JP5912715B2 - 部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話、パソコン、オーディオ等の電子機器、リモコン等の押釦スイッチに使用されるキートップ(ボタン)等、又は自動車の内装材等に使用されるプラスチック成形体に部分めっきを施して成る部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法に関する。
携帯電話、パソコン、オーディオ等の電子機器文字、数字、記号等(以下、まとめて表示部ともいう)を入力できるキートップ(ボタン)が付いているのが通例である。
これらのキートップに、図6に示すように、文字「あ」や数字「0」、「8」のように、連続する線で囲まれた島部8を有する表示部6を形成する場合には、表示部6の島部8が周囲から絶縁されていて通電できないために、電解めっきを島部に付着できないという問題があり、そのため表示部6の形状に制限があった。
そこで、表示部の島部を電解めっきするために、特開2001−73154号公報(特許文献1)には、無電解金属めっき性樹脂を用いてキートップベース成形材を成形し、それを粗化処理用エッチング液に浸漬して、外周面を粗化処理し、無電解キャタリスト液に浸漬して、粗面化外周上にキャタリストプライマー層を設け、その上に無電解Cuめっき層を施し、更にその上に無電解Snめっき層を施し、該キートップベース成形材の表示部を指定の文字、数字、又は記号が表示できるように前記無電解Snめっき層を消失させると共に前記無電解Cuめっき層が露出するようにレーザー加工し、該キートップベース成形材の表示部に露出したCuめっき層部分をエッチングし、該キートップベース成形材の表示部以外の外周部に無電解Niめっき層を施し、その上にAuめっき層を施す、部分めっきプラスチック成形体の製造方法が記載されている。
また、特開2003−77358号公報(特許文献2)には、樹脂製の基板に、色調、光沢、表面仕上げを含む加飾要素のうちの少なくとも一つが異なる複数のめっき層を積層して設け、各めっき層を視認可能に表出して成る文字・記号等の表示面を形成する押釦スイッチ用キートップの製造方法において、色調等の加飾要素とマスキングパターンが異なるめっき層の積層工程を複数回行ってキートップ本体に前記表示面を形成する押釦スイッチ用キートップの製造方法が記載されている。
しかし、特許文献1に記載の方法では、キートップベース成形材の表面をレーザー加工して、表示部を指定の文字等が表示できるように無電解Snめっき層を消失させると共に無電解Cuめっき層を露出させ、次に、該キートップベース成形材の表示部に露出したCuめっき層部分をエッチングし、該キートップベース成形材の表示部以外の外周部に無電解Niめっき層を施し、その上にAuめっき層を施す方法であるため、工程数が多く生産性が低下するという欠点がある。
また、特許文献2に記載の方法では、マスキングパターンが異なるめっき層の積層工程を複数回行ってキートップ本体に表示面を形成する方法であるので、上記と同様に工程数が多く生産性が低下するという欠点がある。
特開2001−73154号公報 特開2003−77358号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、表示部の島部を電解めっきできる上に、生産性に優れた部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、表示部の厚み、強度が適宜設定でき、耐久性に優れ、手、指で触った場合でも、文字等が剥げ落ちるおそれもなく、しかも使用する金属の種類が限定されることのない部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は以下を特徴とする。
(項目1)樹脂からなる基板の表面に無電解めっき層を形成する工程、
該基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程、
該電着塗膜に表示部のパターンを形成する工程、
該表示部のパターンが形成された基板の表面に電解めっき層を形成する工程、および
該電解めっき層が形成された基板の該電着塗膜を基板表面から剥離する工程、
該電着塗膜を剥離した後に露出する該無電解めっき層を除去する工程、
を包含する部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目2)
前記電着塗膜に表示部のパターンを形成する工程が、電着塗膜として感光性の電着塗膜を形成する工程、および該感光性の電着塗膜にマスクを配置して露光する工程を包含する、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目3)
前記電着塗膜に表示部のパターンを形成する工程が、電着塗膜にレーザーを照射する工程を包含する、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目4)
前記電着塗膜が、アクリル樹脂に感光性オリゴマーを付加させた水溶性樹脂 を含む、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目5)
前記電解めっき層が形成された基板の電着塗膜を基板表面から剥離する工程が、該基板を有機酸および界面活性剤を含む剥離液に浸漬する工程、を包含する、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目6)
前記表示部が、連続する線で囲まれた島部分を有する文字、数字または記号である、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目7)前記無電解めっき層を形成する工程の前に、さらに、樹脂からなる基板の表面を粗化処理用エッチング液に浸漬することによりその基板表面を粗化処理する工程、および
該粗化処理した基板をキャタリスト液に浸漬することによりその粗化表面上にキャタリストプライマー層を設ける工程、を包含する、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目8)前記プラスチック成形体が、押釦スイッチ用キートップである、項目1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目9)樹脂からなる基板の表面に無電解めっき層を形成する工程、
該基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程、
該電着塗膜に表示部のパターンを形成する工程、
該表示部のパターンが形成された基板の表面に電解めっき層を形成する工程、お
該電解めっき層が形成された基板の該電着塗膜を基板表面から剥離する工程、 を包含する部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
(項目10)樹脂からなる基板の表面に無電解めっき層が形成され、
該無電解めっき層の表面に電解めっき層が形成され、
該無電解めっき層および電解めっき層の一部が連続する線により切欠されて表示部が形成されている、部分めっきプラスチック成形体。
(項目11)基板の表示部側がABS樹脂にて成形され、基板の裏面側がPCにて成形され、
該基板の表面に無電解めっき層が形成され、
該無電解めっき層の表面に電解めっき層が形成され、
該無電解めっき層および電解めっき層の一部が連続する線により切欠されて表示部が形成されている、部分めっきプラスチック成形体。
(項目12)前記プラスチック成形体が、押釦スイッチ用キートップである、項目10又は11記載の部分めっきプラスチック成形体。
本発明によれば、基板表面に無電解めっき層を形成した後、電着塗膜を形成し、この電着塗膜に文字などの表示部を形成し、該表示部が形成された基板表面に電解めっき層を形成した後、この電着塗膜を基板表面から剥離するので、無電解めっき層を電解めっき層を付着させるための下地層として使用することにより、表示部の中央に形成される島部を電解めっきできる上に、生産性にも優れている。
また、表示部を電解めっきできるので、表示部の厚みおよび強度を適宜設定でき、耐久性に優れ、手、指で触った場合でも表示部が剥げ落ちるおそれがない。しかも、電解めっきとして使用する金属の種類が限定されることもない。
本発明の部分めっきプラスチック成形体の製造工程を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態の部分めっきプラスチック成形体の製造工程の一部を示す概略断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の部分めっきプラスチック成形体の製造工程の一部を示す概略断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の部分めっきプラスチック成形体の製造工程の一部を示す概略断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の部分めっきプラスチック成形体の製造工程を示す概略断面図である。 部分めっきプラスチック成形体の平面図である。
以下、本発明の部分めっきプラスチック成形体の製造方法を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1(a)に示すように、プラスチックからなる基板2の表面全面に無電解めっき層4を形成する。
使用する基板2としては、無電解金属めっき性樹脂からなる基板を使用することができ、例えば、ABS樹脂、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、ポリプロピレン、ポリアミド等を使用することができる。
この無電解めっき層4は、金属化合物の水溶液中での還元剤の反応により、ニッケル、銅等の金属を基板2表面に析出させることによって得られる。ニッケルによって無電解層めっき層4を形成するのが好ましい。
次に、図1(b)に示すように、該基板2の無電解めっき層4上に、電着塗料を塗布して電着塗膜5を形成する。
この電着塗料としては、感光性塗料を使用するのが好ましい。感光性塗料としては、例えば、アクリル樹脂に感光性オリゴマーを付加させた水溶性塗料を使用することができる。市販品としては、エレコートEU-100XC(株式会社シミズ製)などがあげられる。塗膜5の厚みは、5〜20μmが好ましく、最も好ましくは約10μmである。
次に、電着塗膜5に文字等の表示部6のパターン10を形成する。
パターン10を形成するには、図1(c)〜図1(d)に示すように、基板2の表面にマスク9を配置し、感光性樹脂によって形成した塗膜5を露光し、その後、未硬化の塗膜5を除去することにより、行うことができる。
また、図2に示すように、レーザーを塗膜5に照射して樹脂を硬化させ、その後、未硬化の樹脂を除去することによっても、表示部6のパターン10を形成することができる。このレーザーを使用する場合は、表面が曲面である基板2を使用する場合に特に好ましい。
次に、図1(e)に示すように、表示部6のパターン10が形成された基板2の表面に電解めっき層7を形成する。
基板2を電解めっき液に浸漬して、基板2の表面に形成した無電解めっき層4の表面に電解めっき層7を形成することができる。
ここで、塗膜5によって形成される表示部6の中心の島部8においても、基板2の表面の全面に無電解めっき層4が連続して形成されているために、電解めっき層7を析出して形成することができる。すなわち、記号「○」の内側に相当する部分に、電解めっき層7が形成されることになる。
電解めっき層7の形成は、金属化合物の水溶液中で電気分解により金属を析出させて行うことができる。電解めっき層7を構成する金属は、銅、クロム、ニッケル、錫、亜鉛、金、銀、各種合金めっきおよびこれらの積層等が好ましく使用される。
例えば、電解めっきとしては、銅めっきした後、ニッケルめっきし、さらにクロムめっきするのが好ましい。または、ニッケルめっきし、さらにクロムめっきするのが好ましい。そのような積層しためっき層を形成する場合、めっき層の厚みは、銅めっき3μm〜50μm、ニッケルめっき2μm〜30μm、クロムめっき0.05μm〜2μmが好ましい。
次に、図1(f)に示すように、電解めっき層7が形成された基板2の該電着塗膜5を基板2表面から剥離する。すなわち、マスキングとして使用した電着塗膜5を剥離する。
この場合、基板2を剥離液に浸漬することにより実施することができる。この剥離液としては、有機酸、界面活性剤からなる水溶液系の溶液を使用することができる。市販品としては、剥離液DLP-100S(株式会社シミズ製)を使用するのが好ましい。
次に、必要に応じて、電着塗膜を剥離した後に露出する該無電解めっき層4を除去する。
このようにして、図6に示すように、隣接する電解めっき層7間に溝11が形成された押釦スイッチ用キートップが得られる。
なお、無電解めっき層4を形成する工程の前に、さらに、樹脂からなる基板の表面を粗化処理用エッチング液に浸漬することによりその基板表面を粗化処理し、次に、該粗化処理した基板をキャタリスト液に浸漬することによりその粗化表面上にキャタリストプライマー層を設けてもよい。
以上のような工程を経て得られる押釦スイッチ用キートップ11は、例えば、記号「○」のように、連続する線で囲まれた島部8でも電解めっき層7が形成されるので、そのような島部8を有する文字や記号等の表示部にも対応することができる。
また、図3〜図4に示すように、無電解めっき層4および電解めっき層7の一部を除去し、かつ基板2として透明や白色等の光の透過しやすい材料を使用することにより、この記号「○」のように、表示部6の溝11を光が透過するために、基板2の背面側に光源を配置することで、夜間にも文字を表示することができる。
(第2実施形態)
図5に基づいて、表示部6の溝11を光が透過する、部分めっきプラスチック成形体の製造方法の他の実施形態を示す。
図5に示す部分めっきプラスチック成形体の製造方法は、プラスチック基板2として、2色成形品を使用し、表示部が形成される側(表面側)の素材2aにABS樹脂を用い、裏面側の素材2bにPCを用いている。この基板2を使用したこと以外は、図1で示す方法に従って成形品を製造することができる。
すなわち、図5(a)に示すように、プラスチック基板2の表面全面に無電解めっき層4を形成する。
次に、図5(b)に示すように、該基板2の無電解めっき層4上に、電着塗料を塗布して電着塗膜5を形成する。
次に、図5(c)〜図5(d)に示すように、電着塗膜5に文字等の表示部6のパターン10を形成する。
次に、図5(e)に示すように、表示部6のパターン10が形成された基板2の表面に電解めっき層7を形成する。
その後、図5(f)に示すように、電解めっき層7が形成された基板2の該電着塗膜5を基板2表面から剥離する。すなわち、マスキングとして使用した電着塗膜5を剥離する。
次に、電着塗膜を剥離した後に露出する該無電解めっき層4を除去する(図4)。
このようにして、図6に示すように、隣接する電解めっき層7間に溝11が形成された押釦スイッチ用キートップが得られる。
この方法によれば、基板2の裏面側に無電解めっき層4が析出しないので、その後工程において電解めっき層が形成されることがない。
また、基板の表裏で2色成形にする方法以外に、基板の表面側と裏面側の間にめっきの付かない樹脂を挟む方法なども使用することができる。すなわち、成形品の基板の表面側と裏面側との間に、マスキングのためのインクなどを塗布して表面側と裏面側とをこのインク層で電気的に遮断する。その後、図1(a)〜図1(f)に示したように、基板2の表面全面に無電解めっき層4を形成し、電着塗膜5を形成し、電着塗膜5パターン10を形成する。その後、表面側に形成された無電解めっき層のみに給電することにより、表面側のみに電解めっき層7を形成する。
この方法では、基板の裏面側には無電解めっきは付くが、基板の裏面は基板の表面とは電気的に絶縁されているので、基板の裏面側に電解めっき層が形成されることはない。
その後、電着塗膜5および無電解めっき層4を剥離、除去する。
さらに、基板の裏面側にマスキング(印刷、塗装等)をして、基板の裏面に無電解めっき層が析出しないようにしてもよい。また、基板の裏面側の電着塗装膜5も露光して現像でなくならないようにしてもよい。
次に、本発明の部分めっきプラスチック成形体の製造方法の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
(1)ABS樹脂を用いて、射出成形によりキートップベース成形材を成形した。
(2)ベース成形材の粗化処理工程
このキートップベース成形材を、下記の組成を有する約65℃のエッチング液に約10分間浸漬することにより成形品の表面を粗化した。
<エッチング液組成>
クロム酸約400g/dm
硫酸約400g/dm
(3)ベース成形材の活性化処理工程
次に、キートップベース成形材を下記の組成を有する約35℃のキャタリスト液に2分間浸漬し、更に40℃のアクセレーター液に3分浸漬することにより、その粗化面上に金属触媒核としてのパラジウムを付着させた。
<キャタリスト液組成>
塩化パラジウム約0.1g/dm
塩化第一スズ約10g/dm
塩酸約250dm/dm
(4)無電解金属めっき工程
次に、下記に示す無電解ニッケルめっき浴(30℃)を用いてニッケルめっき層を厚さ約0.2μmに形成した。
<無電解ニッケルめっき組成>
硫酸ニッケル約20g/dm
ホスフィン酸ナトリウム約10g/dm
クエン酸塩約30g/dm
(5)電着塗膜を形成する工程
次に、以下の電着塗料を基板の無電解めっき層上に塗布して電着塗膜を形成した。
<電着塗料の組成>
市販品として、エレコートEU-100XC(株式会社シミズ製)を使用した。この電着塗料は、アクリル樹脂に感光性オリゴマーを付加させた水溶性樹脂である。
(6)電着塗膜に表示部を形成する工程
次に、電着塗膜に表示部のパターンを形成した。
図1(c)〜図1(d)に示したように、基板表面にマスクを配置し、感光性樹脂によって形成した塗膜を露光し、その後塗膜を除去することにより実施した。
(7)電解めっき層を形成する工程
次に、図1(e)に示したように、基板を以下の組成の電解めっき液(a)〜(c)に順次浸漬して、基板表面に形成した無電解めっき層の表面に3層の電解めっき層を形成した。
<電解めっき液の組成>
(a)ニッケルめっき
硫酸ニッケル 280g/dm
塩化ニッケル 50g/dm
ホウ酸 30g/dm
(b)銅めっき
硫酸銅 200g/dm
硫酸 80g/dm
光沢剤 適量
(c)クロムめっき
6価クロムめっき液
市販品として、クロミア70(株式会社金属化工技術研究所製)、CF520(アトテックジャパン株式会社製)
3価クロムめっき液
エンバイロクロム、トワイライトクロム(日本マクダーミッド株式会社製)、フトップファインクロム(奥野製薬工業株式会社製)等。
(8)電着塗膜を基板表面から剥離する工程
次に、図1(f)に示したように、基板を以下の組成の剥離液に浸漬することにより電着塗膜を基板表面から剥離した。
<剥離液の組成>
市販品として、剥離液DLP-100S(株式会社シミズ製)を使用した。この剥離液は、有機酸、界面活性剤からなる水溶液である。
(9)無電解めっき層を剥離する工程
以下組成のエッチング液(35℃)を用いて、無電解めっき層を剥離した。
<エッチング液の組成>
硫酸(47%) 100ml/リットル
過酸化水素水(35%) 100ml/リットル
このようにして、図6に示すように、隣接する電解めっき層7,7間に溝11が形成された表示部6を有する押釦スイッチ用キートップが得られた。
本発明の部分めっきプラスチック成形体は、携帯電話、パソコン、オーディオ等の電子機器、リモコン等の押釦スイッチに使用されるキートップ(ボタン)等、又は自動車の内装材等に使用されるプラスチック成形体に部分めっきを施して成る部分めっきプラスチック成形体として利用することができる。
2 基板
4 無電解めっき層
5 電着塗膜
6 表示部
7 電解めっき層

Claims (9)

  1. 樹脂からなる基板の表側に形成された無電解めっき層と該基板の裏側に形成された無電解めっき層とが電気的に絶縁されるように該基板の表側および裏側のそれぞれの表面の全面に無電解めっき層を形成する工程、
    該基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程、
    該電着塗膜が該基板の表側にのみ表示部のパターンとして残るように該電着塗膜を選択的に除去する工程、
    該電着塗膜の選択的な除去により露出した該基板の表側の該無電解めっき層の表面にのみ電解めっき層を形成する工程、
    該電解めっき層が形成された基板の該電着塗膜を基板表面から剥離する工程、および
    該電着塗膜を剥離した後に露出する該無電解めっき層を除去する工程、
    を包含する、部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  2. 前記基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程が、該電着塗膜として感光性の電着塗膜を形成する工程であり、
    前記電着塗膜が前記基板の表側にのみ表示部のパターンとして残るように該電着塗膜を選択的に除去する工程が、感光性の電着塗膜にマスクを配置して露光する工程を包含する、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  3. 前記基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程が、該電着塗膜として感光性の電着塗膜を形成する工程であり、
    前記電着塗膜が前記基板の表側にのみ表示部のパターンとして残るように該電着塗膜を選択的に除去する工程が、該感光性の電着塗膜にレーザーを照射する工程を包含する、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  4. 前記電着塗膜が、アクリル樹脂に感光性オリゴマーを付加させた水溶性樹脂を含む、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  5. 前記電解めっき層が形成された基板の電着塗膜を基板表面から剥離する工程が、該基板を有機酸、界面活性剤を含有する水系の剥離液に浸漬する工程、を包含する、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  6. 前記表示部が、連続する線で囲まれた島部分を有する文字、数字または記号を表す、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  7. 前記無電解めっき層を形成する工程の前に、基板の表面を粗化処理用エッチング液に浸漬することによりその基板表面を粗化処理する工程、および
    該粗化処理した基板をキャタリスト液に浸漬することによりその粗化表面上にキャタリストプライマー層を設ける工程、をさらに包含する、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  8. 前記プラスチック成形体が、押釦スイッチ用キートップである、請求項1記載の部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
  9. 樹脂からなる基板の表側に形成された無電解めっき層と該基板の裏側に形成された無電解めっき層とが電気的に絶縁されるように該基板の表側および裏側のそれぞれの表面の全面に無電解めっき層を形成する工程、
    該基板の無電解めっき層上に電着塗膜を形成する工程、
    該電着塗膜が該基板の表側にのみ表示部のパターンとして残るように該電着塗膜を選択的に除去する工程、
    該電着塗膜の選択的な除去により露出した該基板の表側の該無電解めっき層の表面にのみ電解めっき層を形成する工程、および
    該電解めっき層が形成された基板の該電着塗膜を基板表面から剥離する工程、
    を包含する部分めっきプラスチック成形体の製造方法。
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