JP2010008998A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的簡単な制御動作により、帯電手段への負荷を大きくしないで高耐久性が得られる構成を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体20と、該像担持体20に対して接触または近接させて配置された状態で一様帯電可能な帯電手段30を備え、一様帯電された像担持体20に形成された静電潜像を現像装置により可視像処理した後、可視像とされたトナー像を被転写体に転写した後、前記像担持体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去する手段50と、前記像担持体に対して潤滑剤を供給する手段80とを具備し、前記帯電手段30は、画像形成回数若しくは前記像担持体の回動時間をカウントするカウンタ91を有し、カウンタ値によって画像形成時と非画像形成時とで印加される交流電圧値の比を制御する制御手段90に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】像担持体20と、該像担持体20に対して接触または近接させて配置された状態で一様帯電可能な帯電手段30を備え、一様帯電された像担持体20に形成された静電潜像を現像装置により可視像処理した後、可視像とされたトナー像を被転写体に転写した後、前記像担持体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去する手段50と、前記像担持体に対して潤滑剤を供給する手段80とを具備し、前記帯電手段30は、画像形成回数若しくは前記像担持体の回動時間をカウントするカウンタ91を有し、カウンタ値によって画像形成時と非画像形成時とで印加される交流電圧値の比を制御する制御手段90に接続されていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは、像担持体でのフィルミングおよび帯電手段の汚染を防止する構成に関する。
周知のように、複写機やプリンタあるいは印刷機などの画像形成装置においては、潜像担持体である感光体上に形成された静電潜像が現像装置から供給される現像剤によって可視像処理される。
可視像処理されたトナー像は転写材に転写された後、定着装置による加熱・加圧によってトナーが融解・浸透することで定着されて複写画像とされる。
画像形成の対象となる画像には、モノクロ画像のような単一色画像だけでなく、フルカラー画像を含む多色画像がある。
多色画像、特にフルカラー画像を得るために用いられる画像形成装置には、各色の画像形成ステーションを備え、これら各画像形成ステーションで形成された画像を順次転写することができる1次転写手段に相当する中間転写ベルトの展張面に沿って前記の画像形成ステーション(作像ステーション)を並列させたタンデム方式が知られている(例えば、非特許文献1)。
タンデム方式では、中間転写ベルトの順次転写されて重畳された画像が2次転写装置に向け搬送される転写材に対して一括転写され、一括転写された転写材が定着装置に向け搬送される構成が用いられている。なお、この方式では、中間転写ベルトに対して各色の画像を順次転写するようになっているが、これに代えて、転写材を中間転写ベルトに静電吸着した状態で各画像形成ステーション間を移動させながら各色の画像を重畳転写した後、転写材を中間転写ベルトから分離して定着装置に向け搬送する方式もある。
一方、トナー像転写を終えた感光体は、クリーニング装置により未転写などによる残留トナーや紙粉などの異物を除去され、さらには、残留電化を除電することが行われる。
クリーニング装置には、感光体表面に当接する部材としてクリーニングブレードやクリーニングブラシが備えられており、感光体表面からの異物の除去が可能になっているが、感光体表面との摩擦係数の上昇を防止するために潤滑剤塗布装置を設ける場合がある。
潤滑剤塗布装置としては、感光体が相当する像担持体表面と接触しながら回転可能な塗布ブラシと塗布ブラシにより削り取られることによって感光体に供給される潤滑剤とを備えた構成が知られている(たとえば、特許文献1)。
この形式の画像形成装置によると、その像担持体表面に潤滑剤が塗布されるので、像担持体表面のトナーに対する摩擦係数を低下させることができ、これによって像担持体表面に形成されたトナー像を転写材に転写するときの転写不良の発生を抑え、転写されたトナー像の画質を高めることができる。特に、文字画像中の一部が虫くい状に欠ける文字部中抜け現象の発生を抑え、その画質を向上させることが可能である。さらに、像担持体表面におけるトナーフィルミングの防止や表面層の削れを抑制する効果があり、ハード面の像担持体寿命にも貢献している。
ところで、像担持体表面に潤滑剤を塗布すると、その表面のトナーに対する摩擦係数が低下する場合があり、この場合には像担持体表面への潤滑剤の塗布量が不均一となることがある。この塗布むらによって、像担持体表面に形成されるトナー像のトナー付着量が不均一となり、トナー像に濃度ムラが発生してその画質が劣化する(潤滑剤の塗布量が多い像担持体表面部分にはトナーの付着量が少なくなり、逆に潤滑剤の塗布量の少ない部分にはトナーが多量に付着し、これによってトナー像に濃度ムラが発生するのである。特に低濃度のトナー像に濃度ムラが発生しやすい)。更には、一成分接触現像の場合、像担持体の静止摩擦係数が低くなりすぎると、像担持体上に形成した画像に画像抜け(ドット、文字、ラインなどの一部が抜ける)が生じる問題が発生する。一成分接触現像では、現像ローラ上にトナー薄層を形成し、像担持体に接触させ、電界や像担持体表面への付着力により現像ローラ上トナーを像担持体表面に移動させている。接触現像の場合、現像ローラを直接像担持体に接触させるため、像担持体表面の静止摩擦係数をあまり低くしすぎると、像担持体上に形成されたトナー像が現像ローラにより掻き落とされやすくなってしまう。
一方、これとは別に、潤滑剤塗布によるクリーニング特性を阻む要因として、トナー特性がある。
近年では、画像の解像度を向上させる目的で、真円度の高い微粒子からなるトナーを用いる傾向にあり、このことが、クリーニングの際のクリーニングブレードをすり抜けやすくなる原因となり、上述した潤滑剤の塗布ムラが生じていると除去されないトナーがフィルミングを起こしてしまい、画像品質を悪化させる虞があった。
フィルミングの問題に関しては、帯電行程において生成される放電生成物を原因とする場合がある。
近年、電子写真における作像プロセスの帯電手段に、帯電部材を感光体に接触もしくは近接に配置し、帯電処理を行う帯電装置が多く採用されているが(例えば、特許文献2〜5)、前記帯電部材にACを印加した場合、コロナ帯電器に比べて発生オゾン量は少ないが、放電生成物による悪影響がある。
すなわち感光体表面に放電生成物が付着、俗に言う感光体フィルミングが発生することによって、感光体表面が低抵抗化して潜像の解像力が低下し、ボケ、画像流れ等が発生しやすくなる。更にこのフィルミングはACバイアスが大きくなるほど顕著に発生することが確認されており、これにより感光体表面の平滑性が損なわれ、感光体のクリーニング不良を誘発し、経時品質を不安定にさせている。
すなわち感光体表面に放電生成物が付着、俗に言う感光体フィルミングが発生することによって、感光体表面が低抵抗化して潜像の解像力が低下し、ボケ、画像流れ等が発生しやすくなる。更にこのフィルミングはACバイアスが大きくなるほど顕著に発生することが確認されており、これにより感光体表面の平滑性が損なわれ、感光体のクリーニング不良を誘発し、経時品質を不安定にさせている。
そこで、感光体に潤滑剤を塗布することにより放電生成物の付着力を低減し、フィルミングを抑制することが可能であるが、塗布量が過多になると、感光体に接触、あるいは近接している帯電部材が潤滑剤で汚染され、帯電不良となる不具合が発生している。
上述した帯電手段でのACバイアスに関しては、近接帯電を対象とした場合、直流電圧に対して所定倍率の交流電圧を重畳して一様帯電を行わせる方式等が知られている(例えば、特許文献6,7)。
上述したように、感光体表面への潤滑剤塗布によりクリーニング効果を上げてフィルミングを防止したりあるいは重畳バイアスによる一様帯電を行う帯電手段への汚染を防止する目的達成のための工夫はなされているが、いずれも制御が複雑化する虞があるのが現状である。
本発明の目的は、上記従来の画像形成装置における問題に鑑み、比較的簡単な制御動作により、帯電手段への負荷を大きくしないで高耐久性が得られる構成を備えた画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は次の構成よりなる。
(1)像担持体と、該像担持体に対して接触または近接させて配置された状態で一様帯電可能な帯電手段を備え、一様帯電された像担持体に形成された静電潜像を現像手段により可視像処理した後、可視像とされたトナー像を被転写体に転写した後、前記像担持体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去する手段と、前記像担持体に対して潤滑剤を供給する手段とを具備し、
前記帯電手段は、画像形成回数若しくは前記像担持体の回動時間をカウントするカウンタを有し、カウンタ値によって画像形成時と非画像形成時とで印加される交流電圧値の比を制御する制御手段に接続されていることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記制御手段は、前記帯電手段に対する交流電圧のピーク間電圧を制御可能であり、非画像形成時の像担持体の回動時に任意の一定ピーク間電圧を少なくとも1回以上印加し、その際に流れる交流電流値を基に画像形成に関わらない非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値を決定し、画像形成時には、前記非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値と同値以上とすることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記帯電手段に対して画像形成時に印加される交流電圧値は、前記制御手段により決定される交流電圧のピーク間電圧の電圧値に対し、非画像形成時の交流電流値の130%以下に設定されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記像担持体に対する画像形成処理を実行する帯電手段、現像手段、潤滑剤供給手段の少なくとも一つが前記像担持体と共に纏めてプロセスカートリッジに収容され、該プロセスカートリッジが装置本体に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする(1)または(4)記載の画像形成装置。
(6)前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする(1)、(4)、(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/または伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする(1)、(4)、(5)、(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
(8)前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする(1)、(4)、(5)、(6)、(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
(1)像担持体と、該像担持体に対して接触または近接させて配置された状態で一様帯電可能な帯電手段を備え、一様帯電された像担持体に形成された静電潜像を現像手段により可視像処理した後、可視像とされたトナー像を被転写体に転写した後、前記像担持体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去する手段と、前記像担持体に対して潤滑剤を供給する手段とを具備し、
前記帯電手段は、画像形成回数若しくは前記像担持体の回動時間をカウントするカウンタを有し、カウンタ値によって画像形成時と非画像形成時とで印加される交流電圧値の比を制御する制御手段に接続されていることを特徴とする画像形成装置。
(2)前記制御手段は、前記帯電手段に対する交流電圧のピーク間電圧を制御可能であり、非画像形成時の像担持体の回動時に任意の一定ピーク間電圧を少なくとも1回以上印加し、その際に流れる交流電流値を基に画像形成に関わらない非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値を決定し、画像形成時には、前記非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値と同値以上とすることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記帯電手段に対して画像形成時に印加される交流電圧値は、前記制御手段により決定される交流電圧のピーク間電圧の電圧値に対し、非画像形成時の交流電流値の130%以下に設定されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記像担持体に対する画像形成処理を実行する帯電手段、現像手段、潤滑剤供給手段の少なくとも一つが前記像担持体と共に纏めてプロセスカートリッジに収容され、該プロセスカートリッジが装置本体に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする(1)または(4)記載の画像形成装置。
(6)前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする(1)、(4)、(5)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/または伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする(1)、(4)、(5)、(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
(8)前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする(1)、(4)、(5)、(6)、(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
本発明によれば、画像形成時と非画像形成時との交流電圧値の比を可変するという比較的簡単な制御によって、一様帯電化が可能となると共に放電生成物の発生を抑制してフィルミングの発生を抑制することができる。
以下、図面により本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置の一例を示す模式図であり、同図に示した画像形成装置100は、複数色の画像形成が可能なレーザープリンタを示している。なお、本発明は、画像形成装置としてプリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機さらにはこれら各機能を複合させた装置を含むものである。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置の一例を示す模式図であり、同図に示した画像形成装置100は、複数色の画像形成が可能なレーザープリンタを示している。なお、本発明は、画像形成装置としてプリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機さらにはこれら各機能を複合させた装置を含むものである。
図1において、画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkを並設したタンデム構造が採用されている。
図1に示す構成の画像形成装置100は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkに形成された可視像が、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトが用いられる中間転写体(以下、中間転写ベルトという)11に対して1次転写行程を実行してそれぞれの画像が重畳転写され、その後、記録シートなどが用いられる転写紙Sに対して2次転写行程を実行することで一括転写されるようになっている。
各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されており、図1においてイエロー(Y)画像形成を行う感光体ドラム20Yを対象として説明すると、感光体ドラム20Yの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Y,現像手段として用いられる現像装置40Y、1次転写ローラ12Yおよびクリーニング装置50Yが配置されている。
帯電後に行われる書き込みは、後述する光走査装置8が用いられる。なお、感光体ドラム12Yには、これに対向してクリーニング装置50Yによる残留トナーの除去後に除電を行う除電装置(図示されず)も設けられている。
図1に示す構成において、イエロー画像の形成を対象とする位置に配置されている感光体ドラム20Yおよびこれに対峙する帯電装置30Y,現像スリーブ40Y1を備えた現像装置40Yおよびクリーニング装置50Yは、図2を用いて後述するプロセスカートリッジに纏めて収納されており、プロセスカートリッジは画像形成装置100に対して着脱可能に設けられることにより一括して消耗部品を交換できる構成とされている。なお、図1において、書き込み装置8から出射される書き込みレーザ光は一点鎖線で示されている。
中間転写ベルト11に対する重畳転写は、中間転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkに形成された可視像が、中間転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、中間転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkに対向して配設された1次転写ローラ12Y、12M、12C、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションを構成するプロセスカートリッジに備えられている。
画像形成装置100は、各色の画像形成処理を行う4つの作像ステーションと、各感光体ドラム20Y,20M,20C,20Bkの上方に対向して配設されると共に中間転写ベルト11および1次転写ローラ12Y、12M、12C、12Bkを備えた転写ベルトユニット10と、中間転写ベルト11に対向して配設され中間転写ベルト11に従動し、連れ回りする2次転写手段としての転写ローラである2次転写ローラ5と、中間転写ベルト11に対向して配設され中間転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置13と、これら4つの画像ステーションの下方に対向して配設された光書き込み装置としての光走査装置8とを有している。
本実施例における光走査装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、ミラーおよび回転多面鏡などを装備しており、各感光体ドラム20Y,20M,20C,20Bkに対して色毎に対応した書き込み光(図1において、前述したように一点鎖線で示す部分)を出射して感光体ドラム20Y,20M,20C,20Bkに静電潜像を形成する構成とされている。
画像形成装置100には、感光体ドラム20Y,20M,20C,20Bkと中間転写ベルト11との間に向けて搬送される転写紙Sを積載した給紙カセットを有するシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y,20M,20C,20Bkと中間転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとが設けられている。
画像形成装置100には、トナー像が転写された転写紙Sにトナー像を定着させるための熱ローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着済みの転写紙Sを画像形成装置100の本体外部に排出する排紙ローラ7と、画像形成装置100の本体上部に配設され排出ローラ7により画像形成装置100の本体外部に排出された転写紙Sを積載する排紙トレイ17と、排紙トレイ17の下側に位置し、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9M、9C、9Bkとが備えられている。
転写ベルトユニット10は、中間転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12Bkの他に、中間転写ベルト11が掛け回されている懸架ローラに相当している2次転写バックアップローラ72,クリーニングバックアップローラ73およびテンションローラ74を有している。
クリーニングバックアップローラ73およびテンションローラ74は、中間転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、これらローラには、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット10と、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12Bkと、2次転写ローラ5と、クリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
シート給送装置61は、画像形成装置100の本体下部に配設されており、最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
定着装置6は、熱源を内部に有する加熱ローラ62Aおよび定着ローラ62Bに掛け回された定着ベルト62Cと、定着ローラ62Bに対向して圧接されている加圧ローラ63とを有しており、トナー像を担持した転写紙Sを定着ベルト62Bと加圧ローラ63との圧接部である定着部に通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙Sの表面に定着するようになっている。
転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、中間転写ベルト11に対向当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、中間転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、中間転写ベルト11をクリーニングするようになっている。クリーニング装置13はまた中間転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
転写ベルトユニット10は、前述したように、中間転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12Bkの他に、中間転写ベルト11が掛け回されている懸架ローラに相当している2次転写バックアップローラ72,クリーニングバックアップローラ73およびテンションローラ74を備えた構成である。
図2は、各色の作像部に設けられている感光体ドラムを対象とする作像部に用いられる帯電装置、現像装置およびクリーニング装置を共に纏めてプロセスカートリッジに収容されている。
図2において、プロセスカートリッジPCは、例えば、樹脂成形された筐体で構成され、プロセスカートリッジPCの筐体101における転写ベルト(図示されず)に対向する壁部には、感光体ドラム(便宜上、色の種別を示す符号を外して数字のみで示す)20の一部を露出させるための開口PC1および書き込み装置(図示されず)側に対向する底面101Aには、書き込み光の導入口PC2がそれぞれ形成されている。
一方、プロセスカートリッジPC内には、現像装置40を構成する現像ユニットが設けられており、現像ユニット内には感光体ドラム20と対向する現像スリーブ40Aと、現像スリーブ40Aよりも下方の位置で現像スリーブ40Aが収容されている空間とは別の空間に配置されて現像剤を現像スリーブ40Aに向けて供給搬送する搬送部材としての第1,第2の搬送スクリュー401,402と、現像スリーブ40上に担持される現像剤の層厚を規定するドクターブレード403とが設けられている。
第1,第2の搬送スクリュー401,402が、傾斜している底面101Aに対して水平方向に並置され、第1の搬送スクリュー401に対して現像スリーブ40Aは、搬送スクリュー401の垂直線(図3中、符号L2で示す)から水平方向に離れた関係で位置決めされている。
一方、現像剤に含まれるトナーは消費されると画像濃度が低下することから補給対象となるものであり、補給の際には搬送スクリューにおける上部あるいは軸方向端部から注ぎ込まれる状態で補給されることがある。
トナーの補給は、トナー濃度センサなどの検知手段による現像剤濃度の検知結果に応じてトナー補給部に収容されているトナーを繰り出す補給部材の回転量を制御することで行われるが、補給されたトナーは、現像槽内に収容されている現像剤に注がれると、補給部材の近傍に配置されている搬送スクリューにより撹拌混合されて現像スリーブに向け供給されるようになる。
補給されたトナーは、図2に示した構成から明らかなように、トナーの落下位置に対応する搬送スクリューにより撹拌されながら移動すると共に循環する過程において現像剤と撹拌混合されて必要な帯電量および現像剤中に混ぜられる。
図2において感光体ドラム20に対する帯電行程を実行する帯電装置30は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ30Aを備えている。帯電ローラ30Aは、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。帯電ローラ30Aは、感光体ドラム20に対して微小な間隙をもって配設されている。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ30Aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体1表面に当接させることで、設定することができる。また、帯電ローラ30Aには、帯電ローラ30Aの表面に接触してクリーニングする帯電クリーニング部材30Bが設けられている。
トナー像を転写した後の感光体ドラム20の表面をクリーニングするクリーニング装置50は、クリーニングブレード50Aを感光体ドラム20の表面に当接させて異物を除去するようになっている。
プロセスカートリッジPCの内部には、感光体ドラム20に対する潤滑剤の供給手段として潤滑剤塗布装置80が設けられている。
潤滑剤塗布装置80は、固定されたケースに収容された固形潤滑剤80Aと、固形潤滑剤80Aに接触して潤滑剤を削り取り、感光体1に塗布するブラシローラ80Bとを備える。固形潤滑剤80Aは、例えば直方体状に形成されており、加圧部材80Cによってブラシローラ80B側に付勢されている。加圧部材80Cは板バネ、圧縮バネ等のバネ部材でよく、特に、図に示すように、圧縮バネが好適に用いられる。固形潤滑剤80Aはブラシローラ80Bによって削り取られ消耗し、経時的にその厚みが減少するが、加圧部材80Cで加圧されているために常時ブラシローラ80Bに当接している。ブラシローラ80Bは、回転しながら削り取った潤滑剤を感光体ドラム1の表面に塗布する。
ブラシローラ80Bのブラシ繊維の太さは3〜8デニールが好ましく、ブラシ繊維の密度は2万〜10万本/inch2が好ましい。ブラシ繊維の太さが細すぎると、ブラシローラ80Bが感光体1表面に当接したときに毛倒れを起こしやすくなり、逆にブラシ繊維が太すぎると繊維の密度を高くすることができなくなる。また、ブラシ繊維の密度が低いと感光体1表面に当接するブラシ繊維の本数が少ないため、潤滑剤を均一に塗布することができず、逆にブラシ繊維の密度が高すぎると繊維と繊維の隙間が小さくなり、掻き取った潤滑剤の粉体の付着量が減るため、塗布量が不足してしまう。従って、毛倒れを起こしにくくするためのブラシ繊維の太さと、潤滑剤の均一な塗布を効率的に行うことができるブラシ繊維の密度とを有する、上述したようなブラシ繊維の太さが3〜8デニールのブラシローラとする。
固形潤滑剤80Aとしては、乾燥した固体疎水性潤滑剤を用いることが可能であり、ステアリン酸亜鉛の他にも、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウムなどのステアリン酸基を持つものを用いることができる。また、同じ脂肪酸基であるオレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、や、パルチミン酸、亜鉛パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウムを用いてもよい。他にも、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、及びリコリノレン酸カドミウム等の脂肪酸、脂肪酸の金属塩なども使用できる。更に、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、オオバ油、みつろう、ラノリンなどのワックス等も使用できる。
ブラシローラ80Bによる潤滑剤塗布位置に対して移動方向の下流側の感光体表面に当接するようにクリーニング装置50が設けられている。クリーニング装置50のクリーニングブレード50Aは、潤滑剤均し手段として潤滑剤均し機能をも備えている。クリーニングブレード50Aは、例えば弾性体であるゴムから構成されている。
以上のような構成を備えた画像形成装置を対象として本発明の特徴部を以下に説明する。
本発明の特徴は、帯電手段である帯電装置に用いられる帯電部材、本実施形態では、感光体ドラムに近接配置された帯電ローラに対するバイアス制御にある。
以下、図3において本実施形態において採用された制御原理について説明する。
図3は、−750Vの直流定電圧と、ピーク間電圧VPPが定電圧制御された交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aの芯金に印加して、感光体ドラム表面を帯電したときの、そのピーク間電圧VPPと感光体ドラム(以下では、像担持体とも称する)の表面電位との関係の一例を示す説明図である。各線X1,X2,X3及びX4は、ギャップGがそれぞれ80μm、60μm、40μm及び0のときの関係を示している。交流電圧の周波数は一定である。
図3は、−750Vの直流定電圧と、ピーク間電圧VPPが定電圧制御された交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aの芯金に印加して、感光体ドラム表面を帯電したときの、そのピーク間電圧VPPと感光体ドラム(以下では、像担持体とも称する)の表面電位との関係の一例を示す説明図である。各線X1,X2,X3及びX4は、ギャップGがそれぞれ80μm、60μm、40μm及び0のときの関係を示している。交流電圧の周波数は一定である。
図3から明らかなように、ギャップGがいかなるときも、交流のピーク間電圧Vppが或る値以上となると、像担持体の表面電位はほぼ一定の値を示し、その値は帯電ローラ30A(図2参照)に印加した直流定電圧(図の例では−750V)にほぼ一致している。すなわち、ギャップGが80μmのときは、ピーク間電圧がVp1以上となると像担持体の表面電位はほぼ−750Vの一定の値となり、同様にギャップGがそれぞれ60μm、40μm、0のときは、ピーク間電圧がそれぞれVP2、VP3、VP4以上となると、像担持体の表面電位は、全てほぼ−750Vの一定の値となる。
一方、帯電ローラ30A(図2参照)を感光体表面から離間させるスペーサの厚みは予め判っているので、ギャップGが変動するとしても、その最大ギャップの大きさは、実験等により予め把握することができる。そこで、或る型式の画像形成装置では、その感光体ドラム(便宜上、色の種別に用いるアルファベットは略して数字のみで示す)20と帯電ローラ30Aが回転したときの最大のギャップGが、例えば80μmであった場合には、直流定電圧に、VP1以上の定電圧制御されたピーク間電圧値の交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aに印加する。
一方、帯電ローラ30A(図2参照)を感光体表面から離間させるスペーサの厚みは予め判っているので、ギャップGが変動するとしても、その最大ギャップの大きさは、実験等により予め把握することができる。そこで、或る型式の画像形成装置では、その感光体ドラム(便宜上、色の種別に用いるアルファベットは略して数字のみで示す)20と帯電ローラ30Aが回転したときの最大のギャップGが、例えば80μmであった場合には、直流定電圧に、VP1以上の定電圧制御されたピーク間電圧値の交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aに印加する。
最大のギャップGが60μmであったときは、VP2以上の定電圧制御されたピーク間電圧値を持つ交流電圧を、また最大のギャップGが40μmであったときは、VP3以上の定電圧制御されたピーク間電圧値の交流電圧を直流定電圧と共に帯電ローラ30Aに印加するのである。
このようにすれば、その各画像形成装置の作動時に、ギャップGがいかなる大きさになったときも、像担持体表面をほぼ一定の電位(図3の例ではほぼ−750V)に帯電させることができる。しかも、帯電ローラ30Aに印加する交流電圧を定電流制御するのではなく、定電圧制御するので、定電流制御の場合にみられたハーフトーン画像の濃度むら、すなわち横すじ模様が現われる不具合を防止できる。このように、定電圧制御されるピーク間電圧値を、ギャップGの大きさがいかなるときも、被帯電体の表面電位がほぼ一定となる値に設定することにより、従来のDC印加方式やAC印加方式の場合に発生していた欠点を全て除去することができる。
ところで、本実施形態で用いるAC印加方式の場合、感光体ドラム20の表面電位をほぼ一定の値に帯電させることのできる値のピーク間電圧を帯電ローラ30Aに印加すればよいのであるから、例えば図3にVP5で示した大きな電圧を印加してもよい。このようにすれば、最大ギャップが40μmであるときも、またこれよりも大きい60μmであるときも、さらにはその最大ギャップが80μmであるときも上述の効果を奏することができる。しかも帯電ローラ30Aに印加するピーク間電圧値を簡単に設定することができる。
ところが、ピーク間電圧値が大きくなりすぎると、感光体ドラム20が疲労しやすくなる。例えば、最大ギャップが80μmであったとき、帯電ローラ30Aに対しVP5のピーク間電圧を印加したとすると、特に、回転する感光体1と帯電ローラ30Aとの間のギャップGが最小となった時、帯電ローラ30Aに印加される電圧値が過剰となり、帯電ローラ30Aと感光体ドラム20との間に形成される電界の強さが強くなりすぎて感光体の疲労が促進され、その寿命が縮められる。しかも感光体ドラムである像担持体の表面にトナーフィルミングが形成されやすくなり、これによって異常画像が発生するおそれもある。
そこで、定電圧制御されたピーク間電圧の値を、ギャップGの大きさがいかなるときも、被帯電体たる感光体ドラムの表面電位がほぼ一定となるピーク間電圧値のうちの最小の電圧値に設定することが好ましい。
例えば、図3において最大ギャップGが80μmであるときは、ピーク間電圧値をVP1に設定し、また60μmのときはVP2に、40μmのときはVP3にそれぞれ設定するのである。このようにすれば、回転する感光体ドラム20と帯電ローラ30Aの間のギャップGが最小になったときも、帯電ローラ30Aに過剰な電圧が印加されることはなく、上述した不具合の発生を阻止することができる。
ところで、本実施形態で用いるAC印加方式の場合、感光体ドラム20の表面電位をほぼ一定の値に帯電させることのできる値のピーク間電圧を帯電ローラ30Aに印加すればよいのであるから、例えば図3にVP5で示した大きな電圧を印加してもよい。このようにすれば、最大ギャップが40μmであるときも、またこれよりも大きい60μmであるときも、さらにはその最大ギャップが80μmであるときも上述の効果を奏することができる。しかも帯電ローラ30Aに印加するピーク間電圧値を簡単に設定することができる。
ところが、ピーク間電圧値が大きくなりすぎると、感光体ドラム20が疲労しやすくなる。例えば、最大ギャップが80μmであったとき、帯電ローラ30Aに対しVP5のピーク間電圧を印加したとすると、特に、回転する感光体1と帯電ローラ30Aとの間のギャップGが最小となった時、帯電ローラ30Aに印加される電圧値が過剰となり、帯電ローラ30Aと感光体ドラム20との間に形成される電界の強さが強くなりすぎて感光体の疲労が促進され、その寿命が縮められる。しかも感光体ドラムである像担持体の表面にトナーフィルミングが形成されやすくなり、これによって異常画像が発生するおそれもある。
そこで、定電圧制御されたピーク間電圧の値を、ギャップGの大きさがいかなるときも、被帯電体たる感光体ドラムの表面電位がほぼ一定となるピーク間電圧値のうちの最小の電圧値に設定することが好ましい。
例えば、図3において最大ギャップGが80μmであるときは、ピーク間電圧値をVP1に設定し、また60μmのときはVP2に、40μmのときはVP3にそれぞれ設定するのである。このようにすれば、回転する感光体ドラム20と帯電ローラ30Aの間のギャップGが最小になったときも、帯電ローラ30Aに過剰な電圧が印加されることはなく、上述した不具合の発生を阻止することができる。
ところで、帯電ローラ30Aに印加するピーク間電圧値を次のように設定することもできる。
図4を参照して、先に説明したような、従来のAC印加方式を採用した場合、帯電ローラ30Aに供給される定電流値がI0以上であれば、ギャップGがいかなるときも像担持体表面をほぼ一定の値(図4では−750V)に維持することができる。
電流値がI0以上であると、像担持体表面の電位が飽和するのである。そこで、定電流制御された交流電圧を帯電ローラ30Aに印加し、被帯電体(この例では感光体ドラム20)の表面電位がほぼ一定の値に飽和したときに、帯電ローラ30Aに供給される電流の値、すなわちI0以上の電流値を飽和電流値ISと称することにすると、この飽和電流値ISを予め実験的に求め、その値を記憶しておく。
一方、画像形成装置のウォームアップ時、或いは画像形成終了後などの非画像形成時に、帯電ローラ30Aに対して、定電圧制御された互いに異なったピーク間電圧値の交流電圧をそれぞれ印加する。このときの電圧印加を予備印加と称することにすると、その予備印加時に帯電ローラ30Aに供給される電流の値が前述の飽和電流値ISとなったときのピーク間電圧値を検出する。そして、画像形成動作時に、前述の定電圧(本実施形態では−750V)に、上述の如く検出されたピーク間電圧値を重畳した定電圧を帯電ローラ30Aに印加して、感光体表面を帯電する。検出されたピーク間電圧値を、帯電ローラ30Aに印加する交流電圧のピーク間電圧値とする。
図5は、帯電ローラ30Aに対する印加制御を行う構成を示すブロックである。
図5において、帯電ローラ30Aは、印加制御を行う部分である制御部90からのバイアス制御に基づく帯電制御がおこなわれるようになっている。
制御部90は、上述したピーク間電圧値の検出および算出処理を行う演算部を備えた演算制御処理部(CPU)901で構成されており、入力側に接続されたカウンタ91のカウント値に基づき、上述した処理を実行するようになっている。この場合のカウンタ91は、画像形成装置での複写枚数(画像形成回数)をカウント対象としている。
図4を参照して、先に説明したような、従来のAC印加方式を採用した場合、帯電ローラ30Aに供給される定電流値がI0以上であれば、ギャップGがいかなるときも像担持体表面をほぼ一定の値(図4では−750V)に維持することができる。
電流値がI0以上であると、像担持体表面の電位が飽和するのである。そこで、定電流制御された交流電圧を帯電ローラ30Aに印加し、被帯電体(この例では感光体ドラム20)の表面電位がほぼ一定の値に飽和したときに、帯電ローラ30Aに供給される電流の値、すなわちI0以上の電流値を飽和電流値ISと称することにすると、この飽和電流値ISを予め実験的に求め、その値を記憶しておく。
一方、画像形成装置のウォームアップ時、或いは画像形成終了後などの非画像形成時に、帯電ローラ30Aに対して、定電圧制御された互いに異なったピーク間電圧値の交流電圧をそれぞれ印加する。このときの電圧印加を予備印加と称することにすると、その予備印加時に帯電ローラ30Aに供給される電流の値が前述の飽和電流値ISとなったときのピーク間電圧値を検出する。そして、画像形成動作時に、前述の定電圧(本実施形態では−750V)に、上述の如く検出されたピーク間電圧値を重畳した定電圧を帯電ローラ30Aに印加して、感光体表面を帯電する。検出されたピーク間電圧値を、帯電ローラ30Aに印加する交流電圧のピーク間電圧値とする。
図5は、帯電ローラ30Aに対する印加制御を行う構成を示すブロックである。
図5において、帯電ローラ30Aは、印加制御を行う部分である制御部90からのバイアス制御に基づく帯電制御がおこなわれるようになっている。
制御部90は、上述したピーク間電圧値の検出および算出処理を行う演算部を備えた演算制御処理部(CPU)901で構成されており、入力側に接続されたカウンタ91のカウント値に基づき、上述した処理を実行するようになっている。この場合のカウンタ91は、画像形成装置での複写枚数(画像形成回数)をカウント対象としている。
制御部90では、次の処理が実行される。
画像形成動作が開始される前のウォームアップ時に、電源制御部902から帯電ローラ30Aに対して、或るピーク間電圧値VR1の交流電圧を印加して感光体ドラム20を少なくとも1回転させ、帯電ローラ30Aを連れ回りさせる。
このとき、演算制御処理部901において、帯電ローラ30Aに供給された電流値IR1が飽和電流値ISの範囲に入っているかを判定し、電流値IR1が飽和電流値ISに達していない場合は、電流値IR1が過少であるので、電源制御部902から出力されるピーク間電圧値を上げてこれをVR2とし、上述したところと全く同様にして、そのVR2のピーク間電圧を帯電ローラ30Aに印加し、このときの帯電ローラ30Aに供給される電流値IR2での判定を行う。
上述した動作を繰り返し実行することにより、帯電ローラ30Aに供給される電流値が飽和電流値ISとなったときのピーク間電圧値を見出すことができる。そこで、画像形成動作時に、前述の定電圧(本実施形態では−750V)に、このピーク間電圧値の交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aに印加して、感光体表面を帯電させる。
画像形成動作が開始される前のウォームアップ時に、電源制御部902から帯電ローラ30Aに対して、或るピーク間電圧値VR1の交流電圧を印加して感光体ドラム20を少なくとも1回転させ、帯電ローラ30Aを連れ回りさせる。
このとき、演算制御処理部901において、帯電ローラ30Aに供給された電流値IR1が飽和電流値ISの範囲に入っているかを判定し、電流値IR1が飽和電流値ISに達していない場合は、電流値IR1が過少であるので、電源制御部902から出力されるピーク間電圧値を上げてこれをVR2とし、上述したところと全く同様にして、そのVR2のピーク間電圧を帯電ローラ30Aに印加し、このときの帯電ローラ30Aに供給される電流値IR2での判定を行う。
上述した動作を繰り返し実行することにより、帯電ローラ30Aに供給される電流値が飽和電流値ISとなったときのピーク間電圧値を見出すことができる。そこで、画像形成動作時に、前述の定電圧(本実施形態では−750V)に、このピーク間電圧値の交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aに印加して、感光体表面を帯電させる。
このようにすれば、環境が変化したり、スペーサの摩耗が進んだときも、帯電ローラ30Aに対して、必ず飽和電流値ISの電流、換言すれば像担持体表面を所定の電位(本実施形態では−750V)に帯電させることのできる値のピーク間電圧を帯電ローラ30Aに印加することができる。
この印加電圧設定方法を採用すると、環境検知手段やギャップ検知手段の検知結果、或いは帯電装置30の使用時間の検知結果に基づいて帯電ローラ30Aに印加するピーク間電圧値を設定する必要がなくなり、画像形成装置の構成を簡素化することができる。
また、この印加電圧設定方法を採用する場合も、その予備印加時に、帯電ローラ30Aに供給される電流の値が、飽和電流値ISのうちの最小の値I0となったとき、または、その最小の値I0に最も近くなったときのピーク間電圧値を、帯電ローラ30Aに印加する交流電圧のピーク間電圧値とすることが望ましい。
先の具体例に即して説明すると、予備印加時に、帯電ローラ30Aに対して、ピーク間電圧値VR1の交流電圧を印加して感光体1を少なくとも1回転させ、帯電ローラ30Aを連れ回りさせる。
また、この印加電圧設定方法を採用する場合も、その予備印加時に、帯電ローラ30Aに供給される電流の値が、飽和電流値ISのうちの最小の値I0となったとき、または、その最小の値I0に最も近くなったときのピーク間電圧値を、帯電ローラ30Aに印加する交流電圧のピーク間電圧値とすることが望ましい。
先の具体例に即して説明すると、予備印加時に、帯電ローラ30Aに対して、ピーク間電圧値VR1の交流電圧を印加して感光体1を少なくとも1回転させ、帯電ローラ30Aを連れ回りさせる。
このとき、演算制御処理部901において、帯電ローラ30Aに供給された電流値IR1と飽和電流値のうちの最小の電流値I0とを比較し、IR1<I0であれば、電源制御部902から出力されるピーク間電圧値を上げてこれをVR2とする。
次いで、このピーク間電圧値VR2の交流電圧を帯電ローラ30Aに印加し、このとき帯電ローラ30Aに供給される電流値IR2と、基準となる最小の電流値I0とを比較する。逆にIR1>I0であったときは、電源制御部902からの出力ピーク間電圧値を下げてVR3とし、このピーク間電圧値VR3の交流電圧を帯電ローラ30Aに印加し、このとき帯電ローラ30Aに供給される電流IR3と最小の値I0とを比較する。
この動作を繰り返すことにより、帯電ローラ30Aに供給される電流値が飽和電流値ISのうちの最小の値I0となったとき、または、その最小の値I0に最も近くなったときのピーク間電圧値を検出できる。そして、定電圧(例えば−750V)に、その検出された値のピーク間電圧を持つ交流電圧を重畳した電圧を帯電ローラ30Aに印加して像担持体を帯電する。このようにすれば、感光体1の帯電時に、帯電ローラ30Aに過剰な電圧が印加されて像担持体の劣化が促進される不具合を防止できる。
ところで、上述のように、最小の値I0を基準にして交流の印加電圧を設定するのは、帯電ローラ30Aに印加される交流電圧値が過剰による感光体の疲労及び、感光体表面のトナーフィルミング等の不具合を抑制する為であるが、潤滑剤塗布装置を搭載した画像形成装置では、その不具合はほぼ解消される。
しかしながら、微粒となる潤滑剤により、帯電ローラを非接触に保った状態でも、ローラ汚れによる帯電不良が発生しやすい状況となっている。
そこで、トナーフィルミングなどの不具合の発生が抑えられた為、交流電圧値を最小の値I0を基準にした交流の印加電圧のプラス30%(130%)以下に設定して評価を行なったところ、トナーフィルミングが発生せず、かつローラ汚れが抑制されることを発見した。本実施形態においては、帯電ローラ30Aの汚れと感光体表面のトナーフィルミングを両立して抑制することができ、感光体ユニットの高耐久性を実現するものである。
しかしながら、微粒となる潤滑剤により、帯電ローラを非接触に保った状態でも、ローラ汚れによる帯電不良が発生しやすい状況となっている。
そこで、トナーフィルミングなどの不具合の発生が抑えられた為、交流電圧値を最小の値I0を基準にした交流の印加電圧のプラス30%(130%)以下に設定して評価を行なったところ、トナーフィルミングが発生せず、かつローラ汚れが抑制されることを発見した。本実施形態においては、帯電ローラ30Aの汚れと感光体表面のトナーフィルミングを両立して抑制することができ、感光体ユニットの高耐久性を実現するものである。
以下に実施例について説明する。なお、以下に挙げる実施例のための条件は次の通りである。
線速:205mm/sec
帯電AC周波数:1500Hz
AC飽和電流の最小値IO:1.6mA
評価に際しての条件は次の通りである。
原稿・転写材サイズ:A4
原稿送り方向:横(210mm)
カラーモード:フルカラー(4色)モード
1回あたりのプリント枚数(1回あたりの転写材出力枚数):2枚
で実施した。
「実施例1」
各機械の帯電の交流電圧VPP印加条件である帯電AC電流値IRは、
機械A:IR≒I0となるVPP
機械B:IR≒I0×1.10となるVPP
機械C:IR≒I0×1.15となるVPP
機械D:IR≒I0×1.20となるVPP
機械E:IR≒I0×1.25となるVPP
とし、画像形成、非画像形成時に関わらず、同じVPPを印加した。
上記5台にて、帯電ローラ汚れに関する縦スジ、感光体フィルミングに関する濃度ムラ クリーニング不良・感光体表面フィルミングを評価した。
結果を表1に示す。
線速:205mm/sec
帯電AC周波数:1500Hz
AC飽和電流の最小値IO:1.6mA
評価に際しての条件は次の通りである。
原稿・転写材サイズ:A4
原稿送り方向:横(210mm)
カラーモード:フルカラー(4色)モード
1回あたりのプリント枚数(1回あたりの転写材出力枚数):2枚
で実施した。
「実施例1」
各機械の帯電の交流電圧VPP印加条件である帯電AC電流値IRは、
機械A:IR≒I0となるVPP
機械B:IR≒I0×1.10となるVPP
機械C:IR≒I0×1.15となるVPP
機械D:IR≒I0×1.20となるVPP
機械E:IR≒I0×1.25となるVPP
とし、画像形成、非画像形成時に関わらず、同じVPPを印加した。
上記5台にて、帯電ローラ汚れに関する縦スジ、感光体フィルミングに関する濃度ムラ クリーニング不良・感光体表面フィルミングを評価した。
結果を表1に示す。
表1から明らかなように、IRがIO×1.15〜1.20において良好な結果が得られた。
「実施例2」
実施例1の結果を受け、更に機械A、B、Eで縦スジの発生した6000枚後の帯電ローラにて、AC電圧値VPPを異ならせて、再度画像出力を実施し、改めて縦スジの表れ方を確認したところ、VPPが高い方がスジの出方が和らぐ事が確認できた。
そこで、本発明である帯電ローラの新品からの画像形成回数に応じて、画像形成時のVPPを以下の条件として、確認を実施した。
「実施例2」
実施例1の結果を受け、更に機械A、B、Eで縦スジの発生した6000枚後の帯電ローラにて、AC電圧値VPPを異ならせて、再度画像出力を実施し、改めて縦スジの表れ方を確認したところ、VPPが高い方がスジの出方が和らぐ事が確認できた。
そこで、本発明である帯電ローラの新品からの画像形成回数に応じて、画像形成時のVPPを以下の条件として、確認を実施した。
非画像形成時のIR=I0×1.00
画像形成時のIR=下記表2参照
画像形成時のIR=下記表2参照
※ 非画像形成時のVPPは、画像形成時のVPPに、あらかじめデータ取得したACの電圧と電流比の関係から計算される電圧を加算する制御とした。
上記にて、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
上記にて、実施例1と同様に評価した。結果を表3に示す。
以上により、潤滑剤塗布装置を搭載した画像形成装置において、画像形成回数のカウンタに応じて、画像形成時と非画像形成時での帯電AC電圧値の比を可変することによって、帯電ローラ汚れと感光体フィルミングが両立する領域が広がり、本発明の効果が示された。
次に、本実施形態に用いられるトナーの特性について図6を用いて以下に説明する。
本構成に用いられるトナーは、重合法によって生成された重合トナーである。
更に本構成に用いられるトナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。
図6は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するとともに転写手段に付着した場合のクリーニング性も低下するため好ましくない。
また、トナー粒径は体積平均粒径で4〜10μmの範囲であることが望ましい。これよりも小粒径の場合には現像時に地汚れの原因となったり、流動性が悪化し、さらに凝集しやすくなるので中抜けが発生しやすくなる。逆にこれよりも大粒径の場合にはトナー飛び散りや、解像度悪化により高精細な画像を得ることができない。本実施形態では、トナー粒径の体積平均粒径6.5μmのものを用いた。
また、トナーの形状は略球形状であり、以下に形状規定によって表すことができる。
図7は、本発明のトナーの形状を模式的に示す図である。図において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図7(B)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図7(C)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
次に、トナーの成分および製造方法について説明すると次の通りである。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/または伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/または伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/または伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えてしまったり、1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/または伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/または伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
100 画像形成装置
20 感光体ドラム
30 帯電装置
30A 帯電ローラ
80 潤滑剤塗布装置
90 制御部
91 カウンタ
20 感光体ドラム
30 帯電装置
30A 帯電ローラ
80 潤滑剤塗布装置
90 制御部
91 カウンタ
Claims (8)
- 像担持体と、該像担持体に対して接触又は近接させて配置された状態で一様帯電可能な帯電手段を備え、一様帯電された像担持体に形成された静電潜像を現像手段により可視像処理した後、可視像とされたトナー像を被転写体に転写した後、前記像担持体表面に残留するトナーをクリーニング装置により除去する手段と、前記像担持体に対して潤滑剤を供給する手段とを具備し、
前記帯電手段は、画像形成回数若しくは前記像担持体の回動時間をカウントするカウンタを有し、カウンタ値によって画像形成時と非画像形成時とで印加される交流電圧値の比を制御する制御手段に接続されていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記帯電手段に対する交流電圧のピーク間電圧を制御可能であり、非画像形成時の像担持体の回動時に任意の一定ピーク間電圧を少なくとも1回以上印加し、その際に流れる交流電流値を基に画像形成に関わらない非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値を決定し、画像形成時には、前記非画像形成時の帯電部材に印加する交流電圧値と同値以上とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記帯電手段に対して画像形成時に印加される交流電圧値は、前記制御手段により決定される交流電圧のピーク間電圧の電圧値に対し、非画像形成時の交流電流値の130%以下に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体に対する画像形成処理を実行する帯電手段、現像手段、潤滑剤供給手段の少なくとも一つが前記像担持体と共に纏めてプロセスカートリッジに収容され、該プロセスカートリッジが装置本体に対して着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記現像手段で用いられるトナーは、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする請求項1または4に記載の画像形成装置。
- 前記現像手段で用いられるトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることを特徴とする請求項1,4,5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記現像手段で用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/または伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする請求項1,4,5,6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記現像手段で使用されるトナーは、略球形状であることを特徴とする請求項1,4,5,6,7のいずれかに記載の画像形成装置。
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JP2008312083A JP2010008998A (ja) | 2008-05-30 | 2008-12-08 | 画像形成装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013045006A (ja) * | 2011-08-25 | 2013-03-04 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2014182308A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Canon Inc | 画像形成装置 |
-
2008
- 2008-12-08 JP JP2008312083A patent/JP2010008998A/ja active Pending
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