JP5920256B2 - 硬さの熱安定性に優れた硬質冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、変速機のクラッチやブレーキ等に使用される円環状プレート部品の素材として好適な冷延鋼板に関し、特に、硬さの熱安定性に優れる硬質冷延鋼板およびその製造方法に関する。
クラッチやブレーキの構成部品として使用されるプレート部品は、摩擦力を介して駆動力や制動力の伝達と断続の機能を担う。回転しながら他部品との接触・離反を繰り返すプレート部品には、変形や摩耗を抑制するための高い硬さに加えて、平坦度に優れることが求められる。
また、上記のようなプレート部品は一般に、素材鋼板を所定の形状に打ち抜いた後、形状矯正や歪取焼鈍、表面性状の調整や摩擦材の接着等の工程を経て製造される。そのため、プレート部品に使用される素材鋼板の特性としては、所定の硬度を有するとともに打抜性や打抜後および打抜後にさらに加熱された後の平坦度に優れることが好ましい。
プレート部品に使用される素材鋼板に関しては、これまでにも多くの技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、自動車のトランスミッション部品としてのギアやプレート等の素材用薄鋼板に関し、その成分組成を質量%で、C:0.15〜0.4%、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、P:0.05%以下を含有し、残部実質的にFeから成る組成とし、且つ鋼板板面硬度HVを170〜280、鋼板幅方向各位置における板面硬度差の最大値ΔHVを20以下とする技術が提案されている。そして、特許文献1で提案された技術によると、打抜き後の平坦度に優れる薄鋼板が得られるとされている。
特許文献2には、自動車のオートマチックトランスミッションの構成部材であるセパレートプレート、フリクションプレート、バッキングプレート等の素材として好適に使用される冷延鋼板の製造方法に関し、質量%で、C:0.15〜0.25%、Si:0.25%以下、Mn:0.3〜0.9%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.01〜0.08%、N:0.008%以下、Ti:0.01〜0.05%、B:0.002〜0.005%を含有し、残部が実質的にFeの組成をもつスラブを、熱延仕上げ温度:Ar3変態点以上、巻取り温度:500〜600℃で熱間圧延し、熱延鋼板を酸洗処理した後、焼鈍処理することなく圧下率50%以上で冷間圧延し、さらにその後、径が300mm以上のロールを使用して圧下率1%以下の軽圧下圧延を施す技術が提案されている。そして、特許文献2で提案された技術によると、打抜き材を加熱保持した際に熱歪みに伴う変形を引き起こす要因となる残留応力を低減したATプレート用冷延鋼板が得られるとされている。
特許文献3には、ギアやプレート等の自動車駆動系部品用素材として好適な冷延鋼板に関し、質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.5%以下、Mn:0.20〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.020%以下、Cr:0.05〜0.5%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる組成と、初析フェライトとパーライトと、あるいはさらにベイニティックフェライトまたはベイナイトとからなる基地を有し、かつ該基地中に存在するセメンタイトが平均で、2.0×104個/mm2以上分散した組織とを有する引張強さ:440MPa以上の熱延鋼板に、所定範囲の圧下率で冷間圧延を施して冷延鋼板とする技術が提案されている。そして、特許文献3で提案された技術によると、打抜き加工後の平坦度に優れかつ端面性状に優れた冷延鋼板が得られるとされている。
特許文献4には、自動車のオートマチック・トランスミッション用板材として好適に使用される冷延鋼板の製造方法に関し、質量%で、C:0.15〜0.25%、Si:0.25%以下、Mn:0.3〜0.9%、P:0.03%以下、S:0.015%以下、Al:0.01〜0.08%、N:0.008%以下、Cr:0.05〜0.5%、Ti:0.01〜0.05%、B:0.002〜0.005%、残部はFe及び不可避不純物からなる成分組成を有するスラブを、加熱炉で1230℃を超える温度に加熱して抽出し、熱延仕上げ温度:Ar3変態点以上、および巻取り温度:500〜600℃の熱間圧延により、フェライト結晶粒径:5〜15μmおよびパーライト+セメンタイト分率:40%以上であるフェライト−パーライト混合組織を有する熱延鋼板を得、熱延鋼板を酸洗処理した後、焼鈍処理することなく圧下率30%以上で冷間圧延する技術が提案されている。そして、特許文献4で提案された技術によると、冷延鋼板の耐再結晶軟化特性を高めることで、プレス打抜き加工後のプレステンパー処理における軟質化(硬度低下)を効果的に抑制緩和し、ATプレートに要求される硬度等の材料特性及び良好な形状品質(平坦性)を具備し得る冷延鋼板が得られるとされている。
特開2004−285416号公報 特開2005−200712号公報 特開2008−138237号公報 特開2010−202922号公報
クラッチやブレーキを構成するプレート部品が実際に変速機内で使用される際には、摩擦発熱によって部品の温度が上昇し、使用状況によっては400℃程の温度にまで昇温されることがある。また、昇温による変形防止のため、部品の製造時にあらかじめ歪取焼鈍(焼鈍温度:約380〜420℃)が施されることもある。したがって、このようなプレート部品では、温度の上昇に対しても必要な部品性能を維持できることが必須となり、その素材となる鋼板には、硬さの熱安定性に優れ、且つ約380〜420℃の高温に晒されても平坦な形状が変化しないような特性を兼ね備えていることが要求される。これに対し、上記した従来技術には、以下に述べるような問題点がある。
特許文献1で提案された技術では、打抜後の部品の平坦度を良好に保つため、板幅方向の硬度差およびミクロ組織差を低減することを重視しているが、打抜後の部品特性の熱安定性は全く考慮されていない。
特許文献2で提案された技術では、打抜後の接着工程にて部品に生じる熱歪を低減する目的で、大径ロールによる軽圧下圧延を施して、鋼板中の残留応力を低減させている。しかし、その実施例が示すように、特許文献2で提案された技術では、300℃で10分間保持した後の熱歪を抑制し得るものの、プレート部品に歪取焼鈍を施す場合やプレート部品を実際に変速機内で使用する場合の特性変化、すなわちプレート部品を300℃よりも更に高い温度域(約380〜420℃)で一定時間保持した場合における特性変化については考慮されておらず、しかも部品の硬さの熱安定性に関わる検討はなされていない。
特許文献3で提案された技術は、打抜加工後の寸法精度、平坦度、端面性状を良好に保つため、冷延鋼板の素材となる熱延鋼板の基地組織およびセメンタイトの分散状態を制御するものであるが、この技術では打抜後の部品特性の熱安定性は全く考慮されていない。
特許文献4で提案された技術では、スラブ加熱温度を1230℃を超える温度に限定してTiを十分に溶体化し、その後の熱間圧延工程で再析出する際に超微細サイズの析出物として均一に分散した組織を形成することで、鋼板の耐再結晶軟化特性を改善している。このように1230℃を超える温度にまでスラブを高温加熱すると、鋼板の表面欠陥の増加を招き易く、加熱に要するエネルギーコストの点からも好ましくない。
本発明は、上記した従来技術が抱える問題を有利に解決し、変速機のクラッチやブレーキ等に使用される円環状プレート部品の素材として好適な冷延鋼板であって、高硬度であり且つ打抜性に優れ、更に硬さの熱安定性や打抜後の平坦度にも優れ、約380〜420℃の高温に晒されても所望の硬さや平坦な形状を維持し得る硬質冷延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。ここで、硬質冷延鋼板とは、HV 240以上の硬さを有する冷延鋼板を意味する。また、硬さの熱安定性とは、具体的には、420℃で60分間保持して放冷した後の、鋼板のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である特性を意味する。更に、打抜後の平坦度とは、直径100mmφの打抜円板を420℃で60分間保持して放冷した後の、打抜円板の平坦度を意味する。
上記課題を解決すべく、本発明者らは、冷延鋼板の硬度、打抜性、更には硬さの熱安定性や打抜後に高温保持した後の平坦度に影響する各種要因について鋭意研究を重ねた。
その結果、硬さの熱安定性を高めるうえでは、冷延鋼板の組織を、フェライト主相とし、所定分率および所定形状のセメンタイトが分散した組織とすることが極めて有効であることを知見した。冷延鋼板の高硬度化の観点からは、低温変態相(マルテンサイト、ベイナイト等)を含む組織とすることが好ましい。しかしながら、低温変態相を含む冷延鋼板を高温保持すると、低温変態相が軟化し、冷延鋼板の変態強化量が変動する。それゆえ、低温変態相を多く含む冷延鋼板では、硬さの熱安定性が劣化する。
これに対し、冷延鋼板の組織をフェライトが主相である組織とすれば、上記のような変態強化量の変動を効果的に抑制することができる。一方、セメンタイトは、冷延鋼板の打抜性に悪影響を及ぼすことが懸念される。しかしながら、本発明者らによる検討の結果、セメンタイトの組織分率および平均長径を所定の範囲に規定することで、打抜性の劣化を抑制しつつ硬さの熱安定性を高めることが可能であることが明らかになった。
また、フェライトが主相である冷延鋼板の硬度を確保する手段について検討した結果、冷間圧延による加工硬化を主たる強化機構としてフェライトを所定の平均アスペクト比の加工伸展粒とすることで、所望の硬度を有する冷延鋼板が得られることを知見した。
更に、本発明者らは、以上のような組織を有し所望の特性を示す冷延鋼板の製造方法について検討し、所定の組成を有する鋼素材に熱間圧延を施してフェライトおよびパーライトからなる熱延鋼板とし、該熱延鋼板に所定の圧下率で冷間圧延を施すことで所定の冷延鋼板組織(フェライト主相とし、セメンタイトが分散した組織)とすることに想到した。フェライトを主相とし、更にパーライトからなる熱延鋼板に冷間圧延を施すと、熱延鋼板のパーライトを構成するセメンタイトが変形・分断される結果、フェライトを主相としてセメンタイトが分散した冷延鋼板が得られる。そして、熱延鋼板のフェライト分率を特定するとともに、冷間圧延の圧下率を特定することで、上記した所望の冷間圧延組織が得られることを、本発明者らは知見した。
なお、冷延鋼板の組織を、フェライトを主相とし、セメンタイトが分散した組織とする方法としては様々な方法が考えられる。しかしながら、本発明者らによる検討の結果、上記の如く、フェライトおよびパーライトからなる熱延鋼板に所定の圧下率で冷間圧延を施すことで所定の冷延鋼板組織(フェライト主相とし、セメンタイトが分散した組織)とした場合、特に優れた特性(硬さの熱安定性、および打抜後の平坦度に優れた特性)を示す冷延鋼板が得られるという知見を得た。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものであり、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] 質量%で、
C :0.10%以上0.25%以下、 Si:0.3%以下、
Mn:0.5%以上1.0%以下、 P :0.03%以下、
S :0.02%以下、 Al:0.01%以上0.08%以下、
Cr:0.03%以下、 Ti:0.010%以下、
Nb:0.010%以下、 B :0.0010%以下
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトが、組織全体に占める分率:80%以上であり且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板に、冷間圧延を施して得られる冷延鋼板であって、フェライトを主相としセメンタイトが分散した組織を有し、前記主相であるフェライトが、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比:3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトが、組織全体に占める分率:5%以下であり且つ鋼板の圧延方向断面における平均長径:1.5μm以上5.0μm以下であることを特徴とするHV 240以上の硬さを有し、420℃で60分間保持して放冷した後の、鋼板のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である硬さの熱安定性に優れた硬質冷延鋼板。
[2] 質量%で、
C :0.10%以上0.25%以下、 Si:0.3%以下、
Mn:0.5%以上1.0%以下、 P :0.03%以下、
S :0.02%以下、 Al:0.01%以上0.08%以下、
Cr:0.03%以下、 Ti:0.010%以下、
Nb:0.010%以下、 B :0.0010%以下
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼片を、
1000℃以上1200℃以下に加熱し、Ar3変態点以上(Ar3変態点+200)℃以下の仕上温度で熱間圧延を施し、前記仕上温度から750℃までの温度範囲を40℃/s以上60℃/s以下の冷却速度で冷却し、次いで750℃から650℃までの温度範囲を20℃/s以上40℃/s以下の冷却速度で冷却し、更に650℃から600℃以上650℃以下の巻取温度までの温度範囲を10℃/s以下の冷却速度で冷却したのち巻き取って、フェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトが、組織全体に占める分率:80%以上であり且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板とし、該熱延鋼板をデスケーリングしたのち、40%以上80%以下の圧下率で冷間圧延し、フェライトを主相としセメンタイトが分散した組織を有し、前記主相であるフェライトが、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比:3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトが、組織全体に占める分率:5%以下であり且つ鋼板の圧延方向断面における平均長径:1.5μm以上5.0μm以下である冷延鋼板とすることを特徴とするHV 240以上の硬さを有し、420℃で60分間保持して放冷した後の、鋼板のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である硬さの熱安定性に優れた硬質冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、打抜性が良好であることに加えて硬さの熱安定性や打抜後の平坦度にも優れた硬質な冷延鋼板を容易に製造でき、産業上格段の効果を奏する。本発明による冷延鋼板は、自動車の自動変速機部品用素材として、極めて好適である。
本発明鋼板は硬質な冷延鋼板であり、所定の組成と組織を有する熱延鋼板を冷間圧延して加工硬化させた、冷間圧延ままの鋼板である。
まず、本発明冷延鋼板の化学組成の限定理由について説明する。以下、成分元素含有量の単位である%は、特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C :0.10%以上0.25%以下
Cは、鋼板の強化に必要な元素であり、クラッチやブレーキのプレート部品素材として必要な硬さを確保するためには、0.10%以上の含有が必要である。一方、0.25%を超えて含有すると、粗大なセメンタイトが不均一に分散した組織となり易く、鋼板の打抜性が低下することがある。したがって、Cの含有量は0.10%以上0.25%以下に限定する。好ましくは0.15%以上0.20%以下である。
Si:0.3%以下
Siは、鋼中に固溶して鋼板の強化に寄与する元素であるが、多量に含有すると、熱延鋼板の表面において赤スケールと呼ばれる酸化スケールの発生を促進し、冷延鋼板の表面性状まで悪化させる。したがって、Siの含有量は0.3%以下に限定する。好ましくは0.1%以下である。
Mn:0.5%以上1.0%以下
Mnは、鋼中に固溶して鋼板の強化に寄与するとともに、熱間延性の改善にも有効な元素である。このような効果を得るためには、0.5%以上の含有を必要とする。一方、1.0%を超えて過剰に含有すると、熱延鋼板のミクロ組織がバンド状になり易く、鋼板の打抜性が低下する。したがって、Mnの含有量は0.5%以上1.0%以下の範囲に限定する。好ましくは0.6%以上0.9%以下である。
P:0.03%以下
Pは、鋼中で偏析し易い元素であり、多量に含有すると鋼板のミクロ組織が不均一化し、鋼板の打抜性が低下し易くなる。そのため、Pは極力低減することが望ましく、Pの含有量は0.03%以下とする。好ましくは0.02%以下である。
S :0.02%以下
Sは、MnS等の介在物を形成し、鋼板の打抜性を低下させる元素である。そのため、Sは極力低減することが望ましく、Sの含有量は0.02%以下とする。好ましくは0.01%以下である。
Al:0.01%以上0.08%以下
Alは、鋼の脱酸のために添加される元素であり、鋼中のAlの含有量が0.01%未満では十分な脱酸効果が得られない。一方、鋼中のAlの含有量が0.08%を超えると、鋼中介在物の増加を招き、鋼板の表面欠陥の増加や打抜性の低下を招く。したがって、Alの含有量は0.01%以上0.08%以下に限定する。好ましくは0.01%以上0.05%以下である。
Cr:0.03%以下
Crは、セメンタイトを微細化する作用を有する元素である。Crの含有量が0.03%を超えると、前記作用が顕著となり、本発明で所望とする形状のセメンタイトが得難くなる。したがって、Crの含有量は0.03%以下とする。
Ti:0.010%以下
Tiは、炭窒化物等の微細析出を通じて鋼板を分散強化する作用を有する元素である。このような効果を得るためには、Tiの含有量を0.002%以上とすることが好ましい。但し、Tiの含有量が過剰になり、析出物が多量に形成される場合には、析出物の成長や溶解を通じて鋼板の分散強化量が変動し易くなるため、硬さの熱安定性が低下する。したがって、Tiの含有量は0.010%以下に限定する。好ましくは0.005%以下である。
Nb:0.010%以下
Nbは、炭窒化物等の微細析出を通じて鋼板を分散強化する作用を有する元素である。このような効果を得るためには、Nbの含有量を0.002%以上とすることが好ましい。但し、Nbの含有量が過剰になり、析出物が多量に形成される場合には、析出物の成長や溶解を通じて鋼板の分散強化量が変動し易くなるため、硬さの熱安定性が低下する。したがって、Nbの含有量は0.010%以下に限定する。好ましくは0.005%以下である。
B :0.0010%以下
Bは、微量の添加により鋼の焼入性を大きく向上させる作用を有する元素である。このような効果を得るためには、Bの含有量を0.0001%以上とすることが好ましい。しかし、Bの含有量が0.0010%を超えると、熱延鋼板の組織中にベイナイトやマルテンサイトといった低温変態相が生成し易くなり、鋼板の組織強化量の熱安定性が低下するうえ、冷延鋼板中に所望の形状の炭化物を形成することも困難となる。したがって、Bの含有量は0.0010%以下とする。好ましくは0.0005%以下、より好ましくは0.0003%以下である。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、不可避的不純物としては、Cu:0.03%以下、Ni:0.03%以下、Mo:0.03%以下、V:0.010%以下、O:0.0050%以下、N:0.0050%以下等が許容できる。
次に、本発明冷延鋼板の組織について説明する。
本発明の冷延鋼板は、フェライトを主相とし、セメンタイトが分散する組織を有し、かつ、前記フェライトは、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比が3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトは、組織全体に占める分率が5%以下で、鋼板の圧延方向断面における平均長径が1.5μm以上5.0μm以下である。
また、本発明の冷延鋼板は、冷間圧延ままの鋼板であり、加工硬化した圧延組織を有する。
更に、上記の冷延鋼板の組織は、所定の組織を有する熱延鋼板、具体的にはフェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトが、組織全体に占める分率:80%以上であり且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板に、所定の圧下率で冷間圧延を施すことにより得られる組織である。なお、本発明の冷延鋼板におけるセメンタイトは、冷間圧延前の熱延鋼板においてパーライトを構成していたセメンタイトが冷間圧延されて変形・分断されたものを指す。
冷延鋼板の相構成
本発明の冷延鋼板は、フェライトを主相としセメンタイトが分散した組織とする。マルテンサイトあるいはベイナイトといった硬質な低温変態相が冷延鋼板の組織内に存在すると、鋼板が昇温された際に組織強化量の変動を招き、鋼板の硬さの熱安定性が低下する。
冷延鋼板のフェライト
本発明の冷延鋼板におけるフェライトは、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比が3以上の加工伸展粒である。本発明の冷延鋼板は、冷間圧延による加工硬化を主たる強化機構としており、圧延方向断面におけるフェライト粒の平均アスペクト比が3未満の場合には、冷間圧延による加工硬化量が少なく、鋼板の硬さがプレート部品に必要な水準に達しないことがある。したがって、上記平均アスペクト比は3以上とする。好ましくは4以上である。
冷延鋼板のセメンタイト
本発明の冷延鋼板におけるセメンタイトは、組織全体に占める分率が5%以下で、鋼板の圧延方向断面における平均長径が1.5μm以上5.0μm以下である。セメンタイトが過度に多い場合には、鋼板の打抜性が低下する。したがって、セメンタイトの分率は5%以下とする。
また、セメンタイトが極度に小さい場合には、鋼板が昇温される際に部分的に分解固溶し易くなり、鋼中の固溶C量が増加する。このように鋼中の固溶C量が増加すると、歪時効硬化によって昇温後の鋼板の硬さが変動し易くなるため、硬さの熱安定性が低下する。一方、セメンタイトが過度に大きい場合には、鋼板の打抜加工時に打抜端面近傍で微小亀裂の発生が容易となり、鋼板の打抜性が低下する。したがって、セメンタイトの鋼板の圧延方向断面における平均長径は1.5μm以上5.0μm以下とする。
熱延鋼板の組織:フェライトおよびパーライト
フェライトおよびパーライトからなる熱延鋼板に冷間圧延を施すと、熱延鋼板のパーライトを構成するセメンタイトが変形・分断される結果、フェライトを主相としてセメンタイトが分散した冷延鋼板が得られる。
熱延鋼板の組織にマルテンサイト或いはベイナイトといった低温変態相が存在すると、冷間圧延後にも低温変態相が残存し、冷延鋼板の硬さの熱安定性が低下する。また、冷間圧延による変形が不均一になり易く、冷間圧延後の鋼板が昇温された際に、硬さの変動や平坦度の低下が生じ易くなることがある。したがって、熱延鋼板の組織はフェライトとパーライトからなる組織とする。
熱延鋼板組織のフェライトの組織全体に占める分率は80%以上とする。好ましくは85%以上である。熱延鋼板のフェライト分率が低い、すなわちパーライトの分率が大きい場合には、後の冷間圧延の際に、フェライトの加工硬化が不均一となり易く、プレート部品として使用されて昇温した際の部品の変形量が大きくなり易い。
熱延鋼板組織のフェライト平均結晶粒径は10μm以上20μm以下とする。フェライト平均結晶粒径が20μmを超える組織になると、熱延鋼板中に共存するパーライト中のセメンタイトも過度に大きくなり易く、所望の組織の冷延鋼板が得難くなる。一方、フェライトの平均結晶粒径が10μm未満となる場合には、熱延鋼板中に共存するパーライト中のセメンタイトも極端に小さくなり易く、所望の組織の冷延鋼板が得難くなる。
次に、本発明の冷延鋼板の製造方法について説明する。
本発明の冷延鋼板は、前記の化学組成を有する鋼片に熱間圧延を施して、フェライトおよびパーライトからなる組織を有する熱延鋼板とし、この熱延鋼板をデスケーリングした後、所定の圧下率で冷間圧延することによって得られる。
本発明に用いる鋼の溶製は、転炉法や電炉法等、公知の溶製方法のいずれによっても可能である。溶製した鋼は、連続鋳造または造塊・分塊圧延により鋼片(スラブ)とする。なお、必要に応じて、各種予備処理や二次精錬、鋼片の表面手入などを実施することができる。
鋼片の加熱温度:1000℃以上1200℃以下
熱間圧延を施す鋼片の加熱温度が1000℃未満では、必要な仕上温度の確保が難しくなる。一方、加熱温度が1200℃を超えると、加熱に要するエネルギーが増大するうえ、スケール性欠陥等による鋼板の表面性状不良が生じ易い。したがって、熱間圧延前の鋼片の加熱温度は1000℃以上1200℃以下とする。好ましくは1050℃以上1150℃以下である。なお、鋼片の加熱においては、常温まで冷却した鋼片を再加熱してもよいし、鋳造後に冷却途中の鋼片を追加加熱あるいは保熱してもよい。
なお、本発明では鋼片を上記温度範囲に加熱したのち、粗圧延および仕上げ圧延を施して熱延鋼板とするが、粗圧延条件については常法に従えば良く、特に限定する必要はない。
仕上温度:Ar3変態点以上(Ar3変態点+200)℃以下
熱間圧延工程での仕上温度がAr3変態点を下回ると、熱延鋼板にて圧延方向に伸展したフェライト組織および未再結晶フェライト組織が形成されて鋼板組織の均一性が失われ、冷延鋼板とした後で昇温したときに、鋼板の平坦度が大きく低下することがある。一方、仕上温度が(Ar3変態点+200)℃を超えると、熱延鋼板の組織が粗大化し易く、鋼板の表面性状の不良も招き易い。したがって、仕上温度はAr3変態点以上(Ar3変態点+200)℃以下に限定する。好ましくは、(Ar3変態点+50)℃以上(Ar3変態点+150)℃以下である。なお、必要な仕上温度を確保するために、シートバーヒーターあるいはエッヂヒーターなどの加熱装置を利用して、圧延中の鋼板を追加加熱してもよい。
仕上温度から750℃までの冷却速度:40℃/s以上60℃/s以下
熱間圧延後の鋼板は、仕上温度から750℃までの温度範囲を40℃/s以上60℃/s以下の冷却速度で冷却する。この温度範囲での冷却速度が40℃/s未満の場合、熱延鋼板の組織が粗大化し易く、冷延鋼板で所望の形態のセメンタイトが得られない。一方、この温度範囲での冷却速度が60℃/sを超える場合、熱延鋼板にベイナイトが生成し易くなり、冷延鋼板の組織を所望の状態に調製できないうえ、冷延鋼板の硬さの熱安定性が大きく低下することがある。
750℃から650℃までの冷却速度:20℃/s以上40℃/s以下
750℃から650℃までの温度範囲は、20℃/s以上40℃/s以下の冷却速度で冷却する。この温度範囲での冷却速度が20℃/s未満または40℃/s超である場合は、フェライトの生成量が少なくなり、熱延鋼板組織のフェライト分率が80%未満になり易い。
650℃から巻取温度までの冷却速度:10℃/s以下
仕上圧延後650℃まで冷却された鋼板は、鋼板内部からの復熱および鋼の変態潜熱によって温度(表面温度)が上昇する場合もあるので、鋼板温度が650℃に到達した後、巻取機(コイラー)で巻き取るまでの間は10℃/s以下の冷却速度で徐冷する。650℃から巻取温度までの冷却速度が速すぎる場合には、冷却後の熱延鋼板にベイナイトが生成し易くなり、冷延鋼板の組織を所望の状態に調製できないうえ、冷延鋼板の硬さの熱安定性が低下することがある。したがって、650℃から巻取温度までの冷却速度は10℃/s以下とする。
巻取温度:600℃以上650℃以下
巻取温度が600℃未満の場合には、熱延鋼板の組織中にベイナイトやマルテンサイトといった低温変態相が生成し易くなり、冷延鋼板の硬さの熱安定性が大幅に低下する。一方、巻取温度が650℃を超える場合には、熱延鋼板の組織中に粗大なパーライトが多量に生成し、冷延鋼板の組織で所望の形態のセメンタイトが得られない。したがって、巻取温度は600℃以上650℃以下とする。
なお、上記の鋼板温度(仕上温度、巻取温度等)はいずれも、鋼板表面で測定される温度とする。
以上の工程を経ることで、所望の組織を有する熱延鋼板、すなわち、フェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトの組織全体に占める分率:80%以上であり、且つ前記フェライトの平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板が得られる。
本発明では、このようにして得られた熱延鋼板に冷間圧延を施すが、冷間圧延前の熱延鋼板に、形状矯正のための調質圧延を施すことも可能である。
冷間圧延の圧下率:40%以上80%以下
熱延鋼板は、酸洗あるいはその他の手段によりデスケーリングした後、冷間圧延を施すことにより冷延鋼板とする。このとき、冷間圧下率が40%未満では、板厚方向に不均一な圧延加工組織となり易く、所望の形状のフェライト粒が得難くなる。また、冷間圧下率が40%未満では、冷間圧延後の鋼板が昇温された際に、硬さの変動や平坦度の低下が生じ易くなる。一方、冷間圧下率が80%を超える場合には、冷間圧延の負荷が過度に高まり、鋼板の製造性が低下する。したがって、冷間圧延の圧下率は40%以上80%以下とする。より好ましくは50%以上70%以下である。
以上のように、熱延鋼板のフェライトを組織分率:80%以上且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下とし、更に冷間圧延の圧下率を40%以上80%以下とすることで、フェライトの組織分率が少なくとも80%超(熱延鋼板のフェライト粒の部分と熱延鋼板のパーライトを構成していたフェライトの部分)であり、主相であるフェライトにセメンタイトが分散した組織を有し、前記主相であるフェライトが、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比:3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトが、組織全体に占める分率:5%以下、平均長径:1.5μm以上5.0μm以下である冷延鋼板が得られる。
なお、冷間圧延された鋼板は圧延油が付着した状態であるため、冷間圧延後に鋼板を洗浄したり、洗浄後に防錆のための油を再度塗布してもよい。これらの処理を施しても、本発明の効果が損なわれることはない。
表1に示す成分元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる鋼A〜Jを溶製し、鋳造して鋼片とした。次いで、各鋼片を表2に示す条件で熱間圧延して、板厚3.0mmの熱延鋼板とした。各熱延鋼板から試料を採取してミクロ組織観察を行い、組織の種類を確認するとともに、組織全体に占めるフェライト分率およびフェライトの平均結晶粒径を測定した。
更に、各熱延鋼板を酸洗してデスケーリングした後、表3に示す圧下率で冷間圧延し、表3に示す板厚の冷延鋼板を得た。各冷延鋼板から試料を採取してミクロ組織観察を行い、組織の種類を確認するとともに、フェライトの平均アスペクト比、組織全体に占めるセメンタイト分率およびセメンタイトの平均長径を測定した。また、各冷延鋼板から試料を採取して硬さ試験を実施し、冷延鋼板の硬度および硬さの熱安定性の評価を行った。更に、各冷延鋼板から試料を採取し、冷延鋼板の打抜性および打抜き・熱処理後の平坦度の評価を行った。
鋼板のミクロ組織は、熱延鋼板および冷延鋼板の双方とも、鋼板の板幅1/4位置の圧延方向に平行な板厚断面の試料を採取し、鏡面研磨してナイタールで腐食した後、走査型電子顕微鏡により、板厚1/4位置を500ないし5000倍の適当な倍率で撮影した画像を用いて確認した。ミクロ組織における各相の分率は、前記画像を用い、当該相の占める面積率を画像解析により求め、これを各相の分率とした。
熱延鋼板のフェライトの平均結晶粒径、冷延鋼板のフェライトの平均アスペクト比および冷延鋼板のセメンタイトの平均長径は、前記画像を用い、観察範囲内の当該粒の個々の粒径、アスペクト比および長径を求め、これらを平均して算出した。
冷延鋼板の硬さは、ミクロ組織観察用試料と同様にして採取した断面試料の板厚1/4位置にて、JIS Z 2244の規定に準拠してビッカース硬さ(HV0.5)を測定した。また、冷延鋼板の硬さの熱安定性の評価は、冷延鋼板に420℃で60分間保持して放冷する熱処理を施した後、上記と同様に断面試料を採取してビッカース硬さ(HV0.5)を測定し、熱処理前後の硬さの変化量を求めて評価した。ここで、ビッカース硬さの値が240以上であり、かつ熱処理前後のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である場合に、十分な硬さを有し、かつ硬さの熱安定性に優れると判定した。
冷延鋼板の打抜性については、各冷延鋼板から直径100mmφの円板をクリアランス10%の条件で打ち抜き、円板の打抜端面における微小亀裂の有無を目視で確認することで評価した。ここで、微小亀裂が認められない場合に良好と判定した。
また、冷延鋼板の打抜き・熱処理後の平坦度については、各冷延鋼板から上記と同じ条件で打ち抜いた直径100mmφの円板に、420℃で60分間保持して放冷する熱処理を施して、熱処理後の円板の反り量を測定することで評価した。ここで、最大反り量が板厚の15%以下となった場合に、熱処理後の平坦度に優れると判定した。
各鋼板の調査結果を表2および表3にあわせて示す。
本発明に適合する各冷延鋼板(発明例)は、冷間圧延ままで十分な硬さを有し、かつ熱処理前後の硬さの変化量も小さく、硬さの熱安定性に優れる鋼板となっており、打抜性や熱処理後の平坦度にも優れている。一方、鋼の化学組成やミクロ組織が本発明の範囲を外れるその他の各冷延鋼板(比較例)では、前記特性をすべて満足するものはなく、いずれかが不十分な水準となっている。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C :0.10%以上0.25%以下、 Si:0.3%以下、
    Mn:0.5%以上1.0%以下、 P :0.03%以下、
    S :0.02%以下、 Al:0.01%以上0.08%以下、
    Cr:0.03%以下、 Ti:0.010%以下、
    Nb:0.010%以下、 B :0.0010%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトが、組織全体に占める分率:80%以上であり且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板に、冷間圧延を施して得られる冷延鋼板であって、フェライトを主相としセメンタイトが分散した組織を有し、前記主相であるフェライトが、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比:3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトが、組織全体に占める分率:5%以下であり且つ鋼板の圧延方向断面における平均長径:1.5μm以上5.0μm以下であることを特徴とするHV 240以上の硬さを有し、420℃で60分間保持して放冷した後の、鋼板のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である硬さの熱安定性に優れた硬質冷延鋼板。
  2. 質量%で、
    C :0.10%以上0.25%以下、 Si:0.3%以下、
    Mn:0.5%以上1.0%以下、 P :0.03%以下、
    S :0.02%以下、 Al:0.01%以上0.08%以下、
    Cr:0.03%以下、 Ti:0.010%以下、
    Nb:0.010%以下、 B :0.0010%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する鋼片を、
    1000℃以上1200℃以下に加熱し、Ar3変態点以上(Ar3変態点+200)℃以下の仕上温度で熱間圧延を施し、前記仕上温度から750℃までの温度範囲を40℃/s以上60℃/s以下の冷却速度で冷却し、次いで750℃から650℃までの温度範囲を20℃/s以上40℃/s以下の冷却速度で冷却し、更に650℃から600℃以上650℃以下の巻取温度までの温度範囲を10℃/s以下の冷却速度で冷却したのち巻き取って、フェライトおよびパーライトからなり、前記フェライトが、組織全体に占める分率:80%以上であり且つ平均結晶粒径:10μm以上20μm以下である組織を有する熱延鋼板とし、該熱延鋼板をデスケーリングしたのち、40%以上80%以下の圧下率で冷間圧延し、フェライトを主相としセメンタイトが分散した組織を有し、前記主相であるフェライトが、鋼板の圧延方向断面における平均アスペクト比:3以上の加工伸展粒であり、前記セメンタイトが、組織全体に占める分率:5%以下であり且つ鋼板の圧延方向断面における平均長径:1.5μm以上5.0μm以下である冷延鋼板とすることを特徴とするHV 240以上の硬さを有し、420℃で60分間保持して放冷した後の、鋼板のビッカース硬さの変化量が5ポイント以下である硬さの熱安定性に優れた硬質冷延鋼板の製造方法。
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