JP5910381B2 - 静電荷像現像用キャリア、二成分現像剤および画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、二成分現像剤および画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用キャリア、二成分現像剤およびこの二成分現像剤を用いた画像形成方法に関する。
画像形成装置の高速印字に伴い、現像装置内での二成分現像剤の撹拌速度も速くなってきている。二成分現像剤が撹拌されることにより、二成分現像剤を構成する静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)表面と静電荷像現像用キャリア(以下、単に「キャリア」ともいう。)表面とに摩擦熱が発生することとなる。この摩擦熱によって、トナー表面が溶融し、トナー同士が凝集することとなり、その結果、局所的な転写不良が起こり、形成される画像にホタルと呼ばれる白抜けやカブリなどの画像欠陥が発生するという問題がある。
摩擦熱の発生による温度上昇を抑制する対策としては、画像形成装置本体に冷却ファンを設ける方法や冷却水を流通させる方法などが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制する対策として、耐熱性を有するトナーを用いる方法、例えば、コアシェル構造を有するトナーを用いる方法などが提案されている(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、近年のさらなる高速印字に対しては、上記のような対策であっても十分とはいえないのが現状である。
特開2005−10388号公報 特開2012−93562号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、二成分現像剤の撹拌に伴う摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制する静電荷像現像用キャリア、二成分現像剤およびこの二成分現像剤を用いる画像形成方法を提供することにある。
本発明の静電荷像現像用キャリアは、磁性体よりなる芯粒子の表面に樹脂よりなる被覆層が形成されてなるキャリア粒子よりなる静電荷像現像用キャリアにおいて、
芯粒子が窒化ホウ素を含有するものであることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用キャリアにおいては、前記窒化ホウ素の含有割合が、前記芯粒子中において10〜40質量%であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用キャリアにおいては、前記芯粒子の見掛け密度が、1.5〜2.3g/cm3 であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用キャリアにおいては、前記芯粒子表面における前記被覆層の被覆率が90〜98%であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用キャリアにおいては、前記芯粒子を構成する磁性体がフェライトであることが好ましい。
本発明の二成分現像剤は、上記の静電荷像現像用キャリアと、静電荷像現像用トナーとからなることを特徴とする。
本発明の画像形成方法は、上記の二成分現像剤を用いることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用キャリアによれば、キャリア粒子を構成する芯粒子が窒化ホウ素を含有するものであることにより、当該窒化ホウ素が熱伝導率の高いものであることから、キャリア表面に生じた摩擦熱を窒化ホウ素が吸収するので、キャリア表面の温度上昇が低減され、トナーの凝集を抑制することができ、その結果、摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。また、当該窒化ホウ素が高抵抗のものであることから、キャリアの抵抗が向上するので、キャリア付着の発生を抑制することもできる。
また、本発明に係るキャリア粒子を構成する芯粒子の見掛け密度を1.5〜2.3g/cm3 の範囲とすることにより、現像装置内での撹拌ストレスが低減されてキャリアの高耐久化を図ることができる。
さらに、本発明に係るキャリア粒子を構成する被覆層の被覆率を90〜98%の範囲、すなわち、キャリア粒子を芯粒子の一部が露出したものとすることにより、窒化ホウ素が吸収した熱を露出部分から効率よく放散できるので、長期間にわたって安定的に画像欠陥の発生を抑制することができる。
本発明の二成分現像剤によれば、上記キャリアから構成されることにより、二成分現像剤の撹拌に伴う摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。
本発明の画像形成方法によれば、上記二成分現像剤を用いることにより、二成分現像剤の撹拌に伴う摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。
本発明の画像形成方法において用いられる画像形成装置の一例を示す説明用断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔静電荷像現像用キャリア〕
本発明のキャリアは、磁性体よりなる芯粒子の表面に樹脂よりなる被覆層が形成されてなるキャリア粒子よりなり、芯粒子が窒化ホウ素を含有するものである。
キャリア粒子の粒径は、体積基準のメディアン径(D50)で20〜50μmであることが好ましく、より好ましくは30〜40μmである。
本発明において、キャリア粒子の粒径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)を用いて測定される。
〔芯粒子〕
本発明に係るキャリア粒子を構成する芯粒子は、磁性体よりなるものである。
芯粒子を構成する磁性体は、フェライトであることが好ましい。フェライトとしては、下記一般式(1)で表わされる化合物を用いることが特に好ましい。
一般式(1):(MO)x(Fe2 3 )y
〔一般式(1)中、Mは2価の金属原子を示し、xは2価の金属原子の酸化物成分(MO)のモル比率を表わし、5〜70mol%が好ましいものであり、yはFe2 3 成分のモル比率を表わし、30〜95mol%が好ましいものである。〕
上記一般式(1)中、Mは、Fe、Mn、Mg、Sr、Ca、Ti、Cu、Zn、Ni、Li、Al、Si、Zr、Biから選ばれる1種又は2種以上が好ましく用いられる。
一般式(1)におけるMをFeとした場合は、鉄フェライト、すなわちマグネタイトを意味する。マグネタイトに比べて、マグネタイト以外のフェライトは高次の酸化物であり、ストレスによっても特性が変化しにくい。また、低比重化が図りやすい。さらに、マグネタイト以外のフェライトは、粒子間の組成ばらつきが少なく、所望の特性を得やすい。また、上述の元素を用いた場合、他の元素に比べて、理由は明確ではないが、樹脂よりなる被覆層を形成しやすい。また、近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を実質的に含まないことが好ましい。
以上のような理由から、MはMn、Mg、Sr、Ca、Ti、Li、Al、Si、Zr、Biから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、Mn、Mg、Sr、Ca、Li、Zr、Biから選ばれる1種又は2種以上が特に好ましい。
一般式(1)におけるyを上記範囲とすることで、すなわちFe2 3 のモル比率を上記範囲とすることで、所望の磁化を確実に得ることができるので、キャリア付着が発生することのない良好な画像形成が行えるので好ましい。
〔窒化ホウ素〕
本発明に係るキャリア粒子を構成する芯粒子には、窒化ホウ素が粒状に分散されて含有されている。窒化ホウ素は無機物質であるため化学的、熱的にも安定で、芯粒子の製造工程における焼成温度にも耐えうる。芯粒子を構成する磁性体がフェライトである場合において、当該フェライトとの混合性の観点から、窒化ホウ素の粒径は、0.1〜10μmであることが好ましい。
窒化ホウ素の含有割合は、芯粒子中において10〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜25質量%である。
窒化ホウ素の含有割合を上記範囲とすることにより、摩擦熱の吸収が効果的に行われるので、本発明の課題である画像欠陥の発生をより確実に抑制することができる。また、芯粒子の磁化も良好に維持されているので、キャリア付着を発生させるおそれもなく安定した画像形成が行える。
芯粒子の見掛け密度は、1.5〜2.3g/cm3 であることが好ましく、より好ましくは、1.8〜2.3g/cm3 である。
芯粒子の見掛け密度が上記範囲内にあることにより、キャリア粒子の低比重化が促進され、現像剤の撹拌によるストレスが低減されるので、高耐久化を図ることができる。また、芯粒子の見掛け密度が上記範囲にある場合においては、芯粒子の強度も適度に維持されており、被覆層を形成する際に芯粒子が破損することはなく、低比重化したキャリア粒子を安定的に作製することが可能である。
本発明において、芯粒子の見掛け密度は「JIS-Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)」に従って測定される。
芯粒子の飽和磁化は40〜80emu/g(A・m2 /kg)、残留磁化は15emu/g(A・m2 /kg)以下であることが好ましい。
芯粒子の飽和磁化および残留磁化が上記範囲内にあることにより、画像欠陥やキャリア付着を抑制することができる。
本発明において、芯粒子の飽和磁化および残留磁化は、「小型全自動振動試料型磁力計(VSM)」(東英工業株式会社製)を用いて測定される。
芯粒子の粒径は、体積基準のメディアン径(D50)で20〜50μmであることが好ましく、より好ましくは30〜40μmである。
体積基準のメディアン径(D50)が上記範囲内にあることにより、キャリア付着の発生が抑制される。
本発明において、芯粒子の粒径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)を用いて測定される。
〔芯粒子の作製方法〕
本発明に係るキャリア粒子を構成する芯粒子は、例えば下記工程を経て作製することができる。
(1)磁性体の原材料を混合、粉砕して粉砕物を形成する粉砕工程
(2)粉砕物を仮焼成して仮焼成物を形成する仮焼成工程
(3)仮焼成物に窒化ホウ素を添加し、本焼成して本焼成物を形成する本焼成工程
(4)本焼成物を分級して芯粒子を形成する分級工程
(粉砕工程)
粉砕工程における粉砕処理については、例えばボールミルまたは振動ミルなどの粉砕機を用いて行うことができる。また、粉砕処理時間については、0.5時間以上が好ましく、より好ましくは1〜20時間である。上記のボールミルや振動ミルなどの粉砕機は特に限定されないが、原材料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を有するビーズを使用することが好ましい。また、使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することにより、粉砕度合いを制御することができる。その後、この粉砕工程においては、粉砕物を例えば加圧成型機など用いてペレット状とする処理や、加圧成型機などを用いず水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状とする処理が行われる。
(仮焼成工程)
仮焼成工程における仮焼成処理については、例えばロータリー式電気炉、バッチ式電気炉、トンネル式電気炉などを用いて行うことができる。また、仮焼成温度は例えば700〜1200℃であり、仮焼成時間は例えば0.5〜5時間である。
(本焼成工程)
本焼成工程においては、仮焼成物に窒化ホウ素を添加し、ボールミルまたは振動ミルなどの粉砕機を用いてさらに粉砕した後、水および必要に応じ分散剤、バインダーなどを添加して粘度調整をして造粒し、酸素濃度を制御して行われる。
この本焼成工程における粉砕処理は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミルなどの粉砕機を用いて行ってもよい。
この本焼成工程における本焼成処理については、例えばロータリー式電気炉、バッチ式電気炉、トンネル式電気炉などを用いて行うことができる。
また、本焼成温度は例えば800〜1500℃であり、本焼成時間は例えば1〜24時間である。
なお、芯粒子の見掛け密度は、本焼成温度を調整することによって制御することができる。
窒化ホウ素を入れるタイミングとしては、仮焼成工程後、この本焼成工程において添加することが望ましいが特に制限されるものではない。
窒化ホウ素は、磁性体の各原材料および窒化ホウ素を合計した全体の10〜40質量%の割合で添加されることが好ましい。
窒化ホウ素の添加量が上記範囲内にあることにより、得られる芯粒子中において10〜40質量%の割合で窒化ホウ素が含有されることとなる。
(分級工程)
分級工程における分級処理については、公知の風力分級法、メッシュ濾過法または沈降法など採用することができる。
また、必要に応じて、分級工程前に、電気抵抗を調整するために、低温加熱することにより酸化皮膜処理を行ってもよい。この酸化被膜処理としては、例えばロータリー式電気炉、バッチ式電気炉などを用いて、例えば300〜700℃で行うことができる。この酸化被膜処理により形成された酸化被膜の厚さとしては、0.1nm〜5μmであることが好ましい。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元処理を行ってもよい。
〔被覆層〕
本発明に係るキャリア粒子を構成する被覆層は、樹脂(以下、「被覆用樹脂」ともいう。)により構成される。被覆用樹脂としては、特に限定されず、組み合わせるトナー、使用される環境等によって適宜選択でき、例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。また、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂が挙げられる。
機械的ストレスによる被覆用樹脂の芯粒子からの脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。
被覆層の被覆量は、芯粒子100質量部に対して2.5〜4.5質量部であることが好ましく、より好ましくは3.0〜4.0質量部である。
被覆層の層厚は、0.5〜2.0μmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜1.5μmである。
被覆層の層厚が過小である場合においては、カブリの悪化や画像部へのキャリア付着が発生する。一方、被覆層の層厚が過大である場合においては、非画像部へのキャリア付着が発生する。
本発明において、被覆層の層厚は、透過型電子顕微鏡(TEM)にてキャリア断面を観察することにより測定される。
芯粒子表面における被覆層の被覆率は、85〜98%であることが好ましく、より好ましくは90〜98%である。
被覆層の被覆率が上記範囲内にある、すなわち芯粒子が被覆層によって完全に覆われてなる構成ではなく、芯粒子の一部が露出されてなる構成であることにより、芯粒子に含有される窒化ホウ素が吸収した熱を露出部分から放散することができるので、長期間にわたって安定的に画像欠陥の発生を抑制することができる。
本発明において、被覆層の被覆率は、「島津X線光分析装置(ESCA−1000)」(島津製作所社製)を用いて測定される。
具体的には、X線強度を10、30mAとし、分析深度;Normalモードにおいて、芯粒子表面上の組成は均一と仮定し、主元素であるFe、B、O、Cの元素ピーク面積強度から芯粒子におけるFe比率(%)(F1)を算出する。
一方、被覆層が形成されてなるキャリア粒子についても同様に定量測定を行い、キャリア粒子のFe比率(%)(F2)を算出し、下記式(1)により被覆層の被覆率を算出する。
式(1):キャリア被覆層の被覆率(%)=100−{(F2/F1)×100}
〔被覆層の形成方法〕
本発明に係るキャリア粒子を構成する被覆層の形成方法としては、例えば、湿式被覆法、乾式被覆法が挙げられる。以下に各方法について詳細に述べる。
湿式被覆法としては、以下の方法が挙げられる。
(1)流動層式スプレー被覆法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動層を用いて芯粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して被覆層を形成する方法
(2)浸漬式被覆法
被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に、芯粒子を浸漬して塗布し、次いで乾燥して被覆層を形成する方法
(3)重合法
被覆用樹脂を形成するための反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、芯粒子を浸漬して塗布し、次いで熱等を加えて重合反応を行い、被覆層を形成する方法
乾式被覆法としては、被覆しようとする芯粒子の表面に被覆用樹脂よりなる樹脂粒子を被着させ、その後、機械的衝撃力を作用させて、芯粒子表面に被着した樹脂粒子を溶融または軟化させて固着し被覆層を形成する方法である。
この乾式被覆法は、芯粒子および被覆用樹脂を非加熱下、もしくは加熱下で機械的衝撃力を付与することができる高速撹拌混合機を用い、高速撹拌して当該混合物に衝撃力を繰り返して付与し、芯粒子の表面に樹脂粒子を溶融あるいは軟化させて固着させ、被覆層を形成する方法である。加熱する場合には、60〜130℃が好ましい。加熱温度が過大になるとキャリア粒子同士の凝集が発生しやすくなるためである。
本発明においては、乾式被覆法を採用することが最も好ましい。
以上のようなキャリアによれば、キャリア粒子を構成する芯粒子が窒化ホウ素を含有するものであることにより、当該窒化ホウ素が熱伝導率の高いものであることから、キャリア表面に生じた摩擦熱を窒化ホウ素が吸収するので、キャリア表面の温度上昇が低減され、トナーの凝集を抑制することができ、その結果、摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。また、当該窒化ホウ素が高抵抗のものであることから、キャリアの抵抗が向上するので、キャリア付着の発生を抑制することもできる。
〔二成分現像剤〕
本発明の二成分現像剤は、上記キャリアと、トナーとからなる。
キャリアとトナーとの比率は、二成分現像剤におけるトナー濃度が例えば5〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは6〜8質量%である。
〔トナー〕
トナーとしては、公知のトナーを用いることができる。このようなトナーは、具体的には少なくとも樹脂(以下、「トナー用樹脂」ともいう。)および着色剤を含有するトナー粒子よりなるものである。また、このトナー粒子には、必要に応じて、離型剤および荷電制御剤などの他の成分が含有されていてもよい。
トナー用樹脂としては、トナー粒子が粉砕法、溶解懸濁法などによって製造される場合においては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
トナー粒子が懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法などによって製造される場合においては、トナー用樹脂を得るための重合性単量体として、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどのスチレンあるいはスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸フェニルなどのメタクリル酸エステル誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸またはメタクリル酸誘導体などのビニル系単量体を挙げることができる。これらのビニル系単量体は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。イオン性解離基を有する重合性単量体は、例えばカルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基などの置換基を構成基として有するものであって、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
さらに、重合性単量体として、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートなどの多官能性ビニル類を用いて架橋構造のトナー用樹脂を得ることもできる。
トナー粒子に含有される着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。以下に、具体的な着色剤を示す。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックや、マグネタイト、フェライトなどの磁性粉が挙げられる。
マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
グリーンもしくはシアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
以上の着色剤については、1種または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
着色剤の含有割合は、トナー全体に対して1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜20質量%である。
トナー粒子に離型剤が含有される場合においては、離型剤としては、パラフィンワックス、エステルワックスなどの公知の種々のワックスを用いることができる。
離型剤の含有割合は、トナー用樹脂に対して1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
トナー粒子に荷電制御剤が含有される場合においては、荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
トナー粒子の粒径は、体積基準のメディアン径(D50)で3〜8μmであることが好ましい。
本発明において、トナーの体積基準のメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定される。
具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメディアン径(D50)とされる。
上記のようなトナー粒子は、そのままで本発明の二成分現像剤のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、公知の外添剤を更に添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナなどの無機酸化物粒子を使用することが好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤などによって疎水化処理されていることが好ましい。また、有機微粒子としては数平均一次粒径が10〜2000nm程度の球形のものを使用することができる。
有機微粒子としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体などの重合体を使用することができる。
外添剤の添加割合は、トナー粒子100質量部に対して0.05〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜3質量部である。
以上のようなトナーの製造方法としては、特に限定されず、例えば粉砕法や、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合法などの重合法などが挙げられる。
以上のような二成分現像剤によれば、上記キャリアから構成されることにより、二成分現像剤の撹拌に伴う摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、上記の二成分現像剤を用いる方法である。
本発明の画像形成方法は、一般的な電子写真方式の画像形成装置を用いて実行することができる。
図1は、本発明の画像形成方法において用いられる画像形成装置の一例を示す説明用断面図である。
この画像形成装置GSは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、中間転写体の移動方向に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン及び黒色の各カラートナー像を形成する画像形成ユニットを配置し、各画像形成ユニットの像担持体上に形成したカラートナー像を中間転写体上に多重転写して重ね合わせた後、画像支持体上に一括転写するものである。
図1において、画像形成装置GSの上部を占める位置に配設される画像読取装置SC上に載置された原稿画像が光学系により走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれ、ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書込手段としての露光光学系3に画像データ信号を送る。
中間転写体としてはドラム式のものや無端ベルト式のものがあり、何れも同じような機能を有するものであるが、以下の説明においては中間転写体としては無端ベルト状の中間転写体6を指すことにする。
図1において、中間転写体6の周縁部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色(K)の各色毎の画像形成用として4組のプロセスユニット100が設けられている。プロセスユニット100はカラートナー像の形成手段として、図の矢印で示す鉛直方向の中間転写体6の回転方向に対して、中間転写体6に沿って垂直方向に縦列配置され、Y、M、C、Kの順に配置されている。
4組のプロセスユニット100は何れも共通した構造であり、それぞれ、感光体ドラム1と、帯電手段としての帯電器2と、画像書込手段としての露光光学系3と、現像装置4と、像担持体クリーニング手段としての感光体クリーニング装置190とからなっている。
感光体ドラム1は、例えば外径が40〜100mm程度のアルミニウム等の金属製の部材によって形成される円筒状の基体の外周に、層厚(膜厚)20〜40μm程度の感光層を形成したものである。感光体ドラム1は、図示しない駆動源からの動力により、基体を接地された状態で矢印の方向に、例えば80〜280mm/s程度で、好ましくは220mm/sの線速度で回転される。
感光体ドラム1の周りには、帯電手段としての帯電器2、画像書込手段としての露光光学系3、現像装置4を1組とした画像形成部が、図の矢印にて示す感光体ドラム1の回転方向に対して配置される。
帯電手段としての帯電器2は、感光体ドラム1の回転軸に平行な方向で感光体ドラム1と対峙し近接して取り付けられる。帯電器2は、感光体ドラム1の感光層に対し所定の電位を与えるコロナ放電電極としての放電ワイヤを備え、トナーと同極性のコロナ放電によって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム1に対し一様な電位を与える。
画像書込手段である露光光学系3は、不図示の半導体レーザ(LD)光源から発光されるレーザ光を、回転多面鏡(符号なし)により主走査方向に回転走査し、fθレンズ(符号なし)、反射ミラー(符号なし)等を経て感光体ドラム1上を画像信号に対応する電気信号による露光(画像書込)を行い、感光体ドラム1の感光層に原稿画像に対応する静電潜像を形成する。
現像手段としての現像装置4は、感光体ドラム1の帯電極性と同極性に帯電されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色(K)の各色の本発明の二成分現像剤を収容し、例えば厚み0.5〜1mm、外径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレス或いはアルミニウム材で形成された現像剤担持体である現像ローラ4aを備えている。現像ローラ4aは、突き当てコロ(不図示)により感光体ドラム1と所定の間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保たれ、感光体ドラム1の回転方向と同方向に回転するようになっており、現像時、現像ローラ4aに対してトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧或いは直流電圧に交流電圧を重畳する現像バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1上の露光部に対して反転現像が行われる。
中間転写体6は、体積抵抗率が1.0×107 〜1.0×109 Ω・cm程度で、表面抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω/□程度の半導電性の無端状(シームレス)の樹脂ベルトが用いられる。樹脂ベルトとしては、変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した厚さ0.05〜0.5mmの半導電性の樹脂フィルムを用いることができる。中間転写体6としては、この他に、シリコーンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。中間転写体6はテンションローラ6a及び二次転写部材7Aと対峙するバックアップローラ6Bを含む複数のローラ部材により巻回され、鉛直方向に回動可能に支持されている。
各色毎の第1の転写手段としての一次転写ローラ7は、例えばシリコーンやウレタン等の発泡ゴムを用いたローラ状の導電性部材からなり、中間転写体6を挟んで各色毎の感光体ドラム1に対向して設けられ、中間転写体6の背面を押圧して感光体ドラム1との間に転写域を形成する。一次転写ローラ7には定電流制御によりトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流定電流が印加され、転写域に形成される転写電界によって、感光体ドラム1上のトナー像が中間転写体6上に転写される。
中間転写体6上に転写されたトナー像は画像支持体Pに転写される。中間転写体6の周上には、パッチ像トナーの濃度を測定する検知センサ8が設置されている。
中間転写体6上の残留トナーをクリーニングするために、クリーニング装置190Aが設けられている。
更に、二次転写部材7A上のパッチ像トナーをクリーニングするために、二次転写装置70が設けられている。
次に、画像形成工程(画像形成プロセス)について説明する。
画像記録のスタートにより不図示の感光体駆動モータの始動によりYの感光体ドラム1が図の矢印で示す方向へ回転され、Yの帯電器2によってYの感光体ドラム1に電位が付与される。Yの感光体ドラム1は電位を付与された後、Yの露光光学系3によって第1の色信号すなわちYの画像データに対応する電気信号による露光(画像書込)が行われ、Yの感光体ドラム1上にイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像が形成される。この潜像はYの現像装置4により反転現像され、Yの感光体ドラム1上にイエロー(Y)のトナーからなるトナー像が形成される。Yの感光体ドラム1上に形成されたYのトナー像は一次転写手段としての一次転写ローラ7により中間転写体6上に転写される。
次いで、Mの帯電器2によってMの感光体ドラム1に電位が付与される。Mの感光体ドラム1は電位を付与された後、Mの露光光学系3によって第1の色信号すなわちMの画像データに対応する電気信号による露光(画像書込)が行われ、Mの感光体ドラム1上にマゼンタ(M)の画像に対応する静電潜像が形成される。この潜像はMの現像装置4により反転現像され、Mの感光体ドラム1上にマゼンタ(M)のトナーからなるトナー像が形成される。Mの感光体ドラム1上に形成されたMのトナー像は、一次転写手段としての一次転写ローラ7によりYのトナー像に重ね合わせて中間転写体6上に転写される。
同様のプロセスにより、Cの感光体ドラム1上に形成されたシアン(C)のトナーからなるトナー像と、Kの感光体ドラム1上に形成された黒色(K)のトナーからなるトナー像が順次中間転写体6上に重ね合わせて形成され、中間転写体6の周面上に、Y、M、C及びKのトナーからなる重ね合わせのカラートナー像が形成される。
転写後のそれぞれの感光体ドラム1の周面上に残ったトナーは感光体クリーニング装置190によりクリーニングされる。
一方、給紙カセット20A、20B、20C内に収容された記録紙としての画像支持体Pは、給紙カセット20A、20B、20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21及び給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送路22上を搬送ローラ22B、22C、22Dによって搬送され、レジストローラ23を経て、トナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の電圧が印加される二次転写手段としての二次転写部材7Aに搬送され、二次転写部材7Aの転写域において、中間転写体6上に形成された重ね合わせのカラートナー像(カラー画像)が画像支持体P上に一括して転写される。
カラー画像が転写された画像支持体Pは、定着装置17の加熱ローラ17aと加圧ベルト17bとにより形成されるニップ部NAにおいて加熱加圧されて定着され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
二次転写手段としての二次転写部材7Aにより画像支持体P上にカラー画像が転写された後、画像支持体Pを曲率分離した中間転写体6上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置190Aにより除去される。
更に、二次転写部材7A上のパッチ像トナーは、二次転写装置70のクリーニングブレード71によりクリーニングされる。
以上のような画像形成方法によれば、上記二成分現像剤を用いることにより、二成分現像剤の撹拌に伴う摩擦熱の発生による画像欠陥を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
〔キャリアの製造例1〕
(1)芯粒子の作製
MnO換算で21.0モル%、MgO換算で3.3モル%、SrO換算で0.7モル%、Fe2 3 換算で75.0モル%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間粉砕、混合し、乾燥させ、950℃で4時間仮焼成した後、窒化ホウ素を全体の20質量%仕込み、湿式ボールミルで24時間粉砕を行った後、スラリーを造粒乾燥し、1200℃にて4時間本焼成後、解砕、分級、磁力選定を行い、体積基準のメディアン径(D50)で粒径33μmの芯粒子〔1〕を作製した。この芯粒子〔1〕の見掛け密度は2.2g/cm3 であった。
(2)被覆層の形成
上記で作製した芯粒子〔1〕100質量部と、被覆用樹脂としてシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂3.5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間、風速10m/sで撹拌混合して機械的衝撃力の作用で芯粒子の表面に被覆層を形成した。その後、風速2m/sに下げて冷却を行い、キャリア粒子〔1〕よりなるキャリア〔1〕を得た。このキャリア粒子〔1〕における被覆層の層厚は0.9μmであり、被覆率は96%であった。
〔キャリアの製造例2〜6〕
キャリアの製造例1において、窒化ホウ素の添加量を表1に示す通りに変更したことの他は同様にしてキャリア〔2〕〜〔6〕を得た。
なお、キャリア〔2〕および〔6〕の製造においては、芯粒子の作製において1000℃にて4時間の本焼成で行った。
〔二成分現像剤の製造例1〜6〕
上記で作製したキャリア〔1〕〜〔6〕100質量部と、トナー7質量部とを撹拌機でそれぞれ混合し、二成分現像剤〔1〕〜〔6〕を得た。
尚、トナーは、体積基準におけるメディアン径(D50)が6.5μmの重合法により作製したものを用いた。
〔実施例1〜4および比較例1〜2〕
二成分現像剤〔1〕〜〔6〕を、実験用に改造した複写機「bizhub pro C 6500」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に搭載し、ブラック(Bk)トナー単色にて印字率が10%の画像を50万枚印刷し、画質評価を行った。結果を表2に示す。
〔評価〕
(1)白抜け(ホタル)
印刷初期時及び50万枚印刷後に、A3判の画像支持体「PODグロスコート紙」(王子製紙社製)上にベタ画像を出力して、ホタルと呼ばれる白抜けの発生状況を目視観察し、下記評価基準により判定した。なお、ホタルが10個/A3判以下を実用レベル(合格)とし、5個以下は良好、3個以下は優れているものと評価した。
−評価基準−
◎:0〜3個
○:3個より多く5個以下
△:5個より多く10個以下
×:10個より多い
(2)カブリ
まず、A3判の画像支持体「PODグロスコート紙」(王子製紙社製)の白紙濃度を測定する。なお、画像支持体の20カ所の反射濃度を測定し、その平均値を白紙濃度とする。次に、評価形成画像20万枚目の白地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均値を算出し、この平均値から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。なお、カブリ濃度が0.006以下を実用レベル(合格)とし、0.003以下を特に優れているものと評価した。
−評価基準−
◎:0.003以下
○:0.003より大きく0.006以下
△:0.006より大きく0.010以下
×:0.010より大きい
(3)キャリア付着
50万枚印刷後に無画像チャートを現像し、その感光体表面に付着しているキャリア個数をルーペ観察により5視野カウントし、その平均の100cm2 当たりのキャリア付着個数をもってキャリア付着とした。なお、キャリア付着個数が50個以下を実用レベル(合格)とし、10個以下を特に優れているものと評価した。
−評価基準−
◎:10個以下
○:10個より大きく20個以下
△:20個より大きく50個以下
×:50個より大きい
以上の結果より、本発明に係る実施例1〜4において、ホタルやカブリなどの画像欠陥を抑制することができることが確認された。また、キャリア付着の発生を抑制することができることも確認された。
1 感光体ドラム
2 帯電器
3 露光光学系
4 現像装置
4a 現像ローラ
6 中間転写体
6a テンションローラ
6B バックアップローラ
7 一次転写ローラ
7A 二次転写部材
8 検知センサ
17 定着装置
17a 加熱ローラ
17b 加圧ベルト
20A,20B,20C 給紙カセット
21 送り出しローラ
22 搬送路
22A 給紙ローラ
22B,22C,22D 搬送ローラ
23 レジストローラ
24 排紙ローラ
25 排紙トレイ
70 二次転写装置
71 クリーニングブレード
100 プロセスユニット
190 感光体クリーニング装置
190A 中間転写体クリーニング装置
SC 画像読取装置
GS 画像形成装置

Claims (7)

  1. 磁性体よりなる芯粒子の表面に樹脂よりなる被覆層が形成されてなるキャリア粒子よりなる静電荷像現像用キャリアにおいて、
    芯粒子が窒化ホウ素を含有するものであることを特徴とする静電荷像現像用キャリア。
  2. 前記窒化ホウ素の含有割合が、前記芯粒子中において10〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
  3. 前記芯粒子の見掛け密度が、1.5〜2.3g/cm3 であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用キャリア。
  4. 前記芯粒子表面における前記被覆層の被覆率が90〜98%であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用キャリア。
  5. 前記芯粒子を構成する磁性体がフェライトであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用キャリア。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の静電荷像現像用キャリアと、静電荷像現像用トナーとからなることを特徴とする二成分現像剤。
  7. 請求項6に記載の二成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
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