JP5917379B2 - 塗布方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、最初の吐出と次回の吐出で吐出圧が互いに相違するようにして塗布ガンから塗布剤を吐出する塗布方法及びその装置に関する。
例えば、自動車車体にシーラーを塗布する際、同一のシーラー貯留容器から供給されたシーラーを2個の塗布ガンから順次吐出することがある。この場合、一方の塗布ガンは吐出圧が大きく設定された高圧吐出ガンであり、残余の塗布ガンは吐出圧が小さく設定された低圧吐出ガンである。
高圧吐出ガンから吐出されたシーラーは幅広に塗布され、低圧吐出ガンから吐出されたシーラーは幅狭に塗布される。従って、高圧吐出ガンは車体の中腹部を塗布するときに用いられ、低圧吐出ガンは車体の端部を塗布するときに用いられる。すなわち、高圧吐出ガンからの吐出と低圧吐出ガンからの吐出は、供給経路が切り換えられることによって別個のタイミングで行われる。
ところで、高圧吐出ガンからの吐出(シーラーの塗布)が終了した後の供給経路は、高圧のままである。従って、この状態で供給経路を切り換えて低圧吐出ガンからシーラーを吐出したとき、その瞬間の吐出圧は、本来の吐出圧に比して大きくなる。このため、図4に示すように、シーラーは、吐出開始直後は幅広ないし肉厚に塗布され、その後は、本来の吐出圧に応じた幅ないし厚みで塗布される。すなわち、塗布膜1には、幅広ないし肉厚な部位2が形成される。
図4中の幅広ないし肉厚な部位2は、塗布面が意匠面である場合には外観を損ねるものとなる。また、塗布面に対して何らかの部材を組み付けるような場合には、この部位2が阻害要因となることもある。このため、低圧吐出ガンからの吐出が終了した後、作業者が該部位2を除去する作業を行っている。しかしながら、このような作業を行うことは煩雑であり、また、塗布工程に要する時間を長期化させてしまう。
そこで、特許文献1に記載されるように、低圧吐出ガンからの最初の吐出を、被塗装物(ワーク)とは別の物体又は大気中に向かって行う、いわゆる捨て吹きを実施することが考えられる。しかしながら、その分だけシーラーが損失することになる。また、捨て吹きの際に低圧吐出ガンを被塗装物から離間させ、捨て吹き終了後に低圧吐出ガンを被塗装物に対向させるという動作が必要であるため、該動作の分、サイクルタイムが長くなってしまう。
場合によっては、1個の塗布ガンを用い、塗布剤を低圧で吐出した後に高圧で吐出することもあるが、このときも上記と同様の不具合が惹起される。
特開平3−151073号公報
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、塗布ガンからの高圧での吐出が終了した後に低圧で吐出を行うときに、シーラーに代表される塗布剤に幅広ないし肉厚な部位が形成されることを回避することが可能であり、しかも、塗布工程に要する時間を長期化させることや、塗布剤が損失することも回避することが可能な塗布方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、1個の塗布ガンから吐出圧を高圧と低圧に切り換えて塗布剤を吐出するか、又は、吐出圧が相違する複数個の塗布ガンから塗布剤を順次吐出する塗布装置において、
塗布剤貯留容器から前記塗布ガンに前記塗布剤を供給するための供給経路と、
前記供給経路に設けられた塗布剤供給手段と、
前記供給経路の途中から分岐し、前記塗布剤を前記塗布ガンに送ることなく前記塗布剤貯留容器に戻すとともに、該塗布剤貯留容器に向かって前記塗布剤を導出する端部が大気に開放された戻り経路と、
前記戻り経路に設けられたバックプレッシャレギュレータと、
前記戻り経路から分岐して前記バックプレッシャレギュレータをバイパスし、且つ前記供給経路及び前記戻り経路が閉状態となったときに開状態となって前記供給経路の残圧を除去するための残圧除去経路と、
を備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、高圧での吐出を終了した後、低圧での吐出を行う前に残圧除去経路を介して残圧を除去し、供給経路及び戻り経路の圧力を低減させることができる。これにより低圧での吐出開始直後の吐出圧が設定吐出圧よりも大きくなることが回避されるので、吐出開始直後に幅広ないし肉厚な部位が形成されることが回避される。
従って、該部位を除去する作業を行う必要がない。その上、残圧除去は、塗布ガンの姿勢を保ったまま行うことが可能である。以上のような理由から、残圧除去を行うことに伴って塗布工程に要する時間が長期化することがない。
また、捨て吹きを行う必要もない。従って、塗布剤が損失することを回避することが可能である。
なお、塗布ガンの圧力を検出するための圧力検出手段を設けることが好ましい。これにより、例えば、塗布ガンの圧力と残圧との差を容易に把握することができる。
さらに、塗布ガンの温度を検出するための温度検出手段を設けることが好ましい。この場合、塗布ガンの温度に応じて塗布剤の吐出量を制御することが可能となる。
また、本発明は、1個の塗布ガンから吐出圧を高圧と低圧に切り換えて塗布剤を吐出するか、又は、吐出圧が相違する複数個の塗布ガンから塗布剤を順次吐出する塗布方法において、
塗布剤供給手段の作用下に塗布剤貯留容器から供給経路を介して供給された塗布剤を、塗布ガンから吐出する工程と、
前記塗布ガンへの前記塗布剤の供給を停止した後、前記供給経路の途中から分岐し且つ前記塗布剤貯留容器に向かって前記塗布剤を導出する端部が大気に開放され、さらに、バックプレッシャレギュレータが設けられた戻り経路を介して、前記塗布剤を前記塗布ガンに送ることなく前記塗布剤貯留容器に戻す工程と、
前記供給経路及び前記戻り経路を閉状態とするとともに、前記戻り経路から分岐して前記バックプレッシャレギュレータをバイパスする残圧除去経路を開状態として、前記供給経路の残圧を除去する工程と、
を有することを特徴とする。
上記した過程を経ることにより、塗布ガンからの高圧での吐出を終了した後、供給経路及び戻り経路の圧力を容易に低減することができる。このため、低圧での吐出開始直後の吐出圧が設定吐出圧よりも大きくなることを回避することができるので、吐出開始直後に幅広ないし肉厚な部位が形成されることが回避される。
また、前記塗布ガンの温度を温度検出手段で検出し、予め取得された温度、吐出圧、吐出量との相関関係に基づいて前記塗布ガンの吐出圧を変化させることが好ましい。
このように吐出量を変化させることにより、温度変化前後での吐出量が同等に維持される。従って、温度変化に関わらず、幅や厚みが同等な塗布膜を得ることができる。
本発明によれば、残圧除去経路を設け、塗布ガンからの高圧での吐出を終了した後、低圧での吐出を行う前に、前記残圧除去経路を介して残圧を除去することで供給経路及び戻り経路の圧力を低減させるようにしている。これにより低圧での吐出開始直後の吐出圧が設定吐出圧よりも大きくなることが回避されるので、吐出開始直後に幅広ないし肉厚な部位が形成されることが回避される。
従って、このような部位を除去する作業を行う必要がないので、塗布工程に要する時間が長期化することが回避される。また、捨て吹きを行う必要もないので、塗布剤が損失することを回避することができる。
本発明の実施の形態に係るシーラー塗布装置(塗布装置)のライン系統図である。 前記シーラー塗布装置を構成する低圧吐出ガンからシーラーを吐出する前後のタイミングチャートである。 前記低圧吐出ガンから吐出されたシーラーによって形成された塗布膜の概略平面図である。 従来技術に係るシーラー塗布装置の低圧吐出ガンから吐出されたシーラーによって形成された塗布膜の概略平面図である。
以下、本発明に係る塗布方法につき、それを実施する塗布装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、2個の塗布ガンを用い、塗布剤としてシーラーを塗布する場合を例示するものとする。
図1は、本実施の形態に係るシーラー塗布装置10(塗布装置)のライン系統図である。このシーラー塗布装置10は、シーラー12を貯留した貯留タンク14(塗布剤貯留容器)と、該貯留タンク14から供給されたシーラー12を吐出する高圧吐出ガン16(第1塗布ガン)及び低圧吐出ガン18(第2塗布ガン)とを有する。なお、高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18は、図示しないロボットの先端アームに設けられている。
貯留タンク14の開口上端を閉塞するための蓋部材20には、シーラー12を撹拌するための撹拌翼22が設置される。貯留タンク14内のシーラー12は、この撹拌翼22で常時撹拌されることによって、その粘度が略一定に保たれる。
貯留タンク14の底部には、供給経路としての供給ライン24の一端部が接続される。この供給ライン24は、貯留タンク14から高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18にシーラー12を供給するための配管であり、貯留タンク14から高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18に向かう途中には、シーラー供給手段(塗布剤供給手段)としてのポンプ26が設けられる。
供給ライン24において、ポンプ26の下流には、さらに、第1圧力計28(圧力検出手段)、レギュレータ30、シャットオフバルブ32、第2圧力計34(圧力検出手段)が上流側からこの順序で設けられる。この中の第1圧力計28は、供給ライン24の圧力を検出する。一方、第2圧力計34は、第1マニホールド36よりも上流側、すなわち、高圧吐出ガン16又は低圧吐出ガン18がバックプレッシャ以下であるか否かを確認するためのものである。
このように構成される供給ライン24には、シャットオフバルブ32から高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18に向かう途中に第1マニホールド36、第2マニホールド37が配設される。高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18は、供給ライン24における第2マニホールド37よりも下流に配設される。
そして、第2マニホールド37には、高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18に流入するシーラー12の温度を検出するための温度計38が付設される。
高圧吐出ガン16の吐出圧は大きく設定され、一方、低圧吐出ガン18の吐出圧は高圧吐出ガン16に比して小さく設定される。すなわち、上記したように高圧吐出ガン16は幅広塗布用の塗布ガンであり、低圧吐出ガン18は幅狭塗布用の塗布ガンである。
シーラー12は、高圧吐出ガン16又は低圧吐出ガン18のいずれか一方から吐出される。すなわち、シーラー12を吐出する塗布ガンは、シーラー12を幅広に塗布するか、又は幅狭に塗布するかに応じて変更される。この変更は、例えば、供給ライン24を切り換えることによって可能である。
前記第1マニホールド36には、戻りライン40(戻り経路)が接続される。換言すれば、戻りライン40は、供給ライン24の途中から分岐するようにして設けられている。この戻りライン40は、シーラー12を高圧吐出ガン16又は低圧吐出ガン18の双方から吐出しない間、貯留タンク14から供給されたシーラー12を該貯留タンク14に戻す(循環させる)ための配管である。
戻りライン40には、バックプレッシャレギュレータシャットオフバルブ(以下、「BPRシャットオフバルブ」と表記する)42、バックプレッシャレギュレータ44が上流側からこの順序で設けられる。バックプレッシャレギュレータ44は、戻りライン40内の圧力を一定圧に保つための減圧弁として機能する。
戻りライン40の下流側終端は、前記蓋部材20を介して貯留タンク14内に挿入されている。ここで、該下流側終端はシーラー12の液面から露呈しており、従って、大気に開放された状態にある。
また、戻りライン40には、BPRシャットオフバルブ42及びバックプレッシャレギュレータ44をバイパスするようにして残圧除去ライン46(残圧除去経路)が設けられる。すなわち、残圧除去ライン46は、戻りライン40におけるBPRシャットオフバルブ42の上流から分岐し、且つバックプレッシャレギュレータ44の下流側で戻りライン40に合流する配管である。この残圧除去ライン46には、バイパスバルブ48が介装される。
以上の構成において、第1圧力計28、レギュレータ30、シャットオフバルブ32、第2圧力計34、温度計38、BPRシャットオフバルブ42、バックプレッシャレギュレータ44及びバイパスバルブ48は、図示しない制御回路に対して電気的に接続されている。この制御回路には、高圧吐出ガン16、低圧吐出ガン18の温度及び吐出圧と、シーラー12の吐出量との相関関係がデータベースとして格納されている。
本実施の形態に係るシーラー塗布装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、本実施の形態に係る塗布方法との関係で説明する。
シーラー12を高圧吐出ガン16又は低圧吐出ガン18の双方から吐出しない間、シーラー12は、ポンプ26の作用下に貯留タンク14から揚液されて供給ライン24に送られる。この時点では、シャットオフバルブ32及びBPRシャットオフバルブ42は開状態であり、第1マニホールド36は、供給ライン24と戻りライン40を連通させる方向に開いている。また、バイパスバルブ48は閉状態である。
従って、シーラー12は、供給ライン24から戻りライン40に流通し、該戻りライン40の下流側終端から貯留タンク14に戻される。すなわち、貯留タンク14を出発したシーラー12は、供給ライン24及び戻りライン40を経由して貯留タンク14に戻る。換言すれば、シーラー12は循環状態にある。この循環と、貯留タンク14における撹拌翼22による撹拌とが相俟って、シーラー12の粘度が略一定に保たれる。
ここで、戻りライン40の下流側終端は、上記したように大気に開放している。このため、バックプレッシャレギュレータ44が存在しない場合、供給ライン24及び戻りライン40の圧力は大気圧となる。このような状況下では、ポンプ26が、供給ライン24及び戻りライン40の圧力を上昇させようとして過負荷状態となるので、故障する懸念がある。
バックプレッシャレギュレータ44は、この種の不具合を回避するために設けられたものであり、供給ライン24及び戻りライン40に所定の圧力(バックプレッシャ)、例えば、8MPaが付加されるように機能する。この圧力付加により、ポンプ26が過負荷状態となることが回避される。
上記の循環に先んじて、前記ロボットは、高圧吐出ガン16及び低圧吐出ガン18が被塗装物である車体に対向するように動作している。従って、次に、制御回路の制御作用下に第1マニホールド36が切り換えられ、これに伴って供給ライン24と戻りライン40とが遮断されるとともに供給ライン24と高圧吐出ガン16とが連なると、高圧吐出ガン16に設定された吐出圧、例えば、10MPaでシーラー12が吐出される。なお、この吐出の間、BPRシャットオフバルブ42も閉状態とされる。
被塗装物の所定範囲にシーラー12が塗装されると、制御回路は、上記の循環が再度なされるように制御する。以下、この制御に関し、図2に示すタイミングチャートを参照して説明する。
再循環状態とするため、第1マニホールド36が切り換えられるとともに低圧吐出ガン18及びバイパスバルブ48の閉状態が維持される一方、シャットオフバルブ32及びBPRシャットオフバルブ42が開状態とされる。また、レギュレータ30の開度は全開である。
この再循環状態では、供給ライン24及び戻りライン40にバックプレッシャ(例えば、8MPa)が付与されている。すなわち、供給ライン24及び戻りライン40に残圧が存在する。この残圧の値は、第2圧力計34によって検出される。
従って、第1マニホールド36を切り換え且つ低圧吐出ガン18を開状態とすると、低圧吐出ガン18の設定吐出圧が8MPaよりも小さい値(例えば、5MPa)であっても、低圧吐出ガン18からの吐出を開始した直後は、バックプレッシャに対応する圧力、すなわち、例えば、8MPaでシーラー12が吐出されることになる。この場合、図4に示すように、被塗装物にシーラー12が塗布されることで形成された塗布膜1には、吐出圧の大きさに対応して幅広ないし肉厚な部位2が形成される。
これを回避するべく、本実施の形態においては、残圧除去ライン46を介して上記の残圧を除去する。具体的には、図2に示すように、制御回路は、レギュレータ30の開度を全閉とするとともに、シャットオフバルブ32及びBPRシャットオフバルブ42を閉状態とする。これに伴い、供給ライン24及び戻りライン40の双方が閉状態となる。このため、バックプレッシャレギュレータ44によってバックプレッシャを付加することができなくなる。
その一方で、バイパスバルブ48を開状態とすることによって残圧除去ライン46を開状態とする。従って、供給ライン24を通過したシーラー12は、残圧除去ライン46を経由した後、BPRシャットオフバルブ42の下流側で戻りライン40に戻る。
戻りライン40の下流側終端は、上記したように大気に開放されている。従って、残圧は、供給ライン24、残圧除去ライン46、戻りライン40と残圧除去ライン46との合流箇所よりも下流側を経て大気に除去される。この除去は、第2圧力計34によって検出される圧力が大気圧となったことで確認することができる。なお、この除去の際、シーラー12は、戻りライン40の下流側終端から導出されて貯留タンク14に戻される。
以上のように、本実施の形態によれば、バックプレッシャレギュレータ44をバイパスする残圧除去ライン46を戻りライン40に設けたことによって、シーラー12の流通経路の残圧を容易に除去することが可能となる。しかも、シーラー12が貯留タンク14に戻されるので、シーラー12が損失することもない。
低圧吐出ガン18の設定吐出圧が大気圧よりも大きい値(例えば、5MPa)であるときには、残圧を除去した後の状態で低圧吐出ガン18からの吐出を行うと、吐出開始直後の吐出圧は、設定吐出圧よりも小さくなる。このため、シーラー12が十分に吐出されないことが起こり得る。
これを回避するべく、図2に示すように、残圧を除去した後、圧力予備上昇工程を行うことが好ましい。すなわち、BPRシャットオフバルブ42を閉状態に維持したまま、制御回路の作用下にシャットオフバルブ32を開状態、バイパスバルブ48を閉状態とする。これにより、シーラー12が供給ライン24からBPRシャットオフバルブ42の直前まで充填される。なお、レギュレータ30の開度は、残圧除去の途中から適宜調整され、例えば、半開とされる。
次に、シャットオフバルブ32が閉状態とされ、レギュレータ30の開度が全開とされる。その後、第1マニホールド36が切り換えられるとともに低圧吐出ガン18が開状態となり、これにより低圧吐出ガン18からシーラー12が吐出される。この吐出の途中で、シャットオフバルブ32が開状態となり、シーラー12が貯留タンク14から継続的に供給されるようになる。
このような制御を行うことにより、低圧吐出ガン18からのシーラー12の吐出圧を、吐出の当初から設定吐出圧とすることが可能となる。従って、図3に示すように、幅及び厚みが略均等な塗布膜50を得ることができる。
このため、吐出直後に形成された部位を除去する作業が不要となる。しかも、捨て吹きを実施する必要もない。
また、本実施の形態では、高圧吐出ガン16からの吐出が終了した後、ロボットの姿勢を変化させないままで、残圧除去を行うことができる。すなわち、ロボットが被塗装物から離間したり、再接近したりする動作を行うことがない。
以上のような理由から、塗布工程に要する時間を長期化させることを回避することができるとともに、シーラー12が損失することを回避することができる。
シーラー12の塗布は、工場内に設けられた塗布ステーションにて実施されるのが一般的である。工場内では、季節や時間の変化に伴って温度が変化するが、その結果、シーラー12の粘度も変化する。すなわち、気温が高い季節・時間帯では低粘度となり、気温が低い季節・時間帯では高粘度となる。
このように粘度が変化するにも関わらず吐出圧を一定とすると、気温が高いときにはシーラー12の吐出量が多くなり、低いときには少なくなる。このことに起因して、塗布膜50の幅や厚みが相違する場合がある。これは、吐出圧が小さい低圧吐出ガン18から吐出するときに顕著となる。
そこで、制御回路は、温度計38(温度検出手段)によって検出された低圧吐出ガン18の温度に基づき、低圧吐出ガン18における吐出圧を変更するように制御する。すなわち、該制御回路には、上記したように、低圧吐出ガン18の温度及び吐出圧と、シーラー12の吐出量との相関関係がデータベースとして格納されている。制御回路は、このデータベースの情報を参照し、前回の吐出量と今回の吐出量が同等となるような吐出圧を設定する。
吐出圧の変更は、例えば、レギュレータ30の開度を調節することによってなされる。なお、吐出圧は、第2圧力計34によって検出される。
以上のような制御を行うことにより、温度変化に関わりなくシーラー12の吐出量を略一定に維持することができる。その結果、塗布膜50の幅や厚みを略一定に維持することが可能となる。
勿論、高圧吐出ガン16においても上記と同様の制御を行うことができる。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、シーラー12以外のものを塗布剤として用いるようにしてもよい。その具体例としては、塗料等が挙げられる。
また、残圧の除去は、現在の吐出量と次回の吐出量の指令値の差を比較した結果、次回の吐出量が現在の吐出量よりも少なくなる場合、データベースに基づいて残圧が発生すると判断されたときに行うようにしてもよい。
さらに、残圧除去ライン46を戻りライン40に合流させず、その下流側終端を、蓋部材20を介して貯留タンク14内に挿入するようにしてもよい。この場合、その下流側終端を、戻りライン40の下流側終端と同様にシーラー12の液面から露呈させ、大気開放状態とすることが好ましい。
そして、本発明は、1個の塗布ガンにおいて、最初に高圧で吐出を行い、次に低圧で吐出を行うような場合や、3個以上の塗布ガンにおいて、吐出圧を順次相違させながら吐出を行うような場合にも適用することができる。
1、50…塗布膜 10…シーラー塗布装置
12…シーラー 14…貯留タンク
16…高圧吐出ガン 18…低圧吐出ガン
22…撹拌翼 24…供給ライン
26…ポンプ 28、34…圧力計
30…レギュレータ 32…シャットオフバルブ
38…温度計 40…戻りライン
42…BPRシャットオフバルブ 44…バックプレッシャレギュレータ
46…残圧除去ライン 48…バイパスバルブ

Claims (5)

  1. 1個の塗布ガンから吐出圧を高圧と低圧に切り換えて塗布剤を吐出するか、又は、吐出圧が相違する複数個の塗布ガンから塗布剤を順次吐出する塗布装置において、
    塗布剤貯留容器から前記塗布ガンに前記塗布剤を供給するための供給経路と、
    前記供給経路に設けられた塗布剤供給手段と、
    前記供給経路の途中から分岐し、前記塗布剤を前記塗布ガンに送ることなく前記塗布剤貯留容器に戻すとともに、該塗布剤貯留容器に向かって前記塗布剤を導出する端部が大気に開放された戻り経路と、
    前記戻り経路に設けられたバックプレッシャレギュレータと、
    前記戻り経路から分岐して前記バックプレッシャレギュレータをバイパスし、且つ前記供給経路及び前記戻り経路が閉状態となったときに開状態となって前記供給経路の残圧を除去するための残圧除去経路と、
    を備えることを特徴とする塗布装置。
  2. 請求項1記載の塗布装置において、前記塗布ガンの圧力を検出するための圧力検出手段を有することを特徴とする塗布装置。
  3. 請求項1又は2記載の塗布装置において、前記塗布ガンの温度を検出するための温度検出手段を有することを特徴とする塗布装置。
  4. 1個の塗布ガンから吐出圧を高圧と低圧に切り換えて塗布剤を吐出するか、又は、吐出圧が相違する複数個の塗布ガンから塗布剤を順次吐出する塗布方法において、
    塗布剤供給手段の作用下に塗布剤貯留容器から供給経路を介して供給された塗布剤を、塗布ガンから吐出する工程と、
    前記塗布ガンへの前記塗布剤の供給を停止した後、前記供給経路の途中から分岐し且つ前記塗布剤貯留容器に向かって前記塗布剤を導出する端部が大気に開放され、さらに、バックプレッシャレギュレータが設けられた戻り経路を介して、前記塗布剤を前記塗布ガンに送ることなく前記塗布剤貯留容器に戻す工程と、
    前記供給経路及び前記戻り経路を閉状態とするとともに、前記戻り経路から分岐して前記バックプレッシャレギュレータをバイパスする残圧除去経路を開状態として、前記供給経路の残圧を除去する工程と、
    を有することを特徴とする塗布方法。
  5. 請求項4記載の塗布方法において、前記塗布ガンの温度を温度検出手段で検出し、予め取得された温度、吐出圧、吐出量との相関関係に基づいて前記塗布ガンの吐出圧を変化させることで、温度変化前後での吐出量を同等に維持することを特徴とする塗布方法。
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