JP5925630B2 - ドアロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドア内部に取り付けられるドアロック装置に関し、特に、ドアのラッチを解除するためのラッチ解除操作力を伝達するアンロック位置とラッチ解除操作力を伝達しないロック位置との間を移動可能なロック切替部品を備えたドアロック装置に関する。
従来のこの種のドアロック装置としては、ドアのキーシリンダーとロック切替部品との間を、ドアの厚さ方向に延びた回動シャフトと複数のキー操作伝達部品とによって連結して、キーシリンダーに対するキー操作力によりロック切替部品をロック位置とアンロック位置とに切り替え可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−215874号公報(段落[0034]〜[0035]、図9図〜第11図)
しかしながら、上述した従来のドアロック装置では、アンロック状態でドア外部からの衝撃(例えば、側面衝突)を受けて回動シャフトがドアの車内寄りに移動したときに、その回動シャフトに引っ張られてロック切替部品がアンロック位置からロック位置へと切り替わることがあり、緊急時に車外のドアハンドルでドアを開けられなくなるという問題があった。また、例えば、集中ロックを備えた車両においては、運転席側のドアが外部から衝撃を受けた場合に、衝撃を受けていない他のドアまでロック状態に切り替わってしまい、車両の全てのドアが車外のドアハンドルの操作では開けられなくなるという問題が起こり得た。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アンロック状態でドア外部からの衝撃を受けた場合にドアがロック状態に切り替わることを防止することが可能なドアロック装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るドアロック装置は、車両のドア内部に取り付けられ、ドアを閉じた状態にラッチするラッチ機構と、ドアハンドルからラッチ機構にラッチを解除するためのラッチ解除操作力を伝達するアンロック位置と伝達しないロック位置との間を移動可能なロック切替部品と、ドアのキーシリンダーに対するキー操作力をロック切替部品に向けて順次伝達する複数のキー操作伝達部品と、ドアの厚さ方向に延びて、その車外寄りの端部にドアのキーシリンダーが連係される一方、その車内寄りの端部に第1のキー操作伝達部品が連係又は一体に設けられ、キーシリンダーからキー操作力を受けて第1のキー操作伝達部品と共に回動する回動シャフトと、第1のキー操作伝達部品に連結されて、第1のキー操作伝達部品からキー操作力を受ける第2のキー操作伝達部品とを備えたドアロック装置において、第1のキー操作伝達部品及び第2のキー操作伝達部品の一方と他方とに設けられてドアの厚さ方向で凹凸係合し、第1と第2のキー操作伝達部品を連結する係合突部及び係合溝部を備え、係合溝部の一端部に開放し、車両のドア外部からの衝撃によりドアの厚さ方向と直交する方向で第1のキー操作伝達部品が第2のキー操作伝達部品から離れる側に移動したときに係合溝部からの係合突部の離脱を許容する溝端部開口を有し、回動シャフトを中心とした円弧状をなして第2のキー操作伝達部品と係合し、回動シャフトから離間する側への係合突部又は係合溝部の移動を規制する円弧ガイドを設けたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のドアロック装置において、第1のキー操作伝達部品第2のキー操作伝達部品に対して車内側から重ねて配置されたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のドアロック装置において、第2のキー操作伝達部品に形成されて第1のキー操作伝達部品に向かって突出した係合突部と、第1のキー操作伝達部品に形成されて係合突部が凹凸係合する係合溝部とを備え、溝端部開口は回動シャフトと離れる側に開放されたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のドアロック装置において、第1のキー操作伝達部品の回動中心と平行な回動中心を有する第3のキー操作伝達部品を備え、第3のキー操作伝達部品に第2のキー操作伝達部品が回動可能に連結されると共に、第2のキー操作伝達部品のうち第3のキー操作伝達部品との連結部分から離れた位置に係合突部が配置されたところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のドアロック装置において、第2のキー操作伝達部品は、第1のキー操作伝達部品と第3のキー操作伝達部品との間に延びかつ第1のキー操作伝達部品と凹凸係合した端部が第3のキー操作伝達部品側の端部よりドアの車外寄りに配置されるように屈曲した中間屈曲部を有し、第1のキー操作伝達部品と、ドアロック装置を構成する第1のキー操作伝達部品以外の構成部品との間に、第2のキー操作伝達部品からの第1のキー操作伝達部品の離間を許容する離間スペースを設けたところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のドアロック装置において、ドアハンドルとしてのインサイドドアハンドルとアウトサイドドアハンドルとのうちインサイドドアハンドルのみからラッチ解除操作力を受けて原点位置から作動位置へと回動するハンドル連動レバーを設け、そのハンドル連動レバーは、ロック切替部品がロック位置に配置されている場合には、原点位置から作動位置に移動する途中で第2のキー操作伝達部品の中間屈曲部を押圧してロック切替部品をロック位置からアンロック位置へと移動させるところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項3乃至6の何れか1の請求項に記載のドアロック装置において、キー操作力を受けた回動シャフトが第1のキー操作伝達部品に対して空転してから第1のキー操作伝達部品と一体回動する遊び機構を、回動シャフトと第1のキー操作伝達部品との間に設けたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の構成によれば、アンロック状態でドア外部からの衝撃を受けてドアの厚さ方向と直交する方向で第1のキー操作伝達部品が第2のキー操作伝達部品から離れる側に移動した場合に、溝端部開口を介して係合溝部から係合突部が離脱することで、第1と第2のキー操作伝達部品の連結が解除され、ロック切替部品がアンロック位置からロック位置に切り替わること(ドアがロック状態に切り替わること)を防止することができる。これにより、衝撃を受けたドアを車外のドアハンドルによって開けることが可能になる。また、例えば、集中ロックを備えた車両においては、運転席側のドアに外部からの衝撃を受けた場合に、他のドアがロック状態に切り替わることを防ぐことができる。
また、本発明によれば、円弧ガイドにより、通常使用時には、溝端部開口を介して係合溝部から係合突部が離脱することを防ぐことができるから、キーシリンダー操作時の動作の信頼性を確保することができる。
[請求項2の発明]
請求項2の構成によれば、第1のキー操作伝達部品は第2のキー操作伝達部品に対して車内側から重ねて配置されているので、ドア外部からの衝撃を受けて回動シャフトと共に第1のキー操作伝達部品が車内寄りに移動した場合に、この凹凸係合が解除されることで、第1と第2のキー操作伝達部品の連結を解除することができる。
[請求項5の発明]
請求項5の構成によれば、第1のキー操作伝達部品と、ドアロック装置を構成する第1のキー操作伝達部品以外の他の構成部品との間に、第2のキー操作伝達部品からの第1のキー操作伝達部品の離間を許容する離間スペースを設けたから、ドア外部からの衝撃を受けて回動シャフトと共に第1のキー操作伝達部品が車内寄りに移動した場合に、第1のキー操作伝達部品以外のドアロック装置の構成部品によって凹凸係合部の係合解除が妨げられることを防止することができる。
[請求項6の発明]
請求項6の構成によれば、ロック切替部品がロック位置に配置されている場合、即ち、ドアがロックされている場合、インサイドドアハンドルの操作によるラッチ解除操作力が、ハンドル連動レバー、第2のキー操作伝達部品を介してロック切替部品に伝達されてロック切替部品がロック位置からアンロック位置へと移動する。これにより、ドアがロックされていても、インサイドドアハンドルの一操作のみで、ドアのロックを解除することができる。これにより、例えば、インサイドドアハンドルの一操作のみで、ドアのロックとラッチの両方を解除するというワンモーション機能を発揮することができ、操作性が向上する。なお、ロック切替部品がロック位置からアンロック位置へと移動するタイミングを遅くすると、ツーモーション機能(最初のインサイドドアハンドルの操作でドアのロックを解除し、二回目のインサイドドアハンドルの操作で、ラッチを解除するという機能、ダブルプルともいう)を発揮することができる。また、この場合、上記した離間スペースを形成するために第2のキー操作伝達部品に設けた中間屈曲部をハンドル連動レバーにて押圧してロックを解除するので、中間屈曲部の有効利用が図られる。
[請求項7の発明]
請求項7の構成によれば、ドア外部からの衝撃を受けてドアの厚さ方向と直交する方向で第1のキー操作伝達部品が第2のキー操作伝達部品から離れる側に移動した場合に、回動シャフトと第1のキー操作伝達部品との間に設けた遊び機構による空転可能な範囲で、回動シャフトに対する第1のキー操作伝達部品の回動が可能になるので、係合溝部から係合突部が離脱し易くなる。また、ドア外部からの衝撃を受けて回動シャフトが多少回動したとしても、遊び機構による空転可能な範囲でその回動は吸収されて、第2のキー操作伝達部品に回動シャフトの回動がそのまま伝達されることはないから、この点でもロック切替部品のアンロック位置からロック位置への切り替わりを防止することができる。
本発明の第1実施形態に係るドアロック装置の斜視図 アンラッチ状態のドアロック装置の側面図 ラッチ状態のドアロック装置の側面図 リフトレバー、オープンリンク等の側面図 リフトレバー、オープンリンク等の側面図 ドアロック装置の支持ボディ本体及び側面カバーを外した状態の斜視図 ドアロック装置のラッチユニットを外した状態の斜視図 ドアロック装置のラッチユニットを外した状態の斜視図 ドアロック装置の正面図 アンロック状態のドアロック装置の正面図 アンロック状態のドアロック装置の一部を拡大した正面図 ロック状態のドアロック装置の一部を拡大した正面図 キー操作伝達リンクと中継レバーの斜視図 図9のA−A切断面における断面図 図9のB−B切断面における断面図 図9のC−C切断面における断面図 トルク伝達シャフトが車内寄りに移動して連結解除されたときの連結バー及び中継レバーの断面図 ドアの前後方向で移動して連結解除されたときの連結レバー及び中継レバーの側面図 第2実施形態におけるドアロック装置の斜視図 ドアロック装置における断面図 インサイドオープンレバー、連結バー等の正面図 インサイドオープンレバー、連結バー等の正面図 インサイドオープンレバー、連結バー等の正面図 インサイドオープンレバー、連結バー等の正面図 第3実施形態におけるドアロック装置のインサイドオープンレバー、連結バー等の正面図 第4実施形態におけるキー操作伝達リンクの斜視図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図18に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のドアロック装置10は、例えば、略直角に屈曲した支持ボディ11に複数の部品を回動可能に支持してなる。支持ボディ11は、上方から見ると、全体がL字形に屈曲した支持ボディ本体90を備えている。支持ボディ本体90は、外角部分を挟んで隣り合った両側面に第1と第2の部品収容部90A,90Bを有し、支持ボディ本体90のL字の短辺側に配置された第1部品収容部90Aの側面開口を塞ぐようにラッチユニット91が支持ボディ本体90に組み付けられる一方、支持ボディ本体90のL字の長辺側に配置された第2部品収容部90Bの側面開口を塞ぐように側面カバー92が支持ボディ本体90に組み付けられている。そして、支持ボディ11のうち屈曲部分より一方側の第1外面11Aが、例えば、車両の右横に配置されたヒンジ式のドア(図示せず)における回動中心と反対側の端部壁に内面から宛われて固定される。
支持ボディ11の第1外面11Aには、水平方向に延びたストライカ受容溝12が開口している。そのストライカ受容溝12の一端のストライカ受容口12Kが、支持ボディ11のうち屈曲部分を挟んで第1外面11Aと反対側の第2外面11Bに開口している。そして、ドアに形成された切り欠き孔を通してストライカ受容溝12がドアの外部に露出し、車両本体のドア枠の内面に備えたストライカ15(図2参照)が、ドアを閉めた際に、ストライカ受容口12Kからストライカ受容溝12内に進入するようになっている。
ストライカ15全体は、例えば断面円形の線材を屈曲させた門形構造をなし、その門形構造の1対の脚部がドア枠の内面から突出しかつ内外方向に並べられている。そして、ストライカ15の1対の脚部のうち外寄りに配置された一方の脚部に、次述するラッチ13が係合する。なお、図2及び図3には、ストライカ15のうちラッチ13と係合する部分のみが示されている。
図1に示すように、支持ボディ11の第1外面11Aには、板金カバー11Fが備えられ、その板金カバー11Fより内側に図2及び図3に示したラッチ13及びラチェット14(「ポール」と呼ばれることもある)等から構成されるラッチ機構10Rが組み付けられている。図2に示すように、ラッチ13は、互いに平行になった第1と第2の係止爪13A,13Bを有し、それら第1と第2の係止爪13A,13Bの間がストライカ受容部13Cになっている。そして、ラッチ13のうち第1と第2の係止爪13A,13B同士を連絡する部分に備えたラッチ回動軸部13Jが、支持ボディ11におけるストライカ受容溝12より上側部分に回動可能に支持されて、ラッチ13が支持ボディ11の第1外面11Aと平行な面内で回動する。
また、ラッチ13は、支持ボディ11との間に設けた図示しないトーションバネによりアンロック方向(図2の時計回り方向)に付勢されている。そして、ドアを開けた状態では、ラッチ13に備えたストッパ当接部13Dと支持ボディ11に備えたストッパ11Xとの当接によりラッチ13がアンラッチ位置(図2に示した位置)に位置決めされる。
そのアンラッチ位置では、第1係止爪13Aがストライカ受容溝12の上方に退避しかつ、第2係止爪13Bがストライカ受容溝12を横切った状態になり、ストライカ受容部13Cの開口端がストライカ受容溝12のストライカ受容口12K側を向く。そして、ストライカ受容溝12に進入したストライカ15がストライカ受容部13C内に受容されると共に、ストライカ15が第2係止爪13Bを押してラッチ13がロック方向(図2における反時計回り方向)に回動する。これにより、図3に示すように、ストライカ受容溝12のうちストライカ15よりストライカ受容口12K側が第1係止爪13Aによって塞がれて、ラッチ13がストライカ15と噛み合った状態になる。
ラチェット14は、ラッチ13をストライカ15と噛み合った状態に保持するためのものであり、支持ボディ11のうちストライカ受容溝12より下方位置に配置されたラチェット回動軸部14Jを中心にしてラッチ13と同じ平面内で回動する。
ラチェット14は、トーションバネ14Sによって図2における反時計回り方向に付勢されている。これにより、ラチェット14は、通常は、ストッパ片14Bが支持ボディ11に備えたラチェットストッパ11Dに当接した原点位置に位置決めされている。この原点位置で、ラチェット14のラッチ回動規制片14Aとラッチ13の第1係止爪13A及び第2係止爪13Bとが干渉し、ラチェット14が原点位置から時計回りに回動してリリース位置に至ると、ラチェット14のラッチ回動規制片14Aとラッチ13の第1係止爪13A及び第2係止爪13Bとが干渉しなくなる。
ドアを開いた状態から閉じると、以下のようにしてラチェット14がラッチ13に係合する。ドアが閉じられると、ストライカ15に押されて回動するラッチ13の第2係止爪13Bと第1係止爪13Aとが順次、ラチェット14のラッチ回動規制片14Aを押し下げて通過する。そして、ドアがドア枠との間の防音部材を最大限に押し潰した位置に至ると、ラッチ13は、ラチェット14のラッチ回動規制片14Aから第2係止爪13Bが僅かに離間したオーバーストローク位置に至り、これにより、ラチェット14は原点位置に戻る。そして、防音部材の弾発力でドアが押し戻されると、ラッチ13の第1係止爪13Aに対し、ストライカ受容部13Cの反対側からラチェット14のラッチ回動規制片14Aが突き当たり、ラッチ13がラッチ位置に位置決めされる。これにより、ラッチ13のロック解除方向への回動が規制されたラッチ状態になり、ドアが全閉状態に保持される。
ラチェット14によるラッチ13の回動規制は、ドアの車外面に備えた図示しないアウトサイドドアハンドルと、ドアの車内面に備えた図示しないインサイドドアハンドルとの何れかによって解除することができる。それらアウトサイドドアハンドル及びインサイドドアハンドルからの操作力をラチェット14に伝達するために、図4(A)に示したリフトレバー16が、ラチェット回動軸部14Jに一体回転可能に取り付けられている。
具体的には、ラチェット回動軸部14Jは、ラッチユニット91のうち板金カバー11F(図1参照)と対向する樹脂ベース11C(図2参照)を貫通した状態でその樹脂ベース11Cに回動可能に支持されていて、そのラチェット回動軸部14Jのうち樹脂ベース11Cの裏面側に突出した端部に図4(A)に示したリフトレバー16が一体的に回動するように取り付けられている。
具体的には、図4(A)に示すように、リフトレバー16には、ラチェット回動軸部14Jからストライカ受容溝12(図12参照)のストライカ受容口12K側(以下、これを「前側」又は「車内側」といい、その反対側を「後側」又は「車外側」という)に向かって突出した第1傾動アーム16Aと、ラチェット回動軸部14Jから後側の斜め下方に向かって突出した第2傾動アーム16Cとが備えられている。そして、第2傾動アーム16Cの上縁部から直角曲げされた係合突片16Kがラチェット14に備えた係合孔14C(図2参照)に凹凸係合して、リフトレバー16がラチェット14と一体的に回動する。また、第1傾動アーム16Aには、その前端部を直角に折り曲げてなる先端当接部16Bが設けられると共に、第2傾動アーム16Cには、その後端部を直角に折り曲げかつ、第2傾動アーム16Cより前側斜め下方に突出させた突当突片16Dが備えられている。
ラチェット回動軸部14Jより後側の斜め下方位置には、ラチェット回動軸部14Jと平行にアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jが設けられ、そのアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jにアウトサイドオープンレバー17が回動可能に支持されている。
アウトサイドオープンレバー17には、アウトサイドオープンレバー回動軸部17Jから前方に突出した支持アーム17Aと、アウトサイドオープンレバー回動軸部17Jから後方に突出した操作アーム17Dとが備えられている。そして、アウトサイドオープンレバー17は、図示しないストッパによって回動範囲を規制され、図4(A)及び図4(B)に示された原点位置と、その原点位置より所定角だけ同図の時計回り方向に回動した作動位置(図5(A)及び図5(B)参照)との間を回動する。また、アウトサイドオープンレバー17は、図4(A)に示したトーションバネ18(図4(B),図5(A)及び図5(B)では省略)によって、原点位置側に付勢されている。
支持アーム17Aの先端部には、係合孔17Bがアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向と平行な方向に貫通形成されている。また、支持アーム17Aの先端の下縁部からは、受圧片17Cがアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向に突出している。そして、インサイドドアハンドルを操作したときに、後述するインサイドオープンレバー20が下方から受圧片17Cに当接してアウトサイドオープンレバー17を原点位置から作動位置へと回動させる。
また、操作アーム17Dにおける先端の上縁部からは、ロッド係止片17Eがアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向に折り曲げられて突出している。そして、このロッド係止片17Eに接続された図示しないロッドがアウトサイドドアハンドルに接続され、アウトサイドドアハンドルが操作されると、ロッド係止片17Eが下方に引っ張られてアウトサイドオープンレバー17が原点位置から作動位置へと回動する。
図4(A)に示すように、アウトサイドオープンレバー17の係合孔17Bには、オープンリンク19の係合突片19Aが回動可能に係合している。オープンリンク19は、全体が上下方向に延びた形状をなし、下端部からアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向に上記した係合突片19Aが突出している。そして、オープンリンク19は、係合孔17Bにおける1対の山形突部17T,17Tによって回動範囲が規制され、前側に倒れたアンロック位置(図4(B)及び図5(B)参照)と、後側に倒れたロック位置(図4(A)及び図5(A)参照)との間を回動する。また、図4(A)に示すように、オープンリンク19とアウトサイドオープンレバー17との間には、トーションバネ29(図4(B),図5(A)及び図5(B)では省略)が設けられ、このトーションバネ29によってオープンリンク19は、アンロック位置側に付勢されている。ここで、オープンリンク19は、本発明の「ロック切替部品」に相当する。
オープンリンク19の上縁部からは、押上突片19Cがアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向に突出している。そして、オープンリンク19がアンロック位置に配置されると、図4(B)に示すように、押上突片19Cがリフトレバー16における先端当接部16Bの下方に位置し、この状態でアウトサイドオープンレバー17が原点位置から作動位置に回動すると、図5(B)に示すように、押上突片19Cがリフトレバー16の先端当接部16Bを押し上げる。これによりリフトレバー16がラチェット14(図3参照)と共に原点位置からリリース位置へと回動し、ラチェット14とラッチ13との係合が解除されて、ドアが開かれる。なお、詳細な説明は省略するが、本実施形態のドアロック装置10は、ドア外部からの衝撃(例えば、側面衝突。以下「側突」という)を受けてアウトサイドオープンレバー17が車内側に押された場合に、アウトサイドオープンレバー17が原点位置から作動位置に向けて回動することを規制する構造を備えており、ドア外部からの衝撃によるドアのラッチ解除(ドアの開放)を防ぐことが可能である。
一方、オープンリンク19がロック位置に配置されると、図4(A)に示すように、押上突片19Cはリフトレバー16における先端当接部16Bよりラチェット回動軸部14J側にずれる。よって、この状態でアウトサイドオープンレバー17が原点位置から作動位置に回動しても、図5(A)に示すように、押上突片19Cがリフトレバー16の先端当接部16Bを押し上げることがなくなる。即ち、オープンリンク19がロック位置に配置されたときには、アウトサイドドアハンドルを操作してもドアを開くことができないロック状態になる。
オープンリンク19の下端寄り位置からは下端アーム19Fが前側に突出していて、その下端アーム19Fの下縁部から、ロック解除片19Bがアウトサイドオープンレバー回動軸部17Jの軸方向に折り曲げられかつ前側に突出している。そして、このロック解除片19Bを、後述するアクティブレバー25が上方に押し上げることで、オープンリンク19がアンロック位置からロック位置に切り替えられる。
上記したラッチ13,ラチェット14,リフトレバー16,アウトサイドオープンレバー17は、支持ボディ11の第1外面11A(図1参照)と直交する方向(ドアの前後方向)を向いた回動中心軸回りを回動するように支持ボディ11に支持されていたが(図7及び図8参照)、以下、説明する、インサイドオープンレバー20、アクティブレバー25、連結バー30、中継レバー31、キー操作伝達リンク32等は、図10に示すように、支持ボディ11の第2外面11Bと直交する方向(ドアの厚さ方向)を向いた回動中心の回りを回動するように支持ボディ11に支持されている。
インサイドオープンレバー20は、支持ボディ11のうち第2外面11Bに向かって右側部の下端寄り位置に配置されたインサイドオープンレバー回動軸部20Jを中心に回動する。また、インサイドオープンレバー20の一部は、インサイドオープンレバー回動軸部20Jから支持ボディ11における横方向の中央側に向かって延び、その先端部がインサイドオープンレバー回動軸部20Jの軸方向に折り曲げられて押上当接部20Bになっている。また、インサイドオープンレバー20の別の一部は、下方に向かって突出したワイヤー連結アーム20Cになっていて、そのワイヤー連結アーム20Cの先端部にワイヤー係止部20Aが設けられている。そして、そのワイヤー係止部20Aに、ワイヤーW1(図7参照)を介してインサイドドアハンドルが接続されている。
インサイドドアハンドルが操作されると、ワイヤーW1を介してインサイドオープンレバー20が図10における左側に引っ張られて、原点位置から作動位置まで同図における時計回りに回動する。その間、インサイドオープンレバー20の押上当接部20Bが前述したアウトサイドオープンレバー17の受圧片17Cを押し上げ、アウトサイドオープンレバー17も原点位置から作動位置まで回動する。このとき、オープンリンク19がアンロック位置に配置されていれば、前述したようにドアが開き、オープンリンク19がロック位置に配置されていれば、ドアは開かない。なお、インサイドドアハンドルの操作を止めると、インサイドオープンレバー20は、インサイドドアハンドルに設けられた図示しないスプリングにて作動位置から原点位置に移動する。
アクティブレバー25は、支持ボディ11のうちオープンリンク19を挟んでインサイドオープンレバー回動軸部20Jの反対側位置に配置されたアクティブレバー回動軸部25Jを中心にして、図11に示したアンロック位置と、図12に示したロック位置との間で回動する。また、アクティブレバー25は、アクティブレバー回動軸部25Jから上方に張り出した第1扇形突片25Aと、アクティブレバー回動軸部25Jから斜め左下方に張り出した扇形の第2扇形突片25Dと、アクティブレバー回動軸部25Jから斜め右側に突出したアクティブ作用アーム25Cとを備えている。
なお、アクティブレバー25は、第2扇形突片25Dと支持ボディ11(詳細には、支持ボディ本体90の第2部品収容部90Bの奥面)との間に備えられた図示しない節度ばねによって、アンロック位置かロック位置の何れかに付勢されて、それらの中間位置に留まらないようになっている。
図11に示すように、アクティブ作用アーム25Cの先端部は、オープンリンク19におけるロック解除片19Bに下方から対向している。そして、図11から図12への変化に示すように、アクティブレバー25がアンロック位置からロック位置に回動するときに、アクティブ作用アーム25Cがロック解除片19Bを押し上げてオープンリンク19をアンロック位置からロック位置に移動する。
図10に示すように、第2扇形突片25Dの下端部からはワイヤー結合片25Eが張り出している。そのワイヤー結合片25Eには、ワイヤーW2(図7参照)を介してドアの内面に備えたロック操作部が接続されている。そして、ロック操作部を操作することで、アクティブレバー25をアンロック位置とロック位置とに切り替えることができる。
アクティブレバー25は、ドアの内面のロック操作部以外にも車内の集中ロックや無線キーによってアンロック位置とロック位置とに切り替えることができる。そのために、図10に示したモータ22が支持ボディ11に取り付けられている。そのモータ22は、支持ボディ11のうちアクティブレバー25の上方に配置され、モータ22の回転出力軸は第2外面11Bと平行になって斜め下方に突出し、その回転出力軸にウォームギヤ23が固定されている。また、ウォームギヤ23に噛合するウォームホイール24は、ホイール回転軸24Jを中心に回転し、そのホイール回転軸24Jは、アクティブレバー回動軸部25Jより上方に配置されている。そして、ウォームホイール24の一部が支持ボディ11(詳細には、支持ボディ本体90の第2部品収容部90Bの奥面)と第1扇形突片25Aとの間に位置して、第1扇形突片25Aに備えた円弧孔25Sにホイール回転軸24Jが突入している。
ウォームホイール24のうち第1扇形突片25Aとの対向面には、ホイール回転軸24Jを間に挟んだ2位置に1対の回転押圧突部24A,24A(図10〜図12では、一方の回転押圧突部24Aのみが示されている)が突出形成されている。そして、これら1対の回転押圧突部24Aと第1扇形突片25Aの内面に備えた図示しない凹凸部との係合により、モータ22の動力をアクティブレバー25に伝達して、アクティブレバー25を、図11に示したアンロック位置と、図12に示したロック位置とに切り替えることができる。
第1扇形突片25Aから上方には、検知アーム25Fが突出している(図6参照)。支持ボディ11のうち、検知アーム25Fの回動領域の上方には検出スイッチ26が取り付けられ、その検出スイッチ26に備えた作動部が検知アーム25Fの回動領域内に突出している。そして、アクティブレバー25がアンロック位置に配置されると、検知アーム25Fの先端が検出スイッチ26の作動部から側方にずれて検出スイッチ26がオン(ロック位置でのオン)になり、アクティブレバー25がロック位置に配置されると検知アーム25Fの先端が検出スイッチ26の作動部を押圧して検出スイッチ26がオン(アンロック位置でのオン)する。この検出スイッチ26に係るロック位置でのオン信号及びアンロック位置でのオン信号(以下、纏めて「位置検出信号」という)を車両が取得して、アクティブレバー25がアンロック位置とロック位置の何れかに位置しているかを認識することができる。また、集中ロックを備えた車両の場合、運転席ドアに備えたドアロック装置10における検出スイッチ26の位置検出信号に応じて、他のドア(助手席ドア、後席ドア、バックドア等)に備えたドアロック装置10のモータ22が作動して、それらドアロック装置10のアクティブレバー25がアンロック位置とロック位置との間で切り替えられる。即ち、運転席ドアのロック及びアンロックに連動して、車両の全てのドアがロック及びアンロックされる。
さて、アクティブレバー25は、ドアに備えたキーシリンダーによってもアンロック位置とロック位置とに切り替えることができる。図6及び図13には、そのキーシリンダーに連結されるキー操作伝達リンク32の全体が示されている。
キー操作伝達リンク32は、ドアの厚さ方向に延びたトルク伝達シャフト32A(本発明の「回動シャフト」に相当する)の車外側の端部にトルク伝達アーム32Bを備えている。ここで、トルク伝達シャフト32A及びトルク伝達アーム32Bの説明において車外側を後方、車内側を前方と呼ぶこととすると、図13とに示すように、トルク伝達アーム32Bは、トルク伝達シャフト32Aの後端部から斜め後側の側方に向かって延びてから途中で屈曲してトルク伝達シャフト32Aの回転半径方向に延びた帯状主板部33を有している。また、帯状主板部33の帯幅方向は、トルク伝達シャフト32Aの回転方向を向いていて、その帯状主板部33の両側縁部に形成された1対の側縁リブ33R,33Rが、帯状主板部33の前面と後面の両側に突出している(図8及び図13参照)。
帯状主板部33の先端部に円盤係合部32Gが設けられ、その係合円盤部32Gの中央に貫通形成された貫通孔33Hに、キーシリンダーから延びた図示しないロッドが接続されている。また、係合円盤部32Gは、帯状主板部33より厚くなっていて、1対の側縁リブ33R,33Rの一端部は帯状主板部33の外周面に連絡され、1対の側縁リブ33R,33Rの他端部はトルク伝達シャフト32Aの外周面に連絡されている。さらに、トルク伝達アーム32Bの基端部には、帯状主板部33の前面とトルク伝達シャフト32Aの外周面との間を連絡する三角リブ33Sが設けられている。三角リブ33Sは、帯状主板部33の幅方向の中央に位置し、係合円盤部32G寄り位置まで延びている。そして、支持ボディ11(支持ボディ本体90)のうちアクティブレバー25等が組み付けられている前面とは反対側の裏面から突出した支持筒11T内に、後方からトルク伝達シャフト32Aが挿入組み付けられている(図8参照)。
また、支持筒11Tの後端面の180度離れた2位置からは、ストッパ11Sが突出している。これに対し、キー操作伝達リンク32のトルク伝達シャフト32Aは、図13に示すように、後端部が段付き状に径が大きくなった大径部32Sになっていて、その大径部32Sの前側段差面における180度離れた2位置からストッパ当接突部32Eが突出している。そして、図8に示すように、支持筒11Tにおけるストッパ11Sの先端面がキー操作伝達リンク32の大径部32Sにおける段差面に突き合わされ、ストッパ当接突部32Eとストッパ11Sとが周方向に交互に配置された状態に組み付けられている。これらストッパ当接突部32Eとストッパ11Sとの当接によってキー操作伝達リンク32の回動範囲が規制され、キー操作伝達リンク32がキーロック位置とキーアンロック位置との間を回動する。
図13に示すように、キー操作伝達リンク32におけるトルク伝達シャフト32Aの先端面の中心からはトルク伝達シャフト32Aより細い円柱状の先端シャフト32Fが突出している。先端シャフト32Fの先端部の外周面には、周方向における180度離れた2位置に1対の係止突起32D,32Dが突出形成されている。
先端シャフト32Fの基端部の外周面には、周方向における180度離れた2位置に1対の第2扇形突部32C,32Cが備えられ、これら1対の第2扇形突部32C,32Cと上記した1対の係止突起32D,32Dとは90度位相がずらされている。そして、トルク伝達シャフト32Aが支持筒11Tの奥部まで挿入された状態で、キー操作伝達リンク32のうち第2扇形突部32C,32Cより先端側が支持ボディ11の前面側(支持ボディ本体90の第2部品収容部90B内)に突出し、その突出部分に図13の下方に示した中継レバー31が連結される。
中継レバー31は、本発明に係る「第1のキー操作伝達部品」に相当し、インサイドオープンレバー20と支持ボディ本体90(詳細には、第2部品収容部90Bの奥面)との間に配置されている。中継レバー31は、キー操作伝達リンク32に連結される円盤部31Eの外周面から板状のレバー主部31Fを側方に張り出した形状をなしている。円盤部31Eの中心には、中心孔31Cが貫通形成されている。また、円盤部31Eの一端面には、中心孔31Cより内径が大きい円形凹部31Bが陥没形成され、その円形凹部31Bの内周面のうち180度離れた2位置には、1対の第1扇形突部31A,31Aが設けられている。そして、キー操作伝達リンク32の先端シャフト32Fが中心孔31Cを貫通して係止突起32Dが円盤部31Eの前側端面に係止し、図11に示すように、先端シャフト32Fの回りに第1扇形突部31Aと第2扇形突部32Cとが交互に並んだ状態に組み付けられている。
図11に示すように、中継レバー31は、本発明の「第2のキー操作伝達部品」に相当する連結バー30によって、本発明の「第3のキー操作伝達部品」に相当するアクティブレバー25に連結されている。即ち、連結バー30の一端部は、中継レバー31におけるレバー主部31Fの先端に回動可能に連結される一方、連結バー30の他端部はアクティブレバー25の第2扇形突片25Dから突出した連結軸部30Jに回動可能に連結されている。これにより、中継レバー31がアクティブレバー25と連動して回動し、図11に示すように、アクティブレバー25がアンロック位置に配置されたときには、中継レバー31もロック位置に配置され、図12に示すように、アクティブレバー25がロック位置に配置されたときには、中継レバー31もアンロック位置に配置されるようになっている。なお、連結軸部30Jは先端に鉤爪を有しており、その鉤爪が連結バー30の他端部を貫通した係止孔の縁部に係止することで抜け止めされている。
これに対し、上記したキー操作伝達リンク32は、キーシリンダーと連動して回動し、キーシリンダーがキーロック位置にキー操作されたときには、キー操作伝達リンク32がキーロック位置に配置され、キーシリンダーがキーアンロック位置にキー操作されたときには、キー操作伝達リンク32がキーアンロック位置に配置される。また、キーシリンダーは、通常は、キーロック位置とキーアンロック位置との中間の中立位置に配置されていて、これに連動してキー操作伝達リンク32も通常は、キーロック位置とキーアンロック位置との中間の中立位置に配置されている。
そして、キー操作伝達リンク32が中立位置に配置された状態で、アクティブレバー25と共に中継レバー31がアンロック位置に配置されると、図11に示すように、各第1扇形突部31Aと、それら各第1扇形突部31Aに対して反時計回り方向の隣の第2扇形突部32Cとの間に比較的大きな回動隙間が形成される。これにより、中継レバー31が図11から図12の変化に示すようにロック位置に向かって反時計回り方向に回動したときは、第1扇形突部31Aが、第2扇形突部32Cとの間の比較的大きな回動隙間の範囲で回動する。また、キー操作伝達リンク32が中立位置に配置された状態で、アクティブレバー25と共に中継レバー31がロック位置に配置されると、図12に示すように、各第1扇形突部31Aと、それら各第1扇形突部31Aに対して時計回り方向の隣の第2扇形突部32Cとの間に比較的大きな回動隙間が形成される。これにより、中継レバー31が図12から図11の変化に示したロック位置に向かって時計回り方向に回動したとき、第1扇形突部31Aは、第2扇形突部32Cとの間の比較的大きな回動隙間の範囲で回動する。このようにして、中継レバー31からキー操作伝達リンク32への力の伝達は遮断され、キー操作を行わない限りキーシリンダーは中立位置に保持される。
また、図11に示すように、キー操作伝達リンク32が中立位置に配置されかつアクティブレバー25及び中継レバー31がアンロック位置に配置されたとき、各第1扇形突部31Aと、それら各第1扇形突部31Aに対して時計回り方向の隣の第2扇形突部32Cとの間には比較的小さな回動隙間が形成される。この状態で、キー操作伝達リンク32を中立位置からキーロック位置に回動したときには、第1扇形突部31Aと第2扇形突部32Cとの間の比較的小さな回動隙間の範囲でキー操作伝達リンク32が中継レバー31に対して空転してから、中継レバー31と一体回動する。即ち、第2扇形突部32Cが第1扇形突部31Aとの間の比較的小さな回動隙間を超えて同図における反時計回り方向に回動し、各第2扇形突部32Cの側面が各第1扇形突部31Aの側面と面当接してアクティブレバー25と共に中継レバー31を図12に示したロック位置まで回動させる。
また、図12に示すように、キー操作伝達リンク32が中立位置に配置されかつアクティブレバー25及び中継レバー31がロック位置に配置されたとき、各第1扇形突部31Aと、それら各第1扇形突部31Aに対して反時計回り方向の隣の第2扇形突部32Cとの間には比較的小さな回動隙間が形成される。この状態でキー操作伝達リンク32を中立位置からキーアンロック位置に回動したときには、第1扇形突部31Aと第2扇形突部32Cとの間の比較的小さな回動隙間の範囲でキー操作伝達リンク32が中継レバー31に対して空転してから、中継レバー31と一体回動する。即ち、第2扇形突部32Cが第1扇形突部31Aとの間の比較的小さな回動隙間を超えて同図における時計回り方向に回動し、各第2扇形突部32Cの側面が、各第1扇形突部31Aの側面と面当接してアクティブレバー25と共に中継レバー31を図11に示したアンロック位置まで回動させる。
以上のようにして、キー操作伝達リンク32から中継レバー31へとキー操作力が伝達され、キーシリンダーに対するキー操作によって中継レバー31と共にアクティブレバー25をロック位置とアンロック位置とに切り替えることができる。なお、回動隙間を開けて配置された第1扇形突部31Aと第2扇形突部32Cは、本発明の「遊び機構」に相当する。
さて、連結バー30の一端部と中継レバー31との間の連結構造は以下のようになっている。即ち、図11に示すように、中継レバー31のレバー主部31Fは、連結バー30の一端部に対して、ドアの厚さ方向における車内側(図10の紙面の表側)から重ねられている。連結バー30の一端部には円盤部30Eが形成され、その中心からレバー主部31Fに向かって円柱状の係合突部30Tが突出している。これに対し、レバー主部31Fは、回動中心(トルク伝達シャフト32A)から離れた先端が二股に割れた先割れ構造になっており、その二股の中間に回動中心とは反対側に開放したU字形の係合溝部31Mが形成されている。そして、係合突部30Tと係合溝部31Mとがドアの厚さ方向で凹凸係合している。
図11に示すように、中継レバー31をアンロック位置にしたとき、係合溝部31Mの溝端部開口31M1は、鉛直下方と水平方向とのほぼ中間の斜め下方を向いた状態になる。また、図12に示すように、中継レバー31をロック位置にしたとき、溝端部開口31M1は、水平寄りの斜め下方を向いた状態になる。即ち、中継レバー31がロック位置とアンロック位置との間で移動する間、係合溝部31Mは、常に斜め下方に向かって開放した状態となる。従って、単に係合突部30Tと係合溝部31Mとをドアの厚さ方向で凹凸係合させただけでは、係合突部30Tが溝端部開口31M1から抜けてしまう虞がある。
これに対し、本実施形態では、支持ボディ本体90の奥面に円弧ガイド11Gが形成されている。円弧ガイド11Gは、中継レバー31の回動中心(トルク伝達シャフト32A)と同心の円弧状に延びた突条で構成されており、連結バー30の円盤部31Eを斜め下方から支持している。そして、中継レバー31がロック位置とアンロック位置との間で回動するときは、円盤部31Eが円弧ガイド11G上で移動するので、係合突部30Tが中継レバー31の回動中心から離れることがなく、係合突部30Tと係合溝部31Mとの凹凸係合を維持することができる。つまり、通常使用時に、中継レバー31と連結バー30の連結が解除されることを防ぐことができ、キーシリンダー操作時の動作の信頼性を確保することができる。
支持ボディ本体90の奥面には、円弧ガイド11Gと平行な円弧突条11Hが形成されており(図11参照)、その円弧突条11Hによって、円盤部30Eが中継レバー31の回動中心に接近することが規制されている。つまり、円弧突条11Hと円弧ガイド11Gとによって円盤部30Eが挟まれて、円盤部30Eが係合溝部31Mの回動軌跡から外れないように構成されている。例えば、連結バー30と中継レバー31とを連結する際に、円盤部30Eを予め円弧突条11Hと円弧ガイド11Gとの間に配置しておくことで、係合突部30Tと係合溝部31Mとの係合作業がし易くなる。
図15に示すように、連結バー30は、長手方向の中間部がクランク状に屈曲して本発明に係る中間屈曲部30Dを備えており、中継レバー31に連結された一端部(円盤部30E)が、アクティブレバー25に連結された他端部よりも車外寄り(支持ボディ本体90の奥面寄り)に配置されている。これにより、中継レバー31と、その中継レバー31よりも車内寄りに配置された側面カバー92又はインサイドオープンレバー20との間に、少なくとも係合突部30Tの高さよりも大きい離間スペースS1が形成されている(図14及び図15参照)。
本実施形態のドアロック装置10の構成に関する説明は以上である。次に、ドアロック装置10の作用効果について説明する。車内の集中ロックや、ドアの内面のロック操作部等によってドアロック装置10のロックを解除した状態にすると、前述したようにインサイドドアハンドル又はアウトサイドドアハンドルの操作により、アウトサイドオープンレバー17が図4(B)に示した原点位置から図5(B)に示した作動位置に回動して、アウトサイドオープンレバー17の前端部に連結されたオープンリンク19がリフトレバー16の前端部を押し上げ、そのリフトレバー16と共にラチェット14(図6参照)が回動して、ラッチ機構10Rのラッチが解除される。
さて、ドアロック装置10がアンロック状態のときに側突を受けると、キーシリンダーとアクティブレバー25との間を連結するキー操作伝達リンク32が軸方向に押されて、支持ボディ11に対してドアの車内寄りに移動することがある。
これに対し、本実施形態のドアロック装置10では、図17の太線矢印で示すように、側突によってキー操作伝達リンク32がドアの車内寄りに移動すると、これに伴って中継レバー31が車内寄りに移動して、中継レバー31と連結バー30との間の連結が解除される。即ち、中継レバー31がトルク伝達シャフト32Aに押されて連結バー30の一端部(円盤部30E)に対して車内寄りに移動することで、係合突部30Tが係合溝部31Mから抜けて凹凸係合が解除される。
また、場合によっては、図18の太線矢印で示すように、ドアの厚さ方向と直交した方向(ドアの前後方向)で、キー操作伝達リンク32及び中継レバー31が連結バー30の一端部(円盤部30E)から離れる側(図18の右側)に移動することがある。この場合、係合溝部31Mの溝端部開口31M1から係合突部30Tが抜けて、中継レバー31と連結バー30との間の連結が解除される。詳細には、中継レバー31が円盤部30Eから離れる側に移動するのに対し、円盤部30Eは円弧突条11Hによって中継レバー31の回動中心に接近する側への移動が規制されているから、それらの相対移動によって係合突部30Tが溝端部開口31M1を介して係合溝部31Mから抜ける。
このように、本実施形態によれば、アンロック状態でドア外部からの衝撃(例えば、側突)を受けてキー操作伝達リンク32及び中継レバー31が移動しても、それらに引っ張られてアクティブレバー25がアンロック位置からロック位置に切り替わること、つまり、ドアがアンロック状態からロック状態に切り替わることを防止することができる。これにより、側突を受けたドアをアウトサイドドアハンドルの操作により開けることが可能になる。また、集中ロックを備えた車両において、運転席側のドアに外部から衝撃(例えば、側突)を受けた場合でも、衝撃を受けていない他のドアがアンロック状態からロック状態に切り替わることを防止することができるから、それら他のドアをアウトサイドドアハンドルの操作によって開けることが可能となる。
また、ドアの厚さ方向で重なり合った中継レバー31と、側面カバー92又はインサイドオープンレバー20との間には、係合突部30Tの高さよりも大きい離間スペースS1が形成されているから、側突を受けて中継レバー31が側面カバー92やインサイドオープンレバー20と当たる前に、係合突部30Tを係合溝部31Mから離脱させることができる。つまり、側面カバー92やインサイドオープンレバー20によって、係合突部30Tと係合溝部31Mとの係合解除が妨害されることを回避することができる。
さらに、キーシリンダーに対するキー操作が行われていない状態でトルク伝達シャフト32Aはキーロック位置とキーアンロック位置との中間の中立位置に配置され、その中立位置において、第1扇形突部31Aと第2扇形突部32Cとの間に回動隙間が設けられたので、ドアの厚さ方向と直交する方向で中継レバー31が連結バー30の一端部から離れる側に移動した場合に、回動隙間の範囲でトルク伝達シャフト32Aに対して中継レバー31が回動可能となり(図18参照)、係合溝部31Mの溝端部開口31M1から係合突部30Tが抜け易くなる。また、側突を受けてトルク伝達シャフト32Aが多少回動したとしても、回動隙間の範囲でその回動は吸収されて、中継レバー31にトルク伝達シャフト32Aの回動がそのまま伝達されることはないから、この点でもアクティブレバー25のロック位置への切り替わりを防止することができる。
[第2実施形態]
本実施形態のドアロック装置10Vを、図19〜図24に基づいて説明する。本実施形態のドアロック装置10Vは、連結バー30Vとインサイドオープンレバー20Vの形状が前記第1実施形態と異なる。具体的には、前記第1実施形態では、図15に示すように、連結バー30の中間屈曲部30Dにおけるインサイドオープンレバー20側を向いたクランク段差面(同図における右下を向いた面)が、インサイドオープンレバー20(図10参照)の回動中心に対して傾斜していた。これに対し、本実施形態の連結バー30Vは、図19及び図20に示すように、クランク段差面30Cが、そのインサイドオープンレバー20Vの回動中心と平行になっている点が異なる。そして、図19に示すように、そのクランク段差面30Cとそのクランク段差面30Cより上側の連結バー30Vの一側面との間の角部を面取りして受圧面30Sが形成されている。一方、本実施形態のインサイドオープンレバー20Vは、本発明に係る「ハンドル連動レバー」に相当し、図21に示すように、インサイドオープンレバー20Vの先端寄り位置における一側縁部から連結バー30Vの中間屈曲部30Dに向けて押圧突部20Tが突出している点が前記第1実施形態と異なる。その他の構成に関しては、第1実施形態と同じであるので、重複した説明は省略する。
本実施形態のドアロック装置10Vは、車両のドアのうち例えば、運転席側のドアに取り付けられる。これにより、そのドアは、インサイドドアハンドルの一操作でドアのロック解除とラッチ解除の両方を行うことができるようになる。具体的には、ドアを閉じてロックするためのロック操作部等を操作すると、図21から図22への変化に示すように、アクティブレバー25、連結レバー30V等がアンロック位置からロック位置に移動し、その連結バー30Vの中間屈曲部30Dが原点位置のインサイドオープンレバー20Vに接近する。そのロック状態で、インサイドドアハンドルを開操作すると、図23に示すように、インサイドオープンレバー20Vが原点位置から作動位置に向かって回動し、アウトサイドオープンレバー17を介してオープンリンク19を僅かに持ち上げたところで、インサイドオープンレバー20Vの押圧突部20Tが連結バー30Vの受圧面30Sに当接する。
そして、さらにインサイドオープンレバー20Vが作動位置に向かって回動すると、連結バー30Vがインサイドオープンレバー20Vに押されてロック位置からアンロック位置へと移動し始め、これに連動して、アクティブレバー25もロック位置からアンロック位置へと回動し始め、さらに、そのアクティブレバー25に連動してオープンリンク19もロック位置からアンロック位置に向かって回動し始める。ここで、本実施形態のドアロック装置10Vでは、アクティブレバー25のうち回動中心から連結バー30Vとの連結位置までの第2回動半径R2が、インサイドオープンレバー20Vのうち回動中心から連結バー30Vとの当接位置までの第1回動半径R1より小さくなっているので、インサイドオープンレバー20Vよりアクティブレバー25が速く回転する。そして、インサイドオープンレバー20Vが作動位置に至る前にオープンリンク19の押上突片19C(図4(B)参照)がリフトレバー16における先端当接部16Bの真下に移動し、即ち、オープンリンク19がアンロック位置に到達する。
この状態から、さらにインサイドオープンレバー20Vが回動してオープンリンク19が上昇することで、オープンリンク19の押上突片19Cがリフトレバー16の先端当接部16Bを押し上げ、その後、図24に示すように、インサイドオープンレバー20Vが作動位置に到達して、ラッチ機構10Rによるドアのラッチが解除される。また、ドアのラッチ解除後に、インサイドドアから手を離すと、インサイドオープンレバー20Vが原点位置に戻り、オープンリンク19、アクティブレバー25、連結バー30Vは、アンロック位置に保持された状態になる(図21参照)。
なお、図21に示すように、ドアがロックされていない状態で、インサイドドアハンドルが操作されたときには、アンロック位置に配置されたままのオープンリンク19がインサイドオープンレバー20Vによって押し上げられてドアのラッチが解除される。また、アウトサイドドアハンドルの開操作によってインサイドオープンレバー20Vが回動することはないので、ドアがロックされた状態でアウトサイドドアハンドルを開操作してロックが解除されることはない。
上記したように本実施形態のドアロック装置10Vによれば、ドアがロックされていても、インサイドドアハンドルの一操作のみで、ドアのロックとラッチの両方を解除するというワンモーション機能を発揮することができ、操作性が向上する。また、その場合、上記した離間スペースS1を形成するために連結バー30Vに設けた中間屈曲部30D(詳細には、中間屈曲部30Dの受圧面30S)をインサイドオープンレバー20Vにて押圧してロックを解除するので中間屈曲部30Dの有効利用が図られる。
また、インサイドドアハンドルの一操作のみで、ドアのロックとラッチの両方を解除する場合、インサイドオープンレバー20Vよりアクティブレバー25が速く回転して、オープンリンク19をロック位置からアンロック位置へと移動するので、インサイドオープンレバー20Vが作動位置に到達する前に余裕をもってオープンリンク19をアンロック位置に到達させることができ、オープンリンク19の形状の自由度が高まる。
なお、本実施形態では、インサイドドアハンドル20Vの一操作で、ドアのロック及びラッチの両方の解除を可能なワンモーション機能を備えたドアロック装置10Vについて説明したが、例えば、オープンリンク19がロック位置からアンロック位置へと移動するタイミングを遅くすることで、インサイドドアハンドルの1回目の操作によりドアのロックを解除し、インサイドドアハンドルの2回目の操作によりドアのラッチを解除する、所謂、ツーモーション機能を備えたドアロック装置とすることができる。具体的には、例えば、前述した連結バー30Vにおけるクランク段差面30Cをアクティブレバー25側へズラして配置したり、インサイドオープンレバー20Vにおいて押圧突部20Tの連結バー30Vの中間屈曲部30D側への突出量を小さくすることにより、ツーモーション機能を発揮することが可能となる。
[第3実施形態]
本実施形態は、図25に示されており、前記第2実施形態のドアロック装置10Vにおけるインサイドオープンレバー20V(以下、本実施形態では、「ワンモーション用のインサイドオープンレバー20V」という)の交換部品として、非ワンモーション用のインサイドオープンレバー20Wを用意しておき、それらワンモーション用と非ワンモーション用のインサイドオープンレバー20V,20Wを択一的に組み付け可能な構成になっている。具体的には、図25に示すように、非ワンモーション用のインサイドオープンレバー20Wは、前記ワンモーション用のインサイドオープンレバー20Vから押圧突部20Tと共にワイヤー連結アーム20Cの一部を切除してなり、作動位置まで回動してもロック位置の連結バー30Vには当接しない。
このような構成にすれば、車種毎、或いは、車両におけるドア毎に、ワンモーション機能を有するドアとそうでないドアとに分かれている場合に、インサイドオープンレバー20Vとインサイドオープンレバー20Wとの1部品の交換のみで対応することができ、その他の部品を共通にしてコストダウンを図ることができる。
なお、本実施形態では、ワンモーション機能を有するか否かを、連結バー30Vに対して、ワンモーション用及び非ワンモーション用のインサイドオープンレバー20V,20Wの何れかを選択するかで対応可能であったが、これとは逆に、インサイドオープンレバーに対して、ワンモーション用及び非ワンモーション用の連結バーの何れかを選択することで対応可能な構成であってもよい。
[第4実施形態]
本実施形態は、図26に示されており、前記第1実施形態で説明したキー操作伝達リンク32の三角リブ33S(図13参照)に代えてキー操作伝達リンク32Wに1対のクロスリブ33C,33Cを設けた点が異なる。具体的には、図26(A)に示すように、キー操作伝達リンク32Wのうちトルク伝達アーム32Bの前面側に突出した1対の側縁リブ33R,33R(本発明の「溝側壁」に相当する)と帯状主板部33によって溝構造に形成されかつ、その溝の両端部が係合円盤部32Gとトルク伝達シャフト32Aとによって閉塞された部分の内側において、1対のクロスリブ33C,33Cが対角線上に延びるように1対の側縁リブ33R,33Rの間を斜めに横切って互いにクロスしている。また、帯状主板部33からクロスリブ33Cの突出量は、帯状主板部33からの側縁リブ33Rの突出量と同じになっていて、側縁リブ33Rと同様にクロスリブ33Cも帯状主板部33の屈曲形状に沿って屈曲している。なお、図8と図26(B)とに示すように、キー操作伝達リンク32Wにおけるトルク伝達アーム32Bの後面側の形状は、前記第1実施形態のキー操作伝達リンク32におけるトルク伝達アーム32Bと同じになっている。
本実施形態の構成によれば、キー操作力を受けてトルク伝達シャフト32Aを回動させるための伝達アーム32Bが、溝構造をなしてその内側に1対のクロスリブ33C,33Cを備えたことで、所謂、筋交い構造になっているので、第1実施形態のキー操作伝達リンク32と比較して、トルク伝達シャフト32Aの回転方向を向いた負荷に対する伝達アーム32Bの曲げ強度を同等に保ちつつ、トルク伝達シャフト32Aの軸方向を向いた負荷に対しては、軸方向への入力に対して伝達アーム32Bの根本部(クロスリブ33Cにおける大径部32S側の端部)の強度を弱くすることができる。これにより、キー操作力を安定して中継レバー31、連結バー30、アクティブレバー25及びオープンリンク19に伝達することができると共に、軸方向への入力に対しては、根本部から積極的に折れやすい構造とすることができ、オープンリンク19がアンロック位置からロック位置に切り替わることを防止することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、中継レバー31とアクティブレバー25との間を連結バー30によって連結し、トルク伝達シャフト32Aが車内寄りに移動した場合に、中継レバー31と連結バー30の一端部との連結が解除されるように構成されていたが、中継レバー31とアクティブレバー25とを直接連結して、それら中継レバー31とアクティブレバー25の連結が解除されるようにしてもよい。
具体的には、例えば、中継レバー31とアクティブレバー25との間にドアの厚さ方向で凹凸係合した凹凸係合部を設けると共に、その凹凸係合部が、中継レバー31をアクティブレバー25に対して車内側から重ねて凹凸係合された構成にすればよい。この構成では、アクティブレバー25が、本発明の「第2のキー操作伝達部品」に相当する。
(2)上記実施形態では、連結バー30の一端部(円盤部30E)に係合突部30Tが形成され、中継レバー31に係合突部30Tと凹凸係合する係合溝部31Mが形成されていたが、中継レバー31に連結突部を設け、連結バー30の一端部に係合溝部を形成してもよい。
(3)上記実施形態では、側突を受けてトルク伝達シャフト32Aが車内寄りに移動した場合に、中継レバー31と連結バー30の一端部との連結が解除されるように構成されていたが、連結バー30の他端部とアクティブレバー25との連結が解除されるように構成してもよい。具体的には、例えば、トルク伝達シャフト32Aが車内寄りに移動した場合に、連結バー30がトルク伝達シャフト32Aと共に車内寄りに移動するように、トルク伝達シャフト32A、中継レバー31及び連結バー30を相互に連結する一方、連結バー30の他端部とアクティブレバー25との間に、ドアの厚さ方向で凹凸係合した凹凸係合部(連結突部と係合溝部)とを形成しておけばよい。この構成では、アクティブレバー25が本発明の「第2のキー操作伝達部品」に相当し、連結バー30が本発明の「第1のキー操作伝達部品」に相当する。
(4)上記実施形態では、キーシリンダーに対するキー操作力をロック切替部品(オープンリンク19)に向けて順次に伝達する「複数のキー操作伝達部品」として、中継レバー31、連結バー30及びアクティブレバー25の3部品を備えていたが、4つ以上のキー操作伝達部品によってキー操作力が伝達される構成としてもよい。そして、回動シャフトがドアの車内寄りに移動した場合に、キー操作力の受け渡しが行われる任意の2つのキー操作伝達部品の間で連結が解除可能であればよい。
(5)上記実施形態では、トルク伝達シャフト32Aと中継レバー31との間に、本発明に係る「遊び機構」を設けていたが、「遊び機構」を設けずにトルク伝達シャフト32Aと中継レバー31とを一体回転可能としてもよい。この場合、中継レバー31をトルク伝達シャフト32Aに一体形成してもよい。
(6)前記第2実施形態では、押圧突部20Tがインサイドオープンレバー20Vに設けられていたが、連結バーにインサイドオープンレバーに向かって突出する突部を設けた構成であってもよい。
(7)前記第1及び第3の実施形態のキー操作伝達リンク32,32Wの代わりに、伝達アーム32Bの帯状主板部33にハニカム状や格子状のリブを備えたキー操作伝達リンクを使用してもよい。
10,10V ドアロック装置
10R ラッチ機構
11G 円弧ガイド
19 オープンリンク(ロック切替部品)
20,20V,20W インサイドオープンレバー
25 アクティブレバー(第3のキー操作伝達部品)
30 連結バー(第2のキー操作伝達部品)
30T 係合突部
31 中継レバー(第1のキー操作伝達部品)
31A 第1扇形突部
31M 係合溝部
31M1 溝端部開口
32,32W キー操作伝達リンク
32A トルク伝達シャフト(回動シャフト)
32B トルク伝達アーム(伝達アーム)
32C 第2扇形突部
33C クロスリブ
33R 側縁リブ
S1 離間スペース

Claims (7)

  1. 車両のドア内部に取り付けられ、前記ドアを閉じた状態にラッチするラッチ機構と、
    ドアハンドルから前記ラッチ機構に前記ラッチを解除するためのラッチ解除操作力を伝達するアンロック位置と伝達しないロック位置との間を移動可能なロック切替部品と、
    前記ドアのキーシリンダーに対するキー操作力を前記ロック切替部品に向けて順次伝達する複数のキー操作伝達部品と、
    前記ドアの厚さ方向に延びて、その車外寄りの端部に前記ドアのキーシリンダーが連係される一方、その車内寄りの端部に第1の前記キー操作伝達部品が連係又は一体に設けられ、前記キーシリンダーから前記キー操作力を受けて前記第1のキー操作伝達部品と共に回動する回動シャフトと、
    前記第1のキー操作伝達部品に連結されて、前記第1のキー操作伝達部品から前記キー操作力を受ける第2の前記キー操作伝達部品とを備えたドアロック装置において、
    前記第1のキー操作伝達部品及び前記第2のキー操作伝達部品の一方と他方とに設けられて前記ドアの厚さ方向で凹凸係合し、前記第1と第2のキー操作伝達部品を連結する係合突部及び係合溝部を備え、
    前記係合溝部の一端部に開放し、車両のドア外部からの衝撃により前記ドアの厚さ方向と直交する方向で前記第1のキー操作伝達部品が前記第2のキー操作伝達部品から離れる側に移動したときに前記係合溝部からの前記係合突部の離脱を許容する溝端部開口を有し、
    前記回動シャフトを中心とした円弧状をなして前記第2のキー操作伝達部品と係合し、前記回動シャフトから離間する側への前記係合突部又は前記係合溝部の移動を規制する円弧ガイドを設けたことを特徴とするドアロック装置。
  2. 記第1のキー操作伝達部品前記第2のキー操作伝達部品に対して車内側から重ねて配置されたことを特徴とする請求項1に記載のドアロック装置。
  3. 前記第2のキー操作伝達部品に形成されて前記第1のキー操作伝達部品に向かって突出した前記係合突部と、前記第1のキー操作伝達部品に形成されて前記係合突部が凹凸係合する前記係合溝部とを備え、前記溝端部開口は前記回動シャフトと離れる側に開放されたことを特徴とする請求項2に記載のドアロック装置。
  4. 前記第1のキー操作伝達部品の回動中心と平行な回動中心を有する第3のキー操作伝達部品を備え、前記第3のキー操作伝達部品に前記第2のキー操作伝達部品が回動可能に連結されると共に、前記第2のキー操作伝達部品のうち前記第3のキー操作伝達部品との連結部分から離れた位置に前記係合突部が配置されたことを特徴とする請求項3に記載のドアロック装置。
  5. 前記第2のキー操作伝達部品は、前記第1のキー操作伝達部品と前記第3のキー操作伝達部品との間に延びかつ前記第1のキー操作伝達部品と凹凸係合した端部が前記第3のキー操作伝達部品側の端部より前記ドアの車外寄りに配置されるように屈曲した中間屈曲部を有し、前記第1のキー操作伝達部品と、前記ドアロック装置を構成する前記第1のキー操作伝達部品以外の構成部品との間に、前記第2のキー操作伝達部品からの前記第1のキー操作伝達部品の離間を許容する離間スペースを設けたことを特徴とする請求項4に記載のドアロック装置。
  6. 前記ドアハンドルとしてのインサイドドアハンドルとアウトサイドドアハンドルとのうち前記インサイドドアハンドルのみから前記ラッチ解除操作力を受けて原点位置から作動位置へと回動するハンドル連動レバーを設け、
    そのハンドル連動レバーは、前記ロック切替部品が前記ロック位置に配置されている場合には、前記原点位置から前記作動位置に移動する途中で前記第2のキー操作伝達部品の前記中間屈曲部を押圧して前記ロック切替部品を前記ロック位置から前記アンロック位置へと移動させることを特徴とする請求項5に記載のドアロック装置。
  7. 前記キー操作力を受けた前記回動シャフトが前記第1のキー操作伝達部品に対して空転してから前記第1のキー操作伝達部品と一体回動する遊び機構を、前記回動シャフトと前記第1のキー操作伝達部品との間に設けたことを特徴とする請求項3乃至6の何れか1の請求項に記載のドアロック装置。
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