JP2016008361A - 両面粘着テープ用基材及び両面粘着テープ用基材の製造方法 - Google Patents

両面粘着テープ用基材及び両面粘着テープ用基材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着剤の浸透性に優れると共に、十分な引張強度を有し、かつ薄物化を促進可能な両面粘着テープ用基材の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の両面粘着テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分とした原料を抄紙することで得られる両面粘着テープ用基材であって、上記主体繊維の平均繊維径が5μm以上15μm以下であり、平均紙厚が9μm以上20μm以下であり、上記平均紙厚の主体繊維の平均繊維径に対する比が1.2以上2.6以下であることを特徴とする。坪量としては4g/m以上15g/m以下、密度としては0.3g/m以上0.9g/m以下、縦方向及び横方向の引張強度としては3.9N/15mm以上10N/15mm以下が好ましい。縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比としては0.5以上1.0以下が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、両面粘着テープ用基材及び両面粘着テープ用基材の製造方法に関する。
基材と、この基材の両面に含浸されている粘着剤とを有する両面粘着テープは、物品を別の物品に固定する用途に用いられる。この両面粘着テープの基材としては、一般に、パルプ繊維を抄紙して得られる紙の他、ポリエステル樹脂から形成されるシートやフィルム等が用いられる。
このような両面粘着テープ用基材としては、粘着強度を上げるため粘着剤の浸透性が特に求められ、厚み斑が小さく均一にシート化できるポリエステル製基材の使用が増えている。例えば、未延伸ポリエステル繊維と延伸ポリエステル繊維とを特定配合した延伸性が高く、地合いが良好で粘着剤が均等に浸透可能なポリエステル製粘着テープ用基材が発案されている(特開2010−180513号公報参照)。
しかしながら、上記公報所載の粘着テープ用基材は、繊維間の空隙と粘着剤の浸透性との関係について十分に検討がなされていない。
また、上記公報所載の粘着テープ用基材は、例えば携帯電話やスマートフォン等の小型電子機器や薄型テレビ等の部品を固定するために用いられるように薄物化した場合には、粘着テープ用基材の引張強度が低下して加工性や取扱性が低下するおそれがある。さらに、引張強度の低下を改善するため抄紙後の粘着テープ用基材を熱カレンダー処理すると、繊維間の隙間が小さくなって高密度となり、粘着剤の浸透性が低下して高い粘着強度が得られないおそれがある。
特開2010−180513号公報
本発明は、このような不都合に鑑みてなされたものであり、粘着剤の浸透性に優れると共に十分な引張強度を有し、かつ薄物化を促進可能な両面粘着テープ用基材の提供を目的とするものである。また本発明は、粘着剤の浸透性に優れると共に十分な引張強度を有し、かつ薄物化を促進可能な両面粘着テープ用基材の製造方法の提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る両面粘着テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分とした原料を抄紙することで得られる両面粘着テープ用基材であって、上記主体繊維の平均繊維径が5μm以上15μm以下であり、平均紙厚が9μm以上20μm以下であり、上記平均紙厚の主体繊維の平均繊維径に対する比が1.2以上2.6以下であることを特徴とする。
当該両面粘着テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分として抄紙されることにより、基材を構成する繊維の配向が比較的ランダムに保たれる。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材は、繊維間に適度な空隙が形成され、低密度化が促進される。また、当該両面粘着テープ用基材は、未延伸単一構造繊維が熱によって軟化されることで接着性を有するので、繊維間の空隙を保ちながらこの未延伸単一構造繊維と主体繊維とが強固に接着され、十分な引張強度を有することができる。特に、当該両面粘着テープ用基材は、主体繊維の平均繊維径が上記範囲とされ、かつ平均紙厚が主体繊維の平均繊維径に近づけられるまで薄物化が促進されているので、主体繊維と未延伸単一構造繊維との接着点が比較的少ないうえ、厚さ方向に空隙が形成され易い。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材によると、粘着剤を十分に含浸することができると共に、両面に含浸される粘着剤の一体化が促進される。従って、当該両面粘着テープ用基材は、粘着剤の浸透性及び寸法安定性に優れ、かつ十分な引張強度を有すると共に、薄物化を促進することができる。
坪量が4g/m以上15g/m以下、密度が0.3g/m以上0.9g/m以下、縦方向及び横方向の引張強度が3.9N/15mm以上10N/15mm以下であるとよい。これにより、粘着剤の浸透性、寸法安定性及び引張強度が好適に高められる。
縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比としては、0.5以上1.0以下が好ましい。これにより、製造容易性を向上しつつ、剥離時の裂けを抑制することができる。
上記主体繊維の繊維長が3mm以上10mm以下、上記未延伸単一構造繊維の平均繊維径が7μm以上18μm以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、上記主体繊維の平均繊維径の未延伸単一構造繊維の平均繊維径に対する比が0.6以上0.9以下であるとよい。これにより、繊維間の空隙を多くしつつ、繊維同士の絡みを適度に保ち、引張強度をさらに高めることができる。
また、上記課題を解決するためになされた本発明に係る両面粘着テープ用基材の製造方法は、平均繊維径が5μm以上15μm以下のポリエステル製の主体繊維、及びポリエステル製の未延伸単一構造繊維を主成分とした原料を抄紙する工程と、抄紙によって得られたポリエステル紙をカレンダー加工する工程とを備え、上記カレンダー加工工程において、上記ポリエステル紙の平均紙厚を上記主体繊維の平均繊維径に対して1.2倍以上2.6倍以下、かつ9μm以上20μm以下に調整する。
当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、ポリエステル紙の繊維間に適度な空隙を形成することで、低密度化を促進することができる。また、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、未延伸単一構造繊維が熱によって軟化されることで接着性を有するので、繊維間の空隙を保ちながらこの未延伸単一構造繊維と主体繊維とを強固に接着し、引張強度を好適に高めることができる。特に、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、主体繊維の平均繊維径を上記範囲とし、かつ平均紙厚を主体繊維の平均繊維径に近づけるまで薄物化を促進するので、主体繊維と未延伸単一構造繊維との接着点を比較的少なくしたうえ、厚さ方向に空隙を形成することができる。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材の製造方法によると、粘着剤を十分に含浸することができると共に、両面に含浸される粘着剤の一体化が促進される両面粘着テープ用基材を製造することができる。従って、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、粘着剤の浸透性及び寸法安定性に優れ、かつ十分な引張強度を有すると共に、薄物化が促進された両面粘着テープ用基材を製造することができる。
なお、本発明において、「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。「平均繊維径」とは、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影して得られた写真から無作為に選んだ25本の繊維の繊維径の平均値を意味する。「平均紙厚」及び「密度」とは、JIS−P−8118に準拠した値である。「坪量」とは、JIS−P−8124に準拠して測定される値である。「引張強度」とは、JIS−P−8113に準拠した値である。「繊維長」とは、数平均繊維長を意味し、JIS−P−8226に準拠した値である。
以上説明したように、本発明の両面粘着テープ用基材は、粘着剤の浸透性に優れると共に十分な引張強度を有し、かつ薄物化が促進される。また、本発明の両面粘着テープ用基材の製造方法は、粘着剤の浸透性に優れると共に十分な引張強度を有し、かつ薄物化が促進された両面粘着テープ用基材を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の両面粘着テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分とした原料を抄紙することで得られる両面粘着テープ用基材であって、上記主体繊維の平均繊維径が5μm以上15μm以下であり、平均紙厚が9μm以上20μm以下であり、上記平均紙厚の主体繊維の平均繊維径に対する比が1.2以上2.6以下であることを特徴とする。
当該両面粘着テープ用基材は、ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分として抄紙されることにより、基材を構成する繊維の配向が比較的ランダムに保たれる。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材は、繊維間に適度な空隙が形成され、低密度化が促進される。また、当該両面粘着テープ用基材は、未延伸単一構造繊維が熱によって軟化されることで接着性を有するので、繊維間の空隙を保ちながらこの未延伸単一構造繊維と主体繊維とが強固に接着され、十分な引張強度を有することができる。特に、当該両面粘着テープ用基材は、主体繊維の平均繊維径が上記範囲とされ、かつ平均紙厚が主体繊維の平均繊維径に近づけられるまで薄物化が促進されているので、主体繊維と未延伸単一構造繊維との接着点が比較的少ないうえ、厚さ方向に空隙が形成され易い。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材によると、粘着剤を十分に含浸することができると共に両面に含浸される粘着剤の一体化が促進される。従って、当該両面粘着テープ用基材は、粘着剤の浸透性及び寸法安定性に優れ、かつ十分な引張強度を有すると共に、薄物化を促進することができる。
以下、当該両面粘着テープ用基材を構成するのに好適な原料及び当該両面粘着テープ用基材の製造方法について説明する。
<ポリエステル繊維>
当該両面粘着テープ用基材は、全繊維成分がポリエステル繊維であることが好ましい。また、当該両面粘着テープ用基材に用いることができるポリエステル繊維(延伸単一構造繊維、未延伸単一構造繊維及び芯鞘構造繊維)の材質としては、ポリエステルである限り特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等のグリコール・ジカルボン酸重縮合系、ポリグリコール酸、ポリ乳酸等のポリラクチド類、ポリラクトン類等からなるポリエステル繊維が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
<主体繊維>
当該両面粘着テープ用基材に用いるポリエステル製の主体繊維としては、芯鞘構造を有しない単一構造を有し、紡糸後に延伸を行った延伸単一構造繊維が用いられる。
延伸単一構造繊維は、分子が規則的に配列されているため、分子が移動できない状態にあり、延伸性を有しない。主体繊維がこのような延伸単一構造繊維であることによって、伸びを抑えた基材を抄紙することができる。
延伸単一構造繊維の平均繊維径としては、5μm以上15μm以下とされている。また、延伸単一構造繊維の平均繊維径の下限としては、6μmが好ましく、8μmがより好ましい。一方、延伸単一構造繊維の平均繊維径の上限としては、14μmが好ましく、12μmがより好ましい。延伸単一構造繊維の平均繊維径が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなるため、粘着剤の浸透性が低下するおそれがあると共に、繊維の横方向の配向が減少して縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比(Y/T比)が低下するおそれがある。逆に、延伸単一構造繊維の平均繊維径が上記上限を超える場合、未延伸単一構造繊維等との絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、引張強度が低下するおそれがある。
延伸単一構造繊維の繊維長の下限としては、3mmが好ましく、4mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。一方、延伸単一構造繊維の繊維長の上限としては、10mmが好ましく、8mmがより好ましく、6mmがさらに好ましい。延伸単一構造繊維の繊維長が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなって粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、延伸単一構造繊維の繊維長が上記上限を超える場合、繊維がランダムに配向され難くなり、当該両面粘着テープ用基材のY/T比が低下するおそれがある。
<未延伸単一構造繊維>
当該両面粘着テープ用基材に用いるポリエステル製の未延伸単一構造繊維としては、芯鞘構造を有しない単一構造を有し、紡糸後に延伸を行っていない未延伸単一構造繊維が用いられる。
未延伸単一構造繊維は、分子が不規則的に存在するため、熱を加えると繊維が軟化することによって接着性を有する。この未延伸単一構造繊維を用いると、抄紙時のドライヤー工程で繊維が軟化し接着性を有するものの、融解はしないため、繊維間の空隙を保ちながら引張強度を向上させることができる。
未延伸単一構造繊維の平均繊維径の下限としては、7μmが好ましく、9μmがより好ましく、11μmがさらに好ましい。一方、未延伸単一構造繊維の平均繊維径の上限としては、18μmが好ましく、15μmがより好ましく、13μmがさらに好ましい。未延伸単一構造繊維の平均繊維径が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなるため、粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、未延伸単一構造繊維の平均繊維径が上記上限を超える場合、主体繊維との絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、引張強度が低下するおそれがある。
主体繊維の平均繊維径の未延伸単一構造繊維の平均繊維径に対する平均繊維径比の下限としては、0.6が好ましく、0.65がより好ましく、0.7がさらに好ましい。一方、主体繊維の平均繊維径の未延伸単一構造繊維の平均繊維径に対する平均繊維径比の上限としては、0.9が好ましく、0.85がより好ましく、0.8がさらに好ましい。上記平均繊維径比が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープの平均紙厚が大きくなり、厚さ方向の空隙が好適に形成されないおそれがある。逆に、上記平均繊維径比が上記上限を超える場合、主体繊維と未延伸単一構造繊維との絡みが少なくなり、繊維間の空隙を保ちつつ引張強度を高めるのが困難になるおそれがある。
未延伸単一構造繊維の繊維長の下限としては、3mmが好ましく、4mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。一方、未延伸単一構造繊維の繊維長の上限としては、10mmが好ましく、8mmがより好ましく、6mmがさらに好ましい。未延伸単一構造繊維の繊維長が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなるため、粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、未延伸単一構造繊維の繊維長が上記上限を超える場合、繊維間の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、引張強度が低下するおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材は、上述のように、主体繊維の繊維長が上記範囲とされ、未延伸単一構造繊維の平均繊維径及び繊維長が上記範囲とされ、かつ主体繊維の平均繊維径の未延伸単一構造繊維の平均繊維径に対する比が上記範囲とされることによって、繊維間の空隙を多くしつつ、繊維同士の絡みを適度に保ち、引張強度をさらに高めることができる。
上記主体繊維と上記未延伸単一構造繊維との質量比の下限としては、30:70が好ましく、40:60がより好ましい。一方、上記主体繊維と上記未延伸単一構造繊維との質量比の上限としては、70:30が好ましく、60:40がより好ましい。上記質量比が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープ用基材の引張強度や粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、上記質量比が上記上限を超える場合、繊維の横方向の配向が減少してY/T比が低下するおそれがある。
全繊維成分に対する上記主体繊維及び未延伸単一構造繊維の合計含有量の下限としては、50質量%以上とされる。また、全繊維成分に対する上記主体繊維及び未延伸単一構造繊維の合計含有量の下限としては、80質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、100%がさらに好ましい。全繊維成分に対する上記主体繊維及び未延伸単一構造繊維の合計含有量が上記範囲であることによって、基材を構成する繊維の配向が比較的ランダムに保たれ、繊維間に適度な空隙を形成して低密度化及び薄物化を促進すると共に、十分な引張強度を有することができる。
<芯鞘構造繊維>
当該両面粘着テープ用基材は、上記主体繊維及び未延伸単一構造繊維の他、他の繊維成分として、ポリエステル製の芯鞘構造繊維を含んでもよい。この芯鞘構造繊維は、芯部と熱可塑性の鞘部とを有する。この芯鞘構造繊維は、熱によって外側の鞘部が軟化して接着性を発揮する。このため芯鞘構造繊維は、抄紙工程において融着及び硬化することで繊維同士を強力に接着することができる。また、繊維自体は融解しないため、当該両面粘着テープ用基材の繊維間の空隙を保ちながら引張強度を向上させることができる。
芯鞘構造繊維の平均繊維径の下限としては、7μmが好ましく、9μmがより好ましく、11μmがさらに好ましい。一方、芯鞘構造繊維の平均繊維径の上限としては、18μmが好ましく、15μmがより好ましく、13μmがさらに好ましい。芯鞘構造繊維の平均繊維径が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなるため、粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、芯鞘構造繊維の平均繊維径が上記上限を超える場合、主体繊維との絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、引張強度が低下するおそれがある。
芯鞘構造繊維の繊維長の下限としては、3mmが好ましく、4mmがより好ましく、5mmがさらに好ましい。一方、芯鞘構造繊維の繊維長の上限としては、10mmが好ましく、8mmがより好ましく、6mmがさらに好ましい。芯鞘構造繊維の繊維長が上記下限未満の場合、繊維間の空隙が少なくなるため、粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。逆に、芯鞘構造繊維の繊維長が上記上限を超える場合、繊維間の絡みが少なくなって接着強度が弱くなり、引張強度が低下するおそれがある。
芯鞘構造繊維の鞘部の融点としては、110℃以上140℃以下が好ましい。鞘部の融点が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープ用基材の抄紙時にドライヤーに繊維が貼付き、生産性が低下するおそれがある。逆に、鞘部の融点が上記上限を超える場合、当該両面粘着テープ用基材のドライヤー工程において鞘部が融解せず、繊維が接着されないため、引張強度が低下するおそれがある。
また、芯鞘構造繊維の芯部の融点としては、150℃以上が好ましい。芯部の融点が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープ用基材の抄紙時のドライヤー工程において、芯鞘構造繊維全体が融解し、引張強度が低下するおそれや、当該両面粘着テープ用基材がフィルム状になり繊維間の空隙が少なくなって粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。
芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比としては、0.2以上3以下が好ましい。芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比が上記下限未満の場合、芯鞘構造繊維の接着力が不足し、引張強度が低下するおそれがある。逆に、芯鞘構造繊維の芯部の質量に対する鞘部の質量の比が上記上限を超える場合、芯鞘構造繊維の融解部が多くなるため、引張強度が低下するおそれや、繊維間の空隙が少なくなって粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。
<分散剤>
当該両面粘着テープ用基材は、表面に塗布される粘着剤等が均一に浸透するように、繊維を分散させる目的で分散剤が添加されることが好ましい。当該両面粘着テープ用基材を形成する原料(ポリエステル繊維)に配合する分散剤としては、親水性と疎水性とを有する分散剤が好ましい。このような分散剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、陰イオン性分散剤(アニオン性分散剤)、陽イオン性分散剤(カチオン性分散剤)、両性分散剤(双性分散剤)、非イオン性分散剤(ノニオン性分散剤)等が挙げられる。これらの中でもカチオン性分散剤がポリエステル繊維に対する分散力に優れているため、特に好ましい。
ポリエステル繊維100質量部に対する上記分散剤の配合量の下限としては、0.4質量部が好ましく、0.6質量部がより好ましい。一方、ポリエステル繊維100質量部に対する上記分散剤の配合量の上限としては、1.5質量部が好ましく、1.2質量部がより好ましい。上記分散剤の配合量が上記下限未満の場合、十分な分散効果が得られないおそれがある。逆に、上記分散剤の配合量が上記上限を超える場合、ポリエステル繊維のスラリーが発泡しやすくなり、抄紙時に基材に穴を発生させるおそれがある。
<消泡剤>
当該両面粘着テープ用基材は、断紙等の製造不具合を防止する目的で消泡剤が添加されることが好ましい。当該両面粘着テープ用基材を形成する原料(ポリエステル繊維)に配合する消泡剤としては、例えば界面活性剤系やシリコン系の消泡剤が挙げられる。
ポリエステル繊維100質量部に対する上記消泡剤の配合量の下限としては、0.4質量部が好ましく、0.6質量部がより好ましい。一方、ポリエステル繊維100質量部に対する上記消泡剤の配合量の上限としては、1.5質量部が好ましく、1.2質量部がより好ましい。上記消泡剤の配合量が上記下限未満の場合、十分な消泡効果が得られず接着強度が低下し、基材が断紙されやすくなるおそれがある。逆に、上記消泡剤の配合量が上記上限を超える場合、地合いが悪化するおそれがある。
なお、当該両面粘着テープ用基材は、上記分散剤及び消泡剤の他、顔料、充填剤、剥離剤、増粘剤等の種々の添加剤を配合することができる。
<両面粘着テープ用基材>
当該両面粘着テープ用基材の平均紙厚としては、9μm以上20μm以下とされる。当該両面粘着テープ用基材の平均紙厚の下限としては、10μmが好ましく、11μmがさらに好ましい。一方、当該両面粘着テープ用基材の平均紙厚の上限としては、19μmが好ましく、18μmがさらに好ましい。上記平均紙厚が上記下限未満の場合、引張強度が低下して断紙しやすくなるおそれがある。逆に、上記平均紙厚が上記上限を超える場合、厚さムラが発生するおそれや、粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。
上記平均紙厚の上記主体繊維の平均繊維径に対する比としては、1.2以上2.6以下とされる。上記平均紙厚の上記主体繊維の平均繊維径に対する比の下限としては、1.3がより好ましい。一方、上記平均紙厚の上記主体繊維の平均繊維径に対する比の上限としては、2.0がより好ましい。上記平均紙厚の上記主体繊維の平均繊維径に対する比が上記下限未満の場合、引張強度が低下して断紙しやすくなるおそれがある。逆に、上記平均紙厚の上記主体繊維の平均繊維径に対する比が上記上限を超える場合、薄物化を十分に促進できないおそれがあると共に、厚さ方向に好適な空隙を形成できないおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材の坪量の下限としては、4g/mが好ましく、6g/mがより好ましく、8g/mがさらに好ましい。一方、当該両面粘着テープ用基材の坪量の上限としては、15g/mが好ましく、14g/mがより好ましく、12g/mがさらに好ましい。上記坪量が上記下限未満の場合、引張強度が十分に得られず、シート形状を好適に維持できないおそれがある。逆に、上記坪量が上記上限を超える場合、平均紙厚が大きくなるおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材の密度の下限としては、0.3g/mが好ましく、0.4g/mがより好ましく、0.5g/mがさらに好ましい。一方、当該両面粘着テープ用基材の密度の上限としては、0.9g/mが好ましく、0.8g/mがより好ましく、0.7g/mがさらに好ましい。上記密度が上記下限未満の場合、引張強度が十分得られずシート形状を維持できないおそれがある。逆に、上記密度が上記上限を超える場合、粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材の縦方向及び横方向の引張強度の下限としては、3.9N/15mmが好ましく、4.5N/15mmがより好ましく、5N/15mmがさらに好ましい。一方、当該両面粘着テープ用基材の縦方向及び横方向の引張強度の上限としては、10N/15mmが好ましく、9.5N/15mmがより好ましく、9N/15mmがさらに好ましい。当該両面粘着テープ用基材の縦方向及び横方向の引張強度が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープ用基材が断紙しやすくなり、加工性や取扱性が低下するおそれがある。逆に、当該両面粘着テープ用基材の縦方向及び横方向の引張強度が上記上限を超える場合、密度が高くなり粘着剤の浸透性が低下するおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材は、上述のように、坪量、密度、並びに縦方向及び横方向の引張強度が上記範囲とされることによって、粘着剤の浸透性、寸法安定性及び引張強度が好適に高められる。
また、当該両面粘着テープ用基材の縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比(Y/T比)の下限としては、0.5が好ましく、0.6がより好ましく、0.7がさらに好ましい。一方、当該両面粘着テープ用基材の縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比(Y/T比)の上限としては、1.0が好ましい。上記Y/T比が上記下限未満の場合、当該両面粘着テープ用基材を用いた粘着テープの剥離時に、剥離方向によっては基材が裂けるおそれがある。逆に、上記Y/T比が上記上限を超える場合、生産性の観点から製造が困難になるおそれがある。
当該両面粘着テープ用基材の透気度の下限としては、例えば0.7秒/100ml・20枚とすることができる。一方、当該両面粘着テープ用基材の透気度の上限としては、6.0秒/100ml・20枚が好ましく、3.0秒/100ml・20枚がより好ましく、2.0秒/100ml・20枚がさらに好ましい。当該両面粘着テープ用基材の透気度が上記下限未満の場合、製造が困難になるおそれがある。逆に、当該両面粘着テープ用基材の透気度が上記上限を超える場合、粘着剤の浸透性が悪化するおそれがある。なお、「透気度」とは、JIS−P−8117に準拠して両面粘着テープ用基材を20枚重ね、空気100mlが通過する時間(秒)を測定した値である。
<両面粘着テープ用基材の製造方法>
当該両面粘着テープ用基材の製造方法としては、平均繊維径が5μm以上15μm以下のポリエステル製の主体繊維、及びポリエステル製の未延伸単一構造繊維を主成分とした原料を抄紙する工程と、抄紙によって得られたポリエステル紙をカレンダー加工する工程とを備える。また、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、カレンダー加工工程において、上記ポリエステル紙の平均紙厚を上記主体繊維の平均繊維径に対して1.2倍以上2.6倍以下、かつ9μm以上20μm以下に調整する。当該両面粘着テープ用基材の製造方法において、上記主体繊維としては、芯鞘構造を有しない単一構造を有し、紡糸後に延伸を行った延伸単一構造繊維が用いられる。
当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、ポリエステル紙の繊維間に適度な空隙を形成することで、低密度化を促進することができる。また、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、未延伸単一構造繊維が熱によって軟化されることで接着性を有するので、繊維間の空隙を保ちながらこの未延伸単一構造繊維と主体繊維とを強固に接着し、引張強度を好適に高めることができる。特に、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、主体繊維の平均繊維径を上記範囲とし、かつ平均紙厚を主体繊維の平均繊維径に近づけるまで薄物化を促進するので、主体繊維と未延伸単一構造繊維との接着点を比較的少なくしたうえ、厚さ方向に空隙を形成することができる。それゆえ、当該両面粘着テープ用基材の製造方法によると、粘着剤を十分に含浸することができると共に両面に含浸される粘着剤の一体化が促進される両面粘着テープ用基材を製造することができる。従って、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、粘着剤の浸透性及び寸法安定性に優れ、かつ十分な引張強度を有すると共に、薄物化が促進された両面粘着テープ用基材を製造することができる。
上記抄紙工程は、上記主体繊維及び未延伸単一構造繊維に、好ましくは上記分散剤、剥離剤、消泡剤等を配合した原紙を用いてポリエステル紙を湿式抄紙する工程である。当該両面粘着テープ用基材の製造方法においては、原料を湿式抄紙することでポリエステル繊維の配向のランダム性を高めて、当該両面粘着テープ用基材の空隙部の大きさ及びY/T比を高めることができる。この抄紙工程で用いる湿式抄紙の手法としては、通常の製紙に用いられる手法であれば特に限定されるものではなく、例えば円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜短網抄紙機等が挙げられる。これらの中でも、引張強度等の等方性を向上させることができる傾斜短網抄紙機を用いることで、得られる両面粘着テープ用基材の空隙の大きさ及びY/T比をさらに高めることができる。また、当該両面粘着テープ用基材の製造方法は、抄紙で用いられるドライヤーの温度を110℃以上140℃以下とすることで、より引張強度に優れ、伸びが小さく、かつY/T比が高い両面粘着テープ用基材を得ることができる。
上記カレンダー加工工程は、上記抄紙工程によって得られたポリエステル紙の繊維間の接着性を増強し、ポリエステル紙に適度な強度と追従性とを付与すると共に薄物化を促進し、上記主体繊維の平均繊維径に対する上記ポリエステル紙の平均紙厚を上記範囲に調整するために熱処理を施す工程である。上記カレンダー加工工程で用いられる熱カレンダーの温度としては、100℃以上250℃以下が好ましい。
なお、熱カレンダー処理を行うと、紙面温度が高い状態で平坦化処理をすることができ、平滑性を向上させやすい。上記熱カレンダーとしては、例えば加熱手段を備えた金属ロールと弾性ロールとで構成されるソフトカレンダー等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例における各測定値は、以下の方法にて測定した値である。
[平均繊維径]
走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影して得られた写真から無作為に選んだ25本の繊維の繊維径を測定し、その平均値を算出した。
[繊維長]
JIS−P−8226(2006)「パルプ−光学的自動分析法による繊維長測定方法−第1部:偏光法」に準拠して数平均繊維長を測定した。
[平均紙厚]
JIS−P−8118(1998)「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
[密度]
JIS−P−8118(1998)「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠して測定した。
[坪量]
JIS−P−8124(1998)「紙及び板紙−坪量の測定方法」に準拠して測定した。
[引張強度]
JIS−P−8113(2006)「紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法」に準拠して引張強度を測定した。また、Y/T比を両面粘着テープ用基材の縦方向と横方向の引張強度の測定値から下記の式にて求めた。
Y/T比=引張強度(横方向)/引張強度(縦方向)
[透気度]
JIS−P−8117(2009)「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー試験機法」に準拠し、両面粘着テープ用基材を20枚重ねたものを空気100mlが通過する時間(秒)を測定した。
本実施例においては、以下の各品質について評価を行った。
[粘着剤浸透性]
両面粘着テープ用基材にNi系の表面メッキ加工を施した。次に、アクリル系粘着剤(日本合成化学工業株式会社製の「コーポニール5411」)をフィルムに100μmの厚さで塗布し、このフィルムの粘着剤塗布面に上記メッキ済両面粘着テープ用基材を重ねて配設し、さらにこのメッキ済両面粘着テープ用基材の上記フィルムと反対側の面に粘着剤を塗布していないフィルムを重ねて配設し試験体を形成した。この試験体をガラス板で挟み、50kg/mで圧着した後の試験体の厚みをマイクロメーターで測定し、粘着剤浸透性を以下の基準で評価した。
(評価基準)
浸透性=[加圧前試験体厚さ(上下2枚のフィルム厚さ+基材紙厚+粘着剤塗布厚さ)−加圧後試験体厚さ]/基材紙厚×100(%)
○:浸透性が40%以上。
△:浸透性が20%以上40%未満。
×:浸透性が20%未満。
[実施例1]
平均繊維径が8μm、繊維長が5mmの延伸単一構造繊維(主体繊維)(ポリエステル繊維、帝人フロンティア株式会社製)を50質量%、平均繊維径が10μm、繊維長が5mmの未延伸単一構造繊維(ポリエステル繊維、帝人フロンティア株式会社製)を50質量%配合した原料を調整した。
上記原料には分散剤として竹本油脂株式会社製の合成繊維用分散剤をポリエステル繊維100質量部に対して1質量部添加し、剥離剤として明星化学工業株式会社製のポリエチレンワックス水系乳化剥離剤をポリエステル繊維100質量部に対して0.1質量部添加し、消泡剤として伯東製のエーテル誘導体消泡剤をポリエステル繊維100質量部に対して1質量部添加した。
上記原料を用いて、傾斜短網抄紙機にて湿式抄紙を行った後、熱カレンダー処理をして両面粘着テープ用基材を製造した。なお、両面粘着テープ用基材の坪量は9.6g/mとし、ドライヤーの温度は約120℃とした。また、熱カレンダー処理の加熱温度は約210℃、処理速度は30m/分とした。
得られた両面粘着テープ用基材の引張強度及び透気度を計測した結果、縦方向の引張強度は6N/15mm、横方向の引張強度は4.2N/15mm、透気度は1.7秒/100ml・20枚であった。
[実施例2〜21及び比較例1〜9]
原料に用いた延伸単一構造繊維及び未延伸単一構造繊維の平均繊維径、繊維長、含有率及び抄紙時の坪量を表1の通りとし、実施例2〜21及び比較例1〜9の両面粘着テープ用基材の原料をそれぞれ調整した。
上記原料を用いて実施例1と同様に、傾斜短網抄紙機による湿式抄紙及び熱カレンダーにより両面粘着テープ用基材を製造した。製造条件(添加剤の種類及び添加量、ドライヤー温度、カレンダー温度及び処理速度等)は実施例1と同様とした。得られた両面粘着テープ用基材について、実施例1と同様に、引張強度及び透気度を計測した。これらの計測結果については表1に示す。
また、実施例1〜21及び比較例1〜9で得られた各両面粘着テープ用基材について、上述の粘着剤浸透性について評価を行った。評価結果について、表1に示す。
Figure 2016008361
表1の結果から示されるように、実施例1〜21の両面粘着テープ用基材は、薄物化が促進され、かつ一定の引張強度を有すると共に、優れた粘着剤浸透性を有する。一方、比較例1、2、4、5の両面粘着テープ用基材は、薄物化を促進すると十分な粘着剤浸透性を有さず実使用に適さない。また、比較例3、6、9の両面粘着テープ用基材は、粘着剤浸透性は高められるものの、薄物化を促進することができず実施用に適さない。さらに、比較例7の両面粘着テープ用基材は、薄物化が促進される一方、十分な引張強度を有さず、比較例8の両面粘着テープ用基材は、薄物化が促進されておらず、かつ粘着剤浸透性も劣っている。
以上のように、本発明の両面粘着テープ用基材は、粘着剤の浸透性に優れると共に十分な引張強度を有し、かつ薄物化が促進されるので、携帯電話などの小型電子機器や薄型テレビの部品固定用途に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. ポリエステル製の主体繊維と、ポリエステル製の未延伸単一構造繊維とを主成分とした原料を抄紙することで得られる両面粘着テープ用基材であって、
    上記主体繊維の平均繊維径が5μm以上15μm以下であり、
    平均紙厚が9μm以上20μm以下であり、
    上記平均紙厚の主体繊維の平均繊維径に対する比が1.2以上2.6以下であることを特徴とする両面粘着テープ用基材。
  2. 坪量が4g/m以上15g/m以下、密度が0.3g/m以上0.9g/m以下、縦方向及び横方向の引張強度が3.9N/15mm以上10N/15mm以下である請求項1に記載の両面粘着テープ用基材。
  3. 縦方向の引張強度に対する横方向の引張強度の比が0.5以上1.0以下である請求項1又は請求項2に記載の両面粘着テープ用基材。
  4. 上記主体繊維の繊維長が3mm以上10mm以下、上記未延伸単一構造繊維の平均繊維径が7μm以上18μm以下、繊維長が3mm以上10mm以下であり、上記主体繊維の平均繊維径の未延伸単一構造繊維の平均繊維径に対する比が0.6以上0.9以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の両面粘着テープ用基材。
  5. 平均繊維径が5μm以上15μm以下のポリエステル製の主体繊維、及びポリエステル製の未延伸単一構造繊維を主成分とした原料を抄紙する工程と、
    抄紙によって得られたポリエステル紙をカレンダー加工する工程と
    を備え、
    上記カレンダー加工工程において、上記ポリエステル紙の平均紙厚を上記主体繊維の平均繊維径に対して1.2倍以上2.6倍以下、かつ9μm以上20μm以下に調整する両面粘着テープ用基材の製造方法。
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