JP5915611B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンター、複写機等の画像形成装置に関し、特にトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置における各色の画像形成開始位置のずれを制御する技術に関する。
近年、電子写真方式の画像形成装置においては、感光体等の像担持体の像担持面上への
書き込み用光源として半導体レーザーが用いられており、半導体レーザーから出射される
レーザー光により、上記の像担持面上の露光走査が行われて像担持面上に静電潜像が形成
される。
露光走査においては、画像データに基づいて半導体レーザーの発光のオン・オフが制御
される。具体的には、半導体レーザーの発光のオン・オフ制御は、画像データに基づいて
生成され、半導体レーザーの発光のオン・オフ及び発光時間を指示するパルス信号である
画像信号をレーザー駆動装置へ入力することにより行われる。
そして、画像信号が半導体レーザーの発光(発光のオン)を指示している場合には、レ
ーザー駆動装置により、画像信号のパルス幅の長さに応じた時間、駆動電流が半導体レー
ザーに供給される。
図21は、レーザー駆動装置へ入力される画像信号と、入力された画像信号に応じて半
導体レーザーに供給される駆動電流と、駆動電流の供給に応じて半導体レーザーから出射
されるレーザー光の出力との対応関係を示すタイミングチャートである。
同図の(a)は、レーザー駆動装置へ入力される画像信号を示し、(b)は、入力された
画像信号に応じて半導体レーザーに供給される駆動電流を示し、図18(c)は、駆動電
流の供給に応じて半導体レーザーから出射されるレーザー光の出力を示す。
ここでは、画像信号は、「Low」の場合に半導体レーザーの発光を指示し、「High」の
場合に半導体レーザーの発光のオフを指示し、パルス幅の長さにより、半導体レーザーの
発光時間を指示するものとする。又、駆動電流は、「Low」の期間に半導体レーザーに供
給され、「High」の期間は半導体レーザーには供給されないものとする。さらに、レーザ
ー光の出力は、「Low」の期間に行われ、「High」の期間には、行われないものとする。
同図に示すように、半導体レーザーの発光を指示する画像信号がレーザー駆動装置に入
力されるのに応じて、半導体レーザーへの駆動電流の供給が開始されるが、レーザー光は、
画像信号により当該発光が指示されてから遅延して出力される。
これは、画像信号が入力されて半導体レーザーの発光が指示され、半導体レーザーへ駆
動電流の供給が開始されても半導体レーザーにおいてレーザー発振が可能な濃度のキャリ
アが生成されるまでに一定の時間を要するためである。
その結果、レーザー光が遅延して出力される分だけ、レーザー光の発光時間が、画像信
号によって指示された半導体レーザーの発光時間よりも短くなる。このため、例えば、特
許文献1には、画像信号(特許文献1では、発光信号が画像信号に相当)に応じた発光時
間が得られるように、画像信号のパルス幅を拡張する技術が開示されている。
これにより、遅延して出力される分だけ、画像信号のパルス幅が拡張され、発光時間が
延長されるので、レーザー光の発光時間を画像信号に応じた発光時間に調整することがで
きる。
特開2011−167898号公報 特開2011−235578号公報
しかしながら、上記の技術では、画像信号により半導体レーザーの発光が指示されてからレーザー光が発光するまでの遅延時間である発光遅延時間による、レーザー光の発光開始時期の遅れについては調整されない。そして、発光遅延時間は、特許文献2に記載されているようにレーザー光の発光に用いる半導体レーザーの光量(露光強度)等により変動する(発光遅延時間は、光量が大きくなると小さくなる)。
このため、例えば、フルカラーの画像形成装置のように、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色の画像を重ね合わせて画像形成を行う画像形成装置の場合、各色の画像形成に用いる半導体レーザーの露光強度が異なる場合には、発光遅延時間が色毎に異なることになり、これにより各色の露光走査の走査方向の書込開始位置にずれが生じ、その結果、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じてしまうという問題が生じる。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、発光遅延時間が色毎に変動することによって発生する露光走査の走査方向の書込開始位置の変動を少なくすることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、色毎のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置であって、帯電、露光により静電潜像を形成される感光体と、画像信号に応じて前記感光体表面を露光走査する露光手段と、前記露光手段による露光強度を、画像形成条件から決定する強度決定手段と、前記露光手段に画像信号を入力するタイミングを一走査ライン毎に決定するタイミング決定手段と、を備え、前記露光手段は、画像信号によって発光を指示されてから、前記強度決定手段によって決定された露光強度で発光するまでの発光遅延時間が、当該露光強度によって異なっており、前記タイミング決定手段は、前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定し、前記露光手段は、さらに、前記発光遅延時間が、機内温度によって異なり、一走査ライン毎に、機内温度を取得する温度取得手段を備え、前記タイミング決定手段は、前記強度決定手段によって決定された露光強度と取得した機内温度から発光遅延時間を求める。
上記構成を備えることにより、一走査ラインにおける感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも、画像信号によって発光を指示されてから、画像形成条件から決定される露光強度で発光するまでの発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が露光手段に入力されるように入力タイミングが決定されるので、最初の露光画素が露光される時点において、発光遅延時間の影響を受けることなく、画像形成条件から決定される露光強度で当該画素を露光することができる。
その結果、発光遅延時間が色毎に変動することによって発生する露光走査の走査方向の書込開始位置の変動を少なくすることができる。従って、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる。
ここで、前記画像形成装置は、印刷用の画像データに基づく画像信号を一走査ライン分ずつ出力する出力手段を備え、前記タイミング決定手段は、一走査ラインの露光走査を開始することを示す走査開始信号を検出する検出手段と、走査開始信号を検出後、前記出力手段へ出力の指示をする出力指示手段と、前記指示に応じて前記出力手段から出力された画像信号の内、露光画素を示す画像信号のパルス幅を、前記発光遅延時間に相当する分だけ拡張して前記露光手段に入力すべき画像信号を生成するパルス幅補正手段を有し、前記露光手段は、画像信号のパルス幅を拡張した分だけ、発光時間を延長させることとしてもよい。
又、前記出力指示手段は、前記走査開始信号の検出後、当該一走査ラインにおける最初の画素が露光されるべき時点よりも前記発光遅延時間だけ前に前記出力指示を行うこととしてもよい
これにより、上記の発光遅延時間分だけ、露光手段の発光時間が延長されるので、露光手段の発光時間を画像信号に応じた発光時間に対応させることができ、色毎に画像信号に基づき、精度よく、画像を形成することができる。
これにより、走査方向の走査位置毎に露光強度が決定され、決定された各露光強度から各走査位置における発光遅延時間が求められ、各露光画素を示す画像信号のパルス幅が当該露光画素の走査位置における発光遅延時間に相当する分だけ拡張されて露光手段に入力すべき各画像信号が生成されるので、走査位置毎に露光強度が異なる場合においても各走査位置における露光手段の発光時間を画像信号に応じた発光時間に対応させることができ、色毎に各走査位置において画像信号に基づき、精度よく、画像を形成することができる。
又、一走査ラインにおける感光体表面上の各露光画素が露光されるよりも当該露光画素の走査位置における発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が露光手段に入力されるように、入力タイミングが決定されるので、走査位置毎に露光強度が異なる場合においても各露光画素が露光される時点において、発光遅延時間の影響を受けることなく、当該走査位置について決定された露光強度で当該画素を露光することができる。
その結果、露光画素の各走査位置における発光遅延時間が変動することによって当該走査位置における書込開始位置が色毎に変動しないようにすることができる。従って、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、露光画素の各走査位置において、各色の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる
これにより、画像形成動作中に機内温度が一走査ライン毎に取得され、画像形成条件から決定された露光強度と機内温度から求められた発光遅延時間だけ早く、走査ラインの最初の露光画素の画像信号が露光手段に入力されるように入力タイミングが決定されるので、画像形成動作中に機内温度が変化して、発光遅延時間が変動した場合にも、書込開始位置が色毎に変動しないようにすることができ、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる。
ここで、前記画像形成装置は、所定のタイミングで画像安定化処理を行い、前記タイミング決定手段は、直前の画像安定化処理が行われてから、次の画像安定化処理を行われるまでの期間、前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定することとしてもよい。
これにより、直前の画像安定化処理が行われた後、次の画像安定化処理が行われるまでの期間、一走査ラインにおける感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも、画像形成条件から決定された露光強度から求められた発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が露光手段に入力されるように入力タイミングが決定されるので、画像安定化処理後に画像形成条件に用いる露光強度が変更された場合においても、画像安定化処理を新たに実行することなく、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができ、画像形成の生産性が低下しないようにすることができる。
プリンター1の構成を示す図である。 露光部10のY色のレーザー走査光学系の構成を示す平面図である。 露光制御に関わる制御部60の主要構成要素と露光部10の主要構成要素との関係を示す機能ブロック図である。 発光遅延時間特定テーブルの具体例を示す。 位置補正量選択テーブルの具体例を示す。 幅補正量選択テーブルの具体例を示す。 Y色についてのレーザー駆動制御に係る主要構成要素を示す機能ブロック図である。 CPU601が発光開始位置補正回路607Y及びパルス幅補正回路608Yを用いて行うY色のレーザー駆動制御処理Aの動作を示すフローチャートである。 比較例のY、M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 本実施の形態に係るY色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 本実施の形態に係るM色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 本実施の形態に係るC色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 本実施の形態に係るK色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 Y色のレーザー駆動制御に係る主要構成要素を示す機能ブロック図の変形例を示す図である。 Y色のレーザー駆動制御処理Bの動作を示すフローチャートである。 本実施の形態の変形例に係るY、M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。 Y色のレーザー駆動制御処理Cの動作を示すフローチャートである。 本実施の形態のレーザー駆動制御処理Aを適用した場合の画像形成処理Aの動作を示すフローチャートである。 レーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理Bの動作を示すフローチャートである。 レーザー駆動制御処理Cを適用した場合の画像形成処理Cの動作を示すフローチャートである。 レーザー駆動装置へ入力される画像信号と、入力された画像信号に応じて半導体レーザーに供給される駆動電流と、駆動電流の供給に応じて半導体レーザーから出射されるレーザー光の出力との対応関係を示すタイミングチャートである。
(実施の形態)
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル
プリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンター1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す図である。同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60などを備えている。
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN(Local Area Network))に接続され、外部の端末装置(不図示)や図示しない操作パネルから画像形成動作の開始指示を受付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンダ、シアンおよびブラックの各色のトナー画像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。以下、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、2次転写ローラー45などを有している。作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印C方向に周回駆動される。又、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するためのクリーナー21が配置されている。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。Y〜K色の露光走査は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして開始される。
ここでは、Y色の露光走査が最初に開始され、所定時間(L0a)経過後にM色の露光走査が開始され、M色の露光走査が開始されてから、所定時間(L0b)経過後にC色の露光走査が開始され、さらに、C色の露光走査が開始されてから、所定時間(L0c)経過後にK色の露光走査が開始される。
ここで、L0a、L0bおよびL0cは、作像部3Y、3M、3C、3Kから転写されるトナー像が中間転写ベルト11上で重なるように設定される時間である。上述のように作像部3Y、3M、3C、3Kが同様の構成であって、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上の露光された位置が感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの回転に伴って転写位置に達するまでの時間が同じであれば、L0a、L0bおよびL0cは次のように設定できる。まず、L0aとしては、Y色の上記トナー像が、感光体ドラム31Yと一次転写ローラー34Yとが中間転写ベルト11を挟んで対向する転写位置に達してから、当該トナー像が、M色の感光体ドラムと一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する、M色の上記トナー像の転写位置まで中間転写ベルト11によって搬送されるのに要する時間に相当する時間が設定される。
同様に、L0bとしては、M色の上記トナー像が、M色の感光体ドラムとM色の一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する転写位置に達してから、当該トナー像が中間転写ベルト11によってC色の感光体ドラムと一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する、C色の上記トナー像の転写位置まで移動するのに要する時間に相当する時間が設定される。
同様に、L0cとしては、C色の上記トナー像が、C色の感光体ドラムとM色の一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する転写位置に達してから、当該トナー像が中間転写ベルト11によってK色の感光体ドラムと一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する、K色の上記トナー像の転写位置まで移動するのに要する時間に相当する時間が設定される。L0a、L0b、L0cは、プリンター1の製造者により予め設定される。
この露光走査により、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。
図2は、露光部10のY色のレーザー走査光学系の構成を示す平面図である。同図に示すように、Y色のレーザー走査光学系は、半導体レーザー102Y、SOS(Start of Scan)センサー103Y、コリメータレンズ104Y、スリット板105Y、駆動モーター106Y、ポリゴンミラー107Y、fθレンズ108Y、シリンドリカルレンズ109Y、折り返しミラー110Y等から構成される。
半導体レーザー102Yは、後述するLDドライバー101Yにより、駆動され、レーザー光を出射する。半導体レーザー102Yとしては、例えば、レーザーダイオードなどの発光素子を用いることができる。
SOSセンサー103Yは、感光体ドラム31Yの像担持面上の画像形成領域から外れた非画像形成領域(画像信号に基づく走査方向の露光走査が開始される走査開始位置(同図の矢印Aで示す位置)より、矢印Bで示す走査方向の上流側)に配置され、画像信号によらず所定時間強制発光される半導体レーザー102Yのレーザー光を検知する光センサーである。
半導体レーザー102Yの強制発光は、ポリゴンミラー107Yによりレーザー光の走査位置が、SOSセンサー103Yにレーザー光が入射可能な走査位置の手前に達したときにCPU601がLDドライバー101Yに強制発光信号を送信することにより実行される。CPU601は、タイマーを用いて時間計測することにより、レーザー光の走査位置を監視し、当該走査位置がSOSセンサー103Yにレーザー光が入射可能な走査位置より手前の所定の走査位置に達したときに上記の強制発光信号を送信する。
SOSセンサー103Yは、走査方向の同期をとるために用いられ、走査方向の露光走査開始前に、fθレンズ108Y、シリンドリカルレンズ109Yを透過して折り返しミラー110Yで反射されるレーザー光を受光すると、一走査ラインの露光走査を開始することを示す走査開始信号を制御部60に出力する。これにより、レーザー光の走査方向の走査位置が、走査開始位置Aより、走査方向の上流側の所定の位置に移動したことが検出される。
コリメータレンズ104Yは、半導体レーザー102Yから出射されたレーザー光を略平行光となるように調整する。スリット板105Yは、コリメータレンズ104Yから射出されるレーザー光の透過を制限して感光体ドラム31Yの像担持面上に結像されるレーザー光のスポット形状を整形する。
ポリゴンミラー107Yは、駆動モーター106Yにより所定の回転速度で回転駆動され、コリメータレンズ104Y、スリット板105Yを介して入射されたレーザー光を偏光してfθレンズ108Yへ出射する。これにより、感光体ドラム31Yの像担持面上において、レーザー光が所定の速度で走査方向に露光走査される。なお、駆動モーターの駆動は、制御部60によって制御される。
fθレンズ108Yは、ポリゴンミラー107Yから入射するレーザー光の像面湾曲を除去して、感光体31Yの像担持面上におけるレーザー光の等速走査を実現する。シリンドリカルレンズ109Yは、fθレンズ108Yから射出されたレーザー光を透過して折り返しミラー110Yへ導く。
折り返しミラー110Yは、シリンドリカルレンズ109Yにより導かれたレーザー光を反射して、レーザー光を感光体ドラム31Yの像担持面上に結像させる。以上、露光部10のY色のレーザー走査光学系の構成について説明したが、M、C、K色のレーザー走査光学系の構成もY色のレーザー走査光学系の構成と同様の構成である。
図1の説明に戻って、各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成される。形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各一次転写ローラー(図1では、作像部3Yに対応する一次転写ローラーのみ符号34Yを付し、他の一次転写ローラーについては、符号を省略している。)により、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次一次転写された後、二次転写ローラー45による静電力の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
トナー像が二次転写された記録シートは、さらに定着装置5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着装置5において加熱及び加圧されて記録シートに熱定着された後、排出ローラー71により排紙トレイ72に排出される。
給紙部4は、記録シート(図1の符号Sで表す)を収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを二次転写位置46に送り出すタイミングをとって記録シートを搬送するタイミングローラー44などを備えている。
給紙カセットは、1つに限定されず、複数であってもよい。記録シートとしては、大きさや厚さの異なる用紙(普通紙、厚紙)やOHPシートなどのフィルムシートを利用できる。給紙カセットが複数ある場合には、大きさ又は厚さ又は材質の異なる記録シートを複数の給紙カセットに収納することとしてもよい。
タイミングローラー44は、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように中間転写ベルト11上に一次転写されたトナー像が二次転写位置46に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートをニ次転写位置46に搬送する。そして、二次転写位置46において、二次転写ローラー45により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
繰り出しローラー42、タイミングローラー44等の各ローラーは、搬送モーター(不図示)を動力源とし、歯車ギヤーやベルトなどの動力伝達機構(不図示)を介して回転駆動される。この搬送モーターとしては、例えば、高精度の回転速度の制御が可能なステッピングモーターが使用される。
[3]露光部の制御に関わる制御部の主要構成要素と露光部の主要構成要素との関係
図3は、露光部10の制御に関わる制御部60の主要構成要素と露光部10の主要構成要素との関係を示す機能ブロック図である。同図に示すように、制御部60は、CPU601、画像メモリ602、ROM(Read Only Memory)603、RAM(Random Access Memory)604、基準クロック生成回路605、ドットクロック回路606Y、606M、606C、606K、発光開始位置補正回路607Y、607M、607C、607K、パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608Kなどを備える。
露光部10は、LDドライバー101Y、101M、101C、101K、半導体レーザー102Y、102M、102C、102K、SOSセンサー103Y、103M、103C、103K、駆動モーター106Y、106M、106C、106K、ポリゴンミラー107Y、107M、107C、107Kなどを備える。
画像メモリ602は、印刷用の画像データとして2値のビットマップデータを記憶している。例えば、中間階調のない2値画像で構成される画像データや多階調の画像データに基づき、例えば、4×4ドット、8×8ドット、16×16ドットといった格子マトリックスを仮想的に1画素とみなし、網点法、渦巻法、ベイヤ法等の組織的ディザ法などの処理を施し、2値のビットマップデータに変換した1ページ分の画像データを記憶している。印刷用の画像データは、ネットワークやプリンター1が備える不図示の画像読取部から入力される画像データに基づいて、制御部60により生成される。
ROM603には、露光部10を制御するためのプログラム及び後述するレーザー駆動制御処理を制御するためのプログラム、当該レーザー駆動制御処理に用いる発光遅延時間特定テーブル、位置補正量選択テーブル、幅補正量選択テーブルなどが格納されている。
ここで、「発光遅延時間特定テーブル」とは、各色の露光走査に用いる半導体レーザーの露光強度の設定基準値と、対応する色の感光体ドラムの像担持面上における、半導体レーザーから出射されるレーザー光の走査方向の各走査位置(各画素についてのレーザー光の書込開始位置(後述する書込開始基準位置)に相当する走査位置)における、半導体レーザーの露光強度及び発光遅延時間(画像信号により半導体レーザーの発光が指示されてからレーザー光が発光するまでの遅延時間)との対応関係を示すテーブルのことをいう。当該テーブルは、予めプリンター1の製造者側で当該対応関係を調べる試験を行うことにより作成される。
なお、ここでは、発光遅延時間特定テーブルは、各色間で共通のテーブルを用いることとするが、各色別に発光遅延時間特定テーブルを設けることとしてもよい。
半導体レーザーを用いて各色の露光走査を行う場合、一定の光量(露光強度)で半導体レーザーが発光しているにも関わらず、ポリゴンミラーにより走査方向へ走査されるレーザー光の光束が光学系を経て感光体ドラムの像担持面上へ到達するまでの間に走査レンズの温度変動に伴う特性の変動や経時変動などにより、光量が走査位置によって異なる場合が生じる。
例えば、光量が、走査方向の走査ライン上の中央付近で光量が最大値に達し、端に向か
うに従って光量が小さくなるという特性が表れる場合が生じる。このため、走査位置によ
る光量の変動を相殺するように、走査位置によって半導体レーザーの光量が微調整(増減
調整)されて走査方向の各走査位置の光量が一定の光量になるように制御される。具体的
には、当該半導体レーザーについて設定される光量の設定基準値(露光強度の設定基準
値)毎に、予め試験を行って当該設定基準値の露光強度でレーザー光を出射させた場合の
各走査位置における当該設定基準値からの変動量を求めておき、走査位置と変動量分を補
正した後の露光強度との対応関係を示すテーブルを作成し、当該テーブルを用いて変動量
を相殺するように当該半導体レーザーの露光強度を走査位置によって制御する。その結果、
走査方向の走査位置によって、露光強度が増減し、発光遅延時間が異なる場合が生じる。
本実施の形態では、走査方向の走査位置による発光遅延時間の差異に起因する画素毎の
画像形成位置の位置ズレを相殺できるように「発光遅延時間特定テーブル」が作成されて
いる。図4は、発光遅延時間特定テーブルの具体例を示す。同テーブルにおいては、走査
位置は、後述するドットクロック信号のカウント値によって示されている。同図の「P
1」、「P2」、「P3」は、それぞれ、設定基準値を示し、P10〜P1n、P20〜
P2n、P30〜P3nは、それぞれ、各走査位置における露光強度を示す。又、同図の
c0〜cnは、ドットクロック信号のカウント値を示す。
「ドットクロック信号」とは、1ドット(画素)を対応する色の感光体ドラムに対して書
き込むのに必要な時間の逆数の周波数を有するクロック信号のことをいう。ドットクロッ
ク信号が、画像メモリ602に対して出力される毎に、画像メモリ602から1画素分の
画像データが、レーザー光の発光のオン・オフ及び半導体レーザーの発光時間を指示する
パルス信号である画像信号に変換されて出力される。
ドットクロック信号のカウントは、一走査ライン分の露光走査毎に行われ、当該カウント数により、当該露光走査開始後、何番目の画素の画像信号が画像メモリ602から出力されているかが特定され、現在のレーザー光の走査位置(出力されている画素の画像信号に係るレーザー光の後述する書込開始基準位置)が特定される。走査方向に書き込まれるドット(画素)数及び、ドット(画素)間隔は、解像度等により予め定められるので、出力されている画素の画像信号が、何番目かが特定されれば、現在の走査方向のレーザー光の走査位置を特定することができる。
又、「位置補正量選択テーブル」とは、発光遅延時間と出力遅延時間と出力遅延時間の選択に用いるセレクト信号との対応関係を示すテーブルのことをいう。当該テーブルは、予めプリンター1の製造者側で当該対応関係を調べる試験を行うことにより作成される。
ここで、「出力遅延時間」とは、レーザー光の走査方向の走査位置による発光遅延時間の差異に関わらず、画像メモリ602から画素単位で順次出力される各色の各画素の画像信号に係るレーザー光の走査方向における各書込開始位置がそれぞれ所定の基準位置(ここでは、各色の感光体ドラムの像担持面上の画像形成領域の走査方向先端部の位置、及び当該先端部から画像形成領域の走査方向後端部までの画像形成領域を1画素分に相当する幅ずつ等間隔に区切った各々の位置を所定の基準位置とする。以下、これらの所定の基準位置のことを「書込開始基準位置」といい、書込開始基準位置の内、上記画像形成領域の走査方向先端部の位置を「走査開始基準位置」という。)になるように、画像メモリ602から画素単位で順次出力される各色の各画素の画像信号の対応する色のパルス幅補正回路への入力のタイミングを遅延させる遅延時間のことをいい、書込開始基準位置毎に定められている。
画像メモリ602からの各色の画像信号の出力は、露光部10の各色のSOSセンサー(SOSセンサー101Y、SOSセンサー101M、SOSセンサー101C、SOSセンサー101K)から出力される走査開始信号がCPU601に入力され、走査開始信号が検出されてから、各色のポリゴンミラー(ポリゴンミラー107Y、107M、107C、107K)を回転駆動させる駆動モーター(駆動モーター106Y、106M、106C、106K)がCPU601により制御されてそれぞれ対応する色のレーザー光の走査位置が、当該色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置(当該色の感光体ドラムの像担持面上の画像形成領域の走査方向先端部の位置)に移動するよりも前のタイミングでそれぞれ開始される。
具体的には、Y色については、Y色の走査開始信号が検出されてから、時間(L1Y−α)経過したタイミングで、M色については、M色の走査開始信号が検出されてから、時間(L1M−α)経過したタイミングで、C色については、C色の走査開始信号が検出されてから、時間(L1C−α)経過したタイミングで、K色については、K色の走査開始信号が検出されてから、時間(L1K−α)経過したタイミングで、それぞれ対応する色の画像信号が画像メモリ602から出力される。
ここで、L1Yは、Y色の走査開始信号が検出されてから、レーザー光の走査位置が、Y色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間を示す。L1Mは、M色の走査開始信号が検出されてから、レーザー光の走査位置が、M色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間を示す。
L1Cは、C色の走査開始信号が検出されてから、レーザー光の走査位置が、C色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間を示す。L1Kは、K色の走査開始信号が検出されてから、レーザー光の走査位置が、K色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間を示す。
又、αは、画像メモリ602から各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)を出力するタイミングを、レーザー光の走査位置が走査開始基準位置に移動するタイミングより前にするために設定される時間であり、αとしては、各色についての各走査位置における発光遅延時間の内、最長のものより長く、L1Y、L1M、L1C、L1Kの内、最短のものより短い所定の時間を設定することができる。なお、αは、色毎に異なる時間を用いることとしてもよい。この場合には、対応する色についての各走査位置における発光遅延時間の内、最長のものより長く、当該色についての走査開始基準位置に移動するのに要する上記の時間よりも短い所定の時間を用いることができる。
各出力遅延時間は、αと、各走査位置(各書込開始基準位置に相当する走査位置)における発光遅延時間との差分を求めることにより、算出される。図5は、位置補正量選択テーブルの具体例を示す。同図において、発光遅延時間が長くなるに従って、出力遅延時間が、短くなるように設定されている(T1<T2<T3<T4<T5<T6<T7<T8<T9<T10<T11<T12<T13<T14<T15<T16)。
又、「幅補正量選択テーブル」は、発光遅延時間と発光延長時間の選択に用いるセレクト信号との対応関係を示すテーブルのことをいい、レーザー光の発光時間を発光遅延時間分だけ延長するための延長量を決定するためのテーブルである。当該テーブルは、予めプリンター1の製造者側で当該対応関係を調べる試験を行うことにより作成される。図6は、幅補正量選択テーブルの具体例を示す。
RAM604は、CPU601のプログラム実行時のワークエリアとして用いられる。基準クロック発生回路605は、クロック信号CLKを生成し、CPU601及びドットクロック回路606Y、606M、606C、606Kに出力する。CPU601は、生成されたクロック信号CLKに基づいて駆動する。ドットクロック回路606Y、606M、606C、606Kは、クロック信号CLKに基づいてそれぞれドットクロック信号(ドットクロック信号Y、M、C、K)を生成する。
発光開始位置補正回路607Y、607M、607C、607Kは、画像メモリ602から画素単位で順次出力される各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)が対応する色のパルス幅補正回路へ入力されるタイミングを遅延させる補正回路である。以下、発光開始位置補正回路607Y、607M、607C、607Kによりそれぞれ遅延された後の各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)を「画像信号DY、DM、DC、DK」と呼ぶこととする。
パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608Kは、それぞれ、対応する色の発光開始位置補正回路から入力された画像信号(画像信号DY、DM、DC、DK)のパルス幅を、入力された画像信号に係る発光遅延時間に相当する分だけ拡張する補正回路である。以下、パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608Kによりそれぞれ拡張された後の各色の画像信号(画像信号DY、DM、DC、DK)を「画像信号DDY、DDM、DDC、DDK」と呼ぶこととする。画像信号DDY、DDM、DDC、DDKは、それぞれ、対応する色のLDドライバーに入力される。
図7は、上記の両補正回路を含むY色についてのレーザー駆動制御に係る主要構成要素を示す機能ブロック図である。以下、同図を参照して両補正回路の詳細な構成についてさらに説明する。発光開始位置補正回路607Yは、画像信号Yを遅延させる複数段(ここでは、16段)のバッファー回路D1〜D16と、CPU601から入力されるセレクト信号に応じてD1〜D16の内の何れかのバッファー回路の出力(O1〜O16の何れかの出力)を選択するセレクターSE1とから構成される。CPU601は、位置補正量選択テーブルを参照して発光開始位置補正回路607Yに入力すべきセレクト信号を特定し、特定したセレクト信号をセレクターSE1に入力する。
ここでは、図5の位置補正量選択テーブルの具体例に示すように、セレクト信号をS1〜S16とし、各セレクト信号は、当該セレクト信号の番号と共通する番号を含むバッファー回路の出力を選択するものとする。例えば、S1は、O1を、S2は、O2を、S3は、O3をそれぞれ選択するものとする。
パルス幅補正回路608Yは、発光開始位置補正回路607Yから入力された画像信号DYを遅延させる複数段(ここでは、16段)のバッファー回路D17〜D32と、CPU601から入力されるセレクト信号に応じてD17〜D32の内の何れかのバッファー回路の出力(O17〜O32の何れかの出力)を選択するセレクターSE2と、発光開始位置補正回路607Yから入力された画像信号DYと、セレクターSE2により選択されたバッファー回路の出力との論理和を出力するOR回路SOとから構成される。CPU601は、幅補正量選択テーブルを参照してパルス幅補正回路608Yに入力すべきセレクト信号を特定し、特定したセレクト信号をセレクターSE2に入力する。
ここでは、図6の幅補正量選択テーブルの具体例に示すように、セレクト信号をS17〜S32とし、各セレクト信号は、当該セレクト信号の番号と共通する番号を含むバッファー回路の出力を選択するものとする。例えば、S17は、O17を、S18は、O18を、S19は、O19をそれぞれ選択するものとする。
カウンターCY1は、SOSセンサー102Yから走査開始信号がCPU601に入力され、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602から画像信号Yの出力を開始するまでの時間を計測するためのカウンターである。ここでは、CPU601が、当該時間が(L1Y−α)となるようにカウンターCY1のカウント値を設定(ここでは、当該カウント値をβYに設定)して、時間計測を開始する。
カウンターCY2は、カウンターCY1のカウント値が設定したカウンター値(βY)に達したときに起動され、ドットクロック回路604Yから画像メモリ602に出力されるドットクロック信号Yをカウントする。カウンターCY2のカウント値は、走査方向1行分(一走査ライン分)の画像信号Yの出力が終了する毎に、CPU601により0に初期化される。
光量設定テーブル6011は、画像形成条件と、当該画像形成条件において用いられるY〜Kの各色の半導体レーザー(半導体レーザー102Y、102M、102C、102K)の露光強度の設定基準値との対応関係を示すテーブルである。CPU601は、画像形成動作の開始指示を受付けると、光量設定テーブル6011を参照して当該画像形成動作において用いる半導体レーザー102Yの露光強度の設定基準値を特定する。
さらに、CPU601は、発光遅延時間特定テーブル6012を参照して、特定した設定基準値における、各走査位置(各ドットクロック信号のカウント値)の露光強度を決定し、決定した各露光強度を示す設定光量信号Yを、半導体レーザー102Yを駆動するLDドライバー101Yに送信する。
又、CPU601は、発光遅延時間特定テーブル6012を参照して、決定した各走査位置の露光強度における発光遅延時間を特定し、さらに、位置補正量選択テーブル6013、幅補正量選択テーブル6014を参照して、特定した発光遅延時間に対応するセレクト信号をそれぞれ選択し、発光開始位置補正回路607YのセレクターSE1、パルス幅補正回路608YのセレクターSE2にそれぞれ選択したセレクト信号を入力する。
M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に係る主要構成要素も図7に示す主要構成要素と同様の構成である。具体的には、カウンターCY1、CY2、発光開始位置補正回路607Y、パルス幅補正回路608Y、LDドライバー101Yの代わりにM色においては、カウンターCM1、CM2、発光開始位置補正回路607M、パルス幅補正回路608M、LDドライバー101Mが用いられ、C色においては、カウンターCC1、CC2、発光開始位置補正回路607C、パルス幅補正回路608C、LDドライバー101Cが用いられ、K色においては、カウンターCK1、CK2、発光開始位置補正回路607K、パルス幅補正回路608K、LDドライバー101Kが用いられ、その他の主要構成要素(CPU601、光量設定テーブル6011、発光遅延時間特定テーブル6012、位置補正量選択テーブル6013、幅補正量選択テーブル6014)は、各色に共通の構成要素である。
カウンターCM1、CC1、CK1は、カウンターCY1と同様に、対応する色のSOSセンサー(SOSセンサー102M、SOSセンサー102C、SOSセンサー102K)から走査開始信号がCPU601に入力され、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602から対応する色の画像信号(画像信号M、C、K)の出力を開始するまでの時間を計測するためのカウンターである。
ここでは、CPU601が、当該時間が(L1M−α)となるようにカウンターCM1のカウント値をβMに、当該時間が(LIC−α)となるようにカウンターCC1のカウント値をβCに、当該時間が(L1K−α)となるようにカウンターCK1のカウント値をβKにそれぞれ設定する。
カウンターCM2、CC2、CK2は、カウンターCY2と同様に、対応する色のカウンター(カウンターCM1、CC1、CK1)のカウント値が設定したカウンター値(βM、βC、βK)に達したときに起動され、対応する色のドットクロック回路(ドットクロック回路604M、604C、604K)から画像メモリ602に出力されるドットクロック信号(ドットクロック信号M、C、K)をカウントする。カウンターCM2、CC2、CK2の各カウント値は、走査方向1行分(一走査ライン分)の画像信号の出力が終了する毎に、CPU601により0に初期化される。
図3の説明に戻って、LDドライバー101Y、101M、101C、101Kは、対応する色のパルス幅補正回路から入力された画像信号に基づいて、対応する色の半導体レーザーを駆動し、CPU601から送信された設定光量信号の示す露光強度で発光させる。SOSセンサー103Y、103M、103C、103Kは、対応する色の半導体レーザーから強制発光されるレーザー光を受光すると、走査開始信号をCPU601に出力する。
又、駆動モーター106Y、106M、106C、106Kは、対応する色のポリゴンミラーを回転駆動させる。
図8は、CPU601が発光開始位置補正回路607Y及びパルス幅補正回路608Yを用いて行うY色のレーザー駆動制御処理Aの動作を示すフローチャートである。ネットワーク又は操作パネルを介して画像形成動作の指示を受付けると、光量設定テーブル6011を参照して当該画像形成動作において用いる半導体レーザー102Yの露光強度の設定基準値を特定する(ステップS801)。
次に、CPU601は、カウンターCY1について、カウンター値を時間(L1Y−α)に相当するβYに設定し(ステップS802)、ROM603から発光遅延時間特定テーブル6012、位置補正量選択テーブル6013、幅補正量選択テーブル6014を取得し(ステップS803)、露光部10を駆動させて画像形成動作を開始させる(ステップS804)。
そして、SOSセンサー103Yから出力される走査開始信号が検出されると(ステップS805)、CPU601は、カウンターCY1を起動させて時間計測を開始させ(ステップS806)、カウンターCY1のカウント値がβYに達し、カウントを開始してから設定した時間(L1Y−α)が経過すると(ステップS807:YES)、カウンターCY1のカウント値を0に初期化した後、ドットクロック回路606Yから画像メモリ602にドットクロック信号Yを出力させて画像メモリ602から画素単位で画像信号Yを順次出力させるとともに、カウンターCY2を起動して、画像メモリ602に出力されるドットクロック信号Yのカウントを開始させる(ステップS808)。
CPU601は、画像信号Yが出力される毎に、カウンターCY2のカウント値を取得して(ステップS809)、発光遅延時間特定テーブル6012を参照して、特定した設定基準値及び取得したカウント値に対応する露光強度を、当該カウント値の示す走査位置における露光強度として決定して、決定した露光強度を示す設定光量信号Yを、半導体レーザー102Yを駆動するLDドライバー101Yに送信し(ステップS810)、さらに決定した露光強度における発光遅延時間を特定する(ステップS811)。
次に、CPU601は、位置補正量選択テーブル6013、幅補正量選択テーブル6014を参照して特定した発光遅延時間に対応するセレクト信号をそれぞれ特定し、特定した各セレクト信号を発光開始位置補正回路607Y、パルス幅補正回路608Yにそれぞれ入力する(ステップS812)。
これにより、各画像信号Yの出力に同期したタイミングで、当該画像信号Yに係る露光強度、発光開始位置補正回路607Yにおける画像信号の出力遅延時間、パルス幅補正回路608Yにおける発光延長時間がそれぞれ選択される。
そして、CPU601は、出力された画像信号Yを発光開始位置補正回路607Y、パルス幅補正回路608Yを介して補正して画像信号DDYを生成し、生成した画像信号DDYをLDドライバー101Yに出力させて、当該画像信号DDYに基づいて半導体レーザー102Yを駆動させ(ステップS813)、カウンターCY2のカウント値が、走査方向1行分(一走査ライン分)の画像信号Yの出力数に達すると(ステップS814:YES)、カウンターCY2のカウント値を0にリセットし(ステップS815)、画像形成動作が終了していない場合には(ステップS816:NO)、ステップS805の処理に移行する。
又、ステップS814の判定結果が否定的である場合には(ステップS814:NO),CPU601は、ステップS809の処理に移行する。
M、C、Kの各色についても、特定される露光強度の設定基準値及び走査位置毎に決定される露光強度及び発光遅延時間が、色に応じて異なることを除いて、Y色のレーザー駆動制御処理Aの動作と同様の動作(M色のレーザー駆動制御処理A、C色のレーザー駆動制御処理A、K色のレーザー駆動制御処理Aの各動作)がM、C、Kの各色に対応する色の発光開始位置補正回路(発光開始位置補正回路607M、607C、607K)、パルス幅補正回路(パルス幅補正回路608M、608C、608K)を介して行われる。
図9(a)〜(d)は、比較例のY、M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示し、図10〜図13は、本実施の形態に係る、Y、M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す。比較例のレーザー駆動制御においては、レーザー駆動制御に関わる制御部の構成は、発光開始位置補正回路を有しない点において本実施の形態に係る制御部60の構成と異なる。
さらに、比較例のレーザー駆動制御においては、本実施の形態の場合とは異なり、走査
方向の走査位置によってレーザー光の光量が変動することを考慮することなく、Y〜Kの
各色について、予め定めた走査位置(ここでは、走査開始基準位置)における半導体レー
ザーの露光強度のみに基づいて、発光遅延時間が特定され、幅補正量選択テーブルを用い
て、特定された発光遅延時間に対応するセレクト信号が選択される。なお、比較例の場
合においても、本実施の形態の場合と同様に、走査位置によって半導体レーザーの光量が
微調整されて各走査位置の光量が一定の光量になるように制御されるものとする。
以下、制御部60の構成と相違しない構成要素については、本実施の形態の構成要素と
同一の符号を付与して比較例のレーザー駆動制御について説明する。図9(a)は、Y色の、図9(b)は、M色の、図9(c)は、C色の、図9(d)は、K色の比較例のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートをそれぞれ示す。各色のレーザー駆動制御は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして順次開始される。ここでは、Y色、M色、C色、K色の順にレーザー駆動制御が開始される。各色のレーザー駆動制御の動作は、開始のタイミングがずれることを除いて同様であるので、以下、各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートについて、まとめて説明する。
図9(a)〜(d)にそれぞれ示すように、Y〜Kの各色のSOSセンサー(SOSセンサー103Y、103M、103C、103K)から出力された走査開始信号が検出されると(走査開始信号SOS−Y、SOS−M、SOS−C、SOS−Kが立下がると)、CPU601によって各色のカウンター(カウンターCY1、カウンターCM1、CC1、CK1)がそれぞれ起動される。そして、各色のカウンターのカウント値が、対応する色の走査開始信号が検出されてから(走査開始信号の立下り位置から)、当該色のレーザー光の走査位置が、当該色の走査開始基準位置(sy0、sm0、sc0、sk0)に移動するのにそれぞれ要する時間(L1Y、L1M、L1C、L1K)に相当するカウント値(ここでは、L1Yに相当するカウント値をβ0Y、L1Mに相当するカウント値をβ0M、L1Cに相当するカウント値をβ0C、L1Kに相当するカウント値をβ0Kとする。)、に達すると、各色のドットクロック回路からドットクロック信号(ドットクロック信号Y、M、C、K)が画像メモリ602に出力されて、画像メモリ602から各色の画像信号(画像信号Y'、M'、C'、K')が画素単位で順次出力(ここでは、1クロック周期(T)で順次出力)されるとともに、CPU601によって各色の別のカウンター(カウンターCY2、カウンターCM2、カウンターCC2、カウンターCK2)が起動されて、各色のドットクロック回路から画像メモリ602に出力されるドットクロック信号のカウントが開始される。
ここでは、各色の画像信号(画像信号Y'、M'、C'、K')は、「Low」の場合に
レーザー光の発光のオンを指示し、「High」の場合にレーザー光の発光のオフを指示する
ものとする。
又、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、L1Mは、M色のレーザー光の走査位置がM色の走査開始基準位置(sm0)に達するタイミングが、Y色のレーザー光の走査位置がY色の走査開始基準位置(sy0)に達するタイミングより、L0aだけ遅くなるように設定されている。
同様に、L1Cは、C色のレーザー光の走査位置がC色の走査開始基準位置(sc0)に達するタイミングが、M色のレーザー光の走査位置がM色の走査開始基準位置(sm0)に達するタイミングより、L0bだけ遅くなるように設定され、L1Kは、K色のレーザー光の走査位置がK色の走査開始基準位置(sk0)に達するタイミングが、C色のレーザー光の走査位置が、C色の走査開始基準位置(sc0)に達するタイミングより、L0cだけ遅くなるように設定されている。
次に、順次出力された各色の画像信号は、対応する色のパルス幅補正回路(608Y、608M、608C、608K)に入力され、各色の発光遅延時間(dy0、dm0、dc0、dk0)分に相当する分(斜線で示す部分)だけ、レーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張される。そして、各色の拡張された画像信号(画像信号DDY'、DDM'、DDC'、DDK')は、対応する色のLDドライバー(101Y、101M、101C、101K)に順次入力される。
そして、各色の拡張された画像信号 に基づいて対応する色の半導体レーザー(102Y、102M、102C、102K)が駆動され、各色の拡張された画像信号が入力されてから、当該色の発光遅延時間分だけ遅延して当該色のレーザー光(レーザー光Y'、M'、C'、K')が出力される。
このように、各色の走査開始信号が検出されてから、対応する色のレーザー光の走査位置が、それぞれ、当該色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間が経過し、当該色のレーザー光の走査位置が当該色の走査開始基準位置に移動するタイミングに合わせて、当該色の画像信号の出力が開始され、当該画像信号の拡張後の画像信号が対応する色のLDドライバーに入力されて、当該色の半導体レーザーが駆動されても、当該色のレーザー光は、当該色の半導体レーザーの駆動開始後、当該色の発光遅延時間分だけ遅延して出力される。
このため、各色の走査開始基準位置より走査方向下流側にずれた位置から、各色の走査方向のレーザー光の書込みが開始され、その後、1画素単位で順次出力される各色の画像信号(レーザー光の発光のオンを指示する画像信号)に係るレーザー光の書込開始位置も当該色の画像信号に係る書込開始基準位置(ここでは、sy2、sy4、syn−1、sm2、sm4、smn−1、sc2、sc4、scn−1、sk2、sk4、skn−1で示す各書込開始基準位置)より走査方向下流側にずれてしまう。
そしてそのずれ量は、各色の半導体レーザーの露光強度により異なる。当該露光強度により、発光遅延時間が異なるからである。又、微差ではあるが、当該ずれ量は、当該色の各書込開始基準位置(sy0〜syn、sm0〜smn、sc0〜scn、sk0〜sknで示す各書込開始基準位置)により異なる。走査方向の走査位置によって、発光遅延時間が異なるからである。
従って、Y、M、C、Kの各色間において、感光体の像担持面上におけるレーザー光の走査方向の各書込開始基準位置が一致するように予め設定しておいても、色によってレーザー光の書込開始位置の書込開始基準位置からのずれ量が異なり、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じてしまう。
次に、図10〜図13を参照して、本実施の形態に係るレーザー駆動制御について説明する。図10は、Y色の、図11は、M色の、図12は、C色の、図13は、K色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートをそれぞれ示す。本実施の形態に係るレーザー駆動制御においても比較例のレーザー駆動制御の場合と同様に、本実施の形態に係る各色のレーザー駆動制御は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして順次開始される(ここでは、Y色、M色、C色、K色の順にレーザー駆動制御が開始される。)。
又、比較例のレーザー駆動制御の場合と同様に、本実施の形態に係る各色のレーザー駆動制御の動作は、開始のタイミングがずれることを除いて同様であるので、以下、各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートについて、まとめて説明する。
図10〜図13に示すように、Y〜Kの各色のSOSセンサー(SOSセンサー103Y、103M、103C、103K)から出力された走査開始信号が検出されると(走査開始信号SOS−Y、SOS−M、SOS−C、SOS−Kが立下がると)、CPU601によって各色のカウンター(カウンターCY1、カウンターCM1、CC1、CK1)が起動される。
そして、各色のカウンターのカウント値が、対応する色の走査開始信号が検出されてから(走査開始信号の立下り位置から)、当該色のレーザー光の走査位置が、当該色の走査開始基準位置(sy0、sm0、sc0、sk0)に移動するのに要する時間(L1Y、L1M、L1C、L1K)よりαだけ短い時間(L1Y−α、L1M−α、LIC−α、L1K−α)に相当するカウント値(βY、βM、βC、βK)に達すると、各色のドットクロック回路からドットクロック信号が画像メモリ602に出力されて、画像メモリ602から各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)が画素単位で順次出力(ここでは、1クロック周期(T)で順次出力)されるとともに、CPU601によって各色の別のカウンター(カウンターCY2、カウンターCM2、カウンターCC2、カウンターCK2)が起動されて、各色のドットクロック回路から画像メモリ602に出力されるドットクロック信号のカウントが開始される。
ここでは、各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)は、「Low」の場合にレーザー
光の発光のオンを指示し、「High」の場合にレーザー光の発光のオフを指示するものとす
る。
これにより、Y〜Kの各色のレーザー光の走査位置が対応する色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間(L1Y、L1M、L1C、L1K)が経過するより、時間αだけ前倒しして、当該色の画像信号の出力が開始される。
なお、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、上記のL1M、L1C、L1Kの設定については、比較例のレーザー駆動制御の場合と同様にして設定される。
次に、順次出力された各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)は、対応する色の発光開始位置補正回路(607Y、607M、607C、607K)に入力され、当該色の発光開始位置補正回路において、各色のタイミングチャートの最上位に位置する右斜め下向きの各点線矢印で示すように、前倒しされた時間αと、当該色の画像信号に係るレーザー光の走査位置(当該色の画像信号に係る書込開始基準位置)における発光遅延時間(dyk、dmk、dck、dkk、ここで、各文字列の末尾のkは、当該色の画像信号に係る各書込開始基準位置を特定するための変数(k=1、2・・・、n)を表す。)との差分((α−dyk)、(α−dmk)、(α−dck)、(α−dkk))に相当する時間だけ遅延され、各色の遅延された画像信号(画像信号DY、DM、DC、DK)は、さらに当該色のパルス幅補正回路(パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608K)に順次入力される。
各色のパルス幅補正回路に順次入力された各色の遅延された画像信号(画像信号DY、DM、DC、DK)は、各色のタイミングチャートの中位に位置する右斜め下向きの各点線矢印で示すように、対応する色のパルス幅補正回路において当該色の画像信号に係るレーザー光の走査位置(当該色の画像信号に係る書込開始基準位置)における発光遅延時間に相当する分(斜線で示す部分に相当する分)だけ、当該色のレーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張される。
そして、各色の拡張された画像信号(画像信号DDY、DDM、DDC、DDK)は、対応する色のLDドライバー(101Y、101M、101C、101K)に順次入力されて、各色の拡張された画像信号 に基づいて対応する色の半導体レーザー(102Y、102M、102C、102K)が駆動される。そして、各色のタイミングチャートの最下位に位置する右斜め下向きの各点線矢印で示すように、各色の拡張された画像信号が入力されたタイミングから、当該色の拡張された画像信号に係る書込開始基準位置における発光遅延時間分だけ遅延して当該色のレーザー光が出力される。
このように、本実施の形態に係るレーザー駆動制御においては、Y〜Kの各色のレーザー光の走査位置が、対応する色の走査開始信号がCPU601に入力されてから、当該色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間が経過するより時間αだけ前倒しして、当該色の画像信号の出力が開始された後、1クロック周期で画像信号Yが1画素単位で順次出力される。これにより、Y〜Kの各色について、走査方向1行分(一走査ライン分)の画像信号が、それぞれ時間α分だけ前倒しされて出力される。
その後、各色の画像信号は、前倒しされた時間αの内、対応する色の画像信号に係るレーザー光の走査位置(当該色の画像信号に係る書込開始基準位置)における発光遅延時間(dyk、dmk、dck、dkk)分を除く分((α−dyk)、(α−dmk)、(α−dck)、(α−dkk))が、当該色の発光開始位置補正回路により遅延されることにより相殺された後、当該色のパルス幅補正回路において、当該色の画像信号に係るレーザー光の走査位置(当該色の画像信号に係る書込開始基準位置)における発光遅延時間に相当する分だけ、レーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張されて当該色のLDドライバーに入力されて、当該色の半導体レーザーが駆動される。
その結果、各色の半導体レーザーは、対応する色のレーザー光の走査位置が、当該色の走査開始信号が検出されてから、最初に出力された当該色の画像信号(発光のオンを示す画像信号)に係る走査開始基準位置に移動するタイミングよりも当該走査開始基準位置における発光遅延時間分だけ前のタイミングで駆動されることになり、駆動後、当該発光遅延時間が経過した時点、すなわち、当該色のレーザー光の走査位置が走査開始基準位置(走査方向の最初の書込開始基準位置)に移動した時点において、当該色の半導体レーザーは、発光を開始することができる。
最初に出力された当該色の画像信号以降に順次出力された当該色の画像信号(発光のオンを示す画像信号)についても同様に、当該色のレーザー光の走査位置が、当該色の画像信号に係るレーザー光の書込開始基準位置に移動するタイミングよりも当該書込開始基準位置における発光遅延時間分だけ前のタイミングで半導体レーザーが駆動されることになり、当該発光遅延時間が経過した時点、すなわち、当該色のレーザー光の走査位置が当該書込開始基準位置に移動した時点において、半導体レーザーは、発光を開始することができる。
このように、本実施の形態に係るレーザー駆動制御においては、各色のレーザー光の走査位置が、対応する色の各書込開始基準位置に移動するタイミングよりも当該書込開始基準位置における発光遅延時間分だけ前のタイミングで当該色の半導体レーザーが駆動されるように制御されるので、走査方向1行分の各色の画像信号(発光のオンを示す画像信号)に係るレーザー光の書込開始位置が、対応する書込開始基準位置になるように制御することができる
従って、Y、M、C、Kの各色について、感光体の像担持面上におけるレーザー光の走査方向の各書込開始基準位置が一致するように各書込開始基準位置を予め設定しておくことにより、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)本実施の形態では、各色の画像信号を時間αだけ前倒しして出力させた後、発光開始位置補正回路において、前倒しされた時間αと、当該画像信号に係るレーザー光の走査位置における発光遅延時間との差分に相当する時間だけ遅延させることにより、走査開始基準位置から各色の半導体レーザーの発光を開始させるように制御することとしたが、以下に説明するように、発光開始位置補正回路を用いることなく、走査開始基準位置から各色の半導体レーザーの発光を開始させるように制御することとしてもよい。
図14は、本変形例に係るY色のレーザー駆動制御に係る主要構成要素を示す機能ブロック図である。同図に示すように、本変形例においては、発光開始位置補正回路607Yが含まれていない点、及び発光遅延時間特定テーブルが、走査方向の各走査位置による発光遅延時間の差異が微差なので、当該差異に起因する画素毎の走査方向の画像形成位置の位置ずれを考慮することなく、作成されている点において、本実施の形態に係る構成と相違する。他の構成要素については、本実施の形態に係る構成要素と同様である。
又、本変形例の発光遅延時間特定テーブル6012'においては、各色の露光走査に用いる半導体レーザーの露光強度の設定基準値と、半導体レーザーから出射されるレーザー光の走査方向の各走査位置における半導体レーザーの露光強度と、当該半導体レーザーのレーザー光の走査方向の走査位置が走査開始基準位置にある場合における発光遅延時間との対応関係が示されている。
M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に係る主要構成要素も図14に示す主要構成要素と同様の構成である。具体的には、カウンターCY1、CY2、パルス幅補正回路608Y、LDドライバー101Yの代わりにM色においては、カウンターCM1、CM2、パルス幅補正回路608M、LDドライバー101Mが用いられ、C色においては、カウンターCC1、CC2、パルス幅補正回路608C、LDドライバー101Cが用いられ、K色においては、カウンターCK1、CK2、パルス幅補正回路608K、LDドライバー101Kが用いられ、その他の主要構成要素(CPU601、光量設定テーブル6011、発光遅延時間特定テーブル6012'、幅補正量選択テーブル6014)は、各色に共通の構成要素である。
図15は、本変形例に係るY色のレーザー駆動制御処理Bの動作を示すフローチャートである。同図において、図8に示す本実施の形態に係るY色のレーザー駆動制御処理Aの動作と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付与して説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
CPU601は、ステップS801の処理を行った後、ROM603から発光遅延時間特定テーブル6012'、幅補正量選択テーブル6014を取得し(ステップS1501)、発光遅延時間特定テーブル6012'を参照して、特定した設定基準値に対応する発光遅延時間(レーザー光の走査方向の走査位置が走査開始基準位置にある場合における発光遅延時間(dy0))を特定し(ステップS1502)、カウンターCY1について、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602からY色の画像信号(画像信号Y')の出力を開始するまでの時間が、(L1―dy0)になるようにカウント値を、時間(L1―dy0)に相当するγYに設定する(ステップS1503)。
さらに、CPU601は、ステップS804〜ステップS808の処理を行った後、幅補正量選択テーブル6014を参照して特定した発光遅延時間(dy0)に対応するセレクト信号を特定し、特定したセレクト信号をパルス幅補正回路608Yに入力した後(ステップS1504)、ステップS809、ステップS810の処理を行う。
そして、CPU601は、出力された画像信号(画像信号Y')を、パルス幅補正回路608Yを介して補正して画像信号DDY'を生成し、生成した画像信号DDY'をLDドライバー101Yに出力させて、当該画像信号に基づいて半導体レーザー102Yを駆動させ(ステップS1505)、ステップS814〜ステップ816の処理を行う。
ステップS814の判定結果が否定的である場合に(ステップS814:NO)、CPU601は、ステップS809の処理に移行し、当該判定結果が肯定的である場合に(ステップS814:YES)、ステップS815の処理に移行する。
又、ステップS816の判定結果が否定的である場合に(ステップS816:NO)、CPU601は、ステップS805の処理に移行する。
M、C、Kの各色についても、特定される露光強度の設定基準値、走査位置毎に決定される露光強度及び当該設定基準値に対応する発光遅延時間(M色の発光遅延時間は、dm0、C色の発行遅延時間は、dc0、K色の発行遅延時間は、dk0となること)が、色に応じて異なることを除いて、Y色のレーザー駆動制御処理Bの動作と同様の動作(M色のレーザー駆動制御処理B、C色のレーザー駆動制御処理B、K色のレーザー駆動制御処理Bの各動作)が行われる。
図16(a)〜(d)は、本変形例に係るY、M、C、Kの各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートを示す図である。図16(a)は、Y色の、図16(b)は、M色の、図16(c)は、C色の、図16(d)は、K色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートをそれぞれ示す。
本変形例に係るレーザー駆動制御においても比較例のレーザー駆動制御の場合と同様に、本変形例に係る各色のレーザー駆動制御は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして順次開始される(ここでは、Y色、M色、C色、K色の順にレーザー駆動制御が開始される。)。
又、比較例のレーザー駆動制御の場合と同様に、本実施の形態に係る各色のレーザー駆動制御の動作は、開始のタイミングがずれることを除いて同様であるので、以下、各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートについて、まとめて説明する。
図16(a)〜(d)にそれぞれ示すように、Y〜Kの各色のSOSセンサー(SOSセンサー103Y、103M、103C、103K)から出力された走査開始信号が検出されると(走査開始信号SOS−Y、SOS−M、SOS−C、SOS−Kが立下がると)、CPU601によって各色のカウンター(カウンターCY1、カウンターCM1、CC1、CK1)がそれぞれ起動される。
そして、各色のカウンターのカウント値が、対応する色の走査開始信号が検出されてから、当該色のレーザー光の走査位置が、当該色の走査開始基準位置(sy0、sm0、sc0、sk0)に移動するのにそれぞれ要する時間(L1Y、L1M、L1C、L1K)より当該色の半導体レーザーの発光遅延時間(dy0、dm0、dc0、dk0)分だけ短い時間(L1Y−dy0、L1M−dm0、L1C−dc0、L1K−dk0)に相当するカウント値(γY、γM、γC、γD)に達すると、各色のドットクロック回路からドットクロック信号が画像メモリ602に出力されて、画像メモリ602から各色の画像信号(画像信号Y''、M''、C''、K'')が画素単位で順次出力(ここでは、1クロック周期(T)で順次出力)されるとともに、CPU601によって各色の別のカウンター(カウンターCY2、カウンターCM2、カウンターCC2、カウンターCK2)が起動されて、各色のドットクロック回路から画像メモリ602に出力されるドットクロック信号のカウントが開始される。
これにより、Y〜K色の各色のレーザー光の走査位置が、それぞれ、対応する色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間が経過するより、対応する色のレーザー光の発光遅延時間分(斜線部分)だけ前倒しして、対応する色の画像信号の出力が開始される。
順次出力された各色の画像信号は、対応する色のパルス幅補正回路に順次入力され、当該パルス幅補正回路において対応する色のレーザー光の発光遅延時間分(斜線部分)に相当する分だけ、レーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張され、拡張された各色の画像信号(DDY''、 DDM''、 DDC''、 DDK'')は、対応する色のLDドライバーに順次入力されて、各色の拡張された画像信号 に基づいて対応する色の半導体レーザーが駆動される。そして、各色の拡張された画像信号(発光のオンを示す画像信号)が入力されてから、対応する色のレーザー光の発光遅延時間分だけ遅延して当該色のレーザー光(レーザー光Y''、M''、C''、K'')が出力される。
このように、本変形例に係るレーザー駆動制御においては、各色のレーザー光の走査位置が、対応する色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間が経過するより、対応する色のレーザー光の発光遅延時間分だけ前倒しして、当該色の画像信号の出力が開始される。そして、対応する色のパルス幅補正回路において、当該色のレーザー光の発光遅延時間分に相当する分だけ、当該色のレーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張されて当該色のLDドライバーに入力されて、当該色の半導体レーザーが駆動される。
その結果、各色の半導体レーザーは、走査開始基準位置に移動するタイミング(各色の走査開始信号が検出されてから時間L1Y、L1M、L1C、L1Kがそれぞれ経過したタイミング)よりも当該色のレーザー光の発光遅延時間分だけ前のタイミングで駆動されることになり、駆動後、当該発光遅延時間が経過した時点、すなわち、当該色のレーザー光の走査位置が走査開始基準位置(走査方向の最初の書込開始基準位置)に移動した時点において、当該半導体レーザーは、発光を開始することができる。
このように、本実施の形態に係るレーザー駆動制御においては、各色のレーザー光の走査位置が、走査開始基準位置に移動するタイミングよりも当該色のレーザー光の当該走査開始基準位置における発光遅延時間分だけ前のタイミングで当該色の半導体レーザーが駆動されるように制御されるので、走査方向の各色のレーザー光の走査開始位置が、走査開始基準位置になるように制御することができる。
さらに、走査開始基準位置以外の書込開始基準位置においても、各色のレーザー光の走査位置が、当該書込開始基準位置に移動するタイミングよりも当該色のレーザー光の当該走査開始基準位置における発光遅延時間分だけ前のタイミングで当該色の半導体レーザーが駆動されるように制御されるので、比較例に係るレーザー駆動制御の場合に比べ、走査方向の各色のレーザー光の書込開始位置が、対応する書込開始基準位置に当該走査開始基準位置における発光遅延時間分だけ近づくように制御することができる。
一方、本変形例では、走査開始基準位置における発光遅延時間を用いて走査方向の各走査位置における位置ずれ量が補正されるので、本実施の形態のレーザー駆動制御に比べ、走査方向の走査開始基準位置以外の書込開始基準位置について位置ずれ量をより正確に補正できない点において、精度がやや劣るが、本実施の形態の場合に比べ、より簡易な構成で走査方向のレーザー光の走査開始位置が、走査開始基準位置になるように制御することができる。
従って、Y、M、C、Kの各色について、感光体の像担持面上におけるレーザー光の走査方向の各走査開始基準位置が一致するように各走査開始基準位置を予め設定しておくことにより、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる。
(2)(1)の変形例では、一走査ライン毎に、走査開始位置の制御をすることができる。通常の画像形成条件においては、走査ライン間でレーザー光の発光遅延時間が変動することはないが、画像形成動作中に機内温度が変化する場合(例えば、連続して大量の印刷処理を実行する場合)には、当該走査ラインが形成されるタイミングによって半導体レーザーの温度が変化し、当該温度変化に起因して、レーザー光の発光遅延時間が変動する(半導体レーザーの温度が高温側にシフトするに従って、発光遅延時間が長くなる)。
従って、半導体レーザーの露光強度の設定基準値と、半導体レーザーから出射されるレーザー光の走査方向の各走査位置における半導体レーザーの露光強度と、機内温度と、当該半導体レーザーの走査方向の走査位置が走査開始基準位置にある場合における発光遅延時間との対応関係を示すテーブルを予めプリンター1を用いて試験を行うことにより作成し、当該テーブルを発光遅延時間特定テーブル6012''としてROM603に記憶させておくとともに、機内温度を検出する機内温度センサーをプリンター1に設けることとし、図15に示す(1)の変形例のY色のレーザー駆動制御処理Bの動作を、さらに図17に示すように変形することとしてもよい。
図17に示すY色のレーザー駆動制御処理Cの動作おいて、図15に示すY色のレーザー駆動制御処理Bの動作と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付与して説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。CPU601は、ステップS801の処理を行った後、画像形成動作が開始されているか否かを示すフラグ値Fを0に初期化し(ステップS1701)、ステップS1501の処理(ここでは、発光遅延時間特定テーブル6012'の代わりに発光遅延時間特定テーブル6012''を取得する。)を行った後、機内温度センサーから現在の機内温度を取得し(ステップS1702)、発光遅延時間特定テーブル6012''を参照して、特定した設定基準値及び機内温度に対応する発光遅延時間(レーザー光の走査方向の走査位置が走査開始基準位置にある場合における発光遅延時間(dy'0))を特定し(ステップS1703)、カウンターCY1について、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602からY色の画像信号(画像信号Y')の出力を開始するまでの時間が、(L1−dy'0)になるようにカウント値を、時間(L1―dy'0)に相当するδYに設定する(ステップS1704)。
さらにCPU601は、フラグ値Fが0か否かを判定し(ステップS1705)、0である場合には(ステップS1705:YES)、ステップS804の処理に移行し、フラグ値Fが0でない場合には(ステップS1705:NO)、ステップS805の処理に移行する。
その後、CPU601は、ステップS806〜ステップS808、ステップS1504(ここでは、発光遅延時間は、dy0の代わりにdy'0を用いる)、ステップS809、ステップS810、ステップS1505、ステップS814〜ステップS816の処理を行い、画像形成動作が終了していない場合には(ステップS816:NO)、フラグ値Fを1に設定し(ステップS1706)、ステップS1702の処理に移行する。
M、C、Kの各色についても、特定される露光強度の設定基準値、走査位置毎に決定される露光強度及び当該設定基準値及び機内温度に対応する発光遅延時間が、色に応じて異なることを除いて、Y色のレーザー駆動制御処理の動作と同様の動作(M色のレーザー駆動制御処理C、C色のレーザー駆動制御処理C、K色のレーザー駆動制御処理Cの各動作)が行われる。
(3)本実施の形態及び(1)、(2)の変形例を実施する代わりに画像安定化処理を行うことによっても各色の走査方向の画像形成開始位置がずれるのを防止し、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に色ずれが生じないようにすることは可能である。
ここで、画像安定化処理とは、プリンター1から出力される画像の濃度や色合い等の画像品質を安定化させるために所定のタイミング(例えば、電源オン時、スリープ状態からの復帰時、部品交換時等のタイミング)で実行される処理のことをいう。画像安定化処理においては、所定の画像形成条件で、基準のパターン画像が形成され、当該基準パターン画像のトナー濃度等を測定することにより、画像形成条件(例えば、各色の半導体レーザーの露光強度や各色の感光体ドラムを帯電させる帯電電圧や現像器に印加される現像バイアス電圧等)が決定される。
しかしながら、画像安定化処理中は、画像形成処理の実行が抑止されるので、画像安定化処理を頻繁に行うと画像形成処理の生産性が低下してしまうという不都合が生じる。
従って、本実施の形態及び、(1)、(2)の変形例のレーザー駆動制御処理の動作を以下に示すように画像安定化処理後において実行することは、画像形成処理の生産性の低下を防ぎつつ、画像品質を安定化させることができるという点において、特に有効である。
図18は、本実施の形態のレーザー駆動制御処理Aを適用した場合の画像形成処理Aの動作を示すフローチャートである。CPU601は、プリンター1の電源がオンされ(ステップS1801)、画像安定化処理を実行するタイミングが到来すると(ステップS1802:YES)、画像安定化処理を実行して、画像形成条件を決定した後(ステップS1803)、画像形成ジョブを受付ける毎に(ステップS1804:YES)、Y〜K色についてレーザー駆動制御処理Aを実行して当該画像形成ジョブに係る画像形成動作を実行し(ステップS1805)、当該画像形成動作が終了すると(ステップS1806:YES)、プリンター1の電源がオンである場合に(ステップS1807:NO)、ステップS1802の処理に移行する。
図19は、変形例(1)のレーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理Bの動作を示すフローチャートである。同図において、図18の画像形成処理の動作と同一の処理については、図18のステップ番号と同一のステップ番号を付与して説明を省略し、以下相違点について説明する。
変形例(1)のレーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理の動作においては、ステップS1804において、画像形成ジョブを受付けた場合(ステップS1804:YES)、CPU601は、Y〜K色についてレーザー駆動制御処理Bを実行する(ステップS1901)点において、図15の画像形成処理の動作と相違する。
図20は、変形例(2)のレーザー駆動制御処理Cを適用した場合の画像形成処理Cの動作を示すフローチャートである。同図において、図18の画像形成処理の動作と同一の処理については、図18のステップ番号と同一のステップ番号を付与して説明を省略し、以下相違点について説明する。
変形例(2)のレーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理の動作においては、ステップS1804において画像形成ジョブを受付けた場合(ステップS1804:YES)、CPU601は、Y〜K色についてレーザー駆動制御処理Cを実行する(ステップS2001)点において、図18の画像形成処理の動作と相違する。
このように構成することにより、画像安定化処理が行われた後に、解像度や紙種変更などの画像形成条件の変更により、画像安定化処理により設定された半導体レーザーの露光強度と異なる露光強度を用いる画像形成ジョブが受付けられた場合においても、所定のタイミングで実行される画像安定化処理に加えて、新たに画像安定化処理を行うことなく、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれるのを防止し、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に色ずれが生じないようにすることができる。その結果、画像形成処理の生産性の低下を防ぎつつ、画像品質を安定化させることができる。
又、本実施の形態及び(1)、(2)の変形例におけるレーザー駆動制御においては、レーザー光の走査開始位置が、半導体レーザーの露光強度の変動に関わらず、一走査ライン毎に、走査開始基準位置になるように制御されるので、画像安定化処理が行われた後、画像形成動作実行中に半導体レーザーの露光強度が変更された場合(例えば、両面印刷の表と裏で光量が変更された場合)においてもレーザー光の走査開始位置が、走査開始基準位置から外れないように制御することができ、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれるのを防止し、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に色ずれが生じないようにすることができる。
その結果、上記のような場合においても、画像形成処理の生産性の低下を防ぎつつ、画像品質を安定化させることができる。
本発明は、プリンター、複写機等の画像形成装置に関し、特にトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置における各色の画像形成開始位置のずれを制御する技術として利用できる。
1 プリンター
3 画像プロセス部
3Y、3M、3C,3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
10 露光部
11 中間転写ベルト
31Y 感光体ドラム
32Y 帯電器
33Y 現像器
34Y 1次転写ローラー
35Y クリーニングブレード
60 制御部
101Y、101M、101C、101K LDドライバー
102Y、102M、102C、102K 半導体レーザー
103Y、103M、103C、103K SOSセンサー
106Y、106M、106C、106K 駆動モーター
107Y、107M、107C、107K ポリゴンミラー
601 CPU
602 画像メモリ
603 ROM
604 RAM
605 基準クロック生成回路
606Y、606M、606C、606K ドットクロック
607Y、607M、607C、607K 発光開始位置補正回路
608Y、608M、608C、608K パルス幅補正回路

Claims (4)

  1. 色毎のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置であって、
    帯電、露光により静電潜像を形成される感光体と、
    画像信号に応じて前記感光体表面を露光走査する露光手段と、
    前記露光手段による露光強度を、画像形成条件から決定する強度決定手段と、
    前記露光手段に画像信号を入力するタイミングを一走査ライン毎に決定するタイミング決定手段と、を備え、
    前記露光手段は、
    画像信号によって発光を指示されてから、前記強度決定手段によって決定された露光強度で発光するまでの発光遅延時間が、当該露光強度によって異なっており、
    前記タイミング決定手段は、
    前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、
    当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定し、
    前記露光手段は、さらに、前記発光遅延時間が、機内温度によって異なり、
    一走査ライン毎に、機内温度を取得する温度取得手段を備え、
    前記タイミング決定手段は、前記強度決定手段によって決定された露光強度と取得した機内温度から発光遅延時間を求める
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 印刷用の画像データに基づく画像信号を一走査ライン分ずつ出力する出力手段を備え、
    前記タイミング決定手段は、
    一走査ラインの露光走査を開始することを示す走査開始信号を検出する検出手段と、
    走査開始信号を検出後、前記出力手段へ出力の指示をする出力指示手段と、
    前記指示に応じて前記出力手段から出力された画像信号の内、露光画素を示す画像信号のパルス幅を、前記発光遅延時間に相当する分だけ拡張して前記露光手段に入力すべき画像信号を生成するパルス幅補正手段を有し、
    前記露光手段は、画像信号のパルス幅を拡張した分だけ、発光時間を延長させる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記出力指示手段は、前記走査開始信号の検出後、当該一走査ラインにおける最初の画素が露光されるべき時点よりも前記発光遅延時間だけ前に前記出力指示を行う
    ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、所定のタイミングで画像安定化処理を行い、
    前記タイミング決定手段は、直前の画像安定化処理が行われてから、次の画像安定化処理を行われるまでの期間、前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定する
    ことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の画像形成装置。
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