JP2000073033A - 両面粘着テープ用支持体 - Google Patents
両面粘着テープ用支持体Info
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Abstract
期の使用に耐え、かつ、被着体からの剥離作業が容易に
行える両面粘着テープを製造しうる両面粘着テープ支持
体を提供する。 【解決手段】繊度0.5〜6デニールの異形断面繊維を
10重量%以上配合したポリエステル100%の湿式不
織布からなる両面粘着テープ支持体である。本支持体は
縦方向および横方向の引張強度が1.2kg/15mm以上
で、その強度比が横強度/縦強度(Y/T比)=0.6
〜1.0とすることができる。
Description
おいて使用する支持体に関し、特にリサイクルパーツに
使用される両面粘着テープの支持体に関する。
アルミニウム板や合成樹脂、金属箔などからなる銘板や
部品等が貼り付けられる。これらはポリウレタンやポリ
エチレンの発泡体、ポリエステルフィルム、レーヨンと
パルプからなる不織布等を支持体とした両面粘着テープ
を用いて貼り付けられている。
要請から、上記家庭電器製品やOA機器、自動車等の寿
命が経過したものは回収され、一部は再利用されてい
る。この場合新しい部品等を貼り付けるために古い部品
等は剥がされる。
剤の両面粘着テープが使用されており、粘着力が強く、
被着体から剥離するに際に支持体が切れ、剥離作業を能
率的に行うことができないことが多い。
ィルムや熱圧処理を行ったポリエステル湿式不織布を支
持体とした場合、支持体の引張強度は強くなるが、支持
体と粘着剤層の固着強度が弱いため粘着剤が被着体に残
りやすく、更に、打抜き加工する場合、支持体と共に粘
着剤が伸び、打抜き刃や製品に付着して打抜き加工性が
良くない。また、従来のレーヨンとパルプからなる不織
布の支持体に水溶性粘着剤の粘着剤層を形成させた両面
粘着テープが知られており、これは水に浸すことで粘着
剤を溶解できるが、支持体の耐水強度が著しく低下する
ため、支持体が切れ、剥離作業が困難になる。
70527号公報においてはビスコース含浸させたマニ
ラ麻を主体とした不織布支持体の両面に粘着剤層が設け
られ、少なくとも一方の面の粘着剤層が水溶性粘着層で
ある両面粘着テープを提案している。すなわち耐水強度
を高めた支持体に水溶性粘着層を設け、浸水工程を経る
ことで被着体からの剥離作業を容易にするものである。
−70527号公報記載の両面粘着テープにおいては、
屋外等水が浸入する場所で長期間使用した場合、粘着剤
の溶解が起こり機器の寿命が来る前に部品が脱落する可
能性がある。また、支持体が天然繊維であるマニラ麻を
主体としているため、120℃〜140℃程度の雰囲気
に長期間断続的に放置されている場合や大気中の微生物
に長期間曝された場合、支持体の劣化が起こり、剥離作
業時に支持体が切れ、剥離作業が困難になる。
と粘着層との固着力が高く、長期の使用によっても支
持体の強度劣化が少なく、さらに耐久性が高く剥離作業
が容易な両面粘着テープを製造しうる両面粘着テープ支
持体を提供することにある。
明の両面粘着テープ支持体は、繊度0.5〜6デニール
の異形断面繊維を10重量%以上配合したポリエステル
100%の湿式不織布よりなることを特徴とするもので
ある。
記異形断面繊維は、断面トライローバル状繊維、断面ペ
ンタローバル状繊維、断面オクタローバル状繊維、断面
H状繊維、断面十字状繊維、およびこれらを2種以上混
合したものの群から選ばれたものであるのが好ましい。
方向および横方向の引張強度が1.2kg/15mm以上
で、その強度比が横強度/縦強度(Y/T比)=0.6
〜1.0であることを特徴とするものである。
場合、粘着剤層の一部が支持体表面層に浸透し、層形成
される。粘着剤層形成後においては粘着剤層の一部がア
ンカーとして支持体の表面層に食い込んだ状態となる。
粘着テープ支持体は、異形断面繊維を配合してなるもの
であるため、支持体表面層における繊維比表面積は通常
の円形断面繊維のそれよりも大きい。
られる異形断面繊維表面は、凹凸を有する。したがっ
て、本発明の両面粘着テープ支持体に対して粘着剤層を
形成した場合、粘着剤層は支持体内の繊維に対してより
大きい接触面積をもってかつ複雑に絡み合うようにして
接触し固着する。よって本発明の両面粘着テープ支持体
は、より強固に粘着層と固着しうるものである。このた
め、溶剤型粘着剤を使用した場合においても基材の破壊
や粘着剤層の被着体への残留がなく良好な剥離作業性を
示し、水溶性粘着剤の剥離作業で必要な浸水工程が不要
となる。しかも、水溶性粘着剤を用いた場合でも長期間
における耐水強度劣化は非常に小さい事から良好な剥離
作業性を示す。
および横方向の引張強度が1.2kg/15mm以上で、そ
の強度比が横強度/縦強度(Y/T比)=0.6〜1.
0であると、打抜き加工性およびテープの手切れ性に優
れたものである。
さらに詳説する。本発明において、繊維比表面積の大き
い繊維の断面形状がトライローバル、ペンタローバル、
オクタローバル、H型および十字型の如き繊維、及び/
または他のシート構成繊維は、ポリエステル繊維が好ま
しいが例えばポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエ
チレン)、ポリアミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、
ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレートなど溶融
紡糸法で製造できる繊維であれば良い。
〜10mmが好適である。繊維長が3mmより短くなると湿
式不織布の強度が低下する傾向があり、逆に、10mmよ
り長くなると水中での分散が好ましくなく、均一なウェ
ブを得るのが困難である。
い方が好ましいが、細くなると粘着剤層を支持体表面層
に形成させる際、粘着剤の浸透性が悪くなるため、0.
5〜6デニールが好ましい。しかし、繊度が6デニール
より大きくなると単位面積当たりの構成繊維本数が極端
に少なくなるため、繊維交絡点が減少し支持体の強度が
低下する。特に好適な繊度は1〜3デニールである。
異繊度品を混合することもできる。この場合、異形断面
繊維の繊度は円形断面繊維の繊度と同等ないしは大きい
繊度であるとすることができる。粘着剤層のアンカー効
果を向上させる異形断面繊維は支持体を構成する繊維に
対して10重量%以上必要で、好ましくは30重量%〜
80重量%が好適である。
不織布を製造をするため、主体繊維より融点の低い共重
合繊維、複合繊維または未延伸繊維等のバインダー繊維
を10重量%〜80重量%配合するのが良い。
15g/m2 〜50g/m2 にすることが好ましい。こ
の範囲内の坪量とすることにより縦方向、横方向共に
1.2kg/15mm以上の引張強度が得られる。
発明の効果を明らかにする。
mmの断面トライローバル状ポリエステル繊維を30重量
%、繊度1.5デニール、繊維長5mmの断面円形のポリ
エステル延伸繊維を35重量%、および繊度1.1デニ
ール、繊維長5mmの断面円形のポリエステル未延伸繊維
(バインダー繊維)を35重量%混合し、湿式抄紙法に
てウェブを製造した。該ウェブを、温度230℃、ロー
ル圧力100kgf/cmの条件で熱圧加工して坪量28g
/m2 の両面粘着テープ支持体を得た。
配合割合を変更して、断面トライローバル状ポリエステ
ル繊維を15重量%、繊度1.5デニール、繊維長5mm
の断面円形のポリエステル延伸繊維を50重量%、断面
円形のポリエステル未延伸繊維(バインダー繊維)を3
5重量%としたこと以外は、前述の本発明例1と同様に
して両面粘着テープ支持体を得た。
mmの断面トライローバル状ナイロン6繊維を30重量
%、繊度1.5デニール、繊維長5mmの断面円形のポリ
エステル延伸繊維を35重量%、および繊度1.5デニ
ール、繊維長5mmのポリエステル芯鞘複合繊維(バイン
ダー繊維、鞘部分融点130℃)を35重量%混合し、
湿式抄紙法にてウェブを製造した。該ウェブを、温度1
50℃、ロール圧力100kgf/cmの条件で熱圧加工し
て坪量28g/m2 の両面粘着テープ支持体を得た。
面トライローバル状ポリエステル繊維を無添加とし、繊
度1.5デニール、繊維長5mmの断面円形のポリエステ
ル延伸繊維を65重量%、断面円形のポリエステル未延
伸繊維(バインダー繊維)を35重量%としたこと以外
は、前述の本発明例1と同様にして両面粘着テープ支持
体を得た。
100%のウェブを製造した後、該ウェブをビスコース
含浸させ、坪量20g/m2 の両面粘着テープ支持体を
得た。
面粘着テープ支持体について、坪量、厚さおよび見かけ
密度を測定した。
IS−P8113に準拠して支持体縦横の引張強度を測
定した。
8117に準拠して透気度を測定した。
ーストリアセテート(ダウエックス社製)を用い、両面
粘着テープ支持体上に厚さ100μmの膜体を形成した
幅15mmの試料を作製し、支持体と膜体の固着強度をJ
IS−P8113にて使用する引張強度試験機を用いて
固着強度を測定した。
ウェザーメーター(スガ試験機社製)を用い、槽内温度
80℃、湿度50%の条件で1,500時間保持し、
(ロ)と同様に支持体の引張強度を測定し、次式の通り
強度残存率を求めた。
ーター保持後の縦方向の引張強度)/(ウェザーメータ
ー保持前の縦方向の引張強度)×100 これら(イ)〜(ニ)の測定結果を、各支持体の繊維配
合とともに表1に示した。
ライローバル状ポリエステル繊維を配合した本発明例1
および2に係る支持体は、同異形断面繊維を添加しなか
った比較例1に係る支持体の約1.8〜2.4倍の膜体
固着強度を発揮した。また、断面トライローバル状ポリ
エステル繊維の配合率が増えるほど、支持体に対する膜
体の固着強度が向上し、アンカー効果が高くなることが
分かる。断面トライローバル状ポリエステル繊維を断面
トライローバル状ナイロン6繊維に置き換えた場合も同
等の結果が認められた。
リエステル繊維の配合割合を増やすほど、密度が下が
り、通気性も良くなることから粘着剤層の浸透性が向上
することが分かる。断面トライローバル状ポリエステル
繊維を断面トライローバル状ナイロン6繊維に置き換え
た場合も同等の結果が認められた。
支持体は、マニラ麻不織布である比較例2に係る支持体
の約1.5〜1.7倍の耐候性を有することが認められ
た。
との固着力が高く、長期の使用によっても粘着剤層と支
持体とが剥離しにくい耐久性の高い両面粘着テープを製
造しうる両面粘着テープ支持体となる。
Claims (4)
- 【請求項1】繊度0.5〜6デニールの異形断面繊維を
10重量%以上配合したポリエステル100%の湿式不
織布からなることを特徴とする両面粘着テープ支持体。 - 【請求項2】前記異形断面繊維が、断面トライローバル
状繊維、断面ペンタローバル状繊維、断面オクタローバ
ル状繊維、断面H状繊維、断面十字状繊維、およびこれ
らを2種以上混合したものの群から選ばれたものである
請求項1記載の両面粘着テープ支持体。 - 【請求項3】前記異形断面繊維の繊度が、円形断面繊維
の繊度と同等ないしは大きいことを特徴とする請求項1
または2記載の両面粘着テープ支持体。 - 【請求項4】縦方向および横方向の引張強度が1.2kg
/15mm以上で、その強度比が横強度/縦強度(Y/T
比)=0.6〜1.0であることを特徴とする請求項1
〜3記載の両面粘着テープ支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10245344A JP2000073033A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 両面粘着テープ用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10245344A JP2000073033A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 両面粘着テープ用支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000073033A true JP2000073033A (ja) | 2000-03-07 |
JP2000073033A5 JP2000073033A5 (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=17132285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10245344A Withdrawn JP2000073033A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 両面粘着テープ用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000073033A (ja) |
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-
1998
- 1998-08-31 JP JP10245344A patent/JP2000073033A/ja not_active Withdrawn
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