JP5915611B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
書き込み用光源として半導体レーザーが用いられており、半導体レーザーから出射される
レーザー光により、上記の像担持面上の露光走査が行われて像担持面上に静電潜像が形成
される。
露光走査においては、画像データに基づいて半導体レーザーの発光のオン・オフが制御
される。具体的には、半導体レーザーの発光のオン・オフ制御は、画像データに基づいて
生成され、半導体レーザーの発光のオン・オフ及び発光時間を指示するパルス信号である
画像信号をレーザー駆動装置へ入力することにより行われる。
ーザー駆動装置により、画像信号のパルス幅の長さに応じた時間、駆動電流が半導体レー
ザーに供給される。
図21は、レーザー駆動装置へ入力される画像信号と、入力された画像信号に応じて半
導体レーザーに供給される駆動電流と、駆動電流の供給に応じて半導体レーザーから出射
されるレーザー光の出力との対応関係を示すタイミングチャートである。
同図の(a)は、レーザー駆動装置へ入力される画像信号を示し、(b)は、入力された
画像信号に応じて半導体レーザーに供給される駆動電流を示し、図18(c)は、駆動電
流の供給に応じて半導体レーザーから出射されるレーザー光の出力を示す。
場合に半導体レーザーの発光のオフを指示し、パルス幅の長さにより、半導体レーザーの
発光時間を指示するものとする。又、駆動電流は、「Low」の期間に半導体レーザーに供
給され、「High」の期間は半導体レーザーには供給されないものとする。さらに、レーザ
ー光の出力は、「Low」の期間に行われ、「High」の期間には、行われないものとする。
力されるのに応じて、半導体レーザーへの駆動電流の供給が開始されるが、レーザー光は、
画像信号により当該発光が指示されてから遅延して出力される。
これは、画像信号が入力されて半導体レーザーの発光が指示され、半導体レーザーへ駆
動電流の供給が開始されても半導体レーザーにおいてレーザー発振が可能な濃度のキャリ
アが生成されるまでに一定の時間を要するためである。
号によって指示された半導体レーザーの発光時間よりも短くなる。このため、例えば、特
許文献1には、画像信号(特許文献1では、発光信号が画像信号に相当)に応じた発光時
間が得られるように、画像信号のパルス幅を拡張する技術が開示されている。
これにより、遅延して出力される分だけ、画像信号のパルス幅が拡張され、発光時間が
延長されるので、レーザー光の発光時間を画像信号に応じた発光時間に調整することがで
きる。
ここで、前記画像形成装置は、印刷用の画像データに基づく画像信号を一走査ライン分ずつ出力する出力手段を備え、前記タイミング決定手段は、一走査ラインの露光走査を開始することを示す走査開始信号を検出する検出手段と、走査開始信号を検出後、前記出力手段へ出力の指示をする出力指示手段と、前記指示に応じて前記出力手段から出力された画像信号の内、露光画素を示す画像信号のパルス幅を、前記発光遅延時間に相当する分だけ拡張して前記露光手段に入力すべき画像信号を生成するパルス幅補正手段を有し、前記露光手段は、画像信号のパルス幅を拡張した分だけ、発光時間を延長させることとしてもよい。
これにより、上記の発光遅延時間分だけ、露光手段の発光時間が延長されるので、露光手段の発光時間を画像信号に応じた発光時間に対応させることができ、色毎に画像信号に基づき、精度よく、画像を形成することができる。
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル
プリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンター1の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す図である。同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60などを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、一次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印C方向に周回駆動される。又、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するためのクリーナー21が配置されている。
ここで、L0a、L0bおよびL0cは、作像部3Y、3M、3C、3Kから転写されるトナー像が中間転写ベルト11上で重なるように設定される時間である。上述のように作像部3Y、3M、3C、3Kが同様の構成であって、感光体ドラム31Y、31M、31C、31K上の露光された位置が感光体ドラム31Y、31M、31C、31Kの回転に伴って転写位置に達するまでの時間が同じであれば、L0a、L0bおよびL0cは次のように設定できる。まず、L0aとしては、Y色の上記トナー像が、感光体ドラム31Yと一次転写ローラー34Yとが中間転写ベルト11を挟んで対向する転写位置に達してから、当該トナー像が、M色の感光体ドラムと一次転写ローラーとが中間転写ベルト11を挟んで対向する、M色の上記トナー像の転写位置まで中間転写ベルト11によって搬送されるのに要する時間に相当する時間が設定される。
図2は、露光部10のY色のレーザー走査光学系の構成を示す平面図である。同図に示すように、Y色のレーザー走査光学系は、半導体レーザー102Y、SOS(Start of Scan)センサー103Y、コリメータレンズ104Y、スリット板105Y、駆動モーター106Y、ポリゴンミラー107Y、fθレンズ108Y、シリンドリカルレンズ109Y、折り返しミラー110Y等から構成される。
SOSセンサー103Yは、感光体ドラム31Yの像担持面上の画像形成領域から外れた非画像形成領域(画像信号に基づく走査方向の露光走査が開始される走査開始位置(同図の矢印Aで示す位置)より、矢印Bで示す走査方向の上流側)に配置され、画像信号によらず所定時間強制発光される半導体レーザー102Yのレーザー光を検知する光センサーである。
ポリゴンミラー107Yは、駆動モーター106Yにより所定の回転速度で回転駆動され、コリメータレンズ104Y、スリット板105Yを介して入射されたレーザー光を偏光してfθレンズ108Yへ出射する。これにより、感光体ドラム31Yの像担持面上において、レーザー光が所定の速度で走査方向に露光走査される。なお、駆動モーターの駆動は、制御部60によって制御される。
折り返しミラー110Yは、シリンドリカルレンズ109Yにより導かれたレーザー光を反射して、レーザー光を感光体ドラム31Yの像担持面上に結像させる。以上、露光部10のY色のレーザー走査光学系の構成について説明したが、M、C、K色のレーザー走査光学系の構成もY色のレーザー走査光学系の構成と同様の構成である。
給紙部4は、記録シート(図1の符号Sで表す)を収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを二次転写位置46に送り出すタイミングをとって記録シートを搬送するタイミングローラー44などを備えている。
タイミングローラー44は、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように中間転写ベルト11上に一次転写されたトナー像が二次転写位置46に搬送されるタイミングに合わせて、記録シートをニ次転写位置46に搬送する。そして、二次転写位置46において、二次転写ローラー45により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に二次転写される。
[3]露光部の制御に関わる制御部の主要構成要素と露光部の主要構成要素との関係
図3は、露光部10の制御に関わる制御部60の主要構成要素と露光部10の主要構成要素との関係を示す機能ブロック図である。同図に示すように、制御部60は、CPU601、画像メモリ602、ROM(Read Only Memory)603、RAM(Random Access Memory)604、基準クロック生成回路605、ドットクロック回路606Y、606M、606C、606K、発光開始位置補正回路607Y、607M、607C、607K、パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608Kなどを備える。
画像メモリ602は、印刷用の画像データとして2値のビットマップデータを記憶している。例えば、中間階調のない2値画像で構成される画像データや多階調の画像データに基づき、例えば、4×4ドット、8×8ドット、16×16ドットといった格子マトリックスを仮想的に1画素とみなし、網点法、渦巻法、ベイヤ法等の組織的ディザ法などの処理を施し、2値のビットマップデータに変換した1ページ分の画像データを記憶している。印刷用の画像データは、ネットワークやプリンター1が備える不図示の画像読取部から入力される画像データに基づいて、制御部60により生成される。
ここで、「発光遅延時間特定テーブル」とは、各色の露光走査に用いる半導体レーザーの露光強度の設定基準値と、対応する色の感光体ドラムの像担持面上における、半導体レーザーから出射されるレーザー光の走査方向の各走査位置(各画素についてのレーザー光の書込開始位置(後述する書込開始基準位置)に相当する走査位置)における、半導体レーザーの露光強度及び発光遅延時間(画像信号により半導体レーザーの発光が指示されてからレーザー光が発光するまでの遅延時間)との対応関係を示すテーブルのことをいう。当該テーブルは、予めプリンター1の製造者側で当該対応関係を調べる試験を行うことにより作成される。
半導体レーザーを用いて各色の露光走査を行う場合、一定の光量(露光強度)で半導体レーザーが発光しているにも関わらず、ポリゴンミラーにより走査方向へ走査されるレーザー光の光束が光学系を経て感光体ドラムの像担持面上へ到達するまでの間に走査レンズの温度変動に伴う特性の変動や経時変動などにより、光量が走査位置によって異なる場合が生じる。
うに従って光量が小さくなるという特性が表れる場合が生じる。このため、走査位置によ
る光量の変動を相殺するように、走査位置によって半導体レーザーの光量が微調整(増減
調整)されて走査方向の各走査位置の光量が一定の光量になるように制御される。具体的
には、当該半導体レーザーについて設定される光量の設定基準値(露光強度の設定基準
値)毎に、予め試験を行って当該設定基準値の露光強度でレーザー光を出射させた場合の
各走査位置における当該設定基準値からの変動量を求めておき、走査位置と変動量分を補
正した後の露光強度との対応関係を示すテーブルを作成し、当該テーブルを用いて変動量
を相殺するように当該半導体レーザーの露光強度を走査位置によって制御する。その結果、
走査方向の走査位置によって、露光強度が増減し、発光遅延時間が異なる場合が生じる。
画像形成位置の位置ズレを相殺できるように「発光遅延時間特定テーブル」が作成されて
いる。図4は、発光遅延時間特定テーブルの具体例を示す。同テーブルにおいては、走査
位置は、後述するドットクロック信号のカウント値によって示されている。同図の「P
1」、「P2」、「P3」は、それぞれ、設定基準値を示し、P10〜P1n、P20〜
P2n、P30〜P3nは、それぞれ、各走査位置における露光強度を示す。又、同図の
c0〜cnは、ドットクロック信号のカウント値を示す。
き込むのに必要な時間の逆数の周波数を有するクロック信号のことをいう。ドットクロッ
ク信号が、画像メモリ602に対して出力される毎に、画像メモリ602から1画素分の
画像データが、レーザー光の発光のオン・オフ及び半導体レーザーの発光時間を指示する
パルス信号である画像信号に変換されて出力される。
ここで、「出力遅延時間」とは、レーザー光の走査方向の走査位置による発光遅延時間の差異に関わらず、画像メモリ602から画素単位で順次出力される各色の各画素の画像信号に係るレーザー光の走査方向における各書込開始位置がそれぞれ所定の基準位置(ここでは、各色の感光体ドラムの像担持面上の画像形成領域の走査方向先端部の位置、及び当該先端部から画像形成領域の走査方向後端部までの画像形成領域を1画素分に相当する幅ずつ等間隔に区切った各々の位置を所定の基準位置とする。以下、これらの所定の基準位置のことを「書込開始基準位置」といい、書込開始基準位置の内、上記画像形成領域の走査方向先端部の位置を「走査開始基準位置」という。)になるように、画像メモリ602から画素単位で順次出力される各色の各画素の画像信号の対応する色のパルス幅補正回路への入力のタイミングを遅延させる遅延時間のことをいい、書込開始基準位置毎に定められている。
又、αは、画像メモリ602から各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)を出力するタイミングを、レーザー光の走査位置が走査開始基準位置に移動するタイミングより前にするために設定される時間であり、αとしては、各色についての各走査位置における発光遅延時間の内、最長のものより長く、L1Y、L1M、L1C、L1Kの内、最短のものより短い所定の時間を設定することができる。なお、αは、色毎に異なる時間を用いることとしてもよい。この場合には、対応する色についての各走査位置における発光遅延時間の内、最長のものより長く、当該色についての走査開始基準位置に移動するのに要する上記の時間よりも短い所定の時間を用いることができる。
パルス幅補正回路608Yは、発光開始位置補正回路607Yから入力された画像信号DYを遅延させる複数段(ここでは、16段)のバッファー回路D17〜D32と、CPU601から入力されるセレクト信号に応じてD17〜D32の内の何れかのバッファー回路の出力(O17〜O32の何れかの出力)を選択するセレクターSE2と、発光開始位置補正回路607Yから入力された画像信号DYと、セレクターSE2により選択されたバッファー回路の出力との論理和を出力するOR回路SOとから構成される。CPU601は、幅補正量選択テーブルを参照してパルス幅補正回路608Yに入力すべきセレクト信号を特定し、特定したセレクト信号をセレクターSE2に入力する。
カウンターCY1は、SOSセンサー102Yから走査開始信号がCPU601に入力され、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602から画像信号Yの出力を開始するまでの時間を計測するためのカウンターである。ここでは、CPU601が、当該時間が(L1Y−α)となるようにカウンターCY1のカウント値を設定(ここでは、当該カウント値をβYに設定)して、時間計測を開始する。
又、CPU601は、発光遅延時間特定テーブル6012を参照して、決定した各走査位置の露光強度における発光遅延時間を特定し、さらに、位置補正量選択テーブル6013、幅補正量選択テーブル6014を参照して、特定した発光遅延時間に対応するセレクト信号をそれぞれ選択し、発光開始位置補正回路607YのセレクターSE1、パルス幅補正回路608YのセレクターSE2にそれぞれ選択したセレクト信号を入力する。
カウンターCM2、CC2、CK2は、カウンターCY2と同様に、対応する色のカウンター(カウンターCM1、CC1、CK1)のカウント値が設定したカウンター値(βM、βC、βK)に達したときに起動され、対応する色のドットクロック回路(ドットクロック回路604M、604C、604K)から画像メモリ602に出力されるドットクロック信号(ドットクロック信号M、C、K)をカウントする。カウンターCM2、CC2、CK2の各カウント値は、走査方向1行分(一走査ライン分)の画像信号の出力が終了する毎に、CPU601により0に初期化される。
又、駆動モーター106Y、106M、106C、106Kは、対応する色のポリゴンミラーを回転駆動させる。
これにより、各画像信号Yの出力に同期したタイミングで、当該画像信号Yに係る露光強度、発光開始位置補正回路607Yにおける画像信号の出力遅延時間、パルス幅補正回路608Yにおける発光延長時間がそれぞれ選択される。
M、C、Kの各色についても、特定される露光強度の設定基準値及び走査位置毎に決定される露光強度及び発光遅延時間が、色に応じて異なることを除いて、Y色のレーザー駆動制御処理Aの動作と同様の動作(M色のレーザー駆動制御処理A、C色のレーザー駆動制御処理A、K色のレーザー駆動制御処理Aの各動作)がM、C、Kの各色に対応する色の発光開始位置補正回路(発光開始位置補正回路607M、607C、607K)、パルス幅補正回路(パルス幅補正回路608M、608C、608K)を介して行われる。
方向の走査位置によってレーザー光の光量が変動することを考慮することなく、Y〜Kの
各色について、予め定めた走査位置(ここでは、走査開始基準位置)における半導体レー
ザーの露光強度のみに基づいて、発光遅延時間が特定され、幅補正量選択テーブルを用い
て、特定された発光遅延時間に対応するセレクト信号が選択される。なお、比較例の場
合においても、本実施の形態の場合と同様に、走査位置によって半導体レーザーの光量が
微調整されて各走査位置の光量が一定の光量になるように制御されるものとする。
同一の符号を付与して比較例のレーザー駆動制御について説明する。図9(a)は、Y色の、図9(b)は、M色の、図9(c)は、C色の、図9(d)は、K色の比較例のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートをそれぞれ示す。各色のレーザー駆動制御は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして順次開始される。ここでは、Y色、M色、C色、K色の順にレーザー駆動制御が開始される。各色のレーザー駆動制御の動作は、開始のタイミングがずれることを除いて同様であるので、以下、各色のレーザー駆動制御に関するタイミングチャートについて、まとめて説明する。
レーザー光の発光のオンを指示し、「High」の場合にレーザー光の発光のオフを指示する
ものとする。
又、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、L1Mは、M色のレーザー光の走査位置がM色の走査開始基準位置(sm0)に達するタイミングが、Y色のレーザー光の走査位置がY色の走査開始基準位置(sy0)に達するタイミングより、L0aだけ遅くなるように設定されている。
このように、各色の走査開始信号が検出されてから、対応する色のレーザー光の走査位置が、それぞれ、当該色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間が経過し、当該色のレーザー光の走査位置が当該色の走査開始基準位置に移動するタイミングに合わせて、当該色の画像信号の出力が開始され、当該画像信号の拡張後の画像信号が対応する色のLDドライバーに入力されて、当該色の半導体レーザーが駆動されても、当該色のレーザー光は、当該色の半導体レーザーの駆動開始後、当該色の発光遅延時間分だけ遅延して出力される。
図10〜図13に示すように、Y〜Kの各色のSOSセンサー(SOSセンサー103Y、103M、103C、103K)から出力された走査開始信号が検出されると(走査開始信号SOS−Y、SOS−M、SOS−C、SOS−Kが立下がると)、CPU601によって各色のカウンター(カウンターCY1、カウンターCM1、CC1、CK1)が起動される。
光の発光のオンを指示し、「High」の場合にレーザー光の発光のオフを指示するものとす
る。
これにより、Y〜Kの各色のレーザー光の走査位置が対応する色の感光体ドラムの像担持面上における走査開始基準位置に移動するのに要する時間(L1Y、L1M、L1C、L1K)が経過するより、時間αだけ前倒しして、当該色の画像信号の出力が開始される。
次に、順次出力された各色の画像信号(画像信号Y、M、C、K)は、対応する色の発光開始位置補正回路(607Y、607M、607C、607K)に入力され、当該色の発光開始位置補正回路において、各色のタイミングチャートの最上位に位置する右斜め下向きの各点線矢印で示すように、前倒しされた時間αと、当該色の画像信号に係るレーザー光の走査位置(当該色の画像信号に係る書込開始基準位置)における発光遅延時間(dyk、dmk、dck、dkk、ここで、各文字列の末尾のkは、当該色の画像信号に係る各書込開始基準位置を特定するための変数(k=1、2・・・、n)を表す。)との差分((α−dyk)、(α−dmk)、(α−dck)、(α−dkk))に相当する時間だけ遅延され、各色の遅延された画像信号(画像信号DY、DM、DC、DK)は、さらに当該色のパルス幅補正回路(パルス幅補正回路608Y、608M、608C、608K)に順次入力される。
従って、Y、M、C、Kの各色について、感光体の像担持面上におけるレーザー光の走査方向の各書込開始基準位置が一致するように各書込開始基準位置を予め設定しておくことにより、各色の画像を重ね合わせて画像形成を行う場合に、各色の走査方向の画像形成開始位置がずれて色ずれが生じないようにすることができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
CPU601は、ステップS801の処理を行った後、ROM603から発光遅延時間特定テーブル6012'、幅補正量選択テーブル6014を取得し(ステップS1501)、発光遅延時間特定テーブル6012'を参照して、特定した設定基準値に対応する発光遅延時間(レーザー光の走査方向の走査位置が走査開始基準位置にある場合における発光遅延時間(dy0))を特定し(ステップS1502)、カウンターCY1について、走査開始信号が検出されてから、画像メモリ602からY色の画像信号(画像信号Y')の出力を開始するまでの時間が、(L1―dy0)になるようにカウント値を、時間(L1―dy0)に相当するγYに設定する(ステップS1503)。
そして、CPU601は、出力された画像信号(画像信号Y')を、パルス幅補正回路608Yを介して補正して画像信号DDY'を生成し、生成した画像信号DDY'をLDドライバー101Yに出力させて、当該画像信号に基づいて半導体レーザー102Yを駆動させ(ステップS1505)、ステップS814〜ステップ816の処理を行う。
又、ステップS816の判定結果が否定的である場合に(ステップS816:NO)、CPU601は、ステップS805の処理に移行する。
本変形例に係るレーザー駆動制御においても比較例のレーザー駆動制御の場合と同様に、本変形例に係る各色のレーザー駆動制御は、各色の感光体ドラム上にそれぞれ形成されるトナー像が、中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされて多重転写されるように、時間をずらして順次開始される(ここでは、Y色、M色、C色、K色の順にレーザー駆動制御が開始される。)。
図16(a)〜(d)にそれぞれ示すように、Y〜Kの各色のSOSセンサー(SOSセンサー103Y、103M、103C、103K)から出力された走査開始信号が検出されると(走査開始信号SOS−Y、SOS−M、SOS−C、SOS−Kが立下がると)、CPU601によって各色のカウンター(カウンターCY1、カウンターCM1、CC1、CK1)がそれぞれ起動される。
順次出力された各色の画像信号は、対応する色のパルス幅補正回路に順次入力され、当該パルス幅補正回路において対応する色のレーザー光の発光遅延時間分(斜線部分)に相当する分だけ、レーザー光の発光時間が延長されるようにパルス幅が拡張され、拡張された各色の画像信号(DDY''、 DDM''、 DDC''、 DDK'')は、対応する色のLDドライバーに順次入力されて、各色の拡張された画像信号 に基づいて対応する色の半導体レーザーが駆動される。そして、各色の拡張された画像信号(発光のオンを示す画像信号)が入力されてから、対応する色のレーザー光の発光遅延時間分だけ遅延して当該色のレーザー光(レーザー光Y''、M''、C''、K'')が出力される。
(2)(1)の変形例では、一走査ライン毎に、走査開始位置の制御をすることができる。通常の画像形成条件においては、走査ライン間でレーザー光の発光遅延時間が変動することはないが、画像形成動作中に機内温度が変化する場合(例えば、連続して大量の印刷処理を実行する場合)には、当該走査ラインが形成されるタイミングによって半導体レーザーの温度が変化し、当該温度変化に起因して、レーザー光の発光遅延時間が変動する(半導体レーザーの温度が高温側にシフトするに従って、発光遅延時間が長くなる)。
その後、CPU601は、ステップS806〜ステップS808、ステップS1504(ここでは、発光遅延時間は、dy0の代わりにdy'0を用いる)、ステップS809、ステップS810、ステップS1505、ステップS814〜ステップS816の処理を行い、画像形成動作が終了していない場合には(ステップS816:NO)、フラグ値Fを1に設定し(ステップS1706)、ステップS1702の処理に移行する。
ここで、画像安定化処理とは、プリンター1から出力される画像の濃度や色合い等の画像品質を安定化させるために所定のタイミング(例えば、電源オン時、スリープ状態からの復帰時、部品交換時等のタイミング)で実行される処理のことをいう。画像安定化処理においては、所定の画像形成条件で、基準のパターン画像が形成され、当該基準パターン画像のトナー濃度等を測定することにより、画像形成条件(例えば、各色の半導体レーザーの露光強度や各色の感光体ドラムを帯電させる帯電電圧や現像器に印加される現像バイアス電圧等)が決定される。
従って、本実施の形態及び、(1)、(2)の変形例のレーザー駆動制御処理の動作を以下に示すように画像安定化処理後において実行することは、画像形成処理の生産性の低下を防ぎつつ、画像品質を安定化させることができるという点において、特に有効である。
変形例(1)のレーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理の動作においては、ステップS1804において、画像形成ジョブを受付けた場合(ステップS1804:YES)、CPU601は、Y〜K色についてレーザー駆動制御処理Bを実行する(ステップS1901)点において、図15の画像形成処理の動作と相違する。
変形例(2)のレーザー駆動制御処理Bを適用した場合の画像形成処理の動作においては、ステップS1804において画像形成ジョブを受付けた場合(ステップS1804:YES)、CPU601は、Y〜K色についてレーザー駆動制御処理Cを実行する(ステップS2001)点において、図18の画像形成処理の動作と相違する。
3 画像プロセス部
3Y、3M、3C,3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
10 露光部
11 中間転写ベルト
31Y 感光体ドラム
32Y 帯電器
33Y 現像器
34Y 1次転写ローラー
35Y クリーニングブレード
60 制御部
101Y、101M、101C、101K LDドライバー
102Y、102M、102C、102K 半導体レーザー
103Y、103M、103C、103K SOSセンサー
106Y、106M、106C、106K 駆動モーター
107Y、107M、107C、107K ポリゴンミラー
601 CPU
602 画像メモリ
603 ROM
604 RAM
605 基準クロック生成回路
606Y、606M、606C、606K ドットクロック
607Y、607M、607C、607K 発光開始位置補正回路
608Y、608M、608C、608K パルス幅補正回路
Claims (4)
- 色毎のトナー像を重ね合わせてカラー画像を形成する画像形成装置であって、
帯電、露光により静電潜像を形成される感光体と、
画像信号に応じて前記感光体表面を露光走査する露光手段と、
前記露光手段による露光強度を、画像形成条件から決定する強度決定手段と、
前記露光手段に画像信号を入力するタイミングを一走査ライン毎に決定するタイミング決定手段と、を備え、
前記露光手段は、
画像信号によって発光を指示されてから、前記強度決定手段によって決定された露光強度で発光するまでの発光遅延時間が、当該露光強度によって異なっており、
前記タイミング決定手段は、
前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、
当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定し、
前記露光手段は、さらに、前記発光遅延時間が、機内温度によって異なり、
一走査ライン毎に、機内温度を取得する温度取得手段を備え、
前記タイミング決定手段は、前記強度決定手段によって決定された露光強度と取得した機内温度から発光遅延時間を求める
ことを特徴とする画像形成装置。 - 印刷用の画像データに基づく画像信号を一走査ライン分ずつ出力する出力手段を備え、
前記タイミング決定手段は、
一走査ラインの露光走査を開始することを示す走査開始信号を検出する検出手段と、
走査開始信号を検出後、前記出力手段へ出力の指示をする出力指示手段と、
前記指示に応じて前記出力手段から出力された画像信号の内、露光画素を示す画像信号のパルス幅を、前記発光遅延時間に相当する分だけ拡張して前記露光手段に入力すべき画像信号を生成するパルス幅補正手段を有し、
前記露光手段は、画像信号のパルス幅を拡張した分だけ、発光時間を延長させる
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記出力指示手段は、前記走査開始信号の検出後、当該一走査ラインにおける最初の画素が露光されるべき時点よりも前記発光遅延時間だけ前に前記出力指示を行う
ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記画像形成装置は、所定のタイミングで画像安定化処理を行い、
前記タイミング決定手段は、直前の画像安定化処理が行われてから、次の画像安定化処理を行われるまでの期間、前記強度決定手段によって決定された露光強度から発光遅延時間を求め、当該一走査ラインにおける前記感光体表面上の最初の露光画素が露光されるよりも前記発光遅延時間だけ早く、当該画素の画像信号が前記露光手段に入力されるように、入力タイミングを決定する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成装置。
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