JP5902603B2 - 燃料電池自動車 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池の発電電力等により車両走行用の駆動モータを駆動する燃料電池自動車に関する。
従来から、この種の燃料電池自動車では、燃料電池で発電された直流電圧をチョッパ型の昇圧コンバータを介して昇圧し又は前記昇圧コンバータで昇圧しないで直結して負荷駆動回路に当該負荷駆動回路入力端電圧として印加し、印加された前記負荷駆動回路入力端電圧を前記負荷駆動回路により交流電圧に変換して車両走行用の駆動モータを駆動する燃料電池自動車が提案されている(特許文献1の[0035]、[0036])。
前記昇圧コンバータで昇圧するのは、前記燃料電池のセルの積層枚数を低減して小型・軽量化・低コスト化等を図るためである。
一方、前記昇圧コンバータでの昇圧動作の際にはスイッチング損失が伴うことからできるだけ昇圧しないで直結し、前記燃料電池の前記直流電圧を前記負荷駆動回路入力端電圧として直接的に前記負荷駆動回路に印加することが好ましい。
特許文献1に記載された技術では、PMモータ(永久磁石同期モータ)である駆動モータの逆起電圧が車両の速度上昇に応じて増加していくことを考慮し、目標車速を達成するのに必要な負荷駆動回路入力端電圧を算出したときに、算出した前記負荷駆動回路入力端電圧が前記燃料電池で発電されている直流電圧を下回る場合には前記昇圧コンバータを昇圧しないで前記燃料電池と前記負荷駆動回路とを直結する一方、前記負荷駆動回路入力端電圧が前記燃料電池で発電されている直流電圧を上回る場合には前記昇圧コンバータにより昇圧して前記負荷駆動回路に印加するシステム構成になっている(特許文献1の請求項1、[0018]、[0034]、[0035]、[0036])。
特許文献1に係る燃料電池自動車では、車速110[km/h]が、前記昇圧コンバータの昇圧から直結への切り替わり車速に設定されている。
特開2009−165244号公報(図1、図6)
しかしながら、上記従来技術に係る燃料電池自動車においては、走行中にドライバがアクセル(アクセルペダル)を踏み込んで駆動モータの要求駆動力(必要駆動力)を上げようとしたとき、前記直結状態から昇圧状態に移行する際の追従性が悪く、その結果、ドライバビリティ(加速性能等の操縦性能)が悪化し、商品性が低下するという問題があることが分かった。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ドライバのアクセル操作等に対する車両の追従性を良好にすることを可能とする燃料電池自動車を提供することを目的とする。
本願発明者は、直結状態から昇圧状態に移行する際の追従性が悪い原因を鋭意考究(シミュレーション含む。)の結果、以下のように突き止めた。
昇圧コンバータによる昇圧を行うか否(直結をする)かの判断は、要求される負荷駆動回路入力端電圧を算出し、算出した前記負荷駆動回路入力端電圧が前記燃料電池で発電されている直流電圧を上回る場合に、前記昇圧コンバータにより昇圧して前記負荷駆動回路に印加する手順(シーケンス)により行う。
このように駆動モータを駆動する際には、前記負荷駆動回路入力端電圧の算出が必須であるが、前記負荷駆動回路入力端電圧を算出するために、従来技術(例えば、特許文献1の[0056]−[0058])では、まず、モータ要求トルクとモータ回転数とから負荷駆動回路入力端電力(以下、「負荷駆動回路要求電力」ともいう。)を算出し、次いで、算出した負荷駆動回路要求電力と前記モータ回転数とを引数とし負荷駆動回路入力端電圧マップを参照し、このマップから負荷駆動回路入力端電圧を算出する構成であるために、算出時間が長くなり、この算出の遅れを原因として、前記昇圧コンバータの直結状態から昇圧状態への遷移が遅延し、上述したように、前記直結状態から前記昇圧状態に移行する際の追従性が悪くなり、ドライバビリティ(操縦性能)が悪化しているということを突き止めた。
これを改善するために、この出願に係る燃料電池自動車では、燃料電池で発電された直流電圧を、昇圧コンバータを介して昇圧し又は前記昇圧コンバータで昇圧しないで直結して負荷駆動回路に印加し、前記負荷駆動回路により交流電圧に変換して駆動モータを駆動する燃料電池自動車において、前記駆動モータに対するモータ要求トルクを算出するモータ要求トルク算出部と、算出された前記モータ要求トルクとモータ回転数とから、前記負荷駆動回路の第1要求電力を算出する負荷駆動回路要求電力算出部と、算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う昇圧・直結判断部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行うために、従来技術のように負荷駆動回路入力端電圧を算出することなく、モータ要求トルクとモータ回転数とから算出される負荷駆動回路の第1要求電力に基づき判断するようにしたので、昇圧判断までの時間が短縮され、すなわち昇圧判断が迅速に行えるようになり、結果として、ドライバのアクセル操作等に対する車両の追従性(加速性能)を良好にすることができる。
なお、実際に駆動モータを駆動する際には、負荷駆動回路入力端電圧の算出が必須であるので、この発明では、負荷駆動回路の第1要求電力を算出する際に、並列的に負荷駆動回路入力端電圧を算出している。
また、この発明では、算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力の上昇率を算出する要求電力上昇率算出部をさらに備え、前記負荷駆動回路要求電力算出部は、前記負荷駆動回路の前記第1要求電力の前記上昇率が大きくなるに従い、算出しようとする前記負荷駆動回路の前記第1要求電力を、より大きな第2要求電力として算出し、前記昇圧・直結判断部は、前記第2要求電力が算出されたときは、算出された前記第2要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行うように構成することで、昇圧判断をさらに迅速に行うことが可能である。結果として、ドライバのアクセル操作等に対する車両の追従性(加速性能)を一層良好にすることができる。
ここで、前記駆動モータのモータ温度を検出するモータ温度センサをさらに備え、前記負荷駆動回路要求電力算出部は、検出された前記モータ温度に基づいて、前記負荷駆動回路の第3要求電力を算出し、前記昇圧・直結判断部は、算出された前記第1要求電力、前記第2要求電力、及び前記第3要求電力のうち、最も大きい要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行うように構成することで、第3要求電力が最も大きい場合に昇圧コンバータを昇圧したときには、負荷駆動回路入力端電圧が上昇するので弱め界磁電流を低減させ、界磁巻線に発生する発熱量を低減させて、駆動モータの発熱による劣化等を未然に保護することができる。
この発明によれば、昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行うために、従来技術のように負荷駆動回路入力端電圧を算出することなく、モータ要求トルクとモータ回転数とから算出される負荷駆動回路の第1要求電力に基づき判断するようにしたので、昇圧判断までの時間が短縮され、すなわち昇圧判断が迅速に行えるようになり、結果として、ドライバのアクセル操作等に対する車両の追従性(加速性能)を良好にすることができる。これにより燃料電池自動車の商品性を向上させることができる。
この発明の一実施形態に係る燃料電池自動車の概略全体構成図である。 前記燃料電池自動車の電力系のブロック図である。 昇圧コンバータの模式的回路図である。 昇降圧コンバータの模式的回路図である。 第1実施例の説明に供されるフローチャートである。 第1実施例に係るECUの機能ブロック図である。 直結状態で燃料電池から引き出せる所定電力値を示す特性図である。 第1実施例による制御と従来制御とを比較して示すタイムチャートである。 第2実施例の説明に供されるフローチャートである。 第2実施例に係るECUの機能ブロック図である。 負荷駆動回路要求電力の上昇率に対する係数を示す特性図である。 第2実施例による制御と従来制御とを比較して示すタイムチャートである。 第3実施例の説明に供されるフローチャートである。 第3実施例に係るECUの機能ブロック図である。 モータ温度に対する要求電力の変化を示す特性図である。 第3実施例による制御を示すタイムチャートである。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る燃料電池自動車10(以下「FC自動車10」又は「車両10」という。)の概略全体構成図である。図2は、FC自動車10の電力系のブロック図である。図1及び図2に示すように、FC自動車10は、燃料電池システム12(以下「FCシステム12」という。)と、駆動モータ14(以下「モータ14」という。)と、インバータである負荷駆動回路16と、を有する。
FCシステム12は、1次側1Sfに配置される燃料電池ユニット18(以下「FCユニット18」という。)と、1次側1Sbに配置される高電圧バッテリ20(以下「バッテリ20」ともいう。)(蓄電装置)と、1次側1Sfと2次側2S側との間に配置される昇圧コンバータ21と、1次側1Sbと2次側2S側との間に配置される昇降圧コンバータ22と、電子制御装置24(以下「ECU24」という。)と、を有する。
モータ14は、FCユニット18及び高電圧バッテリ20から供給される電力に基づいて駆動力を生成し、当該駆動力によりトランスミッション26を通じて車輪28を回転させる。
負荷駆動回路16は、3相ブリッジ型のインバータ(Inverter)の構成とされて、直流/交流変換を行い、直流電圧である負荷駆動回路入力端電圧Vinv[V]を3相の交流電圧に変換してモータ14に供給する一方、モータ14の回生動作に伴う交流/直流変換後の直流電圧を昇降圧コンバータ22を通じて高電圧バッテリ20に供給する(図2参照)。
なお、この実施形態において、モータ14は、PMモータ(永久磁石同期モータ)を採用している。また、所定トルクでのモータ14の回転数を上げるために弱め界磁制御を適用している。
図1において、モータ14と負荷駆動回路16を併せて負荷30という。負荷30には、昇降圧コンバータ22、エアポンプ42、ウォータポンプ44、エアコンディショナ46、降圧コンバータ48等の構成要素を含めることもできる。
FCユニット18は、燃料電池スタック40(以下「FCスタック40」又は「FC40」という。)と、FCスタック40のアノード流路に対して遮断弁43を介して水素(燃料ガス)を供給する水素タンク(H2タンク)45と、FCスタック40のカソード流路に対して酸素を含む空気(酸化剤ガス)を供給する前記エアポンプ42と、FCスタック40の冷却流路に対して冷却媒体(冷媒)を供給する前記ウォータポンプ44とを備える。
FCスタック40は、例えば、電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成された燃料電池セル(以下「FCセル」という。)を積層した構造を有し、前記アノード流路を介して前記アノード電極に供給された水素含有ガスは、電極触媒上で水素イオン化され、前記電解質膜を介して前記カソード電極へと移動し、その移動の間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流電圧Vfc(以下「FC電圧Vfc」という。)を発生する電気エネルギとして利用に供される。カソード電極には、前記カソード流路を介して酸素含有ガスが供給されているために、このカソード電極において、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水が生成される。
FC40からの電力(以下「FC電力Pfc」という。Pfc=Vfc×Ifc)は、昇圧コンバータ21、又はこの昇圧コンバータ21と並列的に接続されている直結用かつ逆流防止用のダイオード19を通じて、負荷駆動回路16及びモータ14に供給され(力行時)、及び/又は昇降圧コンバータ22を通じて高電圧バッテリ20並びにエアポンプ42等に供給される(充電時等)。
一方、高電圧バッテリ20からの電力は、昇降圧コンバータ22を通じて、負荷駆動回路16及びモータ14に供給されると共に(力行時)、前記エアポンプ42、前記ウォータポンプ44、及びエアコンディショナ46に供給され、さらに降圧コンバータ48を通じて低電圧バッテリ50に供給される(充電時等)。
低電圧バッテリ50の電力は、アクセサリや各種センサ等の低電圧駆動される補機52、ECU24、ラジエータファン54、及び水素タンク45の遮断弁43に供給される。
高電圧バッテリ20は、複数のバッテリセルを含む蓄電装置(エネルギストレージ)であり、例えば、リチウムイオン2次電池、ニッケル水素2次電池又はキャパシタ等を利用することができる。本実施形態ではリチウムイオン2次電池を利用している。
図3は、昇圧コンバータ21の構成例を示す模式的回路図である。昇圧コンバータ21は、インダクタ21aとスイッチング素子21bとダイオード21cとから構成され、ECU24を通じてスイッチング素子21bがスイッチング(デューティ制御)されることで、FC電圧Vfcを所定の負荷駆動回路入力端電圧Vinvに昇圧する。スイッチング素子21bがオフ状態(開状態)に維持されると、ダイオード19及び/又はインダクタ21aとダイオード21cを通じて直結状態とされ、負荷駆動回路入力端電圧VinvがFC電圧Vfcに直結される(Vinv=Vfc+ダイオード19(及び/又はダイオード21c)の順方向電圧降下電圧、図1も参照)。
なお、ダイオード21cは、ダイオード19と同じように、直結用かつ逆流防止用として動作するので、ダイオード19を省略してもよい。省略した場合、昇圧コンバータ21は、昇圧動作の他に逆流防止動作、直結動作を行う。
図4は、昇降圧コンバータ22の構成例を示す模式的回路図である。昇降圧コンバータ22は、インダクタ22aと、スイッチング素子22b、22dと、これらスイッチング素子22b、22dにそれぞれ並列に接続されるダイオード22c、22eとから構成される。昇圧時には、ECU24により、スイッチング素子22dがオフ状態とされ、スイッチング素子22bがスイッチング(デューティ制御)されることでバッテリ電圧Vbが所定の負荷駆動回路入力端電圧Vinvまで昇圧される(力行時)。降圧時には、ECU24により、スイッチング素子22bがオフ状態とされ、スイッチング素子22dがスイッチング(デューティ制御)されることで、負荷駆動回路入力端電圧Vinvが高電圧バッテリ20のバッテリ電圧Vbまで降圧される。
なお、図3の昇圧コンバータ21及び図4の昇降圧コンバータ22において、1次側1Sf、1Sb、及び2次側2S間に配置される平滑コンデンサは図示を省略している。
ECU24は、実際上、通信線68(図1)を介して、モータ14、負荷駆動回路16、FCユニット18、高電圧バッテリ20、昇圧コンバータ21及び昇降圧コンバータ22を制御する。当該制御に際しては、メモリ(ROM)に格納されたプログラムを実行し、また、FCスタック40のFC電圧Vfc、FC電流Ifc、FC温度Tfc(ウォータポンプ44により流通される冷媒の温度等)、高電圧バッテリ20のバッテリ電圧Vb、バッテリ電流Ib、バッテリ温度Tb、負荷駆動回路16の負荷駆動回路入力端電圧Vinv、2次電流I2、モータ電流Im、モータ温度Tm等の各種センサの検出値を用いる。
ここでの各種センサには、上記センサに加え、開度センサ60及びモータ回転数センサ62(図1)が含まれる。開度センサ60は、アクセルペダル64の開度θp[度、deg]を検出する。モータ回転数センサ62は、モータ14の回転数(以下「モータ回転数Nm」又は「回転数Nm」という。)[rpm]を検出する。
ECU24は、回転数Nmに基づいてFC自動車10の車速V[km/h]を検出する。FC自動車10においてモータ回転数センサ62は、車速センサを兼用するが別途設けてもよい。
さらに、ECU24には、メインスイッチ66(以下「メインSW66」という。)が接続される。メインSW66は、FCユニット18及び高電圧バッテリ20からモータ14への電力供給の可否を切り替えるものであり、ユーザにより操作可能である。
ECU24は、マイクロコンピュータを含む計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリであるROM(EEPROMも含む。)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、その他、A/D変換器、D/A変換器等の入出力装置、計時部としてのタイマ等を有しており、CPUがROMに記録されているプログラムを読み出し実行することで各種機能実現部(機能実現手段)、たとえば制御部、演算部、及び処理部等として機能する。なお、ECU24は、1つのECUのみからなるのではなく、モータ14、FCユニット18、高電圧バッテリ20、昇圧コンバータ21及び昇降圧コンバータ22毎の複数のECUから構成することもできる。
ECU24は、FCスタック40の状態、高電圧バッテリ20の状態及びモータ14の状態の他、各種スイッチ及び各種センサからの入力(負荷要求)に基づき決定したFC自動車10全体としてFCシステム12に要求される負荷から、FCスタック40が負担すべき負荷と、高電圧バッテリ20が負担すべき負荷と、回生電源(モータ14)が負担すべき負荷の配分(分担)を調停しながら決定し、モータ14、負荷駆動回路16、FCユニット18、高電圧バッテリ20、昇圧コンバータ21及び昇降圧コンバータ22に指令を送出する。
次に、ECU24における制御について説明する。
なお、この発明では、FC自動車10の走行中にドライバがアクセルペダル64を踏み込んでモータ14の要求駆動力(必要駆動力)を上げようとしたときに、昇圧コンバータ21の直結状態から昇圧状態に移行する際の追従性を良化させることが目的であるので、この発明の理解の便宜のために、実施形態では、既にメインSW66がON状態になっていてFC40が発電中であり、FC自動車10が走行中におけるECU24の制御について説明する。
[第1実施例]
図5は、第1実施例に係るECU24により実行される制御のフローチャートを示している。このフローチャートは、例えば、ms(ミリ秒)オーダの処理周期で繰り返し実行される。
図6は、第1実施例に係るECU24の機能ブロック図を示している。
ステップS1にて、ECU24は、アクセルペダル64が踏み込まれたか否かを開度センサ60のアクセル開度θpの増減により判定する。アクセル開度θpが増加していない場合(S1:NO)、ステップS1を繰り返す。アクセル開度θpが増加した場合(S1:YES)、ステップS2にて、モータ要求トルク算出部24Aは、要求駆動力(必要駆動力)に係わる前記アクセル開度θpと、モータ回転数Nmを検出し検出したモータ回転数Nmに基づき算出した車速Vs[kmph]とを引数として予め求められているモータ要求トルク算出マップを参照してモータ要求トルクTqを算出する。
次いで、ステップS3にて、負荷駆動回路要求電力算出部(Pinv算出部)24Bは、算出されたモータ要求トルクTqにモータ回転数Nmを乗算することで負荷駆動回路要求電力(負荷駆動回路入力端電力)Pinv[kW]を算出する。
なお、負荷駆動回路要求電力算出部24Bは、負荷駆動回路要求電力Pinvを算出する際に、算出した負荷駆動回路要求電力Pinvと、モータ回転数Nmとモータ要求トルクTqと、を引数として予め求められているモータ効率のマップ(近似計算式又は特性でもよい。)を参照してモータ効率(ηmとする。)を算出し、算出したモータ効率ηmの100[%]からの低下分を考慮して、負荷駆動回路要求電力PinvをPinv=(Pinv/ηm)×100と補償して算出するようにしてもよい。
さらに、負荷駆動回路要求電力算出部24Bは、補償した負荷駆動回路要求電力Pinvに対して、昇圧コンバータ21の損失を算出し、その分、補償した負荷駆動回路要求電力Pinvに加えるようにしてもよい。昇圧コンバータ21の損失は、FC40の出力であるFC電力Pfc=Vfc×Ifcに、昇圧コンバータ21の効率ηb[%]を考慮することで算出することができる。昇圧コンバータ21の損失Plossは、Ploss=Pfc(100−ηb)/100で算出することができる。なお、昇圧コンバータ21の効率ηbは、FC電圧Vfc(昇圧コンバータ21の1次側電圧)、FC電流Ifc(昇圧コンバータ21の1次側電流)、及び昇圧コンバータ21の2次側電圧である負荷駆動回路入力端電圧Vinvを引数として予め求められている昇圧コンバータ21の効率マップ(近似計算式又は特性でもよい。)を参照することにより算出することができる。
次いで、ステップS4にて、昇圧・直結判断部24Cは、算出された負荷駆動回路要求電力Pinvが、図7に示すように、直結状態でFC40から引き出せる所定電力値である所定FC電力Pfcd(Pfcd=Vfcd×Ifcd)より大きいか否かを判断し、負荷駆動回路要求電力Pinvが、所定FC電力Pfcdより小さいと判断した場合(Pinv≦Pfcd)には直結状態にすると判断し(直結状態であった場合には直結状態を維持すると判断し、昇圧状態であった場合には直結状態にすると判断する。)、ステップS5にて、ECU24は、昇圧フラグFbを下げ(Fb←0)昇圧コンバータ21を停止状態、すなわちスイッチング素子21bをオフ状態に維持する直結状態に制御する。
その一方、ステップS4にて、昇圧・直結判断部24Cは、算出された負荷駆動回路要求電力Pinvが、所定FC電力Pfcdより大きいと判断した場合(Pinv>Pfcd)には、ステップS6にてECU24は、昇圧フラグFbを上げ(Fb←1)、ステップS7にて、負荷駆動回路制御部24Eは、ステップS8の処理(負荷駆動回路入力端電圧Vinvの算出処理)を待たずに、昇圧コンバータ21を作動状態(昇圧状態)に先行制御する。
すなわち、負荷駆動回路制御部24Eは、昇圧コンバータ21の昇圧制御(スイッチング制御、デューティ制御、チョッパ制御)を開始する。
なお、図5のフローチャートにおいて、ステップS4の直前に描いている(ステップS4の処理の前に実行される)ステップSx、ステップSyの処理は、それぞれ、後述する第2実施例、第3実施例に係る処理ステップを意味している。
ECU24は、負荷駆動回路要求電力算出部24Bが、ステップS3にて、負荷駆動回路要求電力Pinvを算出したとき、昇圧・直結判断部24CによるステップS4の判断処理とは並列的に、負荷駆動回路入力端電圧算出部24Dが、ステップS8にて、負荷駆動回路入力端電圧Vinvを算出する。負荷駆動回路入力端電圧Vinvは、負荷駆動回路入力端電力Pinvとモータ回転数Nmを引数として予め作成されている負荷駆動回路入力端電圧マップ(近似計算式又は特性でもいい。)を参照することで算出することができる。
次いで、ステップS9にて、負荷駆動回路制御部24Eは、算出した負荷駆動回路入力端電圧Vinvとなるように昇圧コンバータ21をデューティ駆動制御すると共に、算出したモータ要求トルクTqとなるように、負荷駆動回路16を駆動制御する。この負荷駆動回路16の駆動制御では、モータ14に流れる少なくとも2相分のモータ電流Imをモータ電流センサにて検出し、検出したモータ電流ImがステップS2で算出されているモータ要求トルクTqに対応した値に一致するように弱め界磁制御等を利用したフィードバック制御を行う。
なお、昇圧コンバータ21で2次側2Sの電圧が負荷駆動回路入力端電圧VinvとなるまでFC電圧Vfcを昇圧すると、負荷駆動回路16に昇圧コンバータ21から流れ込むFC電流Ifc対応の2次側FC電流Ifc2が少なくなるが、負荷駆動回路入力端電力Pinvを維持するために、高電圧バッテリ20に接続された昇降圧コンバータ22の力行方向の2次側バッテリ電流Ib2が、負荷駆動回路入力端電力Pinvを維持できる2次電流I2(力行方向の電流)となるように、ECU24は、昇降圧コンバータ22のデューティ制御を行う。この場合、昇降圧コンバータ22のデューティ制御による所望の2次電流I2に対応する2次側バッテリ電流Ib2の増加制御は、FC40の電気化学反応による2次側FC電流Ifc2の電流増加制御に比較して瞬時に行うことができる。
[第1実施例のまとめ]
以上説明したように上述した実施形態(第1実施例とする。)によれば、昇圧コンバータ21を昇圧するのか直結するのかの判断を行うために、従来技術のように負荷駆動回路入力端電圧Vinvを算出することなく、モータ要求トルクTqとモータ回転数Nmとから算出される負荷駆動回路16の負荷駆動回路要求電力Pinv(第1要求電力という。)に基づき判断するようにしたので、昇圧判断までの時間が短縮され、すなわち昇圧判断が迅速に行えるようになり、結果として、ドライバのアクセル操作(アクセルペダル64の踏み込み)等に対する車両の追従性(加速性能)を良好にすることができる。
なお、駆動モータ14を駆動する際には、負荷駆動回路入力端電圧Vinvの算出が必須であるので、負荷駆動回路16の負荷駆動回路要求電力Pinv(第1要求電力)を算出する際に、並列的に負荷駆動回路入力端電圧Vinvを算出している。
図8は、第1実施例による制御と従来制御とを比較して示すタイムチャートである。
時点t1において、ドライバによりアクセルペダル64がアクセル開度θpの所定開度位置から全開開度位置に踏み込まれたものとすると(ステップS1)、負荷駆動回路要求電力算出部24Bにより負荷駆動回路要求電力Pinv[kw]が算出され、時点t1から所定周期(所定算出周期)毎に所定傾斜の立ち上がりで増加する。
負荷駆動回路要求電力Pinvが所定FC電力Pfcdを上回ったとき(Pinv>Pfcd、ステップS4:YES)、昇圧フラグFbが立てられる(Fb←1:ステップS6)と共に、昇圧コンバータ21の昇圧動作が開始される(ステップS7、時点tp)。
同時に、負荷駆動回路16を弱め界磁制御を行い、モータ回転数Nmを増加させる。
このように制御することにより、結果として、負荷駆動回路入力端電圧Vinv及び負荷駆動回路要求電力Pinvに対応する実際の負荷駆動回路駆動可能電力Pdm[kW]も、時点tcでの破線で示す従来制御に比較して、時点tpでの実線で示す第1実施例の波形のように、時点t1でのアクセルペダル64の踏み込み操作後に、時点tpで速やかに立ち上がることとなり、車速Vsが、速やかに増加され、FC自動車10の加速性能が向上される。
[第2実施例]
図9は、第2実施例に係るECU24により実行される制御のフローチャートの一部{ステップSx(Sx1、Sx2、Sx3)の処理}示している。
図10は、第2実施例に係るECU24の機能ブロック図を示している。
上述したステップS3にて、負荷駆動回路要求電力算出部(Pinv算出部)24Bは、モータ要求トルクTqにモータ回転数Nmを乗算することで負荷駆動回路要求電力(負荷駆動回路入力端電力)Pinvを算出する。負荷駆動回路要求電力算出部24Bで算出した負荷駆動回路要求電力Pinvを第1負荷駆動回路要求電力Pinv1(Pinv1←Pinv)とする。
次いで、ステップSx1にて、第1負荷駆動回路要求電力上昇率算出部(Pinv1上昇率算出部、以下、「要求電力上昇率算出部」という。)24Baは、処理周期(ΔTとする。)毎に第1負荷駆動回路要求電力上昇率irを算出する。
第1負荷駆動回路要求電力上昇率irは、今回算出した第1負荷駆動回路要求電力Pinv1から前回算出した第1負荷駆動回路要求電力Pinv1(前回)を差し引いて処理周期ΔTで割ることにより算出される。
ir={Pinv1(今回)−Pinv1(前回)}/ΔT [kW/sec]
次いで、ステップSx2にて、係数算出部24Bbは、図11に示す係数kの算出用のマップ(近似計算式又は特性)102を参照して第1負荷駆動回路要求電力上昇率irに対応する係数k(k≧1.0)を算出する。
このマップ(係数算出用マップ)102は、第1負荷駆動回路要求電力上昇率irが閾値(所定値)irthを上回ると、係数kが概ね2次関数的に上昇する関係に設定されている。
次に、ステップSx3にて、負荷駆動回路要求電力算出部24Bcは、負荷駆動回路要求電力算出部24BによりステップS3にて算出されている第1負荷駆動回路要求電力Pinv1に係数kをかけ算して第2負荷駆動回路要求電力Pinv2(Pinv2=Pinv1×k)を算出し、昇圧・直結判断部24Cに供給する。昇圧・直結判断部24Cによる、昇圧するか否か(直結するか)の判断処理は、第1実施例と同じ判断処理(ステップS4)であるので説明を省略する。
[第2実施例のまとめ]
この第2実施例では、負荷駆動回路要求電力算出部24Bにより算出された負荷駆動回路16の第1負荷駆動回路要求電力Pinv1の上昇率、すなわち第1負荷駆動回路要求電力上昇率irを算出する要求電力上昇率算出部24Baをさらに備え、負荷駆動回路要求電力算出部24Bcは、第1負荷駆動回路要求電力上昇率irが大きくなるに従い算出しようとする負荷駆動回路16の第1負荷駆動回路要求電力Pinv1を、より大きな第2負荷駆動回路要求電力Pinv2として算出する。昇圧・直結判断部24Cは、算出された第2負荷駆動回路要求電力Pinv2に基づき、昇圧コンバータ21を昇圧するのか直結するのかの判断を行うようにしたので、昇圧判断をさらに迅速に行うことが可能になる。結果として、ドライバのアクセル操作等に対する車両の追従性(加速性能)を一層良好にすることができる。
図12は、第2実施例による制御と従来制御とを比較して示すタイムチャートである。
図12の時点t1において、ドライバによりアクセルペダル64がアクセル開度θpの所定開度位置から全開開度位置に踏み込まれたものとすると(ステップS1)、負荷駆動回路要求電力算出部24Bにより上述した第1負荷駆動回路要求電力Pinv1[kw]が算出され、時点t1から所定周期(所定算出周期)毎に所定傾斜の立ち上がりで増加する。
このとき、さらに負荷駆動回路要求電力算出部24Bcは、第1負荷駆動回路要求電力Pinv1に、前記第1負荷駆動回路要求電力上昇率irから導かれる係数kを掛けて、より大きな第2負荷駆動回路要求電力Pinv2を算出する。第2負荷駆動回路要求電力Pinv2の波形は、図12に示すように、立ち上がりが第1負荷駆動回路要求電力Pinv1より急峻になり、行き過ぎ量(オーバーシュート)が存在する。
この場合において、第2負荷駆動回路要求電力Pinv2が所定FC電力Pfcdを上回ったとき(Pinv2>Pfcd、ステップS4:YES参照)、昇圧フラグFbが立てられる(Fb←1:ステップS6)と共に、昇圧コンバータ21の昇圧動作が開始される(ステップS7、図12の時点tp)。
同時に、負荷駆動回路16を弱め界磁制御を行い、モータ回転数Nmを増加させる。
このように制御することにより、結果として、負荷駆動回路入力端電圧Vinv及び負荷駆動回路駆動可能電力Pdmが、破線で示す従来制御(時点tc)に比較して、時点tpでの実線で示す第2実施例の波形のように、より速やかに立ち上がり、車速Vsが、より速やかに増加され、燃料電池自動車10の加速性能が一層向上される。
[第3実施例]
図13は、第3実施例に係るECU24により実行される制御のフローチャートの一部{ステップSx(Sx1、Sx2、Sx3)の処理+ステップSy(Sy1、Sy2)の処理}を示している。
図14は、第3実施例に係るECU24の機能ブロック図を示している。
上述したステップS3にて、負荷駆動回路要求電力算出部24Bは、モータ要求トルクTqにモータ回転数Nmを乗算することで負荷駆動回路要求電力(負荷駆動回路入力端電力)Pinvを算出する。負荷駆動回路要求電力算出部24Bで算出した負荷駆動回路要求電力Pinvを第1負荷駆動回路要求電力Pinv1として、最大値選択部(MAX選択部)24Beに供給する。
次いで、上記したように、ステップSx(Sx1〜Sx3)にて、第2負荷駆動回路要求電力算出部24Bcは、第2負荷駆動回路要求電力Pinv2を算出し、最大値選択部24Beに供給する。
さらに、ステップSy1にて、要求電力上昇率算出部24Ba、係数算出部24Bb及び第3負荷駆動回路要求電力算出部24Bdは、図15に示す第3負荷駆動回路要求電力Pinv3の算出用マップ、すなわち第3負荷駆動回路要求電力算出用マップ104(近似計算式又は特性)を参照して、モータ温度Tm[℃]に基づき、第3負荷駆動回路要求電力Pinv3を算出し、最大値選択部24Beに供給する。
この第3負荷駆動回路要求電力算出用マップ104は、モータ温度Tmが上昇すると、第3負荷駆動回路要求電力Pinv3が2次関数的に上昇する関係に設定されている。すなわち、モータ温度Tmが上昇してきたら負荷駆動回路要求電力Pinvである第3負荷駆動回路要求電力Pinv3を上昇させることで、負荷駆動回路入力端電圧Vinvを上昇させることとし、結果として、同じ電力であっても電圧を増加させることで、モータ電流Imを低減し、モータコイルの発熱を抑制することができる。
次いで、ステップSy2にて、最大値選択部24Beは、第1〜第3負荷駆動回路要求電力Pinv1〜Pinv3のうち、最も大きな値を最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxとして選択して、昇圧・直結判断部24Cに供給する。昇圧・直結判断部24Cによる昇圧するか否か(直結するか)の判断処理は、第1実施例と同じ判断処理(ステップS4)であるので説明を省略する。
[第3実施例のまとめ]
この第3実施例では、モータ14のモータ温度Tmを検出するモータ温度センサ(図示はしないが、負荷駆動回路16の半導体素子のチップ温度、モータ14の巻線温度あるいはモータ14を冷却する図示しない冷媒の温度等を検出する。)をさらに備え、第3負荷駆動回路要求電力算出部24Bdは、モータ温度センサで検出されたモータ温度Tmに基づいて、負荷駆動回路16の第3負荷駆動回路要求電力Pinv3を算出し、昇圧・直結判断部24Cは、算出された第1負荷駆動回路要求電力Pinv1、第2負荷駆動回路要求電力Pinv2、及び第3負荷駆動回路要求電力Pinv3のうち、最も大きい要求電力に基づき、昇圧コンバータ21を昇圧するのか直結するのかの判断を行うようにしたので、例えば、第3負荷駆動回路要求電力Pinv3が最も大きい場合に昇圧コンバータ21を昇圧したときには、負荷駆動回路入力端電圧Vinvを上昇させて界磁電流を低減させ、界磁巻線に発生する発熱量を低減させることで、モータ14の発熱による劣化等を未然に保護することができる。
図16は、第3実施例による制御と第1実施例による制御とを比較して示すタイムチャートである。
図16において、モータ温度Tm[℃]の増加に応じて第3負荷駆動回路要求電力Pinv3が増加する。最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxは、最大値選択部24Beにより第1負荷駆動回路要求電力Pinv1と第3負荷駆動回路要求電力Pinv3中、大きい方の値が選択される。
最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxと所定電力値である所定FC電力Pfcdとが昇圧・直結判断部24Cにより大小比較され、最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxが、所定FC電力Pfcdを上回った時点tpにて、ステップS4の昇圧・直結判断が成立し、昇圧フラグFbが立てられる(Fb←1:ステップS6)と共に、昇圧コンバータ21の昇圧動作が開始される。
昇圧コンバータ21を昇圧したときには、負荷駆動回路入力端電圧Vinvが上昇するので弱め界磁電流を低減させ、界磁巻線に発生する発熱量を低減させて、モータ14の発熱による劣化等を未然に保護する。
なお、アクセル開度θpが増加した時点t1(図16)において、昇圧コンバータ21は、既に、最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxとモータ回転数Nmとに基づき負荷駆動回路入力端電圧算出部24Daで算出されている負荷駆動回路入力端電圧Vinvまで昇圧されているので、昇圧幅(時点t1直後の最大値負荷駆動回路要求電力Pinvmaxの波形中の階段状の段差)が少なくてすみ、負荷駆動回路制御部24Eによる負荷駆動回路16の駆動制御により、車速Vsが速やかに増加され、FC自動車10の加速性能が向上される。
なお、この発明は、上記実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…燃料電池自動車(FC自動車) 12…燃料電池システム
14…モータ(駆動モータ) 16…負荷駆動回路(インバータ)
21…昇圧コンバータ 22…昇降圧コンバータ
24…ECU 24B…負荷駆動回路要求電力算出部
24C…昇圧・直結判断部 40…燃料電池スタック

Claims (3)

  1. 燃料電池で発電された直流電圧を、昇圧コンバータを介して昇圧し又は前記昇圧コンバータで昇圧しないで直結して負荷駆動回路に印加し、前記負荷駆動回路により交流電圧に変換して駆動モータを駆動する燃料電池自動車において、
    前記駆動モータに対するモータ要求トルクを算出するモータ要求トルク算出部と、
    算出された前記モータ要求トルクとモータ回転数とから、前記負荷駆動回路の第1要求電力を算出する負荷駆動回路要求電力算出部と、
    算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う昇圧・直結判断部と、を備える燃料電池自動車であって、
    算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力の上昇率を算出する要求電力上昇率算出部をさらに備え、
    前記負荷駆動回路要求電力算出部は、
    前記上昇率が大きくなるに従い、算出しようとする前記負荷駆動回路の前記第1要求電力を、より大きな第2要求電力として算出し、
    前記昇圧・直結判断部は、
    前記第2要求電力が算出されたときは、算出された前記第2要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う
    ことを特徴とする燃料電池自動車。
  2. 請求項に記載の燃料電池自動車において、
    前記駆動モータのモータ温度を検出するモータ温度センサをさらに備え、
    前記負荷駆動回路要求電力算出部は、
    検出された前記モータ温度に基づいて、前記負荷駆動回路の第3要求電力を算出し、
    前記昇圧・直結判断部は、
    算出された前記第1要求電力、前記第2要求電力、及び前記第3要求電力のうち、最も大きい要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う
    ことを特徴とする燃料電池自動車。
  3. 燃料電池で発電された直流電圧を、昇圧コンバータを介して昇圧し又は前記昇圧コンバータで昇圧しないで直結して負荷駆動回路に印加し、前記負荷駆動回路により交流電圧に変換して駆動モータを駆動する燃料電池自動車において、
    前記駆動モータに対するモータ要求トルクを算出するモータ要求トルク算出部と、
    算出された前記モータ要求トルクとモータ回転数とから、前記負荷駆動回路の第1要求電力を算出する負荷駆動回路要求電力算出部と、
    算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力に基づき、前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う昇圧・直結判断部と、
    を備える燃料電池自動車であって、
    算出された前記負荷駆動回路の前記第1要求電力の上昇率を算出する要求電力上昇率算出部をさらに備え、
    前記昇圧・直結判断部は、
    前記第1要求電力及び前記第1要求電力の前記上昇率に基づき前記昇圧コンバータを昇圧するのか直結するのかの判断を行う
    ことを特徴とする燃料電池自動車。
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