JP5822378B2 - フェライト粒子並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 - Google Patents

フェライト粒子並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 Download PDF

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Description

本発明はフェライト粒子並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤に関するものである。
例えば、電子写真方式を用いたファクシミリやプリンタ、複写機などの画像形成装置では、フェライト粒子の表面を絶縁性樹脂で被覆したいわゆるコーティングキャリアとトナーとを混合した二成分系現像剤によって、感光体表面に形成された静電潜像を可視像化している。
近年、画像形成装置における画像形成速度の高速化及び高画質化の市場要求に対応するため、現像装置の現像スリーブや撹拌部材の回転速度を速めて、静電潜像への現像剤の供給速度及びトナーの帯電速度を速めている。
現像スリーブや撹拌部材の回転速度を速めると、コーティングキャリア同士の衝突や、コーティングキャリアと現像装置内壁面との間の摩擦などが激しくなるため、コーティングキャリアの芯材に欠けや割れが発生しやすくなる。欠けや割れが生じたコーティングキャリアは飛散して感光体に付着し画質低下の原因の一つとなっていた。
そこで、例えば特許文献1では、キャリア芯材の強度を高めるため、フェライト原料を粉砕、混合、ペレット化した後、900〜1200℃で仮焼成し、次いで、粉砕、スラリー化し、スラリーの粒径D50およびD90を小さくした後、1150〜1230℃で本焼成して電子写真用キャリア芯材を製造する方法が提案されている。
特開2007-271663号公報
しかしながら、前記提案の製造方法では、キャリア芯材の製造工程での焼成温度、焼成雰囲気、原料組成などによって結晶粒界の成長が大きな影響を受けるため、得られるキャリア芯材の粒子強度は必ずしも満足できるものではなかった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、高帯電性と高強度と備えたフェライト粒子を提供することにある。
また本発明の目的は、画像形成速度の高速化及び高画質化に対応し得る電子写真用のキャリア及び現像剤を提供することにある。
本発明によれば、組成式(MFe3−X)O(ただし、MはFe,Mg,Mn,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、0≦X<1)で表される材料を主成分とし、Ca元素とP元素とを含有するフェライト粒子であって、Ca元素の含有量がP元素の含有量に対して重量比で0.45〜1.0の範囲であり、Ca元素及びP元素の総含有量が3500ppm以上5000ppm以下の範囲であることを特徴とするフェライト粒子が提供される。
また、Ca元素とP元素とは主として同一箇所に存在しているのが好ましい。
そしてまた、Ca元素とP元素とは主として結晶粒界に存在しているのが好ましい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載のフェライト粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリアが提供される。
さらに本発明によれば、前記記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤が提供される。
本発明のフェライト粒子は、Ca元素とP元素とを含有し、Ca元素の含有量がP元素の含有量に対して重量比で0.45〜1.0の範囲であるので、高い帯電性を有しながら高い強度をも有する。
また、本発明のフェライト粒子を画像形成装置の電子写真現像用キャリアとして用いた場合には、高速化及び高画質化が達成される。
実施例1のフェライト粒子断面のEDSによるCa元素のピークカウントマップ画像である。 実施例1のフェライト粒子断面のEDSによるP元素のピークカウントマップ画像である。 実施例3のフェライト粒子のSEM写真である。 比較例3のフェライト粒子のSEM写真である。
本発明者等は、高い帯電性を有しながら高い強度をも有するフェライト粒子を得るべく種々検討を行った結果、Ca成分を添加すると、フェライト粒子の帯電性は上がるものの粒子強度が低下すること、そしてP成分を添加すると焼結時に結晶成長が促進されて粒子強度が向上することを見出した。そこで、Ca成分とP成分とを所定の割合で添加することによって、フェライト粒子の帯電性の向上を図りながら強度の低下を防止できることを見出し本発明をなすに至った。
すなわち、本発明に係るフェライト粒子の大きな特徴は、組成式(MFe3−X)O(ただし、MはFe,Mg,Mn,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、0≦X<1)で表される材料を主成分とし、Ca元素とP元素とを含有するとともに、Ca元素の含有量をP元素の含有量に対して重量比で0.45〜1.0の範囲としたことにある。Ca/Pが重量比で0.45未満であると充分な帯電性が得られない一方、Ca/Pが重量比で1.0を超えると充分な粒子強度が得られない。より好ましいCa/Pが重量比は0.6〜0.8の範囲である。
また、フェライト粒子の帯電性及び粒子強度の一層の向上を図る観点からはCa元素及びP元素の総含有量を3500ppm以上5000ppm以下とする。より好ましくは4500ppm以下である。一方、Ca元素及びP元素の総含有量の好ましい下限値は3500ppmである。
Ca元素とP元素とは、主として同一箇所に存在しているのが好ましい。図1に、後述する実施例1におけるフェライト粒子断面のEDSによるCa元素のピークカウントマップ画像を、図2に、P元素のピークカウントマップ画像をそれぞれ示す。図1と図2のピークカウントマップ画像を重ね合わせると、Ca元素とP元素の存在箇所がほぼ一致していることがわかる。このような、EDSのピークカウントマップ画像結果から、本発明者等は、フェライト粒子には、粒子中にCa(POが析出しているのではないかと推測している。また、Ca元素とP元素とが存在している箇所は結晶粒界である。Ca元素とP元素とが粒子粒界に存在することによって、フェライト粒子の帯電性及び粒子強度の向上が一層図られる。
フェライト粒子の主として同一箇所、特に結晶粒界にCa元素とP元素とを存在させるには、フェライト粒子の製造工程において出発原料としてのCa成分原料とP成分原料とを別原料として添加することが推奨される。フェライト粒子の具体的製造方法は後段で詳述するが、造粒後の焼結工程において、初めにP成分が溶融して粘着性を奏し、造粒物の結晶粒子同士を融着し、そこにCa成分が付着して結果的にCaとPとが結晶粒界に存在するようになるのではないかと今のところ推測している。
本発明のフェライト粒子の粒径に特に限定はないが、平均粒径で数十μm〜数百μm程度が好ましく、粒度分布はシャープであるのが好ましい。
本発明のフェライト粒子は各種用途に用いることができ、例えば、電子写真現像用キャリアや電磁波吸収材、電磁波シールド材用材料粉末、ゴム、プラスチック用充填材・補強材、ペンキ、絵具・接着剤用艶消材、充填材、補強材等として用いることができる。これらの中でも特に電子写真現像用キャリアとして好適に用いられる。
本発明のフェライト粒子の製造方法に特に限定はないが、以下に説明する製造方法が好適である。
まず、Fe成分原料とM成分原料、そして添加剤としてCa成分原料とP成分原料とを秤量して分散媒中に投入し混合してスラリーを作製する。なお、MはFe、Mg、Mn、Ti、Cu、Zn、Sr、Ni等の2価の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属元素である。Fe成分原料としては、Fe等が好適に使用される。M成分原料としては、MnであればMnCO、Mn等が使用でき、MgであればMgO、Mg(OH)、MgCOが好適に使用できる。また、Ca成分原料としては、CaO、Ca(OH)、CaCO等から選択される少なくとも1種の化合物が好適に使用される。P成分原料としてはP(赤リン)、P等が好適に使用される。
本発明で使用する分散媒としては水が好適である。分散媒には、前記Fe成分原料、M成分原料、Ca成分原料、P成分原料の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。
スラリーの固形分濃度は50〜90wt%の範囲が望ましい。なお、Ca成分原料とP成分原料の添加量が、Fe成分原料とM成分原料との総重量に対し微量であるので、Ca成分原料及びP成分原料を先に分散媒中に分散させ、その後、Fe成分原料とM成分原料を分散媒に分散させてもよい。これにより、分散媒に原料を均一に分散できるようになる。また、Fe成分原料、M成分原料、Ca成分原料、P成分原料を分散媒に投入する前に、必要により、粉砕混合の処理をしておいてもよい。
次に、以上のようにして作製されたスラリーを湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒径は50μm以下が好ましく、より好ましくは10μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
そして、粉砕されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10〜200μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
次に、造粒物を800℃以上に加熱した炉に投入して、フェライト粒子を合成するための一般的な手法で焼成することにより、フェライト粒子を生成させる。焼成温度が800℃以上であれば焼結は進み、生成したフェライト粒子の形状が維持される。焼結温度の好ましい上限値は1500℃である。焼結温度が1500℃以下であると、フェライト粒子同士の過剰焼結が起こらず、異形粒子の発生が抑制されるからである。したがって、焼結温度としては800〜1500℃の範囲が好ましい。
次に、得られた焼成物を解砕する。具体的には、例えば、ハンマーミル等によって焼成物を解砕する。解砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。そして、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。さらに、分級工程後に、磁場選鉱機によって非磁性粒子を除去するようにしてもよい。
その後、必要に応じて、分級後の粉末(焼成物)を酸化性雰囲気中で加熱して、粒子表面に酸化被膜を形成させて高抵抗化を図ってもよい。酸化性雰囲気としては大気雰囲気又は酸素と窒素の混合雰囲気のいずれでもよい。また、加熱温度は、200〜800℃の範囲が好ましく、250〜600℃の範囲がさらに好ましい。加熱時間は30分〜5時間の範囲が好ましい。
以上のようにして作製した本発明のフェライト粒子を、電子写真現像用キャリアとして用いる場合、フェライト粒子をそのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、フェライト粒子の表面を樹脂で被覆して用いるのが好ましい。
フェライト粒子の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
フェライト粒子の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をフェライト粒子に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
フェライト粒子への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
キャリアの粒子径は、一般に体積平均粒子径で20〜200μm、特に30〜150μmのものが好ましい。また、本発明のキャリアを負帯電性トナーと混合し現像剤として使用する場合には、キャリアの体積平均粒子径は100μm以上とするのが好ましい。キャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に2.4〜3.0g/cmの範囲が好ましい。
本発明に係る電子写真用現像剤は、以上のようにして作製したキャリアとトナーとを混合してなる。キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1wt%〜20wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜15wt%の範囲である。
キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
Cu−Zn系フェライト粒子を下記方法で作製した。出発原料として、Feを5000gと、CuOを970gと、ZnOを800gと、CaCOを35gと、Pを30gとを水2300g中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を60g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約180℃の熱風中に噴霧し(ディスク回転数20,000rpm)、粒径10〜200μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目91μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目37μmの篩網を用いて微粒を分離した。
この造粒粉を、大気雰囲気下の電気炉に投入し1200℃で3時間焼成した。得られた焼成物をハンマーミルで解砕した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径25μmのフェライト粒子を得た。図1及び図2に、フェライト粒子断面のEDSによるCa元素及びP元素のピークカウントマップ画像を示す。また、得られたフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
(EDS分析)
フェライト粒子断面のEDS分析には、日本電子社製のSEM−EDS測定装置(SEM:JSM−6510LA型,EDS:20310BU型)を用いた。ピークカウントマップ画像の測定条件は、加速電圧:15kV、照射電流:1.0nA、スポットサイズ:70、解像度:512×314、デュエルタイム:0.2msec、スイーブ回数:10回である。
(Ca元素及びP元素の含有量)
フェライト粒子を酸溶液中で溶解しICP発光分析装置(島津製作所製「ICPS−7510」)によってCa濃度及びP濃度を測定し、さらに酸化物換算を行って求めた。
(見掛け密度)
フェライト粒子の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて磁化の測定を行い、79.58×10(A/m)の磁場における磁化σ1000(A・m/kg)及び飽和磁化σ(A・m/kg)をそれぞれ測定した
(微粉発生量(粒子強度))
作製したフェライト粒子から40g程度を採取し、網目25μmの篩を用いて、マイクロトラック粒度分析計(日機装社製)で測定したときの14μm以下の累積粒子頻度が0.10%以下となるように調整する。そして、調整した試料30gをサンプルミルに投入し、回転数12,500rpmで1分間撹拌する。次いで、マイクロトラック粒度分析計を用いて14μm以下の累積粒子頻度を測定する。サンプルミルによって処理した後の累積粒子頻度と処理する前の累積粒子頻度との差を算出し、これを微粉発生量として粒子強度の指標とした。
(帯電量)
フェライト粒子9.5gと市販のフルカラー機のトナー0.5gとを100mLの栓付きガラス瓶に入れ、温度25℃、相対湿度50%の環境下で12時間放置して調湿した後、フェライト粒子とトナーとを入れたガラス瓶を振とう機(ヤヨイ社製「NEW-YS型」)を用いて200回/min、角度60°の条件で30分間振とうさせた。
このサンプル500mgを測定試料として、795メッシュのSUS製篩網に載せ、吸引圧5.0kPaで1分間吸引することによりトナーを除去し、残ったフェライト粒子の電荷量(Q)を測定し、下記式から重量当たりの帯電量を算出した。ただし、mはフェライト粒子の重量である。帯電量の測定は、日本パイオテク社製「STC-1-C1型」を用いて行った。
帯電量(μC/g)=Q(μC)/m(g)
実施例2
CaCOを35g、Pを30gとし、焼成温度を1250℃とした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例3
CaCOを40g、Pを30gとし、焼成温度を1150℃とした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。また、図3にフェライト粒子のSEM写真を示す。
実施例4
CaCOを30g、Pを30gとした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例5
CaCOを20g、Pを28gとした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例1
CaCOを60g、Pを28gとした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例2
CaCOを20g、Pを3gとした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例3
CaCOを5g、Pを30gとした以外は実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。作製したフェライト粒子のCa元素及びP元素の含有量、Ca/P、見掛け密度、磁気特性、微粉発生量(粒子強度)、帯電量を下記に示す方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。また、図4にフェライト粒子のSEM写真を示す。
本発明に係るフェライト粒子は高帯電性と高強度とを備え有用である。

Claims (5)

  1. 組成式(MFe3−X)O(ただし、MはFe,Mg,Mn,Ti,Cu,Zn,Sr,Niからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素、0≦X<1)で表される材料を主成分とし、Ca元素とP元素とを含有するフェライト粒子であって、
    Ca元素の含有量がP元素の含有量に対して重量比で0.45〜1.0の範囲であり、
    Ca元素及びP元素の総含有量が3500ppm以上5000ppm以下の範囲である
    ことを特徴とするフェライト粒子。
  2. Ca元素とP元素とが主として同一箇所に存在している請求項1記載のフェライト粒子。
  3. Ca元素とP元素とが主として結晶粒界に存在している請求項1記載のフェライト粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のフェライト粒子の表面を樹脂で被覆したことを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  5. 請求項4記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。
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