JP5902020B2 - テープ用基材及びテープ用基材の製造方法 - Google Patents

テープ用基材及びテープ用基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、テープ用基材及びテープ用基材の製造方法に関する。
基材と、この基材の表面に積層された粘着剤とを有する粘着テープは、物品を別の物品に固定する用途や、塗装や養生時のマスキング用途等に用いられる。この粘着テープの基材としては、一般に、パルプ繊維を抄紙して得られる紙のほか、ポリエステル樹脂から形成されるシートやフィルム等が用いられる。
このようなテープ用基材としては、粘着強度を上げるため粘着剤の浸透性が特に求められ、厚み斑が小さく均一にシート化できるポリエステル製基材の使用が増えている。例えば、未延伸ポリエステル繊維と延伸ポリエステル繊維を特定配合することで、延伸性が高く、地合いが良好で、粘着剤が均等に浸透可能なテープ用基材が考案されている(特開2010−180513号公報等参照)。
しかしながら、上記公報に開示された粘着テープ用基材は、粘着剤の浸透性に優れているものの延伸性が高いため、物品の位置を固定する用途に用いた場合、その物品の荷重によって基材が延伸して位置がずれてしまう場合がある。また、上記公報の粘着テープ用基材は、縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)については十分な検討がされておらず、物品への貼着後の剥離性についてさらなる改良の余地がある。
特開2010−180513号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、引張強度に優れ、伸びが小さく、かつ縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高いテープ用基材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を抄紙することによって得られるテープ用基材であって、
上記主体繊維が、延伸単一構造繊維であり、
上記バインダー繊維が、未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維であり、かつ、繊度の異なる第一バインダー繊維と第二バインダー繊維とを含み、
上記抄紙が湿式抄紙であることを特徴とするテープ用基材である。
当該テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維(延伸単一構造繊維)と、ポリエステル製の繊度の異なる2種類のバインダー繊維(未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維)とを主成分として湿式抄紙される。当該テープ用基材は、バインダー繊維の融着及び硬化によって主体繊維及びバインダー繊維が強力に接着されるため、高い引張強度を有し、伸びが抑えられる。また当該テープ用基材は、繊度の異なる2種類のバインダー繊維を用いて湿式抄紙することから、抄紙時に繊維の配向が一律になりにくく、横目方向の引張強度が向上し、高いY/T比を有し剥離性に優れる。さらに、繊維間の隙間が大きくなるため、当該テープ用基材は粘着剤の浸透性に優れる。
当該テープ用基材は、上記主体繊維の繊度が0.1dtex以上3.3dtex以下、繊維長が1mm以上10mm以下であり、上記第一バインダー繊維の繊度が1.2dtex以上3.4dtex以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、上記第二バインダー繊維の繊度が0.2dtex以上1.8dtex以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、上記第一バインダー繊維の繊度が上記第二バインダー繊維の繊度よりも大きいことが好ましい。このように主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の繊度及び繊維長を上記範囲とすることによって、繊維同士の絡みを多くして接着強度を高めつつ、繊維をランダムに配向させることができる。その結果、当該テープ用基材の引張強度及びY/T比をより高めることができる。また、繊度の小さいバインダー繊維が繊維同士を架橋するため、当該テープ用基材の伸びの抑制作用を効果的に発揮させることができる。
当該テープ用基材は、上記主体繊維の含有率が20質量%以上60質量%以下、上記第一バインダー繊維の含有率が5質量%以上30質量%以下、上記第二バインダー繊維の含有率が20質量%以上50質量%以下であることが好ましい。このように主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の基材における含有率を上記範囲とすることによって、繊維間の接着強度を保ちながら、繊維をランダムに配向させることができる。その結果、当該テープ用基材の引張強度及びY/T比をより高めるとともに、伸びの抑制作用を効果的に発揮させることができる。
当該テープ用基材は、坪量が8g/m以上23g/m以下、通気度が20cc/cm・s以上、縦目方向の引張強度が250N/m以上、縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比が0.8以上、縦目方向の伸び及び横目方向の伸びが10%以下であることが好ましい。このように坪量、厚さ、通気度、引張強度、Y/T比及び伸びを上記範囲とすることによって、当該テープ用基材は以下の特徴を有する。まず当該テープ用基材は、小紙厚でありながらも引張強度が高く断紙が生じにくい。次に当該テープ用基材は、伸びが小さいため、良好な加工性及び取扱い性を有する。さらに当該テープ用基材は、Y/T比が高いため、延伸特性の引張方向による差異が小さく剥離性に優れる。そして当該テープ用基材は、粘着剤の浸透性にも優れる。
また、上記課題を解決するためになされた発明は、
ポリエステル製の主体繊維とポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を抄紙してなるテープ用基材の製造方法であって、
上記主体繊維として延伸単一構造繊維、上記バインダー繊維として未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維を含み、かつ、繊度の異なる第一バインダー繊維と第二バインダー繊維とを含む原料を湿式抄紙する工程と、
上記工程後にカレンダー加工する工程と
を有することを特徴とするテープ用基材の製造方法である。
上記製造方法で得られるテープ用基材は、バインダー繊維の融着及び硬化によって主体繊維及びバインダー繊維が強力に接着されるため、高い引張強度を有し、伸びが抑えられる。また、繊度の異なる2種類のバインダー繊維を用いて湿式抄紙することによって、抄紙時に繊維の配向が一律になりにくく、また繊維間の隙間が大きくなるため、得られるテープ用基材は、高いY/T比を有し剥離性に優れるとともに、粘着剤の浸透性に優れる。
ここで、「引張強度」とは、JIS−P8113に準拠して測定される値である。「繊度」とは、JIS−L1095に準拠して測定される値である。「繊維長」とは、数平均繊維長を意味し、JIS−P8226に準拠して測定される値である。「坪量」とは、JIS−P8124に準拠して測定される値である。「厚さ」とは、JIS−P8118に準拠して測定される値である。「通気度」とは、JIS−L1096に準拠して測定される値である。「伸び」とは、JIS−P8113に準拠して測定される値である。
以上説明したように、本発明のテープ用基材は、引張強度に優れ、伸びが小さく、かつ縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高いため、方向を問わずに引張適性に優れる。そのため、再剥離テープ用基材として好適に用いることができる。
以下、本発明の実施形態を詳説する。
本発明のテープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を抄紙することによって得られるテープ用基材であって、上記主体繊維が、延伸単一構造繊維であり、上記バインダー繊維が、未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維であり、かつ、繊度の異なる第一バインダー繊維と第二バインダー繊維とを含み、上記抄紙が湿式抄紙であることを特徴とするものである。
以下、当該テープ用基材を構成するのに好適な原料及び当該テープ用基材の製造方法について説明する。
<ポリエステル繊維>
当該テープ用基材に用いることができるポリエステル繊維(延伸単一構造繊維、未延伸単一構造繊維及び芯鞘構造繊維)の材質としては、ポリエステルである限り特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等のグリコール・ジカルボン酸重縮合系、ポリグリコール酸、ポリ乳酸等のポリラクチド類、ポリラクトン類等からなるポリエステル繊維を用いることができる。これらの中でも、耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
<主体繊維>
当該テープ用基材に用いるポリエステル製の主体繊維は、芯鞘構造を有しない単一構造を有し、紡糸後に延伸を行った延伸単一構造繊維である。
延伸単一構造繊維は、分子が規則的に配列されているため、分子が移動できない状態にあり、延伸性を有さない。この延伸単一構造繊維を主体繊維とすることで伸びを抑えた基材を抄紙することができる。
延伸単一構造繊維の繊度としては、0.1dtex以上3.3dtex以下が好ましく、0.1dtex以上1.7dtex以下がさらに好ましい。延伸単一構造繊維の繊度が0.1dtex未満では、繊維間の空隙が少なくなるため、当該テープ用基材の粘着剤の浸透性が低下するおそれや、繊維の横目方向の配向が減少してY/T比が低下するおそれがある。逆に、延伸単一構造繊維の繊度が3.3dtexを超えると、バインダー繊維との絡みが少なくなって接着強度が弱くなるため、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれがある。また、繊維が横目方向に配向されにくくなるため、当該テープ用基材のY/T比が低下するおそれがある。
延伸単一構造繊維の長さとしては、1mm以上10mm以下が好ましく、3mm以上6mm以下であることがさらに好ましい。延伸単一構造繊維の長さが1mm未満では、繊維間の空隙が少なくなって、粘着剤の浸透性が悪化するおそれや、引張強度が低下するおそれがある。逆に、延伸単一構造繊維の長さが10mmを超えると、繊維がランダムに配向されにくくなるため、当該テープ用基材のY/T比が低下するおそれがある。
<バインダー繊維>
当該テープ用基材に用いるポリエステル製のバインダー繊維(第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維)は、未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維から選択される。未延伸単一構造繊維は、芯鞘構造を有しない単一構造であり、紡糸後に延伸を行なっていない繊維である。この未延伸単一構造繊維は、分子が不規則的に存在するため、熱を加えると繊維が軟化することによって接着性を有する。一方で芯鞘構造繊維は、芯部と熱可塑性の鞘部とを有する繊維である。この芯鞘構造繊維は、熱によって外側の鞘部が軟化して接着性を発揮する。未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維は、抄紙工程において融着及び硬化することによって繊維同士を強力に接着することができる。さらにこれらの繊維自体は融解しないため、当該テープ用基材の繊維間の空隙を保ちながら引張強度を向上させることができる。
<第一バインダー繊維>
第一バインダー繊維の繊度は、1.2dtex以上3.4dtex以下であることが好ましく、1.7dtex以上3.4dtex以下がさらに好ましい。第一バインダー繊維の繊度が1.2dtex未満では、繊維間の空隙が少なくなって、粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。逆に、第一バインダー繊維の繊度が3.4dtexを超えると、繊維同士の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、抄紙ができないおそれがある。
第一バインダー繊維の長さは、3mm以上10mm以下であることが好ましく、3mm以上7mm以下であることがさらに好ましい。第一バインダー繊維の長さが3mm未満では、繊維間の空隙が少なくなって、粘着剤の浸透性が悪化するおそれや、引張強度が低下するおそれがある。逆に、第一バインダー繊維の長さが10mmを超えると、繊維同士の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、水中での第一バインダー繊維の分散が好ましくなくなって均一なウェブを得るのが困難になるおそれがある。
<第二バインダー繊維>
第二バインダー繊維の繊度は、0.2dtex以上1.8dtex以下であることが好ましく、0.5dtex以上1.8dtex以下がさらに好ましい。第二バインダー繊維の繊度が0.2dtex未満では、繊維間の結合が弱くなって、当該テープ用基材の伸びが大きくなるおそれがある。逆に、第二バインダー繊維の繊度が1.8dtexを超えると、繊維同士の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、抄紙ができないおそれがある。さらに、第二バインダー繊維の繊度を第一バインダー繊維の繊度よりも小さくすることにより、主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維が湿式抄紙で脱水する際に絡まりやすくなり、繊維間の空隙を保ちながら当該テープ用基材の引張強度を高めることができるため好ましい。また、第二バインダー繊維が繊維同士を架橋するため、当該テープ用基材の伸びが抑えられる。さらに、繊維の配向性がランダムになりやすくなるため、当該テープ用基材のY/T比を向上させることができる。特に、上記第一バインダー繊維の繊度が上記第二バインダー繊維の繊度より1.0dtex以上大きいと繊維同士の絡みがより良くなり接着強度を高めつつ繊維間の空隙を多くすることができるため好ましい。
第二バインダー繊維の長さは、3mm以上10mm以下であることが好ましく、3mm以上6mm以下であることがさらに好ましい。第二バインダー繊維の長さが3mm未満では、繊維間の空隙が少なくなって、粘着剤の浸透性が悪化するおそれや、引張強度が低下するおそれがある。逆に、第二バインダー繊維の長さが10mmを超えると、繊維同士の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、水中での第二バインダー繊維の分散が好ましくなくなって均一なウェブを得るのが困難になるおそれがある。
上記第一バインダー繊維又は第二バインダー繊維として未延伸単一構造繊維を用いる場合は、未延伸単一構造繊維の軟化点は110℃以上140℃以下であることが好ましい。未延伸単一構造繊維の軟化点が110℃未満では、当該テープ用基材の抄紙時にドライヤーに繊維が貼付き生産性が低下するおそれや、ドライヤーで接着した後に収縮することによって繊維間の空隙が少なくなり粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。逆に、未延伸単一構造繊維の軟化点が140℃を超えると、当該テープ用基材の抄紙時のドライヤー工程において未延伸単一構造繊維が軟化せず、繊維が接着されないため、当該テープ用基材が十分な引張強度を有さないおそれがある。
また、未延伸単一構造繊維の結晶化度は10%以下であることが好ましい。未延伸単一構造繊維の結晶化度が10%を超えると、当該テープ用基材の抄紙時のドライヤー工程において軟化する繊維が減少し、繊維の接着効果が弱化して、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれがある。
上記第一バインダー繊維又は第二バインダー繊維として芯鞘構造繊維を用いる場合は、芯鞘構造繊維の鞘部の融点は110℃以上140℃以下であることが好ましい。鞘部の融点が110℃未満では、当該テープ用基材の抄紙時にドライヤーに繊維が貼付き、生産性が低下するおそれがある。逆に、鞘部の融点が140℃を超えると、当該テープ用基材の抄紙時のドライヤー工程において鞘部が融解せず、繊維が接着されないため、当該テープ用基材が十分な引張強度を有さないおそれがある。
また、芯鞘構造繊維の芯部の融点は150℃以上であることが好ましい。芯部の融点が150℃未満では、当該テープ用基材の抄紙時のドライヤー工程において、芯鞘構造繊維全体が融解し、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、当該テープ用基材がフィルム状になり繊維間の空隙が少なくなって粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。
さらに、芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比は0.2以上3以下であることが好ましい。芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比が0.2未満では、芯鞘構造繊維の接着力が不足し、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれがある。逆に、上記芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比が3を超えると、芯鞘構造繊維の融解部が多くなり、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、繊維間の空隙が少なくなって当該テープ用基材の粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。
なお、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維は、共に未延伸単一繊維であってもよいし、共に芯鞘構造繊維であってもよい。また、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の一方が未延伸単一繊維で、他方が芯鞘構造繊維であってもよい。
当該テープ用基材においては、上記主体繊維の含有率が20質量%以上60質量%以下、上記第一バインダー繊維の含有率が5質量%以上30質量%以下、上記第二バインダー繊維の含有率が20質量%以上50質量%以下であることが好ましく、上記主体繊維の含有率が40質量%以上60質量%以下、上記第一バインダー繊維の含有率が5質量%以上25質量%以下、上記第二バインダー繊維の含有率が25質量%以上50質量%以下であることがさらに好ましい。主体繊維の含有率が20質量%未満では、当該テープ用基材の引張強度が低下するおそれや、伸びが高くなるおそれがある。逆に、主体繊維の含有率が60質量%を超えると、繊維の横目方向の配向が減少してY/T比が低下するおそれがある。また、第一バインダー繊維の含有率が5質量%未満では、バインダー繊維の繊度が単一化されるために、繊維の横目方向の配向が減少してY/T比が低下するおそれがある。逆に、第一バインダー繊維の含有率が30質量%を超えると、第二バインダー繊維の割合が低くなることによって繊維間の結合が低下するため、当該テープ用基材の伸びが高くなるおそれや強度が低くなるおそれがある。
以上のように、ポリエステル製の主体繊維である延伸単一構造繊維と、ポリエステル製の第一バインダー繊維である未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維と、上記第一バインダー繊維とは異なる繊度を有するポリエステル製の第二バインダー繊維である未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維とを主成分とした原料を湿式抄紙することに加えて、上記主体繊維の繊度を0.1dtex以上3.3dtex以下、繊維長を1mm以上10mm以下、上記第一バインダー繊維の繊度を1.2dtex以上3.4dtex以下、繊維長を3mm以上10mm以下、上記第二バインダー繊維の繊度を0.2dtex以上1.8dtex以下、繊維長を3mm以上10mm以下、かつ上記第一バインダー繊維の繊度を上記第二バインダー繊維の繊度よりも大きいものとし、さらに、上記主体繊維の含有率を20質量%以上60質量%以下、上記第一バインダー繊維の含有率を5質量%以上30質量%以下、上記第二バインダー繊維の含有率を20質量%以上50質量%以下とすることにより、より引張強度に優れ、伸びが小さく、縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高いテープ用基材が得られるため好ましい。
当該テープ用基材は、原料の繊維として、上記主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維のみを含有することが好ましいが、これら以外の繊維を原料として含有していてもよい。この繊維としては、ポリエステルの他に、例えば、レーヨン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル等の合成繊維や木材パルプ等の天然パルプ繊維を用いることができる。上記主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維以外の繊維の含有量としては、例えば10質量%以下が好ましい。
<増粘剤>
当該テープ用基材は、地合を向上させるとともに、抄紙時に繊維が横目方向に配向するように、繊維原料の粘度を向上させる目的で増粘剤が添加されることが好ましい。当該テープ用基材を形成する原料(ポリエステル繊維)に配合する増粘剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等を用いることができる。
上記増粘剤の配合量は、ポリエステル繊維100質量部に対して、0.01質量部以上3質量部以下が好ましく、0.03質量部以上1質量部以下がより好ましい。増粘剤の配合量が0.03質量部未満では、十分な増粘効果が得られないおそれがある。逆に、増粘剤の配合量が3質量部を超えると、抄紙効率が低下するおそれがある。
<分散剤>
当該テープ用基材は、表面に塗布される粘着剤が均一に浸透するように、繊維を分散させる目的で分散剤が添加されることが好ましい。当該テープ用基材を形成する原料(ポリエステル繊維)に配合する分散剤としては、親水性と疎水性とを有する分散剤が好ましい。このような分散剤としては、特に限定されないが、例えば、陰イオン性分散剤(アニオン性分散剤)、陽イオン性分散剤(カチオン性分散剤)、両性分散剤(双性分散剤)、非イオン性分散剤(ノニオン性分散剤)等を用いることができる。これらの中でもカチオン性分散剤がポリエステル繊維に対する分散力に優れているため、特に好ましい。
上記分散剤の配合量は、ポリエステル繊維100質量部に対して、0.05質量部以上0.8質量部以下が好ましく、0.1質量部以上0.5質量部以下がより好ましい。分散剤の配合量が0.05質量部未満では、十分な分散効果が得られないおそれがある。逆に、分散剤の配合量が0.8質量部を超えると、ポリエステル繊維のスラリーが発泡しやすくなり、抄紙時に基材に穴を発生させるおそれがある。
<消泡剤>
当該テープ用基材は、断紙等の製造不具合を防止する目的で消泡剤が添加されることが好ましい。当該テープ用基材を形成する原料(ポリエステル繊維)に配合する消泡剤としては、例えば、界面活性剤系やシリコン系の消泡剤を用いることができる。
上記消泡剤の配合量は、ポリエステル繊維100質量部に対して、0.1質量部以上1.0質量部以下が好ましく、0.3質量部以上0.7質量部以下がより好ましい。消泡剤の配合量が0.1質量部未満では、十分な消泡効果が得られず接着強度が低下し、基材が断紙しやすくなるおそれがある。逆に、消泡剤の配合量が1.0質量部を超えると、地合が悪化するおそれがある。
なお、当該テープ用基材には、上記増粘剤、分散剤及び消泡剤の他に、顔料や充填剤等の種々の添加剤を配合することができる。
<テープ用基材>
当該テープ用基材の坪量は、8g/m以上23g/m以下が好ましく、11g/m以上20g/m以下がより好ましい。当該テープ用基材の坪量が8g/m未満では、引張強度が十分得られずシート形状を維持できないおそれがある。逆に、当該テープ用基材の坪量が23g/mを超えると、当該テープ用基材の紙厚が大きくなって、例えば電子機器等の微細部品の固定用途に適さなくなるおそれがある。
当該テープ用基材の厚さは、10μm以上60μm以下が好ましく、15μm以上45μm以下がより好ましい。当該テープ用基材の厚さが10μm未満では、当該テープ用基材の引張強度が低下し、断紙しやすくなる。逆に、当該テープ用基材の厚さが80μmを超えると、厚さムラが発生するおそれや、当該テープ用基材の粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。また、当該テープ用基材が例えば電子機器等の微細部品の固定用途に適さなくなるおそれがある。なお、当該テープ用基材の厚さは、原料繊維の種類、繊度、長さ、配合量、カレンダー処理での温度、圧力などの調整により調節することができる。
当該テープ用基材の密度としては、0.2g/cm以上0.65g/cm以下が好ましく、0.3g/cm以上0.6g/cm以下がより好ましい。当該テープ用基材の密度が0.2g/cm未満では、当該テープ用基材の引張強度が十分得られずシート形状を維持できないおそれがある。逆に、当該テープ用基材の密度が0.65g/cmを超えると、当該テープ用基材の粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。なお、当該テープ用基材の密度は、原料繊維の種類、繊度、長さ、配合量、カレンダー処理での温度、圧力などの調整により調節することができる。テープ用基材の坪量を8g/m以上23g/m以下とすることに加え、密度を0.2g/cm以上0.65g/cm以下とすることにより、より引張強度に優れ、粘着剤の浸透性にも優れたテープ用基材が得られるため好ましい。
当該テープ用基材の通気度としては、20cc/cm・s以上が好ましく、50cc/cm・s以上4000cc/cm・s以下がより好ましい。当該テープ用基材の通気度が20cc/cm・s未満では、粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。一方で、当該テープ用基材の通気度が4000cc/cm・sを超えるようにするには、坪量や密度等を著しく低減する必要があり、強度が著しく低下して製造上困難である。なお、当該テープ用基材の通気度は、坪量の調整や、原料繊維の種類、繊度、長さ、配合量、カレンダー処理での温度、圧力などの調整により調節することができる。テープ用基材の坪量を8g/m以上23g/m以下とすることに加え、通気度を20cc/cm・s以上とすることにより、粘着剤の浸透性に優れたテープ用基材が得られるため好ましい。
当該テープ用基材は、縦目方向の引張強度が250N/m以上2000N/m以下であることが好ましく、270N/m以上1500N/m以下であることがより好ましい。当該テープ用基材の引張強度が250N/m未満では、当該テープ用基材が断紙しやすくなり、加工性や取扱い性が低下する。逆に、当該テープ用基材の引張強度が2000N/mを超える場合、密度が高くなってしまい浸透性が低下するおそれがある。なお、当該テープ用基材の引張強度は、坪量の調整や、原料繊維の種類、繊度、長さ、配合量の調整、カレンダー処理での温度、圧力などの調整により調節することができる。テープ用基材の坪量を8g/m以上23g/m以下とすることに加え、縦目方向の引張強度が250N/m以上2000N/m以下とすることにより、加工性や取扱い性に優れ、粘着剤の浸透性にも優れたテープ用基材が得られるため好ましい。
当該テープ用基材は、縦目方向の引張強さに対する横目方向の引張強さの比(Y/T比)が0.8以上1.0以下であることが好ましい。Y/T比が0.8未満では、当該粘着テープ用基材を用いた粘着テープの剥離時に、剥離方向によっては基材が裂けるおそれがある。逆に、Y/T比が1.0を超えるようにするには、抄紙の条件を著しく変更する必要があるため、生産性の観点から製造が困難になるおそれがある。なお、当該テープ用基材のY/T比は、原料繊維の種類、繊度、長さ、配合量の調整、湿式抄紙の方法などの調整により調節することができる。テープ用基材の坪量を8g/m以上23g/m以下とすることに加え、Y/T比を0.8以上1.0以下とすることにより、当該粘着テープ用基材を用いた粘着テープの剥離時の作業性に特に優れるテープ用基材が得られるため好ましい。
当該テープ用基材は、縦目方向の伸び及び横目方向の伸びが10%以下であることが好ましく、8%以下であることがより好ましい。縦目方向の伸び及び横目方向の伸びが10%を超えると、当該テープ用基材の加工性及び取扱い性が低下するほか、当該テープ用基材を用いた粘着テープが固定用途に適さないおそれがある。
当該テープ用基材の厚さ、密度、通気度、引張強度及び伸びは、例えば、原料繊維の種類、繊度、繊維長、配合質量割合や、坪量等を変化させることによってそれぞれ調節することができる。
<テープ用基材の製造方法>
当該テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維とポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を湿式抄紙する抄紙工程と、抄紙により得たポリエステル紙をカレンダー加工するカレンダー加工工程とを有する製造方法によって製造することができる。
上記抄紙工程は、上記主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維に、好ましくは上記増粘剤、分散剤、消泡剤等を配合した原料を用いてポリエステル紙を湿式抄紙する工程である。当該製造方法においては、原料を湿式抄紙することによってポリエステル繊維の配向のランダム性を高めて、当該テープ用基材のY/T比を高めることができる。この抄紙工程で用いる湿式抄紙の手法としては、通常の製紙に用いられる手法であれば特に限定されるものではなく、例えば、円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜短網抄紙機等を用いて抄紙することができる。これらの中でも、当該テープ用基材は上記主体繊維と、上記繊度及び長さを有する繊度の異なる第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維とを用いているため、引張強さの等方性を向上させることができる傾斜短網抄紙機を用いることにより、当該テープ用基材のY/T比をさらに高めることができ好ましい。また、当該テープ用基材は上記主体繊維と、上記繊度及び軟化点を有する繊度の異なる第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維とを用いているため、抄紙で用いられるドライヤーの温度を110℃以上140℃以下とすることにより、より引張強度に優れ、伸びが小さく、かつ縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高いテープ用基材が得られ好ましい。
上記カレンダー加工工程は、上記抄紙工程によって得られたポリエステル紙の繊維間の接着を増強し、ポリエステル紙に適度な強度と追従性を付与し、さらにポリエステル紙の厚みを均一化するために熱処理を施す工程である。カレンダー加工工程で用いられる熱カレンダーの温度は100℃以上250℃以下が好ましい。
なお、熱カレンダー処理を行うと、紙面温度が高い状態で平坦化処理をすることができ、平滑性を向上させやすい。上記熱カレンダーとしては、例えば、加熱手段を備えた金属ロールと弾性ロールとで構成されるソフトカレンダー等を用いることができる。テープ用基材の坪量を8g/m以上23g/m以下とすることに加え、当該テープ用基材の厚さを10μm以上60μm以下となるように熱カレンダー処理することにより、より引張強度に優れ、伸びが小さく、かつ縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高いテープ用基材が得られ好ましい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例における各測定値は、以下の方法にて測定した値である。
[繊度(単位:dtex)]
JIS−L1095(2010)「一般紡績糸試験方法」に準拠して測定した。
[繊維長(単位:mm)]
JIS−P8226(2006)「パルプ−光学的自動分析法による繊維長測定方法−第1部:偏光法」に準拠して数平均繊維長を測定した。
[坪量(単位:g/m)]
JIS−P8124(1998)「紙及び板紙−坪量の測定方法」に準拠して測定した。
[厚さ(単位:mm)]
JIS−P8118(1998)「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
[通気度(単位:cc/cm・s)]
JIS−L1096(2010)「織物及び編物の生地試験方法」に準拠して測定した。
[引張強度(単位:N/m)]
JIS−P8113(2006)「紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法」に準拠して引張強度を測定した。また、Y/T比を粘着テープ用基材の縦目方向と横目方向の引張強さの測定値から下記の式にて求めた。
Y/T比=引張強さ(横目方向)/引張強さ(縦目方向)
[伸び(単位:%)]
JIS−P8113(2006)「紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法」に準拠して縦目方向及び横目方向の伸びを測定した。
本実施例においては、以下の各品質について評価を行った。
(1)粘着剤浸透性
アクリル系粘着剤(日本合成化学工業株式会社製、品名:コーポニール5411)をフィルムに100μmの厚さで塗布し、このフィルムの粘着剤塗布面にテープ用基材を重ねて配設し、さらにこのテープ用基材の上記粘着剤塗布フィルムと反対側の面に粘着剤を塗布していないフィルムを重ねて配設し試験体を形成した。この試験体をガラス板で挟み、50kg/mで圧着した後の試験体の厚みをマイクロメーターで測定し、粘着剤浸透性を以下の基準で評価した。
(評価基準)
浸透性=[加圧前試験体厚さ(上下2枚のフィルム厚さ+基材紙厚+粘着剤塗布厚さ)−加圧後試験体厚さ]/基材紙厚×100(%)
○:浸透性が40%以上。
△:浸透性が20%以上40%未満。
×:浸透性が20%未満。
[実施例1]
繊度が0.6dtex、繊維長が5mmの延伸単一構造繊維(ポリエステル繊維、帝人ファイバー株式会社製)を50質量%、繊度が3.3dtex、繊維長が5mmの芯鞘構造繊維(芯鞘ポリエステル繊維、ユニチカファイバー株式会社製、芯部:融点255℃、鞘部:融点110℃)を20質量%、繊度が1.7dtex、繊維長が5mmの芯鞘構造繊維(芯鞘ポリエステル繊維、ユニチカファイバー株式会社製、芯部:融点255℃、鞘部:融点110℃)を30質量%配合した原料を調製した。
上記原料には増粘剤としてポリエチレンオキサイドをポリエステル繊維100質量部に対して0.1質量部添加し、分散剤(カチオン性分散剤)をポリエステル繊維100質量部に対して0.05質量部添加し、消泡剤として界面活性剤系消泡剤を、ポリエステル繊維100質量部に対して0.1質量部添加した。
上記原料を用いて、傾斜短網抄紙機にて湿式抄紙を行った後、熱カレンダー処理をしてテープ用基材を製造した。なお、テープ用基材の坪量は12g/mとし、ドライヤーの温度は約120℃とした。また、熱カレンダー処理の加熱温度は約200℃とした。
得られたテープ用基材の厚さ、通気度、引張強度及び伸びを計測した結果、厚さは28μm、通気度は426cc/cm・s、縦目方向の引張強度は491N/m、Y/T比は0.89、縦目方向の伸びは4%、横目方向の伸びは5%であった。
[実施例2〜13及び比較例1〜3]
実施例2〜13及び比較例1〜3における原料に用いた主体繊維、第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の種類、繊維長、繊度及び含有率、並びに抄紙時の坪量は表1の通りとした。また、添加剤(増粘剤、分散剤及び消泡剤)の種類及び添加量は実施例1と同様とした。なお、実施例5、12及び13では、未延伸単一構造繊維として表1に示す繊維長、繊度のポリエステル繊維(帝人ファイバー株式会社製:軟化点125℃)を用いた。
上記原料を用いて実施例1と同様に、傾斜短網抄紙機による湿式抄紙及び熱カレンダーによりテープ用基材を製造した。また、実施例1と同様に、得られたテープ用基材の厚さ、通気度、引張強度及び伸びを計測した。各計測結果については表1に示す。
また、実施例1〜13及び比較例1〜3で得られた各テープ用基材について、上述の粘着剤浸透性について評価を行った。評価結果について、表1に示す。
Figure 0005902020
表1の結果から示されるように、実施例1〜13のテープ用基材は、高い引張強度、Y/T比を有し、伸びが小さい。また、粘着剤浸透性にも優れる。
以上のように、本発明のテープ用基材は、引張強度に優れ、伸びが小さく、かつ縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比(Y/T比)が高い。そのため、粘着剤を塗工することでテープ用基材として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を抄紙することによって得られるテープ用基材であって、
    上記主体繊維が、延伸単一構造繊維であり、
    上記バインダー繊維が、未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維であり、かつ、繊度の異なる第一バインダー繊維と第二バインダー繊維とを含み、
    上記第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の少なくとも一方が芯鞘構造繊維であり、
    上記抄紙が湿式抄紙であることを特徴とするテープ用基材。
  2. 上記未延伸単一構造繊維の結晶化度が10%以下であり、
    上記芯鞘構造繊維の鞘部の融点が110℃以上140℃以下、芯部の融点が150℃以上である請求項1に記載のテープ用基材。
  3. 上記主体繊維の繊度が0.1dtex以上3.3dtex以下、繊維長が1mm以上10mm以下であり、
    上記第一バインダー繊維の繊度が1.2dtex以上3.4dtex以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、
    上記第二バインダー繊維の繊度が0.2dtex以上1.8dtex以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、
    上記第一バインダー繊維の繊度が上記第二バインダー繊維の繊度よりも大きい請求項1又は請求項2に記載のテープ用基材。
  4. 上記主体繊維の含有率が20質量%以上60質量%以下、上記第一バインダー繊維の含有率が5質量%以上30質量%以下、上記第二バインダー繊維の含有率が20質量%以上50質量%以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のテープ用基材。
  5. 坪量が8g/m以上23g/m以下、通気度が20cc/cm・s以上、縦目方向の引張強度が250N/m以上、縦目方向の引張強度に対する横目方向の引張強度の比が0.8以上、縦目方向の伸び及び横目方向の伸びが10%以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のテープ用基材。
  6. ポリエステル製の主体繊維とポリエステル製のバインダー繊維とを主成分とした原料を抄紙してなるテープ用基材の製造方法であって、
    上記主体繊維として延伸単一構造繊維、上記バインダー繊維として未延伸単一構造繊維又は芯鞘構造繊維を含み、かつ、繊度の異なる第一バインダー繊維と第二バインダー繊維とを含む原料を湿式抄紙する工程と、
    上記工程後にカレンダー加工する工程と
    を有し、
    上記第一バインダー繊維及び第二バインダー繊維の少なくとも一方が芯鞘構造繊維であることを特徴とするテープ用基材の製造方法。
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