JP2020000459A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣の向上を図ることができる遊技機を提供すること。【解決手段】特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームが存在している場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口へ遊技球が入球したことを契機に、保留内小当り報知演出が実行される。【選択図】図14

Description

この発明は、遊技機に関する。
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、様々な抽選が行われる。例えば、特許文献1に記載された遊技機では、変動ゲームの変動時間が定められた変動パターンを決める抽選や、大当りの種類を決める抽選などが行われる。また、特許文献1に記載された遊技機では、大当りが抽選されるようになっており、当該抽選において大当りに当選する確率が遊技状態によって異なる場合がある。その他、特許文献1に記載された遊技機では、小当りが抽選されるようになっており、小当りに当選した場合には小当り遊技が生起される。
特開2015−97881号公報
今日では、遊技機において、興趣の向上を図ることが望まれている。
この発明の目的は、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することである。
上記課題を解決する遊技機は、変動ゲームの実行を保留可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技が生起される遊技機において、小当り抽選を行う小当り抽選手段と、前記小当り抽選にて小当りに当選した場合、変動ゲームの終了後に小当り遊技を生起する小当り遊技生起手段と、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段と、表示演出を実行する表示手段と、前記表示手段を制御する表示制御手段と、を備え、前記特別入球手段へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出されるようになっており、単位時間あたりに前記小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態に制御可能に構成されており、前記表示演出には、前記特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている変動ゲームの中に小当りとなる変動ゲームが存在している場合に実行可能な保留内小当り報知演出があり、前記保留内小当り報知演出は、小当り遊技の生起中に前記特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に実行されることを要旨とする。
上記遊技機について、前記保留内小当り報知演出の演出態様は、次に実行される変動ゲームが小当りとなる変動ゲームである場合と、次に実行される変動ゲームが小当りとならない変動ゲームである場合と、で異なるようにしてもよい。
上記遊技機について、前記保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第1数であるときと、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が前記第1数とは異なる第2数であるときと、で異なるようにしてもよい。
この発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
パチンコ遊技機の正面図。 遊技盤の正面図。 大当りの種類を示す図。 (a)及び(b)は、大当り抽選の当選確率と、小当り抽選の当選確率と、転落抽選の当選確率と、の一例を示す図。 パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。 先読みコマンドを示す図。 持ち球の変化を示す図。 (a)及び(b)は、パチンコ遊技機が有する遊技性を示す図。 (a)は特殊状態において山モードに滞在しているときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図、(b)は特殊状態において海モードに滞在しているときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図、(c)は特殊状態において登場演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図、(d)は特殊状態においてプレミア背景演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。 (a)は登場演出の演出内容と各演出内容の高設定期待度を示す図、(b)はプレミア背景演出の演出内容と各演出内容の高設定期待度を示す図。 (a)は保留内大当り報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図、(b)は保留内小当り報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。 保留内小当り報知演出の演出内容と、各演出内容での保留内小当り報知演出の実行条件と、を示す図。 (a)及び(b)は、特殊状態において保留予告演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図。 (a)〜(d)は、特殊状態における演出表示装置の表示内容の一例を示す図。
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、前枠14の開口部14aの全体を覆い、遊技盤20を保護する保護ガラスが支持されている。パチンコ遊技機10において、中枠13及び前枠14は、外枠12に開閉可能に支持されている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。すなわち、パチンコ遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能に構成されている。
パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタンBTを備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、人の声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球を、遊技領域21へ案内する案内通路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内通路21aへ逆戻りすることを防止する逆戻り防止弁21bを備えている。発射ハンドル16の操作によって発射された遊技球は、案内通路21aで案内され、案内通路21aの最下流に位置する逆戻り防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。そして、遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、単に「特別ゲーム」と示す場合がある。このように、特別ゲーム(変動ゲーム)には、第1特別ゲーム(第1変動ゲーム)と、第2特別ゲーム(第2変動ゲーム)と、がある。特別ゲームは、特別図柄変動ゲームに相当する。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知するための図柄である。
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄と、小当り図柄と、はずれ図柄と、がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、小当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。
本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行可能に構成されている。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行中であっても第2特別ゲームを実行可能に構成されているとともに、第2特別ゲームの実行中であっても第1特別ゲームを実行可能に構成されている。このため、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの両方が並行して実行される場合がある。
また、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が生起(付与)される。このように、パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合(大当り抽選にて大当りに当選した場合)に大当り遊技が生起される。また、パチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、その後、小当り遊技が生起(付与)される。このように、パチンコ遊技機10では、小当り抽選に当選した場合(小当り抽選にて小当りに当選した場合)に小当り遊技が生起される。
パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第2特別ゲームが終了する。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。また、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示され、第1特別ゲームが終了する。一方、パチンコ遊技機10では、第2特別ゲームの実行中に第1特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第2特別ゲームは終了せず、第2特別ゲームの実行が継続される。同様に、パチンコ遊技機10では、第1特別ゲームの実行中に第2特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、第1特別ゲームが終了せず、第1特別ゲームの実行が継続される。
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当りの場合に確定停止表示される普通当り図柄と、普通はずれの場合に確定停止表示される普通はずれ図柄と、が少なくともある。パチンコ遊技機10では、普通当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された後、該普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技が生起(付与)される。また、情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。
その他、例えば、情報表示パネル22は、遊技球の発射強度に関する報知を行う右打ち表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。これらの複数の表示部は、同一の部材に設ける必要はなく、異なる部材に別々に設けられていてもよい。
パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、演出表示装置25が、表示演出を実行する表示手段として機能する。
パチンコ遊技機10は、第1始動口26を備えている。第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図5に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く(遊技盤20から外部へ排出する)球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第1始動センサSE1により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、3球の遊技球が賞球として付与される。このように、第1始動口26へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。
パチンコ遊技機10は、第2始動口27を備えている。第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図5に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。第2始動センサSE2により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、1球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2始動口27へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。また、第2始動口27は、開閉部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い(又は、入球させることができない)閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図5に示す)から動力を受けて動作する。以下の説明では、第1可変部材28が開状態となることを「第2始動口27が開放される」と示し、第1可変部材28が閉状態となることを「第2始動口27が閉鎖される」と示す場合がある。このように、パチンコ遊技機10は、遊技球が入球可能な始動口を備えている。そして、パチンコ遊技機10において始動口には、第1始動口と、開閉部材を有する第2始動口と、がある。
本実施形態では、第1始動口26へ遊技球が入球し、第1特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われるものの、小当り抽選は行われない。このように、パチンコ遊技機10では、第1始動口26への入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26への入球を契機として小当り抽選は行われない。一方、本実施形態では、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選が行われ、当該大当り抽選に非当選した場合には小当り抽選が行われる。すなわち、本実施形態では、第2始動口27へ遊技球が入球し、第2特別ゲームの始動条件が成立した場合には、大当り抽選及び小当り抽選の何れもが行われる場合がある。以上のように、パチンコ遊技機10では、第1始動口と第2始動口のうち少なくとも第2始動口への遊技球の入球を契機に、小当り抽選が行われる場合がある。なお、第2始動口27へ遊技球が入球した場合と同様、第1始動口26への遊技球の入球を契機に小当り抽選が行われる場合があるように構成してもよい。
パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29を備えている。第1大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。パチンコ遊技機10は、第1大入賞口29に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(図5に示す)を備えている。例えば、第1大入賞口29には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1カウントセンサSE3が配設されている。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1カウントセンサSE3により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。このように、第1大入賞口29へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。また、第1大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を第1大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図5に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30が開状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、第1大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「第1大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「第1大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31を備えている。第2大入賞口31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2大入賞口31に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(図5に示す)を備えている。例えば、第2大入賞口31には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2カウントセンサSE4が配設されている。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2カウントセンサSE4により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、10球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。また、第2大入賞口31は、第3可変部材32を有する。第3可変部材32は、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができる開状態と、遊技球を第2大入賞口31へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第3可変部材32は、第3アクチュエータA3(図5に示す)から動力を受けて動作する。第3可変部材32が開状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。第3可変部材32が閉状態となる場合には、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第3可変部材32が開状態となることを「第2大入賞口31が開放される」と示し、第3可変部材32が閉状態となることを「第2大入賞口31が閉鎖される」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、ゲート33を備えている。ゲート33は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート33には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE5(図5に示す)が配設されている。ゲートセンサSE5により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。また、本実施形態では、大当り遊技の生起待ち状態であるとき、ゲートセンサSE5により遊技球が検知されたことを契機に、大当り遊技の生起開始条件が成立し、大当り遊技が生起される。
パチンコ遊技機10は、第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35を備えている。第1一般入賞口34は、遊技領域21のうちセンター枠23の左下方に位置している。第2一般入賞口35は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。第1一般入賞口34及び第2一般入賞口35は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1一般入賞口34に入球した遊技球を検知する第1一般センサSE6(図5に示す)と、第2一般入賞口35に入球した遊技球を検知する第2一般センサSE7(図5に示す)と、を備えている。例えば、第1一般入賞口34には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1一般センサSE6が配設されている。第1一般センサSE6により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第1一般センサSE6により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、5球の遊技球が賞球として付与される。このように、第1一般入賞口34へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。第2一般センサSE7により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。第2一般センサSE7により遊技球が検知されて賞球の払出条件が成立する場合、5球の遊技球が賞球として付与される。このように、第2一般入賞口35へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出される。一般入賞口34,35は、普通入賞口ともいわれる。
パチンコ遊技機10は、アウト口36を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、第1一般入賞口34、第2一般入賞口35へ入球しなかった遊技球は、アウト口36から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与える遊技構成部材を備えている。
パチンコ遊技機10は、通路部材37と、通路部材38と、を備えている。通路部材37及び通路部材38は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。通路部材37には、第2始動口27が位置している。第2始動口27の第1可変部材28は、通路部材37の上面を構成する部材となっている。通路部材37には、第2大入賞口31が位置している。第2大入賞口31の第3可変部材32は、通路部材37の上面を構成する部材となっている。遊技領域21において通路部材38は、当該通路部材38の下面と通路部材37の上面の距離が遊技球の直径よりも長い距離を空けて配置されている。そして、遊技領域21では、通路部材37及び通路部材38によって、流下通路39が形成される。流下通路39において、第2始動口27は、第2大入賞口31よりも上流に位置している。流下通路39において、第2始動口27へ入球しなかった全ての遊技球は、第2大入賞口31へと誘導される。流下通路39の最上流部の入球口39aから遊技球が入球して第2始動口27及び第2大入賞口31の何れにも入球しなかった場合、入球口39aから入球した遊技球は流下通路39の最下流部の排出口39bから排出される。
通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2始動口27の第1可変部材28と流下通路39を形成する箇所に、複数の第1突起部38aを有する。流下通路39を流下(通過)する遊技球が第1突起部38aと衝突する場合、当該遊技球の流下速度(通過速度)が低下する。すなわち、第1突起部38aは、第2始動口27の第1可変部材28の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。また、通路部材38は、当該通路部材38の下面であって、第2大入賞口31の第3可変部材32と流下通路39を形成する箇所に、複数の第2突起部38bを有する。流下通路39を流下する遊技球が第2突起部38bと衝突する場合、当該遊技球の流下速度が低下する。すなわち、第2突起部38bは、第2大入賞口31の第3可変部材32の上面を流下する遊技球の流下速度を抑制する機能を有している。
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
上記のように構成されたパチンコ遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23(演出表示装置25)の左側を通ってアウト口36へと至る第1経路R1と、センター枠23(演出表示装置25)の右側を通ってアウト口36へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下の説明では、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域R1aと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域R2aと示す。左側領域R1aを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域R2aを流下する経路は第2経路R2に相当する。
そして、遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域R1a及び右側領域R2aに遊技球を打ち分け、第1始動口26や第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第1一般入賞口34、第2一般入賞口35へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域R1aに流下案内され易く、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域R2aに流下案内され易く、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性がある。したがって、第1経路R1上には、第1始動口26及び第1一般入賞口34があり、第2経路R2上には、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33及び第2一般入賞口35があるといえる。
本実施形態において遊技球は、第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、第2始動口27や第1大入賞口29、第2大入賞口31、ゲート33、第2一般入賞口35へ入球する可能性が低い。本実施形態において遊技球は、第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、第1始動口26や第1一般入賞口34へ入球する可能性が低い。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が第1経路R1上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す場合がある。また、遊技球の発射強度のうち遊技球が第2経路R2上を流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
右側領域R2aにおいてゲート33は、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第1大入賞口29は、第2始動口27、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35よりも上流側に配置されている。右側領域R2aにおいて第2始動口27は、第2大入賞口31よりも上流側に配置されている。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と、高確率状態と、を備えている。大当り確率は、内部抽選として行われる大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当りに当選する可能性が低確率状態に比して高まる。なお、高確率状態は、所謂、「確率変動状態(確変状態)」である。これに対して、低確率状態は、所謂、「非確率変動状態(非確変状態)」である。
因みに、パチンコ遊技機10では、低確率状態と高確率状態の何れであるかによって大当りとなる確率(大当り抽選の当選確率)が異なるが、第1始動口26と第2始動口27のうち何れへの入球を契機とするかによって大当りとなる確率は異ならない。また、パチンコ遊技機10では、低確率状態と高確率状態の何れであるかによって小当りとなる確率(小当り抽選の当選確率)は異ならない。
パチンコ遊技機10は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が異なる遊技状態として、非変動短縮状態と、変動短縮状態と、がある。変動短縮状態は、非変動短縮状態に比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)遊技状態である。なお、「少なくとも第2特別ゲームの変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)」とは、第2特別ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、第2特別ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、第2特別ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。因みに、パチンコ遊技機10では、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れも変動時間が短くなる(又は、短くなり易い)。また、変動短縮状態であるときは、変動短縮機能が作動しているときといわれることもある。また、非変動短縮状態であるときは、変動短縮機能が作動していないとき(又は、非作動であるとき)といわれることもある。
パチンコ遊技機10では、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間(例えば、4分や8分)を超える。具体的に、本実施形態において、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、少なくとも小当りの場合及びはずれの場合、10分となる。例えば、非変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、大当りとなった場合に限って、所定の変動時間を超えない(例えば、1分)ようにしてもよい。一方、本実施形態において、変動短縮状態に制御されているときの第2特別ゲームの変動時間は、所定の変動時間を超えない。したがって、本実施形態では、変動短縮状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間は、非変動短縮状態に制御されている場合であって小当りとなる場合に第2特別ゲームが実行されるときの当該第2特別ゲームの変動時間よりも短い。
パチンコ遊技機10は、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が異なる遊技状態として、非開放延長状態と、開放延長状態と、がある。開放延長状態は、非開放延長状態に比して、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間が長い遊技状態である。開放延長状態では、非開放延長状態に比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。すなわち、開放延長状態は、非開放延長状態に比して開閉部材としての第1可変部材28の開閉に関する有利度が高い。本実施形態では、非開放延長状態が第1開閉状態に相当し、開放延長状態が第2開閉状態に相当する。そして、非開放延長状態及び開放延長状態に制御されるように構成されたパチンコ遊技機10は、開閉状態に制御されるように構成された遊技機であることがわかる。因みに、普通当り遊技が生起された場合の第1可変部材28の開放時間を異ならせる方法としては、1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる回数を異ならせる方法や、第1可変部材28が開状態となったときの開放時間や1回の普通当り遊技において第1可変部材28が開状態となる合計の開放時間を異ならせる方法などがある。また、開放延長状態であるときは、開放延長機能が作動しているときといわれることもある。また、非開放延長状態であるときは、開放延長機能が作動していないとき(又は、非作動であるとき)といわれることもある。
その他、遊技状態としては、普通当り抽選の当選確率が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通当り高確率状態と普通当り低確率状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通当り高確率状態は、普通当り低確率状態に比して、普通当り抽選において普通当りに当選する確率が高い遊技状態としてもよい。また、開放延長状態に制御されているときに普通当り高確率状態に制御され、非開放延長状態に制御されているときに普通当り低確率状態に制御されるように構成してもよい。
また、遊技状態としては、普通ゲームの変動時間が異なる遊技状態を制御可能に構成してもよい。例えば、普通短縮状態と非普通短縮状態を遊技状態として制御可能に構成し、普通短縮状態は、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間が短くなり易い遊技状態としてもよい。なお、「普通ゲームの変動時間が短くなり易い」とは、普通ゲームの変動時間が必ず短いことに限らず、普通ゲームの変動時間が短くなる場合もあれば長くなる場合があってもよく、普通ゲームの変動時間の平均時間が短くなることを意図する。
そして、パチンコ遊技機10において制御される遊技状態としては、「低確率状態、非変動時間短縮状態、非開放延長状態」と、「低確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態」と、「高確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態」と、「高確率状態、変動時間短縮状態、非開放延長状態」と、がある。以下の説明では、「低確率状態、非変動時間短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「通常低確状態」、「低確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定低確状態」と示す場合がある。また、以下の説明では、「高確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態に制御される遊技状態」を「特定高確状態」、「高確率状態、変動時間短縮状態、非開放延長状態に制御される遊技状態」を「特殊状態」と示す場合がある。本実施形態における特殊状態は、小当りRUSHや小当りRUSH状態ともいわれる。
次に、パチンコ遊技機10における設定変更機能について説明する。
パチンコ遊技機10は、複数の設定値(設定情報)のうち何れかの設定値を設定することが可能に構成されている。設定値には、大当り遊技に関する有利度合いが定められている。本実施形態における設定値には、大当り抽選の当選確率が定められており、複数の設定値のうち何れかの設定値を設定することで大当り抽選の当選確率を設定することができる。パチンコ遊技機10では、設定値「1」〜「6」までの全6段階のうち何れかの設定値を設定することが可能に構成されている。パチンコ遊技機10では、設定値「1」<「2」<「3」<「4」<「5」<「6」の順で大当り抽選の当選確率が高く、有利度が高い。このように、設定値は複数あり、大当り遊技に関する有利度合いが異なる。本実施形態では、設定値「1」〜「6」のうち大当り遊技に関する有利度合いが最も高い設定値「6」を除く設定値「1」〜「5」のうち一部又は全部の設定値が第1設定情報に相当し、第1設定情報に相当する設定値よりも大当り遊技に関する有利度合いが高い設定値のうち一部又は全部の設定値が第2設定情報に相当する。以下、説明の都合上、設定値「1」〜「6」のうち、所定の設定値(以下、第1設定値と示す)と、当該所定の設定値よりも有利度の高い設定値(以下、第2設定値と示す)と、の2種類の設定値を取り上げて説明する場合がある。なお、第1設定値と第2設定値では、第1設定値が第1設定情報に相当し、第2設定値が第2設定情報に相当する。
パチンコ遊技機10では、設定器40d(図5に示す)の設定操作部をオン状態に操作され、且つ、RAMクリアスイッチ40e(図5に示す)をオン状態に操作されているときに電力供給が開始されると、設定変更モードとなる。設定変更モードでは、内部的に設定されている設定値が報知され、RAMクリアスイッチ40eの操作毎に、内部的に設定されている設定値を「1」→「2」→…→「5」→「6」→「1」→…というように、ループするように変更できる。また、設定変更モードは、設定器40dの設定操作部をオフ状態に操作すると終了する。なお、パチンコ遊技機10では、RAMクリアスイッチ40eをオン状態に操作されているときに電力供給が開始されると、バックアップされている各種情報が初期化される。したがって、パチンコ遊技機10では、設定変更モードとなった場合、バックアップされている各種情報が初期化される。因みに、バックアップの対象となる各種情報には、遊技の進行に関する遊技情報と、設定値に関する設定値情報と、が含まれる。例えば、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報及び賞球の払い出しに関する情報が含まれている。
パチンコ遊技機10では、設定器40dの設定操作部をオン状態に操作され、RAMクリアスイッチ40eをオフ状態に操作されているときに電力供給が開始されると、設定確認モードとなる。設定確認モードでは、内部的に設定されている設定値が報知され、RAMクリアスイッチ40eを操作しても、内部的に設定されている設定値を変更することができない。設定確認モードは、設定器40dの設定操作部をオフ状態に操作すると終了する。因みに、パチンコ遊技機10では、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作され、且つ、RAMクリアスイッチ40eがオフ状態に操作されているときに電力供給が開始されると、バックアップされている各種情報が再設定され、復帰する。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、第3大当り図柄と、第4大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。具体的に、第1大当り図柄には第1大当り、第2大当り図柄には第2大当り、第3大当り図柄には第3大当り、第4大当り図柄には第4大当りがそれぞれ定められている。以下、第1大当りに基づく大当り遊技を「第1大当り遊技」、第2大当りに基づく大当り遊技を「第2大当り遊技」、第3大当りに基づく大当り遊技を「第3大当り遊技」、第4大当りに基づく大当り遊技を「第4大当り遊技」という。
大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、第1大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において第1大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
図3に示すように、各大当りには、ラウンド遊技の回数(図3では、ラウンド回数と示す)が定められている。具体的に、第1大当り及び第2大当りには、ラウンド遊技の回数として「7回」が定められている。また、第3大当り及び第4大当りには、ラウンド遊技の回数として「10回」が定められている。
各大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態が定められている。具体的に、第1大当り〜第4大当りには、大当り遊技終了後の遊技状態を特定高確状態とすることが定められている。具体的に、第1大当り及び第3大当りには、大当り遊技終了後から50回の特別ゲームが終了するまでを上限として、開放延長状態とすることが定められている。一方、第2大当り及び第4大当りには、大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが終了するまでを上限として、開放延長状態に制御することが定められている。このように、パチンコ遊技機10は、大当り遊技終了後に高確率状態(確率変動状態)に制御可能に構成されている。因みに、本実施形態では、大当り遊技終了後において高確率状態に制御される場合、内部抽選として行われる転落抽選に当選するまでの間、又は、転落抽選に当選するよりも前に大当り遊技が生起されるまでの間、高確率状態に制御される。パチンコ遊技機10では、転落抽選に当選した場合、高確率状態が終了し、低確率状態に制御される。所定の抽選である転落抽選は、大当り抽選とは異なる。また、所定の抽選である転落抽選は、小当り抽選とは異なる。
第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく50回の特別ゲームが終了した場合、既に転落抽選に当選して低確率状態に制御されている場合には、通常低確状態に制御される。一方、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく50回の特別ゲームが終了した場合、転落抽選に当選することなく高確率状態に制御され続けている場合には、特殊状態に制御される。同様に、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了した場合、既に転落抽選に当選して低確率状態に制御されている場合には、通常低確状態に制御される。一方、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後、大当り遊技が生起されることなく100回の特別ゲームが終了した場合、転落抽選に当選することなく高確率状態に制御され続けている場合には、特殊状態に制御される。
このように、パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が所定回数(50回又は100回)に達するまでは、開放延長状態に制御される。一方、パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が所定回数(50回又は100回)に達した後は、非開放延長状態に制御される。このように、本実施形態では、大当り遊技終了後に確率変動状態に制御されてから確率変動状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が所定回数に達するまでは、第2開閉状態に制御される。一方、本実施形態では、大当り遊技終了後に確率変動状態に制御されてから確率変動状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が所定回数に達した後は、第1開閉状態に制御される。
パチンコ遊技機10では、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから転落抽選に当選せずに高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が所定回数(50回又は100回)に達した場合、高確率状態に継続して制御されるとともに、特殊状態に制御される。このように、本実施形態では、大当り遊技終了後に確率変動状態に制御されてから確率変動状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が所定回数に達した場合、確率変動状態に継続して制御されるとともに、特殊状態に制御される。また、本実施形態において、所定回数となる回数には、少なくとも第1回数に相当する50回と、第1回数よりも多い第2回数に相当する100回と、がある。
以上のように、パチンコ遊技機10では、高確率状態に制御されているときにおいて、特殊状態に制御される場合がある。また、パチンコ遊技機10では、高確率状態に制御されている場合に、必ずしも特殊状態に制御されるわけではない。すなわち、パチンコ遊技機10は、高確率状態(確率変動状態)に制御されているときのうち少なくとも一部の期間において、特殊状態に制御可能に構成されている。
因みに、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、特殊状態の終了条件が成立した場合に特殊状態が終了する。すなわち、本実施形態において特殊状態は、特殊状態の終了条件が成立した場合に終了する。本実施形態における特殊状態の終了条件には、大当り抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り遊技が生起された場合、特殊状態が終了する。すなわち、パチンコ遊技機10は、特殊状態に制御されているときに大当り遊技が生起された場合、特殊状態が終了するように構成されている。
また、本実施形態における特殊状態の終了条件には、転落抽選に当選した場合に成立する終了条件がある。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、転落抽選に当選した場合、特殊状態が終了し、通常低確状態に制御される。すなわち、特殊状態において転落抽選に当選した場合、高確率状態が終了して低確率状態に制御されるとともに、変動短縮状態が終了して非変動短縮状態に制御される。以上のように、本実施形態における特殊状態の終了条件には、所定の抽選の抽選結果が特定結果となった場合に成立する終了条件がある。
次に、パチンコ遊技機10における小当りについて説明する。
小当り遊技では、第2大入賞口31が開放され、第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。小当り遊技では、所定の開放態様で第2大入賞口31が開状態となる。小当り遊技において第2大入賞口31は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1の開放遊技終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2の開放遊技終了条件が成立する迄の間、所定の開放態様で開放される。例えば、小当り遊技では、「0.6秒開放した後に0.5秒閉鎖し、その後、第2大入賞口31を1.2秒開放する開放態様」で第2大入賞口31が開状態となる。このように、小当り遊技では、少なくとも1回は第2大入賞口31が、当該第2大入賞口31へ遊技球を入球させることが容易な時間だけ開放される。
以上のように、大当り遊技では、第1大入賞口29が開放されることによって第1大入賞口29への遊技球の入球が許容される一方、小当り遊技では、第2大入賞口31が開放されることによって第2大入賞口31への遊技球の入球が許容される。このように、本実施形態において、小当り遊技が生起された場合において開放される大入賞口は、大当り遊技が生起された場合において開放される大入賞口と異なる。本実施形態において第1大入賞口29は、大当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段に相当する。また、本実施形態において第2大入賞口31は、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段に相当する。
本実施形態における演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが導出される演出図柄変動ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。このように、パチンコ遊技機10は、演出図柄を用いた演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。第1列の演出図柄は所謂第1図柄であり、第2列の演出図柄は所謂第2図柄であり、第3列の演出図柄は所謂第3図柄である。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。本実施形態において各列では、原則として、[1]〜[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
演出ゲーム(演出図柄ゲーム)は、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。このように、パチンコ遊技機10は、特別図柄変動ゲームの実行中に演出図柄変動ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて導出された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、小当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、小当りの図柄組み合わせは、[112]や[426]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。また、特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、「323」や[426]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。因みに、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと一部又は全部が共通する図柄組み合わせであってもよい。例えば、小当りの図柄組み合わせとはずれの図柄組み合わせで共通する図柄組み合わせが演出ゲームにて導出された場合には、小当りとはずれの何れであるかを演出図柄から特定し難くできる。一方、小当りの図柄組み合わせは、はずれの図柄組み合わせと異なる図柄組み合わせであってもよい。この場合、演出図柄から小当りとはずれの何れであるかを特定し易くできる。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば、「ゆれ変動状態」など、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味している。
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出(単に、リーチともいわれる)が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。なお、本実施形態におけるリーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。
ここで、図4(a)及び図4(b)に基づき、パチンコ遊技機10における大当り抽選の当選確率、小当り抽選の当選確率及び転落抽選の当選確率について、説明する。なお、図4(a)及び図4(b)では、大当り抽選の当選確率、小当り抽選の当選確率及び転落抽選の当選確率を、単位分数で示す。
図4(a)に示すように、設定値として第1設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる大当り抽選の当選確率は、低確率状態であるときに「約1/319.7」、高確率状態であるときに「約1/318.1」となる。一方、図4(b)に示すように、設定値として第2設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる大当り抽選の当選確率は、低確率状態であるときに「約1/318.1」、高確率状態であるときに「約1/316.6」となる。このように、低確率状態と高確率状態のうち何れであっても、設定値として第1設定値が設定されるときの大当り抽選の当選確率は、設定値として第2設定値が設定されているときの大当り抽選の当選確率よりも低い。すなわち、本実施形態において、第1設定情報が設定されているときの大当り抽選にて大当りに当選する確率は、第2設定情報が設定されているときの大当り抽選にて大当りに当選する確率よりも低い。以上のように、パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れであるかによって、低確率状態であるときの大当り抽選の当選確率及び高確率状態であるときの大当り抽選の当選確率が異なる。
また、設定値として第1設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる小当り抽選の当選確率は、「約1/1.4」となる。同様に、設定値として第2設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる小当り抽選の当選確率は、「約1/1.4」となる。このように、小当り抽選の当選確率は、設定値として第1設定値と第2設定値の何れが設定されている場合であっても、同一である。このように、本実施形態において、第1設定情報が設定されているときの小当り抽選にて小当りに当選する確率は、第2設定情報が設定されているときの小当り抽選にて小当りに当選する確率と同一である。
また、設定値として第1設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる転落抽選の当選確率は、「約1/585.1」となる。同様に、設定値として第2設定値が設定されている場合、パチンコ遊技機10において行われる転落抽選の当選確率は、「約1/585.1」となる。このように、転落抽選の当選確率は、設定値として第1設定値と第2設定値の何れが設定されている場合であっても、同一である。このように、本実施形態において、第1設定情報が設定されているときの転落抽選に当選する確率(抽選結果が特定結果となる確率)は、第2設定情報が設定されているときの転落抽選に当選する確率と同一である。
パチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選せず、且つ、小当り抽選に当選しなかった場合、はずれとなる。すなわち、本実施形態では、大当り抽選にて大当りに当選せず、小当り抽選にて小当りに当選しない場合、はずれとなる。したがって、設定値として第1設定値が設定されているときにはずれとなる確率は、設定値として第1設定値が設定されているときに大当り抽選に当選せず、且つ、小当り抽選に当選しない確率となる。同様に、設定値として第2設定値が設定されているときにはずれとなる確率は、設定値として第2設定値が設定されているときに大当り抽選に当選せず、且つ、小当り抽選に当選しない確率となる。前述したように、設定値として第1設定値が設定されているときと第2設定値が設定されているときでは、小当り抽選の当選確率が同一である。そして、設定値として第1設定値が設定されているときの大当り抽選の当選確率は、設定値として第2設定値が設定されているときの大当り抽選の当選確率よりも低く、大当り抽選に当選しない確率が高い。以上のようなことから、パチンコ遊技機10において、設定値として第1設定値が設定されているときにはずれとなる確率は、設定値として第2設定値が設定されているときにはずれとなる確率よりも高い。このように、本実施形態において、第1設定情報が設定されているときにはずれとなる確率は、第2設定情報が設定されているときにはずれとなる確率よりも高い。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。パチンコ遊技機10は、副制御部としての副基板41を備えている。副基板41は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板41は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板41は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板41が含まれる。パチンコ遊技機10において主基板40及び副基板41は、機内部に配設されているともいえる。主基板40は、副基板41と接続されている。
また、パチンコ遊技機10は、電源ユニット60を備えている。電源ユニット60は、電源スイッチ60aをオン状態に切り替える操作が行われることによって、主基板40及び副基板41に電力供給を行うユニットである。このように、電源スイッチ60aをオン状態に切り替える操作が行われることで、パチンコ遊技機10に電源投入される。なお、パチンコ遊技機10は、バックアップ機能を有している。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも各種情報をバックアップ(内部的に保持)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて復帰する機能である。パチンコ遊技機10では、主基板40がバックアップ機能を有している一方、副基板41はバックアップ機能を有していない。
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主制御CPU40aと、主制御ROM40bと、主制御RAM40cと、を備えている。また、主基板40は、設定器40dと、RAMクリアスイッチ40eと、表示器40fと、を備えている。主制御CPU40aは、主制御CPU40aの制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
主制御ROM40bは、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。例えば、主制御ROM40bは、大当り抽選にて用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確大当り判定値と、共通大当り判定値と、がある。なお、パチンコ遊技機10において、低確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値のうち共通大当り判定値のみが用いられる一方、高確率状態であるときの大当り抽選では共通大当り判定値と高確大当り判定値の両方が用いられる。なお、大当り判定値は、設定値毎に定められている。その他、主制御ROM40bは、転落抽選に用いられる転落判定値を記憶している。また、主制御ROM40bは、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選では、リーチ演出を実行するかについての決定が行われる。このため、演出抽選は、リーチ抽選ともいえる。
その他、例えば、主制御ROM40bは、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間(特別ゲームの変動時間)が対応付けられている。変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当り図柄を導出させる演出内容が対応付けられている。小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄による小当り図柄が導出される演出内容が対応付けられている。なお、小当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられた変動パターンがあってもよい。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的に演出図柄によるはずれ図柄を導出させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを導出させる演出内容が対応付けられている。
変動パターンには、変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンと非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部又は全部が異なる。変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、非変動短縮状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。パチンコ遊技機10では、変動短縮状態であるときに決定可能な1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって変動短縮状態が実現される。同様に、パチンコ遊技機10では、非変動短縮状態であるときに決定可能な1又は複数の変動パターンが定められた変動パターンテーブルの中から変動パターンが決定されることによって非変動短縮状態が実現される。
また、変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部又は全部が異なる。因みに、パチンコ遊技機10において第1特別ゲームは、大当りとなる場合がある一方で小当りとなる場合がない。したがって、パチンコ遊技機10は、第1特別ゲーム用の小当り変動パターンを備えていない。
以上のように、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンと、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、がある。また、変動パターンには、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンと、がある。
主制御RAM40cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主制御RAM40cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を主基板40に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、主制御CPU40aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、第1カウントセンサSE3、第2カウントセンサSE4、ゲートセンサSE5、第1一般センサSE6及び第2一般センサSE7が接続されている。主制御CPU40aは、ポートを介して、各種のセンサSE1〜SE7が出力する検知信号を入力可能に構成されている。主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主制御CPU40aは、駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。主基板40には、第1アクチュエータA1、第2アクチュエータA2及び第3アクチュエータA3が接続されている。主制御CPU40aは、駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作、第3アクチュエータA3の動作を制御可能となっている。
設定器40dは、設定操作部を有している。主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオン状態に操作された場合に出力する操作信号を入力可能に構成されている。設定器40dは、設定制御モードへの移行を指示する操作を可能に構成されている。設定制御モードには、内部的に設定されている設定値を変更可能な設定変更モードと、内部的に設定されている設定値を設定不能ではあるが設定値を特定可能に表示する設定確認モードと、がある。主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作された場合に出力する操作信号を入力可能に構成されている。RAMクリアスイッチ40eは、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成されている。主制御CPU40aは、表示器40fの表示内容を制御可能に構成されている。表示器40fは、内部的に設定されている設定値を報知可能に構成されている。
次に、副基板41について説明する。
副基板41は、副制御CPU41aと、副制御ROM41bと、副制御RAM41cと、を備えている。例えば、副制御CPU41aは、副制御CPU41aの制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副制御ROM41bは、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副制御ROM41bは、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。副制御ROM41bは、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副制御ROM41bは、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
副制御RAM41cは、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副制御RAM41cが記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板41は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数生成回路を副基板41に搭載することによりハードウェア乱数として生成してもよく、副制御CPU41aが所定の制御周期毎に乱数の値を更新することによりソフトウェア乱数として生成してもよい。
副基板41には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副制御CPU41aは、駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、表示手段として機能する演出表示装置25を副制御CPU41aが制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。副基板41には、操作ボタンBTが接続されている。副制御CPU41aは、ポートを介して、操作ボタンBTが操作された場合に出力する検知信号を入力可能に構成されている。
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を各基板40,41へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源供給線を介して各基板40,41へ電力を供給する。電源ユニット60は、電源スイッチ60aを有している。電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,41への電力供給が開始される。一方、電源スイッチ60aをオン状態からオフ状態へ切り替える操作が行われると、各基板40,41への電力供給が遮断される。
以下、主制御CPU40aや副制御CPU41aが実行する制御内容を説明する。まず、主制御CPU40aが行う各種処理について説明する。
最初に、主制御CPU40aが行う電源投入処理について説明する。
主制御CPU40aは、電力供給の開始時に起動処理によって起動すると、最初に電源投入処理を行う。電源投入処理では、電力供給の開始時に設定器40dの設定操作部及びRAMクリアスイッチ40eの操作状態に応じて、設定制御モードへの移行有無及び主制御RAM40cの初期化の有無を判断する。
具体的に、主制御CPU40aは、電力供給の開始時にRAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたかを判定する。主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたときに出力される操作信号を入力した場合、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたと判定する。そして、電力供給の開始時にRAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、主RAMクリア処理を行う。主RAMクリア処理において主制御CPU40aは、主制御RAM40cにバックアップされている遊技情報を初期化する一方、主制御RAM40cにバックアップされている設定値情報を初期化しない。
主RAMクリア処理を行った後、主制御CPU40aは、電力供給の開始時に設定器40dの設定操作部がオン状態に操作されたかを判定する。主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオン状態に操作されたときに出力される操作信号を入力した場合、設定器40dがオン状態に操作されたと判定する。電力供給の開始時に設定器40dがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに割り当てられた設定値フラグに記憶されている設定値を読み出す。主制御CPU40aは、設定値フラグに記憶されている設定値から、設定されている設定値を特定することができる。そして、主制御CPU40aは、読み出した設定値を特定可能な制御情報(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに格納する。出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、次回以降の割込処理において副基板41へと出力される。このときの設定値コマンドから特定可能な設定値は、電力供給が遮断されたときの設定値であり、バックアップされていた設定値である。また、設定値コマンドを出力バッファに格納した後、主制御CPU40aは、初期化による起動を指示する制御情報(以下、初期時コマンドと示す)を出力バッファに格納する。その後、主制御CPU40aは、電源投入処理を終了する。
一方、電力供給の開始時に設定器40dの設定操作部がオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、設定変更制御処理を行う。設定変更制御処理において主制御CPU40aは、設定変更モードへ移行する。設定変更モードにおいて主制御CPU40aは、設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を報知するように表示器40fを制御する。すなわち、表示器40fでは、電力供給が遮断されたときの設定値が報知される。そして、主制御CPU40aは、読み出した設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに格納する。
設定変更モードにおいて主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作される毎に、設定値を、「1」→「2」→…→「5」→「6」→「1」→…というように、ループするように変更し、設定値フラグに記憶されている設定値を更新する。また、設定変更モードにおいて主制御CPU40aは、設定値フラグに記憶されている設定値を更新する毎に、更新後の設定値を報知するように表示器40fを制御する。また、設定変更モードにおいて主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作されると、その時点において設定値フラグに記憶されている設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに格納する。また、設定変更モードにおいて主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作されると、設定変更モードを終了するとともに、設定変更制御処理を終了する。その後、主制御CPU40aは、初期時コマンドを出力バッファに格納し、電源投入処理を終了する。
また、電力供給の開始時にRAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、復帰処理を行う。復帰処理において主制御CPU40aは、バックアップされている各種情報が正常であるかを確認し、正常であればバックアップされている各種情報に基づき復帰する処理を行う。バックアップされている各種情報に基づき復帰する処理を行った場合、主制御CPU40aは、バックアップされている各種情報に基づく復帰を指示する制御情報(以下、復帰時コマンドと示す)、及び、復帰時(電力供給の遮断時にも相当)の制御状態を指定する制御情報(以下、状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。一方、バックアップされている各種情報が正常でない場合、主制御CPU40aは、主RAMクリア処理を行う。主RAMクリア処理を行った場合、主制御CPU40aは、初期時コマンドを出力バッファに格納する。
復帰処理を行った後、主制御CPU40aは、電力供給の開始時に設定器40dの設定操作部がオン状態に操作されたかを判定する。そして、設定器40dがオン状態に操作されたと判定しない場合、主制御CPU40aは、設定値フラグに記憶されている設定値を読み出す。また、主制御CPU40aは、読み出した設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに格納し、電源投入処理を終了する。一方、電力供給の開始時に設定器40dがオン状態に操作されたと判定した場合、主制御CPU40aは、設定確認制御処理を行う。設定確認制御処理において主制御CPU40aは、設定確認モードへ移行する。
設定確認モードにおいて主制御CPU40aは、設定値フラグに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を報知するように表示器40fを制御する。すなわち、表示器40fでは、電力供給が遮断されたときの設定値が報知される。そして、主制御CPU40aは、読み出した設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに格納する。なお、設定確認モードにおいて主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作されたとしても、設定値フラグを更新せず、表示器40fの表示内容を変化させない。また、設定確認モードにおいて主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作されると、その時点において設定値フラグに記憶されている設定値を特定可能な設定値コマンドを出力バッファに格納する。また、設定確認モードにおいて主制御CPU40aは、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作されると、設定確認モードを終了するとともに、設定確認制御処理を終了する。設定確認制御処理を終了すると、主制御CPU40aは、電源投入処理を終了する。
このように、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作され、且つ、設定器40dの設定操作部がオン状態に操作された場合、電源投入処理において、主RAMクリア処理及び設定変更制御処理を行う。一方、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオン状態に操作され、且つ、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作された場合、電源投入処理において、主RAMクリア処理を行い、設定変更制御処理を行わない。また、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオフ状態に操作され、且つ、設定器40dの設定操作部がオン状態に操作された場合、電源投入処理において、復帰処理及び設定確認制御処理を行う。一方、主制御CPU40aは、RAMクリアスイッチ40eがオフ状態に操作され、且つ、設定器40dの設定操作部がオフ状態に操作された場合、電源投入処理において、復帰処理を行い、設定確認制御処理を行わない。以上のように、本実施形態では、電源投入処理において設定値を設定する制御を主制御CPU40aが行うことにより、大当り遊技に関する有利度合いを定めた複数の設定情報のうち何れかの設定情報を設定する制御を少なくとも可能に構成された設定制御手段としての機能が実現される。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、第1特別図柄入力処理を行う。また、主制御CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。そして、特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
第1特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26に遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第1特別保留数に1加算して更新する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。このとき、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。パチンコ遊技機10は、第1特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選及び小当り抽選に用いる当り抽選乱数、転落抽選に用いる転落抽選乱数、大当り図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選(リーチ抽選)に用いる演出抽選乱数などである。その後、第1特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、先読みコマンド生成処理を行う。そして、第1特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、先読みコマンド生成処理を終えると、第1特別図柄入力処理を終了する。第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理については、後述する第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と併せて、後ほど説明する。
第2特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27に遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主制御CPU40aは、特別図柄入力処理を終了する。
第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、第2特別保留数に1加算して更新する。主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主制御CPU40aは、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RAM40cに記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。パチンコ遊技機10は、第2特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。以上のように、パチンコ遊技機10は、特別ゲーム(変動ゲーム)の実行を保留可能に構成されている。その後、第2特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、先読みコマンド生成処理を行う。そして、第2特別図柄入力処理において主制御CPU40aは、先読みコマンド生成処理を終えると、第2特別図柄入力処理を終了する。
ここで、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と、について説明する。
まず、図6に基づき、先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドについて説明する。
図6に示すように、先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドは、先読みコマンドSC1〜SC12に分類される。先読みコマンドSC1は、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、且つ、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC2は、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、且つ、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない(図6では、不一致と示す)値である場合に生成される。先読みコマンドSC3は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC4は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。先読みコマンドSC5は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC6は、当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。
先読みコマンドSC7は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。なお、ここでいう「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理と第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理で異なる。第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値、高確大当り判定値及び小当り判定値の何れとも一致しない場合を意味する。一方、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において「当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値である場合」とは、当り抽選乱数の値が共通大当り判定値及び高確大当り判定値の何れとも一致しない場合を意味する。本実施形態では、第1始動口26への入球を契機として大当り抽選は行われるものの、第1始動口26への入球を契機として小当り抽選は行われない。したがって、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理では、当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致するかについての判断は行われず、後述する先読みコマンドSC11及び先読みコマンドSC12が生成されない。
先読みコマンドSC8は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。先読みコマンドSC9は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC10は、当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない値であって、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない値であり、且つ、演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない値である場合に生成される。
先読みコマンドSC11及び先読みコマンドSC12は、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理に限って生成され得る。先読みコマンドSC11は、当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致する値であって、且つ、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する値である場合に生成される。先読みコマンドSC12は、当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致する値であって、且つ、転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない値である場合に生成される。
先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、特別図柄入力処理において取得した乱数の値に基づき、先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。具体的に、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第1特別図柄入力処理において取得した当り抽選乱数、転落抽選乱数及び演出抽選乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第1特別ゲームに対応する先読みコマンドであることを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第1特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。例えば、第1特別保留数が「3」であるときに第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームに対応することを特定可能であって、且つ、第1特別保留数が「3」であることを特定可能な先読みコマンドSC1を生成する。
同様に、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第2特別図柄入力処理において取得した当り抽選乱数、転落抽選乱数及び演出抽選乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドであることを特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。また、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、第2特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。
以下、先読みコマンド生成処理における先読みコマンドの生成に係る制御について説明する。なお、以下の説明において「取得した乱数」とは、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理であれば第1特別図柄入力処理において取得した乱数を意味し、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理であれば第2特別図柄入力処理において取得した乱数を意味する。また、先読みコマンド生成処理において用いられる共通大当り判定値及び高確大当り判定値は、設定値フラグから特定可能な設定値に応じた大当り判定値である。
先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC1又は先読みコマンドSC2に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する場合、先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC2に分類される先読みコマンドを生成する。
先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が高確大当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC3〜先読みコマンドSC6のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。特に、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する場合、先読みコマンドSC3又は先読みコマンドSC4に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC3に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC4に分類される先読みコマンドを生成する。また、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC5又は先読みコマンドSC6に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC5に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC6に分類される先読みコマンドを生成する。
先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC7〜先読みコマンドSC10のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、第1特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値及び高確大当り判定値の何れとも一致しない場合、先読みコマンドSC7〜先読みコマンドSC10のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。一方、第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が共通大当り判定値、高確大当り判定値及び小当り判定値の何れとも一致しない場合、先読みコマンドSC7〜先読みコマンドSC10のうち何れかに分類される先読みコマンドを生成する。
取得した当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない場合、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する場合、先読みコマンドSC7又は先読みコマンドSC8に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC7に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC8に分類される先読みコマンドを生成する。また、取得した当り抽選乱数の値が全ての当り判定値と一致しない場合、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC9又は先読みコマンドSC10に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC9に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した演出抽選乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC10に分類される先読みコマンドを生成する。
第2特別図柄入力処理における先読みコマンド生成処理において主制御CPU40aは、取得した当り抽選乱数の値が小当り判定値と一致する場合、先読みコマンドSC11又は先読みコマンドSC12に分類される先読みコマンドを生成する。具体的に、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致する場合、先読みコマンドSC11に分類される先読みコマンドを生成する。一方、主制御CPU40aは、取得した転落抽選乱数の値が転落判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC12に分類される先読みコマンドを生成する。
次に、主制御CPU40aが行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御CPU40aは、当り遊技(大当り遊技、小当り遊技)中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でないかを判定する。当り遊技中、又は大当り遊技の生起待ち状態である場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、当り遊技中ではなく、且つ、大当り遊技の生起待ち状態でない場合、主制御CPU40aは、第1実行中判定を行う。第1実行中判定において主制御CPU40aは、第1特別ゲームの実行中であるかを判定する。そして、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中であると判定する場合、主制御CPU40aは、第2実行中判定を行う。第2実行中判定において主制御CPU40aは、第2特別ゲームの実行中であるかを判定する。一方、第1実行中判定において第1特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主制御CPU40aは、第1保留判定を行う。第1保留判定において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数が1以上であるかを判定する。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主制御CPU40aは、第2実行中判定を行う。一方、第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主制御CPU40aは、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。第1特別図柄開始処理を行った後、主制御CPU40aは、第2実行中判定を行う。
第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中であると判定する場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2実行中判定において第2特別ゲームの実行中でないと判定する場合、主制御CPU40aは、第2保留判定を行う。第2保留判定において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数が1以上であるかを判定する。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。第2特別図柄開始処理を行った後、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理を終了する。
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主制御CPU40aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。そして、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち低確率状態と高確率状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、確率状態フラグと示す)を参照し、高確率状態であるかを判定する。高確率状態でない場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を行う。一方、高確率状態である場合、主制御CPU40aは、転落抽選処理を行う。
転落抽選処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な転落抽選乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている転落判定値と、に基づき転落抽選を行う。具体的に、主制御CPU40aは、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致するかを判定し、転落抽選を行う。本実施形態では、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致する場合に転落抽選に当選したものとし、転落抽選乱数の値と転落判定値が一致しない場合に転落抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、転落抽選に非当選した場合、主制御CPU40aは、転落抽選処理を終了し、大当り抽選処理を行う。一方、転落抽選に当選した場合、主制御CPU40aは、低確率状態であることを特定可能な値を確率状態フラグに設定し、確率状態フラグを更新する。これにより、高確率状態が終了して、低確率状態に制御される。その後、主制御CPU40aは、転落抽選処理を終了し、大当り抽選処理を行う。本実施形態では、主制御CPU40aが転落抽選処理を行うことで所定の抽選である転落抽選が行われ、所定の抽選を行う所定抽選手段としての機能(転落抽選を行う転落抽選手段としての機能)が実現される。
大当り抽選処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。このとき、主制御CPU40aは、設定値フラグから特定可能な設定値に応じた大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。また、主制御CPU40aは、高確率状態であれば共通大当り判定値及び高確大当り判定値を用いて大当り抽選を行う一方、低確率状態であれば共通大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。主制御CPU40aは、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選した(大当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、大当り抽選に当選した場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。本実施形態では、主制御CPU40aが大当り抽選処理を行うことで大当り抽選が行われ、大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。
大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄と第2大当り図柄のうち何れか一方を決定する。また、大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。このとき、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち非変動短縮状態と変動短縮状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、短縮状態フラグと示す)を参照する。そして、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主制御CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。大当りゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主制御CPU40aは、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。
はずれゲーム処理において主制御CPU40aは、はずれ図柄を決定する。また、はずれゲーム処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主制御ROM40bに記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主制御CPU40aは、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合にははずれリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合にははずれリーチなし変動パターンを決定する。このとき、主制御CPU40aは、短縮状態フラグを参照する。そして、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。また、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、変動短縮状態であるときの第1特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。これにより、主制御CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。はずれゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主制御CPU40aは、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、第1特別図柄開始処理を終了する。
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主制御CPU40aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。そして、主制御CPU40aは、確率状態フラグを参照し、高確率状態であるかを判定する。高確率状態でない場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を行う。一方、高確率状態である場合、主制御CPU40aは、転落抽選処理を行う。第2特別図柄開始処理における転落抽選処理において主制御CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理における転落抽選処理と同様の制御を行う。そして、転落抽選処理を終了すると、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を行う。
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において主制御CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を実行する。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主制御CPU40aは、大当り抽選処理を終了し、小当り抽選処理を実行する。
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、図柄乱数の値に基づき、第3大当り図柄と第4大当り図柄のうち何れか一方を決定する。また、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の大当り変動パターンを決定する。これにより、主制御CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。大当りゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主制御CPU40aは、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
小当り抽選処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値(大当り抽選処理にて用いた当り抽選乱数の値)と、主制御ROM40bに記憶されている小当り判定値と、に基づき小当り抽選を行う。主制御CPU40aは、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致するかを判定し、小当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致する場合に小当り抽選に当選した(小当りに当選した)ものとし、当り抽選乱数の値と小当り判定値が一致しない場合に小当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。そして、小当り抽選に当選した場合、主制御CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、小当りゲーム処理を実行する。一方、小当り抽選に非当選した場合、つまり、大当り抽選にて大当りに当選せずに小当り抽選にて小当りに当選しなかった場合、主制御CPU40aは、小当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を実行する。本実施形態では、主制御CPU40aが小当り抽選処理を行うことで小当り抽選が行われ、小当り抽選を行う小当り抽選手段としての機能が実現される。
小当りゲーム処理において主制御CPU40aは、小当り図柄を決定する。また、小当りゲーム処理において主制御CPU40aは、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、小当り変動パターンを決定する。このとき、主制御CPU40aは、短縮状態フラグを参照する。そして、小当りゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であれば、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。一方、小当りゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であれば、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用の小当り変動パターンを決定する。これにより、主制御CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。小当りゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主制御CPU40aは、小当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。但し、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、非変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。また、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に当選した場合には、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主制御CPU40aは、変動短縮状態であって、且つ、演出抽選に非当選した場合には、変動短縮状態であるときの第2特別ゲーム用のはずれリーチなし変動パターンを決定する。これにより、主制御CPU40aは、変動短縮状態であるとき、非変動短縮状態であるときに比して、変動時間の短い変動パターンを決定する(又は、変動時間が短い変動パターンを決定し易い)。はずれゲーム処理にて特別図柄及び変動パターンを決定した後、主制御CPU40aは、はずれゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な図柄コマンド及び、決定した変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主制御CPU40aは、第2特別図柄開始処理を終了する。
以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンドと示し、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドと示す場合がある。第1変動パターンコマンドは、第1特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。一方、第2変動パターンコマンドは、第2特別ゲームに係る変動パターンを特定可能な制御情報といえる。
特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主制御CPU40aは、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを導出させるためのゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。因みに、主制御CPU40aは、第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが大当りとなって第2特別図柄表示部22bに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄を確定停止表示させる。同様に、主制御CPU40aは、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが大当りとなって第1特別図柄表示部22aに大当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄を確定停止表示させる。また、主制御CPU40aは、特別ゲームにおいて大当り図柄を確定停止表示させた場合、大当り遊技の生起待ち状態とし、大当り遊技の生起待ち状態であることを特定可能な制御情報(以下、生起待ちコマンドと示す)を出力バッファに格納する。大当り遊技の生起待ち状態は、条件装置が作動している状態であって、連続役物装置が作動していない状態に相当する。また、大当り遊技の生起待ち状態は、大当り遊技の生起が停滞している状態であって、大当り遊技の生起に関して停滞制御が行われるときに相当するともいえる。
次に、主制御CPU40aが行う賞球処理について説明する。
第1始動センサSE1からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、3球)の遊技球が払い出されるように制御する。第1始動センサSE1からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第1始動口26への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第1賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、1球)の遊技球が払い出されるように制御する。第2始動センサSE2からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第2始動口27への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第2賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
第1カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、10球)の遊技球が払い出されるように制御する。第1カウントセンサSE3からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第1大入賞口29への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第3賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2カウントセンサSE4からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、10球)の遊技球が払い出されるように制御する。第2カウントセンサSE4からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第2大入賞口31への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第4賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
第1一般センサSE6からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、5球)の遊技球が払い出されるように制御する。第1一般センサSE6からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第1一般入賞口34への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第5賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。第2一般センサSE7からの検知信号を入力した場合、主制御CPU40aは、所定数(本実施形態では、5球)の遊技球が払い出されるように制御する。第2一般センサSE7からの検知信号の入力を契機に遊技球の払い出しを制御する場合、主制御CPU40aは、第2一般入賞口35への入球を契機に賞球が払い出されたことを特定可能な制御情報(以下、第6賞球コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
次に、主制御CPU40aが行う大当り処理について説明する。
主制御CPU40aは、大当り遊技の生起待ち状態において、ゲートセンサSE5から検知信号を入力した場合、大当り処理を実行し、大当り遊技を生起させる。本実施形態において、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したことを契機に大当り遊技を生起させることは、役物連続作動装置を作動させることに相当する。
大当り処理において、主制御CPU40aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(すなわち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御CPU40aは、大当りの特別ゲームの終了後、特定した種類の大当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主制御CPU40aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を生起する。このように、パチンコ遊技機10では、大当りに当選した後、大当り遊技が生起される。なお、大当り遊技を生起させることは、大当り遊技を付与することに相当する。
大当り処理において主制御CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主制御CPU40aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。すなわち、主制御CPU40aは、開放態様(開放パターン)にしたがって、第1大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、第1大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主制御CPU40aは、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主制御CPU40aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主制御CPU40aは、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主制御CPU40aは、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う小当り処理について説明する。
主制御CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り処理を行う。なお、小当りの特別ゲームの終了後、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに関係なく、主制御CPU40aは、小当り処理を行う。小当り処理において主制御CPU40aは、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主制御CPU40aは、小当り処理を実行することにより、小当り遊技を生起する。このように、パチンコ遊技機10では、小当りに当選した後、小当り遊技が生起される。なお、小当り遊技を生起させることは、小当り遊技を付与することに相当する。小当り遊技を生起させる場合、主制御CPU40aは、小当り遊技が生起されることを示す制御情報(以下、小当り生起コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
小当り処理において小当り遊技を生起させる場合、主制御CPU40aは、0.6秒を上限として第2大入賞口31が開放した後、0.5秒第2大入賞口31が閉鎖し、その後、1.2秒を上限として第2大入賞口31が開放するように第3アクチュエータA3を制御する。小当り遊技を生起させた後、主制御CPU40aは、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立したことを契機に、第2大入賞口31が閉鎖されるように第3アクチュエータA3を制御し、小当り処理を終了する。このように、本実施形態では、小当り抽選に当選して小当りの特別ゲーム終了後に小当り処理を主制御CPU40aが行うことによって、小当り遊技を生起する小当り遊技生起手段としての機能が実現される。
次に、主制御CPU40aが行う遊技状態処理について説明する。
主制御RAM40cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。遊技状態を特定可能な情報には、前述したように、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な確率状態フラグがある。遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、延長状態フラグと示す)がある。遊技状態を特定可能な情報には、前述したように、短縮状態フラグがある。本実施形態では、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を別けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
低確率状態に制御する場合、主制御CPU40aは、低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。低確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、低確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。高確率状態に制御する場合、主制御CPU40aは、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、高確率状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非開放延長状態に制御する場合、主制御CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。開放延長状態に制御する場合、主制御CPU40aは、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、開放延長状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。また、非変動短縮状態に制御する場合、主制御CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。変動短縮状態に制御する場合、主制御CPU40aは、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定した場合、主制御CPU40aは、変動短縮状態を特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
主制御CPU40aは、大当り遊技の終了後、高確率状態を特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定し、変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。また、第1大当り遊技の終了後及び第3大当り遊技の終了後、主制御CPU40aは、所定回数としての50回を、開放延長状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能な延長残回数情報として主制御RAM40cに記憶する。一方、第2大当り遊技の終了後及び第4大当り遊技の終了後、主制御CPU40aは、所定回数としての100回を、延長残回数情報として主制御RAM40cに記憶する。
主制御RAM40cに記憶されている延長残回数情報が1以上である場合、主制御CPU40aは、特別ゲームが終了する毎に、延長残回数情報を1減算し、延長残回数情報を更新する。また、更新後の延長残回数情報が0に達した場合、主制御CPU40aは、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグに設定する。更に、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主制御CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。なお、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合とは、大当り遊技の終了後から所定回数の特別ゲームの実行が終了するよりも前に転落抽選に当選し、確率状態フラグの値が高確率状態を特定可能な値から低確率状態を特定可能な値に書き換えられた場合に相当する。
一方、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主制御CPU40aは、短縮状態フラグに設定されている値を更新しない。なお、更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定されている場合とは、大当り遊技の終了後から所定回数の特別ゲームの実行が終了する迄の間に転落抽選に当選せず、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定され続けている場合に相当する。更新後の延長残回数情報が0に達した場合であって、確率状態フラグに高確率状態を特定可能な値が設定されている場合、確率状態フラグには高確率状態を特定可能な値、延長状態フラグには非開放延長状態を特定可能な値、短縮状態フラグには変動短縮状態を特定可能な値がそれぞれ設定される遊技状態、つまり、特殊状態となる。特殊状態となった場合、主制御CPU40aは、特殊状態であることを特定可能な情報(以下、特殊状態情報と示す)を主制御RAM40cに記憶する。特殊状態情報は、特殊状態が終了するまでの間、主制御RAM40cに記憶される。
また、特殊状態情報が主制御RAM40cに記憶されている場合であって、特別ゲームの終了後に確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合、主制御CPU40aは、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグに設定する。なお、特殊状態情報が主制御RAM40cに記憶されている場合であって、特別ゲームの終了後に確率状態フラグに低確率状態を特定可能な値が設定されている場合とは、特殊状態であるときに行われた転落抽選に当選し、確率状態フラグの値が高確率状態を特定可能な値から低確率状態を特定可能な値に書き換えられた場合に相当する。このように、本実施形態では、特殊状態であるときに転落抽選に当選した場合、特殊状態が終了する。
因みに、主制御CPU40aは、大当り遊技を生起する場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグ、非開放延長状態を特定可能な値を延長状態フラグ、非変動短縮状態を特定可能な値を短縮状態フラグにそれぞれ設定する。したがって、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合には、特殊状態が終了し、大当り遊技が生起されることとなる。このように、本実施形態では、特殊状態であるときに大当り遊技が生起される場合、つまり、特殊状態であるときに大当り抽選に当選した場合、特殊状態が終了する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主制御CPU40aは、ゲートセンサSE5から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート33を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート33を通過していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート33を通過した場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が上限数(本実施形態では、4)未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主制御CPU40aは、主基板40内で生成している普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RAM40cに記憶させる。この場合、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主制御CPU40aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、主制御CPU40aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御CPU40aは、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主制御CPU40aは、普通当り遊技中ではなく、且つ普通ゲーム中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主制御CPU40aは、主制御RAM40cに記憶されている普通保留数を1減算して更新する。この処理において、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。
次に、主制御CPU40aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから読み出す。なお、主制御CPU40aは、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主制御RAM40cから消去する。続いて、主制御CPU40aは、読み出した普通ゲーム用の乱数情報と、主制御ROM40bに記憶されている普通当り判定値とをもとに、普通当りに当選とするかを判定する。この処理は、普通当りか否かの普通当り抽選(普通当り判定)に相当する。例えば、普通当り高確率状態及び普通当り低確率状態に制御可能に構成する場合、主制御CPU40aは、普通当り高確率状態において、普通当り低確率状態に比して、普通当りに当選する確率が高くなるように、普通当り抽選を行うとよい。普通当りに当選とする場合、主制御CPU40aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理を終了する。例えば、普通短縮状態及び非普通短縮状態に制御可能に構成する場合、主制御CPU40aは、普通短縮状態において、非普通短縮状態に比して、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定する(又は、普通ゲームの変動時間として短い時間を決定し易い)ようにしてもよい。なお、主制御CPU40aは、普通ゲームの変動時間が定められた普通変動パターンを決定することによって、普通ゲームの変動時間を決定するように構成してもよい。この普通変動パターンは、主制御ROM40bに記憶するようにしてもよい。
そして、主制御CPU40aは、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU40aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主制御CPU40aは、普通ゲームの実行を開始させることに伴って、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
次に、主制御CPU40aが行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主制御CPU40aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主制御CPU40aは、開放延長状態及び非開放延長状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主制御CPU40aは、普通当り処理を行うことにより、普通当りを生起する。このように、パチンコ遊技機10では、普通当りに当選した後に普通当り遊技が生起される。なお、普通当り遊技を生起させることは、普通当り遊技を付与することに相当する。普通当り処理において主制御CPU40aは、開放延長状態である場合、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。また、主制御CPU40aは、非開放延長状態である場合、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。
本実施形態において、開放延長状態であるときの開放態様は、非開放延長状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。したがって、開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、非開放延長状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。すなわち、開放延長状態であるときは、非開放延長状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
次に、副制御CPU41aが行う各種処理について説明する。
最初に、電力供給の開始に伴う副制御CPU41aが行う制御について説明する。
副制御CPU41aは、電力供給の開始に伴い、電力供給の開始時に必要な各種設定(初期設定)を行う、各種設定が終了した後、副制御CPU41aは、主制御CPU40aによる電源投入処理において出力される各種制御情報の入力するまで待機する。副制御CPU41aは、主制御CPU40aよりも早く起動する。
副制御CPU41aは、初期時コマンドを入力すると、副制御ROM41bから初期状態の演出内容を示す情報を読み出し、当該情報に基づいて初期化による起動を行い、初期状態に起動する。一方、副制御CPU41aは、復帰時コマンドを入力すると、復帰時コマンド及び状態指定コマンドに基づく起動を行い、バックアップ状態に起動する。初期状態又はバックアップ状態に起動した後、副制御CPU41aは、主制御CPU40aから出力される制御情報に応じて各種処理を行うこととなる。
また、副制御CPU41aは、設定値コマンドを入力すると、設定値コマンドから設定値を特定し、当該特定した特定値を示す情報(以下、副用設定値フラグと示す)を更新する。副用設定値フラグは、副制御RAM41cに記憶されている。副制御CPU41aは、副用設定値フラグから現在設定されている設定値を特定することができる。
次に、副制御CPU41aが行う先読みコマンドの入力に係る処理について説明する。
先読みコマンドを入力した場合、副制御CPU41aは、入力した先読みコマンドを副制御RAM41cに記憶する。具体的に、副制御CPU41aは、入力した先読みコマンドが第1特別ゲームと第2特別ゲームのうち何れに対応する先読みコマンドであるかを特定し、第1特別ゲームに対応する先読みコマンドと第2特別ゲームに対応する先読みコマンドに別けて、副制御RAM41cに記憶する。このとき、副制御CPU41aは、先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数又は第2特別保留数に応じて、先読みコマンドの記憶順序が特定可能となるように、副制御RAM41cに記憶する。
また、第1特別ゲームが終了した場合、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている第1特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。同様に、第2特別ゲームが終了した場合、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。
次に、副制御CPU41aが行う演出ゲーム処理について説明する。
副制御CPU41aは、演出ゲームや、該演出ゲームに付随する演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御CPU41aは、通常低確状態である場合、第1変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副制御CPU41aは、通常低確状態である場合、第2変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。一方、副制御CPU41aは、特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかである場合、第2変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。なお、副制御CPU41aは、特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかである場合、第1変動パターンコマンドを入力しても演出ゲームを実行させる制御を行わない。このように、副制御CPU41aは、特殊状態であるときは第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。また、副制御CPU41aは、通常低確状態であるときは第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させる。このように、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときであって、特別ゲームの実行中、演出表示装置25では、実行中の特別ゲームが第2特別ゲームであれば当該第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される。すなわち、本実施形態において、特殊状態に制御されているときであって、変動ゲームの実行中、表示手段では、実行中の変動ゲームに対応する演出図柄ゲームが実行される場合がある。
演出ゲームを実行させる制御を行うにあたって、副制御CPU41aは、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に導出させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が大当り図柄である場合、大当りの演出図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当りの演出図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれの演出図柄組み合わせを決定する。副制御CPU41aは、リーチ条件が成立していることにより、演出ゲームにおいてリーチ演出を行う場合には、リーチを含むはずれの演出図柄組み合わせを決定するとよい。本実施形態では、はずれ変動パターンの中でもはずれリーチなし変動パターンが指定された場合にリーチ条件が成立する。
副制御CPU41aは、変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副制御CPU41aは、演出ゲームを開始させる。変動パターンコマンドは、変動パターンに基づく演出ゲームの開始を指示する制御情報といえる。副制御CPU41aは、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、例えば、大当り予告演出などの演出が実行されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副制御CPU41aは、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副制御CPU41aは、ゲーム終了コマンドの入力を契機に、演出図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副制御CPU41aは、ゲーム終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に演出図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、ゲーム終了コマンドは省略してもよい。
次に、副制御CPU41aが行う当り演出処理について説明する。
副制御CPU41aは、生起待ちコマンドを入力した場合、生起待ち演出が実行されるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。生起待ち演出は、ゲート33へ遊技球を入球させることを促す演出内容で実行される。生起待ち演出は、右打ちすることを促す演出内容で実行される。このように、生起待ち演出は、大当り遊技を生起させることを促す演出内容で実行される。
副制御CPU41aは、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御CPU41aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。
また、副制御CPU41aは、小当り遊技中、小当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。本実施形態における小当り演出は、演出図柄による小当り図柄を演出表示装置25に表示させ続ける内容となっており、小当りの特別ゲームの終了時における演出表示装置25の表示内容と小当り遊技中における演出表示装置25の表示内容は同一となる。したがって、小当り演出が実行されたとしても、演出表示装置25の表示内容からは小当り遊技が生起されたことを特定し難くなっている。
次に、副制御CPU41aが行う状態処理について説明する。
副制御RAM41cには、遊技状態を特定可能な情報が記憶されている。副制御RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用確率状態フラグと示す)がある。副制御RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用延長状態フラグと示す)がある。副制御RAM41cに記憶されている遊技状態を特定可能な情報には、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報(以下、副用短縮状態フラグと示す)がある。本実施形態では、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかを特定可能な情報と、を別けたが、一部又は全部の情報を共通の情報としてもよい。例えば、単一の情報から、低確率状態と高確率状態のうち何れであるかと、開放延長状態と非開放延長状態のうち何れであるかと、変動短縮状態と非変動短縮状態のうち何れであるかと、を特定可能に構成してもよい。
低確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、低確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。高確率状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、高確率状態を特定可能な値を副用確率状態フラグに設定する。非開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、非開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。開放延長状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、開放延長状態を特定可能な値を副用延長状態フラグに設定する。非変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、非変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。変動短縮状態を特定可能な制御情報を入力した場合、副制御CPU41aは、変動短縮状態を特定可能な値を副用短縮状態フラグに設定する。
副制御CPU41aは、オープニングコマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、大当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、エンディングコマンドを入力してから変動パターン指定コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、当り遊技中ではないことを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、小当り生起コマンドを入力すると、副制御RAM41cに記憶されている当り状態フラグに、小当り遊技中であることを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、小当り生起コマンドを入力した後に変動パターン指定コマンドを入力すると、当り遊技中でないことを特定可能な値を設定する。副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技中であるか、小当り遊技中であるか、当り遊技中でないか(大当り遊技中でなく、小当り遊技中でないか)を特定できる。なお、副制御CPU41aは、生起待ちコマンドを入力した場合、大当り遊技の生起待ち状態であることを特定可能な値を当り状態フラグに設定するように構成してもよい。この場合、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている当り状態フラグを参照することにより、大当り遊技の生起待ち状態であるかを特定することができる。
ここで、図7に基づき、パチンコ遊技機10において、各遊技状態における遊技時間に対する持ち球の変化について説明する。
パチンコ遊技機10では、第2始動口27へ遊技球を入球させれば、大当りとならなくても高い確率で小当りとなる。このため、右打ちすれば、ゲート33へ遊技球を入球させることができるとともに、第2始動口27へ遊技球を入球させることができるため、小当り抽選が生起されて賞球を獲得するチャンスが発生する。しかし、非変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間は、変動短縮状態であるときの第2特別ゲームの変動時間よりも大幅に長くなるため、実際に小当り遊技が生起されて賞球を獲得するチャンスが到来するまでの時間も大幅に長くなる。本実施形態でいえば、第2始動口27へ遊技球を入球させて第2特別ゲームの実行が開始してから、10分程度の時間が経過してから、ようやく第2大入賞口31が開放されることになる。
そして、非変動短縮状態であるときに右打ちする場合、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)が、単位所定時間あたりにおいて獲得可能な遊技球の個数を上回る。更に、右打ちする場合、第1始動口26へ遊技球が入球しないことから、単位所定時間あたりに実行される特別ゲームの回数が大幅に少なくなる。このため、非変動短縮状態であるときは、左打ちすることが好ましい状況となる。一方、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、第2特別ゲームの変動時間が短くなる。これにより、変動短縮状態であるときは、非変動短縮状態であるときよりも、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなり易い。このため、変動短縮状態であるときは、右打ちすることが好ましい状況となる。
因みに、パチンコ遊技機10では、流下通路39において、第2大入賞口31よりも上流側に第2始動口27が設けられている。そして、本実施形態では、開放延長状態であるとき、入球口39aから入球した遊技球の多くが第2始動口27へ入球し、小当り遊技が生起されたとしても第2大入賞口31へ遊技球が入球し難い。特に、第2始動口27が閉鎖されていたとしても、第1突起部38aによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27が閉鎖されているときに入球口39aへ入球した遊技球であっても、第2始動口27へ入球する可能性が高まる。一方、本実施形態では、非開放延長状態であるとき、開放延長状態であるときに比して、入球口39aから入球した遊技球のうち第2始動口27へ入球せずに第2大入賞口31へ入球する遊技球が多くなり易い。特に、第2大入賞口31が閉鎖されていたとしても、第2突起部38bによって流下通路39を流下する遊技球の流下速度が低下することで、第2始動口27へ入球しなかった遊技球が第2大入賞口31へ入球する可能性が高まる。
そして、図7に示すように、パチンコ遊技機10によれば、特殊状態(高確率状態、変動短縮状態、非開放延長状態)に制御されているとき、単位時間あたりに小当りとなる回数が多くなることにより、単位所定時間あたりに消費される遊技球の個数よりも単位所定時間あたりに獲得可能な遊技球の個数の方が多くなる。このように、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されている場合、右打ちすれば、大当り遊技が生起されなくても、小当り遊技の生起によって所持している遊技球(持ち球)を増加させることが可能となる。すなわち、特殊状態は、特定高確状態(高確率状態、変動時間短縮状態、開放延長状態)に比して、有利といえる。このように、パチンコ遊技機10において、少なくとも非開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているときは、少なくとも開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているときに比して、小当り遊技が生起されたときの有利度が高い。本実施形態では、少なくとも非開放延長状態及び変動短縮状態に制御されているとき、単位所定時間あたりにおける遊技球の発射個数よりも獲得可能な遊技球の個数が多くなることで、小当り遊技が生起されたときの有利度が高いといえる。
パチンコ遊技機10において、通常低確状態(低確率状態、非変動短縮状態、非開放延長状態)に制御されている場合には、左打ちすることが好ましいため、左打ちすることが想定される。しかし、通常低確状態に制御されている場合には、左打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。
また、パチンコ遊技機10において、特定低確状態(低確率状態、変動短縮状態、開放延長状態)又は特定高確状態(高確率状態、変動短縮状態、開放延長状態)に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。しかし、特定低確状態又は特定高確状態に制御されている場合には、右打ちしたとしても、持ち球を増やすことはできず、遊技を継続するほど持ち球は減少していく。但し、特定低確状態又は特定高確状態に制御されている場合には、右打ちして第2始動口27へ容易に遊技球を入球させることができるため、通常低確状態に制御されている場合に比して、遊技を継続するときの持ち球の減少が抑えられる。
一方、特殊状態(高確率状態、変動短縮状態、非開放延長状態)に制御されている場合には、右打ちすることが好ましいため、右打ちすることが想定される。そして、特殊状態に制御されている場合には、右打ちすることで、単位所定時間あたりに小当り遊技が生起されて第2大入賞口31へ遊技球を入球させることができる機会が多くなるため、持ち球を増やすことができ、遊技を継続するほど持ち球が増加する。このように、本実施形態において、特殊状態では、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより、持ち球を増加させることができる。このように、パチンコ遊技機10は、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態に制御可能に構成されている。そして、本実施形態における特殊状態では、高確率状態(確率変動状態)に制御されているとともに、非開放延長状態(第1開閉状態)に制御され、且つ、持ち球を増加させることができる。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときには、大当りとなることを期待させつつ、特殊状態に制御される期間が長くなることも期待させることができる。また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときに転落抽選に当選してしまうと特殊状態が終了してしまうことから、転落抽選に当選することなく、特殊状態に制御される期間が長くなることを期待させることができる。
パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから当該特殊状態が終了するまでの間に、持ち球を平均1500個増加させることができる。因みに、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技が生起された場合及び第2大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技中に、持ち球を平均700個増加させることができる。また、パチンコ遊技機10では、第3大当り遊技が生起された場合及び第4大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技中に、持ち球を平均1000個増加させることができる。このように、パチンコ遊技機10では、1回の大当り遊技よりも、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。また、パチンコ遊技機10では、1回の第1大当り遊技又は第2大当り遊技よりも、1回の第3大当り遊技又は第4大当り遊技の方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。
次に、図8(a)及び図8(b)に基づき、パチンコ遊技機10が有する遊技性について説明する。
パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後、50回の変動ゲームが終了するまでを上限として開放延長状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了するまでの間において、大当り抽選に当選した場合には特殊状態に制御されることなく、大当り遊技が生起される。また、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了するまでの間において、大当り抽選に当選しなくても転落抽選に当選した場合には、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了すると、特殊状態には制御されず、通常低確状態に制御される。
一方、図8(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了するまでの間に、大当り抽選に当選せず、且つ、転落抽選に当選しなかった場合、第1大当り遊技の終了後又は第3大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了すると、特殊状態には制御される。また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り抽選に当選した場合には特殊状態が終了して、大当り遊技が生起される。また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、転落抽選に当選した場合には特殊状態が終了して、大当り遊技が生起されることもなく、通常低確状態に制御される。因みに、パチンコ遊技機10では、特殊状態であるときに、転落抽選に当選する一方で大当り抽選に当選した特別ゲームが実行された場合、特殊状態は終了するものの、大当り遊技が生起されることとなる。
同様に、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後、100回の変動ゲームが終了するまでを上限として開放延長状態に制御される。パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後から100回の変動ゲームが終了するまでの間において、大当り抽選に当選した場合には特殊状態に制御されることなく、大当り遊技が生起される。また、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後から100回の変動ゲームが終了するまでの間において、大当り抽選に当選しなくても転落抽選に当選した場合には、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後から100回の変動ゲームが終了すると、特殊状態には制御されず、通常低確状態に制御される。
一方、図8(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後から100回の変動ゲームが終了するまでの間に、大当り抽選に当選せず、且つ、転落抽選に当選しなかった場合、第2大当り遊技の終了後又は第4大当り遊技の終了後から50回の変動ゲームが終了すると、特殊状態には制御される。また、第1大当り遊技の終了後及び第3大当り遊技の終了後と同様、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り抽選に当選した場合には特殊状態が終了して、大当り遊技が生起される。また、第1大当り遊技の終了後及び第3大当り遊技の終了後と同様、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、転落抽選に当選した場合には特殊状態が終了して、大当り遊技が生起されることもなく、通常低確状態に制御される。
このように、パチンコ遊技機10では、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後であれば50回の変動ゲームが終了するまでの間、転落抽選に当選せず、且つ、大当り抽選に当選しなければ、特殊状態に制御される。また、パチンコ遊技機10では、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後であれば100回の変動ゲームが終了するまでの間、転落抽選に当選せず、且つ、大当り抽選に当選しなければ、特殊状態に制御される。
以上のように、パチンコ遊技機10において、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後と、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後と、では、特殊状態に制御されるまでに転落抽選に非当選し続けて大当り抽選にも非当選し続けなければならない期間が異なる。この結果、パチンコ遊技機10において、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後と、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後と、では、特殊状態に制御される難度が異なる。具体的には、パチンコ遊技機10において、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後は、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後に比して、特殊状態に制御されるまでに転落抽選に非当選し続けて大当り抽選にも非当選し続けなければならない期間が短い。したがって、パチンコ遊技機10において、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後は、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後よりも、特殊状態に制御される難度が低い(つまり、特殊状態に制御され易い)。
なお、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後と、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後と、の何れであっても、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率は同一である。このため、パチンコ遊技機10では、高確率状態に制御されているときであって所定回数が50回であるときに大当り抽選に当選する確率は、高確率状態に制御されているときであって所定回数が100回であるときに大当り抽選に当選する確率と同一である。このように、本実施形態では、確率変動状態に制御されているときであって所定回数が第1回数であるときに大当り抽選にて大当りに当選する確率は、確率変動状態に制御されているときであって所定回数が第2回数であるときに大当り抽選にて大当りに当選する確率と同一である。
また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された後、大当り抽選に非当選したとしても、転落抽選に当選すれば、特殊状態が終了してしまう。このため、パチンコ遊技機10では、高確率状態に制御されているときに大当り抽選に非当選し続け、且つ、転落抽選にも非当選し続けなければ、特殊状態に制御される期間が長くならない。このようなパチンコ遊技機10では、特殊状態に制御された場合、転落抽選に当選するくらいであれば大当り抽選に当選することを期待しつつも、転落抽選と大当り抽選の何れにも当選することなく特殊状態に制御される期間が長くなることで持ち球を増加させることができることを期待させることができる。
なお、第1大当り遊技又は第3大当り遊技の終了後から転落抽選に当選せずに50回の変動ゲームが実行された後に特殊状態に制御された場合と、第2大当り遊技又は第4大当り遊技の終了後から転落抽選に当選せずに50回の変動ゲームが実行された後に特殊状態に制御された場合と、では、特殊状態において転落抽選に当選する確率と同一である。このため、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が50回に達して特殊状態に制御された後において転落抽選に当選する確率は、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が100回に達して特殊状態に制御された後において転落抽選に当選する確率と同一である。このように、大当り遊技終了後に確率変動状態に制御されてから確率変動状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が第1回数に達して特殊状態に制御された後において所定の抽選の抽選結果が特定結果となる確率は、大当り遊技終了後に確率変動状態に制御されてから確率変動状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された変動ゲームの回数が第2回数に達して特殊状態に制御された後において所定の抽選の抽選結果が特定結果となる確率と同一である。
次に、図4(a)及び図4(b)に基づき、大当り抽選の当選確率(大当り抽選にて大当りとなる確率)と、転落抽選の当選確率(転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率)と、所定回数と、の関係について説明する。
なお、図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態において、以下の説明における「転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値」とは、約「585.1」となる。また、本実施形態において、以下の説明における「低確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値」とは、第1設定値が設定されているときでいえば約「319.7」となり、第2設定値が設定されているときでいえば約「318.1」となる。更に、本実施形態において、以下の説明における「高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値」とは、第1設定値が設定されているときでいえば約「318.1」となり、第2設定値が設定されているときでいえば約「316.6」となる。因みに、本実施形態において「小当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値」とは、約「1.4」となる。
パチンコ遊技機10において、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。更に、パチンコ遊技機10において、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、低確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。すなわち、パチンコ遊技機10において、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。このように、本実施形態において、転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率を単位分数とした場合の分母の値は、確率変動状態に制御されているときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。更に、本実施形態において、転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率を単位分数とした場合の分母の値は、確率変動状態に制御されていないときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。
また、パチンコ遊技機10では、設定値として何れの設定値が設定されている場合であっても、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも大きい。更に、パチンコ遊技機10では、設定値として何れの設定値が設定されている場合であっても、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、低確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも大きい。このように、本実施形態において、第1設定情報と第2設定情報のうち何れが設定されているときであっても、所定の抽選である転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率を単位分数とした場合の分母の値は、確率変動状態に制御されているときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きく、且つ、確率変動状態に制御されていないときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。
パチンコ遊技機10において所定回数となる「50回」と「100回」は、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。また、パチンコ遊技機10において所定回数となる「50回」と「100回」は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも小さい。更に、パチンコ遊技機10において所定回数となる「50回」と「100回」は、低確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも小さい。このように、本実施形態において、所定回数は、所定の抽選である転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。更に、本実施形態において、所定回数は、確率変動状態に制御されているときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さく、確率変動状態に制御されていないときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。
パチンコ遊技機10では、設定値として何れの設定値が設定されている場合であっても、所定回数は、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。また、パチンコ遊技機10では、設定値として何れの設定値が設定されている場合であっても、所定回数は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも小さい。更に、パチンコ遊技機10では、設定値として何れの設定値が設定されている場合であっても、所定回数は、低確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母よりも小さい。このように、本実施形態では、第1設定情報と第2設定情報のうち何れが設定されているときであっても所定回数は、確率変動状態に制御されているときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。更に、本実施形態では、第1設定情報と第2設定情報のうち何れが設定されているときであっても所定回数は、確率変動状態に制御されていないときの大当り抽選にて大当りとなる確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。
次に、特殊状態に制御されているときに実行される演出について説明する。
パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、演出モードを制御可能に構成されている。本実施形態において、特殊状態に制御されているときに制御可能な演出モードは、複数種類ある。具体的に、パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに制御可能な演出モードには、山をモチーフとした各種演出が実行される山モードと、海をモチーフとした各種演出が実行される海モードと、がある。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。
図9(a)に示すように、山モードに制御されているとき(山モードに滞在しているとき)、演出表示装置25には、山をモチーフした背景画像が表示される。その他、山モードに滞在しているとき、演出表示装置25では、山をモチーフとした予告演出などの各種演出が実行される。一方、図9(b)に示すように、海モードに制御されているとき(海モードに滞在しているとき)、演出表示装置25には、海をモチーフとした背景画像が表示される。その他、海モードに滞在しているとき、演出表示装置25では、海をモチーフとした予告演出などの各種演出が実行される。
そして、パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに滞在する演出モードは、操作ボタンBTを操作することによって、変更可能に構成されている。例えば、特殊状態に制御されているときであって山モードに滞在中、操作ボタンBTを操作すると、滞在中の演出モードが山モードから海モードへと切り替わる場合がある。一方、特殊状態に制御されているときであって海モードに滞在中、操作ボタンBTを操作すると、滞在中の演出モードが海モードから山モードへと切り替わる場合がある。このように、本実施形態において、特殊状態における演出モードは操作手段の操作を契機に変更可能に構成されている。
また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、第2特別ゲームの実行が保留されている場合、保留画像Hが演出表示装置25に表示される。具体的に、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、第2特別保留数が「1」である場合、保留画像Hに分類される保留画像H1〜H4のうち保留画像H1が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、第2特別保留数が「2」である場合、保留画像H1〜H4のうち保留画像H1,H2が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、第2特別保留数が「3」である場合、保留画像H1〜H4のうち保留画像H1〜H3が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているとき、第2特別保留数が「4」である場合、保留画像H1〜H4が演出表示装置25に表示される。
保留画像H1として表示される保留画像Hは、実行が保留されている第2特別ゲームのうち1番目(最先)に実行が保留された第2特別ゲームに対応する保留画像Hとなる。また、保留画像H2として表示される保留画像Hは、実行が保留されている第2特別ゲームのうち2番目に古く実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとなる。同様に、保留画像H3として表示される保留画像Hは、実行が保留されている第2特別ゲームのうち3番目に古く実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとなる。また、保留画像H4として表示される保留画像Hは、実行が保留されている第2特別ゲームのうち4番目に古く(最後に)実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとなる。
また、パチンコ遊技機10では、実行中の第2特別ゲームの実行が終了すると、保留画像H1として表示されていた保留画像Hの表示が終了し、保留画像H2として表示されていた保留画像Hが保留画像H1として表示される。更に、パチンコ遊技機10では、実行中の第2特別ゲームの実行が終了すると、保留画像H3として表示されていた保留画像Hが保留画像H2として表示され、保留画像H4として表示されていた保留画像Hが保留画像H3として表示される。このように、保留画像H1〜H4として表示される保留画像Hは、第2特別ゲームの実行に応じて、シフトして表示される。
なお、特殊状態に制御されているとき、第1特別ゲームの実行が保留されている場合、保留画像Hと同様の画像が第1特別保留数に応じて演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。また、例えば、特殊状態ではない通常低確状態に制御されているとき、第1特別ゲームの実行が保留されている場合には、第1特別保留数に応じて保留画像Hが演出表示装置25に表示されるように構成してもよい。このとき、第2特別ゲームの実行が保留されていたとしても、第2特別保留数に応じて保留画像Hが演出表示装置25に表示されないように構成してもよい。
また、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において、第1特別保留数を特定可能な数値が付される第1保留数画像HS1が表示される。第1保留数画像HS1は、第1特別保留数が0であっても演出表示装置25に表示される。また、第1保留数画像HS1は、遊技状態に関係なく、演出表示装置25に表示される。同様に、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において、第2特別保留数を特定可能な数値が付される第2保留数画像HS2が表示される。第2保留数画像HS2は、第2特別保留数が0であっても演出表示装置25に表示される。また、第2保留数画像HS2は、遊技状態に関係なく、演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、例えば、第1特別保留数が「2」であって、第2特別保留数が「4」である場合、「2」が付された第1保留数画像HS1と、「4」が付された第2保留数画像HS2と、が演出表示装置25に表示される。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、賞球の払い出しに関する賞球演出がある。演出表示装置25では、特殊状態に制御されているときであって、且つ、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合、賞球演出が実行される。このように、本実施形態において、表示手段では、特殊状態に制御されているときであって、且つ、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段へ遊技球が入球した場合、賞球の払い出しに関する賞球演出が実行される。賞球演出が実行された場合、演出表示装置25には、「+10」の文字を模した獲得数画像G10が表示される。この獲得数画像G10は、所定の演出時間(例えば、3秒)にわたって演出表示装置25に表示される。また、既に獲得数画像G10が演出表示装置25に表示されているときであっても、第2大入賞口31へ遊技球が入球して賞球が払い出される場合には、演出表示装置25に獲得数画像G10が更に表示される。すなわち、演出表示装置25は、獲得数画像G10を複数表示可能に構成されている。本実施形態における獲得数画像G10は、第2大入賞口31へ遊技球が入球したことで払い出された賞球の数を特定可能な画像に相当する。すなわち、「+10」の文字は、10球の遊技球が賞球として払い出された(付与された)ことを特定可能な文字情報に相当する。
以上のように、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときであって、且つ、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合、賞球演出が実行される。このため、パチンコ遊技機10において、賞球演出が実行された場合には、特殊状態に制御されているときであって、且つ、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを特定することができる。したがって、本実施形態における賞球演出は、小当り遊技の生起中に、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段へ遊技球が入球したことを報知する特別入球報知演出に相当するともいえる。このように、本実施形態において、特別入球報知演出は、賞球の払い出しに関する賞球演出と兼用される。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数を示す獲得数表示演出がある。本実施形態において、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数とは、特殊状態に制御されてから第2大入賞口31への遊技球の入球を契機に払い出された賞球の合計数に相当する。獲得数表示演出は、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数を示す数字を含む獲得数画像KGが演出表示装置25に表示されることで実行される。例えば、図9(a)に示す「420獲得」という数字及び文字を含む獲得数画像KGは、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が「420」であることを示す獲得数画像KGに相当する。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、設定示唆演出としての登場演出がある。パチンコ遊技機10において登場演出は、特定状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達する毎に、実行される。具体的に、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから第2大入賞口31への遊技球の入球を契機に払い出された賞球の合計数が特定数の倍数に達する毎に、登場演出が演出表示装置25にて実行される。本実施形態における特定数は「1000」としており、特定数の倍数は、例えば、「1000」、「2000」及び「3000」などとなる。
また、パチンコ遊技機10において登場演出は、所定の演出期間にわたって実行される。例えば、登場演出が実行される所定の演出期間は、特別ゲームの実行回数によって定めてもよいし、小当り遊技が生起された回数によって定めてもよいし、時間によって定めてもよい。但し、パチンコ遊技機10では、登場演出の実行中であっても、演出ゲームにおいてリーチ演出が実行される場合、当該リーチ演出の実行に伴って、登場演出の実行が終了する。例えば、パチンコ遊技機10では、登場演出の実行中、リーチ演出の実行が開始されるタイミングで、登場演出の実行が終了して、リーチ演出の実行が開始される。このように、本実施形態では、設定示唆演出の実行中、演出図柄ゲームにてリーチが実行されることに伴って、設定示唆演出が終了する。
図9(c)に示すように、登場演出が実行された場合、演出表示装置25には、キャラクタを模した画像(図9(c)では、猫を模した画像で示す)が表示される。また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達した場合、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことを報知する特定報知演出が実行される。例えば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数としての「1000」に達したことを契機に特定報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、「1,000達成」の文字を含む特定報知画像THが表示される。因みに、例えば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数としての「2000」に達したことを契機に特定報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、「2,000達成」の文字を含む特定報知画像THが表示される。特定報知画像THは、所定の演出時間(例えば、5秒)にわたって演出表示装置25に表示される。
パチンコ遊技機10では、特定報知演出の実行が開始された後、登場演出の実行が開始される。このように、本実施形態では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達した場合、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことを報知する演出が実行された後、設定示唆演出が実行される。
また、登場演出には、複数種類の演出内容がある。パチンコ遊技機10では、登場演出の演出内容によって、登場演出が実行された場合に演出表示装置25に表示されるキャラクタを模した画像の種類が異なる。具体的に、登場演出の演出内容には、第1キャラクタを模した画像が表示される演出内容と、第2キャラクタを模した画像が表示される演出内容と、第3キャラクタを模した画像が表示される演出内容と、がある。
図10(a)に示すように、パチンコ遊技機10において登場演出の演出内容は、設定されている設定値に応じて選択割合が異なる。この結果、パチンコ遊技機10では、有利度の高い設定値が設定されていることへの期待度、つまり、高設定期待度が登場演出の演出内容によって異なる。パチンコ遊技機10では、第1キャラクタを模した画像が表示される演出内容で登場演出が実行されるよりも、第2キャラクタ又は第3キャラクタを模した画像が表示される演出内容で登場演出が実行される場合の方が、高設定期待度が高くなるように登場演出の演出内容が選択される。更に、パチンコ遊技機10では、第2キャラクタを模した画像が表示される演出内容で登場演出が実行されるよりも、第3キャラクタを模した画像が表示される演出内容で登場演出が実行される場合の方が、高設定期待度が高くなるように登場演出の演出内容が選択される。例えば、パチンコ遊技機10では、設定値として第1設定値が設定されている場合と第2設定値が設定されている場合では、登場演出の演出内容の選択割合が異なり、登場演出の演出内容によって高設定期待度が異なる。すなわち、本実施形態では、第1設定情報が設定されている場合と第2設定情報が設定されている場合では、設定示唆演出の演出内容の選択割合が異なる。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、特別表示演出としてのプレミア背景演出がある。プレミア背景演出は、設定示唆演出としての登場演出とは異なる表示演出である。パチンコ遊技機10においてプレミア背景演出は、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達した場合に実行される。具体的に、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから第2大入賞口31への遊技球の入球を契機に払い出された賞球の合計数が所定数に達した場合、プレミア背景演出が演出表示装置25にて実行される。本実施形態における所定数は、「1500」の倍数の値(1500、3000、4500など)となっている。このように、所定数となる値には、特定数となる値の倍数のうち何れかの値(例えば、3000)が含まれている。すなわち、本実施形態における所定数には、特定数の倍数のうち何れかの値が含まれている。因みに、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、所定数であって、且つ、特定数の倍数に達した場合、プレミア背景演出が実行されるとともに、登場演出が実行される。
プレミア背景演出は、所定の演出期間にわたって実行される。例えば、プレミア背景演出が実行される所定の演出期間は、特別ゲームの実行回数によって定めてもよいし、小当り遊技が生起された回数によって定めてもよいし、時間によって定めてもよい。但し、パチンコ遊技機10では、プレミア背景演出の実行中であっても、演出ゲームにおいてリーチ演出が実行される場合、当該リーチ演出の実行に伴って、プレミア背景演出の実行が終了する。例えば、パチンコ遊技機10では、プレミア背景演出の実行中、リーチ演出の実行が開始されるタイミングで、プレミア背景演出の実行が終了して、リーチ演出の実行が開始される。このように、本実施形態では、特別表示演出の実行中、演出図柄ゲームにてリーチが実行されることに伴って、特別表示演出が終了する。
図9(d)に示すように、プレミア背景演出が実行された場合、演出表示装置25には、宇宙をモチーフとした背景画像が表示される。このように、本実施形態において、特別表示演出としてのプレミア背景演出は、背景画像として宇宙をモチーフとした背景画像(特別背景画像)が、表示手段としての演出表示装置25に表示されることで実行される。
また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達した場合、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことを報知する所定報知演出(報知演出)が実行される。例えば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数としての「1500」に達したことを契機に所定報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、「1,500達成」の文字を含む所定報知画像SHが表示される。因みに、例えば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数としての「4500」に達したことを契機に所定報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、「4,500達成」の文字を含む所定報知画像SHが表示される。所定報知画像SHは、所定の演出時間(例えば、5秒)にわたって演出表示装置25に表示される。
但し、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、所定数であって、且つ、特定数の倍数に達した場合、所定報知画像SHが表示されて所定報知演出が実行されるものの、特定報知画像THが表示されず、所定報知演出が特定報知演出を兼ねる。すなわち、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、所定数であって、且つ、特定数の倍数に達した場合、特定報知画像THが表示されないものの、所定報知画像SHが表示される。このように所定報知画像SHが表示されることにより、本実施形態では、実質的に、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことが報知される。なお、本実施形態では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、所定数であって、且つ、特定数の倍数に達した場合、所定報知画像SHを表示せず、特定報知画像THが表示されて特定報知演出が実行されるように構成し、特定報知演出が所定報知演出を兼ねるように構成してもよい。
パチンコ遊技機10では、所定報知演出の実行が開始された後、プレミア背景演出の実行が開始される。このように、本実施形態では、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達した場合、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことを報知する報知演出が実行された後、特別表示演出が実行される。
また、特別表示演出としてのプレミア背景演出には、複数種類の演出内容がある。パチンコ遊技機10では、プレミア背景演出の演出内容によって、プレミア背景演出が実行された場合に演出表示装置25に表示される背景画像の種類が異なる。具体的に、プレミア背景演出の演出内容には、惑星の数が「0」の背景画像が表示される演出内容と、惑星の数が「1」の背景画像が表示される演出内容と、惑星の数が「3」の背景画像が表示される演出内容と、がある。
図10(b)に示すように、パチンコ遊技機10においてプレミア背景演出の演出内容は、設定されている設定値に応じて選択割合が異なる。この結果、パチンコ遊技機10では、有利度の高い設定値が設定されていることへの期待度、つまり、高設定期待度がプレミア背景演出の演出内容によって異なる。パチンコ遊技機10では、惑星の数が「0」の背景画像が表示される演出内容でプレミア背景演出が実行されるよりも、惑星の数が「1」又は「3」の背景画像が表示される演出内容でプレミア背景演出が実行される場合の方が、高設定期待度が高くなるようにプレミア背景演出の演出内容が選択される。更に、パチンコ遊技機10では、惑星の数が「1」の背景画像が表示される演出内容でプレミア背景演出が実行されるよりも、惑星の数が「3」の背景画像が表示される演出内容でプレミア背景演出が実行される場合の方が、高設定期待度が高くなるようにプレミア背景演出の演出内容が選択される。例えば、パチンコ遊技機10では、設定値として第1設定値が設定されている場合と第2設定値が設定されている場合では、プレミア背景演出の演出内容の選択割合が異なり、プレミア背景演出の演出内容によって高設定期待度が異なる。すなわち、本実施形態では、第1設定情報が設定されている場合と第2設定情報が設定されている場合では、特別表示演出の演出内容の選択割合が異なる。
また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときであっても、プレミア背景演出の実行中、操作ボタンBTの操作によって特殊状態における演出モードの変更が規制される。このように、本実施形態では、特殊状態に制御されているときであって特別表示演出の実行中は操作手段の操作による演出モードの変更が規制される。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在している場合に実行可能な保留内大当り報知演出がある。このように、本実施形態における表示演出には、特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている変動ゲームの中に大当りとなる変動ゲームが存在している場合に実行可能な保留内大当り報知演出がある。本実施形態において保留内大当り報知演出は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームのみを対象として実行される。特殊状態に制御されている場合において、保留内大当り報知演出は、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に実行される場合がある。このように、本実施形態における保留内大当り報知演出は、小当り遊技の生起中に、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に実行される。
保留内大当り報知演出は、賞球演出の演出態様を通常態様とは異なる特別態様で実行することで実行される。図9(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、通常態様で賞球演出が実行される場合、「+10」の文字を模した獲得数画像G10が演出表示装置25に表示される。
一方、図11(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、特別態様で賞球演出が実行される場合、「+勝利」の文字を模した獲得数画像G10aが演出表示装置25に表示される。この獲得数画像G10aは、所定の演出時間(例えば、3秒)にわたって演出表示装置25に表示される。本実施形態において、獲得数画像G10aが表示される時間(保留内大当り報知演出の実行時間)は、獲得数画像G10が表示される時間(賞球演出の実行時間)と同一である。
ところで、例えば、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが1つしか存在していないにもかかわらず、保留内大当り報知演出が2回実行されたとする場合、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが2つ存在しているものと勘違いさせてしまう虞がある。しかし、パチンコ遊技機10では、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在している場合、当該特別ゲームを対象とする保留内大当り報知演出が複数回実行されることはない。これにより、実行が保留されている特別ゲームの中に存在する大当りとなる特別ゲームの数を勘違いさせてしまうことを抑制することができる。更に、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが1つしか存在しなければ、保留内大当り報知演出は一度しか実行されないため、賞球演出の演出態様への注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームが存在している場合に実行可能な保留内小当り報知演出がある。このように、本実施形態における表示演出には、特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている変動ゲームの中に小当りとなる変動ゲームが存在している場合に実行可能な保留内小当り報知演出がある。本実施形態において保留内小当り報知演出は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームのみを対象として実行される。特殊状態に制御されている場合において、保留内小当り報知演出は、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に実行される場合がある。このように、本実施形態における保留内小当り報知演出は、小当り遊技の生起中に、小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に実行される。
保留内小当り報知演出は、賞球演出の演出態様を通常態様とは異なる特殊態様で実行することで実行される。図11(b)に示すように、パチンコ遊技機10では、特殊態様で賞球演出が実行される場合、例えば、「+追加」の文字を模した獲得数画像G10bが演出表示装置25に表示される。この獲得数画像G10bは、所定の演出時間(例えば、3秒)にわたって演出表示装置25に表示される。本実施形態において、獲得数画像G10bが表示される時間(保留内小当り報知演出の実行時間)は、獲得数画像G10が表示される時間(賞球演出の実行時間)と同一である。また、本実施形態において、獲得数画像G10bが表示される時間(保留内小当り報知演出の実行時間)は、獲得数画像G10aが表示される時間(保留内大当り報知演出の実行時間)と同一である。
パチンコ遊技機10において、賞球演出の演出態様のうち特殊態様に分類される演出態様は、複数種類ある。すなわち、保留内小当り報知演出の演出態様は、複数種類ある。
具体的に、図12に示すように、保留内小当り報知演出の演出態様には、「+追加」の文字を模した獲得数画像G10bが表示される特殊態様で賞球演出が実行される演出態様(以下、第1特殊態様と示す)がある。また、保留内小当り報知演出の演出態様には、「+上乗せ」の文字を模した獲得数画像G10bが表示される特殊態様で賞球演出が実行される演出態様(以下、第2特殊態様と示す)がある。保留内小当り報知演出の演出態様には、「+特盛」の文字を模した獲得数画像G10bが表示される特殊態様で賞球演出が実行される演出態様(以下、第3特殊態様と示す)がある。また、保留内小当り報知演出の演出態様には、「+大盤振舞」の文字を模した獲得数画像G10bが表示される特殊態様で賞球演出が実行される演出態様(以下、第4特殊態様と示す)がある。
保留内小当り報知演出の演出態様は、それぞれ実行可能となる条件(実行条件)が異なる。具体的に、第1特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームである場合(図12では、次の特別ゲームが小当りと示す)に実行可能である。第2特殊態様での保留内小当り報知演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが2つ以上存在する場合(図12では、保留内の小当りの数2以上と示す)に実行可能である。第3特殊態様での保留内小当り報知演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが3つ以上存在する場合(図12では、保留内の小当りの数3以上と示す)に実行可能である。第4特殊態様での保留内小当り報知演出は、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが4つ以上存在する場合(図12では、保留内の小当りの数4と示す)に実行可能である。すなわち、第4特殊態様での保留内小当り報知演出は、実行が保留されている全ての第2特別ゲームが小当りとなる場合に実行可能である。
このように、パチンコ遊技機10では、実行が保留されている第2特別ゲームの中に存在する小当りとなる特別ゲームの数が異なる場合、保留内小当り報知演出の演出態様が異なる場合がある。したがって、パチンコ遊技機10において、保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている第2特別ゲームのうち小当りとなる特別ゲームの数が第1数(例えば、2)であるときと、実行が保留されている第2特別ゲームのうち小当りとなる特別ゲームの数が第1数とは異なる第2数(例えば、4)であるときと、で異なる場合がある。すなわち、本実施形態において、保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第1数であるときと、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第1数とは異なる第2数であるときと、で異なる。
また、第1特殊態様での保留内小当り報知演出及び第4特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームである場合に実行可能な保留内小当り報知演出に相当する。一方、第2特殊態様での保留内小当り報知演出及び第3特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとならない場合であっても実行可能な保留内小当り報知演出に相当する。したがって、保留内小当り報知演出の演出態様は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームである場合と、次に実行される第2特別ゲームが小当りとならない特別ゲームである場合と、で異なる。すなわち、本実施形態において、保留内小当り報知演出の演出態様は、次に実行される変動ゲームが小当りとなる変動ゲームである場合と、次に実行される変動ゲームが小当りとならない変動ゲームである場合と、で異なる。
パチンコ遊技機10において、特殊状態に制御されているときに演出表示装置25にて実行される表示演出には、実行が保留されている特別ゲームを対象として当該対象となる特別ゲームの実行が開始されるよりも前から実行可能な事前演出としての保留予告演出がある。事前演出としての保留予告演出は、実行が保留されている変動ゲームを対象として当該対象となる変動ゲームの実行が開始されるよりも前から実行可能な表示演出に相当する。本実施形態において保留予告演出は、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームのみを対象として実行される。
保留予告演出は、保留画像Hの表示態様を変化させて実行される。パチンコ遊技機10において、保留予告演出の対象となっていない第2特別ゲームに対応する保留画像Hは、白色をモチーフとした通常表示態様で表示される。一方、パチンコ遊技機10において、保留予告演出の対象となった第2特別ゲームに対応する保留画像Hは、白色以外の色をモチーフとした予告表示態様で表示される。本実施形態における予告表示態様には、青色をモチーフとした第1予告表示態様と、緑色をモチーフとした第2予告表示態様と、赤色をモチーフとした第3予告表示態様と、がある。そして、パチンコ遊技機10では、保留予告演出が実行された場合、第1予告表示態様<第2予告表示態様<第3予告表示態様の順で、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなることへの期待度が高くなる。
また、パチンコ遊技機10では、特殊状態に制御されているときに保留予告演出が実行された場合、小当り遊技が生起されたとしても、当該小当り遊技の生起中、継続して保留予告演出が実行される。例えば、特殊状態において、今後3回目に実行される第2特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行が開始されており、当該今後3回目に実行される第2特別ゲームの1つ前に実行される今後2回目に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームである場合を想定してみる。この場合、今後2回目に実行される第2特別ゲームの実行中から当該今後2回目に実行される第2特別ゲームの終了後に生起される小当り遊技の生起中にわたって、継続的に今後3回目に実行される第2特別ゲームを対象とする保留予告演出が実行される。すなわち、本実施形態では、特殊状態において、事前演出の対象となる変動ゲームの1つ前に実行される特定の変動ゲームが小当り抽選にて小当りに当選する変動ゲームであって、且つ、特定の変動ゲームの実行中に事前演出が実行されている場合、特定の変動ゲームの実行中から当該特定の変動ゲームの終了後に生起される小当り遊技の生起中にわたって継続的に事前演出が実行される。
また、パチンコ遊技機10では、保留予告演出が実行されている場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、予告表示態様が変化し、保留予告演出の演出態様が変化する場合がある。具体的に、パチンコ遊技機10では、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、予告表示態様の種類が昇格する場合がある。例えば、第1予告表示態様で保留画像Hが表示される保留予告演出が実行されている場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、第1予告表示態様から第2予告表示態様又は第3予告表示態様に昇格する場合がある。また、例えば、第1予告表示態様で保留画像Hが表示される保留予告演出が実行されている場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、第1予告表示態様から第2予告表示態様又は第3予告表示態様へ昇格する場合がある。その他、第2予告表示態様で保留画像Hが表示される保留予告演出が実行されている場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、第2予告表示態様から第3予告表示態様へ昇格する場合がある。このように、本実施形態では、事前演出の実行中であって、且つ、小当り遊技の生起中、小当り遊技の生起中に優美球の遊技球の入球が許容される特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に、事前演出の演出態様が変化する場合がある。
ここで、特殊状態における演出の実行に係る制御について説明する。
特殊状態において、副制御CPU41aは、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドを入力すると、保留画像Hの表示に係る処理を行う。具体的に、副制御CPU41aは、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に転落抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されているか判定する。このとき、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに既に記憶されている第1特別ゲームに対応する先読みコマンド及び第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に、先読みコマンドSC3,SC4,SC7,SC8,SC11のうち何れかの先読みコマンドがあるかを判定する。そして、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に転落抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されている場合、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数に応じて、通常表示態様の保留画像Hが表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数が「3」である場合、副制御CPU41aは、通常表示態様の保留画像Hが保留画像H3として表示されるように演出表示装置25を制御する。
また、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に転落抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されていない場合、副制御CPU41aは、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されているかを判定する。このとき、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに既に記憶されている第1特別ゲームに対応する先読みコマンド及び第2特別ゲームに対応する先読みコマンドの中に、先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6のうち何れかの先読みコマンドがあるかを判定する。そして、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に大当り抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されている場合、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数に応じて、通常表示態様の保留画像Hが表示されるように演出表示装置25を制御する。
一方、既に副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に転落抽選に当選することを特定可能な先読みコマンドが記憶されていない場合、副制御CPU41aは、保留予告演出の実行に係る処理を行う。保留予告演出の実行に係る処理において、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが保留予告演出の実行対象となる先読みコマンドであるか判定する。具体的に、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6,SC9のうち何れかであるかを判定する。入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが保留予告演出の実行対象となる先読みコマンドでない場合、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数に応じて、通常表示態様の保留画像Hが表示されるように演出表示装置25を制御する。一方、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが保留予告演出の実行対象となる先読みコマンドである場合、副制御CPU41aは、通常表示態様及び予告表示態様を含む複数種類の表示態様の中から表示態様を決定する。そして、副制御CPU41aは、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数に応じて、決定した種類の表示態様の保留画像Hが表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数が「3」であって、表示態様の種類として第2予告表示態様を決定した場合、副制御CPU41aは、第2予告表示態様の保留画像Hが保留画像H3として表示されるように演出表示装置25を制御する。このように、パチンコ遊技機10では、保留画像Hが予告表示態様で表示されることにより、保留予告演出の実行が開始される。
本実施形態では、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドに応じた割合の下、表示態様の種類が決定される。例えば、パチンコ遊技機10において、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6のうち何れかである場合には、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC9である場合とは異なる割合で、表示態様の種類が決定される。本実施形態では、先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6のうち何れかである場合、先読みコマンドSC9である場合に比して、通常表示態様よりも予告表示態様を決定する割合が高い。このため、本実施形態では、入力した先読みコマンドに対応する第2特別ゲームが大当りとなる場合には、入力した先読みコマンドに対応する第2特別ゲームがはずれとなる場合に比して、保留予告演出が実行され易いことに相当する。パチンコ遊技機10において、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6のうち何れかである場合には、入力した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC9である場合とは各種の予告表示態様を決定する割合が異なる。本実施形態では、第1予告表示態様<第2予告表示態様<第3予告表示態様の順で保留予告演出の対象となった第2特別ゲームが大当りとなることへの期待度が高くなる割合で、入力した先読みコマンドに応じて、各種の予告表示態様が決定される。
また、副制御CPU41aは、第2変動パターンコマンドを入力した場合、表示させている保留画像Hをシフトさせて表示するように演出表示装置25を制御する。具体的に、副制御CPU41aは、保留画像H1として表示させていた保留画像Hの表示を終了させ、保留画像H2として表示させていた保留画像Hが保留画像H1として表示されるように演出表示装置25を制御する。また、副制御CPU41aは、保留画像H3として表示させていた保留画像Hが保留画像H2として表示され、保留画像H4として表示させていた保留画像Hが保留画像H3として表示されるように演出表示装置25を制御する。
また、特殊状態において、保留予告演出の実行中、副制御CPU41aは、第4賞球コマンドを入力した場合(つまり、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合)、保留予告演出の演出内容を昇格させるかを決める昇格抽選を行う。なお、既に実行中の保留予告演出が最も大当り期待度の高い第3予告表示態様の保留画像Hが表示される保留予告演出である場合、副制御CPU41aは、昇格抽選を行わない。昇格抽選に当選した場合、副制御CPU41aは、保留予告演出の演出態様が昇格するように演出表示装置25を制御する。例えば、第1予告表示態様の保留画像Hが表示されて保留予告演出が実行されているときにおいて、昇格抽選に当選した場合、副制御CPU41aは、第1予告表示態様の保留画像Hの表示態様を第2予告表示態様又は第3予告表示態様に変化させて、保留予告演出の演出態様を変化させる。また、例えば、第2予告表示態様の保留画像Hが表示されて保留予告演出が実行されているときにおいて、昇格抽選に当選した場合、副制御CPU41aは、第2予告表示態様の保留画像Hの表示態様を第3予告表示態様に変化させて、保留予告演出の演出態様を変化させる。本実施形態において昇格抽選の当選確率は、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6のうち何れかである場合、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC9である場合に比して、高い。
また、特殊状態において、副制御CPU41aは、第4賞球コマンドを入力すると、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数を特定可能な情報(以下、獲得数情報と示す)を更新する。獲得数情報は、副制御RAM41cに記憶されており、特殊状態が終了したことに伴って初期化される。特殊状態において副制御CPU41aは、第4賞球コマンドを入力すると、獲得数情報から特定可能な値に10を加算し、獲得数情報を更新する。因みに、第1賞球コマンド〜第6賞球コマンドのうち第4賞球コマンドを副制御CPU41aが入力した場合に限って獲得数情報が更新され、第4賞球コマンド以外の賞球コマンドを副制御CPU41aが入力したとしても獲得数情報は更新されず、第2大入賞口31への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が獲得賞球数の対象であることがわかる。
特殊状態において、副制御CPU41aは、獲得数画像KGが表示されるように演出表示装置25を制御する。副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている獲得数情報から特定可能な獲得賞球数を示す数字を含む獲得数画像KGが表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、副制御CPU41aは、獲得数情報から特定可能な獲得賞球数が「600」である場合、「600獲得」の数字及び文字を含む獲得数画像KGが表示されるように演出表示装置25を制御する。
特殊状態において、副制御CPU41aは、更新後の獲得数情報から特定可能な獲得賞球数が特定数の倍数に達した場合、登場演出の実行に係る処理を行う。登場演出の実行に係る処理において副制御CPU41aは、獲得賞球数が特定数の倍数に達した場合に当該特定数の倍数を含む特定報知画像THを表示させ、特定報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、獲得賞球数が特定数の倍数に達した場合であっても、当該特定数の倍数が所定数である場合、副制御CPU41aは、特定報知演出を実行させず、後述する所定報知演出を実行させる制御を行う。
また、登場演出の実行に係る処理において副制御CPU41aは、副用設定値フラグを参照して現在設定されている設定値を特定し、当該設定値に応じた割合で登場演出の演出内容を決定する。本実施形態では、第1キャラクタ<第2キャラクタ<第3キャラクタの順で高設定期待度が高くなる割合で、設定値に応じて、登場演出にて表示させる画像の種類、つまり、登場演出の演出内容が決定される。そして、特定報知演出(獲得賞球数が達した特定数の倍数が所定数でもある場合には、所定報知演出)の実行を開始させたタイミングよりも後のタイミングにおいて、副制御CPU41aは、決定した演出内容の登場演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副制御CPU41aは、所定の演出期間にわたって登場演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、登場演出の実行中、副制御CPU41aは、リーチ演出を実行させる場合、登場演出の実行を終了させ、リーチ演出を実行させる。
特殊状態において、副制御CPU41aは、更新後の獲得数情報から特定可能な獲得賞球数が所定数に達した場合、プレミア背景演出の実行に係る処理を行う。プレミア背景演出の実行に係る処理において副制御CPU41aは、獲得賞球数が所定数に達した場合に当該所定数を含む所定報知画像SHを表示させ、所定報知演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。また、プレミア背景演出の実行に係る処理において副制御CPU41aは、副用設定値フラグを参照して現在設定されている設定値を特定し、当該設定値に応じた割合でプレミア背景演出の演出内容を決定する。本実施形態では、惑星の数が「0」<惑星の数が「1」<惑星の数が「3」の順で高設定期待度が高くなる割合で、設定値に応じて、プレミア背景演出にて表示させる背景画像の種類、つまり、プレミア背景演出の演出内容が決定される。そして、所定報知演出の実行を開始させたタイミングよりも後のタイミングにおいて、副制御CPU41aは、決定した演出内容のプレミア背景演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。副制御CPU41aは、所定の演出期間にわたってプレミア背景演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。但し、プレミア背景演出の実行中、副制御CPU41aは、リーチ演出を実行させる場合、プレミア背景演出の実行を終了させ、リーチ演出を実行させる。
また、特殊状態において、副制御CPU41aは、演出モードを制御する。具体的に、副制御RAM41cには特殊状態における演出モードを特定可能な情報(以下、演出モード情報と示す)に基づき、演出モードを制御する。例えば、山モードを特定可能な演出モード情報が記憶されている場合、副制御CPU41aは、山をモチーフとした背景画像が表示されるように演出表示装置25を制御する。但し、プレミア背景演出の実行中、副制御CPU41aは、演出モード情報から特定可能な演出モードに関係なく、宇宙をモチーフとした背景画像が表示されるように演出表示装置25を制御し、プレミア背景演出を実行させる。
また、特殊状態において、副制御CPU41aは、操作ボタンBTからの検知信号を入力した場合、演出モード情報を更新して、演出モードを変更する場合がある。具体的に、特殊状態であって、且つ、プレミア背景演出の実行中でない場合、副制御CPU41aは、操作ボタンBTからの検知信号を入力すると、演出モード情報を更新する。このとき、山モードを特定可能な演出モード情報が副制御RAM41cに記憶されている場合、副制御CPU41aは、海モードを特定可能な演出モード情報へと更新し、山モードから海モードへと演出モードを変更する。同様に、海モードを特定可能な演出モード情報が副制御RAM41cに記憶されている場合、副制御CPU41aは、山モードを特定可能な演出モード情報へと更新し、海モードから山モードへと演出モードを変更する。一方、特殊状態であって、且つ、プレミア背景演出の実行中である場合、副制御CPU41aは、操作ボタンBTからの検知信号を入力したとしても演出モード情報を更新しない。このように、プレミア背景演出の実行中は、特殊状態における演出モードの変更が規制される。このように、本実施形態では、演出モード情報に基づいて演出モードを副制御CPU41aが制御することにより、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御する演出モード制御手段としての機能が実現される。
また、特殊状態において、副制御CPU41aは、第4賞球コマンドを入力した場合(つまり、第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合)、第2大入賞口31への遊技球の入球に伴う演出処理を行う。第2大入賞口31への遊技球の入球に伴う演出処理において、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出の実行に係る処理を行う。そして、保留内大当り報知演出の実行に係る処理において保留内大当り報知演出を実行させない場合、副制御CPU41aは、保留内小当り報知演出の実行に係る処理を行う。また、保留内小当り報知演出の実行に係る処理において保留内小当り報知演出を実行させない場合、副制御CPU41aは、通常態様の賞球演出の実行に係る処理を行う。なお、保留内大当り報知演出の実行に係る処理において保留内大当り報知演出を実行させた場合、副制御CPU41aは、保留内小当り報知演出の実行に係る処理及び通常態様の賞球演出の実行に係る処理を行わない。同様に、保留内小当り報知演出の実行に係る処理において保留内小当り報知演出を実行させた場合、副制御CPU41aは、通常態様の賞球演出の実行に係る処理を行わない。
保留内大当り報知演出の実行に係る処理において、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC3,SC4,SC7,SC8,SC11のうち何れかの先読みコマンドがあるかを判定する。副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC3,SC4,SC7,SC8,SC11のうち何れかの先読みコマンドがある場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出を実行させない。一方、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC3,SC4,SC7,SC8,SC11のうち何れかの先読みコマンドがない場合、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6があるかを判定する。そして、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6がない場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出を実行させない。一方、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドの中に先読みコマンドSC1,SC2,SC5,SC6がある場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出の実行抽選を行う。
保留内大当り報知演出の実行抽選に非当選した場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出を実行させない。一方、保留内大当り報知演出の実行抽選に当選した場合、副制御CPU41aは、獲得数画像G10aを表示させて特別態様で賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御し、保留内大当り報知演出を実行させる。また、保留内大当り報知演出を実行させた場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出を既に実行したことを特定可能な実行済情報を副制御RAM41cに記憶する。実行済情報は、保留内大当り報知演出の対象となった特別ゲームの実行が終了するまでの間、副制御RAM41cに記憶される。そして、副制御RAM41cに記憶されている場合、副制御CPU41aは、保留内大当り報知演出を実行させない。
保留内小当り報知演出の実行に係る処理において、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかであるかを特定する。更に、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数を特定する。副制御CPU41aは、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12の何れでもなく、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が1以下である場合、保留内小当り報知演出を実行させない。
また、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかである場合、副制御CPU41aは、保留内小当り報知演出の実行抽選を行う。また、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が2以上である場合、副制御CPU41aは、保留内小当り報知演出の実行抽選を行う。保留内小当り報知演出の実行抽選に非当選した場合、副制御CPU41aは、保留内小当り報知演出を実行させない。一方、保留内小当り報知演出の実行抽選に当選した場合、副制御CPU41aは、特殊態様の種類を決定し、決定した特殊態様に応じた獲得数画像G10bを表示させて特殊態様で賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御し、保留内小当り報知演出を実行させる。本実施形態において、特殊態様の種類を決定することは、保留内小当り報知演出の演出態様を決定することに相当する。
以下、特殊態様の種類の決定について説明する。
第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかであって、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が1である場合、副制御CPU41aは、第1特殊態様を決定する。第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかであって、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が2である場合、副制御CPU41aは、第1特殊態様及び第2特殊態様のうち何れかを決定する。第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかであって、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が3である場合、副制御CPU41aは、第1特殊態様〜第3特殊態様のうち何れかを決定する。第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12のうち何れかであって、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が4である場合、副制御CPU41aは、第1特殊態様〜第4特殊態様のうち何れかを決定する。
また、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12の何れでもなく、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が2である場合、副制御CPU41aは、第2特殊態様を決定する。第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドが先読みコマンドSC11,SC12の何れでもなく、且つ、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドのうち先読みコマンドSC11,SC12の数が3である場合、副制御CPU41aは、第2特殊態様及び第3特殊態様のうち何れかを決定する。
通常態様の賞球演出の実行に係る処理において、副制御CPU41aは、獲得数画像G10を表示させて通常態様で賞球演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このように、本実施形態では、特殊状態に制御されているとき、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合、当該入球を契機として、賞球演出が実行される。そして、本実施形態において、賞球演出は、保留内大当り報知演出と兼用されている場合もあれば、保留内小当り報知演出と兼用されている場合もある。
ここで、図13(a)及び図13(b)に基づき、保留予告演出が実行された場合について説明する。
図13(a)に示すように、第2特別ゲームの実行中に第2始動口27へ遊技球が入球し、当該入球を契機として第2特別ゲームの実行が保留され、第2特別保留数が「1」となったとする。このとき、実行が保留された第2特別ゲームを対象として保留予告演出が実行され、第1予告表示態様(図13(a)では、縦縞模様で示す)の保留画像Hが保留画像H1として表示されたとする。
また、図13(a)において実行中の第2特別ゲーム(特定の変動ゲーム)が小当り抽選に当選した特別ゲームであったとする。この場合、実行中の第2特別ゲームが終了すると、小当り遊技が生起されることとなる。小当り遊技の生起中であっても、保留画像H2として表示された保留画像Hは、継続して予告表示態様で表示され、小当り抽選に当選した特別ゲームの実行中から当該特別ゲーム終了後の小当り遊技の生起中にわたって継続的に保留予告演出が実行される。すなわち、保留予告演出の対象となる特別ゲームの1つ前に実行される特別ゲームが小当り抽選に当選する特別ゲームであって、且つ、当該1つ前に実行される特別ゲームの実行中に保留予告演出が実行された場合、1つ前に実行される特別ゲームの実行中から当該特別ゲーム終了後の小当り遊技の生起中にわたって継続的に保留予告演出が実行される。
そして、図13(b)に示すように、小当り遊技の生起中において第2大入賞口31へ遊技球が入球する度に、獲得数画像G10が演出表示装置25に表示され、賞球演出が実行される。また、小当り遊技の生起中において第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に行われた昇格抽選に当選した場合、保留予告演出の演出態様が変化し、保留画像H1として表示されている保留画像Hの表示態様が、第1予告表示態様から第2予告表示態様又は第3予告表示態様(図13(b)では、横縞模様で示す)へと変化する。
次に、図14(a)〜図14(d)に基づき、特殊状態において、プレミア背景演出、登場演出、保留内大当り報知演出及び保留内小当り報知演出が実行される場合について、説明する。
図14(a)に示すように、獲得賞球数が、特定数の倍数であって、且つ、所定数となる「3000」に達した場合、演出表示装置25には、「3000」を含む所定報知画像SHが表示され、所定報知演出が実行される。このとき、所定報知演出は、特定報知演出として兼用される。その後、図14(b)に示すように、獲得賞球数が特定数の倍数である「3000」に達したことを契機に、演出表示装置25には、第1キャラクタ〜第3キャラクタのうち何れかを模した画像(図14(b)では、熊を模した画像で示す)が表示され、登場演出が実行される。このとき、演出表示装置25では、設定されている設定値に応じた割合で決定される演出内容で登場演出が実行される。また、獲得賞球数が所定数である「3000」に達したことを契機に、演出表示装置25には、宇宙をモチーフとした背景画像が表示され、プレミア背景演出が実行される。このとき、演出表示装置25では、設定されている設定値に応じた割合で決定される演出内容でプレミア背景演出が実行される。また、特殊状態に制御されているときには、小当り遊技の生起中であっても、第2特別ゲームの実行中であっても、演出表示装置25では、プレミア背景演出及び登場演出が継続して実行される。
その後、図14(c)に示すように、例えば、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に保留内大当り報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、獲得数画像G10aが表示され、保留内大当り報知演出が実行される。また、例えば、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に保留内大当り報知演出が実行される場合、演出表示装置25には、獲得数画像G10bが表示され、保留内小当り報知演出が実行される。図14(c)では、「+上乗せ」の文字を模した獲得数画像G10bが演出表示装置25に表示されて保留内小当り報知演出が実行された場合の演出表示装置25の表示内容を例示しているが、この場合、遊技者は、実行が保留されている第2特別ゲームの中に2以上の小当りとなる第2特別ゲームが存在していることを特定することができる。
また、図14(d)に示すように、プレミア背景演出及び登場演出の実行中、第2特別ゲームの実行中において演出ゲームにてリーチ演出が実行される場合、プレミア背景演出の実行が終了し、登場演出の実行が終了する。これにより、プレミア背景演出や登場演出の実行が、リーチ演出の邪魔になり、十分にリーチ演出を楽しむことができなくなることを抑制することができる。
本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)一般的に、パチンコ遊技機では大当り遊技が生起されることへの期待感が高くなるように構成されている。しかし、大当り遊技終了後に高確率状態(確率変動状態)に制御されてから高確率状態に制御され続けるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲーム(変動ゲーム)の回数が所定回数に達した場合に、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより持ち球を増加させることができる特殊状態に制御されるように構成した。これにより、一般的には大当り遊技が生起されることを期待するところ、パチンコ遊技機10では特殊状態に制御されるためには大当り遊技が生起されないことを期待しなければならなくなるため、一般的なパチンコ遊技機とは違った楽しみを提供でき、興趣の向上を図ることができる。更に、特殊状態の終了条件は、小当り抽選とは異なる転落抽選に当選した(所定の抽選の抽選結果が特定結果となった)場合に成立する終了条件がある。このため、特殊状態に制御された場合には、持ち球が増加する要因となっている小当り抽選の抽選結果の他、特殊状態が終了する契機となる転落抽選の抽選結果についても注目させ、興趣の向上を図ることができる。
(2)大当り遊技終了後に高確率状態(確率変動状態)に制御されてから高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲーム(変動ゲーム)の回数が所定回数に達するまでは、第1可変部材28(開閉部材)の開閉に関する有利度が高い開放延長状態(第2開閉状態)に制御される。このため、特殊状態に制御される前であっても、非開放延長状態(第1開閉状態)よりも第1可変部材28の開閉に関する有利度が高い開放延長状態に制御されている状況で遊技を行うことができるメリットがあり、特殊状態に制御されるまでの間も興趣の向上を図ることができる。また、特殊状態となった場合には、非開放延長状態に制御されるが、持ち球を増加させることができるメリットがあるため、たとえ、非開放演出状態となったとしても遊技者を落胆させることなく、興趣の向上を図ることができる。
(3)小当り遊技が生起された場合と、大当り遊技が生起された場合と、では、開放される大入賞口が異なる。このため、大当り遊技が生起されれば、開放される大入賞口(第1大入賞口29)によって大当り遊技が生起されていることを特定でき、小当り遊技によって持ち球が増加しているものではないことを遊技者に認識させることができる。一方、特殊状態においては、小当り遊技が生起された場合において開放される大入賞口(第2大入賞口31)の開放頻度が増加することで、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなっていることを遊技者に実感させ易くなり、特殊状態における遊技性を認識させ易くなり、結果的に、興趣の向上を図ることができる。
(4)所定の抽選である転落抽選の当選確率(転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率)を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態(確率変動状態)に制御されているときの大当り抽選の当選確率(大当り抽選にて大当りとなる確率)を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。更に、所定の抽選である転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。このため、特殊状態に制御された場合、転落抽選に当選して特殊状態が終了するよりも前に、大当り抽選に当選することへの期待感を高めることができる。その結果、遊技を行う意欲を高め、興趣の向上を図ることができる。
更に、所定回数は、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。加えて、所定回数は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さく、且つ、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。このため、大当り遊技終了後から高確率状態に制御された後、高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲーム(変動ゲーム)の回数が所定回数に達し易い(特殊状態に制御され易い)ようにみせることができる。この結果、大当り遊技終了直後から特殊状態に制御されなくても特殊状態に制御されることへの期待感を高めることができる。すなわち、遊技を行う意欲を高めつつ、興趣の向上を図ることができる。
(5)一般的に、パチンコ遊技機では大当り遊技が生起されることへの期待感が高くなるように構成されている。しかし、大当り遊技終了後に高確率状態(確率変動状態)に制御されてから高確率状態に制御され続けるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲーム(変動ゲーム)の回数が所定回数に達した場合に、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることにより持ち球を増加させることができる特殊状態に制御されるように構成した。これにより、一般的には大当り遊技が生起されることを期待するところ、パチンコ遊技機10では特殊状態に制御されるためには大当り遊技が生起されないことを期待しなければならなくなるため、一般的なパチンコ遊技機とは違った楽しみを提供でき、興趣の向上を図ることができる。更に、所定回数となる回数には、少なくとも第1回数に相当する回数(例えば、50回)と第2回数に相当する回数(例えば、100回)がある。このため、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に制御され続けるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が第1回数に達した場合に特殊状態に制御される場合もあれば、第1回数に達したとしても特殊状態に制御されずに第2回数に達した場合に特殊状態に制御される場合もある。これにより、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に制御され続けるとともに大当り遊技が生起されることなくどれだけの特別ゲームが実行されることで特殊状態に制御されるかに注目させることができ、所定回数となる回数が一義的に決まっている場合に比して、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(6)高確率状態(確率変動状態)に制御されているときであって所定回数が第1回数(例えば、50回)であるときに大当り抽選に当選する確率(大当り抽選にて大当りに当選する確率)と、高確率状態に制御されているときであって所定回数が第2回数(例えば、100回)であるときに大当り抽選に当選する確率と、は同一である。このため、大当り遊技終了後に高確率状態に制御されてから高確率状態に制御され続けるとともに大当り遊技が生起されることなく所定回数の特別ゲーム(変動ゲーム)が実行されて特殊状態に制御される状況では、所定回数が第1回数と第2回数の何れであっても、特殊状態に制御される前に大当り遊技が生起される確率は同じとなるため、所定回数の違いによって特殊状態に制御される期待度が異なる。これにより、特殊状態に制御される期待度の高低が分かり易くなり、興趣の向上を図り易くなる。
(7)所定回数が第1回数(例えば、50回)であったときに特殊状態となった後に転落抽選に当選する確率(所定の抽選の抽選結果が特定結果となる確率)と、所定回数が第2回数(例えば、100回)であったときに特殊状態となった後に転落抽選に当選する確率と、は同一である。このため、特殊状態に制御された後、転落抽選に当選して特殊状態の終了条件が成立する確率は、特殊状態に制御される前の所定回数が第1回数と第2回数の何れであっても同一となる。これにより、所定回数が第1回数と第2回数の何れであっても特殊状態に制御されてしまえば、同じように特殊状態を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
(8)第1設定値(第1設定情報)と第2設定値(第2設定情報)のうち何れの設定値(設定情報)が設定されていたとしても小当り抽選にて小当りに当選する確率は同一であることから、第1設定値と第2設定値のうち何れの設定値が設定されていたとしても特殊状態において小当り遊技が生起される頻度に差はない。しかし、第1設定値が設定されているときの大当り抽選の当選確率(大当り抽選にて大当りに当選する確率)は、第2設定値が設定されているときの大当り抽選の当選確率よりも低いことから、第1設定値と第2設定値のうち第1設定値が設定されているときには大当り抽選にて大当りに当選し難く、特殊状態が継続し易くなるという利点がある。このため、大当りに当選し難い第1設定値が設定されていることは、不利にも考えられるが、特殊状態が継続し易くなるという利点があることで、第1設定値が設定されていることへの不安を軽減でき、興趣の向上を図ることができる。一方、第2設定値が設定されているときにはずれとなる確率は、第1設定値が設定されているときにはずれとなる確率よりも低いことから、第1設定値と第2設定値のうち第2設定値が設定されているときにははずれの頻度が減り、小当り遊技さえも生起されない状況が発生し難くなるという利点がある。これにより、特殊状態が継続し難い第2設定値が設定されていることへの不安を軽減でき、興趣の向上を図ることができる。
(9)転落抽選に当選した場合(所定の抽選の抽選結果が特定結果となった場合)に特殊状態が終了することから、転落抽選の抽選結果についても注目させて、興趣の向上を図ることができる。また、第1設定値(第1設定情報)と第2設定値(第2設定情報)のうち何れの設定値(設定情報)が設定されていたとしても、転落抽選の当選確率は同一であることから、第1設定値と第2設定値のうち何れの設定値が設定されていたとしても、転落抽選に当選して特殊状態が終了する確率は同一である。このように、第1設定値と第2設定値のうち何れの設定値が設定されていたとしても、転落抽選に当選したことによって特殊状態が終了する危機感は変わらないため、転落抽選の当選確率と設定値の関係を気にさせることなく、遊技を楽しませることができる。以上のように、転落抽選の抽選結果について注目させて興趣の向上を図りつつ、転落抽選の当選確率と設定値の関係を気にさせることなく遊技を楽しませることができ、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(10)第1設定値と第2設定値のうち何れが設定されているときであっても、所定の抽選である転落抽選の当選確率(転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率)を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態(確率変動状態)に制御されているときの大当り抽選に当選する確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。更に、第1設定値(第1設定情報)と第2設定値(第2設定情報)のうち何れが設定されているときであっても、所定の抽選である転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選に当選する確率(大当り抽選にて大当りとなる確率)を単位分数とした場合の分母の値よりも大きい。このため、第1設定値と第2設定値のうち何れが設定されているときであっても、特殊状態に制御された場合、転落抽選に当選して特殊状態が終了するよりも前に、大当り抽選に当選することへの期待感を高めることができる。その結果、遊技を行う意欲を高め、興趣の向上を図ることができる。
(11)第1設定値(第1設定情報)と第2設定値(第2設定情報)のうち何れが設定されているときであっても、所定回数は、所定の抽選である転落抽選の当選確率(転落抽選の抽選結果が特定結果となる確率)を単位分数とした場合の分母よりも小さい。加えて、第1設定値と第2設定値のうち何れが設定されているときであっても、所定回数は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率(大当り抽選にて大当りとなる確率)を単位分数とした場合の分母の値よりも小さく、且つ、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さい。このため、第1設定値と第2設定値のうち何れが設定されているときであっても、大当り遊技終了後から高確率状態(確率変動状態)に制御された後、高確率状態に継続して制御されるとともに大当り遊技が生起されることなく実行された特別ゲームの回数が所定回数に達し易い、つまり、特殊状態に制御され易いようにみせることができる。この結果、大当り遊技終了直後から特殊状態に制御されなくても特殊状態に制御されることへの期待感を高めることができる。すなわち、遊技を行う意欲を高めつつ、興趣の向上を図ることができる。
(12)特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達した場合にプレミア背景演出(特別表示演出)が実行されることから、プレミア背景演出が実行されれば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことを認識できる。そして、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことへの喜びに加えて、プレミア背景演出が実行されたことへの喜びを遊技者に与え、興趣の向上を図ることができる。
(13)1回の大当り遊技が生起されるよりも、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの方が、持ち球の増加に関する期待値が高い。一般的なパチンコ遊技機では、大当り遊技が生起されているときが、持ち球の増加に関する期待値が最も高いことが多い。このため、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでにおける持ち球の増加に関する期待値を、1回の大当り遊技が生起された場合における持ち球の増加に関する期待値よりも高くすることで、特殊状態に制御されることを大当り遊技が生起されることよりも望まれる斬新な遊技性を創出でき、興趣の向上を図ることができる。
(14)演出ゲームにてリーチ演出が実行される場合(演出図柄ゲームにてリーチが実行される場合)、当該リーチ演出に対する注目度が向上することが考えられる。しかし、このような状況においてプレミア背景演出(特別表示演出)を実行させ続けた場合、当該プレミア背景演出がリーチ演出の邪魔になってしまい、プレミア背景演出が実行されていることに対して煩わしさを感じさせ、興趣を低下させてしまう可能性がある。そこで、プレミア背景演出の実行中、演出ゲームにてリーチ演出が実行されることに伴って、プレミア背景演出が終了するようにした。これにより、プレミア背景演出の実行によって興趣が低下してしまうことを抑制することができる。
(15)特殊状態に制御されているときに演出モードを変更可能に構成した場合において、更に、プレミア背景演出(特別表示演出)の実行中に演出モードを変更可能に構成した場合、演出モードの変更に伴ってプレミア背景演出の実行が中止されてしまうとプレミア背景演出の実行に対して喜びを感じていた遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。一方、演出モードの変更が行われたとしてもプレミア背景演出を実行させ続けるように構成したとしても、当該演出モードの変更がプレミア背景演出の邪魔になってしまい興趣を低下させてしまう虞がある。そこで、プレミア背景演出の実行中には操作ボタンBT(操作手段)の操作による演出モードの変更が規制されるように構成した。このように、プレミア背景演出の実行中において演出モードの変更を規制することにより、興趣の向上を抑制することができる。
(16)特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことを報知する所定報知演出(報知演出)が実行された後に、特別表示演出としてのプレミア背景演出が実行される。これにより、プレミア背景演出が実行される契機が、「特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したこと」であることが分かり易くなり、再びプレミア背景演出が実行されることへの意欲を高め、興趣の向上を図ることができる。また、所定報知演出の実行により、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことへの満足感を高め、興趣の向上を図ることができる。
(17)特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達する毎に、設定されている設定値(設定情報)を示唆する設定示唆演出としての登場演出が実行される。このため、登場演出が実行されれば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことを認識できる他、設定されている設定値を推測する楽しみが提供され、興趣の向上を図ることができる。
(18)演出ゲームにてリーチ演出が実行される場合(演出図柄ゲームにてリーチが実行される場合)、当該リーチ演出に対する注目度が向上することが考えられる。しかし、このような状況において登場演出(設定示唆演出)を実行させ続けた場合、当該登場演出がリーチ演出の邪魔になってしまい、登場演出が実行されていることに対して煩わしさを感じさせ、興趣を低下させてしまう可能性がある。そこで、登場演出の実行中、演出ゲームにてリーチ演出が実行されることに伴って、登場演出が終了するようにした。これにより、登場演出の実行によって興趣が低下してしまうことを抑制することができる。
(19)特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことを報知する特定報知演出が実行された後に、設定示唆演出としての登場演出が実行される。これにより、登場演出が実行される契機が、「特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したこと」であることが分かり易くなり、再び登場演出が実行されることへの意欲を高め、興趣の向上を図ることができる。また、特定報知演出の実行により、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達したことへの満足感を高め、興趣の向上を図ることができる。
(20)特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が特定数の倍数に達する毎に実行される登場演出(設定示唆演出)とは別に、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達した場合に特別表示演出としてのプレミア背景演出が実行される。これにより、プレミア背景演出が実行されれば、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことを認識できる。そして、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が所定数に達したことへの喜びに加えて、プレミア背景演出が実行されたことへの喜びを遊技者に与えて、興趣の向上を図ることができる。このように、登場演出とは別に、プレミア背景演出が実行されることにより、登場演出では設定されている設定値(設定情報)を推測する楽しみを提供しつつ、プレミア背景演出では当該演出が実行されたことへの喜びを与え、興趣の向上を図ることができる。
(21)所定数には、特定数の倍数のうち何れかの値が含まれている。これにより、登場演出(設定示唆演出)に加えて、プレミア背景演出(特別表示演出)が実行される状況を創出することができる。このため、登場演出の実行による楽しみと、プレミア背景演出の実行による楽しみと、を一緒に楽しむことができる場面が創出され、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(22)設定されている設定値(設定情報)が第1設定値(第1設定情報)と第2設定値(第2設定情報)のうち何れであるかによって、プレミア背景演出の演出内容の決定割合(選択割合)が異なることから、プレミア背景演出の演出内容からも設定値を推測することが可能となる。このため、登場演出(設定示唆演出)から推測される設定値と、プレミア背景演出から推測される設定値と、を推測する楽しみを与えて、興趣の向上を図ることができる。
特に、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、特定数の倍数であって、且つ、所定数に達した場合には、登場演出及びプレミア背景演出の両方が実行されることから、設定値を推測するための要素が複数一緒に遊技者に提供されることになる。これにより、特殊状態に制御されてから付与された賞球のうち対象となる賞球を含む獲得賞球数が、特定数の倍数であって、且つ、所定数に達したことへの喜びを更に高め、興趣の向上を図ることができる。
(23)特殊状態において、保留予告演出(事前演出)の対象となる特別ゲーム(変動ゲーム)の1つ前に実行される特別ゲーム(以下、特定の特別ゲームと示す)が小当り抽選にて小当りに当選する特別ゲームであって、且つ、特定の特別ゲームの実行中に保留予告演出が実行されているとする。この場合、特定の特別ゲームの実行中から当該特定の特別ゲームの終了後に生起される小当り遊技の生起中にわたって継続的に保留予告演出が実行されるようにした。特殊状態では、小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができるため、小当り遊技が生起される機会が頻発するが、小当り遊技が生起される度に保留予告演出の実行が途切れるなどした場合、複数回の特別ゲームにわたって継続的に実行される保留予告演出の本来の楽しみが損なわれ、興趣を低下させてしまう虞がある。しかし、上記のように、特定の特別ゲームの実行中から当該特定の特別ゲームの終了後に生起される小当り遊技の生起中にわたって継続的に保留予告演出が実行されるようにすることで、特殊状態において小当り遊技が生起される機会が頻発する状況であっても保留予告演出の実行が途切れることなく継続的に実行される。この結果、保留予告演出の本来の楽しみが損なわれてしまうことを抑制しつつ、興趣の低下を抑制し、興趣の向上を図ることができる。
(24)小当り遊技の生起中に第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球すると、保留予告演出(事前演出)の演出態様が変化する場合がある。このため、特殊状態において保留予告演出が実行された後、小当り遊技が生起された際に第2大入賞口31へ遊技球が入球するかについて注目させることができ、更に、第2大入賞口31への遊技球の入球を契機に保留予告演出の演出態様が変化するかについても注目させて、興趣の向上を図ることができる。
(25)小当り遊技の生起中に第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球した場合に、賞球演出が実行され、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを報知する特別入球報知演出が実行される。これにより、第2大入賞口31への遊技球の入球に注目する遊技者の視線が演出表示装置25(表示手段)ではなく第2大入賞口31へと移ることによって演出表示装置25にて実行される各種演出への注目度が低下することを抑制することができる。
また、特別入球報知演出は、賞球演出と兼用されることから、2つの演出をそれぞれ別々に実行する場合に比して、演出が実行される回数が減り、複雑化せずに制御的な負担を軽減でき、遊技者に理解され易くなることで興趣の向上を図り易くなる。
(26)小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態では、持ち球が増加するものの、面白味に欠ける虞がある。そこで、特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている特別ゲーム(変動ゲーム)の中に大当りとなる特別ゲームが存在している場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球したことを契機に、保留内大当り報知演出が実行されるようにした。これにより、単純に第2大入賞口31へ遊技球を入球させて賞球を獲得することで持ち球を増加させることに限らず、第2大入賞口31へ遊技球を入球させることで、実行が保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在していることを特定できる保留内大当り報知演出が実行されることに対して注目する楽しみを与えることができる。この結果、特殊状態における遊技のマンネリ化を抑制することができ、興趣の向上を図ることができる。
(27)第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球した場合に実行される賞球演出の演出態様を、通常態様とは異なる特別態様で実行することにより、保留内大当り報知演出が実行されるように構成した。特殊状態においては第2大入賞口31へ遊技球が頻繁に入球することで、賞球演出が実行されることへの関心が低下する虞がある。しかし、賞球演出の演出態様を特別態様とすることで保留内大当り報知演出が実行されるように構成することによって、賞球演出が実行されることへの関心が低下することを抑制しつつ、賞球演出への注目度を高めて、興趣の向上を図ることができる。
(28)小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態では、持ち球が増加するものの、面白味に欠ける虞がある。そこで、特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている特別ゲーム(変動ゲーム)の中に小当りとなる特別ゲームが存在している場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球したことを契機に、保留内小当り報知演出が実行されるようにした。これにより、単純に第2大入賞口31へ遊技球を入球させて賞球を獲得することで持ち球を増加させることに限らず、第2大入賞口31へ遊技球を入球させることで、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる特別ゲームが存在していることを特定できる保留内小当り報知演出が実行されることに対して注目する楽しみを与えることができる。この結果、特殊状態における遊技のマンネリ化を抑制することができ、興趣の向上を図ることができる。
(29)次に実行される第2特別ゲーム(変動ゲーム)が小当りとなる特別ゲームである場合と、次に実行される第2特別ゲームが小当りとならない特別ゲームである場合と、で保留内小当り報知演出の演出態様が異なる場合がある。すなわち、小当り遊技が連続する場合(小当りが連続する場合)には、小当り遊技が連続しない場合と保留内小当り報知演出の演出態様が異なる。このため、保留内小当り報知演出の演出態様への注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。更に、保留内小当り報知演出の演出態様から小当り遊技が連続することを特定できた場合には、特殊状態において連続して賞球を獲得できる機会が発生することを特定できるため、効果的に興趣の向上を図ることができる。
(30)実行が保留されている第2特別ゲーム(変動ゲーム)のうち小当りとなる特別ゲームの数によって、保留内小当り報知演出の演出態様が異なる場合がある。これにより、保留内小当り報知演出の演出態様への注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
(31)第2大入賞口31(特別入球手段)へ遊技球が入球した場合に実行される賞球演出の演出態様を、通常態様とは異なる特殊態様で実行することにより、保留内小当り報知演出が実行されるように構成した。特殊状態においては第2大入賞口31へ遊技球が頻繁に入球することで、賞球演出が実行されることへの関心が低下する虞がある。しかし、賞球演出の演出態様を特殊態様とすることで保留内小当り報知演出が実行されるように構成することによって、賞球演出が実行されることへの関心が低下することを抑制しつつ、賞球演出への注目度を高めて、興趣の向上を図ることができる。
(32)小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態では、小当り遊技が頻繁に生起される。このような特殊状態において、小当り遊技の生起中に、当該小当り遊技において遊技球の入球が許容される第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、演出(例えば、保留内大当り報知演出、保留内小当り報知演出、保留予告演出の演出態様の変更、賞球演出など)が実行される。これにより、特殊状態において、第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に演出が実行されるかについて注目する場面を創出することで、単純に第2大入賞口31へ遊技球を入球させて持ち球を増加させることに限らず、第2大入賞口31への遊技球の入球に対する注目度を高めて、興趣の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・獲得賞球数には、第2大入賞口31への入球を契機に払い出された賞球以外にも、他の賞球が含まれるようにしてもよい。例えば、獲得賞球数には、第1大入賞口29への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が含まれるようにしてもよい。その他、獲得賞球数には、第1始動口26への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が含まれるようにしてもよい。獲得賞球数には、第2始動口27への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が含まれるようにしてもよい。獲得賞球数には、第1一般入賞口34への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が含まれるようにしてもよい。獲得賞球数には、第2一般入賞口35への遊技球の入球を契機に払い出された賞球が含まれるようにしてもよい。
・特殊状態に制御されてから当該特殊状態が終了するまでの間に、持ち球を増加させる平均個数を変更してもよい。また、第1大当り遊技が生起された場合及び第2大当り遊技が生起された場合に、持ち球を増加させる平均個数を変更してもよい。例えば、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでの間において持ち球の増加に関する期待値は、1回の大当り遊技において持ち球の増加に関する期待値よりも低くてもよい。すなわち、特殊状態が開始してから当該特殊状態が終了するまでよりも、1回の大当り遊技の方が、持ち球の増加に関する期待値を高くしてもよい。
・保留内大当り報知演出は、賞球演出と兼用しなくてもよい。例えば、保留内大当り報知演出は、スピーカ18から保留内大当り報知演出に関する音が出力されるように構成し、演出表示装置25では賞球演出が実行され、スピーカ18では保留内大当り報知演出が実行されるように構成してもよい。同様に、保留内小当り報知演出は、賞球演出と兼用しなくてもよい。例えば、保留内小当り報知演出は、スピーカ18から保留内小当り報知演出に関する音が出力されるように構成し、演出表示装置25では賞球演出が実行され、スピーカ18では保留内小当り報知演出が実行されるように構成してもよい。
・保留内大当り報知演出は、特殊状態において大当り抽選に当選したことを契機に生起された大当り遊技の生起中に実行される場合があってもよい。例えば、大当り遊技の生起中に第1大入賞口29へ遊技球が入球したことを契機に、保留内大当り報知演出が実行されるように構成してもよい。このように構成する場合、特殊状態において大当り抽選に当選したことによって特殊状態が終了してしまうものの、その大当り遊技中には保留内大当り報知演出が実行され得る状況となるため、特殊状態が終了したことへの遊技者の落胆を抑制することができる。
・保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲーム(変動ゲーム)が小当りとなる特別ゲームであることを前提として、実行が保留されている第2特別ゲームのうち小当りとなる特別ゲームの数に応じて演出態様が異なるように構成してもよい。上記実施係蹄においては、次に実行される第2特別ゲームが小当りとならない場合には、保留内小当り報知演出が実行されないように構成してもよい。
・保留内小当り報知演出の演出態様は、次に実行される第2特別ゲーム(変動ゲーム)が小当りとなる特別ゲームである場合と、次に実行される第2特別ゲームが小当りとならない特別ゲームである場合と、で異ならせなくてもよい。また、保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている第2特別ゲームのうち小当りとなる特別ゲームの数に応じて異ならせなくてもよい。すなわち、保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第1数であるときと、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第2数であるときと、で同一であってもよい。
・保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている第2特別ゲーム(変動ゲーム)のうち小当りとなる特別ゲームの数を特定可能な演出態様となるように構成してもよい。例えば、上記実施形態において、第1特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームである場合に実行可能に構成してもよい。また、第2特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームであって、且つ、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが2つ存在する場合に実行可能に構成してもよい。また、第3特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームであって、且つ、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが3つ存在する場合に実行可能に構成してもよい。第4特殊態様での保留内小当り報知演出は、次に実行される第2特別ゲームが小当りとなる特別ゲームであって、且つ、実行が保留されている特別ゲームの中に小当りとなる第2特別ゲームが4つ存在する場合に実行可能に構成してもよい。
・プレミア背景演出は、背景画像を演出表示装置25に表示させることで実行される演出でなくてもよく、例えば、背景画像とは異なる画像が演出表示装置25に表示されることによってプレミア背景演出が実行されるようにしてもよい。また、登場演出は、キャラクタを模した画像を表示させることで実行される演出でなくてもよい。
・プレミア背景演出の実行中にリーチ演出が実行される場合であっても、プレミア背景演出の実行を終了せず、プレミア背景演出が継続して実行されるように構成してもよい。同様に、登場演出の実行中にリーチ演出が実行される場合であっても、登場演出の実行を終了せず、登場演出が継続して実行されるように構成してもよい。
・プレミア背景演出の実行中であっても、演出モードの変更が規制されず、演出モードを変更可能に構成してもよい。また、登場演出の実行中は、上記実施形態におけるプレミア背景演出の実行中と同様、演出モードの変更が規制されるようにしてもよい。
・プレミア背景演出の演出内容は、設定されている設定値に応じて選択割合を異ならせなくてもよい。すなわち、プレミア背景演出の演出内容から、設定されている設定値を推測可能に構成しなくてもよい。つまり、プレミア背景演出は、設定値を示唆する演出でなくてもよい。また、登場演出の演出内容は、設定されている設定値に応じて選択割合を異ならせなくてもよい。すなわち、登場演出の演出内容から、設定されている設定値を推測可能に構成しなくてもよい。登場演出は、設定値を示唆する演出でなくてもよい。
・保留予告演出の実行開始は、先読みコマンドを副制御CPU41aが入力したタイミング、つまり、第2特別ゲームの実行が保留されたタイミングでなくてもよい。例えば、保留予告演出の実行が開始されていないときにおいて、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したことを契機に、副制御CPU41aは、副制御RAM41cに記憶されている先読みコマンドを参照し、実行が保留されている第2特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行を決定し得るように構成してもよい。このように構成する場合、保留予告演出が実行されていない場合であっても、特殊状態において小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球を入球させれば、既に実行が保留されている第2特別ゲーム(変動ゲーム)を対象とする保留予告演出の実行が開始されることを期待させ、興趣の向上を図ることができる。
・特殊状態でない遊技状態(例えば、通常低確状態)であっても、保留予告演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常低確状態においては、実行が保留されている第1特別ゲームを対象とする保留予告演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、特定低確状態及び特定高確状態においては、実行が保留されている第2特別ゲームを対象とする保留予告演出を実行可能に構成してもよい。
・特殊状態に制御されているときであって、保留予告演出が実行されている場合、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球を入球させなくても、保留予告演出の対象となった第2特別ゲームよりも前に実行される第2特別ゲームの実行中の所定のタイミングにおいて、保留予告演出の演出態様が変化し得るように構成してもよい。また、特殊状態に制御されているときであって、小当り遊技の生起中に第2大入賞口31へ遊技球が入球したとしても、保留予告演出の演出態様が変化しないように構成してもよい。
・特殊状態において大当り抽選に当選して大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技終了後は、特殊状態以外の遊技状態(例えば、特定高確状態)に制御されず、特殊状態に制御されるように構成してもよい。このように、特殊状態が開始された後は、大当り遊技が生起されたとしても当該大当り遊技の前後で継続して特殊状態に制御されるように構成してもよい。そして、特殊状態において大当り遊技が生起されたとしても、特殊時獲得賞球数が初期化されないように構成してもよい。このとき、特殊時獲得賞球数には、大当り遊技が生起されたときに獲得した賞球のうち一部又は全部の賞球数が含まれるようにしてもよい。例えば、このときの特殊時獲得賞球数に、大当り遊技の生起中に第1大入賞口29への入球を契機に払い出された遊技球が含まれるように構成してもよい。すなわち、特殊時獲得賞球数は、第2大入賞口31への入球を契機に払い出された賞球以外にも、例えば、第1大入賞口29への入球を契機に払い出された賞球が含まれてもよい。
・非開放延長状態、変動短縮状態及び低確率状態に制御される遊技状態に制御可能に構成してもよい。そして、非開放延長状態、変動短縮状態及び低確率状態に制御される遊技状態では、右打ちが推奨され、単位時間あたりに小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができるように構成してもよい。
・第1特別図柄開始処理では、第2特別図柄開始処理と同様、大当り抽選にて大当りに当選しなかった場合、小当り抽選が行われるように構成し、当該小当り抽選にて小当りに当選した場合には第1特別ゲームにて小当り図柄が導出された後に小当り遊技が生起されるように構成してもよい。このとき、第1特別図柄開始処理における小当り抽選にて小当りに当選する確率と、第2特別図柄開始処理における小当り抽選にて小当りに当選する確率と、を異ならせてもよい。例えば、第2特別図柄開始処理における小当り抽選にて小当りに当選する確率は、第1特別図柄開始処理における小当り抽選にて小当りに当選する確率よりも高くしてもよい。すなわち、第2特別図柄開始処理における小当り抽選の当選確率を単位分数とする場合の分母の値は、第1特別図柄開始処理における小当り抽選の当選確率を単位分数とする場合の分母の値よりも小さくしてもよい。
・第1特別ゲームの実行中、第2特別ゲームが小当りとなって第2特別図柄表示部22bに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第1特別ゲームを強制終了させ、第1特別図柄表示部22aにはずれ図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。また、第1特別ゲームが小当りとなる場合があるように構成する場合、第2特別ゲームの実行中、第1特別ゲームが小当りとなって第1特別図柄表示部22aに小当り図柄を確定停止表示させた場合、実行中の第2特別ゲームを強制終了させ、第2特別図柄表示部22bにはずれ図柄が確定停止表示されるように構成してもよい。
・例えば、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、大当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。同様に、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいて小当り図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、小当り遊技の終了後に、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。
・第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出され、当該一方の特別ゲームが終了するように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち一方の特別ゲームの実行中に他方の特別ゲームにおいてはずれ図柄が導出された場合、前記一方の特別ゲームを中断し、前記他方の特別ゲーム終了後の変動インターバルが経過した後、中断していた前記一方の特別ゲームの実行が再開されるようにしてもよい。
・特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかの遊技状態に制御されている場合に、第1特別ゲームが大当りとなる場合、第2特別ゲームの実行中であっても当該第2特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。所定の大当り報知演出は、例えば、演出表示装置25に「大チャンス発生中」などの文字(文字情報)を含む画像が表示される演出であってもよい。以上のように構成する場合、以下に説明するように制御するとよい。例えば、特定低確状態、特定高確状態及び特殊状態のうち何れかに制御されているときに、第1変動パターン指定コマンドによって大当り変動パターンが指定された場合、副制御CPU41aは、所定の大当り報知演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。このとき、第2特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させている場合、副制御CPU41aは、演出ゲームの実行を中止させる。また、所定の大当り報知演出が演出表示装置25にて実行される場合であっても、第1保留数画像HS1及び第2保留数画像HS2は、演出表示装置25に表示され続けるように構成してもよい。
同様に、通常低確状態に制御されている場合に、第2特別ゲームが大当りとなる場合、第1特別ゲームの実行中であっても当該第1特別ゲームに基づく演出ゲームの実行を中止し、演出表示装置25では、所定の大当り報知演出が実行されるようにしてもよい。このように構成する場合、例えば、通常低確状態に制御されているときに、第2変動パターン指定コマンドによって大当り変動パターンが指定された場合、副制御CPU41aは、所定の大当り報知演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。このとき、第1特別ゲームに基づく演出ゲームを実行させている場合、副制御CPU41aは、演出ゲームの実行を中止させる。また、所定の大当り報知演出が演出表示装置25にて実行される場合であっても、第1保留数画像HS1及び第2保留数画像HS2は、演出表示装置25に表示され続けるように構成してもよい。
・変動時間短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームのうち第2特別ゲームの変動時間のみ短くなる(又は、短くなり易くなる)ように構成してもよい。このとき、例えば、変動時間短縮状態であるときには、非変動短縮状態であるときに比して、第1特別ゲームの変動時間が長くなる(又は、長くなり易くなる)ように構成してもよい。
・特別ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、ゲート33へ遊技球を入球させなくても、大当り遊技が生起されるように構成してもよい。すなわち、大当り遊技の生起待ち状態に制御されないように構成してもよい。また、特別ゲームにおいて小当り図柄が導出された後、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出されたときと同様、ゲート33への遊技球の入球を契機に、小当り遊技が生起されるように構成してもよい。
・上記実施形態では、大当り遊技の生起待ち状態においてゲート33に遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が生起されるように構成したが、ゲート33とは別の入球口へ遊技球が入球したことを契機に大当り遊技が生起されるように構成してもよい。ゲート33とは別の入球口は、遊技球の入球を契機に賞球の払出条件が成立する入球口であってもよいし、賞球の払出条件も成立しなければ特別ゲームや普通ゲームなどのゲームの始動条件も成立しない入球口であってもよい。
・右側領域R2aにおいてゲート33は、第2始動口27、第1大入賞口29、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35のうち一部又は全部の入球口よりも下流側に配置してもよい。例えば、ゲート33は、第2始動口27よりも下流側に配置してもよいし、第2一般入賞口35よりも下流側に配置してもよい。その他、右側領域R2aにおいて第1大入賞口29は、第2始動口27、第2大入賞口31及び第2一般入賞口35のうち一部又は全部の入球口よりも下流側に配置してもよい。また、小当り遊技が生起された場合に開放される第2大入賞口31は、大当り遊技が生起された場合に開放される第1大入賞口29よりも上流側に配置してもよい。また、通路部材37に第1大入賞口29を配置してもよく、例えば、第1大入賞口29、第2始動口27、第2大入賞口31の順で流下通路39の入球口39aから入球した遊技球が誘導されるように配置してもよい。
・大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口と、が同一であってもよい。大入賞口の数は1つであってもよい。その他、一部の種類の大当りに基づく大当り遊技が生起された場合には、小当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。同様に、一部の種類の小当りに基づく小当り遊技が生起された場合には、大当り遊技が生起された場合に開放される大入賞口が開放されるように構成してもよい。
・特殊状態、特定低確状態及び特定高確状態のうち何れかに制御されている場合、第1特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。また、通常低確状態に制御されている場合、第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行されるように構成してもよい。例えば、第1特別ゲームに基づく演出ゲーム及び第2特別ゲームに基づく演出ゲームが実行される場合、演出表示装置25の異なる表示領域内において各演出ゲームが別々に実行されるようにしてもよいし、異なる表示装置において各演出ゲームが別々に実行されるように構成してもよい。
・上記実施形態における消費される遊技球の個数(遊技球の発射個数)は、遊技領域21へ発射された遊技球の個数であって、有効球の個数ともいえる。また、上記実施形態における払い出される遊技球の個数は、賞球として払い出される遊技球の個数であって、賞球個数ともいえる。この賞球個数は、全て入賞口へ入球したときの賞球個数であってもよいし、例えば、一般入賞口34,35への入球を契機に払い出される賞球を除く、賞球個数であってもよい。
・低確率状態に制御されている場合であっても、転落抽選が行われるように構成してもよい。因みに、低確率状態に制御されている場合に転落抽選に非当選したとしても、継続して低確率状態に制御されるように構成してもよい。
・設定値(設定情報)を変更可能に構成しなくてもよい。このように構成する場合、例えば、上記実施形態における第1設定値と第2設定値のうち何れかが設定されているときの大当り抽選の当選確率を採用してもよい。
・上記実施形態では、設定値を変更することによって、大当り抽選の当選確率を変更することが可能であったが、大当り抽選の当選確率に限らず、例えば、大当りの種類の決定率を変更することで大当り遊技に関する有利度合いを変更するように構成してもよい。
・上記実施形態における大当り抽選の当選確率、小当り抽選の当選確率及び転落抽選の当選確率は、変更してもよい。例えば、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さくなるようにしてもよい。また、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも小さくなるようにしてもよい。その他、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値と同一となるようにしてもよい。また、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値と同一となるようにしてもよい。また、例えば、特殊状態に制御されているときの転落抽選の当選確率は、所定回数が50回であった場合と、所定回数が100回であった場合と、で異ならせてもよい。また、特殊状態に制御される前後で、転落抽選の当選確率を異ならせてもよい。
・特殊状態でないときに第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合には、賞球演出が実行されない(賞球演出の実行が規制される)ようにしてもよい。同様に、特殊状態でないときに第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合には、保留内大当り報知演出が実行されない(保留内大当り報知演出の実行が規制される)ようにしてもよい。また、特殊状態でないときに第2大入賞口31へ遊技球が入球した場合には、保留内小当り報知演出が実行されない(保留内小当り報知演出の実行が規制される)ようにしてもよい。
・所定数となる回数は、複数でなくてもよく、1つであってもよい。また、所定数となる回数には、特定数の倍数が含まれなくてもよい。以上のように、所定数は、変更してもよい。同様に、特定数を変更してもよい。例えば、所定回数は、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きくしてもよい。また、所定回数は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きくしてもよい。また、所定回数は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値よりも大きくしてもよい。その他、所定回数は、転落抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値と同一であってもよい。また、所定回数は、高確率状態に制御されているときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値と同一であってもよい。また、所定回数は、高確率状態に制御されていないときの大当り抽選の当選確率を単位分数とした場合の分母の値と同一であってもよい。
・所定回数は、大当りの種類及び大当りとなったときの遊技状態のうち少なくとも一方に応じて異ならせてもよい。その他、大当りの種類及び大当りとなったときの遊技状態のうち少なくとも一方が異なる状況下においては、所定回数が必ず異なるように構成してもよいし、所定回数が異なる場合もあれば同一である場合もあるように構成してもよい。
・上記実施形態において、大当り遊技の終了後に特殊状態に制御される場合があってもよい。例えば、大当りの種類には、大当り遊技終了後を特殊状態に制御することが定められた大当りが含まれてもよい。大当り遊技終了後に特殊状態に制御された場合、所定回数の特別ゲームが実行されるまでは転落抽選に当選したとしても低確率状態とならずに特殊状態に継続して制御されるように構成してもよいし、転落抽選に当選したことを契機に特殊状態が終了するように構成してもよい。
・高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで高確率状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)、予め定めた回数分の図柄変動ゲームが終了するまで高確率状態に制御する仕様(ST機)がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。各実施形態は、何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
・大当り遊技終了後に高確率状態に制御される場合もあれば、大当り遊技終了後に低確率状態に制御される場合があるように構成してもよい。例えば、大当りの種類には、大当り遊技終了後を高確率状態に制御することが定められた大当りと、大当り遊技終了後を低確率状態に制御することが定められた大当りと、が含まれてもよい。
・上記実施形態において、副基板41をサブ統括制御基板とし、副基板41とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副基板としてもよい。
・上記実施形態において、単一の基板に主基板40の主制御CPU40aと副基板41の副制御CPU41aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記表示演出には、前記特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている変動ゲームの中に大当りとなる変動ゲームが存在している場合に実行可能な保留内大当り報知演出があり、前記保留内大当り報知演出は、小当り遊技の生起中に前記特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に実行される。
(ロ)前記表示手段は、前記特殊状態に制御されているときであって、且つ、前記特別入球手段へ遊技球が入球した場合、賞球の払い出しに関する賞球演出が実行され、前記保留内大当り報知演出は、前記賞球演出の演出態様を通常態様とは異なる特別態様で実行することで実行される。
10…パチンコ遊技機、17…装飾ランプ、18…スピーカ、20…遊技盤、22…情報表示パネル、25…演出表示装置、26…第1始動口、27…第2始動口、29…第1大入賞口、31…第2大入賞口、33…ゲート、40…主基板、40a…主制御CPU、40b…主制御ROM、40c…主制御RAM、41…副基板、41a…副制御CPU、41b…副制御ROM、41c…副制御RAM。

Claims (3)

  1. 変動ゲームの実行を保留可能であって、大当り抽選にて大当りに当選した場合に大当り遊技が生起される遊技機において、
    小当り抽選を行う小当り抽選手段と、
    前記小当り抽選にて小当りに当選した場合、変動ゲームの終了後に小当り遊技を生起する小当り遊技生起手段と、
    小当り遊技の生起中に遊技球の入球が許容される特別入球手段と、
    表示演出を実行する表示手段と、
    前記表示手段を制御する表示制御手段と、を備え、
    前記特別入球手段へ遊技球が入球した場合、賞球が払い出されるようになっており、
    単位時間あたりに前記小当りに当選する回数が多くなることによって持ち球を増加させることができる特殊状態に制御可能に構成されており、
    前記表示演出には、前記特殊状態に制御されているときであって、且つ、実行が保留されている変動ゲームの中に小当りとなる変動ゲームが存在している場合に実行可能な保留内小当り報知演出があり、
    前記保留内小当り報知演出は、小当り遊技の生起中に前記特別入球手段へ遊技球が入球したことを契機に実行されることを特徴とする遊技機。
  2. 前記保留内小当り報知演出の演出態様は、次に実行される変動ゲームが小当りとなる変動ゲームである場合と、次に実行される変動ゲームが小当りとならない変動ゲームである場合と、で異なる請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記保留内小当り報知演出の演出態様は、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が第1数であるときと、実行が保留されている変動ゲームのうち小当りとなる変動ゲームの数が前記第1数とは異なる第2数であるときと、で異なる請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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