JP6492967B2 - インバータ装置 - Google Patents

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本発明は、1つのバッテリに対して2つのインバータ回路が接続されたインバータ装置に係り、特に、平滑コンデンサの容量を小型化する技術に関する。
1つのバッテリに、2つのインバータ回路が接続されたインバータ装置は、通常1つの平滑コンデンサが設けられる。この場合、双方の位相がランダムであるため、2つのインバータ回路の動作によっては、平滑コンデンサに流れるリップル電流が増大し、平滑コンデンサの温度が上昇する。従って、リップル電流の変動に対応できるように、平滑コンデンサの容量を大きくする必要がある。
平滑コンデンサを小さくする方法として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。該特許文献1では、各インバータ回路のスイッチングキャリアの位相を調整することにより、リップルを軽減することが記載されている。しかしながら、該特許文献1では、スイッチングキャリアの位相を可変とするために、追加のハードウェアが必要となり装置が大型化するという問題がある。
特開2006−54992号公報
上述したように、特許文献1に開示された従来例は、2つのインバータ回路の作動時に平滑コンデンサに発生するリップル電流を軽減するために、2つのインバータ回路のスイッチング波形の位相を変化させており、ハードウェア構成が追加されるので、装置が大規模化するという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、装置を大規模化することなく、平滑コンデンサ或いはその周囲の温度上昇を抑制することが可能なインバータ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本願発明の第1の態様に係る発明は、バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部を備える。更に、コンデンサ周囲温度が第1閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧未満の場合には、第1インバータ回路及び第2インバータ回路の少なくとも一方の回生電力を上昇させて、バッテリの電圧を上昇させる制御部を備える。
第2の態様に係る発明は、バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部を備える。更に、コンデンサ周囲温度が第2閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧以上の場合には、発電機の回転数を上昇させて、第2インバータ回路に流れる電流を低減させる制御部を備える。
第3の態様に係る発明は、バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部と、第1インバータ回路、第2インバータ回路、及び発電機の駆動を制御する制御部を備える。そして、制御部は、コンデンサ周囲温度が第1閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧未満の場合には、第1インバータ回路及び第2インバータ回路のうちの少なくとも一方において交流を直流に変換して出力する出力電力を上昇させて、バッテリの電圧を上昇させ、コンデンサ周囲温度が第2閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧以上の場合には、発電機の回転数を上昇させて、第2インバータ回路に流れる電流を低減させる制御を行う。
本願発明の第1の態様に係るインバータ装置では、コンデンサ周囲温度が第1閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧未満の場合には、第1インバータ回路または第2インバータ回路の回生電圧を上昇させるので、バッテリ電圧を上昇させることができる。その結果、第1、第2インバータ回路の出力電流、且つ平滑コンデンサに流れる電流を低減でき、該平滑コンデンサ或いはその周囲温度を低減させることが可能となる。
第2の態様に係るインバータ装置では、コンデンサ周囲温度が第2閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧以上の場合には、発電機の回転数を上昇させて第2インバータ回路に流れる電流、且つ平滑コンデンサに流れる電流を低減させるので、平滑コンデンサ或いはその周囲温度を低減させることが可能となる。
第3の態様に係るインバータ装置では、コンデンサ周囲温度が第1閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧未満の場合には、第1インバータ回路または第2インバータ回路において交流を直流に変換して出力する出力電圧を上昇させる。更に、コンデンサ周囲温度が第2閾値温度以上であり、且つ、バッテリ電圧が閾値電圧以上の場合には、発電機の回転数を上昇させて第2インバータ回路に流れる電流を低減させる。従って、バッテリ電圧に応じた適切な制御を行うことにより、平滑コンデンサ或いはその周囲温度を低減させることが可能となる。
本発明の実施形態に係るインバータ装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態に係るインバータ装置の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るインバータ装置に係り、温度変化率と上昇目標電圧との関係を示す特性図である。 (a)は平滑コンデンサの温度変化を示し、(b)は平滑コンデンサに流れる電流の変化を示し、(c)はバッテリ電圧の変化を示し、(d)は発電機のトルクの変化を示し、(e)は発電機の回転数の変化を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインバータ装置、及びその周辺機器の構成を示す回路図である。図1に示すように、インバータ装置100は、電力を蓄積するバッテリ11に接続された平滑コンデンサC1と、バッテリ11に対して互いに並列接続された第1インバータ回路12、及び第2インバータ回路13を備えている。即ち、2つのインバータ回路12,13に対して共通のバッテリ11及び平滑コンデンサC1が接続されている。更に、第1インバータ回路12の駆動を制御する第1インバータ制御部17と、第2インバータ回路13の駆動を制御する第2インバータ制御部18、及びインバータ装置100を総括的に制御する主制御部19を備えている。
バッテリ11の出力側には、該バッテリ11の電圧を検出する電圧センサ31(電圧取得部)が設けられている。更に、平滑コンデンサC1には、該平滑コンデンサC1の温度を測定する温度センサ32(温度取得部)が設けられている。平滑コンデンサC1は、バッテリ11の電圧を平滑化するためのコンデンサである。
なお、本発明は、平滑コンデンサC1の温度を直接的に測定する温度センサ32に限定されず、間接的に温度を取得することを含むものである。更に、平滑コンデンサC1の温度に限らす、その周辺の電子部品または筐体内雰囲気、駆動機14、発電機15等の温度を測定し、間接的に平滑コンデンサC1の温度を予測する方法を採用してもよい。また、本実施形態では、電圧センサ31によりバッテリ11の電圧を検出する例について説明するが、電圧を直接的に測定せず、間接的な方法でバッテリ11の電圧を取得する方法を採用してもよい。
第1インバータ回路12は、3相の上アーム、下アームとなる各スイッチ素子T11〜T16(例えば、IGBT)を備えており、第1インバータ制御部17の制御により各スイッチ素子T11〜T16のオン、オフが制御され、バッテリ11より出力される直流電圧を交流電圧に変換し駆動機14に出力する。また、駆動機14が駆動されることにより生じる交流電圧を直流化して、バッテリ11を充電する。
第2インバータ回路13は、3相の上アーム、下アームとなる各スイッチ素子T21〜T26(例えば、IGBT)を備えており、第2インバータ制御部18の制御により各スイッチ素子T21〜T26のオン、オフが制御され、発電機15より出力される交流電圧を直流電圧に変換しバッテリ11を充電する。即ち、発電機15の回転軸は、エンジン16の出力軸に接続されており、該エンジン16が駆動して出力軸が回転することにより、発電機15が回転駆動して交流電圧が発生する。第2インバータ回路13は、この交流電圧を安定化した直流電圧に変換してバッテリ11を充電する。更に、発電機15を回転駆動させる際には、バッテリ11より供給される直流電力を交流化して発電機15に供給する。
主制御部19は、インバータ装置100全体を総括的に制御する。特に、第1インバータ制御部17に対して駆動機14のトルク指令信号を出力し、第2インバータ制御部18に対して発電機15のトルク指令信号を出力する。更に、エンジン16に対して、該エンジン16の回転数指令信号を出力する。
第1インバータ制御部17は、主制御部19より出力される駆動機のトルク指令信号に基づき、駆動機14が所望のトルクとなるように、各スイッチ素子T11〜T16のオン、オフを制御する。
第2インバータ制御部18は、主制御部19より出力される発電機のトルク指令信号に基づき、発電機15が所望のトルクとなるように、各スイッチ素子T21〜T26のオン、オフを制御する。また、エンジン16が回転駆動し、発電機15にて発電された場合には、発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ11に供給し充電する。更に、第2インバータ制御部18は、発電制御部20を搭載している。
発電制御部20は、電圧センサ31にて検出されるバッテリ電圧Vb、及び、温度センサ32で検出されるコンデンサ周囲温度Tcに基づき、後述する手法により、第2インバータ回路13の出力電圧、及び発電機15の出力トルクを制御する。更に、該発電制御部20は、発電機15に取り付けられた回転数センサ33より該発電機15の回転数N1を取得し、主制御部19に対して、発電電力の上昇要求、解除の指令信号を出力する。更に、回転数N1の上昇要求、解除要求の指令信号を出力する。
また、発電制御部20は、メモリ(図示省略)等の記憶部を備えており、発電機15の等電力ラインの動作点で電流指令値が最小となるエンジン16の回転数である閾値回転数Nthを記憶している。即ち、発電制御部20は、発電機15の出力電力が所望する電力となるようにエンジン16を駆動する際の、発電機15に流れる電流Iac2が最小となる閾値回転数Nthを記憶している。この際、閾値回転数Nthは、エンジン16を回転駆動させた際に、発電機15に流れる電流Iac2が最小となる回転数を予め実験や実測値に基づいて設定している。
上記のように、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcが予め設定した第1閾値温度Tth1以上であり、且つ、バッテリ電圧Vbが予め設定した閾値電圧Vth未満の場合には、第1インバータ回路12または第2インバータ回路13のうちの少なくとも一方の出力電力を上昇させて、バッテリ11の電圧を上昇させる制御部としての機能を備えている。
更に、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcが予め設定した第2閾値温度Tth2以上であり、且つ、バッテリ電圧Vbが予め設定した閾値電圧Vth以上の場合には、発電機15の回転数を上昇させて、第2インバータ回路13に流れる電流を低減させる制御を行う制御部としての機能を備えている。
なお、上述した主制御部19、第1インバータ制御部17、及び第2インバータ制御部18は、例えば、中央演算ユニット(CPU)や、RAM、ROM、ハードディスク等の記憶手段からなる一体型のコンピュータとして構成することができる。
そして、上述のように構成された本実施形態に係るインバータ装置100では、平滑コンデンサC1或いはその周辺機器の温度であるコンデンサ周囲温度Tcが予め設定した上限温度に達しないように、第2インバータ回路13の出力を変更する。具体的には、以下に示す(イ)、(ロ)の処理を実行する。
(イ)バッテリ11の電圧が閾値電圧Vthよりも低い場合で、且つ、コンデンサ周囲温度Tcが第1閾値温度Tth1以上となった場合には、第2インバータ回路13の出力電圧を上昇させ、バッテリ11の充電電圧を上昇させる。そして、第1インバータ回路12に流れる電流Iac1を低減させることにより、コンデンサ周囲温度Tcの上昇を抑制する。
(ロ)バッテリ11の電圧が閾値電圧Vth以上である場合で、且つ、コンデンサ周囲温度Tcが第2閾値温度Tth2以上(Tth2>Tth1)となった場合には、発電機15の回転数が上述した閾値回転数Nthとなるように制御して、コンデンサ周囲温度Tcの上昇を抑制する。
次に、本実施形態に係るインバータ装置100の処理手順を、図2に示すフローチャート、及び図3、図4に示す特性図を参照して説明する。初めに、図2に示すステップS11において、発電制御部20は、温度センサ32で検出されるコンデンサ周囲温度Tcを取得する。更に、電圧センサ31で検出されるバッテリ11の電圧(バッテリ電圧Vb)を取得する。
ステップS12において、発電制御部20は、バッテリ電圧Vbと予め設定した閾値電圧Vthを比較する。そして、Vb<Vthである場合には(ステップS12でYES)、ステップS13に処理を進め、Vb≧Vthである場合には(ステップS12でNO)、ステップS18に処理を進める。
ステップS13において、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcが、予め設定した第1閾値温度Tth1以上になったか否かを判断する。そして、コンデンサ周囲温度Tcが第1閾値温度Tth1に達していない場合には(ステップS13でNO)、本処理を終了する。即ち、コンデンサ周囲温度Tcが第1閾値温度Tth1に達していない場合には、温度上昇を抑制する制御は必要無いと判断し、本処理を行わない。
一方、コンデンサ周囲温度Tcが第1閾値温度Tth1以上である場合には(ステップS13でYES)、ステップS14において、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcが上昇する際の変化率を演算し、この変化率に応じて、バッテリ11の上昇目標電圧V1を設定する。以下、上昇目標電圧V1の設定方法について、図3に示す特性図を参照して説明する。
図3は、コンデンサ周囲温度Tcの変化率(dT/dt)と、上昇目標電圧V1との関係を示す特性曲線である。図3に示すように、温度の変化率(dT/dt)が大きくなるほど、上昇目標電圧V1が大きくなるように設定されている。そして、上昇目標電圧の最小値V1minと最大値V1maxとの間が、直線的に変化するように設定されている。また、変化率の最大値dT/dt(max)のときに、上昇目標電圧が最大値V1maxとなるように設定されている。即ち、下記(1)式で示されるように、上昇目標電圧V1が設定される。
V1=A(dT/dT)+V1min …(1)
但し、「A」は傾きを示す。
即ち、コンデンサ周囲温度Tcの上昇速度が速いほど、バッテリ11の充電電圧の目標値である上昇目標電圧V1が高くなるように設定している。
その後、図2のステップS15において、発電制御部20は、バッテリ11の電圧がステップS14の処理で設定された上昇目標電圧V1に達するまで、第2インバータ回路13の出力を上昇させる。具体的には、主制御部19に、発電電力の上昇要求信号を出力する。主制御部19は、エンジン16に回転数の上昇指令信号を出力する。これにより、第2インバータ回路13より出力される電圧が上昇し、ひいてはバッテリ11に供給される電圧が上昇するので、該バッテリ11の充電電圧を上昇させることができる。その結果、第1インバータ回路12に流れる電流Iac1、及び第2インバータ回路13に流れる電流Iac2を低減させることができる。
ステップS16において、発電制御部20は、バッテリ11の電圧Vbが、ステップS14の処理で設定した上昇目標電圧V1に達したか否かを判断する。そして、上昇目標電圧V1に達した場合(Vb≧V1となった場合)には(ステップS16でYES)、ステップS17において、発電制御部20は、発電機15より出力される電力を元に戻す。その後、本処理を終了する。
上記の処理(ステップS11〜S17の処理)をまとめると、バッテリ電圧Vbが閾値電圧Vthよりも低い場合には、該バッテリ電圧Vbを上昇させるだけの余裕がある。従って、コンデンサ周囲温度Tcが第1閾値温度Tth1以上となった場合には、発電機15の出力電力を上昇させて、バッテリ電圧Vbを上昇させる。バッテリ電圧Vbを上昇させることにより、駆動機14や発電機15の弱め界磁電流を減らすことができ、第1インバータ回路12の出力電流Iac1、及び第2インバータ回路13の出力電流Iac2を低減させることができる。その結果、平滑コンデンサC1の入出力電流、即ち、発熱を低減し、ひいては温度上昇を抑制することができる。
一方、バッテリ電圧Vbが前述した閾値電圧Vth以上である場合には(図2のステップS12でNO)、バッテリ11の電圧をこれ以上上昇させることができない。そこで、ステップS18において、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcが予め設定した第2閾値温度Tth2以上になったか否かを判断する。なお、第2温度閾値Tth2は、第1温度閾値Tth1よりも高い。即ち、Tth2>Tth1である。
そして、コンデンサ周囲温度Tcが、第2閾値温度Tth2を上回った場合(Tc≧Tth2の場合)には(ステップS18でYES)、ステップS19において、発電制御部20は、発電機15の等電力ラインの動作点で、電流指令値が最小となる回転数である閾値回転数Nthを設定する。前述したように、発電制御部20は、メモリ等に発電機15の等電力ラインの動作点で電流指令値が最小となる閾値回転数Nthを記憶している。従って、発電制御部20により、閾値回転数Nthを設定しこの情報を主制御部19に出力する。
ステップS20において、主制御部19は、発電機15の現在の回転数N1(エンジン16の回転数も同様にN1)が閾値回転数Nth以下であるか否かを判断し、N1<Nthである場合には、ステップS21において、発電機15の回転数を上昇させる。その結果、第2インバータ回路13の発電トルクを低下させることができる。こうすることにより、電流指令値が最小で発電トルクが低下するので、バッテリ11の電圧上昇をもたらすことなく、第1インバータ回路12に供給される電流Iac1を低下させることができる。その結果、平滑コンデンサC1の温度上昇を抑制することが可能となる。一方、ステップS20の処理で、N1≧Nthである場合には、本処理を終了する。
以下、上記の動作を図4に示す特性図を参照して説明する。図4(a)はコンデンサ周囲温度Tcの変化を示す特性図、図4(b)は平滑コンデンサC1に流れる電流の変化を示す特性図、図4(c)はバッテリ電圧Vbの変化を示す特性図、図4(d)は発電機15の出力トルクを示す特性図、図4(e)は発電機15の回転数の変化を示す特性図である。また、各特性図で、破線は本実施形態の制御を実施しない場合の変化を示し、実線は本実施形態の制御を実施した場合の変化を示している。
図4(a)に示すように、コンデンサ周囲温度Tcが徐々に上昇し、時刻t1にて第1閾値温度Tth1に達すると、図4(d)に示すように、発電機15の出力トルクが上昇するように制御される。なお、図4(d)は、縦軸の下方向がプラスであるから、時刻t1にて下方向に振幅している。これに伴って図4(c)に示すように、バッテリ電圧Vbが上昇する。この際、バッテリ電圧Vbの上限値は、図2のステップS14で示した上昇目標電圧V1とされている。
そして、バッテリ電圧Vbが上昇したことにより、図4(b)に示すように、平滑コンデンサC1に流れる電流は、瞬時的に上昇するが、その後下降に転じる。その結果、図4(a)に示すように、コンデンサ周囲温度Tcの上昇が抑制される。即ち、図4(a)において、実線で示す曲線q1は破線で示す曲線q2よりも低い温度となっている。
その後、時刻t2において、コンデンサ周囲温度Tcが第2の閾値温度Tth2に達すると、エンジン16の回転数N1が制御され、図4(e)に示すように、発電機15の回転数N1が徐々に上昇し、閾値回転数Nthに達する。これに伴い、図4(d)に示すように、発電機15のトルクが徐々に減少する。その結果、バッテリ電圧Vbを上昇させることなく平滑コンデンサC1に流れる電流を抑制することができ、コンデンサ周囲温度Tcの上昇が抑制される。
このようにして、本実施形態に係るインバータ装置100では、バッテリ電圧Vbが閾値電圧Vth未満である際に、平滑コンデンサC1或いはその周辺温度であるコンデンサ周囲温度Tcが上昇して、第1閾値温度Tth1に達した場合には、発電機15より出力する電力を増大させ、バッテリ電圧Vbを上昇させる。その結果、第1インバータ回路12に流れる電流Iac1、及び第2インバータ回路13に流れる電流Iac2を低減させることができ、ひいては平滑コンデンサC1の温度上昇を抑制することが可能となる。従って、特別なハードウェア構成を用いること無く、平滑コンデンサC1の温度上昇を低減させることが可能となる。
また、発電制御部20は、コンデンサ周囲温度Tcの変化率(dT/dt)に応じて、バッテリ電圧Vbの上昇目標電圧V1を設定し、この上昇目標電圧V1までバッテリ電圧を上昇させるので、システム効率の悪化を最小限に抑制することができる。
更に、バッテリ電圧Vbが閾値電圧Vth以上であり、コンデンサ周囲温度Tcが第2閾値温度Tth2に達した場合には、発電機15の回転数を上昇させて(図4(e)参照)、発電機15の出力トルクを低減させるので(図4(d)参照)、バッテリ電圧Vbを上昇させることなく、電流Iac1、Iac2を低減させることができる。
また、発電制御部20は、発電機15の等電力ラインの動作点で電流指令値が最小となるエンジンの回転数である閾値回転数Nthを記憶し、この閾値回転数Nthとなるように、エンジン16の回転数を制御するので、必要な電力を維持しつつ、電流Iac1、Iac2を低減させることができる。
更に、第2閾値温度Tth2を、第1閾値温度Tth1よりも高い温度に設定しているので、先にバッテリ電圧Vbを上昇させる処理を行い、その結果、コンデンサ周囲温度Tcを抑制できない場合に、発電機15の回転制御が行われるので、システムをより安定的に駆動させることができる。
以上、本発明のインバータ装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
11 バッテリ
12 第1インバータ回路
13 第2インバータ回路
14 駆動機
15 発電機
16 エンジン
17 第1インバータ制御部
18 第2インバータ制御部
19 主制御部
20 発電制御部
31 電圧センサ
32 温度センサ
33 回転数センサ
100 インバータ装置
C1 平滑コンデンサ
T11〜T16 スイッチ素子
T21〜T26 スイッチ素子

Claims (8)

  1. バッテリより供給される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサに対して並列接続された第1インバータ回路及び第2インバータ回路と、を備えたインバータ装置であって、
    前記バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、
    前記平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部と、
    前記コンデンサ周囲温度が予め設定した第1閾値温度以上であり、且つ、前記電圧取得部で取得されたバッテリ電圧が予め設定した閾値電圧未満の場合には、前記第1インバータ回路及び第2インバータ回路の少なくとも一方において交流を直流に変換して出力する出力電力を上昇させて、前記バッテリの電圧を上昇させる制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記制御部は、前記コンデンサ周囲温度の変化率に応じて、前記バッテリ電圧の上昇目標電圧を設定し、該上昇目標電圧までバッテリ電圧を上昇させること
    を特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. バッテリより供給される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサに対して並列接続された第1インバータ回路及び第2インバータ回路と、を備えたインバータ装置であって、
    前記第1インバータ回路は駆動機に接続され、且つ前記第2インバータ回路は発電機に接続されており、
    前記バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、
    前記平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部と、
    前記コンデンサ周囲温度が予め設定した第2閾値温度以上であり、且つ、前記電圧取得部で取得されたバッテリ電圧が予め設定した閾値電圧以上の場合には、前記発電機の回転数を上昇させて、前記第2インバータ回路に流れる電流を低減させる制御を行う制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ装置。
  4. 前記制御部は、発電機の等電力ラインの動作点で電流指令値が最小となる発電機の回転数である閾値回転数を記憶し、発電機の出力電力に応じて閾値回転数を設定し、該閾値回転数となるように前記発電機の回転数を制御すること
    を特徴とする請求項3に記載のインバータ装置。
  5. バッテリより供給される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記平滑コンデンサに対して並列接続された第1インバータ回路及び第2インバータ回路と、を備えたインバータ装置であって、
    前記第1インバータ回路は駆動機に接続され、且つ前記第2インバータ回路は発電機に接続されており、
    前記バッテリの電圧を取得する電圧取得部と、
    前記平滑コンデンサまたはその周辺の温度であるコンデンサ周囲温度を取得する温度取得部と、
    前記第1インバータ回路及び第2インバータ回路、及び発電機の駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記コンデンサ周囲温度が予め設定した第1閾値温度以上であり、且つ、前記電圧取得部で取得されたバッテリ電圧が予め設定した閾値電圧未満の場合には、前記第1インバータ回路及び第2インバータ回路のうちの少なくとも一方において交流を直流に変換して出力する出力電力を上昇させて、前記バッテリの電圧を上昇させ、
    前記コンデンサ周囲温度が予め設定した第2閾値温度以上であり、且つ、前記電圧取得部で取得されたバッテリ電圧が予め設定した閾値電圧以上の場合には、前記発電機の回転数を上昇させて、前記第2インバータ回路に流れる電流を低減させること
    を特徴とするインバータ装置。
  6. 前記制御部は、前記コンデンサ周囲温度の変化率に応じて、前記バッテリ電圧の上昇目標電圧を設定し、該上昇目標電圧までバッテリ電圧を上昇させること
    を特徴とする請求項5に記載のインバータ装置。
  7. 前記制御部は、発電機の等電力ラインの動作点で電流指令値が最小となる発電機の回転数である閾値回転数を記憶し、発電機の出力電力に応じて閾値回転数を設定し、該閾値回転数となるように前記発電機の回転数を制御すること
    を特徴とする請求項5または6に記載のインバータ装置。
  8. 前記第2閾値温度は、前記第1閾値温度よりも高いことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のインバータ装置。
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