JP5919993B2 - 印刷制御装置、印刷制御方法およびプログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法およびプログラムに関する。
従来、CMYKの4色のトナーの他に、色材が入っていない無色のトナーであるクリアトナーを搭載した画像形成装置が存在する。このようなクリアトナーにより形成されたトナー像は、CMYKのトナーにより画像が形成された転写紙等の記録媒体上に定着され、この結果記録媒体の面において視覚的な効果や触覚的な効果(表面効果という)が実現される。クリアトナーに関する技術としては、例えば特許文献1には、クリアトナーを現像することにより、高い光沢度を転写材に一様に再現する技術が開示されている。
また、特許文献2には、省エネかつ低コストで光沢度の制御および光沢ムラを防止した高画質な画像を得ることを目的とし、加熱ローラの表面と画質制御ローラの表面とに熱移動手段であるヒートパイプアレイを接触させることによって、画質制御ローラに独自の熱源を持たせることなく、画質制御ローラの表面にトナー像の表面を均すために必要な熱を与える技術が開示されている。
しかしながら、画像形成装置においては、ドットゲインや版ずれといった変動要因により、画像形成の対象となる元データにおいて指定された領域と異なる領域に有色トナーによる画像が形成されることがある。このため、単に元データに基づいてクリアトナー像の形成位置を決定したのでは、変動要因に応じたクリアトナー像を形成することができず、したがって、クリアトナーにより、画像を形成する紙の全面に一様に高い光沢度を与えるのが困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像形成装置においてドットゲインや版ずれが生じた場合においても、クリアトナーを用いた、高い光沢度を与える表面効果を実現することのできる印刷制御装置、印刷制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、印刷制御装置であって、画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部と、前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換部と、前記変換部による変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、印刷制御装置であって、画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する画像データ生成部と、前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理部と、前記ハーフトーン処理部により2値化された前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理部と、前記膨張処理部により拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、画像形成装置において、透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する印刷制御装置で実行される印刷制御方法であって、前記印刷制御装置は、画像形成に用いられる透明現像剤の量である第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部を備え、前記画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得工程と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成工程と、前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換工程と、前記変換工程における変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる前記透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、印刷制御方法であって、画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得工程と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成工程と、前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理工程と、前記ハーフトーン処理工程で2値化した前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理工程と、前記膨張処理工程において拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、画像形成に用いられる透明現像剤の量である第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部を備えたコンピュータを、画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換部と、前記変換部による変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部として機能させるためのプログラムである。
また、本発明は、コンピュータを、画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理部と、前記ハーフトーン処理部により2値化された前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理部と、前記膨張処理部により拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、画像形成装置においてドットゲインや版ずれが生じた場合においても、クリアトナーを用いた、高い光沢度を与える表面効果を実現することができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成システムの構成を例示する図である。 図2は、有色版の画像データの一例を示す図である。 図3は、光沢の有無に関する表面効果の種類を例示する図である。 図4は、この光沢制御版の画像データをイメージとして示した図である。 図5は、クリア版の画像データの一例を示す図である。 図6は、ホスト装置の概略構成例を示すブロック図である。 図7は、画像処理アプリケーションにより表示される画面例を示す図である。 図8は、画像処理アプリケーションにより表示される画面例を示す図である。 図9は、濃度値選択テーブルの一例を示す図である。 図10は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。 図11は、ホスト装置による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、光沢制御版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図13は、図4の光沢制御版の画像データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。 図14は、DFEの構成を例示する図である。 図15は、表面効果選択テーブルのデータ構成を例示する図である。 図16−1は、冷却剥離技術を説明するための図である。 図16−2は、冷却剥離技術を説明するための図である。 図17は、濃度変換テーブルを説明するための図である。 図18は、非画像領域の画像データを生成する処理を説明するための図である。 図19−1は、元の画像データと出力画像とを示す図である。 図19−2は、元の画像データと出力画像とを示す図である。 図19−3は、元の画像データと出力画像とを示す図である。 図20は、光沢制御処理の手順を示すフローチャートである。 図21は、光沢制御版の画像データの変換処理の手順を示すフローチャートである。 図22は、クリアトナー版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図23は、MICの構成を概念的に例示する図である。 図24は、プリンタ機のハードウェア構成を示す図である。 図25は、制御部のハードウェア構成を示す図である。 図26は、グロッサの構成を示す図である。 図27は、指定された表面効果の種類と、プリンタ機で用いられるクリアトナー版の画像データと、低温定着機で用いられるクリアトナー版の画像データと、実際に得られる表面効果との対比を示す図である。 図28は、第1の変更例にかかるクリアトナー版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。 図29は、膨張処理を説明するための図である。 図30は、ホスト装置およびDFEのハードウェア構成を示す図である。
以下に添付図面を参照して、印刷制御装置、印刷制御方法およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について図1を用いて説明する。本実施の形態においては、画像形成システムは、プリンタ制御装置(DFE:Digital Front End)2050(以下、「DFE2050」という。)と、インタフェースコントローラ(MIC:Mechanism I/F Contoroller)2060(以下、「MIC2060」という。)と、プリンタ機2070と、後処理機としてグロッサ2080及び低温定着機2090とが接続されて構成される。DFE2050は、MIC2060を介してプリンタ機2070と通信を行い、プリンタ機2070での画像の形成を制御する。また、DFE2050には、PC(Personal Computer)等のホスト装置2010が接続され、DFE2050は、ホスト装置2010から画像データを受信して、当該画像データを用いて、プリンタ機2070がCMYKの各トナー及びクリアトナーに応じたトナー像を形成するための画像データを生成してこれをMIC2060を介してプリンタ機2070に送信する。プリンタ機2070には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)各色それぞれの有色トナーとクリアトナーとが少なくとも搭載されており、各トナーに対して感光体、帯電器、現像器及び感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び定着機が各々搭載されている。
ここで、クリアトナーとは、色材を含まない透明な(無色の)トナーである。なお、透明(無色)とは、例えば、透過率が70%以上であることを示す。
プリンタ機2070は、MIC2060を介してDFE2050から送信された画像データに応じて、露光器から光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体上に形成して、これを記録媒体としての紙に転写しこれを定着機によって所定の範囲内の温度(通常温度)での加熱及び加圧で定着させる。これによって紙に画像が形成される。なお、紙は記録媒体の一例であり、記録媒体としてはこれに限定されるものではない。例えば、記録媒体として、合成紙やビニール紙等も適用することができる。
グロッサ2080は、DFE2050から指定されるオンオフ情報によりオン又はオフが制御され、オンにされた場合に、プリンタ機2070により紙に形成された画像を高温及び高圧で加圧し、その後、冷却して本体から画像が形成された紙を剥離する。これにより紙に形成された画像全体において所定以上のトナーが付着した各画素のトナーの総付着量は均一に圧縮される。低温定着機2090には、クリアトナー用の感光体、帯電器、現像器および感光体クリーナを含む作像ユニット、露光器及び当該クリアトナーを定着させるための定着機が搭載されており、低温定着機2090を用いるためにDFE2050が生成した後述のクリアトナー版の画像データが入力される。低温定着機2090は、当該低温定着機2090が用いるためのクリアトナー版の画像データ(クリアトナー版データ)をDFE2050が生成した場合にはこれを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ2080が加圧した紙上に当該トナー像を重ねて、定着機によって通常よりも低い加熱または加圧で紙に定着させる。
ホスト装置2010では、予めインストールされた画像処理アプリケーション(後述する画像処理部2120、版データ生成部2122、印刷データ生成部2123等)により画像データが生成されて、DFE2050に送信される。このような画像処理アプリケーションでは、RGB版やCMYK版などの各色版における各色の濃度の値(濃度値という)を画素毎に規定した画像データに対して、特色版の画像データを取り扱うことが可能である。特色版とは、CMYKやRGBなどの基本的なカラーの他に、白、金、銀といった特殊なトナーやインクを付着させるための画像データであり、このような特殊なトナーやインクを搭載したプリンタ向けのデータである。特色版は色再現性を向上させるためにCMYKの基本カラーにRを追加することや、RGBの基本カラーにYを追加することもある。通常、クリアトナーも特色の1つとして取り扱われていた。
本実施の形態では、この特色としてのクリアトナーを、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果を形成するため、および、紙に、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を形成するために用いる。
このため、ホスト装置2010の画像処理アプリケーションは、入力された画像データに対して、有色版の画像データ(有色版画像データともいう)の他、特色版の画像データ(特色版画像データともいう)として、ユーザの指定により、光沢制御版の画像データ(光沢制御版画像データともいう)および/またはクリア版の画像データ(クリア版画像データともいう)とを生成する。
ここで、有色版の画像データとは、画素毎にRGBやCMYK等の有色の濃度値を規定した画像データである。この有色版の画像データでは、ユーザによる色の指定により、1画素が8ビットで表現される。図2は、有色版の画像データの一例を示す説明図である。図2において、「A」、「B」、「C」等の描画オブジェクトごとにユーザが画像処理アプリケーションで指定した色に対応する濃度値が付与される。
また、光沢制御版の画像データとは、紙に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果に応じたクリアトナーを付着させる制御を行うため、当該表面効果の与えられる領域および当該表面効果の種類を特定した画像データである。
この光沢制御版の画像データは、RGBやCMYK等の有色版と同様に画素毎に8ビットで「0」〜「255」の範囲の濃度値で表され、この濃度値に、表面効果の種類が対応付けられている(濃度値は16ビットや32ビット、または0〜100%で表してもよい)。また、同一の表面効果を与えたい範囲には実際に付着するクリアトナーの濃度と関係なく同一の値が設定されるため、領域を示すデータがなくとも必要に応じて画像データから容易に領域が特定できる。即ち、光沢制御版の画像データによって、表面効果の種類と、表面効果を与える領域とが表される(領域を表すデータを別途付与しても良い)。この例では、光沢制御版の画像データの濃度値は、記録媒体に付与する視覚的または触覚的な効果である表面効果の種類と表面効果を付与する記録媒体における領域を特定するための光沢制御値であると捉えることができる。
ここで、ホスト装置2010は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定した描画オブジェクトに対する表面効果の種類を、描画オブジェクトごとに光沢制御値としての濃度値として設定してベクタ形式の光沢制御版の画像データを生成する。
この光沢制御版の画像データを構成する各画素は、有色版の画像データの画素に対応する。なお、有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データは共にページ単位で構成される。また、有色版の画像データ及び光沢制御版の画像データにおいては、各画素の表す濃度値が画素値となる。ここで、各画像データの画素の濃度値は、対応する記録媒体に付着されるトナー量、すなわちプリンタ機2070において用いられるトナー量に相当する。
表面効果の種類としては、大別して、光沢の有無に関するものや、表面保護や、情報を埋め込んだ透かしや、テクスチャなどがある。光沢の有無に関する表面効果については、図3に例示されるように、大別して4種類あり、光沢の度合い(光沢度)の高い順に、鏡面光沢(PG:Premium Gloss)、ベタ光沢(G:Gloss)、網点マット(M:Matt)及びつや消し(PM:Premium Matt)等の各種類がある。これ以降、鏡面光沢を「PG」、ベタ光沢を「G」、網点マットを「M」、つや消しを「PM」と呼ぶ場合がある。
鏡面光沢やベタ光沢は、光沢を与える度合いが高く、逆に、網点マットやつや消しは、光沢を抑えるためのものであり、特に、つや消しは、通常の紙が有する光沢度より低い光沢度を実現するものである。同図中において、鏡面光沢はその光沢度Gsが80以上、ベタ光沢は一次色あるいは二次色のなすベタ光沢度、網点マットは一次色、かつ網点30%の光沢度、つや消しは光沢度10以下を表している。また、光沢度の偏差をΔGsで表し、10以下とした。このような表面効果の各種類に対して、光沢を与える度合いが高い表面効果に高い濃度値が対応付けられ、光沢を抑える表面効果に低い濃度値が対応付けられる。その中間の濃度値には、透かしやテクスチャなどの表面効果が対応付けられる。透かしとしては、例えば、文字や地紋などが用いられる。テクスチャは、文字や模様を表すものであり、視覚的効果の他、触覚的効果を与えることが可能である。例えば、ステンドグラスのパターンをクリアトナーによって実現することができる。表面保護は、鏡面光沢やベタ光沢で代用される。尚、処理対象の画像データによって表される画像のどの領域に表面効果を与えるのかやその領域にどの種類の表面効果を与えるのかについては、画像処理アプリケーションを介してユーザにより指定される。画像処理アプリケーションを実行するホスト装置10では、ユーザにより指定された領域を構成する描画オブジェクトについて、ユーザが指定した表面効果に対応する濃度値がセットされることにより、光沢制御版の画像データが生成される。濃度値と表面効果の種類との対応関係については後述する。
図4は、光沢制御版の画像データの一例を示す説明図である。図4の光沢制御版の例では、ユーザにより、描画オブジェクト「ABC」に表面効果「PG(鏡面光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(長方形の図形)」に表面効果「G(ベタ光沢)」が付与され、描画オブジェクト「(円形の図形)」に表面効果「M(網点マット)」が付与された例を示している。なお、各表面効果の濃度率は、後述の濃度値選択テーブル(図9参照)において表面効果の種類に対応して定められた濃度率のうち、ユーザにより指定された濃度率である。
なお、本実施の形態においては、ユーザは、0〜100%の範囲の濃度率で光沢制御版の画像データまたはクリア版の画像データの濃度を指定することとする。そして、画像形成システムにおいては、後述のホスト装置2010において、0〜100%の濃度率は、0〜255の範囲の濃度値に換算される。
クリア版の画像データとは、上記表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像を特定した画像データである。図5は、クリア版の画像データの一例を示す説明図である。図5の例では、ユーザにより、ウォータマーク「Sale」が指定されている。
このように、特色版の画像データである、光沢制御版およびクリア版の画像データは、ホスト装置2010の画像処理アプリケーションにより、有色版の画像データとは別のプレーンで生成される。また、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データの各画像データの形式は、PDF(Portable Document Format)形式が用いられるが、各版のPDFの画像データを統合して原稿データとして生成される。なお、各版の画像データのデータ形式は、PDFに限定されるものではなく、任意の形式を用いることができる。
次に、このような各版の画像データを生成するホスト装置2010の詳細について説明する。図6は、ホスト装置2010の概略構成例を示すブロック図である。図6に示すように、ホスト装置2010は、I/F部2011と、記憶部2012と、入力部2013と、表示部2014と、制御部2015とを含んで構成される。I/F部2011は、DFE2050との間で通信を行うためのインタフェース装置である。記憶部2012は各種のデータを記憶するハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体である。入力部2013は、ユーザが各種の操作入力を行うための入力デバイスであり、例えばキーボードやマウスなどで構成され得る。表示部2014は、各種画面を表示するための表示デバイスであり、例えば液晶パネルなどで構成され得る。
制御部2015は、ホスト装置2010全体を制御し、CPU、ROMおよびRAMなどを含んで構成されるコンピュータである。図6に示すように、制御部2015は、入力制御部2124と、画像処理部2120と、表示制御部2121と、版データ生成部2122と、印刷データ生成部2123とを主に備えている。これらの各部のうち入力制御部2124と表示制御部2121は、制御部2015のCPUがROM等に格納されたオペレーティングシステムのプログラムを読み出してRAM上に展開して実行することにより実現される。画像処理部2120、版データ生成部2122、印刷データ生成部2123は、制御部2015のCPUがROM等に格納された上述の画像処理アプリケーションのプログラムを読み出してRAM上に展開して実行することにより実現される。ここで、版データ生成部2122は、例えば、画像処理アプリケーションにインストールされたプラグインの機能として提供される。なお、これらの各部のうちの少なくとも一部を個別の回路(ハードウェア)で実現することも可能である。
入力制御部2124は、入力部2013からの各種入力を受け付けて入力を制御する。例えばユーザは、入力部2013を操作することにより、記憶部2012に記憶された各種画像(例えば写真、文字、図形、これらを合成した画像等)のうち表面効果を与えるべき画像、すなわち有色版の画像データ(以下、「対象画像」と呼ぶ場合もある。)を指定する画像指定情報を入力することができる。なお、これに限らず、画像指定情報の入力方法は任意である。
表示制御部2121は、表示部2014に対する各種情報の表示を制御する。本実施形態では、表示制御部2121は、入力制御部2124で画像指定情報を受け付けた場合、その画像指定情報で指定された画像を記憶部2012から読み出し、その読み出した画像を画面上に表示するように表示部2014を制御する。
ユーザは、表示部2014に表示された対象画像を確認しながら、入力部2013を操作することにより、表面効果を与える領域および当該表面効果の種類を指定する指定情報を入力することができる。なお、指定情報の入力方法は、これに限られるものではなく、任意である。
より具体的には、表示制御部2121は、例えば、図7に例示される画面を表示部2014に表示させる。この図7は、Adobe System(R)社が販売しているIllustratorにプラグインを組み込んだ場合に表示される画面の例である。図7に示される画面では、処理対象である対象画像データ(有色版の画像データ)によって表される画像が表示され、ユーザが入力部2013を介してマーカー追加ボタンを押下して、表面効果を与えたい領域を指定する操作入力を行うことで、表面効果を与える領域が指定される。ユーザは表面効果を与える全ての領域に対してこのような操作入力を行う。
そして、ホスト装置2010の表示制御部2121は、例えば、指定された領域毎に、図8に例示される画面を表示部2014に表示させる。図8に示される画面では、表面効果を与えるものとして指定された各領域において当該領域の画像が表され、当該画像に対して与えたい表面効果の種類と、濃度率とを指定する操作入力を入力部2013を介して行うことで、当該領域に対して与える表面効果の種類と濃度率が指定される。表面効果の種類として、図3の鏡面光沢やベタ光沢は図8では「インバースマスク」と表記されており、図3の鏡面光沢やベタ光沢を除く他の効果は、図8のステンドグラスや万線パターンや網目パターンやモザイクスタイルと、網点マット、ハーフトーンとして表記されており、各々の表面効果が指定可能であることが示されている。
図6に戻り、画像処理部2120は、対象画像に対して、ユーザからの入力部2013を介した指示に基づいて、各種画像処理を行う。
版データ生成部2122は、有色版の画像データ、光沢制御版の画像データ、クリア版の画像データをそれぞれ生成する。すなわち、版データ生成部2122は、入力制御部2124で、対象画像の描画オブジェクトに対するユーザによる色指定を受け付けた場合、当該色指定に従って、有色版の画像データを生成する。
また、版データ生成部2122は、入力制御部2124で、表面効果以外のウォータマークやテクスチャ等の透明画像及び透明画像を付与する領域の指定を受け付けた場合、当該ユーザからの指定に従って、透明画像および透明画像を付与する紙における領域とを特定するためのクリア版データを生成する。
また、版データ生成部2122は、入力制御部2124で指定情報(表面効果を与える領域および当該表面効果の種類)を受け付けた場合、当該指定情報に基づいて、紙において表面効果が与えられる領域および当該表面効果の種類を特定可能な光沢制御版の画像データを生成する。ここで、版データ生成部2122は、光沢制御値で示す表面効果を付与する領域を、対象画像の画像データの描画オブジェクトの単位で指定した光沢制御版の画像データを生成する。
ここで、記憶部2012には、ユーザにより指定された表面効果の種類と、当該表面効果の種類に対応する光沢制御版の画像データの濃度値とを記憶する濃度値選択テーブルが格納される。図9は、濃度値選択テーブルの一部のデータを示す図である。図9の例では、ユーザにより「PG」(鏡面光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度率は「98%」であり、「G」(ベタ光沢)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度率は「90%」であり、「M」(網点マット)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度率は「16%」であり、「PM」(つや消し)が指定された領域に対応する光沢制御版の画像データの濃度率は「6%」である。
この濃度値選択テーブルは、DFE2050で記憶している表面効果選択テーブル(後述)の一部のデータである。制御部2015は、所定のタイミングで表面効果選択テーブルを取得し、取得した表面効果選択テーブルから濃度値選択テーブルを生成し、これを記憶部2012に保存する。なお、インターネット等のネットワーク上のストレージサーバ(クラウド)に表面効果選択テーブルを保存しておき、制御部2015が当該サーバから表面効果選択テーブルを取得して、取得した表面効果選択テーブルから生成するように構成してもよい。ただし、DFE2050で記憶している表面効果選択テーブルと記憶部2012に保存されている表面効果選択テーブルとは同じデータである必要がある。
図6に戻り、版データ生成部2122は、図9に示す濃度値選択テーブルを参照し、ユーザにより所定の表面効果が指定された描画オブジェクトの濃度値(光沢制御値)を、当該表面効果の種類に応じた値に設定することで、光沢制御版の画像データを生成する。例えばユーザにより、図2に示した有色版の画像データである対象画像のうち、「ABC」と表示される領域に「PG」、長方形の領域に「G」、円形の領域に「M」を与えることが指定された場合を想定する。この場合、版データ生成部2122は、ユーザにより「PG」が指定された描画オブジェクト(「ABC」)の濃度値を「98%」に対応する値に設定し、「G」が指定された描画オブジェクト(「長方形」)の濃度値を「90%」に対応する値に設定し、「M」が指定された描画オブジェクト(「円形」)の濃度値を「16%」に対応する値に設定することで、光沢制御版の画像データを生成する。
版データ生成部2122で生成された光沢制御版の画像データは、点の座標と、それを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、および、塗り潰しや特殊効果などを示す描画オブジェクトの集合として表現されるベクタ形式のデータである。図4は、この光沢制御版の画像データをイメージとして示した図である。版データ生成部2122は、光沢制御版の画像データと、対象画像の画像データ(有色版の画像データ)と、クリア版の画像データとを統合した原稿データを生成して印刷データ生成部2123へ渡す。
印刷データ生成部2123は、原稿データに基づいて印刷データを生成する。印刷データは、対象画像の画像データ(有色版の画像データ)と、光沢制御版の画像データと、クリア版の画像データと、例えばプリンタの設定、集約の設定、両面の設定などをプリンタに対して指定するジョブコマンドとを含んで構成される。図10は、印刷データの構成例を概念的に示す模式図である。図10の例では、ジョブコマンドとして、JDF(Job Definition Format)が用いられているが、これに限られるものではない。図10に示すJDFは、集約の設定として「片面印刷・ステープル有り」を指定するコマンドである。また、印刷データは、PostScriptのようなページ記述言語(PDL)に変換されてもよいし、DFE2050が対応していれば、PDF形式のままでもよい。
次に、上記のように構成されたホスト装置2010による印刷データの生成処理について説明する。図11は、実施形態にかかるホスト装置2010による印刷データの生成処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理の例では、透明画像の指定がなく従ってクリア版の画像データを生成しない場合の例で説明する。
まず、入力制御部2124が画像指定情報の入力を受け付けた場合(ステップS11:Yes)、表示制御部2121は、受け付けた画像指定情報で指定された画像を表示するように表示部2014を制御する(ステップS12)。次に、入力制御部2124が表面効果の指定情報の入力を受け付けた場合(ステップS13:Yes)、版データ生成部2122は、受け付けた指定情報に基づいて、光沢制御版の画像データを生成する(ステップS14)。
ここで、ステップS14における光沢制御版の生成処理の詳細について説明する。図12は、光沢制御版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。まず、版データ生成部2122は、指定情報により対象画像に対して表面効果が付与された描画オブジェクトとその座標を特定する(ステップS21)。描画オブジェクトとその座標の特定は、例えば、画像処理部2120が対象画像に描画オブジェクトを描画する際のオペレーティングシステム等で提供される描画コマンドおよび描画コマンドで設定された座標値等を用いて行われる。
次に、版データ生成部2122は、記憶部2012に保存されている濃度値選択テーブルを参照して、指定情報でユーザが付与した表面効果の種類に対応する光沢制御値としての濃度値を決定する(ステップS22)。
そして、版データ生成部2122は、光沢制御版の画像データ(当初は空データ)に、描画オブジェクトと、表面効果の種類に対応して決定された濃度値とを対応付けて登録する(ステップS23)。
次に、版データ生成部2122は、対象画像に存在する全ての描画オブジェクトに対して上記ステップS21からS23までの処理を完了したか否かを判断する(ステップS24)。そして、まだ完了していない場合には(ステップS24:No)、版データ生成部2122は、対象画像中でまだ未処理の次の描画オブジェクトを選択して(ステップS25)、ステップS21からS23までの処理を繰り返し実行する。
そして、ステップS24において、対象画像中の全ての描画オブジェクトに対してステップS21からステップS23までの処理を完了したと判断された場合には(ステップS24:Yes)、版データ生成部2122は、光沢制御版の生成を完了する。これにより図4に示す光沢制御版の画像データは生成される。図13は、図4の光沢制御版の画像データにおいて、描画オブジェクト、座標、濃度値との対応関係を示す図である。
図11に戻り、光沢制御版の画像データが生成されたら、版データ生成部2122は、光沢制御版の画像データと対象画像の画像データとを統合した原稿データを生成して印刷データ生成部2123へ渡す。そして、印刷データ生成部2123は、原稿データに基づいて印刷データを生成する(ステップS15)。以上により、印刷データが生成される。
次に、DFE2050の構成について説明する。DFE2050は、図14に例示されるように、レンダリングエンジン2051と、si1部2052と、TRC(Tone Reproduction Curve)53と、si2部2054と、ハーフトーンエンジン2055と、クリアプロセッシング2056と、si3部2057とを有する。
レンダリングエンジン2051と、si1部2052と、TRC2053と、si2部2054と、ハーフトーンエンジン2055と、クリアプロセッシング2056と、si3部2057とは、DFE2050の制御部が主記憶部や補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現されるものである。si1部2052、si2部2054及びsi3部2057はいずれも、画像データを分離する(separate)機能と、画像データを統合する(integrate)機能とを有するものである。
レンダリングエンジン2051には、ホスト装置2010から送信された画像データ(例えば、図10に示した印刷データ)が入力される。レンダリングエンジン2051は、入力された画像データを言語解釈して、ベクタ形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式等で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの色版の各8ビットの画像データ及び8ビットの光沢制御版の画像データを出力する。
si1部2052は、CMYKの各8ビットの画像データをTRC2053に出力し、8ビットの光沢制御版の画像データをクリアプロセッシング2056に出力する。
ここで、DFE2050は、ホスト装置2010から出力されたベクタ形式の光沢制御版の画像データをラスタ形式に変換する。この結果、DFE2050は、ユーザが画像処理アプリケーションにより指定された描画オブジェクトに対する表面効果の種類が画素を単位として濃度値として設定された光沢制御版の画像データを出力する。
TRC2053には、si1部2052を介してCMYKの各8ビットの画像データが入力される。TRC2053は、ガンマ補正テーブルを用いて、入力された画像データのガンマ補正を行う。ここで、ガンマ補正テーブルは、1次元のルックアップテーブル(1D_LUT)であり、入力された画像データに対してキャリブレーションにより生成されたガンマカーブに対応するテーブルである。
なお、画像処理としては、ガンマ補正の他にトナーの総量規制等がある。総量規制とは記録媒体上の1画素に対し、プリンタ機2070でのせることが可能なトナー量に限界があるため、ガンマ補正後のCMYK各8ビットの画像データを制限する処理である。ちなみに、総量規制を越えて印刷した場合、転写不良や定着不良により画質が劣化してしまう。本実施の形態においては、関連するガンマ補正のみを取り上げて説明している。
si2部2054は、TRC2053でガンマ補正されたCMYKの各8ビットの画像データを、インバースマスクを生成するためのデータとしてクリアプロセッシング2056へ出力する。ここで、インバースマスクとは、鏡面光沢(PG)またはベタ光沢(G)を実現するためのクリアトナー版の画像データを生成する際に用いられる画像データである。インバースマスクは、具体的には、クリアトナーを付着させる領域を示すデータであり、画素単位でクリアトナーの濃度値が指定されたデータである。インバースマスクについては後述する。
ハーフトーンエンジン2055には、si2部2054を介してガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データが入力される。ハーフトーンエンジン2055は、入力された画像データをプリンタ機2070に出力するための、例えばCMYKの各2ビット等の画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYK各2ビット等の画像データを出力する。なお、2ビットは一例であり、これに限定されるものではない。
クリアプロセッシング2056には、レンダリングエンジン2051により変換された8ビットの光沢制御版の画像データがsi1部2052を介して入力されると共に、TRC2053によりガンマ補正が施された後の有色版の画像データ(CMYK各8ビットの画像データ)がsi2部2054を介して入力される。
クリアプロセッシング2056は、入力された光沢制御版の画像データを用いて、後述の表面効果選択テーブルを参照し、光沢制御版の画像データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)に対する表面効果を判断し、当該判断に応じて、グロッサ2080のオン又はオフを決定すると共に、入力されたCMYKの各8ビットの画像データを用いて、インバースマスクやベタマスク(後述)を適宜生成することにより、クリアトナーを付着させるための2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。そして、クリアプロセッシング2056は、表面効果の判断結果に応じて、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとを適宜生成してこれらを出力すると共に、グロッサ2080のオン又はオフを示すオンオフ情報を出力する。
クリアプロセッシング2056は、そのための構成として、光沢制御版記憶部2151と、表面効果選択テーブル記憶部2152と、濃度変換テーブル記憶部2153と、非画像領域生成部2154と、インバースマスク生成部2155と、変換部2156と、クリアトナー版生成部2157と、ハーフトーン処理部2158と、後処理決定部2159とを有している。光沢制御版記憶部2151と、表面効果選択テーブル記憶部2152と、濃度変換テーブル記憶部2153とは、例えば補助記憶部により実現される。
光沢制御版記憶部2151は、レンダリングエンジン2051から出力され、DFE2050に入力された光沢制御版の画像データを記憶する。
表面効果選択テーブル記憶部2152は、表面効果選択テーブルを記憶している。図15は、表面効果テーブルのデータ構成を模式的に示す図である。表面効果選択テーブルは、表面効果を示す光沢制御値としての濃度値と当該表面効果の種類の対応関係を示すと共に、これらと、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報と、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版の画像データとの対応関係を示すテーブルである。
画像形成システムの構成は、様々に異なり得るが、本実施形態においては、プリンタ機2070に後処理機としてグロッサ2080及び低温定着機2090が接続される構成である。このため、画像形成システムの構成に応じた後処理機に関する制御情報とは、グロッサ2080のオン又はオフを示すオンオフ情報となる。また、後処理機で用いるクリアトナー版の画像データとしては、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データがある。
表面効果選択テーブルは、異なる画像形成システムの構成毎に、後処理機に関する制御情報と、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データ及び後処理機で用いるクリアトナー版2の画像データと、濃度値及び表面効果の種類との対応関係を示すように構成され得るが、図15では、本実施形態に係る画像形成システムの構成に応じたデータ構成を例示している。
同図に示される表面効果の種類及び濃度値の対応関係においては、濃度値の数値範囲毎に表面効果の各種類が対応付けられている。また、その濃度値の数値範囲の代表となる値(代表値)から換算される濃度の割合(濃度率)に対して2%単位で表面効果の各種類が対応付けられている。
具体的には、濃度率が84%以上となる濃度値(画素値)の範囲(「212」〜「255」)に対して光沢を与える表面効果(鏡面光沢及びベタ光沢)が対応付けられており、濃度率が16%以下となる濃度値の範囲(「1」〜「43」)に対して光沢を抑える表面効果(網点マット及びつや消し)が対応付けられている。また、濃度率が20%〜80%となる濃度値の範囲には、テクスチャや地紋、透かしなどの表面効果が対応付けられている。
より具体的には、例えば、「238」〜「255」の濃度値に対しては表面効果として鏡面光沢(PM)が対応付けられており、このうち、「238」〜「242」の濃度値、「243」〜「247」の画素値及び「248」〜「255」の濃度値の3つの範囲に対して各々異なるタイプの鏡面光沢が対応付けられている。また、「212」〜「232」の濃度値に対しては、ベタ光沢(G)が対応付けられており、このうち、「212」〜「216」の濃度値、「217」〜「221」の濃度値、「222」〜「227」の濃度値及び「228」〜「232」の画素値の4つの範囲に対して各々異なるタイプのベタ光沢が対応付けられている。
また、「23」〜「43」の濃度値に対しては、網点マット(M)が対応付けられており、このうち、「23」〜「28」の濃度値、「29」〜「33」の濃度値、「34」〜「38」の濃度値及び「39」〜「43」の濃度値の4つの範囲に対して各々異なるタイプの網点マットが対応付けられている。また、「1」〜「17」の濃度値に対しては、つや消し(PM)が対応付けられており、このうち、「1」〜「7」の濃度値、「8」〜「12」の濃度値及び「13」〜「17」の濃度値の3つの範囲に対して各々異なるタイプのつや消しが対応付けられている。
これらの同一の表面効果の異なるタイプはプリンタ機2070や低温定着機2090で使用するクリアトナー版の画像データを求める式に違いがあり、プリンタ機2070本体や後処理機の動作は同じである。尚、「0」の濃度値には、表面効果を与えないことが対応付けられている。
また、表面効果選択テーブルには、画素値及び表面効果の種類に対応して、グロッサ2080のオン又はオフを示すオンオフ情報と、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データ(図1のClr−1)及び低温定着機2090で用いるクリアトナー版2の画像データ(図1のClr−2)の内容とが各々記憶されている。
例えば、表面効果が鏡面光沢である場合、グロッサ2080をオンにすることが示されると共に、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスクを表すものであり、低温定着機2090で用いるクリアトナー版2の画像データ(図1のClr−2)は、ないことが示されている。当該インバースマスクは、例えば、後述の(式1)により求められるものである。インバースマスクについては後述する。
尚、図15に示される例は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当する場合の例である。表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合の例については後述する。
また、濃度値が「212」〜「232」であり表面効果がベタ光沢である場合、グロッサ2080をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データは、インバースマスク1であり、低温定着機2090で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。これにより、グロッサ2080がオフなので平滑化されるトナーの総付着量が異なり、鏡面光沢により表面の凹凸が増え、その結果、鏡面光沢により光沢度が低いベタ光沢が得られる。
また、表面効果が網点マットである場合、グロッサ2080をオフにすることが示されていると共に、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データは、ハーフトーン(網点)を表すものであり、低温定着機2090で用いるクリアトナー版2の画像データは、ないことが示されている。
また、表面効果がつや消しである場合、グロッサ2080をオン又はオフのいずれにしても良いことが示されていると共に、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版1の画像データは、なく、低温定着機2090で用いるクリアトナー版2の画像データは、ベタマスクを表すものであることが示されている。当該ベタマスクは、例えば後述の(式2)により求められるものである。
ここで、インバースマスクおよびベタマスクについて説明する。インバースマスクおよびベタマスクは、後述のインバースマスク生成部2155により生成される。インバースマスクは、鏡面光沢(PG)およびベタ光沢(G)を実現するために、表面の平滑性を高めるために用いられるデータであり、具体的には画素単位で濃度値が示されたデータである。インバースマスクは、表面効果を与える対象の領域を構成する各画素上のCMYKのトナー及びクリアトナーを合わせた総付着量が均一になるようにするためのものである。
さらに、表面効果選択テーブルにおいて、鏡面光沢(PG)にグロッサ2080をオンにするグロッサ2080のオンオフ情報が対応付けられている。すなわち、鏡面光沢(PG)においては、プリンタ機2070で一度定着された画像はグロッサ2080をオンにすることにより、グロッサ2080が有する冷却剥離技術によって再定着される。
図16−1および図16−2は、冷却剥離技術を説明するための図である。冷却剥離技術とは、定着後の画像表面と平滑面を接触させ、再加熱後に冷却して剥離することで画像表面を平滑にする技術である。これにより画像が高光沢化される。すなわち、原理的にトナーがある部分のみが高光沢に処理される。
図16−1のグラフは、冷却剥離技術を施す前の画像表面形状を示し、図16−2のグラフは、冷却剥離技術を施した後の画像表面形状を示している。両グラフの表面形状の値から、冷却剥離技術により、画像表面が平滑化していることがわかる。
図14に戻り、濃度変換テーブル記憶部2153は、インバースマスクの各画素の濃度率を変換するための濃度変換テーブルを記憶している。濃度変換テーブルは、1次元のルックアップテーブル(1D_LUT)であり、インバースマスクの各画素の濃度値(入力濃度値)と、入力濃度値の濃度変換後の濃度値(出力濃度値)とを対応付けて記憶している。なお、出力濃度値は、入力濃度値に比べて大きい値である。
図17は、後述の変換部2156が参照する濃度変換テーブルを説明するための図である。濃度変換テーブルは、例えば図17に示すような濃度関数に対応する変換テーブルである。この濃度関数は、入力濃度値を、入力濃度値よりも大きい値に変換する関数であり、上に凸の関数である。濃度関数は、後述のプリンタ機2070の変動要因に基づいて予め決定されるものである。濃度変換テーブルは、変動要因に基づいて決定された濃度関数に対応する変換テーブルである。
なお、濃度変換テーブルの濃度値は、各画素に対応する記録媒体の位置に付着させるトナー量、すなわちプリンタ機2070において用いられるトナー量である。そして、濃度変換テーブルは、第1トナー量を第2トナー量に変換する変換テーブルである。
図14に戻り、非画像領域画像生成部2154は、有色版の画像データと、光沢制御版の画像データとに基づいて、オブジェクト以外の領域である非画像領域を示す非画像領域の画像データを生成する。図18は、非画像領域の画像データを生成する処理を説明するための図である。図18に示すように、光沢制御版の画像データを有色版の画像データでマスクすることにより、非画像領域の画像データを生成することができる。
図14に戻り、インバースマスク生成部2155は、si1部2052を介してレンダリングエンジン2051から入力された8ビットの光沢制御版の画像データと、si2部2054を介してTRC2053から入力された、ガンマ補正後の有色版の画像データ(CMYK各8ビットの画像データ)とを取得し、ガンマ補正後の有色版の画像データを用いて、有色版の画像データのインバースマスクやベタマスクを適宜生成する。インバースマスク生成部2155はまた、非画像領域の画像データを用いて、非画像領域の画像データのインバースマスクを生成する。
以下、インバースマスク生成部2155が、有色版の画像データのインバースマスクを生成する処理について説明する。なお、インバースマスク生成部2155が非画像領域の画像データのインバースマスクを生成する処理は、有色版の画像データのインバースマスクを生成する処理と同様である。
インバースマスク生成部2155は、まずCMYKの有色版の画像データにおいて対象の領域を構成する画素の濃度値を全て加算する。インバースマスク生成部2155は、加算値を所定値から差し引いた値を算出する。インバースマスク生成部2155は、算出した濃度値を画素単位で示す画像データをインバースマスクとして生成する。
なお、画素値は、有色トナーの量に相当する値であり、加算された画素値は、有色トナーの総量に相当する量である。インバースマスクは、有色版の画像データの反転画像データに相当する。なお、本実施の形態においては、画素単位で画素値が指定されたインバースマスクについて説明するが、濃度値は、所定の領域単位で指定されていればよく、その単位は画素に限定されるものではない。
図15に示すインバースマスク1は以下の(式1)で表される。
Clr=100−(C+M+Y+K)
但し、Clr<0となる場合、Clr=0 …(式1)
(式1)において、Clr,C,M,Y,Kは、クリアトナー及びC,M,Y,Kの各トナーのそれぞれについて、各画素における濃度値から換算される濃度率を表すものである。なお、ここでは、理解容易のため、濃度値に変えて濃度率で示している。
インバースマスク生成部2155は、(式1)を用いて、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量にクリアトナーの付着量を加えた総付着量が表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素において、のど率の合計値が100%になるような濃度値をインバースマスクの画素値として決定する。
なお、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%以上である場合には、クリアトナーは付着させずに、その濃度率を0%にする。これは、C,M,Y,Kの各トナーの総付着量が100%を超えている部分は定着処理により平滑化されるためである。
このように、表面効果を与える対象の領域を構成する全ての画素上の総付着量を100%以上にすることで、当該対象の領域においてトナーの総付着量の差による表面の凸凹がなくなり、この結果、光の正反射による光沢が生じる。
上述の非画像領域の画像データから生成されたインバースマスクにおいては、(式1)により濃度率100%に対応する画素値が設定されている。したがって、この領域のクリアトナー版の画像データの各画素の値は、濃度率100%から換算された濃度値、すなわち255となる。また、有色版の画像データにより指定される各描画領域においては、(式1)から各画素のインバースマスクの値(Clr)が算出される。
なお、インバースマスクには、(式1)以外により求められるものがあり、インバースマスクの種類は複数有り得る。
例えば、インバースマスクは、各画素にクリアトナーを均一に付着させるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、ベタマスクとなり、以下の(式2)で表される。
Clr=100 …(式2)
なお、表面効果を与える対象の画素の中でも、100%以外の濃度率が対応付けられるものがあるようにしても良く、ベタマスクのパターンは複数有り得る。
また、例えばインバースマスクは、各色の地肌露出率の乗算により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の(式3)で表される。
Clr=100×{(100−C)/100}×{(100−M)/100}
×{(100−Y)/100}×{(100−K)/100} …(式3)
上記(式3)において、(100−C)/100は、Cの地肌露出率を示し、(100−M)/100は、Mの地肌露出率を示し、(100−Y)/100は、Yの地肌露出率を示し、(100−K)/100はKの地肌露出率を示す。
また、例えばインバースマスクは、最大面積率の網点が平滑性を律すると仮定した方法により求められるものであってもよい。この場合のインバースマスクは、例えば以下の(式4)で表される。
Clr=100−max(C,M,Y,K)・・・(式4)
上記(式4)において、max(C,M,Y,K)は、CMYKのうち最大の濃度率を示す色の濃度率が代表値となることを示す。
要するに、図15に示すインバースマスクは、上記(式1)〜(式4)の何れかの式により表されるものであればよい。
図14に戻り、変換部2156は、濃度変換テーブル記憶部2153に記憶されている濃度変換テーブルを用いて、入力濃度率(入力Clr)に対応するインバースマスクの各画素の濃度値を、出力濃度率(出力Clr)に対応する出力濃度値に変換する。
クリアトナー版生成部2157は、非画像領域に対して生成されたインバースマスクと、有色版の画像データから生成されたインバースマスクやベタマスクとをマージすることにより、8ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。
ハーフトーン処理部2158は、8ビットのクリアトナー版の画像データに対し、ハーフトーン処理を施すことにより、2ビットのクリアトナー版の画像データを適宜得る。
ここで、クリアトナー版の画像データとしては、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとがある。ハーフトーン処理部2158により得られたクリアトナー版の画像データは、si3部2057に出力される。
描画領域か否かに関わらず1ページ全体に対し鏡面光沢(PG)が指定されている場合には、クリアプロセッシング2056は、非画像領域に対しても、クリアトナーを付着させるようなクリアトナー版の画像データを生成する。さらに、クリアプロセッシング2056は、各画素に対し、有色版の画像データから決定される濃度値に比べて高い濃度値が割り当てられたインバースインバースマスクを生成する。これにより、プリンタ機2070における版ずれやドットゲインなどの変動要因に対応した位置にクリアトナーによる画像を形成することができる。
プリンタ機2070からの出力画像は、画像データを必ずしも忠実に再現するものではない。これは、プリンタ機2070の作像プロセスに起因するものである。一般的なプリンタ機2070は、画像データに応じて感光体上に潜像を光ビームで書き込み、潜像に対してトナーを現像する。さらに、そのトナーを紙上へ転写し、熱や圧力を加えて紙上へ定着する。この一連の作像プロセスにて、ドットゲインや版ずれなどが発生する。
この版ずれやドットゲインといった変動要因により、出力画像は、画素単位において、元の画像データから乖離したものとなってしまう。図19−1〜図19−3は、いずれも、元の画像データと出力画像とを示す図である。図19−1〜図19−3の例に示すように、出力画像において実際にトナーが付着した領域の面積は、元の画像データにおいて画像形成が指定された領域の面積に比べて大きくなっていることがわかる。
上述のようにページ全体に対して鏡面光沢(PG)が指定されている場合には、このような変動要因を考慮し、有色トナー上に確実にクリアトナーを載せて被覆することができるようなクリアトナー版の画像データを生成する必要がある。
これに対し、本実施の形態の画像形成システムにおいては、クリアプロセッシング2056は、各画素に対し、有色版の画像データから決定される濃度値に比べて、プリンタ機2070の変動要因に応じた程度だけ高い濃度値が設定されたインバースマスクを生成するので、プリンタ機2070の変動要因を考慮し、適切な領域にクリアトナーを付着させることができる。
さらに、ページ全体に鏡面光沢(PG)が制定されている場合には、描画領域以外の領域、すなわち非画像領域に対しても、クリアトナーを付着させる必要がある。
これに対し、本実施の形態の画像形成システムにおいては、クリアプロセッシング2056は、有色版の画像データを参照することにより、有色版の画像データにおいて描画領域に指定されていない領域を示す非画像領域の画像データとして生成することができる。
後処理決定部2159は、DFE2050に入力された光沢制御版の画像データを用いて、表面効果選択テーブル記憶部2152に記憶されている表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データを構成する各画素の表す濃度値(画素値)に対する表面効果を判断する。そして、後処理決定部2159は、当該判断に応じて、グロッサ2080のオン又はオフを決定する。後処理決定部2159は、グロッサ80のオンまたはオフを示すオンオフ情報をsi3部2057に出力する。
以上のように、クリアプロセッシング2056は、上述した表面効果選択テーブルを参照して、光沢制御版の画像データによって示される各画素値に対応付けられている表面効果を判断すると共に、グロッサ2080のオン又はオフを判断して、プリンタ機2070及び低温定着機2090でどのようなクリアトナー版の画像データを用いるかを判断する。尚、クリアプロセッシング2056は、グロッサ2080のオン又はオフの判断を1ページ毎に行う。そして、上述したように、クリアプロセッシング2056は、当該判断の結果に応じて、クリアトナー版の画像データを適宜生成してこれを出力すると共に、グロッサ2080に対するオンオフ情報を出力する。
si3部2057は、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データと、クリアプロセッシング2056が生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データをMIC2060に出力する。
尚、クリアプロセッシング2056は、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データのうち少なくとも一方を生成しない場合があるので、クリアプロセッシング2056が生成した方のクリアトナー版の画像データがsi3部2057で統合され、両方のクリアトナー版の画像データをクリアプロセッシング2056が生成していない場合には、si3部2057からはCMYKの各2ビットの画像データが統合された画像データが出力される。
この結果、DFE2050からは各々2ビットの4つ〜6つの画像データがMIC2060へ送り出されることになる。また、si3部2057は、クリアプロセッシング2056が出力したグロッサ2080に対するオンオフ情報もMIC2060に出力する。
次に、DFE2050が行う光沢制御処理の手順について図20を用いて説明する。なお、ここでは、光沢制御版の画像データにおいて、1ページ全体に対する鏡面効果(PG)が指定されている場合について説明する。
DFE2050がホスト装置2010から画像データを受信すると(ステップS31)、レンダリングエンジン2051は、これを言語解釈して、ベクタ形式で表現される画像データをラスタ形式に変換すると共に、RGB形式で表現された色空間をCMYK形式の色空間に変換して、CMYKの色版の各8ビットの画像データ及び8ビットの光沢制御版の画像データを得る(ステップS32)。レンダリングエンジン2051において得られた光沢制御版の画像データは、クリアプロセッシング2056に入力され、光沢制御版記憶部2151に記憶される。
ここで、ステップS32における、光沢制御版の画像データの変換処理の詳細について説明する。図21は、光沢制御版の画像データの変換処理の手順を示すフローチャートである。この変換処理では、図8の光沢制御版の画像データ、すなわち、図13で示したような、描画オブジェクトごとに表面効果を特定する濃度値が指定された光沢制御版の画像データを、描画オブジェクトを構成する画素ごとに濃度値が指定された光沢制御版の画像データに変換する。
レンダリングエンジン2051は、図13で示される光沢制御版の描画オブジェクトに対応する座標の範囲の画素に対して、描画オブジェクトに対して設定された濃度値を付与することにより(ステップS41)、光沢制御版の画像データを変換する。そして、かかる処理を光沢制御版の画像データに存在する全ての描画オブジェクトに対して完了したか否かを判断する(ステップS42)。
そして、レンダリングエンジン2051は、まだ完了していない場合には(ステップS42:No)、光沢制御版の画像データの中でまだ未処理の次の描画オブジェクトを選択し(ステップS44)、ステップS41の処理を繰り返す。
一方、ステップS42において、光沢制御版の画像データ中の全ての描画オブジェクトに対してステップS41の処理を完了している場合には(ステップS42:Yes)、レンダリングエンジン2051は、変換された光沢制御版の画像データを出力する(ステップS43)。以上の処理により、光沢制御版の画像データは、画素ごとに表面効果が設定されたデータに変換されることになる。
図20に戻り、8ビット光沢制御版の画像データが出力されたら、DFE2050のTRC2053は、CMYK各色8ビットの画像データに対してガンマ補正を行う(ステップS33)。なお、ガンマ補正後のCMYK各色8ビットの画像データは、si2部2054を介してクリアプロセッシング2056に入力される。
次に、ハーフトーンエンジン2055は、ガンマ補正後の画像データに対して、プリンタ機2070に出力するためのCMYK各2ビットの画像データのデータ形式に変換するハーフトーン処理を行い、ハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データを得る(ステップS34)。
一方、クリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の画像データを用いて、表面効果選択テーブルを参照し、光沢制御版の画像データによって示される各画素に対して指定された表面効果を判断する(ステップS35)。そして、クリアプロセッシング2056は、光沢制御版の画像データを構成する全ての画素について、このような判断を行う。尚、光沢制御版の画像データにおいては、各表面効果を与える領域を構成する全ての画素について基本的に同一の範囲の濃度値を表す。このため、同一の表面効果であると判断した近傍の画素については、クリアプロセッシング2056は、同一の表面効果を与える領域に含まれるものとして判断する。このようにして、クリアプロセッシング2056は、表面効果を与える領域と、当該領域に対して与える表面効果の種類とを判断する。
さらに、クリアプロセッシング2056の後処理決定部2159は、表面効果選択テーブルを参照することにより、表面効果の種類の判断結果に基づいて、グロッサ2080のオンオフ情報を特定する(ステップS36)。
一方、クリアプロセッシング2056のクリアトナー版生成部2157は、ガンマ補正後の有色版の画像データを適宜用いて、クリアトナーを付着させるための8ビットのクリアトナー版の画像データを適宜生成する(ステップS37)。
ここで、ステップS37における、クリアトナー版の画像データの生成処理の詳細について説明する。図22は、クリアトナー版の画像データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
クリアプロセッシング2056の非画像領域生成部2154は、1ページ全体に対する鏡面光沢が指定されている場合には、ガンマ補正後のCMYK画像データと、8ビットの光沢制御版の画像データとに基づいて、非画像領域の画像データを生成する(ステップS51)。
次に、インバースマスク生成部2155は、非画像領域の画像データのインバースマスクを生成し(ステップS52)、さらに、有色版の画像データのインバースマスクを生成する(ステップS53)。次に、変換部2156は、有色版の画像データのインバースマスクの各画素の濃度値を、濃度変換テーブル記憶部2153に記憶されている濃度変換テーブルを用いて、より大きい値に変換する(ステップS54)。
次に、クリアトナー版生成部2157は、非画像領域の画像データのインバースマスクと、有色版の画像データのインバースマスクとをマージする(ステップS55)。次に、ハーフトーン処理部2158は、8ビットのクリアトナー版の画像データに対しハーフトーン処理を行うことにより、2ビットのクリアトナー版の画像データを得る(ステップS56)。これにより、クリアトナー版の画像データが得られる。
図20に戻り、DFE2050のSi3部2057は、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データと、ステップS38で生成した2ビットのクリアトナー版の画像データとを統合し、統合した画像データと、ステップS36で特定したグロッサ2080のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC2060に対して出力する(ステップS38)。
尚、クリアプロセッシング2056は、ステップS37において、クリアトナー版の画像データを生成していない場合には、ステップS38において、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データのみを統合し、これをMIC2060に出力する。
図18に示すように1ページ全体に対し濃度率98%の鏡面光沢(PG)が指定された光沢制御版の画像データがDFE2050に入力された場合を例に、光沢制御処理をより具体的に説明する。光沢制御版の画像データは、レンダリングエンジン2051においてライスタライズされ(ステップS32)、8ビット化された光沢制御版の画像データがクリアプロセッシング2056に入力され、光沢制御版記憶部2151に記憶される。
そして、クリアプロセッシング2056は、光沢制御版記憶部2151に記憶されている光沢制御版の画像データの各画素の濃度値と、図15に示した光沢効果選択テーブルを参照し、クリアプロセッシングの処理を決定する。
図18に示す光沢制御版の画像データにおいては、98%に対応する濃度値から鏡面光沢(PG)タイプAであることがわかり、またグロッサ2080のオンオフ情報からグロッサ2080をオンすることがわかる。そこで、クリアプロセッシング2056は、鏡面光沢タイプAで規定された処理によりクリアトナー版の画像データを生成する。例えばタイプAにおいては、(式1)によりインバースマスクが生成される。
非画像領域の画像データについては、(式1)から濃度値は100%に対応する値と定まる。これにより、クリアトナー版の画像データにおいて、非画像領域に対応する画素には、255の画素値が割り当てられる。
一方、有色版の画像データに対応する領域については、(式1)からインバースマスク(各画素8ビット)の濃度値(Clr)が生成される。生成された濃度値(Clr)は、濃度変換テーブルにより、より大きな値(出力Clr)に変換される。
このように、1ページ前面に対し鏡面光沢(PG)が指定されている場合には、インバースマスク各画素に対し、有色版の画像データから決定された濃度値に比べて、より高い値を設定する。これにより、ステップS38におけるハーフトーン処理後に定まるクリアトナーの量は、より多くなる。これにより、本実施の形態にかかる画像形成システムにおいては、版ずれ等の変動要因に対応し、均一なトナー量のクリアトナー画像を形成することができる。すなわち、版ずれ等が生じている画像データに対しても、精度よく鏡面光沢を与えることができる。
図23は、MIC2060の構成を説明するための図である。MIC2060は、DFE2050とプリンタ機2070とに接続され、色版の画像データ、クリアトナー版の画像データをDFE2050から受信して各画像データを対応する装置に振り分けるとともに、後処理機の制御を行う。より具体的には、MIC2060は、図23に例示されるように、DFE2050から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データをプリンタ機2070に出力し、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データがある場合には、これもプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオン又はオフにして、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データがある場合には、これを低温定着機2090に出力する。グロッサ2080はオンオフ情報によって定着を行う経路と行わない経路とを切り替えても良い。低温定着機2090はクリアトナー版の画像データの有無によってオン又はオフの切り替えやグロッサ2080と同様の経路の切り替えをしても良い。
図24は、プリンタ機2070のハードウェア構成を示す図である。プリンタ機2070は、記録媒体の一例としての紙にトナー像を定着させることにより画像を形成する。プリンタ機2070は、図24に示すように、制御部10、画像読取部11、作像部12、給紙部13、転写部14、定着部15、排紙部16、および表示・操作部17等を有している。
図25は、制御部10のハードウェア構成を示す図である。制御部10は、図25に示すようにCPU(Central Processing Unit)1011、メインメモリ(MEM−P)1012、ノースブリッジ(NB)1013、サウスブリッジ(SB)1014、AGP(Accelerated Graphics Port)バス1015、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1016、ローカルメモリ(MEM−C)1017、HD(Hard Disk)1018、HDD(Hard Disk Drive)1019、ネットワークI/F102を有している。
CPU1011は、メインメモリ1012に記憶されたプログラムに従って、データを加工・演算したり、画像読取部11、作像部12、給紙部13、転写部14、定着部15、排紙部16の動作を制御したりするものである。メインメモリ1012は制御部10の記憶領域であり、ROM(Read Only Memory)1012a、RAM(Random Access Memory)1012bを有している。ROM1012aは、制御部10の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリである。ROM1012aに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、FD、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
RAM1012bは、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリなどとして用いる。NB1013は、CPU1011と、MEM−P1012、SB1014、及びAGPバス1015とを接続するためのブリッジである。SB1014は、NB1013とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。AGPバス1015は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースである。
ASIC1016は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC1016の中核をなすアービタ(ARB)、MEM−C1017を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)からなる。このASIC1016は、PCIバスを介してUSB(Universal Serial Bus)のインタフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインタフェースに接続されている。
MEM−C1017は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD1018は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HDD1019は、CPU1011の制御にしたがってHD1018に対するデータの読み出し又は書き込みを制御する。ネットワークI/F102は、通信ネットワークを介して情報処理装置等の外部機器と情報を送受信する。
図24に戻り、画像読取部11は、用紙に記載されている画像を光学的に読み取ることにより、画像情報を生成するものである。具体的には、用紙に光を当てて、その反射光をCCD(Charge Coupled Devices)、または、CIS(Contact Image Sensor)等の読取センサで受光することによって画像情報を読み取る。なお、画像情報とは、用紙等の記録媒体に形成させる画像を表す情報であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色を示す電気的な色分解画像信号を用いて示されたものである。
画像読取部11は、図1に示すようにコンタクトガラス111、読取センサ112等を有している。コンタクトガラス111は、画像が記載されている用紙が載置されるものである。読取センサ112は、コンタクトガラス111に載置されている用紙に記載されている画像の画像情報を読み取るものである。
作像部12は、画像読取部11によって読み取られた画像情報、またはネットワークI/F102によって受信された画像情報に基づいて転写部14の中間転写ベルト143の表面にトナーを付着させて画像(トナー像)を形成するものである。
作像部12は、シアン(C)色のトナーを有する現像剤を用いてトナー像を形成する画像形成ユニット120C、マゼンタ(M)色のトナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット120M、イエロー(Y)色のトナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット120Y、ブラック(K)色のトナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット120K、およびクリア(T)トナーを用いてトナー像を形成する画像形成ユニット120Tを備えている。
なお、C色トナー、M色トナー、Y色トナー、K色トナーのいずれか一以上のトナーを有色トナーという。それぞれの有色トナーは、顔料や染料等の色材を含有した帯電性をもった樹脂粒子である。
また、クリアトナーは、無色透明のトナーであり、記録媒体に付着された有色トナーに付着されるとその有色トナーを視認できるように構成された樹脂粒子である。また、クリアトナーは記録媒体に付着されるとその記録媒体を視認できる樹脂粒子である。クリアトナーは、たとえば、低分子量のポリエステル樹脂に二酸化ケイ素(SiO)や二酸化チタン(TiO)を外添することによって生成される。なお、クリアトナーは記録媒体または記録媒体上に付着された有色トナーを視認できる程度の量であれば、色材を含んでいてもよい。
以降では、画像形成ユニット120C、画像形成ユニット120M、画像形成ユニット120Y、画像形成ユニット120K、画像形成ユニット120Tのうち任意の画像形成ユニットを「画像形成ユニット120」と表す。
画像形成ユニット120Cは、トナー供給部121C、感光体ドラム122C、帯電部123C、露光部124C、現像部125C、除電部126C、および清掃部127Cを備えている。
トナー供給部121Cは、C色のトナーを収容しており、現像部125Cに対してC色のトナーを供給するものである。トナー供給部121Cに収容されているトナーは、トナー供給部121C内の搬送スクリューが駆動することによって所定の量だけ現像部125Cに供給される。感光体ドラム122Cは、帯電部123Cにより表面が一様に帯電され、制御部10から受け取った画像情報に基づき、露光部124Cによって表面に静電潜像が形成されるものである。また、感光体ドラム122Cは、静電潜像が形成された表面に、現像部125Cがトナーを付着させることによってトナー像が形成される。また、感光体ドラム122Cは、中間転写ベルト143に接するように設けられ、中間転写ベルト143との接点で中間転写ベルト143の移動方向と同じ方向に回転するように設けられている。
帯電部123Cは、感光体ドラム122Cの表面を一様に帯電させる。露光部124Cは、帯電部123Cによって帯電された感光体ドラム122Cの表面に、制御部10によって決定されたC色の網点面積率に基づいて光を照射して静電潜像を形成する。現像部125Cは、露光部124Cによって感光体ドラム122Cの表面に形成された静電潜像に対して現像剤収容部121Cに収容されているC色のトナーを付着させることによって現像し、トナー像を形成する。
除電部126Cは、中間転写ベルト143に画像が転写された後の感光体ドラム122Cの表面を除電する。清掃部127Cは、除電部126Cによって除電された感光体ドラム122Cの表面に残った転写残トナーを除去する。
画像形成ユニット120Mは、現像剤収容部121M、感光体ドラム122M、帯電部123M、露光部124M、現像部125M、除電部126M、および清掃部127Mを備えている。現像剤収容部121Mは、M色のトナーを収容している。感光体ドラム122M、帯電部123M、露光部124M、現像部125M、除電部126M、清掃部127Mは、それぞれ感光体ドラム122C、帯電部123C、露光部124C、現像部125C、除電部126C、清掃部127Cと同様の機能であるため、それらの説明を省略する。
画像形成ユニット120Yは、現像剤収容部121Y、感光体ドラム122Y、帯電部123Y、露光部124Y、現像部125Y、除電部126Y、および清掃部127Yを備えている。現像剤収容部121Yは、Y色のトナーを収容している。感光体ドラム122Y、帯電部123Y、露光部124Y、現像部125Y、除電部126Y、清掃部127Yは、それぞれ感光体ドラム122C、帯電部123C、露光部124C、現像部125C、除電部126C、清掃部127Cと同様の機能であるため、それらの説明を省略する。
画像形成ユニット120Kは、現像剤収容部121K、感光体ドラム122K、帯電部123K、露光部124K、現像部125K、除電部126K、および清掃部127Kを備えている。現像剤収容部121Kは、K色のトナーを収容している。感光体ドラム122K、帯電部123K、露光部124K、現像部125K、除電部126K、清掃部127Kは、それぞれ感光体ドラム122C、帯電部123C、露光部124C、現像部125C、除電部126C、清掃部127Cと同様の機能であるため、それらの説明を省略する。
画像形成ユニット120Tは、現像剤収容部121T、感光体ドラム122T、帯電部123T、露光部124T、現像部125T、除電部126T、および清掃部127Tを備えている。現像剤収容部121Tは、クリアトナーを収容している。感光体ドラム122T、帯電部123T、露光部124T、現像部125T、除電部126T、清掃部127Tは、それぞれ感光体ドラム122C、帯電部123C、露光部124C、現像部125C、除電部126C、清掃部127Cと同様の機能であるため、それらの説明を省略する。
なお、以降では、現像剤収容部121C、現像剤収容部121M、現像剤収容部121Y、現像剤収容部121K、現像剤収容部121Tのうち任意の現像剤収容部を「現像剤収容部121」と表す。また、感光体ドラム122C、感光体ドラム122M、感光体ドラム122Y、感光体ドラム122K、感光体ドラム122Tのうち任意の感光体ドラムを「感光体ドラム122」と表す。また、帯電部123C、帯電部123M、帯電部123Y、帯電部123K、帯電部123Tのうち任意の帯電部を「帯電部123」と表す。また、露光部124C、露光部124M、露光部124Y、露光部124K、露光部124Tのうち任意の露光部を「露光部124」と表す。また、現像部125C、現像部125M、現像部125Y、現像部125K、現像部125Tのうち任意の現像部を「現像部125」と表す。また、除電部126C、除電部126M、除電部126Y、除電部126K、除電部126Tのうち任意の除電部を「除電部126」と表す。また、清掃部127C、清掃部127M、清掃部127Y、清掃部127K、清掃部127Tのうち任意の清掃部を「清掃部127」と表す。
給紙部13は、転写部14に対して用紙を供給するものである。給紙部13は、用紙収容部131、給紙ローラ132、給紙ベルト133、およびレジストローラ134を備えている。
用紙収容部131は、記録媒体の一例である用紙を収容している。給紙ローラ132は、用紙収容部131に収容されている用紙を給紙ベルトの方へ移動させるために回転するように設けられている。このように設けられている給紙ローラ132は、収容されている用紙のうち最上段にある用紙を一枚ずつ取り出し、給紙ベルトに載置する。給紙ベルト133は、給紙ローラ132によって取り出された用紙を転写部14に搬送する。レジストローラ134は、後述する中間転写ベルト143のトナー像が形成されている部分が転写部14に到達されるタイミングで給紙ベルト133によって搬送された用紙を送り出すものである。
転写部14は、作像部12によって感光体ドラム122に形成された画像を中間転写ベルト143に転写し(一次転写)、中間転写ベルト143に転写された画像を用紙に転写する(二次転写)ものである。
転写部14は、駆動ローラ141、従動ローラ142、中間転写ベルト143、一次転写ローラ144C、144M、144Y、144K、144T、二次転写ローラ145、二次対向ローラ146を備えている。
駆動ローラ141は、従動ローラ142とともに中間転写ベルト143を掛け渡すものである。駆動ローラ141が駆動し回転することによって、掛け渡されている中間転写ベルト143が移動する。従動ローラ142は、駆動ローラ141とともに中間転写ベルト143を掛け渡すものである。従動ローラ142は、駆動ローラ141が回転し、中間転写ベルト143が移動するとともに回転する。
中間転写ベルト143は、駆動ローラ141および従動ローラ142に掛け渡され、駆動ローラ141の回転とともに感光体ドラム122に接しながら移動するものである。中間転写ベルト143が感光体ドラム122に接しながら移動することによって、感光体ドラム122に形成された画像が中間転写ベルト143の表面に転写される。
一次転写ローラ144C、144M、144Y、144K、144Tは、中間転写ベルト143を挟んで、それぞれ感光体ドラム122C、122M、122Y、122K、122Tと対向して備えられ、中間転写ベルト143を移動させるように回転する。二次転写ローラ145は、二次対向ローラ146との間に中間転写ベルト143と用紙を挟みこんで回転する。二次対向ローラ146は、二次転写ローラ145との間に中間転写ベルト143と用紙を挟みこんで回転する。
定着部15は、転写部14によって用紙に転写されたトナーを定着させる。定着とは、トナーに熱と圧力を同時に加えることによってトナーの樹脂成分を用紙に溶着させることである。転写部14によって用紙に転写されたトナーに定着処理が行われることによって、用紙上のトナーの状態は安定したものとなる。
定着部15は、搬送ベルト151、定着ベルト152、定着ローラ153、定着ベルト搬送ローラ154、定着対向ローラ155、発熱部156を有している。
搬送ベルト151は、転写部14によってトナーが転写された用紙を定着ローラ153、定着対向ローラ155に向けて搬送する。定着ベルト152は、定着ローラ153と定着ベルト搬送ローラ154とに掛け渡され、それらのローラが回転することによって移動する。定着ローラ153は、対向して設置されている定着対向ローラ155との間で、搬送ベルト151に搬送された用紙を挟みこんで、用紙を加熱・加圧する。
定着ベルト搬送ローラ154は、定着ローラ153とともに定着ベルト152を掛け渡すものであり、定着ベルト搬送ローラ154が回転することによって定着ベルト152を移動させる。定着対向ローラ155は、定着ローラ153に対向して設置されるものであり、定着ローラ153との間に搬送された用紙を挟みこむ。
発熱部156は、定着ローラ153の内部に設置され、発熱するものであり、定着ローラ153を介して用紙を加熱する。
排紙部16は、定着部15でトナーが定着された用紙をプリンタ機2070から排出するものであり、排紙ベルト161、排紙ローラ162、排紙口163、および用紙収容部164を有している。
排紙ベルト161は、定着部15によって定着処理された用紙を排紙口163に向けて搬送する。排紙ローラ162は、排紙ベルト161によって搬送された用紙を排紙口163から排出し、用紙収容部164に収容する。用紙収容部164は、排紙ローラ162によって排出された用紙を収容する。
表示・操作部17は、パネル表示部171および操作部172を有している。パネル表示部171には設定値や選択画面等が表示される。また、パネル表示部171は、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等である。操作部172は、画像形成にかかる諸条件を受け付けるテンキー、複写開始指示を受け付けるスタートキー等、ユーザが入力をするために操作を行うものである。
図26は、グロッサ2080(光沢付与装置:冷却剥離装置)の構成を示す図である。本実施の形態のグロッサ2080は、定着部15の下流側に近接しているが、その配置は必須でなく、たとえば、画像形成装置の外部に位置していても機能的には差が無い。
光沢付与ベルト30は、厚みが10〜200μmの耐熱性樹脂であるポリイミドなど、もしくはニッケルやSUSなどの金属で構成され、外径は80〜300mmとなっている。光沢付与ベルト30の表層には、搬送された画像面との密着性を向上させるために5〜50μmの厚さでシリコンゴムからなる弾性層を有してもよい。また、光沢付与ベルト30の最表層には分離時の離形成を確保するためにシリコン系やフッ素系の樹脂でコーティングされた離型層を有してもよい。加熱ローラ36は、外径がφ30〜90mmで、AlやSUS、またはFeで構成される。加圧ローラ40とのニップを広く形成するために、ローラ表面にシリコンゴムなどの弾性層を0.5〜5mmの厚みで設けてもよい。分離ローラ37は、φ10〜φ30mmの外径で、FeやAl、SUSで構成される。加圧ローラ40は、φ30〜90mmで、FeやAl、SUSなどの芯金上に1〜50mmのフッ素ゴムやシリコンゴムなどの弾性層を形成している。加圧ローラ40の最外層は、5〜50μmの厚さでフッ素化合物などからなる離型層で構成される。
加圧ローラ40は、不図示のカムを用いて、光沢付与ベルト30に対して接離するように動作可能で、加熱ローラ36との軸間距離を変えることで、成すニップ幅や荷重を可変制御できる。また、不図示のモータに接続され、回転駆動して、加熱ローラ36、光沢付与ベルト30、分離ローラ37が従動回転する。
光沢付与ベルト30の内部には、ヒートシンクやファン、ヒートパイプ、ペルチェ素子などの冷却装置を設けて光沢付与ベルト30を冷却してもよい。図26に示す例においては、内部冷却ファン42が内部冷却装置として配置されている。さらに光沢付与ベルト30の外側下方に外部冷却ファン41が設けられている。外部冷却ファン41は不図示の駆動装置にて、風向きを図中矢印の方向に変更可能に制御されるようになっている。
印刷動作として印刷信号が入力され、作像部にて作られたトナーTを載置した記録材Pが定着部15を通過した後、定着状態にて、光沢付与ベルト30を介した加熱ローラ36と加圧ローラ40とで成るニップ部を通過する。
ニップ部で圧力を加えるとともに、光沢付与ベルト30から熱が加えられ、再溶融したトナーが光沢付与ベルト30に密着し、光沢付与ベルト30に密着した状態で記録材ともども搬送される。ニップ部に入った時点で記録材の裏面側から、外部冷却ファン41を駆動することで、ファンによる気流が記録材の裏面側に当たり、記録材が急速に冷却される。
また内部冷却ファン42によって光沢付与ベルト30も冷却され、溶融状態のトナー像が固化し、定着画像部分の表面がベルト表面に倣って平滑化され、光沢度が付与される。トナー像を載置した記録材は光沢付与ベルト30に密着してさらに搬送され、分離ローラ37で、曲率分離されて排紙される。
次に、表面効果の種類に応じた具体的な処理について説明する。まず、光沢を与えるための鏡面光沢及びベタ光沢と、光沢を抑えるための網点マット及びつや消しとの各種類について具体的に説明する。また、ここでは、1ページ内で同一種類の表面効果が指定された場合について説明する。図20に示すステップS35では、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の各画素の表す濃度値を用いて、図15に例示される表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「238」〜「255」である画素に対して指定された表面効果は、鏡面光沢であると判断する。この場合、更に、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域全体に相当するか否かを判断する。当該判断結果が肯定的である場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、例えば(式1)によりインバースマスクを生成する。当該インバースマスクを表すものが、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオンを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。
MIC2060は、DFE2050から出力された画像データであるCMYKの色版の画像データ及びプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオンにする。
プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、露光部124C,124M,124Y,124K,124Tから光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体ドラム122C,122M,122Y,122K,122T上に形成してこれを紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって紙に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。
その後、グロッサ2080が当該紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機2090に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機2090では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、画像データによって規定された領域全体でCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。
一方、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合は次のような事態が起こりうる。まず、鏡面光沢が指定された領域には、上述したインバースマスクを表すクリアトナー版の画像データが用いられる。しかし、それ以外の全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、グロッサ2080で加圧されると、結果的に、鏡面光沢が指定された領域とCMYKトナーの総付着量が所定以上セットされている領域のCMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一になってしまう。
例えば、当該画像データによって規定される領域を構成する全ての画素に対してCMYKトナーの総付着値が所定以上セットされていた場合には、画像データによって規定される領域全体に、鏡面光沢が指定されたのと同じ結果となる。
このため、表面効果として鏡面光沢が指定された領域が、画像データによって規定される領域の一部に相当する場合、DFE2050は、画像データによって規定される領域全体に対して鏡面光沢が指定されたのと同じクリアトナー版の画像データを生成し、紙にクリアトナーが付着された後、グロッサ2080で加圧する。次に、グロッサ2080で加圧された紙に対して表面効果として鏡面光沢が指定された領域以外の領域に対してつや消しの表面効果を与えるべく、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成する。
具体的には、DFE2050は、上述と同様にして(式1)によるインバースマスクを、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。更に、DFE2050は、表面効果として鏡面光沢が指定された領域以外の領域に対して(式2)によってベタマスクを、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データ及び低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データと、図20に示すステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオンを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。
MIC2060は、DFE2050から出力された画像データのうちCMYKの有色版の画像データ及びプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオンにし、DFE2050から出力された画像データのうち低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機2090に出力する。プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。その後、グロッサ2080が当該紙を高温及び高圧で加圧する。低温定着機2090は、MIC2060から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ2080を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、鏡面光沢が指定された領域では、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が均一に圧縮されているため、当該領域の表面から強い光沢が得られる。一方、鏡面光沢が指定された領域以外では、グロッサ2080での加圧後にベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
また、図20に示すステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「212」〜「232」である画素に対して指定された表面効果は、ベタ光沢であると判断し、特に、濃度値が「228」〜「232」である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオフを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。MIC2060は、DFE2050から出力された画像データであるCMYKの色版の画像データ及びプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオフにする。プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ及びプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ2080はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機2090に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機2090では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、表面効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。
また、図20に示すステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「23」〜「43」である画素に対して指定された表面効果は、網点マットであると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ハーフトーンを表す画像データを、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。尚、当該領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオフを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。MIC2060は、DFE2050から出力された画像データであるCMYKの色版の画像データ及びプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオフにする。プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ及びクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ2080はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。また、低温定着機2090に対してはクリアトナー版の画像データは出力されていないため、低温定着機2090では、クリアトナーが付着されずに、当該紙が排紙される。この結果、表面効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。
また、図20に示すステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素に対して指定された表面効果は、つや消しであると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、グロッサ2080のオンまたはオフは1ページ内に他の表面効果が指定されている場合(後述)はその設定に従い、オン又はオフのいずれにしても、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、ベタマスクを、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオン又はオフを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。MIC2060は、DFE2050から出力された画像データのうちCMYKの色版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力された画像データのうち低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機2090に出力する。プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ2080がオンにされた場合には、紙は、グロッサ2080で高温及び高圧で加圧され、グロッサ2080がオフにされた場合には、紙は、高温及び高圧で加圧されない。低温定着機2090は、MIC2060から出力されたクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ2080を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
上記では、1ページ内に同一の表面効果が指定された場合について説明したが、1ページ内で異なる種類の表面効果が指定された場合についても、上述した処理で同様に実現可能である。すなわち、1ページ内で複数の表面効果が指定されている場合、光沢制御版の画像データでは、図15に示す表面効果の種類に対応する各濃度値が、各種類の表面効果を付与する領域内の画素に設定されている。すなわち、光沢制御版の画像データでは、表面効果の種類ごとに、当該表面効果を付与する領域を指定しているため、DFE2050では、この光沢制御版の画像データにおいて、同一の濃度値が設定された画素の範囲を、同一の表面効果を付与する領域として判断すればよく、各表面効果を1ページ内で容易に実現することが可能となっている。
しかし、光沢制御版の画像データにおいて濃度値によって1ページに複数種類の表面効果が指定された場合、同一ページにおいてグロッサ2080のオン又はオフを切り替えることができないため、同時に実現することができる種類の表面効果と、同時に実現することができない種類の表面効果がある。
図1に示したように、プリンタ機2070とグロッサ2080と低温定着機2090とを備えた構成を採用している本実施形態において、1ページ内で鏡面光沢(PG)とつや消し(PM)の表面効果が指定された場合には、図15により、鏡面光沢(PG)ではグロッサ2080をオンとし、つや消し(PM)ではグロッサ2080のオンオフはページ内の他の表面効果の指定に従うことから、これらの2種類の表面効果を1ページ内で同時に実現することができる。
この場合において、図20に示すステップS35では、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて、図15に例示される表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「238」〜「255」である画素の領域に対して指定された表面効果は、鏡面光沢(PG)であると判断する。そして、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、例えば(式1)によりインバースマスクを生成する。当該インバースマスクを表すものが、鏡面光沢(PG)の表面効果が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、当該鏡面光沢が指定された領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、鏡面光沢が指定された領域に対して低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
また、図20に示すステップS35では、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素の領域に対して指定された表面効果は、つや消し(PM)であると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、1ページ内に他の表面効果である鏡面光沢の設定に従ってグロッサ2080のオンを示すオンオフ情報を特定し、つや消しが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、つや消しが指定された領域に対してベタマスクを、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。
そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、鏡面光沢が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、つや消しが指定された領域に対して低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオンを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。
MIC2060は、DFE2050から出力された画像データのうちCMYKの色版の画像データと、プリンタ機2070で用いる鏡面光沢が指定された領域に対するクリアトナー版の画像データとをプリンタ機2070に出力する。また、MIC2060は、DFE2050から出力された画像データのうち、つや消しが指定された領域に対して低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機2090に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオンにする。
プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ及び鏡面光沢が指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いて、露光部124C,124M,124Y,124K,124Tから光ビームを照射して各トナーに応じたトナー像を感光体ドラム122C,122M,122Y,122K,122T上に形成してこれを紙に転写しこれを通常温度での加熱及び加圧により定着させる。これによって紙に、CMYKのトナーの他クリアトナーが付着されて、画像が形成される。その後、グロッサ2080が当該紙を高温及び高圧で加圧する。
低温定着機2090は、MIC2060から出力された、つや消しが指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いてクリアトナーによるトナー像を形成して、グロッサ2080を通過した紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。この結果、表面効果として鏡面光沢が指定された領域の表面から強い光沢が得られ、表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
また、この他、本実施形態の構成において、1ページ内で、ベタ光沢(G)と網点マット(M)とつや消し(PM)の表面効果が指定された場合には、図15により、ベタ光沢(G)および網点マット(M)ではグロッサ2080をオフとし、つや消し(PM)ではグロッサ2080のオンオフはページ内の他の表面効果の指定に従うことから、これらの3種類の表面効果を1ページ内で同時に実現することができる。
この場合について、より具体的に説明する。図20に示すステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、8ビットの光沢制御版の画像データの各画素の表す濃度値を用いて表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「212」〜「232」である画素の領域に対して指定された表面効果は、ベタ光沢であると判断し、特に、濃度値が「228」〜「232」である画素に対しては、ベタ光沢タイプ1であると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスク1を生成する。当該インバースマスク1を表すものが、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとなる。尚、ベタ光沢が指定された領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
また、ステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「23」〜「43」である画素の領域に対して指定された表面効果は、網点マット(M)であると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、ハーフトーンを表す画像データを、網点マットが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。尚、この網点マットが指定された領域に対して低温定着機2090ではクリアトナー版の画像データを用いないため、DFE2050は、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを生成しない。
さらに、図20に示すステップS35において、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、上記と同一ページ内において、同様に表面効果選択テーブルを参照して、濃度値が「1」〜「17」である画素の領域に対して指定された表面効果は、つや消し(PM)であると判断する。この場合、DFE2050のクリアプロセッシング2056は、グロッサ2080のオンまたはオフは1ページ内に指定されている他の表面効果であるベタ光沢、網点マットの設定に従いオフとし、つや消しが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データを生成せず、つや消しが指定された領域に対してベタマスクを、低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する。
そして、図20に示すステップS38では、DFE2050のsi3部2057は、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、網点マットが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データと、つや消しが指定された領域に対して低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データと、ステップS33で得たハーフトーン処理後のCMYKの各2ビットの画像データとを統合し、統合した画像データと、グロッサ2080のオフを示すオンオフ情報とをMIC2060に出力する。
MIC2060は、DFE2050から出力された画像データであるCMYKの色版の画像データ、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データおよび網点マットが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データをプリンタ機2070に出力し、DFE2050から出力されたオンオフ情報を用いて、グロッサ2080をオフにする。また、MIC2060は、DFE2050から出力された画像データのうち、つや消しが指定された領域に対して低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データを低温定着機2090に出力する。
プリンタ機2070は、MIC2060から出力されたCMYKの色版の画像データ、ベタ光沢が指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データおよび網点マットが指定された領域に対してプリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データを用いて、紙に、CMYKのトナー及びクリアトナーを付着させた画像を形成する。グロッサ2080はオフにされているため、その後、紙は、高温及び高圧で加圧されることはない。
また、低温定着機2090は、MIC2060から出力された、つや消しが指定された領域に対するクリアトナー版の画像データを用いて、つや消しの領域に対してクリアトナーによるトナー像を形成して、紙上に当該トナー像を重ねて、低温での加熱及び加圧により紙に定着させる。
以上の結果、1ページ内において表面効果としてベタ光沢が指定された領域には、CMYKの各トナー及びクリアトナーの総付着量が比較的均一になり、当該領域の表面からやや強い光沢が得られる。また、1ページ内において表面効果として網点マットが指定された領域にはクリアトナーにより網点が付加されることにより、表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢がやや抑えられる。さらに、1ページ内において表面効果としてつや消しが指定された領域には、ベタマスクによるクリアトナーの付着によって表面の凹凸が生じて、当該領域の表面の光沢が抑えられる。
このように同一ページ内において複数の種類の異なる表面効果が指定された場合に、表面効果に応じてグロッサ2080のオン又はオフを切り替える必要がない場合には、複数の異なる表面効果を1ページ内で実現することができるが、同一ページにおいてグロッサ2080のオン又はオフを切り替える必要のある複数の異なる表面効果は、1ページ内で実現することができない。
例えば、プリンタ機2070とグロッサ2080と低温定着機2090とを備えた構成を採用している本実施形態において、鏡面光沢(PG)とベタ光沢(G)とが1ページ内で指定されている場合、図15により、鏡面光沢(PG)ではグロッサ2080をオンとし、ベタ光沢(G)ではグロッサ2080のオフとすることから、鏡面光沢(PG)とベタ光沢(G)の2種類の表面効果を1ページ内で実現することはできない。
このように、1ページ内で異なる種類の表面効果が指定されたが、1ページ内で実現することができない場合には、本実施形態では、DFE2050は、同時に実現できない表面効果のうち一部の種類の表面効果については、指定された表面効果以外の表面効果で代用して実現させるようにする。
例えば、図27に例示されるように、同一ページにおいて鏡面光沢(PG)、ベタ光沢(G)、網点マット(M)、つや消し(PM)の4つの効果が指定されていた場合、DFE2050はグロッサ2080をオフにさせると共に、光沢制御版において濃度値によって、表面効果がベタ光沢であると判断した領域、表面効果が網点マットであると判断した領域及び表面効果がつや消しであると判断した領域については、各表面効果を実現させ、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域については、ベタ光沢を代替の表面効果として選択する。そして、DFE2050は、表面効果が鏡面光沢であると判断した領域に対して、ベタ光沢の場合と同様にして、ガンマ補正後のCMYKの各8ビットの画像データにおいて当該領域に対応する画像データを用いて、インバースマスクA、B、Cの何れかを、プリンタ機2070で用いるクリアトナー版の画像データとして生成する(図27のINVに該当する)。低温定着機2090で用いるクリアトナー版の画像データは生成しない。図15において、濃度値が「248」〜「255」のとき、その効果はDFE2050で鏡面光沢タイプAと判断され、インバースマスクAが用いられる。また、図27のINV−mは図15のインバースマスク1〜4、図27のhalftone−nは図15のハーフトーン1〜4と対応している。そして、上述したようにしてプリンタ機2070、オフにされたグロッサ2080及び低温定着機2090を経て排紙された紙においては、鏡面光沢が指定された領域及びベタ光沢が指定された領域には、ベタ光沢としての表面効果が与えられ、網点マットが指定された領域には、網点マットとしての表面効果が与えられ、つや消しが指定された領域には、つや消しとしての表面効果が与えられる。尚、表面効果を与える領域として指定されていない領域には、いずれの表面効果も与えられない。
以上のように、DFE2050が、ユーザが指定した表面効果に種類に応じて濃度値がセットされた光沢制御版の画像データを用いて、プリンタ機2070に後続するグロッサ2080や低温定着機2090などの後処理機の有無やその種類に応じて、後処理機での後処理の有無を判断し、クリアトナーを付着させるためのクリアトナー版の画像データを適宜生成する。これにより、様々な構成の画像形成システムにおいても共通の表面効果を与えるためのクリアトナー版の画像データを生成することができ、当該クリアトナー版の画像データを用いて、CMYKのトナー像により形成された画像に対してクリアトナーを付着させることにより、各種表面効果を与えることが可能になる。従って、ユーザは手間を掛けることなく、画像が形成される印刷物に対してクリアトナーによる所望の表面効果を与えることが可能になる。
また、本実施形態では、光沢制御版の画像データの画素毎に表面効果を特定する濃度値を設定しているので、紙内の1ページにおいて複数の種類の表面効果を与えることができる。
以上のように、本実施の形態にかかる画像形成システムにおいては、有色版の画像データのインバースマスクにおいて指定される各画素の濃度値を一定の割合だけ大きい値に変換するので、画像形成装置においてドットゲインや版ずれが生じた場合においても、適切な範囲にクリアトナーを付着させることができ、高い光沢度を与える表面効果を実現することができる。
図28は、第1の変更例にかかるクリアトナー版の画像データ生成処理の手順を示すフローチャートである。第1の変更例にかかるクリアトナー版の画像データ生成処理におけるステップS61〜ステップS63の処理は、実施の形態において図22を参照しつつ説明したステップS51〜ステップS53の処理と同様である。
そして、ステップS63において、有色版の画像データのインバースマスクが生成された後、ハーフトーン処理部は、ハーフトーン処理により8ビットの有色版の画像データのインバースマスクと、8ビットの非画像領域の画像データのインバースマスク、それぞれを2ビットのインバースマスクに変換する(ステップS64)。
次に、クリアトナー版生成部は、有色版の画像データのインバースマスクにおいて、有色トナーによる画像形成が指定された領域の面積を所定の割合だけ大きくする膨張処理を行う(ステップS65)。すなわち、本例にかかるクリアトナー版生成部は、膨張処理部として機能する。図29は、膨張処理を説明するための図である。クリアトナー版生成部は、例えば2ビット化された有色版の画像データのインバースマスクの各画素のうち「00」および「01」を「0」、「10」および「11」を「1」に単純2値化する。ここで、「1」の画素は、画像形成が指定された領域に相当し、「1」の画素の面積が所定割合だけ大きな面積に変更される。このように、膨張処理により、ハーフトーン網を拡大し、クリアトナーが付着する面積を所定の割合だけ大きくすることができる。
次に、クリアトナー版生成部は、膨張処理後の有色版の画像データのインバースマスクと、非画像領域の画像データのインバースマスとをマージして、クリアトナー版の画像データを生成する(ステップS66)。
このように、本例にかかるクリアトナー版の画像データ生成処理においては、ハーフトーン処理後に膨張処理を施すことにより、クリアトナーを付着する面積を大きくしている。これにより、プリンタ機2070においてドットゲインや版ずれが生じた場合においても、適切な範囲にクリアトナーを付着させることができ、高い光沢度を与える表面効果を実現することができる。
上述した実施の形態のホスト装置2010およびDFE2050のハードウェア構成について説明する。図30は、ホスト装置2010およびDFE2050のハードウェア構成図である。ホスト装置2010およびDFE2050は、ハードウェア構成として、装置全体を制御するCPUなどの制御装置2901と、各種データや各種プログラムを記憶するROMやRAMなどの主記憶装置2902と、各種データや各種プログラムを記憶するHDDなどの補助記憶装置2903と、キーボードやマウス等の入力装置2905と、ディスプレイ装置等の表示装置2904とを主に備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
上記実施の形態のホスト装置2010で実行される画像処理プログラム(画像処理アプリケーションを含む。以下同。)は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されてコンピュータプログラムプロダクトとして提供される。
また、上記実施の形態のホスト装置2010で実行される画像処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のホスト装置2010で実行される画像処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
また、上記実施の形態のホスト装置2010で実行される画像処理プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
上記実施の形態のホスト装置2010で実行される画像処理プログラムは、上述した各部(画像処理部、版データ生成部、印刷データ生成部、入力制御部、表示制御部)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から画像処理プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、画像処理部、版データ生成部、印刷データ生成部、入力制御部、表示制御部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、上記実施の形態のDFE2050で実行される印刷制御処理は、ハードウェアで実現する他、ソフトウェアとしての印刷制御プログラムで実現してもよい。この場合において、上記実施の形態のDFE2050で実行される印刷制御プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
上記実施の形態のDFE2050で実行される印刷制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成してもよい。
さらに、上記実施の形態のDFE2050で実行される印刷制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上記実施の形態のDFE50で実行される印刷制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
上記実施の形態のDFE2050で実行される印刷制御プログラムは、上述した各部(レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシング)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMから印刷制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、レンダリングエンジン、ハーフトーンエンジン、TRC、si1部、si2部、si3部、クリアプロセッシングとして主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
上述した実施の形態において、画像形成システムは、ホスト装置2010、DFE2050、MIC2060、プリンタ機2070、グロッサ2080及び低温定着機2090を備えるように構成したが、これに限らない。例えば、DFE2050、MIC2060及びプリンタ機2070を一体的に形成して1つの画像形成装置として構成するようにしても良いし、更に、グロッサ2080及び低温定着機2090を備えた画像形成装置として形成するようにしても良い。
上述した実施の形態の画像形成システムにおいては、CMYKの複数の色のトナーを用いて画像を形成するようにしたが、1色のトナーを用いて画像を形成するようにしても良い。
なお、上述した実施の形態のプリンタシステムは、MIC2060を備えた構成としているが、これに限定されるものではない。上述したMIC2060が行う処理、機能をDFE2050等の他の装置にもたせて、MIC2060を設けない構成としてもよい。
以下、上記実施の形態にかかる画像形成システムにおいて用いられるクリアトナーについて詳述する。ここでは、透明トナーを含む、乾式2成分トナーの製法について説明する。なお、クリアトナーの製法は、本実施の形態に限定されるものではない。クリアトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであればよい。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど)、脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど)、ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど)。上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物、上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物である。特に好ましいものは、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど)、3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど)、上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など)、アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など)、芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど)、脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど)、芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど)、芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど)、イソシアネート類、前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの、およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)、脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど)、および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、エステル類(酢酸エチルなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラープリンタ機に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライトボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。透明トナーを作成する場合は、上記の着色剤を抜くだけで良い。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等がある。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEGVP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。
ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。
さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤および離型剤は、マスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。
特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。
例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
2010 ホスト装置
2050 DFE
2051 レンダリングエンジン
2052 si1部
2053 TRC
2054 si2部
2055 ハーフトーンエンジン
2056 クリアプロセッシング
2057 si3部
2060 MIC
2070 プリンタ機
2080 グロッサ
2090 低温定着機
2151 光沢制御版記憶部
2152 表面効果選択テーブル記憶部
2153 濃度変換テーブル記憶部
2154 非画像領域生成部
2155 インバースマスク生成部
2156 変換部
2157 クリアトナー版生成部
2158 ハーフトーン処理部
2159 後処理決定部
特許第3518257号公報 特開2007−286510号公報

Claims (6)

  1. 画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、
    第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部と、
    前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換部と、
    前記変換部による変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部と
    を備えることを特徴とする印刷制御装置。
  2. 画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する画像データ生成部と、
    前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理部と、
    前記ハーフトーン処理部により2値化された前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理部と、
    前記膨張処理部により拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部と
    を備えることを特徴とする印刷制御装置。
  3. 画像形成装置において、透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する印刷制御装置で実行される印刷制御方法であって、
    前記印刷制御装置は、
    画像形成に用いられる透明現像剤の量である第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部を備え、
    前記画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得工程と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成工程と、
    前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換工程と、
    前記変換工程における変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる前記透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成工程と
    を含むことを特徴とする印刷制御方法。
  4. 画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得工程と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成工程と、
    前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理工程と、
    前記ハーフトーン処理工程で2値化した前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理工程と、
    前記膨張処理工程において拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成工程と
    を含むことを特徴とする印刷制御方法。
  5. 画像形成に用いられる透明現像剤の量である第1透明現像剤量を、当該第1透明現像剤量に基づいて定まる値であって、当該第1透明現像剤量に比べて大きい第2透明現像剤量に変換する変換テーブルを記憶する記憶部を備えたコンピュータを、
    画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、
    前記変換テーブルを参照し、前記反転画像データの前記透明現像剤量を、当該透明現像剤量に比べて大きい前記透明現像剤量に変換する変換部と、
    前記変換部による変換後の前記透明現像剤量を示す反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において、前記透明現像剤の画像形成に用いられる透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部と
    して機能させるためのプログラム。
  6. コンピュータを、
    画像形成装置において用いられる、1または2以上の有色現像剤の量を2値よりも大きい多値で示す有色現像剤量と、当該有色現像剤量が用いられる領域とを示す有色版画像データを取得する有色版画像データ取得部と、
    前記有色版画像データに基づいて、前記領域に割り当てられた前記1または2以上の有色現像剤の総量を所定値から減じた値を算出し、算出した値を前記画像形成装置において用いられる透明現像剤の量とし、当該透明現像剤の量を示す透明現像剤量と、当該透明現像が用いられる領域とを示す反転画像データを生成する反転画像データ生成部と、
    前記反転画像データにおいて多値で示される前記透明現像剤量をハーフトーン処理により2値化するハーフトーン処理部と、
    前記ハーフトーン処理部により2値化された前記反転画像データにおいて、前記透明現像剤を用いることが指定された領域の面積を所定の割合で拡大する膨張処理部と、
    前記膨張処理部により拡大された後の前記反転画像データに基づいて、前記画像形成装置において透明現像剤の画像を形成するための透明現像剤版画像データを生成する透明現像剤版画像データ生成部と
    して機能させるためのプログラム。
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