されると、可変表示器H2では、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。また、統括CPU31aは、当該図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。その後、2,3回目の図柄変動ゲームにおいても操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されるとする。この場合、可変表示器H2では、1回目の図柄変動ゲームと同様、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。同様に、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。
その後、4回目から10回目の図柄変動ゲームにおいても、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されると、可変表示器H2では、1〜3回目の図柄変動ゲームと同様、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。同様に、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。そして、第1特別モードは、当該演出モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行され、11回目の図柄変動ゲームの変動パターンとしてはずれ演出用又当り演出用の変動パターンが決定されたことを契機に終了し、11回目の図柄変動ゲームの開始に伴って通常モードへ移行する。
なお、図14(a)において、4回目〜10回目までのボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームを対象に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が5回未満であるとする。この場合であっても、第1特別モードは、当該演出モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行されたことを契機に終了し、通常モードへ移行する。
一方、図14(b)では、第1特別モード開始後、1回目〜5回目の図柄変動ゲームが、全てはずれ演出用の変動パターンに基づいて実行されるとともに、1回目〜5回目の図柄変動ゲームでは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった例を示している。
図14(b)に示すように、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合、可変表示器H2では、図12(a)に示すような演出用操作ボタンBTの操作を促す画像は表示されるが、図12(b)に示すような画像が表示されずに1回目の図柄変動ゲームが終了する。また、統括CPU31aは、操作有効期間が終了すると、当該図柄変動ゲームで演出用操作ボタンBTが操作されなかったことを認識し、ゲームカウンタの値を1加算(+1)して更新する。その後、2〜5回目の図柄変動ゲームにおいても操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されないと、可変表示器H2では、1回目の図柄変動ゲームと同様、図12(a)に示すような演出用操作ボタンBTの操作を促す画像は表示されるが、図12(b)に示すような画像が表示されずに2〜5回目の図柄変動ゲームが終了する。また、統括CPU31aは、操作有効期間が終了すると、当該図柄変動ゲームで演出用操作ボタンBTが操作されなかったことを認識し、それぞれ、ゲームカウンタの値を1加算(+1)して更新する。
そして、図14(b)の例では、5回目の図柄変動ゲームでも、ボタン演出の実行が決定されたにもかかわらず、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかったため、ゲームカウンタの値が所定回数として定めた「5回」に到達することになる。したがって、統括CPU31aは、5回目の図柄変動ゲームの終了後、第1特別モードを終了させて通常モードに移行させる。これにより、図14(b)に示す例では、第1特別モードは、ボタン演出の実行が決定されたにも拘らず、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数が5回に到達したことにより、通常終了条件が成立するよりも前に終了することになる。
次に、図14(c)では、第1特別モードの実行中、特定回数として定められた10回の図柄変動ゲームが、全てはずれ演出用の変動パターンに基づいて実行され、11回目の図柄変動ゲームがはずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行されるようになっている。また、図14(c)では、12回目の図柄変動ゲームが当り演出用の変動パターンに基づいて実行されるようになっている。それと共に、図14(c)では、1回目〜11回目の図柄変動ゲームでは操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作された例を示している。
図14(c)に示すように、第1特別モードが開始され、1回目の図柄変動ゲームにおける操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されると、可変表示器H2では、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。また、統括CPU31aは、当該図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。その後、2,3回目の図柄変動ゲームにおいても操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されるとする。この場合、可変表示器H2では、1回目の図柄変動ゲームと同様、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。同様に、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。
その後、4回目から10回目の図柄変動ゲームにおいても、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されると、可変表示器H2では、1〜3回目の図柄変動ゲームと同様、図12(b)に示すような画像が表示されてボタン演出が実行される。同様に、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に、RAM31cに記憶されている回数から、第1特別モードが開始されてから実行された図柄変動ゲームの回数を1減算(−1)して更新する。そして、特定回数の図柄変動ゲームが実行された11回目の図柄変動ゲームが、前提よりはずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて実行される。このため、第1特別モードは、11回目の図柄変動ゲームでは終了しなくなっている。その後、12回目の図柄変動ゲームでは、当り演出用の変動パターンに基づいて実行されるため、当該図柄変動ゲーム開始時に通常モードに移行するようになっている。
次に、第2特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームの演出態様について図14(d)に従って説明する。
図14(d)では、第2特別モードが開始されてから1回目〜5回目の図柄変動ゲームが、全てはずれ演出用の変動パターンに基づいて実行される例を示している。また、第2特別モードが開始されてから6回目、7回目の図柄変動ゲームがはずれリーチ演出用の変動パターンに基づき実行されるようになっている。また、第2特別モードが開始されてから8回目の図柄変動ゲームが当り演出用の変動パターンに基づき実行されるようになっている。
図14(d)に示すように、第2特別モードが開始され、1回目〜5回目の図柄変動ゲームでは、はずれ演出が実行される。このため、第2特別モードの第2終了条件が成立することはない。そして、6回目の図柄変動ゲームにおいて、はずれリーチ演出が実行される。このため、7回目の図柄変動ゲーム開始時において統括CPU31aは、終了抽選を実行する。ここで終了抽選が当選したものとして説明する。すると、統括CPU31aは、7回目の図柄変動ゲームがはずれ演出用又当り演出用の変動パターンに基づくものであるか否かを判定する。この判定結果は前提より否定となるため、統括CPU31aは、7回目の図柄変動ゲームにおいて通常モードに移行することを規制する。次に、統括CPU31aは、8回目の図柄変動ゲーム開始時において当該図柄変動ゲームがはずれ演出用又当り演出用の変動パターンに基づくものであるか否かを判定する。この判定結果は前提より肯定となるため、統括CPU31aは、8回目の図柄変動ゲームにおいて通常モードに移行させる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)第1特別演出モードは、図柄変動ゲームで所定の演出を出現させることを課題として遊技者に提示し、その提示した前記課題が達成された図柄変動ゲームにて当り表示結果を導出するという演出態様で実行される。これにより、第1特別演出モードが長期間設定され続けると、長期間かけなければ、課題は達成されないと思わせてしまうため、第1特別演出モード中における遊技者の期待感が無くなる。このため、第1特別演出モードの第1終了条件は、第1特別演出モードが開始してから予め定めた特定回数の図柄変動ゲームが実行され、はずれ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターンが決定された場合、成立するものとした。このため、特定回数の図柄変動ゲームが実行され、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定されたとき、第1特別演出モードが終了することとなり、あまりにも長期間第1特別演出モードを設定しなくても良くなる。すなわち、第1特別演出モード中における遊技者の期待感を維持することができる。また、第1特別演出モードが終了する場合において、リーチ演出が実行された場合、当りとなる。このため、第1特別演出モード終了時の演出に注目させることができ、遊技者を飽きさせることを防止できる。
一方、第2特別演出モードは、可変表示器H2の表示領域に図柄組み合わせが有効となる有効ラインを該第2特別演出モード以外の演出モードの実行時において可変表示器H2の表示領域に形成される有効ラインの数よりも多く形成する。また、第2特別演出モードでは、リーチ演出を実行させる場合には複数の有効ラインのうち予め定めた有効ラインにリーチの図柄組み合わせ(リーチ形成図柄)を停止表示させる。このため、第2特別演出モード中、リーチ演出が実行された場合には、リーチの図柄組み合わせが表示される有効ラインを通常よりも多くすることができるため、第2特別演出モードにおけるリーチ演出に対する遊技者の期待度を向上させることができる。従って、第2特別演出モードの第2終了条件は、はずれリーチ演出用又は当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの遊技演出を実行させた後、次の図柄変動ゲームから、乱数抽選を行い、この抽選の判定結果が肯定の場合であって、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定された場合、成立するものとしている。これにより、第2特別演出モード中に、確実にリーチ演出を実行させ、遊技者の第2特別演出モード中の期待度を向上させることができる。また、第2特別演出モードが終了する場合において、リーチ演出が実行された場合、当りとなる。このため、第2特別演出モードが終了する場合に、遊技演出に対して注目させることができ、遊技者を飽きさせることを防止できる。
そして、第1終了条件と、第2終了条件を演出モードの内容にそれぞれ適するように、異ならせた。このため、演出モードの違いから、遊技者に対して違う演出の注目点を与えることができ、演出モード毎に異なる楽しみを与え、遊技を飽きさせることなく継続させる意欲を持たせることができる。
(2)通常モード滞在中、特定のはずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定された場合であって、予め決められた移行抽選に当選した場合、第1特別演出モードに移行する。このため、第1特別演出モード移行時に、リーチ演出が実行された場合には、図柄変動ゲームは、当りとなる。従って、移行時において、演出モードの種類と、リーチ演出が実行されるか否かについて注目させることができる。一方、はずれリーチ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターンが決定された場合であって、予め決められた移行抽選に当選した場合、第2特別演出モードに移行する。このため、第2特別演出モード移行時に、リーチ演出を確実に実行させることができる。これにより、第2特別演出モードにて遊技者が注目するリーチ演出をいち早く見せることができる。そして、第1移行条件と、第2移行条件とでは、条件を異ならせている。このため、演出モード移行時に、演出モードの種類と、図柄変動ゲームの演出内容に対して注目させることができ、演出モードに移行する際の遊技の興趣を向上することができる。
(3)第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、及び小当り遊技は、大入賞口装置23の開閉態様から区別ができないにもかかわらず、大当り遊技終了後に、確変状態が付与されるか否かが異なっている。従って、第1特別演出モード又は第2特別演出モード中、遊技者に確変状態が付与されているのではないかと期待させることができる。
(4)第1特別演出モード中、当り演出用の変動パターンが決定された場合、課題として提示された所定の演出を図柄変動ゲームで実行させるようになっている。これにより、遊技者に課題が達成された場合には、図柄変動ゲームが大当りとなるように演出を実行させることができる。
(5)第1特別モードと第2特別モードの終了条件を、それぞれのモード特性に合わせて異なる終了条件となるようにした。このように、複数種類の演出モード毎に異なる演出モードの移行契機を設定することで、遊技者の飽きを抑制することができる。
(6)第1特別モードから通常モードに移行する場合であっても、16R確変大当り遊技に当選している可能性もあるので、第1特別モードは、第1特別モード滞在中よりも演出モードの移行時に、遊技者に対して大当りに期待を持たせることができる演出モードと位置付けることができる。一方、第2特別モード滞在中は、画像表示部GHの表示領域が複数(本実施形態では4つ)に分割され、各表示領域においてそれぞれ独立して図柄変動ゲームが実行されるため、見た目上の大当り期待度が高くなっている。したがって、第2特別モードは、演出モードの移行時よりも第2特別モード滞在中に、遊技者に対して大当りに期待を持たせることができる演出モードとして位置付けることができる。
(7)第1特別モードの終了条件を、抽選ではなく所定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行されるまでとすることで、抽選による大当り期待度の変化にムラを生じさせないようにすることができる。また、第2特別モードの終了条件を、第2特別モードの開始後、リーチ演出が行われた後に実行される終了抽選に当選した場合とした。これにより、第2特別モード滞在中は、見た目上の大当り期待度が高く設定されているにも拘らず、一度もリーチ演出すら実行されずに通常モードに転落してしまうことを抑制することができ、遊技者に対して当該第2特別モード滞在中に実行される演出を楽しませることができる。
(8)第1特別モード滞在中は、ボタン演出が通常モード滞在中よりも多く実行され得るので、演出用操作ボタンBTの操作を積極的に行う遊技者に対して、第1特別モード滞在中に実行される演出に興味を持たせることができる。また、第1特別モード滞在中であっても、ボタン演出の実行が決定されたにも拘らず、演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの回数が所定回数(本実施形態では5回)を超えたならば、通常終了条件が成立していなくても第1特別モードは終了するようになっている。これにより、演出用操作ボタンBTの操作を煩わしく感じる遊技者にとっては、第1特別モードの通常終了条件の成立を待たずして第1特別モードが終了するため、ボタン演出以外の演出が実行される可能性の高い図柄変動ゲームの実行に興味を持たせることができる。このような構成を採用することで、演出用操作ボタンBTを操作する遊技者、及び演出用操作ボタンBTを操作しない遊技者の両方の遊技者に対する遊技の興趣を向上させることができる。
(9)第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームでボタン演出の実行が決定されたとしても、設定されている全ての操作有効期間で演出用操作ボタンBTを操作する遊技者や、演出用操作ボタンBTの操作タイミングを1回だけ逃してしまう遊技者や、全く演出用操作ボタンを操作しない遊技者もいる。このような場合、1回でも演出用操作ボタンBTの操作タイミングを逃してしまった遊技者は、演出用操作ボタンBTの操作を積極的に行いたい遊技者に分類される。一方、敢えて1回も演出用操作ボタンBTを操作しない遊技者は、演出用操作ボタンBTの操作を煩わしく感じる遊技者に分類される。したがって、このような構成を採用することで、演出用操作ボタンBTの操作タイミングを逃してしまった遊技者と演出用操作ボタンBTの操作を煩わしく感じる遊技者を区別することができる。そして、演出用操作ボタンBTの操作タイミングを逃してしまった遊技者に対して、第1特別モードをすぐに終了させることなく、第1特別モード滞在中に実行される演出に興味を持たせることができる。
(10)第1特別モード滞在中に実行される全ての図柄変動ゲームでボタン演出を実行させるように構成した。これにより、演出用操作ボタンBTの操作を積極的に行いたい遊技者に対しては、より、第1特別モード滞在中の遊技の興趣を高めることができるとともに、演出用操作ボタンBTの操作を煩わしく感じる遊技者に対しては、通常終了条件の成立を待たずしてより早く第1特別モードを終了させることができる。
(11)第2特別モードでは、画像表示部GHの表示領域が4つの表示領域Q1〜Q4に等分割され、かつ各表示領域Q1〜Q4において独立した4つの図柄変動ゲームが行われるようにした。これにより、第2特別モード滞在中は、通常モードの実行中に比して4倍高く大当りに期待を持たせることができる。
(12)第1,第2の2R確変大当り遊技、2R非確変大当り遊技、又は小当り遊技終了後、それぞれに確変状態への期待度が異なる複数種類(本実施形態では2種類)の第1特別モード及び第2特別モードのうちいずれかを実行可能にすることで、第1特別モード及び第2特別モードの実行に対して遊技者の関心を惹き付けることができる。そして、第1特別モードでは課題付与を行うことで、第1特別モード滞在中、確変状態であることに対する期待だけでなく、課題の達成による大当りに対する期待も同時に遊技者に抱かせることができる。このため、第1特別モードと第2特別モードのように、遊技者が抱く期待が異なる演出モードを備える結果、行われる演出モード毎に遊技者に異なる興趣を付与することができる。したがって、遊技状態が確変状態に期待を持つことができることを報知する各種演出モードを実行するパチンコ遊技機10において、確変状態への期待度が異なる2種類の第1特別モード及び第2特別モードを備えることで遊技の興趣の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、リーチ判定値及びリーチ確率は、遊技状態(確変状態の有無、保留記憶数など)に応じて変更しても良い。
・上記実施形態において、リーチ判定値及びリーチ確率は、確変状態の有無によって変更しても良い。また、はずれ演出用の変動パターンの選択確率は、確変状態の有無によって変更しても良い。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類は、任意に変更しても良い。例えば、大当り遊技の規定ラウンド数や、入球上限個数を変更しても良い。
・上記実施形態では、可変表示器H2を液晶式としたが、ドットマトリクス式や7セグメントLED式の演出表示装置としても良いし、ドラム式などの機械式の演出表示装置としても良い。
・上記実施形態は、特別図柄と飾り図柄を用いるパチンコ遊技機10に具体化したが、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化しても良い。
・上記実施形態において、第1特別モードが開始されてから演出用操作ボタンBTが操作されなかった回数を計測して、特殊終了条件が成立したか否かを判定し、成立した場合には、通常モードに移行させていた。この別例として、特殊終了条件を設けなくても良い。すなわち、演出用操作ボタンBTの操作にかかわらず、第1特別モードを継続しても良い。この場合、演出用操作ボタンBTをパチンコ機10に備えなくても良い。
・上記実施形態において、第1特別モードの通常終了条件として第1特別モードが開始してから実行された図柄変動ゲームの数は10回に限られず、10回以下であっても良いし、10回以上であっても良い。ただし、入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームの数を超えないことが好ましい。また、ボタン演出の実行が決定されたにも拘らず、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数(本実施形態では5回)以上であることが好ましい。
・上記実施形態において、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった場合に第1特別モードを終了させるための所定回数として5回を設定したが、2回以上5回未満としても良いし、6回以上としても良い。ただし、第1特別モードの通常終了条件として設定された特定回数(本実施形態では10回)よりも少ない回数であることが好ましい。
・上記実施形態における第2特別モードの終了条件として、第2特別モード滞在中に2回以上リーチ演出が実行された場合に、終了抽選が実行されるようにしても良い。
・上記実施形態において、第1特別モードから通常モードに移行する際、特定の大当り演出用の変動パターンが選択された場合には、終了抽選を実行せず、特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行された場合のみ、第1特別モードが終了するような構成としても良い。
・上記実施形態において、3種類以上の特別モードを設定しても良い。
・上記実施形態において、第1特別モード及び第2特別モードは、確変状態を秘匿しない演出モードであっても良い。
・上記実施形態において、ボタン演出では、図12(b)に示したような表示演出の他に、大当り図柄を遊技者に選択させるような演出内容や、演出用操作ボタンBTを操作する回数に応じてキャラクタが走る速度が速くなるといったような、演出用操作ボタンBTの操作によって画像表示部GHの表示内容を変化させる演出であれば何でも良い。
・上記実施形態において、第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームでは、必ずボタン演出のみが実行されるように構成する必要はなく、他の演出が実行されても良い。ただし、通常モード滞在中よりもボタン演出が実行される割合が高くなっていることが好ましい。
・上記実施形態において、統括CPU31aは、ボタン演出の実行が決定されたにも拘らず、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数を計測するのではなく、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの累積回数をカウントするものであっても良い。このような場合、第1特別モード滞在中に実行される全ての図柄変動ゲームで必ずボタン演出が実行されるように設定し、演出用操作ボタンBTを操作する回と操作しない回があったとしても、統括CPU31aがカウントする値が累積して5回に到達したのであれば、第1特別モードが終了することになる。ただし、このような態様で第1特別モードが終了するためには、第1特別モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが終了するよりも前に、統括CPU31aがカウントする累積値が5回に到達しなければならない。
また、第1特別モード滞在中に実行される図柄変動ゲームでボタン演出の他の演出も実行可能となるように構成すると、演出内容としてボタン演出が決定された図柄変動ゲームと演出内容としてボタン演出以外の演出の実行が決定された図柄変動ゲームが混在することになる。このような場合、統括CPU31aは、ボタン演出の実行が決定された図柄変動ゲームにおいて操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった回数をカウントすることになる。
・上記実施形態において、統括CPU31aは、例えば、第1特別モードが開始されてから演出用操作ボタンBTが操作されなかった時間を計測し、計測した値が所定の時間を越えたならば、第1特別モードを終了させるように構成しても良い。また、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの回数ではなく、単に、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった回数をカウントするものであっても良い。ただし、統括CPU31aが、第1特別モードが開始されてから演出用操作ボタンBTが操作されなかった時間や回数を計測する場合、第1特別モードの通常終了条件よりも先に特殊終了条件が満たされる構成が望ましい。
・上記実施形態において、統括CPU31aは、1回の図柄変動ゲームにおいて複数回、操作有効期間を設定するようにしても良い。この場合、統括CPU31aは、複数回、設定された操作有効期間のうち、1回でも演出用操作ボタンBTが操作されなかったのであれば、演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの連続回数として当該図柄変動ゲームはカウントしないようにする。また、実施形態において、1回の操作有効期間内に所定回数の演出用操作ボタンBTの操作が行われない限り、統括CPU31aは、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されたとみなさないようにしても良い。
・上記実施形態において、統括CPU31aは、第1特別モード滞在中、演出用操作ボタンBTが操作されなかった操作有効期間の回数をカウントするようにしても良い。また、統括CPU31aは、複数回の図柄変動ゲームに亘って1回の操作有効期間を設けるようにしても良い。この場合、統括CPU31aは、演出用操作ボタンBTが操作されなかった時間や操作されなかった回数が規定回数に到達したか否かを判定することになる。また、このような場合であっても、特殊終了条件は、通常終了条件よりも先に満たされる構成が好ましい。
・上記実施形態において、統括制御基板31を省略し、表示制御基板32が演出モードの実行に係る制御を実行するようにしても良い。この場合、表示制御基板32のサブCPU32aが、第1特別モード滞在中、操作有効期間内に演出用操作ボタンBTが操作されなかった図柄変動ゲームの回数をカウントすることになる。
・上記実施形態では、はずれリーチ演出用の変動パターンが決定されたときには、第1移行条件が成立せず、第1特別モードに移行することはなかったが、移行させても良い。また、はずれ演出用の変動パターンが決定されたときには、第2移行条件が成立せず、第2特別モードに移行することはなかったが、移行させても良い。
・上記実施形態では、第1,第2特別モード滞在中に、滞在中の演出モードのモード終了条件が成立することを条件に、通常モードに移行するようになっていた。この別例として、第1特別モードの終了条件が成立した場合に、第2特別モードに移行してもよい。また、第2特別モードの終了条件が成立した場合に、第1特別モードに移行してもよい。
・上記実施形態では、第1特別モード滞在中において、特殊終了条件が成立した場合であっても、通常モードに移行させる際は、はずれ演出用又当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲーム開始時に移行させるようにしてもよい。すなわち、特殊終了条件が成立した場合であっても、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームが実行される場合には、通常モードへの移行を規制するようにしても良い。
・上記実施形態において、第1特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されたことを契機に実行されるモード移行抽選と、第2特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されたことを契機に実行されるモード移行抽選の当選確率は、同じでも良いし、異なっていても良い。また、第2特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されたことを契機に実行されるモード移行抽選の当選確率と、第2特別モード滞在中、リーチ演出が実行された後に統括CPU31aが実行する終了抽選の当選確率は、同じでも良いし、異なっていても良い。また、通常モード滞在中に、特定の変動パターンが決定され、統括CPU31aが実行する所定の移行抽選において、第1特別モードに移行する確率と、第2特別モードに移行する確率を任意に変更しても良い。例えば、第1特別モードに移行する確率と、第2特別モードに移行する確率を同じにしても良い。また、変動パターンの種類毎に変更しても良い。
・上記実施形態では、第1特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されたことを契機にモード移行抽選が実行され、当選した場合には通常モードに移行させていた。この別例として、第1特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されても通常モードに移行させなくても良い。すなわち、第1特別演出モードの第1終了条件は、第1特別モードが開始してから特定回数(本実施形態では10回)の図柄変動ゲームが実行された後、はずれ演出用の変動パターン又は当り演出用の変動パターンが決定されたときだけ成立するようにしても良い。
・上記実施形態では、第2特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されたことを契機にモード移行抽選が実行され、当選した場合には通常モードに移行させていた。この別例として、第2特別モード滞在中、特定の変動パターンが選択されても通常モードに移行させなくても良い。すなわち、第2特別モードの終了条件は、リーチ演出が実行され、統括CPU31aが実行する終了抽選において、「通常モードへ移行すること」に当選した後、はずれ演出用又は当り演出用の変動パターンが決定されたときだけ成立するようにしても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記当り判定手段が肯定判定する確率を通常状態よりも高確率にする確変状態を付与するか否か判定する確変判定手段を備え、前記当り判定手段は、前記図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に図柄変動ゲームが小当りとなるか否かを判定する小当り判定手段とから構成され、前記当り種決定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、開放時に遊技球の入賞を許容する特別入賞手段を予め決められた開閉態様で開閉させる第1の大当り遊技と、第1の大当り遊技における特別入賞手段の合計開放時間よりも短い開閉時間にて開放させる第2の大当り遊技の中から大当り遊技の種類を決定する一方、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合であって前記小当り判定手段の判定結果が肯定の場合、第2の大当り遊技における特別入賞手段の開放態様と同じ開閉態様にて開閉する小当り遊技を決定するように構成され、前記リーチ判定手段は、前記大当り判定手段及び前記小当り判定手段の判定結果が否定の場合、リーチ演出を行うか否かを判定するように構成され、前記確変判定手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合、大当り遊技終了後、確変状態を付与するか否かを判定する一方、前記小当り判定手段の判定結果が肯定の場合、確変状態を付与するか否かを判定することなく、小当り遊技開始前の遊技状態を小当り遊技終了後の遊技状態とするように構成され、前記第1移行条件は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって前記大当り遊技決定手段が第2の大当り遊技を付与すると決定した場合、又は前記小当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、予め決められた第3移行抽選に当選したときにも成立し、前記第2移行条件は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定の場合であって、前記大当り遊技決定手段が第2の大当り遊技を付与すると決定した場合、又は前記小当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、予め決められた第4移行抽選に当選したときにも成立するものとすることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
(ロ)前記第1終了条件は、前記第1特別演出モード中、特定の変動パターンが決定された場合であって、予め決められた第3終了抽選に当選した場合にも、成立するものとし、前記第2終了条件は、前記第2特別演出モード中、特定の変動パターンが決定された場合であって、予め決められた第4終了抽選に当選した場合にも、成立するものとすることを特徴とする請求項1、請求項2及び技術的思想(イ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ハ)前記演出制御手段は、前記第1特別演出モード中、前記当り判定に当選した場合、決定された変動パターンに基づき、課題として提示された前記所定の演出を図柄変動ゲームで実行させることを特徴とする請求項1、請求項2、技術的思想(イ)及び技術的思想(ロ)のうちいずれか一項に記載の遊技機。