JP2012028453A - 金属製ハーメチック蓋の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 接合材の濡れ拡がりを防ぐための酸化物膜を備えた金属製ハーメチック蓋を提供する
【解決手段】 本発明の属製ハーメチック蓋の製造方法は、金属基板1を用意する工程と、第1のレジスト2a、2bを形成する工程と、金属基板1の他方の主面に凹部3を形成する工程と、凹部3の内壁に、酸化物膜4を形成する工程と、酸化物膜4の上に、第2のレジスト5を形成する工程と、金属基板1の他方の主面に、めっき膜7、8、9を形成する工程と、凹部3の内壁に形成された酸化物膜4の上から第2のレジスト5を剥離する工程と、を備えるようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明の属製ハーメチック蓋の製造方法は、金属基板1を用意する工程と、第1のレジスト2a、2bを形成する工程と、金属基板1の他方の主面に凹部3を形成する工程と、凹部3の内壁に、酸化物膜4を形成する工程と、酸化物膜4の上に、第2のレジスト5を形成する工程と、金属基板1の他方の主面に、めっき膜7、8、9を形成する工程と、凹部3の内壁に形成された酸化物膜4の上から第2のレジスト5を剥離する工程と、を備えるようにした。
【選択図】 図4
Description
本発明は、電子部品などの気密封止に使用する金属製ハーメチック蓋の製造方法に関し、さらに詳しくは、接合材の濡れ拡がりを防ぐための酸化物膜を備えた金属製ハーメチック蓋の製造方法に関する。
また、本発明は、上記製造方法で製造された金属製ハーメチック蓋を用いて気密封止がなされた電子部品に関する。
半導体や発振子などの電子部品においては、電子部品素子(電子部品本体)を水分などの外部環境から保護するため、電子部品素子をパッケージ内に気密封止することがおこなわれている。そして、気密封止の信頼性を向上させるためには、金属製のハーメチック蓋を使用することが有効である。
たとえば、特許文献1(特開平4‐96256号公報)では、図13に示すように、アルミナパッケージ101の凹部101aに電子部品素子102を収容し、凹部101aの周囲に形成されたはんだ付け部101bに、はんだ薄板103により、平板状の金属製ハーメチック蓋104を接合して気密構造を形成している。
はんだ付け部101bには、たとえば、W層、Ni層、Au層の積層構造が用いられる。また、はんだ薄板103には、たとえば、中央に開口を有する平板状のPb‐Snが用いられる。また、金属製ハーメチック蓋104には、たとえば、42ニッケル(42アロイ)からなる金属板の一方面(電子部品素子102が収容される側)に、Niなどからなるはんだ付け面を形成したものが用いられる。
しかしながら、この封止構造には、金属製ハーメチック蓋104の一方面に、Niなどからなるはんだ付け面が形成されているため、はんだ薄板103をリフローして、アルミナパッケージ101のはんだ付け部101bと、金属製ハーメチック蓋104のはんだ付け面とを接合する際に、本来、はんだが濡れ拡がる必要のない、金属製ハーメチック蓋104のはんだ付け面の中央部分にまで、はんだが濡れ拡がってしまうという問題があった。そして、その不必要に濡れ拡がったはんだが、電子部品素子102に接続されたボンディングワイヤや、電子部品素子102本体に付着してしまい、電子部品が不良品になってしまうという問題があった。たとえば、電子部品素子102が発振子である場合に、はんだが付着すると、発振しなくなったり、あるいは発振特性が変化してしまい、特に重大な欠陥となった。また、不必要な部分にはんだが濡れ拡がることにより、本来、接合に必要なはんだが不足してしまい、気密封止が不十分になるという問題があった。
そこで、特許文献1では、金属製ハーメチック蓋104の中央部分へのはんだの不必要な濡れ拡がりを防ぐために、種々の工夫がなされている。
たとえば、図14(A)に示すように、金属製ハーメチック蓋104の、Niからなるはんだ付け面104aの中央部分に、ポリイミド樹脂などからなるはんだレジスト105を形成するようにしている。
あるいは、図14(B)に示すように、金属製ハーメチック蓋104の、Niからなるはんだ付け面104aの中央部分に、YAGレーザを照射し、この部分を酸化させ、表面の荒されたNi酸化物膜104cを形成し、はんだ濡れ性を低下させるようにしている。
あるいは、図14(C)に示すように、金属製ハーメチック蓋104の中央部分にめっきマスクを施したうえで、Niめっきを施し、金属製ハーメチック蓋104の周縁に、環状のはんだ付け面104a’を形成するようにしている。すなわち、金属製ハーメチック蓋104の中央部分には、はんだ付け面104a’を非形成とし、たとえば42ニッケルからなる金属製ハーメチック蓋104の生地をそのまま露出させるようにしている。
しかしながら、上述した従来の、金属製ハーメチック蓋104の中央部分へのはんだ濡れ拡がりを防ぐ方法には、それぞれ、次のような問題があった。
まず、図14(A)に示すように、金属製ハーメチック蓋104の中央部分に、ポリイミド樹脂などからなるはんだレジスト105を形成する方法は、はんだレジストが樹脂であり、吸湿性が高いため、発振子など、特に湿度に弱い電子部品に採用することは好ましくなかった。すなわち、金属製ハーメチック蓋104をアルミナパッケージ101に接合する前に、何らかの原因により、はんだレジスト105が吸湿してしまうと、接合後に、はんだレジスト105から気密空間内に水分が放出され、発振子などの特性に悪影響を与えるおそれがあるため、この方法を採用することは好ましくなかった。
また、図14(B)に示すように、金属製ハーメチック蓋104のNiからなるはんだ付け面104aの中央部分にYAGレーザを照射し、Ni酸化物膜104cを形成する方法は、加工が煩雑で、生産性が悪く、高コストであり、さらに十分にはんだの濡れ拡がりを防止するNi酸化物膜104cを安定して形成することが難しいという問題があった。また、加工の精度が低いと、逆に、本来、はんだが濡れ拡がるべきはんだ付け面104aまでもが酸化されてしまい、気密封止が不十分になるという問題があった。
また、図14(C)に示すように、金属製ハーメチック蓋104の中央部分にはんだ付け面104a’を形成せず、42ニッケルからなる金属製ハーメチック蓋104の生地をそのまま露出させる方法は、42ニッケルのはんだ濡れ性の低さを利用したものであるが、42ニッケルのはんだ濡れ性は、厚い酸化物膜などに比較すると十分に高いため、はんだの濡れ拡がりを防止するには不十分であった。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものでる。
その手段として、たとえば、請求項1にかかる本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法は、一方および他方の主面を有する金属基板を用意する工程と、金属基板の一方および他方の主面のそれぞれに、第1のレジストを形成する工程と、第1のレジストのうち、少なくとも、金属基板の他方の主面に形成された第1レジストに、開口部を設ける工程と、金属基板の他方の主面に形成された第1のレジストの開口部に、エッチング液を付与し、金属基板の他方の主面に凹部を形成する工程と、金属基板の他方の主面に形成された凹部の内壁に、酸化物膜を形成する工程と、金属基板の他方の主面に形成された凹部の内壁に形成された酸化物膜の上に、第2のレジストを形成する工程と、金属基板の一方および他方の主面からそれぞれ、第1のレジストを剥離する工程と、金属基板の一方の主面に、めっきマスクシートを貼着する工程と、金属基板の他方の主面の、少なくとも凹部が形成された部分を除いた部分に、めっき膜を形成する工程と、金属基板の一方の主面からめっきマスクシートを剥離するとともに、金属基板の他方の主面に形成された凹部の内壁に形成された酸化物膜の上から第2のレジストを剥離する工程と、を備えるようにした。
また、請求項2にかかる本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法は、請求項1に変更を加え、めっき膜を形成する際に、めっきマスクシートに代えて、第1のレジストで金属基板の一方の主面を覆い、金属基板の一方の主面にめっき膜が形成されないようにした。
また、請求項3にかかる本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法は、請求項1に変更を加え、金属基板の凹部の内壁に酸化物膜を形成してから、金属基板の他方の主面の少なくとも凹部が形成された部分を除いた部分にめっき膜を形成するのではなく、金属基板の他方の主面の少なくとも凹部が形成された部分を除いた部分にめっき膜を形成してから、金属基板の凹部の内壁に酸化物膜を形成するようにした。
また、請求項4にかかる本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法は、請求項3に変更を加え、めっき膜を形成する際に、めっきマスクシートに代えて、第1のレジストで金属基板の一方の主面を覆い、金属基板の一方の主面にめっき膜が形成されないようにした。
本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法は、上述した構成からなるため、次のような効果を奏する。
まず、本発明の製造方法により製造された金属製ハーメチック蓋は、樹脂からなるはんだレジストを備えたものではないため、気密空間内に水分を放出するおそれがなく、発振子など湿度に特に弱い電子部品にも、安心して使用することができる。
また、本発明の製造方法は、はんだなどの接合材の濡れ拡がりを防止するための酸化物膜を、YAGレーザ照射などの、加工が煩雑で、生産性が悪く、高コストな方法により形成するのではなく、化学的方法により形成することが可能であるため、加工が容易で、生産性が高く、大量生産に適しており、低コストで金属製ハーメチック蓋を製造することができる。
また、本発明の製造方法により製造された金属製ハーメチック蓋は、はんだなどの接合材の濡れ拡がりの防止を、たとえば42ニッケルなどからなる金属製ハーメチック蓋の生地ではなく、十分に濡れ拡がりを抑えた酸化物膜によりおこなうものであるため、金属製ハーメチック蓋の凹部(キャビティー)内壁への接合材の濡れ拡がりを、確実に防止することができる。
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。
[第1実施形態]
図1(A)〜図4(L)は、本発明の第1実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法において適用される、各工程を示す断面図である。
図1(A)〜図4(L)は、本発明の第1実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法において適用される、各工程を示す断面図である。
本実施形態においては、まず、図1(A)に示すように、42ニッケルからなる金属基板1を用意する。金属基板1の厚みは、製造する金属製ハーメチック蓋の高さと同一にする。金属基板1の大きさ(タテ、ヨコ)は、製造する金属製ハーメチック蓋の大きさ、取り個数などを考慮して決定する。なお、金属基板1の材質には、42ニッケルに代えて、コバールなどを用いても良い。
次に、図1(B)に示すように、金属基板1の両主面に、それぞれ、第1のレジスト2aと2bとを形成する。レジスト2aは、金属基板1の一方の主面(図中上側)の全面に形成する。レジスト2bは、金属基板1の他方の主面(図中下側)に、複数の開口部(レジストを形成しない部分)2cを設けて部分的に形成する。開口部2cの形状、大きさ(タテ、ヨコ)は、製造する金属製ハーメチック蓋に形成される凹部の形状、大きさと同一にする。開口部2cは、第1レジスト2bに、マトリクス状に形成する。
具体的には、まず、金属基板1の両主面に、ドライフィルムレジストを貼着する。次に、常用されているフォトリソグラフィープロセスにより、ドライフィルムレジストに、露光、現像などを施し、金属基板1の一方の主面の全面に第1のレジスト2a、他方の主面に複数の開口部2cが形成された第1のレジスト2bを得る。なお、金属基板1の一方の主面に形成されたレジスト2aにも、たとえば、格子状の開口部を設け、後で分割する際のダイシング用の溝を、金属基板1の表面に形成するようにしても良い。ドライフィルムレジストとしては、広く市販されているものを使用することができる。このドライフィルムレジストは、アルカリ水溶液、たとえばNaOHにより剥離することができる。
次に、図1(C)に示すように、たとえば、塩化第二鉄などのエッチング液を用いて、開口部2cから露出した金属基板1をエッチングして、金属基板1の他方の主面に複数の凹部3を形成する。凹部3は、製造する金属製蓋部材のキャビティとなる部分であり、深さは、キャビティに求められる深さとする。なお、上記のように、ウエットプロセスで凹部3を形成するのではなく、ドライプロセスで凹部3を形成するようにしても良い。
次に、図2(D)に示すように、凹部3の内壁に、置換法により、酸化物膜4を形成する。
具体的には、第1のレジスト2a、2bの形成された42ニッケルからなる金属基板1を、80℃の0.1M硝酸セリウム、0.02M硫酸ナトリウム溶液に、2時間浸漬させ、金属基板1の凹部3の内壁の42ニッケルの表面に、酸化物膜4として、CeO2膜を形成する。第1のレジスト2a、2bが形成されているため、酸化物膜(CeO2膜)4は、金属基板1の凹部3の内壁にのみに形成される。
次に、図2(E)に示すように、金属基板1の凹部3の内壁に形成された酸化物膜4の上に、第2のレジスト5を形成する。本実施形態においては、第2のレジスト5を電着レジストにより形成する。
具体的には、まず、第1のレジスト2a、2bが形成された金属基板1全体を、液温40℃の、株式会社シミズ製、商品名「エレコートEU−XC」に浸漬し、金属基板1を陰極として、SUS板を陽極として、DC100Vの電流を30秒間通電し、凹部3の内壁に形成された酸化物膜4の上に、厚さ10μm程度の電着レジスト膜を形成する。次に、乾燥、露光、現像をして、第2のレジスト5を得る。なお、必要に応じて、第2のレジスト5に対し、熱キュア、UVキュアなどをおこない、安定化をはかる。第2のレジスト5は、酸水溶液により剥離するが、アルカリ水溶液では剥離しない。
次に、図2(F)に示すように、たとえば、NaOHなどのアルカリ水溶液を用いて、金属基板1の両主面から、第1のレジスト2a、2bを剥離する。このとき、第2のレジスト5は、上述のとおり、アルカリ水溶液では剥離しないので、残存する。
次に、図3(G)に示すように、金属基板1の一方の主面に、めっきマスクシート6を貼着する。めっきマスクシート6には、広く市販されているものを使用することができる。
次に、図3(H)に示すように、金属板1に、一般的な電解めっき方法により、Niを主成分とする材料からなる、Niめっき膜7を形成する。金属基板1の一方の主面には、めっきマスクシート6が貼着されているため、Niめっき膜7は形成されない。金属基板1の他方の主面に形成された凹部3の内壁には第2のレジスト5が形成されているため、金属基板1の他方の主面には、凹部3の形成された部分を除いた部分に、Niめっき膜7が形成される。なお、Niめっき膜7の厚さは特に限定されないが、本実施形態においては2μmとした。
次に、図3(I)に示すように、Niめっき膜7上に、一般的な電解めっき方法により、Auを主成分とする材料からなる、Auめっき膜8を形成する。金属基板1の一方の主面には、めっきマスクシート6が貼着されているため、Auめっき膜8は形成されない。金属基板1の他方の主面に形成された凹部3の内壁には第2のレジスト5が形成されているため、金属基板1の他方の主面には、凹部3の形成された部分を除いた部分に、Auめっき膜8が形成される。なお、Auめっき膜8の厚さは特に限定されないが、本実施形態においては0.5μmとした。
次に、図4(J)に示すように、Auめっき膜8上に、一般的な電解めっき方法により、Biを主成分とする材料からなる、Biめっき膜9を形成する。金属基板1の他方の主面に形成された凹部3の内壁には第2のレジスト5が形成されているため、金属基板1の他方の主面には、凹部3の形成された部分を除いた部分に、Biめっき膜9が形成される。なお、Biめっき膜9の厚さは特に限定されないが、本実施形態においては10μmとした。
次に、図4(K)に示すように、金属基板1の一方の主面からめっきマスクシート6を剥離するとともに、凹部3の内壁から第2のレジスト5を剥離する。めっきマスクシート6の剥離と、第2のレジスト5の剥離とは、どちらを先におこなっても良い。めっきマスクシート6の剥離は、たとえば、めっきマスクシート6の端部を冶具で把持し、引き剥がすことによりおこなう。第2のレジスト5の剥離は、酸水溶液、たとえば、シミズ製DLP‐42を用いておこなう。
最後に、金属基板1を、図3(K)に鎖線X−X、Y−Y、Z−Zで示すラインで分割して、図3(L)に示すように、個々の金属製ハーメチック蓋10を得る。金属製ハーメチック蓋10は、他方の主面に凹部3が形成され、その凹部3の内壁に接合材の濡れ拡がりを防ぐための酸化物膜(CeO2膜)4が形成されるとともに、凹部3の周囲にNiめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9が順に形成されている。
次に、上述した金属製ハーメチック蓋10を使用して気密封止をおこなった電子部品について説明する。
図5に、かかる電子部品の一例として、圧電振動子100を示す。図5は、圧電振動子100の断面図である。
圧電振動子100は、電子部品素子(電子部品本体)として、圧電素子11を備える。圧電素子11は、水晶などの圧電材料からなり、図示しないが、表面に複数の電極が形成されている。圧電素子11は、分極がなされているため、電極間に所定の電圧を印加すると、所定の周波数で振動し、たとえば発振子として機能する。圧電素子11は、吸湿すると振動周波数が変動するおそれがあるため、パッケージ内に気密封止し、外部環境から保護する必要がある。
圧電素子11は、支持部材12を介して、ベース基板13に実装されている。ベース基板13は、平板状のセラミック、樹脂などからなり、たとえば、底面に端子電極14が形成されている。また、ベース基板13の内部には、図示しないが、圧電素子11と端子電極14とを接続するための配線が形成されている。
さらに、ベース基板13の表面には、金属製ハーメチック蓋10を接合するのに用いる導体層が、ベース基板13の外周に沿って環状に形成されている。導体層は、たとえば、Ni層15の上にAuめっき膜を形成した構造からなる。(図5は、ベース基板13に金属製ハーメチック蓋10を接合した後の状態であるため、Ni層15は図示されているが、Auめっき膜は次に説明する接合層16に拡散してしまっており図示されていない。)なお、導体層は接地しても良く、接地した場合には、金属製ハーメチック蓋10にシールド効果をもたせることができる。
そして、ベース基板13に金属製ハーメチック蓋10が接合されている。具体的には、金属製ハーメチック蓋10の凹部3内に圧電素子11を収容したうえで、
ベース基板13の導体層である、Ni層15、Auめっき膜(図示せず)と、金属製ハーメチック蓋10のNiめっき膜7、Auめっき膜(図示せず)、Biめっき膜(図示せず)とを重ね合わせ、加熱、加圧して、Biめっき膜を溶融させ、ベース基板13の導体層のNi層15、Auめっき膜、金属製ハーメチック蓋10のNiめっき膜7、Auめっき膜から、NiおよびAuを拡散させて、Bi‐Ni‐Au3元合金からなる接合層16を形成し、ベース基板13と金属製ハーメチック蓋10とが接合されている。
ベース基板13の導体層である、Ni層15、Auめっき膜(図示せず)と、金属製ハーメチック蓋10のNiめっき膜7、Auめっき膜(図示せず)、Biめっき膜(図示せず)とを重ね合わせ、加熱、加圧して、Biめっき膜を溶融させ、ベース基板13の導体層のNi層15、Auめっき膜、金属製ハーメチック蓋10のNiめっき膜7、Auめっき膜から、NiおよびAuを拡散させて、Bi‐Ni‐Au3元合金からなる接合層16を形成し、ベース基板13と金属製ハーメチック蓋10とが接合されている。
かかる構造からなる圧電振動子100は、たとえば、次の方法により製造することができる。
まず、ベース基板13を用意する。たとえば、ベース基板13が多層セラミック基板である場合には、複数のセラミックのグリーンシートを用意し、所定のグリーンシートに導電ペーストを用いて表面電極、ビアを形成し、それらのグリーンシートを所定の順番に積層し、加圧し、所定のプロファイルで焼成して、端子電極14、Ni層15、配線(図示せず)が形成されたベース基板13を得ることができる。そして、Ni層15の上に、Auめっき膜を形成する。
次に、圧電素子11を支持部材12を介してベース基板13に実装し、圧電素子11とベース基板13に形成された配線との電気的接続をおこなう。
最後に、ベース基板13と金属製ハーメチック蓋10とを接合させて、本実施形態にかかる圧電振動子100は完成する。
以上、本発明の第1実施形態にかかる、金属製ハーメチック蓋の製造方法、その方法で製造された金属製ハーメチック蓋を使用して製造された圧電振動子(電子部品)100について説明した。しかしながら、本発明が上記の内容に限定されることはなく、発明の主旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、本実施形態では、金属基板1の凹部3の内壁に、置換法により、酸化物膜4を形成しているが、酸化物膜4の形成方法はこれに限定されず、電解法など他の方法であっても良い。また、酸化物膜4も、CeO2に限定されず、ZnOなど、他の組成であっても良い。
また、本実施形態では、金属製ハーメチック蓋10にめっき膜として、Niめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9を形成したが、めっき膜の種類、層数などは任意であり、上記内容には限定されず、たとえば、1層のめっき膜であっても良い。また、ベース基板13に形成する導体層も、Ni層15、Auめっき膜には限定されない。
また、本実施形態では、金属基板1に複数の凹部3をマトリックス状に形成し、最後に金属基板1を分割して複数の金属製ハーメチック蓋10を得ているが、1つの金属基板1に1つの凹部3を形成し、分割する工程を省略するようにしても良い。
また、本発明の製造方法で製造された金属製ハーメチック蓋10を使用して製造される電子部品は、圧電振動子には限られず、他の電子部品、たとえば、ジャイロや、弾性表面波装置などであっても良い。
[第2実施形態]
図6(A)〜(C)に、本発明の第2実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図6(A)〜(C)は、適用される各工程を示す断面図である。
図6(A)〜(C)に、本発明の第2実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図6(A)〜(C)は、適用される各工程を示す断面図である。
第2実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法は、図1(A)〜図4(L)に示した第1実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法の一部を変更したものである。具体的には、めっき膜(Niめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9)を形成する際に、めっきマスクシート6の代わりに、第1のレジスト2aで金属基板1の一方の主面を覆うようにした。以下、詳細に説明する。
すなわち、第2実施形態にかかる部分めっき方法は、図2(E)に示した、金属基板1の凹部3の内壁に形成された酸化物膜4の上に、第2のレジスト5を形成するところまでは、第1実施形態と同じ工程を用いる。
第2実施形態では、次に、図6(A)に示すように、金属基板1から、他方の主面(図中下側)に形成された第1のレジスト2bのみを剥離する。すなわち、金属基板1の一方の主面(図中上側)に形成された第1のレジスト2aは剥離しない。この工程は、たとえば、金属基板1の他方の主面のみをアルカリ水溶液に浸漬する、あるいは、金属基板1の一方の主面に形成された第1のレジスト2aをマスクしたうえで、金属基板1をアルカリ水溶液に浸漬するなどの方法によりおこなうことができる。なお、上述したとおり、第2のレジスト4はアルカリ水溶液では剥離しないので、第2のレジスト5は凹部3の内壁に残存する。
次に、図6(B)に示すように、金属基板1に、Niめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9を順に形成する。金属基板1の一方の主面には第1のレジスト2aが形成されているため、金属基板1の他方の主面の凹部3の内壁には第2のレジスト5が形成されているため、Niめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9は、金属基板1の他方の主面の凹部3の周囲にのみ形成される。
次に、金属基板1の一方の主面からめっき第1のレジスト2aを剥離するとともに、凹部3の内壁から第2のレジスト5を剥離する。第1のレジスト2aの剥離と、第2のレジスト5の剥離とは、どちらを先におこなっても良い。第1のレジスト2aの剥離は、アルカリ水溶液を用いておこない、第2のレジスト5の剥離は、酸水溶液を用いておこなう。
この後、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に(図4(K)、(L)参照)、金属基板1を分割し、個々の金属製ハーメチック蓋10を得て工程を終了する。
このように、本発明は、めっき膜(Niめっき膜7、Auめっき膜8、Biめっき膜9)を形成する際に、めっきマスクシートに代えて、第1のレジスト2aで金属基板1の一方の主面を覆い、金属基板1の一方の主面にめっき膜が形成されないようにして実施することができる。
[第3実施形態]
図7(A)〜図11(M)に、本発明の第3実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図7(A)〜図11(M)は、適用される各工程を示す断面図である。
図7(A)〜図11(M)に、本発明の第3実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図7(A)〜図11(M)は、適用される各工程を示す断面図である。
図1(A)〜図4(L)に示した第1実施形態では、金属基板の凹部の内壁に酸化物膜を形成してから、金属基板の他方の主面の少なくとも凹部が形成された部分を除いた部分にめっき膜を形成しているが、第3実施形態においては、金属基板の他方の主面の少なくとも凹部が形成された部分を除いた部分にめっき膜を形成してから、金属基板の凹部の内壁に酸化物膜を形成するようにした。以下、詳細に説明する。
第3実施形態においては、まず、図7(A)に示すように、42ニッケルからなる金属基板31を用意する。
次に、図7(B)に示すように、金属基板31の両主面に、それぞれ、第1のレジスト32aと32bとを形成する。レジスト32aは、金属基板31の一方の主面(図中上側)の全面に形成する。レジスト32bは、金属基板31の他方の主面(図中下側)に、複数の開口部(レジストを形成しない部分)32cを設けて部分的に形成する。
次に、図7(C)に示すように、エッチング液を用いて、開口部32cから露出した金属基板31をエッチングして、金属基板31の他方の主面に複数の凹部33を形成する。
次に、図8(D)に示すように、金属基板31の凹部33の内壁に、第2のレジスト35を形成する。本実施形態においては、第2のレジスト35を電着レジストにより形成する。
次に、図8(E)に示すように、アルカリ水溶液を用いて、金属基板31の両方の主面から、第1のレジスト32a、32bを剥離する。このとき、第2のレジスト35は、上述のとおり、アルカリ水溶液では剥離しないので、残存する。
次に、図8(F)に示すように、金属基板1の一方の主面に、めっきマスクシート36を貼着する。
次に、図9(G)に示すように、金属板31に、Niを主成分とする材料からなる、Niめっき膜37を形成する。
次に、図9(H)に示すように、Niめっき膜37上に、Auを主成分とする材料からなる、Auめっき膜38を形成する。
次に、図9(I)に示すように、Auめっき膜38上に、Biを主成分とする材料からなる、Biめっき膜39を形成する。
次に、図10(J)に示すように、凹部33の内壁から第2のレジスト35を剥離する。第2のレジスト35の剥離は、酸水溶液を用いておこなう。
次に、図10(K)に示すように、凹部33の内壁に、置換法により、酸化物膜34を形成する。本実施形態においても、酸化物膜34として、CeO2膜を形成する。
次に、図10(L)に示すように、金属基板1の一方の主面から めっきマスクシート6を剥離する。
最後に、金属基板1を、図10(L)に鎖線X−X、Y−Y、Z−Zで示すラインで分割して、図11(M)に示すように、個々の金属製ハーメチック蓋40を得る。金属製ハーメチック蓋40は、他方の主面に凹部33が形成され、その凹部33の内壁に接合材の濡れ拡がりを防ぐための酸化物膜(CeO2膜)34が形成されるとともに、凹部33の周囲にNiめっき膜37、Auめっき膜38、Biめっき膜39が順に形成されている。
[第4実施形態]
図12(A)〜(C)に、本発明の第4実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図12(A)〜(C)は、適用される各工程を示す断面図である。
図12(A)〜(C)に、本発明の第4実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法を示す。ただし、図12(A)〜(C)は、適用される各工程を示す断面図である。
第4実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法は、図7(A)〜図11(M)に示した、第3実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法の一部を変更したものである。具体的には、めっき膜(Niめっき膜37、Auめっき膜38、Biめっき膜39)を形成する際に、めっきマスクシート36の代わりに、第1のレジスト32aで金属基板1の一方の主面を覆うようにした。以下、詳細に説明する。
すなわち、第4実施形態にかかる部分めっき方法は、図8(D)に示した、金属基板31の凹部33の内壁に、第2のレジスト35を形成するところまでは、第3実施形態と同じ工程を用いる。
第4実施形態では、次に、図12(A)に示すように、金属基板31から、他方の主面(図中下側)に形成された第1のレジスト32bのみを剥離する。すなわち、金属基板31の一方の主面(図中上側)に形成された第1のレジスト32aは剥離しない。第1のレジスト32bの剥離は、アルカリ水溶液を用いておこなう。
次に、図12(B)に示すように、金属基板31に、Niめっき膜37、Auめっき膜38、Biめっき膜39を順に形成する。金属基板31の一方の主面には第1のレジスト32aが形成されているため、金属基板31の他方の主面の凹部33の内壁には第2のレジスト35が形成されているため、Niめっき膜37、Auめっき膜38、Biめっき膜39は、金属基板31の他方の主面の凹部33の周囲にのみ形成される。
次に、図12(C)に示すように、凹部33の内壁から第2のレジスト35を剥離したうえで、代わりに、凹部33の内壁に、酸化物膜34として、CeO2膜を形成する。第2のレジスト35の剥離は、酸水溶液を用いておこなう。酸化物膜(CeO2)34は、置換法により形成する。
次に、金属基板31の他方の主面から、第1のレジスト32aを剥離する。第1のレジスト32aの剥離は、アルカリ水溶液を用いておこなう。
この後、第4実施形態においても、第3実施形態と同様に(図10(L)、図11(M)参照)、金属基板31を分割し、個々の金属製ハーメチック蓋40を得て工程を終了する。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法は、図1(A)〜図4(L)に示した第1実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法の一部を変更したものである。したがって、図1(A)〜図4(L)を援用して説明する。
本発明の第5実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法は、図1(A)〜図4(L)に示した第1実施形態にかかる金属製ハーメチック蓋の製造方法の一部を変更したものである。したがって、図1(A)〜図4(L)を援用して説明する。
第5実施形態は、図1(C)に示した、エッチング液を用いて、開口部2cから露出した金属基板1をエッチングして、金属基板1の他方の主面に複数の凹部3を形成するところまでは、第1実施形態と同じ工程を用いる。
次に、図1(D)に示すように、金属基板1の凹部3に酸化物膜4を形成するが、第5実施形態においては、酸化物膜4を電解法により形成する。
具体的には、第1のレジスト2a、2bの形成された42ニッケルからなる金属基板1を、70℃、0.1mol/dm3の硝酸亜鉛溶液に浸漬し、1mA/cm2、1C/cm2の条件で、対極に白金を用い、カソード電解をおこなう。この結果、金属基板1の凹部3の内壁の42ニッケルの表面に、酸化物膜4として、ZnO膜が形成される。第1のレジスト2a、2bが形成されているため、酸化物膜(ZnO膜)4は、金属基板1の凹部3の内壁にのみに形成される。
この後、第4実施形態においても、第1実施形態と同様の工程(図2(E)〜図4(L)参照)を経て、金属製ハーメチック蓋10が製造される。
このように、本発明の金属製ハーメチック蓋の製造方法においては、金属基板1の凹部3の内壁に酸化物膜4を形成する方法は、置換法に限らず、電解法などであっても良いし、酸化物膜4の組成も、CeO2に限らず、ZnOなどあっても良い。
1、31:金属基板
2a、2b、32a、32b:第1のレジスト
2c、32c:開口部(第1のレジストを形成しない部分)
3、33:凹部
5、35:第2のレジスト
4、34:酸化物膜(CeO2、ZnOなど)
6、36:めっきマスクシート
7、37:Niめっき膜
8、38:Auめっき膜
9、39:Biめっき膜
10、40:金属製ハーメチック蓋
11:圧電素子(電子部品素子)
13:ベース基板
15:Ni層
16:接合層(Bi‐Ni‐Au3元合金)
100:圧電振動子(電子部品)
2a、2b、32a、32b:第1のレジスト
2c、32c:開口部(第1のレジストを形成しない部分)
3、33:凹部
5、35:第2のレジスト
4、34:酸化物膜(CeO2、ZnOなど)
6、36:めっきマスクシート
7、37:Niめっき膜
8、38:Auめっき膜
9、39:Biめっき膜
10、40:金属製ハーメチック蓋
11:圧電素子(電子部品素子)
13:ベース基板
15:Ni層
16:接合層(Bi‐Ni‐Au3元合金)
100:圧電振動子(電子部品)
Claims (9)
- 一方および他方の主面を有する金属基板を用意する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面のそれぞれに、第1のレジストを形成する工程と、
前記第1のレジストのうち、少なくとも、前記金属基板の他方の主面に形成された第1レジストに、開口部を設ける工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記第1のレジストの前記開口部に、エッチング液を付与し、前記金属基板の他方の主面に凹部を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、酸化物膜を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記酸化物膜の上に、第2のレジストを形成する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面からそれぞれ、前記第1のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の一方の主面に、めっきマスクシートを貼着する工程と、
前記金属基板の他方の主面の、少なくとも前記凹部が形成された部分を除いた部分に、めっき膜を形成する工程と、
前記金属基板の一方の主面から前記めっきマスクシートを剥離するとともに、前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記酸化物膜の上から前記第2のレジストを剥離する工程と、を備えてなる金属製ハーメチック蓋の製造方法。 - 一方および他方の主面を有する金属基板を用意する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面のそれぞれに、第1のレジストを形成する工程と、
前記第1のレジストのうち、少なくとも、前記金属基板の他方の主面に形成された第1レジストに、開口部を設ける工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記第1のレジストの前記開口部に、エッチング液を付与し、前記金属基板の他方の主面に凹部を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、酸化物膜を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記酸化物膜の上に、第2のレジストを形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面から、前記第1のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の他方の主面の、少なくとも前記凹部が形成された部分を除いた部分に、めっき膜を形成する工程と、
前記金属基板の一方の主面から第1のレジストを剥離するとともに、前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記酸化物膜の上から前記第2のレジストを剥離する工程と、を備えてなる金属製ハーメチック蓋の製造方法。 - 一方および他方の主面を有する金属基板を用意する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面のそれぞれに、第1のレジストを形成する工程と、
前記第1のレジストのうち、少なくとも、前記金属基板の他方の主面に形成された第1レジストに、開口部を設ける工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記第1のレジストの前記開口部に、エッチング液を付与し、前記金属基板の他方の主面に凹部を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、第2のレジストを形成する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面からそれぞれ、前記第1のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の一方の主面に、めっきマスクシートを貼着する工程と、
前記金属基板の他方の主面の、少なくとも前記凹部が形成された部分を除いた部分に、めっき膜を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記第2のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、酸化物膜を形成する工程と、
前記金属基板の一方の主面から前記めっきマスクシートを剥離する工程と、を備えてなる金属製ハーメチック蓋の製造方法。 - 一方および他方の主面を有する金属基板を用意する工程と、
前記金属基板の一方および他方の主面のそれぞれに、第1のレジストを形成する工程と、
前記第1のレジストのうち、少なくとも、前記金属基板の他方の主面に形成された第1レジストに、開口部を設ける工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記第1のレジストの前記開口部に、エッチング液を付与し、前記金属基板の他方の主面に凹部を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、第2のレジストを形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面から、前記第1のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の他方の主面の、少なくとも前記凹部が形成された部分を除いた部分に、めっき膜を形成する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に形成された前記第2のレジストを剥離する工程と、
前記金属基板の他方の主面に形成された前記凹部の内壁に、酸化物膜を形成する工程と、
前記金属基板の一方の主面から前記第1レジストを剥離する工程と、を備えてなる金属製ハーメチック蓋の製造方法。 - 前記酸化物膜が、CeO2膜またはZnO膜である、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された金属製ハーメチック蓋の製造方法。
- 前記酸化物膜が、置換法または電解法により形成される、請求項1ないし5のいずれか1項に記載された金属製ハーメチック蓋の製造方法。
- 前記第2のレジストが電着レジストである、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された金属製ハーメチック蓋の製造方法。
- 前記金属基板に前記凹部が複数個形成され、少なくとも前記凹部を形成した後のいずれかの段階において、前記金属基板を少なくとも1つの前記凹部を含む個々の小さな金属基板に分割する工程をさらに備える、請求項1ないし7のいずれか1項に記載された金属製ハーメチック蓋の製造方法。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載された製造方法で製造された金属製ハーメチック蓋を用いて気密封止がなされた電子部品。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010164068A JP2012028453A (ja) | 2010-07-21 | 2010-07-21 | 金属製ハーメチック蓋の製造方法 |
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JP (1) | JP2012028453A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013194293A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Taiyo Manufacturing Co Ltd | 部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法 |
CN110977362A (zh) * | 2019-12-26 | 2020-04-10 | 中国电子科技集团公司第五十八研究所 | 一种抗盐雾腐蚀的平行缝焊合金盖板及其制备方法 |
-
2010
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---|---|---|---|---|
JP2013194293A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Taiyo Manufacturing Co Ltd | 部分めっきプラスチック成形体及びその製造方法 |
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CN110977362B (zh) * | 2019-12-26 | 2024-05-07 | 中国电子科技集团公司第五十八研究所 | 一种抗盐雾腐蚀的平行缝焊合金盖板及其制备方法 |
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