JP5920973B2 - 焼結粒子及びそれを用いた電子写真現像剤用キャリア、電子写真用現像剤並びに焼結粒子の製造方法 - Google Patents

焼結粒子及びそれを用いた電子写真現像剤用キャリア、電子写真用現像剤並びに焼結粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は焼結粒子及びそれを用いた電子写真現像剤用キャリア、電子写真用現像剤並びに焼結粒子の製造方法に関するものである。
例えば、電子写真方式を用いたファクシミリやプリンタ、複写機などの画像形成装置では、感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて可視像化し、この可視像を用紙等に転写した後、加熱・加圧して定着させている。高画質化やカラー化の観点から、現像剤としては、キャリアとトナーとを含むいわゆる二成分現像剤が広く使用されている。
二成分現像剤を用いた現像方式では、キャリアとトナーとを現像装置内で撹拌混合し、摩擦によってトナーを所定量まで帯電させる。そして、回転する現像ローラに現像剤を供給し、現像ローラ上で磁気ブラシを形成させて、磁気ブラシを介して感光体へトナーを電気的に移動させて感光体上の静電潜像を可視像化する。
可視像化された画像の濃度や解像度、階調性など画質は、磁気ブラシの穂立ち及び密度の影響を受けることが知られている。また、磁気ブラシの穂立ち及び密度は、キャリアの保磁力と密接に関係していることも知られている。すなわち、キャリアの保磁力が大きいと、磁気ブラシの穂立ちが低くなって密度が高くなり、解像度と階調性は高くなるが画像濃度は低くなる。一方、キャリアの保磁力が小さいと、磁気ブラシの穂立ちが高くなって密度が低くなり、画像濃度は高くなるが解像度と階調性は低くなる。加えて、一般に、キャリアの保磁力が大きくなると、飽和磁化などの磁化は低下する傾向にある。
そこで、キャリアの保磁力と磁化とを所望値にするため、例えば保磁力の高いキャリアと保磁力の低いキャリアとを混合して使用する方法(特許文献1を参照)や、保磁力の高い磁性粒子と保磁力の低い磁性粒子とをバインダーで結合させていわゆる磁性体分散樹脂キャリアとする方法(特許文献2)が提案されている。
特開2002-196540号公報 特開平10-268575号公報
しかしながら、保磁力の高いキャリアと保磁力の低いキャリアとを混合して使用する方法では、保磁力の高いキャリアと保磁力の低いキャリアとが分離して偏在することがあり、必ずしも良好な結果が得られない。また、磁性体分散樹脂キャリアでは、保磁力の異なる粒子が別々の挙動をして偏在する問題はなくなるが、キャリアの割れや欠けが発生しやすい。特に、近年は画像形成速度の高速化に伴って現像剤の撹拌速度及び搬送速度も速くなっており、従来に比べてキャリアにかかるストレスが大きく、キャリアの物理的強度の向上が望まれている。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、所望の保磁力と磁化、そして高い強度とを有し、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、高い画像濃度と解像度、階調性とが得られ、画像形成速度が速くなっても割れや欠けが生じることがない焼結粒子を提供することにある。
また本発明の目的は、安定して高画質を得ることができる電子写真現像剤用キャリア及び電子写真用現像剤を提供することにある。
さらに本発明の目的は、前記焼結粒子を効果的に製造できる方法を提供することにある。
本発明によれば、保磁力の異なる少なくとも2種類の磁性粒子と媒体液とを混合してスラリーを得る第1工程と、前記スラリーを噴霧乾燥させて造粒物を得る第2工程と、前記造粒物を焼成して焼成物を得る第3工程とを有することを特徴とする焼結粒子の製造方法が提供される。
ここで、第1工程において、保磁力の異なる2種類の磁性粒子を用い、保磁力の高い磁性粒子として六方晶型結晶構造を有するものを用い、保磁力の低い磁性粒子としてスピネル型結晶構造を有するものを用いてもよい。
保磁力の高い磁性粒子としては、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライトのいずれかが好ましく、保磁力の低い磁性粒子としては、マグネタイト、マンガン−亜鉛フェライト、ニッケル−亜鉛フェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、リチウムフェライト、銅フェライト、銅−亜鉛フェライトのいずれかが好ましい。
前記少なくとも2種類の磁性粒子の平均粒径としてはいずれも1μm以下であるのが好ましい。
本発明の焼結粒子は、保磁力の異なる少なくとも2つの磁性相を有するので、それぞれの磁性相の保持力や比率を変えることによって、保磁力と磁化とを所望値に調整することができる。さらに、本発明の焼結粒子は焼成された粒子であるので高い強度を有する。これにより、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、高い画像濃度と解像度、階調性とが得られ、画像形成速度が速くなっても割れや欠けが生じることがない。
本発明の電子写真現像剤用キャリア及び電子写真用現像剤によれば、画像形成速度の高速化に対応することができると共に、安定して高画質を得ることができる。
また本発明の製造方法によれば、所望の保磁力と磁化、そして高い強度とを有し、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、高い画像濃度と解像度、階調性とが得られ、画像形成速度が速くなっても割れや欠けが生じることがない焼結粒子を製造することができる。
本発明に係る焼結粒子についてまず説明する。本発明に係る焼結粒子の大きな特徴は、保磁力の異なる少なくとも2つの磁性相を有することにある。それぞれの磁性相の保持力や比率を変えることによって、保磁力と磁化とを所望値に調整することができる。また、後述するように、本発明に係る焼結粒子は、保磁力の異なる磁性粒子を混合して焼結させたものであるので、従来の磁性体分散樹脂キャリアに比べて機械的強度が格段に高い。
保磁力の異なる磁性相が2つの場合、保磁力の高い磁性相が六方晶型結晶構造を有し、保磁力の低い磁性相がスピネル型結晶構造を有するのが好ましい。このような六方晶型結晶構造を有する磁性相は、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライトのいずれかに由来するものが好ましい。また、スピネル型結晶構造を有する磁性相は、マグネタイト、マンガン−亜鉛フェライト、ニッケル−亜鉛フェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、リチウムフェライト、銅フェライト、銅−亜鉛フェライトのいずれかに由来するものが好ましい。
本発明に係る焼結粒子の平均粒径としては10μm〜100μmの範囲が好ましい。焼結粒子の平均粒径が10μm以上であることで、粒子のそれぞれに必要な磁力が確実に付与され、例えば、焼結粒子をキャリア芯材として用いた場合に、感光体へのキャリア付着が抑制されるようになる。一方、焼結粒子の平均粒径が100μm以下であることで、画像特性を良好に保つことができるようになる。焼結粒子の平均粒径を上記範囲とするには、焼結粒子の製造工程中及び/又は製造工程後に篩等を用いて分級処理を行えばよい。また、粒度分布はシャープであるのが好ましい。
本発明の焼結粒子は各種用途に用いることができ、例えば、電子写真現像用キャリアや電磁波吸収材、電磁波シールド材用材料粉末、ゴム、プラスチック用充填材・補強材、ペンキ、絵具・接着剤用艶消材、充填材、補強材等として用いることができる。これらの中でも特に電子写真現像用キャリアとして好適に用いられる。
本発明の焼結粒子の製造方法に特に限定はないが、以下に説明する本発明に係る製造方法で製造するのが好適である。
まず、第1工程として、原料として保磁力の異なる少なくとも2種類の磁性粒子を秤量して媒体液中に投入し混合してスラリーを作製する。ここで、使用する磁性粒子は、目的とする保磁力及び磁化が得られるように、保磁力の高い磁性粒子と保持力の低い磁性粒子とを適宜選択し組み合わせればよい。
保磁力の高い磁性粒子としては六方晶型結晶構造を有するものが好ましい。このような磁性粒子としては、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライトなどが挙げられる。一方、保磁力の低い磁性粒子としてはスピネル型結晶構造を有するものが好ましい。このような保磁力の低い磁性粒子としては、マグネタイト、マンガン−亜鉛フェライト、ニッケル−亜鉛フェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、リチウムフェライト、銅フェライト、銅−亜鉛フェライトなどが挙げられる。これらの磁性粒子の好ましい粒径は5μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。スラリーの固形分濃度は50wt%〜90wt%の範囲が望ましい。
本発明で使用する媒体液としては水が好適である。媒体液には、前記の磁性粒子の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。
そして、以上のようにして作製されたスラリーを必要により湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒径は5μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
次に、第2工程として、作製されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100℃〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10μm〜100μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
次いで、第3工程として、造粒物を加熱炉に投入し焼成させて焼結粒子を生成させる。焼成温度に特に限定はないが、通常、温度800℃以上で焼結は進み、焼結粒子の形状は維持される。焼成温度の好ましい上限値は1500℃である。焼成温度が1500℃以下であると、ヘマタイトの生成が抑えられ磁化の低下が抑制されるからである。したがって、焼成温度としては800℃〜1500℃の範囲が好ましく、より好ましくは850℃〜950℃の範囲である。また、焼成時間としては1時間〜6時間の範囲が好ましく、より好ましくは1時間〜3時間の範囲である。そして、焼成温度から常温まで焼結粒子を徐々に冷却する。
次に、焼結粒子が互いに固着している場合には必要により解粒する。具体的には、例えば、ハンマーミル等によって焼結粒子を解粒する。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。そして、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。さらに、分級工程後に、磁場選鉱機によって非磁性粒子を除去するようにしてもよい。
その後、必要に応じて、分級後の焼結粒子を酸化性雰囲気中で加熱して、粒子表面に酸化被膜を形成させて高抵抗化を図ってもよい。酸化性雰囲気としては大気雰囲気または酸素と窒素との混合雰囲気のいずれであってもよい。また、加熱温度は200℃〜800℃の範囲が好ましく、250℃〜600℃の範囲がさらに好ましい。加熱時間は0.5時間〜5時間の範囲が好ましい。
以上のようにして作製した本発明の焼結粒子を、電子写真現像用キャリアとして用いる場合、焼結粒子をそのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、焼結粒子の表面を樹脂で被覆して用いるのが好ましい。
焼結粒子の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
焼結粒子の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は媒体液を焼結粒子に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
焼結粒子への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
本発明に係る電子写真用現像剤は、以上のようにして作製した電子写真現像用キャリアとトナーとを混合してなる。電子写真現像用キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1wt%〜20wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜15wt%の範囲である。
電子写真現像用キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
実施例1
原料として、平均粒径が1μmのストロンチウムフェライト粒子5kgと、平均粒径が1μmのマグネタイト粒子5kgとを純水3kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を15g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し(ディスク回転数20,000rpm)、粒径10〜100μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目91μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目37μmの篩網を用いて微粒を分離した。
この造粒粉を、窒素雰囲気下の電気炉に投入し900℃で1時間焼成した。得られた焼結粒子をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径41μmの焼結粒子を得た。得られた焼結粒子の見掛け密度、磁気特性、画像特性、粒子強度を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
(見掛け密度)
焼結粒子の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて、外部磁場0〜1000エルステッドの範囲で1サイクル連続的に印加して、飽和磁化σ及び磁化σ1k、残留磁化σr、保磁力Hcをそれぞれ測定した。
(画像特性)
樹脂をコートしたキャリア92重量部とトナー8重量部とを混合して現像剤とし、現像域で交流バイアスを印加するように改良したデジタル反転現像方式の20cpm機相当のを評価機に投入して画像評価を行った。評価基準は次のとおりである。
〔解像度〕
初期画像の階調画像、ベタ黒部周辺・細線画像等、目視により画像再現性を確認し、下記基準で評価した。
◎:画質が極めて良好なもの。
○:画質が良好なもの(使用可能なもの)
△:画質が良好でなく使用できないもの。
〔画像濃度〕
前記評価機による初期画像3枚(5ポイント/枚)の平均を次の下記基準で評価した。
◎:それぞれの測定値が平均値から大きくズレでおらず均一で良好なもの。
○:画像濃度として、許容範囲内(使用可能)のもの
△:ベタ領域内でムラがあり、濃度的にも許容の範囲外なもの
〔キャリア飛散〕
かぶり濃度と同じく初期画像時の感光体(ドラム)上のキャリア飛散をセロハンテープによって剥がし取り、単位面積当たりの個数に数値化し、下記基準で評価した。
◎:キャリア飛散が全く見られないもの。
○:わずかなキャリア飛散が見られるが、許容範囲内(使用可能)のもの。
△:キャリア飛散があり、使用出来ないもの。
(粒子強度)
作製した焼結粒子30g程度を採取し、網目25μmの篩を用いて、マイクロトラック粒度分布計(日機装社製)で測定したときの14μm以下の累積粒子頻度が0.10%以下となるように調整する。そして、調整した試料20gをサンプルミルに投入し、回転数6000rpmで1分間撹拌する。次いで、マイクロトラック粒度分布計を用いて14μm以下の累積粒子頻度を測定する。サンプルミルによって処理した後の累積粒子頻度と処理する前の累積粒子頻度との差を算出し、これを微粉発生量として粒子強度の指標とした。
実施例2
ストロンチウムフェライト粒子の配合量を3.3kgとし、マグネタイト粒子の配合量を6.6kgとした以外は実施例1と同様にして焼結粒子を得た。そして、得られた焼結粒子の特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例3
ストロンチウムフェライト粒子の配合量を2.5kgとし、マグネタイト粒子の配合量を7.5kgとした以外は実施例1と同様にして焼結粒子を得た。そして、得られた焼結粒子の特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例4
焼成時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして焼結粒子を得た。そして、得られた焼結粒子の特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例5
焼成時間を3時間とした以外は実施例2と同様にして焼結粒子を得た。そして、得られた焼結粒子の特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例6
焼成時間を3時間とした以外は実施例3と同様にして焼結粒子を得た。そして、得られた焼結粒子の特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例1
原料として、平均粒径が1μmのストロンチウムフェライト粒子5kgと、平均粒径が1μmのマグネタイト粒子5kgとをスチレン−アクリル共重合体2kgとをヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行った後、3本ロールミルで少なくとも2回以上溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で粒径約50μmに微粉砕した。更に、得られた微粉砕物を機械的に球形化した。球形化を施した微粉砕粒子をさらに分級して平均粒径50μmの磁性体分散樹脂キャリアコアを得た。得られたキヤリアコアの特性を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
表1に示す実施例1〜6の焼結粒子の磁気特性から、原料としてのストロンチウムフェライト粒子とマグネタイト粒子との配合比を変えることによって、保磁力Hc及び飽和磁化σsなどの磁気特性を調整できることがわかる。また実施例1〜6の焼結粒子の物理的な粒子強度は、比較例1のいわゆる磁性体分散樹脂キャリアコアに比べて格段に高く、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、画像形成速度が速くなっても割れや欠けが生じることはないと考えられる。
本発明の焼結粒子は、粒子内のそれぞれの磁性相の保持力や比率を変えることによって、保磁力と磁化とを所望値に調整でき、また高い強度を有する。これにより、電子写真方式画像形成装置のキャリアとして用いた場合に、高い画像濃度と解像度、階調性とが得られ、画像形成速度が速くなっても割れや欠けが生じることがなく有用である。

Claims (4)

  1. 保磁力の異なる少なくとも2種類の磁性粒子と媒体液とを混合してスラリーを得る第1工程と、前記スラリーを噴霧乾燥させて造粒物を得る第2工程と、前記造粒物を焼成して焼成物を得る第3工程とを有することを特徴とする焼結粒子の製造方法。
  2. 第1工程において、保磁力の異なる2種類の磁性粒子を用い、保磁力の高い磁性粒子として六方晶型結晶構造を有するものを用い、保磁力の低い磁性粒子としてスピネル型結晶構造を有するものを用いる請求項1記載の製造方法。
  3. 保磁力の高い磁性粒子が、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライトのいずれかであり、保磁力の低い磁性粒子が、マグネタイト、マンガン−亜鉛フェライト、ニッケル−亜鉛フェライト、マンガン−マグネシウムフェライト、リチウムフェライト、銅フェライト、銅−亜鉛フェライトのいずれかである請求項2記載の製造方法。
  4. 前記少なくとも2種類の磁性粒子の平均粒径がいずれも1μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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